JP7151118B2 - 回転電機 - Google Patents

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Description

本発明は、回転電機に関する。
空調機等が備える圧縮機に用いられる回転電機は、固定子鉄心のスロット内に絶縁フィルム(スロットライナー)を介してコイルが巻かれることにより、コイルと固定子鉄心とが絶縁されている。この種の回転電機としては、固定子鉄心のスロット内に絶縁フィルムが設けられ、筒状の固定子鉄心のティースの両端部(軸方向端部)にインシュレータが設けられるものが知られている。
絶縁フィルムは、筒状に折り曲げられて形成されており、周方向両端部のゲート部が筒の内側に向かって折り曲げられてフィルム開口が形成されている。絶縁フィルムは、軸方向端部を固定子鉄心の軸方向端部から突出させてスロットに挿入される。インシュレータは、固定子鉄心のティースの両端部を絶縁すると共に、スロット内に取り付けられた筒状の絶縁フィルムの軸方向端部を保持する。インシュレータと絶縁フィルムは、スロット間で引き回される巻線(コイル)等と固定子鉄心とを絶縁する。
関連技術のインシュレータとしては、固定子鉄心のスロットと同一形状に形成されたインシュレータスロットと、インシュレータエッジとインシュレータエッジとの間に形成されたインシュレータ開口とを有しており、インシュレータエッジのインシュレータスロット側に、絶縁フィルムのゲート部近傍の軸方向端部を挿入して係止する係止部が設けられたものがある。係止部は、絶縁フィルムのゲート部近傍の軸方向端部が挿入される係止溝と、絶縁フィルムのゲート部近傍が係止される係止爪と、ゲート部がスロット開口側に出ないようにガイドするガイド部と、を有する。絶縁フィルムのゲート部は、絶縁のための所望の沿面距離が確保されるように、絶縁フィルムの周方向に対して所望の長さに形成されている。このように所定の長さが確保されたゲート部を保持するために、係止部は、インシュレータ開口に隣接して設けられている。
特許第5482121号公報
上述したインシュレータのガイド部は、インシュレータ開口に隣接しており、インシュレータの径方向の中心線(インシュレータ開口の略中央を通り、スロットを略2等分するような線分)に沿って延びる立ち上がり壁として形成されている。絶縁フィルムのゲート部は、係止爪と立ち上がり壁とに挟まれるように配置されて、インシュレータの径方向の中心線に沿って折り曲げられた状態で保持されている。
上述した立ち上がり壁は、厚みが薄いと機械的強度が乏しくなるおそれがあり、厚みが厚いと絶縁フィルムが巻線に近づき巻線を巻回する際の邪魔になるおそれがある。
開示の技術は、上記に鑑みてなされたものであって、インシュレータの係止部の機械的強度を高めると共に、絶縁フィルムのゲート部が巻線の巻回時に邪魔にならない回転電機を提供することを目的とする。
本願の開示する回転電機の一態様は、リング状のヨークと、前記ヨークから内径側に向かって延びる複数のティースと、前記ティース同士の間に設けられるスロットとを有し、前記ティースの先端から周方向に突出する先端エッジと、前記先端エッジ同士の間に形成されたスロット開口を有する筒状の固定子鉄心と、前記スロットの内壁に沿うように筒状に折り曲げられ、両端部のゲート部が前記スロットの内側に折り曲げられてフィルム開口が形成され、前記スロットに挿入された絶縁フィルムと、環状のインシュレータヨークと、前記インシュレータヨークから内径側に向かって延びる複数のインシュレータティースと、前記インシュレータティース同士の間に設けられるインシュレータスロットとを有し、前記インシュレータティースの先端から周方向に突出するインシュレータエッジと、前記インシュレータエッジ同士の間に形成されたインシュレータ開口を有し、前記インシュレータエッジの前記インシュレータスロット側に、前記絶縁フィルムの軸方向端部を挿入して係止する係止部が設けられ、前記固定子鉄心の軸方向の両端部に取り付けられた環状のインシュレータと、を備え、前記係止部は、前記絶縁フィルムを係止する係止爪と、前記絶縁フィルムを係止する際、前記ゲート部を仮想的に延ばした仮想線が、前記インシュレータの径方向の中心線と交差するように、前記ゲート部をガイドするガイド部と、前記係止爪と前記ガイド部との間に形成されて前記ゲート部が挿入される係止溝と、を備え、前記係止溝は、対向する一対の内面と、底面と、を有し、各内面が、前記底面側から前記係止溝の開口側に向かって前記内面同士の間隔が大きくなるように前記底面に対して傾斜している
