JP7144573B2 - レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法 - Google Patents

レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、レジスト組成物及び該レジスト組成物を用いるレジストパターンの製造方法
等に関する。
特許文献1には、下記化合物の合成方法が記載されている。
Figure 0007144573000001
特許文献2には、下記化合物に由来する構造単位を含む樹脂を含有するレジスト組成物
が記載されている。
Figure 0007144573000002
特許文献3には、下記構造単位からなる樹脂を含有するレジスト組成物が記載されてい
る。
Figure 0007144573000003
特開2008-268740号公報 特開2012-256011号公報 特開2011-132273号公報
上記の樹脂を含有するレジスト組成物から形成されたレジストパターンは、CD均一性
(CDU)が必ずしも満足できない場合があった。
本発明は、以下の発明を含む。
〔1〕式(I)で表される化合物に由来する構造単位を有する樹脂(X)、酸不安定基
を有する構造単位を有する樹脂(A)及び酸発生剤を含有するレジスト組成物。
Figure 0007144573000004
[式(I)中、
は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1~6のアルキル基、水素原子又はハロゲ
ン原子を表す。
は、炭素数1~10のフッ素化炭化水素基又は式(t)で表される基を表す。
Figure 0007144573000005
(式(t)中、
t46は、フッ素原子を有していてもよい炭素数1~18の脂肪族炭化水素基を表す

t44は、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
t47は、フッ素原子を有していてもよい炭素数1~17の脂肪族炭化水素基を表す

ただし、At46及びAt47のうち、少なくとも一方は、少なくとも1つのフッ素原
子を有する。
*はカルボニル基との結合手を表す。)
及びRは、それぞれ独立に、炭素数1~4のアルキル基を表す。
1は、単結合、炭素数1~6のアルカンジイル基又は-A2-X1-(A3-X2a
(A4b-を表す。*は酸素原子との結合手を表す。
2、A3及びA4は、それぞれ独立に、炭素数1~6のアルカンジイル基を表す。
1及びX2は、それぞれ独立に、酸素原子、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル
基を表す。
aは、0又は1を表す。
bは、0又は1を表す。]
〔2〕樹脂(X)が、さらに、フッ素原子を有する構造単位(a4)(但し、式(I)
で表される化合物に由来する構造単位を除く。)及び非脱離炭化水素基を有する構造単位
(a5)から選ばれる少なくとも一つの構造単位を有する〔1〕記載のレジスト組成物。
〔3〕A1が、炭素数1~6のアルカンジイル基である〔1〕又は〔2〕記載のレジス
ト組成物。
〔4〕Rが、炭素数1~6のフッ素化アルキル基である〔1〕~〔3〕のいずれかに
記載レジスト組成物。
〔5〕酸発生剤が、式(B1)で表される塩である〔1〕~〔4〕のいずれかに記載の
レジスト組成物。
Figure 0007144573000006
[式(B1)中、
1及びQ2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1~6のペルフルオロアルキル
基を表す。
b1は、炭素数1~24の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる
-CH2-は、-O-又は-CO-に置き換わっていてもよく、該2価の飽和炭化水素基
に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基で置換されていてもよい。
Yは、置換基を有していてもよいメチル基又は置換基を有していてもよい炭素数3~1
8の1価の脂環式炭化水素基を表し、該メチル基及び該1価の脂環式炭化水素基に含まれ
る-CH2-は、-O-、-SO2-又は-CO-に置き換わっていてもよい。
+は、有機カチオンを表す。]
〔6〕酸発生剤から発生する酸よりも酸性度の弱い酸を発生する塩をさらに含有する〔
1〕~〔5〕のいずれかに記載のレジスト組成物。
〔7〕(1)〔1〕~〔6〕のいずれかに記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工
程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層に露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、及び
(5)加熱後の組成物層を現像する工程を含むレジストパターンの製造方法。
本発明のレジスト組成物を用いることにより、良好なCD均一性(CDU)で、レジス
トパターンを製造することができる。
本明細書において「(メタ)アクリレート」とは、それぞれ「アクリレート及びメタク
リレートの少なくとも一種」を意味する。「(メタ)アクリル酸」や「(メタ)アクリロ
イル」等の表記も、同様の意味を有する。
また、特に断りのない限り、「脂肪族炭化水素基」のように直鎖、分岐及び/又は環を
とり得る基は、そのいずれをも含む。「芳香族炭化水素基」は芳香環に炭化水素基が結合
した基をも包含する。立体異性体が存在する場合は、全ての立体異性体を包含する。
本明細書において、「レジスト組成物の固形分」とは、レジスト組成物の総量から、後
述する溶剤(E)を除いた成分の合計を意味する。
〔レジスト組成物〕
本発明のレジスト組成物は、
式(I)で表される化合物に由来する構造単位を有する樹脂(X)、
酸不安定基を有する構造単位を有する樹脂(A)及び
酸発生剤(以下「酸発生剤(B)」という場合がある。)を含有する。
レジスト組成物は、クエンチャー(以下「クエンチャー(C)」という場合がある)及
び/又は溶剤(以下「溶剤(E)」という場合がある)を含有することが好ましい。
<樹脂(X)>
樹脂(X)は、式(I)で表される化合物(以下「化合物(I)」という場合がある)
に由来する構造単位(以下「構造単位(I)」という場合がある)を含む。
〈化合物(I)〉
Figure 0007144573000007
[式(I)中、
は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1~6のアルキル基、水素原子又はハロゲ
ン原子を表す。
は、炭素数1~10のフッ素化炭化水素基又は式(t)で表される基を表す。
Figure 0007144573000008
(式(t)中、
t46は、フッ素原子を有していてもよい炭素数1~18の脂肪族炭化水素基を表す

t44は、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
t47は、フッ素原子を有していてもよい炭素数1~17の脂肪族炭化水素基を表す

ただし、At46及びAt47のうち、少なくとも一方は、少なくとも1つのフッ素原
子を有する。
*はカルボニル基との結合手を表す。)
及びRは、それぞれ独立に、炭素数1~4のアルキル基を表す。
1は、単結合、炭素数1~6のアルカンジイル基又は-A2-X1-(A3-X2a
(A4b-を表す。*は酸素原子との結合手を表す。
2、A3及びA4は、それぞれ独立に、炭素数1~6のアルカンジイル基を表す。
1及びX2は、それぞれ独立に、酸素原子、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル
基を表す。
aは、0又は1を表す。
bは、0又は1を表す。]
1のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、
n-ブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基及びn-ヘキシ
ル基等が挙げられ、好ましくは、炭素数1~4のアルキル基であり、より好ましくは、メ
チル基及びエチル基である。
1のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げ
られる。
1のハロゲン原子を有するアルキル基としては、トリフルオロメチル基、ペルフルオ
ロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブチ
ル基、ペルフルオロsec-ブチル基、ペルフルオロtert-ブチル基、ペルフルオロ
ペンチル基、ペルフルオロヘキシル基、ペルクロロメチル基、ペルブロモメチル基及びペ
ルヨードメチル基等が挙げられる。
1は、水素原子又はメチル基であることが好ましい。
における炭化水素基としては、炭素-炭素不飽和結合を有していてもよいが、好ま
しくは飽和の炭化水素基である。飽和の炭化水素基としては、直鎖又は分岐の脂肪族炭化
水素基、脂環式炭化水素基及びこれらの組合せることにより形成される基を含む。
脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、
n-ブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル
基、n-オクチル基及び2-エチルヘキシル基等のアルキル基が挙げられる。
脂環式炭化水素基は、単環式及び多環式のいずれでもよい。単環式の脂環式炭化水素基
としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、
メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチ
ル基、シクロヘプチル基、シクロデシル基等のシクロアルキル基が挙げられる。多環式の
脂環式炭化水素基としては、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、2-アルキルアダ
マンタン-2-イル基、1-(アダマンタン-1-イル)アルカン-1-イル基、ノルボ
ルニル基、メチルノルボルニル基及びイソボルニル基が挙げられる。
におけるフッ素化炭化水素基としては、フッ素原子を有するアルキル基、フッ素原
子を有する脂環式炭化水素基等が挙げられる。
フッ素原子を有するアルキル基としては、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基
、1,1-ジフルオロエチル基、2,2-ジフルオロエチル基、1,1,1-トリフルオ
ロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、ペルフルオロエチル基、1,1,2,
2-テトラフルオロプロピル基、1,1,1,2,2-ペンタフルオロプロピル基、1,
1,2,2,3,3-ヘキサフルオロプロピル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオ
ロエチルメチル基、1-(トリフルオロメチル)-1,2,2,2-テトラフルオロエチ
ル基、ペルフルオロプロピル基、1,1,2,2-テトラフルオロブチル基、1,1,2
,2,3,3-ヘキサフルオロブチル基、1,1,1,2,2,3,3-ペプタフルオロ
ブチル基、1,1,2,2,3,3,4,4-オクタフルオロブチル基、ペルフルオロブ
チル基、1,1-ビス(トリフルオロ)メチル-2,2,2-トリフルオロエチル基、2
-(ペルフルオロプロピル)エチル基、1,1,2,2,3,3,4,4-オクタフルオ
ロペンチル基、ペルフルオロペンチル基、1,1,2,2,3,3,4,4,5,5-デ
カフルオロペンチル基、1,1-ビス(トリフルオロメチル)-2,2,3,3,3-ペ
ンタフルオロプロピル基、2-(ペルフルオロブチル)エチル基、1,1,1,2,2,
3,3,4,4-ノナフルオロペンチル基、1,1,2,2,3,3,4,4,5,5-
デカフルオロヘキシル基、1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6-ドデカフ
ルオロヘキシル基、ペルフルオロヘキシル基、ペルフルオロペンチルメチル基及びペルフ
ルオロヘキシル基等のフッ化アルキル基が挙げられる。
フッ素原子を有する脂環式炭化水素基としては、ペルフルオロシクロヘキシル基、ペル
フルオロアダマンチル基等のフッ化シクロアルキル基が挙げられる。
t46のフッ素原子を有していてもよい炭素数1~18の2価の脂肪族炭化水素基は
、上述した基から、水素原子又はフッ素原子を1つ除去した2価の基が挙げられ、好まし
くはフッ素原子を有していてもよい脂肪族飽和炭化水素基が挙げられ、より好ましくはペ
ルフルオロアルカンジイル基が挙げられる。
フッ素原子を有していてもよい2価の鎖式の脂肪族炭化水素基としては、メチレン基、
エチレン基、プロパンジイル基、ブタンジイル基及びペンタンジイル基等のアルカンジイ
ル基;ジフルオロメチレン基、ペルフルオロエチレン基、ペルフルオロプロパンジイル基
、ペルフルオロブタンジイル基及びペルフルオロペンタンジイル基等のペルフルオロアル
カンジイル基等が挙げられる。
フッ素原子を有していてもよい2価の環式の脂肪族炭化水素基は、単環式及び多環式の
いずれでもよい。単環式の脂肪族炭化水素基としては、シクロヘキサンジイル基及びペル
フルオロシクロヘキサンジイル基等が挙げられる。多環式の2価の脂肪族炭化水素基とし
ては、アダマンタンジイル基、ノルボルナンジイル基、ペルフルオロアダマンタンジイル
基等が挙げられる。
t47のフッ素原子を有していてもよい炭素数1~17の脂肪族炭化水素基は、上述
した基と同様のものが挙げられる。
具体的には、フッ素原子を有していてもよい鎖式の脂肪族炭化水素基としては、トリフ
ルオロメチル基、ジフルオロメチル基、メチル基、ペルフルオロエチル基、1,1,1-
トリフルオロエチル基、1,1,2,2-テトラフルオロエチル基、エチル基、ペルフル
オロプロピル基、1,1,1,2,2-ペンタフルオロプロピル基、プロピル基、ペルフ
ルオロブチル基、1,1,2,2,3,3,4,4-オクタフルオロブチル基、ブチル基
、ペルフルオロペンチル基、1,1,1,2,2,3,3,4,4-ノナフルオロペンチ
ル基、ペンチル基、ヘキシル基、ペルフルオロヘキシル基、ヘプチル基、ペルフルオロヘ
プチル基、オクチル基及びペルフルオロオクチル基等が挙げられる。
フッ素原子を有していてもよい環式の脂肪族炭化水素基は、単環式及び多環式のいずれ
でもよい。単環式の脂肪族炭化水素基を含む基としては、シクロプロピルメチル基、シク
ロプロピル基、シクロブチルメチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ペルフル
オロシクロヘキシル基が挙げられる。多環式の脂肪族炭化水素基を含む基としては、アダ
マンチル基、アダマンチルメチル基、ノルボルニル基、ノルボルニルメチル基、ペルフル
オロアダマンチル基、ペルフルオロアダマンチルメチル基等が挙げられる。
t46の脂肪族炭化水素基は、炭素数1~6の2価の脂肪族炭化水素基であることが
好ましく、炭素数2~3の2価の脂肪族炭化水素基であることがさらに好ましい。
t47の脂肪族炭化水素基としては、炭素数3~12の脂肪族炭化水素基が好ましく
、炭素数3~10の脂肪族炭化水素基がより好ましい。なかでも、At47は、好ましく
は炭素数3~12の脂環式炭化水素基を含む基であり、より好ましくはシクロプロピルメ
チル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基及びアダマンチル基であ
る。
t46及びAt47のうち、いずれが少なくとも1つのフッ素原子を有していればよ
いが、At46が少なくとも1つのフッ素原子を有することが好ましい。
*-At46-Xt44-At47で表される好ましい構造は、以下の構造である。
Figure 0007144573000009
としては、好ましくは、炭素数1~6のフッ化アルキル基であり、より好ましくは
、炭素数1~3のフッ化アルキル基であり、さらに好ましくは、炭素数1~3のペルフル
オロアルキル基である。
及びRのアルキル基としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロ
ピル基、n-ブチル基及びsec-ブチル基等が挙げられ、好ましくは、炭素数1~3の
アルキル基であり、より好ましくは、メチル基及びエチル基であり、さらに好ましくは、
メチル基である。
1、A2、A3及びA4の炭素数1~6のアルカンジイル基としては、メチレン基、エチ
レン基、プロパン-1,3-ジイル基、ブタン-1,4-ジイル基、ペンタン-1,5-
ジイル基及びヘキサン-1,6-ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基、エタン-1,1
-ジイル基、プロパン-1,2-ジイル基、ブタン-1,3-ジイル基、2-メチルプロ
パン-1,3-ジイル基、2-メチルプロパン-1,2-ジイル基、ペンタン-1,4-
ジイル基及び2-メチルブタン-1,4-ジイル基等の分岐状アルカンジイル基が挙げら
れる。
-A2-X1-(A3-X2a-(A4b-としては、-A2-O-、-A2-CO
-O-、-A2-CO-O-A4-、-A2-O-CO-、-A2-CO-O-A3
CO-O-、-A2-CO-O-A3-CO-O-A4-、-A2-O-CO-A3-O
-、-A2-O-A3-CO-O-、-A2-CO-O-A3-O-CO-、-A2
O-CO-A3-O-CO-が挙げられる。なかでも、-A2-CO-O-A4-、
2-O-又は-A2-O-CO-が好ましい。*は酸素原子との結合手を表す。
1、A2、A3及びA4は、それぞれ独立して、好ましくは炭素数1~6の2価のアルカ
ンジイル基である。
1は、炭素数1~6のアルカンジイル基であることが好ましく、炭素数1~4のアル
カンジイル基であることがより好ましく、炭素数2~3のアルカンジイル基であることが
さらに好ましい。
化合物(I)は、下記式で表される化合物が挙げられる。
Figure 0007144573000010
Figure 0007144573000011
Figure 0007144573000012
式(I-1)~式(I-24)でそれぞれ表される化合物において、R1に相当するメ
チル基が水素原子で置き換わった化合物も、化合物(I)の具体例として挙げることがで
きる。
<化合物(I)の製造方法>
化合物(I)は、式(I-a)で表される化合物と式(I-b)で表される化合物とを
塩基触媒の存在下、溶媒中で、反応させることにより製造することができる。
Figure 0007144573000013
[式中、R1、R2、R、R及びA1は、上記と同義である。]
溶媒としては、クロロホルム、テトラヒドロフラン及びトルエンなどが挙げられる。
塩基触媒としては、ピリジン、ジメチルアミノピリジンなどが挙げられる。
式(I-a)で表される化合物としては、下記式で表される化合物等が挙げられ、市場
より容易に入手することができる。
Figure 0007144573000014
式(I-b)で表される化合物としては、下記式で表される塩等が挙げられ、市場より
容易に入手することができる。
Figure 0007144573000015
樹脂(X)は、構造単位(I)のみからなるものであってもよいし、構造単位(I)以
外の構造単位を含んでいてもよい。樹脂(X)は、構造単位(I)に加えて、フッ素原子
を有する構造単位(a4)(但し、式(I)で表される化合物に由来する構造単位を除く
。)及び非脱離炭化水素基を有する構造単位(a5)から選ばれる少なくとも一つの構造
単位を有してもよい。さらに、後述する酸不安定基を有する構造単位(以下「構造単位(
a1)」という場合がある)、酸不安定基を有さない構造単位(以下「構造単位(s)」
という場合がある)及びその他の公知のモノマーに由来する構造単位を含んでいてもよい
樹脂(X)において、構造単位(I)の含有率は、樹脂(X)の全構造単位に対して、
10~100モル%が好ましく、20~100モル%がより好ましく、30~100モル
%がさらに好ましく、50~100モル%がより一層好ましい。
樹脂(X)が、構造単位(I)以外の構造単位を含む場合、構造単位(a4)及び/又
は構造単位(a5)を含むことが好ましい。
樹脂(X)が、構造単位(a4)を有する場合、その含有率は、樹脂(X)の全構造単
位に対して、1~90モル%が好ましく、2~80モル%がより好ましく、3~70モル
%がさらに好ましく、5~70モル%又は5~60モル%がより一層好ましい。
樹脂(X)が、構造単位(a5)を有する場合、その含有率は、樹脂(X)の全構造単
位に対して、1~90モル%が好ましく、2~80モル%がより好ましく、3~70モル
%がさらに好ましく、5~70モル%又は5~60モル%がより一層好ましい。
樹脂(X)を構成する各構造単位は、1種のみ又は2種以上を組み合わせて用いてもよ
く、これら構造単位を誘導するモノマーを用いて、公知の重合法(例えばラジカル重合法
)によって製造することができる。樹脂(X)が有する各構造単位の含有率は、重合に用
いるモノマーの使用量で調整することができる。
樹脂(X)の重量平均分子量は、好ましくは、6,000以上(より好ましくは7,0
00以上)、80,000以下(より好ましくは60,000以下)である。重量平均分
子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー分析により、標準ポリスチレン基準の
換算値として求められるものであり、該分析の詳細な分析条件は、本願の実施例で詳述す
る。
<構造単位(a4)>
構造単位(a4)としては、式(a4-0)で表される構造単位が挙げられる。
Figure 0007144573000016
[式(a4-0)中、
は、水素原子又はメチル基を表す。
は、単結合又は炭素数1~4の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
は、炭素数1~8のペルフルオロアルカンジイル基又は炭素数3~12のペルフル
オロシクロアルカンジイル基を表す。
は、水素原子又はフッ素原子を表す。]
の脂肪族飽和炭化水素基としては、炭素数1~4のアルカンジイル基が挙げられ、
例えば、メチレン基、エチレン基、プロパン-1,3-ジイル基、ブタン-1,4-ジイ
ル基等の直鎖状アルカンジイル基、直鎖状アルカンジイル基に、アルキル基(中でも、メ
チル基、エチル基等)の側鎖を有したもの、エタン-1,1-ジイル基、プロパン-1,
2-ジイル基、ブタン-1,3-ジイル基、2-メチルプロパン-1,3-ジイル基及び
2-メチルプロパン-1,2-ジイル基等の分岐状アルカンジイル基が挙げられる。
のペルフルオロアルカンジイル基としては、ジフルオロメチレン基、ペルフルオロ
エチレン基、ペルフルオロエチルフルオロメチレン基、ペルフルオロプロパン-1,3-
ジイル基、ペルフルオロプロパン-1,2-ジイル基、ペルフルオロプロパン-2,2-
ジイル基、ペルフルオロブタン-1,4-ジイル基、ペルフルオロブタン-2,2-ジイ
ル基、ペルフルオロブタン-1,2-ジイル基、ペルフルオロペンタン-1,5-ジイル
基、ペルフルオロペンタン-2,2-ジイル基、ペルフルオロペンタン-3,3-ジイル
基、ペルフルオロヘキサン-1,6-ジイル基、ペルフルオロヘキサン-2,2-ジイル
基、ペルフルオロヘキサン-3,3-ジイル基、ペルフルオロヘプタン-1,7-ジイル
基、ペルフルオロヘプタン-2,2-ジイル基、ペルフルオロヘプタン-3,4-ジイル
基、ペルフルオロヘプタン-4,4-ジイル基、ペルフルオロオクタン-1,8-ジイル
基、ペルフルオロオクタン-2,2-ジイル基、ペルフルオロオクタン-3,3-ジイル
基、ペルフルオロオクタン-4,4-ジイル基等が挙げられる。
のペルフルオロシクロアルカンジイル基としては、ペルフルオロシクロヘキサンジ
イル基、ペルフルオロシクロペンタンジイル基、ペルフルオロシクロヘプタンジイル基、
ペルフルオロアダマンタンジイル基等が挙げられる。
は、好ましくは単結合、メチレン基又はエチレン基であり、より好ましくは単結合
又はメチレン基である。
は、好ましくは炭素数1~6のペルフルオロアルカンジイル基であり、より好まし
くは炭素数1~3のペルフルオロアルカンジイル基であり、さらに好ましくは炭素数1~
2のペルフルオロアルカンジイル基であり、とりわけ好ましくはジフルオロメチレン基で
ある。
構造単位(a4-0)としては、以下に示す構造単位が挙げられる。
Figure 0007144573000017
Figure 0007144573000018
式(a4-0-1)~式(a4-0-16)でそれぞれ表される化合物において、R5
に相当するメチル基が水素原子で置き換わった化合物も、式(a4-0)で表される構造
単位の具体例として挙げることができる。
構造単位(a4)としては、式(a4-1)で表される構造単位が挙げられる。
Figure 0007144573000019
[式(a4-1)中、
a41は、水素原子又はメチル基を表す。
a42は、置換基を有していてもよい炭素数1~20の炭化水素基を表し、該炭化水
素基に含まれる-CH-は、-O-又は-CO-に置き換わっていてもよい。
a41は、置換基を有していてもよい炭素数1~6のアルカンジイル基又は式(a-
g1)で表される基を表す。]
Figure 0007144573000020
[式(a-g1)中、
sは、0又は1を表す。
a42及びAa44は、互いに独立に、置換基を有していてもよい炭素数1~5の脂
肪族炭化水素基を表す。
a43は、単結合又は置換基を有していてもよい炭素数1~5の脂肪族炭化水素基を
表す。
a41及びXa42は、互いに独立に、酸素原子、カルボニル基、カルボニルオキシ
基又はオキシカルボニル基を表す。
ただし、Aa42、Aa43、Aa44、Xa41及びXa42の炭素数の合計は7以
下である。
*及び**は結合手を表し、**が-O-CO-Ra42との結合手である。]
a42の炭化水素基としては、鎖式及び環式の脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基
、並びにこれらを組合せることにより形成される基が挙げられる。鎖式の脂肪族炭化水素
基としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、n-ペンチル基、n
-ヘキシル基、n-ヘプチル基、n-オクチル基、n-デシル基、n-ドデシル基、n-
ペンタデシル基、n-ヘキサデシル基、n-ヘプタデシル基及びn-オクタデシル基等の
アルキル基が挙げられる。環式の脂肪族炭化水素基としては、シクロペンチル基、シクロ
へキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等のシクロアルキル基;デカヒドロナ
フチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基及び下記の基(*は結合手を表す。)等の多
環式の基が挙げられる。
Figure 0007144573000021
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、ビフェニリル基
、フェナントリル基及びフルオレニル基が挙げられる。
a42の置換基としては、ハロゲン原子及び式(a-g3)で表される基が挙げられ
る。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられ
、好ましくはフッ素原子が挙げられる。
Figure 0007144573000022
[式(a-g3)中、
a43は、酸素原子、カルボニル基、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を
表す。
a45は、少なくとも1つのハロゲン原子を有する炭素数1~17の脂肪族炭化水素
基を表す。
*は、結合手を表す。]
a45の脂肪族炭化水素基としては、Ra42で例示したものと同様の基が挙げられ
る。
a42は、ハロゲン原子を有してもよい脂肪族炭化水素基であることが好ましく、ハ
ロゲン原子を有するアルキル基及び/又は式(a-g3)で表される基を有する脂肪族炭
化水素基であることがより好ましい。
a42がハロゲン原子を有する脂肪族炭化水素基である場合、好ましくはフッ素原子
を有する脂肪族炭化水素基であり、より好ましくはペルフルオロアルキル基又はペルフル
オロシクロアルキル基であり、さらに好ましくは炭素数が1~6のペルフルオロアルキル
基であり、とりわけ好ましくは炭素数1~3のペルフルオロアルキル基である。ペルフル
オロアルキル基としては、ペルフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロ
プロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基
、ペルフルオロヘプチル基及びペルフルオロオクチル基等が挙げられる。ペルフルオロシ
クロアルキル基としては、ペルフルオロシクロヘキシル基等が挙げられる。
a42が、式(a-g3)で表される基を有する脂肪族炭化水素基である場合、式(
a-g3)で表される基に含まれる炭素数を含めて、脂肪族炭化水素基の総炭素数は、1
5以下が好ましく、12以下がより好ましい。式(a-g3)で表される基を置換基とし
て有する場合、その数は1個が好ましい。
式(a-g3)で表される基を有する脂肪族炭化水素基は、さらに好ましくは式(a-
g2)で表される基である。
Figure 0007144573000023
[式(a-g2)中、
a46は、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1~17の脂肪族炭化水素基を表
す。
a44は、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
a47は、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1~17の脂肪族炭化水素基を表
す。
ただし、Aa46、Aa47及びXa44の炭素数の合計は18以下であり、Aa46
及びAa47のうち、少なくとも一方は、少なくとも1つのハロゲン原子を有する。
*はカルボニル基との結合手を表す。]
a46の脂肪族炭化水素基の炭素数は、1~6であることが好ましく、1~3である
ことがより好ましい。
a47の脂肪族炭化水素基の炭素数は、4~15であることが好ましく、5~12で
あることがより好ましく、シクロヘキシル基又はアダマンチル基であることがさらに好ま
しい。
*-Aa46-Xa44-Aa47で表される好ましい構造は、以下の構造である。
Figure 0007144573000024
a41のアルカンジイル基としては、メチレン基、エチレン基、プロパン-1,3-
ジイル基、ブタン-1,4-ジイル基、ペンタン-1,5-ジイル基、ヘキサン-1,6
-ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基;プロパン-1,2-ジイル基、ブタン-1,3
-ジイル基、2-メチルプロパン-1,2-ジイル基、1-メチルブタン-1,4-ジイ
ル基、2-メチルブタン-1,4-ジイル基等の分岐状アルカンジイル基が挙げられる。
a41のアルカンジイル基における置換基としては、ヒドロキシ基及び炭素数1~6
のアルコキシ基等が挙げられる。
a41は、好ましくは炭素数1~4のアルカンジイル基であり、より好ましくは炭素
数2~4のアルカンジイル基であり、さらに好ましくはエチレン基である。
基(a-g1)におけるAa42~Aa44の脂肪族炭化水素基は、炭素-炭素不飽和
結合を有していてもよいが、鎖式及び環式の脂肪族飽和炭化水素基並びにこれらを組合せ
ることにより形成される基が好ましい。該脂肪族飽和炭化水素基としては、直鎖及び分岐
のアルキル基、脂環式炭化水素基、並びに、アルキル基及び脂環式炭化水素基を組合せる
ことにより形成される脂肪族炭化水素基等が挙げられる。具体的には、メチレン基、エチ
レン基、プロパン-1,3-ジイル基、プロパン-1,2-ジイル基、ブタン-1,4-
ジイル基、1-メチルプロパン-1,3-ジイル基、2-メチルプロパン-1,3-ジイ
ル基、2-メチルプロパン-1,2-ジイル基等が挙げられる。
a42~Aa44の脂肪族炭化水素基の置換基としては、ヒドロキシ基及び炭素数1
~6のアルコキシ基等が挙げられる。
sは、0であることが好ましい。
a42が酸素原子、カルボニル基、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表
す基(a-g1)としては、以下の基等が挙げられる。以下の例示において、*及び**
はそれぞれ結合手を表し、**が-O-CO-Ra42との結合手である。
Figure 0007144573000025
式(a4-1)で表される構造単位としては、式(a4-2)及び式(a4-3)で表
される構造単位が好ましい。
Figure 0007144573000026
[式(a4-2)中、
f1は、水素原子又はメチル基を表す。
f1は、炭素数1~6のアルカンジイル基を表す。
f2は、フッ素原子を有する炭素数1~10の炭化水素基を表す。]
f1のアルカンジイル基としては、メチレン基、エチレン基、プロパン-1,3-ジ
イル基、プロパン-1,2-ジイル基、ブタン-1,4-ジイル基、ペンタン-1,5-
ジイル基、ヘキサン-1,6-ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基;1-メチルプロパ
ン-1,3-ジイル基、2-メチルプロパン-1,3-ジイル基、2-メチルプロパン-
1,2-ジイル基、1-メチルブタン-1,4-ジイル基、2-メチルブタン-1,4-
ジイル基等の分岐状アルカンジイル基が挙げられる。
f2の炭化水素基は、脂肪族炭化水素基及び芳香族炭化水素基を包含し、脂肪族炭化
水素基は、鎖式、環式及びこれらの組合せることにより形成される基を含む。脂肪族炭化
水素基としては、アルキル基、脂環式炭化水素基が好ましい。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブ
チル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基、n
-オクチル基及び2-エチルヘキシル基が挙げられる。
脂環式炭化水素基は、単環式であってもよいし、多環式であってもよい。単環式の脂環
式炭化水素基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロ
ヘキシル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基、
シクロオクチル基、シクロヘプチル基、シクロデシル基等のシクロアルキル基が挙げられ
る。多環式の脂環式炭化水素基としては、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、2-
アルキルアダマンタン-2-イル基、1-(アダマンタン-1-イル)アルカン-1-イ
ル基、ノルボルニル基、メチルノルボルニル基及びイソボルニル基が挙げられる。
f2のフッ素原子を有する炭化水素基としては、フッ素原子を有するアルキル基、フ
ッ素原子を有する脂環式炭化水素基等が挙げられる。
フッ素原子を有するアルキル基としては、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基
、1,1-ジフルオロエチル基、2,2-ジフルオロエチル基、2,2,2-トリフルオ
ロエチル基、ペルフルオロエチル基、1,1,2,2-テトラフルオロプロピル基、1,
1,2,2,3,3-ヘキサフルオロプロピル基、ペルフルオロエチルメチル基、1-(
トリフルオロメチル)-1,2,2,2-テトラフルオロエチル基、ペルフルオロプロピ
ル基、1,1,2,2-テトラフルオロブチル基、1,1,2,2,3,3-ヘキサフル
オロブチル基、1,1,2,2,3,3,4,4-オクタフルオロブチル基、ペルフルオ
ロブチル基、1,1-ビス(トリフルオロ)メチル-2,2,2-トリフルオロエチル基
、2-(ペルフルオロプロピル)エチル基、1,1,2,2,3,3,4,4-オクタフ
ルオロペンチル基、ペルフルオロペンチル基、1,1,2,2,3,3,4,4,5,5
-デカフルオロペンチル基、1,1-ビス(トリフルオロメチル)-2,2,3,3,3
-ペンタフルオロプロピル基、ペルフルオロペンチル基、2-(ペルフルオロブチル)エ
チル基、1,1,2,2,3,3,4,4,5,5-デカフルオロヘキシル基、1,1,
2,2,3,3,4,4,5,5,6,6-ドデカフルオロヘキシル基、ペルフルオロペ
ンチルメチル基及びペルフルオロヘキシル基等のフッ化アルキル基が挙げられる。
フッ素原子を有する脂環式炭化水素基としては、ペルフルオロシクロヘキシル基、ペル
フルオロアダマンチル基等のフッ化シクロアルキル基が挙げられる。
式(a4-2)におけるAf1としては、炭素数2~4のアルカンジイル基が好ましく
、エチレン基がより好ましい。
f1としては、炭素数1~6のフッ化アルキル基が好ましい。
Figure 0007144573000027
[式(a4-3)中、
f11は、水素原子又はメチル基を表す。
f11は、炭素数1~6のアルカンジイル基を表す。
f13は、フッ素原子を有していてもよい炭素数1~18の脂肪族炭化水素基を表す

