JP2010042236A - ヒトの感覚判定方法及びその判定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ヒトの感覚が客観的に判定されうる方法の提供。
【解決手段】脳波計4によって、被験者の脳波が計測される。計測により、アナログ信号が得られる。この信号から、フィルタ6によってノイズが除去される。この信号は変換器でデジタル信号に変換され、さらにアンプ10にて増幅される。この信号は、保存部12に保存される。演算部14は、保存部12から脳波信号を取り出し、脳波の周波数解析を行う。演算部14は、波数解析の結果に基づき、脳波の特徴値を決定する。さらに演算部14は、この特徴値に対応する客観評価を決定する。この決定は、記憶部18に格納されたデータベースに基づいてなされる。得られた客観評価が、モニタ16に出力される。この客観評価と被験者から聞き取られた主観評価とが、データベースに追加される。
【選択図】図1
【解決手段】脳波計4によって、被験者の脳波が計測される。計測により、アナログ信号が得られる。この信号から、フィルタ6によってノイズが除去される。この信号は変換器でデジタル信号に変換され、さらにアンプ10にて増幅される。この信号は、保存部12に保存される。演算部14は、保存部12から脳波信号を取り出し、脳波の周波数解析を行う。演算部14は、波数解析の結果に基づき、脳波の特徴値を決定する。さらに演算部14は、この特徴値に対応する客観評価を決定する。この決定は、記憶部18に格納されたデータベースに基づいてなされる。得られた客観評価が、モニタ16に出力される。この客観評価と被験者から聞き取られた主観評価とが、データベースに追加される。
【選択図】図1
Description
本発明は、脳波に基づいてヒトの感覚を判定する方法に関する。
製品の開発段階で、ヒトによる官能評価が行われている。ヒトに試作品を使用させ、その評価が聞き取られる。評価は、ヒトの主観に基づくので、客観性が担保されるわけではない。ヒトは、言語によって評価を表現するので、その真意が聞き出せない場合もあり得る。
心拍、呼吸、筋電位、眼球運動、瞬き、脳波等の、ヒトの生体情報に基づいて、このヒトの感覚を評価する手法が、種々提案されている。特開2004−138814公報には、心電図信号によってヒトの感性を評価する方法が開示されている。特開2002−577公報には、脳波の解析によってヒトの精神状態を評価する方法が開示されている。これら方法で判定されるのは、喜怒哀楽等の感情や、快適度である。
特開2004−138814公報
特開2002−577公報
従来の評価方法では、生体情報の選定が適切でないため、複雑な解析が必要であることがあり、客観的なデータが得られないこともある。さらに、得られた情報が、十分に客観的な評価に結びつかないこともある。従来の方法で得られた評価結果の、製品開発への応用は、容易ではない。
本発明の目的は、ヒトの感覚が客観的に判定されうる方法の提供にある。
本発明に係るヒトの感覚判定方法は、
(1)刺激が与えられているヒトの脳波が、脳波計で計測されるステップ、
(2)演算部が、上記脳波の周波数解析を行うステップ、
(3)上記演算部が、上記周波数解析の結果に基づいて上記脳波の特徴値を決定するステップ
及び
(4)上記演算部が、上記特徴値に対応する客観評価を決定するステップ
を含む。
(1)刺激が与えられているヒトの脳波が、脳波計で計測されるステップ、
(2)演算部が、上記脳波の周波数解析を行うステップ、
(3)上記演算部が、上記周波数解析の結果に基づいて上記脳波の特徴値を決定するステップ
及び
(4)上記演算部が、上記特徴値に対応する客観評価を決定するステップ
を含む。
好ましくは、脳波計での脳波の計測(1)は、ヒトの頭皮の1箇所のみでなされる。好ましくは、この計測は、国際10−20法に定められたFp1又はFp2でなされる。
好ましくは、この方法は、周波数解析(2)に先立ち、筋電によるアーチファクトがフィルタによって信号から除去されるステップをさらに含む。
好ましくは、評価の決定(4)は、特徴値データと主観評価データ(刺激に対するヒトの主観評価のデータ)とを含むデータベースに基づいてなされる。好ましくは、この方法は、周波数解析によって得られた特徴値と、ヒトから聞き取られる主観評価とが、それぞれ、上記特徴値データと主観評価データとに追加されて、データベースが更新されるステップをさらに含む。
好ましくは、特徴値の決定(3)は、刺激が与えられる前のヒトの脳波の周波数解析の結果と、刺激が与えられているヒトの脳波の周波数解析の結果との対比に基づいて、なされる。
好ましくは、特徴値の決定(3)は、周波数解析によって得られたパワースペクトルから算出される値の最大値、最小値、平均値、バラツキ若しくは変化率又はこれらのうちの2以上の組み合わせに基づいて、なされる。
好ましくは、この方法は、特徴値に基づき、刺激から得られるヒトの反応又は行動が予測されるステップをさらに含む。好ましくは、この方法は、特徴値に基づき、感覚の度合取得分類が行われるステップをさらに含む。
好ましくは、特徴値の決定(3)は、
