以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態では、先端工具91を駆動することで加工作業を行うように構成された作業工具の一例として、ハンマドリル1を例示する。ハンマドリル1は、ツールホルダ39に装着された先端工具91を所定の駆動軸A1に沿って直線状に往復動させる動作(以下、ハンマ動作という)と、先端工具91を駆動軸A1周りに回転駆動する動作(以下、ドリル動作という)とを実行可能に構成されている。
まず、ハンマドリル1の概略構成について説明する。図1および図2に示すように、ハンマドリル1の外郭は、主として本体ハウジング10と、ハンドル15とによって形成されている。
本体ハウジング10は、主に、駆動機構3を収容する駆動機構収容部11と、モータ2を収容するモータ収容部12の2つの部分を含み、全体としては側面視略L字状に形成されている。
駆動機構収容部11は、長尺の箱状体として形成されており、駆動軸A1に沿って延在している。駆動機構収容部11の駆動軸A1方向における一端部内には、先端工具91を着脱可能なツールホルダ39が配置されている。ツールホルダ39は、駆動軸A1周りに回転可能に駆動機構収容部11に支持されている。また、ツールホルダ39は、先端工具91を回転不能、且つ、駆動軸A1方向に直線状に移動可能に保持するように構成されている。なお、駆動機構収容部11のうち、ツールホルダ39が収容されている一端部は、概ね円筒状に形成されている。この円筒状部分の外周部には、補助ハンドル95を着脱可能である。
モータ収容部12は、駆動機構収容部11の駆動軸A1方向におけるもう一方の端部において、駆動機構収容部11に対して相対移動不能に連結固定され、駆動軸A1に交差して、駆動軸A1から離れる方向に突出している。モータ2は、モータシャフト25の回転軸が駆動軸A1に交差する方向(詳細には、駆動軸A1に対して斜め方向)に延在するように、モータ収容部12内に配置されている。
なお、以下の説明では、便宜上、駆動軸A1の延在方向をハンマドリル1の前後方向と規定し、ツールホルダ39が設けられている一端部側をハンマドリル1の前側(先端領域側ともいう)、反対側を後側と規定する。また、駆動軸A1に直交する方向であって、モータシャフト25の回転軸の延在方向に対応する方向をハンマドリル1の上下方向と規定し、駆動機構収容部11からモータ収容部12が突出する方向を下方向、反対方向を上方向と規定する。更に、前後方向および上下方向に直交する方向を、左右方向と規定する。
ハンドル15は、全体としては側面視略C字状に形成されており、両端部が本体ハウジング10に連結されている。ハンドル15は、使用者によって把持される把持部16を有する。把持部16は、本体ハウジング10の後方に離間して配置され、駆動軸A1に交差するように、概ね上下方向に延在している。把持部16の上端部の前部には、使用者による押圧操作(引き操作)が可能なトリガ161が設けられている。把持部16の下側には、モータ2等の電源としての充電式バッテリ(バッテリパック)93を着脱可能なバッテリ装着部171が設けられている。ハンマドリル1では、トリガ161が引き操作されると、モータ2が駆動され、ハンマ動作やドリル動作が行われる。
以下、ハンマドリル1の詳細構成について説明する。
まず、本体ハウジング10(駆動機構収容部11およびモータ収容部12)の内部構造について説明する。
図2に示すように、駆動機構収容部11は、上述の通り、本体ハウジング10のうち、駆動軸A1に沿って前後方向に延在する部分である。駆動機構収容部11には、モータ2の動力によって先端工具91を駆動するように構成された駆動機構3が収容されている。本実施形態では、駆動機構3は、運動変換機構30と、打撃要素36と、回転伝達機構37とを含む。運動変換機構30および打撃要素36は、先端工具91を駆動軸A1に沿って直線状に駆動するハンマ動作を行うように構成された機構である。回転伝達機構37は、先端工具91を駆動軸A1周りに回転駆動するドリル動作を行うように構成された機構である。なお、運動変換機構30、打撃要素36、および回転伝達機構37の構成については周知であるため、以下では簡単に説明する。
運動変換機構30は、モータ2の回転運動を直線運動に変換して打撃要素36に伝達するように構成されている。本実施形態では、揺動部材33を用いた運動変換機構30が採用されている。運動変換機構30は、中間シャフト31と、回転体32と、揺動部材33と、ピストンシリンダ35とを含む。中間シャフト31は、駆動軸A1の下側で、駆動軸A1と平行に(前後方向に)延在している。回転体32は、中間シャフト31の外周部に取り付けられている。揺動部材33は、回転体32の外周部に取り付けられ、回転体32の回転に伴って前後方向に揺動される。ピストンシリンダ35は、有底円筒状に形成され、円筒状のスリーブ34内に前後方向に移動可能に支持されている。ピストンシリンダ35は、揺動部材33の揺動に伴って前後方向に往復動される。なお、スリーブ34は、ツールホルダ39の後側に同軸状に連結され、一体化されている。一体化されたツールホルダ39およびスリーブ34は、駆動軸A1周りに回転可能に支持されている。