f12は、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
f14は、フッ素原子を有していてもよい炭素数1~17の脂肪族炭化水素基を表す

ただし、Af13及びAf14の少なくとも1つは、フッ素原子を有する脂肪族炭化水
素基を表す。]
f11のアルカンジイル基としては、Af1のアルカンジイル基と同様の基が挙げら
れる。
f13の脂肪族炭化水素基は、鎖式及び環式の脂肪族炭化水素基、並びに、これらを
組合せることにより形成される2価の脂肪族炭化水素基が包含される。この脂肪族炭化水
素は、炭素-炭素不飽和結合を有していてもよいが、好ましくは飽和の脂肪族炭化水素基
である。
f13のフッ素原子を有していてもよい脂肪族炭化水素基としては、好ましくはフッ
素原子を有していてもよい脂肪族飽和炭化水素基が挙げられ、より好ましくはペルフルオ
ロアルカンジイル基が挙げられる。
フッ素原子を有していてもよい2価の鎖式の脂肪族炭化水素基としては、メチレン基、
エチレン基、プロパンジイル基、ブタンジイル基及びペンタンジイル基等のアルカンジイ
ル基;ジフルオロメチレン基、ペルフルオロエチレン基、ペルフルオロプロパンジイル基
、ペルフルオロブタンジイル基及びペルフルオロペンタンジイル基等のペルフルオロアル
カンジイル基等が挙げられる。
フッ素原子を有していてもよい2価の環式の脂肪族炭化水素基は、単環式及び多環式の
いずれを含む基でもよい。単環式の脂肪族炭化水素基としては、シクロヘキサンジイル基
及びペルフルオロシクロヘキサンジイル基等が挙げられる。多環式の2価の脂肪族炭化水
素基としては、アダマンタンジイル基、ノルボルナンジイル基、ペルフルオロアダマンタ
ンジイル基等が挙げられる。
f14の脂肪族炭化水素基としては、鎖式及び環式の脂肪族炭化水素基、並びに、こ
れらが組合せることにより形成される脂肪族炭化水素基が包含される。この脂肪族炭化水
素は、炭素-炭素不飽和結合を有していてもよいが、好ましくは飽和の脂肪族炭化水素基
である。
f14のフッ素原子を有していてもよい脂肪族炭化水素基は、好ましくはフッ素原子
を有していてもよい脂肪族飽和炭化水素基である。
フッ素原子を有していてもよい鎖式の脂肪族炭化水素基としては、トリフルオロメチル
基、ジフルオロメチル基、メチル基、ペルフルオロエチル基、1,1,1-トリフルオロ
エチル基、1,1,2,2-テトラフルオロエチル基、エチル基、ペルフルオロプロピル
基、1,1,1,2,2-ペンタフルオロプロピル基、プロピル基、ペルフルオロブチル
基、1,1,2,2,3,3,4,4-オクタフルオロブチル基、ブチル基、ペルフルオ
ロペンチル基、1,1,1,2,2,3,3,4,4-ノナフルオロペンチル基、ペンチ
ル基、ヘキシル基、ペルフルオロヘキシル基、ヘプチル基、ペルフルオロヘプチル基、オ
クチル基及びペルフルオロオクチル基等が挙げられる。
フッ素原子を有していてもよい環式の脂肪族炭化水素基は、単環式及び多環式のいずれ
でもよい。単環式の脂肪族炭化水素基を含む基としては、シクロプロピルメチル基、シク
ロプロピル基、シクロブチルメチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ペルフル
オロシクロヘキシル基が挙げられる。多環式の脂肪族炭化水素基を含む基としては、アダ
マンチル基、アダマンチルメチル基、ノルボルニル基、ノルボルニルメチル基、ペルフル
オロアダマンチル基、ペルフルオロアダマンチルメチル基等が挙げられる。
式(a4-3)において、Af11は、エチレン基であることが好ましい。
f13の脂肪族炭化水素基は、炭素数1~6の脂肪族炭化水素基であることが好まし
く、炭素数2~3の脂肪族炭化水素基であることがさらに好ましい。
f14の脂肪族炭化水素基としては、炭素数3~12の脂肪族炭化水素基が好ましく
、炭素数3~10の脂肪族炭化水素基がさらに好ましい。なかでも、Af14は、好まし
くは炭素数3~12の脂環式炭化水素基を含む基であり、より好ましくはシクロプロピル
メチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基及びアダマンチル基で
ある。
式(a4-2)で表される構造単位としては、以下に示す構造単位及び下記構造単位中
のRf1に相当するメチル基が水素原子に置き換わった構造単位が挙げられる。
Figure 0007144573000028
式(a4-3)で表される構造単位としては、以下に示す構造単位及び下記構造単位中
のRf11に相当するメチル基が水素原子に置き換わった構造単位が挙げられる。
Figure 0007144573000029
Figure 0007144573000030
構造単位(a4)としては、式(a4-4)で表される構造単位であってもよい。
Figure 0007144573000031
[式(a4-4)中、
f21は、水素原子又はメチル基を表す。
f21は、-(CHj1-、-(CHj2-O-(CHj3-又は-(
CHj4-CO-O-(CHj5-を表す。
j1~j5は、互いに独立に、1~6の整数を表す。
f22は、フッ素原子を有する炭素数1~10の炭化水素基を表す。]
f22のフッ素原子を有する炭化水素基としては、式(a4-2)におけるRf2
炭化水素基と同じものが挙げられる。Rf22は、フッ素原子を有する炭素数1~10の
アルキル基又はフッ素原子を有する炭素数1~10の脂環式炭化水素基であることが好ま
しく、フッ素原子を有する炭素数1~10のアルキル基であることがより好ましく、フッ
素原子を有する炭素数1~6のアルキル基であることがさらに好ましい。
式(a4-4)においては、Af21としては、-(CHj1-が好ましく、エチ
レン基又はメチレン基がより好ましく、メチレン基がさらに好ましい。
式(a4-4)で表される構造単位としては、例えば、以下の構造単位及び以下の式で
表される構造単位においてはRf21に相当するメチル基が水素原子に置き換わった構造単
位が挙げられる。
Figure 0007144573000032
<構造単位(a5)>
構造単位(a5)が有する非脱離炭化水素基としては、直鎖、分岐又は環状の炭化水素
基が挙げられる。なかでも、構造単位(a5)は、脂環式炭化水素基を含むことが好まし
い。
構造単位(a5)としては、例えば、式(a5-1)で表される構造単位が挙げられる