(3−1)上記周波数解析の結果に基づいて3以上の複数の周波数毎の指数が算出されるステップ、
(3−2)一の周波数の指数と他の周波数の指数との相関係数が算出されるステップ、 (3−3)この相関係数に基づいて周波数の組み合わせが決定されるステップ、
(3−4)この周波数の組み合わせに基づき特徴値が算出されるステップ
を含む。
(3−1)上記周波数解析の結果に基づいて3以上の複数の周波数毎の指数が算出されるステップ、
(3−2)一の周波数の指数と他の周波数の指数との相関係数が算出されるステップ、 (3−3)この相関係数に基づいて周波数の組み合わせが決定されるステップ、
(3−4)この周波数の組み合わせに基づき特徴値が算出されるステップ
を含む。
好ましくは、上記指数の算出(3−1)は、刺激が与えられる前のヒトの脳波の周波数解析の結果と、刺激が与えられているヒトの脳波の周波数解析の結果との対比に基づいてなされる。
好ましくは、上記特徴値の算出(3−4)は、刺激が与えられる前のヒトの脳波の周波数解析の結果と、刺激が与えられているヒトの脳波の周波数解析の結果と、刺激が与えられた後のヒトの脳波の周波数解析の結果との対比に基づいてなされる。
本発明に係るヒトの感覚判定装置は、ヒトの脳波を計測する脳波計と、演算部とを備える。この演算部は、脳波の周波数解析、この周波数解析の結果に基づく脳波の特徴値の決定及び特徴値に対応する客観評価の決定を行う。
本発明に係る製品評価方法は、
製品を使用しているヒトの脳波が、脳波計で計測されるステップ、
演算部が、上記脳波の周波数解析を行うステップ、
上記演算部が、上記周波数解析の結果に基づいて上記脳波の特徴値を決定するステップ
及び
上記演算部が、上記特徴値に対応する客観評価を決定するステップ
を含む。
製品を使用しているヒトの脳波が、脳波計で計測されるステップ、
演算部が、上記脳波の周波数解析を行うステップ、
上記演算部が、上記周波数解析の結果に基づいて上記脳波の特徴値を決定するステップ
及び
上記演算部が、上記特徴値に対応する客観評価を決定するステップ
を含む。
本発明に係る感覚判定方法では、脳波の周波数解析によって特徴値が得られ、この特徴値に基づいて演算部が評価を決定するので、得られる評価が客観的である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1は、本発明の一実施形態に係る感覚判定装置2が示されたブロック図である。この装置2は、脳波計4、フィルタ6、変換器8、アンプ10、保存部12、演算部14、モニタ16、記憶部18及び入力部20を備えている。
図2は、図1の装置2が用いられた感覚判定方法が示されたフローチャートである。この方法では、まず脳波計4によって脳波が計測される(STEP1)。計測により、アナログ信号が得られる。この信号は、フィルタ6を通される。フィルタ6により、信号からノイズが除去される(STEP2)。この信号は変換器8に送られ、デジタル信号に変換される(STEP3)。この信号はアンプ10に送られ、増幅される(STEP4)。この信号は、保存部12に保存される(STEP5)。計測(STEP1)から保存(STEP5)までが、時間帯ごとに複数回繰り返されてもよい。
演算部14は、保存部12から脳波信号を取り出し、脳波の周波数解析を行う(STEP6)。周波数解析が、時間帯ごとに複数回繰り返されてもよい。演算部14は、波数解析の結果に基づき、上記脳波の特徴値を決定する(STEP7)。さらに演算部14は、この特徴値に対応する客観評価を決定する(STEP8)。この決定は、記憶部18(典型的にはハードディスク)に格納されたデータベースに基づいてなされてもよく、プログラムに組み込まれた数値に基づいてなされてもよい。これらのステップにより、ヒトの感覚が判定される。フィルタ6が設けられず、演算部14によって信号からノイズが除去されてもよい。
以下、ゴルフクラブのグリップを触ったときの被験者(ヒト)の感覚が、図1に示された装置2によって判定される手順が、詳説される。この感覚判定方法により、グリップの評価もなされる。被験者がグリップを触ることは、本発明に言う「製品の使用」に該当する。
この判定方法では、記憶部18に格納されたデータベースが利用される。このデータベースの構成が、図3に模式的に示されている。このデータベースは、多数のヒトを様々なグリップに触れさせることで得られたものである。このデータベースは、特徴値データと主観評価データとを含んでいる。このデータベースは、10のレコードを含んでいる。各レコードは、1つの特徴値と、1つの主観評価とからなる。1つの特徴値dσに、1つの主観評価が対応している。この特徴値dσは、グリップに触れたヒトの脳波計測に基づいて算出されたものである。dσの算出方法は、後に詳説される。主観評価は、「好む」又は「好まない」である。この主観評価は、グリップに触れたヒトから、このグリップが好きか否かを聞き取ることで得られる。脳波計測及び聞き取りが10回なされることで、レコード数が10であるデータベースが得られる。10名のヒトの脳波計測及び聞き取りがなされることで、このデータベースが構築されうる。例えば、2種類のグリップに関して5名のヒトの脳波計測及び聞き取りがなされることでも、このデータベースが構築されうる。
