JP7142845B2 - 着脱可能なジャケット、および、それを備える環境試験装置 - Google Patents

着脱可能なジャケット、および、それを備える環境試験装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7142845B2
JP7142845B2 JP2018235481A JP2018235481A JP7142845B2 JP 7142845 B2 JP7142845 B2 JP 7142845B2 JP 2018235481 A JP2018235481 A JP 2018235481A JP 2018235481 A JP2018235481 A JP 2018235481A JP 7142845 B2 JP7142845 B2 JP 7142845B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
jacket
temperature
outer shell
test
heat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018235481A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020098112A (ja
Inventor
剛史 小谷
三幸 大内
亮吉 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Saginomiya Seisakusho Inc
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Saginomiya Seisakusho Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp, Saginomiya Seisakusho Inc filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2018235481A priority Critical patent/JP7142845B2/ja
Publication of JP2020098112A publication Critical patent/JP2020098112A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7142845B2 publication Critical patent/JP7142845B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Testing Resistance To Weather, Investigating Materials By Mechanical Methods (AREA)

Description

本発明は、着脱可能なジャケット、および、それを備える環境試験装置に関する。
ステアリングギアの試験装置において、例えば、特許文献1に示されるように、耐久試験および性能試験のとき、ステアリングギアが取り付けられる試験台が、恒温槽内に設けられるものが提案されている。ステアリングギアのピニオンを回転させるコラムシャフトの一端は、恒温槽から外部に向けて突出し、操舵装置に連結されている。また、ステアリングギアのピニオンに噛み合うラックバーの両端が恒温槽から突出しタイロッドを介してタイロッド角可変装置および負荷吸収装置に連結されている。上述の恒温槽は、タイロッド角可変装置および負荷吸収装置が設けられるベースの共通の平面上に固定されている。温度計が設けられる恒温槽内の温度は、雰囲気制御装置により制御されている。これにより、雰囲気制御装置で恒温槽内の温度を適当に調節することにより、恒温槽内のステアリングギアの周辺の雰囲気を変えて試験を行うことができることとなる。
また、他の試験装置においては、例えば、特許文献2に示されるように、可撓性材料で作られたカバー材および天板部が、恒温槽内に配置された外容器体により囲われた振動発生機を覆うものが提案されている。このような試験装置においては、恒温槽の外部に設けられたブロアからの空気が、外容器体の外周でカバー材および天板部の内周となる空間、外容器体の内部、および、恒温槽の外部とを連通させる同心二重構造の流路を介してカバー材内および外容器体内に供給される。カバー材内を通過する空気は、カバー材の内周部に設けられる電熱ヒーターにより温度調整され、恒温槽内の試験環境が低温の場合、カバー材の内面、および、振動発生機の内部における結露が防止される。
特公平4-11819号公報 実公平3-34670号公報
上述のステアリングギアの試験装置においては、通常、車室内に配されるコラムシャフトおよび操舵装置における試験温度範囲と、エンジンルーム近傍に配されるステアリングギアにおける試験温度範囲とは、異なる場合がある。また、寒冷地向けの車両に搭載されるステアリングギアについては、試験が、約-50℃以上140℃以下の極低温から高温までの試験温度範囲で行われる場合がある。このような場合、特許文献1に示されるような、ステアリングギアだけを覆う恒温槽によっては、コラムシャフトおよび操舵装置について、ステアリングギアの試験温度範囲とは異なる試験温度範囲で温度調節された環境で同時に試験を行うことが難しいという問題を伴う。
また、特許文献1に示されるような、ベースに固定されステアリングギアを覆う恒温槽の重量は、比較的重く、取り扱いが容易でない。また、ベースにおける恒温槽の設置面積が大となるので車両の車種によりステアリングギアが大きくなった場合、恒温槽を所定の設置面積を有するベースに設置することにも限界がある。
さらに、試験装置における右ハンドル車用ステアリングギア、および、左ハンドル車用ステアリングギアにおいては、それぞれ、ステアリングギアのピニオンを回転させるコラムシャフトの一端が外部に突出する位置が異なるのでベースに固定される個別に設計された恒温槽が必要となる。
以上の問題点を考慮し、本発明は、着脱可能なジャケット、および、それを備える環境試験装置であって、試験装置における所望の各部位に、それぞれ、温度調整可能な恒温室を形成し、しかも、試験装置の所望の各部位に容易に着脱することができる着脱可能なジャケット、および、それを備える環境試験装置を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明に係る着脱可能なジャケットは、可撓性および断熱性を有する生地で作られ、試験に供される被試験体の周囲に温度および湿度のうちの少なくとも温度が調整可能な恒温室を形成する外郭部と、外郭部に形成され、試験のために被試験体に駆動装置からの駆動力を伝達する伝達軸が通過する孔と、外郭部に形成され、恒温室内に空気を吸入する吸入口、および、該恒温室内の空気を排気する排気口と、を備えて構成される。
また、本発明に係る着脱可能なジャケットは、可撓性および断熱性を有する生地で複数の部分に分割または結合可能に作られ、試験に供される被試験体の周囲に温度および湿度のうちの少なくとも温度が調整可能な恒温室を形成する外郭部と、外郭部に形成され、試験のために被試験体に駆動装置からの駆動力を伝達する伝達軸が通過する孔と、外郭部に形成され、恒温室内に空気を吸入する吸入口、および、恒温室内の空気を排気する排気口と、を備えて構成される。
生地が、耐熱性シート、および、耐熱性シート相互間に配される断熱部材からなるものであってもよい。生地の耐熱性シートにおける縫い目に沿って耐熱性シート相互間に封止シートが配置されるとともに、ペースト状封止材が耐熱性シートの外周部に縫い目に沿って塗布されてもよい。また、生地は、ファスナーにより複数の部分に分割または結合可能に作られるとともに、ファスナー全体を覆うインナーフラップと、インナーフラップをさらに外側から覆うアウターフラップとを備えるものであってもよい。供給用ダクトの接続端部が吸入口に挿入され、リターン用ダクトの接続端部が排気口に挿入されるものであってもよい。