打撃要素36は、直線状に動作して先端工具91を打撃することで、先端工具91を駆動軸A1に沿って直線状に駆動するように構成されている。本実施形態では、打撃要素36は、打撃子としてのストライカ361と、中間子としてのインパクトボルト363とを含む。ストライカ361は、ピストンシリンダ35内に、駆動軸A1方向に摺動可能に配置されている。ストライカ361の後方のピストンシリンダ35内部の空間は、空気バネとして機能する空気室として規定されている。インパクトボルト363は、ツールホルダ39内に、駆動軸A1方向に摺動可能に配置されている。
モータ2が駆動され、ピストンシリンダ35が前方に向けて移動されると、空気室の空気が圧縮されて内圧が上昇する。このため、ストライカ361は、高速に前方に押し出されてインパクトボルト363に衝突し、運動エネルギを先端工具91に伝達する。これにより、先端工具91は駆動軸A1に沿って直線状に駆動され、被加工物を打撃する。一方、ピストンシリンダ35が後方へ移動されると、空気室の空気が膨張して内圧が低下し、ストライカ361が後方へ引き込まれる。先端工具91は、被加工物への押し付けにより、後方へ移動する。運動変換機構30および打撃要素36は、このような動作を繰り返すことで、ハンマ動作を行う。
なお、本実施形態では、ツールホルダ39内には、空打ち動作を防止するように構成された空打ち防止機構38が配置されている。ここでいう空打ち動作の防止とは、先端工具91がツールホルダ39に装着されていない場合や、先端工具91が被加工物に押し付けられていない場合、つまり、負荷がかかっていない状態(以下、無負荷状態という)において、ストライカ361の往復動作を防止することである。
本実施形態の空打ち防止機構38は、保持部材381と、Oリング383とを含む。保持部材381は、ストライカ361の周囲に配置された弾性部材である。Oリング383は、保持部材381の後端部内に配置されている。詳細な図示は省略するが、先端工具91が被加工物に押し付けられ、負荷がかかっている状態(以下、負荷状態という)になると、後端位置まで押し込まれたインパクトボルト363の後端部は、Oリング383内に配置される。無負荷状態となってもモータ2の駆動が継続されると、図2に示すように、前方へ押し出されたストライカ361の前端部がOリング383に嵌まり込み、Oリング383によって把持され、最前方位置で保持される。これにより、空打ち動作が防止される。Oリング383によるストライカ361の把持(つまり、空打ち動作の防止機能)は、先端工具91の本体ハウジング10への押込みに伴って、インパクトボルト363が後端位置まで押し込まれることで解除される。
回転伝達機構37は、モータシャフト25の回転運動をツールホルダ39に伝達するように構成されている。本実施形態では、回転伝達機構37は、複数のギアを含むギア減速機構として構成されており、モータ2の回転は、適宜減速された上でツールホルダ39に伝達される。
本実施形態のハンマドリル1は、駆動機構収容部11の左側部に設けられたモード切替ダイヤル(図示略)の操作により、ハンマドリルモード、ハンマモード、およびドリルモードの3つの動作モードのうち1つを選択可能に構成されている。ハンマドリルモードは、運動変換機構30および回転伝達機構37が駆動されることで、ハンマ動作およびドリル動作が行われる動作モードである。ハンマモードは、回転伝達機構37における動力の伝達が遮断され、運動変換機構30のみが駆動されることで、ハンマ動作のみが行われる動作モードである。ドリルモードは、運動変換機構30における動力の伝達が遮断され、回転伝達機構37のみが駆動されることで、ドリル動作のみが行われる動作モードである。本体ハウジング10内(詳細には、駆動機構収容部11内)には、モード切替ダイヤルに接続され、モード切替ダイヤルで選択された動作モードに応じて運動変換機構30および回転伝達機構37を伝達状態と遮断状態との間で切り替えるモード切替機構が設けられている。かかるモード切替機構の構成については周知であるため、ここでの詳細な説明および図示は省略する。
図2に示すように、モータ収容部12は、本体ハウジング10のうち、駆動機構収容部11の後端部に接続して下方に延びる部分である。モータ収容部12の上側部分には、モータ2が収容されている。本実施形態では、小型で高出力であることから、モータ2として、直流ブラシレスモータが採用されている。
モータ2は、ステータ21とロータ23とを含むモータ本体部20と、ロータ23から延設されてロータ23と一体的に回転するモータシャフト25とを備えている。モータシャフト25の回転軸は、駆動軸A1に対して斜め下前方に延在している。モータシャフト25の上端部は、駆動機構収容部11内に突出しており、この部分に小ベベルギア26が形成されている。小ベベルギア26は、中間シャフト31の後端部に固定された大ベベルギア311に噛合している。
また、モータ収容部12の下側部分(つまり、モータ2よりも下側の領域)の後部内には、ハンドル15の一部(詳細には、下側連結部18)が配置されている。
次に、ハンドル15の詳細構成およびその内部構造について説明する。