図3から、主観評価が「好む」である場合の特徴値dσの平均Av1が0.24であり、主観評価が「好まない」である場合の特徴値dσの平均Av2が2.77であることが、算出されうる。この実施形態では、平均Av1と平均Av2との中央値Xである1.51が、「好む」と「好まない」との境界値であると仮定される。
この判定方法には、既知の脳波計4が用いられる。好ましい脳波計4としては、TEAC社の商品名「Brain Builder Unit」及び能力開発研究所の商品名「MinD SensorII」が例示される。この脳波計4の電極が、被験者の頭皮に取り付けられる。1つの基準電極が、耳朶に取り付けられる。一般的な脳波計測では、多数の電極が頭皮に取り付けられる。多数の電極の取り付けは、被験者にストレスを与える。多数の電極の取付は、脳波の正確な計測を阻害する。動作時(例えばゴルフのスイング時)の脳波の測定では、多数の電極及び多数のケーブルが動作の妨げにもなる。正確な計測の観点から、頭皮に取り付けられる電極の数は少ないほど好ましい。計測された脳波の解析の容易の観点からも、頭皮に取り付けられる電極の数は少ないほど好ましい。頭皮に取り付けられる電極の数は、1つが好ましい。好ましくは、国際10−20法に定められたFp1又はFp2に、電極が取り付けられる。本発明者の得た知見によれば、Fp1及びFp2では、本発明に係る判定方法にとって十分な脳波が発生する。Fp1及びFp2には毛髪がないので、電極の取付は容易である。
電極が取り付けられた被験者は椅子に着座し、目を閉じて安静状態を保つ。この状態が、10秒以上継続される。この被験者にゴルフクラブのグリップが手渡される。この被験者は、目を閉じたまま、グリップを触る。グリップが手渡されてから30秒後に、グリップが回収される。回収後、この被験者からグリップの主観評価が聞き取られる。具体的には、このグリップを好むか好まないかが、聞き取られる。
グリップが手渡されたときの時刻がt秒であるとき、(t−10)秒からt秒までの10秒間、脳波計4によって脳波が計測される。この脳波は、以下、「前段階脳波」と称される。前段階脳波の信号は、フィルタ6を通される。このフィルタ6は、ローパス機能及びハイパス機能を備えている。フィルタ6は、信号からノイズを除去する。脳波の測定において典型的なノイズは、筋電によるアーチファクトである。このアーチファクトが、信号から除去される。この信号は、変換器8に送られる。変換器8は、アナログ信号をデジタル信号に変換する。この信号は、アンプ10に送られる。アンプ10は、信号を増幅する。この信号は、保存部12に保存される。
(t+10)秒から(t+20)秒までの10秒間でも、脳波計4によって脳波が計測される。この脳波は、以下、「中段階脳波」と称される。中段階脳波の信号は、フィルタ6を通される。このフィルタ6により、信号からノイズ(典型的にはアーチファクト)が除去される。この信号は変換器8に送られ、デジタル信号に変換される。この信号はアンプ10に送られ、増幅される。この信号は、保存部12に保存される。
演算部14は、CPU及びRAMを備えている。この演算部14が、前段階脳波の周波数解析を行う。周波数解析では、脳波からFFT(高速フーリエ変換)によってパワースペクトルが得られる。この実施形態では、midα波についての周波数解析がなされる。midα波の周波数帯は、9Hzから11Hzである。
図4は、周波数解析によって得られたパワースペクトルが示されたグラフである。図4に示されるように、周波数解析により、9Hz、10Hz及び11Hzの周波数それぞれに関し、パワー値が得られる。これらパワー値に基づき、演算部14が平均パワー値を算出する。
前述の通り、前段階脳波の測定は、(t−10)秒からt秒までの10秒間なされる。この前段階脳波から、1秒間隔で信号が抽出され、周波数解析がなされる。それぞれの周波数解析により、平均パワー値が得られる。平均パワー値の数は、11である。これら平均パワー値に基づき、演算部14は、前段階標準偏差σaを算出する。
演算部14はさらに、中段階脳波の周波数解析も行う。周波数解析により、9Hz、10Hz及び11Hzの周波数それぞれに関し、パワー値が得られる。これらパワー値に基づき、演算部14が平均パワー値を算出する。前述の通り、後段階脳波の測定は、(t+10)秒から(t+20)秒までの10秒間なされる。この後段階脳波から、1秒間隔で信号が抽出され、周波数解析がなされる。それぞれの周波数解析により、平均パワー値が得られる。平均パワー値の数は、11である。これら平均パワー値に基づき、演算部14は、中段階標準偏差σbを算出する。
演算部14は、前段階標準偏差σa及び中段階標準偏差σbから、下記数式によって、特徴値dσを算出する。
dσ = |σa − σb|
特徴値dσは、前段階標準偏差σaと中段階標準偏差σbとの差の絶対値である。特徴値dσは、当該グリップに触れたことで当該被験者に生じる感覚に固有の値である。
