JP7157096B2 - 同軸固定要素を備えた生体刺激装置 - Google Patents

同軸固定要素を備えた生体刺激装置 Download PDF

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Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、2019年3月15日出願の米国特許仮出願第62/819、367号、2019年9月20日出願の米国特許仮出願第62/903、482号、及び、2020年2月13日出願の米国特許出願第16/790、451号(標題はすべて「同軸固定要素を備えた生体刺激装置」)に基づく優先権を主張するものである。上記出願の開示内容は、開示の連続性を提供するために、参照により本明細書に援用される。
(技術分野)
本開示は、生体刺激装置に関する。より詳細には、本開示は、組織アンカーを有するリードレス生体刺激装置に関する。
人工ペースメーカによる心臓ペーシングは、患者の心臓の自然のペースメーカ及び/または伝導系が、患者の健康に十分な速度及び間隔で同期した心房収縮及び心室収縮を提供できない場合に、心臓の電気刺激を提供する。このような抗徐脈ペーシングは、何十万人もの患者に対して、症状の緩和、さらには生命維持さえも提供する。心臓ペーシングはまた、電気的オーバードライブ刺激を提供することによって頻拍性不整脈を抑制または変換することができ、この場合も、症状の緩和を提供したり、心臓突然死をもたらす恐れがある不整脈を防止または終了させたりする。
現在入手可能なペースメーカまたは従来のペースメーカによる心臓ペーシングは通常、患者の胸部またはその近傍において皮下または筋肉下に植え込まれたパルスジェネレータによって行われる。パルスジェネレータのパラメータは通常、体内に一方のインダクタンスを有し体外に他方のインダクタンスを有する疎結合変圧器を介して、または体内に一方のアンテナを有し体外に他方のアンテナを有する電磁放射器を介して、体外のプログラミング装置によって問い合わされ修正される。パルスジェネレータは通常、1以上の植え込まれたリードの近位端に接続されており、リードの遠位端には、心室の内壁または外壁に隣接して配置される1以上の電極が設けられている。リードは、パルスジェネレータを心臓内の電極に接続するための絶縁された導電体を有している。このような電極リードは、一般的に、50~70cmの長さを有している。
ペースメーカの電極リードは、アンカーなどの係合機構によって、心臓内の移植部位に固定することができる。例えば、アンカーは、心筋にねじ込むことができる。
毎年10万個を超える従来の心臓ペーシングシステムが植え込まれるが、様々な周知の問題が存在している。そのうちのいくつかを下記に挙げる。例えば、パルスジェネレータを皮下に配置した場合は皮膚に隆起部が存在することとなるが、患者がその隆起部を見苦しく思ったり、不快に感じたり、または刺激的に感じたりして、無意識にまたは強迫的に触ったり「いじったり」する恐れがある。しきりに触らなかったとしても、皮下のパルスジェネレータのリード線が、腐食、突出、感染、断線、絶縁損傷、または導体破損を呈する恐れがある。筋肉下または腹部に配置すればいくつかの問題を解決することができるが、そのような配置は、植え込み及び調節のためのより困難な外科手術を伴い、またその外科手術によって患者の回復が長引く恐れがある。
リードレス心臓ペースメーカは、ペーシング部位に電子回路を組み込むことによってリードを除外し、これにより、従来の心臓ペーシングシステムの上記の欠点を回避する。リードレス心臓ペースメーカは、標的組織にねじ込むことができるアンカーによりペーシング部位に固定することができる。しかしながら、リードレス心臓ペースメーカ用の既存のアンカーは、標的組織を経時的に損傷させる恐れや、リードレス心臓ペースメーカを標的組織に効果的に固定できない恐れがあるため、長期的な信頼性において問題が生じる可能性がある。
本発明は、標的組織と係合する同軸固定要素を有する、リードレス心臓ペースメーカなどの生体刺激装置を提供する。同軸固定要素は、生体刺激装置を標的組織に固定することができ、信頼性の高い長期ペーシングのために、生体刺激装置の電極(これは固定要素の1つであり得る)に対して組織を保持することができる。一実施形態では、生体刺激装置は、ハウジングに結合された外側固定要素及び内側固定要素を備える。ハウジングは長手方向軸を有し、内側固定要素及び外側固定要素の両方は、ハウジングの長手方向軸を中心として延在する。より詳細には、各固定要素は、長手方向軸を中心として、各固定要素の遠位先端部まで延びる螺旋状部材を含む。各固定要素は、互いに同軸である。例えば、内側固定要素の内側螺旋状部材は、外側固定要素の外側螺旋状部材の半径方向内側に配置される。外側固定要素は、内側固定要素の第2の遠位先端から軸方向にオフセットした第1の遠位先端を有する。例えば、第1の遠位先端部は、第2の遠位先端部より遠位に位置する。
角固定要素は、それぞれの機械的特性を有することができる。例えば、外側固定要素は、例えば長手方向軸に沿って、内側固定要素よりも剛性が低い。一実施形態では、外側固定要素は、内側固定要素よりも低いバネ定数を有する。したがって、外側固定要素が組織に係合したとき、外側固定要素はそれ自体を軸方向に圧縮させて、内側固定要素を組織に接触させることができる。
各固定要素の螺旋状部材のピッチは、互いに同一であってもよいし異なっていてもよい。例えば、外側螺旋状部材の第1のピッチは、内側螺旋状部材の第2のピッチと等しくてもよい。この場合、各固定要素は、生体刺激装置の植え込み中に、同一のねじ込み速度で組織内に前進させることができる。
一実施形態では、生体刺激装置は、ヘリックスマウント及びカップをさらに備える。外側固定要素はヘリックスマウントに取り付けることができ、内側固定要素はカップに取り付けることができる。ヘリックスマウントは、外側固定要素を生体刺激装置のハウジングに結合させることができ、カップは、内側固定要素をハウジングに結合させることができる。一実施形態では、カップは、充填材、例えば治療剤を含有するシリコーンマトリックスを収容する。充填材は、内側固定要素によってカップ内に保持することができる。例えば、内側固定要素は、充填材の外側寸法よりも小さい内側寸法を有することができる。したがって、カップ内に充填材を装填し、充填材の遠位側に内側固定要素を取り付けたとき、充填材は内側固定要素を通じて治療剤を溶出させることができ、かつ、固定要素によって充填材をカップ内に拘束することができる。
ヘリックスマウントは、ハウジングのフランジに取り付けることができる。一実施形態では、フランジは、ヘリックスマウントと係合する不連続型雄ねじ部を有する。例えば、ヘリックスマウントは、ヘリックスマウントをフランジに結合させるべく不連続型雄ねじ部を受容するスロット付きキー溝を有することができる。ヘリックスマウントをフランジ上に配置し、フランジをヘリックスマウントに対して回転させることにより、不連続型雄ねじ部をヘリックスマウントの内面にねじ切りして食い込ませることができる。これにより、ヘリックスマウントをフランジに固定することができる。したがって、固定要素を有するヘッダーアセンブリを生体刺激装置のハウジングに固定することができる。
固定要素は、生体刺激装置の頑健性を向上させる特性を有することができる。例えば、内側固定要素は、カップとの溶接界面を提供するための平坦状コイル部分を有することができる。平坦状コイル部分は、長手方向軸を中心として、例えば、固定要素の螺旋状コイル部分から周方向に延びることができる。平坦状コイル部分は、カップの内側リムの周りに周方向に延びることができ、したがって、カップと平坦状コイル部分との間の周方向界面に沿って強固な溶接部を形成することができる。
一実施形態では、同軸固定要素の遠位先端部は、所定の相対配向を有する。例えば、第1の遠位先端部は、長手方向軸を含む第1の平面の第1の側に位置し、第2の遠位先端部は、第1の平面の第2の側に位置する。第1の遠位先端部及び第2の遠位先端部は、互いに直径方向に対向するように配向させてもよい。例えば、長手方向軸を含み、第1の平面に直交する第2の平面は、外側固定要素の第1の遠位先端部及び内側固定要素の第2の遠位先端部も含み得る。
上記の概要は、本発明の全ての態様の網羅的なリストを含むものではない。本発明は、上記に要約された様々な態様の全ての適切な組み合わせにより実施することができる全ての装置、システム及び方法、並びに、下記の詳細な説明に開示されたもの、とりわけ、本明細書と共に提出された特許請求の範囲において指摘されたものを含むことを意図する。そのような組合せは、上記の概要では具体的に記載されていない特定の利点を有する。
本発明の新規な特徴は、添付の特許請求の範囲に具体的に記載されている。本発明の特徴及び利点のさらなる理解は、本発明の原理を利用する例示的な実施形態を記載した下記の詳細な説明及び添付の図面を参照することにより得られるであろう。
一実施形態による、患者の心臓への生体刺激装置の植え込みの一例を示す、患者の心臓の概略的な内側/側方断面図である。 一実施形態による、同軸固定要素を備えた生体刺激装置の側面図である。 一実施形態による、同軸固定要素を備えた生体刺激装置の側面図である。 一実施形態による、同軸固定要素を備えた生体刺激装置の遠位部分の斜視図である。 一実施形態による、ヘッダーアセンブリが除去された状態の生体刺激装置の遠位部分の斜視図である。 一実施形態による、同軸固定要素を備えた生体刺激装置の遠位部分の断面図である。 一実施形態による、内側固定要素の様々な図である。 一実施形態による、内側固定要素の様々な図である。 一実施形態による、内側固定要素の様々な図である。 一実施形態による、内側固定要素の様々な図である。 一実施形態による、内側固定要素の様々な図である。 一実施形態による、生体刺激装置のハウジングに取り付けられるヘリックスマウントの分解斜視図である。 一実施形態による、ヘリックスマウントの斜視図である。 一実施形態による、ハウジングのフランジに取り付けられたヘリックスマウントの上面図である。 一実施形態による、ハウジングのフランジに取り付けられたヘリックスマウントの上面図である。 一実施形態による、追加的な位置合わせマーカーを有するヘッダーアセンブリの側面図である。 一実施形態による、除去的な位置合わせマーカーを有するヘッダーアセンブリの側面図である。 一実施形態による、ヘリックスマウントの斜視図である。 一実施形態による、ヘリックスマウントの断面図である。 一実施形態による、ヘッダーアセンブリが除去された状態の生体刺激装置の遠位部分の斜視図である。 一実施形態による、ヘッダーアセンブリが除去された状態の生体刺激装置の遠位部分の側面図である。 一実施形態による、固定要素を形成するために使用される管部材の斜視図である。 一実施形態による、可変直径を有する固定要素の側面図である。 一実施形態による、ヘッダーアセンブリが除去された状態の生体刺激装置の遠位部分の断面図である。
本発明の実施形態は、同軸固定要素を備えた生体刺激装置、例えば、リードレス心臓ペースメーカに関する。同軸固定要素は、外側固定要素と、外側固定要素の半径方向内側に配置された内側固定要素とを含む。各固定要素は、同一の長手方向軸を中心として、それぞれの遠位先端部まで螺旋状に延びている。より詳細には、外側固定要素は、内側固定要素の第2の遠位先端部より遠位の第1の遠位先端部まで延びている。各固定要素は、それぞれの特性、例えば材料特性または幾何学的特性などに基づき、個別の軸方向剛性を有し得る。例えば、外側固定要素は、内側固定要素よりも低い剛性を有し得る。また、外側固定要素及び内側固定要素は、かかりを含まなくとも良い。本発明の生体刺激装置は、後述するように、心臓組織をペーシングするために使用され得る。なお、本発明の生体刺激装置は、脳深部刺激などの他の用途にも使用され得る。したがって、生体刺激装置は、心臓ペースメーカと称しても、これに限定されない。
様々な実施形態において、説明は図面を参照して行われる。しかしながら、特定の実施形態は、これらの特定の詳細のうちの1以上を伴わずに、または他の既知の方法及び構成と組み合わせて実施することができる。以下の説明では、実施形態の完全な理解を提供するために、具体的な構成、寸法、及びプロセスなどの様々な具体的な詳細が示される。他の例では、周知の方法及び製造技術は、説明を不必要に不明瞭にしないために、特に詳細には説明しない。本明細書を通じて、「一実施形態」、「或る実施形態」等とは、記載された特定の機能、構造、構成、または特性が、本発明の少なくとも一実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書を通じて様々な場所で「一実施形態」、「一実施形態」等の語句が現れても、必ずしも同じ実施形態を指しているわけではない。さらに、特定の特徴、構造、構成、または特性は、1以上の実施形態において任意の適切な方法で組み合わせてもよい。
説明全体を通しての相対的な用語の使用は、相対的な位置または方向を示すことができる。例えば、「遠位」は、生体刺激装置のハウジングの長手方向軸に沿った第1の方向を示すことができる。同様に、「近位」は、第1の方向とは反対の第2の方向を示すことができる。しかしながら、これらの用語は、相対的基準枠を確立するために提供されたものであり、生体刺激装置の使用または配向を、下記の様々な実施形態において記載される特定の構成に制限することを意図するものではない。
一態様では、生体刺激装置が提供される。生体刺激装置は、生体刺激装置を患者の解剖学的構造に固定するために標的組織と係合する同軸固定要素(外側固定要素及び内側固定要素)を備える。各固定要素は、互いに異なる遠位先端位置及び軸方向剛性を有し得る。例えば、外側固定要素の第1の遠位先端部は、内側固定要素の第2の遠位先端部より遠位に位置し得る。また、外側固定要素の剛性は、内側固定要素の軸方向の剛性よりも低くあり得る。各固定要素の遠位先端位置及び軸方向剛性の差異により、内側固定要素を標的組織に係合させて固定する前に、外側固定要素を標的組織に係合させて固定することができる。さらに、各固定要素は、標的組織と生体刺激装置の電極との係合解除の可能性を低減させる相補的な様態で標的組織と係合することができる。いくつかの実施態様では、内側固定要素は、生体刺激装置の電極の一部である。