Figure 0007144573000033
[式(a5-1)中、
51は、水素原子又はメチル基を表す。
52は、炭素数3~18の脂環式炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基に含まれる
水素原子は炭素数1~8の脂肪族炭化水素基又はヒドロキシ基で置換されていてもよい。
ただし、L51との結合位置にある炭素原子に結合する水素原子は、炭素数1~8の脂肪
族炭化水素基で置換されない。
51は、単結合又は炭素数1~18の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素
基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。]
52の脂環式炭化水素基は、単環式及び多環式のいずれでもよい。単環式の脂環式炭
化水素基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基及び
シクロヘキシル基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、アダマン
チル基及びノルボルニル基等が挙げられる。
炭素数1~8の脂肪族炭化水素基は、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、
イソプロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、
ヘキシル基、オクチル基及び2-エチルヘキシル基等のアルキル基が挙げられる。
置換基を有した脂環式炭化水素基としては、3-ヒドロキシアダマンチル基、3-メチ
ルアダマンチル基などが挙げられる。
52は、好ましくは無置換の炭素数3~18の脂環式炭化水素基であり、より好まし
くはアダマンチル基、ノルボルニル基又はシクロヘキシル基である。
51の2価の飽和炭化水素基としては、2価の脂肪族飽和炭化水素基及び2価の脂環
式飽和炭化水素基が挙げられ、好ましくは2価の脂肪族飽和炭化水素基が挙げられる。
2価の脂肪族飽和炭化水素基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロパンジ
イル基、ブタンジイル基及びペンタンジイル基等のアルカンジイル基が挙げられる。
2価の脂環式飽和炭化水素基は、単環式及び多環式のいずれでもよい。単環式の脂環式
飽和炭化水素基としては、シクロペンタンジイル基及びシクロヘキサンジイル基等のシク
ロアルカンジイル基が挙げられる。多環式の2価の脂環式飽和炭化水素基としては、アダ
マンタンジイル基及びノルボルナンジイル基等が挙げられる。
飽和炭化水素基に含まれるメチレン基が、酸素原子又はカルボニル基で置き換わった基
としては、例えば、式(L1-1)~式(L1-4)で表される基が挙げられる。下記式
中、*は酸素原子との結合手を表す。
Figure 0007144573000034
[式(L1-1)中、
x1は、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
x1は、炭素数1~16の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
x2は、単結合又は炭素数1~15の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
ただし、Lx1及びLx2の合計炭素数は、16以下である。
式(L1-2)中、
x3は、炭素数1~17の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
x4は、単結合又は炭素数1~16の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
ただし、Lx3及びLx4の合計炭素数は、17以下である。
式(L1-3)中、
x5は、炭素数1~15の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
x6及びLx7は、互いに独立に、単結合又は炭素数1~14の2価の脂肪族飽和炭
化水素基を表す。
ただし、Lx5~Lx7の合計炭素数は、15以下である。
式(L1-4)中、
x8及びLx9は、互いに独立に、単結合又は炭素数1~12の2価の脂肪族飽和炭
化水素基を表す。
x1は、炭素数3~15の2価の脂環式飽和炭化水素基を表す。
ただし、Lx8、Lx9及びWx1の合計炭素数は、15以下である。]
x1は、好ましくは炭素数1~8の2価の脂肪族飽和炭化水素基であり、より好まし
くはメチレン基又はエチレン基である。
x2は、好ましくは単結合又は炭素数1~8の2価の脂肪族飽和炭化水素基であり、
より好ましくは単結合である。
x3は、好ましくは炭素数1~8の2価の脂肪族飽和炭化水素基である。
x4は、好ましくは単結合又は炭素数1~8の2価の脂肪族飽和炭化水素基である。
x5は、好ましくは炭素数1~8の2価の脂肪族飽和炭化水素基であり、より好まし
くはメチレン基又はエチレン基である。
x6は、好ましくは単結合又は炭素数1~8の2価の脂肪族飽和炭化水素基であり、
より好ましくはメチレン基又はエチレン基である。
x7は、好ましくは単結合又は炭素数1~8の2価の脂肪族飽和炭化水素基である。
x8は、好ましくは単結合又は炭素数1~8の2価の脂肪族飽和炭化水素基であり、
より好ましくは単結合又はメチレン基である。
x9は、好ましくは単結合又は炭素数1~8の2価の脂肪族飽和炭化水素基であり、
より好ましくは単結合又はメチレン基である。
x1は、好ましくは炭素数3~10の2価の脂環式飽和炭化水素基であり、より好ま
しくはシクロヘキサンジイル基又はアダマンタンジイル基である。
式(L1-1)で表される基としては、例えば、以下に示す2価の基が挙げられる。
Figure 0007144573000035
式(L1-2)で表される基としては、例えば、以下に示す2価の基が挙げられる。
Figure 0007144573000036
式(L1-3)で表される基としては、例えば、以下に示す2価の基が挙げられる。
Figure 0007144573000037
式(L1-4)で表される基としては、例えば、以下に示す2価の基が挙げられる。
Figure 0007144573000038
51は、好ましくは単結合又は式(L1-1)で表される基である。
構造単位(a5-1)としては、以下に示す構造単位及び下記構造単位中のR51に相当
するメチル基が水素原子に置き換わった構造単位等が挙げられる。
Figure 0007144573000039
<樹脂(A)>
樹脂(A)は、酸不安定基を有する構造単位(以下「構造単位(a1)」という場合が
ある)を有する。「酸不安定基」は、脱離基を有し、酸との接触により脱離基が脱離して
、親水性基(例えば、ヒドロキシ基又はカルボキシ基)を形成する基を意味する。
樹脂(A)は、さらに、構造単位(a1)以外の構造単位を含んでいることが好ましい
。構造単位(a1)以外の構造単位としては、構造単位(s)、その他の構造単位(以下
「構造単位(t)」という場合がある)及びその他の公知のモノマーに由来する構造単位
等が挙げられる。
<構造単位(a1)>
構造単位(a1)は、酸不安定基を有するモノマー(以下「モノマー(a1)」という
場合がある)から導かれる。構造単位(a1)に含まれる酸不安定基としては、下記の基
(1)及び/又は基(2)が好ましい。
Figure 0007144573000040
[式(1)中、Ra1~Ra3は、それぞれ独立に、炭素数1~8のアルキル基、炭素数3
~20の脂環式炭化水素基又はこれらを組み合わせた基を表すか、Ra1及びRa2は互いに
結合してそれらが結合する炭素原子とともに炭素数3~20の2価の脂環式炭化水素基を
形成する。
naは、0又は1を表す。
*は結合手を表す。]
Figure 0007144573000041
[式(2)中、Ra1’及びRa2’は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1~12の
炭化水素基を表し、Ra3’は、炭素数1~20の炭化水素基を表すか、Ra2’及びRa3’
は互いに結合してそれらが結合する炭素原子及びXとともに炭素数3~20の2価の複素
環基を形成し、該炭化水素基及び該2価の複素環基に含まれる-CH2-は、-O-又は
-S-で置き換わってもよい。
Xは、酸素原子又は硫黄原子を表す。
*は結合手を表す。]
a1~Ra3のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、n-ブチル基、
n-ペンチル基、n-ヘキシル基、n-ヘプチル基、n-オクチル基等が挙げられる。
a1~Ra3の脂環式炭化水素基としては、単環式及び多環式のいずれでもよい。単環式
の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘ
プチル基、シクロオクチル基等のシクロアルキル基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水
素基としては、例えば、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基及び下
記の基(*は結合手を表す。)等が挙げられる。Ra1~Ra3の脂環式炭化水素基は、好ま
しくは炭素数3~16である。
Figure 0007144573000042
アルキル基と脂環式炭化水素基とを組み合わせた基としては、例えば、メチルシクロヘ
キシル基、ジメチルシクロへキシル基、メチルノルボルニル基、メチルアダマンチル基、
シクロヘキシルメチル基、メチルシクロヘキシルメチル基、アダマンチルメチル基、ノル
ボルニルメチル基等が挙げられる。
naは、好ましくは0である。
a1及びRa2が互いに結合して2価の脂環式炭化水素基を形成する場合の-C(Ra1
(Ra2)(Ra3)としては、例えば、下記の基が挙げられる。2価の脂環式炭化水素基は
、好ましくは炭素数3~12の脂環式炭化水素基である。*は-O-との結合手を表す。
Figure 0007144573000043
a1'~Ra3'の炭化水素基としては、例えば、アルキル基、脂環式炭化水素基、芳香族
炭化水素基及びこれらを組み合わせることにより形成される基等が挙げられる。
アルキル基及び脂環式炭化水素基は、上記と同様のものが挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、p-メチルフェ
ニル基、p-tert-ブチルフェニル基、p-アダマンチルフェニル基、トリル基、キ
シリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、フェナントリル基、2,6-ジエチ
ルフェニル基、2-メチル-6-エチルフェニル等のアリール基等が挙げられる。
a2'及びRa3'が互いに結合してそれらが結合する炭素原子及びXとともに形成する2
価の複素環基としては、下記の基が挙げられる。*は、結合手を表す。
Figure 0007144573000044
式(1)で表される基としては、例えば、1,1-ジアルキルアルコキシカルボニル基
(式(1)中においてRa1~Ra3がアルキル基である基、好ましくはtert-ブトキシ
カルボニル基)、2-アルキルアダマンタン-2-イルオキシカルボニル基(式(1)中
、Ra1、Ra2及びこれらが結合する炭素原子がアダマンチル基を形成し、Ra3がアルキル
基である基)及び1-(アダマンタン-1-イル)-1-アルキルアルコキシカルボニル
基(式(1)中、Ra1及びRa2がアルキル基であり、Ra3がアダマンチル基である基)等
が挙げられる。
a1'及びRa2'のうち、少なくとも1つは水素原子であることが好ましい。
式(2)で表される基の具体例としては、以下の基が挙げられる。*は結合手を表す。
Figure 0007144573000045
モノマー(a1)は、好ましくは、酸不安定基とエチレン性不飽和結合とを有するモノ
マー、より好ましくは酸不安定基を有する(メタ)アクリル系モノマーである。
酸不安定基を有する(メタ)アクリル系モノマーのうち、好ましくは、炭素数5~20
の脂環式炭化水素基を有するものが挙げられる。脂環式炭化水素基のような嵩高い構造を
有するモノマー(a1)に由来する構造単位を有する樹脂(A)をレジスト組成物に使用
すれば、レジストパターンの解像度を向上させることができる。
樹脂(A)において、構造単位(a1)の含有率は、樹脂(A)の全構造単位に対して
、好ましくは30~90モル%であり、より好ましくは35~85モル%であり、さらに
好ましくは40~80モル%である。
式(1)で表される基を有する(メタ)アクリル系モノマーに由来する構造単位として
、好ましくは、式(a1-0)で表される構造単位、式(a1-1)で表される構造単位
又は式(a1-2)で表される構造単位が挙げられる。これらは単独で使用してもよく、
2種以上を併用してもよい。本明細書では、式(a1-0)で表される構造単位、式(a
1-1)で表される構造単位及び式(a1-2)で表される構造単位を、それぞれ構造単
位(a1-0)、構造単位(a1-1)及び構造単位(a1-2)と、構造単位(a1-
0)を誘導するモノマー、構造単位(a1-1)を誘導するモノマー及び構造単位(a1
-2)を誘導するモノマーを、それぞれモノマー(a1-0)、モノマー(a1-1)及
びモノマー(a1-2)という場合がある。
Figure 0007144573000046
[式(a1-0)中、
a01は、酸素原子又は-O-(CH2k01-CO-O-を表し、k01は1~7の
整数を表し、*はカルボニル基との結合手を表す。
a01は、水素原子又はメチル基を表す。
a02、Ra03及びRa04は、それぞれ独立に、炭素数1~8のアルキル基、炭素数3~
18の脂環式炭化水素基又はこれらを組み合わせた基を表す。]
Figure 0007144573000047
[式(a1-1)及び式(a1-2)中、
a1及びLa2は、それぞれ独立に、-O-又は-O-(CH2k1-CO-O-を表
し、k1は1~7の整数を表し、*は-CO-との結合手を表す。
a4及びRa5は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。
a6及びRa7は、それぞれ独立に、炭素数1~8のアルキル基、炭素数3~18の脂環
式炭化水素基又はこれらを組み合わせることにより形成される基を表す。
m1は0~14の整数を表す。
n1は0~10の整数を表す。
n1’は0~3の整数を表す。]
a01は、好ましくは、酸素原子又は-O-(CH2k01-CO-O-であり(但し
k01は、好ましくは1~4の整数、より好ましくは1である。)、より好ましくは酸素
原子である。
a02、Ra03及びRa04のアルキル基、脂環式炭化水素基及びこれらを組み合わせた基
としては、式(1)のRa1~Ra3で挙げた基と同様の基が挙げられる。
a02、Ra03及びRa04のアルキル基は、好ましくは炭素数1~6のアルキル基である