dσ = |σa − σb|
特徴値dσは、前段階標準偏差σaと中段階標準偏差σbとの差の絶対値である。特徴値dσは、当該グリップに触れたことで当該被験者に生じる感覚に固有の値である。
演算部14は、特徴値dσに基づき、客観評価を決定する。図5は、客観評価の決定の手順が示されたフローチャートである。演算部14は、図3に示されたデータベースに基づき、主観評価が「好む」である場合の特徴値dσの平均Av1、主観評価が「好まない」である場合の特徴値dσの平均Av2、並びに平均Av1と平均Av2との中央値Xを算出する。図3に示されたデータベースでは、前述のように、平均Av1は0.24であり、平均Av2は2.77であり、中央値Xは1.51である。平均Av1、平均Av2及び中央値Xの値が、予めプログラムに組み込まれてもよい。この場合は、データベースは必要ない。
演算部14は、被験者の脳波の計測に基づいて算出された特徴値dσが平均Av1未満であるか否かを判定する。この特徴値dσが平均Av1未満である場合、演算部14は、「好感度A」を出力する。特徴値dσが平均Av1未満でない場合、演算部14は、この特徴値dσが中央値X未満であるか否かを判定する。この特徴値dσが中央値X未満である場合、演算部14は、「好感度B」を出力する。特徴値dσが中央値X未満でない場合、演算部14は、この特徴値dσが平均Av2未満であるか否かを判定する。この特徴値dσが平均Av2未満である場合、演算部14は、「好感度C」を出力する。この特徴値dσが平均Av2未満でない場合、演算部14は、「好感度D」を出力する。換言すれば、演算部14は、特徴値dσに対応する客観評価を決定する。得られた客観評価(すなわち好感度A−Dのいずれか)が、モニタ16に表示される。A、B、C及びDの順に、好感度が高い。
基準となるグリップの特徴値dσ及び評価指数E0が予め判明している場合、下記数式にて、被験者が触ったグリップの評価指数Eが算出されてもよい。
E = (dσ / dσ0) * E0
評価指数E0としては、VAS法による好み度合いが例示される。
E = (dσ / dσ0) * E0
評価指数E0としては、VAS法による好み度合いが例示される。
被験者の感覚が聞き取られる場合、被験者が意図せずとも、被験者の発する言葉が実際の感覚とずれて表現されることが起こりうる。本発明に係る方法では、データベースに蓄えられた多数の特徴値dσの統計値と、被験者の特徴値dσとが対比される。従って、被験者の感覚が、客観的に判定されうる。この方法により、グリップの性能が客観的に評価されうる。この方法によって得られた結果がフィードバックされることで、品質に優れた製品が開発されうる。
演算部14は、この被験者から得られた特徴値dσを、データベースの特徴値データに追加する。この被験者から聞き取られた主観評価(すなわち「好む」又は「好まない」)は、入力部20(例えばキーボード)から入力される。演算部14は、この主観評価を、データベースの主観評価データに追加する。追加された特徴値dσと追加された主観評価とは、1つのレコードを形成する。換言すれば、追加された主観評価は、追加された特徴値dσと対応させられる。特徴値dσと主観評価との追加により、データベースが更新される。データベースの更新が繰り返されることにより、データベースのレコード数が徐々に高まり、判定の客観性が向上する。各レコードが、グリップの仕様に関するデータを有してもよい。仕様の具体例としては、硬度、表面粗さ、摩擦係数、寸法及び濡れ性が挙げられる。
この実施形態では、好感度A−Dの、4種の客観評価が準備されている。客観評価の種類数は2でもよく、3でもよく、5以上であってもよい。この実施形態では、「好む」及び「好まない」の、2種の主観評価が用いられている。主観評価の種類数は、3以上であってもよい。
この実施形態では、特徴値としてdσが用いられている。換言すれば、パワースペクトルから算出される値のバラツキに基づいて、特徴値が決定されている。他の値に基づいて、特徴値が決定されてもよい。他の値としては、パワースペクトルから算出される値の最大値、最小値、平均値、分散及び変化率が例示される。2以上の値の組み合わせによって、特徴値が決定されてもよい。パワースペクトルのパターンに基づいて、特徴値が決定されてもよい。
この実施形態では、midα波の周波数解析に基づいて、特徴値が決定されている。他の周波数帯の脳波の周波数解析に基づいて、特徴値が決定されてもよい。他の周波数帯の脳波としては、θ波、slowα波、fastα波及びβ波が例示される。θ波の周波数帯は、4Hzから6Hzである。slowα波の周波数帯は、7Hzから8Hzである。fastα波の周波数帯は、12Hzから14Hzである。β波の周波数帯は、15Hzから22Hzである。
この実施形態では、触覚に刺激が与えられたときの脳波が計測されている。視覚、聴覚、味覚、嗅覚、痛覚又は温冷覚に刺激が与えられたときの脳波が、計測されてもよい。2以上の感覚に刺激が与えられたときの脳波が、計測されてもよい。例えば、ゴルフクラブでボールを打撃したときには、打球音が聴覚を刺激し、グリップから被験者に伝わる振動が触覚を刺激し、打撃後のボールの弾道を被験者が見ることで視覚が刺激される。この場合、聴覚、触覚及び視覚のそれぞれへの刺激によって生じる感覚が複合された結果としての、脳波が生じる。
