JP7153327B2 - 燃焼システム - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の排気ガス中に含まれる窒素酸化物を除去する技術に係り、特に、窒素酸化物をアンモニアに転換して燃焼する燃焼システムに関する。
工場や火力発電所の燃焼器や自動車のエンジン等の内燃機関から大気中に排出される窒素酸化物(NOx)は、高濃度になると、人体、特に呼吸器に悪影響を及ぼすことが知られている。
従来、内燃機関から排出されるNOxは、触媒により還元して窒素(N2)に転換して除去することが主流である。また、内燃機関ではNOxの排出量を抑制する運転条件の最適化や触媒の開発が行われている。
また、発生したNOxを窒素(N2)に還元するために、還元剤として尿素(アンモニア)または燃料が用いられている。還元剤としての燃料噴射量をできる限り低減する制御や触媒の開発が必要とされてきた。
本願発明者等は、還元触媒としてシリカに担持したイリジウム触媒(Ir/SiO2)にタングステン(WO3)やバリウム(BaO)等を添加することでNOxの浄化率が大幅に向上できることを見出した(例えば、特許文献1参照。)。
特許第4512691号明細書
内燃機関ではNOxの排出量を抑制する運転条件では、燃焼温度を十分高く設定することができず、内燃機関の出力を向上できないという問題がある。
還元剤として尿素を用いると、尿素水を供給するための容器および配管やそのためのスペースが必要となり、さらには尿素を充填する手間や設備が必要となるという問題が生じる。また、還元剤として燃料を用いるとその分が燃焼に寄与しないため、結果として燃費の低下を招いてしまう。
本発明の目的は、上述した問題を解決するもので、排出するNOxを抑制するとともに出力の向上または燃費の向上が可能な燃焼システムを提供することである。
本発明の一態様によれば、燃料および空気が供給される供給部および排気ガスを排出する排気部を有する燃焼器と、前記排気部と前記供給部とを接続する排気再循環路と、前記排気再循環路に設けられ、前記排気ガスに含まれる窒素酸化物(NOx)をアンモニア(NH3)に転換する触媒を有する転換器とを備え、前記燃焼器は、前記燃料を燃焼するとともに前記転換されたNH3を窒素(N2)に変換する、燃焼システムが提供される。
上記態様によれば、排気再循環路に設けられた転換器の触媒によって、排気ガスに含まれるNOxをNH3に転換し、そのNH3を燃焼器によって燃焼することによってN2に転換することができるのでNOxの排出を抑制できるとともに燃焼による熱エネルギーが得られ出力または燃費を向上する燃焼システムを提供できる。また、従来の燃焼器ではNOxの排出を抑制するために高出力の運転条件を採用できなかったが、上記態様の燃焼システムでは、燃焼器で発生したNOxをNH3に転換して燃焼するため、燃焼器においてNOxの排出が多くなるような高出力の運転条件を採用でき、その結果、高出力の燃焼システムを実現できる。
本発明の第1の実施形態に係る燃焼システムの概略構成図である。 Ir-Ba/WO3-SiO2+MgO触媒の窒素酸化物からNH3への転換率を示す図である。 本発明の第1の実施形態の変形例に係る燃焼システムの概略構成図である。 本発明の第2の実施形態に係る燃焼システムの概略構成図である。 実施例および比較例についての計算結果を示す図である。 実施例のデカン削減率を示す図である。
以下、図面に基づいて本発明の一実施形態を説明する。なお、複数の図面間において共通する要素については同じ符号を付し、その要素の詳細な説明の繰り返しを省略する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る燃焼システムの概略構成図である。図1を参照するに、第1の実施形態に係る燃焼システム10は、燃焼器11と、燃焼器11に燃料および空気を供給する供給部12と、燃焼器11からの排気ガスを排出する排気部13-1~13-3と、排気部13-1と供給部12とを接続する排気再循環路14と、排気再循環路14に設けられたNH3転換器15と、排気部13-2、13-3に接続された排気経路16に設けられたNOx回収器18と、その下流にNOx除去器19と、制御部20とを備える。なお、排気経路16は2経路図示されているが、1経路でもよく、3経路以上でもよい。