a02、Ra03及びRa04の脂環式炭化水素基は、好ましくは炭素数3~8、より好まし
くは3~6の脂肪族炭化水素基である。
アルキル基と脂環式炭化水素基とを組み合わせた基は、これらアルキル基と脂環式炭化
水素基とを組み合わせた合計炭素数が、18以下であることが好ましい。このような基と
しては、例えば、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、メチルノルボル
ニル基、メチルアダマンチル基、シクロヘキシルメチル基、メチルシクロへキシルメチル
基、アダマンチルメチル基、ノルボルニルメチル基等が挙げられる。
a02及びRa03は、好ましくは炭素数1~6のアルキル基であり、より好ましくはメチ
ル基又はエチル基である。
a04は、好ましくは炭素数1~6のアルキル基又は炭素数5~12の脂環式炭化水素
基であり、より好ましくはメチル基、エチル基、シクロヘキシル基又はアダマンチル基で
ある。
a1及びLa2は、好ましくは、-O-又は-O-(CH2k1’-CO-O-であり
(但し、k1’は、1~4の整数であり、好ましくは1である)、より好ましくは-O-
である。
a4及びRa5は、好ましくはメチル基である。
a6及びRa7のアルキル基、脂環式炭化水素基及びこれらを組み合わせることにより形
成される基は、式(1)のRa1~Ra3で挙げた基と同様の基が挙げられる。
a6及びRa7のアルキル基は、好ましくは炭素数1~6のアルキル基である。
a6及びRa7の脂環式炭化水素基は、好ましくは炭素数3~8、より好ましくは3~6
の脂環式炭化水素基以下である。
m1は、好ましくは0~3の整数、より好ましくは0又は1である。
n1は、好ましくは0~3の整数、より好ましくは0又は1である。
n1’は好ましくは0又は1である。
構造単位(a1-0)としては、例えば、式(a1-0-1)~式(a1-0-12)
のいずれかで表される構造単位が好ましく、式(a1-0-1)~式(a1-0-10)
のいずれかで表される構造単位がより好ましい。
Figure 0007144573000048
Figure 0007144573000049
上記の構造単位において、Ra01に相当するメチル基が水素原子に置き換わった構造単
位も、構造単位(a1-0)の具体例として挙げることができる。
モノマー(a1-1)としては、例えば、特開2010-204646号公報に記載さ
れたモノマーが挙げられる。中でも、式(a1-1-1)~式(a1-1-8)のいずれ
かで表されるモノマーが好ましく、式(a1-1-1)~式(a1-1-4)のいずれか
で表されるモノマーがより好ましい。
Figure 0007144573000050
モノマー(a1-2)としては、1-メチルシクロペンタン-1-イル(メタ)アクリ
レート、1-エチルシクロペンタン-1-イル(メタ)アクリレート、1-メチルシクロ
ヘキサン-1-イル(メタ)アクリレート、1-エチルシクロヘキサン-1-イル(メタ
)アクリレート、1-エチルシクロヘプタン-1-イル(メタ)アクリレート、1-エチ
ルシクロオクタン-1-イル(メタ)アクリレート、1-イソプロピルシクロペンタン-
1-イル(メタ)アクリレート、1-イソプロピルシクロヘキサン-1-イル(メタ)ア
クリレート等が挙げられる。式(a1-2-1)~式(a1-2-12)のいずれかで表
されるモノマーが好ましく、式(a1-2-3)、式(a1-2-4)、式(a1-2-
9)又は式(a1-2-10)で表されるモノマーがより好ましく、式(a1-2-3)
又は式(a1-2-9)で表されるモノマーがさらに好ましい。
Figure 0007144573000051
Figure 0007144573000052
樹脂(A)が構造単位(a1-0)及び/又は構造単位(a1-1)及び/又は構造単
位(a1-2)を含む場合、これらの合計含有率は、樹脂(A)の全構造単位に対して、
通常10~95モル%であり、好ましくは15~90モル%であり、より好ましくは20
~85モル%である。
式(2)で表される基を有する(メタ)アクリル系モノマーに由来する構造単位として
は、式(a1-5)で表される構造単位(以下「構造単位(a1-5)」という場合があ
る)も挙げられる。
Figure 0007144573000053
式(a1-5)中、
a8は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1~6のアルキル基、水素原子又はハロゲ
ン原子を表す。
a1は、単結合又は*-(CH2h3-CO-L54-を表し、h3は1~4の整数を表
し、*は、L51との結合手を表す。
51、L52、L53及びL54は、それぞれ独立に、-O-又は-S-を表す。
s1は、1~3の整数を表す。
s1’は、0~3の整数を表す。
ハロゲン原子としては、フッ素原子及び塩素原子が挙げられ、フッ素原子が好ましい。
ハロゲン原子を有してもよい炭素数1~6のアルキル基としては、メチル基、エチル基
、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、フルオロ
メチル基及びトリフルオロメチル基が挙げられる。
式(a1-5)においては、Ra8は、水素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基が
好ましい。
51は、酸素原子が好ましい。
52及びL53は、一方が-O-、他方が-S-であることが好ましい。
s1は、1が好ましい。
s1’は、0~2の整数が好ましい。
a1は、単結合又は*-CH2-CO-O-が好ましい。*はL51との結合手を表す。
構造単位(a1-5)を導くモノマーとしては、例えば、特開2010-61117号
公報に記載されたモノマーが挙げられる。中でも、式(a1-5-1)~式(a1-5-
4)でそれぞれ表されるモノマーが好ましく、式(a1-5-1)又は式(a1-5-2
)で表されるモノマーがより好ましい。
Figure 0007144573000054
樹脂(A)が、構造単位(a1-5)を有する場合、その含有率は、樹脂(A)の全構
造単位に対して、1~50モル%が好ましく、3~45モル%がより好ましく、5~40
モル%がさらに好ましい。
構造単位(a1)としては、さらに、以下の構造単位も挙げられる。
Figure 0007144573000055
Figure 0007144573000056
樹脂(A)中の酸不安定基を有する構造単位(a)としては、構造単位(a1-0)、
構造単位(a1-1)、構造単位(a1-2)及び構造単位(a1-5)からなる群から
選ばれる少なくとも一種以上が好ましく、少なくとも二種以上がより好ましく、構造単位
(a1-1)及び構造単位(a1-2)の組み合わせ、構造単位(a1-1)及び構造単
位(a1-5)の組み合わせがさらにより好ましい。
〈構造単位(s)〉
構造単位(s)は、酸不安定基を有さないモノマー(以下「モノマー(s)」という場
合がある)から導かれる。モノマー(s)は、レジスト分野で公知の酸不安定基を有さな
いモノマーを使用できる。
構造単位(s)としては、ヒドロキシ基又はラクトン環を有し、かつ酸不安定基を有さ
ない構造単位が好ましい。ヒドロキシ基を有し、かつ酸不安定基を有さない構造単位(以
下「構造単位(a2)」という場合がある)及び/又はラクトン環を有し、かつ酸不安定
基を有さない構造単位(以下「構造単位(a3)」という場合がある)を有する樹脂を本
発明のレジスト組成物に使用すれば、レジストパターンの解像度及び基板との密着性を向
上させることができる。
〈構造単位(a2)〉
構造単位(a2)が有するヒドロキシ基は、アルコール性ヒドロキシ基でも、フェノー
ル性ヒドロキシ基でもよい。
本発明のレジスト組成物からレジストパターンを製造するとき、露光光源としてKrF
エキシマレーザ(248nm)、電子線又はEUV(超紫外光)等の高エネルギー線を用
いる場合には、構造単位(a2)として、フェノール性ヒドロキシ基を有する構造単位(
a2)を用いることが好ましい。また、ArFエキシマレーザ(193nm)等を用いる
場合には、構造単位(a2)として、アルコール性ヒドロキシ基を有する構造単位(a2
)が好ましく、構造単位(a2-1)を用いることがより好ましい。構造単位(a2)と
しては、1種を単独で含んでいてもよく、2種以上を含んでいてもよい。
フェノール性ヒドロキシ基有する構造単位(a2)としては、式(a2-0)で表され
る構造単位(以下「構造単位(a2-0)」という場合がある。)が挙げられる。
Figure 0007144573000057
[式(a2-0)中、
a30は、水素原子、ハロゲン原子又はハロゲン原子を有してもよい炭素数1~6のア
ルキル基を表す。
a31は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1~6のアルキル基、炭素数1~6の
アルコキシ基、炭素数2~4のアシル基、炭素数2~4のアシルオキシ基、アクリロイル
オキシ基又はメタクリロイルオキシ基を表す。
maは0~4の整数を表す。maが2以上の整数である場合、複数のRa31は互いに同
一であっても異なってもよい。]
炭素数1~6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、n
-ペンチル基、n-ヘキシル基等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子及び臭素原子等が挙げられる。
ハロゲン原子を有してもよい炭素数1~6のアルキル基としては、トリフルオロメチル
基、ジフルオロメチル基、メチル基、ペルフルオロエチル基、1,1,1-トリフルオロ
エチル基、1,1,2,2-テトラフルオロエチル基、エチル基、ペルフルオロプロピル
基、1,1,1,2,2-ペンタフルオロプロピル基、プロピル基、ペルフルオロブチル
基、1,1,2,2,3,3,4,4-オクタフルオロブチル基、ブチル基、ペルフルオ
ロペンチル基、1,1,1,2,2,3,3,4,4-ノナフルオロペンチル基、n-ペ
ンチル基、n-ヘキシル基、n-ペルフルオロヘキシル基等が挙げられる。Ra30は、水
素原子又は炭素数1~4のアルキル基が好ましく、水素原子、メチル基又はエチル基がよ
り好ましく、水素原子又はメチル基がさらに好ましい。
a31のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基
、ペンチルオキシ基及びヘキシルオキシ基等が挙げられる。なかでも、炭素数1~4のア
ルコキシ基が好ましく、メトキシ基又はエトキシ基がより好ましく、メトキシ基がさらに
好ましい。
アシル基としては、アセチル基、プロピオニル基及びブチリル基が挙げられる。
アシルオキシ基としては、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ
基等が挙げられる。
maは0、1又は2が好ましく、0又は1がより好ましく、0がさらに好ましい。
構造単位(a2-0)を誘導するモノマーとしては、例えば、特開2010-2046
34号公報に記載されているモノマーが挙げられる。
中でも、構造単位(a2-0)としては、式(a2-0-1)、式(a2-0-2)、
式(a2-0-3)及び式(a2-0-4)でそれぞれ表されるものが好ましく、式(a
2-0-1)又は式(a2-0-2)で表されるものがより好ましい。
Figure 0007144573000058
構造単位(a2-0)を含む樹脂(A)は、構造単位(a2-0)を誘導するモノマー
が有するフェノール性ヒドロキシ基を保護基で保護したモノマーを用いて重合反応を行い
、その後脱保護処理することにより製造できる。ただし、脱保護処理を行う際には、構造
単位(a1)が有する酸不安定基を著しく損なわないようにして行う必要がある。このよ
うな保護基としては、アセチル基等が挙げられる。
樹脂(A)が、フェノール性ヒドロキシ基を有する構造単位(a2-0)を有する場合
、その含有率は、樹脂(A)の全構造単位に対して、5~95モル%が好ましく、10~
80モル%がより好ましく、15~80モル%がさらに好ましい。
アルコール性ヒドロキシ基を有する構造単位(a2)としては、式(a2-1)で表さ
れる構造単位(以下「構造単位(a2-1)」という場合がある。)が挙げられる。
Figure 0007144573000059
式(a2-1)中、
a3は、-O-又は-O-(CH2k2-CO-O-を表す。
k2は1~7の整数を表す。*は-CO-との結合手を表す。
a14は、水素原子又はメチル基を表す。
a15及びRa16は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基又はヒドロキシ基を表す。
o1は、0~10の整数を表す。
式(a2-1)では、La3は、好ましくは、-O-、-O-(CH2f1-CO-O-
であり(前記f1は、1~4の整数である)、より好ましくは-O-である。
a14は、好ましくはメチル基である。
a15は、好ましくは水素原子である。
a16は、好ましくは水素原子又はヒドロキシ基である。
o1は、好ましくは0~3の整数、より好ましくは0又は1である。
構造単位(a2-1)を誘導するモノマーとしては、例えば、特開2010-2046
46号公報に記載されたモノマーが挙げられる。式(a2-1-1)~式(a2-1-6
)のいずれかで表されるモノマーが好ましく、式(a2-1-1)~式(a2-1-4)
のいずれかで表されるモノマーがより好ましく、式(a2-1-1)又は式(a2-1-
3)で表されるモノマーがさらに好ましい。
Figure 0007144573000060
樹脂(A)が構造単位(a2-1)を含む場合、その含有率は、樹脂(A)の全構造単
位に対して、通常1~45モル%であり、好ましくは1~40モル%であり、より好まし
くは1~35モル%であり、さらに好ましくは2~20モル%である。
〈構造単位(a3)〉
構造単位(a3)が有するラクトン環は、β-プロピオラクトン環、γ-ブチロラクト
ン環、δ-バレロラクトン環のような単環でもよく、単環式のラクトン環と他の環との縮
合環でもよい。好ましくは、γ-ブチロラクトン環、アダマンタンラクトン環又はγ-ブ
チロラクトン環構造を含む橋かけ環が挙げられる。
構造単位(a3)は、好ましくは、式(a3-1)、式(a3-2)、式(a3-3)
又は式(a3-4)で表される構造単位である。これらの1種を単独で含有してもよく、
2種以上を含有してもよい。
Figure 0007144573000061
[式(a3-1)中、
a4は、-O-又は-O-(CH2k3-CO-O-(k3は1~7の整数を表す。
)で表される基を表す。*はカルボニル基との結合手を表す。
a18は、水素原子又はメチル基を表す。
a21は、炭素数1~4の脂肪族炭化水素基を表す。
p1は0~5の整数を表す。p1が2以上のとき、複数のRa21は互いに同一又は相異
なる。
式(a3-2)中、
a5は、-O-又は-O-(CH2k3-CO-O-(k3は1~7の整数を表す。
)で表される基を表す。*はカルボニル基との結合手を表す。
a19は、水素原子又はメチル基を表す。
a22は、カルボキシ基、シアノ基又は炭素数1~4の脂肪族炭化水素基を表す。
q1は、0~3の整数を表す。q1が2以上のとき、複数のRa22は互いに同一又は相
異なる。
式(a3-3)中、
a6は、-O-又は-O-(CH2k3-CO-O-(k3は1~7の整数を表す。
)で表される基を表す。*はカルボニル基との結合手を表す。
a20は、水素原子又はメチル基を表す。
a23は、カルボキシ基、シアノ基又は炭素数1~4の脂肪族炭化水素基を表す。
r1は、0~3の整数を表す。r1が2以上のとき、複数のRa23は互いに同一又は相
異なる。
式(a3-4)中、
a24は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1~6のアルキル基、水素原子又はハロ
ゲン原子を表す。
a25は、カルボキシ基、シアノ基又は炭素数1~4の脂肪族炭化水素基を表す。
w1は、0~3の整数を表す。w1が2以上のとき、複数のRa25は互いに同一又は
相異なる。
a7は、-O-、-O-La8-O-、-O-La8-CO-O-、-O-La8-C
O-O-La9-CO-O-又は-O-La8-O-CO-La9-O-を表す。
*はカルボニル基との結合手を表す。
a8及びLa9は、互いに独立に、炭素数1~6のアルカンジイル基を表す。]
a21、Ra22、Ra23及びRa25の脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基
、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基及びtert-ブ
チル基等のアルキル基が挙げられる。
a24のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙
げられる。
a24のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基
、n-ブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基及びn-ヘキ
シル基等が挙げられ、好ましくは炭素数1~4のアルキル基であり、より好ましくはメチ
ル基又はエチル基である。
a24のハロゲン原子を有するアルキル基としては、トリフルオロメチル基、ペルフル
オロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブ
チル基、ペルフルオロsec-ブチル基、ペルフルオロtert-ブチル基、ペルフルオ
ロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基、トリクロロメチル基、トリブロモメチル基、ト
リヨードメチル基等が挙げられる。
a8及びLa9のアルカンジイル基としては、メチレン基、エチレン基、プロパン-1,
3-ジイル基、プロパン-1,2-ジイル基、ブタン-1,4-ジイル基、ペンタン-1
,5-ジイル基、ヘキサン-1,6-ジイル基、ブタン-1,3-ジイル基、2-メチル
プロパン-1,3-ジイル基、2-メチルプロパン-1,2-ジイル基、ペンタン-1,
4-ジイル基及び2-メチルブタン-1,4-ジイル基等が挙げられる。
式(a3-1)~式(a3-3)において、La4~La6は、それぞれ独立に、好ましく
は、-O-又は、k3が1~4の整数である*-O-(CH2k3-CO-O-で表され
る基、より好ましくは-O-及び、*-O-CH2-CO-O-、さらに好ましくは酸素
原子である。
a18~Ra21は、好ましくはメチル基である。
a22及びRa23は、それぞれ独立に、好ましくはカルボキシ基、シアノ基又はメチル基
である。
p1、q1及びr1は、それぞれ独立に、好ましくは0~2の整数であり、より好まし
くは0又は1である。
式(a3-4)において、
a24は、好ましくは、水素原子又は炭素数1~4のアルキル基であり、より好ましく
は、水素原子、メチル基又はエチル基であり、さらに好ましくは、水素原子又はメチル基
である。
a7は、好ましくは、-O-又は-O-La8-CO-O-であり、より好ましくは、
-O-、-O-CH2-CO-O-又は-O-C24-CO-O-である。
a25は、好ましくはカルボキシ基、シアノ基又はメチル基である。
w1は、好ましくは0~2の整数であり、より好ましくは0又は1である。
特に、式(a3-4)は、式(a3-4)’が好ましい。
Figure 0007144573000062
(式中、Ra24、La7は、上記と同じ意味を表す。)
構造単位(a3)を導くモノマーとしては、特開2010-204646号公報に記載
されたモノマー、特開2000-122294号公報に記載されたモノマー、特開201
2-41274号公報に記載されたモノマーが挙げられる。構造単位(a3)としては、
式(a3-1-1)~式(a3-1-4)、式(a3-2-1)~式(a3-2-4)、
式(a3-3-1)~式(a3-3-4)及び式(a3-4-1)~式(a3-4-6)
のいずれかで表される構造単位が好ましく、式(a3-1-1)、式(a3-1-2)及
び式(a3-2-3)~式(a3-2-4)のいずれかで表される構造単位がより好まし
く、式(a3-1-1)又は式(a3-2-3)で表される構造単位がさらに好ましい。
Figure 0007144573000063
Figure 0007144573000064
以下の式(a3-4-1)~式(a3-4-6)で表される構造単位においては、Ra2
4に相当するメチル基が水素原子に置き換わった化合物も、構造単位(a3-4)の具体
例として挙げることができる。
Figure 0007144573000065
Figure 0007144573000066
樹脂(A)が構造単位(a3)を含む場合、その含有率は、樹脂(A)の全構造単位に
対して、通常5~70モル%であり、好ましくは10~65モル%であり、より好ましく
は10~60モル%である。
また、構造単位(a3-1)、構造単位(a3-2)、構造単位(a3-3)及び構造
単位(a3-4)の含有率は、それぞれ、樹脂(A)の全構造単位に対して、5~60モ
ル%が好ましく、5~50モル%がより好ましく、10~50モル%がさらに好ましい。
〈その他の構造単位(t)〉
構造単位(t)としては、構造単位(a2)及び構造単位(a3)以外に上述した構造
単位(a4)及び構造単位(a5)などが挙げられる。
樹脂(A)が、構造単位(a4)を有する場合、その含有率は、樹脂(A)の全構造単
位に対して、1~20モル%が好ましく、2~15モル%がより好ましく、3~10モル
%がさらに好ましい。
樹脂(A)が、構造単位(a5)を有する場合、その含有率は、樹脂(A)の全構造単
位に対して、1~30モル%が好ましく、2~20モル%がより好ましく、3~15モル
%がさらに好ましい。
樹脂(A)は、好ましくは、構造単位(a1)と構造単位(s)とからなる樹脂、すな
わち、モノマー(a1)とモノマー(s)との共重合体である。
構造単位(s)は、好ましくは構造単位(a2)及び構造単位(a3)の少なくとも一
種である。構造単位(a2)は、好ましくは式(a2-1)で表される構造単位である。
構造単位(a3)は、好ましくはγ-ブチロラクトン環、γ-ブチロラクトン環構造を含
む橋かけ環又はアダマンタンラクトン環で表される構造単位の少なくとも一種である。
樹脂(A)を構成する各構造単位は、1種のみ又は2種以上を組み合わせて用いてもよ
く、これら構造単位を誘導するモノマーを用いて、公知の重合法(例えばラジカル重合法
)によって製造することができる。樹脂(A)が有する各構造単位の含有率は、重合に用
いるモノマーの使用量で調整できる。
樹脂(A)の重量平均分子量は、好ましくは、2,000以上(より好ましくは2,5
00以上、さらに好ましくは3,000以上)、50,000以下(より好ましくは30
,000以下、さらに好ましくは15,000以下)である。なお、重量平均分子量は、
ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより求めた値である。
レジスト組成物における樹脂(X)含有量は、樹脂(A)100質量部に対して、好ま
しくは1~60質量部であり、より好ましくは1~50質量部であり、さらに好ましくは
1~40質量部であり、特に好ましくは2~30質量部である。
樹脂(A)と樹脂(X)との合計含有率は、レジスト組成物の固形分に対して、80質
量%以上99質量%以下が好ましい。レジスト組成物の固形分及びこれに対する樹脂の含
有率は、液体クロマトグラフィー又はガスクロマトグラフィー等の公知の分析手段で測定
することができる。
<酸発生剤(B)>
酸発生剤は、非イオン系とイオン系とに分類されるが、本発明のレジスト組成物の酸発
生剤(B)は、いずれを用いてもよい。非イオン系酸発生剤としては、有機ハロゲン化物
、スルホネートエステル類(例えば2-ニトロベンジルエステル、芳香族スルホネート、
オキシムスルホネート、N-スルホニルオキシイミド、スルホニルオキシケトン、ジアゾ
ナフトキノン 4-スルホネート)、スルホン類(例えばジスルホン、ケトスルホン、ス
ルホニルジアゾメタン)等が挙げられる。イオン系酸発生剤としては、オニウムカチオン
を含むオニウム塩(例えばジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニ
ウム塩)が代表的である。オニウム塩のアニオンとしては、スルホン酸アニオン、スルホ
ニルイミドアニオン、スルホニルメチドアニオン等が挙げられる。
酸発生剤(B)としては、特開昭63-26653号、特開昭55-164824号、
特開昭62-69263号、特開昭63-146038号、特開昭63-163452号
、特開昭62-153853号、特開昭63-146029号、米国特許第3,779,
778号、米国特許第3,849,137号、独国特許第3914407号、欧州特許第
126,712号等に記載の放射線によって酸を発生する化合物を使用することができる
。また、公知の方法で製造した化合物を使用してもよい。酸発生剤(B)は、1種を単独
で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
酸発生剤(B)は、好ましくはフッ素含有酸発生剤であり、より好ましくは式(B1)
で表される塩(以下「酸発生剤(B1)」という場合がある)である。
Figure 0007144573000067
[式(B1)中、
及びQは、互いに独立に、フッ素原子又は炭素数1~6のペルフルオロアルキル
基を表す。
b1は、炭素数1~24の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭化水素基に
含まれる-CH-は、-O-又は-CO-に置き換わっていてもよく、該2価の飽和炭
化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基で置換されていてもよい。
Yは、置換基を有していてもよいメチル基又は置換基を有していてもよい炭素数3~1
8の1価の脂環式炭化水素基を表し、該メチル基及び該1価の脂環式炭化水素基に含まれ
る-CH-は、-O-、-SO-又は-CO-に置き換わっていてもよい。
は、有機カチオンを表す。]
及びQのペルフルオロアルキル基としては、トリフルオロメチル基、ペルフルオ
ロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブチ
ル基、ペルフルオロsec-ブチル基、ペルフルオロtert-ブチル基、ペルフルオロ
ペンチル基及びペルフルオロヘキシル基等が挙げられる。
及びQは、互いに独立に、フッ素原子又はトリフルオロメチル基であることが好
ましく、ともにフッ素原子であることがより好ましい。
b1の2価の飽和炭化水素基としては、直鎖状アルカンジイル基、分岐状アルカンジ
イル基、単環式又は多環式の2価の脂環式飽和炭化水素基が挙げられ、これらの基のうち
2種以上を組合せることにより形成される基でもよい。
具体的には、メチレン基、エチレン基、プロパン-1,3-ジイル基、ブタン-1,4
-ジイル基、ペンタン-1,5-ジイル基、ヘキサン-1,6-ジイル基、ヘプタン-1
,7-ジイル基、オクタン-1,8-ジイル基、ノナン-1,9-ジイル基、デカン-1
,10-ジイル基、ウンデカン-1,11-ジイル基、ドデカン-1,12-ジイル基、
トリデカン-1,13-ジイル基、テトラデカン-1,14-ジイル基、ペンタデカン-
1,15-ジイル基、ヘキサデカン-1,16-ジイル基及びヘプタデカン-1,17-
ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基;
エタン-1,1-ジイル基、プロパン-1,1-ジイル基、プロパン-1,2-ジイル
基、プロパン-2,2-ジイル基、ペンタン-2,4-ジイル基、2-メチルプロパン-
1,3-ジイル基、2-メチルプロパン-1,2-ジイル基、ペンタン-1,4-ジイル
基、2-メチルブタン-1,4-ジイル基等の分岐状アルカンジイル基;
シクロブタン-1,3-ジイル基、シクロペンタン-1,3-ジイル基、シクロヘキサ
ン-1,4-ジイル基、シクロオクタン-1,5-ジイル基等のシクロアルカンジイル基
である単環式の2価の脂環式飽和炭化水素基;
ノルボルナン-1,4-ジイル基、ノルボルナン-2,5-ジイル基、アダマンタン-
1,5-ジイル基、アダマンタン-2,6-ジイル基等の多環式の2価の脂環式飽和炭化
水素基等が挙げられる。
b1の2価の飽和炭化水素基に含まれる-CH-が-O-又は-CO-で置き換わ
った基としては、例えば、式(b1-1)~式(b1-3)のいずれかで表される基が挙
げられる。なお、式(b1-1)~式(b1-3)及び下記の具体例において、*は-Y
との結合手を表す。
Figure 0007144573000068
[式(b1-1)中、
b2は、単結合又は炭素数1~22の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素
基に含まれる水素原子は、フッ素原子に置換されていてもよい。
b3は、単結合又は炭素数1~22の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素
基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよく、該飽和
炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよ
い。
ただし、Lb2とLb3との炭素数合計は、22以下である。
式(b1-2)中、
b4は、単結合又は炭素数1~22の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素
基に含まれる水素原子は、フッ素原子に置換されていてもよい。
b5は、単結合又は炭素数1~22の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素
基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよく、該飽和
炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよ
い。
ただし、Lb4とLb5との炭素数合計は、22以下である。
式(b1-3)中、
b6は、単結合又は炭素数1~23の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素
基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよい。
b7は、単結合又は炭素数1~23の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素
基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよく、該飽和
炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよ
い。
ただし、Lb6とLb7との炭素数合計は、23以下である。]
式(b1-1)~式(b1-3)においては、飽和炭化水素基に含まれるメチレン基が
酸素原子又はカルボニル基に置き換わっている場合、置き換わる前の炭素数を該飽和炭化
水素基の炭素数とする。
2価の飽和炭化水素基としては、Lb1の2価の飽和炭化水素基と同様のものが挙げら
れる。
b2は、好ましくは単結合である。
b3は、好ましくは炭素数1~4の2価の飽和炭化水素基である。
b4は、好ましくは炭素数1~8の2価の飽和炭化水素基であり、該2価の飽和炭化
水素基に含まれる水素原子はフッ素原子に置換されていてもよい。
b5は、好ましくは単結合又は炭素数1~8の2価の飽和炭化水素基である。
b6は、好ましくは単結合又は炭素数1~4の2価の飽和炭化水素基であり、該飽和
炭化水素基に含まれる水素原子はフッ素原子に置換されていてもよい。
b7は、好ましくは単結合又は炭素数1~18の2価の飽和炭化水素基であり、該飽
和炭化水素基に含まれる水素原子はフッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよく
、該2価の飽和炭化水素基に含まれるメチレン基は酸素原子又はカルボニル基に置き換わ
っていてもよい。
b1の2価の飽和炭化水素基に含まれる-CH-が-O-又は-CO-で置き換わ
った基としては、式(b1-1)又は式(b1-3)で表される基が好ましい。
式(b1-1)としては、式(b1-4)~式(b1-8)でそれぞれ表される基が挙
げられる。
Figure 0007144573000069
[式(b1-4)中、
b8は、単結合又は炭素数1~22の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素
基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよい。
式(b1-5)中、
b9は、炭素数1~20の2価の飽和炭化水素基を表す。
b10は、単結合又は炭素数1~19の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和
炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよい

ただし、Lb9及びLb10の合計炭素数は20以下である。
式(b1-6)中、
b11は、炭素数1~21の2価の飽和炭化水素基を表す。
b12は、単結合又は炭素数1~20の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和
炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよい

ただし、Lb11及びLb12の合計炭素数は21以下である。
式(b1-7)中、
b13は、炭素数1~19の2価の飽和炭化水素基を表す。
b14は、単結合又は炭素数1~18の2価の飽和炭化水素基を表す。
b15は、単結合又は炭素数1~18の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和
炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよい

ただし、Lb13~Lb15の合計炭素数は19以下である。
式(b1-8)中、
b16は、炭素数1~18の2価の飽和炭化水素基を表す。
b17は、炭素数1~18の2価の飽和炭化水素基を表す。
b18は、単結合又は炭素数1~17の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和
炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよい

ただし、Lb16~Lb18の合計炭素数は19以下である。]
b8は、好ましくは炭素数1~4の2価の飽和炭化水素基である。
b9は、好ましくは炭素数1~8の2価の飽和炭化水素基である。
b10は、好ましくは単結合又は炭素数1~19の2価の飽和炭化水素基であり、よ
り好ましくは単結合又は炭素数1~8の2価の飽和炭化水素基である。
b11は、好ましくは炭素数1~8の2価の飽和炭化水素基である。
b12は、好ましくは単結合又は炭素数1~8の2価の飽和炭化水素基である。
b13は、好ましくは炭素数1~12の2価の飽和炭化水素基である。
b14は、好ましくは単結合又は炭素数1~6の2価の飽和炭化水素基である。
b15は、好ましくは単結合又は炭素数1~18の2価の飽和炭化水素基であり、よ
り好ましくは単結合又は炭素数1~8の2価の飽和炭化水素基である。
b16は、好ましくは炭素数1~12の2価の飽和炭化水素基である。
b17は、好ましくは炭素数1~6の2価の飽和炭化水素基である。
b18は、好ましくは単結合又は炭素数1~17の2価の飽和炭化水素基であり、よ
り好ましくは単結合又は炭素数1~4の2価の飽和炭化水素基である。
式(b1-3)としては、式(b1-9)~式(b1-11)でそれぞれ表される基が
挙げられる。
Figure 0007144573000070
[式(b1-9)中、
b19は、単結合又は炭素数1~23の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和
炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子に置換されていてもよい。
b20は、単結合又は炭素数1~23の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和
炭化水素基に含まれる水素原子はフッ素原子、ヒドロキシ基又はアシルオキシ基に置換さ
れていてもよい。該アシルオキシ基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基
に置き換わっていてもよく、該アシルオキシ基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基に置
換されていてもよい。
ただし、Lb19及びLb20の合計炭素数は23以下である。
式(b1-10)中、
b21は、単結合又は炭素数1~21の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和
炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子に置換されていてもよい。
b22は、単結合又は炭素数1~21の2価の飽和炭化水素基を表す。
b23は、単結合又は炭素数1~21の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和
炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子、ヒドロキシ基又はアシルオキシ基に置換
されていてもよい。該アシルオキシ基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル
基に置き換わっていてもよく、該アシルオキシ基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基に
置換されていてもよい。
ただし、Lb21~Lb23の合計炭素数は21以下である。
式(b1-11)中、
b24は、単結合又は炭素数1~20の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和
炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子に置換されていてもよい。
b25は、炭素数1~21の2価の飽和炭化水素基を表す。
b26は、単結合又は炭素数1~20の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和
炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子、ヒドロキシ基又はアシルオキシ基に置換
されていてもよい。該アシルオキシ基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル
基に置き換わっていてもよく、該アシルオキシ基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基に
置換されていてもよい。
ただし、Lb24~Lb26の合計炭素数は21以下である。]
式(b1-9)から式(b1-11)においては、2価の飽和炭化水素基に含まれる水
素原子がアシルオキシ基に置換されている場合、アシルオキシ基の炭素数、エステル結合
中のCO及びOの数をも含めて、該2価の飽和炭化水素基の炭素数とする。
アシルオキシ基としては、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ
基、シクロヘキシルカルボニルオキシ基、アダマンチルカルボニルオキシ基等が挙げられ
る。
置換基を有するアシルオキシ基としては、オキソアダマンチルカルボニルオキシ基、ヒ
ドロキシアダマンチルカルボニルオキシ基、オキソシクロヘキシルカルボニルオキシ基、
ヒドロキシシクロヘキシルカルボニルオキシ基等が挙げられる。
式(b1-1)で表される基のうち、式(b1-4)で表される基としては、以下のも
のが挙げられる。
Figure 0007144573000071
式(b1-1)で表される基のうち、式(b1-5)で表される基としては、以下のも
のが挙げられる。
Figure 0007144573000072
式(b1-1)で表される基のうち、式(b1-6)で表される基としては、以下のも
のが挙げられる。
Figure 0007144573000073
式(b1-1)で表される基のうち、式(b1-7)で表される基としては、以下のも
のが挙げられる。
Figure 0007144573000074
式(b1-1)で表される基のうち、式(b1-8)で表される基としては、以下のも
のが挙げられる。
Figure 0007144573000075
式(b1-2)で表される基としては、以下のものが挙げられる。
Figure 0007144573000076
式(b1-3)で表される基のうち、式(b1-9)で表される基としては、以下のも
のが挙げられる。
Figure 0007144573000077
式(b1-3)で表される基のうち、式(b1-10)で表される基としては、以下の
ものが挙げられる。
Figure 0007144573000078
Figure 0007144573000079
式(b1-3)で表される基のうち、式(b1-11)で表される基としては、以下の
ものが挙げられる。
Figure 0007144573000080
Figure 0007144573000081
Yで表される1価の脂環式炭化水素基としては、式(Y1)~式(Y11)で表される
基が挙げられる。
Yで表される1価の脂環式炭化水素基に含まれる-CH-が-O-、-SO-又は
-CO-で置き換わる場合、その数は1つでもよいし、2以上の複数でもよい。そのよう
な基としては、式(Y12)~式(Y38)で表される基が挙げられる。
Figure 0007144573000082
Figure 0007144573000083
つまり、Yは、脂環式炭化水素基に含まれる水素原子2つがそれぞれ、酸素原子に置換
され、その2つの酸素原子が炭素数1~8のアルカンジイル基と一緒になってケタール環
を形成してもよいし、異なる炭素原子にそれぞれ酸素原子が結合した構造を含んでいても
よい。ただし、式(Y28)~式(Y33)等のスピロ環を構成する場合には、2つの酸
素間のアルカンジイル基は、1以上のフッ素原子を有することが好ましい。また、ケター
ル構造に含まれるアルカンジイル基のうち、酸素原子に隣接するメチレン基には、フッ素
原子が置換されていないものが好ましい。
中でも、好ましくは式(Y1)~式(Y20)、式(Y30)、式(Y31)のいずれ
かで表される基が挙げられ、より好ましくは式(Y11)、式(Y15)、式(Y16)
、式(Y20)、式(Y30)又は式(Y31)で表される基が挙げられ、さらに好まし
くは式(Y11)、式(Y15)又は式(Y30)で表される基が挙げられる。
Yで表されるメチル基の置換基としては、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数3~1
6の1価の脂環式炭化水素基、炭素数6~18の1価の芳香族炭化水素基、グリシジルオ
キシ基又は-(CHja-O-CO-Rb1基(式中、Rb1は、炭素数1~16の
アルキル基、炭素数3~16の1価の脂環式炭化水素基又は炭素数6~18の1価の芳香
族炭化水素基を表す。jaは、0~4の整数を表す)等が挙げられる。
Yで表される1価の脂環式炭化水素基の置換基としては、ハロゲン原子、ヒドロキシ基
、炭素数1~12のアルキル基、ヒドロキシ基含有炭素数1~12のアルキル基、炭素数
3~16の1価の脂環式炭化水素基、炭素数1~12のアルコキシ基、炭素数6~18の
1価の芳香族炭化水素基、炭素数7~21のアラルキル基、炭素数2~4のアシル基、グ
リシジルオキシ基又は-(CHja-O-CO-Rb1基(式中、Rb1は、炭素数
1~16のアルキル基、炭素数3~16の1価の脂環式炭化水素基又は炭素数6~18の
1価の芳香族炭化水素基を表す。jaは、0~4の整数を表す)等が挙げられる。
ヒドロキシ基含有アルキル基としては、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基等が
挙げられる。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチ
ルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、デシルオキシ基
及びドデシルオキシ基等が挙げられる。
1価の芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、p-メチ
ルフェニル基、p-tert-ブチルフェニル基、p-アダマンチルフェニル基;トリル
基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、フェナントリル基、2,6-
ジエチルフェニル基、2-メチル-6-エチルフェニル等のアリール基等が挙げられる。
アラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、ナフチルメ
チル基及びナフチルエチル基等が挙げられる。
アシル基としては、例えば、アセチル基、プロピオニル基及びブチリル基等が挙げられ
る。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が挙げられ
る。
Yとしては、以下のものが挙げられる。
Figure 0007144573000084
なお、Yがメチル基であり、かつLb1が炭素数1~17の2価の直鎖状又は分岐状飽
和炭化水素基である場合、Yとの結合位置にある該2価の飽和炭化水素基の-CH-は
、-O-又は-CO-に置き換わっていることが好ましい。この場合、Yのアルキル基に
含まれる-CH-は、-O-又は-CO-に置き換わらない。
Yは、好ましくは置換基を有していてもよい炭素数3~18の1価の脂環式炭化水素基
であり、より好ましく置換基を有していてもよいアダマンチル基であり、これらの基を構
成するメチレン基は、酸素原子、スルホニル基又はカルボニル基に置き換わっていてもよ
い。Yは、さらに好ましくはアダマンチル基、ヒドロキシアダマンチル基又はオキソアダ
マンチル基又は下記で表される基である。
Figure 0007144573000085
式(B1)で表される塩におけるスルホン酸アニオンとしては、式(B1-A-1)~
式(B1-A-46)で表されるアニオン〔以下、式番号に応じて「アニオン(B1-A
-1)」等という場合がある。〕が好ましく、式(B1-A-1)~式(B1-A-4)
、式(B1-A-9)、式(B1-A-10)、式(B1-A-24)~式(B1-A-
33)、式(B1-A-36)~式(B1-A-40)のいずれかで表されるアニオンが
より好ましい。
Figure 0007144573000086
Figure 0007144573000087
Figure 0007144573000088
Figure 0007144573000089
Figure 0007144573000090
Figure 0007144573000091
ここでRi2~Ri7は、例えば、炭素数1~4のアルキル基、好ましくはメチル基又
はエチル基である。
i8は、例えば、炭素数1~12の脂肪族炭化水素基であり、好ましくは炭素数1~
4のアルキル基、炭素数5~12の1価の脂環式炭化水素基又はこれらを組合せることに
より形成される基であり、より好ましくはメチル基、エチル基、シクロヘキシル基又はア
ダマンチル基である。
は、単結合又は炭素数1~4のアルカンジイル基である。
及びQは、上記と同じである。
式(B1)で表される塩におけるスルホン酸アニオンとしては、具体的には、特開20
10-204646号公報に記載されたアニオンが挙げられる。
好ましい式(B1)で表される塩におけるスルホン酸アニオンとしては、式(B1a-
1)~式(B1a-22)でそれぞれ表されるアニオンが挙げられる。
Figure 0007144573000092
Figure 0007144573000093
Figure 0007144573000094
なかでも、式(B1a-1)~式(B1a-3)及び式(B1a-7)~式(B1a-
16)、式(B1a-18)、式(B1a-19)、式(B1a-22)のいずれかで表
されるアニオンが好ましい。
の有機カチオンとしては、有機オニウムカチオン、例えば、有機スルホニウムカチ
オン、有機ヨードニウムカチオン、有機アンモニウムカチオン、ベンゾチアゾリウムカチ
オン、有機ホスホニウムカチオン等が挙げられ、好ましくは有機スルホニウムカチオン又
は有機ヨードニウムカチオンが挙げられ、より好ましくはアリールスルホニウムカチオン
が挙げられる。
式(B1)中のZは、好ましくは式(b2-1)~式(b2-4)のいずれかで表さ
れるカチオン〔以下、式番号に応じて「カチオン(b2-1)」等という場合がある。〕
である。
Figure 0007144573000095
[式(b2-1)~式(b2-4)において、
b4~Rb6は、互いに独立に、炭素数1~30の1価の脂肪族炭化水素基、炭素数
3~36の1価の脂環式炭化水素基又は炭素数6~36の1価の芳香族炭化水素基を表し
、該1価の脂肪族炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、炭素数1~12のア
ルコキシ基、炭素数3~12の1価の脂環式炭化水素基又は炭素数6~18の1価の芳香
族炭化水素基で置換されていてもよく、該1価の脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は
、ハロゲン原子、炭素数1~18の1価の脂肪族炭化水素基、炭素数2~4のアシル基又
はグリシジルオキシ基で置換されていてもよく、該1価の芳香族炭化水素基に含まれる水
素原子は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基又は炭素数1~12のアルコキシ基で置換されて
いてもよい。
b4とRb5とは、それらが結合する硫黄原子とともに環を形成してもよく、該環に
含まれる-CH-は、-O-、-SO-又は-CO-に置き換わってもよい。
b7及びRb8は、互いに独立に、ヒドロキシ基、炭素数1~12の1価の脂肪族炭
化水素基又は炭素数1~12のアルコキシ基を表す。
m2及びn2は、互いに独立に、0~5の整数を表す。
m2が2以上のとき、複数のRb7は同一であっても異なってもよく、n2が2以上の
とき、複数のRb8は同一であっても異なってもよい。
b9及びRb10は、互いに独立に、炭素数1~36の1価の脂肪族炭化水素基又は
炭素数3~36の1価の脂環式炭化水素基を表す。
b9とRb10とは、それらが結合する硫黄原子とともに環を形成してもよく、該環
に含まれる-CH-は、-O-、-SO-又は-CO-に置き換わってもよい。
b11は、水素原子、炭素数1~36の1価の脂肪族炭化水素基、炭素数3~36の
1価の脂環式炭化水素基又は炭素数6~18の1価の芳香族炭化水素基を表す。
b12は、炭素数1~12の1価の脂肪族炭化水素基、炭素数3~18の1価の脂環
式炭化水素基又は炭素数6~18の1価の芳香族炭化水素基を表し、該1価の脂肪族炭化
水素に含まれる水素原子は、炭素数6~18の1価の芳香族炭化水素基で置換されていて
もよく、該1価の芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、炭素数1~12のアルコキシ
基又は炭素数1~12のアルキルカルボニルオキシ基で置換されていてもよい。
b11とRb12とは、一緒になってそれらが結合する-CH-CO-を含む環を形
成していてもよく、該環に含まれる-CH-は、-O-、-SO-又は-CO-に置き
換わってもよい。
b13~Rb18は、互いに独立に、ヒドロキシ基、炭素数1~12の1価の脂肪族
炭化水素基又は炭素数1~12のアルコキシ基を表す。
b31は、-S-又は-O-を表す。
o2、p2、s2、及びt2は、互いに独立に、0~5の整数を表す。
q2及びr2は、互いに独立に、0~4の整数を表す。
u2は、0又は1を表す。
o2が2以上のとき、複数のRb13は同一であっても異なってもよく、p2が2以上
のとき、複数のRb14は同一であっても異なってもよく、q2が2以上のとき、複数の
b15は同一であっても異なってもよく、r2が2以上のとき、複数のRb16は同一
であっても異なってもよく、s2が2以上のとき、複数のRb17は同一であっても異な
ってもよく、t2が2以上のとき、複数のRb18は同一であっても異なってもよい。]
1価の脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピ
ル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基
、オクチル基及び2-エチルヘキシル基のアルキル基が挙げられる。中でも、Rb9~R
b12の1価の脂肪族炭化水素基は、好ましくは炭素数1~12である。
1価の脂環式炭化水素基は、単環式又は多環式のいずれでもよく、単環式の1価の脂環
式炭化水素基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロ
へキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデシル基等のシクロアルキル
基が挙げられる。多環式の1価の脂環式炭化水素基としては、デカヒドロナフチル基、ア
ダマンチル基、ノルボルニル基及び下記の基等が挙げられる。
Figure 0007144573000096
中でも、Rb9~Rb12の1価の脂環式炭化水素基の炭素数は、好ましくは3~18
であり、より好ましくは4~12である。
水素原子が脂肪族炭化水素基で置換された1価の脂環式炭化水素基としては、例えば、
メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、2-アルキルアダマンタン-2-
イル基、メチルノルボルニル基、イソボルニル基等が挙げられる。水素原子が1価の脂肪
族炭化水素基で置換された1価の脂環式炭化水素基においては、1価の脂環式炭化水素基
と1価の脂肪族炭化水素基との合計炭素数が好ましくは20以下である。
1価の芳香族炭化水素基としては、フェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、
メシチル基、p-エチルフェニル基、p-tert-ブチルフェニル基、p-シクロへキ
シルフェニル基、p-アダマンチルフェニル基、ビフェニリル基、ナフチル基、フェナン
トリル基、2,6-ジエチルフェニル基、2-メチル-6-エチルフェニル基等のアリー
ル基が挙げられる。
1価の芳香族炭化水素基に、1価の脂肪族炭化水素基又は1価の脂環式炭化水素基が含
まれる場合は、炭素数1~18の1価の脂肪族炭化水素基又は炭素数3~18の1価の脂
環式炭化水素基が好ましい。
水素原子がアルコキシ基で置換された1価の芳香族炭化水素基としては、p-メトキシ
フェニル基等が挙げられる。
水素原子が芳香族炭化水素基で置換された1価の脂肪族炭化水素基としては、ベンジル
基、フェネチル基、フェニルプロピル基、トリチル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチ
ル基等のアラルキル基が挙げられる。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチ
ルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、デシルオキシ基
及びドデシルオキシ基等が挙げられる。
アシル基としては、アセチル基、プロピオニル基及びブチリル基等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が挙げられ
る。
アルキルカルボニルオキシ基としては、メチルカルボニルオキシ基、エチルカルボニル
オキシ基、n-プロピルカルボニルオキシ基、イソプロピルカルボニルオキシ基、n-ブ
チルカルボニルオキシ基、sec-ブチルカルボニルオキシ基、tert-ブチルカルボ
ニルオキシ基、ペンチルカルボニルオキシ基、ヘキシルカルボニルオキシ基、オクチルカ
ルボニルオキシ基及び2-エチルヘキシルカルボニルオキシ基等が挙げられる。
b4とRb5とがそれらが結合している硫黄原子とともに形成してもよい環は、単環
式、多環式、芳香族性、非芳香族性、飽和及び不飽和のいずれの環であってもよい。この
環としては、炭素数3~18の環が挙げられ、好ましくは炭素数4~18の環が挙げられ
る。また、硫黄原子を含む環としては、3員環~12員環が挙げられ、好ましくは3員環
~7員環が挙げられ、具体的には下記の環が挙げられる。
Figure 0007144573000097
b9とRb10とがそれらが結合している硫黄原子とともに形成する環は、単環式、
多環式、芳香族性、非芳香族性、飽和及び不飽和のいずれの環であってもよい。この環と
しては、3員環~12員環が挙げられ、好ましくは3員環~7員環が挙げられ、例えば、
チオラン-1-イウム環(テトラヒドロチオフェニウム環)、チアン-1-イウム環、1
,4-オキサチアン-4-イウム環等が挙げられる。
b11とRb12とが一緒になって形成する環は、単環式、多環式、芳香族性、非芳
香族性、飽和及び不飽和のいずれの環であってもよい。この環としては、3員環~12員
環が挙げられ、好ましくは3員環~7員環が挙げられ、例えば、オキソシクロヘプタン環
、オキソシクロヘキサン環、オキソノルボルナン環、オキソアダマンタン環等が挙げられ
る。
カチオン(b2-1)~カチオン(b2-4)の中で、好ましくはカチオン(b2-1
)が挙げられる。
カチオン(b2-1)としては、以下のカチオンが挙げられる。
Figure 0007144573000098
Figure 0007144573000099
Figure 0007144573000100
カチオン(b2-2)としては、以下のカチオンが挙げられる。
Figure 0007144573000101
カチオン(b2-3)としては、以下のカチオンが挙げられる。
Figure 0007144573000102