この実施形態では、刺激が与えられる前の脳波と刺激が与えられているときの脳波とが計測されている。刺激が与えられているときの脳波のみが計測され、この脳波に基づいて特徴値が決定されてもよい。
次ぎに、図1の装置が用いられた他の特徴値による感覚判定方法が説明される。この感覚判定方法でも、図2に示されたフローチャートに従って感覚の客観評価が決定される。以下この判定方法が、詳説される。この判定方法でも、ゴルフクラブのグリップを触ったときの被験者(ヒト)の感覚が、判定される。この判定方法でも、図1に示された装置2が用いられる。ここでは、先に説明がされた判定手順と異なる手順について主に説明がされる。
図6は、図2の方法に用いられる他の特徴値データ及び主観評価データのデータベースの構成が示された模式図である。この判定でも、記憶部18に格納されたデータベースが利用される。このデータベースは、多数のヒトに様々なグリップを触れさせることで得られたものである。このデータベースは、特徴値データと主観評価データとを含んでいる。このデータベースは、80のレコードを含んでいる。それぞれの特徴値データ(X,Y,Z)に1つの主観評価データが対応している。この特徴値データ(X,Y,Z)は、グリップに触れたヒトの脳波計測に基づいて算出されたものである。特徴値データ(X,Y,Z)の算出方法は、後に詳説される。主観評価データは、「好む」又は「好まない」である。この主観評価データは、グリップに触れたヒトから、このグリップが好きか否かを聞き取ることで得られる。脳波計測及び聞き取りが80回なされることで、レコード数が80であるデータベースが得られる。80名のヒトの脳波計測及び聞き取りがなされることで、このデータベースが構築されうる。例えば、2種類のグリップに関して40名のヒトの脳波計測及び聞き取りがなされることでも、このデータベースが構築されうる。
図7は、図2の方法に用いられる、他の特徴値データ(X,Y,Z)が三次元空間上に表された模式図である。三次元空間に80の特徴値データ(X,Y,Z)が位置している。図7では、その一部のデータが模式的に表されたものである。図7の二点鎖線Lは、この識別境界を表す。この識別境界は、後述するサポートベクトルマシン(以下、SVMという)により算出されている。この識別境界が、記憶部18に記憶されている。この特徴値(X,Y,Z)は、この識別境界により、クラスAとクラスBとに分けられている。クラスA及びクラスBのいずれか一方に主観評価データ「好む」の特徴値データ(X,Y,Z)が属し、他方に主観評価データ「好まない」の特徴値データ(X,Y,Z)が属している。
この方法の特徴値データ(X,Y,Z)及び識別境界の算出方法が、説明される。図1の脳波計4の電極が取り付けられた被験者は椅子に着座し、目を閉じて安静状態を保つ。この状態が、30秒以上継続される。この被験者にゴルフクラブのグリップが手渡される。この被験者は、目を閉じたまま、グリップを触る。グリップが手渡されてから30秒後に、グリップが回収される。回収後30秒以上、目を閉じて安静状態が保たれる。その後、この被験者からグリップの主観評価が聞き取られる。具体的には、このグリップを「好む」か「好まない」かが、聞き取られる。
グリップが手渡されたときの時刻がt秒であるとき、(t−30)秒からt秒まで、脳波計4によって脳波が計測される。この脳波は、以下、「前段階脳波」と称される。前段階脳波の信号は、前述のフィルタ6を通される。フィルタ6は、信号からノイズ(典型的にはアーチファクト)を除去する。この信号は、前述の変換器8に送られる。変換器8は、アナログ信号をデジタル信号に変換する。この信号は、前述のアンプ10に送られる。アンプ10は、信号を増幅する。この信号は、前述の保存部12に保存される。
(t+10)秒から(t+39)秒まで、脳波計4によって脳波が計測される。この脳波は、以下、「中段階脳波」と称される。中段階脳波の信号は、前段階脳波の信号と同様にして得られ、保存部12に保存される。グリップが回収された時の時刻がs秒であるとき、s秒から(s+30)秒まで、脳波計4によって脳波が計測される。この脳波は、以下、「後段階脳波」と称される。後段階脳波の信号も、前段階脳波の信号と同様にして得られ、保存部12に保存される。このような測定が複数回実施される。例えば、ここでは、80人の被験者にグリップを握らせて80の、複数前段階脳波、中段階脳波及び後段階脳波の信号が得られている。
図1の演算部14が、前段階脳波の周波数解析を行う。周波数解析では、脳波からFFT(高速フーリエ変換)によってパワースペクトルが得られる。この実施形態では、θ波、slowα波、midα波、fastα波及びβ波についての周波数解析がなされる。θ波の周波数帯は、4Hzから6Hzである。slowα波の周波数帯は、7Hzから8Hzである。midα波の周波数帯は、9Hzから11Hzである。fastα波の周波数帯は、12Hzから14Hzである。β波の周波数帯は、15Hzから22Hzである。