図1を参照すると、一実施形態による、患者の心臓への生体刺激装置の植え込みの一例を示す、患者の心臓の概略的な内側/側方断面図が示されている。リードレス生体刺激装置、例えば心臓ペーシングシステムは、1以上の生体刺激装置100を備える。生体刺激装置100は、患者の心臓104に植え込むことができ、かつ、リードレスとすることができる。したがって、生体刺激装置100は、リードレス心臓ペースメーカ102であり得る。生体刺激装置100の各々は、患者の心臓104の右心房及び/または右心室などの心腔内に配置されるか、または心腔の内側または外側に取り付けられる。生体刺激装置100の心臓組織への取り付けは、後述する同軸固定要素などの、1以上の固定要素106を使用して達成することができる。特定の実施形態では、リードレス心臓ペースメーカ102は、患者の体内の少なくとも1つの別の装置からトリガ信号を受信したときに心腔をペーシングするために、リードレス心臓ペースメーカ102のハウジング上またはハウジング内に配置された2以上の電極を使用することができる。一実施形態では、固定要素106の1以上は、アクティブ電極である。
リードレスペースメーカまたは他のリードレス生体刺激装置は、送達または回収システムを使用して、患者の心臓に送達するか、または患者の心臓から回収され得る。リードレス生体刺激システムは、送達または回収システムを備え得る。送達または回収システムは、リードレス生体刺激装置を、静脈を通じて、患者の解剖学的構造に送達するか、または解剖学的構造から回収するのに使用されるカテーテルベースシステムであり得る。送達または回収システムは、搬送システムと総称され得る。搬送システムのいくつかの実施態様では、リードレスペースメーカは、カテーテルの遠位端に結合または接続され、静脈を通じて、心臓104内に挿入されるかまたは心臓104から取り出される。搬送システムは、リードレスペースメーカを心臓組織に固定することを可能にするために、リードレスペースメーカと係合するための係合要素を有し得る。例えば、リードレスペースメーカが、後述する同軸固定要素などの能動的係合機構を有する実施形態では、搬送システムは、カテーテルの遠位端にドッキングキャップまたはキーを有し得る。ドッキングキャップまたはキーは、リードレスペースメーカと係合することができ、かつ、リードレスペースメーカの能動的係合機構を心臓組織にねじ込むかまたは心臓組織からねじ出すためにトルクを加えることができるように構成され得る。別の実施形態では、搬送システムは、リードレスペースメーカの能動的係合機構の形状に適合し、かつ、能動的係合機構を心臓組織にねじ込むかまたは心臓組織からねじ出すためにトルクを加えることができるように設計されたクリップを備える。
図2Aを参照すると、一実施形態による、同軸固定要素を備えた生体刺激装置の側面図が示されている。生体刺激装置100は、心臓ペーシングを実行することができ、かつ、従来の心臓ペースメーカの利点の多くを有しながら性能、機能性、及び操作特性を拡張することができる、リードレス心臓ペースメーカ102であり得る。生体刺激装置100は、生体刺激装置100のハウジング206内、ハウジング206上、またはハウジング206の近傍に配置された2以上の電極、例えば遠位電極202及び近位電極204を有し得る。遠位電極202は、長手方向軸208に沿って中心に配置されたドーム状の電極であり得る。一実施形態では、同軸固定要素106の1以上(内側固定要素218及び/または外側固定要素212)は、遠位電極202の少なくとも一部を形成する。例えば、内側固定要素218は、電極としての機能を果たすことができる。いくつかの実施形態では、内側固定要素218を、唯一の遠位電極とすることができる。例えば、ドーム状の遠位電極202は、省略してもよいし、あるいは、電気的機能を果たさない生体刺激装置100の滑らかな遠位表面としてもよい。電極は、心腔の筋肉にペーシングパルスを送達することができ、任意選択で、筋肉から電気的活動をセンシングすることができる。また、電極は、患者の体内または体外の少なくとも1つの別の装置と双方向に通信してもよい。
一実施形態では、ハウジング206は、長手方向軸208を有する。また、遠位電極202は、長手方向軸208に沿ってハウジング206に取り付けられた遠位ペーシング電極であり得る。ハウジング206は、ペーシング、センシング、及び通信(例えば、双方向通信を含み得る)のための電力を供給する一次電池を収納することができる。ハウジング206は、任意選択で、様々な機能のために構成された回路を保持する電子機器区画210(隠れ線で示す)を含み得る。例えば、電子機器区画210は、電極から心臓活動をセンシングするための回路、電極を介して少なくとも1つの別の装置から情報を受信するための回路、電極を介して組織に送達されるペーシングパルスを生成するための回路、または、その他の回路を含むことができる。電子機器区画210は、電極を介して少なくとも1つの別の装置に情報を送信するための回路を含み、任意選択で、生体刺激装置100の健全性を監視するための回路を含み得る。生体刺激装置100の回路は、上記の動作を所定の様態で制御することができる。心臓ペーシングシステムのいくつかの実施形態では、心臓ペーシングは、胸部または腹部に配置されるパルスジェネレータなしで、パルスジェネレータから分離された電極リードなしで、通信コイルまたはアンテナなしで、あるいは、通信伝送のためのバッテリ電力の追加要求なしで提供される。
リードレス心臓ペースメーカ102または他のリードレス生体刺激装置100は、心筋内にねじ込まれるスクリューまたは螺旋状部材などの1以上の能動的係合機構または固定機構によって、心臓内の移植部位に固定することができる。一実施形態では、生体刺激装置100は、ハウジング206に結合された外側固定要素212を備える。外側固定要素212は、標的組織内にねじ込むための螺旋状部材であり得る。より詳細には、外側固定要素212は、ハウジング206に取り付けられた、生体刺激装置100のフランジ214から、螺旋状部材の第1の遠位先端部216の遠位端まで、螺旋状に延在している。第1の遠位先端部216は、遠位電極202(内側固定要素218、及び/または、中央に配置された別の電極)より遠位に位置する。したがって、生体刺激装置100を標的組織に接触させたとき、外側固定要素212の第1の遠位先端部216を標的組織に穿刺させ、次いで、ハウジング206を回転させることによって外側固定要素212を標的組織内にねじ込むことができ、これにより、遠位電極202を標的組織に接近させて接触させることができる。
図2Bを参照すると、一実施形態による、同軸固定要素を備えた生体刺激装置の端面図が示されている。生体刺激装置100は、ハウジング206に結合された内側固定要素218を備える。内側固定要素218は、長手方向軸208を中心として外側固定要素212と同軸に配置される。より詳細には、内側固定要素218は、外側固定要素212の半径方向内側に配置され、長手方向軸208を中心として螺旋状に延在している。内側固定要素218は、第2の遠位先端部220まで遠位方向に延びている。第2の遠位先端部220は、第1の遠位先端部216より近位に位置する。すなわち、第1の遠位先端部216は、第2の遠位先端部220よりも遠位に位置する(図5参照)。内側固定要素218は、標的組織にねじ込むための螺旋状部材であり得る。したがって、外側固定要素212を標的組織にねじ込むとき、内側固定要素218も標的組織と係合させることができる。そして、ハウジング206を回転させることによって内側固定要素218の第2の遠位先端部220を標的組織にねじ込むことができ、これにより、生体刺激装置100を標的組織に固定することができる。
内側固定要素218は、パッシブ電極であり得、電子機器区画210に収容された回路と電気的に通信することができる。したがって、標的組織に固定された内側固定要素218は、標的組織と電気的に通信することができ、これにより、標的組織と生体刺激装置100の回路との間で電気パルスを伝達することができる。内側固定要素218の電気的機能を向上させるために、内側固定要素218を窒化チタンでコーティングして、電極の分極値を減少させてもよい。一例として、窒化チタンコーティングは、5~50マイクロメートルの範囲、例えば13マイクロメートルであり得る。
図3を参照すると、一実施形態による、同軸固定要素を備えた生体刺激装置の遠位部分の斜視図が示されている。生体刺激装置100は、外側固定要素212と、外側固定要素212の内側に配置された内側固定要素218とを含む。より詳細には、外側固定要素212は、外側螺旋状部材304を含み、内側固定要素218は、外側固定要素212の外側螺旋状部材304の半径方向内側に配置された内側螺旋状部材302を含む。各螺旋状部材は、長手方向軸208を中心として、渦巻くように延びている。同軸固定要素106は、各螺旋状部材に沿って延在している。外側固定要素212の螺旋半径は、内側固定要素218の螺旋半径よりも大きく設定され得る。後述するように、各螺旋状部材は、標的組織の穿刺に寄与する相対的配置を有し得る。
一実施形態では、各螺旋状部材は、長手方向軸208に対して同一のクロッキング(clocking)を有する。より詳細には、内側螺旋状部材302及び外側螺旋状部材304は、長手方向軸208を中心として、互いに同一方向に渦巻くように延びている。例えば、外側固定要素212及び内側固定要素218の各螺旋状部材は、長手方向軸208を中心として、それぞれの遠位先端部216、220に向かって反時計回りの方向に延びている。各螺旋状部材が互いに同様のクロッキングを有することにより、生体刺激装置100を回転させたときに、外側固定要素212及び内側固定要素218を標的組織に対して同時に前進または後退させることができる。あるいは、各螺旋状部材は、長手方向軸208を中心として、互いに異なる方向に渦巻くように延びるようにしてもよい。
固定要素106の相対的な配向特性は、予め決定することができる。例えば、固定要素106の各遠位先端部は、長手方向軸208に対して互いに異なる半径方向で終端してもよく、これにより、各遠位先端部の終端点間の角距離を調節することができる。固定要素106の各遠位先端部の終端点間の角距離を大きくするほど、固定要素106が標的組織に対するより大きな係合力を得ることができる(すなわち、固定要素106が標的組織により強固に係合される)と考えられる。各遠位先端部の終端点間を最大限に離間させることにより、固定要素106を標的組織内に挿入するために固定要素106にトルクを加えることが容易になる。また、固定要素106は標的組織内にねじ込まれるので、標的組織内を前進する固定要素106によって形成されるトンネルが、標的組織内で交差する可能性が低くなる。したがって、遠位先端部216、220の終端点間の距離及び角距離を最大にすることにより、標的組織に対する係合力を最大限に高めることができる。
幾何学的基準系は、長手方向軸208に対する遠位先端部216、220の相対位置によって確立される。基準系は、第1の遠位先端部216を通って延び、長手方向軸208に直交する第1の横軸305を含む。また、基準系は、長手方向軸208及び第1の横軸305の両方に直交して延びる第2の横軸306を含む。基準系は、これらの軸を基準にして定義された、いくつかの平面を含む。例えば、第1の平面308(その一部が図示されている)は、長手方向軸208及び第1の横軸305を含む。同様に、第2の平面310(その一部が図示されている)は、長手方向軸208及び第2の横軸306を含む。したがって、第1の平面308及び第2の平面310は、長手方向軸208に沿って交差する、互いに直交する平面である。
一実施形態では、外側固定要素212の第1の遠位先端部216は、第2の平面310の第1の側312に位置する。図3を参照すると、第1の側312が、第1の遠位先端部216に通じる外側固定要素212の遠位セグメントを含むことを理解できるであろう。対照的に、第2の遠位先端部220は、第2の平面310の第1の側312とは反対側の第2の側314に位置する。第2の側314は、第1の遠位先端部216の反対側である。したがって、第2の平面310は、第1の遠位先端部216を第2の遠位先端部220から離間させる。
各遠位先端部の終端点間の角度は、所定の角度に設定され得る。一実施形態では、第1の遠位先端部216は、上面視で、長手方向軸208に対してゼロ度の位置に配置される。より詳細には、上面視で、第1の横軸305は、長手方向軸208に対してゼロ度の位置を規定する。したがって、第2の遠位先端部220が、第1の遠位先端部216に対して第2の平面310の反対側に位置する場合、第2の遠位先端部220は、90度の位置と270度の位置(ゼロ度の位置から反時計回りに測定される)との間に位置する。一実施形態では、第1の平面308は、長手方向軸208と、第1の遠位先端部216と、第2の遠位先端部220とを含む。したがって、第2の遠位先端部220は、第1の遠位先端部216に対して180度の位置に位置する。このように、第1の遠位先端部216及び第2の遠位先端部220の位置は、直径方向にオフセットされる。このような、各遠位先端部を180度オフセットさせた配置により、遠位先端部間の角距離を最大にすることができる。ただし、他の配向も可能である。例えば、遠位先端部の両方を、長手方向軸208から半径方向外側に延びる同一の半径方向線に沿って配置してもよい(すなわち、各遠位先端端は同一の角度位置に位置する)。
同軸固定要素106の遠位先端部は、相対的な高さ特性を有し得る。例えば、外側固定要素212の第1の遠位先端部216は、内側固定要素218の第2の遠位先端部220に対して遠位であり得る。より詳細には、外側固定要素212の遠位先端部216は、長手方向軸208の方向において、内側固定要素218の遠位先端部220からオフセットされ得る。外側固定要素212が内側固定要素218を越えて突出する長さ(オフセット高さ)は、標的組織の種類及び/または標的の生体構造に基づいて変更することができると考えられる。例えば、第1の遠位先端部216及び第2の遠位先端部220間のオフセット高さは、くし状の組織または非くし状の組織のいずれを標的とするか、及び/または、生体刺激装置100が洞結節、右心房、または右心室の位置への送達用に構成されているかどうかに基づいて、大きくまたは小さくすることができる。オフセット高さの依存関係の特定の実施形態を、一例として以下に示す。
一実施形態では、心室の位置を標的とすることができる。例えば、房室結節またはヒス束をペーシングの標的とすることができる。ヒス束は、一般的に、コラーゲン管内の心臓組織の1~5cmの深さに存在している。この標的部位への臨床的血管内アプローチは、下大静脈から右心房であるが、適切に作製されたリードレスペースメーカに結合された十分に設計された送達ツールを使用することにより、右心室アプローチ及び移植も可能である。僧帽弁輪は理想的な穿刺位置に近いので(<10mm)、長期間の装置安定化または移植に起因する血行動態に与える悪影響が考慮される。これらのアクセス位置における右心房及び右心室の深さ及び局所的形状に起因して、刺激電極及び安定化アンカー(内側固定要素218及び外側固定要素212)間の大きなオフセットを使用することにより、生体刺激装置を神経束内に十分深く穿刺し、安定化させることができる。オフセットは、標的位置の外側の互いに隣接する組織構造(例えば、大動脈)との穿孔、摩擦、または他の接触の可能性を低減または最小化するのに十分な高さにする必要がある。
