JP7157601B2 - 熱硬化性樹脂組成物およびその硬化物 - Google Patents
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Description
エポキシ樹脂よりも耐熱性や機械特性を改善するためにイミド基含有フェノール樹脂を用いる方法が特許文献2、3に開示されており、イミド基を含むことにより耐熱性を改善している。また、基材との接着性を改善するマトリックス樹脂に適した樹脂について特許文献4に開示されており、イミド基含有フェノール樹脂をエポキシ化した化合物が例示されている。しかし、いずれの文献に開示されたエポキシ樹脂も、近年の高機能化に基づく誘電特性の要求を十分に満足するものではなく、各物性を同時に満足するものではなかった。
H-L-(X-L)n-H (1)
ここで、Lは下記式(2)および式(3)で表される基のいずれかであり、式(2)に由来するイミド基と式(3)に由来する水酸基のモル比(イミド基/水酸基)は10/90~90/10である。Xは下記式(a)または式(b)で表される架橋基である。nは1~10の数である。
ここで、Zは炭素数2~24の不飽和脂肪族基、炭素数6~24の不飽和環状脂肪族基からなる群より選ばれた2価の基である。R1はハロゲン原子、水酸基、または炭素数1~8の炭化水素基、または炭素数1~8の炭化水素オキシ基である。pは1~3の整数であり、qは0~3の整数であり、pとqの和は1~4の整数である。
ここで、Aはベンゼン環、ナフタレン環、ビフェニル環、またはビスフェニル構造から選ばれる芳香族環基であり、これらの芳香族環基は、ハロゲン原子、炭素数1~13の炭化水素基、または炭素数1~13の炭化水素オキシ基を芳香族環の置換基として有してもよい。mは1~3の整数である。
式(a)および式(b)中、R2、R3、R4およびR5はそれぞれ独立に、水素原子または炭素数1~6の炭化水素基である。Bはベンゼン環、ナフタレン環またはビフェニル環から選ばれる芳香族環基であり、これらの芳香族環基は、ハロゲン原子、炭素数1~13の炭化水素基、または炭素数1~13の炭化水素オキシ基を芳香族環の置換基として有してもよい。
本発明で使用される水酸基含有イミド樹脂は上記一般式(1)で表され、イミド基と水酸基の両方の基を有する。一般式(1)において、Lは上記式(2)および式(3)で表される基から選ばれる基であり、それぞれを所定割合で含む。すなわち、それらの基に由来するイミド基と水酸基のモル比または当量比(イミド基/水酸基)は10/90~90/10であり、好ましくは30/70~70/30である。また、Xは上記式(a)または式(b)で表される基であり、nは1~10の数である。なお、樹脂は混合物であるが、その平均(数平均)のnも上記範囲にあることがよい。また、式(1)中にLおよびXが複数存在する場合はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。また、通常、樹脂は混合物であるため、上記モル比は平均である。
例えば、水酸基とイミド基の反応は、下記反応式(7)が例示される。
テープ状封止材として使用する場合は、これを加熱して半硬化シートを作製し、封止材テープとした後、この封止材テープを半導体チップ上に置き、100~150℃に加熱して軟化させ成形し、180~250℃で完全に硬化させる方法を挙げられる。また、ポッティング型液状封止材として使用する場合は、得られた樹脂組成物を必要に応じて溶剤に溶解した後、半導体チップや電子部品上に塗布し、直接硬化させればよい。
JIS K 7237規格に準拠して測定した。具体的には、電位差滴定装置を用い、溶媒としてメチルエチルケトンを使用し、0.1mol/L過塩素酸-酢酸溶液を用いた。
(2)水酸基当量:
JIS K 0070規格に準拠して測定した。アミノ基についても検出することから、JIS K 7237に準拠して測定したアミノ基当量を除外することで算出した。
(3)軟化点:
JIS K 7234規格、環球法に準拠して測定した。具体的には、自動軟化点装置(株式会社メイテック製、ASP-MG4)を用いた。
JIS C 6481規格に準拠して測定した。動的粘弾性測定装置(株式会社日立ハイテクサイエンス製、EXSTAR DMS6100)にて5℃/分の昇温条件で測定を行った時のtanδピークトップで表した。
(5)銅箔剥離強さ:
JIS C 6481規格に準拠して測定した。
(6)比誘電率および誘電正接:
IPC-TM-650 2.5.5.9規格に準じてマテリアルアナライザー(AGILENT Technologies社製)を使用し、容量法により周波数1GHzにおける誘電率および誘電正接を測定した。
