詳細な説明
本開示の様々な実施形態を本明細書に示し記載してきたが、当業者にとっては、そのような実施形態が、単なる一例として提示されていることは明快であろう。当業者であれば、本開示から逸脱することなく、多数の変形形態、変化および置換を想定することができる。本明細書に記載されている本開示の実施形態の様々な代替を用いることができることを理解されたい。
他に規定がなければ、本明細書で使用されているあらゆる技術および科学用語は、本開示が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されているものと同じ意義を有する。矛盾が生じる場合、定義を含む本願が優先されるであろう。また、文脈によってそれ以外が要求されていなければ、単数形の用語は、複数を含み、複数形の用語は、単数を含むものとする。特許または特許公開の特定セクションのみが参照により組み込まれていると示されているのでなければ、本明細書に言及されているあらゆる刊行物、特許および他の参考文献は、あたかも個々の刊行物または特許出願のそれぞれが参照により組み込まれていると特にかつ個々に示されているかの如く、あらゆる目的で、それらの全体を参照により組み込む。本開示をさらに定義するために、次の用語、略語および定義を提示する。
本明細書で使用される場合、用語「約」は、例えば、実臨床における濃縮物または溶液の作製に使用される典型的な測定および液体取扱い手順により;これらの手順における不注意による過誤により;組成物の作製または方法の実施に用いられる成分の製造、供給源または純度の差により;その他により起こり得る数的含量の変形形態を指す。用語「約」は、特定の初期混合物に起因する組成のために異なる平衡条件のせいで異なる量も包含する。用語「約」によって改変されるにしろ改変されないにしろ、特許請求の範囲は、含量の均等を含む。一部の実施形態では、用語「約」は、報告される数値の10%以内または報告される数値の5%以内または報告される数値の20%以内を意味する。
本開示の要素または構成成分に先行する不定冠詞「1つの(a)」および「1つの(an)」は、実例の数、すなわち、当該要素または構成成分の出現に関して非制限的であることが意図される。したがって、「1つの(a)」または「1つの(an)」は、1つまたは少なくとも1つを含むものと解読するべきであり、当該要素または構成成分の単数形の語形は、数が単数形であると明快に企図されなければ、複数形も含む。
用語「アニールする」、「ハイブリダイズする」または「結合する」は、本明細書で互換的に使用して、1種または複数の一本鎖ポリヌクレオチド配列、セグメントまたは鎖を組み合わせて、これらに、塩基対形成による二本鎖分子を形成させることを指すことができる。2個の相補配列(例えば、リボ核酸(RNA)および/またはデオキシリボ核酸(DNA))は、相補塩基と水素結合を形成することによりアニールまたはハイブリダイズして、二本鎖ポリヌクレオチドまたはポリヌクレオチドの二本鎖領域を産生することができる。
用語「対象」は、例えば、ヒト、ならびに霊長類、齧歯類、ウマ、イヌおよびネコ等の非ヒト哺乳動物を含む、本開示の方法から利益を得ることができるいずれかの動物となることができる。対象は、真核生物、霊長類等の哺乳動物、例えば、チンパンジーもしくはヒト、ウシ;イヌ;ネコ;齧歯類、例えば、モルモット、ラット、マウス;ウサギ;または鳥類;爬虫類;または魚類を限定することなく含む。本明細書に記載されている方法を使用した処置が特に意図される対象は、ヒトを含む。対象は、個体または患者となることができる。
本明細書で使用される場合、用語「プライマー伸長反応」は、二本鎖核酸の変性、変性された核酸の一方または両方の鎖へのプライマーの結合、続いて、プライマー(単数または複数)の延長を一般に指す。
本明細書で使用される場合、用語「反応混合物」は、核酸増幅(例えば、DNA増幅、RNA増幅)の完了に必要な試薬を含む組成物を一般に指し、そのような試薬の非限定的な例は、標的RNAまたは標的DNAに対する特異性を有するプライマーセット、RNAの逆転写から産生されたDNA、DNAポリメラーゼ、逆転写酵素(例えば、RNAの逆転写のための)、適した緩衝剤(双性イオン緩衝剤を含む)、補助因子(例えば、二価および一価カチオン)、dNTP、および他の酵素(例えば、ウラシル-DNAグリコシラーゼ(UNG))等)を含む。一部の事例では、反応混合物は、1種または複数のレポーター剤を含むこともできる。
本明細書で使用される場合、「レポーター剤」は、その存在または非存在を使用して増幅産物の存在を検出することができる、検出可能シグナルを生じる組成物を一般に指す。
本明細書で使用される場合、用語「標的核酸」は、その存在、量および/または配列、またはこれらの1種もしくは複数の変化の決定が望まれるヌクレオチド配列を有する、核酸分子の出発集団中の核酸分子を一般に指す。標的核酸は、DNA、RNAおよびそれらのアナログを含む、いずれかの種類の核酸となることができる。
用語「プライマー」は、本明細書で使用される場合、ヌクレオチドの存在下、適した温度およびpHで全てが配置されると、その配列が鋳型分子の少なくとも部分の配列と相補的であるオリゴヌクレオチドがプライマーに連結されるように、鋳型オリゴヌクレオチドに対して伸長される能力によって特徴付けられる、精製された制限消化物のように天然に発生するまたは合成により産生されるオリゴヌクレオチドを指す。しかし、この様式で使用される単なる能力は、プライマーが鋳型に対して完全に伸長されることを要求せず、一部の実施形態では、プライマーは、少数の非鋳型化(non-templated)ヌクレオチドの付加のための部位としてのみ使用される。少なくとも6ヌクレオチド長の長さを有するプライマー六量体等、プライマーを使用することができる。一部の実施形態では、プライマーは、蛍光標識されていてよい(例えば、5’-/56FAM/TGATGACGAGGCATTTGGC/3’)。一部の実施形態では、プライマーは、約6~約100ヌクレオチドの範囲内の長さを有する、または一部の実施形態では、約10~約70ヌクレオチドである。一部の実施形態では、より大型のプライマーを使用することができる。一部の実施形態では、ランダムプライマーを使用することができる。一部の実施形態では、プライマーは、ランダムプライマーとなることができる。一部の実施形態では、1種または複数のプライマーは、1種または複数のランダムプライマーとなることができる。
用語「1種または複数のプライマー」は、いずれかの数のプライマーまたはランダムプライマーを含むことができる。例えば、「1種または複数のプライマー」は、少なくとも、多くとも、または約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、20、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99または100種のプライマーまたはランダムプライマーを含むことができる。1種または複数のプライマーは、約1~約2、約1~約3、約1~約4、約1~約5、約1~約6、約1~約7、約1~約8、約1~約9、約1~約10、約1~約15、約1~約20、約1~約25、約1~約30、約1~約35、約5~約15、約3~約10、約5~約20、約10~約50、約30~約100種または約100種を超えるプライマーを含むことができる。1種または複数のプライマーは、いずれかの数のプライマーを含むことができる。例えば、1種または複数のプライマーは、少なくとも、多くとも、または約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、20、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、150、200、250、300、350、400、450、500、550、600、700、800、900、1000、1100、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000、3000、4000、5000、6000、7000、8000、9000、10000、11000、12000、13000、14000、15000、16000、17000、18000、19000、20000、25000、30000、35000、40000、45000、50000、55000、60000、65000、70000、75000、80000、85000、90000、95000、100000、150000、200000、250000、300000、350000、400000、450000、500000、550000、600000、650000、700000、750000、800000、850000、900000、950000、1000000、1500000、2000000、2500000、3000000、3500000、4000000、4500000、5000000、5500000、6000000、6500000、7000000、7500000、8000000、8500000、9000000、9500000、または10000000種のプライマーを含むことができる。1種または複数のプライマーは、約10~約100、約100~約1000、約1000~約10,000、約10,000~約100,000、約100,000~約1,000,000または約1,000,000~約10,000,000種のプライマーを含むことができる。
用語「ランダムプライマー」は、本明細書で使用される場合、その中にランダム塩基配列を含有するプライマーを指し、ランダム塩基配列から部分的になるか全面的になるにかかわらず、プライマーを包含することが意図される。
一部の実施形態では、プライマーは、アダプター配列を含むことができる。一部の実施形態では、プライマーの5’テール配列は、標的にハイブリダイズしない配列(アダプター配列)を含む。アダプター配列は、異なる3’標的結合配列を有する種々のプライマーにおいて同じになるように選択することができる(すなわち、「ユニバーサル」5’テール配列)。これにより、単一のレポータープローブ配列が、いずれか所望の標的配列の検出に使用されることが可能になり、これは、標識によりレポータープローブの合成がより複雑になるという点において利点である。一部の実施形態では、プライマーは、RNAプライマーを含むことができる。一部の実施形態では、プライマーは、DNAプライマーを含むことができる。一部の実施形態では、プライマーは、R2 RNAプライマーを含むことができる。一部の実施形態では、プライマーは、1種または複数のランダムプライマーを含むことができる。
本明細書で使用される場合、用語(tem)「アクセプター鋳型」は、「アクセプター核酸分子」と同義である。一部の実施形態では、アクセプター核酸(nucleci acid)は改変することができる。一部の実施形態では、アクセプター核酸分子は、3’末端において改変して、例えば、これをRNAプライマーと間違われることから保護することができる。一部の実施形態では、アクセプター核酸分子の改変は、ジデオキシ3’末端を含むことができる。一部の実施形態では、改変は、リン酸化3’末端を含むことができる。一部の実施形態では、本開示の酵素もしくはDNAポリメラーゼによる伸長が例えば阻害され得るため、またはリガーゼによるライゲーションが阻害され得るため、典型的にはその3’末端にヒドロキシル基を有するポリヌクレオチドまたはアクセプター核酸分子のリン酸化3’末端は、3’ブロックとして作用することができる。3’ブロックの別の非限定的な例として、ポリメラーゼ伸長に対する有効な遮断剤として機能することができる、ポリヌクレオチドの3’末端への3’C3スペーサー(3炭素スペーサー)の付加が挙げられる。Zhouら、Clin. Chem.、50巻:1328~1335頁(2004年)。よって、3’末端は、例えば、C3スペーサー、リン酸、アミン基(NH2)、またはポリヌクレオチドの3’末端および別のヌクレオチドの間におけるその後のホスホジエステル結合の形成を阻害する他のいずれかの化学修飾の付加によって遮断することができる。
「オーバーハング配列」は、本明細書で使用される場合、二本鎖領域から伸長する、核酸の一本鎖領域を指す。
「単離された」ポリヌクレオチドは、本明細書で使用される場合、その天然の環境から除去された、組換え技法を使用して産生された、または化学的にもしくは酵素により合成された、のいずれかであるポリヌクレオチドを意味する。ポリヌクレオチドは、精製することもできる、すなわち、他のいずれかのポリヌクレオチドおよび関連する細胞産物または他の不純物を本質的に含まないことができる。
用語「ポリメラーゼ」は、本明細書で使用される場合、鋳型として別の鎖を使用して、個々のヌクレオチドを鎖へと一体に連結する酵素を指すことができる。一部の実施形態では、ポリメラーゼは、編集能を有するポリメラーゼである。一部の実施形態では、編集能を有するポリメラーゼは、3’-5’エキソヌクレアーゼ、T4 DNAポリメラーゼ、エキソヌクレアーゼI、Phi29、Pfu、Vent、KOD、エキソヌクレアーゼIIIおよびエキソヌクレアーゼTとなることができる。ポリメラーゼの例として、DNAポリメラーゼ、RNAポリメラーゼ、RNA指向性DNAポリメラーゼ、逆転写酵素、逆転写酵素活性を有するポリペプチド、またはそれらのいずれかのバリアント、熱安定性ポリメラーゼ、野生型ポリメラーゼ、改変されたポリメラーゼ、E.coli DNAポリメラーゼI、T7 DNAポリメラーゼ、バクテリオファージT4 DNAポリメラーゼPHI 29(phi29)DNAポリメラーゼ、Taqポリメラーゼ、Tthポリメラーゼ、Tliポリメラーゼ、PfuポリメラーゼVENTポリメラーゼ、DEEPVENTポリメラーゼ、EX-Taqポリメラーゼ、LA-Taqポリメラーゼ、Ssoポリメラーゼ、Pocポリメラーゼ、Pabポリメラーゼ、Mthポリメラーゼ、ES4ポリメラーゼ、Truポリメラーゼ、Tacポリメラーゼ、Tneポリメラーゼ、Tmaポリメラーゼ、Tcaポリメラーゼ、Tihポリメラーゼ、Tfiポリメラーゼ、Platinum Taqポリメラーゼ、Tbrポリメラーゼ、Tflポリメラーゼ、Tthポリメラーゼ、Pfutuboポリメラーゼ、Pyrobestポリメラーゼ、Pwoポリメラーゼ、KODポリメラーゼ、Bstポリメラーゼ、Sacポリメラーゼ、クレノウ断片、3’-5’エキソヌクレアーゼ活性を有するポリメラーゼ、ならびにそれらのバリアント、改変された産物および派生物を挙げることができる。一部の実施形態では、ポリメラーゼは、本開示の逆転写酵素または改変された逆転写酵素となることができる。一部の実施形態では、ポリメラーゼは、単一サブユニットポリメラーゼである。ポリメラーゼは、高い処理能力、すなわち、核酸鋳型を放出することなく、核酸鋳型へとヌクレオチドを継続的に取り込むポリメラーゼの性能を有することができる。
用語「逆転写酵素」またはRTは、RNA指向性DNAポリメラーゼおよびDNA指向性DNAポリメラーゼの両方による酵素を指す。RTは、逆転写酵素活性を有する(例えば、RNA鋳型からDNAの合成を触媒する)酵素の群を指す。一般に、そのような酵素として、レトロウイルス逆転写酵素、レトロトランスポゾン逆転写酵素、レトロプラスミド(retroplasmid)逆転写酵素、レトロン(retron)逆転写酵素、細菌逆転写酵素、グループIIイントロン由来逆転写酵素、およびそれらの突然変異体、バリアントまたは派生物が挙げられるがこれらに限定されない。非レトロウイルス逆転写酵素は、非末端反復配列(LTR)レトロトランスポゾン逆転写酵素、レトロプラスミド逆転写酵素、レトロン逆転写酵素(transciptase)およびグループIIイントロン逆転写酵素を含む。さらなる細菌逆転写酵素は、非レトロウイルス逆転写酵素の多くのクラス(すなわち、とりわけレトロン、グループIIイントロンおよび多様性生成レトロエレメント)について記載する、Simon DおよびZimmerly S(2008年)「A diversity of uncharacterized retroelements in bacteria」Nucleic Acids Res 36巻(22号):7219~7229頁、ならびにKojima, KKおよびKanehisa, M(2008年)「Systematic survey for novel types of prokaryotic retroelements based on gene neighborhood and protein architecture」Mol Biol Evol 25巻:1395~1404頁によって記載されている。逆転写酵素は、RNAをcDNAへと転写するために主に使用されており、次いでこれを、ポリメラーゼ連鎖反応、核酸配列ベース増幅(NASBA)、転写媒介性増幅(TMA)、自家持続配列複製法(3SR)、多様なプライマー伸長反応、5’RACE、化学修飾の検出、またはRNA鋳型を使用したDNAの合成を要求する他の技法等、様々な増幅方法におけるさらなる操作または使用のためにベクターにクローニングすることができる。
レトロウイルス逆転写酵素
モロニーマウス白血病ウイルス(M-MLV)逆転写酵素は、RNA依存性DNAポリメラーゼおよびRNase H活性を有する78kDaの単一サブユニットを含有する。この酵素は、E.coliにおいてクローニングされ、十分に活性な形態で発現された(Prasad, V. R.、Reverse Transcriptase、Cold Spring Harbor、N.Y.:Cold Spring Harbor Laboratory Press、135頁(1993年)に概説)。
ヒト免疫不全ウイルス(HIV)逆転写酵素は、p66およびp51サブユニットのヘテロ二量体であり、そのうち小さい方のサブユニットは、タンパク質分解性切断による大きい方のサブユニットに由来する。p66サブユニットは、RNA依存性DNAポリメラーゼおよびRNase Hドメインの両方を有する一方、p51サブユニットは、DNAポリメラーゼドメインのみを有する。活性HIV p66/p51逆転写酵素もまた、E.coliを含む多数の発現宿主においてクローニングおよび発現が成功した(Le Grice, S. F. J.、Reverse Transcriptase、Cold Spring Harbor、N.Y.:Cold Spring Harbor Laboratory press、163頁(1993年)に概説)。HIV p66/p51ヘテロ二量体内で、51kDサブユニットは触媒的に不活性であり、66kDサブユニットは、DNAポリメラーゼおよびRNase H活性の両方を有する(Le Grice, S. F. J.ら、EMBO Journal 10巻:3905頁(1991年);Hostomsky, Z.ら、J. Virol.66巻:3179頁(1992年))。
トリ肉腫・白血症ウイルス(ASLV)逆転写酵素ファミリーのメンバーもまた、2個のサブユニット、アルファ(およそ62kDa)およびベータ(およそ94kDa)のヘテロ二量体であり、そのうちアルファサブユニットは、タンパク質分解性切断によるベータサブユニットに由来する(Prasad, V. R.、Reverse Transcriptase、Cold Spring Harbor、N.Y.:Cold Spring Harbor Laboratory Press(1993年)、135頁に概説)。このファミリーのメンバーとして、とりわけ、ラウス肉腫ウイルス(RSV)逆転写酵素、トリ骨髄芽球症ウイルス(AMV)逆転写酵素、トリ赤芽球症ウイルス(AEV)ヘルパーウイルスMCAV逆転写酵素、トリ骨髄細胞腫症ウイルスMC29ヘルパーウイルスMCAV逆転写酵素、トリ細網内皮症ウイルス(REV-T)ヘルパーウイルスREV-A逆転写酵素、トリ肉腫ウイルスUR2ヘルパーウイルスUR2AV逆転写酵素、トリ肉腫ウイルスY73ヘルパーウイルスYAV逆転写酵素、ラウス関連ウイルス(RAV)逆転写酵素および骨髄芽球症関連ウイルス(MAV)逆転写酵素が挙げられるがこれらに限定されない。
ASLV逆転写酵素は、2種の追加的な触媒的に活性な構造形態のAdおよびaで存在することができる(Hizi, A.およびJoklik, W. K.、J. Biol. Chem.252巻:2281頁(1977年))。
沈降解析は、アルファ/ベータおよびベータ/ベータ二量体の存在を示唆し、a形態は、単量体および二量体形態の間の平衡状態で存在することを示唆する(Grandgenett, D. P.ら、Proc. Nat. Acad. Sci. USA 70巻:230頁(1973年);Hizi, A.およびJoklik, W. K.、J. Biol. Chem.252巻:2281頁(1977年);ならびにSoltis, D. A.およびSkalka, A. M.、Proc. Nat. Acad. Sci. USA 85巻:3372頁(1988年))。ASLVアルファ/ベータおよびベータ/ベータ逆転写酵素は、同じタンパク質複合体に3種の異なる活性:DNAポリメラーゼ、RNase HおよびDNAエンドヌクレアーゼ(インテグラーゼ)活性を含むレトロウイルス逆転写酵素の唯一の公知の例である(Skalka, A. M.、Reverse Transcriptase、Cold Spring Harbor、N.Y.:Cold Spring Harbor Laboratory Press(1993年)、193頁に概説)。a形態は、インテグラーゼドメインおよび活性を欠く。
ASLV逆転写酵素の個々のサブユニットの様々な形態が、クローニングおよび発現された。そのようなものとして、ベータへと正常にタンパク質分解性にプロセシングされる98kDa前駆体ポリペプチド、およびベータカルボキシ末端から除去される4kDaポリペプチド(Alexander, F.ら、J. Virol.61巻:534頁(1987年)およびAnderson, D.ら、Focus 17巻:53頁(1995年))、ならびに成熟ベータサブユニット(Weis, J. H.およびSalstrom, J. S.、米国特許第4,663,290号(1987年);ならびにSoltis, D. A.およびSkalka, A. M.、Proc. Nat. Acad. Sci. USA 85巻:3372頁(1988年))が挙げられる(Werner SおよびWohrl B. M.、Eur. J. Biochem.267巻:4740~4744頁(2000年);Werner SおよびWohrl B. M.、J. Virol.74巻:3245~3252頁(2000年);Werner SおよびWohrl B. M.、J. Biol. Chem.274巻:26329~26336頁(1999年)も参照されたい)。ヘテロ二量体RSVアルファ/ベータ逆転写酵素も、クローニングされたRSVベータ遺伝子を発現するE.coli細胞から精製された(Chemov, A. P.ら、Biomed. Sci.2巻:49頁(1991年))。
非レトロウイルス起源の逆転写酵素
逆転写酵素は、レトロウイルス起源のものではない多数の可動遺伝エレメントから単離することもできる。そのような可動遺伝エレメントは、高等生物種のゲノムに常在しており、このような可動遺伝エレメントの生活環において機能的役割を果たす。可動遺伝エレメントは、逆転写酵素の遺伝子をコードすることが公知である(Howard M Temin、Reverse Transcription in the Eukaryotic Genome: Retroviruses. Pararetroviruses, Retrotransposons, and Retrotranscripts、Mol. Biol. Evol.2巻(6号):455~468頁に概説)。そのようなエレメントとして、レトロトランスポゾンが挙げられるがこれに限定されない。レトロトランスポゾンは、非末端反復配列(LTR)レトロトランスポゾンおよびLTR可動エレメントを含む(例えば、TY3、TY5、非LTR、LINE-L1、R2、R1)(CordauxおよびBatzer、Nature Reviews、2009年10月、10巻、691~703頁によって概説)。
本明細書で使用される場合、「非LTRレトロトランスポゾン」は、逆転写酵素活性を保有する非LTRレトロトランスポゾンによってコードされる天然に存在するタンパク質およびそのポリペプチド断片と共に、その逆転写酵素活性を増強するまたはそれに対する有害効果がない、のいずれかである1種または複数のアミノ酸置換を含有する、それらに由来するタンパク質またはポリペプチドを指す。非LTRレトロトランスポゾンの好まれるクラスは、R2タンパク質またはポリペプチドである。よって、本明細書で使用される場合、「R2タンパク質またはR2酵素もしくはポリペプチド、またはそれらの機能的断片」は、逆転写酵素活性を保有するR2エレメントによってコードされる天然に存在するタンパク質およびそのポリペプチド断片と共に、その逆転写酵素活性を増強するまたはそれに対する有害効果がない、のいずれかである1種または複数のアミノ酸置換を含有する、それらに由来するタンパク質またはポリペプチドを指す。
RTをコードする遺伝エレメントであるレトロエレメントは、LTR含有レトロエレメントおよび非LTR含有レトロエレメントと表示される2種の主要ファミリーに分けられる(Xiong Y、Eickbush TH(1990年)「Origin and evolution of retroelements based upon their reverse transcriptase sequences」EMBO J 9巻:3353~62頁)。非LTR-レトロエレメントは、レトロプラスミド、非LTRレトロトランスポゾン、レトロンおよび可動グループIIイントロンを含む、RTコードエレメントの多様なファミリーである。
本明細書で使用される場合、ポリメラーゼ「活性画分」という用語は、ポリメラーゼ活性を有する酵素の画分として定義される。例えば、逆転写酵素活性画分(RT活性画分)は、逆転写酵素活性を有する酵素の画分である。
本明細書で使用される場合、用語「バリアント」、「改変された」、「天然に存在しない」および「突然変異体」は同義であり、例えば、突然変異誘発等の組換えDNA技法を使用して創出された1種または複数のアミノ酸挿入、欠失、突然変異および置換によって、特に列挙されているポリペプチドまたは酵素とは異なるポリペプチドまたは酵素を指す。目的の活性を消失させることなく、いずれのアミノ酸残基を置き換える、付加するまたは欠失させることができるかに関する決定におけるガイダンスは、特定のポリペプチドの配列を、相同ポリペプチド、例えば、酵母または細菌の配列と比較し、高い相同性の領域(保存された領域)において為されるアミノ酸配列変化の数を最小化することにより、またはアミノ酸をコンセンサス配列により置き換えることにより見出すことができる。一部の実施形態では、用語「派生物」、「バリアント」、「改変された」、「天然に存在しない」および「突然変異体」は、互換的に使用される。
本開示の突然変異体は、本明細書に記載および例証されている方法が挙げられるがこれに限定されない、いずれか適した方法に従って生成することができる。置換、挿入、欠失および/または側鎖改変等の突然変異は、部位指向性突然変異誘発を含むいずれか適した技法を使用して、目的の遺伝子のヌクレオチドおよびアミノ酸配列に導入することができる(Wu編、Meth. Enzymol.217巻、Academic Press(1993年))。ラムダredリコンビナーゼ方法を使用して、遺伝子を「ノックアウト」することができる(Datsenkoら、PNAS USA 97巻:6640~6645頁(2000年))。永続的な、マーカーを含まない、複数遺伝子破壊を創出することができる。天然に存在しないヌクレオチドおよびアミノ酸を使用することもできる。
本明細書で使用される場合、「ホモログ」は、機能的に均等な、すなわち、指定の配列識別番号のアミノ酸配列を有する酵素と同じ酵素活性を有するが、アミノ酸配列に限られた数のアミノ酸置換、欠失、挿入または付加を有することができる、タンパク質を指す。タンパク質の機能を維持するために、置換は、アミノ酸を同様の特性を有するアミノ酸により置き換える、保存的置換となることができる。
一部の実施形態では、ホモログは、タンパク質に対応する配列番号のアミノ酸配列と少なくとも約25%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%または少なくとも約99%の同一性を有するタンパク質を指す。配列同一性を決定するためのアルゴリズムは、例えば、国立バイオテクノロジー情報センター(National Center for Biotechnology Information)(NCBI)を経由して利用できるBLASTを含む。配列は、相同性を示す程度まで同様であり、よって、同様または同一の機能であると決定することができる。
各酵素のホモログをコードするポリヌクレオチドは、ランダム突然変異誘発および部位特異的突然変異誘発等の方法を使用して、本明細書に開示されているヌクレオチド配列で構成された酵素のDNAに置換、欠失、挿入および/または付加を適切に導入することにより得ることができる(Nucleic Acid Res.10巻、6487頁(1982年)、Methods in Enzymol.100巻、448頁(1983年)、Molecular Cloning 第2版、Cold Spring Harbor Laboratory Press(1989年)、PCR A Practical Approach IRL Press、200頁(1991年))。各酵素のホモログをコードするポリヌクレオチドを宿主に導入し、発現させて、ホモログを得ることができる。
用語「異種」は、参照されている種以外の供給源に由来する分子または活性を指す一方、「相同」は、宿主微生物に由来する分子または活性を指す。したがって、本開示のコード核酸の外因的発現は、異種または相同コード核酸のいずれか一方または両方を使用することができる。
一部の実施形態では、宿主細胞は、例えば、細菌、酵母、真菌、または種々の他の生物のいずれかから選択することができ、改変されたまたは天然に存在しない酵素は、これらの中で生成され、これらは、宿主生物として使用することができる。
一部の実施形態では、宿主は、特に制限されておらず、酵素活性(単数または複数)は、例えば、本明細書に記載されている方法を使用して、いずれか適した宿主生物に取り込まれてよい。一部の実施形態では、宿主は、細菌、酵母、藻類、ラン藻、真菌もしくは植物細胞またはこれらのいずれかの組合せから選択される。E.coliおよびS.cerevisiaeは、遺伝子操作に適した十分に特徴付けされた微生物であるため、特に有用な宿主生物である。
本明細書で使用される場合、「酵素」は、生化学的反応を触媒することが可能な、細胞によって産生されるタンパク質を含む。さらに、文脈がそれ以外を指示しない限り、本明細書で使用される場合、「酵素」は、関連する触媒活性を保持するタンパク質断片を含み、関連する触媒活性を保持するように合成された人工酵素を含むことができる。
本明細書に記載されている酵素のそれぞれは、当該酵素の活性と機能的に均等な活性を保持する限りにおいて、追加的なアミノ酸配列に取り付けることができる。上述の通り、各酵素またはそのホモログが、当該酵素の活性と機能的に均等な活性を保持する限りにおいて、(ポリ)ペプチド断片となることができることが理解される。
一部の実施形態では、本開示の組成物、方法およびキットにおける使用のための酵素は、逆転写酵素活性を有するいずれかの酵素を含む。そのような酵素として、非レトロウイルス逆転写酵素、レトロウイルス逆転写酵素、レトロトランスポゾン逆転写酵素、非LTRレトロトランスポゾン、R2逆転写酵素、LTR-レトロトランスポゾン、B型肝炎逆転写酵素、カリフラワーモザイクウイルス逆転写酵素、細菌逆転写酵素、Tth DNAポリメラーゼ、Taq DNAポリメラーゼ(Saiki, R. K.ら、Science 239巻:487~491頁(1988年);米国特許第4,889,818号および同第4,965,188号)、Tne DNAポリメラーゼ(PCT公開番号WO96/10640)、Tma DNAポリメラーゼ(米国特許第5,374,553号)、およびそれらの突然変異体、断片、バリアントまたは派生物が挙げられるがこれらに限定されない。一部の実施形態では、本開示における使用のための逆転写酵素は、M-MLV逆転写酵素、AMV逆転写酵素、RSV逆転写酵素、RAV逆転写酵素、MAV逆転写酵素および一般にASLV逆転写酵素等、レトロウイルス逆転写酵素を含む。突然変異体逆転写酵素は、例えば、部位指向性またはランダム突然変異誘発によって目的の逆転写酵素をコードする遺伝子(単数または複数)を突然変異させることにより得ることができる。そのような突然変異は、点突然変異、欠失突然変異、挿入性突然変異およびトランケーションを含むことができる。例えば、1種または複数の点突然変異(例えば、1種または複数のアミノ酸の、1種または複数の異なるアミノ酸による置換)を使用して、本開示における使用のための突然変異体逆転写酵素を構築することができる。
一部の実施形態では、酵素は、低い誤り率で高い忠実度を示すように選択および/または操作される。ヌクレオチドポリメラーゼの忠実度は典型的に、誤り率、すなわち、広く公知であるワトソン・クリック塩基対形成の法則に反する様式でのヌクレオチドの取り込みの頻度として測定される。ポリメラーゼ(例えば、DNAポリメラーゼ)の忠実度または誤り率は、いずれか適したアッセイを使用して測定することができる。例えば、Lundburgら、1991年、Gene、108巻:1~6頁を参照されたい。用語「忠実度」は、重合の精度、または鋳型に相補的な核酸分子(例えば、RNAまたはDNA)を合成する際に、間違った基質(例えば、ヌクレオチド)から正しい基質を識別するポリメラーゼの能力を指すように使用することができる。酵素の忠実度が高いほど、酵素が、核酸合成の際に伸びている鎖にヌクレオチドを誤って取り込む程度は低くなる;すなわち、忠実度の増加または増強は、減少した誤り率(減少した誤取り込み率)を有するより忠実なポリメラーゼをもたらす。一部の実施形態では、誤取り込み誤り率は、多くとも約10-2、10-4、10-6または10-8である。
一部の実施形態では、逆転写酵素活性を有する天然に存在しないもしくは改変された酵素(例えば、天然に存在しないまたは改変された逆転写酵素、天然に存在しないまたは改変された非LTRレトロトランスポゾン、天然に存在しないまたは改変されたR2逆転写酵素)または改変されたポリペプチドは、約50%に等しいもしくはそれに満たない、約45%に等しいもしくはそれに満たない、約40%に等しいもしくはそれに満たない、約35%に等しいもしくはそれに満たない、約30%に等しいもしくはそれに満たない、約25%に等しいもしくはそれに満たない、約20%に等しいもしくはそれに満たない、約15%に等しいもしくはそれに満たない、約10%に等しいもしくはそれに満たない、約9%に等しいもしくはそれに満たない、約8%に等しいもしくはそれに満たない、約7%に等しいもしくはそれに満たない、約6%に等しいもしくはそれに満たない、約5%に等しいもしくはそれに満たない、約4%に等しいもしくはそれに満たない、約3%に等しいもしくはそれに満たない、約2%に等しいもしくはそれに満たない、約1%に等しいもしくはそれに満たない、約0.01%に等しいもしくはそれに満たない、約0.001%に等しいもしくはそれに満たない、約0.0001%に等しいもしくはそれに満たない、約0.00001%に等しいもしくはそれに満たない、約0.000001%に等しいもしくはそれに満たない、または約0.0000001%に等しいもしくはそれに満たない誤取り込み誤り率を示す。
一部の実施形態では、逆転写酵素活性を有する天然に存在しないもしくは改変された酵素(例えば、天然に存在しないまたは改変された逆転写酵素、天然に存在しないまたは改変された非LTRレトロトランスポゾン、天然に存在しないまたは改変されたR2逆転写酵素)または改変されたポリペプチドは、逆転写酵素活性を有する改変されていないもしくは天然に存在する酵素または改変されていないポリペプチドの多くとも約10000分の1、多くとも約1500分の1、多くとも約1000分の1、多くとも約500分の1、多くとも約100分の1、多くとも約95分の1、多くとも約90分の1、多くとも約85分の1、多くとも約80分の1、多くとも約75分の1、多くとも約70分の1、多くとも約65分の1、多くとも約60分の1、多くとも約55分の1、多くとも約50分の1、多くとも約45分の1、多くとも約40分の1、多くとも約35分の1、多くとも約30分の1、多くとも約25分の1、多くとも約20分の1、多くとも約15分の1、多くとも約10分の1、多くとも約9分の1、多くとも約8分の1、多くとも約7分の1、多くとも約6分の1、多くとも約5分の1、多くとも約4分の1、多くとも約3分の1、多くとも約2分の1または多くとも約1分の1の誤り率で、鋳型に相補的な1種または複数の核酸(例えば、cDNA)分子を生成する。
一部の実施形態では、配列決定誤り率は、100,000塩基につき約1に等しいまたはそれに満たないであろう。一部の実施形態では、ヌクレオチド配列の決定の誤り率は、10塩基につき約1、20塩基につき1、100塩基につき3、100塩基につき1、1000塩基につき1および10,000塩基につき1に等しいまたはそれに満たない。
用語「ポリヌクレオチド」、「核酸」、「ヌクレオチド」および「オリゴヌクレオチド」は、互換的に使用することができる。これらは、デオキシリボヌクレオチドまたはリボヌクレオチドのどちらか、その断片またはアナログである、いずれかの長さのヌクレオチドのポリマー形態を指すことができる。次にポリヌクレオチドの非限定的な例を挙げる:遺伝子または遺伝子断片のコードまたは非コード領域、連鎖解析から定義された遺伝子座(単数または複数)、エクソン、イントロン、メッセンジャーRNA(mRNA)、トランスファーRNA、トランスファー-メッセンジャーRNA、リボソームRNA、アンチセンスRNA、核内低分子RNA(snRNA)、核小体低分子RNA(snoRNA)、マイクロRNA(miRNA)、低分子干渉RNA(siRNA)、リボザイム、cDNA、組換えポリヌクレオチド、分枝状ポリヌクレオチド、プラスミド、ベクター、いずれかの配列の単離されたDNA、いずれかの配列の単離されたRNA、核酸プローブ、およびプライマー。ポリヌクレオチドは、メチル化ヌクレオチドおよびヌクレオチドアナログ等、改変されたヌクレオチドを含むことができる。存在するのであれば、ポリマーのアセンブリ前または後にヌクレオチド構造に対する改変を付与することができる。ヌクレオチドの配列は、非ヌクレオチド構成成分によって中断されてよい。ポリヌクレオチドは、標識構成成分とのコンジュゲーションによる等、重合後にさらに改変することができる。本明細書に記載されている核酸は、ホスホジエステル結合を含有することができる。一部の実施形態では、核酸は、DNA(例えば、ゲノムDNA、ミトコンドリアDNAおよびcDNAを含む)、RNA(例えば、mRNAおよびrRNAを含む)または核酸がデオキシリボおよびリボヌクレオチドのいずれかの組合せを含有するハイブリッド、ならびにウラシル、アデニン、チミン、シトシン、グアニン、イノシン、キサンチン(xathanine)、ヒポキサンチン(hypoxathanine)、イソシトシン、イソグアニン等を含む塩基のいずれかの組合せとなることができる。ポリヌクレオチドは、単数形の核酸と共に複数形の核酸を包含することが意図される。ポリヌクレオチドは、改変されていないRNAもしくはDNAまたは改変RNAもしくはDNAとなり得るいずれかのポリリボヌクレオチドまたはポリデオキシリボヌクレオチドで構成され得る。例えば、ポリヌクレオチドは、一本鎖および二本鎖DNA、一本鎖および二本鎖領域の混合物であるDNA、一本鎖および二本鎖RNA、ならびに一本鎖および二本鎖領域の混合物であるRNA、一本鎖またはより典型的には二本鎖または一本鎖および二本鎖領域の混合物となり得るDNAおよびRNAを含むハイブリッド分子で構成され得る。
リボソームRNAは、試料における全RNAの80%またはそれよりも多くの量を占めることができる。rRNAは、mRNAの定量的解析に有害に影響する場合があるため、多くの場合、rRNAからmRNAを分離することが望ましい。mRNAからrRNAを分離するアプローチの1つは、試料からrRNAを枯渇させることである。その一例は、オリゴヌクレオチド、例えば、真核生物rRNAの場合は17S rRNA、18S rRNAもしくは28S rRNA、または細菌rRNAの場合は16S rRNAもしくは23S rRNAに相同なオリゴヌクレオチドを使用した、rRNA分子のハイブリダイゼーションである。オリゴヌクレオチドは、「捕捉」され得るように、また、試料からハイブリダイゼーション産物が除去されるように設計される。例えば、オリゴヌクレオチドは、カラムまたはビーズ等の表面に固定化することができる。MICROBExpress(登録商標)およびMICROBEnrich(登録商標)(Ambion、Austin、Tex.)は、rRNAの枯渇のための市販のキットの例である。試料からのrRNAの(or)枯渇のための方法および組成物は、参照により組み込む米国特許出願第10/029,397号に記載されている。大部分の真核生物mRNAの3’末端におけるポリ(A)テールを使用して、このポリ(A)テールを欠くrRNAおよび他の非mRNA種からこのような分子を分離することができる。一部の実施形態では、本開示の方法は、rRNAへのオリゴヌクレオチドのハイブリダイゼーションによる等、リボソームRNAを枯渇させるステップを含む。一部の実施形態では、本開示の方法は、少なくとも1種のrRNAおよび/またはtRNA配列のオリゴヌクレオチドプローブガイド型エンドヌクレアーゼ的切断によって、rRNAおよび/またはtRNAを枯渇させるステップを含む。一部の実施形態では、枯渇は、部分的または完全枯渇となることができる。一部の実施形態では、枯渇は、試料からのrRNAおよび/またはtRNAの数の減少を含む。一部の実施形態では、本開示は、rRNAおよび/またはトランスファーRNA(tRNA)を枯渇させる方法に関する。一部の実施形態では、本開示は、1種または複数の鋳型核酸分子からの少なくとも1種のトランスファーRNA(tRNA)の枯渇に関する。一部の実施形態では、rRNAおよび/またはtRNAの枯渇は、鋳型へのプライマー(例えば、1種または複数のプライマー)のアニーリングするステップに先立ち起こる。
一実施形態では、本開示は、ライブラリー配列決定のための試料からリボソームおよび/またはトランスファーRNAを枯渇させる方法に関する。一部の実施形態では、本方法は、RNAを含む試料を提供するステップを含む。一部の実施形態では、RNAは、リボソームRNA(rRNA)および/またはトランスファーRNA(tRNA)を含む。一部の実施形態では、本方法は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を行って、rRNAおよび/またはtRNAを二本鎖DNA(dsDNA)に変換するステップを含む。一部の実施形態では、本方法は、部分的または十分な(完全)増幅を含む。一部の実施形態では、本方法は、ヌクレアーゼおよび/またはヌクレアーゼをコードするポリヌクレオチドならびに少なくとも1種の特異的に設計されたガイドオリゴヌクレオチドを含む複合体を導入するステップをさらに含む。一部の実施形態では、少なくとも1種のガイドオリゴヌクレオチドは、少なくとも1種のrRNAおよび/または少なくとも1種のtRNAに相補的な配列を含む。一部の実施形態では、少なくとも1種のガイドオリゴヌクレオチドは、少なくとも1種のdsDNAに相補的な少なくとも1種の配列を含む。一部の実施形態では、ヌクレアーゼまたはヌクレアーゼをコードするポリヌクレオチドは、dsDNAの少なくとも一方の鎖を切断する。一部の実施形態では、ヌクレアーゼまたはヌクレアーゼをコードするポリヌクレオチドは、rRNAおよび/またはtRNAおよび/またはdsDNAを切断し、これにより、試料からrRNAおよび/またはtRNAを枯渇させる。一部の実施形態では、ヌクレアーゼは、Cas9である、またはポリヌクレオチドは、Cas9またはその機能的バリアントをコードする。一部の実施形態では、本方法は、dsDNAを一本鎖DNA(ssDNA)鎖へと変性させるステップを含む。一部の実施形態では、本方法は、結合分子および少なくとも1種のssDNA鎖に相補的な少なくとも1種の配列を含む少なくとも1種のオリゴヌクレオチド(例えば、特異的に設計されたオリゴヌクレオチド)を導入して、オリゴヌクレオチドおよび少なくとも1種のssDNA鎖のハイブリダイズされた複合体を形成するステップをさらに含む。一部の実施形態では、本方法は、ハイブリダイズされた複合体を少なくとも1個の固体支持体に固定化するステップを含む。一部の実施形態では、ハイブリダイズされた複合体の固定化は、ハイブリダイズされた複合体を、試料から除去させる。一部の実施形態では、固体支持体は、ストレプトアビジンを含む。一部の実施形態では、本方法は、結合分子および少なくとも1種のrRNAおよび/またはtRNAに相補的な少なくとも1種の配列を含む少なくとも1種のオリゴヌクレオチド(例えば、特異的に設計されたオリゴヌクレオチド)を導入して、オリゴヌクレオチドおよび少なくとも1種のrRNAおよび/またはtRNAを含む複合体を形成するステップを含む。一部の実施形態では、本方法は、複合体を少なくとも1個の固体支持体に固定化するステップをさらに含む。一部の実施形態では、複合体の固定化は、複合体を、試料から除去させる。一部の実施形態では、固体支持体は、ストレプトアビジンを含む。一部の実施形態では、結合分子は、ビオチンである。
一部の実施形態では、本開示の方法のいずれかは、ヌクレアーゼまたはヌクレアーゼをコードするポリヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、ヌクレアーゼまたはヌクレアーゼをコードするポリヌクレオチドは、dsDNAの少なくとも一方の鎖を切断する。一部の実施形態では、dsDNAの切断は、ライブラリー調製の中間産物である。一部の実施形態では、dsDNAの切断は、rRNAおよび/またはtRNA(コード配列)を含む。一部の実施形態では、オリゴガイド型核酸分解(nucleolitic)切断は、dsDNAの変性を要求しなくてよいまたはこれを要求しない。一部の実施形態では、dsDNA変性を要求しないことは、本開示の著しい改善である。一部の実施形態では、ヌクレアーゼまたはヌクレアーゼをコードするポリヌクレオチドは、Cas9、またはCas9もしくはその機能的バリアントをコードするポリヌクレオチドである。
一実施形態では、本開示は、ヌクレアーゼ複合体を複数の二本鎖核酸分子に付加するステップを含む方法に関する。一部の実施形態では、ヌクレアーゼ複合体は、Cas9ヌクレアーゼまたはその機能的バリアントおよび少なくとも1種の合成ガイドオリゴヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、合成ガイドオリゴヌクレオチドは、リボソームリボ核酸(rRNA)および/またはトランスファーリボ核酸(tRNA)領域に相補的である。一部の実施形態では、領域は、少なくとも1種の二本鎖核酸分子中にある。一部の実施形態では、本方法は、複合体に、rRNAおよび/またはtRNA領域を切断させるステップを含む。一部の実施形態では、領域は、少なくとも1種の二本鎖核酸分子中に存在する。一部の実施形態では、本方法は、少なくとも1種の切断された二本鎖核酸分子を提供する。一部の実施形態では、本方法は、少なくとも1種の切断された二本鎖核酸分子またはその派生物を配列決定(例えば、核酸配列決定)に付すステップを含む。一部の実施形態では、本方法は、rRNAおよび/またはtRNA領域を欠く少なくとも1種の二本鎖核酸分子の核酸配列を配列決定するステップを含む。一部の実施形態では、本方法は、rRNAおよび/またはtRNA領域を含む少なくとも1種の二本鎖核酸分子の核酸配列を配列決定するステップを含む。一部の実施形態では、本方法は、核酸配列の混合物を配列決定するステップを含み、この混合物は、rRNAおよび/またはtRNA領域を含む少なくとも1種の二本鎖核酸分子、ならびにrRNAおよび/またはtRNA領域を欠く少なくとも1種の二本鎖核酸分子を含む。
一実施形態では、本開示は、無細胞デオキシリボ核酸(cfDNA)ライブラリーを産生する方法であって、cfDNAを含む試料を提供するステップと;cfDNAを変性させて、一本鎖DNA(ssDNA)試料を産生するステップと;ヌクレオチドおよび/または触媒金属の存在下で、鋳型、プライマーおよび逆転写酵素を含む複合体をssDNA試料に導入するステップであって、逆転写酵素が、鋳型上のプライマーを伸長し、その後、ssDNA試料へと鋳型ジャンプして、二本鎖DNA(dsDNA)試料を産生し、dsDNAが、鋳型およびssDNAの間に少なくとも1個のニックを含む、ステップと;3’-5’エキソヌクレアーゼ活性を含むポリメラーゼを導入して、平滑末端および/または3’-オーバーハングを有するdsDNAを生成するステップと;5’末端に一本鎖オーバーハングを有する核酸二重鎖を含む非対称性アダプターを導入するステップであって、非対称性アダプターが、dsDNAの5’末端にライゲーションされ、一本鎖オーバーハングが、少なくとも1種のポリメラーゼ連鎖反応(pcr)増幅プライマーに相補的な配列を含む、ステップと;pcr反応を行って、dsDNAの一方の鎖のみを増幅するステップとを含む方法に関する。
一実施形態では、本開示は、無細胞デオキシリボ核酸(cfDNA)ライブラリーを産生する方法に関する。一部の実施形態では、本方法は、cfDNAを含む試料を提供するステップを含む。一部の実施形態では、本方法は、cfDNAを変性させて、一本鎖DNA(ssDNA)試料を産生するステップを含む。一部の実施形態では、本方法は、末端デオキシヌクレオチジルトランスフェラーゼ(TdT)およびデオキシアデノシン三リン酸(dATP)をssDNA試料に導入して、ポリ(A)および/またはポリ(C)テールを生成するステップを含む。一部の実施形態では、本方法は、伸長不能ヌクレオチドを導入するステップを含む。一部の実施形態では、本方法は、プライマーおよび第1のアダプターを含む複合体をssDNA試料のテールにアニーリングするステップを含む。一部の実施形態では、複合体は、テールに相補的な配列を含む。一部の実施形態では、本方法は、ヌクレオチドおよび/または触媒金属の存在下で、逆転写酵素(例えば、改変された逆転写酵素)ならびにアクセプターおよび第2のアダプターを含む複合体を導入して、二本鎖DNA(dsDNA)試料を産生するステップを含む。一部の実施形態では、ヌクレオチドは、分解性ヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、逆転写酵素は、プライマーを伸長し、その後、複合体へと鋳型ジャンプして、伸長を続ける。一部の実施形態では、複合体は、逆転写酵素が複合体の末端に達して、別の複合体へとジャンプするのを防止するためのヌクレオチドブロックを含む。一部の実施形態では、dsDNAは、当初の鎖およびコピー鎖を含む。一部の実施形態では、当初の鎖は、複合体およびssDNAの間に少なくとも1個のニックを含む。一部の実施形態では、コピー鎖は、少なくとも1個の分解性ヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、本方法は、3’-5’エキソヌクレアーゼ活性を含むポリメラーゼを導入して、平滑末端もしくは3’-オーバーハングを有するdsDNAを生成するステップ、および/またはDNAリガーゼを導入して、少なくとも1個のニックをライゲーションするステップをさらに含む。一部の実施形態では、本方法は、少なくとも1種のウラシル-DNAグリコシラーゼを導入して、少なくとも1個の分解性ヌクレオチドを分解するステップをさらに含む。一部の実施形態では、本方法は、プライマー(例えば、少なくとも第1のプライマー、および/または少なくとも第1および第2のプライマー)を含むポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を行って、当初の鎖を増幅するステップをさらに含む。一部の実施形態では、プライマー(例えば、第1のプライマー)は、第1のアダプターに相補的な配列を含み、第2のプライマーは、第2のアダプター(adapater)に相補的な配列を含む。
一実施形態では、本開示は、配列決定のためのライブラリーを産生する方法に関する。一部の実施形態では、本方法は、無細胞リボ核酸(cfRNA)を含む試料を提供するステップを含む。一部の実施形態では、本方法は、試料を高温に付すステップを含む。一部の実施形態では、高温は、RNA(例えば、cfRNA)のトランスリン酸化を可能にするのに十分である。一部の実施形態では、本方法は、ホスファターゼを導入するステップをさらに含む。一部の実施形態では、ホスファターゼは、RNAのリン酸部分を3’-ヒドロキシル基に変換することができる。一部の実施形態では、本方法は、アデノシン三リン酸およびポリメラーゼを導入して、RNAの3’-ヒドロキシル基にポリ(A)テールを生成するステップをさらに含む。一部の実施形態では、本方法は、ヌクレオチドの存在下で、プライマー、アクセプターおよび逆転写酵素を導入するステップをさらに含む。一部の実施形態では、プライマーは、ポリ(A)テールに相補的な配列を含み、これにより、ポリ(A)テールにアニーリングする。一部の実施形態では、逆転写酵素は、プライマーを伸長し、その後、アクセプターへと鋳型ジャンプして、伸長を続ける。一部の実施形態では、本方法は、少なくとも1個の固体支持体を導入して、過剰プライマーおよび非特異的プライマー産物を少なくとも1個の固体支持体に固定化し、これにより、試料から過剰プライマーおよび非特異的プライマー産物を除去するステップをさらに含む。一部の実施形態では、本方法は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)反応を行って、RNAを増幅するステップをさらに含む。一部の実施形態では、本方法は、等温増幅反応を使用するステップをさらに含む。
