JP7148820B2 - 筋電位処理装置、筋電位処理方法および筋電位処理プログラム - Google Patents

筋電位処理装置、筋電位処理方法および筋電位処理プログラム Download PDF

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Description

特許法第30条第2項適用 2018年10月8日に、論文サイトACM DIGITAL LIBRARYの https://dl.acm.org/doi/pdf/10.1145/3267242.3267266 で掲載された論文「Practical Pedaling Skill Items Extraction for Efficient Pedaling Training with Surface EMG Wear」にて発表
本発明は、運動者の所定の筋肉に設定された電極から取得した筋電位の時間経過を示す筋電位データを処理する筋電位処理装置、筋電位処理方法および筋電位処理プログラムに関する。
様々なスポーツ技術の向上のために、身体の使い方を直接表現する生理学的情報である筋電位の活用が注目されている。筋電位は、筋肉を動かす時に生じる電圧である。筋電位は、EMG(electromyography)とも称される。筋電位の振幅は、力が入ると大きくなり、力が抜けると0に近づく。筋電位に着目することにより、運動者自身が、トレーニング現場で筋肉が適切に使われているか否かを解釈し、トレーニングに生かして成績を向上させることが期待されている。
しかしながら、筋電位は、単なる電気信号であるため、筋電位データの解釈が難しく、筋電位データを運動者自身が理解できるように加工する技術が求められている。例えば、複数の筋肉に対して、筋肉が動き、筋電位が大きくなるタイミングを検知して、各筋肉に与えられた周波数の音を鳴らして、運動者に音でフィードバックする技術がある(非特許文献1参照)。
また、筋電位データの分析に際し、力が入っているオンセット区間を検出するために用いられるthreshold-based methodがある(非特許文献2参照)。非特許文献2では、予め静止時に筋電位のデータを測定し、測定されたデータに基づいて決められた閾値に基づいて、オンセット区間を検出する。
NTTコミュニケーション科学基礎研究所、"オープンハウス2016 「スポーツで勝てる脳」をつくる"、[online]、2016年、NTT、[平成30年9月25日検索]、インターネット〈URL:http://www.kecl.ntt.co.jp/openhouse/2016/exhibition/28/index.html〉 Hodges, P., and Bui, B. A comparison of computer-based methods for the determination of onset of muscle contraction using electromyography. Electroencephalogr. Clin. Neurophysiol. 101 (1996), 511-519.
自転車競技またはランニングなどの反復を繰り返す運動において、反復運動中の複数の筋肉の動きの変化を捉え、所定の筋肉に対する依存の有無を把握することは重要だと考えられる。しかしながら筋電位を取得する際に用いる電極位置によって、取得される筋電位に差が生じるため、電極が取得した筋電位の値そのものを比較することはできない。非特許文献1では、筋肉が動き、筋電位が大きくなるタイミングを知らせることが可能であるが、所定の筋肉に対する依存の有無を解析することはできない。
従って本発明の目的は、反復を繰り返す運動において、所定の筋肉に対する依存の有無を定量化する筋電位処理装置、筋電位処理方法および筋電位処理プログラムを提供することである。
上記課題を解決するために、本発明の第1の特徴は、運動者の所定の筋肉に設定された電極から取得した筋電位の時間経過を示す筋電位データを処理する筋電位処理装置に関する。本発明の第1の特徴に係る筋電位処理装置は、所定の筋肉の筋電位データを記憶する記憶装置と、所定時間毎の筋電位の二乗平均平方根値を算出し、バランス評価値算出用の移動窓内の二乗平均平方根値の平均値の時間的経過を時間微分した値を、所定の筋肉のバランス評価値として出力する処理を、複数の筋肉の各筋電位データのそれぞれについて繰り返し、複数の筋肉のそれぞれのバランス評価値に基づくバランス指標を出力するバランス指標処理部を備える。
バランス指標処理部は、所定の時間における各筋肉のバランス評価値の最大値と最小値の差が大きい場合、所定の時間において筋肉のバランスが不適切であることを示すバランス指標を出力しても良い。
バランス指標処理部は、所定の時間における各筋肉のバランス評価値について、他の筋肉のバランス評価値に比べて小さいバランス評価値の筋肉が、適切に動いていないことを示すバランス指標を出力しても良い。
本発明の第2の特徴は、運動者の所定の筋肉に設定された電極から取得した筋電位の時間経過を示す筋電位データを処理する筋電位処理装置に関する。本発明の第2の特徴に係る筋電位処理装置は、複数の筋肉の筋電位データを記憶する記憶装置と、各筋肉の筋電位の推移の同期の度合いに基づいて、バランス指標を出力するバランス指標処理部を備える。
バランス指標処理部は、所定時間における各筋肉の筋電位の微分値の乖離度に基づいて、バランス指標を出力しても良い。
本発明の第3の特徴は、運動者の所定の筋肉に設定された電極から取得した筋電位の時間経過を示す筋電位データを処理する筋電位処理方法に関する。本発明の第3の特徴に係る筋電位処理方法は、コンピュータが、所定の筋肉の筋電位データを記憶するステップと、コンピュータが、所定時間毎の筋電位の二乗平均平方根値を算出し、バランス評価値算出用の移動窓内の二乗平均平方根値の平均値の時間的経過を時間微分した値を、所定の筋肉のバランス評価値として出力する処理を、複数の筋肉の各筋電位データのそれぞれについて繰り返し、複数の筋肉のそれぞれのバランス評価値に基づくバランス指標を出力するステップを備える。
本発明の第4の特徴は、運動者の所定の筋肉に設定された電極から取得した筋電位の時間経過を示す筋電位データを処理する筋電位処理方法に関する。本発明の第4の特徴に係る筋電位処理方法は、コンピュータが、複数の筋肉の筋電位データを記憶するステップと、コンピュータが、各筋肉の筋電位の推移の同期の度合いに基づいて、バランス指標を出力するステップを備える。
本発明の第5の特徴は、コンピュータに、上記筋電位処理装置として機能させるための筋電位処理プログラムに関する。
本発明によれば、反復を繰り返す運動において、所定の筋肉に対する依存の有無を定量化する筋電位処理装置、筋電位処理方法および筋電位処理プログラムを提供することができる。