本発明に係る環境試験装置は、可撓性および断熱性を有する生地で作られ、試験に供される被試験体の第1の部位の周囲に温度および湿度のうちの少なくとも温度が調整可能な恒温室を形成する第1の外郭部と、生地で作られ、試験に供される被試験体の第1の部位とは異なる第2の部位の周囲に温度および湿度のうちの少なくとも温度が調整可能な恒温室を形成する第2の外郭部と、第1の外郭部および第2の外殻部にそれぞれ、形成され、試験のために被試験体に駆動装置からの駆動力を伝達する伝達軸が通過する少なくとも1つの孔と、第1の外郭部および第2の外郭部にそれぞれ、形成され、恒温室内に空気を吸入する吸入口、および、恒温室内の空気を排気する排気口と、を備える着脱可能なジャケットと、着脱可能なジャケットにおける第1の外郭部および第2の外郭部の吸入口に温度調整された空気を供給するとともに、排気口からの空気を排出する温度調整用空気供給源と、を備えて構成される。
また、本発明に係る環境試験装置は、可撓性および断熱性を有する生地で複数の部分に分割または結合可能に作られ、試験に供される被試験体の第1の部位の周囲に温度および湿度のうちの少なくとも温度が調整可能な恒温室を形成する第1の外郭部と、生地で複数の部分に分割または結合可能に作られ、試験に供される被試験体の第1の部位とは異なる第2の部位の周囲に温度および湿度のうちの少なくとも温度が調整可能な恒温室を形成する第2の外郭部と、第1の外郭部および第2の外殻部にそれぞれ、形成され、試験のために被試験体に駆動装置からの駆動力を伝達する伝達軸が通過する少なくとも1つの孔と、第1の外郭部および第2の外郭部にそれぞれ、形成され、恒温室内に空気を吸入する吸入口、および、恒温室内の空気を排気する排気口と、を備える着脱可能なジャケットと、着脱可能なジャケットにおける第1の外郭部および第2の外郭部の吸入口に温度調整された空気を供給するとともに、排気口からの空気を排出する温度調整用空気供給源と、を備えて構成される。
着脱可能なジャケットにおける第1の外郭部は、少なくともステアリングギアハウジングの周囲に温度および湿度のうちの少なくとも温度が調整可能な恒温室を形成し、第2の外郭部は、少なくともステアリングコラムの周囲に温度および湿度のうちの少なくとも温度が調整可能な恒温室を形成するものであってもよい。
第1の外郭部は、ステアリングギアハウジングに連結される右ハンドル車用インターミディエイトシャフトが通過する開口周縁、または、左ハンドル車用インターミディエイトシャフトが通過する開口周縁に、着脱可能に取り付けられるスリーブ部材を有するものでもよい。
第1の外郭部の形状を保持するように第1の外郭部の内周部を受け止める少なくとも1つの支持部材が、ステアリングギアハウジングを支持する試験台に設けられ、第2の外郭部の形状を保持するように第2の外郭部の内周部を受け止める少なくとも1つの支持部材が、ステアリングコラムを支持するリインホースメントに設けられてもよい。
本発明に係る着脱可能なジャケット、および、それを備える環境試験装置によれば、外郭部が、可撓性および断熱性を有する生地で作られ、試験に供される被試験体の周囲に温度調整可能な恒温室を形成するので試験装置における所望の各部位に、それぞれ、温度調整可能な恒温室を形成し、しかも、試験装置の所望の各部位に容易に着脱することができる。
本発明に係る着脱可能なジャケットの第1の実施例を備える環境試験装置の一例の構成を概略的に示す構成図である。 本発明に係る着脱可能なジャケットの第1の実施例および第2の実施例に用いられる温度調整用空気供給源を概略的に示す図である。 図1に示されるステアリングギア用ジャケットの正面図である。 図3に示される正面図の右側面図である。 図3に示される正面図の平面図である。 図3に示される正面図の底面図である。 (A)は、図1に示されるステアリングギア用ジャケットの一部を破断して示す正面図であり、(B)は、(A)に示される正面図の右側面図である。 (A)は、図1に示されるステアリングギア用ジャケットの生地の一部を部分的に示す部分断面図であり、(B)は、図1に示されるステアリングギア用ジャケットにおけるファスナー周辺の生地の一部を部分的に示す部分断面図である。 図1に示されるステアリングコラム用ジャケットの正面図である。 図9に示される正面図における平面図である。 図9に示される正面図の右側面図である。 図9に示される正面図における底面図である。 図9に示される正面図における背面図である。 (A)は、図1に示されるステアリングコラム用ジャケットの一部を破断して示す正面図であり、(B)は、(A)に示される正面図の右側面図であり、(C)は、供給用ダクトまたはリターン用ダクトの接続端部が、ステアリングコラム用ジャケットの入力側接続部または排出側接続部に挿入された状態を部分的に示す図である。 (A)は、本発明に係る着脱可能なジャケットの第2の実施例を備える環境試験装置の他の一例の構成を概略的に示す構成図であり、(B)は、本発明に係る着脱可能なジャケットの第2の実施例を備える環境試験装置の他の変形例の構成を概略的に示す構成図である。 本発明に係る着脱可能なジャケットの第3実施例において、ステアリングギア用ジャケットの構成を概略的に示す左側面図である。 図16に示されるステアリングギア用ジャケットの背面図である。 図16に示されるステアリングギア用ジャケットの要部を概略的に示す斜視図である。 (A)および(B)は、それぞれ、図18に示されるステアリングギア用ジャケットに用いられる穴位置調整用シートを示す斜視図である。 本発明に係る着脱可能なジャケットの第3実施例において、ステアリングコラム用ジャケットの構成を概略的に示す正面図である。 図20に示される例における右側面図である。 図20に示される例における破断面図を含む正面図である。 本発明に係る着脱可能なジャケットの第3実施例において用いられるステアリングコラム用ジャケットの他の一例の構成を概略的に示す正面図である。
図1は、本発明に係る着脱可能なジャケットの第1実施例を備える環境試験装置の一例の構成を概略的に示す。
図1において、環境試験装置は、例えば、被試験体としての車両に実際に搭載される予定のステアリングギアハウジングおよびステアリングコラム等を含む耐久試験装置を含んで構成されている。そのような耐久試験装置は、所定の試験ステーションに配され複数のT溝を有する定盤SP上に配置されている。定盤SP上にT溝が利用され固定される基台30の移動可能なテーブル30TAに、後述するアッパジャケット10Uおよびロアジャケット10Lからなるステアリングギア用ジャケット10で覆われたステアリングギアハウジング56が試験台32を介して支持されている。試験台32は、ロアジャケット10Lの下面部10LBに所定の間隔で形成される矩形の孔10Lc、10Lb,10La(図6参照)を貫通する連結部30a、30b、30cを介してテーブル30TAの上面に固定されている。試験台32は、ステアリングギアハウジング56を下方から受け止め着脱可能に支持している。
ラックシャフトおよびピニオン(不図示)を内蔵するステアリングギアハウジング56には、図示が省略されるが、電動パワーステアリング、トルクセンサー、回転角センサー等が付設されている。ステアリングギアハウジング56およびステアリングギア用ジャケット10の長手方向の両端部に、それぞれ、後述するタイロッドを図1に示されるX座標軸に沿って往復動させるアクチュエータ34および36が、向き合って配置されている。なお、図1に示される直交座標におけるX座標軸は、定盤SPの表面に平行なステアリングギアハウジング56のラックシャフトの軸線に対し平行にとられ、Y座標軸は、紙面に垂直となるようにX座標軸に直交し、Z座標軸は、Y座標軸およびX座標軸に対し直交するようにとられている。