アニリン100部、1-ナフトール66部、パラキシレンジクロライド(PXDC)54部を仕込み、窒素を導入しながら80℃に加熱し溶解させた。次に、撹拌しながら180℃まで昇温し、5時間反応させた。その後トルエン330部に溶解させてから、48%水酸化ナトリウム水溶液51部にて中和し、分液を行った。トルエン溶液を減圧下220℃にて未反応ナフトール、アニリンを除去し、アミノ基含有フェノール樹脂を得た。得られたアミノ基含有フェノール樹脂のアミノ基当量および水酸基当量を測定した。
表1、表2に示す各原料の仕込量(部)に従い、合成例1と同様の装置を使用し、同様の操作で、水酸基含有イミド樹脂(樹脂2~14)を得た。合成例1と同様に、得られた樹脂の軟化点を測定し結果を表1、表2に示す。
なお、表中のモル比は、水酸基含有イミド化合物のイミド基と水酸基のモル比(イミド基/水酸基)であり、上記樹脂のアミノ基当量と水酸基当量の測定結果から、イミド基当量は樹脂のアミノ基が全てイミド化されたと仮定して算出した。
b1:ナフトールアラルキル樹脂(新日鉄住金化学株式会社製、SN-485、軟化点85℃)
b2:2,4-ジアミノトルエン
b3:スチレン末端変性ポリフェニレンオキサイド(三菱ガス化学株式会社製、OPE-2St)
e1:ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂(日本化薬株式会社製、NC-3000、エポキシ当量275)
BCMB:4,4’-ビスクロロメチルビフェニル
2E4MZ:硬化促進剤(2-エチル-4-メチルイミダゾール、四国化成工業株式会社製、キュアゾール2E4MZ)
パーブチルP:重合開始剤(α,α’-ビス(2-t-ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、日本油脂株式会社製、パーブチルP)
合成例1で得られた樹脂1を100部、b1を15部、2E4MZを1.7部配合し、メチルエチルケトン(MEK)に溶解して樹脂濃度50%の樹脂組成物ワニスを得た。
表3、表4の処方の配合量(部)で配合し、実施例1と同様の装置を使用して、同様の操作で、樹脂組成物ワニスを得て、さらに積層板と硬化樹脂試験片を得た。実施例1と同様の試験を行い、その結果を表3~4に示す。なお、使用樹脂の配合量はいずれも100部である。なお、樹脂5を使用した実施例7、実施例17は参考例と解される。
合成例1で得られた樹脂1を100g、2E4MZを1.5部で配合し、MEKに溶解して樹脂濃度50%の樹脂組成物ワニスを得た。
表5、表6の処方の配合量(部)で配合し、実施例13と同様の装置を使用して、同様の操作で、水酸基含有イミド化合物組成物ワニスを得て、さらに積層板と硬化樹脂試験片を得た。実施例13と同様の試験を行い、その結果を表5、表6に示す。なお、使用樹脂の配合量は、いずれも100部である。
Claims (8)
- 下記一般式(1)で表される水酸基含有イミド樹脂およびイミド基と架橋反応可能な化合物を含むことを特徴とする樹脂組成物。
H-L-(X-L)n-H (1)
(式中、Lは下記式(2)および式(3)で表される基のいずれかであり、式(2)に由来するイミド基と式(3)に由来する水酸基のモル比(イミド基/水酸基)は10/90~90/10である。Xは下記式(a)または式(b)で表される架橋基である。nは1~10の数である。)
- イミド基と架橋反応可能な化合物が、水酸基、アミノ基、シアネート基、アリル基、アクリル基、メタクリル基、ビニル基、および共役ジエン基からなる群から選ばれる官能基を少なくとも2つ以上有する化合物である請求項1項に記載の樹脂組成物。
- 請求項1または2に記載の樹脂組成物を硬化してなる硬化物。
- 請求項1または2に記載の樹脂組成物を用いたことを特徴とする封止材。
- 請求項1または2に記載の樹脂組成物を用いたことを特徴とする回路基板用材料。
- 請求項1または2に記載の樹脂組成物を用いたことを特徴とするプリプレグ。
- 請求項1または2に記載の樹脂組成物を用いたことを特徴とする積層板。
- 下記一般式(1)で表される水酸基含有イミド樹脂を用いたことを特徴とする積層板。
H-L-(X-L)n-H (1)
(式中、Lは下記式(2)および式(3)で表される基のいずれかであり、式(2)と式(3)に由来するイミド基と水酸基の存在割合(当量比)は1:9~9:1である。Xは下記式(a)または式(b)で表される架橋基である。nは1~10の数である。)
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