一実施形態では、本開示は、配列決定のための核酸ライブラリーを調製するための方法に関する。一部の実施形態では、本方法は、複数の核酸分子を得るステップを含む。一部の実施形態では、本方法は、(例えば、複数の核酸分子における)少なくとも1種の核酸分子の非酵素的分子内トランスリン酸化を誘導するステップを含む。一部の実施形態では、非酵素的分子内トランスリン酸化は、温度を増加(例えば、複数の核酸分子の温度を増加)させることによって起こることができる。一部の実施形態では、非酵素的分子内トランスリン酸化および/または温度の増加は、遊離5’-リン酸部分を有する核酸分子をもたらす(例えば、複数の核酸分子は、遊離5’-リン酸部分を有することができる)。一部の実施形態では、本方法は、ホスファターゼを、遊離5’-リン酸部分を有する核酸分子に添加するステップを含む。一部の実施形態では、ホスファターゼは、遊離5’-リン酸部分の1個または複数をヒドロキシル基に変換する。一部の実施形態では、これにより、複数の核酸分子が、遊離ヒドロキシル基を有するようになる。一部の実施形態では、本方法は、複数の核酸分子およびポリメラーゼを混合するステップ(例えば、ある量のアデノシン三リン酸の存在下で)を含む。一部の実施形態では、ポリメラーゼは、遊離ヒドロキシル基にポリ(A)テールを生成する。一部の実施形態では、本方法は、ヌクレオチドの存在下で、(i)前記ポリ(A)テールに相補的な配列を含む1種または複数のプライマー;(ii)1種または複数のアクセプター核酸分子;および(iii)改変された逆転写酵素を混合するステップを含む。一部の実施形態では、改変された逆転写酵素は、アニーリングされた鋳型核酸分子の配列を逆転写し、アクセプター核酸分子へと移動し、前記アクセプター核酸分子の配列を逆転写することにより、複数の連続した相補デオキシリボ核酸分子を生成する。一部の実施形態では、本方法は、少なくとも1個の固体支持体を添加するステップを含む。一部の実施形態では、固体支持体は、過剰な、前記ポリ(A)テールに相補的な配列を含む1種または複数のプライマーを固定化する。一部の実施形態では、本方法は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)反応を行うステップを含む。一部の実施形態では、本方法は、等温増幅を行うステップを含む。
一実施形態では、本開示は、配列決定のためのライブラリーを産生する方法に関する。一部の実施形態では、本方法は、少なくとも1種の核酸分子(リボ核酸(例えば、cfRNA)等)を含む試料を提供するステップを含む。一部の実施形態では、本方法は、試料(または核酸分子)を、核酸分子(例えば、RNA)のトランスリン酸化を可能にするのに十分な高温に付すステップを含む。一部の実施形態では、本方法は、触媒金属(例えば、マグネシウム)および/またはポリアミンを添加するステップをさらに含む。一部の実施形態では、本方法は、ホスファターゼを導入して、核酸分子(例えば、RNA)のリン酸部分を3’-ヒドロキシル基に変換するステップを含む。一部の実施形態では、本方法は、アデノシン三リン酸およびポリメラーゼを導入して、ポリ(A)テールを生成するステップを含む。一部の実施形態では、ポリ(A)テールは、核酸分子(例えば、RNA)の3’-ヒドロキシル基に生成される。一部の実施形態では、本方法は、ヌクレオチドの存在下で、プライマー、アクセプターおよび逆転写酵素を、試料または核酸分子に導入するステップを含む。一部の実施形態では、プライマーは、ポリ(A)テールに相補的な配列を含み、これにより、ポリ(A)テールにアニーリングする。一部の実施形態では、逆転写酵素は、プライマーを伸長し、その後、アクセプターへと鋳型ジャンプして、伸長を続ける。一部の実施形態では、本方法は、少なくとも1個の固体支持体を導入するステップを含む。一部の実施形態では、固体支持体は、過剰プライマーおよび非特異的プライマー産物を固定化する。一部の実施形態では、過剰プライマーおよび非特異的プライマー産物は、試料/混合物から除去される。一部の実施形態では、本方法は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)反応を行って、核酸分子(例えば、RNA)を増幅するステップをさらに含む。一部の実施形態では、本方法は、等温増幅反応をさらに含む。
一実施形態では、本開示は、rRNAおよび/またはtRNAを枯渇させる方法、および/または増幅反応を行うことにより少なくとも1種の核酸分子を逆転写するステップを含む方法に関する。一部の実施形態では、少なくとも1種の核酸分子(moleculte)は、rRNAおよび/またはtRNAである。一部の実施形態では、増幅反応は、複数の二本鎖核酸分子(例えば、cDNA)をもたらす。一部の実施形態では、本方法は、ヌクレアーゼもしくはヌクレアーゼを含むポリペプチドおよび/またはガイドオリゴヌクレオチドを添加するステップを含む。一部の実施形態では、本方法は、ヌクレアーゼもしくはヌクレアーゼを含むポリペプチドおよびガイドオリゴヌクレオチドを含む複合体を添加するステップを含む。一部の実施形態では、ヌクレアーゼまたはヌクレアーゼを含むポリペプチドは、Cas9またはCas9を含むポリペプチドである。一部の実施形態では、ガイドオリゴヌクレオチドは、核酸分子の領域に相補的である。一部の実施形態では、ガイドオリゴヌクレオチドは、少なくとも1種の核酸分子(例えば、二本鎖核酸分子)における所定の領域に相補的である。一部の実施形態では、オリゴヌクレオチドは、ヌクレアーゼ(例えば、Cas9)を切断の部位に方向付ける。一部の実施形態では、ヌクレアーゼおよびガイドオリゴヌクレオチドを含む複合体は、核酸分子の領域または所定の領域を切断する。一部の実施形態では、切断は、遺伝子で為される。一部の実施形態では、本方法は、切断された核酸分子(例えば、切断された二本鎖核酸分子)を配列決定するステップ(例えば、切断された核酸分子のライブラリーを配列決定するステップ)を含む。一部の実施形態では、二本鎖核酸分子は、rRNA、tRNA、またはrRNAおよびtRNAの両方に由来する配列を含む。一部の実施形態では、少なくとも1種の二本鎖核酸分子の所定の領域は、rRNA、tRNAまたはその両方(例えば、組合せ)の領域である。一部の実施形態では、所定の領域は、rRNAの領域である。一部の実施形態では、所定の領域は、tRNAの領域である。一部の実施形態では、本方法は、核酸分子の変性を要求しない。一部の実施形態では、本方法は、複数の二本鎖核酸分子の変性を要求しない。一部の実施形態では、二本鎖核酸分子は、配列決定するステップに先立ちrRNAおよび/またはtRNAに由来する配列を含む。一部の実施形態では、二本鎖核酸分子は、cDNAを含む。
一実施形態では、本開示は、核酸分子のコンカテマーを調製するための方法に関する。一部の実施形態では、本方法は、複数の二本鎖核酸分子の末端をプロセシングするステップを含む。一部の実施形態では、本方法は、第1の複数のアダプター分子を複数の二本鎖核酸分子に付加するステップを含む。一部の実施形態では、第1の複数のアダプター分子は、1種または複数のオーバーハング配列を含む。一部の実施形態では、1種または複数のオーバーハング配列のうち少なくとも2種は、互いに相補的である。一部の実施形態では、本方法は、第1の複数のアダプター接続二本鎖核酸分子を提供する。一部の実施形態では、本方法は、重合酵素を添加するステップ(例えば、ポリメラーゼ酵素を第1の複数のアダプター接続二本鎖核酸分子に添加するステップ)を含む。一部の実施形態では、ポリメラーゼ酵素の添加は、プライマーの非存在下で為される。一部の実施形態では、本方法は、プライマーを添加するステップを含まない。一部の実施形態では、重合酵素は、アダプター接続二本鎖核酸コンカテマーの第1のセットを形成する。一部の実施形態では、アダプター接続二本鎖核酸コンカテマーの第1のセットの形成は、1種または複数のオーバーハング配列によって2種またはそれよりも多いアダプター接続二本鎖核酸分子を連接することにより為される。一部の実施形態では、本方法は、第2の複数のアダプター分子を第1のセット(例えば、第1のアダプター分子)に付加するステップを含む。一部の実施形態では、第2の複数のアダプター分子は、1種または複数のオーバーハング配列を含む。一部の実施形態では、1種または複数のオーバーハング配列のうち少なくとも2種は、互いに相補的である。一部の実施形態では、本方法は、アダプター接続二本鎖核酸分子の第2のセットを提供する。一部の実施形態では、先の実施形態のうちいずれか1種は、アダプター分子のセットを用いて反復して、所定の平均長を含むコンカテマーを得ることができる。
一実施形態では、本開示は、核酸分子のコンカテマーを調製するための方法に関する。一部の実施形態では、本方法は、少なくとも1種の核酸分子および/または複数の二本鎖核酸分子を末端修復に付すステップを含む。一部の実施形態では、本方法は、少なくとも1種または複数のアダプター分子を少なくとも1種の核酸分子および/または複数の二本鎖核酸分子に付加するステップを含む。一部の実施形態では、少なくとも1種の核酸分子および/または複数の二本鎖核酸分子への少なくとも1種のまたは(第1の)複数のアダプター分子の付加は、ライゲーションを含む。一部の実施形態では、少なくとも1種の核酸分子および/または複数の二本鎖核酸分子への少なくとも1種のまたは(第1の)複数のアダプター分子の付加は、逆転写酵素(例えば、R2逆転写酵素または改変された逆転写酵素)を含む。一部の実施形態では、少なくとも1種または複数のアダプター分子は、1種または複数のオーバーハング配列を含む。一部の実施形態では、少なくとも2種のオーバーハング配列は、互いに相補的である(例えば、これにより、(第1の)複数のアダプター接続二本鎖核酸分子をもたらす)。一部の実施形態では、少なくとも1種または複数のアダプター分子は、核酸分子の3’末端に取り付ける/ライゲーションする配列(例えば、オーバーハング配列)、および/または核酸分子の5’末端に取り付ける/ライゲーションする配列(例えば、オーバーハング配列)を含む。一部の実施形態では、核酸分子は、3’および5’末端の両方にアダプターを含む。一部の実施形態では、3’末端に結合するアダプターは、5’末端に結合するアダプターに相補的である。一部の実施形態では、アダプターの配列は、未知のものである。一部の実施形態では、アダプターの配列は、所定のものである。一部の実施形態では、アダプターは、鋳型および/またはプライマーとして機能する。一部の実施形態では、ある核酸分子の3’末端に結合するアダプターは、別の核酸分子の5’末端におけるアダプターに結合することができる。一部の実施形態では、本方法は、ポリメラーゼ酵素を核酸分子に接続されたアダプターに添加するステップをさらに含む。一部の実施形態では、本方法は、ポリメラーゼを(第1の)複数のアダプター接続二本鎖核酸分子に添加するステップをさらに含む。一部の実施形態では、ポリメラーゼは、プライマーの非存在下で添加される。一部の実施形態では、ポリメラーゼ酵素は、1種または複数のオーバーハング配列により2種またはそれよりも多いアダプター接続二本鎖核酸分子を連接することにより、アダプター接続二本鎖核酸コンカテマーの第1のセットを形成する。一部の実施形態では、ポリメラーゼは、核酸分子に接続されたアダプターが、コンカテマーを形成することを可能にする。一部の実施形態では、本方法は、第2の複数のアダプター分子を第1のセットに付加するステップを含む。一部の実施形態では、第2の複数のアダプター分子は、1種または複数のオーバーハング配列を含む。一部の実施形態では、少なくとも2種のオーバーハング配列は、互いに相補的である。一部の実施形態では、アダプター接続二本鎖核酸分子の第2のセットが形成される。一部の実施形態では、コンカテマーの長さまたは取り付けられる鋳型の数は、例えば、改変されたヌクレオチドによりアダプターをタグ付けすることにより(例えば、メチル化ヌクレオチドを導入することにより、またはdUTPを挿入することにより)決定することができる。一部の実施形態では、コンカテマーの長さは、改変された/改変されていないアダプター間の比に基づき調節することができる。一部の実施形態では、アダプター配列は、相同性プライミング位置として機能することができる(鋳型およびプライマーとして機能する相同性スポットssDNA断片にアニールされる)。一部の実施形態では、本方法は、PCRまたは等温反応によってコンカテマーを増幅するステップを含む。一部の実施形態では、PCRにおける反応は、選択された数のサイクル(サイクルが多いほど、コンカテマーは長くなる)または時間(等温増幅)を行う。一部の実施形態では、反応は停止され、(長い)dsDNAコンカテマーは、2個の特有のdsDNAアダプターとライゲーションされる。一部の実施形態では、コンカテマーの長さは、操作することができる。一部の実施形態では、コンカテマーの長さは、少なくともPCRサイクルの数および/または時間の長さ(例えば、等温増幅では)に基づき、および/またはアダプターに存在する改変されたヌクレオチドに基づき決定することができる。一部の実施形態では、アダプターは、特有分子識別子配列(UMI)を含む。一部の実施形態では、ポリメラーゼ酵素は、PCRまたは等温増幅反応において2個またはそれよりも多いアダプター接続二本鎖核酸分子を連接する。一部の実施形態では、アダプターは、少なくとも1個の改変されたヌクレオチドを含む。
一部の実施形態では、対象から得られる生体試料由来の核酸が増幅される。一部の事例では、生体試料は、対象から直接的に得られる。一部の実施形態では、対象から直接的に得られる生体試料は、対象から得られた後にさらに加工された生体試料を指す。一部の実施形態では、対象から直接的に得られる生体試料は、さらなる加工のために対象からの生体試料の収集に使用されるいずれかのアプローチを除いて、対象から得られた後にさらに加工されていない生体試料を指す。例えば、血液は、対象の循環器系にアクセスし、対象から血液を除去し(例えば、針を介して)、除去された血液をレセプタクルに入れることにより、対象から直接的に得られる。血液試料がさらなる解析に有用となるように、レセプタクルは、試薬(例えば、抗凝固薬)を含むことができる。別の例では、スワブを使用して、対象の中咽頭表面における上皮細胞にアクセスすることができる。対象から生体試料を得た後に、生体試料を含有するスワブを液(例えば、緩衝剤)と接触させて、スワブから生体液を収集することができる。
一部の実施形態では、生体試料は、精製されている。一部の実施形態では、生体試料は、精製されていない。一部の実施形態では、生体試料の核酸は、生体試料が管に提供されるときに抽出されていない。例えば、生体試料を管に提供するときに、生体試料におけるRNAまたはDNAは、生体試料から抽出されていなくてよい。一部の実施形態では、生体試料中に存在する標的核酸(例えば、標的RNAまたは標的DNA)は、反応容器(例えば、管)への生体試料の提供に先立ち濃縮されていなくてよい。核酸を含むいずれか適した生体試料は、対象から得ることができる。
本開示は、逆転写酵素活性を有する天然に存在するもしくは野生型もしくは改変されていない酵素(例えば、野生型逆転写酵素)または改変されていないポリペプチドと比較して改善された酵素特性を有する、逆転写酵素活性を有する天然に存在しないもしくは改変された酵素(例えば、天然に存在しないまたは改変された逆転写酵素、改変された逆転写酵素)または改変されたポリペプチドに関する。一部の実施形態では、天然に存在しないまたは改変された酵素は、逆転写酵素活性を有する酵素である。一部の実施形態では、天然に存在しないまたは改変された酵素は、改変された逆転写酵素である。一部の実施形態では、天然に存在しないまたは改変された酵素は、改変された非レトロウイルス逆転写酵素である。一部の実施形態では、天然に存在しないまたは改変された酵素は、改変された非LTRレトロトランスポゾンである。一部の実施形態では、天然に存在しないまたは改変された酵素は、改変されたR2逆転写酵素である。一部の実施形態では、逆転写酵素活性を有する天然に存在しないもしくは改変された酵素または改変されたポリペプチドは、1塩基当たり少なくとも約80%、1塩基当たり少なくとも約85%、1塩基当たり少なくとも約88%、1塩基当たり少なくとも約89%、1塩基当たり少なくとも約90%、1塩基当たり少なくとも約91%、1塩基当たり少なくとも約92%、1塩基当たり少なくとも約93%、1塩基当たり少なくとも約94%、1塩基当たり少なくとも約95%、1塩基当たり少なくとも約96%、1塩基当たり少なくとも約97%、1塩基当たり少なくとも約98%、1塩基当たり少なくとも約99%、1塩基当たり少なくとも約99.5%または1塩基当たり約100%の処理能力で、鋳型核酸分子を増幅することができる。
一部の実施形態では、逆転写酵素活性を有する天然に存在しないもしくは改変された酵素または改変されたポリペプチドは、約12℃~約40℃の間の温度で測定される処理能力で、鋳型核酸分子を増幅することができるまたは増幅することが可能である。一部の実施形態では、温度は、約10℃~約35℃の間、約12℃~約30℃の間、約25℃~約40℃の間または約12℃~約42℃の間である。一部の実施形態では、温度は、約8℃~約50℃の間、約2℃~約60℃の間、約8℃~約42℃の間、約6℃~約32℃の間または約7℃~約35℃の間である。
一部の実施形態では、逆転写酵素活性を有する天然に存在しないもしくは改変された酵素または改変されたポリペプチドは、約もしくは多くとも約4℃、約もしくは多くとも約8℃、約もしくは多くとも約12℃、約もしくは多くとも約15℃、約もしくは多くとも約20℃、約もしくは多くとも約25℃、約もしくは多くとも約30℃、約もしくは多くとも約35℃、約もしくは多くとも約40℃または約もしくは多くとも約42℃の温度における1塩基当たり少なくとも約80%;約もしくは多くとも約12℃、約もしくは多くとも約15℃、約もしくは多くとも約20℃、約もしくは多くとも約25℃、約もしくは多くとも約30℃、約もしくは多くとも約35℃、約もしくは多くとも約40℃、約もしくは多くとも約42℃、約もしくは多くとも約45℃、約もしくは多くとも約50℃の温度における1塩基当たり少なくとも約85%;約もしくは多くとも約4℃、約もしくは多くとも約8℃、約もしくは多くとも約12℃、約もしくは多くとも約15℃、約もしくは多くとも約20℃、約もしくは多くとも約25℃、約もしくは多くとも約30℃、約もしくは多くとも約35℃、約もしくは多くとも約40℃または約もしくは多くとも約42℃の温度における1塩基当たり少なくとも約89%;約もしくは多くとも約12℃、約もしくは多くとも約15℃、約もしくは多くとも約20℃、約もしくは多くとも約25℃、約もしくは多くとも約30℃、約もしくは多くとも約35℃、約もしくは多くとも約40℃、約もしくは多くとも約42℃、約もしくは多くとも約45℃、約もしくは多くとも約50℃の温度における1塩基当たり少なくとも約90%;約もしくは多くとも約4℃、約もしくは多くとも約8℃、約もしくは多くとも約12℃、約もしくは多くとも約15℃、約もしくは多くとも約20℃、約もしくは多くとも約25℃、約もしくは多くとも約30℃、約もしくは多くとも約35℃、約もしくは多くとも約40℃または約もしくは多くとも約42℃の温度における1塩基当たり少なくとも約91%;約もしくは多くとも約12℃、約もしくは多くとも約15℃、約もしくは多くとも約20℃、約もしくは多くとも約25℃、約もしくは多くとも約30℃、約もしくは多くとも約35℃、約もしくは多くとも約40℃、約もしくは多くとも約42℃、約もしくは多くとも約45℃、約もしくは多くとも約50℃の温度における1塩基当たり少なくとも約85%;約もしくは多くとも約4℃、約もしくは多くとも約8℃、約もしくは多くとも約12℃、約もしくは多くとも約15℃、約もしくは多くとも約20℃、約もしくは多くとも約25℃、約もしくは多くとも約30℃、約もしくは多くとも約35℃、約もしくは多くとも約40℃または約もしくは多くとも約42℃の温度における1塩基当たり少なくとも約95%;約もしくは多くとも約12℃、約もしくは多くとも約15℃、約もしくは多くとも約20℃、約もしくは多くとも約25℃、約もしくは多くとも約30℃、約もしくは多くとも約35℃、約もしくは多くとも約40℃、約もしくは多くとも約42℃、約もしくは多くとも約45℃、約もしくは多くとも約50℃の温度における1塩基当たり少なくとも約85%;約もしくは多くとも約4℃、約もしくは多くとも約8℃、約もしくは多くとも約12℃、約もしくは多くとも約15℃、約もしくは多くとも約20℃、約もしくは多くとも約25℃、約もしくは多くとも約30℃、約もしくは多くとも約35℃、約もしくは多くとも約40℃または約もしくは多くとも約42℃の温度における1塩基当たり少なくとも約99%;約もしくは多くとも約12℃、約もしくは多くとも約15℃、約もしくは多くとも約20℃、約もしくは多くとも約25℃、約もしくは多くとも約30℃、約もしくは多くとも約35℃、約もしくは多くとも約40℃、約もしくは多くとも約42℃、約もしくは多くとも約45℃、約もしくは多くとも約50℃の温度における1塩基当たり少なくとも約85%;約もしくは多くとも約4℃、約もしくは多くとも約8℃、約もしくは多くとも約12℃、約もしくは多くとも約15℃、約もしくは多くとも約20℃、約もしくは多くとも約25℃、約もしくは多くとも約30℃、約もしくは多くとも約35℃、約もしくは多くとも約40℃または約もしくは多くとも約42℃の温度における1塩基当たり少なくとも約99.5%;約もしくは多くとも約12℃、約もしくは多くとも約15℃、約もしくは多くとも約20℃、約もしくは多くとも約25℃、約もしくは多くとも約30℃、約もしくは多くとも約35℃、約もしくは多くとも約40℃、約もしくは多くとも約42℃、約もしくは多くとも約45℃、約もしくは多くとも約50℃の温度における1塩基当たり少なくとも約85%;または約もしくは多くとも約4℃、約もしくは多くとも約8℃、約もしくは多くとも約12℃、約もしくは多くとも約15℃、約もしくは多くとも約20℃、約もしくは多くとも約25℃、約もしくは多くとも約30℃、約もしくは多くとも約35℃、約もしくは多くとも約40℃または約もしくは多くとも約42℃の温度における1塩基当たり約100%;約もしくは多くとも約12℃、約もしくは多くとも約15℃、約もしくは多くとも約20℃、約もしくは多くとも約25℃、約もしくは多くとも約30℃、約もしくは多くとも約35℃、約もしくは多くとも約40℃、約もしくは多くとも約42℃、約もしくは多くとも約45℃、約もしくは多くとも約50℃の温度における1塩基当たり少なくとも約85%の処理能力で、鋳型核酸分子を増幅することができるまたは増幅することが可能である。
一部の実施形態では、逆転写酵素活性を有する天然に存在しないもしくは改変された酵素または改変されたポリペプチドは、多くとも約35℃の温度における1塩基当たり少なくとも約80%、多くとも約40℃の温度における1塩基当たり少なくとも約85%、多くとも約35℃の温度における1塩基当たり少なくとも約88%、多くとも約40℃の温度における1塩基当たり少なくとも約89%、多くとも約35℃の温度における1塩基当たり少なくとも約90%、多くとも約35℃の温度における1塩基当たり少なくとも約91%、多くとも約40℃の温度における1塩基当たり少なくとも約92%、多くとも約35℃の温度における1塩基当たり少なくとも約93%、多くとも約40℃の温度における1塩基当たり少なくとも約94%、多くとも約35℃の温度における1塩基当たり少なくとも約95%、多くとも約40℃の温度における1塩基当たり少なくとも約96%、多くとも約35℃の温度における1塩基当たり少なくとも約97%、多くとも約40℃の温度における1塩基当たり少なくとも約98%、多くとも約40℃の温度における1塩基当たり少なくとも約99%、多くとも約40℃の温度における1塩基当たり少なくとも約99.5%、または多くとも約40℃の温度における1塩基当たり約100%の処理能力で、鋳型核酸分子を増幅することができるまたは増幅することが可能である。
一部の実施形態では、改善された酵素特性は、次のうち少なくとも1種から選択される:改善された安定性(例えば、改善された熱安定性)、改善された比活性、改善されたタンパク質発現、改善された精製、改善された処理能力、改善された鎖置換、改善された鋳型ジャンピング、改善されたDNA/RNA親和性、および改善された忠実度。一部の実施形態では、逆転写酵素活性を有する天然に存在しない酵素または改変された酵素または改変されたポリペプチドは、鋳型核酸分子を増幅する。一部の実施形態では、鋳型核酸分子を増幅する、逆転写酵素活性を有する天然に存在しない酵素または改変された酵素または改変されたポリペプチドは、少なくとも1種の酵素特性に関して、約1を超える、約2を超える、約3を超える、約4を超える、約5を超える、約6を超える、約7を超える、約8を超える、約9を超える、約10を超える、約15を超える、約20を超える、約25を超える、約30を超える、約35を超える、約40を超える、約45を超える、約50を超える、約60を超える、約70を超える、約80を超える、約90を超える、または約100を超える性能指数を有する。一部の実施形態では、酵素特性および/または性能指数は、約50℃に等しいまたはそれよりも低いまたはそれ以下、約42℃に等しいまたはそれよりも低いまたはそれ以下、約40℃に等しいまたはそれよりも低いまたはそれ以下、約39℃に等しいまたはそれよりも低いまたはそれ以下、約38℃に等しいまたはそれよりも低いまたはそれ以下、約37℃に等しいまたはそれよりも低いまたはそれ以下、約36℃に等しいまたはそれよりも低いまたはそれ以下、約35℃に等しいまたはそれよりも低いまたはそれ以下、約34℃に等しいまたはそれよりも低いまたはそれ以下、約33℃に等しいまたはそれよりも低いまたはそれ以下、約32℃に等しいまたはそれよりも低いまたはそれ以下、約31℃に等しいまたはそれよりも低いまたはそれ以下、約30℃に等しいまたはそれよりも低いまたはそれ以下、約29℃に等しいまたはそれよりも低いまたはそれ以下、約28℃に等しいまたはそれよりも低いまたはそれ以下、約27℃に等しいまたはそれよりも低いまたはそれ以下、約26℃に等しいまたはそれよりも低いまたはそれ以下、約25℃に等しいまたはそれよりも低いまたはそれ以下、約23℃に等しいまたはそれよりも低いまたはそれ以下、約20℃に等しいまたはそれよりも低いまたはそれ以下、約15℃に等しいまたはそれよりも低いまたはそれ以下、約13℃に等しいまたはそれよりも低いまたはそれ以下、約12℃に等しいまたはそれよりも低いまたはそれ以下、約10℃に等しいまたはそれよりも低いまたはそれ以下、約8℃に等しいまたはそれよりも低いまたはそれ以下、約4℃に等しいまたはそれよりも低いまたはそれ以下の温度で行われる。一部の実施形態では、逆転写酵素活性を有する天然に存在しない酵素または改変された酵素(例えば、改変された逆転写酵素)または改変されたポリペプチドは、同じヌクレオチド基質に対する参照酵素または参照ポリペプチドの処理能力よりも少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約37.5%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約100%、少なくとも約110%、少なくとも約125%、少なくとも約150%、少なくとも約170%、少なくとも約190%、少なくとも約200%、少なくとも約250%、少なくとも約500%、少なくとも約750%、少なくとも約1000%、少なくとも約5000%、または少なくとも約10000%高い、所与のヌクレオチド基質に対する処理能力を示す。一部の実施形態では、天然に存在しない酵素は、天然に存在しない逆転写酵素である。一部の実施形態では、改変された酵素は、改変された逆転写酵素である。
本開示は、そのプロトコールが、例えば、RNA配列決定および/またはリキッドバイオプシーに使用される他の方法よりもはるかに実施が単純であり、はるかに短い持続時間を要求する、相当に少ない直接関与時間を要求するプロセスおよび/または方法に関する。一部の実施形態では、本開示の方法およびプロセスは、約2時間未満および/または約30分間未満の直接関与時間であるプロトコールを含む。一部の実施形態では、プロトコールは、約20時間未満、約15時間未満、約12時間未満、約11時間未満、約10時間未満、約9時間未満、約8時間未満、約7時間未満、約6時間未満、約5時間未満、約4時間未満、約3時間未満、約2.5時間未満、約2時間未満、約1.5時間未満、約1時間未満、または約30分間未満である。一部の実施形態では、直接関与時間は、約5時間未満、約4時間未満、約3時間未満、約2.5時間未満、約2時間未満、約1.5時間未満、約1時間未満、約50分間未満、約40分間未満、約35分間未満、約30分間未満、約25分間未満、約20分間未満、または約15分間未満である。
一部の実施形態では、核酸ライブラリーおよび/または相補cDNAライブラリーを調製するための方法は、多くとも約1時間、多くとも約2時間、多くとも約3時間、多くとも約4時間、多くとも約5時間、多くとも約7時間、多くとも約10時間、多くとも約15時間または多くとも約20時間でライブラリーを調製するステップを含む。
一実施形態では、本開示は、がんのための新規マーカーおよび突然変異の発見を可能にする方法およびプロセスに関する、および/または精密医療のためのアプローチを提供する。一部の実施形態では、本明細書に開示されている方法およびプロセスは、<0.1%のctDNAにおけるマイナー対立遺伝子を捕捉するための、より高い感度を提供する(利用できる現在の方法は、感度>1%を有する)。一部の実施形態では、本開示の方法および/またはプロセスは、1ポット(例えば、単一の容器)、1ステッププロトコールを含み、ライブラリーは、約2時間に等しいまたはそれに満たない長さの時間で試料から調製される。図2を参照されたい。
本開示は、改変された逆転写酵素を調製するための方法であって、次のステップのうち少なくとも1種を含む方法に関する:(a)逆転写酵素をコードする核酸配列をランダムまたは合理的突然変異誘発に付すステップ;(b)逆転写酵素をコードする核酸配列をアミノ酸のトランケーションに付すステップ;(c)逆転写酵素をコードする核酸配列を、アミノ酸残基の挿入、欠失または置換を含む変更に付すステップ;および(d)逆転写酵素をコードする核酸配列を、タンパク質またはドメインとの融合に付すステップ。一部の実施形態では、ステップ(a)~(d)のいずれか1種で得られる核酸配列は、宿主細胞において発現される。一部の実施形態では、改変された逆転写酵素は、野生型または改変されていない逆転写酵素と比べて、少なくとも1種の改善された酵素特性を含む。一部の実施形態では、核酸配列は、DNA、RNA、またはRNAおよびDNAの組合せである。一部の実施形態では、本方法は、改変された逆転写酵素(単数または複数)を発現する宿主細胞をスクリーニングするステップを含む。一部の実施形態では、本方法は、宿主細胞(単数または複数)によって発現される改変された逆転写酵素(単数または複数)を調製するステップを含む。一部の実施形態では、本方法は、本明細書に開示されているいずれかの方法を含むいずれかの方法に従って改変された逆転写酵素(単数または複数)を精製するステップを含むことができる。一部の実施形態では、本方法は、改変された逆転写酵素(単数または複数)の逆転写酵素活性を決定するステップ、逆転写酵素活性画分を推定するステップ、および/または安定性および/または頑強性を検査するステップを含むことができる。一部の実施形態では、改変された逆転写酵素(単数または複数)の逆転写酵素活性を決定するステップ、逆転写酵素活性画分を推定するステップ、および/または安定性および/または頑強性を検査するステップは、逆転写酵素活性アッセイを使用して行われるまたは検査される。一部の実施形態では、改変された逆転写酵素(単数または複数)の逆転写酵素活性、逆転写酵素活性画分、および/または安定性および/または頑強性は、改変されていないまたは天然に存在する逆転写酵素と比較して増加/改善される。
本開示は、相補デオキシリボ核酸(cDNA)分子を調製するための方法に関する。一部の実施形態では、本方法は、プライマーを鋳型核酸分子にアニーリングし、これにより、アニーリングされた鋳型核酸分子を生成するステップを含む。一部の実施形態では、本方法は、ヌクレオチドの存在下で、アニーリングされた鋳型核酸分子、1種または複数のアクセプター核酸分子および改変された逆転写酵素を混合するステップをさらに含む。一部の実施形態では、改変された逆転写酵素は、複数の連続した相補デオキシリボ核酸分子を生成する。一部の実施形態では、複数の連続した相補デオキシリボ核酸分子は、多くとも約2時間で調製される。一部の実施形態では、複数の連続した相補デオキシリボ核酸分子は、改変された逆転写酵素に、アニーリングされた鋳型核酸分子の配列を逆転写させることにより生成される。一部の実施形態では、次に、改変された逆転写酵素は、アクセプター核酸分子(例えば、1種または複数のアクセプター核酸分子)へと移動する。一部の実施形態では、逆転写酵素(例えば、改変された逆転写酵素)は、約12℃~約42℃の温度で、鋳型および/またはアクセプター核酸分子の配列を逆転写することができる。一部の実施形態では、逆転写酵素(例えば、改変された逆転写酵素)は、約8℃~約50℃(例えば、約8℃、約15℃、約20℃、約25℃、約30℃、約35℃、約40℃、約45℃、約48℃)の温度で、鋳型および/またはアクセプター核酸分子の配列を逆転写することができる。一部の実施形態では、逆転写酵素(例えば、改変された逆転写酵素)は、多くとも約4℃、多くとも約8℃、多くとも約15℃、多くとも約20℃、多くとも約25℃、多くとも約30℃、多くとも約35℃、多くとも約40℃、多くとも約45℃または多くとも約48℃の温度で、鋳型および/またはアクセプター核酸分子の配列を逆転写することができる。一部の実施形態では、逆転写は、多くとも約5%の誤り率で起こる。一部の実施形態では、逆転写酵素(例えば、改変された逆転写酵素)は、多くとも約45%、多くとも約40%、多くとも約35%、多くとも約30%、多くとも約25%、多くとも約20%、多くとも約15%、多くとも約10%、多くとも約8%、多くとも約7%、多くとも約6%、多くとも約5%、多くとも約4%、多くとも約3%、多くとも約2%または多くとも約1%の誤り率で、鋳型および/またはアクセプター核酸分子を逆転写することが可能である。一部の実施形態では、逆転写酵素(例えば、改変された逆転写酵素)は、鋳型およびアクセプター核酸分子の間の配列同一性に依存せずに、鋳型からアクセプター核酸分子へと移動することができる。一部の実施形態では、本方法は、単一の容器内で調製される。一部の実施形態では、鋳型核酸分子は、断片化されたDNA鋳型、断片化されたRNA鋳型、断片化されていないDNA鋳型、断片化されていないRNA鋳型またはそれらの組合せである。一部の実施形態では、本方法は、タグを鋳型核酸分子に付加し、これにより、複数のタグ付けされた連続した相補デオキシリボ核酸分子を生成するステップをさらに含む。一部の実施形態では、本方法は、ポリメラーゼ連鎖反応増幅反応を行って、これにより、1種または複数のアンプリコンを形成するステップをさらに含む。
本開示は、改変された逆転写酵素を使用して相補デオキシリボ核酸(cDNA)分子を調製するための方法に関する。一部の実施形態では、cDNA分子を調製するための方法は、鋳型ジャンピングによって為される。一部の実施形態では、改変された逆転写酵素は、天然に存在するまたは改変されていないまたは野生型酵素(例えば、野生型逆転写酵素)と比較して、改善された酵素特性を有する。一部の実施形態では、cDNA分子を調製するための方法は、(a)プライマーを鋳型にアニーリングするステップと、(b)鋳型および/またはアクセプター核酸分子に相補的なcDNA分子の生成に十分な条件下、ヌクレオチド(例えば、dNTP)の存在下で、プライマーにアニーリングされた鋳型を、改変された逆転写酵素およびアクセプター核酸分子(例えば、アクセプターRNA、DNAまたはそれらの組合せ)と混合するステップとを含む(図3)。一部の実施形態では、酵素(例えば、改変された逆転写酵素)は、鋳型からアクセプター核酸分子へと移動することにより、連続したcDNA分子を生成する。一部の実施形態では、鋳型ジャンピングは、鋳型およびアクセプター核酸分子の間の配列同一性に依存しない。一部の実施形態では、ステップ(a)およびステップ(b)は、同時に為される。一部の実施形態では、ステップ(a)は、ステップ(b)を含む(例えば、ステップ(a)およびステップ(b)は、1ステップに統合される)。一部の実施形態では、ステップ(a)および/またはステップ(b)の少なくとも一方は、ホットスタート熱安定性ポリメラーゼの添加をさらに含む。一部の実施形態では、本開示の方法は、単一の管内で行われる。一部の実施形態では、本開示の方法は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)増幅反応をさらに含む。一部の実施形態では、PCR増幅反応は、単一の管(例えば、ステップ(a)および(b)から同じ1本の管)内で行われる。一部の実施形態では、本開示の方法の全ステップは、単一の管内で行われる。
本開示は、配列決定のための核酸分子のコンカテマーを調製するための方法に関する。一部の実施形態では、本方法は、核酸分子を第1のアダプターとライゲーションするステップを含む。一部の実施形態では、本方法は、核酸増幅反応を行うことにより、ライゲーションされた核酸分子を増幅して、コンカテマーを形成するステップをさらに含む。一部の実施形態では、増幅反応は、プライマーの非存在下で行われる。一部の実施形態では、本方法は、コンカテマーを第2のアダプターとライゲーションするステップをさらに含む。一部の実施形態では、アダプター(単数または複数)(第1および/または第2のアダプター)は、分子(例えば、核酸分子および/または鋳型および/またはプライマーおよび/またはアクセプター)の組換えまたは相同性に基づくアニーリングおよび伸長を可能にするように設計される。一部の実施形態では、核酸増幅反応は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)または等温増幅である。一部の実施形態では、第1のアダプターは、特有分子識別子(UMI)配列を含む。一部の実施形態では、第1のアダプターは、プライマーとして機能する。一部の実施形態では、第1のアダプターは、一本鎖核酸を含む。一部の実施形態では、一本鎖核酸は、一本鎖DNA(ssDNA)を含む。一部の実施形態では、第2のアダプターは、二本鎖核酸を含む。一部の実施形態では、二本鎖核酸は、二本鎖DNA(dsDNA)を含む。一部の実施形態では、第1のアダプターは、第2のアダプターとは異なる。一部の実施形態では、第1のアダプターは、2種またはそれよりも多いアダプターを含む。一部の実施形態では、第2のアダプターは、2種またはそれよりも多いアダプターを含む。一部の実施形態では、核酸分子の両末端が、アダプターを含む。一部の実施形態では、核酸分子の一方の末端のみが、アダプターを含む。一部の実施形態では、核酸分子の3’および5’末端の両方が、アダプターを含む。
本開示は、改変された逆転写酵素を使用して相補デオキシリボ核酸(cDNA)分子を調製するための方法に関する。一部の実施形態では、cDNA分子を調製するための方法は、鋳型ジャンピングによって為される。一部の実施形態では、改変された逆転写酵素は、天然に存在するまたは改変されていないまたは野生型酵素(例えば、野生型逆転写酵素)と比較して、改善された酵素特性を有する。一部の実施形態では、cDNA分子を調製するための方法は、鋳型および/またはアクセプター核酸分子に相補的なcDNA分子の生成に十分な条件下、ヌクレオチド(例えば、dNTP)の存在下で、プライマー、鋳型、改変された逆転写酵素およびアクセプター核酸分子(例えば、アクセプターRNA、DNAまたはそれらの組合せ)を混合するステップを含む。一部の実施形態では、本方法は、ホットスタート熱安定性ポリメラーゼの添加(例えば、混合ステップへの)を含む。一部の実施形態では、本開示の方法は、単一の管内で行われる。一部の実施形態では、本開示の方法は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)増幅反応をさらに含む。一部の実施形態では、PCR増幅反応は、単一の管(例えば、混合ステップと同じ1本の管)内で行われる。一部の実施形態では、本開示の方法の全ステップは、単一の管(単一の容器)内で行われる。
一部の実施形態では、cDNA分子を調製するための方法は、(a)1種または複数のプライマーを鋳型にアニーリングするステップと、(b)鋳型および/またはアクセプター核酸分子に相補的なcDNA分子の生成に十分な条件下、ヌクレオチド(例えば、dNTP)の存在下で、1種または複数のプライマーにアニーリングされた鋳型を、改変された逆転写酵素およびアクセプター核酸分子(例えば、アクセプターRNA、DNAまたはそれらの組合せ)と混合するステップとを含む(図4)。一部の実施形態では、cDNA分子を調製するための方法は、鋳型ジャンピングによって為される。一部の実施形態では、ステップ(a)およびステップ(b)は、同時に為される。一部の実施形態では、ステップ(a)は、ステップ(b)を含む(例えば、ステップ(a)およびステップ(b)は、1ステップに統合される)。一部の実施形態では、ステップ(a)および/またはステップ(b)の少なくとも一方は、ホットスタート熱安定性ポリメラーゼの添加をさらに含む。一部の実施形態では、本開示の方法は、単一の管内で行われる。一部の実施形態では、本開示の方法は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)増幅反応をさらに含む。一部の実施形態では、PCR増幅反応は、単一の管(例えば、ステップ(a)および(b)でまたはそれから使用された同じ1本の管)内で行われる。一部の実施形態では、本開示の方法の全ステップは、単一の管内で行われる。
一部の実施形態では、cDNA分子を調製するための方法は、鋳型および/またはアクセプター核酸分子に相補的なcDNA分子の生成に十分な条件下、ヌクレオチド(例えば、dNTP)の存在下で、1種または複数のプライマー、鋳型、改変された逆転写酵素およびアクセプター核酸分子(例えば、アクセプターRNA、DNAまたはそれらの組合せ)を混合するステップを含む。一部の実施形態では、cDNA分子を調製するための方法は、鋳型ジャンピングによって為される。一部の実施形態では、本方法は、ホットスタート熱安定性ポリメラーゼの添加(例えば、混合ステップへの)を含む。一部の実施形態では、本開示の方法は、単一の管内で行われる。一部の実施形態では、本開示の方法は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)増幅反応をさらに含む。一部の実施形態では、PCR増幅反応は、単一の管(例えば、混合ステップと同じ1本の管)内で行われる。一部の実施形態では、本開示の方法の全ステップは、単一の管内で行われる。
本開示は、核酸分子を調製するための方法であって、核酸分子の生成に十分な条件下、ヌクレオチド(例えば、dNTP)の存在下で、断片または分解された鋳型(例えば、核酸断片)、プライマー、改変された逆転写酵素およびアクセプター核酸分子を混合するステップを含む方法に関する(図5Aおよび図5B)。一部の実施形態では、アクセプター核酸分子は、改変されたヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、プライマー伸長は、改変されたヌクレオチドで停止する。一部の実施形態では、改変された逆転写酵素は、野生型、天然に存在するまたは改変されていない逆転写酵素と比べて、少なくとも1種の改善された酵素特性を含む。一部の実施形態では、プライマーは、RNAプライマーである。一部の実施形態では、プライマーは、操作されたプライマー(例えば、操作されたRNAプライマー)である。一部の実施形態では、プライマーは、最適化されている。一部の実施形態では、プライマーは、最適化および/または操作されたプライマー(例えば、最適化および/または操作されたRNAプライマー)である。一部の実施形態では、プライマーは、RNA R2プライマーである。一部の実施形態では、核酸分子を調製するための方法は、鋳型ジャンピングによって為される。一部の実施形態では、本開示の方法の混合ステップは、ホットスタート熱安定性ポリメラーゼの添加をさらに含む。一部の実施形態では、本開示の方法は、単一の管内で行われる。一部の実施形態では、本開示の方法は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)増幅反応をさらに含む。一部の実施形態では、PCR増幅反応は、同じ単一の管内で行われる。一部の実施形態では、本開示の方法の全ステップは、単一の管内で行われる。
本開示は、核酸分子を調製するための方法であって、核酸分子の生成に十分な条件下、ヌクレオチド(例えば、dNTP)の存在下で、断片または分解された鋳型(例えば、核酸断片)、ドナー複合体、改変された逆転写酵素およびアクセプター核酸分子を混合するステップを含む方法に関する(図6Aおよび図6B)。一部の実施形態では、アクセプター核酸分子は、改変されたヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、プライマー伸長は、改変されたヌクレオチドで停止する。一部の実施形態では、改変された逆転写酵素は、野生型または天然に存在するまたは改変されていない逆転写酵素と比べて、少なくとも1種の改善された酵素特性を含む。一部の実施形態では、ドナー複合体は、鋳型およびプライマーを含む。一部の実施形態では、ドナー複合体は、ドナーR2複合体である。一部の実施形態では、ドナーR2複合体は、RNA R2プライマーを含む。一部の実施形態では、核酸分子を調製するための方法は、鋳型ジャンピングによって為される。一部の実施形態では、本開示の方法の混合ステップは、ホットスタート熱安定性ポリメラーゼの添加をさらに含む。一部の実施形態では、本開示の方法は、単一の管内で行われる。一部の実施形態では、本開示の方法は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)増幅反応をさらに含む。一部の実施形態では、PCR増幅反応は、同じ単一の管(例えば、核酸分子の調製に使用された同じ単一の管)内で行われる。一部の実施形態では、本開示の方法の全ステップは、単一の管内で行われる。
本開示は、改変された逆転写酵素を使用して相補デオキシリボ核酸(cDNA)ライブラリーを調製するための方法に関する。一部の実施形態では、cDNAライブラリーを調製するための方法は、鋳型ジャンピングを使用する。一部の実施形態では、改変された逆転写酵素は、天然に存在するまたは野生型または改変されていない酵素(例えば、野生型逆転写酵素)と比較して、改善された酵素特性を有する。一部の実施形態では、cDNAライブラリーを調製するための方法は、(a)プライマーまたは1種もしくは複数のプライマーを鋳型にアニーリングするステップと、(b)鋳型および/またはアクセプター核酸分子に相補的なcDNA分子の生成に十分な条件下、ヌクレオチド(例えば、dNTP)の存在下で、プライマーにアニーリングされた鋳型、または1種もしくは複数のプライマーにアニーリングされた鋳型を、改変された逆転写酵素およびアクセプター核酸分子(例えば、アクセプターRNA、DNAまたはそれらの組合せ)と混合するステップとを含む。一部の実施形態では、cDNAライブラリーを調製するための方法は、鋳型および/またはアクセプター核酸分子に相補的なcDNA分子の生成に十分な条件下、ヌクレオチド(例えば、dNTP)の存在下で、プライマーまたは1種もしくは複数のプライマー、鋳型、改変された逆転写酵素およびアクセプター核酸分子(例えば、アクセプターRNA、DNAまたはそれらの組合せ)を混合するステップを含む。一部の実施形態では、酵素(例えば、改変された逆転写酵素)は、鋳型からアクセプター核酸分子へと移動することにより、連続したcDNA分子を生成する。一部の実施形態では、鋳型ジャンピングは、鋳型およびアクセプター核酸分子の間の配列同一性に依存しない。一部の実施形態では、本方法は、cDNA分子を増幅して、cDNAライブラリーを生成するステップをさらに含む。一部の実施形態では、ステップ(a)およびステップ(b)は、同時に為される。一部の実施形態では、ステップ(a)は、ステップ(b)を含む(例えば、ステップ(a)およびステップ(b)は、1ステップに統合される)。一部の実施形態では、混合ステップ、またはステップ(a)および/またはステップ(b)の少なくとも一方は、ホットスタート熱安定性ポリメラーゼの添加をさらに含む。一部の実施形態では、本開示の方法は、単一の管内で行われる。一部の実施形態では、本開示の方法は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)増幅反応をさらに含む。一部の実施形態では、PCR増幅反応は、単一の管(例えば、混合ステップでもしくはそれから、またはステップ(a)および(b)でもしくはそれから使用された同じ1本の管)内で行われる。一部の実施形態では、本開示の方法の全ステップは、単一の管内で行われる。
本開示は、cDNAおよび/またはDNAライブラリーを調製するための方法であって、核酸(例えば、cDNAおよび/またはDNA)分子の生成に十分な条件下、ヌクレオチド(例えば、dNTP)の存在下で、断片または分解された鋳型(例えば、核酸断片)、プライマー、改変された逆転写酵素およびアクセプター核酸分子を混合するステップを含む方法に関する。一部の実施形態では、アクセプター核酸分子は、改変されたヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、プライマー伸長は、改変されたヌクレオチドで停止する。一部の実施形態では、改変された逆転写酵素は、野生型または改変されていない逆転写酵素と比べて、少なくとも1種の改善された酵素特性を含む。一部の実施形態では、プライマーは、RNA R2プライマーである。一部の実施形態では、本方法は、核酸(例えば、cDNAおよび/またはDNA)分子を増幅して、cDNAライブラリーを生成するステップをさらに含む。一部の実施形態では、cDNAおよび/またはDNAおよび/または核酸分子を調製するための方法は、鋳型ジャンピングによって為される。
本開示は、cDNAおよび/またはDNAライブラリーを調製するための方法であって、核酸(例えば、cDNAおよび/またはDNA)分子の生成に十分な条件下、ヌクレオチド(例えば、dNTP)の存在下で、断片または分解された鋳型(例えば、核酸断片)、ドナー複合体、改変された逆転写酵素およびアクセプター核酸分子を混合するステップを含む方法に関する。一部の実施形態では、アクセプター核酸分子は、改変されたヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、プライマー伸長は、改変されたヌクレオチドで停止する。一部の実施形態では、改変された逆転写酵素は、野生型または改変されていない逆転写酵素と比べて、少なくとも1種の改善された酵素特性を含む。一部の実施形態では、ドナー複合体は、鋳型およびプライマーを含む。一部の実施形態では、ドナー複合体は、ドナーR2複合体である。一部の実施形態では、ドナーR2複合体は、RNA R2プライマーを含む。一部の実施形態では、本方法は、核酸(例えば、cDNAおよび/またはDNA)分子を増幅して、cDNAおよび/またはDNAライブラリーを生成するステップをさらに含む。一部の実施形態では、cDNAおよび/またはDNAおよび/または核酸分子を調製するための方法は、鋳型ジャンピングによって為される。
一部の実施形態では、本開示の方法は、ドナー複合体を含むことができる。一部の実施形態では、ドナー複合体は、鋳型およびプライマーを含む。一部の実施形態では、本開示の方法は、鋳型を含むことができる。一部の実施形態では、鋳型は、断片化されたおよび/または分解された鋳型である。一部の実施形態では、鋳型は、断片化されていない。一部の実施形態では、鋳型は、RNA、DNA、またはDNAおよびRNAの組合せである。一部の実施形態では、RNAは、mRNAである。一部の実施形態では、鋳型は、mRNAである。
本開示は、配列決定のためのライブラリーを調製するための方法であって、(a)対象から無細胞核酸を有する試料を得るステップと、(b)改変された逆転写酵素、鋳型(例えば、核酸鋳型)、ヌクレオチド、アクセプター核酸分子および1種または複数のプライマーを、核酸に添加するステップとを含む方法に関する。一部の実施形態では、本方法は、試料に由来する無細胞核酸(cf核酸)において増幅反応を実行して、複数のアンプリコンを産生するステップをさらに含む。一部の実施形態では、増幅反応は、35回またはそれよりも少ない増幅サイクルを含む。一部の実施形態では、本方法は、配列決定のためのライブラリーを産生するステップを含む。一部の実施形態では、ライブラリーは、複数のアンプリコンを含む。一部の実施形態では、改変された逆転写酵素は、鋳型ジャンピングが可能である、および/または野生型または改変されていない逆転写酵素と比べて、少なくとも1種の改善された酵素特性を含む。一部の実施形態では、核酸は、DNA、RNA、またはRNAおよびDNAの組合せである。
本開示は、鋳型ジャンピングを使用して相補デオキシリボ核酸(cDNA)分子を調製するための方法であって、連続したcDNA分子の生成に十分な条件下、単一の管内で、プライマーまたは1種もしくは複数のプライマー、メッセンジャーRNA(mRNA)鋳型、ヌクレオチド、改変された逆転写酵素、アクセプター核酸分子および触媒金属を混合するステップを含む方法に関する。一部の実施形態では、連続したcDNA分子は、mRNA鋳型および/またはアクセプター核酸分子に対して相補的である。一部の実施形態では、改変された逆転写酵素は、野生型または改変されていない逆転写酵素と比べて、少なくとも1種の改善された酵素特性を含む。一部の実施形態では、連続したcDNA分子が産生される。一部の実施形態では、改変された逆転写酵素は、鋳型からアクセプター核酸分子への移動を起こす。