アクチュエータ34の作動ロッド34A、および、アクチュエータ36の作動ロッド36Aは、それぞれ、ステアリングギアハウジング56の両端からそれぞれ突出するラックシャフト58および60に連結されるタイロッドを介して連結されている。図示が省略される制御部により、アクチュエータ34の作動ロッド34A、および、アクチュエータ36の作動ロッド36Aは、図1に示されるX座標軸に沿って矢印の示す方向に往復動可能に駆動制御される。これにより、ステアリングギア用ジャケット10内のラックシャフト58および60が往復動せしめられることにより、ピニオンを介して後述するインターミディエイトシャフト52等が回転せしめられる。
ステアリングギアハウジング56内のピニオンは、図示が省略されるギヤ比可変ステアリング(VGRS)、および、ユニバーサルジョイント54を介してインターミディエイトシャフト52の下端に連結されている。インターミディエイトシャフト52の上端は、ユニバーサルジョイント50を介してステアリングコラム46のアウトプットシャフト48に連結されている。ステアリングコラム46のメインシャフト44の一端は、ステアリング用モータ42Mの出力軸に連結されている。ステアリングコラム46は、インターミディエイトシャフト52およびアウトプットシャフト48に対し直交する方向に延びるリインホースメント38Rに支持されている。ステアリング用モータ42Mは、後述するステアリングコラム用ジャケット12から突出しモータ用支持台42に支持され、リインホースメント38Rの一端は、それぞれ、リインホースメント用支持台38および40に支持されている。
ステアリングギア用ジャケット10は、図3および図4に示されるように、上述のテーブル30TAに載置されるロアジャケット10Lと、ファスナー10Z1によりロアジャケット10Lに分離可能に結合されるアッパジャケット10Uとから構成されている。
なお、分離可能な結合手段としては、ファスナー10Z1に限られることなく、例えば、ファスナーに代えて、ジッパー、チャック、マジックテープであってもよい。
ロアジャケット10Lは、テーブル30TAに載置される下面部10LB(図6参照)と、略長方形の下面部10LBの周縁を形成する背面部10LRと、背面部10LRに向き合う前面部10LF(図4参照)と、背面部10LRと前面部10LFとを連結する互いに向き合う一対の側面部10LS(図4参照)とから構成されている。
ロアジャケット10Lとアッパジャケット10Uとを分離可能に結合するファスナー10Z1は、前面部10LFおよび背面部10LRにおいて、ステアリングギアハウジング56、ラックシャフト58および60に沿って延びるとともに、一対の側面部10LSに連なって設けられている。前面部10LFには、所定の間隔をもって排水口DLが2箇所に設けられている。なお、排水口DLから外部に排出した排水を受け溜める防水シート(不図示)がさらにロアジャケット10L周辺に設けられても良い。
ロアジャケット10Lの生地2は、例えば、図8(A)に部分的に拡大されて示されるように、耐熱性シートとしてのアラミド繊維からなる基布にシリコーンゴムトッピングが付着された耐熱性ゴムシート(例えば、製品番号SI-450:アキレス株式会社製)で形成された外層2Aおよび内層2Bと、外層2Aおよび内層2B相互間に介在される断熱部材としてのグラスウールで形成された断熱層4とから構成されている。外層2Aおよび内層2Bは、縫い目8に沿って延びる封止シートとしてのシリコーンシート6を介して縫合されている。また、ペースト状封止材としてのシリコーンペースト2SAおよび2SBが、それぞれ、外層2Aおよび内層2Bにおける縫い目8に沿った凹部に塗布されている。これにより、断熱層4が、外層2Aおよび内層2B相互間において縫い目8により区画された小部屋ごとに偏りなく保持されるとともに、外層2Aおよび内層2Bに付着した雰囲気中の露が、縫い目8に沿った凹部に溜まることが回避されることとなる。なお、断熱層4は、斯かる例に限られることなく、例えば、ロックウール等の他の断熱材料で形成されてもよい。
アッパジャケット10Uは、図4に示されるように、ロアジャケット10Lの前面部10LFおよび背面部10LRに、それぞれ、ファスナー10Z1により結合される前面部10UF、および、背面部10URと、ロアジャケット10Lの下面部10LBに向き合う上面部10UUと、上面部10UUの端と背面部10URの端とを斜めに連結する斜面部10UCと、前面部10UF、背面部10UR、斜面部10UC、および、上面部10UUを互いに結合する一対の側面部10USと、ファスナー10Z2により、図3および図5に示されるように、斜面部10UCおよび上面部10UUにおいて開閉可能に設けられる窓部10Wと、を主な要素として含んで構成されている。
アッパジャケット10Uの生地2は、図8(A)に示される上述のロアジャケット10Lの生地2と同一の構造を有している。
一対の側面部10USには、それぞれ、ラックシャフト58および60が通過するスリーブ部材が設けられている。スリーブ部材は、互いに同一の構造を有しているのでラックシャフト58が通過するスリーブ部材について説明し、ラックシャフト60が通過するスリーブ部材についての説明を省略する。
ラックシャフト58が通過するスリーブ部材は、一端が側面部10USに取り付けられた四角筒状の基部10ELと、基部10ELにファスナー10Z4により分離可能に結合される四角錐台状部10BLとから構成されている。四角錐台状部10BLの一端は、開口し、四角錐台状部10BLの他端は、ファスナー10Z4により基部10ELに結合されている。基部10ELの内側に連通する四角錐台状部10BLの内部断面は、先細状に形成されている。四角錐台状部10BLの一端の外周部には、図5に示されるように、耐熱性のある材質で作られた所定の長さの紐STが取り付けられている。これにより、四角錐台状部10BLの開口端周縁がタイロッドの外周面に密着するように紐STが四角錐台状部10BLの外周部に巻き付けられることによって、四角錐台状部10BLの内部が、外部と遮断される。また、四角錐台状部10BLの開口端周縁がタイロッドの摺動により磨耗した場合、四角錐台状部10BLは、ファスナー10Z4により分離可能なので新品の四角錐台状部と容易に交換可能となる。ラックシャフト60が通過するスリーブ部材においても、同様に、四角錐台状部10BRの周縁が磨耗した場合、四角錐台状部10BRが、ファスナー10Z3により基部10ERから分離可能なので新品の四角錐台状部と容易に交換可能となる。
なお、スリーブ部材の形状は、上述の四角錐台状部10BLに限られることなく、例えば、円筒、または、円錐台状であってもよい。
窓部10Wは、背面部10UR、斜面部10UCおよび上面部10UUにおいてファスナー10Z2を介して結合されている。ファスナー10Z2は、図3および図5に示されるように、背面部10URにおいてファスナー10Z1に対し略平行に延びるとともに、両側面部10USに到達する手前で斜面部10UCおよび上面部10UUに向けて両側面部10USに対し略平行に所定の長さだけ延びている。
図3において実線で示されるように、窓部10Wにおける斜面部10UCの中央から右側部分には、上述のインターミディエイトシャフト52に対応した位置に開口した開口部が形成されている。その開口部の周縁には、図4に示されるように、インターミディエイトシャフト52が通過するスリーブ部材が、左上方斜めに傾くように設けられている。スリーブ部材は、一端が窓部10Wに取り付けられた四角筒状の基部10ETと、基部10ETにファスナー10Z5により分離可能に結合される四角錐台状部10Tとから構成されている。