上記の理由により、ヒス束をペーシングするためには、内側固定要素218を3~5cmの深さまで挿入させる必要があることが理解できるであろう。対照的に、外側固定要素212は、生体刺激装置の固定のために、例えば、標的組織を把持するためにのみ必要であり、標的組織内に内側固定要素218と同じ深さまで挿入する必要はない。したがって、内側固定要素218の第2の遠位先端部220は、外側固定要素212の第1の遠位先端部216を越えて延出させてもよい。注目すべきことに、このような場合は、内側固定要素218をより長くしたことに起因して、インピーダンスが増加し得る。より長くした固定要素106によってインピーダンスが増加する可能性を低減させるために、内側固定要素218の近位端部をマスクするとよい。例えば、外側固定要素212のエンベロープ内に位置する内側固定要素218の一部をマスクすることにより、インピーダンスの増加を回避することができる。内側固定要素218の一部をマスクすることにより、周囲の環境及び組織に露出する表面積を減少させることができ、これにより、内側固定要素218の長くした分のインピーダンスの増加を相殺することができる。
内側固定要素の遠位先端部と外側固定要素の遠位先端部との間の高さのオフセットは、他の使用例においても使用され得る。例えば、内側固定要素218の遠位先端部220が外側固定要素212の遠位先端部216を越えて延出している、固定要素の遠位先端部間の正のオフセットは、左脚ブロックを克服するために、洞房結節ペーシングまたは隔壁ペーシングにおいて使用され得る。
例えば、外側固定要素212の遠位先端部216が内側固定要素218の遠位先端部220を越えて延出している、固定要素の遠位先端部間の負のオフセットは、特定の使用例において有益であり得る。例えば、心房組織などの薄い組織では、内側固定要素218が心房壁を貫通して心膜腔内に入らないように注意すべきである。内側固定要素218が心膜腔内に入ると、心膜液によりインピーダンスの低下が生じる可能性があり、この場合、生体刺激装置の機能性、例えば寿命に悪影響を与える恐れがある。したがって、内側固定要素218は、外側固定要素212の第1の遠位先端部216から近位側にオフセットした第2の遠位先端部220を有するとよい。
使用中、例えば、生体刺激装置100が標的組織に押し付けられたとき、遠位先端部間の軸方向のオフセットが減少する。例えば、第1の遠位先端部216が標的組織と接触したとき、ハウジング206が前進することにより、内側固定要素218の遠位先端部220が標的組織と接触するまで、外側固定要素212を圧縮することができる(初期状態で、第1の遠位先端部216が第2の遠位先端部220より遠位である場合は、この逆)。固定要素106の軸方向の圧縮は、各固定要素の剛性に依存する。
一実施形態では、外側固定要素212の長手方向軸208の方向の第1の剛性は、内側固定要素218の長手方向軸208の方向の第2の剛性よりも低い。これにより、外側固定要素212のばね定数を内側固定要素218のばね定数よりも小さくすることができ、同一の軸方向荷重による外側固定要素212の軸方向変形が内側固定要素218の軸方向変形よりも大きくなる。より詳細には、外側固定要素212は、内側固定要素218よりも低いばね定数を有する。
同軸固定要素106の相対剛性は、いくつかの要因のうちの1以上に基づくことができる。例えば、各固定要素106の剛性は、材料特性、固定要素106の全体形状(螺旋ピッチ、線径、外径など)、または、固定要素106の任意の他のバルク特性の組み合わせに基づくことができる。
外側固定要素212は、螺旋状部材の材料特性に一部は起因して、内側固定要素218よりも低い軸方向剛性を有し得る。一実施形態では、ばね定数の差は、必ずしもではないが、固定要素106の弾性係数の差と相関し得る。 例えば、外側固定要素212の材料は、内側固定要素218の材料よりも高いかまたは低い弾性係数を有し得る。固定要素106の両方は、これに限定しないが、ステンレス鋼、ニッケルチタン合金、ニッケルコバルト合金、または白金イリジウムなどの生体適合性金属材料から形成され得る。例えば、外側固定要素212は、MP35Nニッケルコバルト合金から形成されたワイヤコイルを含み、内側固定要素218は、80/20白金イリジウム合金から形成されたワイヤコイルを含む。MP35N合金は、白金イリジウム合金の弾性係数(例えば、26、800ksi)よりも高い弾性係数(例えば28、500ksi)を有し得る。
外側固定要素212は、固定要素106の幾何学的形状に一部は起因して、内側固定要素218よりも低い軸方向剛性を有し得る。一実施形態では、内側固定要素218は、外側固定要素212の対応する断面積よりも大きな断面積(例えば、内側固定要素を形成するコイルワイヤの螺旋軸を横切る断面積)を有する。したがって、両固定要素が同様の弾性係数を有する材料で形成されている場合であっても、内側固定要素218の断面係数を大きくすることにより、内側固定要素218の剛性を外側固定要素212よりも高くすることができる。
図3は、固定要素106間の相対的な配向に関する上述の説明のために主に参照されてきたが、図3は、ハウジング206のフランジ214に取り付けられたヘッダーアセンブリ320の様々な特徴をより幅広く示している。
ヘッダーアセンブリ320は、ヘリックスマウント321と、ヘリックスマウント321に取り付けられた外側固定要素212とを含む。ヘリックスマウント321は、ハウジング206、外側固定要素212、及び標的組織と相互作用する要素を含む。一実施形態では、ヘリックスマウント321は、ヘリックスマウントフランジ322を含む。ヘリックスマウントフランジ322は、ヘリックスマウント本体部324から半径方向外側に延びている。ヘリックスマウントフランジ322は、長手方向軸208中心としてヘリックスマウント本体部324の周りに延びる取付ねじとしての役割を果たすことができる。ヘリックスマウントフランジ322の取付ねじ構造は、ヘリックスマウントフランジ322の螺旋状ターン部(spiraling turns)が、同様に長手方向軸208を中心として螺旋状に形成されるヘリックスマウントギャップによって分離されるように、螺旋状であり得る。外側固定要素212は、図示のように、ヘリックスマウント321のねじ溝(ヘリックスマウントギャップ)内に受容される。例えば、組立者は、外側固定要素212の近位端を螺旋状ギャップの遠位端に挿入し、外側固定要素212をヘリックスマウント321に対して回転させることにより、螺旋状固定要素をヘリックスマウント321に沿って前進させて螺合させることができる。
ヘリックスマウントフランジ322は、長手方向のヘリックスマウントギャップによって互いに分離されたターン部を有することに加えて、螺旋方向において1以上の中断部分を有する。例えば、ヘリックスマウントフランジ322は、長手方向軸208を中心としてフランジノッチ326まで延在している。フランジノッチ326は、ヘリックスマウントフランジ322の半径方向外向き面329に形成された窪み部または凹部であり得る。一実施形態では、フランジノッチ326は、外側ピンチポイント328の位置を検査するために使用される基準要素である。より詳細には、外側ピンチポイント328は、外側固定要素212をヘリックスマウントフランジ322に取り付けたときに、外側固定要素212がヘリックスマウントフランジ322と最初に接触する位置である。
外側ピンチポイント328は、第1の遠位先端部216から所定の角距離で位置する。例えば、生体刺激装置100は、第1の遠位先端部216が外側ピンチポイント328から1.5回のターン(巻数)を有するように設計され得る。外側固定要素212のピッチが漸進的であれば、製造中に外側ピンチポイント328の正確な位置を特定することは困難である。すなわち、外側固定要素212とヘリックスマウントフランジ322の上面との接触点を容易に識別することができない。しかしながら、フランジノッチ326は、ヘリックスマウントフランジ322上に、視覚的に識別可能な近位縁部330を形成する。したがって、組立者は、外側固定要素212が、フランジノッチ326の近位縁部330またはその近傍でヘリックスマウントフランジ322に最初に接触することを確かめることができる。外側ピンチポイント328がフランジノッチ326に位置することを確かめることによって、外側ピンチポイント328と第1の遠位先端部216との間の角距離を確認することができる。より詳細には、外側ピンチポイント328と第1の遠位先端部216との間のターンを視認することができる(図3では1.5回のターンである)。
ヘッダーアセンブリ320は、1以上の補助固定要素350を含むことができる。補助固定要素350は、ヘリックスマウントフランジ322の半径方向外向き面329から半径方向外側に延びるねじ、フィラメント、縫合糸、または他の細長い構造物のうちの1以上であり得る。補助固定要素350は、半径方向外向き面329に対して半径方向及び接線方向に延びる要素を有し得る。例えば、補助固定要素350は、特定のクロッキング、例えば、外側固定要素212のクロッキングと反対のクロッキングで、半径方向外向き面329から或る角度で延びている。補助固定要素350が、固定要素106が延びる方向と反対方向に延びている場合、同軸固定要素106が標的組織と係合したときに、補助固定要素350は、生体刺激装置100の周囲の組織と係合することによって、後退に対して抵抗することができる。
図4を参照すると、一実施形態による、ヘッダーアセンブリが除去された状態の生体刺激装置の遠位部分の斜視図が示されている。ヘッダーアセンブリ320は、ヘリックスマウント321及び外側固定要素212に加えて、フランジ214と、カップ516を有する電極と、カップ516に取り付けられかつカップ516に電気的に接続された内側固定要素218とを含む。また、ヘッダーアセンブリ320は、フランジ214をカップ516から物理的に分離し、電気的に絶縁する絶縁体570を含む(図5参照)。
内側固定要素218は、熱的または接着的な溶接などの様々な方法でカップ516に結合させることができる。一実施形態では、内側固定要素218は、例えばスポット溶接などの溶接部402によって、カップ516に取り付けられる。溶接部402は、カップ516を内側固定要素218に結合させることができ、例えば、内側固定要素218が脈動組織に係合されたときに、内側固定要素218及びカップ516を機械的疲労下で一体的な部材として機能させることができる。溶接部402は、内側固定要素218をカップ516に対して特定の配向で固定することができる。より詳細には、溶接部402は、第2の遠位先端部220と内側ピンチポイント404との間の角距離を確立しかつ維持するように、内側固定要素218及びカップ516間の相対回転に耐えることができる。
内側ピンチポイント404は、上述の外側ピンチポイント328と同様である。内側ピンチポイント404は、内側固定要素218が、内側螺旋状部材302に沿ってカップ遠位端部406と最初に接触する位置である。例えば、内側ピンチポイント404は、内側固定要素218とカップ516との間における、両構成要素が一点に集まる位置に設けられる。内側固定要素218が標的組織にねじ込まれたとき、標的組織は内側ピンチポイント404によって係止されピンチされる。
一実施形態では、内側ピンチポイント404は、溶接部402、または、カップ遠位端部406の内縁部と内側固定要素218の外面との間の別の位置に設けられる。外側ピンチポイント328と同様に、内側ピンチポイント404は、第2の遠位端から所定の角距離を有し得る。例えば、外側ピンチポイント328は、第1の遠位端から1.5回のターンの位置であり得るが、内側ピンチポイント404は、内側螺旋状部材302に沿って、第2の遠位先端部から1.5回またはそれ以上のターンの位置であってもよい(図4では、1.75回のターンの位置が示されている)。
外側ピンチポイント328は、望ましくは、内側ピンチポイント404が標的組織と係合する前に、標的組織と係合する。外側固定要素212は、生体刺激装置100を標的組織に固定することを主な目的とすることができ、内側固定要素218は、標的組織と電気的に接続するための電極としての役割を果たすことを主な目的とすることができる。したがって、(標的組織の保持力を高めるための)ピンチポイントは、標的組織を把持するために外側固定要素212に設けられることが好ましい。このため、外側ピンチポイント328は、内側ピンチポイント404よりも遠位であり得る。例えば、内側ピンチポイント404は、第2の遠位先端部220から1.75回のターンの位置に設けられ、一方、外側ピンチポイント328は、第1の遠位先端部216から1.5回のターンの位置に設けられる。したがって、外側及び内側の両固定要素106が同時に標的組織を貫通する場合、標的組織が外側ピンチポイント328によってピンチされるまで、生体刺激装置100を回転させる。この位置では、標的組織は、内側ピンチポイント404に対して、例えば、0.25回のターンだけ遠位であり得る。このように、外側ピンチポイント328と内側ピンチポイント404との位置が互いに異なるようにすることによって、内側固定要素218が組織外傷を引き起こす可能性を低減させることができる。
ハウジング206のフランジ214に対する第2の遠位先端部220及び/または溶接部402の位置は変更することができる。一実施形態では、内側位置合わせマーカー410が、フランジ214の遠位ハブ412上に配置される。遠位ハブ412は、フランジ214の遠位側に面する表面、例えば、フランジ肩部420の遠位側に長手方向軸208を横断して延びる遠位肩部表面460など、から遠位側に延びている。内側位置合わせマーカー410は、所定の位置で遠位ハブ412内に機械加工またはプレスされたノッチであり得る。例えば、フランジ214は、後述する機能を有する複数の不連続型雄ねじ部414を含む。内側位置合わせマーカー410は、周方向において、不連続型雄ねじ部の1つと整列させられる。内側固定要素218の第2の遠位先端部220は、内側位置合わせマーカー410に配向され得る。より詳細には、長手方向軸208を含み、かつ内側位置合わせマーカー410を通過する垂直面が、第2の遠位先端部220をさらに含み得る。換言すれば、第2の遠位先端部220は、内側位置合わせマーカー410と半径方向において整列させられる。第2の遠位先端部220が、例えば、フィードスルー内の機械加工されたノッチの角度範囲内で、内側位置合わせマーカー410に配向される場合、溶接部402は、内側固定要素218とカップ516との間に形成され得る。これにより、内側固定要素218と、カップ516及びフランジ214との間の相対的な配向を設定することができる。
