JP7143152B2 - 鍵盤楽器の筬前 - Google Patents

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Description

本発明は、電子ピアノなどの鍵盤楽器に適用され、鍵の前端部に係合するフロントピンを立設した状態に保持する鍵盤楽器の筬前に関する。
従来、この種の鍵盤楽器の筬前として、例えば本出願人が既に出願した特許文献1に開示されたものが知られている。この筬前は、合成樹脂製の複数の筬前成形品が連結されることによって、左右方向に延びるように構成されている。各筬前成形品は、複数のフロントピンが左右方向に所定間隔を隔てて立設される横長の本体部と、この本体部の左右の端部からそれぞれ突出し、隣り合う筬前成形品同士を連結するための左連結部及び右連結部とで構成されている。これらの左右の連結部は、互いにほぼ同じ平面形状を有しており、左連結部の上半部が切り欠かれる一方、右連結部の下半部が切り欠かれている。また、左右の連結部の前端部及び後端部には、上下方向に貫通する2つのねじ止め用の孔が形成され、上半部が切り欠かれている左連結部の上面には、互いに平行に左右方向に延びる複数の溝が形成されている。
隣り合う2つの筬前成形品を連結する場合にはまず、一方の筬前成形品の右連結部と、他方の筬前成形品の左連結部とを上下に重ね合わせるとともに、それらの前端部及び後端部をねじ止めする。次いで、ねじ止めされた両筬前成形品において、左側の筬前成形品における本体部の右端面と、右側の筬前成形品における左連結部の左端面との間に生じた隙間から接着剤を注入する。この注入された接着剤は、右側の筬前成形品における左連結部の各溝に流入する。以上により、両筬前成形品は、それぞれの左右の連結部が合いじゃくりで継ぎ合わされた状態で連結される。
また、複数の筬前成形品を上記のように連結することによって構成された筬前は、金属製の鍵盤シャーシの左右方向に延びる前レールに沿って配置され、その前レールに複数箇所でねじ止めされることによって固定されている。
特許第5797074号公報
上記のように構成された筬前を有する電子ピアノでは、その設置環境の温度変化などによって、筬前が熱膨張したり、熱収縮したりすることがあり、それにより、筬前が長さ方向に伸縮する。一般に、筬前成形品を構成する合成樹脂の線膨張係数は、前レールを構成する金属のそれよりも大きいことから、筬前は、前レールよりも大きく伸縮する。この場合、互いに連結された両筬前成形品には、それらの端部の連結部において、長さ方向に引張り力や圧縮力が作用し、それらが繰り返し作用すると、互いに連結されていた両筬前成形品の連結部同士の接着がはがれることがある。
このように、両筬前成形品の連結部同士の接着がはがれると、各筬前成形品の長さ方向の伸縮がより一層大きくなり、特に、各筬前成形品が収縮したときには、両筬前成形品にそれぞれ立設され、互いに隣り合うフロントピンの間隔が、他のフロントピン間に比べて大きくなる。これに伴い、それらのフロントピンに係合する鍵の隙間が広がることで、電子ピアノの鍵盤における鍵同士の隙間にばらつきが生じてしまう。
また、両筬前成形品の連結部同士を接着する場合、前述したように、左側の筬前成形品の本体部と、右側の筬前成形品の左連結部との隙間に接着剤を注入することで、上記の左連結部の各溝に接着剤を流入させている。しかし、各溝への接着剤は入れにくく、接着剤の流入が不十分であるときには、両筬前成形品の連結部同士の接着を長期間にわたって十分に得られないこともある。したがって、上述した従来の筬前には改善の余地がある。