四角錐台状部10Tの一端は、開口端10tを有し、四角錐台状部10Tの他端は、ファスナー10Z5により基部10ETに結合されている。基部10ETの内側に連通する四角錐台状部10Tの内部断面は、先細状に形成されている。四角錐台状部10Tの一端の外周部には、図5に示されるように、耐熱性のある材質で作られた所定の長さの紐STが取り付けられている。これにより、四角錐台状部10Tの開口端10tの周縁がインターミディエイトシャフト52の外周面に密着するように紐STが四角錐台状部10Tの外周部に巻き付けられることによって、四角錐台状部10Tの内部が、外部と遮断される。また、四角錐台状部10Tの開口端10tの周縁がインターミディエイトシャフト52の回動により磨耗した場合、四角錐台状部10Tは、ファスナー10Z5により分離可能なので新品の四角錐台状部と容易に交換可能となる。
なお、図3において鎖線で示されるように、窓部10Wにおける斜面部10UCの中央から左側部分には、左ハンドル車用ステアリングギアの場合、インターミディエイトシャフトが通過する開口部を塞ぐ遮蔽板BPが、ファスナー10Z6を介して開口部周縁の基部に着脱可能に結合されている。これにより、左ハンドル車用ステアリングギアの場合、遮蔽板BPが取り外され、上述の四角錐台状部10Tがファスナー10Z6を介して基部に結合されるとともに、遮蔽板BPが、ファスナー10Z5を介して開口部を塞ぐように基部10ETに結合される。
図8(B)に拡大されて示されるように、上述の生地2におけるファスナー10Z1の周辺には、ステアリングギア用ジャケット10の内側の空気が外部に極力漏れ出さないように、ファスナー10Z1全体を覆うインナーフラップ2CIと、インナーフラップ2CIをさらに外側から覆うアウターフラップ2COとが設けられている。インナーフラップ2CIの基端は、生地2の外周面に縫い目8に沿って縫い付けられている。インナーフラップ2CIは、ファスナー10Z1に沿って延びている。アウターフラップ2COの基端は、ファスナー10Z1を挟んでインナーフラップ2CIの基端に向き合って縫い目8に沿って縫い付けられている。アウターフラップ2COの先端の内面には、マジックテープ2MTが接着されている。また、生地2におけるアウターフラップ2COのマジックテープ2MTに向き合った位置には、マジックテープ2MTが縫い目8に隣接して設けられている。これにより、生地2における外周面におけるファスナー10Z1およびファスナー10Z1の周辺は、ファスナー10Z1およびファスナー10Z1を覆うインナーフラップ2CIと、外側からインナーフラップ2CIに重なるアウターフラップ2COとからなる二重構造によって覆われるのでステアリングギア用ジャケット10の内側の空気が外部に極力漏れ出さない。なお、図示が省略されるが、上述のファスナー10Z2、10Z3、10Z4、10Z5、および、10Z6の周辺においても、上述のインナーフラップ2CIおよびアウターフラップ2COと同様なインナーフラップおよびアウターフラップが設けられている。
窓部10Wにおける上面部10UUには、図3および図5に示されるように、円筒状の入力側接続部10D1および排出側接続部10D2が所定の間隔をもって離隔して形成されている。入力側接続部10D1および排出側接続部10D2には、それぞれ、後述する円筒状の供給用ダクト14D1の接続端部、および、円筒状のリターン用ダクト14D2の接続端部が挿入される。供給用ダクト14D1は、温度/湿度調整用空気供給源20(図2参照)からの温度及び/又は湿度が調整された空気をステアリングギア用ジャケット10内に供給するものとされる。リターン用ダクト14D2は、ステアリングギア用ジャケット10内から排出された空気を温度調整用空気供給源20に戻すものとされる。その際、入力側接続部10D1および排出側接続部10D2には、それぞれ、中心軸線に沿って所定の長さだけ延びるスリット10DSを所定の1箇所に有している。入力側接続部10D1および排出側接続部10D2の一端の外周部には、図3に示されるように、耐熱性のある材質で作られた所定の長さの紐STが取り付けられている。これにより、入力側接続部10D1および排出側接続部10D2の開口端10dの周縁が、それぞれ、円筒状の供給用ダクト14D1およびリターン用ダクト14D2の円筒状の接続端部DU(図14(C)参照)の外周面に密着するように紐STが入力側接続部10D1および排出側接続部10D2の外周部に巻き付けられることによって、入力側接続部10D1および排出側接続部10D2の内部が、外部と遮断される。円筒状の接続端部DUは、例えば、所定の長さを有する金属製のパイプにより形成されている。
これにより、円筒状の供給用ダクト14D1およびリターン用ダクト14D2の接続端部DUによって入力側接続部10D1および排出側接続部10D2の開口端10dが潰れることが回避される。従って、入力側接続部10D1および排出側接続部10D2の形状が維持される。
なお、入力側接続部10D1および排出側接続部10D2には、加えて、襟巻きのような保温材が巻きつけられてもよい。また、断熱素材が、円筒状の供給用ダクト14D1およびリターン用ダクト14D2の接続端部DUの内周部に貼り合わされても良い。あるいは、図14(C)に示されるように、円筒状の保温材11が、供給用ダクト14D1およびリターン用ダクト14D2の接続端部DUの外周部と入力側接続部10D1および排出側接続部10D2における内周部との間に設けられても良い。
ステアリングギア用ジャケット10の内側には、図7(A)および(B)に示されるように、アッパジャケット10Uの窓部10Wがステアリングギアハウジング56に向けて内方に垂れ下がらないように、窓部10Wを内側から受け止め支持する支持部材(支持金具)30S1、30S2、および、30S3がテーブル30TAにステアリングギアハウジング56の長手方向に沿って所定の間隔をもって3箇所に設けられている。支持部材(支持金具)30S1、30S2、および、30S3は、互いに同一の構造を有するので支持部材(支持金具)30S1について説明し、支持部材(支持金具)30S2、および、30S3の説明を省略する。支持部材(支持金具)30S1は、例えば、帯状のステンレス鋼板で多角形に折り曲げられ形成されている。支持部材(支持金具)30S1は、アッパジャケット10Uの斜面部10UC、上面部10UU、前面部10UFにそれぞれ向き合う辺と、斜面部10UCおよび前面部10UFに向き合う辺に連なる一対の固定端部とを有している。一対の固定端部は、所定の間隔をもってテーブル30TAに固定されている。
ステアリングコラム用ジャケット12は、図9および図10に示されるように、アウトプットシャフト48およびインターミディエイトシャフト52の一部を覆うスリーブ部材を有するロアジャケット12Lと、ファスナー12Z1によりロアジャケット12Lに分離可能に結合され、ステアリングコラム46のメインシャフト44を覆うスリーブ部材を有するアッパジャケット12Uとから構成されている。ステアリングコラム用ジャケット12におけるメインシャフト44に略直交する方向は、リインホースメント38Rにより支持されている。ステアリングコラム用ジャケット12は、上述のステアリングギア用ジャケット10の生地2と同一の生地で作られている。
ロアジャケット12Lは、アウトプットシャフト48およびインターミディエイトシャフト52の一部を覆うスリーブ部材が設けられる下面部12LB(図9参照)と、略矩形の下面部12LBに直交する背面部12LRと、背面部12LRに向き合う前面部12LFと、背面部12LRと前面部12LFとを連結し互いに向き合う一対の側面部12LSとから構成されている。
