JP7147462B2 - 磁気センサ - Google Patents

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Description

本発明は磁気センサに関し、特に、磁路を機械的に変位させることによって1/fノイズを低減した磁気センサに関する。
現在、感磁素子を用いた磁気センサは様々な分野で利用されているが、極めて微弱な磁界を検出するためには、S/N比の高い磁気センサが必要となる。ここで、磁気センサのS/N比を低下させる要因として、1/fノイズが挙げられる。1/fノイズは、測定対象となる磁界の周波数成分が低いほど顕著となることから、例えば1kHz以下といった低周波領域の磁界を高感度に検出するためには、1/fノイズを低減させることが重要となる。
磁気センサにおいて1/fノイズを低減させる方法としては、非特許文献1~3に記載されているように、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)を用いて磁路を機械的に変位させることによって、測定対象となる磁界を振幅変調する方法が提案されている。
例えば非特許文献1には、図17に示すように、磁路1と磁路2の間の磁気ギャップにGMR素子4を配置するとともに、MEMS構造を有する可変磁路3によってGMR素子4を覆い、可変磁路3を上下に駆動することによってGMR素子4を通過する磁束の割合を変化させる方法が提案されている。これによれば、可変磁路3を高速に駆動することにより、測定対象となる磁界が振幅変調されることから、1/fノイズを低減することが可能となる。
Hybrid Integration of Magnetoresistive Sensors with MEMS as a Strategy to Detect Ultra-Low Magnetic Fields, Micromachines 2016, 7, 88 Hybrid GMR Sensor Detecting 950 pT/sqrt(Hz) at 1 Hz and Room Temperature, Sensors 2018, 18, 790 FABRICATION OF MICROMECHANICALLY-MODULATED MGO MAGNETIC TUNNEL JUNCTION SENSORS, Gerardo Jaramillo, Mei Lin Chan, Andre Guedes, David A. Horsley
しかしながら、非特許文献1~3に記載されたMEMS構造を得るためには、ウェーハ上にMR素子などの感磁素子を形成した後、スパッタリングやミリングなどの高温プロセスを行う必要があることから、高温プロセスによって感磁素子の特性が劣化するという問題があった。
したがって、本発明は、高温プロセスが必要なMEMS構造を用いることなく、磁路を機械的に変位させることによって1/fノイズを低減することが可能な磁気センサを提供することを目的とする。
本発明による磁気センサは、第1及び第2の磁性体層と、第1の磁性体層と第2の磁性体層との間の第1の磁気ギャップによって形成される第1の磁路上に設けられた第1の感磁素子とを含むセンサチップと、接着剤を介してセンサチップに接着され、圧電体層とバイパス磁性体層が積層された構造を有する第1の機械的駆動部とを備え、第1の機械的駆動部は、接着剤を介してセンサチップに固定された固定領域と、圧電体層に駆動電圧を印加することにより変位する変位領域とを有し、駆動電圧に応じて、変位領域に含まれるバイパス磁性体層と第1の磁路との位置関係が変化することを特徴とする。
本発明によれば、MEMS構造とは異なり、接着剤によって機械的駆動部をセンサチップに固定した構造を有していることから、感磁素子を形成した後に高温プロセスを行う必要がない。このため、高温プロセスによる感磁素子の特性劣化を防止しつつ、1/fノイズを低減することが可能となる。しかも、機械的駆動部は後付け部品であることから、センサチップと機械的駆動部を別個に作製することができ、形状・構造などの仕様変更も容易である。
本発明による磁気センサは、第1の磁性体層と重なり、且つ、第1の機械的駆動部と重ならない位置に設けられた第1の外部磁性体をさらに備え、第1の機械的駆動部の固定領域は、第1の感磁素子から見て第2の磁性体層側に位置するものであっても構わない。これによれば、測定対象となる磁界が第1の外部磁性体によって集磁されることから、高い検出感度を得ることができるとともに、センサチップに対して垂直方向の磁束の選択性を高めることが可能となる。しかも、第1の機械的駆動部の固定領域が第2の磁性体層側に位置していることから、第1の機械的駆動部と第1の外部磁性体が干渉することもない。
本発明において、第1の機械的駆動部の固定領域は、第2の磁性体層と重なっていても構わない。これによれば、第1の機械的駆動部の固定領域と第2の磁性体層がセンサチップ上の同じ平面位置に形成されることから、センサチップの面積を縮小することが可能となる。
本発明による磁気センサは、第2の磁性体層及び第1の機械的駆動部の固定領域と重なる位置に設けられた第2の外部磁性体をさらに備えていても構わない。これによれば、より多くの磁束が感磁素子を通過することから、より高い検出感度を得ることが可能となる。
本発明による磁気センサは、接着剤を介してセンサチップに接着され、圧電体層とバイパス磁性体層が積層された構造を有する第2の機械的駆動部をさらに備え、センサチップは、第3の磁性体層と、第1の磁性体層と第3の磁性体層との間の第2の磁気ギャップによって形成される第2の磁路上に設けられた第2の感磁素子とをさらに含み、第2の機械的駆動部は、接着剤を介してセンサチップに固定された固定領域と、圧電体層に駆動電圧を印加することにより変位する変位領域とを有し、駆動電圧に応じて、変位領域に含まれるバイパス磁性体層と第2の磁路との位置関係が変化するものであっても構わない。これによれば、第1及び第2の機械的駆動部を同期して駆動することにより、第1の感磁素子と第2の感磁素子から差動信号を得ることが可能となる。
本発明において、第1の機械的駆動部は、バネ体の一方の表面に圧電体層が形成され、バネ体の他方の表面にバイパス磁性体層が形成された構造を有するものであっても構わない。これによれば、第1の機械的駆動部を容易に作製することができるとともに、大きな変位量を得ることが可能となる。この場合、圧電体層は、バネ体の一方の表面に形成された薄膜であっても構わないし、バイパス磁性体層は、バネ体の他方の表面に形成されたメッキ膜であっても構わない。これによれば、圧電体層及びバイパス磁性体層の厚みを非常に薄く形成することができるため、第1の機械的駆動部の駆動周波数を高めることが可能となる。
このように、本発明によれば、高温プロセスが必要なMEMS構造を用いることなく、磁路を機械的に変位させることによって1/fノイズを低減することが可能な磁気センサを提供することが可能となる。
図1は、本発明の好ましい実施形態による磁気センサの外観を示す略斜視図である。 図2は、本発明の好ましい実施形態による磁気センサの略分解斜視図である。 図3は、本発明の好ましい実施形態による磁気センサの略分解斜視図である。 図4は、第1の変形例による磁気センサの外観を示す略斜視図である。 図5は、第2の変形例による磁気センサの外観を示す略斜視図である。 図6は、センサチップ10の略平面図である。 図7は、図6のA-A線に沿った略断面図である。 図8は、磁性体層と感磁素子が重なりを有している例を説明するための略断面図である。 図9は、感磁素子R1~R4の接続関係を示す回路図である。 図10は、機械的駆動部30の構造を説明するための略平面図である。 図11は、図10に示すB-B線に沿った略断面図である。 図12は、機械的駆動部30,40の平面位置を説明するための模式図である。 図13は、第1の変形例による機械的駆動部30Aの構造を説明するための略平面図である。 図14は、実施形態による磁気センサの略断面図であり、機械的駆動部30,40に駆動電圧を印加していない状態を示している。 図15は、実施形態による磁気センサの略断面図であり、機械的駆動部30,40に駆動電圧を印加した状態を示している。 図16は、第2の変形例による機械的駆動部30Bの構造を説明するための略断面図である。 MEMS構造を有する従来の磁気センサの模式図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の好ましい実施形態による磁気センサの外観を示す略斜視図である。また、図2及び図3は、本発明の好ましい実施形態による磁気センサの略分解斜視図である。
図1~図3に示すように、本実施形態による磁気センサは、xz面を主面とする回路基板6と、回路基板6の主面上に載置されたセンサチップ10及び第1~第3の外部磁性体21~23と、センサチップ10に接着された第1及び第2の機械的駆動部30,40とを備えている。センサチップ10は、xy面を構成する素子形成面11及び裏面12と、yz面を構成する側面13,14を有しており、素子形成面11上には感磁素子R1~R4及び磁性体層M1~M3が形成されている。
外部磁性体21~23は、センサチップ10に磁束を集める役割を果たし、いずれもフェライトなどの高透磁率材料によって構成される。このうち、外部磁性体21はz方向を長手方向とする棒状体であり、磁性体層M1の一部を覆うよう、素子形成面11のx方向における略中央部に位置決めされている。外部磁性体22は、磁性体層M2の一部を覆うとともに、センサチップ10の側面13及び裏面12を覆っており、z方向を長手方向とする棒状形状を有している。同様に、外部磁性体23は、磁性体層M3の一部を覆うとともに、センサチップ10の側面14及び裏面12を覆っており、z方向を長手方向とする棒状形状を有している。かかる構成により、z方向の磁界が選択的に集磁され、集磁された磁界がセンサチップ10に印加されることになる。
図1~図3に示す例では、外部磁性体22,23のx方向における幅がセンサチップ10の裏面12側において一定であるが、図4に示す例のように、外部磁性体22,23のx方向における幅が所定のz方向位置において絞られた形状を有していても構わない。また、図1~図3に示す例では、外部磁性体22と外部磁性体23を別部品としているが、図5に示す例のように、これらが一体化された外部磁性体24を用いても構わない。
さらに、本実施形態による磁気センサは、接着剤50を介してセンサチップ10の素子形成面11上に接着された機械的駆動部30,40を備えている。機械的駆動部30は、外部磁性体21から見てx方向における一方側に接着され、機械的駆動部40は、外部磁性体21から見てx方向における他方側に接着されている。詳細については後述するが、機械的駆動部30は、端子電極T21,T22間に印加する駆動電圧に応じてその形状が変位し、機械的駆動部40は、端子電極T23,T24間に印加する駆動電圧に応じてその形状が変位する。
図6はセンサチップ10の略平面図であり、図7は図6のA-A線に沿った略断面図である。
図6及び図7に示すように、センサチップ10の素子形成面11には、4つの感磁素子R1~R4が形成されている。感磁素子R1~R4は、磁束の向きによって電気抵抗が変化する素子であれば特に限定されず、例えばMR素子などを用いることができる。感磁素子R1~R4の固定磁化方向は、互いに同じ向き(例えばx方向におけるプラス側)に揃えられている。感磁素子R1~R4は絶縁層15で覆われており、絶縁層15の表面には、パーマロイなどからなる磁性体層M1~M3が形成されている。そして、磁性体層M1~M3のうち、y方向における一方側(図6における上側)に位置する部分を磁性体層M11,M21,M31と定義し、y方向における他方側(図6における下側)に位置する部分を磁性体層M12,M22,M32と定義した場合、平面視で(z方向から見て)、感磁素子R1は磁性体層M11と磁性体層M21の間に位置し、感磁素子R2は磁性体層M12と磁性体層M22の間に位置し、感磁素子R3は磁性体層M11と磁性体層M31の間に位置し、感磁素子R4は磁性体層M12と磁性体層M32の間に位置している。これにより、磁気ギャップG1~G4を通過する磁界が感磁素子R1~R4に印加される。
但し、本発明において、各感磁素子R1~R4が平面視で2つの磁性体層間に位置することは必須でなく、2つの磁性体層からなる磁気ギャップG1~G4によって形成される磁路上に各感磁素子R1~R4が配置されていれば足りる。また、磁気ギャップG1~G4の幅が感磁素子R1~R4の幅よりも広い必要はなく、磁気ギャップG1~G4の幅が感磁素子R1~R4よりも狭くても構わない。図8に示す例では、磁気ギャップG1のx方向における幅Gxが感磁素子R1のx方向における幅Rxよりも狭く、これにより、z方向にから見て磁性体層M1,M2と感磁素子R1が重なりOVを有している。磁気ギャップG1~G4と感磁素子R1~R4との関係は、図8に示す関係であっても構わない。
図6及び図7において、符号21a~23aで示す領域はそれぞれ外部磁性体21~23によって覆われる領域を示しており、符号30a,40aで示す領域はそれぞれ機械的駆動部30,40によって覆われる領域を示しており、符号50aで示す領域は接着剤50が設けられる領域を示している。図6及び図7に示すように、外部磁性体21は磁性体層M1を覆い、外部磁性体22は磁性体層M2を覆い、外部磁性体23は磁性体層M3を覆う。また、機械的駆動部30は、磁性体層M1のうち外部磁性体21と重ならない部分、感磁素子R1,R2、並びに、磁性体層M2の大部分を覆う。同様に、機械的駆動部40は、磁性体層M1のうち外部磁性体21と重ならない部分、感磁素子R3,R4、並びに、磁性体層M3の大部分を覆う。さらに、接着剤50は、x方向における両端部に設けられる。
図9は、感磁素子R1~R4の接続関係を示す回路図である。
図9に示すように、感磁素子R1は端子電極T11,T13間に接続され、感磁素子R2は端子電極T12,T14間に接続され、感磁素子R3は端子電極T11,T12間に接続され、感磁素子R4は端子電極T13,T14間に接続される。このようなフルブリッジ接続により、端子電極T11,T14間に所定の電源電圧を印加すれば、端子電極T12,T13には、磁界強度に応じた差動信号Vaが現れることになる。さらに、センサチップ10には補償コイルCが設けられている。補償コイルCには、端子電極T15,T16を介して差動信号Vaに応じたフィードバック電流が与えられ、これにより、感磁素子R1~R4に印加される磁界がキャンセルされる。このようなクローズドループ制御により、外部磁性体21~23を介して集磁された磁界をより高精度に検出することが可能となる。
図10は機械的駆動部30の構造を説明するための略平面図であり、図11は図10に示すB-B線に沿った略断面図である。尚、機械的駆動部40の形状及び構造は、図10及び図11に示す機械的駆動部30と同一であることから、重複する説明は省略する。
図10及び図11に示すように、機械的駆動部30は、シリコンなどからなるバネ体31と、バネ体31の一方の表面に形成された圧電構造体Pと、バネ体31の他方の表面に形成されたバイパス磁性体層32とを備えている。圧電構造体Pは、PZTなどの圧電材料からなる圧電体層33と、その両面に形成された電極層34,35からなる。バイパス磁性体層32は、パーマロイなどの高透磁率材料によって構成され、バネ体31の表面にメッキ形成されたメッキ膜であることが好ましい。PZTなどからなる圧電体層33については、スパッタリング法によって形成された薄膜であることが好ましい。このように、バイパス磁性体層32をメッキ膜とし、圧電体層33を薄膜とすれば、バネ体31の表面にバルク状の磁性体材料や圧電材料を接着する場合と比べて、全体の厚さを薄くすることができる。
図10及び図11に示す符号50bは、接着剤50が設けられる領域を示している。本例では、接着剤50が設けられる部分50bにバイパス磁性体層32が存在しないが、本発明においてこの点は必須でなく、バネ体31の表面の全面にバイパス磁性体層32を形成しても構わない。電極層34,35の材料については特に限定されないが、バネ体31と接する電極層34についてはチタン(Ti)など密着性の高い金属材料を用いることが好ましく、外部に露出する電極層35については金(Au)など耐食性の高い金属材料を用いることが好ましい。
図12は、機械的駆動部30,40の平面位置を説明するための模式図である。
図12に示すように、機械的駆動部30は、平面視で感磁素子R1,R2を完全に覆い、且つ、磁性体層M1の一部及び磁性体層M2の大部分を覆う位置に設けられる。同様に、機械的駆動部40は、平面視で感磁素子R3,R4を完全に覆い、且つ、磁性体層M1の別の一部及び磁性体層M3の大部分を覆う位置に設けられる。また、図12には、端子電極T21~T24のx方向位置についても矢印で示されている。図12の矢印で示すように、端子電極T21,T23はそれぞれ機械的駆動部30,40の電極層35に接続され、端子電極T22,T24はそれぞれ機械的駆動部30,40の電極層34に接続される。
尚、機械的駆動部30,40の平面形状は、図10に示すT字型である必要はなく、図13に示す機械的駆動部30Aのように矩形であっても構わない。図13に示す機械的駆動部30Aにおいては、電極層34の露出位置が一箇所のみである。図13に示す機械的駆動部30Aは、作製が容易であるという利点を有している。一方、図10に示す機械的駆動部30は、上下2箇所で電極層34が露出しているため、機械的駆動部30と機械的駆動部40を完全に同じ形状とすることができ、両者を作り分ける必要がなくなる。
図14は、本実施形態による磁気センサの略断面図であり、機械的駆動部30,40に駆動電圧を印加していない状態を示している。
図14に示すように、機械的駆動部30,40に駆動電圧を印加していない状態においては、機械的駆動部30,40がほぼ平坦である。このため、この状態で外部磁性体21を介して取り込まれた磁界のうち、一部は磁性体層M1を介して感磁素子R1~R4に印加されるものの、大部分は、機械的駆動部30,40に含まれるバイパス磁性体層32をバイパスする。バイパス磁性体層32によってバイパスされた磁界成分は、感磁素子R1~R4には印加されないため、差動信号Vaに寄与しない。このため、この状態においては、磁気センサの検出感度は低くなる。
図15は、本実施形態による磁気センサの略断面図であり、機械的駆動部30,40に駆動電圧を印加した状態を示している。
機械的駆動部30,40に駆動電圧を印加すると、圧電体層33が収縮する。図15に示すように、機械的駆動部30,40の端部に位置する固定領域30a,40aは、接着剤50によってセンサチップに固定されていることから、この部分は変位せず、接着剤50によって固定されていない変位領域30b,40bが上側に反るよう変位する。その結果、変位領域30b,40bに含まれるバイパス磁性体層32は、磁気ギャップG1~G4によって形成される磁路からの距離が離れることから、外部磁性体21を介して取り込まれた磁界の大部分が感磁素子R1~R4に印加され、バイパス磁性体層32を経由する磁界は僅かとなる。このため、磁気センサの検出感度は高くなる。
したがって、機械的駆動部30,40に所定の周波数を有する駆動電圧を印加すれば、駆動電圧の周波数をサンプリング周波数として差動信号Vaが振幅変調される。そして、振幅変調された差動信号Vaを復調することにより、1/fノイズが低減された測定結果を得ることが可能となる。一例として、測定対象となる磁界の周波数成分が0.1Hz~1kHzといった低周波帯である場合、1/fノイズによってS/N比が低下するため、測定対象となる磁界が特に微弱である場合には測定困難となる。しかしながら、本実施形態による磁気センサを用いれば、差動信号Vaを任意のサンプリング周波数にて振幅変調できることから、例えばサンプリング周波数を数kHzに設定することにより、1/fノイズの影響をほとんど除去することが可能となる。
サンプリング周波数を高めるためには、機械的駆動部30,40をより高速に駆動する必要があるが、上述の通り、バイパス磁性体層32をメッキ膜とし、圧電体層33を薄膜とすれば、全体の厚さが薄くなり軽量化されることから、機械的駆動部30,40を数kHz以上の周波数で駆動することが可能となる。さらに、図16に示す機械的駆動部30Bのように、バネ体31を削除することによって全体の厚さをより薄くすれば、より高い周波数で駆動することが可能となる。但し、圧電体層33が薄膜である必要はなく、バルク状であっても構わない。
しかも、機械的駆動部30,40は、接着剤50を用いてセンサチップ10上に後付けされる別部品であることから、MEMS構造を形成する場合のように、感磁素子R1~R4を形成した後に高温プロセスを行う必要がなく、常温での作業が可能である。このため、高温プロセスによる感磁素子R1~R4の特性劣化も生じない。また、機械的駆動部30,40が別部品であることから、センサチップ10とは別に設計可能である。このため、本実施形態による磁気センサは、設計変更なども容易である。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
例えば、上記実施形態では、4つの感磁素子R1~R4をフルブリッジ接続しているが、本発明においてこの点は必須でなく、2つの感磁素子をハーフブリッジ接続しても構わないし、1つの感磁素子のみを用いても構わない。
また、上記実施形態では、3つの外部磁性体21~23を用いているが、本発明において外部磁性体を用いることは必須でない。
1,2 磁路
3 可変磁路
4 MR素子
6 回路基板
10 センサチップ
11 素子形成面
12 裏面
13,14 側面
15 絶縁層
21~24 外部磁性体
21a~23a 外部磁性体の位置
30,30A,30B,40 機械的駆動部
30a,40a 固定領域
30b,40b 変位領域
31 バネ体
32 バイパス磁性体層
33 圧電体層
34,35 電極層
50 接着剤
50a,50b 接着剤の位置
C 補償コイル
G1~G4 磁気ギャップ
M1~M3,M11,M12,M21,M22,M31,M32 磁性体層
P 圧電構造体
R1~R4 感磁素子
T11~T16,T21~T24 端子電極
Va 差動信号

Claims (7)

  1. 第1及び第2の磁性体層と、前記第1の磁性体層と前記第2の磁性体層との間の第1の磁気ギャップによって形成される第1の磁路上に設けられた第1の感磁素子とを含むセンサチップと、
    接着剤を介して前記センサチップに接着され、圧電体層とバイパス磁性体層が積層された構造を有する第1の機械的駆動部と、
    前記第1の磁性体層と重なり、且つ、前記第1の機械的駆動部と重ならない位置に設けられた第1の外部磁性体と、を備え、
    前記第1の機械的駆動部は、前記接着剤を介して前記センサチップに固定された固定領域と、前記圧電体層に駆動電圧を印加することにより変位する変位領域とを有し、前記駆動電圧に応じて、前記変位領域に含まれる前記バイパス磁性体層と前記第1の磁路との位置関係が変化し、
    前記第1の機械的駆動部の前記固定領域は、前記第1の感磁素子から見て前記第2の磁性体層側に位置することを特徴とする磁気センサ。
  2. 前記第1の機械的駆動部の前記固定領域は、前記第2の磁性体層と重なることを特徴とする請求項に記載の磁気センサ。
  3. 前記第2の磁性体層及び前記第1の機械的駆動部の前記固定領域と重なる位置に設けられた第2の外部磁性体をさらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の磁気センサ。
  4. 第1、第2及び第3の磁性体層と、前記第1の磁性体層と前記第2の磁性体層との間の第1の磁気ギャップによって形成される第1の磁路上に設けられた第1の感磁素子と、前記第1の磁性体層と前記第3の磁性体層との間の第2の磁気ギャップによって形成される第2の磁路上に設けられた第2の感磁素子とを含むセンサチップと、
    接着剤を介して前記センサチップに接着され、圧電体層とバイパス磁性体層が積層された構造を有する第1及び第2の機械的駆動部と、を備え、
    前記第1の機械的駆動部は、前記接着剤を介して前記センサチップに固定された固定領域と、前記圧電体層に駆動電圧を印加することにより変位する変位領域とを有し、前記駆動電圧に応じて、前記変位領域に含まれる前記バイパス磁性体層と前記第1の磁路との位置関係が変化し、
    前記第2の機械的駆動部は、前記接着剤を介して前記センサチップに固定された固定領域と、前記圧電体層に駆動電圧を印加することにより変位する変位領域とを有し、前記駆動電圧に応じて、前記変位領域に含まれる前記バイパス磁性体層と前記第2の磁路との位置関係が変化することを特徴とする磁気センサ。
  5. 第1及び第2の磁性体層と、前記第1の磁性体層と前記第2の磁性体層との間の第1の磁気ギャップによって形成される第1の磁路上に設けられた第1の感磁素子とを含むセンサチップと、
    接着剤を介して前記センサチップに接着され、圧電体層とバイパス磁性体層が積層された構造を有する第1の機械的駆動部と、を備え、
    前記第1の機械的駆動部は、前記接着剤を介して前記センサチップに固定された固定領域と、前記圧電体層に駆動電圧を印加することにより変位する変位領域とを有し、前記駆動電圧に応じて、前記変位領域に含まれる前記バイパス磁性体層と前記第1の磁路との位置関係が変化し、
    前記第1の機械的駆動部は、バネ体の一方の表面に前記圧電体層が形成され、前記バネ体の他方の表面に前記バイパス磁性体層が形成された構造を有することを特徴とする磁気センサ。
  6. 前記圧電体層は、前記バネ体の前記一方の表面に形成された薄膜であることを特徴とする請求項に記載の磁気センサ。
  7. 前記バイパス磁性体層は、前記バネ体の前記他方の表面に形成されたメッキ膜であることを特徴とする請求項5又は6に記載の磁気センサ。
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