図8は、図2の方法の他の周波数解析によって得られたパワースペクトルが示されたグラフである。図8に示されるように、この周波数解析により、4Hzから22Hzまでの1Hz毎の周波数毎に、パワー値が得られる。
前段階脳波の測定は、(t−30)秒からt秒まででなされる。この前段階脳波から、1秒間隔で信号が抽出され、周波数解析がなされる。周波数解析により、4Hzのパワー値が30得られる。これら30のパワー値から4Hzの前段階標準偏差σa(4)が算出される。同様にして、5Hzから22Hzまでのそれぞれの前段階標準偏差σa(5)からσa(22)が得られる。このようにして、前段階標準偏差σa(4)からσa(22)までの19の前段階標準偏差が得られる。
中段階脳波の測定は、(t+10)秒から(t+39)秒まででなされる。この中段階脳波から、1秒間隔で信号が抽出され、周波数解析がなされる。周波数解析により、4Hzのパワー値が30得られる。これら30のパワー値から4Hzの中段階標準偏差σb(4)が算出される。同様にして、5Hzから22Hzまでのそれぞれの中段階標準偏差σb(5)からσb(22)が得られる。このようにして、中段階標準偏差σb(4)からσb(22)までの19の中段階標準偏差が得られる。
後段階脳波の測定は、s秒から(s+30)秒まででなされる。この後段階脳波から、1秒間隔で信号が抽出され、周波数解析がなされる。周波数解析により、4Hzのパワー値が30得られる。これら30のパワー値から4Hzの後段階標準偏差σc(4)が算出される。同様にして、5Hzから22Hzまでのそれぞれの後段階標準偏差σc(5)からσc(22)が得られる。このようにして、後段階標準偏差σc(4)からσc(22)までの19の後段階標準偏差が得られる。
演算部14は、4Hzの前段階標準偏差σa(4)及び中段階標準偏差σb(4)から、前段階と中段階との対比に基づく指数を算出する。下記数式によって、この指数としての標準偏差の差分dσ(4)を算出する。
dσ(4) = |σa(4) − σb(4)|
この指数dσ(4)は、前段階標準偏差σa(4)と中段階標準偏差σb(4)との差の絶対値である。この指数は、同様にして、5Hzから22Hzまでの各周波数ごとに算出される。ここでは、nHz(nは4から22の自然数)の指数をdσ(n)として表す。このようにして、指数dσ(4)からdσ(22)までの19の指数が算出される。この脳波計測及び聞き取りが80回なされる。ここでは、80名のヒトの脳波測定及び聞き取りがなされている。これにより、指数dσ(4)からdσ(22)が80組算出され、記憶部18に記憶される。
dσ(4) = |σa(4) − σb(4)|
この指数dσ(4)は、前段階標準偏差σa(4)と中段階標準偏差σb(4)との差の絶対値である。この指数は、同様にして、5Hzから22Hzまでの各周波数ごとに算出される。ここでは、nHz(nは4から22の自然数)の指数をdσ(n)として表す。このようにして、指数dσ(4)からdσ(22)までの19の指数が算出される。この脳波計測及び聞き取りが80回なされる。ここでは、80名のヒトの脳波測定及び聞き取りがなされている。これにより、指数dσ(4)からdσ(22)が80組算出され、記憶部18に記憶される。
図9は、図2の方法の他の特徴値(X,Y,Z)の算出方法が示されたフローチャートである。80組の指数dσ(n)について、相関係数が算出される。4Hzから22Hzのうちの任意に一対の周波数が組み合わされる。即ち、周波数nHzと周波数mHz(mは4から22のnと異なる自然数)が組み合わされる。この組み合わせに対応する指数dσ(n)と指数dσ(m)の組み合わせの相関係数が算出される。例えば、4Hzの指数dσ(4)と5Hzの指数dσ(5)との相関係数が、80組の指数データに基づいて求められる。4Hzから22Hzまでの周波数の組み合わせより得られる、指数dσ(n)と指数dσ(m)との組み合わせの数は、171対である。
この相関係数の絶対値が0.25以下か否かが判断される。指数dσ(n)と指数dσ(m)との相関係数が0.25以下の指数の組み合わせが抽出される。これにより、互いに異なる変動を示す指数dσ(n)と指数dσ(m)との組み合わせが選出される。この相関係数が0.25を超えるときは、相関係数が未算出の他の指数の組み合わせが抽出される。例えば、指数dσ(4)と指数dσ(5)との組み合わせの相関係数が0.25を超えるとき、続いて指数dσ(4)と指数dσ(6)との組み合わせの相関係数が求められる。
この相関係数の絶対値が0.25以下である周波数の組み合わせについて、SVMが実行される。抽出された周波数の組み合わせがnHzとmHzのとき、下記数式によって、80レコードのそれぞれの準偏差平均値σa(ave)、σb(ave)及びσc(ave)が求められる。
σa(ave) =(σa(n) + σa(m))/2
σb(ave) =(σb(n) + σb(m))/2
σc(ave) =(σc(n) + σc(m))/2
σa(ave) =(σa(n) + σa(m))/2