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであり、筬前成形品同士を、長期間にわたって強固に連結することができ、それにより、鍵盤における鍵同士の隙間のばらつきを防止することができる鍵盤楽器の筬前を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、請求項1に係る発明は、合成樹脂から成りかつ左右方向に延びる複数の筬前成形品の端部同士を互いに連結することにより、左右方向に延びるように構成され、複数の鍵の前端部にそれぞれ係合する複数のフロントピンを、左右方向に並んだ状態に立設する鍵盤楽器の筬前であって、複数の筬前成形品のうちの隣り合う一方の筬前成形品の端部には、隣り合う他方の筬前成形品側に突出し、所定の平面形状を有する連結係合凸部が設けられ、他方の筬前成形品の端部には、連結係合凸部の平面形状に対して嵌め合い可能な凹状に形成され、連結係合凸部に対して相対的に左右方向に移動不能な状態で係合する連結係合凹部が設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、合成樹脂から成りかつ左右方向に延びる複数の筬前成形品の端部同士を互いに連結することにより、複数のフロントピンを左右方向に並んだ状態に立設する筬前が、左右方向に延びるように構成される。また、複数の筬前成形品のうちの隣り合う一方の筬前成形品の端部には、所定の平面形状を有する連結係合凸部が設けられ、他方の筬前成形品の端部には、上記連結係合凸部に係合する連結係合凹部が設けられている。この連結係合凹部は、連結係合凸部の平面形状に対して嵌め合い可能な凹状に形成されるとともに、連結係合凸部に対して相対的に左右方向に移動不能な状態で係合する。このように、連結係合凸部と連結係合凹部とを、嵌め合わせることで移動不能な状態に係合することにより、隣り合う筬前成形品同士を、それら自身の機械的結合によって連結できるので、例えば、熱膨張や熱収縮によって、それらの筬前成形品が伸縮する場合でも、両筬前成形品の端部同士の強固な連結を維持することができる。以上のように、本発明によれば、筬前成形品同士を、長期間にわたって強固に連結することができ、それにより、鍵盤における鍵同士の隙間のばらつきを防止することができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の鍵盤楽器の筬前において、連結係合凸部は、前後方向に所定幅を有するとともに、左右方向に所定長さ延びる第1凸部と、この第1凸部の先端部に設けられ、前方及び後方の少なくとも一方に所定長さ突出する第2凸部と、を有していることを特徴とする。
この構成によれば、上記の第1凸部及び第2凸部を有する連結係合凸部は、平面形状がL字状又はT字状に形成され、連結係合凹部に嵌め合った状態で係合することにより、隣り合う筬前成形品同士を、相対的に左右方向に移動不能な状態で、比較的容易にかつ安定して連結することができる。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の鍵盤楽器の筬前において、連結係合凸部と連結係合凹部を、上下方向に密着した状態に固定する固定手段を備えていることを特徴とする。
この構成によれば、上記の連結係合凸部及び連結係合凹部の係合に加えて、固定手段により、連結結合凸部と連結係合凹部を上下方向に密着した状態に固定するので、隣り合う筬前成形品同士を、より一層強固に連結することができる。
請求項4に係る発明は、請求項3に記載の鍵盤楽器の筬前において、固定手段は、連結係合凸部と連結係合凹部を、上下方向に接着する接着剤を有していることを特徴とする。
この構成によれば、固定手段として、接着剤を利用することにより、連結係合凸部と連結係合凹部を上下方向に接着した状態で固定することができる。
請求項5に係る発明は、請求項4に記載の鍵盤楽器の筬前において、連結係合凸部及び連結係合凹部の一方には、上下方向に貫通する1以上の接着剤注入孔が形成されるとともに、連結係合凸部及び連結係合凹部の他方に接する平面において接着剤注入孔に連なりかつ接着剤注入孔を中心とする放射状に配置された複数の溝が形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、連結係合凸部及び連結係合凹部の一方には、上下方向に貫通する1以上の接着剤注入孔が形成されるとともに、接着剤注入孔に連なる複数の溝が放射状に形成されている。連結係合凸部と連結係合凹部を接着剤によって接着する場合、両者を嵌め合わせるとともに重ね合わせ、外部から接着剤注入孔に接着剤を注入することにより、その接着剤が放射状の複数の溝に流れる。これにより、重ね合わされた連結係合凸部と連結係合凹部の間に、比較的広範囲でかつ全体的にバランス良く、接着剤を安定して供給することができ、連結係合凸部と連結係合凹部を強固に接着することができる。