図3および図4に示すように、ハンドル15は、把持部16と、コントローラ収容部17と、下側連結部18と、上側連結部19とを含む。なお、本実施形態では、ハンドル15は、後述する内部部品が組み付けられた状態で、左右に分割された半割体が複数箇所においてネジで連結されることで構成されている。
把持部16は、上述のように、上下方向に延在するように配置されており、上端部の前部には、トリガ161が設けられている。なお、トリガ161は、駆動軸A1上に位置する(図2参照)。把持部16は、長尺の筒状に形成されており、その内部にはスイッチ163が収容されている。スイッチ163は、常時にはオフ状態で維持され、トリガ161の引き操作に応じてオン状態とされる。スイッチ163は、図示しない配線によって後述のコントローラ41に接続されており、オン状態またはオフ状態を示す信号を、コントローラ41に出力する。
コントローラ収容部17は、把持部16の下端部の下側に接続している。コントローラ収容部17は、矩形箱状に形成されており、把持部16よりも前方に延在している。コントローラ収容部17には、コントローラ41と、変速ダイヤルユニット43が収容されている。
詳細な図示は省略するが、コントローラ41は、制御回路と、三相インバータと、これらが搭載された基板とを含む。制御回路は、CPU、ROM、RAM、タイマ等を含むマイクロコンピュータで構成されている。三相インバータは、6つの半導体スイッチング素子を用いた三相ブリッジ回路を備え、制御回路から出力される制御信号が示すデューティ比に従って三相ブリッジ回路の各スイッチング素子をスイッチング動作させることで、モータ2を駆動する。詳細は後述するが、本実施形態では、コントローラ41は、スイッチ163のオン・オフ状態および後述する各種センサ等の検出結果に基づいて、モータ2の駆動を制御する。
変速ダイヤルユニット43は、使用者による外部操作に応じてモータ2の回転速度の設定を受け付けるための機器である。詳細な図示は省略するが、変速ダイヤルユニット43は、使用者がコントローラ収容部17の外部から回動操作可能な操作部材としてのダイヤルと、ダイヤルの回動位置に応じた抵抗値を出力する可変抵抗器と、可変抵抗器が搭載された回路基板とを含む。変速ダイヤルユニット43は、図示しない配線によってコントローラ41に接続されており、ダイヤルの回動操作に応じた抵抗値(つまり、設定された回転速度)を示す信号をコントローラ41に出力する。詳細は後述するが、本実施形態では、変速ダイヤルユニット43で設定された回転速度は、負荷時のモータ2の回転速度として使用される。
コントローラ収容部17の下端部(コントローラ41の下方)は、バッテリ93を着脱可能なバッテリ装着部171として構成されている。本実施形態では、バッテリ装着部171は、バッテリ93が後側から前方へ向けて装着されるように構成されており、図5に示すように、バッテリ93とスライド係合可能な一対のガイドレール172を備えている。一対のガイドレール172は、コントローラ収容部17の左右の側壁部の下端から内側へ突出し、前後方向に延在している。一方、概ね直方体形状のバッテリ93の一対の側面には、夫々、バッテリ93の長手方向に延在するガイド溝932が設けられている。バッテリ93は、ガイドレール172がガイド溝932に係合した状態で、バッテリ装着部171に対して後側から前方へ向けてスライドされ、装着される。
また、図4に示すように、バッテリ93上部には、常時には上方へ付勢されて上面から突出し、押圧に応じて上面よりも下方に退避するフック933が設けられている。バッテリ装着部171の下面には、上方に凹む凹部173が設けられている。フック933は、バッテリ93がスライドされる間は下方に退避しており、凹部173に対向する位置に達すると上方に付勢されて凹部173に係合する。このように、バッテリ93は、フック933と凹部173の係合によって前後方向に位置決めされた状態で、上下方向においてガイドレール172によって保持される。なお、詳細な図示は省略するが、バッテリ93がバッテリ装着部171に装着されるのとあわせて、バッテリ93およびバッテリ装着部171の端子が電気的に接続される。
なお、バッテリ装着部171に着脱可能なバッテリは、バッテリ93のみならず、容量やサイズが異なる複数種類が存在する。図1には、バッテリ装着部171に着脱可能なバッテリのうち、最大サイズのバッテリ930が一点鎖線で示されている。なお、本体ハウジング10は、バッテリ930がバッテリ装着部171に装着された場合に、バッテリ930の下面と、本体ハウジング10(モータ収容部12)の下面が面一となるように構成されている。
図3および図4に示すように、下側連結部18は、ハンドル15のうち、コントローラ収容部17の前端部に接続して概ね下方に延在する部分である。上側連結部19は、ハンドル15のうち、把持部16の上端部に接続して前方に延在する部分である。本実施形態では、ハンドル15は、下側連結部18および上側連結部19を介して、本体ハウジング10に対して相対移動可能に連結されている。以下、下側連結部18および上側連結部19と、本体ハウジング10との連結構造の詳細について説明する。