σb(ave) =(σb(n) + σb(m))/2
σc(ave) =(σc(n) + σc(m))/2
このσa(ave)、σb(ave)及びσc(ave) から、下記数式によって、80のデータのそれぞれの変化率(X,Y,Z)が求められる。
X=σa(ave)/σb(ave)
Y=σb(ave)/σc(ave)
Z=σc(ave)/σa(ave)
X=σa(ave)/σb(ave)
Y=σb(ave)/σc(ave)
Z=σc(ave)/σa(ave)
この80の変化率(X,Y,Z)は、図7の特徴値と同様に、三次元空間に位置する。この三次元空間の変化率(X,Y,Z)とこの変化率に対応する主観評価とから、識別境界が算出される。この識別境界に最も近い変化率(X,Y,Z)と識別境界との距離が最大になるように、この識別境界が算出される。この識別境界により2つのクラスに分けられる。80の変化率(X,Y,Z)と、変化率に対応した主観評価と、算出された識別境界と、この識別境界の算出に用いられた周波数nHzと、mHzとの組み合わせが記録部18に記憶される。
同様にして、標準偏差の差分dσ(4)からdσ(22)のうち、未計算の一対の指数の相関係数が計算される。相関係数が0.25以下の組み合わせでは、変改率(X,Y,Z)が算出される。80の変改率(X,Y,Z)から識別境界が算出される。このようにして、この相関係数が未算出の他の周波数の組み合わせについて、相関係数が算出される。相関係数が0.25以下となる周波数の組み合わせについて、識別境界及びその周波数の組み合わせが記録部18に記録される。
算出された周波数の組み合わせに対応した識別境界と、80の変化率に対応する主観評価との整合性が判定される。具体的には、この識別境界により分けられた80の主観評価が「好む」と「好まない」とに分けられているか否かが判定される。この結果、最も識別境界と主観評価との整合性が高い周波数の組み合わせが決定される。この周波数の組み合わせの変化率(X,Y,Z)が特徴値(X,Y,Z)に決定される。この周波数の組み合わせの変化率データ(X,Y,Z)が、80の特徴値データ(X,Y,Z)とされ、記憶部18に記憶される。これらの特徴値データ(X,Y,Z)に対応する80の主観評価データ及び識別境界データが、記憶部18に記憶される。この記憶された特徴値データ(X,Y,Z)及び主観評価データが、図6に示されたデータベースに記憶されている。
ここでは、特徴値データ(X,Y,Z)を識別境界と主観評価との整合性から決定したが、相関係数が最も低い、指数dσ(n)と指数dσ(m)との組み合わせを選出してもよい。この組み合わせに対応するnHzとmHzの周波数の組み合わせが選定される。そのように選定された周波数の組み合わせにより、特徴値データ(X,Y,Z)が決定される。その特徴値データ(X,Y,Z)から識別境界が算出される。
この特徴値(X,Y,Z)を用いる方法でも、図2のフローチャートに従って、感覚の客観評価が決定される。被験者にゴルフクラブのグリップが渡されて、前段階脳波、中段階脳波及び後段階脳波について周波数解析が行われる。図10は、図2の方法の他の客観評価の決定手順が示されたフローチャートである。決定された周波数の組み合わせについて、前段階標準偏差σa、中段階標準偏差σb及び後段階標準偏差σcが算出される。算出された標準偏差σa、σb及びσcから、標準偏差平均値σa(ave)、σb(ave)及びσc(ave)が算出される。標準偏差平均値σa(ave)、σb(ave)及びσc(ave)から、特徴値(X,Y,Z)が算出される。
この特徴値(X,Y,Z)が、記憶部18に記憶された識別境界により、クラスA又はBのいずれのクラスに属するかが判断される。この特徴値(X,Y,Z)がクラスAに属すときは、「好感度A」がモニタ16に出力される。特徴値(X,Y,Z)がクラスBに属すか識別境界上にあるときは、「好感度B」がモニタ16に出力される。これにより、客観的な判定がなされうる。
演算部14は、この被験者から得られた特徴値(X,Y,Z)を、データベースに追加してもよい。この被験者から聞き取られた主観評価(すなわち「好む」又は「好まない」)は、入力部20(例えばキーボード)から入力される。演算部14は、この主観評価を、データベースの主観評価データに追加する。追加された特徴値データ(X,Y,Z)と主観評価データとは、1つのレコードを形成する。この特徴値データ(X,Y,Z)と主観評価データとの追加により、データベースが更新される。データベースの更新が繰り返されることにより、データベースのレコード数が増加し、判定の客観性が向上する。
この実施形態では、好感度AとBとの、2種の客観評価がされている。客観評価の種類数は3以上であってもよい。この実施形態では、「好む」及び「好まない」の、2種の主観評価が用いられている。主観評価の種類数は、3以上であってもよい。この実施形態では、データレコード数は80としたが、これより少なくとも良いし、多くても良い。また、特徴値(X,Y,Z)を用いて三次元空間での識別境界が求められたが、特徴値(X,Y)を用いて、二次元空間での識別境界が求められてもよい。