請求項6に係る発明は、請求項4又は5に記載の鍵盤楽器の筬前において、固定手段は、連結係合凸部と連結係合凹部を、上下方向に圧着するようにねじ止めする固定ねじを、さらに有していることを特徴とする。
この構成によれば、接着剤によって互いに接着された連結係合凸部と連結係合凹部を、固定ねじによって上下方向に圧着するようにねじ止めするので、連結係合凸部と連結係合凹部を、より一層強固に接着できるとともに、その状態を長期間にわたって安定して保持することができる。
請求項7に係る発明は、請求項6に記載の鍵盤楽器の筬前において、連結係合凸部は、上下方向に突出する凸状に形成され、内側に固定ねじが螺合するねじ孔が形成されたねじ凸部を有し、連結係合凹部は、上下方向に貫通し、ねじ凸部が挿入される挿入孔を有していることを特徴とする。
この構成によれば、連結係合凸部にねじ凸部が設けられる一方、連結係合凹部に挿入孔が設けられているので、上記のねじ凸部を挿入孔に挿入させながら、連結係合凸部を連結係合凹部に嵌め合わせることにより、筬前成形品同士の連結の際の組立て作業を、比較的容易に行うことができる。また、連結係合凸部と連結係合凹部の嵌め合わせに加えて、ねじ凸部が挿入孔に挿入されることにより、両筬前成形品同士を、相対的に左右方向に移動不能な状態で、より一層強固に連結することができる。
本発明の一実施形態による鍵盤装置の筬前を適用した電子ピアノの鍵盤装置の一部を示しており、(a)は斜視図、(b)は側面図である。 フロントピンが立設された前レール及び筬前の一部を示す斜視図であり、(a)は前レールに筬前が取り付けられた状態、(b)は前レールを省略した状態を示す。 互いに連結される2つの筬前成形品を示す斜視図であり、(a)は連結の前後の両筬前成形品を斜め上から見たときの状態、(b)は連結の前後の両筬前成形品を斜め下から見たときの状態を示している。 互いに連結される2つの筬前成形品を示す平面図であり、(a)は両筬前成形品を連結した状態、(b)は両筬前成形品の連結前の状態を示す。
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。図1(a)及び(b)は、本発明の一実施形態による鍵盤楽器の筬前を適用した電子ピアノの鍵盤装置の一部を、離鍵状態において示している。両図に示すように、この鍵盤装置1は、電子ピアノの左右方向に並んだ多数の鍵2(図1(a)では2つの白鍵2a、1つの黒鍵2bを図示)と、これらの鍵2を支持する鍵盤シャーシ3と、この鍵盤シャーシ3の後端部に連結されたハンマーサポート4と、鍵2ごとに設けられ、押鍵された鍵2に連動して回動する多数のハンマー5(図1(a)では、白鍵用ハンマー5a及び黒鍵用ハンマー5bを1つずつ図示)と、ハンマー5ごとに設けられ、鍵2の押鍵時にレットオフ感を付与するための多数のレットオフ部品6(図1(b)において1つのみ図示)と、鍵2の押鍵情報を検出するための鍵スイッチ7などで構成されている。
鍵盤シャーシ3は、いずれも左右方向に延びかつ互いに前後方向に所定距離を隔てて配置された前レール9a、中レール9b及び後レール9cから成る3本の支持レール9と、前後方向に延びる複数の補強用のリブ10とを、井桁状に組み立てたものであり、図示しない棚板上に固定されている。これらの支持レール9及びリブ10はいずれも、プレスによる打抜き及び折曲げ加工によって所定の形状に形成された金属板で構成されている。
前レール9aの下面及び中レール9bの上面にはそれぞれ、筬前11及び筬中12が固定されている。筬前11及び筬中12は、合成樹脂から成る肉厚の板状のものであり、前レール9a及び中レール9bの全体にわたって左右方向に延びている。筬中12には、白鍵2a及び黒鍵2bに対応する前後の位置に、多数のバランスピン13(図1(a)では、2つの白鍵用バランスピン13a、1つの黒鍵用バランスピン13bを図示)が、左右方向に並んだ状態で立設されている。また、筬前11には、多数のフロントピン14が、左右方向に並んだ状態で立設されている。
