JP7143970B1 - 自動車の衝撃吸収構造 - Google Patents

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Abstract

金属材料からなる第1の部材と、第1の部材の軸方向に延伸する第2の部材と、を有し、第1の部材の形状は、円筒形状であり、軸方向における第2の部材の長さは、第1の部材の軸方向長さの15~75%の長さであり、第1の部材と第2の部材の端部間距離をD、第1の部材の最大曲率半径をR、第1の部材の板厚をtとしたときに、D<0.40Rtを満たし、第1の部材の周方向とは異なる方向に沿って延びる、第1の部材と第2の部材との接合線が存在する、衝撃吸収構造。

Description

本発明は、自動車の衝撃吸収構造に関する。
近年、地球環境保護の観点から、自動車の燃費改善が要求されている。その一方で、自動車の衝突安全性を向上させることも要求される。衝突安全性を向上させるためには、“クラッシャブルゾーン”とも呼ばれる自動車のフロント部およびリア部における衝突エネルギーの吸収性能を向上させ、衝突時の衝撃を吸収することが求められる。例えばフロント部のクラッシャブルゾーンは、主にフロントサイドメンバとその先端に配置されるクラッシュボックスで構成されており、自動車の前方衝突の際には、それらの部品によって衝撃が吸収される。
自動車車体の軽量化と衝撃吸収性能を両立させる観点からは、エネルギー吸収量の質量効率(以下「エネルギー吸収効率」)を高めることが望ましい。そして、エネルギー吸収効率を効果的に高めるためには、クラッシュボックスやサイドメンバなどの衝撃吸収構造への衝突荷重の入力時において、衝撃吸収構造の荷重入力側の端部から車内側(客室側)の端部に向かって軸圧潰変形が進むことが好ましい。
衝撃吸収構造として、特許文献1には、互いに径が異なる第1および第2の筒状部材の端部同士が合わされた状態で一体化された衝突エネルギー吸収構造体が開示されている。
特許文献2には、全長の一部に多重管構造を有するハイドロフォーム加工用高強度鋼管が開示されている。特許文献2においては、ベースチューブの内側にアドオンチューブが配置された構造の鋼管と、ベースチューブの外側にアドオンチューブが配置された構造の鋼管が開示されている。
特許文献3には、衝撃からの保護対象となる構造体に接合された仕切り部材と、その仕切り部材に対して基端部が接合された外筒部材と、仕切り部材に対して基端部が接合されるとともに外筒部材の先端部分に内接し且つ先端部が外筒部材から突出した内筒部材を備えた衝撃吸収装置が開示されている。
特許文献4には、第1のエネルギーレベルでの衝撃の際に変形するように適合されたメインユニットと、第1のエネルギーレベルを上回る第2のエネルギーレベルの衝撃を受ける補助ユニットを備えた車両用緩衝装置システムが開示されている。
特許文献5には、荷重入力時に軸方向に圧壊して衝突荷重を吸収する繊維強化樹脂製の筒状のエネルギー吸収部材と、エネルギー吸収部材の先端面側に配置される荷重伝達部材と、エネルギー吸収部材の先端部の周囲に設けられた壁面部を備えた、エネルギー吸収構造体が開示されている。
日本国特許出願公開第2001-241478号公報 日本国特許出願公開第2001-219226号公報 日本国特許出願公開第2004-028135号公報 日本国特許出願公開第2016-533939号公報 日本国特許出願公開第2017-227276号公報
特許文献1に記載の衝突エネルギー吸収構造体は、第1の筒状部材と第2の筒状部材の端部同士が突き合わせ溶接されることで構成されている。しかしながら、本発明者らが特許文献1に記載の構造体と同様のモデルで衝突シミュレーションを実施したところ、第1の筒状部材と第2の筒状部材の接合部における相当塑性ひずみが大きくなるという結果が得られた。このため、特許文献1に記載の構造体では、衝突時に接合部での破断が懸念され、軸圧潰変形が生じないおそれがある。また、特許文献1に記載の構造体は、第1の筒状部材の端部と第2の筒状部材の端部を突き合わせることが必須であるため、肉厚部と薄肉部の配置に自由度がない。
特許文献2に記載の、ベースチューブの“内側”にアドオンチューブが配置された鋼管は、ベースチューブとアドオンチューブの隙間に加圧液が浸入しないように、ベースチューブに対してアドオンチューブの両端が全周溶接されている。ベースチューブとアドオンチューブがこのように全周溶接されている場合、軸方向荷重の入力時に接合部が剥離しやすく、ベースチューブの変形挙動が単管構造の鋼管と同様の変形挙動を示すおそれがある。このため、ベースチューブには軸圧潰変形が生じないおそれがある。
また、特許文献2に記載の、ベースチューブの“外側”にアドオンチューブが配置された鋼管は、両チューブが接合されていないため、軸方向荷重の入力時に各々のチューブが独立した変形挙動を示すおそれがある。このため、ベースチューブには軸圧潰変形が生じないおそれがある。
特許文献3に記載の衝撃吸収装置は、外筒部材と内筒部材が周方向溶接されているため、特許文献2に記載の鋼管と同様に、軸方向荷重の入力時に接合部が剥離しやすい。また、外筒部材と内筒部材の後端部においては、両部材の間に空隙があり、この空隙部近傍の筒部材においては、軸方向荷重の入力時に単一の筒部材としての変形挙動を示すおそれがある。このため、外筒部材に軸圧潰変形が生じないおそれがある。
特許文献4に記載の車両用緩衝装置システムは、補助ユニットがメインユニットの内方に配置されているものの、メインユニットの内面と補助ユニットの外面は接合されておらず、各々のユニットが独立して変形する構造である。このため、軸方向荷重の入力時にはメインユニットの車内側(客室側)の端部近傍に大きな座屈が生じ、メインユニットに軸圧潰変形が生じないおそれがある。
特許文献5に記載のエネルギー吸収構造体は、荷重伝達部材からの荷重を受けるエネルギー吸収部材が繊維強化樹脂製であるため、衝突時においては軸圧潰変形が生じにくい。
以上のように特許文献1~5に記載の衝撃吸収構造は、軸圧潰変形が安定的に生じないことが懸念されるため、エネルギー吸収効率を向上させる観点では改善の余地がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、自動車の衝撃吸収構造において、エネルギー吸収効率を向上させることを目的とする。
上記課題を解決する本発明の一態様は、自動車の衝撃吸収構造であって、金属材料からなる第1の部材と、前記第1の部材の外面または内面に接合された、前記第1の部材の軸方向に延伸する第2の部材と、を有し、前記第1の部材の形状は、円筒形状であり、前記第1の部材の軸方向における前記第2の部材の長さは、前記第1の部材の軸方向長さの15~75%の長さであり、前記第1の部材の軸方向における該第1の部材と前記第2の部材の端部間距離をD、前記第1の部材の軸方向に垂直な断面における該第1の部材の最大曲率半径をR、前記第1の部材の板厚をtとしたときに、D<0.40Rtを満たし、前記第1の部材の周方向とは異なる方向に沿って延びる、該第1の部材と前記第2の部材の接合線が存在することを特徴としている。