本発明に係る方法により、ゴルフボールの打球感、靴の履き心地、手袋の着用感、ウエアの着用感等が判定されうる。
2・・・感覚判定装置
4・・・脳波計
6・・・フィルタ
8・・・変換器
10・・・アンプ
12・・・保存部
14・・・演算部
16・・・モニタ
18・・・記憶部
20・・・入力部
4・・・脳波計
6・・・フィルタ
8・・・変換器
10・・・アンプ
12・・・保存部
14・・・演算部
16・・・モニタ
18・・・記憶部
20・・・入力部
Claims (15)
- (1)刺激が与えられているヒトの脳波が、脳波計で計測されるステップ、
(2)演算部が、上記脳波の周波数解析を行うステップ、
(3)上記演算部が、上記周波数解析の結果に基づいて上記脳波の特徴値を決定するステップ
及び
(4)上記演算部が、上記特徴値に対応する客観評価を決定するステップ
を含むヒトの感覚判定方法。 - 上記脳波計での脳波の計測(1)が、ヒトの頭皮の1箇所のみでなされる請求項1に記載の感覚判定方法。
- 上記脳波計での脳波の計測(1)が、国際10−20法に定められたFp1又はFp2でなされる請求項2に記載の感覚判定方法。
- 上記周波数解析(2)に先立ち、筋電によるアーチファクトがフィルタによって信号から除去されるステップをさらに含む請求項1から3のいずれかに記載の感覚判定方法。
- 上記評価の決定(4)が、特徴値データと主観評価データとを含むデータベースに基づいてなされる請求項1から4のいずれかに記載の感覚判定方法。
- 上記周波数解析によって得られた特徴値と、上記ヒトから聞き取られる主観評価とが、それぞれ、上記特徴値データと主観評価データとに追加されて、データベースが更新されるステップをさらに含む請求項5に記載の感覚判定方法。
- 上記特徴値の決定(3)が、刺激が与えられる前のヒトの脳波の周波数解析の結果と、刺激が与えられているヒトの脳波の周波数解析の結果との対比に基づいてなされる請求項1から6のいずれかに記載の感覚判定方法。
- 上記特徴値の決定(3)が、周波数解析によって得られたパワースペクトルから算出される値の最大値、最小値、平均値、バラツキ若しくは変化率又はこれらのうちの2以上の組み合わせに基づいてなされる請求項1から7のいずれかに記載の感覚判定方法。
- 上記特徴値に基づき、刺激から得られるヒトの反応又は行動が予測されるステップをさらに含む請求項1から8のいずれかに記載の感覚判定方法。
- 上記特徴値に基づき、感覚の度合取得分類が行われるステップをさらに含む請求項1から9のいずれかに記載の感覚判定方法。
- 上記特徴値の決定(3)が
(3−1)上記周波数解析の結果に基づいて3以上の複数の周波数毎の指数が算出されるステップ、
(3−2)一の周波数の指数と他の周波数の指数との相関係数が算出されるステップ、
(3−3)この相関係数に基づいて周波数の組み合わせが決定されるステップ
及び
(3−4)この周波数の組み合わせに基づき特徴値が算出されるステップ
を含む請求項1から6のいずれかに記載の感覚判定方法。 - 上記指数の算出(3−1)が刺激が与えられる前のヒトの脳波の周波数解析の結果と、刺激が与えられているヒトの脳波の周波数解析の結果との対比に基づいてなされる請求項11に記載の感覚判定方法。
- 上記特徴値の算出(3−4)が、刺激が与えられる前のヒトの脳波の周波数解析の結果と、刺激が与えられているヒトの脳波の周波数解析の結果と、刺激が与えられた後のヒトの脳波の周波数解析の結果との対比に基づいてなされる請求項11又は12に記載の感覚判定方法。
- ヒトの脳波を計測する脳波計と、演算部とを備えており、
この演算部が、上記脳波の周波数解析、この周波数解析の結果に基づく上記脳波の特徴値の決定及び上記特徴値に対応する客観評価の決定を行うように構成されたヒトの感覚判定装置。 - 製品を使用しているヒトの脳波が、脳波計で計測されるステップ、
演算部が、上記脳波の周波数解析を行うステップ、
上記演算部が、上記周波数解析の結果に基づいて上記脳波の特徴値を決定するステップ
及び
上記演算部が、上記特徴値に対応する客観評価を決定するステップ
を含む製品評価方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2008334006A JP2010042236A (ja) | 2008-07-15 | 2008-12-26 | ヒトの感覚判定方法及びその判定装置 |
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Family
ID=42014105
Family Applications (1)
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-
2008
- 2008-12-26 JP JP2008334006A patent/JP2010042236A/ja not_active Withdrawn
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