図5を参照すると、一実施形態による、同軸固定要素を備えた生体刺激装置の遠位部分の断面図が示されている。固定要素106の相対剛性は、固定要素106の幾何学形状に依存し得る。一実施形態では、外側螺旋状部材304の第1のピッチ502は、内側螺旋状部材302の第2のピッチ504と等しいかまたはそれよりも小さい。例えば、内側固定要素218の第2のピッチ504は公称で0.040インチであり、外側固定要素212の第1のピッチ502は0.040インチ以下である。外側及び内側の固定要素106のピッチを互いに等しくすることにより、外側及び内側の固定要素106を標的組織内に同一または同様の速度で前進させることができる。一例として、ピッチは、0.010~0.200インチの範囲、例えば、0.020~0.100インチの範囲であり得る。いくつかの実施形態では、第1のピッチ502は、第2のピッチ504よりも大きく設定され得る。
固定要素106の剛性に影響を与える他の幾何学的特性には、固定要素ワイヤの断面寸法が含まれ得る。一実施形態では、外側固定要素212は、0.010~0.030インチの範囲、例えば0.016インチのワイヤ直径を有し得る。内側固定要素218のワイヤ直径は、外側固定要素212のワイヤ直径よりも小さく設定され得る。例えば、内側固定要素218は、0.005~0.020インチの範囲、例えば0.011インチのワイヤ直径を有し得る。このように、固定要素106の各特性によって個々に外側固定要素212のより低い剛性を促進するのではなく、むしろ、全ての特性の組み合わせによって、上記の相対的な剛性がもたらされる。
生体刺激装置100は、ハウジング206に取り付けることができるヘリックスマウント321を備える。例えば、ヘリックスマウント321は、ねじ結合部508でフランジ214の雄ねじ部に取り付けられる雌ねじ部を有する。あるいは、ヘリックスマウント321の内面は円筒形であり、フランジ214の外面も同様に円筒形であり、ヘリックスマウント321は、圧入結合部510でフランジ214に圧入され得る。簡略化のため、両方の結合タイプを図5に示す。なお、生体刺激装置100は、ヘリックスマウント321の周方向に、様々な結合タイプのうちの1つのみを有することを理解されたい。ヘリックスマウント321の内面がフランジ214の外面よりも幅広の実施形態では、スポット溶接部512または熱かしめを使用してヘリックスマウント321をフランジ214に結合してもよい。同様に、ヘリックスマウント321及びフランジ214は、超音波ステーキングまたは機械的インターロック機構によって互いに結合させてもよい。
同軸固定要素106は、生体刺激装置100が標的部位にねじ込まれたときに、標的組織を内側に引き込む。より詳細には、ヘリックスマウント321は、長手方向軸208に沿って延びる中央開口部514を含み、固定要素106は、標的組織を中央開口部514内に引き込むことができる。例えば、内側固定要素218は、中央開口部514を通って、生体刺激装置100のカップ516から第2の遠位先端部220まで延びている。内側固定要素218が標的組織にねじ込まれると、標的組織は、螺旋状部材に沿ってカップ516に向かって中央開口部514内を近位方向に変位する。
ヘリックスマウント321の中央開口部514内での標的組織の捕捉を容易にするために、中央開口部514は先細り形状に形成される。中央開口部514は、ヘリックスマウント321の近位縁部518から遠位縁部520まで広がるように形成される。より詳細には、中央開口部514の遠位寸法は、中央開口部514の近位寸法よりも大きく設定される。一実施形態では、ヘリックスマウント321は、近位縁部518から遠位縁部520まで延在する面取り面522を含む。面取り面522は、本質的に、ヘリックスマウント321の遠位縁部520から近位内方にテーパする円錐台面である。したがって、面取り面522は、標的組織を受容してカップ516に向けて内側に案内する漏斗を形成する。
一実施形態では、生体刺激装置100、とりわけカップ516は、充填材530を有し得る。充填材530は、モノリシック制御放出デバイス(MCRD)とも称され得る。MCRDは、治療物質(治療剤)を含有することができ、カップ516内に装填される。治療剤には、例えばリン酸デキサメタゾンナトリウムや酢酸デキサメタゾンなどのコルチコステロイドが含まれる。さらに、治療剤は、シリコーンマトリックス中に装填してもよい。したがって、充填材530は、特定用量の治療剤、例えばコルチコステロイドを標的組織に送達することができる。標的組織が同軸固定要素によって中央開口部514内に引き込まれ、カップ516に向けて案内された場合、治療剤は、生体刺激装置100が患者に植え込まれた後に、標的組織に効果的に送達され得る。この結果、捕捉された標的組織の炎症または損傷を低減させることができる。
充填材530は、カップ516の電極キャビティ532内に収容される。例えば、カップ516は、電極基部536と、それから遠位方向に延びる電極壁部534とを含む。電極壁部534は、電極キャビティ532の周りに延在して充填材530を取り囲み、半径方向においてカップ516とフランジ214との間に位置する絶縁体570またはフランジ214から充填材530を離間させることができる。電極キャビティ532は、長手方向軸208上に配置される。カップ516のピン538は、絶縁体570を貫通して、長手方向軸208に沿って電極基部536から近位方向に延びている。ピン538は、電子機器区画210内の回路からペーシングインパルスを受信し、その電気信号を内側固定要素218に伝送することができる。内側固定要素は、ペーシングインパルスを捕捉された標的組織に送達するための遠位電極202の一部としての機能を果たす。
一実施形態では、内側固定要素218は、ヘリックスマウント321に取り付けられた外側固定要素212の半径方向内側に配置されたカップ516に取り付けられる。あるいは、内側固定要素218は、シャフト(図示しない)に取り付けてもよい。電極キャビティ532は、カップ516のカップ遠位端部406から近位方向に所定の深さで延びている。より詳細には、電極キャビティ532は、電極基部536の遠位表面と一致する底部を有し得る。電極キャビティ532は、電極壁部534の構造に基づいて、複数の部分に分割され得る。より詳細には、電極キャビティ532は、電極キャビティ532の近位キャビティ542を拡大する遠位カウンターボア540を含み得る。充填材530は、近位キャビティ542内に配置される。したがって、充填材530は、遠位カウンターボア540よりも近位に配置される。
電極キャビティ532を画定する電極壁部534の内面は、近位キャビティ542と遠位カウンターボア540との間に延びるレッジ部546を有する。近位キャビティ542は、遠位カウンターボア540と同軸である。しかし、これらのキャビティ部分(近位キャビティ542及び遠位カウンターボア540)は、互いに異なる内径を有する。したがって、レッジ部546は、半径方向外側に延びる横断面である。このため、レッジ部546は、カップ516内に挿入された内側固定要素218を受容するための棚部(shelf)を形成することができる。
内側固定要素218は、遠位カウンターボア540のレッジ部546上に取り付けられる。より詳細には、内側固定要素218の近位端部548が、レッジ部546上に取り付けられる。フランジ214に対するレッジ部546の垂直位置は変更してもよい。例えば、レッジ部546と、フランジ214の遠位肩面547との間の長手方向のオフセットは、フランジ214へのフィードスルーの組立中に予め決定され得る。内側固定要素218をカップ516内に挿入したとき、内側固定要素218の底部はレッジ部546によって支持される。より詳細には、内側固定要素218の近位端部548は、レッジ部546と一致する。したがって、内側固定要素218の長さが既知であるとすれば、第2の遠位先端部220と遠位肩面547との間の長手方向オフセットは予め決定することができる。すなわち、遠位カウンターボア540のレッジ部546(棚部)によって、内側固定要素218の螺旋高さを調節することができる。
内側固定要素218を形成するワイヤコイルの外径は、遠位カウンターボア540の内径と略同じ大きさであり得る。より詳細には、ワイヤコイルの外径は、内側固定要素218と電極壁部534との間にスリップまたは締まり嵌めを形成するような寸法に設定される。したがって、内側固定要素218は、遠位カウンターボア540内に固定することができる。この固定嵌合は、上述したように、カップ516内への内側固定要素218の取り付け中に良好な溶接接触を可能にし、これにより、モーメント支持を提供することができる。より詳細には、スリップまたは締まり嵌めは、カップ516内で内側固定要素218が溶接部402の周りを回転する可能性を低減させることができる。したがって、溶接部402における応力疲労は、ワイヤコイル直径と遠位カウンターボア540の内径とを緊密に一致させることによって低減させることができ、これにより、パルシングする組織に移植された生体刺激装置100の疲労抵抗を高めることができる。
内側固定要素218は、標的組織と係合して電極としての機能を果たすことに加えて、カップ516の近位キャビティ542内に充填材530を保持することができる。一実施形態では、内側固定要素218は、充填材530がカップ516から脱落するのを阻止する。例えば、充填材530は、内側固定要素218の内側寸法552(例えば、固定要素106を形成するワイヤコイルの内径)よりも大きい外側寸法550(例えば、長手方向軸208を横断する最大断面寸法)を有することができる。このような相対的なサイズにより、充填材530がワイヤコイルの内径を通過することを防止することができ、これにより、カップ516内の充填材530の保持を助けることができる。さらに、内側固定要素218の内側寸法552は、充填材530の最大領域がワイヤコイルの内部空間を通って周囲環境に露出されることを可能にする寸法に設定される。したがって、薬剤は、確実で予測可能な治療のために、充填材530から内側固定要素218のルーメンを通って標的組織に向かって一貫して溶出することができる。
図6Aを参照すると、一実施形態による、内側固定要素の斜視図が示されている。図5及び図6Aに示すように、内側固定要素218の近位端部548は、平坦な表面であり得る。例えば、近位端部548は、その表面が長手方向軸208に対して直交する平面を形成するように、平らに研磨されている。平坦な表面は、内側固定要素218がカップ516のレッジ部546に着座することを可能にする。
外側固定要素212及び内側固定要素218の1以上の少なくとも一部は、生分解性材料から形成され得る。一例として、内側固定要素218の全体は、患者内に植え込まれたときに、バルク浸食または表面浸食によって生分解される金属から形成され得る。あるいは、外側固定要素212は、部分的にまたは全体的に、生分解性材料、例えば、鉄またはマグネシウムなどの生分解性金属から形成され得る。
図6Bを参照すると、一実施形態による内側固定要素の端面図が示されている。固定要素106の一部のみが生分解性であってもよい。例えば、内側固定要素218における、第2の遠位先端部220の近傍の遠位側部分(点線よりも遠位の部分)が、分解可能部分602であってもよい。内側固定要素218における、分解可能部分602の近位側部分の材料は、分解可能部分の材料と同一であってもよいし異なっていてもよい。例えば、この非分解性部分(近位側部分)は、非分解性材料の層によって被覆された分解性材料のコアを含み得る。外側固定要素212は、内側固定要素218と同様の複合構造を有してもよい。
図6Cを参照すると、一実施形態による内側固定要素の詳細図が示されている。同軸固定要素106の遠位先端部の寸法特性は、標的組織への穿刺を容易にする形状を有し得る。例えば、第2の遠位先端部220は、30~60度の範囲、例えば47度のベベル角度604を有し、これにより、先鋭化された穿孔先端部606が形成される。図示された幾何学的形状は、外側固定要素212にも見られることを理解されたい。
図7Aを参照すると、一実施形態による内側固定要素の斜視図が示されている。内側固定要素218は、チューブカット型の固定要素106であり得る。より詳細には、固定要素106は、ハイポチューブの一部などの円筒状チューブから形成され得る。固定要素106のワイヤコイルは、円筒状チューブの壁部から形成される。一実施形態では、円筒状チューブは、レーザ切断プロセスで使用される。すなわち、Nd:YAGレーザまたは他のレーザタイプを使用して、円筒状チューブの側壁にプロファイルを切断することができる。プロファイルは、内側固定要素218の螺旋リリーフを形成する螺旋ギャップであり得る。同様の加工プロセスを用いて、チューブカット型の外側固定要素212を形成することができる。
チューブカット型の固定要素106の断面積は、円形でなくてもよい。例えば、内側螺旋状部材302を横断する断面積は、四角形の領域、例えば、長方形であってもよい。四角形の領域は、チューブの内面、チューブの外面、及び、チューブの壁部をレーザ切断して形成された上面及び下面を含み得る。加工プロセスは、バリ取り、電解研磨などの研磨工程を含み、これにより、外側または内側の固定要素106として使用することができるチューブカット型の固定要素106が形成される。
図7Bを参照すると、一実施形態による内側固定要素の側面図が示されている。チューブ状素材から内側固定要素218を形成するために使用されるレーザ切断プロセスは、ワイヤ巻きなどの他の形成プロセスよりも高い精度を有し得る。高精度のレーザ切断プロセスにより、内側固定要素218により複雑な幾何学的形状を組み込むことが可能となる。より詳細には、内側固定要素218の輪郭は、非螺旋状の輪郭部分を含むことができる。一実施形態では、内側固定要素218は、螺旋状コイル部分706と、平坦状コイル部分708とを含む。
螺旋状コイル部分706は、螺旋軸、例えば内側螺旋状部材302に沿って延びる内側固定要素218の部分であり得る。螺旋状コイル部分706は、第2の遠位先端部220から平坦状コイル部分708の遠位末端部709まで近位方向に延びている。同様に、第2の螺旋状コイル部分710を、平坦状コイル部分708の近位に設けてもよい。より詳細には、平坦状コイル部分708は、螺旋状コイル部分706と第2の螺旋状コイル部分710との間に設けられる。第2の螺旋状コイル部分710は、平坦状コイル部分708の近位端部711から近位方向に延びている。