燃焼器11は、気体または液体の燃料を燃焼するものであれば特に限定されず、エンジン、例えばディーゼルエンジン、ガソリンエンジン、ガスエンジン等であり、あるいは、ガスタービン、バーナー、蒸気タービン等のボイラーの燃焼室である。燃料器11の燃料には、液化石油ガス、天然ガス等の気体燃料、ガソリン、軽油、重油、アルコール類、これらの混合物等の液体燃料を用いることができる。
燃焼器11の供給部12に供給される燃料および空気は、所定の割合で混合された予混合気でもよく、予混合気にさらに空気を供給部12で加えてもよく、空気だけが供給され燃焼器11内で燃料を噴射する直噴式でもよい。後述するが、供給部12にはNH3転換器15において窒素酸化物(NOx)が転換されたアンモニア(NH3)を含む排気ガスが排気再循環路14を介して供給される。
排気再循環路14には、NH3転換器15が設けられている。NH3転換器15は、燃料改質触媒15aとNH3生成触媒15bとを有する。NH3転換器15には、燃料を噴射するための燃料噴射弁21が設けられてもよい。次に述べる燃料改質触媒15aにより燃料を一酸化炭素(CO)および水素(H2)に転換することができる。
燃料改質触媒15aは、金属酸化物に担持された貴金属触媒を用いることができる。貴金属触媒は、ロジウム、パラジウム、イリジウムおよび白金(Pt)のうち少なくとも一つを含むことが好ましい。金属酸化物材料は、TiO2、ZrO2、CeO2、SiO2およびAl23のうち少なくとも一つを含むことが好ましい。なお、燃料改質触媒15aは、後述するNH3生成触媒15bとしても用いることができ、両者は一体化されて配置されていてもよく分離して配置されていてもよい。
燃料改質触媒15aは、排気部13-1からの排気ガスに含まれる燃焼器11からの未燃焼分の燃料またはNH3転換器15に設けられた燃料噴射弁21から噴射した燃料を還元して一酸化炭素(CO)および水素(H2)を、例えば以下の反応式により、中間体として生成する。なお、燃料の一例としてデカン(C1022)を用いて説明する。
[燃料改質触媒15aによるCOおよびH2の生成反応]
1022+10H2O=10CO+21H2
1022+10CO2=20CO+11H2
1022+5O2=10CO+11H2
ここで、H2O、CO2、およびO2は、主に、燃焼器11からの排気ガスに含まれる燃焼によって発生したH2OおよびCO2、並びに燃焼において残存したO2である。
NH3生成触媒15bは、排気ガスに含まれるNOxを、例えば以下の反応式により、COとHOとによりNH3に転換する。
[NH3生成触媒15bによるNOxからNH3への転換反応]
2NO+5CO+3H2O=2NH3+5CO2
2NO+5H2=2NH3+2H2
このようにして転換されたNH3が、NH3転換器15の出口から排気再循環路14を介して燃焼器11の供給部12に供給される。
なお、この転換反応で、上記触媒により亜酸化窒素(N2O)も生成されることがある(T. Nanba et al., Applied Catalysis B: Environmental 46 (2003) p353-364参照)。N2Oは燃焼器11に供給され、燃焼器において燃料の分解反応を行い分子数を増加させることで燃焼を促進する役割を有する。
NH3生成触媒15bは、金属酸化物材料に担持された貴金属触媒を用いることができる。貴金属触媒は、ロジウム、パラジウム、イリジウムおよび白金(Pt)のうち少なくとも一つを含むことが好ましい。金属酸化物材料は、TiO2、ZrO2、CeO2、SiO2およびAl23のうち少なくとも一つを含むことが好ましい。NH3生成触媒15bは、例えば、Pt/TiO2、Pt/ZrO2、Pt/CeO2、Pt/SiO2である(なお、記号「/」はその後の金属酸化物材料によりその前の金属が担持された触媒であることを示す。以下同様。)。