本願の開示する回転電機の一態様によれば、インシュレータの係止部の機械的強度を高めつつ、絶縁フィルムのゲート部が巻線の巻回時に邪魔にならない。
図1は、実施例1の回転電機の固定子及び回転子を示す平面図である。 図2は、実施例1の回転電機における要部を示す分解斜視図である。 図3は、実施例1の回転電機における要部を示す分解側面図である。 図4は、実施例1の回転電機の絶縁フィルムを示す平面図である。 図5は、実施例1の回転電機の絶縁フィルムを示す、図4のA-A断面図である。 図6は、実施例1の回転電機のインシュレータの下側端部を示す平面図である。 図7は、実施例1の回転電機のインシュレータの係止部を拡大して示す平面図である。 図8は、実施例1の回転電機のインシュレータの係止部に絶縁フィルムのゲート部が保持された状態を示す平面図である。 図9は、実施例1の回転電機のインシュレータに取り付けられる絶縁フィルムを示す平面図である。 図10は、実施例1におけるインシュレータの係止部が有する係止溝を示す断面図である。 図11は、実施例1において、コイルが巻かれた固定子を示す平面図である。 図12は、実施例1において、コイルが巻かれた固定子を示す側面図である。 図13は、実施例2におけるインシュレータの下側端部を示す平面図である。 図14は、実施例2におけるインシュレータの係止部を拡大して示す平面図である。 図15は、実施例2におけるインシュレータに取り付けられる絶縁フィルムを示す平面図である。 図16は、実施例2におけるインシュレータの係止部に絶縁フィルムのゲート部が保持された状態を示す平面図である。
以下に、本願の開示する回転電機の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施例によって、本願の開示する回転電機が限定されるものではない。回転電機は、電動機、発電機等を含んでいる。
図1は、実施例1の回転電機の固定子及び回転子を示す平面図である。図2は、実施例1の回転電機における要部を示す分解斜視図である。図3は、実施例1の回転電機における要部を示す分解側面図である。
図1に示すように、実施例1の回転電機は、回転子90と、固定子91とを有する。回転子90は、固定子91の内周部との間に所定間隔をあけて、固定子91の内周側に配置されている。回転子90は、珪素鋼の薄板(磁性体)を複数積層して円柱状に形成されており、複数のリベット4により一体化されている。回転子90の中心には、回転軸5が挿通され固定されている。
回転子90には、6個のスリット状の磁石埋め込み孔6が、回転軸5を中心として6角形の各辺をなすように形成されている。各磁石埋め込み孔6は、回転子90の周方向に所定間隔をあけて形成されている。磁石埋め込み孔6には、板状の永久磁石7が埋め込まれている。また、回転子90は、磁石埋め込み孔6の内周側に形成された内周側鉄心部8と磁石埋め込み孔6の外周側に形成された外周側鉄心部9と、を有する。
図2に示すように、実施例1の回転電機の固定子91は、固定子鉄心10と、固定子鉄心10のスロット11内に挿入されてスロット11とコイル40(図11参照)とを絶縁する絶縁フィルム20と、固定子鉄心10の軸方向の両端部16、16に取り付けられて軸方向端部16とコイル40(図11参照)とを絶縁するインシュレータ30と、を備えている。
固定子鉄心10は、環状に打抜いて形成された電磁鋼板を積層して筒状に形成され、リング状のヨーク12と、ヨーク12から中心に向かって突出するティース13と、ティース13の先端から周方向に突出する先端エッジ14とを有している。
固定子鉄心10には、ヨーク12、ティース13及び先端エッジ14によって囲まれるスロット11を備える。図1に示すように、スロット11は回転軸5が延在する方向(軸方向)から見たときに略扇形の空間であるスロット11が形成されている。対向する先端エッジ14間には、空隙であるスロット開口15が形成されている。
図4は、実施例1の回転電機の絶縁フィルムを示す平面図である。図5は、実施例1の回転電機の絶縁フィルムを示す、図4のA-A断面図である。図2~図5に示すように、絶縁フィルム20は、ポリエステルフィルム等によって形成されており、スロット11の内壁に密着するように断面が略扇形の筒状に折り曲げて形成されている。このとき、周方向端部22aであるゲート部21が筒の内側に向かって折り曲げられており、一対のゲート部21の間にフィルム開口23が形成される。絶縁フィルム20は、軸方向の長さが、固定子鉄心10の軸方向の長さよりも長く形成されているので、スロット11に挿入されたとき、その軸方向端部22bが、固定子鉄心10の軸方向の両端部16、16のそれぞれから突出した状態になる。