本開示は、配列決定のためのライブラリーを調製するための方法であって、ライブラリーの生成に十分な条件下、単一の管内で、無細胞核酸、改変された逆転写酵素、鋳型、ヌクレオチド、アクセプター核酸分子、触媒金属および1種または複数のプライマーを混合するステップを含む方法に関する。一部の実施形態では、改変された逆転写酵素は、野生型または改変されていない逆転写酵素と比べて、少なくとも1種の改善された酵素特性を含む。
一部の実施形態では、核酸分子は、未知の核酸配列を含む。一部の実施形態では、鋳型は、未知の核酸配列を含む。一部の実施形態では、鋳型からアクセプター核酸分子への移動は、鋳型およびアクセプター核酸分子の間の配列同一性に依存しない。一部の実施形態では、アクセプター核酸分子は、プライマー伸長を停止させることができる改変されたヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、無細胞核酸は、無細胞DNA(cfDNA)、循環腫瘍DNA(ctDNA)および/またはホルマリン固定パラフィン包埋DNA(FFPE DNA)、またはこれらの組合せである。
一部の実施形態では、ホットスタート熱安定性ポリメラーゼは、本方法のいずれかのステップにおいてまたはそれに先立ち、および/または混合ステップが行われるのと同時に、本開示の方法に添加することができる。例えば、ホットスタート熱安定性ポリメラーゼは、改変された逆転写酵素が反応に添加されるのと同時に添加することができる。ホットスタート熱安定性ポリメラーゼは、アクセプター核酸分子が添加されるのと同時に、および/または鋳型および/またはプライマーおよび/または逆転写酵素および/またはヌクレオチドが反応管に添加されるのと同時に添加することができる。一部の実施形態では、ホットスタート熱安定性ポリメラーゼは、PCR反応の開始に先立ち添加される。一部の実施形態では、ホットスタート熱安定性ポリメラーゼは、RT反応に先立ちまたはそれと同時に添加される。一部の実施形態では、ホットスタート熱安定性ポリメラーゼは、ホットスタートtaqポリメラーゼである。標的核酸の増幅は、ビーズ上で起こることができる。一部の実施形態では、増幅は、ビーズ上で起こらない。増幅は、等温増幅、例えば、等温線形増幅によることができる。一部の実施形態では、ポリメラーゼの添加に先立ち反応が95℃に例えば2分間加熱される、またはサイクル1における第1の加熱ステップまでポリメラーゼを不活性に維持することができる、ホットスタートPCRを行うことができる。ホットスタートPCRを使用して、非特異的増幅を最小化することができる。
一部の実施形態では、本開示の方法は、単一の管内で行われる。一部の実施形態では、本開示の方法の全ステップは、単一の管内で行われる。一部の実施形態では、本方法(開始から完了まで)は、単一の管内で行われる。一部の実施形態では、RT反応に使用された同じ管が、PCR増幅反応に使用される。
一部の実施形態では、PCR増幅は、逆転写酵素の不活性化に十分な温度で行われる。一部の実施形態では、PCR増幅は、ホットスタート熱安定性ポリメラーゼの活性化に十分な温度で行われる。
本開示は、試料から無細胞核酸分子を増幅する方法に関する。一部の実施形態では、試料は、生体試料である。一部の実施形態では、無細胞核酸分子は、逆転写酵素(例えば、改変された逆転写酵素)を含む核酸増幅に供される。一部の実施形態では、無細胞核酸分子は、指定の処理能力で核酸分子を増幅する条件下、逆転写酵素(例えば、改変された逆転写酵素)を含む核酸増幅に供される。一部の実施形態では、処理能力は、1塩基当たり少なくとも約80%、1塩基当たり少なくとも約81%、1塩基当たり少なくとも約82%、1塩基当たり少なくとも約83%、1塩基当たり少なくとも約84%、1塩基当たり少なくとも約85%、1塩基当たり少なくとも約86%、1塩基当たり少なくとも約87%、1塩基当たり少なくとも約88%、1塩基当たり少なくとも約89%、1塩基当たり少なくとも約90%、1塩基当たり少なくとも約91%、1塩基当たり少なくとも約92%、1塩基当たり少なくとも約93%、1塩基当たり少なくとも約94%、1塩基当たり少なくとも約95%、1塩基当たり少なくとも約96%、1塩基当たり少なくとも約97%、1塩基当たり少なくとも約98%、1塩基当たり少なくとも約99%、または1塩基当たり少なくとも約100%のものである。一部の実施形態では、処理能力は、約または多くとも約または少なくとも約12℃、約または多くとも約または少なくとも約13℃、約または多くとも約または少なくとも約14℃、約または多くとも約または少なくとも約15℃、約または多くとも約または少なくとも約16℃、約または多くとも約または少なくとも約17℃、約または多くとも約または少なくとも約18℃、約または多くとも約または少なくとも約19℃、約または多くとも約または少なくとも約20℃、約または多くとも約または少なくとも約21℃、約または多くとも約または少なくとも約22℃、約または多くとも約または少なくとも約23℃、約または多くとも約または少なくとも約24℃、約または多くとも約または少なくとも約25℃、約または多くとも約または少なくとも約26℃、約または多くとも約または少なくとも約27℃、約または多くとも約または少なくとも約28℃、約または多くとも約または少なくとも約29℃、約または多くとも約または少なくとも約30℃、約または多くとも約または少なくとも約31℃、約または多くとも約または少なくとも約32℃、約または多くとも約または少なくとも約33℃、約または多くとも約または少なくとも約34℃、約または多くとも約または少なくとも約35℃、約または多くとも約または少なくとも約36℃、約または多くとも約または少なくとも約37℃、約または多くとも約または少なくとも約38℃、約または多くとも約または少なくとも約39℃、約または多くとも約または少なくとも約40℃、約または多くとも約または少なくとも約45℃、約または多くとも約または少なくとも約50℃、約または多くとも約または少なくとも約60℃、約または多くとも約または少なくとも約70℃、約または多くとも約または少なくとも約80℃、約または多くとも約または少なくとも約8℃の温度で行われる。一部の実施形態では、処理能力は、約または多くとも約または少なくとも約30℃、約または多くとも約または少なくとも約12℃、約または多くとも約または少なくとも約45℃、約または多くとも約または少なくとも約35℃の温度における、1塩基当たり少なくとも約80%、1塩基当たり少なくとも約81%、1塩基当たり少なくとも約82%、1塩基当たり少なくとも約83%、1塩基当たり少なくとも約84%、1塩基当たり少なくとも約85%、1塩基当たり少なくとも約86%、1塩基当たり少なくとも約87%、1塩基当たり少なくとも約88%、1塩基当たり少なくとも約89%、1塩基当たり少なくとも約90%、1塩基当たり少なくとも約91%、1塩基当たり少なくとも約92%、1塩基当たり少なくとも約93%、1塩基当たり少なくとも約94%、1塩基当たり少なくとも約95%、1塩基当たり少なくとも約96%、1塩基当たり少なくとも約97%、1塩基当たり少なくとも約98%、1塩基当たり少なくとも約99%または1塩基当たり少なくとも約100%のものである。一部の実施形態では、逆転写酵素は、非LTRレトロトランスポゾンまたは改変された非LTRレトロトランスポゾンである。一部の実施形態では、逆転写酵素は、R2逆転写酵素または改変されたR2逆転写酵素である。一部の実施形態では、逆転写酵素は、R2非LTRレトロトランスポゾンまたは改変されたR2非LTRレトロトランスポゾンである。
本開示は、複数の単一細胞から相補デオキシリボ核酸(cDNA)ライブラリーおよび/またはDNAライブラリーを調製するための方法に関する。一部の実施形態では、本方法は、各単一細胞から核酸を放出させて、複数の個々の核酸試料を提供するステップを含む。一部の実施形態では、個々の核酸試料のそれぞれにおける核酸は、単一細胞に由来する。一部の実施形態では、本方法は、核酸鋳型を1種または複数のプライマーにアニーリングするステップをさらに含む。一部の実施形態では、本方法は、cDNAおよび/またはDNA分子の産生に有効な条件下、ヌクレオチドの存在下で、1種または複数のプライマーにアニーリングされた核酸鋳型を、アクセプター鋳型(またはアクセプター核酸分子)および改変された逆転写酵素と混合するステップをさらに含む。一部の実施形態では、改変された逆転写酵素は、鋳型ジャンピングが可能である、および/または野生型または改変されていない逆転写酵素と比べて、少なくとも1種の改善された酵素特性を含む。一部の実施形態では、本方法は、cDNA分子および/またはDNA分子を増幅して、cDNAおよび/またはDNAライブラリーを生成するステップをさらに含む。
本開示は、核酸分子を検出する方法に関する。一部の実施形態では、本方法は、核酸分子の生成に有効な条件下、核酸分子を含む試料を、アクセプター鋳型(またはアクセプター核酸分子)、改変された逆転写酵素、プライマーおよびヌクレオチドと混合するステップを含む。一部の実施形態では、改変された逆転写酵素は、野生型または改変されていない逆転写酵素と比べて、少なくとも1種の改善された酵素特性を含む。一部の実施形態では、アクセプター鋳型(またはアクセプター核酸分子)は、少なくとも1個の改変されたヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、改変されたヌクレオチドは、プライマー伸長を停止させることができる。一部の実施形態では、本方法は、核酸分子を増幅するステップをさらに含む。
本開示は、対象における疾患(例えば、がん)を検出、診断および/または予後判定する方法であって、(a)対象に由来する核酸試料(例えば、無細胞核酸試料)の配列情報を得るステップと、(b)ステップ(a)に由来する配列情報を使用して、試料における循環腫瘍核酸を検出するステップとを含む方法に関する。一部の実施形態では、ステップ(a)に従って配列情報を得るステップは、1種または複数のアダプターの使用を含む。一部の実施形態では、1種または複数のアダプターは、分子バーコードを含む。アダプターは、1種または複数の末端改変を含むことができる。アダプターは、1個の5’リン酸を含むことができる。アダプターは、2個の5’リン酸を含むことができる。アダプターは、1個の3’ヒドロキシルを含むことができる。アダプターは、2個の3’ヒドロキシルを含むことができる。アダプターは、3’ヒドロキシルを欠くことができる。
一部の実施形態では、分子バーコードは、ランダマー(randomer)配列を含む。一部の実施形態では、本方法は、総無細胞核酸の約0.75%、0.50%、0.25%、0.1%、0.9%、0.8%、0.7%、0.6%、0.5%、0.4%、0.3%、0.2%、0.1%、0.05%、0.01%、0.009%、0.008%、0.007%、0.006%、0.005%、0.004%、0.003%、0.002%、0.001%、0.0005%または0.00001%、1%、1.75%、1.5%、1.25%、2%、3%、4%、5%、6%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、22%、25%、27%、30%、32%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%または100%未満のまたはこれに等しい無細胞核酸を検出することが可能である。一部の実施形態では、本方法は、総循環核酸の約0.75%、0.50%、0.25%、0.1%、0.9%、0.8%、0.7%、0.6%、0.5%、0.4%、0.3%、0.2%、0.1%、0.05%、0.01%、0.009%、0.008%、0.007%、0.006%、0.005%、0.004%、0.003%、0.002%、0.001%、0.0005%または0.00001%、1%、1.75%、1.5%、1.25%、2%、3%、4%、5%、6%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、22%、25%、27%、30%、32%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%または100%未満のまたはこれに等しい循環腫瘍核酸を検出することが可能である。一部の実施形態では、本方法は、総無細胞核酸の1.75%、1.5%、1.25%、1%、0.75%、0.50%、0.25%、0.1%、0.9%、0.8%、0.7%、0.6%、0.5%、0.4%、0.3%、0.2%、0.1%、0.05%、0.01%、0.009%、0.008%、0.007%、0.006%、0.005%、0.004%、0.003%、0.002%、0.001%、0.0005%または0.00001%未満のまたはこれに等しい循環腫瘍核酸(ct核酸)のパーセンテージを検出することが可能である。一部の実施形態では、配列情報は、少なくとも約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、50、70、80、100、200または300種のゲノム領域に関する情報を含む。一部の実施形態では、配列情報は、部分的に全ての、大部分は全てのまたは全てのゲノム配列決定に関する情報を含む。一部の実施形態では、50ngもの低さの濃度のcfDNAが、全ゲノム配列決定をもたらすことができる。
一部の実施形態では、本開示の方法を使用して、対象における疾患(例えば、がん)の存在を決定することができる。一部の実施形態では、対象におけるがんの存在の決定は、本明細書に記載されている方法のいずれかに従って、対象から試料を得て、試料における核酸分子(例えば、核酸断片)を検出することを含む。一部の実施形態では、対象における疾患(例えば、がん)の存在の決定は、核酸分子の増幅および/または配列決定を含む。一部の実施形態では、核酸分子の存在は、がんを示す。一部の実施形態では、核酸分子の存在は、出生前状態を示す。一部の実施形態では、核酸分子および/または鋳型は、未知の配列を含む。一部の実施形態では、試料は、生体試料である。一部の実施形態では、生体試料は、循環腫瘍DNAを含む。一部の実施形態では、生体試料は、組織試料を含む。
一部の実施形態では、本開示の方法は、増幅プライマーによって生成されたアンプリコンを検出するステップを含み、アンプリコンの存在は、改変された逆転写酵素が試料中に存在するか否かを決定する。
一部の実施形態では、本開示の方法は、核酸分子(例えば、cDNA分子)の存在または非存在に基づく出生前診断を提供するステップを含む。
本開示は、核酸分子(例えば、cDNA分子)を産生するキットであって、1種または複数のプライマー、ヌクレオチド、少なくとも1種の改変された逆転写酵素、鋳型、および本開示に開示されている方法のいずれかを行うための使用説明書を含むキットに関する。一部の実施形態では、キットは、核酸の検出に使用することができ、核酸鋳型(例えば、DNA鋳型)、少なくとも1種の改変された逆転写酵素、ヌクレオチド、および本開示に開示されている方法のいずれかを行うための使用説明書を含む。一部の実施形態では、本キット内に存在するまたは本キットと共に使用されるべき改変された逆転写酵素は、約4℃、8℃、12℃、13℃、14℃、15℃、16℃、17℃、18℃、19℃、20℃、21℃、22℃、23℃、24℃、25℃、26℃、27℃、28℃、29℃、30℃、31℃、32℃、33℃、34℃、35℃、36℃、37℃、38℃、39℃、40℃、41℃、42℃、45℃、46℃、47℃、48℃、49℃、50℃、52℃、55℃もしくは60℃に等しいまたはそれ未満のまたはそれを超える温度で、活性を有する、および/または鋳型ジャンピングが可能である。一部の実施形態では、核酸および/または鋳型(例えば、核酸鋳型、DNAまたはRNA)は、約50フェムトモル濃度もの低さの、約60フェムトモル濃度もの低さの、約70フェムトモル濃度もの低さの、約75フェムトモル濃度もの低さの、約80フェムトモル濃度もの低さの、約90フェムトモル濃度もの低さの、約100フェムトモル濃度もの低さの、約120フェムトモル濃度もの低さの、約150フェムトモル濃度もの低さの、約200フェムトモル濃度もの低さの、約250フェムトモル濃度もの低さの、約300フェムトモル濃度もの低さの、約350フェムトモル濃度もの低さの、約400フェムトモル濃度もの低さの、約500フェムトモル濃度もの低さの、約550フェムトモル濃度もの低さの、約600フェムトモル濃度もの低さの、約700フェムトモル濃度もの低さの、または約800フェムトモル濃度もの低さの濃度で存在する。一部の実施形態では、キットは、1種もしくは複数のプライマー、および/またはプライマーにアニーリングされた鋳型を含むことができる。本開示はまた、改変された酵素、改変された逆転写酵素、または改変されたポリペプチドを産生するキットに関する。一部の実施形態では、本キットは、PCRステップ、および/またはPCRに使用するための構成成分を含む。
一部の実施形態では、本開示は、核酸を検出するためのキットであって、鋳型、少なくとも1種の改変された逆転写酵素、ヌクレオチド、および本開示の方法を行うための使用説明書を含むキットに関する。一部の実施形態では、核酸は、少なくとも約50フェムトモル濃度、少なくとも約20フェムトモル濃度、少なくとも約100フェムトモル濃度、または約1000フェムトモル濃度を超える濃度で存在する。
本開示は、本明細書に開示されているいずれかの方法に関し、本方法は、増幅プライマーによって生成された少なくとも1種のアンプリコンを検出するステップをさらに含むことができる。一部の実施形態では、少なくとも1種のアンプリコンの存在は、試料における少なくとも1種の改変された逆転写酵素の存在を示す。
一部の実施形態では、本開示の方法のいずれかは、精製ステップを含まない。一部の実施形態では、本開示の方法のいずれかは、少なくとも1種の精製ステップを含む。一部の実施形態では、本開示の方法のいずれかは、少なくとも2種の精製ステップを含む。一部の実施形態では、本開示の方法のいずれかは、少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも15または少なくとも20種の精製ステップを含む。
本開示は、配列決定のためのライブラリーを調製するための方法に関する。
一部の実施形態では、改変された逆転写酵素は、改変された非レトロウイルス逆転写酵素である。一部の実施形態では、改変された逆転写酵素は、改変された非LTRレトロトランスポゾンである。一部の実施形態では、改変された逆転写酵素は、改変されたR2逆転写酵素である。
一部の実施形態では、バリアントまたは改変された酵素または天然に存在しない酵素または改変されたポリペプチドは、改変されていない、野生型または天然に存在する酵素またはポリペプチドと比較して、改善された酵素特性を有する。一部の実施形態では、改善された酵素特性は、次のうち少なくとも1種から選択される:増加された安定性(例えば、増加された熱安定性)、増加された比活性、増加されたタンパク質発現、改善された精製、改善された処理能力、改善された鎖置換、増加された鋳型ジャンピング、および改善された忠実度。一部の実施形態では、安定性という用語は、熱的安定性、貯蔵安定性およびpH安定性を含むことができるが、これらに限定されない。一部の実施形態では、比活性は、反応において使用されるタンパク質または酵素の総量と比べた、タンパク質または酵素の酵素活性の測定値(ユニット単位での)である。一部の実施形態では、比活性は、cDNA分子を産生する酵素の能力に基づき測定される。一部の実施形態では、比活性は、プライマー伸長反応に基づき決定されるU/mgタンパク質単位で測定される。一部の実施形態では、変更または改善された特性は、性能指数(PI)によって特徴付けることができ、このPIは、野生型と比較した、または天然に存在する酵素もしくはタンパク質と比較した、バリアント、改変された酵素または天然に存在しない酵素の性能の比である。用語「性能指数(PI)」は、指定の性能特徴に関する、バリアントポリペプチドの親ポリペプチドに対する、または改変された酵素の改変されていない酵素(例えば、逆転写酵素)に対する、または天然に存在しない酵素の天然に存在する酵素に対する性能の比を指すことができる。一部の実施形態では、指定の性能または酵素特性の特徴として、安定性(例えば、熱安定性)、比活性、タンパク質発現、精製、処理能力、鎖置換、端から端までの(end-to-end)鋳型ジャンピング、および/または忠実度を挙げることができるがこれらに限定されない。一部の実施形態では、PIは、約0.5を超えるが、他の実施形態では、PIは、約1であるまたは約1を超える。一部の実施形態では、バリアントポリペプチド、改変された酵素(例えば、改変された逆転写酵素)または天然に存在しない酵素は、1個または複数のアミノ酸位置に改変を含む。一部の実施形態では、改変された酵素または天然に存在しない酵素は、約0.1に等しいまたはこれを超える、約0.2に等しいまたはこれを超える、約0.3に等しいまたはこれを超える、約0.4に等しいまたはこれを超える、約0.5に等しいまたはこれを超える、約0.6に等しいまたはこれを超える、約0.7に等しいまたはこれを超える、約0.8に等しいまたはこれを超える、約0.9に等しいまたはこれを超える、約1に等しいまたはこれを超える、約1.2に等しいまたはこれを超える、約1.5に等しいまたはこれを超える、約2に等しいまたはこれを超える、約2.5に等しいまたはこれを超える、約3に等しいまたはこれを超える、約3.5に等しいまたはこれを超える、約4に等しいまたはこれを超える、約4.5に等しいまたはこれを超える、約5に等しいまたはこれを超える、約5.5に等しいまたはこれを超える、約6に等しいまたはこれを超える、約6.5に等しいまたはこれを超える、約7に等しいまたはこれを超える、約8に等しいまたはこれを超える、約9に等しいまたはこれを超える、約10に等しいまたはこれを超える、約50に等しいまたはこれを超える、約75に等しいまたはこれを超える、約100に等しいまたはこれを超える、約500に等しいまたはこれを超える、約1000に等しいまたはこれを超える性能指数(PI)を有する。一部の実施形態では、バリアントまたは改変された酵素は、約0.1~約1、約0.5~約1、約0.1~約2、約1~約2、約0.5~約2、約0.5~約10、約1~約10、約0.1~約10、約1~約5、約0.5~約5、約0.5~約20、約0.3~約20、約5~約10、約1.5~約10、約1.5~約50、約1~約50、約1.5~約100、約1.5~約75、約4~約10、3~約10、約3~約25、約3~約50、約2~約20、約2~約100、約2~約1000、約1~約1000の性能指数(PI)を有する。一部の実施形態では、性能指数は、タンパク質発現に関して決定される。一部の実施形態では、性能指数は、酵素特性を改善する少なくとも1種の特徴に関して決定される。一部の実施形態では、性能指数は、精製に関して決定される。一部の実施形態では、性能指数は、安定性(例えば、熱安定性)に関して決定される。一部の実施形態では、性能指数は、比活性に関して決定される。一部の実施形態では、性能指数は、処理能力に関して決定される。一部の実施形態では、性能指数は、鎖置換に関して決定される。一部の実施形態では、性能指数は、鋳型ジャンピングに関して決定される。一部の実施形態では、性能指数は、忠実度に関して決定される。一部の実施形態では、酵素特性を改善する特徴は、増加された熱的安定性、増加された比活性、および増加されたタンパク質発現からなる群から選択される。一部の実施形態では、性能指数は、30℃で行われる。一部の実施形態では、酵素特性は、30℃で解析される。一部の実施形態では、酵素特性、安定性(例えば、熱安定性)、比活性、タンパク質発現、精製、処理能力、鎖置換、鋳型ジャンピングおよび/または忠実度は、30℃で行われる。一部の実施形態では、酵素特性を測定するための性能指数は、特異的な温度で行われる。一部の実施形態では、温度は、約25℃~約42℃である。一部の実施形態では、温度は、約8℃~約50℃である。一部の実施形態では、酵素特性を測定するための性能指数は、約8℃~約50℃、約12℃~約42℃、25℃~約42℃、約25℃~約40℃、約28℃~約38℃、約30℃~約38℃、約35℃~約37℃、約27℃~約38℃、約27℃~約37℃、約26℃~約42℃、約25℃~約38℃、約27℃~約38℃、約29℃~約38℃、約29℃~約32℃に及ぶ温度で遂行することができる。一部の実施形態では、酵素特性を測定するための性能指数は、約8℃に等しいまたはそれよりも低い、約12℃に等しいまたはそれよりも低い、約20℃に等しいまたはそれよりも低い、約4℃に等しいまたはそれよりも低い、約55℃に等しいまたはそれよりも低い、約37℃に等しいまたはそれよりも低い、約25℃に等しいまたはそれよりも低い、約28℃に等しいまたはそれよりも低い、約30℃に等しいまたはそれよりも低い、約32℃に等しいまたはそれよりも低い、約34℃に等しいまたはそれよりも低い、約35℃に等しいまたはそれよりも低い、約36℃に等しいまたはそれよりも低い、約33℃に等しいまたはそれよりも低い、約31℃に等しいまたはそれよりも低い、約60℃に等しいまたはそれよりも低い、約38℃に等しいまたはそれよりも低い、約39℃に等しいまたはそれよりも低い、約40℃に等しいまたはそれよりも低い、約41℃に等しいまたはそれよりも低い、約42℃に等しいまたはそれよりも低い、約50℃に等しいまたはそれよりも低い温度で遂行することができる。一部の実施形態では、温度は、約25℃~約80℃に及び得る。
一部の実施形態では、改変された酵素の比活性は、約5ユニット/mg~約140,000ユニット/mg、約5ユニット/mg~約125,000ユニット/mg、約50ユニット/mg~約100,000ユニット/mg、約100ユニット/mg~約100,000ユニット/mg、約250ユニット/mg~約100,000ユニット/mg、約500ユニット/mg~約100,000ユニット/mg、約1000ユニット/mg~約100,000ユニット/mg、約5000ユニット/mg~約100,000ユニット/mg、約10,000ユニット/mg~約100,000ユニット/mg、約25,000ユニット/mg~約75,000ユニット/mgである。一部の実施形態では、比活性の範囲は、約20,000ユニット/mg~約140,000ユニット/mgの比活性、約20,000ユニット/mg~約130,000ユニット/mgの比活性、約20,000ユニット/mg~約120,000ユニット/mgの比活性、約20,000ユニット/mg~約110,000ユニット/mgの比活性、約20,000ユニット/mg~約100,000ユニット/mgの比活性、約20,000ユニット/mg~約90,000ユニット/mgの比活性、約25,000ユニット/mg~約140,000ユニット/mgの比活性、約25,000ユニット/mg~約130,000ユニット/mgの比活性、約25,000ユニット/mg~約120,000ユニット/mgの比活性、約25,000ユニット/mg~約110,000ユニット/mgの比活性、約25,000ユニット/mg~約100,000ユニット/mgの比活性、および約25,000ユニット/mg~約90,000ユニット/mgの比活性を含む。一部の実施形態では、比活性範囲の下端は、30,000、35,000、40,000、45,000、50,000、55,000、60,000、65,000、70,000、75,000および80,000ユニット/mgから変動し得る。一部の実施形態では、範囲の上端は、150,000、140,000、130,000、120,000、110,000、100,000および90,000ユニット/mgから変動し得る。
一部の実施形態では、試料は、生体試料である。一部の実施形態では、生体試料は、循環腫瘍DNAを含む。一部の実施形態では、生体試料は、組織試料を含む。一部の実施形態では、核酸は、試料に由来する。一部の実施形態では、試料は、リキッドバイオプシー試料である。一部の実施形態では、試料は、RNA試料となることができる。一部の実施形態では、RNA試料は、PCR、ライゲーション、トランスクリプトーム解析、マイクロアレイ解析、ノーザン解析およびcDNAライブラリー構築が挙げられるがこれらに限定されない、様々な目的のために使用することができる。一部の実施形態では、本開示は、例えば、配列決定またはマイクロアレイ解析によるトランスクリプトーム解析に適した含量および品質で、低含量の細胞および/または単一細胞からcDNAライブラリーを増幅するための方法を対象にする。
一部の実施形態では、核酸および/または鋳型は、未知の配列のものである。一部の実施形態では、核酸および/または鋳型は、RNA、DNA、またはRNAおよびDNAの組合せである。一部の実施形態では、RNAは、mRNAである。一部の実施形態では、mRNAは、内部プライミングを含む。一部の実施形態では、核酸は、断片化された核酸および/または分解された核酸となることができる。一部の実施形態では、鋳型は、断片化された鋳型および/または分解された鋳型となることができる。一部の実施形態では、核酸は、断片化されていない核酸および/または分解されていない核酸となることができる。一部の実施形態では、鋳型は、断片化されていない鋳型および/または分解されていない鋳型となることができる。一部の実施形態では、核酸および/または鋳型は、疾患を示す。一部の実施形態では、核酸および/または鋳型は、がんを示す。一部の実施形態では、核酸は、約0.01マイクロモル濃度に等しいまたはそれに満たない。一部の実施形態では、核酸は、約0.1nM~約100nMの間である。一部の実施形態では、核酸は、約500フェムトモル濃度に等しいまたはそれに満たない。
一部の実施形態では、RNAは、単一細胞、培養された細胞、組織、RNA転写に基づく増幅RNA(TTR増幅RNAまたは他のDNA依存性RNAポリメラーゼ転写RNA等)、RNAプロモーター駆動転写RNA、aRNA、aRNA増幅RNA、単一細胞mRNAライブラリー、単離されたmRNA、細胞内に含有されるRNA、およびRNA供給源の組合せからなる群から選択される供給源から得られる。一部の実施形態では、RNAは、複数の固定された細胞から調製され、前記固定された細胞は、RNA分解から保護され、また、酵素浸透のための透過処理に供される。一部の実施形態では、固定された細胞は、固定液処理された培養細胞、凍結された新鮮組織、固定液処理された新鮮組織、またはスライド上のパラフィン包埋組織から得られる。
一部の実施形態では、RNA分子は、in vitro合成の産物となることができる、または細胞もしくは組織から単離されていてよい(Ausubelら、Short Protocols in Molecular Biology、第3版、Wiley、1995年)。本開示の実施において有用なRNAを得る際の使用に適した細胞および組織は、動物細胞および植物細胞の両方を含むことができる。一部の実施形態では、細胞は、哺乳動物細胞および昆虫細胞を含む。RNAは、細菌等の原核細胞から単離することもできる。
一部の実施形態では、鋳型は、RNA、DNA、またはRNAおよびDNAの組合せである。一部の実施形態では、鋳型は、断片化された鋳型および/または分解された鋳型となることができる。一部の実施形態では、鋳型は、分解および/または断片化されていない。一部の実施形態では、RNAは、mRNAである。一部の実施形態では、鋳型は、RNA鋳型である。一部の実施形態では、鋳型は、DNA鋳型である。一部の実施形態では、鋳型は、DNAおよび/またはRNA鋳型である。一部の実施形態では、鋳型は、DNAおよびRNAの混合物である。一部の実施形態では、RNAは、いずれかの種類のRNA(例えば、rRNA、tRNA、mRNAおよび/またはsnRNAのうち1種または複数)を含む。一部の実施形態では、RNAは、少なくとも1種類のRNAの混合物を含む。一部の実施形態では、DNAは、ゲノムDNAもしくは核DNA、ミトコンドリアDNA、Y系(Y-line)DNA、常染色体DNA、リボソームDNAまたはそれらの組合せの混合物を、またはそのうちの少なくとも1種を含むことができる。一部の実施形態では、鋳型は、いずれかの長さのポリマーである。一部の実施形態では、鋳型は、約20塩基~約100塩基、約30塩基~約500塩基、約30塩基~約1000塩基、約50塩基~約300塩基、約100塩基~約600塩基、約200塩基~約800塩基、約200塩基~約600塩基、約100塩基~約2000塩基、約100塩基~約2500塩基、約200塩基~約5000塩基、約200塩基~約1000塩基、約200~約10000塩基である。一部の実施形態では、鋳型は、少なくとも約10塩基、少なくとも約20塩基、少なくとも約30塩基、少なくとも約40塩基、少なくとも約50塩基、少なくとも約60塩基、少なくとも約70塩基、少なくとも約80塩基、少なくとも約90塩基、少なくとも約100塩基、少なくとも約150塩基、少なくとも約200塩基、少なくとも約250塩基、少なくとも約300塩基、少なくとも約350塩基、少なくとも約400塩基、少なくとも約450塩基、少なくとも約500塩基、少なくとも約550塩基、少なくとも約600塩基、少なくとも約650塩基、少なくとも約700塩基、少なくとも約750塩基、少なくとも約800塩基、少なくとも約850塩基、少なくとも約900塩基、少なくとも約950塩基、少なくとも約1000塩基、少なくとも約1100塩基、少なくとも約1200塩基、少なくとも約1300塩基、少なくとも約1400塩基、少なくとも約1500塩基、少なくとも約1700塩基、少なくとも約2000塩基、少なくとも約2200塩基、少なくとも約2500塩基、少なくとも約2700塩基、少なくとも約3000、少なくとも約3500塩基、少なくとも約4000塩基、少なくとも約4500塩基、少なくとも約5000塩基、少なくとも約10,000塩基、または少なくとも約50,000塩基である。一部の実施形態では、鋳型は、約もしくは少なくとも約もしくは多くとも約10塩基、約もしくは少なくとも約もしくは多くとも約20塩基、約もしくは少なくとも約もしくは多くとも約30塩基、約もしくは少なくとも約もしくは多くとも約40塩基、約もしくは少なくとも約もしくは多くとも約50塩基、約もしくは少なくとも約もしくは多くとも約60塩基、約もしくは少なくとも約もしくは多くとも約70塩基、約もしくは少なくとも約もしくは多くとも約80塩基、約もしくは少なくとも約もしくは多くとも約90塩基、約もしくは少なくとも約もしくは多くとも約100塩基、約もしくは少なくとも約もしくは多くとも約150塩基、約もしくは少なくとも約もしくは多くとも約200塩基、約もしくは少なくとも約もしくは多くとも約250塩基、約もしくは少なくとも約もしくは多くとも約300塩基、約もしくは少なくとも約もしくは多くとも約350塩基、約もしくは少なくとも約もしくは多くとも約400塩基、約もしくは少なくとも約もしくは多くとも約450塩基、約もしくは少なくとも約もしくは多くとも約500塩基、約もしくは少なくとも約もしくは多くとも約550塩基、約もしくは少なくとも約もしくは多くとも約600塩基、約もしくは少なくとも約もしくは多くとも約650塩基、約もしくは少なくとも約もしくは多くとも約700塩基、約もしくは少なくとも約もしくは多くとも約750塩基、約もしくは少なくとも約もしくは多くとも約800塩基、約もしくは少なくとも約もしくは多くとも約850塩基、約もしくは少なくとも約もしくは多くとも約900塩基、約もしくは少なくとも約もしくは多くとも約950塩基、約もしくは少なくとも約もしくは多くとも約1000塩基、約もしくは少なくとも約もしくは多くとも約1100塩基、約もしくは少なくとも約もしくは多くとも約1200塩基、約もしくは少なくとも約もしくは多くとも約1300塩基、約もしくは少なくとも約もしくは多くとも約1400塩基、約もしくは少なくとも約もしくは多くとも約1500塩基、約もしくは少なくとも約もしくは多くとも約1700塩基、約もしくは少なくとも約もしくは多くとも約2000塩基、約もしくは少なくとも約もしくは多くとも約2200塩基、約もしくは少なくとも約もしくは多くとも約2500塩基、約もしくは少なくとも約もしくは多くとも約2700塩基、約もしくは少なくとも約もしくは多くとも約3000、約もしくは少なくとも約もしくは多くとも約3500塩基、約もしくは少なくとも約もしくは多くとも約4000塩基、約もしくは少なくとも約もしくは多くとも約4500塩基、約もしくは少なくとも約もしくは多くとも約5000塩基、約もしくは少なくとも約もしくは多くとも約10,000塩基、または約もしくは少なくとも約もしくは多くとも約50,000塩基である。一部の実施形態では、鋳型DNAは、二本鎖DNA鋳型(dsDNA鋳型)または一本鎖DNA鋳型(ssDNA鋳型)となることができる。一部の実施形態では、鋳型RNAは、二本鎖RNA鋳型(dsRNA鋳型)または一本鎖RNA鋳型(ssRNA鋳型)となることができる。
一部の実施形態では、鋳型は、単一細胞に由来する。一部の実施形態では、鋳型は、複数の細胞に由来する。一部の実施形態では、鋳型は、低コピー数DNAもしくはRNA、またはDNAおよび/またはRNAの組合せを含む。一部の実施形態では、低コピー数は、約250ピコグラムに等しいまたはそれに満たない(例えば、100ピコグラムの)、例えば、鋳型および/またはDNAおよび/またはRNA、および/またはDNAおよびRNAの混合物を含有する試料を指す。一部の実施形態では、RNAは、メッセンジャーRNA(mRNA)、トランスファーRNA、トランスファー-メッセンジャーRNA、リボソームRNA、アンチセンスRNA、核内低分子RNA(snRNA)、核小体低分子RNA(snoRNA)、マイクロRNA(miRNA)、低分子干渉RNA(siRNA)またはこれらのいずれかの組合せのうち少なくとも1種を含むことができる。一部の実施形態では、鋳型は、試料に由来する。一部の実施形態では、鋳型の総量は、試料における鋳型の総量である。一部の実施形態では、鋳型の総量は、反応混合物における鋳型の総量である。一部の実施形態では、鋳型の総量は、ワンポット(例えば、単一の容器)における鋳型の総量である。一部の実施形態では、鋳型の総量は、約1フェムトモル濃度(fM)~約100マイクロモル濃度、約40フェムトモル濃度~約0.01マイクロモル濃度、約50フェムトモル濃度~約500フェムトモル濃度、約50フェムトモル濃度~約0.01マイクロモル濃度、約50フェムトモル濃度~約0.1マイクロモル濃度、約50フェムトモル濃度~約500ピコモル濃度、約50フェムトモル濃度~約500ナノモル濃度、約50フェムトモル濃度~約500マイクロモル濃度、約50フェムトモル濃度~約1ピコモル濃度、約40フェムトモル濃度~約1ナノモル濃度、約1フェムトモル濃度~約1ピコモル濃度(picolomar)、約0.0001マイクロモル濃度~約0.01マイクロモル濃度、約0.0001マイクロモル濃度~約0.1マイクロモル濃度または約0.1nM~約100nMである。一部の実施形態では、鋳型の総量(about)は、約1000マイクロモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約500マイクロモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約250マイクロモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約100マイクロモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約50マイクロモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約25マイクロモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約10マイクロモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約1マイクロモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約0.1マイクロモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約0.01マイクロモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約0.001マイクロモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約0.0001マイクロモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約2000ナノモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約500ナノモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約250ナノモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約200ナノモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約50ナノモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約25ナノモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約20ナノモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約2ナノモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約0.2ナノモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約0.01ナノモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約0.001ナノモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約0.0001ナノモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約3000ピコモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約500ピコモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約250ピコモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約300ピコモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約50ピコモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約25ピコモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約30ピコモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約3ピコモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約0.3ピコモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約0.01ピコモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約0.001ピコモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約0.0001ピコモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約5000フェムトモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約500フェムトモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約250フェムトモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約50フェムトモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約25フェムトモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約10フェムトモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約1フェムトモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約0.1フェムトモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約0.01フェムトモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約0.001フェムトモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約0.0001フェムトモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い。
一部の実施形態では、鋳型は、単一細胞、複数の細胞(例えば、培養された細胞)、組織、臓器または生物(例えば、細菌、酵母その他)から単離される核酸試料が挙げられるがこれらに限定されない、いずれかの目的の核酸試料に存在することができる。一部の実施形態では、核酸試料は、哺乳動物(例えば、ヒト、齧歯類(例えば、マウス)、または他のいずれかの目的の哺乳動物)の細胞(単数または複数)、組織、臓器および/またはその他から単離される。一部の実施形態では、核酸試料は、細菌、酵母、昆虫(例えば、drosophila)、両生類(例えば、カエル(例えば、Xenopus))、ウイルス、植物または他のいずれかの非哺乳動物核酸試料供給源等、哺乳動物以外の供給源から単離される。
一部の実施形態では、鋳型は、最適化される。一部の実施形態では、アクセプター鋳型またはアクセプター核酸分子は、少なくとも1個の改変されたヌクレオチドを含む。一部の実施形態では、アクセプター鋳型またはアクセプター核酸分子は、鋳型ジャンピングおよび/または変換効率を改善するように操作される。一部の実施形態では、アクセプター鋳型またはアクセプター核酸分子は、3’末端において最適化される。一部の実施形態では、最適化は、二次構造形成および/またはヌクレオチド組成を防止する。
一部の実施形態では、本開示に開示されている方法は、鋳型(例えば、ドナー鋳型)の最適化をさらに含むことができる。一部の実施形態では、鋳型の最適化は、鋳型(例えば、mRNA)の5’キャップ構造を除去することができる薬剤と鋳型(例えば、RNA)との接触を含む。一部の実施形態では、キャップ構造の除去は、薬剤によるキャップ構造の除去を可能にする条件下で行われる。一部の実施形態では、本開示に開示されている方法は、例えば、キャップ除去された鋳型の脱リン酸化をさらに含む。一部の実施形態では、本方法は、脱リン酸化を可能にする条件下、脱リン酸化剤をキャップ除去された鋳型に添加するステップをさらに含む。
一部の実施形態では、本開示のいずれかの方法は、鋳型の最適化をさらに含むことができる。一部の実施形態では、鋳型の最適化は、薬剤によるキャップ構造の除去を可能にする条件下における、鋳型の5’キャップ構造を除去する薬剤と鋳型を含む試料との接触を含む。一部の実施形態では、鋳型の最適化は、薬剤によるキャップ除去された鋳型の脱リン酸化を可能にする条件下における、脱リン酸化剤の添加をさらに含むことができる。一部の実施形態では、鋳型(例えば、RNA分子)は、合成または単離後に脱リン酸化される。一部の実施形態では、脱リン酸化は、アルカリホスファターゼによる核酸(例えば、RNA)分子の処理によって達成される。一部の実施形態では、RNAまたはmRNA等、単離されたドナー鋳型は、単離後にキャップ除去および脱リン酸化される。核酸(例えば、RNA)をキャップ除去する方法は、酵素による方法(タバコピロホスファターゼ等、ピロホスファターゼを使用することによる等)および化学的方法(過ヨウ素酸酸化およびベータ脱離等)の両方を含む。核酸(例えば、RNA)の脱リン酸化のための方法は、アルカリホスファターゼを使用することができる。一部の実施形態では、単離されたmRNAは、キャップ除去(例えば、タバコ酸性ピロホスファターゼを使用)および脱リン酸化(例えば、アルカリホスファターゼを使用することによる)される。一部の実施形態では、RNAキャップ構造の除去は、ピロホスファターゼによるmRNAの酵素処理または化学的キャップ除去(例えば、過ヨウ素酸酸化およびベータ脱離による)のいずれかによる。一部の実施形態では、mRNAは、タグにより改変される。
一部の実施形態では、本開示の方法のいずれかは、ワンポット(例えば、単一の容器)内で遂行される。一部の実施形態では、反応は、ワンポット(例えば、単一の容器)内で遂行される。一部の実施形態では、反応は、ワンポット(例えば、単一の容器)反応である。
一部の実施形態では、鋳型ジャンピングは、アクセプター核酸分子の濃度に依存する。
一部の実施形態では、逆転写酵素活性を有する改変された酵素(例えば、改変された逆転写酵素)、改変された逆転写酵素、天然に存在しない酵素、改変されたポリペプチドは、野生型、改変されていない対応物または天然に存在する酵素と比べて少なくとも1個の改変を含む。一部の実施形態では、改変された非LTRレトロトランスポゾンは、野生型または改変されていない非LTRレトロトランスポゾンの少なくとも1個の改変を含む。一部の実施形態では、改変されたR2逆転写酵素は、野生型または改変されていないR2逆転写酵素の少なくとも1個の改変を含む。一部の実施形態では、改変された逆転写酵素は、野生型または改変されていない逆転写酵素の少なくとも1個の改変を含む。一部の実施形態では、逆転写酵素活性を有する改変されたポリペプチドは、逆転写酵素活性を有する野生型または改変されていないポリペプチドの少なくとも1個の改変を含む。一部の実施形態では、改変は、少なくとも1個のトランケーション(例えば、N末端トランケーション、C末端トランケーション、および/またはNおよびC末端トランケーション)を含む。一部の実施形態では、改変は、目的の位置におけるアミノ酸(単数または複数)の部位特異的取り込みおよび/または付加および/または欠失および/または置換を含む。一部の実施形態では、改変は、野生型または改変されていない酵素またはポリペプチドと比べて、改変された酵素または改変されたポリペプチドの生物学的特性を増強する。一部の実施形態では、改変は、野生型または改変されていない酵素またはポリペプチドと比べて、改変された酵素またはポリペプチドの少なくとも1種の酵素特性を改善する。一部の実施形態では、改変(単数または複数)は、例えば、標識およびタンパク質半減期伸長剤のための、また、固体支持体の表面にバリアントを固着させる目的のための取り付けポイントとして機能する。一部の実施形態では、本開示は、改変された酵素(例えば、改変された逆転写酵素)または改変されたポリペプチドを産生することが可能な細胞を産生する方法、および改変された酵素(例えば、改変された逆転写酵素)または改変されたポリペプチドをコードするDNAまたはRNAを含有するベクターを産生する方法に関係付けられる。一部の実施形態では、トランケーションは、2ステッププロセスに基づく。一部の実施形態では、トランケーションを選択するための第1のステップは、酵素またはタンパク質またはポリペプチドのクラスのドメインおよびモチーフ構造(単数または複数)および機能(単数または複数)の解析を含む。一部の実施形態では、酵素またはタンパク質またはポリペプチドは、非LTRレトロトランスポゾン、逆転写酵素、R2逆転写酵素、LTRレトロトランスポゾン、R2非LTRレトロトランスポゾンまたはこれらのいずれかの組合せである。一部の実施形態では、酵素またはタンパク質またはポリペプチドは、異なる生物に由来する。一部の実施形態では、酵素またはタンパク質またはポリペプチドの全ドメインが存在する。一部の実施形態では、全ドメインが存在して、逆転写酵素活性を確実にする。一部の実施形態では、全ドメインが存在して、本開示に必須な特有の特性を確実にする。一部の実施形態では、逆転写酵素活性の原因となるドメインは、改変されない。一部の実施形態では、R2ドメインは、改変を含まない。一部の実施形態では、R2ドメインは、改変を含むことができる。一部の実施形態では、トランケートされたバリアントは、発現レベルを示す。一部の実施形態では、有望な発現レベルを示すトランケートされたバリアントは、配列において微調整(単数または複数)にさらに供される(ステップ2)。一部の実施形態では、配列における微調整(単数または複数)は、アミノ酸(単数または複数)の欠失、挿入および/または置換を含む。一部の実施形態では、アミノ酸(単数または複数)の欠失、挿入および/または置換は、1個またはいくつかのアミノ酸を含むことができる。一部の実施形態では、アミノ酸(単数または複数)の欠失、挿入および/または置換は、発現および/または安定性(例えば、熱安定性)をさらに最適化する。