カチオン(b2-4)のとしては、以下のカチオンが挙げられる。
Figure 0007144573000103
酸発生剤(B1)は、上述のスルホン酸アニオン及び上述の有機カチオンの組合せであ
り、これらは任意に組合せることができる。酸発生剤(B1)としては、好ましくは式(
B1a-1)~式(B1a-3)及び式(B1a-7)~式(B1a-15)のいずれか
で表されるアニオンとカチオン(b2-1)又はカチオン(b2-3)との組合せが挙げ
られる。
酸発生剤(B1)としては、好ましくは式(B1-1)~式(B1-40)でそれぞれ
表されるものが挙げられ、好ましくはアリールスルホニウムカチオンを含む式(B1-1
)、式(B1-2)、式(B1-3)、式(B1-5)、式(B1-6)、式(B1-7
)、式(B1-11)、式(B1-12)、式(B1-13)、式(B1-14)、式(
B1-13)、式(B1-20)、式(B1-21)、式(B1-23)、式(B1-2
4)、式(B1-25)、式(B1-26)、式(B1-29)、式(B1-31)、式
(B1-32)、式(B1-33)、式(B1-34)、式(B1-35)、式(B1-
36)、式(B1-37)、式(B1-38)、式(B1-39)又は式(B1-40)
でそれぞれ表されるものが挙げられる。
Figure 0007144573000104
Figure 0007144573000105
Figure 0007144573000106
Figure 0007144573000107
Figure 0007144573000108
酸発生剤(B1)の含有率は、酸発生剤(B)の総量に対して、30質量%以上100
質量%以下であることが好ましく、50質量%以上100質量%以下であることがより好
ましく、実質的に酸発生剤(B1)のみであることがさらに好ましい。
酸発生剤(B)の含有量は、樹脂(A)100質量部に対して、好ましくは1質量部以
上(より好ましくは3質量部以上)、好ましくは30質量部以下(より好ましくは25質
量部以下)である。本発明のレジスト組成物は、酸発生剤(B)の1種を含有してもよく
、複数種を含有してもよい。
〈溶剤(E)〉
溶剤(E)の含有率は、通常、レジスト組成物中90質量%以上、好ましくは92質量
%以上、より好ましくは94質量%以上であり、99.9質量%以下、好ましくは99質
量%以下である。溶剤(E)の含有率は、例えば液体クロマトグラフィー又はガスクロマ
トグラフィー等の公知の分析手段で測定できる。
溶剤(E)としては、エチルセロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテート及び
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコールエーテルエステル類
;プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル類;乳酸エチル、酢
酸ブチル、酢酸アミル及びピルビン酸エチル等のエステル類;アセトン、メチルイソブチ
ルケトン、2-ヘプタノン及びシクロヘキサノン等のケトン類;γ-ブチロラクトン等の
環状エステル類;等を挙げることができる。溶剤(E)の1種を単独で含有してもよく、
2種以上を含有してもよい。
〈クエンチャー(C)〉
本発明のレジスト組成物は、クエンチャー(以下「クエンチャー(C)」という場合が
ある)を含有していてもよい。クエンチャー(C)は、塩基性の含窒素有機化合物又は酸
発生剤(B)よりも酸性度の弱い酸を発生する塩が挙げられる。
〈塩基性の含窒素有機化合物〉
塩基性の含窒素有機化合物としては、アミン及びアンモニウム塩が挙げられる。アミン
としては、脂肪族アミン及び芳香族アミンが挙げられる。脂肪族アミンとしては、第一級
アミン、第二級アミン及び第三級アミンが挙げられる。
具体的には、1-ナフチルアミン、2-ナフチルアミン、アニリン、ジイソプロピルア
ニリン、2-,3-又は4-メチルアニリン、4-ニトロアニリン、N-メチルアニリン
、N,N-ジメチルアニリン、ジフェニルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オ
クチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ジブチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘ
キシルアミン、ジヘプチルアミン、ジオクチルアミン、ジノニルアミン、ジデシルアミン
、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリ
ペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリヘプチルアミン、トリオクチルアミン、トリ
ノニルアミン、トリデシルアミン、メチルジブチルアミン、メチルジペンチルアミン、メ
チルジヘキシルアミン、メチルジシクロヘキシルアミン、メチルジヘプチルアミン、メチ
ルジオクチルアミン、メチルジノニルアミン、メチルジデシルアミン、エチルジブチルア
ミン、エチルジペンチルアミン、エチルジヘキシルアミン、エチルジヘプチルアミン、エ
チルジオクチルアミン、エチルジノニルアミン、エチルジデシルアミン、ジシクロヘキシ
ルメチルアミン、トリス〔2-(2-メトキシエトキシ)エチル〕アミン、トリイソプロ
パノールアミン、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン
、4,4’-ジアミノ-1,2-ジフェニルエタン、4,4’-ジアミノ-3,3’-ジ
メチルジフェニルメタン、4,4’-ジアミノ-3,3’-ジエチルジフェニルメタン、
2,2’-メチレンビスアニリン、イミダゾール、4-メチルイミダゾール、ピリジン、
4-メチルピリジン、1,2-ジ(2-ピリジル)エタン、1,2-ジ(4-ピリジル)
エタン、1,2-ジ(2-ピリジル)エテン、1,2-ジ(4-ピリジル)エテン、1,
3-ジ(4-ピリジル)プロパン、1,2-ジ(4-ピリジルオキシ)エタン、ジ(2-
ピリジル)ケトン、4,4’-ジピリジルスルフィド、4,4’-ジピリジルジスルフィ
ド、2,2’-ジピリジルアミン、2,2’-ジピコリルアミン、ビピリジン等が挙げら
れ、好ましくはジイソプロピルアニリンが挙げられ、特に好ましくは2,6-ジイソプロ
ピルアニリンが挙げられる。
アンモニウム塩としては、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトライソプロピ
ルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、テトラヘキシル
アンモニウムヒドロキシド、テトラオクチルアンモニウムヒドロキシド、フェニルトリメ
チルアンモニウムヒドロキシド、3-(トリフルオロメチル)フェニルトリメチルアンモ
ニウムヒドロキシド、テトラ-n-ブチルアンモニウムサリチラート及びコリン等が挙げ
られる。
〈酸性度の弱い酸を発生する塩〉
酸発生剤から発生する酸よりも酸性度の弱い酸を発生する塩における酸性度は酸解離定
数(pKa)で示される。酸発生剤から発生する酸よりも酸性度の弱い酸を発生する塩は
、該塩から発生する酸のpKaが、通常-3<pKaの塩であり、好ましくは-1<pK
a<7の塩であり、より好ましくは0<pKa<5の塩である。酸発生剤から発生する酸
よりも弱い酸を発生する塩としては、下記式で表される塩、式(D)で表される弱酸分子
内塩、並びに特開2012-229206号公報、特開2012-6908号公報、特開
2012-72109号公報、特開2011-39502号公報及び特開2011-19
1745号公報記載の塩が挙げられる。
Figure 0007144573000109
Figure 0007144573000110
Figure 0007144573000111
[式(D)中、
D1及びRD2は、それぞれ独立に、炭素数1~12の1価の炭化水素基、炭素数1~6
のアルコキシ基、炭素数2~7のアシル基、炭素数2~7のアシルオキシ基、炭素数2~
7のアルコキシカルボニル基、ニトロ基又はハロゲン原子を表す。
m’及びn’は、それぞれ独立に、0~4の整数を表し、m’が2以上の場合、複数の
D1は同一又は相異なり、n’が2以上の場合、複数のRD2は同一又は相異なる。]
式(D)で表される化合物におけるRD1及びRD2の炭化水素基としては、1価の脂肪族
炭化水素基、1価の脂環式炭化水素基、1価の芳香族炭化水素基及びこれらの組み合わせ
ることにより形成される基等が挙げられる。
1価の脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基
、ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ノニル基等
のアルキル基が挙げられる。
1価の脂環式炭化水素基としては、単環式及び多環式のいずれでもよく、飽和及び不飽
和のいずれでもよい。シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへ
キシル基、シクロノニル基、シクロドデシル基等のシクロアルキル基、ノルボニル基、ア
ダマンチル基等が挙げられる。
1価の芳香族炭化水素基としては、フェニル基、1-ナフチル基、2-ナフチル基、2
-メチルフェニル基、3-メチルフェニル基、4-メチルフェニル基、4-エチルフェニ
ル基、4-プロピルフェニル基、4-イソプロピルフェニル基、4-ブチルフェニル基、
4-t-ブチルフェニル基、4-ヘキシルフェニル基、4-シクロヘキシルフェニル基、
アントリル基、p-アダマンチルフェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシ
チル基、ビフェニル基、フェナントリル基、2,6-ジエチルフェニル基、2-メチル-
6-エチルフェニル等のアリール基等が挙げられる。
これらを組み合わせることにより形成される基としては、アルキル-シクロアルキル基
、シクロアルキル-アルキル基、アラルキル基(例えば、フェニルメチル基、1-フェニ
ルエチル基、2-フェニルエチル基、1-フェニル-1-プロピル基、1-フェニル-2
-プロピル基、2-フェニル-2-プロピル基、3-フェニル-1-プロピル基、4-フ
ェニル-1-ブチル基、5-フェニル-1-ペンチル基、6-フェニル-1-ヘキシル基
等)等が挙げられる。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基等が挙げられる。
アシル基としては、アセチル基、プロパノイル基、ベンゾイル基、シクロヘキサンカル
ボニル基等が挙げられる。
アシルオキシ基としては、上記アシル基にオキシ基(-O-)が結合した基等が挙げら
れる。
アルコキシカルボニル基としては、上記アルコキシ基にカルボニル基(-CO-)が結
合した基等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等が挙げられる。
式(D)においては、RD1及びRD2は、それぞれ独立に、炭素数1~8のアルキル基、
炭素数3~10のシクロアルキル基、炭素数1~6のアルコキシ基、炭素数2~4のアシ
ル基、炭素数2~4のアシルオキシ基、炭素数2~4のアルコキシカルボニル基、ニトロ
基又はハロゲン原子が好ましい。
m’及びn’は、それぞれ独立に、0~2の整数が好ましく、0がより好ましい。m’
が2以上の場合、複数のRD1は同一又は相異なり、n’が2以上の場合、複数のRD2は同
一又は相異なる。
弱酸分子内塩(D)としては、以下の化合物が挙げられる。
Figure 0007144573000112
弱酸分子内塩(D)は、「Tetrahedron Vol. 45, No. 19, p6281-6296」に記載の方法
で製造することができる。また、弱酸分子内塩(D)は、市販されている化合物を用いる
ことができる。
クエンチャー(C)の含有率は、レジスト組成物の固形分中、好ましくは、0.01~
5質量%であり、より好ましく0.01~4質量%であり、特に好ましく0.01~3質
量%である。
〈その他の成分〉
本発明のレジスト組成物は、必要に応じて、上述の成分以外の成分(以下「その他の成
分(F)」という場合がある。)を含有していてもよい。その他の成分(F)に特に限定
はなく、レジスト分野で公知の添加剤、例えば、増感剤、溶解抑止剤、界面活性剤、安定
剤、染料等を利用できる。
〈レジスト組成物の調製〉
本発明のレジスト組成物は、本発明の樹脂(X)、樹脂(A)及び酸発生剤(B)、並
びに、必要に応じて用いられるクエンチャー(C)、溶剤(E)及びその他の成分(F)
を混合することにより調製することができる。混合順は任意であり、特に限定されるもの
ではない。混合する際の温度は、10~40℃から、樹脂等の種類や樹脂等の溶剤(E)
に対する溶解度等に応じて適切な温度を選ぶことができる。混合時間は、混合温度に応じ
て、0.5~24時間の中から適切な時間を選ぶことができる。なお、混合手段も特に制
限はなく、攪拌混合等を用いることができる。
各成分を混合した後は、孔径0.003~0.2μm程度のフィルターを用いてろ過す
ることが好ましい。
〈レジストパターンの製造方法〉
本発明のレジストパターンの製造方法は、
(1)本発明のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層に露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、及び
(5)加熱後の組成物層を現像する工程を含む。
レジスト組成物を基板上に塗布するには、スピンコーター等、通常、用いられる装置に
よって行うことができる。基板としては、シリコンウェハ等の無機基板が挙げられる。レ
ジスト組成物を塗布する前に、基板を洗浄してもよいし、基板上に反射防止膜等が形成さ
れていてもよい。
塗布後の組成物を乾燥することにより、溶剤を除去し、組成物層を形成する。乾燥は、
例えば、ホットプレート等の加熱装置を用いて溶剤を蒸発させること(いわゆるプリベー
ク)により行うか、あるいは減圧装置を用いて行う。加熱温度は50~200℃が好まし
く、加熱時間は10~180秒間が好ましい。また、減圧乾燥する際の圧力は、1~1.
0×105Pa程度が好ましい。
得られた組成物層に、通常、露光機を用いて露光する。露光機は、液浸露光機であって
もよい。露光光源としては、KrFエキシマレーザ(波長248nm)、ArFエキシマ
レーザ(波長193nm)、F2エキシマレーザ(波長157nm)のような紫外域のレ
ーザ光を放射するもの、固体レーザ光源(YAG又は半導体レーザ等)からのレーザ光を
波長変換して遠紫外域または真空紫外域の高調波レーザ光を放射するもの、電子線や、超
紫外光(EUV)を照射するもの等、種々のものを用いることができる。尚、本明細書に
おいて、これらの放射線を照射することを総称して「露光」という場合がある。露光の際
、通常、求められるパターンに相当するマスクを介して露光が行われる。露光光源が電子
線の場合は、マスクを用いずに直接描画により露光してもよい。
露光後の組成物層を、酸不安定基における脱保護反応を促進するために加熱処理(いわ
ゆるポストエキスポジャーベーク)を行う。加熱温度は、通常50~200℃程度、好ま
しくは70~150℃程度である。
加熱後の組成物層を、通常、現像装置を用いて、現像液を利用して現像する。現像方法
としては、ディップ法、パドル法、スプレー法、ダイナミックディスペンス法等が挙げら
れる。現像温度は5~60℃が好ましく、現像時間は5~300秒間が好ましい。現像液
の種類を以下のとおりに選択することにより、ポジ型レジストパターン又はネガ型レジス
トパターンを製造できる。
本発明のレジスト組成物からポジ型レジストパターンを製造する場合は、現像液として
アルカリ現像液を用いる。アルカリ現像液は、この分野で用いられる各種のアルカリ性水
溶液であればよい。例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドや(2-ヒドロキシ
エチル)トリメチルアンモニウムヒドロキシド(通称コリン)の水溶液等が挙げられる。
アルカリ現像液には、界面活性剤が含まれていてもよい。
現像後レジストパターンを超純水で洗浄し、次いで、基板及びパターン上に残った水を
除去することが好ましい。
本発明のレジスト組成物からネガ型レジストパターンを製造する場合は、現像液として
有機溶剤を含む現像液(以下「有機系現像液」という場合がある)を用いる。
有機系現像液に含まれる有機溶剤としては、2-ヘキサノン、2-ヘプタノン等のケト
ン溶剤;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコールエーテルエ
ステル溶剤;酢酸ブチル等のエステル溶剤;プロピレングリコールモノメチルエーテル等
のグリコールエーテル溶剤;N,N-ジメチルアセトアミド等のアミド溶剤;アニソール
等の芳香族炭化水素溶剤等が挙げられる。
有機系現像液中、有機溶剤の含有率は、90質量%以上100質量%以下が好ましく、
95質量%以上100質量%以下がより好ましく、実質的に有機溶剤のみであることがさ
らに好ましい。
中でも、有機系現像液としては、酢酸ブチル及び/又は2-ヘプタノンを含む現像液が
好ましい。有機系現像液中、酢酸ブチル及び2-ヘプタノンの合計含有率は、50質量%
以上100質量%以下が好ましく、90質量%以上100質量%以下がより好ましく、実
質的に酢酸ブチル及び/又は2-ヘプタノンのみであることがさらに好ましい。
有機系現像液には、界面活性剤が含まれていてもよい。また、有機系現像液には、微量
の水分が含まれていてもよい。
現像の際、有機系現像液とは異なる種類の溶剤に置換することにより、現像を停止して
もよい。
現像後のレジストパターンをリンス液で洗浄することが好ましい。リンス液としては、
レジストパターンを溶解しないものであれば特に制限はなく、一般的な有機溶剤を含む溶
液を使用することができ、好ましくはアルコール溶剤又はエステル溶剤である。
洗浄後は、基板及びパターン上に残ったリンス液を除去することが好ましい。
本発明のレジスト組成物では、樹脂(X)が、組成物層内において、表面で分布が高く
なる傾向があり、液浸露光時における酸発生剤等の液浸露光液体への溶出を抑制できる。
また、樹脂(X)に起因する上述した前進接触角及び後退接触角により、撥水性を発揮さ
せて水滴が残らずに高速でのスキャン露光を可能にする。
〈用途〉
本発明のレジスト組成物は、KrFエキシマレーザ露光用のレジスト組成物、ArFエ
キシマレーザ露光用のレジスト組成物、電子線(EB)露光用のレジスト組成物又はEU
V露光用のレジスト組成物、特にArFエキシマレーザ液浸露光用のレジスト組成物とし
て好適であり、半導体の微細加工に有用である。
実施例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明する。例中、含有量ないし使用量を表す
「%」及び「部」は、特記しないかぎり質量基準である。
重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで下記条件により求めた
値である。
装置:HLC-8120GPC型(東ソー社製)
カラム:TSKgel Multipore HXL-M x 3 + guardcolumn(東ソー社製)
溶離液:テトラヒドロフラン
流量:1.0mL/min
検出器:RI検出器
カラム温度:40℃
注入量:100μl
分子量標準:標準ポリスチレン(東ソー社製)
また、化合物の構造は、質量分析(LCはAgilent製1100型、MASSはA
gilent製LC/MSD型)を用い、分子ピークを測定することで確認した。以下の
実施例ではこの分子ピークの値を「MASS」で示す。
後退接触角(RCA)、前進接触角(ACA)は、協和界面科学社製「DM-700」
を用いて測定することで確認した。
合成例1〔式(I-4)で表される化合物の合成〕
Figure 0007144573000113
式(I-4-a)で表される化合物10.12部、テトラヒドロフラン65部及びピリ
ジン5.57部を添加し、23℃で30分間攪拌した。得られた混合溶液を5℃まで冷却
し、式(I-4-b)で表される化合物21.86部を30分かけて添加した。その後、
さらに、23℃で6時間攪拌した。得られた反応物に、酢酸エチル300部及び5%塩酸
62部を仕込み、23℃で30分間攪拌し、静置、分液することにより有機層を洗浄した
。回収された有機層に、イオン交換水65部を仕込み、23℃で30分間攪拌し、静置、
分液することにより有機層を水洗した。回収された有機層に、10%炭酸カリウム水溶液
30部を仕込み、23℃で30分間攪拌し、静置、分液することにより有機層を水洗した
。回収された有機層に、イオン交換水100部を仕込み、23℃で30分間攪拌し、静置
、分液することにより有機層を水洗した。このような水洗操作を4回繰り返した。回収さ
れた有機層を濃縮した。得られた濃縮マスをカラム(関東化学 シリカゲル60N(球状
、中性)100-210μm 展開溶媒:n-ヘプタン/酢酸エチル=1/1)分取する
ことにより、式(I-4)で表される化合物12.28部を得た。
MS(質量分析):318.1(分子イオンピーク)
合成例2〔式(I-1)で表される化合物の合成〕
Figure 0007144573000114
式(I-1-a)で表される化合物10.94部、テトラヒドロフラン65部及びピリ
ジン5.57部を添加し、23℃で30分間攪拌した。得られた混合溶液を5℃まで冷却
し、式(I-1-b)で表される化合物21.86部を30分かけて添加した。その後、
さらに、23℃で6時間攪拌した。得られた反応物に、酢酸エチル300部及び5%塩酸
62部を仕込み、23℃で30分間攪拌し、静置、分液することにより有機層を洗浄した
。回収された有機層に、イオン交換水65部を仕込み、23℃で30分間攪拌し、静置、
分液することにより有機層を水洗した。回収された有機層に、10%炭酸カリウム水溶液
30部を仕込み、23℃で30分間攪拌し、静置、分液することにより有機層を水洗した
。回収された有機層に、イオン交換水100部を仕込み、23℃で30分間攪拌し、静置
、分液することにより有機層を水洗した。このような水洗操作を4回繰り返した。回収さ
れた有機層を濃縮した。得られた濃縮マスをカラム(関東化学 シリカゲル60N(球状
、中性)100-210μm 展開溶媒:n-ヘプタン/酢酸エチル=1/1)分取する
ことにより、式(I-1)で表される化合物12.44部を得た。
MS(質量分析):332.1(分子イオンピーク)
合成例3〔式(I-11)で表される化合物の合成〕
Figure 0007144573000115
式(I-11-a)で表される化合物12.59部、テトラヒドロフラン65部及びピ
リジン5.57部を添加し、23℃で30分間攪拌した。得られた混合溶液を5℃まで冷
却し、式(I-11-b)で表される化合物21.86部を30分かけて添加した。その
後、さらに、23℃で6時間攪拌した。得られた反応物に、酢酸エチル300部及び5%
塩酸62部を仕込み、23℃で30分間攪拌し、静置、分液することにより有機層を洗浄
した。回収された有機層に、イオン交換水65部を仕込み、23℃で30分間攪拌し、静
置、分液することにより有機層を水洗した。回収された有機層に、10%炭酸カリウム水
溶液30部を仕込み、23℃で30分間攪拌し、静置、分液することにより有機層を水洗
した。回収された有機層に、イオン交換水100部を仕込み、23℃で30分間攪拌し、
静置、分液することにより有機層を水洗した。このような水洗操作を4回繰り返した。回
収された有機層を濃縮した。得られた濃縮マスをカラム(関東化学 シリカゲル60N(
球状、中性)100-210μm 展開溶媒:n-ヘプタン/酢酸エチル=1/1)分取
することにより、式(I-11)で表される化合物9.89部を得た。
MS(質量分析):360.1(分子イオンピーク)
合成例4〔式(I-22)で表される化合物の合成〕
Figure 0007144573000116
式(I-22-a)で表される化合物11.77部、テトラヒドロフラン65部及びピ
リジン5.57部を添加し、23℃で30分間攪拌した。得られた混合溶液を5℃まで冷
却し、式(I-11-b)で表される化合物21.86部を30分かけて添加した。その
後、さらに、23℃で6時間攪拌した。得られた反応物に、酢酸エチル300部及び5%
塩酸62部を仕込み、23℃で30分間攪拌し、静置、分液することにより有機層を洗浄
した。回収された有機層に、イオン交換水65部を仕込み、23℃で30分間攪拌し、静
置、分液することにより有機層を水洗した。回収された有機層に、10%炭酸カリウム水
溶液30部を仕込み、23℃で30分間攪拌し、静置、分液することにより有機層を水洗
した。回収された有機層に、イオン交換水100部を仕込み、23℃で30分間攪拌し、
静置、分液することにより有機層を水洗した。このような水洗操作を4回繰り返した。回
収された有機層を濃縮した。得られた濃縮マスをカラム(関東化学 シリカゲル60N(
球状、中性)100-210μm 展開溶媒:n-ヘプタン/酢酸エチル=1/1)分取
することにより、式(I-22)で表される化合物10.29部を得た。
MS(質量分析):346.1(分子イオンピーク)
合成例5〔式(I-6)で表される化合物の合成〕