NH3生成触媒15bは、酸化タングステン(WO3)およびシリカ(SiO2)の複合体に担持されたイリジウム(Ir)系金属と酸化マグネシウム(MgO)とを含む触媒を用いることができる。Ir系金属は、IrまたはIrにバリウム(Ba)を添加した金属(Ir-Ba)である。Ir-Ba/WO3-SiO2+MgO触媒は、NOxからNH3への転換率が著しく高い点で特に好ましい。3wt%Ir-Ba/WO3-SiO2触媒とMgO触媒を重量比で1:10でメノウ乳鉢で混ぜた物理混合触媒は、3wt%Ir-Ba/WO3-SiO2触媒に対して著しいNOxからNH3への転換率が認められた。なお、Ir-Ba/WO3-SiO2触媒は、例えば、特許第4512691号明細書に記載の方法によりIrの化合物にBaを添加して作製する。
図2は、NOxからNH3への転換率を示す図である。図2において丸(○)の記号は3wt%Ir-Ba/WO3-SiO2+MgO触媒の転換率を示し、三角形(△)の記号は3wt%Ir-Ba/WO3-SiO2触媒の転換率を示している。
図2を参照するに、3wt%Ir-Ba/WO3-SiO2触媒は、NOxからNH3への転換を示していない。これに対して、3wt%Ir-Ba/WO3-SiO2+MgO触媒は、200℃~280℃においてNOxからNH3への転換を示し、260℃付近で48%もの高い転換率を示していることが分かる。
燃焼器11では、供給部12に、燃料および空気と、NH3転換器15からのNH3とが供給される。燃焼器11においては、例えば以下の反応が生じる。
[燃焼器11における反応]
(燃料の燃焼反応およびのN2酸化反応)
2C1022+31O2=20CO2+22H2
2+O2=2NO
(NH3の燃焼反応)
4NH3+3O2=2N2+6H2
4NH3+5O2=4NO+6H2
NH3は、燃焼反応により発熱し、発熱量は18.8MJ/kgである。そのため、この発熱分の燃料を節約することができ、CO2の排出も削減できる。従来の燃焼システムではNOをN2に転換するために使用していた燃料は発熱(出力)に寄与していなかったのに対して、本実施形態の燃焼システム10では発熱(出力)に寄与することができる。これとともに、NH3はNOxから転換されたものであり、燃焼反応によりN2になるため、NOxの無害化にもなる。
排気部13-1~13-3には、流量調節絞りを設けてもよい。流量調節絞りによりNH3転換器15あるいは排気経路16に流れる排気ガス量を制御することができる。
NOx回収器18は、NOx吸蔵剤18aを有する。NOx回収器18は、NH3転換器によるNH3への転換と燃焼器による燃焼によっても除去しきれなかったNOxを吸蔵し、排気ガス中のNOxの濃度を低減する。NOx吸蔵剤18aとしては、例えば、上述した金属酸化物に担持された貴金属触媒例えばPt/Al23に、Baあるいはカリウム(K)を例えば硝酸塩として混合した触媒が挙げられる。
NOx回収器18の下流に、NOx除去器19を設けることが、より完全にNOxを除去できる点で好ましい。NOx除去器19を設ける場合は、NH3転換器15の下流からNOx回収器18とNOx除去器19との間にNH3供給経路24が設けられる。NH3供給経路24には流量調節絞り25が設けられる。流量調節絞り25は、NH3転換器15で生成されたNH3をNOx除去器19に供給する流量を調節する。
NOx除去器19は、NH3選択還元触媒19aを有する。NOx除去器19は、NH3転換器15で生成されたNH3の一部がNH3供給経路24を介して供給される。NOx除去器19は、このNH3を用いて、NOx回収器18からの排気ガスに残留するNOxをNH3選択還元触媒19aによりN2へ転換する。この反応は、例えば、NOx+NH3+HO→N2+H2Oと表される。NH3選択還元触媒19aとしては、例えば、V25/TiO2およびCuゼオライト触媒が挙げられる。