図2および図6に示すように、下側連結部18は、モータ収容部12の下後端部内に突出するように配置され、本体ハウジング10の下後端部(詳細には、モータ収容部12)に対し、左右方向に延在する回動軸A2周りに相対回動可能に連結される部分である。なお、上述のように、モータ収容部12の上側部分にはモータ2が配置されているものの、モータ2の下方には空き領域が存在する。よって、本実施形態では、この空き領域を利用して下側連結部18が配置され、ハンドル15とモータ収容部12とが連結されている。
本実施形態では、回動軸A2は、下側連結部18において、バッテリ装着部171(より詳細には、ガイドレール172(図5参照))よりも下方に設定されている。また、図4に示すように、回動軸A2は、バッテリ装着部171にバッテリ93が装着された状態のハンドル15の重心Gよりも下方に設定されている。なお、バッテリ93が装着された状態のハンドル15の重心Gは、上下方向において、ガイドレール172と概ね同じ位置にある。上述のように、ハンマドリル1には、バッテリ93よりも大きいサイズのバッテリを装着可能である。より大きいバッテリが装着された状態のハンドル15の重心は、重心Gよりも若干下方になるが、回動軸A2は、図1に示す最大サイズのバッテリ930が装着された状態のハンドル15の重心(図示略)よりも下方に設定されている。バッテリ装着部171にバッテリ93、または他のサイズのバッテリが装着されている場合、回動軸A2は、バッテリ93の前側に配置される。また、回動軸A2は、モータ本体部20よりも下方、且つ、後方に設定されている。更に、回動軸A2は、上側連結部19(詳細には、後述の長穴193の中央部)の真下に設定されている。
図6に示すように、下側連結部18には、回動軸A2を中心軸として、左右の側壁部の間を左右方向に延在するシャフト部181が設けられている。ハンドル15を構成する左右の半割体には、夫々、回動軸A2に沿って右方および左方に延びる2つの突出部が設けられている。そして、これらの突出部がネジで連結されることにより、シャフト部181が形成されている。下側連結部18の左右の側壁部の外面側には、夫々、シャフト部181の両端部に対応する位置に、凹部183が設けられている。凹部183は、回動軸A2を中心とする円形の断面を有する凹部として構成されている。凹部183内には、環状の弾性部材185が嵌めこまれている。
一方、モータ収容部12の左右の側壁部の内面側には、右方および左方に夫々突出する突出部121が設けられている。突出部121は、概ね円筒状に形成されており、夫々の軸線が、左右方向に延在する一直線上に位置するように配置されている。これらの突出部121の先端部が、凹部183内の弾性部材185に嵌め込まれることで、下側連結部18とモータ収容部12の下後端部とが、弾性部材185を介して連結されている。このような弾性部材185を介した凹凸係合により、下側連結部18は、モータ収容部12に対して回動軸A2周りに相対回動可能に連結されている。また、下側連結部18は、弾性部材185によって、モータ収容部12に対し、前後、左右、上下の全方向に相対移動可能とされている。
図2に示すように、上側連結部19は、駆動機構収容部11の後端部内に突出するように配置され、弾性部材191を介して、本体ハウジング10の上後端部(詳細には、駆動機構収容部11)に対して相対移動可能に連結されている。本実施形態では、弾性部材191として、圧縮コイルバネが採用されている。弾性部材191の後端部は、上側連結部19の前端部に設けられたバネ受け部190(図4参照)に嵌め込まれている。弾性部材191の前端は、駆動機構収容部11の後端部内に配置された支持壁111の後面に当接している。つまり、弾性部材191は、その弾発力の作用方向が、ハンマ動作時の支配的な振動方向である前後方向と概ね一致するように配置されている。
また、図4に示すように、上側連結部19は、バネ受け部190の後側に形成された長穴193を有する。長穴193は、左右方向に上側連結部19を貫通する貫通孔であって、上下方向よりも前後方向に長い。一方、図2および図7に示すように、駆動機構収容部11の内部には、ストッパ部113が設けられている。ストッパ部113は、駆動機構収容部11の左右の側壁部の間を左右方向に延在する柱状部であって、長穴193に挿通されている。
上側連結部19は、無負荷状態では、弾性部材191によって、前後方向において本体ハウジング10から離れる方向(つまり、後方)に付勢され、ストッパ部113が長穴193の前端に当接して上側連結部19の後方への移動を規制する位置で保持されている。このときの本体ハウジング10に対する上側連結部19(ハンドル15)の相対位置を、最後方位置という。一方、ハンドル15が回動軸A2周りに前方へ相対回動されると、上側連結部19の長穴193内において、本体ハウジング10のストッパ部113が相対的に後方へ移動して長穴193の前端から離間するため、ストッパ部113に対する長穴193の前後方向および上下方向の相対移動が可能となる。上側連結部19は、弾性部材191の付勢力に抗して、図8に示すように、ストッパ部113が長穴193の後端に当接して上側連結部19の前方への移動を規制する位置まで前方へ相対移動することができる。このときの本体ハウジング10に対する上側連結部19(ハンドル15)の相対位置を、最前方位置という。