図1は、本発明の実施の形態に係る筋電位処理装置のハードウエアと機能ブロックを説明する図である。 図2は、電極が設けられるタイツの一例を説明する図である。 図3は、本発明の実施の形態に係るオンセットデータのデータ構造の一例を説明する図である。 図4は、本発明の実施の形態に係るオンオフ指標データのデータ構造の一例を説明する図である。 図5は、本発明の実施の形態に係るバランス評価値データのデータ構造の一例を説明する図である。 図6は、本発明の実施の形態に係る前処理部による前処理を説明するフローチャートである。 図7は、本発明の実施の形態に係る前処理部が入出力する信号の一例である。 図8は、本発明の実施の形態に係る前処理部が算出する二乗平均平方根を説明する図である。 図9は、本発明の実施の形態に係るオンセット検出部によるオンセット検出処理を説明するフローチャートである。 図10は、本発明の実施の形態に係るオンセット検出部が設定する移動窓と、オンセット検出部が検出するオンセット区間を説明する図である。 図11は、本発明の実施の形態に係る閾値決定部による閾値決定処理を説明するフローチャートである。 図12は、本発明の実施の形態に係る閾値決定部において、静的な閾値を算出する際に用いられる信号の一例である。 図13は、本発明の実施の形態に係る閾値決定部において、動的な閾値を算出する際に用いられる信号の一例である。 図14は、本発明の実施の形態に係るオンオフ指標処理部が出力する平滑化されたオンオフ指標の一例である。 図15は、本発明の実施の形態に係るオンオフ指標処理部によるオンオフ指標処理を説明するフローチャートである。 図16は、本発明の実施の形態に係るオンオフ指標処理部において、オンオフ指標を算出する際に用いられる信号の一例と、オンオフ指標の算出に用いられる確率分布の数式である。 図17は、本発明の実施の形態に係るオンオフ指標処理部において、オンオフ指標を算出する際に用いられる数式である。 図18は、本発明の実施の形態に係るオンオフ指標処理部において、オンオフ指標を算出する際に用いられる確率分布の一例である。 図19は、本発明の実施の形態に係るバランス指標処理部が算出するRMS平均値の一例である。 図20は、本発明の実施の形態に係るバランス指標処理部が算出するバランス評価値の一例である。 図21は、本発明の実施の形態に係るバランス指標処理部によるバランス指標処理を説明するフローチャートである。 図22は、本発明の実施の形態に係るバランス指標処理部において、各筋のRMS値およびRMS値の平均のデータの一例である。 図23は、本発明の実施の形態に係るバランス指標処理部が算出するバランス評価値の一例である。 図24は、筋電位処理装置のハードウエア構成を説明する図である。
次に、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一または類似の部分には同一または類似の符号を付している。
(筋電位処理装置)
図1を参照して、本発明の実施の形態に係る筋電位処理装置1を説明する。筋電位処理装置1は、自転車競技またはランニングなどの反復を繰り返す運動を行う運動者が、反復運動中の筋肉の動きの変化を捉えることが可能なデータを出力する。
運動者が着用する服の内側には、図2に示すように電極2aないし2dが設けられ、電極2aないし2dは、運動者の皮膚に当接する。筋電位処理装置1は、電極2aないし2dを介して、電極が設けられた場所の皮下に位置する筋肉の筋電位を、取得する。電極2aないし2dは、運動者の皮膚に貼付されても良い。
図2に示す例において、電極2aおよび2dは、それぞれ左右の外側広筋の筋電位を取得する。電極2bおよび2cは、それぞれ左右のハムストリングスの筋電位を取得する。筋電位処理装置1は、運動者による運動中に、電極から得られる筋電位を逐次取得し、取得した筋電位を解析して出力する。なお、電極2aないし2dを特に区別しない場合、電極2と称する場合がある。なお、図2に示す電極2を設ける位置および数は一例であって、これに限るものではない。電極2は、適宜設定された測定対象の筋肉の筋電位を取得可能な位置に、設けられる。
筋電位処理装置1は、記憶装置10、処理装置20、入出力インタフェース40を備える一般的なコンピュータである。一般的なコンピュータが筋電位処理プログラムを実行することにより、図1に示す機能を実現する。
記憶装置10は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random access memory)、ハードディスク等であって、処理装置20が処理を実行するための入力データ、出力データおよび中間データなどの各種データを記憶する。処理装置20は、CPU(Central Processing Unit)であって、記憶装置10に記憶されたデータを読み書きしたり、入出力インタフェース40とデータを入出力したりして、筋電位処理装置1における処理を実行する。入出力インタフェース40は、筋電位処理装置1が、電極2から筋電位データを取得し、処理結果を出力するための表示装置に出力するためのインタフェースである。
記憶装置10は、筋電位処理プログラムを記憶するとともに、筋電位データ11、RMSデータ12、オンセットデータ13、オンオフ指標データ14、オンオフ指標平滑化データ15およびバランス評価値データ16を記憶する。
筋電位データ11は、運動者の所定の筋肉に設定された電極2から取得した筋電位の時間経過を示すデータである。筋電位データ11は、電極2から取得した筋電位の値と、その取得した時間とを対応づけるデータである。複数の筋肉から筋電位を取得した場合、筋肉毎に、筋電位データ11が生成される。
RMSデータ12は、所定時間毎の筋電位の二乗平均平方根値(Root Mean Square:RMS)を含む。RMSデータ12は、算出された筋電位の二乗平均平方根値と、その二乗平均平方根値に対応する時間を対応づけるデータである。筋電位データ11が複数の筋肉の筋電位を含む場合、筋肉毎に、RMSデータ12が生成される。
オンセットデータ13は、筋電位データ11のうち、筋電位が大きくなった区間(オンセット区間)を特定する。オンセットデータ13は、例えば図3に示すように、オンセット区間を特定するオンセット識別子に、そのオンセット区間の開始時刻と終了時刻を対応づけるデータである。複数の筋肉について筋電位データ11がそれぞれ生成される場合、筋肉毎に、オンセットデータ13が生成される。
オンオフ指標データ14は、後述のオンオフ指標処理部25によって出力されたオンオフ指標を含む。オンオフ指標は、各オンセット区間における筋肉のオンオフの切り替えに要した時間を指標化したものである。オンオフ指標データ14は、例えば図4に示すように、オンセット区間を特定するオンセット識別子に、そのオンセット区間におけるオンオフ指標を対応づけるデータである。複数の筋肉について筋電位データ11がそれぞれ生成される場合、筋肉毎に、オンオフ指標データ14が生成される。
オンオフ指標平滑化データ15は、オンオフ指標データ14のオンオフ指標を平滑化した指標を含む。複数の筋肉について筋電位データ11がそれぞれ生成される場合、筋肉毎に、オンオフ指標平滑化データ15が生成される。
