JP7152669B2 - 音像定位装置、音像定位方法及びプログラム - Google Patents
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Description
本発明は、音像定位装置、音像定位方法及びプログラムに関し、特に、スピーカ本体ではなく任意の位置に仮想的な音源を生成する演出効果を持つ音響再生技術に関する。
近年、パブリックビューイングや家庭において、スピーカを複数配置した再生方式が広まっている。また、3D映像・ワイド映像などの映像技術が広まるとともに、音響に関してもスピーカ本体ではなく任意の位置に仮想的な音源を生成することで、より高い臨場感の感じられる再生を実現する取り組みが行われている。
音の反射を用いて仮想的なスピーカを創り出す音響再生技術として、指向性スピーカからの放射音と反射板からの反射音の総和が任意の点で最大になるように指向性を制御し、局所再生を実現する方法が例えば特許文献1に記載されている。また、正多面体スピーカの指向性再生により、天井に音を反射させることで上方への音像定位を実現する方法が例えば非特許文献1に開示されている。
非特許文献1では、天井からの反射音とスピーカからの直接音の差が5dBより大きい場合に、上方への音像の定位が可能であることが報告されている。複数人に、上方に音像が在ることを知覚させるためには、再生音の指向特性を任意の形状に制御する必要がある。
H. Sakamoto, Y. Haneda,"Sound Localization of Beamforming-Controlled Reflected Sound from Ceiling in Presence of Direct Sound," in 144th Audio Engineering Society Convension paper 9949, 2018, May.
しかしながら、従来の指向性制御により指向特性を柔軟に変化させるためには、多くの制御点を用いる必要があり、多くの計算時間を要するという課題がある。
本発明は、この課題に鑑みてなされたものであり、計算時間が少なく、且つ指向特性を柔軟に制御可能な音像定位装置、音像定位方法及びプログラムを提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る音像定位装置は、複数のスピーカを直線上に配置させたスピーカアレーから放射させた音響信号を、反射板に反射させて音像を定位させる音像定位装置であって、所望の指向性を表す窓関数を球面調和関数展開することで解析的に展開係数を算出する展開係数算出部と、前記展開係数を前記スピーカのそれぞれに対応させたフィルタ係数に変換するフィルタ係数生成部と、音声信号に、前記フィルタ係数を畳み込んで前記スピーカをそれぞれ駆動するスピーカ駆動信号を生成するスピーカ駆動部とを備えることを要旨とする。
また、本発明の一態様に係る音像定位方法は、上記の音像定位装置が実行する音像定位方法であって、複数のスピーカを直線上に配置させたスピーカアレーから放射させた音響信号を、反射板に反射させて音像を定位させる音像定位装置が実行する音像定位方法であって、所望の指向性を表す窓関数を球面調和関数展開することで解析的に展開係数を算出する展開係数算出ステップと、前記展開係数から、前記スピーカのそれぞれに対応させたフィルタ係数を生成するフィルタ係数生成ステップと、音声信号に、前記フィルタ係数を畳み込んで前記スピーカをそれぞれ駆動するスピーカ駆動信号を生成するスピーカ駆動ステップとを行うことを要旨とする。
また、本発明の一態様に係るプログラムは、上記の音像定位装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであることを要旨とする。
本発明によれば、計算時間が少なく、且つ指向特性を柔軟に制御可能な音像定位装置、音像定位方法及びプログラムを提供することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。複数の図面中同一のものに
は同じ参照符号を付し、説明は繰り返さない。
は同じ参照符号を付し、説明は繰り返さない。
図1は、本発明の実施形態に係る音像定位装置の構成例を示すブロック図である。