前記第2の部材の形状は、円筒形状であってもよい。
前記第2の部材における前記接合線で分割される領域の面積は、各領域の総面積の60%以下であってもよい。
また、別の観点による本発明の一態様は、自動車の衝撃吸収構造であって、金属材料からなる第1の部材と、前記第1の部材の外面または内面に接合された、前記第1の部材の軸方向に延伸する第2の部材と、を有し、前記第1の部材の形状は、角筒形状であり、前記第1の部材の軸方向における前記第2の部材の長さは、前記第1の部材の軸方向長さの15~75%の長さであり、前記第1の部材の軸方向における該第1の部材と前記第2の部材の端部間距離をD、前記第1の部材の平面部の幅をWp、前記第1の部材の板厚をtとしたときに、D<1.11Wptを満たし、前記第1の部材の周方向とは異なる方向に沿って延びる、該第1の部材と前記第2の部材の接合線が存在することを特徴としている。
前記第2の部材は、前記第1の部材の平面部に接合されてもよい。
前記第2の部材は、前記第1の部材の稜線部に接合されてもよい。
前記接合線は、前記第1の部材の軸方向に沿って延びていてもよい。
前記接合線は、前記第1の部材の軸方向に対して傾斜する方向に延びていてもよい。
前記第1の部材の周方向に沿って延びる他の接合線が存在してもよい。
前記第1の部材の板厚tと前記第2の部材の板厚t’の板厚比t/t’が0.25~4.0であってもよい。
前記衝撃吸収構造は、クラッシュボックス、サイドメンバ、サブフレームのエクステンションまたは中空状の圧潰部材内に配置されるレインフォースに用いられてもよい。
自動車の衝撃吸収構造において、エネルギー吸収効率を向上させることができる。
自動車の車体骨格の一例を示す図である。 自動車のサブフレームの一例を示す図である。 第1の実施形態に係る衝撃吸収構造の概略構成を示す説明図である。 衝撃吸収構造を軸方向に沿って切断した断面図である。 衝撃吸収構造を軸方向に対して垂直に切断した断面図である。 接合線の一例を示す説明図である。 接合線の一例を示す説明図である。 第1の部材と第2の部材の端部間距離Dの説明図である。 第1の部材の最大曲率半径Rの説明図である。 衝撃吸収構造の構造例を示す図である。 第1の部材の内面に第2の部材が接合された例を示す説明図である。 図11の衝撃吸収構造を軸方向に沿って切断した断面図である。 第1の部材が角筒形状である場合の例を示す説明図である。 図13の衝撃吸収構造を軸方向に対して垂直に切断した断面図である。 第1の部材の内面に第2の部材が接合された例を示す説明図である。 衝撃吸収構造の構造例を示す図である。 衝撃吸収構造の構造例を示す図である。 図17の衝撃吸収構造をX~Z方向の各方向から見た図および軸方向に沿って切断した図である。 衝撃吸収構造の構造例を示す図である。 第2の実施形態に係る衝撃吸収構造の概略構成を示す説明図である。 図20の衝撃吸収構造を軸方向に対して垂直に切断した断面図である。 第1の部材の稜線部に第2の部材が接合された例を示す説明図である。 図22の衝撃吸収構造を軸方向に対して垂直に切断した断面図である。 第2の部材が接合された第1の部材の稜線部の拡大図である。 第1の部材の形状例を示す図である。 衝撃吸収構造の適用例を説明するための説明図である。 衝撃吸収構造の適用例を説明するための説明図である。 衝撃吸収構造の適用例を説明するための説明図である。 シミュレーション(1)の解析モデルを示す説明図である。 シミュレーション(1)における解析モデルの変形状態を示す図である。 シミュレーション(1)における解析モデルのエネルギー吸収効率を示す図である。 シミュレーション(2)における解析モデルのエネルギー吸収効率を示す図である。 シミュレーション(3)における解析モデルのエネルギー吸収効率を示す図である。 シミュレーション(4)における解析モデルのエネルギー吸収効率を示す図である。 シミュレーション(5)の解析モデルを示す説明図である。 シミュレーション(5)における解析モデルのエネルギー吸収効率を示す図である。 シミュレーション(6)における解析モデルの変形状態を示す図である。 シミュレーション(7)における解析モデルの変形状態を示す図である。 シミュレーション(8)における解析モデルの変形状態を示す図である。 シミュレーション(9)における解析モデルの変形状態を示す図である。 シミュレーション(10)における解析モデルの変形状態を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する要素においては、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
以下の実施形態にかかる自動車の衝撃吸収構造は、例えば図1に示すようなクラッシュボックスやサイドメンバ、図2に示すようなサブフレームのエクステンション、または中空状の圧潰部材内に配置されるレインフォースとして適用される。なお、衝撃吸収構造をクラッシュボックスまたはサイドメンバに適用する場合、および衝撃吸収構造を中空状の圧潰部材内のレインフォースとして適用する場合の具体例については後述する。
<第1の実施形態>
図3は、第1の実施形態に係る衝撃吸収構造1の概略構成を示す説明図である。図4は、衝撃吸収構造1を軸方向Aに沿って切断した断面図である。図5は、衝撃吸収構造1を軸方向Aに対して垂直に切断した断面図であり、第1の部材10と第2の部材20が重なる部分の断面を示している。なお、図3および図4おける衝撃吸収構造1の上方側は自動車の車長方向における車外側であり、下方側は車内側(客室側)である。
図3~図5に示すように、衝撃吸収構造1は、円筒形状の第1の部材10と、円筒形状の第2の部材20を有している。
第1の部材10は、例えば鋼材やアルミニウム合金部材、マグネシウム合金部材等の金属材料からなる。第1の部材10の金属材料として鋼材を用いる場合には、引張強さが780MPa以上の鋼板を用いることが好ましく、980MPa以上の鋼板を用いることがより好ましい。
第1の部材10の軸方向Aにおける長さは、例えば150~1000mmである。この第1の部材10の軸方向長さは、好ましくは、500mm以下であり、より好ましくは、300mm以下である。
第1の部材10の板厚は、例えば0.5~6.0mmである。この第1の部材10の板厚は、好ましくは、0.8mm以上であり、より好ましくは、1.0mm以上である。一方、第1の部材10の板厚は、好ましくは、4.0mm以下であり、より好ましくは、3.0mm以下である。