バランス評価値データ16は、後述のバランス指標処理部28によって出力されたバランス評価値を含む。バランス評価値は、反復運動中において用いられる各筋肉の増大量を比較するための評価値である。バランス評価値データ16は、例えば図5に示すように、時間、筋肉を識別する筋識別子、およびその時間およびその筋肉について算出されたバランス評価値を対応づける。バランス評価値データ16において、所定の時間に、筋識別子とバランス評価値の複数の組み合わせが対応づけられる。
処理装置20は、筋電位取得部21、前処理部22、オンセット検出部23、オンオフ指標処理部25、バランス指標処理部28を備える。
(筋電位取得部)
筋電位取得部21は、電極2が取得した筋電位を取得して、取得された筋電位と、筋電位が取得された時間を対応づけた筋電位データ11を生成する。複数の電極から筋電位を取得した場合、筋電位取得部21は、各電極に対応する各筋肉について筋電位データ11を生成する。
(前処理部)
前処理部22は、筋電位データ11の筋電位の値からノイズを除去して、ノイズ除去後の筋電位の値に基づいて、二乗平均平方根値を算出し、RMSデータ12を生成する。前処理部22は、筋電位データ11の所定時間毎の二乗平均平方根値を算出し、時間ごとの二乗平均平方根値を含む二乗平均平方根データ(RMSデータ12)を生成する。複数の筋肉の筋電位を取得した場合、前処理部22は、各筋肉についてRMSデータ12を生成する。
図6を参照して、前処理部22による前処理を説明する。
まずステップS101において前処理部22は、筋電位データ11に対してバンドパスフィルタを通す。ステップS102において前処理部22は、ステップS101においてバンドパスフィルタを通した後のデータに対してウィナーフィルタ(Wiener filter)を通す。
ステップS103において前処理部22は、ステップS102においてウィナーフィルタを通した後のデータに対して、二乗平均平方根を算出して、RMSデータ12を生成する。
前処理部22は、筋電位データ11に対してバンドパスフィルタを通して、筋電位の周波数以外の周波数をフィルタリングする。電極2から取得した筋電位を含む筋電位データ11は、「モーションアーティファクト」と呼ばれる身体の動きにより生じるノイズ、何もしていなくても肌で生じる電気などによって生じるノイズなど、様々なノイズを含む。筋電位データ11に対してバンドパスフィルタを通すことにより、筋電位の周波数帯域以外のノイズを除去する。これにより、筋電位データ11のうち、取得したい筋電位の周波数帯域に絞り込むことができる。
バンドパスフィルタは、筋電位データ11に含まれるノイズに従って、周波数が設定される。前処理部22は、上限値および下限値を定めるバンドパスフィルタに限らず、上限および下限のうちの一方を定めないハイパスフィルタまたはローパスフィルタを用いても良い。バンドパスフィルタの上限値および下限値は、取得される筋電位のサンプリング周波数やデバイスの特性に基づいて決められる。例えばサンプリング周波数が500Hzの場合、サンプリング定理に基づき、上限値を249Hzとし、下限を、筋電位の主な周波数特性から10Hzとする。周波数フィルタリングの方法は、例えばバターワースフィルタ(Butterworth filter)が一般的であるが、その限りではない。
前処理部22は、バンドパスフィルタを通した後のデータに対して、ウィナーフィルタを適用し、筋電位データ11の全体に載っているノイズを取り除き、筋のアクティベートにより生じる電気信号以外の信号(ノイズ)を除去する。ノイズの強度測定のために取得したデータがあれば、そのデータに基づいてウィナーフィルタのノイズ除去の強度を定める。ノイズの強度測定を行っていない場合、筋電位データ11に基づいてノイズ除去の強度を定める。前処理部22は、例えば筋電位データ11の全区間(各時間)の筋電位に基づいて、ノイズ除去の強度を定める。あるいは前処理部22は、筋電位データ11またはバンドパスフィルタを通した後のデータに基づいて、後述のオンセット検出部23と同等の処理によりオンセット区間を特定し、オンセットでない区間の筋電位に基づいてノイズ除去の強度を定めても良い。
図7(a)に示す筋電位データ11に対して、前処理部22がバンドパスフィルタおよびウィナーフィルタを適用してノイズを除去すると、図7(b)に示すデータが得られる。図7(b)に示すデータは、図7(a)に示すデータと比べて、電圧が0近傍の区間と、0ではない区間との区別しやすくなっている。
さらに前処理部22は、バンドパスフィルタおよびウィナーフィルタを通した後のデータに対して、二乗平均平方根を算出する。前処理部22は、図8(a)に示すように、フィルタを通した後のデータのうち、平均を取る範囲におけるデータに対して、図8(b)に示す式により、二乗平均平方根であるr(T)を算出する。前処理部22は、各区間について対して二乗平方根を算出する処理を繰り返して、RMSデータ12を生成する。
その結果、前処理部22は、図7(c)に示すデータが得られる。図7(c)に示す信号は、図7(b)と比較して、1回のモーションにおける筋電位の出力を、一つのかたまりと表現可能になっている。
(オンセット検出部)
オンセット検出部23は、筋電位データ11のうち、運動者による反復運動により筋電位が大きくなったオンセット区間を検出する。オンセット検出部23は、筋電位データ11からノイズを除去する等の処理が行われたRMSデータ12を参照して、筋電位の出力が所定の閾値以上の時間方向の区間をオンセット区間として特定し、オンセットデータ13を出力する。オンセット検出部23は、RMSデータ12の所定の時間に対して、オンセット検出用の移動窓を設定し、移動窓内の二乗平均平方根値の平均が、閾値よりも高い場合、所定の時間は、オンセット部分と判定する。オンセット検出部23は、オンセット部分が連続する区間を、オンセット区間として特定し、オンセットデータ13を出力する。オンセット検出部23が検出したオンセット区間は、後述のオンオフ指標処理部25によって処理される。
図9を参照して、オンセット検出部23に依るオンセット検出処理を説明する。
ステップS201においてオンセット検出部23は、時間方向に移動する移動窓を設定する。例えば図10(a)に示すように、オンセット検出用移動窓を時間方向に設定する。このオンセット検出用移動窓の時間幅は、tである。
ステップS202においてオンセット検出部23は、閾値決定部24によってオンセット区間を特定するための閾値を決定する。閾値を決定する処理については、図11を参照して後に詳述する。
ステップS203においてオンセット検出部23は、ステップS201で設定した移動窓内のRMS値の平均値が、ステップS202で決定された閾値よりも大きいか否かを判定する。オンセット検出部23は、閾値よりも大きい場合、ステップS204において移動窓内をオンセット部分とし、閾値よりも小さい場合、ステップS205において移動窓内をオフセット部分とする。