図1に示す音像定位装置100は、仮想的なスピーカを、従来の指向性制御のように制御点を配置するのではなく任意の窓幅を有する窓関数を球面調和関数展開することで、解析的に展開係数を導出し、直線スピーカアレーによる多重極音源によって再現する。この方法によれば、計算時間が少なく、且つビーム幅を柔軟に制御可能なエンドファイア方向への音響ビームを生成して仮想的なスピーカを形成し、複数の受聴者に音像を提示することができる。エンドファイア方向とは、一次元アレーの軸に沿う方向である。
図2は、エンドファイア方向への音響ビームを模式的に示す図である。図2(a)及び(b)は、音響ビームの幅の違いを模式的に示す。図2(a)は、音響ビームの幅が狭い。図2(b)は、音響ビームの幅が広い。本実施形態に係る音像定位装置100は、従来のように多くの制御点を設けることなく、図2に示す音響ビームの幅の制御を実現する。
図1に示すように、本実施形態に係る音像定位装置100は、展開係数算出部10、フィルタ係数生成部20、スピーカ駆動部30、スピーカアレー40、及び反射板50を備える。スピーカアレー40と反射板50を除く音像定位装置100は、例えば、ROM、RAM、CPU等からなるコンピュータで実現することができる。その場合、音像定位装置100が有すべき機能の処理内容はプログラムによって記述される。なお、スピーカアレー40は、複数のスピーカSP1~SPQが直線上に配置されて形成される例を示す。
展開係数算出部10は、所望の指向性を表す窓関数を球面調和関数展開することで解析的に展開係数を算出する。所望の指向性は、外部からビーム幅θw(0<θw≦π)で与えられる。
窓関数は、コサイン窓(式(1))を例に説明する。なお、他の窓関数としては矩形窓がある。
(球面調和関数)
ここで図3に示す極座標系を考える。この場合、球面上の任意の点で観測される音圧S(r,θ,φ,ω)は次式で表せる。
ここで図3に示す極座標系を考える。この場合、球面上の任意の点で観測される音圧S(r,θ,φ,ω)は次式で表せる。
ここで、Ym
n(θ,φ)は球面調和関数、Am
n(ω)はその展開係数であり次式で表せる。
ここで、Pmn(・)はルジャンドル陪関数であり、式(4)は球面調和関数展開と称される。
図4は、次数n=3までの球面調和関数の例を模式的に示す図である。位数mが0以上のものは実部を示し、位数mが0より小さいものは虚部を示す。
式(1)でモデル化した所望特性d(θ)を式(2)のS(r,θ,φ,ω)に代入し、球面調和関数の位数mを0とし、球面調和展開を行うことで多重極音源に対応する展開係数A0
nが得られる。
次数n=2までの展開係数を以下に示す。
n=2以降の次数に対しても同様に解析的に展開係数を導出することが可能である。
フィルタ係数生成部20は、展開係数Am
nから、次式によりスピーカアレー40を構成するそれぞれのスピーカに対応させたフィルタ係数を生成する(ステップS2(図2))。
(多重極音源による指向性制御技術)
球面調和関数により所望の指向特性を展開し、得られた展開係数A0 nを多重極音源に適用することで指向性を形成する手法が知られている(例えば参考文献:羽田陽一他2名「球面調和関数展開に基づく多重極音源を用いた指向性合成」、日本音響学会誌、69.11,2013,577-588)。
球面調和関数により所望の指向特性を展開し、得られた展開係数A0 nを多重極音源に適用することで指向性を形成する手法が知られている(例えば参考文献:羽田陽一他2名「球面調和関数展開に基づく多重極音源を用いた指向性合成」、日本音響学会誌、69.11,2013,577-588)。
多重極音源とは、原点に限りなく近い位置に同じ振幅を持つ点音源を逆位相で分布している音源である。例えば、z軸方向に微少間隔dで点音源を配置した場合、多重極音源の音圧分布M0
n(r,θ,φ,ω)は次式で表せる。
近似は1≪krのときに成り立ちz=cosθである。Qは点音源の強度を表す。kは波数(k=ω/c)である。また、多重極音源は球面調和関数と非常に類似した指向特性を持ち、z軸方向に配置したスピーカアレー40では、位数mが0の球面調和関数と同様の指向特性を再現することができる。
つまり、多重極音源への適用は次式で表せる。
フィルタ係数生成部20は、展開係数Am
nのそれぞれに、球面調和関数をスピーカSP1~SPQで再現する場合の該スピーカのそれぞれ対応する重みD0
n(ω)を乗じてフィルタ係数w(ω)を生成する(式(11))。
重みD0
n(ω)は、例えば次数n=2までの球面調和関数に対応するスピーカの数を5個とした場合、次式で表せる。
ここでdは、スピーカSP1~SPQのそれぞれの間隔(上記の微少間隔)である。また、kは波数(k=ω/c)、cは光速である。