Figure 0007144573000117
式(I-6-b)で表される化合物17.44部、テトラヒドロフラン33.35部及
びピリジン11.12部を添加し、23℃で30分間攪拌した。得られた混合溶液を5℃
まで冷却し、式(I-6-a)で表される化合物24.97部を30分かけて添加した。
その後、さらに、5℃で2時間攪拌した。得られた反応物を濃縮することにより、式(I
-6-c)で表される化合物32.88部を得た。
Figure 0007144573000118
式(I-6-d)で表される化合物20.27部、テトラヒドロフラン70部及びピリ
ジン6.39部を添加し、23℃で30分間攪拌した。得られた混合溶液を5℃まで冷却
し、式(I-6-c)で表される化合物32.84部を30分かけて添加した。更に、式
(I-6-e)で表される化合物19.37部を添加した後、23℃で18時間攪拌した
。得られた反応物に、クロロホルム65部、n-ヘプタン330部及び5%塩酸71部を
仕込み、23℃で30分間攪拌し、静置、分液することにより有機層を洗浄した。回収さ
れた有機層に、イオン交換水66部を仕込み、23℃で30分間攪拌し、静置、分液する
ことにより有機層を水洗した。回収された有機層に、10%炭酸カリウム水溶液47部を
仕込み、23℃で30分間攪拌し、静置、分液することにより有機層を水洗した。回収さ
れた有機層に、イオン交換水66部を仕込み、23℃で30分間攪拌し、静置、分液する
ことにより有機層を水洗した。このような水洗操作を4回繰り返した。回収された有機層
を濃縮した。得られた濃縮マスをカラム(関東化学 シリカゲル60N(球状、中性)1
00-210μm 展開溶媒:n-ヘプタン/酢酸エチル=1/1)分取することにより
、式(I-6)で表される化合物20.01部を得た。
MS(質量分析):490.2(分子イオンピーク)
合成例6〔式(I-24)で表される化合物の合成〕
Figure 0007144573000119
式(I-24-a)で表される化合物15.25部、テトラヒドロフラン100部及び
ピリジン8.41部を添加し、23℃で30分間攪拌した。得られた混合溶液を5℃まで
冷却し、式(I-24-b)で表される化合物22.79部を30分かけて添加した。そ
の後、さらに、23℃で1時間攪拌した。得られた反応物に、酢酸エチル530部及び5
%塩酸93部を仕込み、23℃で30分間攪拌し、静置、分液することにより有機層を洗
浄した。回収された有機層に、イオン交換水105部を仕込み、23℃で30分間攪拌し
、静置、分液することにより有機層を水洗した。回収された有機層に、10%炭酸カリウ
ム水溶液44部を仕込み、23℃で30分間攪拌し、静置、分液することにより有機層を
水洗した。回収された有機層に、イオン交換水160部を仕込み、23℃で30分間攪拌
し、静置、分液することにより有機層を水洗した。このような水洗操作を4回繰り返した
。回収された有機層を濃縮した。得られた濃縮マスをカラム(関東化学 シリカゲル60
N(球状、中性)100-210μm 展開溶媒:n-ヘプタン/酢酸エチル=1/1)
分取することにより、式(I-24)で表される化合物18.91部を得た。
MS(質量分析):350.1(分子イオンピーク)
合成例7〔式(B1-5)で表される塩の合成〕
Figure 0007144573000120
式(B1-5-a)で表される塩50.49部及びクロロホルム252.44部を反応
器に仕込み、23℃で30分間攪拌し、式(B1-5-b)で表される化合物16.27
部を滴下し、23℃で1時間攪拌することにより、式(B1-5-c)で表される塩を含
む溶液を得た。得られた式(B1-5-c)で表される塩を含む溶液に、式(B1-5-
d)で表される塩48.80部及びイオン交換水84.15部を添加し、23℃で12時
間攪拌した。得られた反応液が2層に分離していたので、クロロホルム層を分液して取り
出し、さらに、該クロロホルム層にイオン交換水84.15部を添加し、水洗した。この
操作を5回繰り返した。得られたクロロホルム層に、活性炭3.88部を添加攪拌し、ろ
過した。回収されたろ液を濃縮した。得られた残渣に、アセトニトリル125.87部を
添加攪拌し、濃縮した。得られた残渣に、アセトニトリル20.62部及びtert-ブ
チルメチルエーテル309.30部を加えて23℃で30分間攪拌し、上澄み液を除去し
、濃縮した。得られた残渣に、n-ヘプタン200部を添加、23℃で30分間攪拌し、
ろ過することにより、式(B1-5)で表される塩61.54部を得た。
MASS(ESI(+)Spectrum):M 375.2
MASS(ESI(-)Spectrum):M 339.1
合成例8[式(B1-21)で表される塩の合成]
Figure 0007144573000121
特開2008-209917号公報に記載された方法によって得られた式(B1-21
-b)で表される化合物30.00部、式(B1-21-a)で表される塩35.50部
、クロロホルム100部及びイオン交換水50部を仕込み、23℃で15時間攪拌した。
得られた反応液が2層に分離していたので、クロロホルム層を分液して取り出し、更に、
このクロロホルム層にイオン交換水30部を添加し、水洗した。この操作を5回繰り返し
た。クロロホルム層を濃縮した。得られた残渣に、tert-ブチルメチルエーテル10
0部を加えて23℃で30分間攪拌し、ろ過することにより、式(B1-21-c)で表
される塩48.57部を得た。
Figure 0007144573000122
式(B1-21-c)で表される塩20.00部、式(B1-21-d)で表される化
合物2.84部及びモノクロロベンゼン250部を仕込み、23℃で30分間攪拌した。
得られた混合液に、二安息香酸銅(II)0.21部を添加し、更に、100℃で1時間
攪拌した。得られた反応溶液を濃縮した。得られた残渣に、クロロホルム200部及びイ
オン交換水50部を加えて23℃で30分間攪拌し、分液して有機層を取り出した。回収
された有機層にイオン交換水50部を加えて23℃で30分間攪拌し、分液して有機層を
取り出した。この水洗操作を5回繰り返した。得られた有機層を濃縮し、得られた残渣を
、アセトニトリル53.51部に溶解し、濃縮した。その後、tert-ブチルメチルエ
ーテル113.05部を加えて攪拌し、ろ過することにより、式(B1-21)で表され
る塩10.47部を得た。
MASS(ESI(+)Spectrum):M 237.1
MASS(ESI(-)Spectrum):M 339.1
合成例9[式(B1-22)で表される塩の合成]
Figure 0007144573000123
式(B1-22-a)で表される塩11.26部、式(B1-22-b)で表される化
合物10.00部、クロロホルム50部及びイオン交換水25部を仕込み、23℃で15
時間攪拌した。得られた反応液が2層に分離していたので、クロロホルム層を分液して取
り出し、更に、このクロロホルム層にイオン交換水15部を添加し、水洗した。この操作
を5回繰り返した。クロロホルム層を濃縮し、得られた残渣に、tert-ブチルメチル
エーテル50部を加えて23℃で30分間攪拌し、ろ過することにより、式(B1-22
-c)で表される塩11.75部を得た。
Figure 0007144573000124
式(B1-22-c)で表される塩11.71部、式(B1-22-d)で表される化
合物1.70部及びモノクロロベンゼン46.84部を仕込み、23℃で30分間攪拌し
た。得られた混合液に、二安息香酸銅(II)0.12部を添加し、更に、100℃で3
0分間攪拌した。得られた反応溶液を濃縮した。得られた残渣に、クロロホルム50部及
びイオン交換水12.50部を加えて23℃で30分間攪拌し、分液して有機層を取り出
した。回収された有機層にイオン交換水12.50部を加えて23℃で30分間攪拌し、
分液して有機層を取り出した。この水洗操作を8回繰り返した。得られた有機層を濃縮し
た。得られた残渣に、tert-ブチルメチルエーテル50部を加えて攪拌し、ろ過する
ことにより、式(B1-22)で表される塩6.84部を得た。
MASS(ESI(+)Spectrum):M 237.1
MASS(ESI(-)Spectrum):M 323.0
樹脂の合成
樹脂の合成において使用した化合物(モノマー)を下記に示す。
Figure 0007144573000125
以下、これらのモノマーを式番号に応じて「モノマー(a1-1-3)」等という。
合成例10〔樹脂A1の合成〕
モノマーとして、モノマー(a1-1-3)、モノマー(a1-2-9)、モノマー(
a2-1-3)及びモノマー(a3-4-2)を用い、そのモル比〔モノマー(a1-1
-3):モノマー(a1-2-9):モノマー(a2-1-3):モノマー(a3-4-
2)〕が45:14:2.5:38.5となるように混合し、全モノマー量の1.5質量
倍のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを加えて溶液とした。この溶液
に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4-ジメチルバレロニ
トリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを73
℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで
樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、プロピレングリコールモノ
メチルエーテルアセテートに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注い
で樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量7
.6×103の樹脂A1(共重合体)を収率68%で得た。この樹脂A1は、以下の構造
単位を有するものである。
Figure 0007144573000126
合成例11〔樹脂X1の合成〕
モノマーとして、モノマー(I-4)を用い、全モノマー量の1.5質量倍のプロピレ
ングリコールモノメチルエーテルアセテートを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤と
してアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)を全
モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを75℃で約5時間
加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿さ
せ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、メタノールに注いでリパルプし、この樹
脂をろ過することにより、重量平均分子量7.9×10の樹脂X1を収率70%で得た
。この樹脂X1は、以下の構造単位を有するものである。
Figure 0007144573000127
合成例12〔樹脂X2の合成〕
モノマーとして、モノマー(I-4)及びモノマー(a5-1-1)を用い、そのモル
比〔モノマー(I-4):モノマー(a5-1-1)〕が50:50となるように混合し
、全モノマー量の1.5質量倍のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを
加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス
(2,4-ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3m
ol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタ
ノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び
、メタノールに注いでリパルプし、この樹脂をろ過することにより、重量平均分子量8.
3×10の樹脂X2(共重合体)を収率75%で得た。この樹脂X2は、以下の構造単
位を有するものである。
Figure 0007144573000128
合成例13〔樹脂X3の合成〕
モノマーとして、モノマー(I-4)及びモノマー(a4-0-12)を用い、そのモ
ル比(モノマー(I-4):モノマー(a4-0-12))が50:50となるように混
合し、全モノマー量の0.6質量倍のメチルイソブチルケトンを加えて溶液とした。この
溶液に、開始剤としてアゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対
して4.8mol%添加し、70℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量の
メタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過し、重量平均分子量7
.9×10の樹脂X3(共重合体)を収率77%で得た。この樹脂X3は、以下の構造
単位を有するものである。
Figure 0007144573000129
合成例14〔樹脂X4の合成〕
モノマーとして、モノマー(I-4)及びモノマー(a4-1-4)を用い、そのモル
比(モノマー(I-4):モノマー(a4-1-4))が80:20となるように混合し
、全モノマー量の0.6質量倍のメチルイソブチルケトンを加えて溶液とした。この溶液
に、開始剤としてアゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して
4.5mol%添加し、75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタ
ノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過し、重量平均分子量8.9
×10の樹脂X4(共重合体)を収率73%で得た。この樹脂X4は、以下の構造単位
を有するものである。
Figure 0007144573000130
合成例15〔樹脂X5の合成〕
モノマーとして、モノマー(I-1)を用い、全モノマー量の1.5質量倍のプロピレ
ングリコールモノメチルエーテルアセテートを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤と
してアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)を全
モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを75℃で約5時間
加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿さ
せ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、メタノールに注いでリパルプし、この樹
脂をろ過することにより、重量平均分子量8.2×10の樹脂X5を収率68%で得た
。この樹脂X5は、以下の構造単位を有するものである。
Figure 0007144573000131
合成例16〔樹脂X6の合成〕
モノマーとして、モノマー(I-6)を用い、全モノマー量の1.5質量倍のプロピレ
ングリコールモノメチルエーテルアセテートを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤と
してアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)を全
モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを75℃で約5時間
加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿さ
せ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、メタノールに注いでリパルプし、この樹
脂をろ過することにより、重量平均分子量8.8×10の樹脂X6を収率65%で得た
。この樹脂X6は、以下の構造単位を有するものである。
Figure 0007144573000132
合成例17〔樹脂X7の合成〕
モノマーとして、モノマー(I-11)を用い、全モノマー量の1.5質量倍のプロピ
レングリコールモノメチルエーテルアセテートを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤
としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)を
全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを75℃で約5時
間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿
させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、メタノールに注いでリパルプし、この
樹脂をろ過することにより、重量平均分子量8.4×10の樹脂X7を収率62%で得
た。この樹脂X7は、以下の構造単位を有するものである。
Figure 0007144573000133
合成例18〔樹脂X8の合成〕
モノマーとして、モノマー(I-22)を用い、全モノマー量の1.5質量倍のプロピ
レングリコールモノメチルエーテルアセテートを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤
としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)を
全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを75℃で約5時
間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿
させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、メタノールに注いでリパルプし、この
樹脂をろ過することにより、重量平均分子量8.6×10の樹脂X8を収率60%で得
た。この樹脂X8は、以下の構造単位を有するものである。
Figure 0007144573000134
合成例19〔樹脂X9の合成〕
モノマーとして、モノマー(I-24)を用い、全モノマー量の1.5質量倍のプロピ
レングリコールモノメチルエーテルアセテートを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤
としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)を
全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを75℃で約5時
間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿
させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、メタノールに注いでリパルプし、この
樹脂をろ過することにより、重量平均分子量7.8×10の樹脂X9を収率72%で得
た。この樹脂X9は、以下の構造単位を有するものである。
Figure 0007144573000135
合成例20〔樹脂XX1の合成〕
モノマーとして、モノマー(a4-1-4)を用い、全モノマー量の1.2質量倍のメ
チルイソブチルケトンを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチ
ロニトリル及びアゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各
々、1mol%及び3mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反
応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過し
た。得られた樹脂を、メタノール/水混合溶媒中でリパルプし、ろ過することにより、重
量平均分子量7.8×10の樹脂XX1を収率86%で得た。この樹脂XX1は、以下
の構造単位を有するものである。
Figure 0007144573000136
合成例21〔樹脂XX2の合成〕
モノマーとして、モノマー(IX-1)を用い、全モノマー量の1.2質量倍のメチル
イソブチルケトンを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニ
トリル及びアゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、
0.9mol%及び2.7mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られ
た反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ
過した。得られた樹脂を、メタノール/水混合溶媒中でリパルプし、ろ過することにより
、重量平均分子量9.6×10の樹脂XX2を収率71%で得た。この樹脂XX2は、
以下の構造単位を有するものである。
Figure 0007144573000137
合成例22〔樹脂XX3の合成〕
モノマーとして、モノマー(IX-2)及びモノマー(IX-3)を用い、そのモル比
〔モノマー(IX-2):モノマー(IX-3)〕が60:40となるように混合し、全
モノマー量の1.5質量倍のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを加え
て溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2
,4-ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol
%添加し、これらを70℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノー
ル/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。かくして得られた樹脂を
再び、メタノールに注いでリパルプし、この樹脂をろ過することにより、重量平均分子量
9.2×103の樹脂XX3(共重合体)を収率68%で得た。この樹脂XX3は、以下
の構造単位を有するものである。
Figure 0007144573000138
合成例23〔樹脂XX4の合成〕
モノマーとして、モノマー(IX-2)を用い、全モノマー量の1.5質量倍のプロピ
レングリコールモノメチルエーテルアセテートを加えて溶液とした。当該溶液に、開始剤
としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)を
全モノマー量に対して各々、0.7mol%及び2.1mol%添加し、これらを75℃
で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹
脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。かくして得られた樹脂を再び、メタノールに注いで
リパルプし、この樹脂をろ過することにより、重量平均分子量1.3×104の樹脂XX
4を収率89%で得た。この樹脂XX4は、以下の構造単位を有するものである。
Figure 0007144573000139
<レジスト組成物の調製>
以下に示す成分の各々を表1に示す質量部で混合して溶剤に溶解し、孔径0.2μmの
フッ素樹脂製フィルターでろ過して、レジスト組成物を調製した。
Figure 0007144573000140
<樹脂(A)>
A1、X1~X9、XX1~XX4:樹脂A1、樹脂X1~樹脂X9、樹脂XX1~樹
脂XX4
<酸発生剤(B)>
B1-5:式(B1-5)で表される塩
B1-21:式(B1-21)で表される塩
B1-22:式(B1-22)で表される塩
B1-3:特開2010-152341号公報の実施例に従って合成
Figure 0007144573000141
<クエンチャー(C)>
D1:(東京化成工業(株)製)
Figure 0007144573000142
<溶剤>
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 265部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 20部
2-ヘプタノン 20部
γ-ブチロラクトン 3.5部
<レジストパターンの製造及びその評価>
シリコンウェハに、有機反射防止膜用組成物(ARC-29;日産化学(株)製)を塗
布して、205℃、60秒の条件でベークすることによって、ウェハ上に膜厚78nmの
有機反射防止膜を形成した。次いで、この有機反射防止膜の上に、上記のレジスト組成物
を乾燥(プリベーク)後の膜厚が85nmとなるように塗布(スピンコート)した。塗布
後、シリコンウェハをダイレクトホットプレート上にて、表1の「PB」欄に記載された
温度で60秒間プリベークし、組成物層を形成した。組成物層が形成されたシリコンウェ
ハに、液浸露光用ArFエキシマステッパー(XT:1900Gi;ASML社製、NA
=1.35、3/4Annular X-Y偏光)で、コンタクトホールパターン(ホー
ルピッチ100nm/ホール径70nm)を形成するためのマスクを用いて、露光量を段
階的に変化させて露光した。なお、液浸媒体としては超純水を使用した。
露光後、前記シリコンウェハを、ホットプレート上にて、表1の「PEB」欄に記載さ
れた温度で60秒間、加熱(ポストエキスポジャーベーク処理)した。次いでこのシリコ
ンウェハを、2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で60秒間のパド
ル現像を行い、レジストパターンを得た。
現像後に得られたレジストパターンにおいて、前記マスクを用いて形成したホール径が
55nmとなる露光量を実効感度とした。
<CD均一性(CDU)評価>
実効感度において、ホール径70nmのマスクで形成したパターンのホール径を、一つ
のホールにつき24回測定し、その平均値を一つのホールの平均ホール径とした。同一ウ
ェハ内の、ホール径70nmのマスクで形成したパターンの平均ホール径を400箇所測
定したものを母集団として標準偏差を求め、
標準偏差が1.50nm以下の場合を「○」、
標準偏差が1.50nmより大きい場合を「×」として判断した。
その結果を表2に示す。括弧内の数値は標準偏差(nm)を示す。
Figure 0007144573000143
上記の結果から、本発明のレジスト組成物によれば、良好なCD均一性でレジストパタ
ーンを製造できることがわかる。
本発明のレジスト組成物は、得られるレジストパターンのCD均一性に優れるため、半
導体の微細加工に好適である。