ステップS206においてオンセット検出部23は、移動窓が、RMSデータ12の全ての時間について網羅し、全区間について判定が終了したか否かを判定する。全区間について判定が終了していない場合、ステップS201において移動窓を移動して、移動後の移動窓に基づいて、ステップS202ないしステップS205の処理を行う。例えば図10(b)に示すように、移動窓をtstepずらして、次の移動窓を設定する。次の移動窓の時間幅は、オンセット検出用移動窓と同様に、tである。例えば、オンセット区間を検出するための移動窓の窓幅は0.2秒で、移動幅は0.1秒である。
全区間について判定が終了した場合、ステップS207においてオンセット検出部23は、連続するオンセット部分を1つのオンセット区間としてまとめ、各オンセット区間を特定する。オンセット検出部23は、ステップS204においてオンセット部分として検出された時間が、他のオンセット部分として検出された時間と連続する場合、連続するオンセット部分を1つのオンセット区間とする。その結果、図10(b)に示すように、反復運動の測定時間のうち、複数のオンセット区間を特定することができる。オンセット検出部23は、各オンセット区間について開始時間と終了時間を特定し、オンセットデータ13を生成する。
なお、図9に示す処理は一例であって、これに限るものではない。オンセット区間を検出するための移動窓の窓幅は0.2秒で、移動幅は0.1秒の場合、所定区間について、オンセット区間であるか否かの判定が、2回繰り返される。この場合、いずれかの判定でオンセット区間と判定された場合、この所定区間はオンセット区間と判定されても良い。或いは、2回の両判定でオンセット区間と判定された場合、この区間はオンセット区間と判定され、それ以外の場合、オンセット区間でないと判定されても良い。また所定区間において、3回以上オンセット区間であるか否かの判定が繰り返される場合も同様に、所定区間における複数の判定結果に基づいて判定されても良い。
(閾値決定部)
オンセット検出部23は、閾値決定部24を備える。閾値決定部24は、オンセット区間を検出するための閾値を決定する。閾値決定部24が決定する閾値は、静的な閾値または動的な閾値である。
静的な閾値は、反復運動の測定時間の全区間において、オンセット区間を検出するために用いられる固定値である。静的な閾値を決定する際、閾値決定部24は、非特許文献2に記載のthreshold-based methodを用いて、予め静止時に測定した筋電位のデータに基づいて、静的な閾値を決定する。静的な閾値は、RMSデータ12の各時間において適用され、研究室のような静的環境かつ短時間の測定に好適である。
動的な閾値は、オンセット区間を判定する度に算出される変動値である。動的な閾値を決定する際、閾値決定部24は、オンセットを検出する時間に対して、オンセット検出用の移動窓の時間よりも長い閾値検出用の移動窓を設定し、閾値検出用の移動窓内の二乗平均平方根値の平均に基づいて、閾値を決定する。オンオフ指標を算出する区間に対応して、動的な閾値を算出する区間が特定され、動的な閾値が設定される。反復運動において、汗をかく、電極の位置がずれるなどの状況の変化により、電極2によって測定される筋電位が含むノイズに応じて、閾値を決定することができる。これにより、反復運動中の長期間の計測による、皮膚や電極の状態の変化による測定値の変化、筋出力の大きさの変化等に対応してノイズを決定できるので、適切にノイズを除去することができる。
図11を参照して、閾値決定部24による閾値決定処理を説明する。
まずステップS251において、閾値種別として、静的な閾値または動的な閾値を選択する。静的な閾値が選択された場合、閾値決定部24は、ステップS252において予め算出された静的な閾値を用いる。
動的な閾値が選択された場合、閾値決定部24は、ステップS253において、閾値決定用の移動窓を、オンセット検出用の窓よりも過去に設定する。ステップS254において閾値決定部24は、閾値決定用の移動窓内のRMS値の平均値と、閾値決定用の移動窓内の標準偏差の整数倍の和を、閾値として決定する。
なお本発明の実施の形態において、オンセット検出部23において移動窓を設定する度に閾値種別を選択する場合を説明するが、予め所定の閾値種別が選択されても良い。
図12を参照して、静的な閾値の算出方法を説明する。被験者が何もしていない状態で測定対象の筋肉に電極2を設けて、図12(a)に示すように筋電位の推移が測定される。次に測定された筋電位に対して、前処理部22と同様の処理によりノイズを除去すると、図12(b)に示す信号が得られる。図12(b)に示す信号に対してRMS値を算出すると、図12(c)に示すようなRMS値の推移を示す信号が得られる。閾値決定部24は、図12(c)に示すRMS値の平均値に、標準偏差の整数倍を加算した値を、閾値として決定する。
なお、本発明の実施の形態において、RMS値の平均値に、標準偏差の整数倍を加算した値を、閾値として決定する場合を説明したが、これに限られない。閾値は、RMS値の平均値に基づいて閾値が決定されればよく、RMS値の平均値に、RMS値の平均値の所定率の値を加算した値を、閾値として決定するなど、他の方法で決定されても良い。
図13を参照して、動的な閾値の算出方法を説明する。図13(a)に示すように、閾値検出用の移動窓の窓幅をtwθとし、オンセット検出用の移動窓の窓幅をtとする。閾値検出用の移動窓の窓幅twθは、オンセット検出用の移動窓の窓幅tよりも大きい。
移動窓W1においてオンセット区間であるか否かを判定するために、移動窓W1の前に、閾値を決定するための移動窓WT1が設けられる。閾値決定部24は、閾値決定用の移動窓WT1内のRMS値の平均値μと、閾値決定用の移動窓WT1内の標準偏差σの整数倍の和を、閾値θとして決定する。閾値θは、オンセット検出用の移動窓W1において、オンセット区間であるか否かを判定するために用いられる。
閾値検出用の移動窓WT1よりも遅れた移動窓WT2においても、移動窓WT1と同様に、閾値が決定される。閾値検出用の移動窓WT2において算出された閾値θ2は、オンセット検出用の移動窓W2において、オンセット区間であるか否かを判定するために用いられる。
このように動的な閾値は、オンセット検出用の移動窓に対応して閾値検出用の窓を設けて算出されるので、図13(b)に示すように、閾値θは、時間に応じて動的に変化する。従って、反復運動において汗をかく、電極の位置がずれる、外的環境が変化するなどの状況の変化が生じたとしても、閾値決定部24は、状況の変化を加味した閾値を設定することができる。これによりオンセット検出部23は、適切にオンセット区間を検出することができる。
また本発明の実施の形態において、閾値検出用の移動窓WT1は、オンセット検出用の移動窓W1の時間よりも前に設定されるので、測定をしながらフィードバックを行う場合に好適である。また閾値検出用の移動窓は、オンセット検出用の移動窓に対応して移動し、オンセット検出用の移動窓よりも長く設定されればよく、オンセット検出用の移動窓に対する閾値検出用の移動窓位置は、適宜変更されても良い。例えば閾値検出用の移動窓は、オンセット検出用の移動窓の時間を含んで設定されても良いし、オンセット検出用の移動窓の直後に設けられても良い。
(オンオフ指標処理部)