以下、下側連結部18および上側連結部19の内部構造の詳細について説明する。
図4に示すように、下側連結部18には、加速度センサユニット47が収容されるとともに、無線アダプタ49を着脱可能なアダプタ装着部490が設けられている。なお、加速度センサユニット47は、シャフト部181の前側で、下側連結部18の下端部に配置されており、アダプタ装着部490は、加速度センサユニット47の前側で、下側連結部18の前端部に配置されている。
本実施形態では、加速度センサユニット47は、周知の構成を有する加速度センサと、CPU、ROM、RAM等を含むマイクロコンピュータと、これらが搭載された基板とを含む。詳細は後述するが、本実施形態では、本体ハウジング10の駆動軸A1周りの過度な回転が生じた場合に、モータ2の駆動が停止される。そこで、本体ハウジング10の駆動軸A1周りの回転に対応する情報(物理量、指標)としての加速度が、加速度センサによって検出される。マイクロコンピュータは、加速度センサによって検出された加速度を適宜演算処理し、本体ハウジング10の駆動軸A1周りの回転が所定の限界値を超えているか否かを判断する。そして、本体ハウジング10の駆動軸A1周りの回転が所定の限界値を超えている場合には、特定の信号(エラー信号)をコントローラ41に対して出力する。
なお、本体ハウジング10の駆動軸A1周りの回転が所定の限界値を超えた場合とは、本体ハウジング10が過度に駆動軸A1周りに回転してしまった状態に対応する。このような状態は、典型的には、先端工具91が被加工物に埋まってしまう等の理由で、ツールホルダ39が回転不能な状態(ロック状態、ブロッキング状態ともいう)に陥り、本体ハウジング10に過大な反動トルクが作用している場合に発生するものである。
なお、加速度センサユニット47は、マイクロコンピュータを備えず、加速度センサの検出結果を示す信号をそのままコントローラ41に出力し、コントローラ41が上述の判断を行ってもよい。加速度センサユニット47から出力された信号に基づくモータ2の駆動制御については、後で詳述する。
図9に示すように、アダプタ装着部490は、無線アダプタ49が収容される収容部491と、収容部491に無線アダプタ49を挿抜するための差込口492と、コネクタ(図示略)とを含む。差込口492は、下側連結部18の右壁部に形成された開口である。なお、差込口492は、通常は、取り外し可能な防塵用のキャップ493によって閉塞されている。無線アダプタ49は、差込口492を通じて収容部491に対して左方に挿入される。無線アダプタ49が収容部491の所定位置まで挿入されると、アダプタ装着部490のコネクタと無線アダプタ49のコネクタとが電気的に接続する。なお、上述のように、下側連結部18は、モータ収容部12の下後端部内に配置されている。そこで、図1および図9に示すように、モータ収容部12の右壁部において、収容部491(差込口492)に対向する位置には、差込口492よりも一回り大きい開口部123が設けられている。使用者は、必要に応じて、無線アダプタ49を、開口部123を通じて、モータ収容部12の外部から下側連結部18の収容部491内へ容易に挿入することができる。
アダプタ装着部490に着脱可能な無線アダプタ49は、外部機器との無線通信が可能に構成されている。詳細な図示は省略するが、本実施形態では、無線アダプタ49は、CPU、ROM、RAM等を含むマイクロコンピュータと、アンテナと、コネクタとを備えた周知の構成を有する。無線アダプタ49は、アダプタ装着部490に装着されると、コネクタを介してコントローラ41に電気的に接続される。そして、コントローラ41からの制御信号に従って、ハンマドリル1とは別個の定置式の集塵機に対し、所定の周波数帯の電波を使って所定の連動信号を無線送信するように構成されている。
なお、このようなシステム自体は公知であるため、簡単に説明すると、コントローラ41は、トリガ161が引き操作され、スイッチ163がオン状態とされている間、無線アダプタ49に連動信号を送信させる。集塵機のコントローラは、無線アダプタ49から送信された連動信号を受信している間、集塵機のモータを駆動するように構成されている。つまり、ハンマドリル1の使用者は、トリガ161の引き操作をするだけで、集塵機をハンマドリル1に連動して動作させることができる。なお、無線アダプタ49は、集塵機に対して連動信号を送信するものに限られず、その他の外部機器(例えば、携帯端末)と無線通信を行うように構成されていてもよい。
図6および図7に示すように、上側連結部19には、本体ハウジング10に対するハンドル15の相対位置を検出するための位置センサ45が設けられている。本実施形態では、位置センサ45として、ホール素子を備えたホールセンサが採用されている。位置センサ45は、基板450に搭載され、本体ハウジング10(駆動機構収容部11)の左側壁部に対向するように、上側連結部19の左前端部に固定されている。より詳細には、位置センサ45は、前後方向において、弾性部材191の後端部と概ね同じ位置に配置されている。本体ハウジング10の左側壁部の内面側には、磁石46が固定されている。位置センサ45は、何れも図示しない配線を介してコントローラ41に電気的に接続されており、磁石46が所定の検出範囲内に配置されている場合、特定の信号(オン信号)をコントローラ41へ出力するように構成されている。