第2の部材20は、例えば鋼材やアルミニウム合金部材、マグネシウム合金部材等の金属材料や、繊維強化樹脂等の種々の樹脂素材からなる。第2の部材20の金属材料として鋼材を用いる場合には、引張強さが780MPa以上の鋼板を用いることが好ましく、980MPa以上の鋼板を用いることがより好ましい。
軸方向Aにおける第2の部材20の長さは、特に限定されないが、後述するように第1の部材10の軸方向長さよりも短い。なお、第2の部材20の軸方向長さは、例えば150~1000mmであり、好ましくは、500mm以下であり、より好ましくは、300mm以下である。
第2の部材20の板厚は、例えば0.5~6.0mmである。この第2の部材20の板厚は、好ましくは、0.8mm以上であり、より好ましくは、1.0mm以上である。一方、第2の部材20の板厚は、好ましくは、4.0mm以下であり、より好ましくは、3.0mm以下である。
第1の部材10の軸方向Aにおける両端部10a、10bのうち、端部10aは、自動車の車長方向における車外側の端部であり、前方衝突時や後方衝突時における衝突荷重の入力側の端部である。一方、第1の部材10の端部10bは、車長方向における車内側(客室側)の端部である。
第2の部材20は、第1の部材10の軸方向Aにおける端部10bから端部10aに向かって延伸している。第2の部材20の内径は、第1の部材10の外径よりも大きく、第1の部材10の外周面の一部は第2の部材20で覆われている。図3および図4に示す例では、第1の部材10の端部10bと、第2の部材20の端部20bの位置が一致している。一方で、軸方向Aにおける第2の部材20の長さは、第1の部材10の長さよりも短いために、第2の部材20の他端部20aは、第1の部材10の軸方向Aにおける中央部に位置している。
(第2の部材の軸方向長さ)
軸方向Aにおける第2の部材20の長さL’(図4)は、第1の部材10の長さLの15~75%である。後述の実施例で示すように、第2の部材20の長さL’が第1の部材10の長さLの15%以上であれば、エネルギー吸収効率の向上効果が大きい。
この効果を高める観点においては、第2の部材20の長さL’は、第1の部材10の長さLの30%以上であることがより好ましく、さらに好ましくは40%以上である。一方、第2の部材20の長さL’が第1の部材10の長さLの75%を超えると、エネルギー吸収効率の向上効果が飽和する。このため、第2の部材20の長さL’が第1の部材10の長さLの75%以下であれば、衝撃吸収構造1の重量の増加を抑えつつ、効果的にエネルギー吸収性能を確保することができる。
第1の部材10の板厚tと第2の部材20の板厚t’の板厚比(t/t’)は、0.25~4.0であることが好ましい。後述の実施例で示すように、板厚比がこの範囲を満たすことにより、エネルギー吸収効率が向上しやすい。この効果を高める観点において、上記板厚比は、より好ましくは0.75以上であり、さらに好ましくは1.0以上である。また、同様の観点において、上記板厚比は、より好ましくは2.0以下であり、さらに好ましくは1.5以下である。
(接合線)
第1の部材10と第2の部材20は互いに接合されている。接合方法は、特に限定されず、例えばレーザー溶接などの溶接手段や接着剤を用いることによって両部材10、20が接合される。このように接合方法は限定されないが、第1の部材10と第2の部材20の接合領域と非接合領域の境界線となる「接合線30」は、第1の部材10の軸方向Aに沿って延伸している必要がある。
図3に示す例では、第1の部材10と第2の部材20は溶接によって接合されており、軸方向Aに沿って延びる溶接ビードが本例における接合線30となる。接合線30が軸方向Aに沿って延伸していることで、接合線30が例えば第1の部材10の周方向Cに沿って延伸する場合よりもエネルギー吸収効率を向上させることができる。また、エネルギー吸収効率を向上させる観点からは、接合線30は複数存在することが好ましく、図3~図5に示す例では、軸方向Aに沿って延伸する接合線30が第1の部材10の周方向Cに間隔をおいて6本存在している。
軸方向Aにおける接合線30の長さは、要求されるエネルギー吸収効率に応じて任意に設定されるが、接合線30は、図3のように第2の部材20の一端部20aから他端部20bまで延びていることが好ましい。
接合線30が第2の部材20の一端部20aから他端部20bまで延びている場合、第2の部材20の、第1の部材10と対向する側の面(図3に示す例では第2の部材20の内周面)は、接合線30を境界として複数の領域に分割される。そして、この分割された各領域の面積は、各領域の面積を合計した総面積の60%以下であることが好ましい。
図3~図5に示す例では、軸方向Aに沿って延びる接合線30が周方向Cに沿って間隔をおいて6箇所存在しているため、第2の部材20の内周面は6つの領域に分割される。このため、その6つの領域の面積をそれぞれS1、S2、S3、S4、S5、S6としたとき(S4~S6については図示せず)、各面積S1、S2、S3、S4、S5、S6のそれぞれが総面積(S1+S2+S3+S4+S5+S6)の60%以下であることが好ましい。
後述の実施例で示すように、各領域の面積が総面積の60%以下であれば、エネルギー吸収効率を効果的に向上させることができる。この効果を高める観点では、各領域の面積は総面積の50%以下であることが好ましく、40%以下であることがより好ましい。
なお、図6に示すように、接合線30は軸方向Aに対して傾斜していてもよい。この場合においても、周方向Cに延びる接合線30のみが存在する場合に比べてエネルギー吸収効率を向上させることができる。すなわち、接合線30は、周方向Cと異なる方向に延伸しているとよい。
また、図7に示すように、接合線30は軸方向Aと周方向Cの各々に延びるように配置されてもよいし、図6のように軸方向Aに対して傾斜した方向(斜め方向)と周方向Cの各々に延びるように配置されてもよい。さらに、接合線30は、図6の形態と図7の形態を組み合わせて、軸方向A、斜め方向および周方向Cの各々に延びるように配置されてもよい。
以上の図3~図7に示した例では、第1の部材10の端部10bと第2の部材20の端部20bの位置が一致していたが、図8に示すように各端部10b、20bの位置は一致してなくてもよい。
ただし、第2の部材20の端部20bが第1の部材10の端部10bから過度に離れている場合、車長方向における車外側の端部である第1の部材10の端部10aと、第2の部材20の端部20bの間の領域で、十分に軸圧潰変形が進む前に、端部10b、20b間で座屈が生じるおそれがある。このような座屈が生じた後は、衝撃吸収構造1が軸圧潰変形しにくくなり、エネルギー吸収効率の向上効果が小さくなる。
(端部間距離D)