オンオフ指標処理部25は、オンセット検出部23が検出した各オンセット区間について、各オンセット区間における筋肉のオンオフの切り替えに要した時間を指標化したオンオフ指標を算出して出力する。オンオフ指標処理部25は、オンオフ指標算出部26とオンオフ指標出力部27を備える。
オンオフ指標算出部26は、各オンセット区間について、筋電位の二乗平均平方根値を正規化して得られた確率分布の分散を算出し、算出された分散を、各オンセット区間のオンオフ指標として出力する。オンオフ指標算出部26は、オンセット区間と、そのオンセット区間のオンオフ指標を対応づけたオンオフ指標データ14を出力する。
オンオフ指標出力部27は、複数のオンセット区間のオンオフ指標を平滑化して、平滑化されたオンオフ指標の時間経過を出力する。オンオフ指標出力部27は、平滑化されたオンオフ指標を含むオンオフ指標平滑化データ15を出力する。またオンオフ指標出力部27は、平滑化されたオンオフ指標が、所定の閾値よりも高い時間を、筋のオンオフの切り替えが不適切な時間として出力する。
オンオフ指標処理部25は、所定のオンセット区間の各RMS値について、時間が確率変数で、強度が確率密度関数となる確率分布としてみなすための処理を行い、各オンセット区間について確率分布としてみなすための処理を繰り返す。具体的には、所定のオンセット区間において、最小値を0にするため、オンセット区間の各RSM値から最小値を引いた後、このオンセット区間内で正規化(全体を積分したら1になる変換)を行う。そして、この確率分布における分散を、所定のオンセット区間におけるオンオフ指標として算出する。さらに、オンオフ指標処理部25は、各オンセット区間について、オンオフ指標を算出する処理を繰り返す。
オンオフ指標が小さいことは、確率分布、すなわち筋電位の出力が急峻であることを意味する。これを筋肉の動作の現象に置き換えると、各筋肉のオフからオン、およびオンからオフの切り替えが、俊敏に行われていることを意味する。
一方オンオフ指標が大きいことは、確率分布が全体的に広がっており、オンオフの切り替えに時間や無駄が生じていることを意味する。上手にオンオフの切り替えが行えない選手の場合、実際に1回のモーションにおいて、単峰ではなくコブが2-3個生じる場合もあり、オンオフ指標が大きくなる。
オンオフ指標算出部26が算出したオンセット区間毎のオンオフ指標は、ばらつきが大きく、グラフ化しても全体の傾向が見えづらい場合があり、視認性に欠ける。従って、オンオフ指標出力部27は、例えば60秒幅の移動窓でのオンオフ指標の平均をグラフ化するなど、オンセット区間毎のオンオフ指標を平滑化することで、その傾向が分かりやすくすることができる。
図14を参照して、オンオフ指標処理部25が出力する平滑化されたオンオフ指標の一例を説明する。図14(a)ないし(d)は、異なる4人の被験者が、それぞれ自転車の負荷を2分ごとに上げながら、長時間漕いだ際に測定された左右の外側広筋および左右のハムストリングスの筋電位について、平滑化したオンオフ指標の遷移を示す。また図14に示す各グラフにおいて、平滑化したオンオフ指標が3000を超えると改善対象となる。
図14(a)および(b)に示す各被験者について、各筋肉のオンオフが敏捷に行われ、筋肉を効果的に利用していることが分かる。
また図14(c)の被験者について、300秒辺りから左ハムストリングが閾値3000を越え、力んでいることがわかる。図14(d)に示す被験者について、左右のハムストリングスについての指標が、左右の外側広筋の指標と比べて大きくなるので、筋肉のオンオフの敏捷性に偏りが生じていることが分かる。図14(d)に示す被験者は、各筋肉のオンオフの敏捷性が低いことが分かる。
このように、オンオフ指標の時間経過を観察することにより、指標の悪化箇所を特定し、対策方法を切り分けることができる。
図15を参照して、オンオフ指標処理部25によるオンオフ指標処理を説明する。
まずオンオフ指標処理部25は、ステップS301ないしステップS303の処理を、各オンセット区間について繰り返し、各オンセット区間のオンオフ指標を算出する。
ステップS301においてオンオフ指標処理部25は、処理対象のオンセット区間の各RMS値から、処理対象のオンセット区間のRMS値の最小値を引き、処理対象のオンセット区間の最小値が0になるように、各RMS値をシフトする。ステップS302においてオンオフ指標処理部25は、ステップS301の処理後の値を正規化する。ステップS303においてオンオフ指標処理部25は、ステップS302の正規化によって得られた確率分布の分散を、処理対象のオンセット区間のオンオフ指標として算出する。オンオフ指標処理部25は、各オンセット区間のオンオフ指標に基づいて、オンオフ指標データ14を生成する。
各オンセット区間についてオンオフ指標が算出されると、オンオフ指標処理部25は、ステップS304において、オンオフ指標を平滑化して、オンオフ指標平滑化データ15を生成する。さらにオンオフ指標処理部25は、平滑化されたオンオフ指標をグラフ等を用いて出力する。
図16および図17を参照して、オンオフ指標算出部26が算出するオンオフ指標を説明する。
図16(a)は、RMSデータ12に、オンセットデータ13の各オンセット区間を重ねた図である。図16(a)に示す各オンセット区間は、時間幅もRMSの値も異なるので、これらを平等に評価するために、図16(b)に示す式により、各オンセット区間のRMS値を正規化した後、確率分布P(t)を算出する。あるオンセット区間確率分布P(t)は、例えば図16(c)のように表される。時刻te(i)におけるオンオフ指標は、図17に示す式のように、確率分布P(t)の分散によって算出される。
オンオフ指標が小さい場合の確率分布P(t)は、例えば図18(a)に示すように、鋭いピークを持つ分布となる。一方、オンオフ指標が大きい場合の確率分布P(t)は、例えば図18(b)に示すように、複数のピークを持つ分布であったり、図18(c)に示すように、なだらかなピークを持つ分布であったりする。
またオンオフ指標の急激な変化を防ぐために、オンオフ指標は平滑化される。例えば、[0,t]、[tstep,t+tstep]、[2tstep,t+2tstep]・・・等で定義される各範囲に含まれる分散値の平均が、各範囲の平滑化されたオンオフ指標として出力されてもよい。このような計算により、図14に示すグラフが出力される。図14に示すグラフによれば、運動時間におけるオンオフ指標の傾向を確認することができる。
(バランス指標処理部)
バランス指標処理部28は、筋電位取得部21が取得した各筋肉の筋電位に基づいて、反復運動中において用いられる各筋肉の増大量を比較するためのバランス評価値を算出する。さらにバランス指標処理部28は、ある時点における各筋肉のバランス評価値を比較して、その時点における各筋肉の増大量の偏りを示すバランス指標を出力する。バランス指標処理部28は、バランス評価値算出部29とバランス指標出力部30を備える。