ロアジャケット12Lとアッパジャケット12Uとを部分的に分離可能に結合するファスナー12Z1は、図11および図12に示されるように、前面部12LFにおいてX座標軸に沿って延びるリインホースメント38Rの軸線に沿って直線的に一対の側面部12LSの端まで延び、さらにY座標軸に沿って広がる一対の側面部12LSに沿って各スリーブ部材に向って屈曲した後、ファスナー12Z1の端は、ロアジャケット12Lおよびアッパジャケット12Uを伴ってZ座標軸の方向にスリーブ部材の一部を分離するように、各スリーブ部材に至る。なお、図12に示される直交座標におけるX座標軸は、定盤SPの表面に平行なリインホースメント38Rの軸線に平行にとられ、Y座標軸は、紙面に垂直となるようにX座標軸に直交し、Z座標軸は、X座標軸およびY座標軸に対し直交するようにとられている。
ロアジャケット12Lの下面部12LBに設けられるスリーブ部材は、図10に示されるように、Z座標軸に沿って延び、一端が下面部12LBに取り付けられた四角筒状の基部12ELと、基部12ELにファスナー12Z3により分離可能に結合される四角錐台状部12VTとから構成されている。四角錐台状部12VTの一端は、開口端12CTを有し、四角錐台状部12VTの他端は、ファスナー12Z3により基部12ELに結合されている。基部12ELの内側に連通する四角錐台状部12VTの内部断面は、先細状に形成されている。四角錐台状部12VTの一端の外周部には、図10に示されるように、耐熱性のある材質で作られた所定の長さの紐STが取り付けられている。これにより、四角錐台状部12VTの開口端12CTの周縁がインターミディエイトシャフト52の外周面に摺接するように紐STが四角錐台状部12VTの外周部に巻き付けられることによって、四角錐台状部12VTの内部が、外部と遮断される。また、四角錐台状部12VTの開口端12CTの周縁がインターミディエイトシャフト52の回動により磨耗した場合、四角錐台状部12VTは、ファスナー12Z3により分離可能なので新品の四角錐台状部と容易に交換可能となる。
図11に示されるように、アッパジャケット12Uは、スリーブ部材が設けられる上面部12UT(図13参照)と、略矩形の上面部12UTに対し直交しロアジャケット12Lの背面部12LRと共通の平面を形成する背面部12URと、背面部12URに向き合う前面部12UFと、背面部12URと前面部12UFとを連結する互いに向き合う一対の側面部12USとから構成されている。アッパジャケット12Uの背面部12URは、ロアジャケット12Lの背面部12LRと一体に形成されているのでアッパジャケット12Uは、部分的にロアジャケット12Lと連結されることとなる。
アッパジャケット12Uの上面部12UTに設けられるスリーブ部材は、図12に示されるZ座標軸に沿って延び、一端が上面部12UTに取り付けられた四角筒状の基部12EUと、基部12EUにファスナー12Z2により分離可能に結合される四角錐台状部12VSとから構成されている。四角錐台状部12VSの一端は、開口端12CS(図13参照)を有し、四角錐台状部12VSの他端は、ファスナー12Z2により基部12EUに結合されている。基部12EUの内側に連通する四角錐台状部12VSの内部断面は、先細状に形成されている。四角錐台状部12VSの一端の外周部には、図12に示されるように、耐熱性のある材質で作られた所定の長さの紐STが取り付けられている。これにより、四角錐台状部12VSの開口端12CSの周縁がメインシャフト44の外周面に摺接するように紐STが四角錐台状部12VSの外周部に巻き付けられることによって、四角錐台状部12VSの内部が、外部と遮断される。また、四角錐台状部12VSの開口端12CSの周縁がメインシャフト44の回動により磨耗した場合、四角錐台状部12VSは、ファスナー12Z2により分離可能なので新品の四角錐台状部と容易に交換可能となる。
図11および図12に示されるように、アッパジャケット12Uおよびロアジャケット12Lにおける各側面部12USと各側面部12LSとに跨るように、それぞれ、設けられるスリーブ部材12BRおよび12BLは、X座標軸に沿って延び、共通の直線上に配されている。その際、スリーブ部材12BRおよび12BLの中心位置は、四角錐台状部12VTおよび四角錐台状部12VSの共通の軸線に対し所定距離、背面部12URおよび12LRに向って偏倚した位置とされる。四角錐台状部に形成されているスリーブ部材12BRおよび12BLの一端は、それぞれ、開口している。スリーブ部材12BRおよび12BLの内部断面は、先細状に形成されている。スリーブ部材12BRおよび12BLの一端の外周部には、図12に示されるように、耐熱性のある材質で作られた所定の長さの紐STが取り付けられている。これにより、スリーブ部材12BRおよび12BLの開口端12bの周縁がリインホースメント38Rの外周面に密着するように紐STがスリーブ部材12BRおよび12BLの外周部に巻き付けられることによって、スリーブ部材12BRおよび12BLの内部が、外部と遮断される。
スリーブ部材12BRおよび12BLの開口端12bを閉じる手段としては、紐STに限られることなく、例えば、ゴムバンド、マジックテープ等であってもよい。
背面部12LRおよび12URには、図9および図10に示されるように、Y座標軸に沿って延びる円筒状の入力側接続部12D1および排出側接続部12D2が、それぞれ、所定の間隔をもって離隔して形成されている。入力側接続部12D1および排出側接続部12D2には、それぞれ、円筒状の供給用ダクト16D1の接続端部、および、円筒状のリターン用ダクト16D2の接続端部DU(図14(C)参照)が挿入される。供給用ダクト16D1は、後述する温度調整用空気供給源18(図2参照)からの温度調整された空気を供給するものとされる。リターン用ダクト16D2は、ステアリングコラム用ジャケット12内から排出された空気を温度調整用空気供給源18に戻すものとされる。その際、入力側接続部12D1および排出側接続部12D2は、それぞれ、中心軸線に沿って所定の長さだけ延びるスリット12DSを所定の一箇所に有している。入力側接続部12D1および排出側接続部12D2の一端の外周部には、図9および図13に示されるように、耐熱性のある材質で作られた所定の長さの紐STが取り付けられている。これにより、入力側接続部12D1および排出側接続部12D2の開口端12dの周縁が、それぞれ、円筒状の供給用ダクト16D1およびリターン用ダクト16D2の接続端部DUの外周面に密着するように紐STが入力側接続部12D1および排出側接続部12D2の外周部に巻き付けられることによって、入力側接続部12D1および排出側接続部12D2の内部が、外部と遮断される。
ステアリングコラム用ジャケット12の内側には、図14(A)および(B)に示されるように、アッパジャケット12Uおよびロアジャケット12Lの背面部12URおよび12LRがステアリングコラム46に向けて内方に垂れ下がらないように、背面部12URおよび12LRを内側から受け止め支持する支持部材(支持金具)42S1、および、42S2がリインホースメント38Rの軸線に沿って所定の間隔をもってリインホースメント38Rに設けられている。支持部材(支持金具)42S1、および、42S2は、互いに同一の構造を有するので支持部材(支持金具)42S1について説明し、支持部材(支持金具)42S2についての説明を省略する。支持部材(支持金具)42S1は、例えば、帯状のステンレス鋼板で四角形に折り曲げられ形成されている。支持部材(支持金具)42S1は、ステアリングコラム用ジャケット12の背面部12LRおよび12UR、上面部12UT、下面部12LB、前面部12UFおよび12LFにそれぞれ向き合う辺を有している。支持部材(支持金具)42S1における前面部12UFおよび12LFに向き合う辺は、リインホースメント38Rの外周部の一部に係合される略半円状の凹部を有している。これにより、支持部材(支持金具)42S1における前面部12UFおよび12LFに向き合う辺が、略半円状の取付金具により、リインホースメント38Rの外周部に支持される。