一部の実施形態では、改変された酵素(例えば、改変された逆転写酵素)、改変された逆転写酵素または改変されたポリペプチドは、野生型もしくは改変されていない酵素(例えば、野生型逆転写酵素)または野生型もしくは改変されていないポリペプチドと比べて、N末端トランケーション、C末端トランケーションまたはその両方を有する。一部の実施形態では、ポリメラーゼは、N末端トランケーション、C末端トランケーションまたはその両方を含む。一部の実施形態では、改変された逆転写酵素は、N末端トランケーション、C末端トランケーション、またはN末端およびC末端トランケーション(単数または複数)の組合せを含む。一部の実施形態では、改変された酵素は、N末端トランケーション、C末端トランケーション、またはN末端およびC末端トランケーション(単数または複数)の組合せを含む。一部の実施形態では、改変されたポリペプチドは、N末端トランケーション、C末端トランケーション、またはN末端およびC末端トランケーション(単数または複数)の組合せを含む。一部の実施形態では、トランケーションは、配列MAHHHHHHVGTVGTGGGSGGASTALを含む。一部の実施形態では、改変された逆転写酵素、改変された酵素、改変されたポリペプチド、改変された非LTRレトロトランスポゾンまたは改変されたR2逆転写酵素は、約100個未満のアミノ酸残基のトランケーションを含む。一部の実施形態では、改変された逆転写酵素、改変された酵素、改変されたポリペプチド、改変された非LTRレトロトランスポゾンまたは改変されたR2逆転写酵素は、次のうち少なくとも一方を含む:(a)約400個未満のアミノ酸残基のアミノ末端トランケーション、および(b)約400個未満のアミノ酸残基のカルボキシル末端トランケーション。一部の実施形態では、改変された逆転写酵素、改変された酵素、改変されたポリペプチド、改変された非LTRレトロトランスポゾンまたは改変されたR2逆転写酵素は、N末端、C末端またはその両方から最大で、約1、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、約10、約11、約12、約13、約14、約15、約16、約17、約18、約19、約20、約21、約22、約23、約24、約25、約30、約50、約75、約100、約120、約150、約175、約200、約220、約250、約275、約280、約290、約300、約325、約350、約375、約380、約390、約400、または約450個のアミノ酸を欠く。一部の実施形態では、改変された逆転写酵素、改変された酵素、改変されたポリペプチド、改変された非LTRレトロトランスポゾンまたは改変されたR2逆転写酵素は、その代わりにまたはその上、最大で、約1、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9、約10、約11、約12、約13、約14、約15、約16、約17、約18、約19、約20、約21、約22、約23、約24、もしくは約25個のアミノ酸、約30、約50、約75、約100、約120、約150、約175、約200、約220、約250、約275、約280、約290、約300、約325、約350、約375、約380、約390、または総計約450個のアミノ酸の1個または複数の内部欠失を有することができる。一部の実施形態では、N末端トランケーション、C末端トランケーションまたはその両方は、約1~約50個のアミノ酸、約1~約25、約1~約70、約10~約50、約20~約30、約15~約100、約1~約150、約15~約60、約15~約40、約1~約10、約10~35、約50~約100、約20~約150、約200~約350、約25~約350、約150~約400、約50~約400、約50~約450、約200~約400または約50~約350または約50~約400個のアミノ酸の欠失を含むことができる。一部の実施形態では、N末端トランケーションは、少なくとも約5、少なくとも約10、少なくとも約15、少なくとも約20、少なくとも約25、少なくとも約30、少なくとも約35、少なくとも約40、少なくとも約50、少なくとも約60、少なくとも約65、少なくとも約70、少なくとも約75、少なくとも約80、少なくとも約90、少なくとも約95、少なくとも約100、少なくとも約120、少なくとも約130、少なくとも約140、少なくとも約150、少なくとも約175、少なくとも約200、少なくとも約220、少なくとも約250、少なくとも約275、少なくとも約300、少なくとも約325、少なくとも約350、少なくとも約375または少なくとも約400個のアミノ酸を除去する。一部の実施形態では、C末端トランケーションは、少なくとも約5、少なくとも約10、少なくとも約15、少なくとも約20、少なくとも約25、少なくとも約30、少なくとも約35、少なくとも約40、少なくとも約50、少なくとも約60、少なくとも約65、少なくとも約70、少なくとも約75、少なくとも約80、少なくとも約90、少なくとも約95、少なくとも約100、少なくとも約120、少なくとも約130、少なくとも約140、少なくとも約150、少なくとも約175、少なくとも約200、少なくとも約220、少なくとも約250、少なくとも約275、少なくとも約300、少なくとも約325、少なくとも約350、少なくとも約375または少なくとも約400個のアミノ酸を除去する。一部の実施形態では、N末端トランケーションは、約5、約10、約15、約20、約25、約30、約35、約40、約50、約60、約65、約70、約75、約80、約90、約95、約100、約120、約130、約140、約150、約175、約200、約220、約250、約275、約300、約325、約350、約375または約400個のアミノ酸を欠く。一部の実施形態では、C末端トランケーションは、約5、約10、約15、約20、約25、約30、約35、約40、約50、約60、約65、約70、約75、約80、約90、約95、約100、約120、約130、約140、約150、約175、約200、約220、約250、約275、約300、約325、約350、約375または約400個のアミノ酸を欠く。一部の実施形態では、N末端トランケーションは、約5以下、約10以下、約15以下、約20以下、約25以下、約30以下、約35以下、約40以下、約50以下、約60以下、約65以下、約70以下、約75以下、約80以下、約90以下、約95以下、約100以下、約120以下、約130以下、約140以下、約150以下、約175以下、約200以下、約220以下、約250以下、約275以下、約300以下、約325以下、約350以下、約375以下または約400個以下のアミノ酸を欠く。一部の実施形態では、C末端トランケーションは、約5以下、約10以下、約15以下、約20以下、約25以下、約30以下、約35以下、約40以下、約50以下、約60以下、約65以下、約70以下、約75以下、約80以下、約90以下、約95以下、約100以下、約120以下、約130以下、約140以下、約150以下、約175以下、約200以下、約220以下、約250以下、約275以下、約300以下、約325以下、約350以下、約375以下または約400個以下のアミノ酸を欠く。一部の実施形態では、トランケーションは、少なくとも約、多くとも約、または約5、10、15、20、25、30、40、50、75、100、125、150、175、200、225、250、275、300、325、350、375、400、425、450、475または500個のアミノ酸を除去するN末端トランケーションを含む。一部の実施形態では、トランケーションは、少なくとも約、多くとも約、または約5、10、15、20、25、30、40、50、75、100、125、150、175、200、225、250、275、300、325、350、375、400、425、450、475または500個のアミノ酸を除去するC末端トランケーションを含む。一部の実施形態では、N末端トランケーション、C末端トランケーションまたはその両方は、約500個を超えるアミノ酸、約1000個を超えるアミノ酸、約1500個を超えるアミノ酸、約2000個を超えるアミノ酸、約5000個を超えるアミノ酸、約10000個を超えるアミノ酸、約100000個を超えるアミノ酸、約1000000個を超えるアミノ酸となることができる。
一部の実施形態では、タンパク質または酵素の機能活性に影響を与える領域のトランケーションを操作することができる。一部の実施形態では、タンパク質または酵素の機能活性に影響を与えない領域のトランケーションを操作することができる。トランケーションは、約5未満、約10未満、約15未満、約20未満、約25未満、約30未満、約35未満、約40未満、約45未満、約50未満、約60未満、約70未満、約80未満、約90未満、約100未満、約125未満、約150未満、約200未満、約250未満、約300未満、約350未満、約400個未満のまたはそれよりも多いアミノ酸のトランケーションを含むことができる。トランケーションは、約5を超える、約10を超える、約15を超える、約20を超える、約25を超える、約30を超える、約35を超える、約40を超える、約45を超える、約50を超える、約60を超える、約70を超える、約80を超える、約90を超える、約100を超える、約125を超える、約150を超える、約200を超える、約250を超える、約300を超える、約350を超える、約400個を超えるまたはそれよりも多いアミノ酸のトランケーションを含むことができる。トランケーションは、ポリペプチドまたは酵素の約5%、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約87%、約90%、約92%、約95%または約100%のトランケーションを含むことができる。
一部の実施形態では、バリアントまたは改変された酵素または改変されたタンパク質は、アミノ酸位置に1種または複数の改変を含むことができる。一部の実施形態では、本開示のバリアント、突然変異体または改変されたポリペプチドまたは酵素は、対応する突然変異されていないもしくは改変されていないもしくは野生型ポリメラーゼと比較して、または1種もしくは複数のポリメラーゼ(例えば、RNA依存性DNAポリメラーゼまたは逆転写酵素)と比較して、増加されたRNA依存性DNAポリメラーゼ活性またはDNA依存性DNAポリメラーゼ活性等、増加された活性を保有することができる。一部の実施形態では、活性の増加を有するポリメラーゼまたは逆転写酵素は、(1)対応する突然変異されていないもしくは野生型酵素;または(2)特定のポリメラーゼ(例えば、RNA依存性DNAポリメラーゼ、逆転写酵素)もしくは特定の逆転写酵素もしくはポリメラーゼの群もしくは逆転写酵素の群と比較して、少なくとも約5%増加、少なくとも約10%増加、少なくとも約25%増加、少なくとも約30%増加、少なくとも約50%増加、少なくとも約100%増加、少なくとも約150%増加、少なくとも約200%増加、少なくとも約300%増加、少なくとも約500%増加、少なくとも約1,000%増加、少なくとも約2,500%増加または少なくとも約5,000%増加を有する改変されたポリメラーゼまたは改変された逆転写酵素となることができる。一部の実施形態では、本開示の改変されたポリメラーゼまたは改変された逆転写酵素は、約5%~約5,000%、約5%~約2,500%、約5%~約1000%、約5%~約500%、約5%~約250%、約5%~約100%、約5%~約50%、約5%~約25%、約25%~約5,000%、約25%~約2,500%、約25%~約1,000%、約25%~約500%、約25%~約250%、約25%~約100%、約100%~約5,000%、約100%~約2,500%、約100%~約1000%、約100%~約500%、または約100%~約250%の活性の増加を有することができる。本開示の改変されたポリメラーゼまたは改変された逆転写酵素に関するRNA依存性DNAポリメラーゼ活性および/またはDNA依存性DNAポリメラーゼの増加は、(1)対応する改変されていないもしくは野生型酵素;または(2)特定のポリメラーゼ(例えば、RNA依存性DNAポリメラーゼ、逆転写酵素)もしくは特定の逆転写酵素もしくはポリメラーゼの群もしくは逆転写酵素の群と比較した相対的活性に従って測定することもできる。一部の実施形態では、本開示の改変されたポリメラーゼまたは改変された逆転写酵素の活性が、(1)対応する突然変異されていないもしくは野生型酵素;または(2)特定のポリメラーゼ(例えば、RNA依存性DNAポリメラーゼ、逆転写酵素)もしくは特定の逆転写酵素もしくはポリメラーゼの群もしくは逆転写酵素の群と比較される場合、そのような相対的活性の増加は、少なくとも約1.1、1.2、1.5、2、5、10、25、50、75、100、150、200、300、500、1,000、2,500、5,000、10,000または25,000倍である。よって、本開示の改変されたポリメラーゼまたは改変された逆転写酵素は、約1.1倍~約25,000倍、約1.1倍~約10,000倍、約1.1倍~約5,000倍、約1.1倍~約2,500倍、約1.1倍~約1,000倍、約1.1倍~約500倍、約1.1倍~約250倍、約1.1倍~約50倍、約1.1倍~約25倍、約1.1倍~約10倍、約1.1倍~約5倍、約5倍~約25,000倍、約5倍~約5,000倍、約5倍~約1,000倍、約5倍~約500倍、約5倍~約100倍、約5倍~約50倍、約5倍~約25倍、約50倍~約25,000倍、約50倍~約5,000倍、約50倍~約1,000倍、約50倍~約500倍、約50倍~約100倍、約100倍~約25,000倍、約1,000倍~約25,000倍、約4,000倍~約25,000倍、約10,000倍~約25,000倍、約15,000倍~約25,000倍、約1,000倍~約10,000倍、約2,500倍~約10,000倍、約5,000倍~約10,000倍、約7,500倍~約10,000倍、約1,000倍~約15,000倍、約2,500倍~約15,000倍、約5,000倍~約15,000倍、約7,500倍~約15,000倍、約10,000倍~約15,000倍または約12,500倍~約15,000倍の、増加されたRNA依存性DNAポリメラーゼおよび/または増加されたDNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有することができる。
一部の実施形態では、改変された酵素、逆転写酵素活性を有する改変されたポリペプチド、または天然に存在しない酵素は、改変されていないまたは天然に存在する対応物と比べて、所与のヌクレオチド基質に対する変更された(例えば、増加または減少された)処理能力を示す。一部の実施形態では、改変された酵素、逆転写酵素活性を有する改変されたポリペプチド、または天然に存在しない酵素は、同じヌクレオチド基質に対する参照酵素の処理能力の少なくとも約5%、10%、25%、37.5%、50%、75%、100%、110%、125%、150%、200%、250%、500%、750%、1,000%、5,000%または10,000%もの高さの、所与のヌクレオチド基質に対する処理能力を示す。一部の実施形態では、参照酵素は、改変された酵素の改変されていない対応物である。一部の実施形態では、参照酵素は、逆転写酵素である。一部の実施形態では、参照酵素は、非LTRレトロトランスポゾンである。一部の実施形態では、参照酵素は、LTRレトロトランスポゾンである。一部の実施形態では、参照酵素は、R2逆転写酵素である。一部の実施形態では、参照酵素またはポリペプチドは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、配列番号46、配列番号47、および/または配列番号48のアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、R2は、少なくとも1個の突然変異および/または改変を含む。一部の実施形態では、R2は、配列番号49、配列番号50、配列番号51、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、配列番号56、配列番号57、配列番号58、配列番号59、配列番号60、配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、または配列番号67のアミノ酸配列を含む。一部の実施形態では、R2および/または改変された酵素および/または改変された逆転写酵素は、C952S、および/またはC956S、および/またはC952S、C956S(二重突然変異体)、および/またはC969S、および/またはH970Y、および/またはR979Q、および/またはR976Q、および/またはR1071S、および/またはR328A、および/またはR329A、および/またはQ336A、および/またはR328A、R329A、Q336A(三重突然変異体)、および/またはG426A、および/またはD428A、および/またはG426A、D428A(二重突然変異体)、および/またはこれらのいずれかの組合せから選択される(ただし、これらに限定されない)1種または複数のアミノ酸に突然変異を含む。一部の実施形態では、アミノ酸位置は、配列番号52に基づく。一部の実施形態では、アミノ酸位置は、野生型逆転写酵素に基づく。一部の実施形態では、アミノ酸位置は、野生型R2に基づく。一部の実施形態では、システインが突然変異される。一部の実施形態では、システインは、セリンに突然変異される。一部の実施形態では、アルギニンが突然変異される。一部の実施形態では、アルギニンは、セリンまたはグルタミンまたはアラニンに突然変異される。一部の実施形態では、アミノ酸は、アラニンに突然変異される。一部の実施形態では、グルタミンが、アラニンに突然変異される。一部の実施形態では、アスパラギン酸が、アラニンに突然変異される。一部の実施形態では、グリシンが、アラニンに突然変異される。一部の実施形態では、ヒスチジンが、チロシンに突然変異される。
一部の実施形態では、本開示の逆転写酵素活性を有するバリアントまたは改変された酵素(例えば、改変された逆転写酵素)または改変されたポリペプチドは、酵素特性を改善する少なくとも1種の変更された特徴を含む。一部の実施形態では、本開示の逆転写酵素活性を有するバリアントまたは改変された酵素(例えば、改変された逆転写酵素)または改変されたポリペプチドは、本開示に開示されているアミノ酸配列に対して少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約81%、少なくとも約82%、少なくとも約83%、少なくとも約84%、少なくとも約85%、少なくとも約86%、少なくとも約87%、少なくとも約88%、少なくとも約89%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、および少なくとも約99%配列同一性を含む。一部の実施形態では、逆転写酵素活性を有するバリアントまたは改変された酵素または改変されたポリペプチドは、表1におけるGenBank番号に対応するアミノ酸配列に対して少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約81%、少なくとも約82%、少なくとも約83%、少なくとも約84%、少なくとも約85%、少なくとも約86%、少なくとも約87%、少なくとも約88%、少なくとも約89%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、および/または少なくとも約99%配列同一性を含む。一部の実施形態では、逆転写酵素活性を有するバリアントまたは改変された酵素または改変されたポリペプチドは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、配列番号46、配列番号47、および/または配列番号48に表記されているアミノ酸配列に対して少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約81%、少なくとも約82%、少なくとも約83%、少なくとも約84%、少なくとも約85%、少なくとも約86%、少なくとも約87%、少なくとも約88%、少なくとも約89%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、および/または少なくとも約99%配列同一性を含む。一部の実施形態では、逆転写酵素活性を有するバリアントまたは改変された酵素または改変されたポリペプチドは、配列番号49、配列番号50、配列番号51、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、配列番号56、配列番号57、配列番号58、配列番号59、配列番号60、配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、および/または配列番号67に表記されているアミノ酸配列に対して少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約81%、少なくとも約82%、少なくとも約83%、少なくとも約84%、少なくとも約85%、少なくとも約86%、少なくとも約87%、少なくとも約88%、少なくとも約89%、少なくとも約90%、少なくとも約91%、少なくとも約92%、少なくとも約93%、少なくとも約94%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、および/または少なくとも約99%配列同一性を含む。表2を参照されたい。配列番号49は、R2 RT Cトランケーションの例であり、配列番号50は、R2 RT Nトランケーションの例であり、配列番号51は、R2 RT NおよびCトランケーションの例であり、配列番号52は、R2野生型の例である。配列番号53~67は、単一、二重または三重突然変異を有するR2の例である(表2)。一部の実施形態では、改変された逆転写酵素は、節足動物に由来する。一部の実施形態では、節足動物は、Bombyx moriである。
一部の実施形態では、ポリペプチド、タンパク質、酵素、改変された酵素(例えば、改変された逆転写酵素)、改変されたポリペプチド、天然に存在しない酵素、またはバリアントは、限定されるものではないが、タンパク質、ドメイン、融合パートナー、担体タンパク質、標的配列、抗原決定基、またはそれらの任意の組合せとの融合を含む。一部の実施形態では、逆転写酵素または改変された逆転写酵素が、タンパク質、ドメイン、融合パートナー、標的配列、抗原決定基、またはそれらの任意の組合せに融合している。一部の実施形態では、非LTRレトロトランスポゾンまたは改変された非LTRレトロトランスポゾンが、タンパク質、ドメイン、融合パートナー、標的配列、抗原決定基、またはそれらの任意の組合せに融合している。一部の実施形態では、改変されたLTRレトロトランスポゾンが、タンパク質、ドメイン、融合パートナー、標的配列、抗原決定基、またはそれらの任意の組合せに融合している。一部の実施形態では、改変されたR2非LTRレトロトランスポゾンが、タンパク質、ドメイン、融合パートナー、標的配列、抗原決定基、またはそれらの任意の組合せに融合している。一部の実施形態では、改変されたR2逆転写酵素が、タンパク質、ドメイン、融合パートナー、標的配列、抗原決定基、またはそれらの任意の組合せに融合している。一部の実施形態では、改変された逆転写酵素が、タンパク質、ドメイン、融合パートナー、標的配列、抗原決定基、またはそれらの任意の組合せに融合している。一部の実施形態では、バリアントが、タンパク質、ドメイン、融合パートナー、標的配列、抗原決定基、またはそれらの任意の組合せに融合している。一部の実施形態では、逆転写酵素活性を有するポリペプチドが、タンパク質、ドメイン、融合パートナー、標的配列、抗原決定基、またはそれらの任意の組合せに融合している。
一部の実施形態では、融合ポリペプチド、タンパク質、酵素、改変された酵素(例えば改変された逆転写酵素)、改変されたポリペプチド、天然に存在しない酵素、またはそれらのバリアントは、安定性を増加させ(例えば、熱安定性を増加させ)、有効期間を延長し、活性画分(単数または複数)を増加させ、かつ/または、野生型の対応物、天然に存在する酵素、もしくは非融合ポリペプチド、タンパク質、酵素、またはそれらのバリアントと比較して精製を改善する。一部の実施形態では、改変された逆転写酵素は、融合パートナーまたは担体タンパク質を含む。一部の実施形態では、融合タンパク質、ドメイン、融合パートナー、標的配列、抗原決定基、またはそれらの任意の組合せの選択は、安定性の低減もしくは増加(例えば、熱安定性の増加)、有効期間の短縮もしくは延長、および/または発現レベルの低下もしくは上昇を引き起こす機構に基づく(Costaら、「Fusion tags for protein solubility, purification and immunogenicity in Escherichia coli: the novel Fh8 system.」Front Microbiol.、2014年2月19日;5:63)。一部の実施形態では、融合タグは、そのパートナータンパク質の可溶性を向上させる。一部の実施形態では、融合タンパク質は、ミセル様構造を形成する。一部の実施形態では、ミセル様構造は、溶媒から隔絶および保護されているミスフォールディングもしくはアンフォールディングしたタンパク質である、ならびに/または、可溶性タンパク質ドメインが外側を向いている。一部の実施形態では、融合パートナーは、シャペロンを引き付ける。一部の実施形態では、融合タグは、そのパートナータンパク質をシャペロン媒介性フォールディング経路へ駆動する。一部の実施形態では、MBPおよび/またはN利用物質(NusA:N-utilization substance)が、この機構をもたらす2つの融合タグである。一部の実施形態では、融合パートナーは、内因性のシャペロン様活性を有する。一部の実施形態では、融合タグの疎水性パッチが、部分的にフォールディングしたパッセンジャータンパク質と相互作用し、自己凝集を防止し、適切なフォールディングを促進する。一部の実施形態では、可溶性エンハンサーパートナーが、その標的タンパク質のフォールディングにおいて受動的な役割を果たし、タンパク質凝集の機会を低減させ得る。一部の実施形態では、融合パートナー正味電荷。一部の実施形態では、高度に酸性の融合パートナーがタンパク質凝集を阻害する。一部の実施形態では、融合は、限定されるものではないが、Fh8、MBP、NusA、Trx、SUMO、GST、SET、GB1、ZZ、HaloTag、SNUT、Skp、T7PK、EspA、Mocr、エコチン、CaBP、ArsC、IF2-ドメインI、発現タグ(expressivity tag)、IF2-ドメインIの一部である発現タグ、RpoA、SlyD、Tsf、RpoS、PotD、Crr、msyB、yjgD、rpoD、His6、またはそれらの任意の組合せとのものである。一部の実施形態では、融合は、タンパク質の可溶性および/または精製を向上させる。一部の実施形態では、Fh8は、効果的な可溶性エンハンサーパートナーおよび/または頑強な精製としての機能を果たし得る。一部の実施形態では、Fh8融合タグは、
を含むアミノ酸配列を有する。一部の実施形態では、コドン最適化配列は、
を含む。一部の実施形態では、本開示の酵素もしくは改変された酵素(例えば改変された逆転写酵素)、またはタンパク質(例えば改変されたタンパク質)、またはポリペプチド(例えば改変されたポリペプチド)、またはバリアント、または産物、または核酸分子、またはcDNA分子、または鋳型、またはアクセプター核酸分子、またはプライマー、またはRNA、またはDNA、または断片核酸、または分解された核酸は、1種または複数のタグを含み得る。一部の実施形態では、断片化もしくは分解されたRNAもしくはDNA、またはそれらのバリアントが、1種または複数のタグを含み得る。一部の実施形態では、R2逆転写酵素、またはそのバリアントが、1種または複数のタグを含み得る。一部の実施形態では、逆転写酵素活性を有する非LTRレトロトランスポゾンタンパク質もしくはポリペプチド、またはそれらのバリアントが、1種または複数のタグを含み得る。一部の実施形態では、cDNA分子が、1種または複数のタグを含み得る。一部の実施形態では、タグは、本開示の酵素、またはタンパク質、またはポリペプチド、またはバリアント、または産物の単離が容易になるよう、固体支持体で捕捉され得る。一部の実施形態では、タグは、アビジンによって認識され得るビオチンであってよい。親和性タグは、複数のアビジン分子への結合が増加するように、複数のビオチン残基を含み得る。一部の実施形態では、タグは、銅(I)媒介性クリックケミストリー(H. C. KolbおよびK. B. Sharpless、Drug Discovery Today、2003年、8巻(24号)、1128~1137頁を参照されたい)による捕捉を可能にする、アジド基またはアセチレン基などの官能基を含み得る。一部の実施形態では、タグは、固体支持体に結合した抗体によって捕捉され得る抗原を含み得る。一部の実施形態では、タグは、His-タグ、His6-タグ、カルモジュリン-タグ、CBP、CYD(共有結合しているが解離可能なNorpDペプチド)、Strep II、FLAG-タグ、HA-タグ、Myc-タグ、S-タグ、SBP-タグ、Softag-1、Softag-3、V5-タグ、Xpress-タグ、Isopeptag、SpyTag、B、HPC(プロテインCの重鎖)ペプチドタグ、GST、MBP、ビオチン、ビオチンカルボキシル担体タンパク質、グルタチオン-S-トランスフェラーゼ-タグ、緑色蛍光タンパク質-タグ、マルトース結合タンパク質-タグ、Nus-タグ、Strep-タグ、チオレドキシン-タグ、およびそれらの組合せを含み得るが、これらに限定されない。一部の実施形態では、タグ付けされた分子を配列決定に付してもよい。
一部の実施形態では、分子の任意の領域に分子バーコードを取り付けてもよい。例えば、分子バーコードは、ポリヌクレオチド(例えばDNA、RNA)の5’または3’末端に取り付けてもよい。例えば、分子バーコードの標的特異的領域は、分子の5’領域内のある配列と相補的である配列を含む。分子バーコードの標的特異的領域は、分子の3’領域内のある配列と相補的である配列を含んでいてもよい。一部の事例では、分子バーコードは、遺伝子または遺伝子産物内の領域に取り付けられる。例えば、ゲノムDNAが断片化され、断片化されたDNAに試料タグまたは分子識別子標識が取り付けられる。他の事例では、RNA分子が代替的にスプライシングされ、代替的にスプライシングされたバリアントに分子バーコードが取り付けられる。別の例では、ポリヌクレオチドが消化され、消化されたポリヌクレオチドに分子バーコードが取り付けられる。別の例では、分子バーコードの標的特異的領域は、分子内のある配列と相補的である配列を含む。
一部の実施形態では、本開示の方法は、ビオチン部分または別の親和性精製部分を、例えば、DNA、RNA、またはDNAおよびRNAの組合せなどの核酸分子に導入することを含む。一部の実施形態では、方法は、親和性精製タグ付き核酸分子を固体支持体に固定化することをさらに含む。一部の実施形態では、固体支持体は、アビジン、ストレプトアビジン、キチン、グルタチオンなどの親和性精製材料が結合したセファロース樹脂または磁気ビーズである。
一部の実施形態では、本開示の酵素、またはタンパク質、またはポリペプチド、またはバリアント、または産物は、固体支持体に結合していてよい。一部の実施形態では、断片化もしくは分解された核酸(例えばRNAまたはDNA)、またはそれらのバリアントが、固体支持体に結合していてよい。一部の実施形態では、R2逆転写酵素、またはそのバリアントが、固体支持体に結合していてよい。一部の実施形態では、逆転写酵素活性を有する非LTRレトロトランスポゾンタンパク質もしくはポリペプチド、またはそれらのバリアントが、固体支持体に結合していてよい。一部の実施形態では、cDNA分子が、固体支持体に結合していてよい。一部の実施形態では、固体支持体は、ガラス、プラスチック、ポーセレン、樹脂、セファロース、シリカ、または他の材料であり得る。一部の実施形態では、固体支持体は、実質的に平坦な基質であるプレート、ゲル、マイクロビーズ、磁気ビーズ、膜、または他の適した形状およびサイズであってよい。一部の実施形態では、マイクロビーズは、10nm~数ミリメートルの間の直径を有し得る。一部の実施形態では、固体支持体は、非多孔性であっても、様々な密度および孔径で多孔性であってもよい。一部の実施形態では、DNAおよび/またはRNA断片を固体支持体で捕捉してよく、不要なDNAおよび/またはRNAは洗い流してよい。一部の実施形態では、DNAおよび/またはRNA断片は、例えば制限酵素を使用することにより、固体支持体から遊離させてもよい。
一部の実施形態では、固体支持体は標的核酸結合領域を含む場合があり、標的核酸結合領域は、遺伝子特異的配列、オリゴdT配列、ランダムマルチマー、およびそれらの任意の組合せからなる群から選択される配列を含む。一部の実施形態では、固体支持体は、標的核酸またはその補体をさらに含む。一部の実施形態では、固体支持体は、生物のトランスクリプトームの転写物もしくはそれらの補体の約0.01%~約100%、または生物のゲノムの遺伝子もしくはそれらの補体の約0.01%~約100%を含む、複数の標的核酸またはそれらの補体を含む。一部の実施形態では、複数のオリゴヌクレオチドの細胞標識は、第1の標識連結配列によって第2のランダム配列に接続した第1のランダム配列を含み、複数のオリゴヌクレオチドの分子標識は、ランダム配列を含む。一部の実施形態では、固体支持体は、ポリジメチルシロキサン(PDMS)固体支持体、ポリスチレン固体支持体、ガラス固体支持体、ポリプロピレン固体支持体、アガロース固体支持体、ゼラチン固体支持体、磁性固体支持体、プルロニック固体支持体、およびそれらの任意の組合せからなる群から選択される。一部の実施形態では、複数のオリゴヌクレオチドは、リンカー官能基を含むリンカーを含み、固体支持体は、固体支持体官能基を含み、固体支持体官能基およびリンカー官能基は、互いに接続している。一部の実施形態では、リンカー官能基および固体支持体官能基は、C6、ビオチン、ストレプトアビジン、一級アミン、アルデヒド、ケトン、およびそれらの任意の組合せからなる群から個別に選択される。一部の実施形態では、複数のオリゴヌクレオチドの分子標識は、少なくとも15個のヌクレオチドを含む。
一部の実施形態では、融合パートナーは、酵素的切断、化学的切断により、および/またはin vivo切断戦略の使用により、その標的タンパク質から除去され得る。一部の実施形態では、タグ除去のためにプロテアーゼが使用され得る。一部の実施形態では、プロテアーゼは、エンドプロテアーゼ、セリンプロテアーゼ、第Xa因子、エンテロキナーゼ、アルファ-トロンビン、ウイルスプロテアーゼ、タバコエッチウイルス(TEV)、ヒトライノウイルス3Cプロテアーゼ、SUMOプロテアーゼ、エキソプロテアーゼ、メタロカルボキシペプチダーゼ、またはアミノペプチダーゼであり得る。一部の実施形態では、融合タグは、2種の精製ステップによって除去され得る。一部の実施形態では、最初の親和性精製ステップは、(例えば、融合タンパク質のN末端に位置するヒスチジンタグを介して)、タグを切断するために、エンドプロテアーゼ(例えば、hisタグ付きプロテアーゼ)を含む溶液中に混合された、精製された融合タンパク質を含む。切断された標的タンパク質は、切断された融合タグおよび添加されたプロテアーゼが溶出試料において収集される第2の親和性精製ステップの後に、フロースルー試料において回収され得る。
一部の実施形態では、本開示の改変された酵素、改変された逆転写酵素(trancriptase)、天然に存在しない酵素、または逆転写酵素活性を有する改変されたポリペプチドは、活性を示し、鋳型ジャンピングが可能であり、かつ/またはサーマルサイクリングなしで核酸分子(例えばcDNA分子)を生成する。一部の実施形態では、本開示の改変された逆転写酵素、改変された酵素、天然に存在しない酵素、または逆転写酵素活性を有する改変されたポリペプチドは、約25℃~約42℃、約12℃~約42℃、約8℃~約50℃、約4℃~約60℃、約27℃~約35℃、約28℃~約33℃、約29℃~約32℃、約30℃~約37℃、約26℃~約38℃、約30℃~約37℃、約25℃~約32℃、約29℃~約31℃、約27℃~約38℃、約29℃~約38℃の範囲の温度で活性を示し、鋳型ジャンピングが可能であり、かつ/または核酸、cDNA分子を生成する。一部の実施形態では、本開示の天然に存在しない酵素、改変された逆転写酵素、改変された酵素、または逆転写酵素活性を有する改変されたポリペプチドは、約30℃、または約35℃、または約25℃で活性を示し、鋳型ジャンピングが可能であり、かつ/または核酸分子(例えばcDNA分子)を生成する。一部の実施形態では、本開示の改変された酵素、改変された逆転写酵素、天然に存在しない酵素、または逆転写酵素活性を有する改変されたポリペプチドは、約38℃に等しいかもしくはそれ未満、約42℃に等しいかもしくはそれ未満、約50℃に等しいかもしくはそれ未満、約60℃に等しいかもしくはそれ未満、約35℃に等しいかもしくはそれ未満、約30℃に等しいかもしくはそれ未満、約28℃に等しいかもしくはそれ未満、約25℃に等しいかもしくはそれ未満、約20℃に等しいかもしくはそれ未満、約12℃に等しいかもしくはそれ未満、約8℃に等しいかもしくはそれ未満、または約4℃に等しいかもしくはそれ未満の温度で活性を示し、鋳型ジャンピングが可能であり、かつ/または核酸分子(例えばcDNA分子)を生成する。一部の実施形態では、本開示の改変された酵素、改変された逆転写酵素、天然に存在しない酵素、または逆転写酵素活性を有する改変されたポリペプチドは、約36℃またはそれ未満の温度で活性を示し、鋳型ジャンピングが可能であり、かつ/または核酸分子(例えばcDNA分子)を生成する。一部の実施形態では、本開示の改変された酵素、改変された逆転写酵素、天然に存在しない酵素、または逆転写酵素活性を有する改変されたポリペプチドは、室温で活性を示し、鋳型ジャンピングが可能であり、かつ/または核酸分子(例えばcDNA分子)を生成する。一部の実施形態では、本開示の改変された酵素、改変された逆転写酵素、天然に存在しない酵素、または逆転写酵素活性を有する改変されたポリペプチドは、約もしくは多くとも約8℃、約もしくは多くとも約12℃、約もしくは多くとも約20℃、約もしくは多くとも約25℃、約もしくは多くとも約28℃、約もしくは多くとも約30℃、約もしくは多くとも約31℃、約もしくは多くとも約32℃、約もしくは多くとも約33℃、約もしくは多くとも約34℃、約もしくは多くとも約35℃、約もしくは多くとも約36℃、約もしくは多くとも約39℃、約もしくは多くとも約40℃、約もしくは多くとも約41℃、約もしくは多くとも約42℃、約もしくは多くとも約50℃、約もしくは多くとも約55℃、約もしくは多くとも約60℃の温度で活性を示し、鋳型ジャンピングが可能であり、かつ/または核酸分子(例えばcDNA分子)を生成する。一部の実施形態では、本開示の改変された酵素、改変された逆転写酵素、天然に存在しない酵素、または逆転写酵素活性を有する改変されたポリペプチドは、約42℃~約80℃の間、もしくは約35℃~約80℃の間、もしくは約30℃~約50℃の間、もしくは約8℃~約50℃の間、もしくは約12℃~約42℃の間の任意の温度とおよそ等しい、またはそれ未満の温度で活性を示し、鋳型ジャンピングが可能であり、かつ/または核酸分子(例えばcDNA分子)を生成する。
一部の実施形態では、本開示の改変された酵素、改変された逆転写酵素、逆転写酵素活性を有する改変されたポリペプチド、または天然に存在しない酵素は、未改変または天然に存在する酵素と比べて、少なくとも1種の変更された特徴を有する。一部の実施形態では、変更された特徴により、改変された酵素、改変された逆転写酵素、天然に存在しない酵素、または逆転写酵素活性を有する改変されたポリペプチドが、サーマルサイクリングなしで鋳型核酸分子から核酸分子および/または相補デオキシリボ核酸(cDNA)分子を生成することが可能になる。一部の実施形態では、本開示の改変された酵素、改変された逆転写酵素、逆転写酵素活性を有する改変されたポリペプチド、または天然に存在しない酵素は、1個または複数のコピーの核酸分子もしくはcDNA分子を、多くとも約0.5%、多くとも約1%、多くとも約1.5%、多くとも約2%、多くとも約2.5%、多くとも約3%、多くとも約3.5%、多くとも約4%、多くとも約4.5%、多くとも約5%、多くとも約6%、多くとも約7%、多くとも約8%、多くとも約9%、多くとも約10%、多くとも約15%、多くとも約20%、多くとも約25%、多くとも約30%、多くとも約40%、多くとも約45%、多くとも約50%、多くとも約60%、多くとも約65%、多くとも約70%、多くとも約75%、または多くとも約80%の誤り率で生成することができる。一部の実施形態では、本開示の改変された酵素、改変された逆転写酵素、逆転写酵素活性を有する改変されたポリペプチド、または天然に存在しない酵素は、本明細書に開示されている配列のうちのいずれか1つのバリアントである。一部の実施形態では、本開示の改変された酵素、改変された逆転写酵素、逆転写酵素活性を有する改変されたポリペプチド、または天然に存在しない酵素は、表1に提供される受託番号に対応する配列のうちのいずれか1つのバリアントである。一部の実施形態では、本開示の改変された酵素、改変された逆転写酵素、逆転写酵素活性を有する改変されたポリペプチド、または天然に存在しない酵素は、配列番号1~67に提供される配列のうちのいずれか1つのバリアントである。一部の実施形態では、本開示の改変された酵素、改変された逆転写酵素、逆転写酵素活性を有する改変されたポリペプチド、または天然に存在しない酵素は、未改変または天然に存在する酵素と比べて酵素特性を改善する少なくとも1種の変更された特徴を有する。一部の実施形態では、酵素特性を改善する少なくとも1種の変更された特徴は、増加/改善された安定性(例えば増加/改善された熱安定性)、増加/改善された比活性、増加/改善されたタンパク質発現、増加/改善された精製、増加/改善された処理能力、増加/改善された鎖置換、増加/改善された鋳型ジャンピング、および増加/改善された忠実度のうちの少なくとも1つを含む。
一実施形態では、本開示は、天然に存在しない酵素であって、鋳型核酸分子を、相補デオキシリボ核酸(cDNA)産物を生成するための逆転写と、約12℃、約15℃、約20℃、約25℃、約30℃、約32℃、約35℃、約40℃で測定した場合に、1塩基当たり少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約87%、少なくとも約90%、少なくとも約92%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、または少なくとも約99.5%の処理能力におけるcDNA産物の増幅とに供する、天然に存在しない酵素に関する。
一部の実施形態では、天然に存在しない酵素は、少なくとも1種の酵素特性に関して約1.0を超える性能指数を有する。一部の実施形態では、酵素特性は、改善された安定性(例えば改善された熱安定性)、比活性、タンパク質発現、精製、処理能力、鎖置換、鋳型ジャンピング、増加されたDNA/RNA親和性、および忠実度からなる群のうちの少なくとも1つである。
一実施形態では、本開示は、天然に存在しない酵素であって、鋳型核酸分子を、相補デオキシリボ核酸(cDNA)産物、核酸産物を生成するための逆転写と、約3時間もしくはそれ未満の期間、ならびに/または、改善された安定性(例えば改善された熱安定性)、比活性、タンパク質発現、精製、処理能力、鎖置換、鋳型ジャンピング、増加されたDNA/RNA親和性、および忠実度からなる群から選択される少なくとも1種の酵素特性に関して約1.0を超える性能指数におけるcDNA産物の増幅とに供する、天然に存在しない酵素に関する。一部の実施形態では、温度は、約25℃~約40℃(例えば約28℃、約30℃、約32℃、約35℃、または約37℃)である。一部の実施形態では、温度は、約8℃~約50℃(例えば約8℃、約20℃、約42℃、約45℃、または約50℃)である。
一実施形態では、本開示は、天然に存在しない酵素であって、鋳型核酸分子を、相補デオキシリボ核酸(cDNA)産物を生成するための逆転写と、3時間もしくはそれ未満の期間(例えば2.5時間もしくはそれ未満、2時間もしくはそれ未満、1.5時間もしくはそれ未満、1時間もしくはそれ未満、または30分間もしくはそれ未満)、ならびに/または、同じヌクレオチド基質に対する参照酵素の処理能力よりも少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約88%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または少なくとも約98%高い所与のヌクレオチド基質に対する処理能力におけるcDNA産物の増幅とに供する、天然に存在しない酵素に関する。
一実施形態では、本開示は、天然に存在しない酵素であって、鋳型核酸分子を、核酸産物を生成するための逆転写と、3時間もしくはそれ未満の期間(例えば2.5時間もしくはそれ未満、2時間もしくはそれ未満、1.5時間もしくはそれ未満、1時間もしくはそれ未満、または30分間もしくはそれ未満)、ならびに/または、同じヌクレオチド基質に対する参照酵素の処理能力よりも少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約88%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または少なくとも約98%高い所与のヌクレオチド基質に対する処理能力における核酸産物の増幅とに供する、天然に存在しない酵素に関する。
一実施形態では、本開示は、改変された逆転写酵素を使用した核酸増幅に核酸分子を供することを含む、核酸分子を増幅する方法を提供する。一部の実施形態では、逆転写酵素は、約4℃、約8℃、約12℃、約30℃、約28℃、約29℃、約32℃、約35℃、約37℃、約42℃、約50℃、または約42℃を超える温度で、1塩基当たり少なくとも約80%、少なくとも約88%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または少なくとも約98%の処理能力において、核酸分子を増幅することができる。
一部の実施形態では、本開示の方法は、改変された逆転写酵素を使用して鋳型核酸分子を逆転写に付して、核酸分子を得ることをさらに含む。一部の実施形態では、核酸分子は無細胞核酸分子である。一部の実施形態では、鋳型核酸分子は無細胞核酸分子である。
一部の実施形態では、プライマー伸長または延長反応を利用して増幅産物を生成する。プライマー伸長/延長反応は、ある変性時間の、ある変性温度における反応混合物のインキュベートと、ある延長時間の、ある延長温度における反応混合物のインキュベートとのサイクルを含み得る。
標的核酸を増幅し、増幅産物を生成するためには、任意の種類の核酸増幅反応を使用してよい。さらに、核酸の増幅は、線形、指数関数的、またはそれらの組合せであってよい。増幅は、エマルジョンベースであってもよいし、またはエマルジョンベースでなくてもよい。核酸増幅法の非限定的な例としては、逆転写、プライマー伸長、ポリメラーゼ連鎖反応、リガーゼ連鎖反応、ヘリカーゼ依存性増幅、非対称増幅、ローリングサークル増幅、および多置換増幅(MDA:multiple displacement amplification)が挙げられる。一部の実施形態では、増幅産物はDNAであり得る。標的RNAを増幅する場合、RNAの逆転写によってDNAを得ることができ、その後、DNAの増幅を使用して、増幅されたDNA産物を生成することができる。増幅されたDNA産物は、生体試料中の標的RNAの存在を示し得る。DNAを増幅する場合、任意のDNA増幅を用いてよい。DNA増幅法の非限定的な例としては、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、PCRの変化形(例えば、リアルタイムPCR、アレル特異的PCR、アセンブリーPCR、非対称PCR、デジタルPCR、エマルジョンPCR、ダイヤルアウトPCR、ヘリカーゼ依存性PCR、ネステッドPCR、ホットスタートPCR、インバースPCR、メチル化特異的PCR、ミニプライマーPCR、マルチプレックスPCR、ネステッドPCR、オーバーラップ伸長PCR、熱非対称インターレースPCR、タッチダウンPCR)、およびリガーゼ連鎖反応(LCR)が挙げられる。一部の場合では、DNA増幅は線形である。一部の場合では、DNA増幅は指数関数的である。一部の場合では、DNA増幅は、増幅されたDNA産物の検出感度を改善することができるネステッドPCRを用いて達成される。
変性温度は、例えば、解析される特定の生体試料、生体試料中の標的核酸の特定の供給源(例えば、ウイルス粒子、細菌)、使用される試薬、および/または所望の反応条件に応じて異なり得る。一部の実施形態では、変性温度は約80℃~約110℃であり得る。一部の実施形態では、変性温度は約90℃~約100℃であり得る。一部の実施形態では、変性温度は約90℃~約97℃であり得る。一部の例では、変性温度は約92℃~約95℃であり得る。さらに他の例では、変性温度は、約80℃、81℃、82℃、83℃、84℃、85℃、86℃、87℃、88℃、89℃、90℃、91℃、92℃、93℃、94℃、95℃、96℃、97℃、98℃、99℃、または100℃であり得る。
変性時間は、例えば、解析される特定の生体試料、生体試料中の標的核酸の特定の供給源(例えば、ウイルス粒子、細菌)、使用される試薬、および/または所望の反応条件に応じて異なり得る。一部の実施形態では、変性時間は、約300秒、240秒、180秒、120秒、90秒、60秒、55秒、50秒、45秒、40秒、35秒、30秒、25秒、20秒、15秒、10秒、5秒、2秒、もしくは1秒未満、またはそれと等しくてよい。例えば、変性時間は、約180秒、120秒、90秒、60秒、55秒、50秒、45秒、40秒、35秒、30秒、25秒、20秒、15秒、10秒、5秒、2秒、または1秒以下であってよい。
延長または伸長温度は、例えば、解析される特定の生体試料、生体試料中の標的核酸の特定の供給源(例えば、ウイルス粒子、細菌)、使用される試薬、および/または所望の反応条件に応じて異なり得る。一部の実施形態では、延長温度は約30℃~約80℃であり得る。一部の実施形態では、延長温度は約35℃~約72℃であり得る。一部の実施形態では、延長温度は約45℃~約68℃であり得る。一部の実施形態では、延長温度は約35℃~約65℃であり得る。一部の実施形態では、延長温度は約40℃~約67℃であり得る。一部の実施形態では、延長温度は約50℃~約68℃であり得る。一部の実施形態では、延長温度は、約0℃、1℃、2℃、3℃、4℃、5℃、6℃、7℃、8℃、9℃、10℃、11℃、12℃、13℃、14℃、15℃、16℃、17℃、18℃、19℃、34℃、33℃、32℃、31℃、30℃、20℃、21℃、22℃、23℃、24℃、25℃、26℃、27℃、28℃、29℃、35℃、36℃、37℃、38℃、39℃、40℃、41℃、42℃、43℃、44℃、45℃、46℃、47℃、48℃、49℃、50℃、51℃、52℃、53℃、54℃、55℃、56℃、57℃、58℃、59℃、60℃、61℃、62℃、63℃、64℃、65℃、66℃、67℃、68℃、69℃、70℃、71℃、72℃、73℃、74℃、75℃、76℃、77℃、78℃、79℃、または80℃であり得る。
延長時間は、例えば、解析される特定の生体試料、生体試料中の標的核酸の特定の供給源(例えば、ウイルス粒子、細菌)、使用される試薬、および/または所望の反応条件に応じて異なり得る。一部の実施形態では、延長時間は、約360秒未満またはそれに等しいか、約300秒、240秒、180秒、120秒、90秒、60秒、55秒、50秒、45秒、40秒、35秒、30秒、25秒、20秒、15秒、10秒、5秒、2秒、もしくは1秒未満またはそれに等しくてよい。一部の実施形態では、延長時間は、約120秒、90秒、80秒、70秒、65秒、60秒、55秒、50秒、45秒、40秒、35秒、30秒、25秒、20秒、15秒、10秒、5秒、2秒、または1秒以下であってよい。
一部の実施形態では、複数サイクルのプライマー伸長反応を実行することができる。任意の適した数のサイクルを実行してよい。一部の実施形態では、実行されるサイクルの数は、約100、90、80、70、60、50、40、30、20、10、または5サイクル未満であり得る。実行されるサイクルの数は、例えば、検出可能な増幅産物(例えば、生体試料中の標的RNAの存在を示す検出可能な量の増幅されたDNA産物)を得るのに必要なサイクル数(例えば、サイクル閾値(Ct))に依存し得る。一部の実施形態では、検出可能な増幅産物(例えば、生体試料中の標的RNAの存在を示す検出可能な量のDNA産物)を得るのに必要なサイクル数は、約100サイクル、75サイクル、70サイクル、65サイクル、60サイクル、55サイクル、50サイクル、40サイクル、35サイクル、30サイクル、25サイクル、20サイクル、15サイクル、10サイクル、8サイクル、7サイクル、5サイクル、もしくは4サイクル未満、または約100サイクル、75サイクル、70サイクル、65サイクル、60サイクル、55サイクル、50サイクル、40サイクル、35サイクル、30サイクル、25サイクル、20サイクル、15サイクル、10サイクル、8サイクル、7サイクル、5サイクル、もしくは4サイクルであり得る。さらに、一部の実施形態では、検出可能な量の増幅可能な産物(例えば、生体試料中の標的RNAの存在を示す検出可能な量のDNA産物)は、100、75、70、65、60、55、50、45、40、35、30、25、20、15、10、9、8、7、6、5、4、3、2、1未満のサイクル閾値(Ct)で得られる場合がある。