Claims (10)

  1. 式(I)で表される化合物に由来する構造単位と、式(a4-0)で表される構造単位、式(a4-1)で表される構造単位、式(a4-4)で表される構造単位及び式(a5-1)で表される構造単位からなる群から選ばれる少なくとも1種とを有する樹脂(X)、
    式(a1-1)で表される構造単位及び式(a1-2)で表される構造単位からなる群から選ばれる少なくとも2種を含む酸不安定基を有する構造単位を有する樹脂(A)及び
    酸発生剤を含有するレジスト組成物。
    Figure 0007144573000144
    [式(I)中、
    は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1~6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
    は、炭素数1~10のフッ素化炭化水素基又は式(t)で表される基を表す。
    Figure 0007144573000145
    (式(t)中、
    t46は、フッ素原子を有していてもよい炭素数1~18の2価の脂肪族炭化水素基を表す。
    t44は、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
    t47は、フッ素原子を有していてもよい炭素数1~17の脂肪族炭化水素基を表す。
    ただし、At46及びAt47のうち、少なくとも一方は、少なくとも1つのフッ素原子を有する。
    *はカルボニル基との結合手を表す。)
    及びRは、それぞれ独立に、炭素数1~4のアルキル基を表す。
    1は、単結合、炭素数1~6のアルカンジイル基又は-A2-X1-(A3-X2a-(A4b-を表す。*は酸素原子との結合手を表す。
    2、A3及びA4は、それぞれ独立に、炭素数1~6のアルカンジイル基を表す。
    1及びX2は、それぞれ独立に、酸素原子、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
    aは、0又は1を表す。
    bは、0又は1を表す。]
    Figure 0007144573000146
    [式(a1-1)及び式(a1-2)中、
    a1及びLa2は、それぞれ独立に、-O-又は-O-(CH2k1-CO-O-を表し、k1は1~7の整数を表し、*は-CO-との結合手を表す。
    a4及びRa5は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。
    a6及びRa7は、それぞれ独立に、炭素数1~8のアルキル基、炭素数3~18の脂環式炭化水素基又はこれらを組み合わせることにより形成される基を表す。
    m1は0~14の整数を表す。
    n1は0~10の整数を表す。
    n1’は0~3の整数を表す。]
    Figure 0007144573000147
    [式(a4-0)中、
    は、水素原子又はメチル基を表す。
    は、単結合又は炭素数1~4の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
    は、炭素数1~8のペルフルオロアルカンジイル基又は炭素数3~12のペルフルオロシクロアルカンジイル基を表す。
    は、水素原子又はフッ素原子を表す。]
    Figure 0007144573000148
    [式(a4-1)中、
    a41 は、水素原子又はメチル基を表す。
    a42 は、置換基を有していてもよい炭素数1~20の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれる-CH -は、-O-又は-CO-に置き換わっていてもよい。
    a41 は、置換基を有していてもよい炭素数1~6のアルカンジイル基又は式(a-g1)で表される基を表す。]
    Figure 0007144573000149
    [式(a-g1)中、
    sは、0又は1を表す。
    a42 及びA a44 は、互いに独立に、置換基を有していてもよい炭素数1~5の脂肪族炭化水素基を表す。
    a43 は、単結合又は置換基を有していてもよい炭素数1~5の脂肪族炭化水素基を表す。
    a41 及びX a42 は、互いに独立に、酸素原子、カルボニル基、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
    ただし、A a42 、A a43 、A a44 、X a41 及びX a42 の炭素数の合計は7以下である。
    *及び**は結合手を表し、**が-O-CO-R a42 との結合手である。]
    Figure 0007144573000150
    [式(a4-4)中、
    f21 は、水素原子又はメチル基を表す。
    f21 は、-(CH j1 -、-(CH j2 -O-(CH j3 -又は-(CH j4 -CO-O-(CH j5 -を表す。
    j1~j5は、互いに独立に、1~6の整数を表す。
    f22 は、フッ素原子を有する炭素数1~10の炭化水素基を表す。]
    Figure 0007144573000151
    [式(a5-1)中、
    51 は、水素原子又はメチル基を表す。
    52 は、炭素数3~18の脂環式炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は炭素数1~8の脂肪族炭化水素基又はヒドロキシ基で置換されていてもよい。ただし、L 51 との結合位置にある炭素原子に結合する水素原子は、炭素数1~8の脂肪族炭化水素基で置換されない。
    51 は、単結合又は炭素数1~18の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。]
  2. 式(I)で表される化合物に由来する構造単位と、式(a4-0)で表される構造単位、式(a4-1)で表される構造単位、式(a4-4)で表される構造単位及び式(a5-1)で表される構造単位からなる群から選ばれる少なくとも1種とを有する樹脂(X)、
    酸不安定基を有する構造単位を有する樹脂(A)、
    酸発生剤及び
    式(D)で表される塩を含有するレジスト組成物。
    Figure 0007144573000152
    [式(I)中、
    は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1~6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
    は、炭素数1~10のフッ素化炭化水素基又は式(t)で表される基を表す。
    Figure 0007144573000153
    (式(t)中、
    t46は、フッ素原子を有していてもよい炭素数1~18の2価の脂肪族炭化水素基を表す。
    t44は、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
    t47は、フッ素原子を有していてもよい炭素数1~17の脂肪族炭化水素基を表す。
    ただし、At46及びAt47のうち、少なくとも一方は、少なくとも1つのフッ素原子を有する。
    *はカルボニル基との結合手を表す。)
    及びRは、それぞれ独立に、炭素数1~4のアルキル基を表す。
    1は、単結合、炭素数1~6のアルカンジイル基又は-A2-X1-(A3-X2a-(A4b-を表す。*は酸素原子との結合手を表す。
    2、A3及びA4は、それぞれ独立に、炭素数1~6のアルカンジイル基を表す。
    1及びX2は、それぞれ独立に、酸素原子、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
    aは、0又は1を表す。
    bは、0又は1を表す。]
    Figure 0007144573000154
    [式(D)中、
    D1及びRD2は、それぞれ独立に、炭素数1~12の1価の炭化水素基、炭素数1~6のアルコキシ基、炭素数2~7のアシル基、炭素数2~7のアシルオキシ基、炭素数2~7のアルコキシカルボニル基、ニトロ基又はハロゲン原子を表す。
    m’及びn’は、それぞれ独立に、0~4の整数を表し、m’が2以上の場合、複数のRD1は同一又は相異なり、n’が2以上の場合、複数のRD2は同一又は相異なる。]
    Figure 0007144573000155
    [式(a4-0)中、
    は、水素原子又はメチル基を表す。
    は、単結合又は炭素数1~4の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
    は、炭素数1~8のペルフルオロアルカンジイル基又は炭素数3~12のペルフルオロシクロアルカンジイル基を表す。
    は、水素原子又はフッ素原子を表す。]
    Figure 0007144573000156
    [式(a4-1)中、
    a41 は、水素原子又はメチル基を表す。
    a42 は、置換基を有していてもよい炭素数1~20の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれる-CH -は、-O-又は-CO-に置き換わっていてもよい。
    a41 は、置換基を有していてもよい炭素数1~6のアルカンジイル基又は式(a-g1)で表される基を表す。]
    Figure 0007144573000157
    [式(a-g1)中、
    sは、0又は1を表す。
    a42 及びA a44 は、互いに独立に、置換基を有していてもよい炭素数1~5の脂肪族炭化水素基を表す。
    a43 は、単結合又は置換基を有していてもよい炭素数1~5の脂肪族炭化水素基を表す。
    a41 及びX a42 は、互いに独立に、酸素原子、カルボニル基、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
    ただし、A a42 、A a43 、A a44 、X a41 及びX a42 の炭素数の合計は7以下である。
    *及び**は結合手を表し、**が-O-CO-R a42 との結合手である。]
    Figure 0007144573000158
    [式(a4-4)中、
    f21 は、水素原子又はメチル基を表す。
    f21 は、-(CH j1 -、-(CH j2 -O-(CH j3 -又は-(CH j4 -CO-O-(CH j5 -を表す。
    j1~j5は、互いに独立に、1~6の整数を表す。
    f22 は、フッ素原子を有する炭素数1~10の炭化水素基を表す。]
    Figure 0007144573000159
    [式(a5-1)中、
    51 は、水素原子又はメチル基を表す。
    52 は、炭素数3~18の脂環式炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は炭素数1~8の脂肪族炭化水素基又はヒドロキシ基で置換されていてもよい。ただし、L 51 との結合位置にある炭素原子に結合する水素原子は、炭素数1~8の脂肪族炭化水素基で置換されない。
    51 は、単結合又は炭素数1~18の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。]
  3. 式(I)で表される化合物に由来する構造単位を有する樹脂(X)、
    式(a1-1)で表される構造単位及び式(a1-2)で表される構造単位からなる群から選ばれる少なくとも2種を含む酸不安定基を有する構造単位を有する樹脂(A)及び
    酸発生剤を含有するレジスト組成物。
    Figure 0007144573000160
    [式(I)中、
    は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1~6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
    は、式(t)で表される基を表す。
    Figure 0007144573000161
    (式(t)中、
    t46 は、フッ素原子を有していてもよい炭素数1~18の2価の脂肪族炭化水素基を表す。
    t44 は、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
    t47 は、フッ素原子を有していてもよい炭素数1~17の脂肪族炭化水素基を表す。
    ただし、A t46 及びA t47 のうち、少なくとも一方は、少なくとも1つのフッ素原子を有する。
    *はカルボニル基との結合手を表す。)
    及びR は、それぞれ独立に、炭素数1~4のアルキル基を表す。
    1 は、単結合、炭素数1~6のアルカンジイル基又は -A 2 -X 1 -(A 3 -X 2 a -(A 4 b -を表す。*は酸素原子との結合手を表す。
    2 、A 3 及びA 4 は、それぞれ独立に、炭素数1~6のアルカンジイル基を表す。
    1 及びX 2 は、それぞれ独立に、酸素原子、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
    aは、0又は1を表す。
    bは、0又は1を表す。]
    Figure 0007144573000162
    [式(a1-1)及び式(a1-2)中、
    a1 及びL a2 は、それぞれ独立に、-O-又は -O-(CH 2 k1 -CO-O-を表し、k1は1~7の整数を表し、*は-CO-との結合手を表す。
    a4 及びR a5 は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。
    a6 及びR a7 は、それぞれ独立に、炭素数1~8のアルキル基、炭素数3~18の脂環式炭化水素基又はこれらを組み合わせることにより形成される基を表す。
    m1は0~14の整数を表す。
    n1は0~10の整数を表す。
    n1’は0~3の整数を表す。]
  4. 式(I)で表される化合物に由来する構造単位を有する樹脂(X)、
    酸不安定基を有する構造単位を有する樹脂(A)、
    酸発生剤及び
    式(D)で表される塩を含有するレジスト組成物。
    Figure 0007144573000163
    [式(I)中、
    は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1~6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
    は、式(t)で表される基を表す。
    Figure 0007144573000164
    (式(t)中、
    t46 は、フッ素原子を有していてもよい炭素数1~18の2価の脂肪族炭化水素基を表す。
    t44 は、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
    t47 は、フッ素原子を有していてもよい炭素数1~17の脂肪族炭化水素基を表す。
    ただし、A t46 及びA t47 のうち、少なくとも一方は、少なくとも1つのフッ素原子を有する。
    *はカルボニル基との結合手を表す。)
    及びR は、それぞれ独立に、炭素数1~4のアルキル基を表す。
    1 は、単結合、炭素数1~6のアルカンジイル基又は -A 2 -X 1 -(A 3 -X 2 a -(A 4 b -を表す。*は酸素原子との結合手を表す。
    2 、A 3 及びA 4 は、それぞれ独立に、炭素数1~6のアルカンジイル基を表す。
    1 及びX 2 は、それぞれ独立に、酸素原子、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
    aは、0又は1を表す。
    bは、0又は1を表す。]
    Figure 0007144573000165
    [式(D)中、
    D1 及びR D2 は、それぞれ独立に、炭素数1~12の1価の炭化水素基、炭素数1~6のアルコキシ基、炭素数2~7のアシル基、炭素数2~7のアシルオキシ基、炭素数2~7のアルコキシカルボニル基、ニトロ基又はハロゲン原子を表す。
    m’及びn’は、それぞれ独立に、0~4の整数を表し、m’が2以上の場合、複数のR D1 は同一又は相異なり、n’が2以上の場合、複数のR D2 は同一又は相異なる。]
  5. 樹脂(X)が、さらに、フッ素原子を有する構造単位(但し、式(I)で表される化合物に由来する構造単位を除く)及び非脱離炭化水素基を有する構造単位から選ばれる少なくとも一つの構造単位を有する請求項3又は4に記載のレジスト組成物。
  6. 1が、炭素数1~6のアルカンジイル基である請求項1~のいずれかに記載のレジスト組成物。
  7. が、炭素数1~6のフッ素化アルキル基である請求項1又は2及び請求項1又は2を引用する請求項6のいずれかに記載のレジスト組成物。
  8. 酸発生剤が、式(B1)で表される塩である請求項1~のいずれかに記載のレジスト組成物。
    Figure 0007144573000166
    [式(B1)中、
    1及びQ2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1~6のペルフルオロアルキル基を表す。
    b1は、炭素数1~24の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭化水素基に含まれる-CH2-は、-O-又は-CO-に置き換わっていてもよく、該2価の飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基で置換されていてもよい。
    Yは、置換基を有していてもよいメチル基又は置換基を有していてもよい炭素数3~18の1価の脂環式炭化水素基を表し、該メチル基及び該1価の脂環式炭化水素基に含まれる-CH2-は、-O-、-SO2-又は-CO-に置き換わっていてもよい。
    +は、有機カチオンを表す。]
  9. 酸発生剤から発生する酸よりも酸性度の弱い酸を発生する塩をさらに含有する請求項1又は3及び請求項1又は3を引用する請求項5~8のいずれかに記載のレジスト組成物。
  10. (1)請求項1~のいずれかに記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
    (2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
    (3)組成物層に露光する工程、
    (4)露光後の組成物層を加熱する工程、及び
    (5)加熱後の組成物層を現像する工程、を含むレジストパターンの製造方法。
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