なお、絶縁フィルム20は、上述に限定されるものではなく、回転電機が用いられる機器に応じて種々の変更が可能である。例えば、冷媒を圧縮する圧縮機に用いられる場合は、ポリエステルフィルムに換えて、ポリフェニレンサルファイドフィルムや、アラミド繊維で形成される絶縁フィルムなどの、難燃性を有する絶縁フィルムが用いられることが好ましい。
絶縁フィルム20のゲート部21は、固定子鉄心10にコイル40(図11参照)が巻回されたとき、コイル40と固定子鉄心10との間に沿面距離(例えば、2.4[mm]以上)が確保されるように形成されている。
図2、3に示すように、インシュレータ30は、樹脂材料によって環状に形成される。インシュレータ30は、固定子鉄心10のヨーク12を覆う環状のインシュレータヨークとして外周壁31を有する。例えば外周壁31は軸方向に突出するように形成される。インシュレータ30はさらにティース13を覆うインシュレータティースとして巻き胴32を有する。巻き胴32は外周壁31の固定子鉄心10側から内径側に向かって突出して固定子鉄心10のティース13を覆う。巻き胴32は周方向に隣接するように配置され、巻き胴32と巻胴部の間にはインシュレータスロット37が形成される。インシュレータ30は、更に、巻き胴32の先端から周方向に突出するインシュレータエッジ33と、インシュレータエッジ33の反固定子鉄心側に設けられた内側鍔34と、固定子鉄心10の外周端部に嵌め合わされてインシュレータ30を固定子鉄心10に固定する3つの外爪35と、を有している。
図6は、実施例1の回転電機のインシュレータ30の下側端部(固定子鉄心10に接する側)を示す平面図である。図6に示すように、外周壁31の固定子鉄心10側、巻き胴32及びインシュレータエッジ33に囲まれるように、固定子鉄心10のスロット11及びスロット開口15と同一形状のインシュレータスロット37及びインシュレータ開口36が形成されている。なお、インシュレータ30のインシュレータスロット37及びインシュレータ開口36は、固定子鉄心10のスロット11及びスロット開口15と厳密に同一な形状だけでなく、相似形状や類似形状であっても良い。これら各種形状を含めて、以下、同一形状と呼ぶ。
以上のように形成された実施例1の回転電機における特徴的な構造として、インシュレータエッジ33には、インシュレータスロット37側へ突出する突出部33aが形成されている。突出部33aには、絶縁フィルム20のゲート部21近傍の軸方向端部22bを挿入してゲート部21近傍を係止する係止部33bが設けられている。係止部33bにゲート部21近傍が係止された絶縁フィルム20は、スロット11の内面に沿って保持される。
図7は、実施例1の回転電機のインシュレータ30の係止部33bを拡大して示す平面図である。図8は、実施例1の回転電機のインシュレータ30の係止部33bに絶縁フィルム20のゲート部21が保持された状態を示す平面図である。
図7及び図8に示すように、係止部33bは、インシュレータ開口36に隣接して形成されたガイド部33cと、ガイド部33cとの間にゲート部21をその厚み方向に挟むように形成された係止爪33dと、を有する。ガイド部33cは、インシュレータ30の軸方向の端面上において、突出部33a内に形成される。ガイド部33cはインシュレータスロット37の内側に向かって先が細くなる略三角柱形状に形成されている。係止爪33dは、ゲート部21近傍を折り曲げた絶縁フィルム20の各内面にそれぞれ接する略三角柱形状に形成されている。
また、係止部33bは、絶縁フィルム20のゲート部21近傍の軸方向端部22bが挿入される係止溝33eを有する。係止溝33eは、ゲート部21近傍を折り曲げた絶縁フィルム20の形状に沿って屈曲しており、ガイド部33cと係止爪33dとの間に連続して形成されている。
図6や図8などに示すように、インシュレータ開口36の略中央を通り、スロット11を略2等分するような線分を中心線Cとする。このとき、図8に示すように、係止部33bに係止された絶縁フィルム20のゲート部21は、ゲート部21を仮想的に延ばした仮想線Vが、中心線Cと交差するように内側に折り曲げた状態で、係止部33bに保持されている。このとき、絶縁フィルム20のゲート部21近傍は、絶縁フィルム20の内側へ向かって鈍角θをなして折り曲げられた状態で、係止部33bに保持されている。言い換えると、係止溝33eは、鈍角θをなして屈曲されている。