制御部20は、供給部12に設けられた流量調節絞り22と、排気部13-1~13-3に設けられた流量調節絞り23-1~23-3と接続され、それぞれの流量の制御を行うように構成されていてもよい。また、制御部20は、供給部12への燃料の供給および燃料噴射弁21から燃料の噴射を制御するように構成されている。これにより、制御部20は、燃焼器11の供給部12に供給される空気量と、燃焼器11に供給される燃料量と、NH3転換器15で供給される燃料量とを制御することができるように構成されている。また制御部20は、流量調節絞り25と接続され、NH3転換器15から供給されるNH3の一部をNOx除去器19へ流す流量の制御を行ってもよい。なお、制御部20と流量調節絞り22、23-1~23-3および燃料噴射弁21との接続の図示を省略している。
制御部20は、供給部12に供給される空気中の酸素を、燃焼器11およびNH3転換器15に供給される燃料の総和量に対して制御できる。後述するように、制御部20は、供給部12に供給される空気中の酸素を、燃焼器およびNH3転換器で供給される燃料の総和量に対する理論酸素量のモル流量比で1.5~3.2倍に制御することが好ましい。
本実施形態の燃焼システム10によれば、排気再循環路にNOxをNH3に転換する触媒を有するNH3転換器15を備えており、転換されたNH3が燃焼器11に還流して燃焼されるので、NOxの排出を抑制するとともにNH3の燃焼により出力または燃費を向上できる。また、従来の燃焼器ではNOxの排出を抑制するために高出力の運転条件を採用できなかったが、本実施形態の燃焼システム10では、燃焼器11で発生したNOxをNH3に転換して燃焼するため、燃焼器11においてNOxの排出が多くなるような高出力の運転条件を採用でき、その結果、高出力の燃焼システム10を実現できる。
図3は、本発明の第1の実施形態の変形例に係る燃焼システムの概略構成図である。図3において、図1に示した要素と共通する要素については同じ符号を付し、その要素の詳細な説明の繰り返しを省略する。
図3を参照するに、第1の実施形態の変形例に係る燃焼システム100は、排気部13-1~13-3の下流にEGR(排気再循環)器125を備えており、排気部13-1~13-3とEGR器125との間の排気経路16に、それぞれ、NOx回収器18およびNH3転換器15が上流からこの順に設けられている。さらに、NH3転換器15には、燃料噴射弁21が設けられている。制御部20は、燃焼器11の運転条件等に応じて、NH3転換器15において燃料を噴射する燃料噴射弁21を切り替え、あるいは燃料の噴射量を制御する。これにより、燃料が噴射されたNH3転換器15では、燃料改質触媒15aによるCOおよびH2の生成反応とNH3生成触媒15bによるNOxからNH3への転換反応が行なわれ、NH3が生成される。EGR器125は、制御部20の制御の下、生成されたNH3が流通する排気経路16を排気再循環路14に接続して供給部12を介して燃焼器11に再循環させる。燃料が噴射されないNH3転換器15ではNH3が生成されず、燃焼器11からのNOxはNOx回収器18においてNOx吸蔵剤18aにより吸蔵され、さらに排気ガスに残留しているNOxは、EGR器125を介して、NOx除去器19によってN2に転換されて排気される。なお、EGR器125において、NH3転換器15で生成されたNH3の一部をNOx除去器19に供給されるように制御してもよい。
本変形例に係る燃焼システム100によれば、第1の実施形態の燃焼システム10の効果を有するとともに、排気部13-1~13-3の各排気経路16にNH3転換器15およびNOx回収器18が設けられ、NOxからNH3を転換する排気経路を燃焼室に再循環する経路とNOxを吸蔵して下流に排気する経路とをEGR器125により切り替えできるので、運転条件等に応じてNOxからNH3への転換とその再循環および燃焼を柔軟に行うことができる。
[第2の実施形態]
図4は、本発明の第2の実施形態に係る燃焼システムの概略構成図である。図4において、図1に示した要素と共通する要素については同じ符号を付し、その要素の詳細な説明の繰り返しを省略する。