以上の理由により、図8のように第1の部材10の端部10bと第2の部材20の端部20bの位置が一致しない場合には、端部10b、20b間の距離Dを制限する必要がある。第1の部材10と第2の部材20の「端部間の距離」としては、端部10aと端部20aの間の距離と、端部10bと端部20bの間の距離の2つがあるが、本明細書における距離Dとは、車長方向における車内側(客室側)の端部10b、20b間の距離のことを意味する。
なお、車体に取り付けられる衝撃吸収構造1を単体で見た際に、第1の部材10の端部10aと端部10bのいずれの端部が車内側に位置するか判別できない場合には、上記の距離Dは、端部10a、20a間の距離と、端部10b、20b間の距離のうちの短い方の距離のことを意味する。
本実施形態のように第1の部材10が円筒形状である場合、距離Dは、第1の部材10の最大曲率半径をR、第1の部材10の板厚をtとしたときに、D<0.40Rtを満たす必要がある。距離Dがこの範囲を満たすことで、第1の部材10の端部10bと第2の部材20の端部20bの間の領域において、座屈が生じにくくなる。
これにより、他方の端部10aと端部20aの間で軸圧潰変形しやくすなり、衝撃吸収構造1のエネルギー吸収効率を向上させることができる。この効果を高める観点では、D≦0.36Rtを満たすことが好ましく、D≦0.32Rtを満たすことがより好ましい。
なお、第1の部材10が真円状の円筒であれば、その円の半径が最大曲率半径Rとなるが、例えば第1の部材10が楕円形の円筒のように曲率半径が周方向において変化する場合は、次の方法で最大曲率半径Rが定義される。
まず、図9に示すように、第1の部材10の軸方向Aに垂直な断面において、第1の部材10の周方向Cに沿って5mm間隔で曲率半径の測定点を設定する。そして、周方向Cにおいて連続する3点からなる曲率半径を測定していき、最も大きな曲率半径を最大曲率半径Rとする。図9に示す例では、黒丸の点で構成される曲線の曲率半径が、周方向Cにおいて連続する3点からなる曲率半径の中で最も大きい値であるため、この黒丸の3点からなる曲率半径が最大曲率半径Rである。
本実施形態にかかる衝撃吸収構造1は以上のように構成されている。この衝撃吸収構造1においては、第1の部材10の外面に第2の部材20が接合され、接合線30が軸方向Aに沿って延伸し、また、第1の部材10と第2の部材20の端部10b、20b間の距離Dは、D<0.40Rtを満たしている。
このように構成された衝撃吸収構造1によれば、車内側の端部10b近傍の領域が第2の部材20によって補剛されるため、衝突荷重の入力時において当該領域での座屈の発生を抑えることができる。これにより、衝撃吸収構造1の軸圧潰変形が生じやすくなり、衝撃吸収構造1のエネルギー吸収効率を向上させることができる。
なお、本明細書における「円筒形状の部材」には、例えば軸方向Aに垂直な断面の形状が楕円形の部材も含まれる。また、円筒形状の部材は、単一の部材で構成されることに限定されず、複数の部材を組み合わせることで構成されてもよい。例えば円筒形状の部材は、図10に示すような、フランジを有する半円筒形状の部材が互いに接合されることで構成された部材であってもよい。
以上で説明した衝撃吸収構造1は、第1の部材10と第2の部材20が共に円筒形状であったが、第2の部材20は、軸方向Aに垂直な断面の形状が弧状となった板部材であって、複数の第2の部材20が互いに接合されることで円筒形状となってもよい。また、衝撃吸収構造1は、例えば以下のように構成されてもよい。
(他の構成例1)
図11および図12に示す構成例は、図3に示す構成例と同様に第1の部材10と第2の部材20が円筒形状であるが、第2の部材20が第1の部材10の外周面ではなく内周面に接合された例である。なお、本構成例においては、第1の部材10と第2の部材20の端部10b、20b間の距離Dは0である。
(他の構成例2)
図13および図14に示す構成例は、図3に示す構成例とは異なり、第1の部材10と第2の部材20が角筒形状の例である。この衝撃吸収構造1は、第1の部材10の平面部11の外面に第2の部材20の平面部21が接合されている。
第1の部材10が角筒形状である場合、図8に示した距離Dは、第1の部材10の平面部11の幅をWp、板厚をtとしたときに、D<1.11Wptを満たす必要がある。本構成例においては、第1の部材10と第2の部材20の端部10b、20b間の距離Dは0であり、上記の距離Dの数値範囲を満たしている。なお、上記の距離Dは、D≦0.90Wptを満たすことが好ましく、D≦0.75Wptを満たすことがより好ましく、D≦0.56Wptを満たすことがさらに好ましい。
なお、本明細書における「平面部」とは、軸方向Aに対して垂直な断面において、隣り合う二平面を繋ぐ曲面(以下「稜線部12」と記載する場合もある)を除いた部分である。「平面部の幅」とは、平面に隣接する一方の曲面のR止まりから他方の曲面のR止まりまでの長さである。また、上述したD<1.11Wptの関係は、第1の部材10の全ての平面部11で満たすことが好ましい。
(他の構成例3)
図15に示す構成例は、図13に示す構成例と同様に第1の部材10と第2の部材20が角筒形状であるが、第2の部材20が第1の部材10の外面ではなく内面に接合された例である。なお、本構成例においては、第1の部材10と第2の部材20の端部10b、20b間の距離Dは0である。
以上のような他の構成例1~3における衝撃吸収構造1においても、第1の部材10の外面または内面に第2の部材20が接合され、接合線30は、軸方向Aに沿って延伸している。また、第1の部材10の端部10bと第2の部材20の端部20bの間の距離Dは、D<0.40RtまたはD<1.11Wptを満たしている。このため、前述したように、第1の部材10の車内側の端部10b近傍での座屈の発生を抑えることができる。
なお、本明細書における「角筒形状の部材」は、軸方向Aに垂直な断面の形状が正方形や長方形のような四角形に限定されず、例えば六角形などの多角形状であってもよいし、、図16に示すような、軸方向Aに垂直な断面の形状が十字状の部材であってもよい。
また例えば、角筒形状の部材は、図17に示すような、衝撃吸収構造1の側面視における形状が台形状の部材であってもよい。ここで、図18(a)は、図17のX方向から見た衝撃吸収構造1であり、図18(b)は、図17のY方向から見た衝撃吸収構造1であり、図18(c)は、図17のZ方向から見た衝撃吸収構造1である。また、図18(d)は、軸方向Aに沿って、かつ、第1の部材10および第2の部材20の斜面を含むように衝撃吸収構造1を切断した図である。
なお、図18(d)に示すように、この例においては、第2の部材20の斜面部20cに対向する平面部20dの延伸方向は、厳密には第1の部材10の軸方向Aとは一致していない。しかし、第2の部材20の平面部20dは、第1の部材10の斜面部10cに対向する平面部10dに沿って、第1の部材10の軸方向Aと略同一の方向に延伸しているため、本明細書においては、このような場合も「第2の部材20が第1の部材10の軸方向Aに延伸している」と定義する。