本実施形態では、図7に示すように、本体ハウジング10に対してハンドル15が最後方位置(初期位置)にあるときには、磁石46は位置センサ45の検出範囲内に配置されており、位置センサ45は、オン信号を出力する。本体ハウジング10に対してハンドル15が最後方位置から前方へ移動して、所定位置に達すると、磁石46は位置センサ45の検出範囲から離脱し、位置センサ45は、オン信号の出力を停止する。なお、この所定位置(以下、オフ位置という)は、図8に示す最前方位置に対して若干後方に設定されており、ハンドル15がオフ位置から最前方位置の間にあるときには、位置センサ45はオン信号を出力しない。詳細は後述するが、位置センサ45の検出結果は、コントローラ41によるモータ2の回転速度の制御に使用される。
以上に説明したように、ハンドル15は、その下端側が本体ハウジング10の下後端部に回動軸A2周りに回動可能に連結される一方、上端側が本体ハウジング10の上後端部に弾性部材191を介して弾性連結されている。そして、回動軸A2の位置が、バッテリ装着部171(詳細には、ガイドレール172)よりも下方に設定されている。これにより、モータ2および駆動機構3の駆動に伴って本体ハウジング10に生じる振動がハンドル15(特に把持部16)に伝達されるのを効果的に抑制することができる。
具体的には、駆動機構3の駆動により、本体ハウジング10には、前後方向および上下方向の振動が発生する。これに対し、回動軸A2を中心とするハンドル15の相対回動によって前後方向の振動に対応しつつ、特に、先端工具91の往復駆動に伴って生じる駆動軸A1方向(前後方向)の支配的な振動を、弾性部材191によって吸収することができる。また、本実施形態では、回動軸A2をバッテリ装着部171よりも下方に配置することで、弾性部材191と回動軸A2との離間距離ができるだけ大きく確保されている。これにより、弾性部材191は、本体ハウジング10に対する振幅が大きい位置で振動を効率的に吸収することができるため、把持部16への振動伝達を効果的に抑制することができる。
特に、本実施形態では、回動軸A2は、上側連結部19の真下(詳細には、弾性部材191の後端部の概ね真下)に設定されている。つまり、回動の支点と弾性連結部分が、駆動軸A1方向に関して、概ね同じ位置に設定されている。また、弾性部材191は、駆動軸A1に平行に伸縮可能に配置されている。このため、前後方向の振動を効率よく低減することができる。
また、回動軸A2の位置は、バッテリ装着部171にバッテリ93が装着された状態のハンドルの重心Gよりも下方に設定されている。本体ハウジング10に対し、上端部が弾性連結され、下端部が回動可能に連結されたハンドル15では、回動軸A2が重心Gよりも上方に位置すると、ハンドル15が回動軸A2周りに回動しにくくなる。これに対し、本実施形態では、回動軸A2を重心Gよりも下方に配置することで、本体ハウジング10の振動に対してハンドル15を回動軸A2周りに相対回動しやすくし、把持部への振動抑制効果を高めている。
更に、本実施形態では、下側連結部18の凹部183に対し、モータ収容部12の突出部121が環状の弾性部材185を介して嵌合されている。よって、本体ハウジング10に発生した前後方向および上下方向の振動がハンドル15に伝達することを、環状の弾性部材185によっても抑制することができる。
また、ハンマドリル1は、コントローラ41、変速ダイヤルユニット43、位置センサ45、加速度センサユニット47、無線アダプタ49およびアダプタ装着部490を備えている。これらは何れも、電子部品を備えており、振動からの保護が望まれる。よって、これらをハンドル15に配置することで、振動からの適切な保護が実現されている。なお、本実施形態では、下側連結部18は、モータ収容部12との連結のみならず、モータ収容部12においてモータ2の下方に存在する空き領域を利用して、加速度センサユニット47および無線アダプタ49を振動から保護しつつ配置するための機能も発揮している。また、弾性部材191に隣接して上側連結部19に位置センサ45を配置することで、本体ハウジング10に対するハンドル15の前後方向の相対移動を検出するための最適な配置が実現されている。
以下、コントローラ41によるモータ2の駆動制御について説明する。
本実施形態では、コントローラ41(より詳細には、コントローラ41のCPU)によって、いわゆるソフトノーロード制御が行われる。ソフトノーロード制御とは、スイッチ163がオン状態にある場合、無負荷状態ではモータ2を低速で駆動し、負荷状態となると回転速度を上昇させるモータ2の駆動制御手法であって、無負荷時低速回転制御とも称されるものである。なお、以下では、無負荷状態におけるモータ2の回転速度を第1回転速度といい、負荷状態におけるモータ2の回転速度を第2回転速度という。本実施形態では、コントローラ41は、変速ダイヤルユニット43で設定された回転速度を第2回転速度とし、第2回転速度の二分の一の回転速度を、第1回転速度として設定する。そして、第1回転速度または第2回転速度に応じたデューティ比を設定し、三相インバータに制御信号を出力することで、モータ2を駆動する。