平坦状コイル部分708は、長手方向軸208を中心として1回のターン以下の角度で延びる小さい平坦な部分であってもよい。平坦な部分は、螺旋状ではなく周方向に延びている。平坦状コイル部分708は、長手方向軸208を横切る平面に沿って延びる遠位向き面712を有する。一実施形態では、平坦状コイル部分708の遠位向き面712は、内側固定要素218をカップ516に溶接する領域を提供する。溶接を容易にするために、平坦状コイル部分708の遠位向き面712と内側固定要素218の平坦な近位端部548との間の垂直オフセットは、レッジ部546とカップ遠位端部406との間の垂直オフセットと等しくされ得る。より詳細には、内側固定要素218をカップ516内に挿入したとき、平坦状コイル部分708の遠位向き面712は、カップ516のカップ遠位端部406と整列されるか、あるいは同一平面上に位置する。この同一平面は、溶接プロセス中に照射されるレーザビームの標的を提供する。さらに、平坦状コイル部分708のカップ遠位端部406及び遠位向き面712が両方とも平坦であるとすれば、レーザビームをそれらの界面により容易に照射することができ、これにより、溶接ミスによって不合格となるリスクを低減させることができる。
チューブカット型の固定要素106は、コイル状の丸いワイヤと比較して有利な特性を有することは明らかであろう。例えば、四角形の断面積は、固定要素106の剛性を高め、固定中に標的組織により容易に穿刺することを可能にする。さらに、四角形の断面積は、ヘリックスマウントフランジ322のヘリカルギャップを完全に埋めることができる。埋められヘリカルギャップは、より平滑な、かつ、送達及び移植中に組織に暴露される縁部がより少ないヘッダーアセンブリ320の円筒状外面を提供することができる。
図8を参照すると、一実施形態による、生体刺激装置のハウジングに取り付けられるヘリックスマウントの分解斜視図が示されている。上述したように、生体刺激装置100のフランジ214は、不連続型雄ねじ部414を有し得る。生体刺激装置100の、この不連続型雄ねじ部は、配向の調節を可能にする。より詳細には、後述するように、この不連続型雄ねじ部は、ヘリックスマウント321を不連続型雄ねじ部414に固定するためにヘリックスマウント321を回転させる前に、ヘリックスマウント321をフランジ214の遠位ハブ412上に所定の配向で挿入することを可能にする。
不連続型雄ねじ部414は、フランジ214の遠位ハブ412の周方向に分散して設けられた、いくつかのねじ付きセグメントを含むことができる。ねじ付きセグメントは、チタンであり得る遠位ハブ412上に機械加工することができる。より詳細には、まず、例えばねじ切りダイを使用して、完全に螺旋状のねじ部を遠位ハブ412上に形成し、次いで、螺旋状ねじ部を長手方向に横切る長手方向スロットを形成して螺旋状ねじ部を中断することにより、ねじ付きセグメントを形成することができる。長手方向スロットが、ねじ中断部802となる。各ねじ付きセグメントは、所定の周方向幅(長手方向軸208を中心として測定した角距離)にわたって延在し、かつ、ねじ中断部802によって隣接する1以上のねじ付きセグメントから分離することができる。ねじ中断部802は、ねじ付きセグメントよりも小さい直径を有する遠位ハブ412の半径方向外向き面であってもよい。例えば、ねじ中断部802の直径は、ヘリックスマウント321のねじ付きセグメントの小径以下であってもよい。
後述するように、ねじ付きセグメントは、ヘリックスマウント321のスロット内に嵌合するキーを形成するように分散して設けることができる。したがって、ヘリックスマウント321は、その近位表面804が、フランジ214の遠位肩面547に接触するまで、フランジ214の遠位ハブ412上に挿入される。ヘリックスマウント321を遠位ハブ412上に挿入して所定位置に配置すると、ヘリックスマウント321の近位表面804は、フランジ214の遠位肩面547に載置される。
図9を参照すると、一実施形態による、ヘリックスマウントの斜視図が示されている。ヘリックスマウント321のこの近位図は、ヘリックスマウント321の内面902を示している。ヘリックスマウント321の内面902は、ねじ部を有していない、例えば円筒状の面であり得る。ヘリックスマウント321は、ポリマー、例えばポリエーテルエーテルケトン(PEEK)から作製され得る。したがって、チタンであり得るフランジ214の不連続型雄ねじ部414は、ヘリックスマウント321の内面902よりも硬い材料から形成されている。
ヘリックスマウント321の内面902は、1以上のブランク904及び1以上のスロット906の内面に沿って延びている。スロット906は、ブランク904よりも大きな距離で長手方向軸208から半径方向にオフセットされている。さらに、スロット906は、所定の周方向幅を有し、フランジ214の遠位ハブ412上の不連続型雄ねじ部414の配置パターンに一致する角度で内面902の周りに分散して設けられる。したがって、スロット906は、ヘリックスマウント321をフランジ214の遠位ハブ412上の所定位置に配置したときに、フランジ214の不連続型雄ねじ部414を受容することができる。同様に、ヘリックスマウント321のブランク904は、それに一致する周方向幅及び周方向位置を有する遠位ハブ412のねじ中断部802内に受容されることができる。換言すれば、ヘリックスマウント321の内面902の断面形状は、ヘリックスマウント321がフランジ214と嵌合できるように、フランジ214の遠位ハブ412の断面形状と一致している。
ブランク904がスロット906に対して半径方向内側にオフセットされているとすれば、フランジ214のねじ部がブランク904に食い込むと、ヘリックスマウント321の内面902には不連続型ねじ部が形成される。例えば、フランジ214の不連続型雄ねじ部414がヘリックスマウント321の内面902に食い込むと、不連続型雌ねじ部がヘリックスマウント321の内面902に形成される。同様に、例えば、ヘリックスマウント321をフランジ214に結合させる前に、ヘリックスマウント321の内面902にねじ部が予め形成されている場合、ヘリックスマウント321は、凹状ウェルを含む不連続型雌ねじ部(図示しない)を有することにより、ヘリックスマウントを所定位置まで回転させる前に、ヘリックスマウントがフランジ214の不連続型雄ねじ部414上を摺動することを可能にする。
図10Aを参照すると、一実施形態による、ハウジングのフランジに取り付けられたヘリックスマウントの上面図が示されている。ヘリックスマウント321をフランジ214の遠位ハブ412上の所定の位置に配置すると、不連続型雄ねじ部414はスロット906内に嵌合される。初期位置では、例えば、ヘリックスマウント321を回転させて最終位置に変位させる前は、不連続型雄ねじ部414は、ヘリックスマウント321の内面902と係合していない。図10Aの上面図では、不連続型雄ねじ部414は、ヘリックスマウント321のフランジ214への取り付けを一方向の回転のみで可能にするように配置されていることは明らかである。より詳細には、少なくとも1つのねじ付きセグメントの角度幅は、1以上の他のねじ付きセグメントよりも大きくてもよく、それに対応するスロット906にのみ嵌合すればよい。したがって、ヘリックスマウント321を遠位ハブ412上に挿入するためには、より幅広のねじ付きセグメントを、それに対応するスロット906と整列させる必要がある。
図10Bを参照すると、一実施形態による、ハウジングのフランジに取り付けられたヘリックスマウントの上面図が示されている。ヘリックスマウント321をフランジ214に対して回転させて最終位置に変位させると、フランジ214の不連続型雄ねじ部414がヘリックスマウント321の内面902に自己ねじ切りして食い込む(tap into)。不連続型雄ねじ部414とヘリックスマウント321の内面902との係合は、不連続型雄ねじ部414の外面がヘリックスマウント321の内面902から半径方向外側に位置することを示す点線で表されている。ヘリックスマウント321の回転により、フランジ214の不連続型雄ねじ部414がヘリックスマウント321の内面902にねじ部を冷間成形することが理解できるであろう。ねじ部を冷間成形することにより、材料を除去するのではなく、材料をヘリックスマウント321から移動させることができる。この結果、不連続型雄ねじ部414と、ねじ部(雌ねじ部)が形成されたブランク904の内面902との間に、強固かつ確実な結合を形成することができる。
組立時にヘリックスマウント321にねじ部を冷間成形することは、ヘリックスマウント321をフランジ214に固定する一実施形態である。別の実施形態では、ヘリックスマウント321の内面902に、1以上のねじ部、または部分的なねじ部が形成される。より詳細には、ヘリックスマウント321に、雌ねじ部を予め形成する。雌ねじ部は、ヘリックスマウント321の製造中に、ねじタップによってヘリックスマウント321のブランク904に形成することができる。雌ねじ部が予め形成された内面902は、フランジ214の雄ねじ部と係合することができる。したがって、ヘリックスマウント321をフランジ214に取り付けたとき、ヘリックスマウント321をフランジ214に対して回転させることにより、ヘリックスマウント321の内面902の雌ねじ部とフランジ214の雄ねじ部とを互いに螺合させることができ、それにより、ヘリックスマウント321はフランジ214に固定される。
再び図9を参照して、一実施形態では、予め形成された全ねじ部920(雌ねじ部)の一例が点線で示されている(これは、任意選択で、ヘリックスマウント321をフランジ214に取り付ける前にねじ部を形成できることを示す)。予め形成された全ねじ部920は、ブランク904の円弧長全体にわたって、例えば、第1の側縁部922から第2の側縁部924まで延びている。全ねじ部920には、ヘリックスマウント321をフランジ214に取り付けたときに、フランジ214のねじ部と係合することができる。このため、予め形成された全ねじ部920に沿って、ヘリックスマウント321の内面902にねじ部は冷間成形しない。
ヘリックスマウント321は、各ブランク904に予め形成された部分ねじ部926(雌ねじ部)を含むことができる。一実施形態では、例示的な予め形成された部分ねじ部926は、第1の側縁部922と第2の側縁部924との間の円弧長の一部分のみに延びる点線として示されている。例えば、第1の側縁部922と第2の側縁部924との間の全円弧長は60度の円弧角度にわたって延在しており、部分ねじ部の部分円弧長は30度の角度にわたって延在している。ブランク904の部分ねじ部は、フランジ214の雄ねじ部と係合することができる。そして、フランジ214の雄ねじ部が、ブランク904の部分ねじ部(雌ねじ部)内で前進すると、雌ねじ部の端部によって、フランジ214の雄ねじ部の前進、すなわち、ヘリックスマウント321の前進が阻止される。より詳細には、ブランク904をフランジ214の対応する不連続型雄ねじ部と完全に係合させるためには、ブランク904内にねじ部を冷間成形することにより、ヘリックスマウント321を予め形成された部分ねじ部926の円弧長を越えてさらに回転させることができる。ねじ部を冷間成形することにより、予め形成された部分ねじ部926の終端点を、例えば30度のマークの位置から、終端点と第2の側縁部924との間の位置、例えば50度のマークの位置まで延ばすことができる。このように、ヘリックスマウント321をフランジ214に螺合させることは、最初に、ヘリックスマウント321の内面902に予め形成された雌ねじ部と、フランジ214の雄ねじ部との間の係合を伴うことができ、次いで、組立時にヘリックスマウント321のブランク904の内面902にねじ部を冷間成形することを伴うことができる。
部分ねじ部または全ねじ部を予め形成することにより、ブランク904にねじ部を冷間成形することに関連する組立リスクを軽減することができる。ねじ部の冷間成形は、上述したように、ブラインドで行うことができる。より詳細には、ヘリックスマウント321をフランジ214上の所定の位置に配置し、回転させることにより、ヘリックスマウント321をフランジ214に固定することができる。ねじ部の形成は、ブランク904内における、ねじ締め動作を開始する任意の位置で開始される。しかしながら、このようなブラインドでの冷間成形は、ねじ部の形成が意図しない位置で開始されるリスクがある。対照的に、雌ねじ部がブランク904内に少なくとも部分的に予め形成されている場合には、雌ねじ部及び雄ねじ部は所定位置で係合することができる。この所定位置は、ヘリックスマウント321をフランジ214に対して回転させたときに、ヘリックスマウント321及びフランジ214に予め形成された各ねじ部が互いに螺合する位置である。このように、ヘリックスマウント321に予め形成されたねじ部、及び/または冷間成形されたねじ部を使用して、ヘリックスマウント321とフランジ214との間の正確な位置決め、及びヘリックスマウント321のフランジ214への強固な固定を達成することができる。
フランジ214に対するヘリックスマウント321のクロススレッドまたは過剰回旋の可能性などの組立リスクを軽減するために、いくつかの組立技術を使用することができる。組立技術は、手動、半自動、または自動の組立プロセスで実施することができ、生体刺激装置の構成要素の組み立ての容易さを向上させることができる。例えば、トルク、力、位置合わせ、または他のフィードバックを、組立者またはコンピュータに提供する組立ツールを使用することができる。組立ツールには、例えば、光学的フィードバックが含まれ、ヘリックスマウント321とフランジ214との間の適切な組み立てを確認するために使用できるフィードバックを提供することができる。一実施形態では、組み立ては、ロボットによって実行される。例えば、ロボットは、ヘリックスマウント321をフランジ214上に配置し、これらの構成要素を回転させることにより、互いに固定することができる。ロボットは、非一時的なコンピュータ可読媒体に記憶された命令を実行してロボットに生体刺激装置構成要素を組み立てさせるように構成された1以上のプロセッサを含むことができる。命令は、例えば、1以上の機械アセンブリ変数にガードバンドを含め、構成部品が正しく組み立てられるようにすることができる。例えば、ロボットは、命令の回転パラメータにしたがって構成要素を組み立てることができ、これにより、ロボットは、ヘリックスマウント321をフランジ214に対して所定の角度で回転させることができる。ガードバンドは、角度回転における誤差のマージンを含むことができる。ロボットが、1以上のセンサを介して、その回転角度が誤差範囲内であることを検出すると、生体刺激装置100は検査に合格する。ロボットが、1以上のセンサを介して、その回転角度が誤差範囲を超えていることを検出すると、生体刺激装置100は、不合格となるか、あるいは、設計仕様を満たすように再加工される。