図4を参照するに、第2の実施形態に係る燃焼システム200は、燃焼器211と、燃焼器211に燃料および空気を供給する供給部212と、燃焼器211からの排気ガスを排出する排気部13-1~13-3と、排気部13-1と供給部212とを接続する排気再循環路14と、排気再循環路14に設けられたNH3転換器15と、排気部13-2、13-3に接続された排気経路16に設けられたNOx回収器18と、その下流にNOx除去器19と、制御部20とを備える。燃焼器211は、3つに区画された燃焼器211-1~211-3からなり、そのうち燃焼器211-1の供給部212に空気の流量調節絞り222が設けられている。
燃焼システム200は、燃料は、液体燃料、気体燃料および固体燃料の少なくとも一つである。固体燃料を使用する場合、制御部20は、空気の流量調節絞り222を調節することにより、燃焼器211-1に供給される空気量を他の燃焼器211-2および211-3に対して制限すること、すなわち空燃比を低下することができ、これにより、燃焼によってCO2よりもCOの発生が優勢にすることができる。これにより、NH3生成触媒15bによるNOxからNH3への転換反応において消費されるCOをより多く確保することができる。固体燃料としては、例えば、石炭、泥炭、木質ペレット、固体バイオマス燃料、薪等を用いることができる。
本実施形態の燃焼システム200によれば、第1の実施形態の燃焼システム10の効果を有するとともに、固体燃料を用いた場合でも、空気の流量調節絞り222を調節することにより燃焼器211-1における燃焼によりCOを十分に確保できるので、NH3生成触媒15bによるNOxからNH3への転換反応を行ってNH3を十分に生成することができる。
[計算例]
図1に示した第1の実施形態に係る燃焼システム(実施例)について、従来の炭化水素を用いる選択接触還元法(炭化水素SCRプロセス、比較例)を用いた燃焼システムと比較するための計算を行った。燃料の総供給量の削減率と燃焼器への供給ガスの熱流量を求めた。燃焼器およびNOの燃料改質触媒に供給する燃料はデカンとした。計算は、商用プロセスシュミレーターを用いた。
比較例の炭化水素SCRでは、燃焼器で燃焼により発生したNOxを、燃料(デカン)の添加により、Pt/TiO2触媒を用いて窒素と二酸化炭素と水素に転換するとした。反応式は、31NO+C1022=(31/2)N2+10CO2+11H2である。なお、この反応後の排気ガスは再循環システムと類似した流路構成で比較するために、燃料器に再循環した。
計算の仮定および目的は以下の通りである。
(1)比較例の燃焼室に供給するデカン流量を100.0kmol/hとした。
(2)燃焼器に供給する空気中の酸素のモル流量を、燃焼器へのデカン供給モル流量の量論比(以下、「供給する酸素量のデカン量に対する割合」と称する。)の1.5倍~3.3倍に変化させた。
(3)燃焼器で発生したNOの全量を、実施例の場合NH3(実施例)に、比較例の場合N2に転換するデカン量(転換用)を供給した。
(4)燃焼器における反応温度を1000℃とし、燃焼器の供給部に供給されるガスの生成熱がほぼ同じ場合について、デカンの総供給量を比較評価した。
図5は、実施例および比較例についての計算結果を示す図である。図6は、実施例のデカン削減率を示す図である。図5において、デカン総供給量は、燃焼室の供給部において供給したデカン量とNO転換用のデカン量を足し合わせた量である。実施例のデカン削減率は、{1-(実施例のデカン総供給量)/(比較例のデカン総供給量)}×100(%)により求めた。
図56および図6を参照するに、実施例において、供給する酸素量のデカン量に対する割合が1.5倍~3.2倍において、デカン削減率は正の値になっており好ましいことが分かった。特に、供給する酸素量のデカン量に対する割合が高い程、デカン削減率が増加していることが分かる。なお、供給する酸素量のデカン量に対する割合が3.3の場合は、実施例は比較例と同等の生成熱が得られるデカン供給量の実現可能性が低い。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲に記載された本発明の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。例えば、第2の実施形態に係る燃焼システムに、第1の実施形態の変形例を組み合わせることができ、3つの燃焼器211-1~211-3の各々の供給部212に空気の流量調節絞り222を設け、燃焼器211-1~211-3の排気部13-1~13-3の各々の下流にEGR器125を設け、排気部13-1~13-3とEGR器125との間の排気経路16に、それぞれNH3転換器15およびNOx回収器18が設けてもよい。