本実施形態では、ソフトノーロード制御における無負荷状態と負荷状態の判別に、位置センサ45の検出結果が用いられる。上述のように、位置センサ45は、本体ハウジング10に対するハンドル15の相対位置を検出するものである。無負荷状態では、弾性部材191の付勢力により、上側連結部19は最後方位置に配置されており(図2および図7参照)、位置センサ45は磁石46を検出して、オン信号を出力している。コントローラ41は、位置センサ45からの出力がオンの場合、モータ2は無負荷状態にあると判定し、スイッチ163がオフ状態からオン状態とされると、第1回転速度でモータ2の駆動を開始する。モータ2の駆動に伴い、モード切替ダイヤル(図示略)を介して選択された動作モードに応じて駆動機構3が駆動され、ハンマ動作およびドリル動作のうち少なくとも一方が遂行される。
使用者が把持部16を把持した状態で、先端工具91を被加工物に押し付けると、ハンドル15が回動軸A2周りに相対的に前方へ回動し、上側連結部19が弾性部材191を圧縮しつつ、最後方位置から前方へ移動する。上側連結部19がオフ位置へ到達すると、位置センサ45はオン信号の出力を停止する。コントローラ41は、位置センサ45からの出力のオンからオフへの変化を、無負荷状態から負荷状態への移行と認識する。コントローラ41は、第1回転速度でのモータ2駆動中に、負荷状態への移行を認識すると、モータ2の回転速度を第2回転速度に上昇させる。このとき、コントローラ41は、モータ2の回転速度を直ちに第2回転速度に上昇させてもよいし、徐々に上昇させてもよい。回転速度を直ちに上昇させる場合には、先端工具91の往復動または回転の速度が直ちに上昇するため、作業効率を向上させることができる。一方、回転速度を徐々に上昇させる場合には、先端工具91の往復動または回転の速度が徐々に上昇するため、使用者に良好な操作感を与えることができる。なお、位置センサ45からの出力がオフの状態でスイッチ163がオン状態にされた場合には、コントローラ41は、第2回転速度でモータ2の駆動を開始する。この場合も、コントローラ41は、モータ2の回転速度を直ちに第2回転速度に上昇させてもよいし、徐々に上昇させてもよい。
なお、本実施形態では、ハンドル15は、本体ハウジング10に対する先端工具91の押込みに応じて空打ち防止機構38による空打ち防止機能が解除されるのと同時、または解除された後、オフ位置に配置されるように構成されている。つまり、インパクトボルト363が後端位置まで押し込まれ、ストライカ361がOリング383から離脱するのと同時かその後で、ハンドル15がオフ位置に到達する。このために、弾性部材191の仕様(例えば、バネ定数)が適切に設定されている。このようなタイミングの制御により、モータ2の回転速度を第2回転速度に上昇させた時点で速やかにストライカ361の往復動作を開始させ、良好な作業効率を確保することができる。
また、コントローラ41は、スイッチ163がオン状態で、位置センサ45からの出力のオフからオンへの変化(つまり、上側連結部19のオフ位置から最後方位置へ向かう後方への移動)を認識したときには、タイマにより、オン状態の継続時間を監視する。そして、所定時間(本実施形態では、ゼロより長い時間)に亘ってオン状態が継続した場合に限り、モータ2の回転速度を第1回転速度に戻す。これは、加工作業に伴って本体ハウジング10が振動しているときの一時的なオン状態への変化と、負荷状態から無負荷状態への変化とを確実に区別するためである。具体的には、上側連結部19は、本体ハウジング10の前後方向の振動により、本体ハウジング10に対して前後方向に往復移動する。この場合、位置センサ45からの出力は、短い周期でオンとオフの間で切り替わる。これに対し、先端工具91の押し付けが解除され、無負荷状態に移行した場合には、位置センサ45からの出力がオフからオンに切り替わった後、所定時間に亘ってオン状態が継続する。よって、本実施形態では、上述のような制御が採用されている。
モータ2が第1回転速度で駆動されている場合、第2回転速度で駆動されている場合の何れにおいても、トリガ161の引き操作が解除され、スイッチ163がオフ状態となると、コントローラ41はモータ2の駆動を停止する。
更に、本実施形態では、ソフトノーロード制御に加え、加速度センサユニット47の検出結果に基づく制御も行われる。より詳細には、モータ2が第1回転速度で駆動されている場合、第2回転速度で駆動されている場合の何れにおいても、コントローラ41は、加速度センサユニット47から出力されたエラー信号を認識した場合、モータ2の駆動を停止する。上述のように、エラー信号は、本体ハウジング10の駆動軸A1周りの過度な回転を示すものである。よって、この過度な回転が、ツールホルダ39のロック状態に起因するものである場合に、それ以上の回転を防止するためである。なお、コントローラ41は、エラー信号に加え、他の情報(例えば、先端工具91に作用しているトルク、モータ2の駆動電流)に基づいて、過度な回転が生じているか否かを判断してもよい。また、コントローラ41は、モータ2への通電を停止するのみならず、ロータ23の慣性でモータシャフト25の回転が継続するのを防止するために、モータ2を電気的に制動することが好ましい。