また、図18(d)に示した構造において、前述した第1の部材10と第2の部材20の軸方向長さの比率を検討する際には、第1の部材10の斜面部10cの長さ(斜面部10cの端点間の距離)と、第2の部材20の斜面部20cの長さ(斜面部20cの端点間の距離)とを対比する。そして、第2の部材20の斜面部20cの長さL‘が、第1の部材10の斜面部10cの長さLの15~75%であれば、図18(d)に示すような衝撃吸収構造1は、本実施形態に係る軸方向長さの要件を満たすこととする。
また、角筒形状の部材は、単一の部材で構成されることに限定されず、複数の部材を組み合わせることで構成されてもよい。例えば角筒形状の部材は、図19に示すような、ハット形部材とクロージングプレートが接合されることで構成された部材であってもよい。
また、以上の説明では、衝撃吸収構造1について、複数の構成例を示したが、いずれの構成例においても、、第1の部材10と第2の部材20の板厚比t/t’や、接合線30で分割された領域の面積S(図3)等は、前述した数値範囲を満たすことが好ましい。
<第2の実施形態>
本実施形態では、第1の実施形態に対して第2の部材20の形状が異なっている。以下、図面を参照しながら本実施形態に係る衝撃吸収構造1について説明する。
図20は、本実施形態に係る衝撃吸収構造1の概略構成を示す説明図である。図21は、衝撃吸収構造1を軸方向Aに対して垂直に切断した断面図であり、第1の部材10と第2の部材20が重なる部分の断面を示している。
図20および図21に示す衝撃吸収構造1においては、第1の部材10が角筒状に形成され、第2の部材20が板状に形成されている。
第2の部材20は複数設けられており、それらの第2の部材20は、第1の部材10の各々の平面部11にそれぞれ接合されている。接合線30は、第1の部材10の軸方向Aに沿って延伸している。なお、本実施形態のように第2の部材20が板状に形成される場合も、第1の部材10と第2の部材20の接合方法は、特に限定されず、例えばアーク溶接やレーザー溶接による隅肉溶接などの溶接手段や、接着剤を用いることによって両部材10、20が接合される。
また、第1の部材10の端部10bと第2の部材20の端部20bの間の距離Dは0であり、前述したD<1.11Wptの関係を満たしている。
したがって、本実施形態にかかる衝撃吸収構造1においても、第1の実施形態と同様に、第2の部材20による補剛効果によって第1の部材10の端部10b近傍の座屈を抑制することができる。これにより、衝撃吸収構造1に軸圧潰変形が生じやすくなり、エネルギー吸収効率を向上させることができる。
第2の部材20が第1の部材10の平面部11に接合されている場合、平面部11における第2の部材20が接合されている領域の幅Wp’は、平面部11の幅Wpの25%以上であることが好ましい。後述の実施例で示すように、幅Wp’がその範囲を満たすことにより、第1の部材10の端部10aの近傍で軸圧潰変形を生じさせやすくすることができ、第1の部材10の塑性変形領域をより多く確保することができる。この効果を高める観点では、上記の幅Wp’は、平面部11の幅Wpの30%以上であることが好ましく、さらに好ましくは40%以上である。
なお、本明細書における「第2の部材20が接合されている領域」とは、1つの第2の部材20に複数存在する接合線30のうちの最も離れた2本の接合線30の間にある領域である。例えば1つの第2の部材20に3本の接合線30が存在する場合には、中間に位置する接合線30を除いた残りの2本の接合線30の間の領域が、第2の部材20が接合された領域である。
図21に示す例では、1つの第2の部材20に2本の接合線30が存在し、これらの接合線30は、第2の部材20の両端に位置しているため、第2の部材20が接合されている領域の幅は、第2の部材20の幅に等しい。一方で、例えば2本の接合線30が、第2の部材20の両端に位置していない場合には、第2の部材20が接合されている領域の幅は、第2の部材20の幅よりも狭くなる。
また、図20および図21に示す例では、第2の部材20が第1の部材10の全ての平面部11に対してそれぞれ接合されているが、全ての平面部11に接合されてなくてもよい。例えば第2の部材20は、対向する2つの平面部11にのみ接合されてもよいし、隣り合う2つの平面部11にのみ接合されてもよい。また例えば、第2の部材20は、複数ある平面部11のうちのいずれか一つの平面部11にのみ接合されていてもよい。この場合であっても、第2の部材20の補剛により、第1の部材10の端部10b近傍における座屈の発生を抑える効果が得られる。
(他の構成例)
以上の例では、第2の部材20が第1の部材10の平面部11に接合されていたが、第2の部材20は、例えば図22および図23に示すように第1の部材10の稜線部12に接合されてもよい。
本構成例においては、複数の第2の部材20が第1の部材10の各稜線部12にそれぞれ接合されており、接合線30は軸方向Aに沿って延伸している。また、第1の部材10の端部10bと第2の部材20の端部20bの間の距離Dは0であり、前述したD<1.11Wptの関係を満たしている。
このため、図22に示す衝撃吸収構造1においても、第2の部材20の補剛効果により、第1の部材10の端部10b近傍における座屈の発生を抑えることができる。
図24に示すように、第1の部材10の、第2の部材20が接合されている領域の周方向Cにおける長さWr’は、稜線部12の長さWrの15%以上であることが好ましい。後述の実施例で示すように、周方向長さWr’が稜線部12の周方向長さWrの10%以上であることにより、第1の部材10の端部10aの近傍で軸圧潰変形が生じやすくなり、第1の部材10の塑性変形領域をより多く確保することができる。これにより、エネルギー吸収効率を高めることができる。この効果を高める観点では、上記の周方向長さWr’は、稜線部12の周方向長さWrの20%以上であることがより好ましい。
また、図22および図23に示す例では、第2の部材20が第1の部材10の全ての稜線部12に対してそれぞれ接合されているが、全ての稜線部12に接合されてなくてもよい。例えば第2の部材20は、対角線上に位置する2つの稜線部12にのみ接合されてもよいし、一つの平面部11を間に挟む2つの稜線部12にのみ接合されてもよい。また例えば、第2の部材20は、複数ある稜線部12のうちのいずれか一つの稜線部12にのみ接合されていてもよい。この場合であっても、第2の部材20の補剛により、第1の部材10の端部10b近傍における座屈の発生を抑える効果が得られる。
なお、第2の実施形態では、平面部11に第2の部材20が接合される例と、稜線部12に第2の部材20が接合される例を示したが、平面部11と稜線部12の各々に第2の部材20が接合されてもよい。また、第2の実施形態では、第1の部材10の外面に第2の部材20が接合される例を示したが、第1の部材10の内面に第2の部材20が接合されてもよい。