本発明に係る環境試験装置の一例においては、加えて、図2に示されるように、温度調整用空気供給源18および20が備えられている。温度/湿度調整用空気供給源18および20は、互いに同一の構造を有しているので温度/湿度調整用空気供給源18について説明し、温度/湿度調整用空気供給源20についての説明を省略する。
温度/湿度調整用空気供給源18は、例えば、二元冷凍システム(不図示)と、ヒーターを含んでなる加熱装置と、二元冷凍システムの蒸発器および加熱装置に接続される温度調整用チャンバーと、温度調整用チャンバーの送出用出口に設けられるファン(送風機)と、を主な要素として含んで構成されている。上述のファンの送風口には、上述の供給用ダクト16D1の一端が接続されている。また、温度調整用チャンバーの送出用出口に隣接して設けられる戻り口には、上述のリターン用ダクト16D2の一端が接続されている。上述の温度調整用チャンバーには、チャンバー内の空気の温度を検出する温度センサーおよび湿度を検出する湿度センサーが設けられている。ファンは、一定流量の空気を送出するものとされる。これにより、図示が省略される二元冷凍システムおよび加熱装置を制御するコントローラによって温度センサーの検出出力信号に基づいてチャンバー内の空気の温度が所望の温度範囲、例えば、約-50℃以上140℃以下の範囲の所定温度に制御される。また、湿度センサーの検出出力信号に基づいてチャンバー内の空気の湿度が所望の湿度範囲に制御される。なお、空気供給源は、斯かる例に限られることなく、例えば、温度および湿度のうちの少なくとも温度だけが調整されるように構成されてもよい。
斯かる構成により、上述の温度調整用チャンバー内の所定の温度に維持される空気が、ファン、および、供給用ダクト16D1を介してステアリングコラム用ジャケット12内に供給されることとなる。
上述のステアリングコラム用ジャケット12、および、ステアリングギア用ジャケット10をそれぞれ、ステアリングギアハウジング56、および、試験台32、ステアリングコラム46、リインホースメント38Rに取り付けるにあたっては、先ず、ステアリングギア用ジャケット10におけるアッパジャケット10Uとは分離されたロアジャケット10Lの孔10Lc、10Lb,10Laにテーブル30TAの連結部30a、30b、30cを貫通させた後、ロアジャケット10Lだけがテーブル30TAに載置される。その際、ステアリングギアハウジング56を支持する試験台32は、連結部30a、30b、30cに連結される。次に、窓部10Wが開状態とされたアッパジャケット10Uがロアジャケット10Lに重ねられながら、タイロッドがアッパジャケット10Uの四角錐台状部10BRおよび四角錐台状部10BL内にそれぞれ、挿入された後、ユニバーサルジョイント50により接続されていないインターミディエイトシャフト52の一端が窓部10Wにおける四角錐台状部10T内に挿入される。アッパジャケット10Uの上面部10UUは、支持部材(支持金具)30S1~30S3を覆うように位置合わせされる。
続いて、ファスナー10Z1により、ロアジャケット10Lおよびアッパジャケット10Uが結合され一体とされる。また、ファスナー10Z2により、窓部10Wが閉じられアッパジャケット10Uに結合される。
その際、紐STが四角錐台状部10BRおよび10BL、四角錐台状部10Tの外周部に巻き付けられることによって、四角錐台状部10BRおよび10BL、四角錐台状部10Tの内部が、外部と遮断される。また、入力側接続部10D1および排出側接続部10D2に接続された円筒状の供給用ダクト14D1およびリターン用ダクト14D2の接続端部DUの外周面に密着するように紐STが入力側接続部10D1および排出側接続部10D2の外周部に巻き付けられることによって、入力側接続部10D1および排出側接続部10D2の内部が、外部と遮断される。
続いて、ステアリングコラム用ジャケット12は、ロアジャケット12Lとアッパジャケット12Uとを部分的に分離した状態で、インターミディエイトシャフト52の他端およびメインシャフト44が、それぞれ、四角錐台状部12VTおよび四角錐台状部12VSに挿入されるとともに、支持部材(支持金具)42S1および42S2に、ロアジャケット12Lおよびアッパジャケット12Uの背面部12URおよび12LRの内周部を位置合わせした後、ロアジャケット12Lおよびアッパジャケット12Uが、ステアリングコラム46、リインホースメント38Rに被せられる。その際、ユニバーサルジョイント50がインターミディエイトシャフト52の他端に連結されるとともに、メインシャフト44の一端が、ステアリング用モータ42Mの出力軸に連結される。ファスナー12Z1により、ロアジャケット12Lとアッパジャケット12Uとが結合される。
また、紐STが四角錐台状部12BRおよび12BL、四角錐台状部12VTおよび12VSの外周部に巻き付けられることによって、ロアジャケット12Lとアッパジャケット12Uの内部が、外部と遮断される。さらに、入力側接続部12D1および排出側接続部12D2に接続された円筒状の供給用ダクト16D1およびリターン用ダクト16D2の接続端部DUの外周面に密着するように紐STが入力側接続部12D1および排出側接続部12D2の外周部に巻き付けられることによって、入力側接続部12D1および排出側接続部12D2の内部が、外部と遮断される。そして、上述のアクチュエータ34の作動ロッド34A、および、アクチュエータ36の作動ロッド36Aが、それぞれ、タイロッドに接続される。これにより、環境試験装置の試験準備が完了する。その後、温度調整用空気供給源18および20が作動状態とされる場合、ステアリングギア用ジャケット10およびステアリングコラム用ジャケット12の内部温度が所定の温度に維持されるもとで、所定のプログラムに従う耐久試験が、上述のトルクセンサー、回転角センサー等の検出出力信号に基づいて実行されることとなる。
一方、ステアリングギア用ジャケット10およびステアリングコラム用ジャケット12をステアリングギアハウジング56、および、試験台32、ステアリングコラム46、リインホースメント38Rから取り外すにあたっては、上述の取付けの手順とは逆の手順により容易に取り外すことが可能となる。
従って、ステアリングギア用ジャケット10およびステアリングコラム用ジャケット12によって、それぞれ、温度調整可能な複数個の恒温室を、異なる部位に、例えば、ステアリングギアハウジング56およびステアリングコラム46の周囲に形成でき、しかも、比較的軽量なステアリングギア用ジャケット10およびステアリングコラム用ジャケット12を環境試験装置の所望の各部位に容易に着脱することができる。
図15(A)は、本発明に係る着脱可能なジャケットの第2実施例を備える環境試験装置の他の一例の構成を概略的に示す。
図15(A)に示される環境試験装置は、例えば、車両用のサスペンションに用いられるショックアブソーバ72についての耐久試験装置とされる。ショックアブソーバ72は、例えば、アッパーサポート部と、コイルスプリングと、シリンダとを主な要素として含んで構成されている。ショックアブソーバは、図示が省略されるが、例えば、フリーピストンにより仕切られた二つの小部屋に、それぞれ、封入されたオイル、および、高圧ガスを有している。そのオイルが封入された小部屋には、一端がアッパーサポート部に支持され、異径積層バルブを他端に有するロッドと、ロッドに巻装されるコイルスプリングとが設けられている。