一部の実施形態では、増幅ステップ(例えば、プライマー増幅、鋳型増幅、核酸増幅)は、PCRステップを含む。一部の実施形態では、各PCRサイクルは、変性ステップ、アニーリングステップ、および伸長ステップを含み得る。一部の実施形態では、各PCRサイクルは、変性ステップおよび伸長ステップを含み得る。一部の実施形態では、PCRは、少なくとも約、または約、または多くとも約1サイクル、少なくとも約、または約、または多くとも約4サイクル、少なくとも約、または約、または多くとも約5サイクル、少なくとも約、または約、または多くとも約10サイクル、少なくとも約、または約、または多くとも約15サイクル、少なくとも約、または約、または多くとも約20サイクル、少なくとも約、または約、または多くとも約25サイクル、少なくとも約、または約、または多くとも約30サイクル、少なくとも約、または約、または多くとも約35サイクル、少なくとも約、または約、または多くとも約40サイクル、少なくとも約、または約、または多くとも約45サイクル、少なくとも約、または約、または多くとも約50サイクル、少なくとも約、または約、または多くとも約55サイクル、少なくとも約、または約、または多くとも約60サイクル、少なくとも約、または約、または多くとも約65サイクル、少なくとも約、または約、または多くとも約70サイクル、少なくとも約、または約、または多くとも約75サイクル、少なくとも約、または約、または多くとも約80サイクル、少なくとも約、または約、または多くとも約90サイクル、少なくとも約、または約、または多くとも約95サイクル、少なくとも約、または約、または多くとも約100サイクル、少なくとも約、または約、または多くとも約110サイクル、少なくとも約、または約、または多くとも約120サイクル、少なくとも約、または約、または多くとも約130サイクル、少なくとも約、または約、または多くとも約140サイクル、少なくとも約、または約、または多くとも約150サイクル、少なくとも約、または約、または多くとも約160を含む。一部の実施形態では、PCRは、約10サイクル~40サイクル、約20サイクル~40サイクル、約20サイクル~38サイクル、約20サイクル~35サイクル、約10サイクル~35サイクル、約10サイクル~30サイクル、約25サイクル~30サイクル、約20サイクル~30サイクル、約4サイクル~8サイクル、または約28サイクル~32サイクルを含む。一部の実施形態では、PCRサイクルを始める前に3分間95℃に反応物を加熱する。一部の実施形態では、各PCRサイクルは、95℃で3秒間、および62℃で20秒間を含む。一部の実施形態では、各PCRサイクルは、95℃で3秒間、54℃で10秒間、および64℃で20秒間を含む。一部の実施形態では、各PCRサイクルは、95℃で3秒間、および64℃で20秒間を含む。一部の実施形態では、各PCRサイクルは、95℃で3秒間、および62℃で60秒間を含む。一部の実施形態では、各PCRサイクルは、95℃で3秒間、54℃で10秒間、および64℃で10秒間を含む。一部の実施形態では、PCRは30サイクルを含む。一部の実施形態では、PCRサイクルの完了後に68℃に反応物を加熱する。一部の実施形態では、PCRサイクルの完了後、約1秒~約5秒、約1秒~約5分、約1分~約5分、68℃に反応物を加熱する。一部の実施形態では、本明細書に記載されているPCR法は、少なくとも約5秒の長さ、少なくとも約6秒の長さ、少なくとも約7秒の長さ、少なくとも約8秒の長さ、少なくとも約9秒の長さ、少なくとも約10秒の長さ、少なくとも約11秒の長さ、少なくとも約12秒の長さ、少なくとも約13秒の長さ、少なくとも約14秒の長さ、少なくとも約15秒の長さ、少なくとも約20秒の長さ、少なくとも約30秒の長さ、少なくとも約40秒の長さ、少なくとも約50秒の長さ、少なくとも約60秒の長さ、少なくとも約90秒の長さ、少なくとも約120秒の長さ、少なくとも約150秒の長さ、少なくとも約180秒の長さ、少なくとも約210秒の長さ、少なくとも約240秒の長さ、少なくとも約270秒の長さ、少なくとも約300秒の長さ、少なくとも約330秒の長さ、少なくとも約360秒の長さ、少なくとも約390秒の長さ、またはそれよりも長い伸長または延長ステップを含む。
増幅によって増幅された標的核酸の存在を示す検出可能な量の増幅産物がもたらされる時間は、標的核酸が得られた生体試料、実行される特定の核酸増幅反応、および所望される増幅反応のサイクルの特定の数に応じて異なり得る。一部の実施形態では、標的核酸の増幅は、標的核酸の存在を示す検出可能な量の増幅産物を、120分もしくはそれ未満、90分もしくはそれ未満、60分もしくはそれ未満、50分もしくはそれ未満、45分もしくはそれ未満、40分もしくはそれ未満、35分もしくはそれ未満、30分もしくはそれ未満、25分もしくはそれ未満、20分もしくはそれ未満、15分もしくはそれ未満、10分もしくはそれ未満、または5分もしくはそれ未満の期間でもたらし得る。
一部の実施形態では、生体試料は、プライマー伸長反応の実行に先立って予熱され得る。生体試料が予熱される温度(例えば予熱温度)および時間(例えば予熱時間)は、例えば、解析される特定の生体試料に応じて異なり得る。一部の例では、生体試料は、約60分、50分、40分、30分、25分、20分、15分、10分、9分、8分、7分、6分、5分、4分、3分、2分、1分、45秒、30秒、20秒、15秒、10秒、または5秒以下の間、予熱され得る。一部の例では、生体試料は、約80℃~約110℃の温度で予熱され得る。一部の例では、生体試料は、約90℃~約100℃の温度で予熱され得る。一部の例では、生体試料は、約90℃~約97℃の温度で予熱され得る。一部の例では、生体試料は、約92℃~約95℃の温度で予熱され得る。一部の実施形態では、生体試料は、約80℃、81℃、82℃、83℃、84℃、85℃、86℃、87℃、88℃、89℃、90℃、91℃、92℃、93℃、94℃、95℃、96℃、97℃、98℃、99℃、または100℃の温度で予熱され得る。
一部の実施形態では、核酸増幅を実行するために必要な試薬は、存在または非存在が増幅産物の存在を示す検出可能なシグナルをもたらすレポーター剤を含む場合もある。検出可能なシグナルの強度は、増幅産物の量に比例し得る。最初に増幅される標的核酸とは異なる種類の核酸から増幅産物が生成される一部の場合では、検出可能なシグナルの強度は、最初に増幅された標的核酸の量に比例し得る。例えば、逆転写から得られるDNAの並行する逆転写および増幅によって標的RNAを増幅する場合、両方の反応に必要な試薬は、レポーター剤を含んでいてもよく、増幅されたDNA産物および/または増幅された標的RNAの存在を示す検出可能なシグナルをもたらし得る。検出可能なシグナルの強度は、増幅されたDNA産物および/または増幅された元の標的RNAの量に比例し得る。レポーター剤の使用により、DNA増幅のためのリアルタイムPCRを含むリアルタイム増幅法も可能になる。
レポーター剤は、共有結合的もしくは非共有結合的連結または相互作用により、増幅産物を含む核酸と連結していてよい。非共有結合的連結または相互作用の非限定的な例としては、イオン性相互作用、ファンデルワールス力、疎水性相互作用、水素結合、およびそれらの組合せが挙げられる。一部の実施形態では、レポーター剤は、最初の反応物質に結合する場合があり、レポーター剤レベルの変化を使用して、増幅産物を検出することができる。一部の実施形態では、レポーター剤は、核酸増幅が進行して初めて検出可能(または検出不可能)になる場合がある。一部の実施形態では、光学活性色素(例えば蛍光色素)をレポーター剤として使用してよい。色素の非限定的な例としては、SYBRグリーン、SYBRブルー、DAPI、プロピジウムヨード(propidium iodine)、Hoeste、SYBRゴールド、臭化エチジウム、アクリジン、プロフラビン、アクリジンオレンジ、アクリフラビン、フルオロクマリン(fluorcoumanin)、エリプチシン、ダウノマイシン、クロロキン、ディスタマイシンD、クロモマイシン、ホミジウム、ミスラマイシン、ルテニウムポリピリジル、アントラマイシン、フェナントリジンおよびアクリジン、臭化エチジウム、ヨウ化プロピジウム、ヨウ化ヘキシジウム、ジヒドロエチジウム、エチジウムホモ二量体1および2、エチジウムモノアジド、およびACMA、Hoechst 33258、Hoechst 33342、Hoechst 34580、DAPI、アクリジンオレンジ、7-AAD、アクチノマイシンD、LDS751、ヒドロキシスチルバミジン、SYTOX Blue、SYTOX Green、SYTOX Orange、POPO-1、POPO-3、YOYO-1、YOYO-3、TOTO-1、TOTO-3、JOJO-1、LOLO-1、BOBO-1、BOBO-3、PO-PRO-1、PO-PRO-3、BO-PRO-1、BO-PRO-3、TO-PRO-1、TO-PRO-3、TO-PRO-5、JO-PRO-1、LO-PRO-1、YO-PRO-1、YO-PRO-3、PicoGreen、OliGreen、RiboGreen、SYBR Gold、SYBR Green I、SYBR Green II、SYBR DX、SYTO-40、-41、-42、-43、-44、-45(ブルー)、SYTO-13、-16、-24、-21、-23、-12、-11、-20、-22、-15、-14、-25(グリーン)、SYTO-81、-80、-82、-83、-84、-85(オレンジ)、SYTO-64、-17、-59、-61、-62、-60、-63(レッド)、フルオレセイン、フルオレセインイソチオシアネート(FITC)、テトラメチルローダミンイソチオシアネート(TRITC)、ローダミン、テトラメチルローダミン、R-フィコエリトリン、Cy-2、Cy-3、Cy-3.5、Cy-5、Cy5.5、Cy-7、Texas Red、Phar-Red、アロフィコシアニン(APC)、Sybr Green I、Sybr Green II、Sybr Gold、CellTracker Green、7-AAD、エチジウムホモ二量体I、エチジウムホモ二量体II、エチジウムホモ二量体III、臭化エチジウム、ウンベリフェロン、エオシン、緑色蛍光タンパク質、エリスロシン、クマリン、メチルクマリン、ピレン、マラカイトグリーン、スチルベン、ルシファーイエロー、カスケードブルー、ジクロロトリアジニルアミンフルオレセイン、塩化ダンシル、蛍光ランタニド複合体、例えばユーロピウムおよびテルビウムを含むもの、カルボキシテトラクロロフルオレセイン、5および/または6-カルボキシフルオレセイン(FAM)、5-(または6-)ヨードアセトアミドフルオレセイン、5-{[2(および3)-5-(アセチルメルカプト)-スクシニル]アミノ}フルオレセイン(SAMSA-フルオレセイン)、リサミンローダミンBスルホニルクロリド、5および/または6カルボキシローダミン(ROX)、7-アミノ-メチル-クマリン、7-アミノ-4-メチルクマリン-3-酢酸(AMCA)、BODIPYフルオロフォア、8-メトキシピレン-1,3,6-トリスルホン酸三ナトリウム塩、3,6-ジスルホネート-4-アミノ-ナフタルイミド、フィコビリンタンパク質、AlexaFluor 350、405、430、488、532、546、555、568、594、610、633、635、647、660、680、700、750、および790色素、DyLight 350、405、488、550、594、633、650、680、755、および800色素、または他のフルオロフォアが挙げられる。
一部の実施形態では、レポーター剤は、増幅産物とハイブリダイズさせると光学活性がある配列特異的オリゴヌクレオチドプローブであってよい。プローブの増幅産物に対する配列特異的結合のため、オリゴヌクレオチドプローブの使用によって検出の特異性および感度を増加させることができる。プローブは、光学活性のレポーター剤(例えば色素)のいずれかに連結してよく、関連した色素の光学活性を遮断することができるクエンチャーを含んでいてもよい。レポーター剤として有用であり得るプローブの非限定的な例としては、TaqManプローブ、TaqMan Tamaraプローブ、TaqMan MGBプローブ、またはLionプローブが挙げられる。一部の実施形態では、レポーター剤は放射性種であり得る。放射性種の非限定的な例としては、14C、123I、124I、125I、131I、99mTc、35S、または3Hが挙げられる。一部の実施形態では、レポーター剤は、検出可能なシグナルを発生させることができる酵素であり得る。検出可能なシグナルは、酵素の基質、または酵素が複数の基質を有する場合は特定の基質との酵素の活性によってもたらされ得る。レポーター剤として使用され得る酵素の非限定的な例としては、アルカリホスファターゼ、西洋ワサビペルオキシダーゼ、I2-ガラクトシダーゼ、アルカリホスファターゼ、β-ガラクトシダーゼ、アセチルコリンエステラーゼ、およびルシフェラーゼが挙げられる。
一部の実施形態では、増幅産物(例えば、増幅されたDNA産物、増幅されたRNA産物)が検出され得る。増幅されたDNAを含む増幅産物の検出は、任意の適した検出法によって達成され得る。使用される特定の種類の検出法は、例えば、特定の増幅産物、増幅に使用される反応容器の種類、反応混合物中の他の試薬、レポーター剤が反応混合物中に含まれていたか否か、およびレポーター剤が使用された場合は、使用されたレポーター剤の特定の種類に依存し得る。検出法の非限定的な例としては、光学的検出、分光学的検出、静電気的検出、電気化学的検出などが挙げられる。光学的検出法としては、蛍光定量およびUV-可視光吸収が挙げられるが、これらに限定されない。分光学的検出法としては、質量解析、核磁気共鳴(NMR)分光法、および赤外分光法が挙げられるが、これらに限定されない。静電気的検出法としては、例えばゲル電気泳動、SDS-PAGEゲルなどのゲルベースの技術が挙げられるが、これらに限定されない。電気化学的検出法としては、増幅産物の高速液体クロマトグラフィー分離後の増幅産物の電気化学的検出が挙げられるが、これに限定されない。
一部の実施形態では、方法の要素を完了するために要求される時間は、方法の特定のステップに応じて異なり得る。一部の実施形態では、方法の要素を完了するための時間量は、約5分~約120分であり得る。一部の実施形態では、方法の要素を完了するための時間量は、約5分~約60分であり得る。一部の実施形態では、方法の要素を完了するための時間量は、約5分~約30分であり得る。一部の実施形態では、方法の要素を完了するための時間量は、120分未満もしくはそれに等しい、90分未満もしくはそれに等しい、75分未満もしくはそれに等しい、60分未満もしくはそれに等しい、45分未満もしくはそれに等しい、40分未満もしくはそれに等しい、35分未満もしくはそれに等しい、30分未満もしくはそれに等しい、25分未満もしくはそれに等しい、20分未満もしくはそれに等しい、15分未満もしくはそれに等しい、10分未満もしくはそれに等しい、または5分未満もしくはそれと等しくてよい。
一部の実施形態では、反応物は、産物の産生、プライマー伸長、タンパク質発現、PCR増幅、または鋳型ジャンピングに適したpHを有し得る。一部の実施形態では、反応物のpHは、約5~約9、約6~約9、約7~約9、約8~約9の範囲であり得る。一部の実施形態では、pHの範囲は、約pH2~約pH10、約pH4~約pH10、約pH2~約pH8、約pH4~約pH8、約pH5~約pH8、約pH5~約pH7、約pH6~約pH11、約pH6~約pH12、約pH5~pH13、約pH5~約pH14である。一部の実施形態では、pHは、約2.0、約2.5、約3.0、約3.5、約4.0、約4.5、約5.0、約5.5、約6.0、約6.5、約7.0、約7.5、約8.0、約8.5、約9.0、約9.5、約10.0、約10.5、約11、約11.5、約12、約12.5、約13、約13.5、約14である。
一部の実施形態では、本開示の任意の方法は、界面活性剤を含み得る。一部の実施形態では、界面活性剤は、非イオン性および/または双性イオン性界面活性剤である。一部の実施形態では、非イオン性界面活性剤は、tween、triton、Triton CF-21、Triton CF-32、Triton DF-12、Triton DF-16、Triton GR-SM、Triton N-101(ポリオキシエチレン分枝ノニルフェニルエーテル)、Triton QS-15、Triton QS-44、Triton RW-75(ポリエチレングリコール260モノ(ヘキサデシル/オクタデシル)エーテルおよび1-オクタデカノール)、Triton X-100(ポリエチレングリコールtert-オクチルフェニルエーテル)、Triton X-102、Triton X-15、Triton X-151、Triton X-200、Triton X-207、Triton X-114、Triton X-165、Triton X-305、Triton X-405(ポリオキシエチレン(40)イソオクチルフェニルエーテル)、Triton X-405還元型(ポリオキシエチレン(40)イソオクチルシクロヘキシルエーテル)、Triton X-45(ポリエチレングリコール4-tert-オクチルフェニルエーテル)、Triton X-705-70;TWEEN 20(ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート)、TWEEN 21(ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート)、TWEEN 40(ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノパルミテート)、TWEEN 60(ポリエチレングリコールソルビタンモノステアレート)、TWEEN 61(ポリエチレングリコールソルビタンモノステアレート)、TWEEN 65(ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート)、TWEEN 80(ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート)、TWEEN 81(ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート)、TWEEN 85(ポリオキシエチレン(20)ソルビタントリオレエート)を含む任意の形態のTWEEN;Brij、Brij 30(ポリオキシエチレン4ラウリルエーテル)Brij 35(ポリオキシエチレン23ラウリルエーテル)、Brij 52(ポリオキシエチレン2セチルエーテル)、Brij56(ポリオキシエチレン10セチルエーテル)、Brij 58(ポリオキシエチレン20セチルエーテル)、Brij 72(ポリオキシエチレン2ステアリルエーテル)、Brij 76(ポリオキシエチレン10ステアリルエーテル)、Brij 78(ポリオキシエチレン20ステアリルエーテル)、Brij 92(ポリオキシエチレン2オレイルエーテル)、Brij 97(ポリオキシエチレン10オレイルエーテル)、Brij 98(ポリオキシエチレン20オレイルエーテル)、Brij700(ポリオキシエチレン100ステアリルエーテル、オクチルチオグルコシド、マルトシド、およびそれらの組合せからなる群から選択される。
一部の実施形態では、本開示に従って任意の分子を産生するための本明細書に開示されている任意の方法は、少なくとも1種の塩を含む。一部の実施形態では、塩は、NaCl、LiCl、AlCl3、CuCl2、MgCl2、InCl3、SnCl4、CrCl2、CrCl3、KCl、NaI、KI、TMACl(塩化テトラメチルアンモニウム)、TEACl(塩化テトラエチルアンモニウム)、KSCN、CsSCN、KCH3COO、CH3COONa、C5H8KNO4、C5H8NNaO4、CsCl、およびそれらの任意の組合せからなる群から選択される少なくとも1種のメンバーである。一部の実施形態では、本開示に従って任意の分子を産生するための本明細書に開示されている任意の方法は、NaClを含む。一部の実施形態では、分子またはライブラリーを産生するために十分な条件は、NaClを含む。一部の実施形態では、反応物は、産物の産生に、プライマー伸長、タンパク質発現、PCR増幅、または鋳型ジャンピングに適した塩濃度および/またはNaClを有し得る。一部の実施形態では、NaCl濃度は、約50mM~約1000mM、約100mM~約500mM、約200mM~約300mM、約200mM~約600mMである。一部の実施形態では、NaCl濃度は、少なくとも約、多くとも約、もしくは約50mM、少なくとも約、多くとも約、もしくは約100mM、少なくとも約、多くとも約、もしくは約150mM、少なくとも約、多くとも約、もしくは約200mM、少なくとも約、多くとも約、もしくは約250mM、少なくとも約、多くとも約、もしくは約300mM、少なくとも約、多くとも約、もしくは約350mM、少なくとも約、多くとも約、もしくは約400mM、少なくとも約、多くとも約、もしくは約450mM、少なくとも約、多くとも約、もしくは約500mM、少なくとも約、多くとも約、もしくは約550mM、少なくとも約、多くとも約、もしくは少なくとも約、多くとも約、もしくは約600mM、少なくとも約、多くとも約、もしくは約650mM、少なくとも約、多くとも約、もしくは約700mM、少なくとも約、多くとも約、もしくは約750mM、少なくとも約、多くとも約、もしくは約800mM、少なくとも約、多くとも約、もしくは約850mM、少なくとも約、多くとも約、もしくは約900mM、少なくとも約、多くとも約、もしくは約950mM、または少なくとも約、多くとも約、もしくは約1000mMである。一部の実施形態では、NaClは、本開示の酵素またはポリペプチドの(例えば逆転写酵素の)酵素活性および/または鋳型ジャンピングを改善し得る。
一部の実施形態では、反応物は、産物の産生に、プライマー伸長、タンパク質発現、PCR増幅、または鋳型ジャンピングに適したヌクレオチド(例えばdNTP)濃度を有し得る。一部の実施形態では、反応物中の総dNTP濃度は、約50μM~約1000μM、約100μM~約500μM、約200μM~約300μM、約200μM~約600μMであり得る。一部の実施形態では、総dNTP濃度は、少なくとも約、多くとも約、もしくは約50μM、少なくとも約、多くとも約、もしくは約100μM、少なくとも約、多くとも約、もしくは約150μM、少なくとも約、多くとも約、もしくは約200μM、少なくとも約、多くとも約、もしくは約250μM、少なくとも約、多くとも約、もしくは約300μM、少なくとも約、多くとも約、もしくは約350μM、少なくとも約、多くとも約、もしくは約400μM、少なくとも約、多くとも約、もしくは約450μM、少なくとも約、多くとも約、もしくは約500μM、少なくとも約、多くとも約、もしくは約550μM、少なくとも約、多くとも約、もしくは少なくとも約、多くとも約、もしくは約600μM、少なくとも約、多くとも約、もしくは約650μM、少なくとも約、多くとも約、もしくは約700μM、少なくとも約、多くとも約、もしくは約750μM、少なくとも約、多くとも約、もしくは約800μM、少なくとも約、多くとも約、もしくは約850μM、少なくとも約、多くとも約、もしくは約900μM、少なくとも約、多くとも約、もしくは約950μM、または少なくとも約、多くとも約、もしくは約1000μMである。一部の実施形態では、各dNTPの総濃度は、少なくとも約、多くとも約、または約1μM;少なくとも約、多くとも約、または約2μM;少なくとも約、多くとも約、または約3μM;少なくとも約、多くとも約、または約4μM;少なくとも約、多くとも約、または約5μM;少なくとも約、多くとも約、または約6μM;少なくとも約、多くとも約、または約7μM;少なくとも約、多くとも約、または約8μM;少なくとも約、多くとも約、または約9μM;少なくとも約、多くとも約、または約10μM;少なくとも約、多くとも約、または約15μM;少なくとも約、多くとも約、または約20μM;少なくとも約、多くとも約、または約25μM;少なくとも約、多くとも約、または約30μM;少なくとも約、多くとも約、または約35μM;少なくとも約、多くとも約、または約40μM;少なくとも約、多くとも約、または約45μM;少なくとも約、多くとも約、または約50μM;少なくとも約、多くとも約、または約55μM;少なくとも約、多くとも約、または約60μM;少なくとも約、多くとも約、または約65μM;少なくとも約、多くとも約、または約70μM;少なくとも約、多くとも約、または約75μM;少なくとも約、多くとも約、または約80μM;少なくとも約、多くとも約、または約85μM;少なくとも約、多くとも約、または約90μM;少なくとも約、多くとも約、または約95μM;少なくとも約、多くとも約、または約100μM;少なくとも約、多くとも約、または約250μM;少なくとも約、多くとも約、または約500μM;少なくとも約、多くとも約、または約1000μM;少なくとも約、多くとも約、または約10000μMである。一部の実施形態では、各dNTPの総濃度は、約2μM~約5μM、約2μM~約10μM、約2μM~約20μM、約2μM~約50μM、約2μM~約100μM、約2μM~約250μM、約5μM~約10μM、約5μM~約50μM、約5μM~約250μM、約5μM~約1000μMである。
一部の実施形態では、各dNTPの濃度は、1種または複数のdNTPの濃度と無関係、かつこれと異なっていてよい。一部の実施形態では、各dNTPの濃度、例えば各dCTP、dGTP、dTTP、またはdATPの濃度は、少なくとも1種の他のdNTPの濃度と無関係、かつこれと異なっていてよい。一部の実施形態では、1種のdNTP(例えばdCTP、dGTP、dTTP、またはdATP)の濃度は、少なくとも1種の他のdNTP(例えばdCTP、dGTP、dTTP、またはdATP)と、少なくとも約、または多くとも約、または約1倍、2倍、3倍、4倍、5倍、7倍、10倍、20倍、35倍、50倍、75倍、90倍、100倍、200倍、500倍、または1000倍異なっていてよい。
一部の実施形態では、反応混合物はpH調整剤を含む。目的のpH調整剤としては、水酸化ナトリウム、塩酸、リン酸緩衝液、トリス緩衝剤、クエン酸緩衝液などが挙げられるが、これらに限定されない。例えば、反応混合物のpHは、適切な量のpH調整剤を添加することにより、所望の範囲に調整することができる。
産物の産生に適した温度範囲は、用いられる特定のポリメラーゼ、用いられるいずれかの任意選択のプライマーの融解温度などの要因によって異なり得る。一部の実施形態では、ポリメラーゼとしては、逆転写酵素、モロニーマウス白血病ウイルス(MMLV)逆転写酵素、R2逆転写酵素、RNA指向性DNAポリメラーゼ、DNA指向性DNAポリメラーゼ、非LTRレトロトランスポゾン、R2非LTRレトロトランスポゾン、逆転写酵素活性を有するポリペプチド、またはそれらの任意のバリアント、またはそれらの任意の組合せを挙げることができるが、これらに限定されない。
一部の実施形態では、産物を産生するのに十分な条件は、反応混合物を、約4℃~約72℃、約16℃~約70℃、約37℃~約50℃、約40℃~約45℃、約30℃~約42℃、約25℃~約42℃、約25℃~約30℃、約28℃~約32℃、約29℃~約31℃の範囲の温度にすることを含む。一部の実施形態では、温度は、約15℃、約16℃、約17℃、約18℃、約19℃、約20℃、約21℃、約22℃、約23℃、約24℃、約25℃、約26℃、約27℃、約28℃、約29℃、約30℃、約31℃、約32℃、約33℃、約34℃、約35℃、約36℃、約37℃、約38℃、約39℃、約40℃、約41℃、約42℃、約43℃、約44℃、約45℃、約46℃、約47℃、約48℃、約49℃、約50℃、約51℃、約52℃、約53℃、約54℃、約55℃、約56℃、約57℃、約58℃、約59℃、約60℃、約61℃、約62℃、約63℃、約64℃、約65℃、約66℃、約67℃、約68℃、約69℃、約70℃、約71℃、約72℃、約73℃、約74℃、または約75℃である。一部の実施形態では、温度は、約、または多くとも約42℃である。一部の実施形態では、温度は、約、または多くとも約50℃である。一部の実施形態では、温度は、約、または多くとも約35℃である。一部の実施形態では、温度は、約、または多くとも約25℃である。一部の実施形態では、温度は、約、または多くとも約30℃である。一部の実施形態では、反応物は、約20分~約3時間、約30分~約1.5時間、約30分~約1時間、約30分~約2時間、約1時間~約2時間、約1時間~約1.5時間、約30分~約5時間、約1時間~約3時間、約1時間~約4時間、約1時間~約5時間インキュベートされる。一部の実施形態では、反応物は、約1時間インキュベートされる。一部の実施形態では、反応物は、約20分、約30分、約40分、約50分、約1時間、約1.5時間、約2時間、約2.5時間、約3時間、約3.5時間、約4時間、約4.5時間、または約5時間インキュベートされる。一部の実施形態では、反応物は、少なくとも少なくとも約20分、少なくとも約30分、少なくとも約40分、少なくとも約50分、少なくとも約1時間、少なくとも約1.5時間、少なくとも約2時間、少なくとも約2.5時間、少なくとも約3時間、少なくとも約3.5時間、少なくとも約4時間、少なくとも約4.5時間、または少なくとも約5時間インキュベートされる。一部の実施形態では、反応物は、約30℃で約1時間、または約42℃で約1時間インキュベートされる。一部の実施形態では、分子または核酸分子を生成するのに十分な条件は、約1分~約5時間、約12℃~約42℃の温度を含む。一部の実施形態では、分子または核酸分子を生成するのに十分な条件は、約1分~約24時間、約8℃~約50℃の温度を含む。
一部の実施形態では、プライマーは、ある特定の長さになるように設計することができる。一部の実施形態では、プライマーは、約6~約100ヌクレオチド、約6~約90ヌクレオチド、約6~約80ヌクレオチド、約6~約70ヌクレオチド、約6~約60ヌクレオチド、約6~約50ヌクレオチド、約6~約40ヌクレオチド、約6~約30ヌクレオチド、約6~約20ヌクレオチド、または約6~約10ヌクレオチドの長さであってよい。一部の実施形態では、プライマーは、約25~約80、約25~約75、約25~約70、約25~約65、約25~約60、約25~約55、約25~約50、約25~約45、約25~約40、約25~約35、または約25~約30塩基の長さであってよい。一部の実施形態では、プライマーは、少なくとも約5、少なくとも約6、少なくとも約7、少なくとも約8、少なくとも約9、少なくとも約10、少なくとも約11、少なくとも約12、少なくとも約13、少なくとも約14、少なくとも約15、少なくとも約16、少なくとも約17、少なくとも約18、少なくとも約19、少なくとも約20、少なくとも約25、少なくとも約30、少なくとも約35、少なくとも約40、少なくとも約45、少なくとも約50、少なくとも約55、少なくとも約60、少なくとも約65、少なくとも約70、少なくとも約75、少なくとも約80、少なくとも約85、少なくとも約90、少なくとも約95、または少なくとも約100塩基の長さであってよい。一部の実施形態では、プライマーは、約5、約6、約7、約8、約9、約10、約11、約12、約13、約14、約15、約16、約17、約18、約19、約20、約25、約30、約35、約40、約45、約50、約55、約60、約65、約70、約75、約80、約85、約90、約95、または約100塩基の長さであってよい。一部の実施形態では、プライマーは、少なくとも約120、130、140、150、160、170、180、190、200、230、250、270、290、300、320、340、350、370、400、420、450、470、490、もしくは500、または約120、130、140、150、160、170、180、190、200、230、250、270、290、300、320、340、350、370、400、420、450、470、490、もしくは500以下、または約120、130、140、150、160、170、180、190、200、230、250、270、290、300、320、340、350、370、400、420、450、470、490、もしくは500であり得る。
一部の実施形態では、プライマーは、所与の融解温度(Tm)で標的にアニーリングするように設計することができる。一部の実施形態では、Tmは、約20℃~約100℃、約20℃~約90℃、約20℃~約80℃、約20℃~約70℃、約20℃~約60℃、約20℃~約50℃、約20℃~約40℃、または約20℃~約30℃であり得る。一部の実施形態では、Tmは、少なくとも約、多くとも約、または約20℃、21℃、22℃、23℃、24℃、25℃、26℃、27℃、28℃、29℃、30℃、31℃、32℃、33℃、34℃、35℃、36℃、37℃、38℃、39℃、40℃、41℃、42℃、43℃、44℃、45℃、46℃、47℃、48℃、49℃、50℃、51℃、52℃、53℃、54℃、55℃、56℃、57℃、58℃、59℃、60℃、61℃、62℃、63℃、64℃、65℃、66℃、67℃、68℃、69℃、70℃、71℃、72℃、73℃、74℃、75℃、76℃、77℃、78℃、79℃、80℃、81℃、82℃、83℃、84℃、85℃、86℃、87℃、88℃、89℃、90℃、91℃、92℃、83℃、84℃、85℃、96℃、97℃、98℃、99℃、または100℃であり得る。複数のプライマーを、ある範囲内、例えば、15℃、10℃、9℃、8℃、7℃、6℃、5℃、4℃、3℃、2℃、または1℃に及ぶ範囲内のTmを有するように設計してもよい。同一のTmを有するように複数のプライマーを設計してもよい。
一部の実施形態では、本開示の酵素、または改変された酵素(例えば改変された逆転写酵素)、またはタンパク質、またはポリペプチド、またはバリアント、またはPCR産物、またはcDNA分子、または鋳型、または核酸分子、または任意の構成要素が精製され得る。一部の実施形態では、断片化または分解された核酸(例えばRNAまたはDNA)が精製され得る。一部の実施形態では、逆転写酵素または改変された逆転写酵素が精製され得る。一部の実施形態では、R2逆転写酵素または改変されたR2逆転写酵素が精製され得る。一部の実施形態では、逆転写酵素活性を有する非LTRレトロトランスポゾンタンパク質もしくはポリペプチド、または逆転写酵素活性を有する改変された非LTRレトロトランスポゾンタンパク質もしくは改変されたポリペプチドがさらに精製され得る。一部の実施形態では、cDNA分子が精製され得る。一部の実施形態では、鋳型が精製され得る。一部の実施形態では、アクセプター核酸分子が精製され得る。
精製は、沈殿、超遠心分離;サイズ、電荷、疎水性、親和性、金属結合に基づくクロマトグラフィー法;HPLCを含み得る。一部の実施形態では、精製はカラムクロマトグラフィーを含む。一部の実施形態では、カラムクロマトグラフィーは、サイズ排除(SEC)、イオン交換(IEX)、親和性クロマトグラフィー、固定化金属イオン親和性クロマトグラフィー(IMAC)、Ni-IMACクロマトグラフィー、および/または疎水性相互作用(HIC)であり得る。一部の実施形態では、精製は、His-タグ親和性樹脂を含む。一部の実施形態では、精製は、1種のステップを含み得る。一部の実施形態では、精製は、2種のステップを含み得る。一部の実施形態では、2ステップの精製は、ニッケルおよびヘパリンを含む。一部の実施形態では、2ステップの精製は、ニッケルおよびヘパリンの親和性精製を含む。一部の実施形態では、2種の精製ステップは、1ステップの精製と比較してより高い活性および/または増加された鋳型ジャンピングを提供する。一部の実施形態では、精製はヘパリン親和性精製を含む。一部の実施形態では、精製は、親和性精製、Ni-NTA親和性、高速タンパク質液体クロマトグラフィー(FPLC)(例えば、AKTAシステムおよびBio-Rad FPLCシステム)、高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)(例えば、BeckmanおよびWatersのHPLC)を含み得る。一部の実施形態では、精製は、限定されるものではないが、イオン交換クロマトグラフィー(例えばQ、S)、サイズ排除クロマトグラフィー、塩勾配、親和性精製(例えばNi、Co、FLAG、マルトース、グルタチオン、プロテインA/G)、ゲル濾過、逆相、ceramic HYPERD(登録商標)イオン交換クロマトグラフィー、および疎水性相互作用カラム(HIC)を含み得る。また、SDS-PAGE(例えば、クーマシー、銀染色)、イムノブロット、Bradford、およびELISAなどの解析法も含まれ、これらは、典型的にはタンパク質または酵素組成物の純度を測定するために、産生または精製プロセスの任意のステップ中に利用され得る。
一部の実施形態では、2ステップ精製を使用して精製された酵素、タンパク質、ポリペプチド、R2逆転写酵素、逆転写酵素活性を有する非LTRレトロトランスポゾンタンパク質もしくはポリペプチド、逆転写酵素、またはそれらのバリアント、またはそれらの産物の全体的活性は、1ステップ精製を使用した全体的活性よりも、少なくとも約2%、少なくとも約5%、少なくとも約7%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約98%、少なくとも約99%高い。一部の実施形態では、精製された酵素、タンパク質、ポリペプチド、R2逆転写酵素、逆転写酵素活性を有する非LTRレトロトランスポゾンタンパク質もしくはポリペプチド、逆転写酵素、またはそれらのバリアント、またはそれらの産物の全体的活性は、精製されていない酵素、タンパク質、ポリペプチド、R2逆転写酵素、逆転写酵素活性を有する非LTRレトロトランスポゾンタンパク質もしくはポリペプチド、逆転写酵素、またはそれらのバリアント、またはそれらの産物の全体的活性よりも、少なくとも約0.5%、少なくとも約1%、少なくとも約1.5%、少なくとも約2%、少なくとも約5%、少なくとも約7%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約98%、少なくとも約99%高い。一部の実施形態では、精製された酵素、タンパク質、ポリペプチド、R2逆転写酵素、逆転写酵素活性を有する非LTRレトロトランスポゾンタンパク質もしくはポリペプチド、逆転写酵素、改変された酵素、改変された逆転写酵素、逆転写酵素活性を有する改変されたポリペプチド、またはそれらのバリアント、またはそれらの産物は、少なくとも約0.5%、少なくとも約1%、少なくとも約3%、少なくとも約もしくは約5%、少なくとも約もしくは約10%、少なくとも約もしくは約15%、少なくとも約もしくは約20%、少なくとも約もしくは約25%、少なくとも約もしくは約30%、少なくとも約もしくは約35%、少なくとも約もしくは約40%、少なくとも約もしくは約45%、少なくとも約もしくは約50%、少なくとも約もしくは約55%、少なくとも約もしくは約60%、少なくとも約もしくは約61%、少なくとも約もしくは約62%、少なくとも約もしくは約63%、少なくとも約もしくは約64%、少なくとも約もしくは約65%、少なくとも約もしくは約66%、少なくとも約もしくは約67%、少なくとも約もしくは約68%、少なくとも約もしくは約69%、少なくとも約もしくは約70%、少なくとも約もしくは約71%、少なくとも約もしくは約72%、少なくとも約もしくは約73%、少なくとも約もしくは約74%、少なくとも約もしくは約75%、少なくとも約もしくは約76%、少なくとも約もしくは約77%、少なくとも約もしくは約78%、少なくとも約もしくは約79%、少なくとも約もしくは約80%、少なくとも約もしくは約81%、少なくとも約もしくは約82%、少なくとも約もしくは約83%、少なくとも約もしくは約84%、少なくとも約もしくは約85%、少なくとも約もしくは約86%、少なくとも約もしくは約87%、少なくとも約もしくは約88%、少なくとも約もしくは約89%、少なくとも約もしくは約90%、少なくとも約もしくは約91%、少なくとも約もしくは約92%、少なくとも約もしくは約93%、少なくとも約もしくは約94%、少なくとも約もしくは約95%、少なくとも約もしくは約96%、少なくとも約もしくは約97%、少なくとも約もしくは約98%、または少なくとも約もしくは約99%純粋である。
一部の実施形態では、精製された酵素、タンパク質、ポリペプチド、R2逆転写酵素、逆転写酵素活性を有する非LTRレトロトランスポゾンタンパク質もしくはポリペプチド、逆転写酵素、またはそれらのバリアント、またはそれらの産物は、精製されていない酵素、タンパク質、ポリペプチド、R2逆転写酵素、逆転写酵素活性を有する非LTRレトロトランスポゾンタンパク質もしくはポリペプチド、逆転写酵素、またはそれらのバリアント、またはそれらの産物よりも、少なくとも約もしくは約1回、少なくとも約もしくは約2回、少なくとも約もしくは約3回、少なくとも約もしくは約4回、少なくとも約もしくは約5回、少なくとも約もしくは約6回、少なくとも約もしくは約7回、少なくとも約もしくは約8回、少なくとも約もしくは約9回、少なくとも約もしくは約10回、少なくとも約もしくは約15回、少なくとも約もしくは約20回、少なくとも約もしくは約25回、少なくとも約もしくは約30回、少なくとも約もしくは約40回、少なくとも約もしくは約50回、少なくとも約もしくは約70回、少なくとも約もしくは約80回、少なくとも約もしくは約90回、少なくとも約もしくは約100回、少なくとも約もしくは約150回、少なくとも約もしくは約200回、少なくとも約もしくは約250回、少なくとも約もしくは約300回、少なくとも約もしくは約350回、少なくとも約もしくは約400回、少なくとも約もしくは約500回、少なくとも約もしくは約700回、少なくとも約もしくは約1000回、少なくとも約もしくは約10000回多い鋳型ジャンピング、および/または高い強度をもたらす。
無細胞DNAおよび循環腫瘍DNA
一部の実施形態では、循環腫瘍(ctDNA)の含量を得ることは、PCRを含み得る。一部の実施形態では、ctDNAの含量を得ることは、デジタルPCRを含み得る。一部の実施形態では、ctDNAの含量を得ることは、定量的PCRを含み得る。一部の実施形態では、ctDNAの含量を得ることは、ctDNAに関する配列決定情報を得ることを含み得る。配列決定情報は、1個または複数のゲノム領域に関する情報を含み得る。一部の実施形態では、ctDNAの含量を得ることは、アレイとのctDNAのハイブリダイゼーションを含み得る。
無細胞DNAの含量を決定することは、無細胞DNAの絶対含量を決定することを含み得る。無細胞DNAの含量は、無細胞DNAに関する配列決定リードを計数することによって決定され得る。無細胞DNAの含量は、定量的PCRによって決定されてよい。
無細胞DNA(cfDNA)の含量を決定することは、cfDNAの分子バーコーディングによって行ってよい。cfDNAの分子バーコーディングは、cfDNAの1個または複数の末端にアダプターを取り付けることを含み得る。アダプターは、複数のオリゴヌクレオチドを含み得る。アダプターは、1個または複数のデオキシリボヌクレオチドを含み得る。アダプターは、リボヌクレオチドを含み得る。アダプターは、一本鎖であってよい。アダプターは、二本鎖であってよい。アダプターは、二本鎖および一本鎖部分を含んでいてよい。例えば、アダプターはY型アダプターであってよい。アダプターは線形アダプターであってよい。アダプターは環状アダプターであってよい。アダプターは、分子バーコード、試料インデックス、プライマー配列、リンカー配列、またはそれらの組合せを含み得る。分子バーコードは、試料インデックスに隣接していてよい。分子バーコードは、プライマー配列に隣接していてよい。試料インデックスは、プライマー配列に隣接していてよい。リンカー配列は、分子バーコードを試料インデックスに接続させてよい。リンカー配列は、分子バーコードをプライマー配列に接続させてよい。リンカー配列は、試料インデックスをプライマー配列に接続させてよい。
アダプターは、分子バーコードを含み得る。分子バーコードは、ランダム配列を含み得る。分子バーコードは、所定の配列を含み得る。2つまたはそれよりも多いアダプターが、2つまたはそれよりも多い異なる分子バーコードを含んでいてよい。分子バーコードは、二量体化を最低限に抑えるために最適化されていてよい。分子バーコードは、増幅または配列決定のエラーがあっても識別を可能にするように最適化されていてよい。例えば、第1の分子バーコードの増幅は、単一塩基エラーを導入し得る。第1の分子バーコードは、単一塩基より多くの他の分子バーコードとの差を含んでいてよい。したがって、単一塩基エラーを有する第1の分子バーコードは、依然として第1の分子バーコードとして識別され得る。分子バーコードは、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10個、またはそれよりも多いヌクレオチドを含み得る。分子バーコードは、少なくとも3個のヌクレオチドを含み得る。分子バーコードは、少なくとも4個のヌクレオチドを含み得る。分子バーコードは、20、19、18、17、16、または15個未満のヌクレオチドを含み得る。分子バーコードは、10個未満のヌクレオチドを含み得る。分子バーコードは、8個未満のヌクレオチドを含み得る。分子バーコードは、6個未満のヌクレオチドを含み得る。分子バーコードは、2~15個のヌクレオチドを含み得る。分子バーコードは、2~12個のヌクレオチドを含み得る。分子バーコードは、3~10個のヌクレオチドを含み得る。分子バーコードは、3~8個のヌクレオチドを含み得る。分子バーコードは、4~8個のヌクレオチドを含み得る。分子バーコードは、4~6個のヌクレオチドを含み得る。
アダプターは、試料インデックスを含み得る。試料インデックスは、ランダム配列を含み得る。試料インデックスは、所定の配列を含み得る。2つまたはそれよりも多いアダプターセットが、2つまたはそれよりも多い異なる試料インデックスを含んでいてよい。アダプターセット内のアダプターは、同一の試料インデックスを含んでいてよい。試料インデックスは、二量体化を最低限に抑えるために最適化されていてよい。試料インデックスは、増幅または配列決定のエラーがあっても識別を可能にするように最適化されていてよい。例えば、第1の試料インデックスの増幅は、単一塩基エラーを導入し得る。第1の試料インデックスは、単一塩基より多くの他の試料インデックスとの差を含んでいてよい。したがって、単一塩基エラーを有する第1の試料インデックスは、依然として第1の分子バーコードとして識別され得る。試料インデックスは、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10個、またはそれよりも多いヌクレオチドを含み得る。試料インデックスは、少なくとも3個のヌクレオチドを含み得る。試料インデックスは、少なくとも4個のヌクレオチドを含み得る。試料インデックスは、20、19、18、17、16、または15個未満のヌクレオチドを含み得る。試料インデックスは、10個未満のヌクレオチドを含み得る。試料インデックスは、8個未満のヌクレオチドを含み得る。試料インデックスは、6個未満のヌクレオチドを含み得る。試料インデックスは、2~15個のヌクレオチドを含み得る。試料インデックスは、2~12個のヌクレオチドを含み得る。試料インデックスは、3~10個のヌクレオチドを含み得る。試料インデックスは、3~8個のヌクレオチドを含み得る。試料インデックスは、4~8個のヌクレオチドを含み得る。試料インデックスは、4~6個のヌクレオチドを含み得る。
アダプターは、プライマー配列を含み得る。プライマー配列は、PCRプライマー配列であり得る。プライマー配列は、配列決定プライマーであってよい。
アダプターは、cfDNAの一方の末端に取り付けてよい。アダプターは、cfDNAの両方の末端に取り付けてよい。アダプターは、一本鎖cfDNAの1個または複数の末端に取り付けてよい。アダプターは、二本鎖cfDNAの1個または複数の末端に取り付けてよい。
アダプターは、ライゲーションによってcfDNAに取り付けてよい。ライゲーションは、平滑末端ライゲーションであってよい。ライゲーションは、粘着末端ライゲーションであってよい。アダプターは、プライマー伸長によってcfDNAに取り付けてよい。アダプターは、逆転写によってcfDNAに取り付けてよい。アダプターは、ハイブリダイゼーションによってcfDNAに取り付けてよい。アダプターは、cfDNAに対して少なくとも部分的に相補的な配列を含み得る。あるいは、一部の事例では、アダプターは、cfDNAに対して相補的な配列を含まない。
cf-DNAは、対象の腫瘍に由来してよい。cf-DNAは、対象の任意の試料に由来してよい。cf-DNAは、対象の任意の臓器に由来してよい。cf-DNAは、対象の任意の液体(例えば、血液、唾液、尿、および粘液)に由来してよい。方法は、cf-DNAの検出に基づいて対象のがんを検出することをさらに含み得る。
一部の実施形態では、配列の存在または非存在は、DNAもしくはRNAプロファイルと、またはがんと関連付けることができる。例えば、配列の存在または非存在は、単一細胞などの試料の転写プロファイル、マイクロRNAプロファイル、がんプロファイル、またはゲノム突然変異プロファイルと関連付けることができる。一部の実施形態では、cfDNAは、がんプロファイリング、および/または状態進行のモニタリング、および/または以前および新しい突然変異の出現のモニタリングのために使用され得る。方法は、cf-DNAの検出に基づいて対象のがんを診断することをさらに含み得る。がんを診断することは、少なくとも約50%、52%、55%、57%、60%、62%、65%、67%、70%、72%、75%、77%、80%、82%、85%、87%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、または99%の感度を有し得る。がんを診断することは、少なくとも約50%、52%、55%、57%、60%、62%、65%、67%、70%、72%、75%、77%、80%、82%、85%、87%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、または99%の特異性を有し得る。方法は、cf-DNAの検出に基づいて対象のがんを予後判定することをさらに含み得る。がんを予後判定することは、少なくとも約50%、52%、55%、57%、60%、62%、65%、67%、70%、72%、75%、77%、80%、82%、85%、87%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、または99%の感度を有し得る。がんを予後判定することは、少なくとも約50%、52%、55%、57%、60%、62%、65%、67%、70%、72%、75%、77%、80%、82%、85%、87%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、または99%の特異性を有し得る。方法は、cf-DNAの検出に基づいて対象のための治療レジメンを決定することをさらに含み得る。方法は、cf-DNAの検出に基づいて対象に抗がん療法を施すことをさらに含み得る。方法は、配列決定情報に基づいて突然変異(例えば、特定の領域における突然変異)を検出することをさらに含み得る。がんを診断することは、突然変異の検出に基づき得る。少なくとも3つの突然変異の検出は、がんを示し得る。3つまたはそれよりも多い領域における1個または複数の突然変異の検出は、がんを示し得る。
酵素の突然変異
一部の実施形態では、改変された酵素、または派生物およびバリアントが、ペプチドの合成中に、または産生後改変によって調製され得る。一部の実施形態では、改変された酵素、または派生物およびバリアントは、核酸の部位指向性突然変異誘発(例えば、Q5(登録商標)Site-Directed Mutagenesis Kit Protocol)、ランダム突然変異誘発、または酵素的切断および/もしくはライゲーションによって産生され得る。一部の実施形態では、派生物およびバリアント、または改変された酵素は、ランダム突然変異誘発によって産生される。一部の実施形態では、合理的設計および/または突然変異誘発は、配列アライメント解析に基づく。一部の実施形態では、合理的設計/突然変異誘発は、定義済みかつ公知の酵素およびタンパク質を用いた配列アライメント解析に基づく。一部の実施形態では、配列アライメント解析は、限定されるものではないが、非LTRレトロトランスポゾン、テロメラーゼ、グループIIイントロン、LTRレトロトランスポゾン、逆転写酵素、レトロウイルス逆転写酵素(例えば、HIV、MMLV)、およびウイルスRNA依存性RNAポリメラーゼを含む、R2との相同性がある酵素および/またはエレメントを用いて行われる。
一部の実施形態では、本開示のバリアントまたは改変された酵素は、以下を含むがそれらに限定されるものではないが、例えば、部位飽和突然変異誘発、スキャニング突然変異誘発、挿入突然変異誘発、欠失突然変異誘発、ランダム突然変異誘発、部位指向性突然変異誘発、および指向性進化、ならびに様々な他のリコンビナトリアルアプローチによって産生され得る。改変された酵素、ポリヌクレオチド、およびタンパク質(例えばバリアント)を作製するための方法としては、DNAシャッフリング方法論、遺伝子の非相同組換えに基づく方法、例えばITCHY(Ostermeierら、7巻:2139~44頁[1999年]を参照されたい)、SCRACHY(Lutzら、98巻:11248~53頁[2001年]を参照されたい)、SHIPREC(Sieberら、19巻:456~60頁[2001年]を参照されたい)、およびNRR(Bittkerら、20巻:1024~9頁[2001年];Bittkerら、101巻:7011~6頁[2004年]を参照されたい)、ならびにランダムおよび標的化された突然変異、欠失、および/または挿入を挿入するためにオリゴヌクレオチドの使用に依拠する方法(Nessら、20巻:1251~5頁[2002年];Cocoら、20巻:1246~50頁[2002年];Zhaら、4巻:34~9頁[2003年];Glaserら、149巻:3903~13頁[1992年]を参照されたい)が挙げられる。一部の実施形態では、本開示のポリヌクレオチド、ポリペプチド、タンパク質、または酵素は、組換えに先立ち、エラープローンPCR、ランダムヌクレオチド挿入、または他の方法によるランダム突然変異誘発に供することによって変更してよい。本開示のポリヌクレオチド、ポリペプチド、タンパク質、または酵素は、DNAシャッフリング、遺伝子シャッフリング、モチーフシャッフリング、エクソンシャッフリング、および/またはコドンシャッフリング(集合的に「DNAシャッフリング」と呼ぶ)によって産生され得る。DNAシャッフリングは、ポリヌクレオチド配列の変形形態を生成するように、相同または部位特異的組換えによって2つまたはそれよりも多いDNAセグメントをアセンブルすることを含む。DNAシャッフリングは、本開示ポリヌクレオチド、ポリペプチド、タンパク質、または酵素の活性をモジュレートするために用いることができ、そのような方法を使用して、変更された活性を有するポリペプチドを生成することができる。米国特許第5,605,793号、同第5,811,238号、同第5,830,721号、同第5,834,252号、同第5,837,458号、および同第6,444,468号;ならびにPattenら、Curr. Opinion Biotechnol.、8巻:724~33頁(1997年);Harayama、Trends Biotechnol.、16巻(2号):76~82頁(1998年);Hanssonら、J. Mol. Biol.、287巻:265~76頁(1999年);ならびにLorenzoおよびBlasco、Biotechniques、24巻(2号):308~13頁(1998年)を全般的に参照されたい。本開示のポリヌクレオチド、ポリペプチド、タンパク質、または酵素は、本開示のポリヌクレオチド、ポリペプチド、タンパク質、または酵素の1個または複数の構成要素、モチーフ、セクション、部分、ドメイン、断片などを含有し得る。一部の実施形態では、例えば、Diversify PCR Random Mutagenesis Kit(Clontech)またはGeneMorph Random Mutagenesis Kit(Stratagene)など、変異原性PCRに使用するためのキットを使用してよい。