以上に説明したように、本実施形態のモータ2の駆動制御によれば、位置センサ45によって検出されたハンドル15の相対位置に基づいて、無負荷状態から負荷状態への移行を適切に検出し、モータ2の回転速度を上昇させることができる。これにより、先端工具91が被加工物を打撃していないときに、モータ2が不要に高速で駆動されることを防止し、本体ハウジング10の振動を抑えるとともに、バッテリ93の消耗を抑えることができる。特に、本実施形態では、無負荷時の第1回転速度が、負荷時の第2回転速度の二分の一とされるため、無負荷状態におけるバッテリ93の消耗をより効果的に抑えることができる。
なお、上記実施形態は単なる例示であり、本発明に係る作業工具は、例示されたハンマドリル1の構成に限定されるものではない。例えば、下記に例示される変更を加えることができる。なお、これらの変更は、これらのうちいずれか1つのみ、あるいは複数が、実施形態に示すハンマドリル1、あるいは各請求項に記載された発明と組み合わされて採用されうる。
上記実施形態では、先端工具9を直線状に往復動させるように構成された作業工具として、ハンマドリル1を例示したが、本発明は、例えば、電動ハンマやレシプロソーにも適用可能である。作業工具に応じて、モータ2、駆動機構3、モータ2および駆動機構3を収容する本体ハウジング、把持部16を有するハンドル15の構成や配置関係も適宜変更されうる。
本体ハウジング10とハンドル15の連結態様は、適宜変更が可能である。例えば、弾性部材191は、圧縮コイルバネに限られず、例えば、ゴム、合成樹脂等で構成されてもよいし、複数の弾性部材によって構成されてもよい。配置位置が変更されてもよい。下側連結部18とモータ収容部12とは、例えば、左右方向に延在するシャフトによって連結されていてもよい。なお、弾性部材185は、省略されてもよい。弾性部材185は、環状以外の形状であってもよいし、単一の弾性部材185に代えて、複数の弾性部材が回動軸A2周りに互いに離間して設けられてもよい。回動軸A2は、バッテリ装着部171よりも下方、あるいは、バッテリが装着された状態のハンドル15の重心よりも下方に位置する限りにおいて、上記実施形態で例示されたのとは異なる位置に配置されてもよい。
上記実施形態では、様々な電子部品を有する機器がハンドル15に配置される例が挙げられているが、これらの機器は省略されてもよいし、本体ハウジング10に配置されることが妨げられるものではない。
上記実施形態および変形例の各構成要素と本発明の各構成要素の対応関係を以下に示す。ハンマドリル1は、本発明の「作業工具」の一例である。先端工具91は、本発明の「先端工具」の一例である。モータ2は、本発明の「モータ」の一例である。駆動機構3は、本発明の「駆動機構」の一例である。駆動軸A1は、本発明の「駆動軸」の一例である。本体ハウジング10は、本発明の「本体ハウジング」の一例である。ハンドル15、把持部16、バッテリ装着部171は、夫々、本発明の「ハンドル」、「把持部」、「バッテリ装着部」の一例である。バッテリ93は、本発明の「バッテリ」の一例である。上側連結部19は、本発明の「ハンドルの上端部」の一例である。弾性部材191は、本発明の「弾性部材」の一例である。下側連結部18は、本発明の「ハンドルの下端部」の一例である。回動軸A2は、本発明の「回動軸」の一例である。
モータ本体部20、ステータ21、ロータ23、モータシャフト25は、夫々、本発明の「モータ本体部」、「ステータ」、「ロータ」、「モータシャフト」の一例である。変速ダイヤルユニット43は、本発明の「速度設定部」の一例である。無線アダプタ49は、本発明の「無線ユニット」の一例である。収容部491、開口部123は、夫々、本発明の「収容部」、「開口」の一例である。位置センサ45は、本発明の「第1検出部」の一例である。加速度センサユニット47は、本発明の「第2検出部」の一例である。
更に、本発明および上記実施形態の趣旨に鑑み、以下の態様が構築される。以下の態様は、実施形態に示すハンマドリル1および上述の変形例、または各請求項に記載された発明と組み合わされて採用されうる。
[態様1]
前記回動軸は、前記バッテリ装着部よりも下方、且つ、前記バッテリが装着された状態の前記ハンドルの重心よりも下方に位置する。
[態様2]
前記回動軸は、前記前後方向において、前記弾性部材と概ね同じ位置にある。
[態様3]
前記ハンドルの前記下端部は、前記本体ハウジング内に配置され、
前記ハンドルの前記下端部には、電子部品が配置されている。
[態様4]
前記ハンドルの前記下端部は、前記本体ハウジングのうち、前記モータの下方領域に配置されている。
[態様5]
前記ハンドルの前記上端部は、前記駆動軸よりも上方で前記弾性部材を介して前記後端部に連結されている。
[態様6]
前記ハンドルの前記下端部は、前記回動軸周りに配置された弾性部材を介して、前記本体ハウジングの前記後端部に連結されている。