ヘリックスマウント321をフランジ214に対して回転させることにより、固定要素106の1以上の遠位先端部または固定要素106のピンチポイント間で所定の配向を達成するように調節することができる。例えば、不連続型雄ねじ部414をヘリックスマウント321のプラスチックに係合させるためのヘリックスマウント321の回転は、機械的、電子的、または他の方法で制御することができる。機械的制御は、フランジ214に対するヘリックスマウント321の回転を制限する回転停止部を有するツールを使用して達成することができる。電子制御は、例えば、ヘリックスマウント321を初期位置から最終位置に変位させるステッピングモータによって達成することができる。ステッピングモータは、上述のロボットの一部であり得る。また、回転は、例えば、内側固定要素218がフランジノッチ326または別のヘリックスマウントデータムに対して所定の配向を有することを組立者が視覚的に識別するまで、ヘリックスマウント321を回転させることによって、手動で制御してもよい。例えば、組立者は、第2の遠位先端部220がフランジノッチ326と周方向において整列するまで、ヘリックスマウント321を回転させることができる。一例として、初期位置から最終位置までのヘリックスマウント321の回転は、60度の角度、または遠位先端部216、220及び/またはピンチポイント328、404の間の所定の回転配向を達成する任意の他の角度によって行うことができる。
図11を参照すると、一実施形態による、追加的な(additive)位置合わせマーカーを有するヘッダーアセンブリの側面図が示されている。ヘリックスマウント321は、外側固定要素212の所定のクロッキングを生体刺激装置100に設定するべく、第1の遠位先端部216の先端点を位置合わせする範囲を規定するための外側位置合わせマーカー1102を含むことができる。例えば、外側位置合わせマーカー1102は、レーザーマーク、印刷されたストライプ、または組立者が視覚的に認識可能な別の追加的要素であり得る。外側位置合わせマーカー1102は、ヘリックスマウントフランジ322の外周または外面に沿って測定された位置合わせ範囲1104、例えば周方向範囲を規定することができる。位置合わせ範囲1104は、外側位置合わせマークの左側境界と右側境界との間の範囲であり得る。
図12を参照すると、一実施形態による、除去的な(reductive)位置合わせマーカーを有するヘッダーアセンブリの側面図が示されている。別の実施形態では、位置合わせ範囲1104は、外側位置合わせマーカー1102を形成するノッチによって画定することができる。ノッチは、ヘリックスマウントフランジ322に、例えば機械加工によって形成された溝であり得る。また、外側位置合わせマーカー1102は、エッチングなどの別の除去的プロセスを用いて形成してもよい。外側位置合わせマーカー1102が追加的プロセスまたは除去的プロセスのいずれによって形成されても、外側位置合わせマーカー1102は、外側固定要素212とヘリックスマウント321との間の所定の回転配向を確実にするために、第1の遠位先端部216が配置される位置合わせ範囲1104を規定できることが理解できるであろう。
上述した各位置合わせマーカー、例えば、外側位置合わせマーカー1102及び内側位置合わせマーカー410は、それに対応する遠位先端部に対して所定の関係を有する。より詳細には、外側位置合わせマーカー1102は、第1の遠位先端部216に対して整列させることができ、内側位置合わせマーカー410は、第2の遠位先端部220に対して整列させることができる。また、遠位先端部とそのピンチポイントとの間の相対的な配向についても上述した。より詳細には、第1の遠位先端部216は、外側ピンチポイント328に対して所定の角距離を有することができ、第2の遠位先端部220は、内側ピンチポイント404に対して所定の角距離を有することができる。したがって、内側ピンチポイント404及び外側ピンチポイント328との間の所定の角距離は、遠位先端部間の角距離を所定の角距離に設定することによって達成されることが理解できるであろう。例えば、第1の遠位先端部216と第2の遠位先端部220との角距離を180度にすることによって、外側ピンチポイント328を内側ピンチポイント404から90度の角距離で離間させることができる(第1の遠位先端部から外側ピンチポイントの角距離が1.5ターンであり、第2の遠位先端部から内側ピンチポイントの角距離が1.75ターンである場合)。
また、遠位先端部間の相対的回転方向は、ヘリックスマウント321の内面プロファイルと外側位置合わせマーカー1102との間の、所定の回転配向によって達成することができる。より詳細には、ヘリックスマウント321のキーホールパターンの第1の遠位先端部216に対する位置を調節することにより、ヘリックスマウント321をフランジ214の遠位ハブ412上に配置して所定位置まで回転させたときに、第1の遠位先端部216が第2の遠位先端部220に対して所望の角距離を有することを確実にすることができる。
図13を参照すると、一実施形態による、ヘリックスマウントの斜視図が示されている。生体刺激装置100は、例えば図3に示したような補助固定要素350、例えば横方向に延びる縫合糸などを備えることができる。補助固定要素350は、図13に仮想線で示されている。一実施形態では、補助固定要素350は、ヘリックスマウントフランジ322を貫通して延びる補助固定チャネル1302内に固定される。例えば、補助固定チャネル1302は、第1の開口部1304から第2の開口部1306まで延在している。第1の開口部1304及び第2の開口部1306の両開口部は、ヘリックスマウントフランジ322の半径方向外向き面329に設けられる。したがって、補助固定チャネル1302は、ヘリックスマウントフランジ322及び/またはヘリックスマウント本体部324を貫通して、ヘリックスマウントフランジ322の螺旋経路に沿って延びている。
図14を参照すると、一実施形態によるヘリックスマウントの断面図が示されている。補助固定チャネル1302は、第1の開口部1304と第2の開口部1306との間で直線状に延びている。補助固定要素350は、第1の開口部1304または第2の開口部1306から、補助固定チャネル1302内に挿入される。例えば、ポリマー縫合糸の端部を第1の開口部1304から挿入することができる。縫合糸は、その端部が第2の開口部1306を通過して取付者に対して露出するまで前進させることができる。また、補助固定要素350の端部を、例えば熱かしめによって広げてもよい。補助固定要素350の端部を熱かしめすることによって、縫合糸を変形させて、縫合糸の端部の断面寸法を増大させることができる。一実施形態では、補助固定チャネル1302は、カウンターボアされている。同様に、第1の開口部1304の直径は、第2の開口部1306の直径よりも小さくてもよい。より詳細には、第1の開口部1304からヘリックスマウントフランジ322及び/またはヘリックスマウント本体部324の内側に向かって延びるチャネルセグメントの寸法は、第2の開口部1306から内側に向かって延びるチャネルセグメントの寸法よりも小さくてもよい。したがって、熱かしめの後、縫合糸の端部を、第2の開口部1306から延びるセグメントを通って補助固定チャネル1302内に引き戻すことができる。熱かしめされた端部は、チャネルセグメント間の移行部、例えば、カウンターボアの基部に達すると、縫合糸の増大した寸法により、第1の開口部1304に向かうさらなる変位に対して抵抗する。これにより、補助固定要素350を補助固定チャネル1302内に保持することができる。補助固定要素350の第1の端部は、補助固定チャネル1302内に留まることができ、補助固定要素350の第2の端部は、標的組織と係合するために、ヘリックスマウント321から半径方向外側に露出することができる。
図15を参照すると、一実施形態による、ヘッダーアセンブリが除去された状態の生体刺激装置の遠位部分の斜視図が示されている。内側固定要素218は、遠位カウンターボア540及び/またはカップ516の内径よりも大きい外径を有することができる。一実施形態では、内側固定要素218の近位ターン部1502は、カップ516内に嵌合されない。したがって、内側固定要素218をカップ516内に滑り込ませて、ピンチポイントまたはその近傍で溶接部402を形成するのではなく、内側固定要素218の近位ターン部1502を、突合せ溶接部402によってカップ遠位端部406に結合させることができる。突合せ溶接部402は、近位ターン部1502とカップ遠位端部406との界面に形成することができる。内側固定要素218は、近位ターン部1502から第2の遠位先端部220まで内側螺旋状部材302に沿って延びている。
一実施形態では、回転ノッチ1504が、近位ターン部1502に切設されるか、または他の方法で形成される。回転ノッチ1504は、近位ターン部1502における中断部または不連続部であり、電極キャビティ532とその周囲環境との間に横方向の入口を形成する。横方向の入口は、MCRDが膨張によりそれ自体を阻害しないことを確実にすることができる。より詳細には、MCRDが膨張したときに、横方向入口により、充填材530が膨張する領域が提供される。したがって、MCRDは、必要に応じて、横方向入口を通じて、標的組織に対して治療剤を放出することができる。
図16を参照すると、一実施形態による、ヘッダーアセンブリが除去された状態の生体刺激装置の遠位部分の側面図が示されている。内側ピンチポイント404は、近位ターン部1502と、近位ターン部1502から第2の遠位先端部220まで延びる螺旋状コイル部分706との間に形成される。一実施形態では、近位ターン部1502は、横断面に沿って延びる環状要素である。例えば、近位ターン部1502は、長手方向軸208を中心とする平坦な円形状のチューブセグメントまたはC字状セグメントであり得る(すなわち螺旋状ではない)。内側固定要素218の螺旋部分は、平坦なまたはC字状の近位ターン部1502から遠位方向に延びる。
上述したように、内側ピンチポイント404の長手方向の位置は、例えば外側ピンチポイント328より近位になるように厳密に調節される。カップ516への突合せ溶接部402を可能にするための近位ターン部1502を備えると、図4~5に示す実施形態に対して、内側固定要素218の全体的な垂直高さが大きくなる。増加した高さを相殺して、外側ピンチポイント328に対する内側ピンチポイント404の相対的な長手方向位置を維持するためには、カップ516の高さを減少させるとよい。より詳細には、カップ516の電極壁部534の高さを、近位ターン部1502の高さだけ低くするとよい。したがって、図16に示す実施形態の第2の遠位先端部220は、図5に示す実施形態と同様に、第1の遠位先端部216に対して同じ垂直位置を有することができる。
内側固定要素218の一部は、カップ516のキャビティ内に嵌合される。より詳細には、内側固定要素218は、カップ516内に嵌合される第1の部分と、カップ516内に嵌合されるには大きすぎる外側寸法を有する第2の部分とを含む。したがって、内側固定要素218は、可変の内径または外径、例えば、内側固定要素218の長さにわたって変化する外径を有することができる。内側固定要素218の近位部分の外径は、カップ516キャビティの内径よりも小さくすることができ、内側固定要素218の遠位部分の外径は、カップキャビティの内径よりも大きくすることができる。
図17を参照すると、一実施形態による、固定要素を形成するために使用される管部材の斜視図が示されている。可変直径を有する内側固定要素218は、ベルマウス管1702から形成することができる。ベルマウス管1702は、遠位セグメント1704及び近位セグメント1706を有する。遠位セグメント1704は、近位セグメント1706の外側寸法よりも大きい外側寸法、例えば外径を有する。したがって、近位セグメント1706は、移行領域1708で遠位セグメント1704に移行する。移行領域1708は、ステップ、テーパ等であり得る。ベルマウス管1702は、その長さにわたって一定の壁厚を有する。したがって、ベルマウス管1702の内側ルーメン1710は、遠位セグメント1704及び近位セグメント1706の外径に沿って変化する。より詳細には、遠位セグメント1704の内径は、近位セグメント1706の内径よりも大きい。あるいは、管部材は、その長さにわたって可変外径及び一定内径を有してもよい。例えば、管部材は、より小さい外径を有する近位セグメント1706を形成するためにセンタレス研削された円筒状管であり、内径は、内側固定要素218の全長にわたって一定である。
図18を参照すると、一実施形態による、可変直径を有する固定要素の側面図が示されている。可変寸法を有する管部材、例えばベルマウス管1702を切断することにより、内側固定要素218を形成することができる。例えば、管部材をレーザ切断することにより、固定要素の螺旋形を明らかにする螺旋スロットを形成することができる。上述したように、レーザ切断された固定要素は、四角形、例えば矩形の断面積を有し得る。断面積は、内側螺旋状部材302に沿って、平坦な近位端部548から第2の遠位先端部220まで延びている。
可変寸法を有する管部材から形成された内側固定要素218は、原材料の管部材の特性のいくつかを有することができる。例えば、内側固定要素218は、近位セグメント1706及び遠位セグメント1704を含むことができる。近位セグメント1706は、遠位セグメント1704よりも小さい外径を有することができ、これにより、近位セグメント1706は、カップ516のキャビティ内に嵌合することができる。一方、遠位セグメント1704は、カップ516内に嵌合することができず、カップ遠位端部406から遠位方向に延びる。近位セグメント1706は、移行領域1708で遠位セグメント1704に移行することができる。
図19を参照すると、一実施形態による、ヘッダーアセンブリが除去された状態の生体刺激装置の遠位部分の断面図が示されている。可変外側寸法を有する内側固定要素218は、カップ516の電極キャビティ532内に挿入される。内側固定要素218の近位セグメント1706の長さがカップ516の電極キャビティ532の高さよりも短い場合、移行領域1708はカップ遠位端部406に当接することができる。このため、移行領域1708は、内側固定要素218のための係止及び長手方向位置調節要素としての役割を果たす。換言すれば、内側固定要素218は、その近位端部548が充填材530の上面と当接することなく、平坦な内壁1902を有するカップ516に嵌合することができる。上述したように、内側固定要素218の内側寸法552は、充填材530の外側寸法よりも小さくすることができる。したがって、内側固定要素218は、充填材530をカップ516内に保持することができる。
内側固定要素218は、溶接部402によってカップ516に結合させることができる。溶接部402は、上述したように、カップ516に固定要素106を固定するスポット溶接部512であり得る。スポット溶接部512は、移行領域1708とカップ遠位端部406との間に形成された傾斜凹部を埋めることができる。したがって、内側固定要素218とカップ516との間に強力な結合部が形成され、これにより、機械疲労に抵抗し、両構成要素を一体的な部材として機能させることができる。内側固定要素218がカップ516に装填されて結合されたとき、内側ピンチポイント404は、内側固定要素218の螺旋部とカップ遠位端部406との間に位置する。したがって、内側固定要素218を標的組織内にねじ込んだとき、標的組織を、内側ピンチポイント404で係止して保持することができる。