図2は、フロントピン14が立設された前レール9a及び筬前11の一部を示しており、(a)は前レール9aに筬前11が取り付けられた状態、(b)は前レール9aを省略した状態を示している。同図(a)に示すように、前レール9aの天板15には、複数のフロントピン14にそれぞれ対応する位置に、フロントピン14の外径よりも大きな直径を有する複数のピン用開口15aが形成され、それらのピン用開口15aを介して、フロントピン14が上方に突出している。なお、図2に示す2つのねじ16、16は、鍵盤シャーシ3のリブ10(図1(b)参照)の前部を、前レール9aの天板15の下面に固定するためのものである。
筬前11は、左右方向に延びる複数の筬前成形品21を、互いに左右方向に連結することによって構成されている。図3及び図4は、筬前11の一部を構成する2つの筬前成形品21、21を示している。各筬前成形品21は、所定の合成樹脂(例えばABS樹脂又はポリスチレン)から成り、フロントピン14を固定するための複数のピン孔22a、22bを有する本体部22と、この本体部22の右端部及び左端部からそれぞれ突出するように設けられ、隣り合う筬前成形品21、21同士を連結するための右連結部23及び左連結部24とで構成されている。
本体部22の前端部には、白鍵2a用のフロントピン14a(図1、2参照)を、その下端部が圧入された状態で立設するための7つのピン孔22aが、左右方向に所定間隔ごとに形成されている。一方、本体部22の後端部には、黒鍵2b用のフロントピン14b(図1、2参照)を、白鍵2bのそれと同様にして立設するための5つのピン孔22bが、左右方向に所定間隔ごとに形成されている。なお、図3及び図4に示す各筬前成形品21はいずれも、1オクターブに対応するように構成されたものである。
一方、右連結部23及び左連結部24はそれぞれ、下半部及び上半部がほぼ切り欠かれた状態に形成されている。また、一方の筬前成形品21の右連結部23と、他方の筬前成形品21の左連結部24は、互いに上下に嵌め合わされた状態で、相対的に前後方向及び左右方向に移動不能な状態に係合するように構成されている。
具体的には、右連結部23は、本体部22の右端部に連なりかつこれと同程度の前後方向の幅を有する基部25と、この基部25から右方に突出し、平面形状が横T字状に形成された連結係合凸部26とを有している。すなわち、この連結係合凸部26は、基部25の前後方向の幅よりも小さい幅を有しかつ基部25から右方に所定長さ突出する狭幅部26a(第1凸部)と、この狭幅部26aに連なって右方に所定長さ突出し、前後方向の幅が狭幅部26aのそれよりも大きくかつ基部25のそれよりも小さい拡幅部26b(第2凸部)とで構成されている。
また、右連結部23の基部25には、前端部及び後端部にそれぞれ、上下方向に貫通しかつ左右方向に若干延びる長孔25a、25bが形成されている。さらに、図3(b)に示すように、連結係合凸部26の下面の所定位置には、下方に所定長さ突出し、内周面に雌ねじが形成されている円筒状のねじ凸部26cが突設されている。
一方、左連結部24は、本体部22の左端部に連なり、平面形状が右連結部23の上述した基部25及び連結係合凸部26とほぼ同一で、それらの厚さ分、一段低い状態に形成された連結係合凹部27を有している。より具体的には、連結係合凹部27は、連結係合凸部26の狭幅部26a及び拡幅部26bにそれぞれ対応し、それらの外形寸法とほぼ同じ内側寸法を有する狭幅部27a及び拡幅部27bを備えている。また、連結係合凹部27の中央には、上下方向に貫通し、筬前成形品21、21同士の連結時に、ねじ凸部26cが挿入される挿入孔27cが形成されている。さらに、連結係合凹部27の左方の前端部及び後端部にはそれぞれ、上下方向に貫通しかつ左右方向に若干延びる長孔28a、28bが形成されている。