シリンダにおける高圧ガスが封入された小部屋の端部は、試験台86の下定盤(不図示)に支持された加振機80の可動部の連結部78に連結されている。加振機80の可動部は、図示が省略される制御部により、所定のストロークで矢印の示す方向に往復動可能に制御される。
アッパーサポート部は、上定盤82におけるアッパーサポート固定部76に着脱可能に固定されている。上定盤82は、試験台86の下定盤に対し垂直に支持された複数本の支柱84により下定盤に対し平行に支持されている。加振機80の可動部の連結部78とアッパーサポート固定部76との間に支持されたショックアブソーバ72は、所定の温度に調整可能な恒温室70Aを形成するショックアブソーバ用ジャケット70(以下、ジャケット70ともいう)内に配置されている。
ジャケット70は、例えば、上述のロッドの軸線に沿って形成されるファスナー(不図示)により、ショックアブソーバ72の軸線の回りに二つに分離可能な第1のジャケット部および第2のジャケット部から構成されている。第1のジャケット部および第2のジャケット部は、それぞれ、例えば、上述した生地2と同一の生地により半円筒状に作られている。第1のジャケット部および第2のジャケット部の上端部に形成される孔70bの周縁は、アッパーサポート固定部76の回りを封止している。また、第1のジャケット部および第2のジャケット部の下端部の孔70aの周縁は、加振機80の可動部の回りを封止している。第1のジャケット部および第2のジャケット部の連結部における入力側接続部70D1および排出側接続部70D2には、それぞれ、温度調整用空気供給源(不図示)の供給用ダクト74D1およびリターン用ダクト74D2の接続端部が接続されている。温度調整用空気供給源の説明は、この温度調整用空気供給源の構造が上述の温度調整用空気供給源18および20と同一の構造なので省略する。
これにより、例えば、約-50℃以上140℃以下の範囲内の所定の温度に維持される温度調整用空気供給源の温度調整用チャンバー内の空気が、ファン、および、供給用ダクト74D1を介してジャケット70内に供給されることとなる。従って、ジャケット70によって、ショックアブソーバ72のための温度調整可能な恒温室70Aを形成でき、しかも、比較的軽量なジャケット70をショックアブソーバ72の周囲の試験台86に容易に着脱することができる。
従って、ジャケット70は、槽形状がシンプル、スリムとなるので軽量化およびコストの低減、省スペース化が図られ、しかも、ジャケット70が、可撓性がある生地で分割可能に作られるので取付け作業工数が小となる。
図15(B)は、上述の図15(A)に示される本発明に係る着脱可能なジャケットの第2実施例の変形例を備える環境試験装置の他の一例の構成を概略的に示す。なお、図15(B)において、図15(A)に示される例における構成要素と同一の構成要素について同一の符号を付して示し、その重複説明を省略する。
加振機80の可動部の連結部78とアッパーサポート固定部76との間に支持されたショックアブソーバ72は、所定の温度に調整可能な恒温室70´Aを形成するショックアブソーバ用ジャケット70´(以下、ジャケット70´ともいう)内に配置されている。
ジャケット70´は、例えば、上述のロッドの軸線に沿って形成されるファスナー(不図示)により、ショックアブソーバ72の軸線の回りに二つに分離可能な第1のジャケット部および第2のジャケット部から構成されている。第1のジャケット部および第2のジャケット部は、それぞれ、例えば、上述した生地2と同一の生地により半円筒状に作られている。第1のジャケット部および第2のジャケット部の上端部に形成される孔70´bの周縁は、アッパーサポート固定部76の回りを封止している。また、第1のジャケット部および第2のジャケット部の下端部の孔70´aの周縁は、加振機80の可動部の回りを封止している。第1のジャケット部および第2のジャケット部の連結部における入力側接続部70´D1および排出側接続部70´D2には、それぞれ、温度調整用空気供給源(不図示)の供給用ダクト74D1およびリターン用ダクト74D2の接続端部が接続されている。温度調整用空気供給源の説明は、この温度調整用空気供給源の構造が上述の温度調整用空気供給源18および20と同一の構造なので省略する。さらに、柔軟で伸縮可能な蛇腹で形成される伸縮部70´BE1および70´BE2が、第1のジャケット部および第2のジャケット部における入力側接続部70´D1および排出側接続部70´D2相互間の胴の円周方向に沿って形成されている。これにより、第1のジャケット部および第2のジャケット部の着脱が容易となるとともに、加振機80の可動部からジャケット70´に伝達される振動が伸縮部70´BE1および70´BE2により減衰される。
斯かる例においても、例えば、約-50℃以上140℃以下の範囲内の所定の温度に維持される温度調整用空気供給源の温度調整用チャンバー内の空気が、ファン、および、供給用ダクト74D1を介してジャケット70´内に供給されることとなる。従って、ジャケット70´によって、ショックアブソーバ72のための温度調整可能な恒温室70´Aを形成でき、しかも、比較的軽量なジャケット70´をショックアブソーバ72の周囲の試験台86に容易に着脱することができる。
なお、ジャケットの形状を工夫することで、上述のステアリングギア、ステアリングコラム、および、ショックアブソーバだけでなく、ジャケットの多種多様な供試体へ対応が可能である。
図16は、本発明に係る着脱可能なジャケットの第3実施例を備える環境試験装置の一例の構成の要部を概略的に示す。
図16は、本発明に係る着脱可能なジャケットの第3実施例において、ステアリングギア用ジャケット90および後述するステアリングコラム用ジャケット100(図20参照)のうちのステアリングギア用ジャケット90を示す。ステアリングギア用ジャケット90およびステアリングコラム用ジャケット100は、図1に示される耐久試験装置を着脱可能に覆うものとされる。なお、図16乃至図23において、図1に示される例における構成要素と同一の構成要素について同一の符号を付して示し、その重複説明を省略する。
ステアリングギア用ジャケット90で覆われた耐久試験装置のステアリングギアハウジング(不図示)は、定盤SP上にT溝が利用され固定される基台30の移動可能なテーブル(不図示)に、試験台を介して支持されている。
ステアリングギア用ジャケット90は、例えば、全体として略半月形の断面形状を有し、上述のテーブルに載置されるロアジャケットと、ファスナー(不図示)によりロアジャケットに分離可能に結合されるアッパジャケットとから構成されている。ロアジャケットおよびアッパジャケットの生地は、例えば、図3に示される例と同様なアラミド繊維からなる基布にシリコーンゴムトッピングが付着された耐熱性ゴムシート(例えば、製品番号SI-450:アキレス株式会社製)で形成された外層および内層と、外層および内層相互間に介在されるグラスウールで形成された断熱層とから構成されている。
アッパジャケットは、図18に示されるように、前面部、および、後述する着脱可能なスリーブ部材が取り付けられる背面部と、前面部と背面部とを連結する頂面部と、前面部、背面部、および、頂面部を互いに結合する一対の側面部90RS、90LSと、背面部において窓部90TWの周縁に図示が省略されるマジックテープにより、着脱可能に設けられるスリーブ部材90Tと、を主な要素として含んで構成されている。
一対の側面部90RSおよび90LSには、図17に示されるように、それぞれ、ラックシャフト58および60が通過するスリーブ部材90BR、90BRが設けられている。スリーブ部材90BR、90BRは、互いに同一の構造を有しているのでラックシャフト60が通過するスリーブ部材90BLについて説明し、ラックシャフト58が通過するスリーブ部材90BRについての説明を省略する。