本発明によれば、生体組織に係合するかまたは生体組織を電気的に刺激する同軸固定要素を含む、リードレス心臓ペースメーカなどの生体刺激装置が提供される。一実施形態では、生体刺激装置は、長手方向軸を有し、電子機器区画を含むハウジングを備える。生体刺激装置はまた、ハウジングに結合された外側固定要素を備える。外側固定要素は、長手方向軸を中心として第1の遠位先端部まで延びている外側螺旋状部材を含む。生体刺激装置はまた、ハウジングに結合された内側固定要素を備える。内側固定要素は、外側螺旋状部材の半径方向内側に配置され、かつ長手方向軸を中心として第2の遠位先端部まで延びている内側螺旋状部材を含む。第1の遠位先端部は、第2の遠位先端部より遠位に位置する。
一実施形態では、外側固定要素の長手方向軸の方向の第1の剛性は、内側固定要素の長手方向軸の方向の第2の剛性よりも小さい。
一実施形態では、外側固定要素は、内側固定要素よりも低いばね定数を有する。
一実施形態では、外側螺旋状部材の第1のピッチは、内側螺旋状部材の第2のピッチと等しい。
一実施形態では、生体刺激装置は、ヘリックスマウントと、カップとをさらに備える。外側固定要素は、ヘリックスマウントに取り付けられる。内側固定要素は、カップに取り付けられる。
一実施形態では、ヘリックスマウントは、長手方向軸に沿って延びる中央開口部を有する。内側固定要素は、中央開口部を通ってカップから第2の遠位先端部まで延びている。中央開口部は、該中央開口部の遠位寸法が該中央開口部の近位寸法よりも大きくなるように、ヘリックスマウントの近位縁部から遠位縁部まで広がっている。
一実施形態では、ヘリックスマウントは、中央開口部を取り囲み、かつ近位縁部から遠位縁部まで延びる面取り面を有する。
一実施形態では、カップは、長手方向軸上に設けられた電極キャビティの近位側に配置された電極基部と、電極キャビティを取り囲み、かつ電極基部から遠位に延びる電極壁部とを有する。電極キャビティは、レッジ部を有する遠位カウンターボアと、遠位カウンターボアと同軸をなす近位キャビティとを含む。
一実施形態では、近位キャビティ内に配置された充填材をさらに備える。内側固定要素は、遠位カウンターボアのレッジ部に取り付けられる近位端部を有する。
一実施形態では、充填材は、内側固定要素の内側寸法よりも大きい外側寸法を有する。
一実施形態では、充填材は、治療剤を含有するシリコーンマトリックスを含む。
一実施形態では、ハウジングは、不連続型雄ねじ部を有するフランジを含む。
一実施形態では、不連続型雄ねじ部をヘリックスマウントの内面に自己ねじ切りして食い込ませることにより、ヘリックスマウントがフランジに結合される。
一実施形態では、長手方向軸を中心として延在するヘリックスマウントフランジと、ヘリックスマウントフランジの周方向の一部に形成されたフランジノッチとを含む。外側固定要素は、外側固定要素とヘリックスマウントフランジとの間に形成される外側ピンチポイントがフランジノッチに位置するように、ヘリックスマウントフランジに取り付けられる。
一実施形態では、ヘリックスマウントフランジは、ヘリックスマウントフランジの半径方向外向き面に形成された第1の開口部及び第2の開口部と、第1の開口部から第2の開口部まで延びる補助固定チャネルとを含む。
一実施形態では、外側固定要素及び内側固定要素の少なくとも一方の少なくとも一部が、生分解性材料から形成される。
一実施形態では、生分解性材料は、金属である。
一実施形態では、内側固定要素は、螺旋状コイル部分と平坦状コイル部分とを含む。
一実施形態では、外側固定要素の第1の遠位先端部は、長手方向軸を含む第1の平面の第1の側に位置し、内側固定要素の第2の遠位先端部は、第1の平面の第1の側とは反対側の第2の側に位置する。
一実施形態では、長手方向軸、第1の遠位先端部、及び第2の遠位先端部は、第1の平面に対して直交する第2の平面に含まれる。
また、本発明によれば、遠位端部を有するカテーテルを含む搬送システムと、遠位端部に結合されたリードレス生体刺激装置とを備えるリードレス生体刺激システムが提供される。一実施形態では、リードレス生体刺激装置は、長手方向軸を有し、電子機器区画を含むハウジングを備える。リードレス生体刺激装置はまた、ハウジングに結合された外側固定要素を備える。外側固定要素は、長手方向軸を中心として第1の遠位先端部まで延びている外側螺旋状部材を含む。リードレス生体刺激装置はまた、ハウジングに結合された内側固定要素を備える。内側固定要素は、外側螺旋状部材の半径方向内側に配置され、かつ長手方向軸を中心として第2の遠位先端部まで延びている内側螺旋状部材を含む。第1の遠位先端部は、第2の遠位先端部より遠位に位置する。
また、本発明によれば、生体組織に係合するかまたは生体組織を電気的に刺激する同軸固定要素を含む、別の生体刺激装置が提供される。一実施形態では、生体刺激装置は、長手方向軸を有し、電子機器区画を含むハウジングを備える。生体刺激装置はまた、ハウジングに結合された外側固定要素を備える。外側固定要素は、長手方向軸を中心として第1の遠位先端部まで延びている外側螺旋状部材を含む。生体刺激装置はまた、ハウジングに結合された内側固定要素を備える。内側固定要素は、外側螺旋状部材の半径方向内側に配置され、かつ長手方向軸を中心として、第2の遠位先端部まで延びている内側螺旋状部材を含む。内側固定要素は、生体刺激装置の電極を構成する。
一実施形態では、外側固定要素の長手方向軸の方向の第1の剛性は、内側固定要素の長手方向軸の方向の第2の剛性よりも小さい。
一実施形態では、外側固定要素は、内側固定要素よりも低いばね定数を有する。
一実施形態では、外側螺旋状部材の第1のピッチは、内側螺旋状部材の第2のピッチと等しい。
一実施形態では、生体刺激装置は、ヘリックスマウントと、カップとをさらに備える。外側固定要素は、ヘリックスマウントに取り付けられる。内側固定要素は、カップに取り付けられる。
一実施形態では、ヘリックスマウントは、長手方向軸に沿って延びる中央開口部を有する。内側固定要素は、中央開口部を通ってカップから第2の遠位先端部まで延びている。中央開口部は、該中央開口部の遠位寸法が該中央開口部の近位寸法よりも大きくなるように、ヘリックスマウントの近位縁部から遠位縁部まで広がっている。
一実施形態では、ヘリックスマウントは、中央開口部を取り囲み、かつ近位縁部から遠位縁部まで延びる面取り面を有する。
一実施形態では、カップは、長手方向軸上に設けられた電極キャビティの近位側に配置された電極基部と、電極キャビティを取り囲み、かつ電極基部から遠位に延びる電極壁部とを有する。電極キャビティは、レッジ部を有する遠位カウンターボアと、遠位カウンターボアと同軸をなす近位キャビティとを含む。
一実施形態では、近位キャビティ内に配置された充填材をさらに備える。内側固定要素は、遠位カウンターボアのレッジ部に取り付けられる近位端部を有する。
一実施形態では、充填材は、内側固定要素の内側寸法よりも大きい外側寸法を有する。
一実施形態では、充填材は、治療剤を含有するシリコーンマトリックスを含む。
一実施形態では、ハウジングは、不連続型雄ねじ部を有するフランジを含む。
一実施形態では、不連続型雄ねじ部をヘリックスマウントの内面に自己ねじ切りして食い込ませることにより、ヘリックスマウントがフランジに結合される。
一実施形態では、長手方向軸を中心として延在するヘリックスマウントフランジと、ヘリックスマウントフランジの周方向の一部に形成されたフランジノッチとを含む。外側固定要素は、外側固定要素とヘリックスマウントフランジとの間に形成される外側ピンチポイントがフランジノッチに位置するように、ヘリックスマウントフランジに取り付けられる。
一実施形態では、ヘリックスマウントフランジは、ヘリックスマウントフランジの半径方向外向き面に形成された第1の開口部及び第2の開口部と、第1の開口部から第2の開口部まで延びる補助固定チャネルとを含む。
一実施形態では、外側固定要素及び内側固定要素の少なくとも一方の少なくとも一部が、生分解性材料から形成される。
一実施形態では、生分解性材料は、金属である。
一実施形態では、内側固定要素は、螺旋状コイル部分と平坦状コイル部分とを含む。
一実施形態では、外側固定要素の第1の遠位先端部は、長手方向軸を含む第1の平面の第1の側に位置し、内側固定要素の第2の遠位先端部は、第1の平面の第1の側とは反対側の第2の側に位置する。
一実施形態では、長手方向軸、第1の遠位先端部、及び第2の遠位先端部は、第1の平面に対して直交する第2の平面に含まれる。
また、本発明によれば、遠位端部を有するカテーテルを含む搬送システムと、遠位端部に結合されたリードレス生体刺激装置とを備える別のリードレス生体刺激システムが提供される。一実施形態では、リードレス生体刺激装置は、長手方向軸を有し、電子機器区画を含むハウジングを備える。リードレス生体刺激装置はまた、ハウジングに結合された外側固定要素を備える。外側固定要素は、長手方向軸を中心として第1の遠位先端部まで延びている外側螺旋状部材を含む。リードレス生体刺激装置はまた、ハウジングに結合された内側固定要素を備える。内側固定要素は、外側螺旋状部材の半径方向内側に配置され、かつ長手方向軸を中心として第2の遠位先端部まで延びている内側螺旋状部材を含む。内側固定要素は、リードレス生体刺激装置の電極を構成する。
以上、本発明をその特定の例示的な実施形態を参照して説明した。添付の特許請求の範囲に記載される本発明のより広い精神及び範囲から逸脱することなく、様々な変更を行うことができることは明らかであろう。したがって、本明細書及び図面は、限定的なものではなく、例示的なものと見なされるべきである。

Claims (42)

  1. リードレス生体刺激装置であって、
    長手方向軸を有し、電子機器区画を含むハウジングと、
    前記ハウジングに結合された外側固定要素であって、前記長手方向軸を中心として第1の遠位先端部まで所定の渦巻き方向に延びている外側螺旋状部材を含む、該外側固定要素と、
    前記ハウジングに結合された内側固定要素であって、前記外側螺旋状部材の半径方向内側に配置され、かつ前記長手方向軸を中心として第2の遠位先端部まで前記所定の渦巻き方向に延びている内側螺旋状部材を含む、該内側固定要素と、を備え、
    前記第1の遠位先端部は、前記第2の遠位先端部より遠位に位置し、
    前記外側固定要素及び前記内側固定要素は、かかりを含まないことを特徴とするリードレス生体刺激装置。
  2. リードレス生体刺激装置であって、
    長手方向軸を有し、電子機器区画を含むハウジングと、
    前記ハウジングに結合された外側固定要素であって、前記長手方向軸を中心として第1の遠位先端部まで所定の渦巻き方向に延びている外側螺旋状部材を含む、該外側固定要素と、
    前記ハウジングに結合された内側固定要素であって、前記外側螺旋状部材の半径方向内側に配置され、かつ前記長手方向軸を中心として第2の遠位先端部まで前記所定の渦巻き方向に延びている内側螺旋状部材を含む、該内側固定要素と、を備え、
    前記第1の遠位先端部は、前記第2の遠位先端部より遠位に位置し、
    前記外側固定要素の前記長手方向軸の長手方向の第1の剛性は、前記内側固定要素の前記長手方向軸の前記長手方向の第2の剛性よりも小さいことを特徴とするリードレス生体刺激装置。
  3. 請求項2に記載のリードレス生体刺激装置であって、
    前記外側固定要素は、前記内側固定要素よりも低いばね定数を有することを特徴とするリードレス生体刺激装置。
  4. 請求項2に記載のリードレス生体刺激装置であって、
    前記外側螺旋状部材の第1のピッチは、前記内側螺旋状部材の第2のピッチと等しいことを特徴とするリードレス生体刺激装置。
  5. リードレス生体刺激装置であって、
    長手方向軸を有し、電子機器区画を含むハウジングと、
    前記ハウジングに結合された外側固定要素であって、前記長手方向軸を中心として第1の遠位先端部まで所定の渦巻き方向に延びている外側螺旋状部材を含む、該外側固定要素と、
    前記ハウジングに結合された内側固定要素であって、前記外側螺旋状部材の半径方向内側に配置され、かつ前記長手方向軸を中心として第2の遠位先端部まで前記所定の渦巻き方向に延びている内側螺旋状部材を含む、該内側固定要素と、を備え、
    前記第1の遠位先端部は、前記第2の遠位先端部より遠位に位置し、
    ヘリックスマウントと、
    カップと、をさらに備え、
    前記外側固定要素は、前記ヘリックスマウントに取り付けられ、
    前記内側固定要素は、前記カップに取り付けられることを特徴とするリードレス生体刺激装置。
  6. 請求項5に記載のリードレス生体刺激装置であって、
    前記ヘリックスマウントは、前記長手方向軸に沿って延びる中央開口部を有し、
    前記内側固定要素は、前記中央開口部を通って前記カップから前記第2の遠位先端部まで延び、
    前記中央開口部は、該中央開口部の遠位寸法が該中央開口部の近位寸法よりも大きくなるように、前記ヘリックスマウントの近位縁部から遠位縁部まで広がっていることを特徴とするリードレス生体刺激装置。
  7. 請求項6に記載のリードレス生体刺激装置であって、
    前記ヘリックスマウントは、前記中央開口部を取り囲み、かつ前記近位縁部から前記遠位縁部まで延びる面取り面を有することを特徴とするリードレス生体刺激装置。
  8. 請求項5に記載のリードレス生体刺激装置であって、
    前記カップは、前記長手方向軸上に設けられた電極キャビティの近位側に配置された電極基部と、前記電極キャビティを取り囲み、かつ前記電極基部から遠位に延びる電極壁部とを有し、
    前記電極キャビティは、レッジ部を有する遠位カウンターボアと、前記遠位カウンターボアと同軸をなす近位キャビティとを含むことを特徴とするリードレス生体刺激装置。
  9. 請求項8に記載のリードレス生体刺激装置であって、
    前記近位キャビティ内に配置された充填材をさらに備え、
    前記内側固定要素は、前記遠位カウンターボアの前記レッジ部に取り付けられる近位端部を有することを特徴とするリードレス生体刺激装置。
  10. 請求項9に記載のリードレス生体刺激装置であって、
    前記充填材は、前記内側固定要素の内側寸法よりも大きい外側寸法を有することを特徴とするリードレス生体刺激装置。
  11. 請求項9に記載のリードレス生体刺激装置であって、
    前記充填材は、治療剤を含有するシリコーンマトリックスを含むことを特徴とするリードレス生体刺激装置。