10、100、200 燃焼システム
11、211、211-1~211-3 燃焼器
12、212 供給部
13-1~13-3 排気部
14 排気再循環路
15 NH3転換器
15a 燃料改質触媒
15b NH3生成触媒
16 排気経路
18 NOx回収器
18a NOx吸蔵剤
19 NOx除去器
19a NH3選択還元触媒
20 制御部
22、23-1~23-3、25、222 流量調節絞り
24 NH3供給経路
125 EGR器

Claims (11)

  1. 燃料および空気が供給される供給部および排気ガスを排出する排気部を有する燃焼器と、
    前記排気部と前記供給部とを接続する排気再循環路と、
    前記排気再循環路に設けられ、前記排気ガスに含まれる窒素酸化物(NOx)をアンモニア(NH3)に転換する触媒を有する転換器であって、前記燃焼器からの燃料または噴射弁から噴射された燃料と前記排気ガスから前記触媒により一酸化窒素(CO)および水素(H 2 )を生成して、該COおよびH 2 を用いて前記排気ガスに含まれる前記NOxを前記触媒により前記NH 3 に転換し、または、前記排気ガスに含まれるNOxの一部を亜酸化窒素(N 2 O)に転換する、該転換器と、
    を備え、
    前記燃焼器は、前記燃料前記転換されたNH3 またはN 2 Oとを燃焼する、燃焼システム。
  2. 前記触媒が、金属酸化物材料に担持された貴金属触媒である、請求項1記載の燃焼システム。
  3. 前記貴金属触媒は、ロジウム、パラジウム、イリジウムおよび白金のうち少なくとも一つを含む、請求項2記載の燃焼システム。
  4. 前記金属酸化物材料は、酸化チタン(TiO2)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸化セリウム(CeO2)、シリカ(SiO2)およびAl23のうち少なくとも一つを含む、請求項1または2記載の燃焼システム。
  5. 前記触媒が、酸化タングステン(WO3)およびシリカ(SiO2)の複合体に担持されたイリジウム系金属と酸化マグネシウム(MgO)とを含む、請求項1記載の燃焼システム。
  6. 前記イリジウム系金属は、イリジウムまたはイリジウムにバリウムを添加してなる、請求項5記載の燃焼システム。
  7. 前記供給部に供給される空気中の酸素を、前記燃焼器および前記転換器で供給される燃料の総和量に対する理論酸素量のモル流量比で1.5~3.2倍に制御する制御部をさらに備える、請求項1~6のうちいずれか一項記載の燃焼システム。
  8. 前記排気部に接続された排気経路に排気ガス中のNOxを回収する回収器をさらに備える、請求項1~7のうちいずれか一項記載の燃焼システム。
  9. 前記排気経路において前記回収器の下流に、前記転換器において転換されたNH3の一部を供給して、排気ガス中のNOxを該NH3を用いて窒素(N2)に変換するNOx除去器をさらに備える、請求項8記載の燃焼システム。
  10. 前記燃料が気体または液体である、請求項1~9のうちいずれか一項記載の燃焼システム。
  11. 前記燃料が固体であり、
    前記燃焼器が複数からなり、
    前記複数の燃焼器のうち第1の燃焼器に前記排気再循環路が設けられ、該第1の燃焼器の前記供給部に流量調節絞り部材が設けられ、流量調節絞り部材により第1の燃焼器が他の燃焼器よりも酸素供給量が少なくなるように調整可能である、請求項1~9のうちいずれか一項記載の燃焼システム。
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