また、第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様に、軸方向Aにおける第2の部材20の長さL’(図4)や、第1の部材10と第2の部材20の板厚比t/t’は、前述した数値範囲を満たすことが好ましい。
また、前述の通り、第1の部材10は、軸方向Aに垂直な断面の形状が正方形や長方形のような四角形に限定されない。第1の部材10は、例えば六角形などの多角形状の部材、図16および図17に示す形状の部材、あるいはハット形部材とクロージングプレートで構成された部材であってもよい。図25は、第1の部材10がハット形部材とクロージングプレートで構成されている場合の第2の部材20の接合例である。
(衝撃吸収構造の適用例)
ここで、以上の第1~第2実施形態で説明したような衝撃吸収構造1が、クラッシュボックスまたはサイドメンバが適用される例について、より詳細に説明する。
まず、図26(a)は、衝撃吸収構造1がクラッシュボックス50として適用された例である。クラッシュボックス50は、サイドメンバ51の先端部に取り付けられ、サイドメンバ51の他端部は、客室側の内板パネル52(例えばダッシュパネル)に接合されている。この例では、クラッシュボックス50単体で衝撃吸収構造1が構成されているため、衝突時にクラッシュボックス50が圧潰した際には、他の新たなクラッシュボックス50に交換することができる。
次に、図26(b)は、衝撃吸収構造1がクラッシュボックス50とサイドメンバ51で構成される例である。この例では、衝撃吸収構造1の第1の部材10がクラッシュボックス50であり、第2の部材20がサイドメンバ51の直線部51aである。
図26(b)に示すサイドメンバ51は、クラッシュボックス50側から内板パネル52側に向かって、直線部51a、屈曲部51b、傾斜部51c、屈曲部51d、直線部51eを順に有する形状である。なお、本明細書における「直線部」とは、クラッシュボックス50の軸方向と略同一方向に延びる部位である。例えば、サイドメンバ51の傾斜部51cも、直線部51a、51eと同様に直線状に形成されてはいるが、傾斜部51cは、クラッシュボックス50の軸方向とは明確に異なる方向に延びているため、本明細書における直線部には該当しない。
通常、サイドメンバ51は、自身の変形により衝突エネルギーを吸収する衝撃吸収部位と、客室空間を保護するために衝突荷重に対する変形を抑制する耐荷重部位を有する。図26(b)に示す例では、上記の衝撃吸収部位は、クラッシュボックス50側の直線部51aであり、上記の耐荷重部位は、内板パネル52側の直線部51eである。
次に、図27(a)は、衝撃吸収構造1がサイドメンバ51の直線部51a(衝撃吸収部位)に適用される例である。この例における第1の部材10は、直線部51aであり、第2の部材20は、直線部51aにおける屈曲部51b側の端部近傍に設けられた補強材である。
この例においては、第2の部材20の軸方向の両端部が、いずれも直線部51aに位置している。換言すると、第2の部材20における屈曲部51b側の端部は、当該屈曲部51bとは重なっていない。このように、第2の部材20が、屈曲部51bに位置していないことによって、衝突時における前述した座屈の抑制効果の発現箇所が、直線部51aとなる。これにより、衝突時においては、当該直線部51aと屈曲部51bの境界近傍における座屈の発生が抑制される。
換言すると、例えば第2の部材20が、サイドメンバ51の直線部51aから傾斜部51cまで延びた形状である場合には、座屈の抑制効果の発現箇所が傾斜部51cに移動する。このため、図27(a)に示す衝撃吸収構造1と比較すると、衝突時には、直線部51aと屈曲部51bの境界近傍において座屈が生じ易くなる。
次に、図27(b)は、衝撃吸収構造1がサイドメンバ51の直線部51e(耐荷重部位)に適用される例である。この例における第1の部材10は、直線部51eであり、第2の部材20は、直線部51eにおける内板パネル52側の端部近傍に設けられた補強材である。
なお、上述のクラッシュボックス50およびサイドメンバ51は、車体のフロント側のものであってもリア側のものであってもよい。また、サイドメンバ51には、屈曲部や傾斜部が設けられない場合もあるが、その場合であっても、第2の部材20が直線部の客室側端部近傍に設けられることにより、衝撃吸収構造1を構成することができる。
図28は、衝撃吸収構造1の適用例を示す図であり、中空状の圧潰部材60の軸方向に垂直な切断面を示している。「圧潰部材」とは、車両の衝突時に、壁面で衝突荷重を受ける部材であり、例えばバンパー(フロントバンパーまたはリアバンパー)やサイドシル等の部材が圧潰部材に相当する。
図28に示す例では、圧潰部材60の内方に衝撃吸収構造1が配置されている。この衝撃吸収構造1の第1の部材10の一端部は、圧潰部材60の車外側壁部61の内面に接合され、第1の部材10の他端部(第2の部材20が接合されている側の端部)は、圧潰部材60の車内側壁部62の内面に接合されている。なお、圧潰部材60がバンパーである場合の車外側壁部61とは、車長方向において車外側に位置する壁部であり、圧潰部材60がサイドシルである場合の車外側壁部61とは、車幅方向において車外側に位置する壁部である。
図28に示した衝撃吸収構造1の適用例によれば、圧潰部材60の車外側壁部61に衝突荷重が入力された際に、車内側壁部62の近傍における衝撃吸収構造1の座屈が抑制され、圧潰部材60の衝撃吸収性能を高めることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到しうることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
[シミュレーション(1)]
図29に示す以下の解析モデルで衝突シミュレーションを実施した。
(a)第1の部材10:円筒、第2の部材20:円筒、接合形態:第1の部材10の外面と第2の部材20の内面が全面接合
(b)第1の部材10:円筒、第2の部材20:円筒、接合形態:第1の部材10の内面と第2の部材20の外面が全面接合
(c)第1の部材10:角筒、第2の部材20:角筒、接合形態:第1の部材10の外面と第2の部材20の内面が全面接合
(d)第1の部材10:角筒、第2の部材20:角筒、接合形態:第1の部材10の内面と第2の部材20の外面が全面接合
第1の部材10は、外径が100mm(角筒の場合は100mm四方)、軸方向長さが300mm、板厚が1mmの980MPa級の鋼板が想定され、第2の部材20は、外径が102mm(角筒の場合は102mm四方)、軸方向長さが150mm、板厚が1mmの980MPa級の鋼板が想定されている。図8で説明した第1の部材10と第2の部材20の端部10b、20b間の距離Dは0である。