スピーカ駆動部は、外部から入力される音声信号に、フィルタ係数w(ω)を畳み込んでスピーカSP1~SPQをそれぞれ駆動するスピーカ駆動信号を生成する。式(12)から明らかなように、次数n=0のスピーカ駆動信号はスピーカSP3のみにA0
n(1/4π)0.5が入力される。次数n=1のスピーカ駆動信号はスピーカSP2とSP4に入力される。次数n=2のスピーカ駆動信号はスピーカSP2とSP3とSP4に入力される。
このようなスピーカ駆動信号をスピーカアレー40に入力することで、所望の指向特性に対応する音響信号を再生することができる。
以上説明したように本実施形態に係る音像定位装置100は、複数のスピーカを直線上に配置させたスピーカアレー40から放射させた音響信号を、反射板50に反射させて音像を定位させる音像定位装置であって、所望の指向性を表す窓関数を球面調和関数展開することで解析的に展開係数を算出する展開係数算出部10と、展開係数Am
nから、スピーカSP1~SPQのそれぞれに対応させたフィルタ係数w(ω)を生成するフィルタ係数生成部20と、音声信号に、フィルタ係数w(ω)を畳み込んでスピーカSP1~SPQをそれぞれ駆動するスピーカ駆動信号を生成するスピーカ駆動部30とを備える。
これにより計算時間が少なく、且つ指向特性を柔軟に制御可能な音像定位装置100を提供することができる。
(音像定位方法)
次に、音像定位装置100が実行する音像定位方法について説明する。
次に、音像定位装置100が実行する音像定位方法について説明する。
図5は、音像定位装置100が実行する処理手順を示すフローチャートである。
先ず始めに、音像定位装置100に所望の指向性を表すビーム幅を設定する(ステップS1)。ビーム幅θw(式(1))は、展開係数算出部10に外部から入力される(ステップS1)。
次に、展開係数算出部10は、所望の指向性d(θ)を表す窓関数を球面調和関数展開することで解析的に展開係数Am
nを算出する(ステップS2)。
次に、フィルタ係数生成部20は、展開係数Am
nをスピーカアレー40を構成するそれぞれのスピーカSP1~SPQに対応させたフィルタ係数w(ω)を生成する(ステップS3)。フィルタ係数生成部20は、展開係数Am
nのそれぞれに、球面調和関数をスピーカSP1~SPQで再現する場合の該スピーカSP1~SPQのそれぞれ対応する重みD0
n(ω)を乗じてフィルタ係数w(ω)を生成する(式(11))。
スピーカ駆動部30は、外部から入力される音声信号に、フィルタ係数w(ω)を畳み込んでスピーカSP1~SPQをそれぞれ駆動するスピーカ駆動信号を生成する(ステップS4)。
以上説明したように本実施形態に係る音像定位方法は、複数のスピーカSP1~SPQを直線上に配置させたスピーカアレー40から放射させた音響信号を、反射板50に反射させて音像を定位させる音像定位装置100が実行する音像定位方法であって、所望の指向性を表す窓関数を球面調和関数展開することで解析的に展開係数Am
nを算出する展開係数算出ステップS2と、展開係数Am
nをスピーカSP1~SPQのそれぞれに対応させたフィルタ係数w(ω)を生成するフィルタ係数生成ステップS3と、音声信号に、フィルタ係数w(ω)を畳み込んでスピーカSP1~SPQをそれぞれ駆動するスピーカ駆動信号を生成するスピーカ駆動ステップS4とを行う。これにより、計算時間が少なく、且つ指向特性を柔軟に制御可能な音像定位方法を提供することができる。
図6は、本実施形態に係る音像定位装置100及び音像定位方法で提供される音像定位の様子を模式的に示す図である。図6に示すように、音像定位装置100は、反射板50(例えば天井)に音響信号を放射し、上方への音像定位(仮想スピーカKSP)を実現する。
符号103は直接音、符号104は反射音、及び符号105は受聴点を示す。音像定位装置100によれば、多くの制御点を用いることなく受聴点105に位置する受聴者に、上方への音像定位を知覚させることができる。
(比較例)
図7は、最小二乗法による指向性制御のフィルタを設計する場合の観測系を模式的に示す図である。図7に示すスピーカアレー40の周囲を円環状に囲むのは制御点1~Mである。
図7は、最小二乗法による指向性制御のフィルタを設計する場合の観測系を模式的に示す図である。図7に示すスピーカアレー40の周囲を円環状に囲むのは制御点1~Mである。