このように、ゲート部21が鈍角θをなして折り曲げられることにより、ゲート部21がスロット11の内側の巻線が巻回される領域111に入り込まないようにできる。これにより、巻線の巻回時にゲート部21が邪魔にならない。また、ゲート部21が鈍角θをなして折り曲げられることにより、インシュレータ30の軸方向の端面上において、突出部33aの面積を増やすことなく、突出部33a内にガイド部33cを三角柱形状に形成することが可能になり、ガイド部33cの肉厚を増やして機械的強度を高めることができる。また、インシュレータスロット37側へ突出する突出部33aの面積を増やすことなく、ガイド部33cを大きくできるので、インシュレータスロット37が小さくなることが避けられ、コイル40の巻数の低下を避けることができる。
絶縁フィルム20は、板状のポリエステルフィルム等を筒状に折り曲げて形成される。ここで、筒状に折り曲げられた絶縁フィルムは、角部を鋭角になるように折り曲げても固定子鉄心10やインシュレータ30に組み付けられるまでに、板状の形状に戻ろうとして、角部が徐々に開いてしまう。しかし、絶縁フィルム20のゲート部21近傍が鈍角θをなして折り曲げられた状態で、絶縁フィルム20の軸方向端部22bを係止溝33e内へ挿入することができるため、絶縁フィルム20及びインシュレータ30の組み付け工程の作業性も高められる。
図9は、実施例1の回転電機のインシュレータ30に取り付けられる絶縁フィルム20を示す平面図である。図9に示すように、絶縁フィルム20の外形は、スロット11の内壁面に沿う形状(例えば、図8に示す絶縁フィルム20の外形)よりも、やや広がった形状に成形されており、フィルム開口23の開口幅を小さくするように変形させてスロット11内に沿って嵌め込まれる。
なお、絶縁フィルム20のゲート部21は、ゲート部21がガイド部33cから外れた場合であっても、一対のゲート部21同士が接触したり、スロット開口15及びインシュレータ開口36から、回転子90側へ突出したりすることが無い長さに設定されている。
図10は、実施例1におけるインシュレータ30の係止部33bが有する係止溝33eを示す断面図であり、図7のB-B断面図である。図10に示すように、係止溝33eの対向する各内面33eaは、係止溝33eの底面33eb側から係止溝33eの開口33ec側へ向かって、内面33ea同士の間隔が大きくなるように傾斜している。これにより、絶縁フィルム20の軸方向端部22bを、係止溝33e内へ容易に挿入することが可能になり、絶縁フィルム20及びインシュレータ30の組み付け工程の作業性が更に高められる。
図11は、実施例1において、コイル40が巻かれた固定子91を示す平面図である。図12は、実施例1において、コイル40が巻かれた固定子91を示す側面図である。図11に示すように、スロット11の内壁面が絶縁フィルム20で被覆され、各軸方向端部16、16が一対のインシュレータ30で被覆された固定子鉄心10に、図示しない巻線機のノズルによって供給されたコイル40が巻回される。図11に示すように、全てのティース13に所定の巻数のコイル40が巻回されて、図12に示すように、コイル40の端部をリード線60に接続することにより、実施例1の回転電機の固定子91が完成する。
上述のように実施例1の回転電機は、ゲート部21が内側に折り曲げられた筒状の絶縁フィルム20と、インシュレータエッジ33のインシュレータスロット37側に、絶縁フィルム20のゲート部21近傍の軸方向端部20bを係止する係止部33bが設けられた環状のインシュレータ30と、を備え、ゲート部21を仮想的に延ばした仮想線Vが、インシュレータ30の径方向の中心線Cと交差するように、ゲート部21近傍を内側に折り曲げた状態で、ゲート部21が係止部33bに保持されている。
これにより、インシュレータ30の軸方向の端面においてインシュレータスロット37側へ突出する突出部33aの面積を増やすことなく、係止部33bの係止部分(ガイド部33c)を大きくできる。したがって、インシュレータ30の係止部33bの機械的強度を高めつつ、ゲート部21が巻線の巻回時に邪魔にならないようにすることができる。また、係止部33bの係止部分(ガイド部33c)を肉厚に形成することに伴ってインシュレータスロット37が小さくなることが避けられるので、コイル40の巻数の低下を避けることができる。