加えて、左連結部24には、その下面側から上面側に接着剤を注入するための複数(本実施形態では4つ)の接着剤注入孔29が設けられている。具体的には、連結係合凹部27の挿入孔27cを中心として、その周囲に、上下方向に貫通する接着剤注入孔29が形成されている。また、連結係合凹部27の上面には、各接着剤注入孔29を中心として、それに連なるとともに径方向に放射状に延びる複数(本実施形態では8つ)の溝29aが形成されている。
以上のように構成された筬前成形品21は、以下のように連結されることによって、左右方向に延びる筬前11を構成する。まず、連結すべき2つの筬前成形品21、21において、一方の筬前成形品21の連結係合凸部26及びねじ凸部26cを、他方の筬前成形品21の連結係合凹部27及び挿入孔27cにそれぞれ上方から嵌め合わせる。次いで、挿入孔27cに挿入されたねじ凸部26cに、圧着用ねじ31(固定ねじ)をねじ込む(図3(b)参照)。そして、4つの接着剤注入孔29にそれぞれ、所定の接着剤を注入する。これにより、各接着剤注入孔29に注入された接着剤は、その接着剤注入孔29に連なる放射状の各溝29aに流れ、一方の筬前成形品21の連結係合凸部26と、他方の筬前成形品21の連結係合凹部27が接着される。
以上のようにして、複数の筬前成形品21が連結されることによって構成された筬前11は、互いに連結された両筬前成形品21、21の左右の連結部23、24における前側の長孔25a、28a、及び後ろ側の長孔25b、28bに取付けねじ32a及び32bを下方からそれぞれ挿通し、前レール9aの天板15のねじ孔にねじ込むことによって、前レール9aに固定される。
以上詳述したように、本実施形態によれば、互いに連結すべき複数の筬前成形品21のうちの隣り合う一方の筬前成形品21の右連結部23には、横T字状の平面形状を有する連結係合凸部26が設けられ、他方の筬前成形品21の左連結部24には、上記連結係合凸部26に係合する連結係合凹部27が設けられている。この連結係合凹部27は、連結係合凸部26の平面形状に対して上下に嵌め合い可能な凹状に形成されるとともに、連結係合凸部26に対して相対的に左右方向及び前後方向に移動不能な状態で係合する。このように、連結係合凸部26と連結係合凹部27とを嵌め合わせた状態で係合することにより、隣り合う筬前成形品21、21同士を、それら自身の機械的結合によって連結できるので、例えば、熱膨張や熱収縮によって、それらの筬前成形品21が伸縮する場合でも、両筬前成形品21、21の端部同士の強固な連結を維持することができる。以上のように、本実施形態によれば、筬前成形品21、21同士を、長期間にわたって強固に連結することができ、それにより、鍵盤装置1における鍵2同士の隙間のばらつきを防止することができる。
また、上記の連結係合凸部26及び連結係合凹部27の係合に加えて、接着剤を利用して、連結結合凸部26と連結係合凹部27を上下方向に接着した状態に固定するので、隣り合う筬前成形品21、21同士を、より一層強固に連結することができる。また、上記の接着剤は、複数の接着剤注入孔29を介して注入され、各接着剤注入孔29に連なる放射状の溝29aに流れる。これにより、重ね合わされた連結係合凸部26と連結係合凹部27の間に、比較的広範囲でかつ全体的にバランス良く、接着剤を安定して供給することができ、連結係合凸部26と連結係合凹部27を強固に接着することができる。
さらに、接着剤によって互いに接着された連結係合凸部26と連結係合凹部27を、圧着用ねじ31によって上下方向に圧着するようにねじ止めするので、連結係合凸部26と連結係合凹部27を、より一層強固に接着できるとともに、その状態を長期間にわたって安定して保持することができる。
さらにまた、連結係合凸部26にねじ凸部26cが設けられる一方、連結係合凹部27に挿入孔27cが設けられているので、上記のねじ凸部26cを挿入孔27cに挿入させながら、連結係合凸部26を連結係合凹部27に嵌め合わせることにより、筬前成形品21、21同士の連結の際の組立て作業を、比較的容易に行うことができる。また、連結係合凸部26と連結係合凹部27の嵌め合わせに加えて、ねじ凸部26cが挿入孔27cに挿入されることにより、両筬前成形品21、21同士を、相対的に左右方向及び前後方向に移動不能な状態で、より一層強固に連結することができる。
なお、本発明は、説明した上記実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。実施形態では、筬前成形品21の連結係合凸部26の平面形状を横T字状に形成したが、例えば、狭幅部26aの先端部の拡幅部26bが前方及び後方の一方にのみ突出するように構成し、連結係合凸部26の平面形状をL字状に形成することも可能である。また、上記の連結係合凸部の平面形状については、隣り合う筬前成形品21、21が相対的に左右方向に移動不能に連結されればよく、種々の形状を採用することが可能である。また、実施形態で示した筬前11及び筬前成形品21の細部の構成などは、あくまで例示であり、本発明の趣旨の範囲内で適宜、変更することができる。
1 鍵盤装置
2 鍵
11 筬前
14 フロントピン
15 前レールの天板
15a ピン用開口
21 筬前成形品
22 本体部
23 右連結部
24 左連結部
25 右連結部の基部
26 連結係合凸部
26a 連結係合凸部の狭幅部(第1凸部)
26b 連結係合凸部の拡幅部(第2凸部)
26c 連結係合凸部のねじ凸部
27 連結係合凹部
27a 連結係合凹部の狭幅部
27b 連結係合凹部の拡幅部
27c 連結係合凹部の挿入孔
29 接着剤注入孔
29a 溝
31 圧着用ねじ(固定ねじ)

Claims (7)

  1. 合成樹脂から成りかつ左右方向に延びる複数の筬前成形品の端部同士を互いに連結することにより、左右方向に延びるように構成され、複数の鍵の前端部にそれぞれ係合する複数のフロントピンを、左右方向に並んだ状態に立設する鍵盤楽器の筬前であって、
    前記複数の筬前成形品のうちの隣り合う一方の筬前成形品の端部には、隣り合う他方の筬前成形品側に突出し、所定の平面形状を有する連結係合凸部が設けられ、
    前記他方の筬前成形品の端部には、前記連結係合凸部の平面形状に対して嵌め合い可能な凹状に形成され、当該連結係合凸部に対して相対的に左右方向に移動不能な状態で係合する連結係合凹部が設けられていることを特徴とする鍵盤楽器の筬前。
  2. 前記連結係合凸部は、
    前後方向に所定幅を有するとともに、左右方向に所定長さ延びる第1凸部と、
    この第1凸部の先端部に設けられ、前方及び後方の少なくとも一方に所定長さ突出する第2凸部と、
    を有していることを特徴とする請求項1に記載の鍵盤楽器の筬前。
  3. 前記連結係合凸部と前記連結係合凹部を、上下方向に密着した状態に固定する固定手段を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の鍵盤楽器の筬前。
  4. 前記固定手段は、前記連結係合凸部と前記連結係合凹部を、上下方向に接着する接着剤を有していることを特徴とする請求項3に記載の鍵盤楽器の筬前。
  5. 前記連結係合凸部及び前記連結係合凹部の一方には、上下方向に貫通する1以上の接着剤注入孔が形成されるとともに、前記連結係合凸部及び前記連結係合凹部の他方に接する平面において前記接着剤注入孔に連なりかつ当該接着剤注入孔を中心とする放射状に配置された複数の溝が形成されていることを特徴とする請求項4に記載の鍵盤楽器の筬前。
  6. 前記固定手段は、前記連結係合凸部と前記連結係合凹部を、上下方向に圧着するようにねじ止めする固定ねじを、さらに有していることを特徴とする請求項4又は5に記載の鍵盤楽器の筬前。
  7. 前記連結係合凸部は、上下方向に突出する凸状に形成され、内側に前記固定ねじが螺合するねじ孔が形成されたねじ凸部を有し、
    前記連結係合凹部は、上下方向に貫通し、前記ねじ凸部が挿入される挿入孔を有していることを特徴とする請求項6に記載の鍵盤楽器の筬前。
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