最小二乗法による指向性制御は、所望の指向特性と、制御点で観測される指向特性との誤差に二乗和を最小化するフィルタ係数を求める。よって、計算量が多くなる。最小二乗法による指向性制御は、周知であるので式を示した説明は省略する。
また、非特許文献1に基づく方法は、正多面体スピーカの指向性再生により、天井で音を反射させることで上方への音像定位を実現している。この方法は、正規化マッチドフィルタを用いて指向性を形成している。
正規化マッチドフィルタは、スピーカから放射された音響信号が観測点で観測されるとき、観測される音響信号とスピーカが発する音響信号とが一致するフィルタを与えることにより得られる。よって、目標とする観測点までの伝達関数を全てのスピーカについて求める必要があり計算量が多くなる。
これらの比較例に対して本実施形態に係る音像定位方法は、所望の指向性を表す窓関数を球面調和関数展開することで解析的に展開係数を算出し、展開係数から、スピーカのそれぞれに対応させたフィルタ係数を生成するので計算量を少なくすることができる。つまり、計算時間が少なく、且つ指向特性を柔軟に制御可能な音像定位方法を提供することができる。
本実施形態に係る音像定位装置100の特徴的な機能部は、ROM、RAM、CPU等からなるコンピュータで実現することができる。その場合、各機能部が有すべき機能の処理内容はプログラムによって記述される。そのようなプログラムは、CD-ROM等の記録媒体やインターネット等の伝送媒体を介して配信することができる。
本発明はここでは記載していない様々な実施形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
10:展開係数算出部
20:フィルタ係数生成部
30:スピーカ駆動部
40:スピーカアレー
50:反射板(天井)
100:音像定位装置
103:直接音
104:反射音
105:受聴点
20:フィルタ係数生成部
30:スピーカ駆動部
40:スピーカアレー
50:反射板(天井)
100:音像定位装置
103:直接音
104:反射音
105:受聴点
Claims (4)
- 複数のスピーカを直線上に配置させたスピーカアレーから放射させた音響信号を、反射板に反射させて音像を定位させる音像定位装置であって、
所望の指向性を表す窓関数を球面調和関数展開することで解析的に展開係数を算出する展開係数算出部と、
前記展開係数から、前記スピーカのそれぞれに対応させたフィルタ係数を生成するフィルタ係数生成部と、
音声信号に、前記フィルタ係数を畳み込んで前記スピーカをそれぞれ駆動するスピーカ駆動信号を生成するスピーカ駆動部と
を備えることを特徴とする音像定位装置。 - 前記フィルタ係数生成部は、
前記展開係数のそれぞれに、球面調和関数を前記スピーカで再現する場合の該スピーカのそれぞれ対応する重みを乗じて前記フィルタ係数を生成する
ことを特徴とする請求項1に記載の音像定位装置。 - 複数のスピーカを直線上に配置させたスピーカアレーから放射させた音響信号を、反射板に反射させて音像を定位させる音像定位装置が実行する音像定位方法であって、
所望の指向性を表す窓関数を球面調和関数展開することで解析的に展開係数を算出する展開係数算出ステップと、
前記展開係数から、前記スピーカのそれぞれに対応させたフィルタ係数を生成するフィルタ係数生成ステップと、
音声信号に、前記フィルタ係数を畳み込んで前記スピーカをそれぞれ駆動するスピーカ駆動信号を生成するスピーカ駆動ステップと
を行うことを特徴とする音像定位方法。 - 請求項1又は2に記載の音像定位装置としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
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JP5679304B2 (ja) * | 2011-02-15 | 2015-03-04 | 日本電信電話株式会社 | 多重極スピーカ群とその配置方法と、音響信号出力装置とその方法と、その方法を用いたアクティブノイズコントロール装置と音場再生装置と、それらの方法とプログラム |
JP5640911B2 (ja) * | 2011-06-30 | 2014-12-17 | ヤマハ株式会社 | スピーカアレイ装置 |
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2020
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