加えて、実施例1によれば、例えば、回転電機の使用時の熱等でゲート部21に変形が生じた場合であっても、係止部33bによってゲート部21が安定的に保持されるので、ゲート部21が、スロット開口15及びインシュレータ開口36から、回転子90側へ突出することを抑えることができる。その結果、回転電機の動作の信頼性を高めることができる。また、係止部33bに係止されたゲート部21の位置の安定性が高められるので、ゲート部21によってコイル40と固定子鉄心10との沿面距離が適正に確保されることによっても、回転電機の動作の信頼性を高めることができる。
また、実施例1の回転電機が有する絶縁フィルム20のゲート部21は、内側に向かって鈍角θをなして折り曲げられた状態で、係止部33bに保持されている。これにより、鋭角をなして折り曲げられたゲート部21近傍を保持するのに比べ、周方向に広がることが規制された絶縁フィルム20から係止部33bが受ける反力が小さくなるので、係止部33bによってゲート部21近傍を安定的に保持することができる。
また、実施例1の回転電機が有するインシュレータ30の係止部33bは、絶縁フィルム20のゲート部21近傍の軸方向端部22bが挿入される係止溝33eを有しており、係止溝33eの対向する各内面33eaが、底面33eb側から開口33ec側へ向かって、内面33ea同士が対向する間隔が徐々に大きくなるように傾斜している。これにより、絶縁フィルム20の軸方向端部22bを、係止溝33e内へ容易に挿入することが可能になり、絶縁フィルム20及びインシュレータ30の組み付け工程の作業性を高めることができる。
以下、実施例2について図面を参照して説明する。実施例2において、実施例1と同一の構成部材及び同一部分には、実施例1と同一の符号を付して説明を省略する。実施例2は、インシュレータ30の係止部の構造、絶縁フィルム20のゲート部21の係止状態が、実施例1と異なる。
図13は、実施例2におけるインシュレータ30の下側端部を示す平面図である。図14は、実施例2におけるインシュレータ30の係止部を拡大して示す平面図である。図15は、実施例2におけるインシュレータ30に取り付けられる絶縁フィルム20を示す平面図である。図16は、実施例2におけるインシュレータ30の係止部に絶縁フィルム20のゲート部21が保持された状態を示す平面図である。
図13及び図14に示すように、実施例2におけるインシュレータ30のインシュレータエッジ33の突出部33aには、絶縁フィルム20のゲート部21近傍を係止する係止部33b-2が設けられている。係止部33b-2は、インシュレータ開口36に隣接して形成されたガイド部33c-2を有する。
このガイド部33c-2は、実施例1におけるガイド部33cよりも大きく形成されており、後述するゲート部21の周方向先端22cが係止される係止面33fを有する。言い換えると、ガイド部33c-2は、インシュレータ30の軸方向の端面上で、係止面33fを有する略四角柱形状に形成されている。このようにガイド部33c-2が略四角柱形状に形成されることにより、実施例1と同様にゲート部21によって沿面距離を確保すると共に、実施例1のガイド部33cよりも、ガイド部33c-2を肉厚に形成して、ガイド部33c-2の機械的強度を更に高めることが可能になる。
図15に示すように、実施例2で用いられる筒状の絶縁フィルム20は、周方向における、ゲート部21の周方向先端22cが、筒状の絶縁フィルム20の内側とは反対側、言い換えれば、スロット開口15側及びインシュレータ開口36側(以下、外側と呼ぶ)に向かって更に折り曲げられている。このため、絶縁フィルム20のゲート部21が係止部33b-2に係止されたとき、図16に示すように、ゲート部21の周方向先端22cが、係止部33b-2のガイド部33c-2の係止面33fに係止されることにより、周方向先端22cの位置を規制されるので、ゲート部21の位置を更に安定的に保持することが可能になる。
また、実施例2においても、実施例1と同様に、図16に示すように、係止部33b-2に係止された絶縁フィルム20のゲート部21は、絶縁フィルム20の周方向にゲート部21を仮想的に延ばした仮想線Vが、中心線Cと交差するように内側に折り曲げた状態で、係止部33b-2に保持されている。このとき、絶縁フィルム20のゲート部21近傍は、絶縁フィルム20の内側へ向かって鈍角θをなして折り曲げられた状態で、係止部33b-2に保持されている。