一部の実施形態では、バリアントタンパク質が親タンパク質と異なるか、または改変された酵素が、野生型または未改変の酵素および互いと少数のアミノ酸残基によって異なる。異なるアミノ酸残基の数は、1個または複数、好ましくは約1、2、3、4、5、10、15、20、30、40、50、60、70、80、90、100個、またはそれよりも多いアミノ酸残基であり得る。一部の実施形態では、バリアント間で異なるアミノ酸の数は、約1~約10の間である。一部の実施形態では、関連するタンパク質、特にバリアントタンパク質は、少なくとも約35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、または99%のアミノ酸配列同一性を含む。さらに、本明細書で使用される場合、関連するタンパク質またはバリアントタンパク質は、別の関連するタンパク質または親タンパク質と顕著な領域(prominent region)の数が異なるタンパク質を指す。例えば、一部の実施形態では、バリアントタンパク質は、親タンパク質と異なる約1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10個の対応する顕著な領域を有する。
一部の実施形態では、スクリーニング法には、液相などの従来のスクリーニング法、またはマイクロタイタープレートベースのアッセイが含まれ得る。液相アッセイのフォーマットは、多くの場合、ロボットによって操作される96、384、または1536ウェルのマイクロタイタープレートである。他のスクリーニング法としては、増殖選択(Snustadら、1988年;Lundbergら、1993年;Yanoら、1998年)、細菌コロニーまたはファージプラークの比色スクリーニング(Kuritz、1999年)、in vitro発現クローニング(Kingら、1997年)、および細胞表面またはファージディスプレイ(Benhar、2001年)が挙げられる。一部の実施形態では、スクリーニングアプローチは、酵母2ハイブリッド、nハイブリッド、リバース2ハイブリッド、リバースnハイブリッド、スプリットツーハイブリッド、細菌ディスプレイ、ファージディスプレイ、レトロウイルスディスプレイ、リボソームディスプレイ、共有結合ディスプレイ、in vitroディスプレイ、または任意の他のディスプレイ法から選択される方法であってよい。一部の実施形態では、ライブラリーは、ファージディスプレイ法を使用してスクリーニングされる。
鋳型ジャンプに由来する配列の解析:鋳型ジャンプ産物に対応するバンドをポリアクリルアミドゲルから切り取り、室温で数時間、酢酸ナトリウム(例えば、0.3M酢酸ナトリウム、pH5.2)、SDS(例えば0.03%)で溶出し、フェノール/クロロホルム抽出し、エタノール沈殿してよい。単離されたcDNAは、次いで、1種または複数のプライマーを使用したPCR増幅のための鋳型として使用してよい。次いで、PCR産物をベクターに直接クローニングし(Burkeら、「R4, a non-LTR Retrotransposon Specific to the Large Subunit rRNA Gene of Nematodes」、Nucleic Acids Res.、23巻:4628~4634頁(1995年))、個々のクローンを配列決定してよい。
キット
本明細書に記載されている組成物はいずれも、キットに含まれていてよい。非限定的な例では、キットは、適した容器において、1種または複数のプライマーを含む。キットは、コンピューター可読媒体、例えば非一時的なコンピューター可読媒体を含むこともできる。キットは、プライマー伸長および増幅のための反応構成要素(例えば、dNTP、ポリメラーゼ、緩衝剤)を含むこともできる。キットは、ライブラリー形成のための試薬(例えば、プライマー(プローブ)、dNTP、ポリメラーゼ、および酵素)を含み得る。キットは、ビーズ懸濁液などの精製のためのアプローチを含んでいてもよい。キットは、配列決定のための試薬、例えば蛍光標識dNTP、配列決定プライマーなどを含み得る。
一部の実施形態では、キットの構成要素の一部は、水性媒体中または凍結乾燥形態のいずれかでパッケージングされ得る。キットの容器は、少なくとも1つのバイアル、試験管、フラスコ、ボトル、シリンジ、または他の容器を含むことができ、この中に構成要素が入れられ、適切に等分され得る。1つを超える構成要素がキット内にある場合、キットは、さらなる構成要素を別々に入れることができる第2、第3、または他のさらなる容器を含有していてもよい。容器には、構成要素の様々な組合せが含まれていてよい。一部の実施形態では、構成要素の様々な組合せがバイアルに含まれていてよい。本開示のキットは、商業的販売のために厳重な管理下にある構成要素を含有していてもよい。そのような容器は、所望のバイアルが保持される射出または吹き込み成形されたプラスチック容器を含み得る。
キットの構成要素が1種または複数の液体溶液において提供される場合、液体溶液は、水溶液であってよい。キットの構成要素は、乾燥粉末(単数または複数)として提供されてもよい。試薬および/または構成要素が乾燥粉末として提供される場合、粉末は、適した溶媒の添加によって再構成され得る。
キットは、キット構成要素を用いるために加えて、キットに含まれていない任意の他の試薬の使用のための使用説明書を含むことができる。使用説明書は、実施され得る変形形態を含み得る。
一部の実施形態では、試薬および材料には、所望の配列を増幅するためのプライマー、ヌクレオチド、適した緩衝剤または緩衝剤試薬、塩などが含まれ、一部の場合では、試薬には、特定の所望の細胞(単数または複数)の単離のための装置または試薬が含まれる。一部の実施形態では、個体から1個または複数の試料を抽出するのに適したキットには、1個または複数の装置がある。装置は、シリンジ、細針、メスなどであり得る。
一部の実施形態では、キットは、鋳型(例えばRNA鋳型)からcDNAを調製するのに使用され得る。そのようなキットは、RNAからcDNAを調製するために使用される別々の要素のうちの1つをそれぞれが含む1個または複数の容器、例えばバイアル、管などを受けるように区分された担体デバイスを含み得る。例えば、第1の容器が提供されてよく、その内容物は、液体溶液、粉末形態、もしくは凍結乾燥形態における逆転写酵素(例えば、非レトロウイルス逆転写酵素、非LTRレトロトランスポゾン、R2逆転写酵素)またはそれらのバリアントを含む。さらに、任意の数のさらなる容器が提供されてよく、その内容物は、独立して、適した緩衝剤、個々にまたは集合的に適した溶液中のデオキシヌクレオチドトリホスフェート(例えば、dATP、dCTP、dGTP、およびdTTP)などのヌクレオチド合成のための基質、鋳型(例えば鋳型RNA)、1種または複数のプライマー、およびアクセプター核酸分子(例えばアクセプターRNA)、ならびに任意選択で溶液中の末端トランスフェラーゼを含む。一部の実施形態では、キットは、断片もしくは分解された核酸、DNA、RNA、またはそれらの組合せ、1種もしくは複数のプライマー、アクセプター核酸分子(例えば、改変されたヌクレオチドを含むアクセプター核酸分子)、逆転写酵素(例えば、非レトロウイルス逆転写酵素、非LTRレトロトランスポゾン、R2逆転写酵素)、またはそれらのバリアント、適した緩衝剤、デオキシヌクレオチドトリホスフェート(例えば、dATP、dCTP、dGTP、およびdTTP)などのヌクレオチド合成のための基質を含み得る。上記の構成要素の任意の組合せを提供することができる。上記の構成要素のうちのいずれかは、キットから除外されてよい。一部の実施形態では、1種または複数のプライマーは、1種または複数のランダムプライマーであり得る。一部の実施形態では、構成要素のうちのいずれかは、個々に包装されていてよい。
標的分子
一部の事例では、分子は、DNA、RNA、またはDNA-RNAハイブリッドである。分子は、一本鎖であっても二本鎖であってもよい。一部の実施形態では、分子は、mRNA、rRNA、tRNA、ncRNA、lncRNA、siRNA、マイクロRNA、またはmiRNAなどのRNA分子である。RNA分子はポリアデニル化されていてよい。あるいは、mRNA分子はポリアデニル化されていない。あるいは、分子はDNA分子である。DNA分子はゲノムDNAであってよい。DNA分子は、エクソン、イントロン、非翻訳領域、またはそれらの任意の組合せを含み得る。一部の実施形態では、分子は、分子の一団である。
一部の実施形態では、分子は、断片または分解された分子である。一部の実施形態では、断片または分解された分子は、断片DNA、分解されたDNA、断片RNA、分解されたRNA、またはそれらの組合せである。一部の実施形態では、分子は、鋳型核酸(例えば、鋳型DNA、RNA、またはそれらの組合せ)である。一部の実施形態では、分子は、核酸である。一部の実施形態では、分子の総量は、約1フェムトモル濃度(fM)~約100マイクロモル濃度、約40フェムトモル濃度~約0.01マイクロモル濃度、約50フェムトモル濃度~約500フェムトモル濃度、約50フェムトモル濃度~約0.01マイクロモル濃度、約50フェムトモル濃度~約0.1マイクロモル濃度、約50フェムトモル濃度~約500ピコモル濃度、約50フェムトモル濃度~約500ナノモル濃度、約50フェムトモル濃度~約500マイクロモル濃度、約50フェムトモル濃度~約1ピコモル濃度、約40フェムトモル濃度~約1ナノモル濃度、約1フェムトモル濃度~約1ピコモル濃度、約0.1nM~約100nMである。一部の実施形態では、分子の総量は、約1000マイクロモル濃度に等しいまたはそれよりも低い、約500マイクロモル濃度に等しいまたはそれよりも低い、約250マイクロモル濃度に等しいまたはそれよりも低い、約100マイクロモル濃度に等しいまたはそれよりも低い、約50マイクロモル濃度に等しいまたはそれよりも低い、約25マイクロモル濃度に等しいまたはそれよりも低い、約10マイクロモル濃度に等しいまたはそれよりも低い、約1マイクロモル濃度に等しいまたはそれよりも低い、約0.1マイクロモル濃度に等しいまたはそれよりも低い、約0.01マイクロモル濃度に等しいまたはそれよりも低い、約0.001マイクロモル濃度に等しいまたはそれよりも低い、約0.0001マイクロモル濃度に等しいまたはそれよりも低い、約2000ナノモル濃度に等しいまたはそれよりも低い、約500ナノモル濃度に等しいまたはそれよりも低い、約250ナノモル濃度に等しいまたはそれよりも低い、約200ナノモル濃度に等しいまたはそれよりも低い、約50ナノモル濃度に等しいまたはそれよりも低い、約25ナノモル濃度に等しいまたはそれよりも低い、約20ナノモル濃度に等しいまたはそれよりも低い、約2ナノモル濃度に等しいまたはそれよりも低い、約0.2ナノモル濃度に等しいまたはそれよりも低い、約0.01ナノモル濃度に等しいまたはそれよりも低い、約0.001ナノモル濃度に等しいまたはそれよりも低い、約0.0001ナノモル濃度に等しいまたはそれよりも低い、約3000ピコモル濃度に等しいまたはそれよりも低い、約500ピコモル濃度に等しいまたはそれよりも低い、約250ピコモル濃度に等しいまたはそれよりも低い、約300ピコモル濃度に等しいまたはそれよりも低い、約50ピコモル濃度に等しいまたはそれよりも低い、約25ピコモル濃度に等しいまたはそれよりも低い、約30ピコモル濃度に等しいまたはそれよりも低い、約3ピコモル濃度に等しいまたはそれよりも低い、約0.3ピコモル濃度に等しいまたはそれよりも低い、約0.01ピコモル濃度に等しいまたはそれよりも低い、約0.001ピコモル濃度に等しいまたはそれよりも低い、約0.0001ピコモル濃度に等しいまたはそれよりも低い、約5000フェムトモル濃度に等しいまたはそれよりも低い、約500フェムトモル濃度に等しいまたはそれよりも低い、約250フェムトモル濃度に等しいまたはそれよりも低い、約50フェムトモル濃度に等しいまたはそれよりも低い、約25フェムトモル濃度に等しいまたはそれよりも低い、約10フェムトモル濃度に等しいまたはそれよりも低い、約1フェムトモル濃度に等しいまたはそれよりも低い、約0.1フェムトモル濃度に等しいまたはそれよりも低い、約0.01フェムトモル濃度に等しいまたはそれよりも低い、約0.001フェムトモル濃度に等しいまたはそれよりも低い、約0.0001フェムトモル濃度に等しいまたはそれよりも低い。
本明細書に開示されている方法およびキットは、同一もしくはほぼ同一の分子および/または異なる分子の個々の出現を確率的に標識するために使用され得る。一部の事例では、本明細書に開示されている方法およびキットは、同一またはほぼ同一の分子(例えば、同一またはほぼ同一の配列を含む分子)を確率的に標識するために使用され得る。例えば、標識される分子は、少なくとも約80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%の配列同一性を含む。ほぼ同一の分子は、約100、90、80、70、60、50、40、30、25、20、25、10、9、8、7、6、5、4、3、2、または1未満のヌクレオチドまたは塩基対だけ異なり得る。複数の試料のうちの1個または複数の試料中の複数の核酸は、2つまたはそれよりも多い同一の配列を含み得る。複数の試料のうちの1つまたは複数における全核酸の少なくとも約1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、または100%が、同じ配列を含んでいてよい。複数の試料のうちの1個または複数の試料中の複数の核酸は、少なくとも2つの異なる配列を含み得る。複数の試料のうちの1つまたは複数における全核酸の少なくとも約5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、100%が、少なくとも2つの異なる配列を含んでいてよい。一部の事例では、標識される分子は、互いのバリアントである。一部の実施形態では、標識される分子は、断片または分解された核酸(例えばDNAまたはRNA)である。一部の実施形態では、標識される分子は未知である。一部の実施形態では、標識される分子は、フェムトモル濃度範囲、ナノモル濃度範囲、マイクロモル濃度範囲、またはミリモル濃度範囲である。一部の実施形態では、標識される分子は、単一のヌクレオチド多型または他の種類の突然変異を含有し得る。一部の実施形態では、標識される分子はスプライスバリアントである。一部の実施形態では、少なくとも1個の分子が確率的に標識される。一部の実施形態では、少なくとも約2、3、4、5、6、7、8、9、または10個の同一またはほぼ同一の分子が確率的に標識される。一部の実施形態では、少なくとも約20、30、40、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500、600、700、800、900、または1000個の同一またはほぼ同一の分子が確率的に標識される。一部の実施形態では、少なくとも1500、2,000、2500、3,000、3500、4,000、4500、5,000、6,000、7,000、8,000、9,000、または10000個の同一またはほぼ同一の分子が確率的に標識される。一部の実施形態では、少なくとも15,000、20,000、25,000、30,000、35,000、40,000、45,000、50,000、60,000、70,000、80,000、90,000、または100,000個の同一またはほぼ同一の分子が確率的に標識される。一部の実施形態では、1個または複数の分子が検出される。一部の実施形態では、1個または複数の分子が配列決定される。一部の実施形態では、フェムトモル濃度範囲で存在する1個または複数の未知の分子が、増幅され(例えば、PCRによって)、かつ/または標識され、かつ/または検出され、かつ/または配列決定される。一部の実施形態では、1個または複数の未知の分子は疾患を示す。一部の実施形態では、フェムトモル濃度範囲で存在する1個または複数の未知の分子は疾患を示す。一部の実施形態では、疾患はがんまたは腫瘍である。
一部の実施形態では、本明細書に開示されている方法およびキットは、異なる分子を確率的に標識するために使用され得る。例えば、標識される分子は、約75%、70%、65%、60%、55%、50%、45%、40%、35%、30%、25%、20%、15%、10%、5%、4%、3%、2%、1%未満の配列同一性を含む。異なる分子は、少なくとも約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、40、50、60、70、80、90、100個、またはそれよりも多いヌクレオチドまたは塩基対だけ異なり得る。一部の事例では、少なくとも1個の分子が確率的に標識される。一部の実施形態では、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、または10個の異なる分子が確率的に標識される。一部の実施形態では、少なくとも約20、30、40、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500、600、700、800、900、または1000個の異なる分子が確率的に標識される。一部の実施形態では、少なくとも約1500、2000、2500、3000、3500、4000、4500、5000、6000、7000、8000、9000、または10000個の異なる分子が確率的に標識される。一部の実施形態では、少なくとも15000、20000、25000、30000、35000、40000、45000、50000、60000、70000、80000、90000、または100000個の異なる分子が確率的に標識される。一部の実施形態では、分子が配列決定される。
一部の実施形態では、標識される異なる分子は、様々な濃度または量で試料中に存在し得る。例えば、1個の分子の濃度または量は、試料中の別の分子の濃度または量より多い場合がある。一部の実施形態では、試料中の少なくとも1個の分子の濃度または量は、試料中の少なくとも1個の他の分子の濃度または量の、少なくとも約1.5、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、20、25、30、35、40、45、50、60、70、80、90、もしくは100倍、またはそれを超える倍数である。一部の実施形態では、試料中の少なくとも1個の分子の濃度または量は、試料中の少なくとも1個の他の分子の濃度または量よりも、少なくとも約1000倍、またはそれを超える倍数である。一部の実施形態では、1個の分子の濃度または量は、試料中の別の分子の濃度または量より少ない。一部の実施形態では、試料中の少なくとも1個の分子の濃度または量は、試料中の少なくとも1個の他の分子の濃度または量の、多くとも約1.5分の1、2分の1、3分の1、4分の1、5分の1、6分の1、7分の1、8分の1、9分の1、10分の1、11分の1、12分の1、13分の1、14分の1、15分の1、20分の1、25分の1、30分の1、35分の1、40分の1、45分の1、50分の1、60分の1、70分の1、80分の1、90分の1、もしくは100分の1、またはそれを下回る分数である場合がある。一部の実施形態では、試料中の少なくとも1個の分子の濃度または量は、試料中の少なくとも1個の他の分子の濃度または量よりも、多くとも約1000分の1、またはそれを下回る分数である場合がある。
一部の実施形態では、標識される分子は、1個または複数の試料中にある。標識される分子は、2つまたはそれよりも多い試料中にあってよい。2つまたはそれよりも多い試料は、異なる量または濃度の標識される分子を含有し得る。一部の実施形態では、1個の試料中の1個の分子の濃度または量は、異なる試料中の同じ分子の濃度または量より多い場合がある。一部の実施形態では、血液試料は、尿試料よりも高い量の特定の分子を含有する場合がある。一部の実施形態では、単一の試料が、2つまたはそれよりも多いサブ試料に分割される。サブ試料は、異なる量または濃度の同じ分子を含有し得る。1個の試料中の少なくとも1個の分子の濃度または量は、別の試料中の同じ分子の濃度または量の、少なくとも約1.5、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、20、25、30、35、40、45、50、60、70、80、90、もしくは100倍、またはそれを超える倍数である場合がある。一部の実施形態では、1個の試料中の1個の分子の濃度または量は、異なる試料中の同じ分子の濃度または量より少ない場合がある。例えば、皮膚組織試料は、肺組織試料よりも高い量の特定の分子を含有する場合がある。1個の試料中の少なくとも1個の分子の濃度または量は、別の試料中の同じ分子の濃度または量の、多くとも約1.5分の1、2分の1、3分の1、4分の1、5分の1、6分の1、7分の1、8分の1、9分の1、10分の1、11分の1、12分の1、13分の1、14分の1、15分の1、20分の1、25分の1、30分の1、35分の1、40分の1、45分の1、50分の1、60分の1、70分の1、80分の1、90分の1、もしくは100分の1、またはそれを下回る分数である場合がある。
一部の実施形態では、本明細書に開示されている方法およびキットは、2つまたはそれよりも多い試料からの1個または複数の分子の解析のために使用され得る。1個または複数の分子は、1種または複数のポリペプチドを含み得る。方法は、1種または複数の標識されたポリペプチドの同一性を決定することを含み得る。1種または複数の標識されたポリペプチドの同一性を決定することは、質量解析を含み得る。方法は、第1の試料の標識されたポリペプチドを、第2の試料の標識されたポリペプチドと組み合わせることをさらに含み得る。標識されたポリペプチドは、異なる標識されたポリペプチドの数の決定に先立って組み合わせてよい。方法は、第1の試料のタグ付きポリペプチドおよび第2の試料のタグ付きポリペプチドを組み合わせることをさらに含み得る。第1の試料のタグ付きポリペプチドおよび第2の試料のタグ付きポリペプチドは、複数の分子識別子標識との接触に先立って組み合わせてよい。異なる標識されたポリペプチドの数を決定することは、標識されたポリペプチドの少なくとも一部分を検出することを含み得る。標識されたポリペプチドの少なくとも一部分を検出することは、試料タグ、分子識別子標識、ポリペプチド、またはそれらの組合せの少なくとも一部分を検出することを含み得る。一部の実施形態では、検出可能なタグは、L-DNAポリヌクレオチド配列を含む。
配列決定
一部の実施形態では、異なる標識された核酸の数を決定することは、標識された核酸またはその任意の産物(例えば、標識されたアンプリコン、標識されたcDNA分子)の配列を決定することを含み得る。一部の実施形態では、増幅された標的核酸を配列決定に付してよい。標識された核酸またはその任意の産物の配列を決定することは、配列決定反応を実行して、試料タグの少なくとも一部分、分子識別子標識、標識された核酸の少なくとも一部分、その補体、その逆補体、またはそれらの任意の組合せの配列を決定することを含み得る。一部の実施形態では、試料タグまたは試料タグの一部分のみが配列決定される。一部の実施形態では、分子識別子標識または分子識別子標識の一部分のみが配列決定される。
標識された核酸またはその任意の産物の配列を決定することは、Helioscope(登録商標)単一分子配列決定、Nanopore DNA配列決定、Lynx TherapeuticsのMassively Parallel Signature Sequencing(MPSS)、454パイロシーケンシング、単一分子リアルタイム(RNAP)配列決定、Illumina(Solexa)配列決定、SOLiD配列決定、Ion Torrent、イオン半導体配列決定、Single Molecule SMRT(登録商標)配列決定、Polony配列決定、DNAナノボール配列決定、およびVisiGen Biotechnologiesのアプローチなどの配列決定法によって行うことができる。あるいは、標識された核酸またはその任意の産物の配列を決定することは、Illuminaにより提供されているGenome Analyzer IIx、HiSeq、およびMiSeq、Single Molecule Real Time(SMRT(登録商標))技術、例えばPacific Biosciences(California)により提供されているPacBio RSシステムおよびSolexa Sequencer、Helicos Inc.(Cambridge、Mass.)により提供されているHeliScope(登録商標)SequencerなどのTrue Single Molecule Sequencing(tSMS(登録商標))技術を含むがこれらに限定されない配列決定プラットフォームを使用してよい。一部の実施形態では、配列決定反応は、固体もしくは半固体支持体上で、ゲル中で、エマルジョン中で、表面上で、ビーズ上で、液滴中で、連続フロー中で、希釈物中で、または1つもしくは複数の物理的に別々の体積で生じ得る。
配列決定は、標識された核酸の少なくとも約10、20、30、40、50、60、70、80、90、100個、もしくはそれよりも多いヌクレオチドまたは塩基対の配列決定を含み得る。一部の実施形態では、配列決定は、標識された核酸の少なくとも約200、300、400、500、600、700、800、900、1000個、もしくはそれよりも多いヌクレオチドまたは塩基対の配列決定を含む。他の実施形態では、配列決定は、標識された核酸の少なくとも約1500、2,000、3,000、4,000、5,000、6,000、7,000、8,000、9,000、もしくは10,000個、もしくはそれよりも多いヌクレオチドまたは塩基対の配列決定を含む。
配列決定は、1ラン当たり少なくとも約200、300、400、500、600、700、800、900、1000、またはそれよりも多い配列決定リードを含み得る。一部の事例では、配列決定は、1ラン当たり少なくとも約1500、2,000、3,000、4,000、5,000、6,000、7,000、8,000、9,000、もしくは10,000、またはそれよりも多い配列決定リードの配列決定を含む。配列決定は、1ラン当たり約1,600,000,000未満またはそれに等しい配列決定リードを含み得る。配列決定は、1ラン当たり約200,000,000未満またはそれに等しいリードを含み得る。
細胞
本開示に記載されている細胞は、動物(例えば、ヒト、ラット、ブタ、ウマ、ウシ、イヌ、マウス)由来の細胞であってよい。一部の事例では、細胞は、ヒト細胞である。細胞は、ヒト胎児細胞であってよい。ヒト胎児細胞は、胎児を妊娠している母から得ることができる。細胞は、妊娠中の母由来の細胞であってよい。細胞は、脊椎動物、無脊椎動物、真菌、古細菌、または細菌由来の細胞であってよい。細胞は、多細胞組織(例えば、臓器(例えば、脳、肝臓、肺、腎臓、前立腺、卵巣、脾臓、リンパ節、甲状腺、膵臓、心臓、骨格筋、腸、喉頭、食道、および胃)、胚盤胞)に由来してよい。細胞は、細胞培養物からの細胞であってよい。細胞は、HeLa細胞、K562細胞、Ramos細胞、ハイブリドーマ、幹細胞、未分化細胞、分化細胞、循環細胞、CHO細胞、3T3細胞などであってよい。
本開示の方法において使用され得る循環疾患細胞としては、疾患もしくは状態の影響を受けるか、または感染病原体に感染する場合がある、全種類の循環細胞が挙げられる。循環細胞とは、体液中に存在する細胞を指す。循環細胞は、必ずしも全身または循環器系中を循環するとは限らない場合がある。例えば、循環細胞は、局所的に、例えば滑液中、または脳脊髄液中、またはリンパ液中に存在してよい。循環疾患細胞は、疾患もしくは状態の影響を受けているか、または感染病原体に感染している組織または臓器から脱離させてもよい。他の実施形態では、循環疾患細胞は、異なる種類の循環疾患細胞の混合物であり得る。
一部の実施形態では、細胞は、がん性細胞である。がん細胞の非限定的な例としては、前立腺がん細胞、乳がん細胞、結腸がん細胞、肺がん細胞、脳がん細胞、および卵巣がん細胞を挙げることができる。一部の実施形態では、細胞は、がん由来である(例えば、循環腫瘍細胞)。がんの非限定的な例としては、腺腫、腺癌、扁平上皮癌、基底細胞癌、小細胞癌、大細胞未分化癌、軟骨肉腫、および線維肉腫を挙げることができる。
一部の実施形態では、細胞は、稀少細胞である。稀少細胞は、循環腫瘍細胞(CTC)、循環上皮細胞(CEC)、循環幹細胞(CSC)、幹細胞、未分化幹細胞、がん幹細胞、骨髄細胞、前駆細胞、泡沫細胞、胎児細胞、間葉系細胞、循環内皮細胞、循環子宮内膜細胞、栄養膜細胞、免疫系細胞(宿主または移植片)、結合組織細胞、細菌、真菌、または病原体(例えば、細菌または原虫)、微粒子、細胞断片、タンパク質および核酸、細胞小器官、他の細胞構成要素(例えば、ミトコンドリアおよび核)、ならびにウイルスであり得る。
一部の実施形態では、細胞は、腫瘍由来である。一部の実施形態では、腫瘍は、良性または悪性である。腫瘍細胞は、転移細胞を含み得る。一部の実施形態では、細胞は、複数の異なる細胞型(例えば、異なる遺伝子型)を含む固形組織由来である。
試料
一部の実施形態では、鋳型核酸、例えばDNAおよび/またはRNAを含む試料は、産物を産生するのに十分な量で反応混合物に組み合わせてよい。一部の実施形態では、試料は、反応混合物中のDNAおよび/またはRNAの最終濃度が約1fg/μL~約10μg/μL、約1μg/μL~約5μg/μL、約0.001μg/μL~約2.5μg/μL、約0.005μg/μL~約1μg/μL、約0.01μg/μL~約0.5μg/μL、約0.1μg/μL~約0.25μg/μLになるように、反応混合物に組み合わせられる。一部の実施形態では、鋳型を含む試料は、単一細胞から単離される。一部の実施形態では、鋳型を含む試料は、約2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、50、100、500個、またはそれよりも多い細胞から単離される。
一部の実施形態では、鋳型は、DNA、RNA、またはDNAおよびRNAの組合せである。一部の実施形態では、鋳型は、断片もしくは分解されたDNA、断片もしくは分解されたRNA、または断片もしくは分解されたDNAおよび断片もしくは分解されたRNAの組合せである。一部の実施形態では、鋳型の総量は、試料中の鋳型の総量である。一部の実施形態では、鋳型の総量は、反応混合物中の鋳型の総量である。一部の実施形態では、鋳型の総量は、ワンポットまたは単一の容器内の鋳型の総量である。一部の実施形態では、鋳型の総量は、ワンポットまたは単一の容器の反応物中の鋳型の総量である。一部の実施形態では、鋳型の総量は、約1フェムトモル濃度(fM)~約100マイクロモル濃度、約0.0001マイクロモル濃度~約0.01マイクロモル濃度、約0.0001マイクロモル濃度~約0.1マイクロモル濃度、約40フェムトモル濃度~約0.01マイクロモル濃度、約50フェムトモル濃度~約500フェムトモル濃度、約50フェムトモル濃度~約0.01マイクロモル濃度、約50フェムトモル濃度~約0.1マイクロモル濃度、約50フェムトモル濃度~約500ピコモル濃度、約50フェムトモル濃度~約500ナノモル濃度、約50フェムトモル濃度~約500マイクロモル濃度、約50フェムトモル濃度~約1ピコモル濃度、約40フェムトモル濃度~約1ナノモル濃度、約1フェムトモル濃度~約1ピコモル濃度である。一部の実施形態では、鋳型の総量は、約1000マイクロモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約500マイクロモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約250マイクロモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約100マイクロモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約50マイクロモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約25マイクロモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約10マイクロモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約1マイクロモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約0.1マイクロモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約0.01マイクロモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約0.001マイクロモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約0.0001マイクロモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約2000ナノモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約500ナノモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約250ナノモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約200ナノモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約50ナノモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約25ナノモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約20ナノモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約2ナノモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約0.2ナノモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約0.01ナノモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約0.001ナノモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約0.0001ナノモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約3000ピコモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約500ピコモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約250ピコモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約300ピコモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約50ピコモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約25ピコモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約30ピコモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約3ピコモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約0.3ピコモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約0.01ピコモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、0.001ピコモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約0.0001ピコモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約5000フェムトモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約500フェムトモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約250フェムトモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約50フェムトモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約25フェムトモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約10フェムトモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約1フェムトモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約0.1フェムトモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約0.01フェムトモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約0.001フェムトモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い、約0.0001フェムトモル濃度に等しいまたはそれ以上またはそれよりも低い。
一部の実施形態では、試料は、対象から得られた生体試料から得ることができる。一部の実施形態では、試料は、循環腫瘍DNA試料および/または組織試料を含む。一部の実施形態では、生体試料は、無細胞生体試料を含む。一部の実施形態では、生体試料は、循環腫瘍DNA試料を含む。一部の実施形態では、生体試料は、生検試料を含む。一部の実施形態では、生体試料は、組織試料を含む。一部の実施形態では、生体試料は、リキッドバイオプシーを含む。一部の実施形態では、生体試料は、無細胞DNAを含む。一部の実施形態では、生体試料は、固体生体試料、例えば腫瘍試料であり得る。一部の実施形態では、対象由来の試料は、腫瘍由来の腫瘍細胞または核酸の少なくとも約1%、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%、少なくとも約99%、または少なくとも約100%を含み得る。固体生体試料は、ホルマリン溶液中での固定化の後にパラフィンに包埋することによって処理され得る(例えば、FFPE試料)。固体生体試料は、凍結することによって処理されてよい。あるいは、生体試料は、固定も凍結もしなくてもよい。固定されていない未凍結の試料は、核酸の保存のために構成された溶液中で保管され得る。固体生体試料は、任意選択で、均質化、超音波処理、フレンチプレス、Dounce均質化(dounce)、凍結/解凍に付してよく、その後に遠心分離を行ってよい。
一部の実施形態では、試料は、液体生体試料であり得る。一部の実施形態では、液体生体試料は、血液試料(例えば、全血、血漿、または血清)であり得る。全血試料は、Ficoll試薬の使用による細胞構成要素(例えば、血漿、血清)および細胞構成要素の分離に付してよい。一部の実施形態では、液体生体試料は、尿試料であり得る。一部の実施形態では、液体生体試料は、外リンパ試料であり得る。一部の実施形態では、液体生体試料は、糞便試料であり得る。一部の実施形態では、液体生体試料は、唾液であり得る。一部の実施形態では、液体生体試料は、精液であり得る。一部の実施形態では、液体生体試料は、羊水であり得る。一部の実施形態では、液体生体試料は、脳脊髄液であり得る。一部の実施形態では、液体生体試料は、胆汁であり得る。一部の実施形態では、液体生体試料は、汗であり得る。一部の実施形態では、液体生体試料は、涙であり得る。一部の実施形態では、液体生体試料は、痰であり得る。一部の実施形態では、液体生体試料は、滑液であり得る。一部の実施形態では、液体生体試料は、嘔吐物であり得る。一部の実施形態では、液体生体試料は、無細胞試料であり得る。一部の具体的な実施形態では、無細胞試料は、無細胞血漿試料であり得る。
試料中のポリヌクレオチド(インプット核酸またはインプットと呼ばれる場合がある)は、DNAを含み得る。インプット核酸は、1種より多くの生物に由来する二本鎖DNA、ゲノムDNA、または混合核酸などの複合DNAであり得る。試料中のポリヌクレオチドは、RNAを含み得る。RNAを得て精製してよい。RNAとしては、精製または未精製形態のRNAを挙げることができ、これは、限定されるものではないが、mRNA、tRNA、snRNA、rRNA、レトロウイルス、低分子ノンコーディングRNA、マイクロRNA、ポリソームRNA、プレmRNA、イントロンRNA、ウイルスRNA、無細胞RNA、およびそれらの断片を含む。ノンコーディングRNAすなわちncRNAは、snoRNA、マイクロRNA、siRNA、piRNA、および長鎖ncRNAを含み得る。試料中のポリヌクレオチドは、cDNAを含み得る。cDNAは、RNA、例えばmRNAから生成され得る。cDNAは、一本鎖であっても二本鎖であってもよい。インプットDNAは、ミトコンドリアDNAであってよい。インプットDNAは、無細胞DNAであってよい。無細胞DNAは、例えば、血清または血漿試料から得ることができる。インプットDNAは、1種より多くの個体または生物に由来してよい。インプットDNAは、二本鎖であっても一本鎖であってもよい。
一部の実施形態では、試料は、一定期間にわたって収集することができる。試料は、規則的な時間間隔で収集してもよいし、不規則な時間間隔で間欠的に収集してもよい。異なる試料由来の核酸を比較して、例えば、状態または疾患の進行または再発をモニタリングすることができる。
一部の事例では、試料は、コア生検によって収集され得る。一部の実施形態では、試料は、精製された核酸として収集され得る。そのような精製された試料の例には、例示的な例として、濾紙に付着した沈殿した核酸、フェノール-クロロホルム抽出物、キット精製(例えば、Quigen Miniprep(登録商標)など)によって精製された核酸、またはゲル精製された核酸が含まれ得る。
本開示の試料は、動物(例えば、ヒト、ラット、ブタ、ウマ、ウシ、イヌ、マウス)由来の試料であってよい。一部の事例では、試料は、ヒト試料である。試料は、ヒト胎児試料であってよい。試料は、多細胞組織(例えば、臓器(例えば、脳、肝臓、肺、腎臓、前立腺、卵巣、脾臓、リンパ節、甲状腺、膵臓、心臓、骨格筋、腸、喉頭、食道、および胃)、胚盤胞)に由来してよい。試料は、細胞培養物からの細胞であってよい。
試料は、複数の細胞を含み得る。試料は、複数の同じ型の細胞を含み得る。試料は、複数の異なる型の細胞を含み得る。試料は、細胞周期および/または分化経路の同じポイントにある複数の細胞を含み得る。試料は、細胞周期および/または分化経路の異なるポイントにある複数の細胞を含み得る。試料は、複数の試料を含み得る。
複数の試料は、少なくとも5、10、20、30、40、50、60、70、80、90、もしくは100個、またはそれよりも多い試料を含み得る。複数の試料は、少なくとも約100、200、300、400、500、600、700、800、900、もしくは1000個、またはそれよりも多い試料を含み得る。複数の試料は、少なくとも約1000、2000、3000、4000、5000、6000、7000、8000個の試料、9000、または10,000個の試料、または100,000個の試料、または1,000,000個またはそれよりも多い試料を含み得る。複数の試料は、少なくとも約10,000個の試料を含み得る。
第1の試料中の1種または複数の核酸は、第2の試料中の1種または複数の核酸と異なり得る。第1の試料中の1種または複数の核酸は、複数の試料中の1種または複数の核酸と異なり得る。1種または複数の核酸は、少なくとも約1ヌクレオチド、2ヌクレオチド、5ヌクレオチド、10ヌクレオチド、20ヌクレオチド、50ヌクレオチド、100ヌクレオチド、200ヌクレオチド、300ヌクレオチド、500ヌクレオチド、1000ヌクレオチド、2000ヌクレオチド、3000ヌクレオチド、4000ヌクレオチド、5000ヌクレオチド、10,000ヌクレオチド、100,000ヌクレオチド、1,000,000ヌクレオチドの長さを含み得る。
第1の試料は、1個または複数の細胞を含んでいてよく、第2の試料は、1個または複数の細胞を含んでいてよい。第1の試料の1個または複数の細胞は、第2の試料の1個または複数の細胞と同じ細胞型であってよい。第1の試料の1個または複数の細胞は、複数の試料の1個または複数の異なる細胞と異なる細胞型であってよい。細胞型は、軟骨細胞、破骨細胞、脂肪細胞、筋芽細胞、幹細胞、内皮細胞、または平滑筋細胞であり得る。細胞型は、免疫細胞型であってよい。免疫細胞型は、T細胞、B細胞、血小板、樹状細胞、好中球、マクロファージ、または単球であり得る。
複数の試料は、1個または複数の悪性細胞を含み得る。1個または複数の悪性細胞は、腫瘍、肉腫、または白血病に由来し得る。
複数の試料は、少なくとも1種の体液を含み得る。体液は、血液、尿、リンパ液、唾液を含み得る。複数の試料は、少なくとも1種の血液試料を含み得る。
複数の試料は、1種または複数の生体組織に由来する少なくとも1個の細胞を含み得る。1種または複数の生体組織は、骨、心臓、胸腺、動脈、血管、肺、筋肉、胃、腸、肝臓、膵臓、脾臓、腎臓、胆嚢、甲状腺、副腎、乳腺、卵巣、前立腺、精巣、皮膚、脂肪、眼、または脳であり得る。
生体組織は、感染組織、疾患組織、悪性組織、石灰化組織、または健康な組織を含み得る。
複数の試料は、1つまたは複数の供給源に由来してよい。複数の試料は、2つまたはそれよりも多い供給源に由来してよい。複数の試料は、1つまたは複数の対象に由来してよい。複数の試料は、2つまたはそれよりも多い対象に由来してよい。複数の試料は、同じ対象に由来してよい。1つまたは複数の対象は、同じ種に由来してよい。1つまたは複数の対象は、異なる種に由来してよい。1つまたは複数の対象は、健康であり得る。1つまたは複数の対象は、疾患、障害、または状態の影響を受けていてよい。複数の試料は、哺乳動物、細菌、ウイルス、真菌、または植物から選択される起源の細胞を含み得る。1個または複数の試料は、ヒト、ウマ、ウシ、ニワトリ、ブタ、ラット、マウス、サル、ウサギ、モルモット、ヒツジ、ヤギ、イヌ、ネコ、トリ、魚、カエル、およびショウジョウバエに由来し得る。
一部の実施形態では、複数の試料は、併行して得ることができる。複数の試料は、同時に得ることができる。複数の試料は、逐次的に得ることができる。複数の試料は、1個または複数の異なる試料を得てから数年、100年、10年、5年、4年、3年、2年、または1年の間に得ることができる。1個または複数の試料は、1個または複数の異なる試料を得てから約1年以内に得ることができる。1個または複数の試料は、1個または複数の異なる試料を得てから12か月、11か月、10か月、9か月、8か月、7か月、6か月、4か月、3か月、2か月、または1か月以内に得ることができる。1個または複数の試料は、1個または複数の異なる試料を得てから30日、28日、26日、24日、21日、20日、18日、17日、16日、15日、14日、13日、12日、11日、10日、9日、8日、7日、6日、5日、4日、3日、2日、または1日以内に得ることができる。1個または複数の試料は、1個または複数の異なる試料を得てから約24時間、22時間、20時間、18時間、16時間、14時間、12時間、10時間、8時間、6時間、4時間、2時間、または1時間以内に得ることができる。1個または複数の試料は、1個または複数の異なる試料を得てから約60秒、45秒、30秒、20秒、10秒、5秒、2秒、または1秒以内に得ることができる。1個または複数の試料は、1個または複数の異なる試料を得てから1秒未満以内に得ることができる。
一部の実施形態では、本開示は、対象の疾患または状態のステータスまたはアウトカムを診断、モニタリング、および/または予後判定するための方法、キット、および組成物を提供する。概して、方法は、(a)1個または複数の試料由来の1個または複数の分子(例えば、断片化もしくは分解された核酸、DNA、またはRNA)を標識して、1種または複数の標識された核酸を産生することと、(b)1種または複数の標識された核酸を増幅することと、(c)1種または複数の標識された核酸を検出および/または数量化することと、(d)1種または複数の標識された核酸の検出および/または数量化に基づいて、対象の疾患または状態のステータスまたはアウトカムを診断、モニタリング、および/または予後判定することとを含む。一部の実施形態では、1種または複数の標識された核酸は、疾患、例えばがんを示す。一部の実施形態では、1種または複数の標識された核酸は、フェムトモル濃度範囲で存在する。方法は、治療レジメンを決定することをさらに含み得る。試料のうちの1つまたは複数は、疾患または状態を患う対象由来の1個または複数の試料を含み得る。1個または複数の試料は、健康な対象由来の1個または複数の試料を含み得る。1個または複数の試料は、対照由来の1個または複数の試料を含み得る。
疾患または状態をモニタリングすることは、治療レジメンをモニタリングすることをさらに含み得る。治療レジメンをモニタリングすることは、治療レジメンの有効性を決定することを含み得る。一部の事例では、治療レジメンをモニタリングすることは、治療レジメンを投与すること、終了すること、付加すること、または変更することを含む。治療レジメンを変更することは、治療レジメンの投与量、投薬頻度、または投与モードを増加または低減させることを含み得る。治療レジメンは、1種または複数の治療薬を含み得る。治療薬は、抗がん薬、抗ウイルス薬、抗細菌薬、抗病原体薬、またはそれらの任意の組合せであり得る。一部の実施形態では、標的配列の増幅は、生物のゲノムの少なくとも一部を含み得る。一部の実施形態では、生物のゲノムの少なくとも約0.01%、約0.02%、約0.03%、約0.04%、約0.05%、約0.06%、約0.07%、約0.08%、約0.09%、約0.1%、約0.2%、約0.3%、約0.4%、約0.5%、約0.6%、約0.7%、約0.8%、約0.9%、約1%、約2%、約3%、約4%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%、約15%、約16%、約17%、約18%、約19%、約20%、約21%、約22%、約23%、約24%、約25%、約26%、約27%、約28%、約29%、約30%、約31%、約32%、約33%、約34%、約35%、約36%、約37%、約38%、約39%、約40%、約41%、約42%、約43%、約44%、約45%、約46%、約47%、約48%、約49%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、または約100%が増幅および/または解析され得る。
一部の実施形態では、標的配列の増幅は、生物のトランスクリプトームの少なくとも一部を含み得る。一部の実施形態では、生物のトランスクリプトームの少なくとも約0.01%、約0.02%、約0.03%、約0.04%、約0.05%、約0.06%、約0.07%、約0.08%、約0.09%、約0.1%、約0.2%、約0.3%、約0.4%、約0.5%、約0.6%、約0.7%、約0.8%、約0.9%、約1%、約2%、約3%、約4%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%、約15%、約16%、約17%、約18%、約19%、約20%、約21%、約22%、約23%、約24%、約25%、約26%、約27%、約28%、約29%、約30%、約31%、約32%、約33%、約34%、約35%、約36%、約37%、約38%、約39%、約40%、約41%、約42%、約43%、約44%、約45%、約46%、約47%、約48%、約49%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%、または約100%が増幅および解析され得る。
一部の実施形態では、酵素特性を改善する特徴は、増加された安定性(例えば増加された熱安定性)、増加された比活性、増加されたタンパク質発現、増加された処理能力、増加された鎖置換、増加された端から端までの鋳型ジャンピング、および増加された忠実度からなる群から選択される。
以下の具体的な実施例は、例示的かつ非限定的である。本明細書に記載されている実施例は、先行するセクションに記載されている様々な実施形態に言及し、非限定的な裏付けを提供するものである。
(実施例1)
発現および精製