シミュレーションは、第1の部材10の端部10bと第2の部材20の端部20bを完全拘束し、第1の部材10の端部10aを、軸方向に沿って1000mm/sストロークさせることで実施された。シミュレーションで使用されたソルバーは、汎用有限要素解析ソフトウェアLS-DYNA(R7.1.3)である。
図30は、上記シミュレーションにおける図29(a)のモデルと図29(c)のモデルの変形状態を示す図である。いずれのモデルにおいても、第2の部材20で補剛されていない領域が軸圧潰変形した。その後、いずれのモデルにおいても、第2の部材20で補剛された領域が軸圧潰変形した。なお、図示はしていないが、図29(b)と図29(d)のモデルにおいても同様の変形挙動を示した。
図31は、第1の部材10の端部10aを100mmストロークさせた際のエネルギー吸収効率(EA効率)を示すグラフである。図31に示すように、本シミュレーションにおいては、図29(a)のモデルのエネルギー吸収効率が最も高い結果となった。
[シミュレーション(2)]
図29(a)のモデルに対し、第2の部材20の軸方向長さが異なるモデルでシミュレーションを実施した。第2の部材20の軸方向長さ以外のシミュレーション条件は、シミュレーション(1)と同様である。
図32は、第1の部材10の端部10aを100mmストロークさせた際のエネルギー吸収効率を示すグラフである。図32の横軸は、第1の部材10の軸方向長さLに対する第2の部材20の軸方向長さL’の割合である。図32に示すように、第2の部材20の軸方向長さL’が、第1の部材10の軸方向長さLの15%以上であれば、エネルギー吸収効率の向上効果が得られやすく、75%を超える場合にはエネルギー吸収効率の向上効果が飽和する。
[シミュレーション(3)]
図29(a)のモデルに対し、第1の部材10の板厚tと第2の部材20の板厚t’の比が異なるモデルでシミュレーションを実施した。各部材10、20の板厚比以外のシミュレーション条件は、シミュレーション(1)と同様である。
図33は、第1の部材10の端部10aを200mmストロークさせた際のエネルギー吸収効率を示すグラフである。図33に示すように、第1の部材10と第2の部材20の板厚比t/t’が0.25~4.0の範囲内あれば、エネルギー吸収効率の向上効果が大きい。
[シミュレーション(4)]
図29(a)のモデルに対し、第1の部材10と第2の部材20の接合形態が異なるモデルでシミュレーションを実施した。各部材10、20の接合形態以外のシミュレーション条件は、シミュレーション(1)と同様である。
図34は、第1の部材10の端部10aを200mmストロークさせた際のエネルギー吸収効率を示すグラフである。本シミュレーションでは、以下のモデルでシミュレーションが実施されている。
(a)第2の部材20を有しない円筒形状の第1の部材10のみのモデル
(b)第1の部材10と第2の部材20が互いに接しているが、接合されていないモデル
(c)第1の部材10の端部10aから端部10bまで延伸する接合線が1本のみ存在するモデル
(d)上記の接合線が第1の部材10の周方向に等間隔で8本存在するモデル
(e)図29(a)のモデル(第1の部材10と第2の部材20が全面接合)
図34に示すように、第1の部材10と第2の部材20が全面接合された場合に最もエネルギー吸収効率が大きいが、軸方向の接合線が1本のみであっても、接合線がないモデルに対してはエネルギー吸収効率が向上する。
[シミュレーション(5)]
図29(a)のモデルに対し、第1の部材10と第2の部材20の接合形態が異なるモデルでシミュレーションを実施した。図35に示すように、本シミュレーションでは、接合形態を(a)周方向のみの接合線を有する形態と、(b)周方向と軸方向に接合線を有する形態と、(c)周方向と斜め方向に接合線を有する形態に大別し、各形態において接合線の本数が異なる複数のモデルを作成した。各部材10、20の接合形態以外のシミュレーション条件は、シミュレーション(1)と同様である。
図36は、第1の部材10の端部10aを50mmストロークさせた際のエネルギー吸収効率を示すグラフである。図36の横軸は、第2の部材20における接合線で分割された各領域の面積と、それらの領域の面積の合計値である総面積の比である。なお、本シミュレーションでは、接合線で分割された各領域の面積は互いに等しい。図36に示すように、接合線による分割領域の面積が総面積の60%以下である場合には、エネルギー吸収効率が大きくなる。
[シミュレーション(6)]
図29(a)および図29(c)のモデルに対し、第1の部材10と第2の部材20の端部10a、10b間の距離Dが異なるモデルでシミュレーションを実施した。端部間距離D以外のシミュレーション条件は、シミュレーション(1)と同様である。
図37は、第1の部材10の端部10aを12mmストロークさせた際の各モデルの変形状態を示す図である。図37(a)と図37(b)のモデルにおける第1の部材10の最大曲率半径Rと板厚tの設定値によれば、前述の実施形態で説明した端部間距離Dの上限を示す0.40Rtの値は16である。図37(a)のモデルは、端部間距離Dが16であるため、D<0.40Rtを満たすモデルである。一方、図37(b)のモデルは、端部間距離Dが20であるため、D<0.40Rtを満たさないモデルである。
そして、その図37(b)のモデルでは、端部10a、20aの間の領域が十分に軸圧潰変形する前に、車内側(客室側)の端部10b近傍に座屈が生じた。このように端部10bの近傍に座屈が生じると、第1の部材10が十分に軸圧潰変形しないおそれがある。
図37(c)と図37(d)のモデルも同様の結果となり、D<1.11Wptを満たさない図37(d)のモデルでは、端部10a、20aの間の領域が十分に軸圧潰変形する前に端部10b近傍に座屈が生じた。
[シミュレーション(7)]
図29(c)のモデルに対し、第2の部材20の形状が異なるモデルでシミュレーションを実施した。第2の部材20の形状以外のシミュレーション条件は、シミュレーション(1)と同様である。
図38は、第2の部材20の接合位置と、第1の部材10の端部10aを12mmストロークさせた際の各モデルの変形状態を示す図である。図38に示すように、本シミュレーションにおいては、第1の部材10の平面部に板状の第2の部材20が接合されており、第1の部材10の平面部の幅Wpに対する第2の部材20の幅Wp’が異なるモデルでシミュレーションが実施されている。
図38(b)のモデルは、図38(c)のモデルと比較すると、第1の部材10の端部10aにより近い領域で変形が生じている。このため、端部10aにより近い位置で変形を生じさせて塑性変形領域をより多く確保する観点では、平面部に接合された第2の部材20の幅Wp’は、第1の部材10の平面部の幅Wpの30%以上の幅であることが好ましい。