実施例2における係止部33b-2によれば、筒状の絶縁フィルム20の外側に向かって折り曲げられたゲート部21の周方向先端22cが、ガイド部33c-2の係止面33fに係止されることで、ゲート部21の位置を更に規制することができる。また、絶縁フィルム20のゲート部21が、スロット11の内側及びインシュレータスロット37の内側へゲート部21が突出することが避けられるので、スロット11の空間が小さくなることが抑えられ、スロット11内のコイル40の巻数の低下を抑えることができる。
また、実施例2における係止部33b-2によれば、実施例1と同様にゲート部21によって沿面距離を確保すると共に、実施例1におけるガイド部33cと比べて、ガイド部33c-2を肉厚に形成し、ガイド部33c-2の機械的強度を更に高めることができる。
加えて、実施例2においても、例えば、回転電機の使用時の熱等でゲート部21に変形が生じた場合であっても、ガイド部33c-2の係止面33fによってゲート部21の周方向先端22cが安定的に保持されるので、ゲート部21が、スロット開口15及びインシュレータ開口36から、回転子90側へ突出することを抑えることができる。その結果、回転電機の動作の信頼性を高めることができる。また、係止部33b-2に係止されたゲート部21の位置の安定性が更に高められるので、ゲート部21によって沿面距離が適正に確保されることによっても、回転電機の動作の信頼性を高めることができる。
なお、絶縁フィルム20のゲート部21近傍は、実施例1、2のように鈍角θをなして折り曲げられることが好ましいが、例えば、スロット11の空間を十分に確保できる場合等であれば、直角以下をなして折り曲げられてもよい。
10 固定子鉄心
11 スロット
12 ヨーク
13 ティース
14 先端エッジ
15 スロット開口
16 軸方向端部
20 絶縁フィルム
21 ゲート部
22a 周方向端部
22b 軸方向端部
22c 周方向先端
23 フィルム開口
30 インシュレータ
33 インシュレータエッジ
33a 突出部
33b、33b-2 係止部
33c、33c-2 ガイド部
33d 係止爪
33e 係止溝
33f 係止面
36 インシュレータ開口
37 インシュレータスロット
90 回転子
91 固定子
C 中心線
V 仮想線
θ 鈍角

Claims (3)

  1. リング状のヨークと、前記ヨークから内径側に向かって延びる複数のティースと、前記ティース同士の間に設けられるスロットとを有し、前記ティースの先端から周方向に突出する先端エッジと、前記先端エッジ同士の間に形成されたスロット開口を有する筒状の固定子鉄心と、
    前記スロットの内壁に沿うように筒状に折り曲げられ、両端部のゲート部が前記スロットの内側に折り曲げられてフィルム開口が形成され、前記スロットに挿入された絶縁フィルムと、
    環状のインシュレータヨークと、前記インシュレータヨークから内径側に向かって延びる複数のインシュレータティースと、前記インシュレータティース同士の間に設けられるインシュレータスロットとを有し、前記インシュレータティースの先端から周方向に突出するインシュレータエッジと、前記インシュレータエッジ同士の間に形成されたインシュレータ開口を有し、前記インシュレータエッジの前記インシュレータスロット側に、前記絶縁フィルムの軸方向端部を挿入して係止する係止部が設けられ、前記固定子鉄心の軸方向の両端部に取り付けられた環状のインシュレータと、を備え、
    前記係止部は、前記絶縁フィルムを係止する係止爪と、前記絶縁フィルムを係止する際、前記ゲート部を仮想的に延ばした仮想線が、前記インシュレータの径方向の中心線と交差するように、前記ゲート部をガイドするガイド部と、前記係止爪と前記ガイド部との間に形成されて前記ゲート部が挿入される係止溝と、を備え、
    前記係止溝は、対向する一対の内面と、底面と、を有し、各内面が、前記底面側から前記係止溝の開口側に向かって前記内面同士の間隔が大きくなるように前記底面に対して傾斜している、回転電機。
  2. 前記ゲート部は、前記内側に向かって鈍角をなして折り曲げられている、
    請求項1に記載の回転電機。
  3. 筒状の前記絶縁フィルムの周方向における前記ゲート部の周方向先端は、筒状の前記絶縁フィルムの外側に向かって折り曲げられている、
    請求項1または2に記載の回転電機。
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