小規模および中規模:改変されたR2非長末端反復(LTR)レトロトランスポゾンまたは改変されたR2逆転写酵素を担持した発現ベクターpET-45bを、E.coli BL21(DE3)に形質転換した。以下の表3は、本開示の改変されたR2酵素バリアントの2つの例であるP2およびP8バリアントを示す。発現のために、100μMカルベニシリン(Corbenicillin)を含む2mlのLBにおける予備培養物を準備し、室温で約8~12時間、一晩増殖させた。約8~12時間後、200μLの予備培養物を25mLの自己誘導発現培地Overnight Express TB(Novagen)に移し、室温で36時間~48時間、シェーカーでインキュベートした。4~8℃で10分間、8000×gの遠心分離によって細胞を採取した。バイオマスペレットを最低1時間、-20℃で凍結させた。
精製:ペレットを0.5mLの溶解緩衝剤(バイオマスの1/6当たり0.5mLの溶解緩衝剤)に再懸濁し、室温で30分間インキュベートした。溶解緩衝剤の組成:1×BugBuster、100mMリン酸ナトリウム、0.1% Tween、2.5mM TCEP、3μLプロテアーゼ阻害剤ミックス(Roche)、50μgリゾチーム、0.5μL DNaseI(2,000ユニット/ml、NEB製)。インキュベーション後、ライセートを等体積(0.5mL)のHis結合緩衝剤(50mMリン酸ナトリウムpH7.7、1.5M塩化ナトリウム、2.5mM TCEP、0.1% Tween、0.03% Triton X-100、および10mMイミダゾール)と混合し、室温で約10~15分間インキュベートした。インキュベーション後、ライセートを約4℃~約8℃の温度で約15分間、10000×gで遠心分離した。次いでペレットを、250μLのHis-Affinity Gel(Zymo ResearchによるHis-Spin Protein Miniprep)と、製造元のプロトコールに従って混合した。結合ステップの後、His-Affinity Gelを洗浄緩衝剤(50mMリン酸ナトリウムpH7.7、750mM塩化ナトリウム、0.1% Tween、0.03% Triton X-100、2.5mM TCEP、および50mMイミダゾール)で3回洗浄した。R2逆転写酵素(RT)(例えば、改変された酵素)を150μLの溶出緩衝剤(50mMリン酸ナトリウムpH7.7、300mM塩化ナトリウム、2.5mM TCEP、0.1% Tween、および250mMイミダゾール)で溶出させ、直接使用したか、または30%グリセロール中で凍結させた。このプロトコールは、突然変異誘発の発現および精製のためならびにスクリーニングのために調整することができる。例えば、同様のプロトコールをプレートフォーマットに合わせて調整することができる。例えば、25mLの代わりに2mLのOvernight Express TB(Novagen)を使用してよく、精製ステップは、ニッケル固定化樹脂を用いた96ウェルスピンプレートを含んでよい。
結果:精製後、ドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE)、4~12%ポリアクリルアミド、Bis-Trisを使用して試料を解析した(図10)。図10のSDS-PAGE解析は、完全長の野生型R2およびトランケート型R2非LTRレトロトランスポゾンを含有する試料を例示する。結果は、完全長の野生型R2では明らかな産物は観察されなかったが、トランケート型R2非LTRレトロトランスポゾンでは著しい発現レベルが存在したことを示した。溶出した試料は、IMACでHis-タグ親和性精製されたトランケート型R2非LTRレトロトランスポゾンの高い収率を示した。図10のレーンは次の通りである:Mはマーカーを示し、Pはペレット(不溶性)を示し、Sは上清(可溶性)を示し、Eは溶出した試料(His-タグ親和性精製されたR2)を示す。
(実施例2)
サロゲート/診断アッセイ
逆転写酵素(RT)活性アッセイの例:アッセイを使用して、突然変異体(例えば、改変された酵素)の酵素活性、活性画分、安定性(例えば、熱安定性)、および頑強性を比較することができる。様々な鋳型/プライマーおよび酵素濃度を使用し、伸長したDNAプライマーの画分を伸長していないDNAプライマーの画分と比較することによるプライマー伸長アッセイに基づいて、RT活性および活性画分を推定した。伸長アッセイは、DNAトラップの添加ありおよびなしで実行した。プロトコール例:蛍光標識プライマーとアニーリングされた0.2μM鋳型/プライマーを、様々な濃度のR2 RT(鋳型/プライマーに対して0.1~4倍)と共に室温で20分間プレインキュベートした。プレインキュベーション条件は、40mM Tris pH7.5、200mM NaCl、5mM TCEP、および0.1% Tweenを含んだ。伸長は、MgCl2(5mM、最終)およびdNTP(各25μM、最終)、および任意選択でDNAトラップ(未標識DNAオリゴ二重鎖3μM、最終、またはヘパリン)の添加によって開始した。トラップDNAの添加は、RT活性画分を推定するのに役立つ。次いで反応物を10分間インキュベートし、EDTA(50mM、最終)またはホルムアミド(50%、最終)で停止させた。15% PAGE-Ureaを用いて反応の産物を解析した。使用した鋳型配列の一例は、rCrArG rUrCrA rGrUrC rArGrU rCrArG rUrCrA rGrUrG rCrCrA rArArU rGrCrC rUrCrG rUrCrA rUrCであり、プライマーの一例は、/56-FAM/TGATGACGAGGCATTTGGCである。
端から端までの鋳型ジャンピングアッセイの例:一方の鋳型は蛍光標識プライマーにアニーリングされており(ドナー鋳型)、他方はプライマーを含まない(アクセプター核酸)、2つの鋳型を用いたプライマー伸長アッセイ。プロトコール例:蛍光標識プライマー(あるいは、反応の産物をSyber Goldで染色してよい)とアニーリングされた0.1μM鋳型/プライマーを、様々な濃度のR2 RT(鋳型/プライマーに対して0.1~4倍)と共に室温で20分間プレインキュベートした。プレインキュベーション条件は、40mM Tris pH7.5、200mM NaCl、5mM TCEP、および0.1% Tweenを含んだ。伸長は、様々な濃度(約0.01μM~約5μMの範囲)におけるMgCl
2(5mM、最終)、dNTP(各50μM、最終)、およびアクセプター核酸の添加によって開始した。次いで反応物を30分~1時間インキュベートし、EDTA(50mM、最終)またはホルムアミド(50%、最終)で停止させた。15% PAGE-Ureaを用いて反応の産物を解析した。鋳型:鋳型は、2種のプライマー(このうち1種はT7プロモーター配列(すなわち第1のプライマー)を含んだ)を用いたPCR反応で生成されたDNA鋳型に基づき、T7 RNAポリメラーゼを用いたin vitro RNA合成によって生成した。第2のプライマーは、ドナー鋳型/プライマープロトコールにおけるDNAプライマーとしても使用した。次いで、15% PAGE-Ureaを用いて反応の産物を解析した。使用した材料の例:
処理能力アッセイの例:処理能力アッセイは、15% PAGE-Urea、または1.2%アガロースゲル、または2%アガロースゲルを使用し、プライマー伸長および産物の形成に基づいて解析した。産物の長さの分布を濃度測定によって解析した。プロトコール例:蛍光標識プライマー(あるいは、反応の産物をSyber Goldで染色してよい)とアニーリングされた0.05~0.1μM鋳型/プライマーを、様々な濃度のR2 RT(鋳型/プライマーに対して0.1~4倍)と共に室温で20分間プレインキュベートした。プレインキュベーション条件:40mM Tris pH7.5、200mM NaCl、5mM TCEP、および0.1% Tween。伸長は、MgCl
2(5mM、最終)、dNTP(各50μM、最終)、および任意選択でDNAトラップ(未標識DNAオリゴ二重鎖3μM、最終)の添加によって開始した。次いで反応物を30分~1時間インキュベートし、EDTA(50mM、最終)またはホルムアミド(50%、最終)で停止させた。鋳型:鋳型は、2種のプライマー(このうち1種はT7プロモーター配列を含んだ)を用いたPCR反応で生成されたDNA鋳型に基づき、T7 RNAポリメラーゼを用いたin vitro RNA合成によって生成した。第2のプライマーは、ドナー鋳型/プライマープロトコールにおけるDNAプライマーとしても使用した。15% PAGE-Urea、または1.2%アガロースゲル、または2%アガロースゲルを用い、反応の産物を解析した。材料は:
、およびRNA鋳型(約600ヌクレオチド)を含んだ。
ランダムプライミングの例:いくつかのアダプター付きプライマーまたはアダプター付きランダムプライマーを有するより長いRNA鋳型;PCR増幅後に産物解析を行い、産物の長さの分布を比較する(1種のプライマーは、鋳型の5’末端に対して特異的であり、第2のプライマーは、アダプター配列に対して相補的である)。
(実施例3)
合成RNAを使用した活性および鋳型ジャンピング実験
改変されたR2酵素は、活性および鋳型ジャンピング特性を示した(図11)。以下の表4に記載され、図11に表されている実験は、反応が酵素を欠いた場合は活性がなかったこと(レーン2)、反応がアクセプター核酸を欠いた場合は伸長産物はあったが鋳型ジャンピングはなかったこと(レーン3)、および鋳型ジャンピングがアクセプター核酸の濃度に依存したこと(レーン4および5)を示した。レーン6は、酵素MMLVは産物の伸長が可能だが、明らかな産物は観察されなかったことを示す(表4および図11)。簡潔に述べると、反応物は、0.25mMのdNTP、R2緩衝剤またはMMLV緩衝剤、0.4μM鋳型/プライマー、アクセプター核酸(0~1μM)、改変されたR2酵素(0~0.023μg/μl)またはMMLV(2U/μl)、およびH
2Oを含有した。R2酵素またはR2緩衝剤を含有した反応物は、30℃で1時間インキュベートした(レーン2~5)。MMLV酵素を含有した反応物は、42℃で1時間インキュベートした(レーン6)。15% PAGE-Ureaゲルを使用して産物を解析した。
(実施例4)
1ポット(単一の容器)での反応
この実験は、1ポット(単一の容器)でRNAライブラリー(表5)を調製するための方法を明示するために設計した。この実験では、200bpのRNA分子を1ポット(単一の容器)での反応において捕捉するのに成功した。ワークフローの概略図を図3および図12Aに示す。この実験で使用した鋳型は、T7 in vitro転写プロトコールを使用して生成された200塩基対の合成RNA(ドナー鋳型)であった。対照は、酵素なしの対照、アクセプターなしの対照、アクセプターなしかつプライマー付きドナー鋳型なしの対照、およびMMLVを含んだ(表5)。この実験で使用した他の対照には、PCR増幅中に1種のプライマーのみを使用したものが含まれた(図12B、番号5および6)。
簡潔に述べると、R2酵素反応物(RT反応物)は、H
2O、R2緩衝剤、0.25mMのdNTP、0.025μM 200bpRNA/プライマー(プライマー付きドナー鋳型)、アクセプター核酸(0.15μM)、および0.023μg/μlのR2酵素(例えば、改変された逆転写酵素)を含んだ(表5、図12Cレーン4)。他の反応物の詳細については表5を参照されたい。次いでR2反応物を30℃で1時間インキュベートし、MMLV反応物を42℃で1時間インキュベートした。次いで、反応物に、増幅プライマーおよびホットスタートポリメラーゼを含むPCR試薬(表6)を追加した。簡潔に述べると、2.5μlのRT反応物(すなわち、表5の反応物50μlのうちの2.5μl)に、PCR増幅に必要な構成要素を追加した。R2酵素のPCR増幅反応物は、H
2O、SYBR FASTマスターミックス、各0.5μMのP186プライマーおよびP170プライマー、ならびに鋳型(例えば、2.5μlのRT反応物)を含んだ。PCR条件は、95℃で3分間、ならびに95℃で3秒間および62℃で20秒間の30サイクルであった。次いで、反応物を68℃に上昇させた。この実験中、精製ステップは必要なかった(例えば、RT反応物は、PCRに先立って精製しなかった)。一部の事例では、最初のRT反応物(またはR2反応物)をPCRステップ中に10倍に(例えば、2.5μlのRT反応物を25μlの総体積に)希釈した(表6を参照されたい)。一部の事例では、10μlのRT反応物および90μlのPCR試薬を同じ管に添加してよい(よって、1ポットまたは単一の容器での反応)。図12Bのゲルは、R2酵素反応物を使用して正しいサイズのアンプリコンが生成されたことを示す(レーン4)。他のレーンは、アンプリコンの形成を示さなかった(レーン1:ラダー、レーン2:酵素なしの対照、レーン3:MMLV対照、レーン5:アクセプターなしの対照、レーン6:ドナーなしの対照、およびレーン7:ラダー)。
(実施例5)
様々な鋳型量を使用した1ポット(単一の容器)でのRNAライブラリー調製
この実験は、様々な量の鋳型RNAを使用した1ポット(単一の容器)でRNAライブラリー(表7)を調製するための方法を明示するために設計した。ワークフローの概略図を図3に示す。この実験で使用した鋳型は、600塩基対の合成RNA(ドナー鋳型)であった。この実験で使用したRNA鋳型量は、0μM、0.00025μM、0.0025μM、および0.025μMから変動した。簡潔に述べると、反応物は、H
2O、R2緩衝剤またはMMLV緩衝剤、0.25mM dNTP、プライマー付きの600bp RNA鋳型(0μM、0.00025μM、0.0025μM、および0.025μM)、アクセプター核酸分子(MMLV反応物のための6μMのP181 TSO)またはR2反応物のための0.1μMのP173、および酵素(0.023μg/μlの改変されたR2酵素または0.4U/μlのMMLV)を含んだ。R2反応物を30℃で1時間インキュベートし(表7、番号1~4)、MMLV反応物を42℃で1時間インキュベートした(表7、番号5~8)。次いで、反応物に、増幅プライマーおよびホットスタートポリメラーゼを含むPCR試薬を追加した。PCR条件は、R2反応物(反応物1~4)については表8に、MMLV反応物(反応物5~8)については表9に示す。R2反応物は、H
2O、SYBR FASTマスターミックス、各0.5μMのP186プライマーおよびP172プライマー、ならびに1X鋳型(2.5μlのRT反応物)を含んだ。MMLV反応物は、H
2O、SYBR FASTマスターミックス、各0.5μMのP161プライマーおよびP172プライマー、ならびに1X鋳型(2.5μlのRT反応物)を含んだ。簡潔に述べると、2.5μlのRT反応物を(例えば、クリーンアップなしで)、SYBRFASTマスターミックス、プライマー、およびH2Oを25μlの総体積で含むPCR構成要素と共にインキュベートした(ワンポット/管/単一の容器での反応)。R2反応物のPCR条件は、95℃で3分間、ならびに95℃で3秒間、54℃で10秒間、および64℃で20秒間の30サイクルであった。次いで、反応物を68℃に上昇させた。MMLV反応物のPCR条件は、95℃で3分間、ならびに95℃で3秒間および64℃で20秒間の30サイクルであった。次いで、反応物を68℃に上昇させた。この実験の過程において精製ステップは必要なかった。一部の事例では、PCR中に、10μlのRT反応物および90μlのPCR試薬を同じ管に添加し、1ポット(単一の容器)での反応物にすることにより、最初の反応物を10倍に希釈してよい。リアルタイムPCRを使用した結果は、600塩基対RNAの様々な量における産物変換を示し、R2酵素がMMLVと比較して優れた変換効率を提示したことを示した(図13)。この実験は、低い鋳型量(0.00025μM)においてでさえ、R2酵素はRNAライブラリー調製が可能であったことを示した(図13、番号4)。これは、単一細胞への適用に代表的である。この実験はまた、現在利用できる方法と比較して10倍高い変換効率を示した。
(実施例6)
様々な鋳型長を使用した1ポット(単一の容器)でのRNAライブラリー調製
この実験は、様々な長さの鋳型RNA(200bp、600bp、および2000bp)を使用した1ポット(単一の容器)でRNAライブラリーを調製するための方法を明示するために設計した。ワークフローの概略図を図3に示す。簡潔に述べると、反応物は、H
2O、R2緩衝剤、0.25mM dNTP、プライマー付きのRNA(例えば、0.3μM(200bp)、0.125μM(600bp)、または0.03μM(2000bp))、0.1μMのP173、および酵素(例えば、0.023μg/μlの改変されたR2酵素;P2バリアント)を含んだ(表10)。反応物を30℃で1時間インキュベートした。次いでに反応物に、増幅プライマーおよびホットスタートポリメラーゼを含むPCR試薬を追加した。PCR増幅反応物は、H
2O、SYBR FASTマスターミックス、各0.5μMのフォワードプライマーおよびリバースプライマー、ならびに2.5μlの10X鋳型(RT反応物)を含んだ(表11)。鋳型なしの対照反応物のフォワードプライマーおよびリバースプライマーはそれぞれ、P186およびP183であった。200bp RNA鋳型反応物のフォワードプライマーおよびリバースプライマーはそれぞれ、P186およびP170であった。600bp RNA鋳型反応物のフォワードプライマーおよびリバースプライマーはそれぞれ、P186およびP172であった。2000bp RNA鋳型反応物のフォワードプライマーおよびリバースプライマーはそれぞれ、P186およびP183であった。反応物のPCR条件は、95℃で3分間、ならびに95℃で3秒間および62℃で60秒間の30サイクルであった。次いで、反応物を68℃に上昇させた。この実験の過程において精製ステップは必要なかった。PCR中に、10μlのRT反応物および90μlのPCR試薬を同じ管に添加し、1ポット(単一の容器)での反応物にすることにより、最初の反応物を10倍に希釈してよい。リアルタイムPCRを使用した結果は、RNA鋳型の様々な長さにおける産物変換を示した(図14)。この実験はまた、RNA長の適合性も例示する。実験は、いくつかの転写物の長さとの適合性を示し、例えばIso-seq、VDJなどの適用を可能にする。
(実施例7)
酵素活性および鋳型ジャンピングのためのNaCl濃度の最適化
この実験は、NaCl濃度に基づいて酵素活性および鋳型ジャンピングを最適化するように設計した。簡潔に述べると、反応物は、H
2O、10X R2緩衝剤、0.1mM dNTP、0.2μMのRNA鋳型とプライマー(P173およびP174)、NaCl(100mM、200mM、300mM、400mM、500mM、600mM、または800mM)、および酵素(例えば、0μg/μlまたは0.023μg/μlの改変されたR2酵素(P2バリアントR2酵素))を含んだ。10X R2緩衝剤は、H
2O、500mM Tris-HCl pH7.5、0.5% tween、および25mM DTT(42.5μl H
2O、50μlの1000mM Tris-HCl pH7.5、5μlの10% Tween、2.5μlの1000mM DTT)を含んだ。反応物を室温で約2時間インキュベートした。次いで、反応物に、0.5μMの鋳型(P173)および5mM MgCl
2を追加し、室温で約1時間、続いて80℃で約5分間インキュベートした。次いで反応物をゲル上で泳動させた(図15)。結果は、この実験において、300mMのNaClが酵素活性および鋳型ジャンピングに最適であったことを示した(図15)。
(実施例8)
R2酵素(P2バリアント)の2ステップ精製は、より高い活性および鋳型ジャンピングをもたらした
この実験は、異なる精製方法に基づいてR2酵素の活性および鋳型ジャンピング特性を最適化するように設計した。簡潔に述べると、反応物は、H2O、10X R2緩衝剤、0.1mM dNTP、0.2μMのRNAとプライマー(P173およびP174)、5mM MgCl2、NaCl、0.5μMのP173、および酵素(1ステップ精製(ニッケルまたはヘパリン)では、0.023μg/μlもしくは0.045μg/μlのP2バリアントR2酵素、または2ステップ精製(ニッケルおよびヘパリン)では、0.0075μg/μl、0.023μg/μl、もしくは0.048μg/μlのP2バリアントR2酵素)を含んだ。反応物を室温で約2時間、続いて80℃で約5分間インキュベートした。次いで反応物をゲル上で泳動させた(図16Aおよび16B)。結果は、酵素をNi-NTAニッケル親和性カラムに付し、続いてヘパリンセファロース親和性カラムでさらに精製した反応物が、1種の精製ステップのみ(ニッケル単独またはヘパリン単独)に供した反応物よりも高い活性および良好な鋳型ジャンピング能を示したことを示した(図16Aおよび16B)。
(実施例9)
DNA鋳型は、R2酵素(P2バリアント)の活性および鋳型ジャンピングを可能にする
この実験は、改変された逆転写酵素が、DNA鋳型の存在下で活性および鋳型ジャンピング能を示したことを明示した(図17)。手短に言えば、反応物は、H
2O、5X R2緩衝剤、0.25mM dNTP、0.4μMのDNA鋳型とプライマー(P188およびP189)、0μMまたは1.5μMのDNA鋳型(P188)(図17、それぞれレーン1および2)、および0μg/μlまたは0.023μg/μlの酵素(P2バリアントR2酵素)(図17、それぞれレーン1および2)を含んだ。反応物を30℃で約1時間、続いて80℃で約10分間インキュベートした。次いで反応物をゲル上で泳動させた(図17)。配列:
(実施例10)
DNA断片は、R2酵素で捕捉およびタグ付けすることができる
この実験は、本開示の方法を使用した1ポット(単一の容器)での反応において、200bpのDNA断片(cfDNAの典型的なサイズ)が捕捉およびタグ付けされたことを示した。この実験に関するいくつかの事実:配列の予備知識は要求されず、この実験により提供されたデータは、感度要件を満たした(典型的なリキッドバイオプシー試料は、約10~30ngの間のDNAを有し、0.1%(約10~30pg)の感度が要求される)。
この実験は、DNA断片(PCR産物の熱変性および急速冷却によって調製された200bpのPCR産物)を含有する1ポット(単一の容器)での反応物が、R2酵素(P8バリアントR2酵素)を使用して捕捉およびタグ付けされたことを示した。簡潔に述べると、この実験は、1)RNAプライミング(概略図は図5Aおよび5Bに示されている)を用いたDNA断片の捕捉;および2)RNAドナー(概略図は図6Aおよび6Bに示されている)を使用したDNA断片の捕捉という2つのアプローチを含んだ。簡潔に言えば、第1のアプローチ(RNAプライミング)による反応物は、H
2O、5X R2緩衝剤、0.25mM dNTP、200bp DNA断片(0ng(DNA鋳型なしの対照(NTC))、160pg、32pg、または6pgのDNA鋳型)、酵素(例えば、0.023μg/μlのP8バリアントR2酵素)、および0.5μMのP173を含んだ。第2のアプローチ(RNAドナー)による反応物は、H
2O、5X R2緩衝剤、0.25mM dNTP、200bp DNA断片(0ng(DNA鋳型なしの対照(NTC))、160pg、32pg、または6pg)、酵素(例えば、0.023μg/μlのP8バリアントR2酵素)、および0.2μM RNAドナー(P173+P174)を含んだ。次いで反応物を30℃で約1時間インキュベートした。次いで、反応物を1:10に希釈し、増幅プライマーおよびホットスタートポリメラーゼを含むPCR試薬を追加した。第1のアプローチ(RNAプライミング)のPCR増幅反応物は、H
2O、1X SYBR Greenを含む1X taqマスターミックス、0.5μMのP169、0.5μMのP186、および1X鋳型(PCRのための100μlの総体積中10μlのRT反応物)を含んだ。第2のアプローチ(RNAドナー)のPCR増幅反応物は、H
2O、1X sybr greenを含む1X Taqマスターミックス、0.5μMのP169、0.5μMのP186、および1X鋳型(PCRのための100μl総体積中10μlのRT反応物)を含んだ。反応物のPCR条件は、95℃で3分間、ならびに95℃で3秒間、54℃で10秒間、および64℃で10秒間の30サイクルであった。次いで、反応物を2分間、68℃に上昇させた。PCR産物の長さをアクリルアミドゲル上で確認した。結果は、RNAプライミングまたはドナーRNA機構のいずれを使用しても、DNA断片(約200bp)がDNA配列の予備知識なしに捕捉されたことを示した。予想されたPCR産物は約240bpであった。これは、RNAドナーに添加したDNA鋳型のおよそのサイズである(図18B)。図18A、18B、18C、および18Dを参照されたい。
(実施例11)
R2酵素を使用したDNA鋳型の検出限界
この実験では、58bpのDNAオリゴヌクレオチド(P188)を捕捉するためのRNAドナー戦略を使用し、DNA鋳型の検出限界を解析した。手短に言えば、反応物は、H
2O、5X R2緩衝剤、0.25mM dNTP、DNA断片/P188(0μM、0.5μM、0.05μM、0.005μM、0.0005μM、0.00005μM、0.000005μM、および0.0000005μM)、酵素(例えば、0.023μg/μlのP8バリアントR2酵素)、および0.4μMのRNAとアニーリングされたDNAプライマー(P173/P174)を含んだ。次いで、反応物を30℃で約1時間、80℃で約10分間インキュベートした。次いで、反応物を5倍希釈に付し、増幅プライマーおよびホットスタートポリメラーゼを含むPCR試薬を追加した。PCR増幅反応物は、H
2O、SYBRFASTマスターミックス、0.25μMのP188、0.25μMのP174、および1X鋳型(25μlの総体積中2.5μlのRT反応物)を含んだ。反応物のPCR条件は、95℃で3分間、ならびに95℃で3秒間、54℃で10秒間、および64℃で10秒間の30サイクルであった。次いで、反応物を2分間、68℃に上昇させた。図19は、様々な量の鋳型DNAで良好なタイトレーションが観察されたが、鋳型なしの対照(0μM DNA)は20回のPCRサイクルでクリーンなままであったことを示す。タイトレーションは、低い濃度のDNA鋳型(500フェムトモル濃度と同程度に低い濃度のDNA)について観察された。この実験は、高いDNA鋳型濃度において阻害効果があり得ることも示している。
(実施例12)
リキッドバイオプシーの適用のための感度ドライバー
この実験は、DNAタイトレーションおよび最大0.3pgのDNAの感度を示す。0μg、0.3μg、30ng、3ng、0.3ng、30pg、3pg、または0.3pgのDNA鋳型濃度を用い(図20を参照されたい)、これまでに上記の実施例(例えば実施例11)に記載したものと同様のプロトコールに従った。現在、次世代配列決定試料調製技術でこの感度能力を保持するものはない。この実験は、任意の現在利用できる方法よりも100~1000倍高い感度を示す。データは、0.3pgよりも数桁低いDNAでの適用可能性を示す。
(実施例13)
鋳型コンカテマー化
この実験は、短いDNA断片をコンカテマーへと変換するための方法を明示するために設計した。コンカテマーは、約2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、500、1000、またはそれよりも多いコピーの出発核酸を含有し得る。ワークフローの概略図を図24Aに示す。簡潔に述べると、鋳型調製のための最初のPCRのプロトコールは、H
2O、2X Q5マスターミックス、P316(0.5μM)、P317(0.5μM)、およびpUC18(0.05ng/μL)を含んだ。PCR条件は、98℃で30秒間、続いて98℃で10秒間、66℃で15秒間、および72℃で10秒間の30サイクルであった。30サイクルの終了時、反応物を2分間72℃に保ち、次いで4℃に低下させた。アダプターアニーリング反応物は、H
2O、Tris pH8.0(20mM)、NaCl(100mM)、および2種のプライマー(各25μM、(P312+P313)または(P314+P315)または(P320+P321))を含んだ。反応物を90℃で1分間インキュベートし、続いて25℃に0.1℃/秒でランピングし(20秒間)、次いで低下させて4℃に保った。第1のアダプターライゲーション反応物は、H
2O(30μL)、断片化されたDNA(20μL)、末端修復およびTテール付加緩衝剤(7μL)、ならびに末端修復およびTテール付加酵素ミックス(3μL)を含んだ。反応物を20℃で30分間インキュベートし、次いで30分間、65℃に上昇させた。次いで、反応物(50μL)に、2.5μLの20μMアダプター(P312+P313)、2.5μLの20μMアダプター(P314+P315)、ライゲーション緩衝剤(30μL)、およびDNAリガーゼ(10μL)と一緒にH
2O(5μL)を添加した。次いで反応物を室温で15分間インキュベートし、続いて反応物のクリーンアップを行った。SPRIビーズを添加し、反応物を溶出させた。アダプターライゲーションライブラリー(10μL)をH
2O(40μL)および2X Kappa HiFiマスターミックス(50μL)と共にインキュベートし、PCR(98℃で45秒間;98℃で15秒間、60℃で30秒間、および72℃で30秒間の5サイクル;72℃で1分間;ならびに4℃で保持)に付した。このプロトコールは、サイクルの数を(例えば5サイクルから25サイクルに)増加させるために改変することができる。第2のアダプターライゲーション反応は、第1のアダプターライゲーション反応について記載したものと同様のプロトコールを含む。差は、2.5μLの20μMアダプター(P312+P313)および2.5μLの20μMアダプター(P314+P315)の代わりに5μLの20μMアダプター(P320+P321)を使用したことである。図24Bのゲルは、断片化されたDNA配列にアダプターが首尾よくライゲーションされたことを示し、鋳型コンカテマー化を示す。
(実施例14)
3’-リン酸、2’-リン酸、および2’,3’-環状リン酸の除去後の改善された変換効率(RNA試料から次世代シーケンス(NGS)ライブラリー)。
提唱または明示されている本開示の技術の一部は、RNA試料の3’末端における遊離3’-ヒドロキシルを要求する。例えば、3’-OHは、ポリメラーゼ(例えばポリAポリメラーゼ)を用いるRNAポリ(A)テール付加のため、および/または末端デオキシヌクレオチジルトランスフェラーゼ(TdT)を用いたDNAポリテール付加のため、および/またはライゲーションのために要求される。内因性RNAは通常、3’-ヒドロキシルまたは2’,3’-環状リン酸もしくは3’-リン酸を含有する。3’-ヒドロキシルは、転写、ポリ(A)テール合成、または酵素的切断(RNase Hと同様の触媒機構を有する酵素)の産物であり得る。2’,3’-環状リン酸は、酵素的切断(RNase Aのような酵素)または自発的加水分解(非酵素的分子内トランスリン酸化)の産物であり得る。例えば、RNAは、分子内エステル転移反応によって切断され得る。
2’,3’-環状リン酸は、自然なRNAホスホジエステル結合の不安定性に起因して非常に一般的であり、自然に(無細胞RNA分解)、または試料の処置もしくは保管の結果として生じ得る。2’,3’-環状リン酸または3’-リン酸を有するRNA試料はその後にポリテール付加またはライゲーションを行うことができないが、それは、遊離3’-ヒドロキシル基の存在が両方に要求されるからである。この理由から、2’,3’-環状リン酸または3’-リン酸を含むRNA試料を、ホスファターゼ(例えば、T4ポリヌクレオチドキナーゼ(PNK)酵素)で処置して、3’-ヒドロキシル基を生成することができる。ホスファターゼの他の例は、以下の表13において開示される(Ushati DasおよびStewart Shuman、Mechanism of RNA 2’,3’-cyclic phosphate endhealing by T4 polynucleotide kinase-phosphatase、Nucleic Acids Research、2013年、41巻、1号、355~365頁)。
T4ポリヌクレオチドキナーゼ(PNK)酵素は、キナーゼおよびホスファターゼ両方の酵素活性を含む。したがって、T4 PNKを最適化するために、触媒的に必須のアミノ酸のうちの少なくとも1つを置換することにより、キナーゼ酵素活性を除去することができる。この結果、ホスファターゼが存在する唯一の酵素活性になる。キナーゼ活性を除去することは、例えばATPを使用したポリAテール付加などの後続の反応に役立つ。ATPもキナーゼ基質であるためである。脱リン酸化を含む無細胞RNA NGSライブラリー調製プロトコールの例は、本明細書に開示されている。また、比較反応物(例えば、T4 PNKで処置されていない反応物)も本明細書に開示されている。結果は、NGSライブラリーにおいて捕捉されたRNA粒子の数の著しい3~5倍の増加を示した(図26のバイオアナライザートレースデータを参照されたい)。
さらなる潜在的な利益:RNA粒子を生成するために使用されるプロセスの種類に依存するRNA粒子の3’末端のユニークな特性により、配列決定ライブラリーに注目し、かつ/またはこれを操作することが可能になる。例えば、プロセス劣化に起因して生成されたRNA断片(例えば、2’,3’-環状リン酸を有する不完全なRNA断片)の配列決定が望まれない場合、試料をT4 PNKで処置することを避けることができる。このようにして、ライブラリーは、完全なmRNAおよびmiRNA(3’-ヒドロキシル)を含むことになる。
(実施例15)
RNA試料の断片化は、NGSライブラリー調製ワークフローの一部である;酵素的および非酵素的方法(illuminaおよびion torrentのようなリードの短い技術に関連する)。
illuminaまたはion torrentなどの主要なDNA配列決定技術は、配列決定リード長については限定されている(つまり、各個別のリードにおいて、限定された数の塩基が配列決定され得る)。両方の技術が最大約100bp~500bpのリード範囲を有するため、この範囲を著しく超えるライブラリーを使用することは非実用的である。無細胞RNAは通常約20~2000塩基の範囲であり、ホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)RNAは約20~500塩基の範囲であり、mRNAは通常約2000塩基である。実用的理由から、試料は断片化されるのが普通であるため、有効なライブラリーサイズは400bp以下である。1000bpより長いライブラリー断片がロードされた試料は、より短い断片と比較して非常に非効率的である。本明細書では、酵素的と非酵素的との2種の大まかなRNA試料断片化方法を開示する。酵素的方法では、RNase活性を有する酵素(例えば、RNase A、RNase P、RNase H、RNase III、RNase T1、RNase T2、RNase U2、RNase V1、RNase I、RNase L、RNase PhyM、RNase V、ダイサー、またはアルゴノート)を使用することができる。本明細書に開示されている非酵素的方法では、RNAの自然な化学的不安定性を利用する。RNAは、内部のトランスリン酸化の結果として自発的な非酵素的断片化を起こす場合がある。RNAのホスホジエステル結合の破壊は、様々な条件(例えば、Mg、Mn、Pbなどの金属、またはポリアミン、またはPVPもしくはPEGなどの補因子)によってもたらされる場合がある。トランスリン酸化速度の増加は、例えば、高いpHでまたは高い(より高い)温度で達成され得る。非酵素的加水分解は、優先的にはUAまたはCAの塩基間で、RNA粒子の一本鎖部分で優先的に起こる。非酵素的方法を使用することの利点としては、単純性および信頼性(酵素活性または有効期間と無関係)、および後続ステップの大部分と適合する条件下で反応を実行することができるという事実が挙げられる。以下の表16は、断片化プロトコールおよび非断片化プロトコールの両方のワークフローを示す。図26は、断片化プロトコール(ライン1によって表されている)および非断片化プロトコール(ライン2によって表されている)に関するバイオアナライザートレースデータを示す。ライブラリーは、無細胞RNA試料を使用して調製した。
手短に言えば、非断片化プロトコールは、6.5μLのH2O、2μLの10X T4 PNK緩衝剤、0.5μLの10X RNase阻害剤、1μLの10U/μL T4 PNK酵素、および10μL試料(例えば、無細胞RNA試料)を含んだ。反応物を37℃で20分間、70℃で4分間インキュベートし、次いで氷上に置いた。次いで、反応物に、3.25μLのH2O、10μLの5X 2D PNK緩衝剤、1.25μLの10X RNase阻害剤、7.5μLの10mM ATP、および1.25μLの5U/μL Ecoli PolyA Polを添加した。反応物を16℃で5分間インキュベートし、次いで氷上に置いた。次いで、反応物に、0.5μLの100X dNTP、1μLの10μM P334プライマー、0.25μLの100μM P423 DNA ter accを添加した。反応物を70℃で2分間インキュベートし、次いで氷上に2分間置いた。反応物に、1.25μLの10X RNase阻害剤、3.75μLのP2(例えば、1μg/μLのR2バリアント(例えば、配列番号50などのR2 RT Nトランケーション))を添加した(合計50μLの反応物とした)。反応物を34℃で1時間インキュベートし、プルダウンし、spri 1.6x、次いで50μL中で溶出させた。図26、ライン2を参照されたい。一部の事例では、逆転写酵素もしくは改変された逆転写酵素、または逆転写酵素と同様の機能を有する酵素をP2の代わりに使用してよい。
手短に言えば、断片化プロトコールは、1μLの10X緩衝剤Aおよび9μLの試料(例えば、無細胞RNA試料)を含んだ。反応物を94℃で4分間インキュベートし、次いで氷上に置いた。反応物に、14.75μLのH2O、3μLの10X緩衝剤B、0.75μLの10X RNase阻害剤、および1.5μLの10U/μL T4 PNK酵素を添加した。反応物を37℃で30分間、72℃で3分間インキュベートし、次いで氷上に置いた。次いで、反応物に、5μLの10X緩衝剤C、1.25μLの10X RNase阻害剤、7.5μLの10mM ATP、および1.25μLの5U/μL Ecoli PolyA Polを添加した。反応物を16℃で5分間インキュベートし、次いで氷上に置いた。次いで、反応物に、0.5μLの100X dNTP、1μLの10μM P334プライマー、0.25μLの100μM P423 DNA ter accを添加した。反応物を70℃で2分間インキュベートし、次いで氷上に2分間置いた。反応物に、1.25μLの10X RNase阻害剤および3.75μLのP2(例えば、1μg/μLのR2バリアント(例えば、配列番号50などのR2 RT Nトランケーション))を添加した(合計50μLの反応物とした)。反応物を34℃で1時間インキュベートし、プルダウンし、spri 1.6x、次いで50μL中で溶出させた。図26、ライン1を参照されたい。一部の事例では、逆転写酵素もしくは改変された逆転写酵素、または逆転写酵素と同様の機能を有する酵素をP2の代わりに使用してよい。
手短に言えば、5X 2D PNK緩衝剤は、645μLのH
2O、10μLの1000mM Tris-HCl pH7.5、300μLの5000mM NaCl
2、5μLの1000mM MgCl
2、25μLの10% tween、および15μLの1000mM DTTを含んだ。緩衝剤Aストックは、60μLのH
2O、10μLの1000mM Tris-HCl pH8.3、および30μLの1000mM MgCl
2を含んだ。緩衝剤Bストックは、45μLのH
2O、50μLの1000mM Tris-HCl pH7.5、および5μLの1000mM DTTを含んだ。緩衝剤Cストックは、36μLのH
2O、60μLの5000mM NaCl
2、2.5μLの10% tween、および1.5μLの1000mM DTTを含んだ。10X PNK緩衝剤は、150μLのH
2O、700μLの1000mM Tris-HCl pH7.5、100μLのMgCl
2、および50μLの1000mM DTTを含んだ。100X平衡dNTPは、100μLのH
2O、75μLの100mM dATP、75μLの100mMのdTTP、375μLの100mM dGTP、および375μLの100mM dCTPを含んだ。5X R2緩衝剤+dNTPは、430μLのH
2O、150μLの1000mM Tris-HCl pH7.5、300μLの5000mM NaCl
2、25μLの1000mM MgCl
2、25μLの10% tween、25μLの1000mM DTT、3.75μLの100mM dATP、3.75μLの100mMのdTTP、18.75μLの100mM dGTP、および18.75μLの100mM dCTPを含んだ。ストレプトアビジン磁気ビーズは、ビオチン化されたオリゴAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA/3BioTEG/で飽和した160μLのストレプトアビジン磁気ビーズ(NEB)を含んだ;ビーズは、10mM Tris pH7.5、300mM NaCl
2に再懸濁した。使用したプライマー配列は:
であった。
(実施例16)
頑強なR2 RTジャンピング機構。
R2 RTジャンピングは非常に効率的な機構である。これは、鋳型スイッチング機構(例えば、MMLVを使用する方法)と比較して、アクセプター-アダプター配列に対する感度がはるかに低い。この低い感度により、例えばIllumina配列決定における配列決定アダプターの最適な利用が可能になる。この実験では、種々のアクセプターを試験した。結果は、RNAアクセプターとDNAアクセプターとの間で同様の効率を示した。DNAアクセプターの使用により、より安価でより信頼でき、かつ/または安定な技術が可能になる。結果は、変換効率が、アクセプター配列の3’末端の影響を受けなかったことも示した。したがって、この機構により、アクセプター配列に関する柔軟性が可能になり、これは、RNA試料およびDNA試料の両方に関連する。使用したアクセプターの例:
(実施例17)
ポリAテールの長さの制御、伸長不可能なヌクレオチドを用いる方法。
ポリAポリメラーゼは、RNAの3’末端にポリAテールを生成するために頻繁に使用されているRNAポリメラーゼ(例えば、E.coliまたは酵母由来のポリAポリメラーゼ)である。ポリAポリメラーゼは、RNAまたはDNA鋳型を用いずにRNA鎖の生成(すなわち、RNAの3’末端の伸長)を可能にする酵素活性を有する。ポリAポリメラーゼは、好ましくはポリAテールを合成するが、ポリAポリメラーゼは、他のリボヌクレオチド(例えば、CTP、GTP、およびUTP)との活性も有する。ポリAテールの長さを制御することは、配列決定の質および収率にとって重要である。典型的に、ポリAテールの長さを制御するためには、ATP濃度ならびに反応時間および/または温度が使用される。ブロッキング(伸長不可能)ヌクレオチド(例えば、3’-デオキシアデノシン-5’-三リン酸(ATPアナログ))の使用などの代替的方法を使用してよい。ブロッキングヌクレオチドの3’-デオキシアデノシン-5’-三リン酸がRNA鎖アナログに組み込まれたら、3’ヒドロキシル基の欠如が理由で、これはさらに伸長することができない。様々な濃度のATPおよび3’-デオキシアデノシン-5’-三リン酸を使用した。ポリAテールの長さは、ATPおよび3’-デオキシアデノシン-5’-三リン酸の濃度/比に基づいて制御され得ることが見出され、これは反応時間および/または酵素濃度とは無関係であった。この方法は、高スループットプロセスまたは自動化されたプロセスに適用した場合、重要なプロトコールの利点を提供する。
(実施例18)
cfDNAライブラリーを生成する方法
本明細書には、cfDNAライブラリーを生成する2つの方法を記載する。両方の方法を説明するのに役立つよう、プロトコールを2種の大まかなステップに分割した。第1のステップでは、R2酵素(2D GenomicsのR2酵素および派生物)およびアクセサリー酵素を使用した。このステップの産物には、既知の配列を有する付着されたアダプターに挟まれた1本の元の試料鎖などの二本鎖DNA(dsDNA)が含まれる。このdsDNA粒子は、1本の元の試料鎖と、R2およびアクセサリー酵素によってコピーされるものとを含む。コピー鎖は、例えばウラシル-DNAグリコシラーゼ(UDG)酵素で処置すると分解され得るdUTPなどの分解性ヌクレオチドを含む。コピー鎖を除去する代替的方法としては、プライマー-アダプター配列内にdUTPを有すること、または非対称性アダプターを使用することが挙げられる。第2のステップでは、高忠実度の方法/酵素(例えば、プルーフリード活性を有する酵素)を使用して、アダプターが付着された元のDNA鎖をPCR増幅する。配列決定のために元の鎖を保持することの少なくとも1つの利点は、R2酵素などのエラーを補正しない酵素を使用してそれをコピーしながらエラーを導入することが避けられることである。よって、結果として得られるライブラリーの忠実度が損なわれない。
方法1(図27を参照されたい):まず、無細胞DNA(cfDNA)を変性して一本鎖DNA(ssDNA)試料を産生する。これにより、ライゲーションベースの方法(両方の鎖が1つの最終産物に含まれる)と比較して、各鎖を別々に解析することが可能になる。各鎖を別々に解析することで、稀な突然変異を捕捉する機会がより多く生じる。プロトコールは、脱リン酸化ステップを含んでもよい(3’および5’末端)。次に、DNAまたはRNAアダプターとアニーリングされたプライマーおよびR2ポリメラーゼを含むプライミング-ジャンピング複合体とssDNAを混合する。反応物は、dNTPおよび触媒金属を含む。手短に言えば、R2はまずアダプター鋳型上のプライマーを伸長させ、次いでssDNA試料へと鋳型ジャンプする。生成される産物は、アダプター鋳型とssDNA試料との間に1個のニックを有するdsDNAである。次のステップは、3’-5’エキソヌクレアーゼ活性を有するDNAポリメラーゼ(例えば、T4 pol、Klenov断片、Bst DNAポリメラーゼ、またはPhi29 DNA pol)を用いた末端修復である。ポリメラーゼは、DNA鎖置き換え能力を保有していてもよい。結果として得られる産物は、平滑末端または3’A-オーバーハングを有するdsDNAである。ニックは、全く新しい鎖に置き換えられる場合があり、ここで、伸長および置き換えは、元の試料鎖の3’ヒドロキシルによってプライミングされる。その一方で、ニックは、次のステップのライゲーション中に修復され得る。次のステップのライゲーションは、非対称性アダプターを含む。アダプターは、5’末端に1つの一本鎖オーバーハングを有するDNA二重鎖である。このオーバーハングは、PCR増幅プライマーのうちの少なくとも1つに対して相補的な配列を含み、1本の鎖のみを増幅させる。あるいは、元のssDNA鎖のみを単離させるために、3’オーバーハングおよび5’オーバーハングの両方を有するアダプター(Y構造)をdUTPおよびUDG分解と組み合わせて使用してよい。次いで、PCR増幅を行う。PCR増幅は、両方のアダプターに対して特異的なDNAプライマーを含む。先行ステップの鎖のうちの1つ、元の試料DNAを含むものだけが増幅される。一部の実施形態では、元のssDNA鎖の単離は、末端修復ステップと非対称性アダプターライゲーションステップとの間に起こる。
方法2(図28を参照されたい):まず、無細胞DNA(cfDNA)を変性して一本鎖DNA(ssDNA)試料を産生する。プロトコールは、脱リン酸化ステップを含んでもよい(3’および5’末端)。次に、例えば末端デオキシヌクレオチジルトランスフェラーゼ(TdT)の添加により、ポリAまたはポリCテールを生成する。TdTによって生成されるテールの長さは、dATPおよびインキュベーション時間または温度(ポリAテール付加が選択された場合)の組合せに基づいて制御することができる。あるいは、ポリAテールの長さは、伸長不可能なヌクレオチド(例えば、ddATPまたは3’-デオキシアデノシン-5’-三リン酸)に基づいて制御されてよい。ここで、反応物は、様々な比および濃度で使用されたdATPおよび伸長不可能なアナログの両方を含む。次に、TdTを温度で死滅させることができ、DNAテール配列と相補的なプライマー-アダプターに試料をアニーリングすることができる。次いで、反応物をdNTP(dUTPを含む)、触媒金属、R2酵素、およびアクセプター-アダプターと混合する。R2酵素は、アニーリングされたプライマーを伸長させ、アクセプター-アダプターにジャンプして伸長を続ける。アクセプター-アダプターは、R2が鋳型を完了して別の鋳型にジャンプすることを防止するためのヌクレオチドブロックを含む。産物は、両側に5’オーバーハング、cfDNA試料鎖とアクセプター-アダプターとの間にニックを有する二本鎖DNAである。次いで産物を、3’-5’エキソヌクレアーゼ活性を有するDNAポリメラーゼおよびDNAリガーゼ(例えば、T4 pol、Klenov断片、Bst DNAポリメラーゼ、またはPhi29 DNA pol、T4 DNAリガーゼ)での末端修復およびニックライゲーションに供する。次いで、末端修復およびニックライゲーションの産物をUDG分解に供する。最後のステップは、両方のアダプターに対して特異的なDNAプライマーを含むPCR増幅である。先行ステップの鎖のうちの1つ、元の試料DNAを含むものだけが増幅される。
(実施例19)
ライブラリー調製、配列決定スループットを最大にするためのリボソームRNA(rRNA)およびトランスファーRNA(tRNA)の枯渇
細胞中の全RNAのおよそ80%がrRNAであり、15%がtRNAである。リボソームRNAが診断上の標的として機能することは稀である。したがって、これが理由で、配列決定ライブラリーからrRNAおよびtRNAを除去/枯渇させることが慣例である。配列決定ライブラリー中のrRNAおよびtRNAの量は、ライブラリー調製の様々な段階で制御することができる。例えば、rRNAおよびtRNAの枯渇は、早期段階の間、例えば、全RNA単離の後(RNAレベル)、またはPCR増幅の後(dsDNAレベル)に行ってよい。本明細書には、1)磁気ビーズまたは固体支持体に付着された相補的オリゴヌクレオチドを使用したrRNA/tRNAまたはPCR産物の引き出し;および2)rRNA/tRNAまたはPCR産物のオリゴヌクレオチドガイド型分解という、rRNAおよびtRNAを除去するための2つの大まかな方法を記載する。
方法1:この方法では、増幅されたdsDNAを変性し、戦略的に設計されたオリゴヌクレオチドのプールとハイブリダイズさせる。オリゴヌクレオチドは、rDNA配列を有する一方または両方のDNA鎖に対して相補的である。ブリッジ増幅では1種の極性のみが使用されるため、Illuminaライブラリーでは、1つの鎖のみが枯渇され得る(図29を参照されたい)。各オリゴヌクレオチドは、ビオチン修飾を含む。リボソーム配列(DNA断片を含む)は、ストレプトアビジン(straptvidin)固定化磁気ビーズまたは固体支持体を使用して枯渇/除去される。一部の場合では、稀で出現が少ない(low represented)配列の損失を軽減するために、PCRライブラリー増幅の後に枯渇を行う。枯渇は、ライブラリー調製の早期段階(例えば、RNAレベル)の間に行われてもよい。
方法2:この方法では、Cas9ヌクレアーゼを、戦略的に設計されたガイドRNAオリゴヌクレオチドと複合する(Carolin AndersおよびMartin Jinek、In vitro Enzymology of Cas9、Methods Enzymol.、2014年;546巻:1~20頁)。オリゴヌクレオチドは、リボソームRNAに対して相補的な配列を有し得る。Cas9とガイドRNAオリゴヌクレオチドの複合体は、dsDNA(PCR増幅後)およびrRNA配列を特異的に結合し、単一または両方のDNA鎖のヌクレオチド鎖切断(endonucleolitic cleavage)を触媒する(図30を参照されたい)。
実施形態
実施形態1.鋳型ジャンピングを使用して相補デオキシリボ核酸(cDNA)分子を調製するための方法であって、プライマーを鋳型にアニーリングするステップと、鋳型およびアクセプター核酸分子に相補的な連続したcDNA分子の生成に十分な条件下、ヌクレオチドの存在下で、プライマーにアニーリングされた鋳型を改変された逆転写酵素およびアクセプター核酸分子と混合するステップであって、改変された逆転写酵素が、野生型または改変されていない逆転写酵素と比べて、少なくとも1種の改善された酵素特性を含み、連続したcDNA分子の産生後に、改変された逆転写酵素が、鋳型からアクセプター核酸分子への移動を起こす、ステップとを含む方法。
実施形態2.鋳型ジャンピングを使用して相補デオキシリボ核酸(cDNA)分子を調製するための方法であって、(a)1種または複数のプライマーを鋳型にアニーリングするステップと、(b)鋳型および/またはアクセプター核酸分子に相補的なcDNA分子の生成に十分な条件下、ヌクレオチドの存在下で、1種または複数のプライマーにアニーリングされた鋳型を改変された逆転写酵素およびアクセプター核酸分子と混合するステップであって、改変された逆転写酵素が、野生型または改変されていない逆転写酵素と比べて、少なくとも1種の改善された酵素特性を含む、ステップとを含む方法。
実施形態3.鋳型ジャンピングを使用して核酸分子を調製するための方法であって、核酸分子の生成に十分な条件下、ヌクレオチドの存在下で、断片または分解された鋳型、プライマー、改変された逆転写酵素およびアクセプター核酸分子を混合するステップであって、改変された逆転写酵素が、野生型または改変されていない逆転写酵素と比べて、少なくとも1種の改善された酵素特性を含む、ステップを含む方法。
実施形態4.鋳型ジャンピングを使用して核酸分子を調製するための方法であって、核酸分子の生成に十分な条件下、ヌクレオチドの存在下で、断片または分解された鋳型、ドナー複合体、改変された逆転写酵素およびアクセプター核酸分子を混合するステップであって、改変された逆転写酵素が、野生型または改変されていない逆転写酵素と比べて、少なくとも1種の改善された酵素特性を含む、ステップを含む方法。