  12. 請求項5に記載のリードレス生体刺激装置であって、
    前記ハウジングは、不連続型雄ねじ部を有するフランジを含むことを特徴とするリードレス生体刺激装置。
  13. 請求項12に記載のリードレス生体刺激装置であって、
    前記不連続型雄ねじ部を前記ヘリックスマウントの内面に自己ねじ切りして食い込ませることにより、前記ヘリックスマウントが前記フランジに結合されることを特徴とするリードレス生体刺激装置。
  14. 請求項5に記載のリードレス生体刺激装置であって、
    前記ヘリックスマウントは、
    前記長手方向軸を中心として延在するヘリックスマウントフランジと、
    前記ヘリックスマウントフランジの周方向の一部に形成されたフランジノッチと、を含み、
    前記外側固定要素は、前記外側固定要素と前記ヘリックスマウントフランジとの間に形成される外側ピンチポイントが前記フランジノッチに位置するように、前記ヘリックスマウントフランジに取り付けられることを特徴とするリードレス生体刺激装置。
  15. 請求項14に記載のリードレス生体刺激装置であって、
    前記ヘリックスマウントフランジは、
    前記ヘリックスマウントフランジの半径方向外向き面に形成された第1の開口部及び第2の開口部と、
    前記第1の開口部から前記第2の開口部まで延びる補助固定チャネルと、を含むことを特徴とするリードレス生体刺激装置。
  16. 請求項1に記載のリードレス生体刺激装置であって、
    前記外側固定要素及び前記内側固定要素の少なくとも一方の少なくとも一部が、生分解性材料から形成されることを特徴とするリードレス生体刺激装置。
  17. 請求項16に記載のリードレス生体刺激装置であって、
    前記生分解性材料は、金属であることを特徴とするリードレス生体刺激装置。
  18. リードレス生体刺激装置であって、
    長手方向軸を有し、電子機器区画を含むハウジングと、
    前記ハウジングに結合された外側固定要素であって、前記長手方向軸を中心として第1の遠位先端部まで所定の渦巻き方向に延びている外側螺旋状部材を含む、該外側固定要素と、
    前記ハウジングに結合された内側固定要素であって、前記外側螺旋状部材の半径方向内側に配置され、かつ前記長手方向軸を中心として第2の遠位先端部まで前記所定の渦巻き方向に延びている内側螺旋状部材を含む、該内側固定要素と、を備え、
    前記第1の遠位先端部は、前記第2の遠位先端部より遠位に位置し、
    前記内側固定要素は、螺旋状コイル部分と平坦状コイル部分とを含むことを特徴とするリードレス生体刺激装置。
  19. リードレス生体刺激装置であって、
    長手方向軸を有し、電子機器区画を含むハウジングと、
    前記ハウジングに結合された外側固定要素であって、前記長手方向軸を中心として第1の遠位先端部まで所定の渦巻き方向に延びている外側螺旋状部材を含む、該外側固定要素と、
    前記ハウジングに結合された内側固定要素であって、前記外側螺旋状部材の半径方向内側に配置され、かつ前記長手方向軸を中心として第2の遠位先端部まで前記所定の渦巻き方向に延びている内側螺旋状部材を含む、該内側固定要素と、を備え、
    前記第1の遠位先端部は、前記第2の遠位先端部より遠位に位置し、
    前記外側固定要素の前記第1の遠位先端部は、前記長手方向軸を含む第1の平面の第1の側に位置し、
    前記内側固定要素の前記第2の遠位先端部は、前記第1の平面の前記第1の側とは反対側の第2の側に位置することを特徴とするリードレス生体刺激装置。
  20. 請求項19に記載のリードレス生体刺激装置であって、
    前記長手方向軸、前記第1の遠位先端部、及び前記第2の遠位先端部は、前記第1の平面に対して直交する第2の平面に含まれることを特徴とするリードレス生体刺激装置。
  21. リードレス生体刺激システムであって、
    遠位端部を有するカテーテルを含む搬送システムと、
    前記遠位端部に結合されたリードレス生体刺激装置と、を備え、
    前記リードレス生体刺激装置は、
    長手方向軸を有し、電子機器区画を含むハウジングと、
    前記ハウジングに結合された外側固定要素であって、前記長手方向軸を中心として第1の遠位先端部まで所定の渦巻き方向に延びている外側螺旋状部材を含む、該外側固定要素と、
    前記ハウジングに結合された内側固定要素であって、前記外側螺旋状部材の半径方向内側に配置され、かつ前記長手方向軸を中心として第2の遠位先端部まで前記所定の渦巻き方向に延びている内側螺旋状部材を含む、該内側固定要素と、を備え、
    前記第1の遠位先端部は、前記第2の遠位先端部より遠位に位置し、
    前記外側固定要素の長手方向の第1の剛性は、前記内側固定要素の前記長手方向の第2の剛性よりも低いことを特徴とするリードレス生体刺激システム。
  22. リードレス生体刺激装置であって、
    長手方向軸を有し、電子機器区画を含むハウジングと、
    前記ハウジングに結合された外側固定要素であって、前記長手方向軸を中心として第1の遠位先端部まで所定の渦巻き方向に延びている外側螺旋状部材を含む、該外側固定要素と、
    前記ハウジングに結合された内側固定要素であって、前記外側螺旋状部材の半径方向内側に配置され、かつ前記長手方向軸を中心として第2の遠位先端部まで前記所定の渦巻き方向に延びている内側螺旋状部材を含む、該内側固定要素と、を備え、
    前記内側固定要素は、前記リードレス生体刺激装置の電極を構成し、
    前記外側固定要素及び前記内側固定要素は、かかりを含まないことを特徴とするリードレス生体刺激装置。
  23. リードレス生体刺激装置であって、
    長手方向軸を有し、電子機器区画を含むハウジングと、
    前記ハウジングに結合された外側固定要素であって、前記長手方向軸を中心として第1の遠位先端部まで所定の渦巻き方向に延びている外側螺旋状部材を含む、該外側固定要素と、
    前記ハウジングに結合された内側固定要素であって、前記外側螺旋状部材の半径方向内側に配置され、かつ前記長手方向軸を中心として第2の遠位先端部まで前記所定の渦巻き方向に延びている内側螺旋状部材を含む、該内側固定要素と、を備え、
    前記内側固定要素は、前記リードレス生体刺激装置の電極を構成し、
    前記外側固定要素の前記長手方向軸の長手方向の第1の剛性は、前記内側固定要素の前記長手方向軸の前記長手方向の第2の剛性よりも小さいことを特徴とするリードレス生体刺激装置。
  24. 請求項23に記載のリードレス生体刺激装置であって、
    前記外側固定要素は、前記内側固定要素よりも低いばね定数を有することを特徴とするリードレス生体刺激装置。
  25. 請求項23に記載のリードレス生体刺激装置であって、
    前記外側螺旋状部材の第1のピッチは、前記内側螺旋状部材の第2のピッチと等しいことを特徴とするリードレス生体刺激装置。
  26. リードレス生体刺激装置であって、
    長手方向軸を有し、電子機器区画を含むハウジングと、
    前記ハウジングに結合された外側固定要素であって、前記長手方向軸を中心として第1の遠位先端部まで所定の渦巻き方向に延びている外側螺旋状部材を含む、該外側固定要素と、
    前記ハウジングに結合された内側固定要素であって、前記外側螺旋状部材の半径方向内側に配置され、かつ前記長手方向軸を中心として第2の遠位先端部まで前記所定の渦巻き方向に延びている内側螺旋状部材を含む、該内側固定要素と、を備え、
    前記内側固定要素は、前記リードレス生体刺激装置の電極を構成し、
    ヘリックスマウントと、
    カップと、をさらに備え、
    前記外側固定要素は、前記ヘリックスマウントに取り付けられ、
    前記内側固定要素は、前記カップに取り付けられることを特徴とするリードレス生体刺激装置。
  27. 請求項26に記載のリードレス生体刺激装置であって、
    前記ヘリックスマウントは、前記長手方向軸に沿って延びる中央開口部を有し、
    前記内側固定要素は、前記中央開口部を通って前記カップから前記第2の遠位先端部まで延び、
    前記中央開口部は、該中央開口部の遠位寸法が該中央開口部の近位寸法よりも大きくなるように、前記ヘリックスマウントの近位縁部から遠位縁部まで広がっていることを特徴とするリードレス生体刺激装置。
  28. 請求項27に記載のリードレス生体刺激装置であって、
    前記ヘリックスマウントは、前記中央開口部を取り囲み、かつ前記近位縁部から前記遠位縁部まで延びる面取り面を有することを特徴とするリードレス生体刺激装置。
  29. 請求項26に記載のリードレス生体刺激装置であって、
    前記カップは、前記長手方向軸上に設けられた電極キャビティの近位側に配置された電極基部と、前記電極キャビティを取り囲み、かつ前記電極基部から遠位に延びる電極壁部とを有し、
    前記電極キャビティは、レッジ部を有する遠位カウンターボアと、前記遠位カウンターボアと同軸をなす近位キャビティとを含むことを特徴とするリードレス生体刺激装置。
  30. 請求項29に記載のリードレス生体刺激装置であって、
    前記近位キャビティ内に配置された充填材をさらに備え、
    前記内側固定要素は、前記遠位カウンターボアの前記レッジ部に取り付けられる近位端部を有することを特徴とするリードレス生体刺激装置。
  31. 請求項30に記載のリードレス生体刺激装置であって、
    前記充填材は、前記内側固定要素の内側寸法よりも大きい外側寸法を有することを特徴とするリードレス生体刺激装置。
  32. 請求項30に記載のリードレス生体刺激装置であって、
    前記充填材は、治療剤を含有するシリコーンマトリックスを含むことを特徴とするリードレス生体刺激装置。
  33. 請求項26に記載のリードレス生体刺激装置であって、
    前記ハウジングは、不連続型雄ねじ部を有するフランジを含むことを特徴とするリードレス生体刺激装置。
  34. 請求項33に記載のリードレス生体刺激装置であって、
    前記不連続型雄ねじ部を前記ヘリックスマウントの内面に自己ねじ切りして食い込ませることにより、前記ヘリックスマウントが前記フランジに結合されることを特徴とするリードレス生体刺激装置。
  35. 請求項26に記載のリードレス生体刺激装置であって、
    前記ヘリックスマウントは、
    前記長手方向軸を中心として延在するヘリックスマウントフランジと、
    前記ヘリックスマウントフランジの周方向の一部に形成されたフランジノッチと、を含み、
    前記外側固定要素は、前記外側固定要素と前記ヘリックスマウントフランジとの間に形成される外側ピンチポイントが前記フランジノッチに位置するように、前記ヘリックスマウントフランジに取り付けられることを特徴とするリードレス生体刺激装置。
  36. 請求項35に記載のリードレス生体刺激装置であって、
    前記ヘリックスマウントフランジは、
    前記ヘリックスマウントフランジの半径方向外向き面に形成された第1の開口部及び第2の開口部と、
    前記第1の開口部から前記第2の開口部まで延びる補助固定チャネルと、を含むことを特徴とするリードレス生体刺激装置。
  37. 請求項22に記載のリードレス生体刺激装置であって、
    前記外側固定要素及び前記内側固定要素の少なくとも一方の少なくとも一部が、生分解性材料から形成されることを特徴とするリードレス生体刺激装置。
  38. 請求項37に記載のリードレス生体刺激装置であって、
    前記生分解性材料は、金属であることを特徴とするリードレス生体刺激装置。
  39. リードレス生体刺激装置であって、
    長手方向軸を有し、電子機器区画を含むハウジングと、
    前記ハウジングに結合された外側固定要素であって、前記長手方向軸を中心として第1の遠位先端部まで所定の渦巻き方向に延びている外側螺旋状部材を含む、該外側固定要素と、
    前記ハウジングに結合された内側固定要素であって、前記外側螺旋状部材の半径方向内側に配置され、かつ前記長手方向軸を中心として第2の遠位先端部まで前記所定の渦巻き方向に延びている内側螺旋状部材を含む、該内側固定要素と、を備え、
    前記内側固定要素は、前記リードレス生体刺激装置の電極を構成し、
    前記内側固定要素は、螺旋状コイル部分と平坦状コイル部分とを含むことを特徴とするリードレス生体刺激装置。
  40. リードレス生体刺激装置であって、
    長手方向軸を有し、電子機器区画を含むハウジングと、
    前記ハウジングに結合された外側固定要素であって、前記長手方向軸を中心として第1の遠位先端部まで所定の渦巻き方向に延びている外側螺旋状部材を含む、該外側固定要素と、
    前記ハウジングに結合された内側固定要素であって、前記外側螺旋状部材の半径方向内側に配置され、かつ前記長手方向軸を中心として第2の遠位先端部まで前記所定の渦巻き方向に延びている内側螺旋状部材を含む、該内側固定要素と、を備え、
    前記内側固定要素は、前記リードレス生体刺激装置の電極を構成し、
    前記外側固定要素の前記第1の遠位先端部は、前記長手方向軸を含む第1の平面の第1の側に位置し、
    前記内側固定要素の前記第2の遠位先端部は、前記第1の平面の前記第1の側とは反対側の第2の側に位置することを特徴とするリードレス生体刺激装置。
  41. 請求項40に記載のリードレス生体刺激装置であって、
    前記長手方向軸、前記第1の遠位先端部、及び前記第2の遠位先端部は、前記第1の平面に対して直交する第2の平面に含まれることを特徴とするリードレス生体刺激装置。
  42. リードレス生体刺激システムであって、
    遠位端部を有するカテーテルを含む搬送システムと、
    前記遠位端部に結合されたリードレス生体刺激装置と、を備え、
    前記リードレス生体刺激装置は、
    長手方向軸を有し、電子機器区画を含むハウジングと、
    前記ハウジングに結合された外側固定要素であって、前記長手方向軸を中心として第1の遠位先端部まで所定の渦巻き方向に延びている外側螺旋状部材を含む、該外側固定要素と、
    前記ハウジングに結合された内側固定要素であって、前記外側螺旋状部材の半径方向内側に配置され、かつ前記長手方向軸を中心として第2の遠位先端部まで前記所定の渦巻き方向に延びている内側螺旋状部材を含む、該内側固定要素と、を備え、
    前記内側固定要素は、前記リードレス生体刺激装置の電極を構成する、
    前記外側固定要素の長手方向の第1の剛性は、前記内側固定要素の前記長手方向の第2の剛性よりも低いことを特徴とするリードレス生体刺激システム。
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