バランス評価値算出部29は、所定時間毎の筋電位の二乗平均平方根値を算出し、バランス評価値算出用の移動窓内の二乗平均平方根の平均値の時間的経過を時間微分した値を、所定の筋肉のバランス評価値として出力する。バランス評価値は、二乗平均平方根の平均値を時間微分した値の推移である。またバランス評価値算出部29は、バランス評価値を算出する処理を、複数の筋肉の各筋電位データのそれぞれについて繰り返し、複数の筋肉のそれぞれについてのバランス評価値を出力する。
バランス指標出力部30は、複数の筋肉のそれぞれのバランス評価値に基づくバランス指標を出力する。バランス指標出力部30は、所定の時間における各筋肉のバランス評価値の最大値と最小値の差が大きい場合、所定の時間において筋肉のバランスが不適切であることを示すバランス指標を出力する。バランス指標出力部30は、所定の時間における各筋肉のバランス評価値について、他の筋肉のバランス評価値に比べて小さいバランス評価値の筋肉が、適切に動いていないことを示すバランス指標を出力する。
バランス指標処理部28は、RMS値に基づいて、各筋肉についての計測中での筋電位の時間的変化を比較できるグラフに変換する。バランス指標処理部28は、変換されたグラフについて、時間微分を算出し、各筋の出力の増大量を表すバランス評価値に変換する。バランス評価値は、他の筋肉とのバランスを比較するための値である。バランス指標処理部28は、各筋肉についてバランス評価値を算出して、各筋のバランス評価値を比較したバランス指標を出力する。
バランス指標処理部28は、同時刻における各筋肉のバランス評価値の差に基づいて、バランス指標を出力する。例えば、特定の筋に依存しているか否かのみを観察したい場合、バランス指標処理部28は、同時刻における各筋肉のバランス評価値の最大値と最小値の差を算出する。バランス評価値が所定値よりも大きい場合、バランス指標処理部28は、この時点における筋肉のバランスが適切でないことを示すバランス指標を出力する。
同時刻の各筋のバランス指標の最大値および最小値の差が小さいことは、各筋肉における出力が同様に変化していることを意味する。一方同時刻の各筋のバランス指標の最大値および最小値の差が大きいことは、筋肉毎に出力の変化の仕方が大きく異なることを意味する。
依存される筋を特定する場合、例えば外側広筋に頼った動作になってないかを見る場合、バランス指標処理部28は、その筋のバランス評価値と他の筋のバランス評価値の差を算出する。外側広筋のバランス評価値が、他の筋のバランス評価値に対して低い場合、外側広筋が適切に使われていないことを示すバランス指標を出力する。
なお、筋電位の出力そのものを比較すること自体には意味がない。筋電位の出力は、筋肉による出力のみならず、電極2の装着位置、筋、肌の状態によって変わるので、複数箇所の筋電位の大きさそのものを比較できない。そこで本発明の実施の形態においてバランス指標処理部28は、各筋の増大量に基づいて、各筋によるバランスを評価する。
図19および図20を参照して、バランス指標処理部28が算出するバランス評価値の一例を説明する。図19および図20の各(a)ないし(d)は、異なる被験者が、それぞれ自転車の負荷を2分ごとに上げながら、長時間漕いだ際に測定された左右の外側広筋および左右のハムストリングスの筋電位について、RMS平均値とバランス評価値の遷移を示す。図19(a)と図20(a)は、同一の被験者によるデータであり、そのほかも同様である。
図19および図20の各(a)に示す被験者について、図19(a)に示すように各筋肉のRMS平均値が同様に上昇しており、図20(a)に示すバランス評価値も、全区間において変わらない。また図19および図20の各(b)に示す被験者について、図19(b)に示すように各筋肉のRMS平均値が同様に上昇しており、図20()に示す時間微分値も、全区間において変わらない。従って、図19および図20の各(a)および(b)に示す各被験者は、各区間においてバランス評価値に差がなく、各筋肉を適切に使っていると考えられる。
一方、図19および図20の各(c)に示す被験者について、図20(c)に示すように、300秒辺りから、左右の外側広筋のバランス評価値が高くなっているのに対し、左右のハムストリングスのバランス評価値が低く一部の筋肉に頼ったペダリングになっている。
一方図19および図20の各(d)に示す被験者について、全区間において、左右の外側広筋のバランス評価値が高くなっているのに対し、左右のハムストリングスのバランス評価値が低い。図19および図20の各(d)に示す被験者は、ハムストリングスを意図的に使うことができていないと考えられる。
図21を参照して、バランス指標処理部28によるバランス指標処理を説明する。
まずバランス指標処理部28は、ステップS401ないしステップS404の処理を、各筋肉について繰り返し、各筋肉のバランス評価値の推移を算出する。
バランス指標処理部28は、ステップS401において、RMSデータ12に対して例えば60秒の移動窓を設定し、ステップS402において移動窓内のRMS値の平均を取る。ステップS403においてバランス指標処理部28は、移動窓を移動しながら、全測定区間においてRMS値の平均を算出する。図22は、A筋、B筋およびC筋の各筋肉について、RMS値からバランス評価値を算出した例を示す。図22のA筋、B筋およびC筋の各図の左側は、0.1秒の移動窓で算出されたRMS値であって、右側は、60秒の移動窓で算出されたRMS値の平均である。
全区間についてRMS値の平均値を算出すると、ステップS404においてバランス指標処理部28は、RMS値の平均の時間微分の推移を、バランス評価値として算出する。図23は、A筋、B筋およびC筋のバランス評価値の推移を示す。
各筋肉について、バランス評価値を算出すると、ステップS405においてバランス指標処理部28は、各筋のバランス評価値を比較したバランス指標を出力する。図23に示すように、測定区間全般において、C筋は、A筋およびB筋に対して、バランス評価値が大きく、各時点におけるバランス指標の最大値と最小値の差は、大きいと考えられる。従って、図22および図23に示す例についてバランス指標処理部28は、測定区間全般において、特定の筋肉に頼って運動していることを示すバランス指標を出力する。また、C筋は、A筋およびB筋に比べてバランス指標が大きいので、バランス指標処理部28は、C筋に頼った運動になっていると考えられる。
このように、本発明の実施の形態に係る筋電位処理装置1は、反復運動における筋電位の変化を解析することができる。
筋電位処理装置1は、筋肉におけるオンオフの切り替え速度、または各筋肉の出力の大きさを、オンオフ指標またはバランス指標によって定量的に示すことができる。
従来、持久系スポーツのトレーニングにおいて、心拍の指標やパワーの指標をもとに負荷を決め、それぞれの持久力を向上することを目的に行われてきた。本発明の実施の形態に係る筋電位処理装置1が算出する指標を参照し、目的ごとにスキル要素を表す指標を維持できるトレーニングを行うことで、効率的な動作を習得するための定量的かつ理論に基づいたトレーニングを運動者自身が行えるようになる。また、そのトレーニングの過程で、要素ごとの上達具合を定量的に確認しながらトレーニングを進めることができる。
本発明の実施の形態に係る筋電位処理装置1は、反復運動を長時間繰り返す間、筋電位を逐次測定し、その筋電位の変化から、筋肉のオンオフにかかった時間を定量的に指標化するオンオフ指標を出力することができる。これにより、反復を繰り返す運動において、筋肉のオンオフの敏捷性を定量化することができる。
また筋電位処理装置1は、反復運動を長時間繰り返す間、筋電位を逐次測定し、その筋電位の変化から、所定の筋肉のみが力むなど、各筋肉がバランス良く動いているかを指標化するバランス指標を出力することができる。これにより、反復を繰り返す運動において、所定の筋肉に対する依存の有無を定量化することができる。
反復運動を長時間繰り返す間、筋電位を逐次測定する際、電極2の移動や肌の状態の変化など、状況の変化に応じて生じるノイズを考慮して、オンセット区間を特定する閾値を決定することができる。これにより、反復を繰り返す運動において、適切にノイズを除去した筋電位の値を取得することができる。
(オンセット検出部の別形態)
オンセット検出部23は、オンセット検出用の移動窓の筋電位と閾値に基づいて、オンセット部分と判定する。
より具体的には、前処理部22が、筋電位データ11の所定時間毎の二乗平均平方根値を算出し、時間ごとの二乗平均平方根値を含む二乗平均平方根データ(RMSデータ)12を生成する。オンセット検出部23は、RMSデータ12の所定の時間に対して、オンセット検出用の移動窓を設定し、移動窓内の二乗平均平方根値(RMS値)の平均が、閾値よりも高い場合、所定の時間は、オンセット部分と判定する。ここで所定の時間は、オンセット部分であるか否かを判定する時間である。
閾値決定部24は、閾値検出用の移動窓の筋電位に基づいて、閾値を決定する。オンセット検出用の移動窓内の時間が、オンセット部分であるか否かは、閾値検出用の移動窓内の筋電位から算出された閾値に基づいて判断される。
より具体的には、閾値決定部24は、所定の時間に対して、閾値検出用の移動窓を設定し、閾値検出用の移動窓内の二乗平均平方根値の平均に基づいて、閾値を決定する。
閾値検出用の移動窓は、オンセット検出用の移動窓に従って設定される。
閾値検出用の移動窓は、オンセット検出用の移動窓の時間よりも長い。
オンセット検出用の移動窓の移動に伴い、閾値検出用の移動窓も移動する。
オンセット検出用の移動窓が移動する度に、閾値検出用の移動窓が移動しても良い。あるいは閾値検出用の移動窓は、オンセット検出用の移動窓が移動する頻度よりも低くなっても良い。オンセット検出時は、直近に算出された閾値を用いれば良い。
長時間の運動により、汗をかく、電極の位置がずれるなどの状況の変化により、筋肉の動きによらず、電極から得られた筋電位の値が変化する場合がある。オンセット検出部23は、固定値の閾値を用いるのではなく、閾値検出用の移動窓の筋電位から動的に算出される閾値を用いるので、運動の状況に応じた閾値を決定することができる。
(オンオフ指標処理部の別形態)
オンオフ指標処理部25が出力するオンオフ指標は、オンセット区間とオフセット区間の切り替えに要した時間を示す。オフセット区間は、オンセット区間以外の区間である。
オンオフ指標処理部25は、各オンセット区間について、オンセット区間における筋電位のばらつきから、オンオフ指標を算出する。
筋電位のばらつきは、オンセット区間における筋電位を、確率分布と見立てた分散により、算出される。より具体的には、オンオフ指標処理部25は、オンセット検出部23が検出した各オンセット区間について、筋電位の二乗平均平方根値を正規化して得られた確率分布の分散を算出し、算出された分散を、各オンセット区間のオンオフ指標として出力する。
オンオフ指標処理部25は、筋肉毎およびオンセット区間毎に、オンオフ指標を出力する。オンオフ指標処理部25は、筋肉毎のオンオフ指標の推移を出力しても良い。
小さいオンオフ指標は、オンセット区間において筋電位のばらつきが小さいことを意味する。小さいオンオフ指標は、筋電位の出力が急峻で、必要な時にのみ筋電位が高くなっていることを示す。小さいオンオフ指標は、オフセット区間からオンセット区間になる単位時間あたりの筋電位の増加量、およびオンセット区間からオフセット区間になる単位時間あたりの筋電位の減少量のうちの少なくとも一方が、大きいことを示す。小さいオンオフ指標は、オンセット区間とオフセット区間の切り替えに要した時間が少ない。
大きいオンオフ指標は、オンセット区間において筋電位のばらつきが大きいことを意味する。大きいオンオフ指標は、筋電位の出力がなだらかで、必要な時以外にも筋電位が高くなっていることを示す。大きいオンオフ指標は、オフセット区間からオンセット区間になる単位時間あたりの筋電位の増加量、およびオンセット区間からオフセット区間になる単位時間あたりの筋電位の減少量のうちの少なくとも一方が、小さい。大きいオンオフ指標は、オンセット区間とオフセット区間の切り替えに要した時間が大きい。
オンオフ指標処理部25は、図14に示すように、筋肉毎および所定時間毎に算出された平滑化したオンオフ指標の時間推移をグラフ表示しても良い。オンオフ指標処理部25は、オンオフ指標を100点満点の点数で指標化しても良い。オンオフ指標「0」の場合、点数は、100点となる。オンオフ指標処理部25は、“Good”、”Average”および”Bad”等の段階評価で指標化しても良い。オンオフ指標「0」が、“Good”となる。
オンオフ指標は、必要なタイミングのみ筋肉に力を入れ(オン)、それ以外の時間は脱力する(オフ)ことを指標化する。オンオフ指標は、筋肉のオンオフの切り替えの俊敏性を向上させるような運動を促すことができる。
(バランス指標処理部の別形態)
バランス指標処理部28が出力するバランス指標は、各筋肉の筋電位の推移の同期の度合いに基づいて、算出される。
筋電位の推移の同期は、各筋肉の筋電位が、同様に増減していることを示す。バランス指標は、所定時間における各筋肉の筋電位の微分値の乖離度に基づいて、算出される。
より具体的には、バランス指標処理部28は、所定時間毎の筋電位の二乗平均平方根値を算出する。バランス指標処理部28は、バランス評価値算出用の移動窓内の二乗平均平方根値の平均値の時間的経過を時間微分した値を、所定の筋肉のバランス評価値として出力する処理を、複数の筋肉の各筋電位データのそれぞれについて繰り返すバランス指標処理部28は、複数の筋肉のそれぞれのバランス評価値に基づくバランス指標を出力する。
バランス指標処理部28は、所定時間の複数の筋肉に対して、算出る。バランス指標処理部28は、所定時間毎にバランス指標を算出して、バランス指標の推移を出力しても良い。
バランス指標処理部28は、各筋肉の筋電位の推移の同期の度合いが低い場合、各筋肉のバランスが適切でないことを示すバランス指標を出力する。例えば所定時間における各筋肉の筋電位の微分値の乖離度が大きい場合、その所定時間における各筋肉の筋電位の推移の同期の度合いが低いと認定する。
バランス指標処理部28は、各筋肉の筋電位の推移の同期の度合いが高い場合、各筋肉のバランスが適切であることを示すバランス指標を出力する。例えば所定時間における各筋肉の筋電位の微分値の乖離度が小さい場合、その所定時間における各筋肉の筋電位の推移の同期の度合いが高いと認定する。
バランス指標処理部28は、所定時間毎に複数の筋肉について算出されたバランス指標の時間推移をグラフ表示しても良い。バランス指標処理部28は、バランス指標を100点満点の点数で指標化しても良い。バランス指標が各筋肉のバランスが適切であることを示す場合、点数は100点となる。バランス指標処理部28は、“Good”、”Average”および”Bad”等の段階評価で指標化しても良い。バランス指標が各筋肉のバランスが適切であることを示す場合、“Good”となる。
バランス指標は、各筋肉の筋電位が同様に増減していることを指標化する。バランス指標は、各筋肉が同様に増減するような運動を促すことができる。
上記説明した本発明の実施形態に係る筋電位処理装置1は、例えば、CPU(Central Processing Unit、プロセッサ)901と、メモリ902と、ストレージ903(HDD:Hard Disk Drive、SSD:Solid State Drive)と、通信装置904と、入力装置905と、出力装置906とを備える汎用的なコンピュータシステムが用いられる。CPU901は、処理装置20である。メモリ902およびストレージ903は、記憶装置10である。このコンピュータシステムにおいて、CPU901がメモリ902上にロードされた所定のプログラムを実行することにより、筋電位処理装置1の各機能が実現される。
なお、筋電位処理装置1は、1つのコンピュータで実装されてもよく、あるいは複数のコンピュータで実装されても良い。また筋電位処理装置1は、コンピュータに実装される仮想マシンであっても良い。
筋電位処理装置1のプログラムは、HDD、SSD、USB(Universal Serial Bus)メモリ、CD (Compact Disc)、DVD (Digital Versatile Disc)などのコンピュータ読取り可能な記録媒体に記憶することも、ネットワークを介して配信することもできる。
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明の実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述および図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例および運用技術が明らかとなる。
例えば、本発明の実施の形態に示した移動窓の窓幅および移動幅は一例であって、競技、試技等によって適宜設定される。
本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。従って、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
1 筋電位処理装置
2 電極
10 記憶装置
11 筋電位データ
12 RMSデータ
13 オンセットデータ
14 オンオフ指標データ
15 オンオフ指標平滑化データ
16 バランス評価値データ
20 処理装置
21 筋電位取得部
22 前処理部
23 オンセット検出部
24 閾値決定部
25 オンオフ指標処理部
26 オンオフ指標算出部
27 オンオフ指標出力部
28 バランス指標処理部
29 バランス評価値算出部
30 バランス指標出力部
901 CPU
902 メモリ
903 ストレージ
904 通信装置
905 入力装置
906 出力装置

Claims (7)

  1. 反復運動中の 運動者の所定の筋肉に設定された電極から取得した筋電位の時間経過を示す筋電位データを処理する筋電位処理装置であって、
    所定の筋肉の筋電位データを記憶する記憶装置と、
    所定時間毎の筋電位の二乗平均平方根値を算出し、バランス評価値算出用の移動窓内の前記二乗平均平方根値の平均値の時間的経過を時間微分した値を、前記所定の筋肉のバランス評価値として出力する処理を、複数の筋肉の各筋電位データのそれぞれについて繰り返し、前記複数の筋肉のそれぞれのバランス評価値に基づくバランス指標を出力するバランス指標処理部
    を備えることを特徴とする筋電位処理装置。
  2. 前記バランス指標処理部は、
    所定の時間における各筋肉のバランス評価値の最大値と最小値の差が大きい場合、前記所定の時間において筋肉のバランスが不適切であることを示すバランス指標を出力する
    ことを特徴とする請求項1に記載の筋電位処理装置。
  3. 前記バランス指標処理部は、
    所定の時間における各筋肉のバランス評価値について、他の筋肉のバランス評価値に比べて小さいバランス評価値の筋肉が、適切に動いていないことを示すバランス指標を出力する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の筋電位処理装置。
  4. 反復運動中の 運動者の所定の筋肉に設定された電極から取得した筋電位の時間経過を示す筋電位データを処理する筋電位処理装置であって、
    複数の筋肉の筋電位データを記憶する記憶装置と、
    各筋肉の筋電位の推移の同期の度合いに基づいて、バランス指標を出力するバランス指標処理部
    を備え
    前記バランス指標処理部は、所定時間における各筋肉の筋電位の微分値の乖離度に基づいて、前記バランス指標を出力することを特徴とする筋電位処理装置。
  5. 反復運動中の 運動者の所定の筋肉に設定された電極から取得した筋電位の時間経過を示す筋電位データを処理する筋電位処理方法であって、
    コンピュータが、所定の筋肉の筋電位データを記憶するステップと、
    前記コンピュータが、所定時間毎の筋電位の二乗平均平方根値を算出し、バランス評価値算出用の移動窓内の前記二乗平均平方根値の平均値の時間的経過を時間微分した値を、前記所定の筋肉のバランス評価値として出力する処理を、複数の筋肉の各筋電位データのそれぞれについて繰り返し、前記複数の筋肉のそれぞれのバランス評価値に基づくバランス指標を出力するステップ
    を備えることを特徴とする筋電位処理方法。
  6. 反復運動中の 運動者の所定の筋肉に設定された電極から取得した筋電位の時間経過を示す筋電位データを処理する筋電位処理方法であって、
    コンピュータが、複数の筋肉の筋電位データを記憶するステップと、
    前記コンピュータが、各筋肉の筋電位の推移の同期の度合いに基づいて、バランス指標を出力するステップ
    を備え
    前記バランス指標を出力するステップは、所定時間における各筋肉の筋電位の微分値の乖離度に基づいて、前記バランス指標を出力することを特徴とする筋電位処理方法。
  7. コンピュータに、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の筋電位処理装置として機能させるための筋電位処理プログラム。
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