実施形態5.鋳型ジャンピングを使用して相補デオキシリボ核酸(cDNA)ライブラリーを調製するための方法であって、(a)1種または複数のプライマーを鋳型にアニーリングするステップと、(b)鋳型および/またはアクセプター核酸分子に相補的な連続したcDNA分子の生成に十分な条件下、ヌクレオチドの存在下で、1種または複数のプライマーにアニーリングされた鋳型をアクセプター核酸分子および改変された逆転写酵素と混合するステップであって、改変された逆転写酵素が、野生型または改変されていない逆転写酵素と比べて、少なくとも1種の改善された酵素特性を含み、連続したcDNA分子の産生後に、改変された逆転写酵素が、鋳型からアクセプター核酸分子への移動を起こす、ステップと、(c)cDNA分子を増幅して、cDNAライブラリーを生成するステップとを含む方法。
実施形態6.鋳型ジャンピングを使用して相補デオキシリボ核酸(cDNA)ライブラリーを調製するための方法であって、(a)cDNA分子の生成に十分な条件下、ヌクレオチドの存在下で、断片化されたまたは分解された鋳型をプライマー、改変された逆転写酵素およびアクセプター核酸分子と混合するステップであって、改変された逆転写酵素が、野生型または改変されていない逆転写酵素と比べて、少なくとも1種の改善された酵素特性を含む、ステップと、(b)cDNA分子を増幅して、cDNAライブラリーを生成するステップとを含む方法。
実施形態7.鋳型ジャンピングを使用してデオキシリボ核酸(DNA)ライブラリーを調製するための方法であって、(a)DNA分子の生成に十分な条件下、断片化されたまたは分解された鋳型をプライマー、改変された逆転写酵素およびアクセプター核酸分子と混合するステップであって、改変された逆転写酵素が、野生型または改変されていない逆転写酵素と比べて、少なくとも1種の改善された酵素特性を含む、ステップと、(b)DNA分子を増幅して、DNAライブラリーを生成するステップとを含む方法。
実施形態8.鋳型ジャンピングを使用して相補デオキシリボ核酸(cDNA)ライブラリーを調製するための方法であって、(a)cDNA分子の生成に十分な条件下、断片化されたまたは分解された鋳型をドナー複合体、改変された逆転写酵素およびアクセプター核酸分子と混合するステップであって、改変された逆転写酵素が、野生型または改変されていない逆転写酵素と比べて、少なくとも1種の改善された酵素特性を含む、ステップと、(b)cDNA分子を増幅して、cDNAライブラリーを生成するステップとを含む方法。
実施形態9.鋳型ジャンピングを使用してデオキシリボ核酸(DNA)ライブラリーを調製するための方法であって、(a)DNA分子の生成に十分な条件下、断片化されたまたは分解された鋳型をドナー複合体、改変された逆転写酵素およびアクセプター核酸分子と混合するステップであって、改変された逆転写酵素が、野生型または改変されていない逆転写酵素と比べて、少なくとも1種の改善された酵素特性を含む、ステップと、(b)DNA分子を増幅して、DNAライブラリーを生成するステップとを含む方法。
実施形態10.配列決定のためのライブラリーを調製するための方法であって、(a)対象から無細胞核酸を有する試料を得るステップと、(b)改変された逆転写酵素、鋳型、ヌクレオチド、アクセプター核酸分子および1種または複数のプライマーを無細胞核酸に混合するステップであって、改変された逆転写酵素が、鋳型ジャンピングすることが可能であり、野生型または改変されていない逆転写酵素と比べて、少なくとも1種の改善された酵素特性を含む、ステップと、(c)試料に由来する無細胞核酸(cf核酸)において増幅反応を実行して、複数のアンプリコンを産生するステップであって、増幅反応が、35回またはそれよりも少ない増幅サイクルを含む、ステップと、(d)配列決定のためのライブラリーを産生するステップであって、ライブラリーが、複数のアンプリコンを含む、ステップとを含む方法。
実施形態11.複数の単一細胞から相補デオキシリボ核酸(cDNA)ライブラリーを調製するための方法であって、(a)各単一細胞から核酸を放出させて、複数の個々の核酸試料を提供するステップであって、個々の核酸試料のそれぞれにおける核酸が、単一細胞に由来する、ステップと、(b)核酸鋳型を1種または複数のプライマーにアニーリングするステップと、(c)cDNA分子の産生に有効な条件下、ヌクレオチドの存在下で、1種または複数のプライマーにアニーリングされた核酸鋳型をアクセプター核酸分子および改変された逆転写酵素と混合するステップであって、改変された逆転写酵素が、鋳型ジャンピングすることが可能であり、野生型または改変されていない逆転写酵素と比べて、少なくとも1種の改善された酵素特性を含む、ステップと、(d)cDNA分子を増幅して、cDNAライブラリーを生成するステップとを含む方法。
実施形態12.複数の単一細胞からデオキシリボ核酸(DNA)ライブラリーを調製するための方法であって、(a)各単一細胞から核酸を放出させて、複数の個々の核酸試料を提供するステップであって、個々の核酸試料のそれぞれにおける核酸が、単一細胞に由来する、ステップと、(b)核酸鋳型を1種または複数のプライマーにアニーリングするステップと、(c)DNA分子の産生に有効な条件下、ヌクレオチドの存在下で、1種または複数のプライマーにアニーリングされた核酸鋳型をアクセプター核酸分子および改変された逆転写酵素と混合するステップであって、改変された逆転写酵素が、鋳型ジャンピングすることが可能であり、野生型または改変されていない逆転写酵素と比べて、少なくとも1種の改善された酵素特性を含む、ステップと、(d)DNA分子を増幅して、DNAライブラリーを生成するステップとを含む方法。
実施形態13.核酸分子を検出するための方法であって、(a)核酸分子の生成に有効な条件下、核酸分子を含む試料を、アクセプター核酸分子、改変された逆転写酵素、プライマーおよびヌクレオチドと混合するステップであって、改変された逆転写酵素が、野生型または改変されていない逆転写酵素と比べて、少なくとも1種の改善された酵素特性を含む、ステップと、(b)核酸分子を増幅するステップとを含む方法。
実施形態14.対象におけるがんの存在を決定するための方法であって、(a)対象から生体試料を得るステップと、(b)実施形態13に記載の生体試料における核酸分子を検出するステップと、(c)核酸分子を配列決定するステップと、(d)核酸分子の存在に基づき、対象ががんを患っていることを決定するステップとを含む方法。
実施形態15.鋳型ジャンピングを使用して相補デオキシリボ核酸(cDNA)分子を調製するための方法であって、メッセンジャーRNA(mRNA)鋳型およびアクセプター核酸分子に相補的な連続したcDNA分子の生成に十分な条件下、単一の管内で、プライマーまたは1種もしくは複数のプライマー、mRNA鋳型、ヌクレオチド、改変された逆転写酵素、アクセプター核酸分子および触媒金属を混合するステップであって、改変された逆転写酵素が、野生型または改変されていない逆転写酵素と比べて、少なくとも1種の改善された酵素特性を含み、連続したcDNA分子の産生後に、改変された逆転写酵素が、鋳型からアクセプター核酸分子への移動を起こす、ステップを含む方法。
実施形態16.配列決定のためのライブラリーを調製するための方法であって、ライブラリーの生成に十分な条件下、単一の管内で、無細胞核酸、改変された逆転写酵素、鋳型、ヌクレオチド、アクセプター核酸分子、触媒金属および1種または複数のプライマーを混合するステップであって、改変された逆転写酵素が、野生型または改変されていない逆転写酵素と比べて、少なくとも1種の改善された酵素特性を含む、ステップを含む方法。
実施形態17.配列決定のためのライブラリーの生成に十分な条件下でライブラリーを調製するための方法であって、(a)対象から無細胞核酸を有する試料を得るステップと、(b)改変された逆転写酵素、鋳型、ヌクレオチドおよび1種または複数のプライマーを無細胞核酸に混合するステップと、(c)試料に由来する無細胞核酸(cf核酸)において増幅反応を実行して、複数のアンプリコンを産生するステップであって、増幅反応が、35回またはそれよりも少ない増幅サイクルを含む、ステップと、(d)配列決定のためのライブラリーを産生するステップであって、ライブラリーが、複数のアンプリコンを含む、ステップとを含む方法。
実施形態18.cDNA分子を調製するための方法であって、鋳型および/またはアクセプター核酸分子に相補的なcDNA分子の生成に十分な条件下、ヌクレオチドの存在下で、プライマー、鋳型、改変された逆転写酵素およびアクセプター核酸分子を混合するステップであって、改変された逆転写酵素が、野生型または改変されていない逆転写酵素と比べて、少なくとも1種の改善された酵素特性を含む、ステップを含む方法。
実施形態19.cDNA分子を調製するための方法であって、鋳型および/またはアクセプター核酸分子に相補的なcDNA分子の生成に十分な条件下、ヌクレオチドの存在下で、1種または複数のプライマー、鋳型、改変された逆転写酵素およびアクセプター核酸分子を混合するステップであって、改変された逆転写酵素が、野生型または改変されていない逆転写酵素と比べて、少なくとも1種の改善された酵素特性を含む、ステップを含む方法。
実施形態20.cDNAライブラリーを調製するための方法であって、鋳型および/またはアクセプター核酸分子に相補的なcDNA分子の生成に十分な条件下、ヌクレオチドの存在下で、プライマーまたは1種もしくは複数のプライマー、鋳型、改変された逆転写酵素およびアクセプター核酸分子を混合するステップであって、改変された逆転写酵素が、野生型または改変されていない逆転写酵素と比べて、少なくとも1種の改善された酵素特性を含む、ステップと、cDNA分子を増幅して、cDNAライブラリーを生成するステップとを含む方法。
実施形態21.核酸分子(例えば、アクセプター核酸分子または無細胞核酸分子)または鋳型が、未知の核酸配列を含む、実施形態1~20のいずれか1つに記載の方法。
実施形態22.移動が、鋳型およびアクセプター核酸分子の間の配列同一性に依存しない、実施形態1、5および15のいずれか1つに記載の方法。
実施形態23.混合するステップが、ホットスタート熱安定性ポリメラーゼの添加を含む、実施形態1~20のいずれか1つに記載の方法。
実施形態24.ホットスタート熱安定性ポリメラーゼが、ホットスタートtaqポリメラーゼである、実施形態23に記載の方法。
実施形態25.単一の管(単一の容器)内で行われる、実施形態1~20のいずれか1つに記載の方法。
実施形態26.ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)増幅反応を行うステップをさらに含む、実施形態1~20のいずれか1つに記載の方法。
実施形態27.PCR増幅反応が、実施形態25に記載の単一の管(単一の容器)と同じ単一の管(同じ容器)内で行われる、実施形態26に記載の方法。
実施形態28.アクセプター核酸分子が、プライマー伸長を停止させる改変されたヌクレオチドを含む、実施形態1~16および18~20のいずれか1つに記載の方法。
実施形態29.無細胞核酸が、無細胞DNA(cfDNA)、循環腫瘍DNA(ctDNA)またはホルマリン固定パラフィン包埋DNA(FFPE DNA)である、実施形態10、16および17のいずれか1つに記載の方法。
実施形態30.PCR増幅が、逆転写酵素の不活性化に十分な温度で行われる、実施形態26に記載の方法。
実施形態31.PCR増幅が、ホットスタート熱安定性ポリメラーゼの活性化に十分な温度で行われる、実施形態26に記載の方法。
実施形態32.アクセプター核酸分子が、3’末端において改変されている、実施形態1~16および18~20のいずれか1つに記載の方法。
実施形態33.改変が、ジデオキシ3’末端および/またはリン酸化3’末端を含む、実施形態32に記載の方法。
実施形態34.分子および/またはライブラリーが、多くとも約2時間で調製される、実施形態1~20のいずれか1つに記載の核酸分子および/またはライブラリー、または相補cDNA分子および/またはライブラリーを調製するための方法。
実施形態35.試料が、循環腫瘍DNA試料または組織試料を含む、実施形態10~14および17のいずれか1つに記載の方法。
実施形態36.核酸分子および/またはアクセプター核酸分子が、RNA、DNA、またはRNAおよびDNAの組合せである、実施形態1~20のいずれか1つに記載の方法。
実施形態37.鋳型が、RNA、DNA、またはRNAおよびDNAの組合せである、実施形態1~12および15~20のいずれか1つに記載の方法。
実施形態38.ドナー複合体が、鋳型およびプライマーを含む、実施形態4、8および9のいずれか1つに記載の方法。
実施形態39.鋳型が、断片化されたまたは分解された鋳型である、実施形態37に記載の方法。
実施形態40.RNAが、mRNAである、実施形態36および37のいずれか1つに記載の方法。
実施形態41.リボソームRNA(rRNA)および/またはトランスファーRNA(tRNA)を枯渇させるステップをさらに含む、実施形態1~20のいずれか1つに記載の方法。
実施形態42.rRNAを枯渇させるステップが、rRNAへのオリゴヌクレオチドのハイブリダイゼーションを含む、実施形態41に記載の方法。
実施形態43.核酸および/または鋳型が、試料に由来する、実施形態1~20のいずれか1つに記載の方法。
実施形態44.試料が、リキッドバイオプシー試料である、実施形態10~14、17および43のいずれか1つに記載の方法。
実施形態45.核酸および/または鋳型が、約0.01マイクロモル濃度に等しいまたはそれに満たない、実施形態1~20のいずれか1つに記載の方法。
実施形態46.核酸および/または鋳型が、約500フェムトモル濃度に等しいまたはそれに満たない、実施形態45に記載の方法。
実施形態47.核酸および/または鋳型が、断片もしくは分解された核酸、断片化されたDNA、断片化されたRNA、またはこれらのいずれかの組合せである、実施形態1~20のいずれか1つに記載の方法。
実施形態48.核酸分子が、疾患を示す、実施形態13に記載の方法。
実施形態49.疾患が、がんである、実施形態48に記載の方法。
実施形態50.核酸分子の存在または非存在に基づく出生前診断を提供するステップをさらに含む、実施形態1~20のいずれか1つに記載の方法。
実施形態51.鋳型の最適化をさらに含む方法であって、最適化が、薬剤によるキャップ構造の除去を可能にする条件下、鋳型の5’キャップ構造を除去する薬剤と、鋳型を含む試料とを接触させ、これにより、キャップ除去された鋳型を形成するステップを含む、実施形態1~20のいずれか1つに記載の方法。
実施形態52.薬剤によるキャップ除去された鋳型の脱リン酸化を可能にする条件下、脱リン酸化剤と試料とを接触させるステップをさらに含む、実施形態51に記載の方法。
実施形態53.薬剤が、ピロホスファターゼである、実施形態51に記載の方法。
実施形態54.薬剤が、アルカリホスファターゼである、実施形態52に記載の方法。
実施形態55.プライマーが、蛍光標識されている、実施形態1~20のいずれか1つに記載の方法。
実施形態56.逆転写酵素が、非末端反復配列(LTR)レトロトランスポゾンである(例えば、改変された逆転写酵素が、非末端反復配列(LTR)レトロトランスポゾンである)、実施形態1~20のいずれか1つに記載の方法。
実施形態57.逆転写酵素が、R2逆転写酵素である(例えば、改変された逆転写酵素が、改変されたR2逆転写酵素である)、実施形態1~20のいずれか1つに記載の方法。
実施形態58.非LTRレトロトランスポゾンが、R2非LTRレトロトランスポゾンである、実施形態56に記載の方法。
実施形態59.鋳型ジャンピングが、アクセプター核酸分子の濃度に依存する、実施形態1~12および15のいずれか1つに記載の方法。
実施形態60.改善された酵素特性が、増加された安定性(例えば、増加された熱安定性);増加された比活性;増加されたタンパク質発現;改善された精製;改善された処理能力;改善された鎖置換;改善された端から端までの鋳型ジャンピング;増加されたDNA/RNA親和性;および増加された忠実度のうち少なくとも1種を含む、実施形態1~16および18~20のいずれか1つに記載の方法。
実施形態61.改変された逆転写酵素が、N末端トランケーション、C末端トランケーション、またはN末端およびC末端トランケーションを含む、実施形態1~20のいずれか1つに記載の方法。
実施形態62.改変された逆転写酵素が、約500個未満のアミノ酸残基のトランケーションを含む、実施形態1~20のいずれか1つに記載の方法。
実施形態63.改変された逆転写酵素が、次の改変:(a)約400個未満のアミノ酸残基のアミノ末端トランケーション、および(b)約400個未満のアミノ酸残基のカルボキシル末端トランケーションのうち1種または複数を含む、実施形態1~20のいずれか1つに記載の方法。
実施形態64.改変された逆転写酵素が、タグをさらに含む、実施形態1~20のいずれか1つに記載の方法。
実施形態65.cDNA分子が、タグをさらに含む、実施形態1、2、5、6、8、11、15および18~20のいずれか1つに記載の方法。
実施形態66.鋳型が、タグをさらに含む、実施形態1~12および15~20のいずれか1つに記載の方法。
実施形態67.タグを含む改変された逆転写酵素、またはタグを含むcDNA分子、またはタグを含む鋳型を配列決定するステップをさらに含む、実施形態64~66のいずれか1つに記載の方法。
実施形態68.配列決定するステップが、全トランスクリプトーム解析を含む、実施形態67に記載の方法。
実施形態69.タグが、ビオチン、アジド基、アセチレン基、His-タグ、カルモジュリン-タグ、CBP、CYD、Strep II、FLAG-タグ、HA-タグ、Myc-タグ、S-タグ、SBP-タグ、Softag-1、Softag-3、V5-タグ、Xpress-タグ、Isopeptag、SpyTag、B、HPCペプチドタグ、GST、MBP、ビオチン、ビオチンカルボキシル担体タンパク質、グルタチオン-S-トランスフェラーゼ-タグ、緑色蛍光タンパク質-タグ、マルトース結合タンパク質-タグ、Nus-タグ、Strep-タグおよびチオレドキシン-タグからなる群から選択される少なくとも1種のメンバーである、実施形態64~66のいずれか1つに記載の方法。
実施形態70.連続したcDNA分子または核酸分子またはDNA分子を含む溶液を精製するステップをさらに含む、実施形態1~20のいずれか1つに記載の方法。
実施形態71.精製の非存在下で行われる、実施形態1~20のいずれか1つに記載の方法。
実施形態72.改変された逆転写酵素が、節足動物に由来する、実施形態1~20のいずれか1つに記載の方法。
実施形態73.節足動物が、Bombyx moriである、実施形態72に記載の方法。
実施形態74.改変された逆転写酵素が、精製されている、実施形態1~20のいずれか1つに記載の方法。
実施形態75.改変された逆転写酵素が、少なくとも約80%純粋である、実施形態74に記載の方法。
実施形態76.溶液を精製するステップが、2種の精製ステップを含む、実施形態70に記載の方法。
実施形態77.2種の精製ステップが、ニッケルおよびヘパリン親和性精製を含む、実施形態76に記載の方法。
実施形態78.改変された逆転写酵素が、固定化された金属親和性クロマトグラフィー(chromatorgraphy)(IMAC)によって精製される、実施形態74に記載の方法。
実施形態79.塩をさらに含む、実施形態1~20のいずれか1つに記載の方法。
実施形態80.塩が、NaCl、LiCl、AlCl3、CuCl2、MgCl2、InCl3、SnCl4、CrCl2、CrCl3、KCl、NaI、KI、TMACl(塩化テトラメチルアンモニウム)、TEACl(塩化テトラエチルアンモニウム)、KSCN、CsSCN、KCH3COO、CH3COONa、C5H8KNO4、C5H8NNaO4、CsClおよびこれらのいずれかの組合せからなる群から選択される少なくとも1種のメンバーである、実施形態79に記載の方法。
実施形態81.塩が、NaClを含む、実施形態80に記載の方法。
実施形態82.洗剤をさらに含む、実施形態1~20のいずれか1つに記載の方法。
実施形態83.洗剤が、非イオン性および/または双性イオン性洗剤である、実施形態82に記載の方法。
実施形態84.非イオン性洗剤が、tween、triton、Triton CF-21、Triton CF-32、Triton DF-12、Triton DF-16、Triton GR-SM、Triton N-101(ポリオキシエチレン分枝状ノニルフェニルエーテル)、Triton QS-15、Triton QS-44、Triton RW-75(ポリエチレングリコール260モノ(ヘキサデシル(monoChexadecyl)/オクタデシル)エーテルおよび1-オクタデカノール)、Triton X-100(ポリエチレングリコールtert-オクチルフェニルエーテル)、Triton X-102、Triton X-15、Triton X-151、Triton X-200、Triton X-207、Triton X-114、Triton X-165、Triton X-305、Triton X-405(ポリオキシエチレン(40)イソオクチルフェニルエーテル)、Triton X-405還元型(ポリオキシエチレン(40)イソオクチルシクロヘキシルエーテル)、Triton X-45(ポリエチレングリコール4-tert-オクチルフェニルエーテル)、Triton X-705-70、次のものを含むいずれかの形態のTWEEN:TWEEN 20(ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート)、TWEEN 21(ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート)、TWEEN 40(ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノパルミテート)、TWEEN 60(ポリエチレングリコールソルビタンモノステアレート)、TWEEN 61(ポリエチレングリコールソルビタンモノステアレート)、TWEEN 65(ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート)、TWEEN 80(ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート)、TWEEN 81(ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート)、TWEEN 85(ポリオキシエチレン(20)ソルビタントリオレエート)、Brij、Brij 30(ポリオキシエチレン4ラウリルエーテル)、Brij 35(ポリオキシエチレン23ラウリルエーテル)、Brij 52(ポリオキシエチレン2セチルエーテル)、Brij56(ポリオキシエチレン10セチルエーテル)、Brij 58(ポリオキシエチレン20セチルエーテル)、Brij 72(ポリオキシエチレン2ステアリルエーテル)、Brij 76(ポリオキシエチレン10ステアリルエーテル)、Brij 78(ポリオキシエチレン20ステアリルエーテル)、Brij 92(ポリオキシエチレン2オレイルエーテル)、Brij 97(ポリオキシエチレン10オレイルエーテル)、Brij 98(ポリオキシエチレン20オレイルエーテル)、Brij 700(ポリオキシエチレン100ステアリルエーテル)、オクチルチオグルコシド、マルトシドおよびこれらの組合せからなる群から選択される、実施形態83に記載の方法。
実施形態85.塩または洗剤が、酵素活性または鋳型ジャンピングを改善する、実施形態79~84のいずれか1つに記載の方法。
実施形態86.増幅ステップが、PCRを含む、実施形態5~13、17および20のいずれか1つに記載の方法。
実施形態87.PCRが、少なくとも1種の増幅プライマーおよび/またはポリメラーゼを含む、実施形態86に記載の方法。
実施形態88.PCRが、約4~8サイクル、約10~40サイクルまたは約1~15サイクルを含む、実施形態87に記載の方法。
実施形態89.PCRが、約30サイクルを含む、実施形態86に記載の方法。
実施形態90.ポリメラーゼが、ホットスタートポリメラーゼである、実施形態87に記載の方法。
実施形態91.増幅プライマーによって生成されたアンプリコンを検出するステップをさらに含み、アンプリコンの存在が、改変された逆転写酵素が試料中に存在するか決定する、実施形態86に記載の方法。
実施形態92.約1分間~約5時間における約12℃~約42℃の温度をさらに含む、実施形態1~20のいずれか1つに記載の方法。
実施形態93.ワンポット(単一の容器)反応として遂行される、実施形態1~20のいずれか1つに記載の方法。
実施形態94.鋳型が、約30塩基対~約15000塩基対の間である、実施形態1~12および15~20のいずれか1つに記載の方法。
実施形態95.鋳型が、約200塩基対または約600塩基対である、実施形態94に記載の方法。
実施形態96.鋳型が、約0.0001マイクロモル濃度~約0.1マイクロモル濃度の間である、実施形態1~12および15~20のいずれか1つに記載の方法。
実施形態97.鋳型が、少なくとも約0.0001マイクロモル濃度である、実施形態96に記載の方法。
実施形態98.鋳型または断片化されたもしくは分解された鋳型が、少なくとも約50フェムトモル濃度である、実施形態1~12および15~20のいずれか1つに記載の方法。
実施形態99.アクセプター核酸分子が、少なくとも1個の改変されたヌクレオチドを含む、実施形態1~13、15~16および18~20のいずれか1つに記載の方法。
実施形態100.プライマーが、1種または複数のランダムプライマーを含む、実施形態1~20のいずれか1つに記載の方法。
実施形態101.プライマーが、R2 RNAプライマーを含む、実施形態1~20のいずれか1つに記載の方法。
実施形態102.プライマーが、アダプター配列をさらに含む、実施形態1~20のいずれか1つに記載の方法。
実施形態103.改変された逆転写酵素が、Fh8、MBP、NusA、Trx、SUMO、GST、SET、GB1、ZZ、HaloTag、SNUT、Skp、T7PK、EspA、Mocr、Ecotin、CaBP、ArsC、IF2-ドメインI、発現タグ、RpoA、SlyD、Tsf、RpoS、PotD、Crr、msyB、yjgD、rpoDまたはこれらのいずれかの組合せとの融合を含む、実施形態1~20のいずれか1つに記載の方法。
実施形態104.改変された逆転写酵素を調製するための方法であって、次のステップ:(a)逆転写酵素をコードするDNA配列を、ランダムまたは合理的突然変異誘発に付すステップ;(b)逆転写酵素をコードするDNA配列を、アミノ酸のトランケーションに付すステップ;(c)逆転写酵素をコードするDNA配列を、アミノ酸残基の挿入、欠失または置換を含む変更に付すステップ;(d)逆転写酵素をコードするDNA配列を、タンパク質またはドメインとの融合に付すステップ;および(e)逆転写酵素をコードするDNA配列を、相同遺伝子DNAシャッフリングに付すステップ;のうち少なくとも1種を含み、ステップ(a)~(e)のうちいずれか1種において得られるDNA配列が、宿主細胞において発現され、改変された逆転写酵素が、野生型または改変されていない逆転写酵素と比べて、少なくとも1種の改善された酵素特性を含む、方法。
実施形態105.改変された逆転写酵素を発現する宿主細胞をスクリーニングするステップをさらに含む、実施形態104に記載の方法。
実施形態106.宿主細胞によって発現された改変された逆転写酵素を調製するステップをさらに含む、実施形態105に記載の方法。
実施形態107.次の:逆転写酵素(RT)活性を決定するステップ、逆転写酵素活性画分(単数または複数)を推定するステップ、ならびに突然変異体の安定性および頑強性を検査するステップのうち少なくとも1種をさらに含む、実施形態104に記載の方法。
実施形態108.RT活性、RT活性画分(単数または複数)、または突然変異体の安定性および頑強性が、逆転写酵素活性アッセイによりモニタリングされる、実施形態107に記載の方法。
実施形態109.逆転写酵素活性、および酵素特性を改善する少なくとも1種の変更された特徴を有する改変されたポリペプチドであって、表1に提示されている国立バイオテクノロジー情報センター(NCBI)GenBankデータベース受託番号に対応する配列のうちいずれか1種に対して少なくとも約85%アミノ酸配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、改変されたポリペプチド。
実施形態110.逆転写酵素活性、および野生型または改変されていない逆転写酵素と比べて少なくとも1種の変更された特徴を有する改変されたポリペプチドであって、この変更された特徴が、逆転写酵素が、(i)サーマルサイクリングを用いずに、鋳型核酸分子から相補デオキシリボ核酸(cDNA)分子を生成し、(ii)多くとも約5%の誤り率で、cDNA分子の1個または複数のコピーを生成することを可能にし、改変されたポリペプチドが、表1に提示されている受託番号のうちいずれか1種に対応する配列のうちいずれか1種のトランケートされたバリアントである、改変されたポリペプチド。
実施形態111.逆転写酵素活性、および酵素特性を改善する少なくとも1種の変更された特徴を有する改変されたポリペプチドであって、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、配列番号46、配列番号47、配列番号48、配列番号49、配列番号50、配列番号51、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、配列番号56、配列番号57、配列番号58、配列番号59、配列番号60、配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、または配列番号67に対して少なくとも約85%アミノ酸配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、改変されたポリペプチド。
実施形態112.酵素特性を改善する特徴が、次の:増加された安定性;増加された比活性;増加されたタンパク質発現;改善された精製;改善された処理能力;改善された鎖置換;改善された鋳型ジャンピング;増加されたDNA/RNA親和性;および増加された忠実度のうち少なくとも1種を含む、実施形態109~111のいずれか1つに記載の改変されたポリペプチド。
実施形態113.N末端トランケーション、C末端トランケーション、またはN末端およびC末端トランケーションを含む、実施形態109~111のいずれか1つに記載の改変されたポリペプチド。
実施形態114.約100個未満のアミノ酸残基のトランケーションを含む、実施形態109~113のいずれか1つに記載の改変されたポリペプチド。
実施形態115.次の改変:(a)約400個未満のアミノ酸残基のアミノ末端トランケーション;および(b)約400個未満のアミノ酸残基のカルボキシル末端トランケーションのうち1種または複数を含む、実施形態109~114のいずれか1つに記載の改変されたポリペプチド。
実施形態116.融合パートナーまたは担体タンパク質を含む、実施形態109~115のいずれか1つに記載の改変されたポリペプチド。
実施形態117.Fh8、MBP、NusA、Trx、SUMO、GST、SET、GB1、ZZ、HaloTag、SNUT、Skp、T7PK、EspA、Mocr、Ecotin、CaBP、ArsC、IF2-ドメインI、発現タグ、RpoA、SlyD、Tsf、RpoS、PotD、Crr、msyB、yjgD、rpoDまたはこれらのいずれかの組合せとの融合を含む、実施形態116に記載の改変されたポリペプチド。
実施形態118.融合されたバリアントが、融合されていないポリペプチドと比較して、次の:増加された有効期間、増加された活性画分(単数または複数)および改善された精製のうち少なくとも1種を含む、実施形態116に記載の改変されたポリペプチド。
実施形態119.30℃で測定される場合に1塩基当たり少なくとも約80%の処理能力で、鋳型核酸分子を逆転写に付して相補デオキシリボ核酸(cDNA)産物を生成し、cDNA産物を増幅させる、天然に存在しない酵素。
実施形態120.30℃で測定される場合に1塩基当たり少なくとも約80%の処理能力で、鋳型核酸分子を逆転写に付して核酸産物を生成し、核酸産物を増幅させる、天然に存在しない酵素。
実施形態121.少なくとも1種の酵素特性に関して1.0を超える性能指数を有する、実施形態119~120に記載の天然に存在しない酵素。
実施形態122.酵素特性が、改善された安定性、比活性、タンパク質発現、精製、処理能力、鎖置換、鋳型ジャンピング、増加されたDNA/RNA親和性および忠実度からなる群から選択される、実施形態121に記載の天然に存在しない酵素。
実施形態123.約12℃~約42℃の温度で測定される場合に、改善された安定性、比活性、タンパク質発現、精製、処理能力、鎖置換、鋳型ジャンピング、増加されたDNA/RNA親和性および忠実度からなる群から選択される少なくとも1種の酵素特性に関して1.0を超える性能指数で、3時間またはそれに満たない期間で、鋳型核酸分子を逆転写に付して相補デオキシリボ核酸(cDNA)産物を生成し、cDNA産物を増幅させる、天然に存在しない酵素。
実施形態124.約12℃~約42℃の温度で測定される場合に、改善された安定性、比活性、タンパク質発現、精製、処理能力、鎖置換、鋳型ジャンピング、増加されたDNA/RNA親和性および忠実度からなる群から選択される少なくとも1種の酵素特性に関して1.0を超える性能指数で、3時間またはそれに満たない期間で、鋳型核酸分子を逆転写に付して核酸産物を生成し、核酸産物を増幅させる、天然に存在しない酵素。
実施形態125.鋳型核酸分子が、無細胞核酸分子である、実施形態123~124のいずれか1つに記載の天然に存在しない酵素。
実施形態126.同じヌクレオチド基質に対する参照酵素の処理能力よりも少なくとも約5%高い所与のヌクレオチド基質に対する処理能力で、約3時間またはそれに満たない期間で、鋳型核酸分子を逆転写に付して相補デオキシリボ核酸(cDNA)産物を生成し、cDNA産物を増幅させる、天然に存在しない酵素。
実施形態127.同じヌクレオチド基質に対する参照酵素の処理能力よりも少なくとも約5%高い所与のヌクレオチド基質に対する処理能力で、約3時間またはそれに満たない期間で、鋳型核酸分子を逆転写に付して核酸産物を生成し、核酸産物を増幅させる、天然に存在しない酵素。
実施形態128.核酸分子を増幅する方法であって、改変された逆転写酵素を使用した核酸増幅に核酸分子を付すステップを含み、逆転写酵素が、約30℃にて1塩基当たり少なくとも約80%の処理能力で核酸分子を増幅することが可能である、方法。
実施形態129.改変された逆転写酵素を使用して、鋳型核酸分子を逆転写に付して、核酸分子を得るステップをさらに含む、実施形態128に記載の方法。
実施形態130.核酸分子が、無細胞核酸分子である、実施形態128に記載の方法。
実施形態131.プライマー、1種もしくは複数のプライマーまたはランダムプライマー、ヌクレオチド、少なくとも1種の改変された逆転写酵素、鋳型、および実施形態1~20のいずれか1つに記載の方法を行うための使用説明書を含むキット。
実施形態132.逆転写または核酸増幅活性を有し、約30℃の温度で鋳型ジャンピングすることが可能な、改変された逆転写酵素を含む、実施形態131に記載のキット。
実施形態133.核酸を検出するためのキットであって、鋳型、少なくとも1種の改変された逆転写酵素、ヌクレオチド、ならびに実施形態3~4および13のいずれか1つに記載の方法を行うための使用説明書を含み、核酸が、少なくとも約50フェムトモル濃度の濃度で存在する、キット。
実施形態134.それを必要とする対象におけるがんを検出、診断または予後判定する方法であって、(a)実施形態10に記載の対象に由来する無細胞核酸試料の配列情報を得るステップと、(b)(a)に由来する配列情報を使用して、無細胞核酸試料における腫瘍核酸を検出するステップであって、腫瘍核酸が、無細胞核酸試料中の総核酸分子の約2%未満のまたはこれに等しい濃度で検出される、ステップとを含む方法。
実施形態135.腫瘍核酸が、無細胞核酸試料中の総核酸分子の約1.75%未満のまたはこれに等しい濃度で検出される、実施形態134に記載の方法。
実施形態136.配列情報が、少なくとも2種のゲノム領域に関係する情報を含む、実施形態134に記載の方法。
実施形態137.ステップ(a)の配列情報を得るステップが、1種または複数のアダプターの使用を含む、実施形態134に記載の方法。
実施形態138.1種または複数のアダプターが、ランダマー配列を含む分子バーコードを含む、実施形態137に記載の方法。
実施形態139.がんの診断または予後判定が、少なくとも約50%の感度を有する、実施形態134に記載の方法。
実施形態140.がんの診断または予後判定が、少なくとも約50%の特異性を有する、実施形態134に記載の方法。
実施形態141.核酸が、RNA、DNA、またはRNAおよびDNAの組合せである、実施形態134のいずれか1つに記載の方法。
実施形態142.配列決定のための核酸分子を調製するための方法であって、対象から無細胞核酸を有する試料を得るステップであって、無細胞核酸が、デオキシリボ核酸(DNA)およびリボ核酸(RNA)分子を含む、ステップと、無細胞核酸をトランスフェラーゼまたはポリメラーゼのうち少なくとも一方、および少なくとも1種のヌクレオチド基質と混合するサブステップを含む、ポリテールを核酸に付加するステップと、プライマーを核酸のポリテールにアニールさせるのに十分な条件下、1種または複数のプライマーを混合するステップと、核酸の増幅に十分な条件下、改変された逆転写酵素を混合するステップであって、改変された逆転写酵素が、野生型または改変されていない逆転写酵素と比べて、少なくとも1種の改善された酵素特性を含む、ステップとを含む方法。
実施形態143.(b)が、トランスフェラーゼおよびポリメラーゼを含む、実施形態142に記載の方法。
実施形態144.トランスフェラーゼが、末端デオキシヌクレオチジルトランスフェラーゼ(TdT)を含む、実施形態142に記載の方法。
実施形態145.ポリメラーゼが、ポリAポリメラーゼを含む、実施形態142に記載の方法。
実施形態146.ヌクレオチド基質が、dCTP、dGTP、dTTPおよびATPのうち少なくとも1種を含む、実施形態142に記載の方法。
実施形態147.配列決定のための核酸分子を調製するための方法であって、無細胞核酸をオリゴヌクレオチド-ストレプトアビジンコンジュゲートと混合するステップであって、オリゴヌクレオチド-ストレプトアビジンコンジュゲートが、核酸にアニーリングすることが可能である、ステップと、核酸を転写させるのに十分な条件下、核酸にアニーリングされたオリゴヌクレオチド-ストレプトアビジンコンジュゲートを、改変された逆転写酵素と混合するステップとを含む方法。
実施形態148.オリゴヌクレオチド-ストレプトアビジンコンジュゲートが、オリゴヌクレオチドプライマーを含む、実施形態147に記載の方法。
実施形態149.オリゴヌクレオチド-ストレプトアビジンコンジュゲートが、オリゴヌクレオチドプライマーおよびオリゴヌクレオチドアクセプターを含む、実施形態147に記載の方法。
実施形態150.鋳型ジャンピングが可能となるように、オリゴヌクレオチドアクセプターが、アニーリングされた核酸に緊密に近接している、実施形態149に記載の方法。
実施形態151.オリゴヌクレオチド-ストレプトアビジンコンジュゲートが、磁気ビーズを含む、実施形態147~150のいずれか1つに記載の方法。
実施形態152.アニーリングされた核酸の濃縮をさらに含む、実施形態151に記載の方法。
実施形態153.無細胞核酸が、ssDNA、dsDNA、dsRNA、ssRNA、細胞外RNAおよびエキソソーム由来のRNAのうち少なくとも1種を含む、実施形態142~152のいずれか1つに記載の方法。
実施形態154.鋳型ジャンピングを使用して核酸分子を調製するための方法であって、(a)プライマーを核酸鋳型にアニーリングするステップと、(b)核酸分子の生成に十分な条件下、プライマーにアニーリングされた鋳型を、改変された逆転写酵素、校正性能を有するポリメラーゼおよびアクセプター核酸分子と混合するステップとを含む方法。
実施形態155.ステップ(a)および(b)が、逐次に行われる、実施形態154に記載の方法。
実施形態156.ステップ(a)および(b)が、同時に行われる、実施形態154に記載の方法。
実施形態157.逆転写酵素が、DNAポリメラーゼである、実施形態142~156のいずれか1つに記載の方法。
実施形態158.逆転写酵素が、非末端反復配列(LTR)レトロトランスポゾンである、実施形態142~156のいずれか1つに記載の方法。
実施形態159.逆転写酵素が、R2逆転写酵素である、実施形態142~156のいずれか1つに記載の方法。
実施形態160.非LTRレトロトランスポゾンが、R2非LTRレトロトランスポゾンである、実施形態158に記載の方法。
実施形態161.アクセプター核酸分子が、保護された3’末端を含む、実施形態154~160のいずれか1つに記載の方法。
実施形態162.編集能を有するポリメラーゼが、3’-5’エキソヌクレアーゼ、T4 DNAポリメラーゼ、エキソヌクレアーゼI、Phi29、Pfu、Vent、KOD、エキソヌクレアーゼIIIおよびエキソヌクレアーゼTのうち少なくとも1種を含む、実施形態154に記載の方法。
実施形態163.配列決定のために核酸分子のコンカテマーを調製するための方法であって、核酸分子を第1のアダプターとライゲーションするステップと、プライマーの非存在下で核酸増幅反応を行うことによりライゲーションされた核酸分子を増幅して、コンカテマーを形成するステップと、コンカテマーを第2のアダプターとライゲーションするステップとを含む方法。
実施形態164.核酸増幅反応が、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)または等温増幅である、実施形態163に記載の方法。
実施形態165.第1のアダプターが、特有分子識別子(UMI)配列を含む、実施形態163~164のいずれか1つに記載の方法。
実施形態166.第1のアダプターが、プライマーとして機能する、実施形態163~164のいずれか1つに記載の方法。
実施形態167.第1のアダプターが、一本鎖核酸を含む、実施形態163~164のいずれか1つに記載の方法。
実施形態168.一本鎖核酸が、一本鎖DNA(ssDNA)を含む、実施形態167に記載の方法。
実施形態169.第2のアダプターが、二本鎖核酸を含む、実施形態163~164のいずれか1つに記載の方法。
実施形態170.二本鎖核酸が、二本鎖DNA(dsDNA)を含む、実施形態169に記載の方法。
実施形態171.第1のアダプターが、第2のアダプターとは異なる、実施形態163~164のいずれか1つに記載の方法。
実施形態172.第1のアダプターが、2種またはそれよりも多いアダプターを含む、実施形態163~164のいずれか1つに記載の方法。
実施形態173.第2のアダプターが、2種またはそれよりも多いアダプターを含む、実施形態163~164のいずれか1つに記載の方法。
実施形態174.核酸分子の両末端が、アダプターを含む、実施形態163のいずれか1つに記載の方法。
実施形態175.核酸分子が、ssDNA、dsDNA、dsRNA、ssRNA、細胞外RNAおよびエキソソーム由来のRNAのうち少なくとも1種を含む、実施形態142~174のいずれか1つに記載の方法。
実施形態176.アダプターが、ヌクレオチド改変を含む、実施形態163に記載の方法。
実施形態177.ヌクレオチド改変が、メチル化ヌクレオチドを含む、実施形態176に記載の方法。
実施形態178.ヌクレオチド改変が、dUTPを含む、実施形態176に記載の方法。
実施形態179.ライブラリー配列決定のための試料からリボソームおよび/またはトランスファーRNAを枯渇させる方法であって、RNAを含む試料を提供するステップであって、RNAが、リボソームRNA(rRNA)および/またはトランスファーRNA(tRNA)を含む、ステップと、増幅反応(例えば、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)または等温増幅)を行って、rRNAおよび/またはtRNAを二本鎖DNA(dsDNA)に変換するステップであって、増幅反応が、部分的増幅反応または十分な/完全増幅反応である、ステップと、ヌクレアーゼまたはヌクレアーゼをコードするポリヌクレオチドおよび少なくとも1種の特異的に設計されたガイドオリゴヌクレオチドを含む複合体を導入するステップであって、少なくとも1種のガイドオリゴヌクレオチドが、少なくとも1種のdsDNAに相補的な少なくとも1種の配列を含み、ヌクレアーゼまたはヌクレアーゼをコードするポリヌクレオチドが、dsDNAの少なくとも一方の鎖を切断する、ステップとを含む方法。
実施形態180.ライブラリー配列決定のための試料からリボソームおよび/またはトランスファーRNAを枯渇させる方法であって、RNAを含む試料を提供するステップであって、RNAが、リボソームRNA(rRNA)および/またはトランスファーRNA(tRNA)を含む、ステップと、増幅反応(例えば、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)または等温増幅)を行って、rRNAおよび/またはtRNAを二本鎖DNA(dsDNA)に変換するステップであって、増幅反応が、部分的増幅反応または十分な/完全増幅反応であるステップと、dsDNAを一本鎖DNA(ssDNA)鎖へと変性させるステップと、結合分子および少なくとも1種のssDNA鎖に相補的な少なくとも1種の配列を含む少なくとも1種の特異的に設計されたオリゴヌクレオチドを導入して、オリゴヌクレオチドおよび少なくとも1種のssDNA鎖のハイブリダイズされた複合体を形成するステップと、ハイブリダイズされた複合体を少なくとも1個の固体支持体に固定化し、これにより、試料からハイブリダイズされた複合体を除去するステップとを含む方法。
実施形態181.ライブラリー配列決定のための試料からリボソームおよび/またはトランスファーRNAを枯渇させる方法であって、RNAを含む試料を提供するステップであって、RNAが、リボソームRNA(rRNA)および/またはトランスファーRNA(tRNA)を含む、ステップと、結合分子および少なくとも1種のrRNAおよび/またはtRNAに相補的な少なくとも1種の配列を含む少なくとも1種の特異的に設計されたオリゴヌクレオチドを導入して、オリゴヌクレオチドおよび少なくとも1種のrRNAおよび/またはtRNAを含む複合体を形成するステップと、複合体を少なくとも1個の固体支持体に固定化し、これにより、試料から複合体を除去するステップとを含む方法。
実施形態182.結合分子が、ビオチンである、実施形態181~182のいずれか1つに記載の方法。
実施形態183.少なくとも1個の固体支持体が、ストレプトアビジンである、実施形態181~182のいずれか1つに記載の方法。
実施形態184.無細胞デオキシリボ核酸(cfDNA)ライブラリーを産生する方法であって、cfDNAを含む試料を提供するステップと、cfDNAを変性させて、一本鎖DNA(ssDNA)試料を産生するステップと、ヌクレオチドおよび/または触媒金属の存在下で、鋳型、プライマーおよび逆転写酵素を含む複合体をssDNA試料に導入するステップであって、逆転写酵素が、鋳型上のプライマーを伸長し、その後、ssDNA試料へと鋳型ジャンプして、二本鎖DNA(dsDNA)試料を産生し(例えば、二本鎖DNAが、コピー鎖および当初の鎖を含み(コピー鎖は、逆転写酵素による伸長に起因する鎖であり、当初の鎖は、試料に由来する))、dsDNAが、鋳型およびssDNAの間に少なくとも1個のニックを含む、ステップと、3’-5’エキソヌクレアーゼ活性を含むポリメラーゼを導入して、平滑末端および/または3’-オーバーハングを有するdsDNAを生成するステップと、5’末端に一本鎖オーバーハングを有する核酸二重鎖を含む(非対称性)アダプターを導入するステップであって、(非対称性)アダプターが、dsDNAの5’末端にライゲーションされ、一本鎖オーバーハングが、少なくとも1種のポリメラーゼ連鎖反応(PCR)増幅プライマーに相補的な配列を含む、ステップと、PCR反応を行って、dsDNAの一方の鎖のみを増幅するステップ(さらに、dsDNAの一方の鎖が、当初のDNA鎖である)とを含む方法。
実施形態185.dsDNAの一方の鎖(当初の鎖)が、PCR増幅の忠実度を改善する、実施形態184に記載の方法。
実施形態186.無細胞デオキシリボ核酸(cfDNA)ライブラリーを産生する方法であって、cfDNAを含む試料を提供するステップと、cfDNAを変性させて、一本鎖DNA(ssDNA)試料を産生するステップと、末端デオキシヌクレオチジルトランスフェラーゼ(TdT)およびデオキシアデノシン三リン酸(dATP)(および任意選択で、伸長不能ヌクレオチド)をssDNA試料に導入して、ポリ(A)および/またはポリ(C)テールを生成するステップと、プライマーおよび第1のアダプターを含む複合体をssDNA試料のテールにアニーリングするステップであって、複合体が、テールに相補的な配列を含む、ステップと、ヌクレオチドおよび/または触媒金属の存在下で、逆転写酵素ならびにアクセプターおよび第2のアダプターを含む複合体を導入して、二本鎖DNA(dsDNA)試料を産生するステップであって、ヌクレオチドが、分解性ヌクレオチドを含み、逆転写酵素が、プライマーを伸長し、その後、複合体へと鋳型ジャンプして、伸長を続け、複合体が、逆転写酵素が複合体の末端に達して、別の複合体へとジャンプするのを防止するためのヌクレオチドブロックを含み、dsDNAが、当初の鎖およびコピー鎖を含み、当初の鎖が、複合体およびssDNAの間に少なくとも1個のニックを含み、コピー鎖が、少なくとも1個の分解性ヌクレオチドを含む、ステップと、3’-5’エキソヌクレアーゼ活性を含むポリメラーゼを導入して、平滑末端または3’-オーバーハングを有するdsDNAを生成し、DNAリガーゼを導入して、少なくとも1個のニックをライゲーションするステップと、少なくとも1種のウラシル-DNAグリコシラーゼを導入して、少なくとも1個の分解性ヌクレオチドを分解して、コピー鎖を枯渇/除去/分解するステップと(これにより、当初の鎖のみが存在するようにする)、少なくとも第1のプライマーおよび/または少なくとも第2のプライマーを含むポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を行って、当初の鎖を増幅するステップであって、第1のプライマーが、第1のアダプターに相補的な配列を含み、第2のプライマーが、第2のアダプターに相補的な配列を含む、ステップとを含む方法。
実施形態187.当初の鎖が、PCR増幅の忠実度を改善する(すなわち、コピー鎖を除去し、当初の鎖のみをまたはその大部分を残すことが、PCR増幅における忠実度を改善する)、実施形態186に記載の方法。
実施形態188.配列決定のための核酸ライブラリーを調製するための方法であって、(a)複数の核酸分子を得るステップと、(b)前記複数の核酸分子の温度を増加させることにより、前記複数の核酸分子における少なくとも1個の分子の非酵素的分子内トランスリン酸化を誘導し、これにより、遊離5’-リン酸部分を有する複数の核酸分子を提供するステップと、(c)ホスファターゼを、前記遊離5’-リン酸部分を有する前記複数の核酸分子に添加し、それによって、ホスファターゼが、前記遊離5’-リン酸部分のうち1個または複数をヒドロキシル基に変換し、これにより、遊離ヒドロキシル基を有する複数の核酸分子を提供するステップと、(d)ある量のアデノシン三リン酸の存在下で、ステップc)の産物およびポリメラーゼを混合し、それによって、前記ポリメラーゼが、遊離ヒドロキシル基を有する前記複数の核酸分子の少なくとも1個の分子からポリ(A)テールを生成するステップと、(e)ヌクレオチドの存在下で、(i)前記ポリ(A)テールに相補的な配列を含む1種または複数のプライマー;(ii)1種または複数のアクセプター核酸分子;および(iii)改変された逆転写酵素を混合し、それによって、前記改変された逆転写酵素が、アニーリングされた鋳型核酸分子の配列を逆転写し、アクセプター核酸分子へと移動し、前記アクセプター核酸分子の配列を逆転写することにより、複数の連続した相補デオキシリボ核酸分子を生成するステップと、(f)少なくとも1個の固体支持体を(e)の産物に添加し、それによって、前記固体支持体が、過剰な、前記ポリ(A)テールに相補的な配列を含む前記1種または複数のプライマーを固定化するステップと、(g)ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)反応を行うステップとを含む方法。
実施形態189.配列決定のためのライブラリーを産生する方法であって、リボ核酸(例えば、cfRNA)を含む試料を提供するステップと、試料を、RNAのトランスリン酸化を可能にするのに十分な高温に付すステップと(任意選択で、さらに、触媒金属(マグネシウム)および/またはポリアミンが、試料に導入される)、ホスファターゼを導入して、RNAのリン酸部分を3’-ヒドロキシル基に変換するステップと、アデノシン三リン酸およびポリメラーゼを導入して、RNAの3’-ヒドロキシル基にポリ(A)テールを生成するステップと、ヌクレオチドの存在下で、プライマー、アクセプターおよび逆転写酵素を導入するステップであって、プライマーが、ポリ(A)テールに相補的な配列を含み、これにより、ポリ(A)テールにアニーリングし、逆転写酵素が、プライマーを伸長し、その後、アクセプターへと鋳型ジャンプして、伸長を続ける、ステップと、少なくとも1個の固体支持体を導入して、過剰プライマーおよび非特異的プライマー産物を少なくとも1個の固体支持体に固定化し、これにより、試料から過剰プライマーおよび非特異的プライマー産物を除去するステップと、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)反応を行って、RNAを増幅するステップとを含む方法。
配列: