JP7145582B2 - 木造ラーメン構造体の構築方法 - Google Patents
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Description
ートやそれに類したブラケットであったりするが、金物全体が柱梁に埋入される場合もあれば、ボルトやピンによる固定が柱梁のいずれか一方でなされ、一部露出が避けられないこともある。
この状態で下階用次設梁11BL を吊り込み下階用仕口に配置し、断面寸法の大きい部分の木口11nの側に螺入されているラグスクリュー14のヘッド外周ねじ20Aを下階用の貫通孔17L に臨ませ、上階用次設梁11BU も吊り込み上階用仕口に配置し、梁寸法が元のままの部分の木口11nの側に螺入されているラグスクリュー14のヘッド外周ねじ20Aを上階用の貫通孔17U に臨ませ、
それぞれの貫通孔17L ,17U に第一カプラー4を挿入して、ねじ底に到るまで各第一雌ねじ4Aを次設梁11Bから出ているヘッド外周ねじ20Aにかみ合わせ、次設梁11Bの既設柱側を支えておき、
この次設梁11Bの段差面22aで形成された梁外凹陥状空間23に連結ボルト5を臨ませ、そのねじの既設柱側を第一カプラー4の第二雌ねじ4Bにねじ底までかみ合わせ、支圧板8、ナット6を配置し、支圧板8が既設柱12Aを強く押圧するようにナット6を締め、次設梁11Bと既設柱12Aとを緊締結し、その状態で、第二カプラー7を連結ボルト5と段差面22aから突出しているヘッド外周ねじ20Aとの間に配置し、第二カプラー7がナット6に当接するまで深く螺着させ、これらの操作は上階用の仕口においてもなされ、
この状態で、下階用のみならず上階用の次設梁11BL ,11BU の各断面寸法の小さい木口11m,11mにスペーサ27を付着させておき、次設柱12Bを引っ張って起こし、下階用次設梁11BL に付けたスペーサ27L を既設柱12Aに当接させ、
第二カプラー7を回転して第一内ねじ7Aと連結ボルト5との螺着量を減らし、第二内ねじ7Bを段差面22aから突出しているヘッド外周ねじ20Aに初期螺合状態とし、
次設柱12Bを倒してスペーサ27L を除去し、第二カプラー7をヘッド外周ねじ20Aに向けて前進させ、第二カプラー7を回転させれば (ねじピッチの差×回転数 )分だけラグスクリューヘッド20と連結ボルト5とを接近させ、かつ除去されたスペーサ27L の厚み分だけラグスクリューヘッドを移動させ、このとき、その仕口における4つのねじ式接合機構2における第二カプラー7はほぼ同時に回転され、次設柱12Bのアンカーボルトのうち緩められているアンカーボルト25(図9を参照)を締め、次設柱12Bの直立を図り、上階用次設梁11BU にはスペーサ27U が残されて直立状態にあり、そこで次設柱12Bと既設柱12Aの間を拡げ、スペーサ27U を除去し、その後は下階用の仕口における操作と同じ操作により上階用の次設梁11BU を取りつけ、全階の第二カプラー7を本締めする手順としたことである。
ができる。
に表した拡大図のごとく、第二カプラー7において、雌ねじを形成する第一内ねじ7Aと第二内ねじ7Bは同方向のスパイラルであるが、第二内ねじ7BのねじピッチpB は第一内ねじ7AのねじピッチpA より大きくされている。この第二カプラー7を回転させれば梁11を柱12に近づけ、両者を剛に接合できるだけでなく、柱12を挟んだ梁11と梁11との剛接合も図られるようになっている。
(1)次設梁11BL を所定位置に配置するために、下階用次設梁11BL と既設柱12Aとの間に図4のごとくの隙間δを生じさせるように次設柱12Bを傾ける。その際、次設柱12Bのアンカーボルトのうち既設柱12Aの側にあるアンカーボルト25を緩め、次設柱12Bがそれ以上に倒れないようにレバーブロック(登録商標)26により引っ張っておく。このδは、接合具としての連結ボルト5や第二カプラー7を配置可能とする大きさでよい。このとき、上階用次設梁11BU と既設柱12Aに間にはδより大きい隙間が生じることは言うまでもない。なお、δは、図5(c)および図6から分かるように、貫通孔17から連結ボルト5が突出して固定された状態で第二カプラー7を配置できる寸法δ1 としておけばよい。連結ボルト5がδ1 より長い場合は、図5(a)から分かるごとく、連結ボルト5を第一カプラー4とかみ合わせるために配置することができる寸法δ2 としておけばよい。
(2)この状態で下階用次設梁11BL を図4のように吊り込み下階用仕口に配置し、断面寸法の大きい部分の木口11nの側に螺入されているラグスクリュー14のヘッド外周ねじ20Aを下階用の貫通孔17L に臨ませる。上階用次設梁11BU も吊り込み上階用仕口に配置し、梁寸法が元のままの部分の木口11nの側に螺入されているラグスクリュー14のヘッド外周ねじ20Aを上階用の貫通孔17U に臨ませる。
(3)この時点で、図示しないドリフトピンを所定箇所に打って次設梁11Bの次設柱側での姿勢の大きな変化を阻止しておき、それぞれの貫通孔17L ,17U に第一カプラー4を挿入して、ねじ底に到るまで各第一雌ねじ4Aを次設梁11Bから出ているヘッド外周ねじ20Aにかみ合わせる。次設梁11Bの既設柱側は図示したようにジャッキJ1 ,J2 によって支えておく。
(4)次設梁11Bの段差面22aで形成された梁外凹陥状空間23に、図5(a)で示した連結ボルト5を臨ませ、そのねじの既設柱側を第一カプラー4の第二雌ねじ4Bにねじ底までかみ合わせる。図5(b)に示すように、支圧板8、皿バネ座金9、ナット6を配置し、図5(c)のごとく支圧板8が既設柱12Aを強く押圧するようにナット6を締める。皿バネ座金9はナット6の緩みを防止し、次設梁11Bと既設柱12Aとが緊締結される。その状態で、図6のように、第二カプラー7を連結ボルト5と段差面22aから突出しているヘッド外周ねじ20Aとの間に配置し、図7に示すように第二カプラー7が
ナット6に当接するまで深く螺着させる。これらの操作は上階用の仕口においてもなされる。
(5)この状態で、下階用のみならず上階用の次設梁11BL ,11BU の各断面寸法の小さい木口11m,11mに所望厚みt例えば4mmのプラスチックスペーサ27をピン止めするなりして付着させておく。レバーブロック(登録商標)26(図4を参照)により次設柱12Bを引っ張って起こし、下階用次設梁11BL に付けたスペーサ27L を図7のごとく既設柱12Aに当接させる。ちなみに、上階用次設梁11BU と既設柱12Aとの間にはtより大きい隙間が生じる。
(6)第二カプラー7を回転して第一内ねじ7Aと連結ボルト5との螺着量を減らし、図8に示すように、第二内ねじ7Bを段差面22aから突出しているヘッド外周ねじ20Aに例えば1ピッチ程度の初期螺合状態とする。
(7)そこで、図9において水平姿勢のジャッキJ3 により次設柱12Bを少し倒してスペーサ27L を除去する。ジャッキJ3 を外し、図1のように第二カプラー7をヘッド外周ねじ20Aに向けて前進させる。ヘッド外周ねじ20Aにかみ合う第二内ねじ7Bと連結ボルト5にかみ合う第一内ねじ7Aとは同方向螺旋、同一径であるが、第二内ねじ7BのねじピッチpB が第一内ねじ7AのねじピッチpA より大きくされているので、第二カプラー7を回転させれば(ねじピッチの差×回転数)分だけラグスクリューヘッド20と連結ボルト5とが接近する。各内ねじが所定の力を発揮するかみ合い量を達成しかつ除去されたスペーサ27L の厚み分だけラグスクリューヘッドを移動させる。このとき、その仕口における4つのねじ式接合機構2における第二カプラー7はほぼ同時に回転される。次設柱12Bのアンカーボルトのうち緩められているアンカーボルト25(図9を参照)を締め、次設柱12Bの直立を図る。なお、スペーサ27の厚みtは(ねじピッチの差×回転数)に相当するものとされ、木口11mが既設柱12Aに当接した時点で所定のかみ合わせが達成される。
(8)上階用次設梁11BU にはスペーサ27U が残されているので、直立状態にあるとはいえ次設柱12BU は上階用の仕口において突っ張られた状態にある。そこで図9に示したジャッキJ4 を伸ばして次設柱12Bと既設柱12Aの間を拡げ、スペーサ27U を除去する。その後は下階用の仕口における操作と同じ操作により上階用の次設梁11BU を取りつける(図10を参照)。全階の第二カプラー7を本締めすれば、図2に示したように一・二階用の軸組1が完成される。さらに次の軸組1を構築する場合は次々設柱を設置して同じ要領により先に述べた次設柱を既設柱と見立てて次々設梁を組み込めばよい。例えば図11や図3(c)のようにねじ式接合機構を交差させ、ひいては梁を交差した形態31にすることも、図12のように平面視T状にした形態32とすることもできる。ちなみに、軸組を追加しない場合には、第一カプラーに抜け止め阻止金具33を取りつけておけばよい。なお、梁外凹陥状空間23は木製カバー34(図10を参照)などで覆えば柱梁接合部における見栄えを簡単に整えておくことができる。
Claims (1)
-
既設柱と次設柱のいずれの木柱にも、柱梁を剛接合させる部位に水平な貫通孔が上下に少なくとも一対穿設されるとともに、該貫通孔には既設梁内に螺入されたラグスクリューのヘッド部外周ねじがかみ合わされる第一雌ねじを備えた金属製の第一カプラーが装填され、
木柱間に配置される梁には断面寸法を減少させる段差部が形成され、その段差面を境に断面寸法の小さい部分の木口が前記既設柱の側に、断面寸法の大きい部分の木口が前記次設柱の側に形成され、
断面寸法の小さい木口から前記段差面までの梁外凹陥状空間は、前記第一カプラーにおける反第一雌ねじ側に設けた第二雌ねじに連接される接合具を配置できる長さとされ、
前記貫通孔の延長線上にある他のラグスクリューが、梁の前記段差面から外周ねじの刻設されたヘッドを突出させるようにして次設梁内の既設柱側に螺入され、さらに他のラグスクリューが、前記次設柱に面する側の木口から外周ねじの刻設されたヘッドを突出させるようにして前記次設梁内の次設柱側に螺入されており、
前記接合具としての連結ボルトが前記第二雌ねじにかみ合わされ、かつ該連結ボルトに掛けたナットにより既設柱が前記貫通孔近傍で支圧され、
前記連結ボルトには、他の接合具としての金属製の第二カプラーが第一内ねじでもってかみ合わされ、
該第二カプラーには、前記段差面から突出されたラグスクリューのヘッド外周ねじにかみ合わされる第二内ねじが反第一内ねじ側に形成され、
該第二内ねじと前記第一内ねじとは同方向螺旋であるが、第二内ねじのねじピッチが前記第一内ねじより大きくされ、
上記した第一カプラー、連結ボルト、支圧用のナット、第二カプラーを備える金属製のねじ式接合機構によって柱梁の剛接合が達成される木造ラーメン構造体の構築方法において、
まず、前記次設梁を所定位置に配置するために、下階用次設梁と前記既設柱との間に前記連結ボルトや第二カプラーを配置可能とする大きさの隙間を生じさせるように次設柱を傾け、その際、次設柱のアンカーボルトのうち既設柱の側にあるアンカーボルトを緩め、次設柱がそれ以上に倒れないように引っ張っておき、
この状態で下階用次設梁を吊り込み下階用仕口に配置し、断面寸法の大きい部分の木口の側に螺入されているラグスクリューのヘッド外周ねじを下階用の貫通孔に臨ませ、上階用次設梁も吊り込み上階用仕口に配置し、梁寸法が元のままの部分の木口の側に螺入されているラグスクリューのヘッド外周ねじを上階用の貫通孔に臨ませ、
それぞれの貫通孔に第一カプラーを挿入して、ねじ底に到るまで各第一雌ねじを次設梁から出ているヘッド外周ねじにかみ合わせ、次設梁の既設柱側を支えておき、
この次設梁の段差面で形成された梁外凹陥状空間に連結ボルト臨ませ、そのねじの既設柱側を第一カプラーの第二雌ねじにねじ底までかみ合わせ、支圧板、ナットを配置し、支圧板が既設柱を強く押圧するようにナットを締め、次設梁と既設柱とを緊締結し、その状態で、第二カプラーを連結ボルトと段差面から突出しているヘッド外周ねじとの間に配置し、第二カプラーがナットに当接するまで深く螺着させ、これらの操作は上階用の仕口においてもなされ、
この状態で、下階用のみならず上階用の次設梁の各断面寸法の小さい木口にスペーサを付着させておき、次設柱を引っ張って起こし、下階用次設梁に付けたスペーサを既設柱に当接させ、第二カプラーを回転して第一内ねじと連結ボルトとの螺着量を減らし、第二内ねじを段差面から突出しているヘッド外周ねじに初期螺合状態とし
次設柱を倒してスペーサを除去し、第二カプラーをヘッド外周ねじに向けて前進させ、第二カプラーを回転させれば (ねじピッチの差×回転数)分だけラグスクリューヘッドと連結ボルトとを接近させ、かつ除去されたスペーサの厚み分だけラグスクリューヘッドを移動させ、このとき、その仕口における4つのねじ式接合機構における第二カプラー7はほぼ同時に回転され、次設柱のアンカーボルトのうち緩められているアンカーボルトを締め、次設柱の直立を図り、上階用次設梁にはスペーサが残されて直立状態にあり、そこで次設柱と既設柱の間を拡げ、スペーサ を除去し、その後は下階用の仕口における操作と同じ操作により上階用の次設梁を取りつけ、全階の第二カプラーを本締めすることを特徴とする木造ラーメン構造体の構築方法。
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