[シミュレーション(8)]
図38(a)のモデルに対し、第2の部材20の接合位置が異なるモデルでシミュレーションを実施した。接合位置以外のシミュレーション条件は、シミュレーション(1)と同様である。
図39は、第2の部材20の接合位置と、第1の部材10の端部10aを100mストロークさせた際の各モデルの変形状態を示す図である。図39に示すように、第1の部材10の全ての平面部に第2の部材20が接合されていなくても、第1の部材10の端部10b近傍での座屈の発生を抑制し、端部10a側の領域から軸圧潰変形を生じさせることができる。
[シミュレーション(9)]
図29(c)のモデルに対し、第2の部材20の形状が異なるモデルでシミュレーションを実施した。第2の部材20の形状以外のシミュレーション条件は、シミュレーション(1)と同様である。
図40は、第2の部材20の接合位置と、第1の部材10の端部10aを100mストロークさせた際の各モデルの変形状態を示す図である。図40に示すように、本シミュレーションにおいては、第1の部材10の稜線部に板状の第2の部材20が接合されており、第1の部材10の稜線部の周方向長さWrに対する第2の部材20の周方向長さWr’が異なるモデルでシミュレーションが実施されている。
図40に示すように、いずれのモデルにおいても、端部10b近傍での座屈が生じずに端部10a側の領域から軸圧潰変形が生じている。本シミュレーションの結果によれば、稜線部に接合される第2の部材20の周方向長さWr’は、第1の部材10の稜線部の周方向長さWrの15%以上の長さであることが好ましい。
[シミュレーション(10)]
図40(a)のモデルに対し、第2の部材20の接合位置が異なるモデルでシミュレーションを実施した。接合位置以外のシミュレーション条件は、シミュレーション(1)と同様である。
図41は、第2の部材20の接合位置と、第1の部材10の端部10aを100mストロークさせた際の各モデルの変形状態を示す図である。図41に示すように、第1の部材10の全ての稜線部に第2の部材20が接合されていなくても、第1の部材10の端部10b近傍での座屈の発生を抑制し、端部10a側の領域から軸圧潰変形を生じさせることができる。
本発明は、例えば自動車のクラッシュボックスやサイドメンバ、サブフレームのエクステンションまたは中空状の圧潰部材内に配置されるレインフォースに適用することができる。
1 衝撃吸収構造
10 第1の部材
10a 軸方向端部
10b 軸方向端部
10c 斜面部
10d 平面部
11 平面部
12 稜線部
20 第2の部材
20a 軸方向端部
20b 軸方向端部
20c 斜面部
20d 平面部
21 平面部
30 接合線
50 クラッシュボックス
51 サイドメンバ
51a、51e 直線部
51b、51d 屈曲部
51c 傾斜部
52 内板パネル
60 圧潰部材
61 車外側壁部
62 車内側壁部
A 軸方向
C 周方向
D 端部間の距離
L 第1の部材の軸方向長さ
L’ 第2の部材の軸方向長さ
R 最大曲率半径
S 面積
p 第1の部材の平面部の幅
p’ 第2の部材が接合されている領域の幅
r 第1の部材の稜線部の周方向長さ
r’ 第2の部材が接合されている領域の稜線部の周方向長さ
t 第1の部材の板厚
t’ 第2の部材の板厚

Claims (11)

  1. 自動車の衝撃吸収構造であって、
    金属材料からなる第1の部材と、
    前記第1の部材の外面または内面に接合された、前記第1の部材の軸方向に延伸する第2の部材と、を有し、
    前記第1の部材の形状は、円筒形状であり、
    前記第1の部材の軸方向における前記第2の部材の長さは、前記第1の部材の軸方向長さの15~75%の長さであり、
    前記第1の部材の軸方向における該第1の部材と前記第2の部材の端部間距離をD、前記第1の部材の軸方向に垂直な断面における該第1の部材の最大曲率半径をR、前記第1の部材の板厚をtとしたときに、D<0.40Rtを満たし、
    前記第1の部材の周方向とは異なる方向に沿って延びる、該第1の部材と前記第2の部材の接合線が存在することを特徴とする、自動車の衝撃吸収構造。
  2. 前記第2の部材の形状は、円筒形状であることを特徴とする、請求項1に記載された自動車の衝撃吸収構造。
  3. 前記第2の部材における前記接合線で分割される領域の面積は、各領域の総面積の60%以下であることを特徴とする、請求項1または2に記載された自動車の衝撃吸収構造。
  4. 自動車の衝撃吸収構造であって、
    金属材料からなる第1の部材と、
    前記第1の部材の外面または内面に接合された、前記第1の部材の軸方向に延伸する第2の部材と、を有し、
    前記第1の部材の形状は、角筒形状であり、
    前記第1の部材の軸方向における前記第2の部材の長さは、前記第1の部材の軸方向長さの15~75%の長さであり、
    前記第1の部材の軸方向における該第1の部材と前記第2の部材の端部間距離をD、前記第1の部材の平面部の幅をWp、前記第1の部材の板厚をtとしたときに、D<1.11×Wp×tを満たし、
    前記第1の部材の周方向とは異なる方向に沿って延びる、該第1の部材と前記第2の部材の接合線が存在することを特徴とする、自動車の衝撃吸収構造。
  5. 前記第2の部材は、前記第1の部材の平面部に接合されていることを特徴とする、請求項4に記載された自動車の衝撃吸収構造。
  6. 前記第2の部材は、前記第1の部材の稜線部に接合されていることを特徴とする、請求項4又は5に記載された自動車の衝撃吸収構造。
  7. 前記接合線は、前記第1の部材の軸方向に沿って延びていることを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載された自動車の衝撃吸収構造。
  8. 前記接合線は、前記第1の部材の軸方向に対して傾斜する方向に延びていることを特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載された自動車の衝撃吸収構造。
  9. 前記第1の部材の周方向に沿って延びる他の接合線が存在することを特徴とする、請求項1~8のいずれか一項に記載された自動車の衝撃吸収構造。
  10. 前記第1の部材の板厚tと前記第2の部材の板厚t’の板厚比t/t’が0.25~4.0であることを特徴とする、請求項1~9のいずれか一項に記載された自動車の衝撃吸収構造。
  11. クラッシュボックス、サイドメンバ、サブフレームのエクステンションまたは中空状の圧潰部材内に配置されるレインフォースに用いられることを特徴とする、請求項1~10のいずれか一項に記載された自動車の衝撃吸収構造。
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