ラックシャフト60が通過するスリーブ部材90BLは、図18に示されるように、穴位置調整用シート91を、側面部90LSに取り付けられる一端に有している。穴位置調整用シート91は、アッパジャケットの生地と同一に生地で作られ、図示が省略されるマジックテープにより、側面部90LSの開口部90LWの周縁に着脱可能に取り付けられる。穴位置調整用シート91は、ラックシャフト60が通過する長穴91aを有している。長穴91aの寸法および長穴91aの開口部90LWに対する相対位置は、ラックシャフト60の位置および直径に応じて適宜設定されてもよく、図示が省略されるが、例えば、長穴91aの寸法および長穴91aの開口部90LWに対する相対位置が互いに異なる穴位置調整用シート91が複数種類、用意されてもよい。
背面部における窓部90TWは、上述のインターミディエイトシャフト52に対応した位置に比較的大きく広がって形成されている。その窓部90TWの周縁には、インターミディエイトシャフト52が通過するスリーブ部材90Tが、図16に示されるように、右上方斜めに傾くように設けられている。スリーブ部材90Tは、穴位置調整用シート92を、背面部に取り付けられる一端に有している。穴位置調整用シート92は、アッパジャケットの生地と同一に生地で作られ、図示が省略されるマジックテープにより、背面部の窓部90TWの周縁に着脱可能に取り付けられる。穴位置調整用シート92は、インターミディエイトシャフト52が通過する長穴92aを所定の位置、例えば、図18において窓部90TWの右端近傍に有している。なお、穴位置調整用シート92は、斯かる例に限られることなく、例えば、図19(A)および(B)に示されるように、インターミディエイトシャフト52が通過する長穴96a、94aの位置が異なる穴位置調整用シート96、94が用意されてもよい。穴位置調整用シート96の長穴96aの位置は、窓部90TWの左端近傍であり、穴位置調整用シート94の長穴94aの位置は、窓部90TWの略中央である。
前面部には、図17に示されるように、円筒状の入力側接続部90D1および排出側接続部90D2が所定の間隔をもって離隔して形成されている。入力側接続部90D1および排出側接続部10D2には、それぞれ、円筒状の供給用ダクト14D1の接続端部、および、円筒状のリターン用ダクト14D2の接続端部が挿入される。入力側接続部90D1および排出側接続部90D2は、例えば、図16に示されるように、アッパジャケットの前面部に対向して定盤SPに設けられた入力側接続部および排出側接続部の支持部材98に支持されてもよい。また、入力側接続部90D1および排出側接続部90D2が、支持部材98の代わりに、例えば、上方側から吊られた構成を有するものであってもよい。なお、入力側接続部90D1および排出側接続部90D2相互間には、さらに、使用しないとき塞がれている予備の配線および配管用穴90D3があってもよい。
ステアリングコラム用ジャケット100は、図20に示されるように、全体に略筒状に作られ、アウトプットシャフト48およびインターミディエイトシャフト52の一部を覆うスリーブ部材100VTを有するロアジャケット100Lと、ファスナー100Z1によりロアジャケット100Lに分離可能に結合され、ステアリングコラム46のメインシャフト44を覆うスリーブ部材100VSを有するアッパジャケット100Uとから構成されている。ステアリングコラム用ジャケット100におけるメインシャフト44に略直交する方向は、リインホースメント38R、および、後述するサブサポートロッド102により支持されている。ステアリングコラム用ジャケット100は、上述のステアリングギア用ジャケット90の生地と同一の生地で作られている。
ロアジャケット100Lは、図20および図21に示されるように、略半月断面形状を有し、上述のスリーブ部材100VTが結合される下部半円筒部100LCと、スリーブ部材100BR1および100BR2を有し下部半円筒部の一方の端部の側面を形成する側面部100LSRと、スリーブ部材100BL1および100BL2を有し下部半円筒部の他方の端部の側面を形成する側面部100LSLと、から構成されている。
アウトプットシャフト48およびインターミディエイトシャフト52の一部を覆うスリーブ部材100VTは、図21に示されるように、ファスナー100Z1に隣接して下部半円筒部100LCに右斜め下方に向けて延びるように設けられている。スリーブ部材100VTは、一端に開口端100CTを有するとともに、ファスナー100Z4により分離可能とされる。
スリーブ部材100BR1および100BL1は、それぞれ、ファスナー100Z3,100Z2により分離可能とされる。
アッパジャケット100Uは、図20および図21に示されるように、略半月断面形状を有し、上述のスリーブ部材100VSが結合される上部半円筒部100UCと、スリーブ部材100BR1を有し下部半円筒部の一方の端部の側面を形成する側面部100USRと、スリーブ部材100BL1を有し下部半円筒部の他方の端部の側面を形成する側面部100USLと、から構成されている。
ステアリングコラム46のメインシャフト44を覆うスリーブ部材100VSは、図21に示されるように、ファスナー100Z1に隣接して上部半円筒部100UCに左斜め上方に向けて延びるように設けられている。スリーブ部材100VSは、一端に開口端100CSを有するとともに、ファスナー100Z5により分離可能とされる。図20に示されるように、側面部100USRに隣接したスリーブ部材100VSに対し左側に所定距離、離隔した位置には、使用時、配線および配管等が貫通する穴が、ブラインドプレートBS2により塞がれている。さらに、ブラインドプレートBS2に対しさらに左側に所定距離、離隔した位置には、スリーブ部材100VSが取り付けられ得る穴がブラインドプレートBS1により塞がれている。
アッパジャケット100UにおけるブラインドプレートBS1、ブラインドプレートBS2、スリーブ部材100VSから円周方向に所定の角度だけ離隔した位置には、円筒状の入力側接続部100D1および排出側接続部100D2が、それぞれ、所定の間隔をもって離隔して形成されている。
入力側接続部100D1および排出側接続部100D2には、それぞれ、上述の供給用ダクト16D1の接続端部、および、リターン用ダクト16D2の接続端部DU(図14(C)参照)が挿入される。
リインホースメント38Rの軸線に対し平行に設けられるサブサポートロッド102は、図22に示されるように、連結支持部材104により、リインホースメント38Rに支持されている。サブサポートロッド102の両端は、それぞれ、上述のスリーブ部材100BR2,100BL2を貫通して突出している。なお、スリーブ部材100BR2,100BL2には、配管および配線等が一緒に挿入されてもよい。これにより、ロアジャケット100Lが、その自重および配管および配線等の重さにより垂れ下がる事態がサブサポートロッド102により回避される。
図23は、上述の本発明に係る着脱可能なジャケットの第3実施例に用いられるステアリングコラム用ジャケットの他の一例を示す。
上述の図20乃至図22に示される円筒型のステアリングコラム用ジャケットは、入力側接続部100D1および排出側接続部100D2が、所定の距離、X座標軸(図21参照)方向に離隔して上部半円筒部100UCに互いに平行に配置されているが、一方、図23に示される例においては、ステアリングコラム用ジャケットのコンパクト化が図られるように、ステアリングコラム用ジャケット110におけるリインホースメント38R、および、サブサポートロッド102の軸線に沿った長さが、例えば、図22に示されるステアリングコラム用ジャケットのX座標軸に沿った長さに比して小さく設定されることにより、円筒型のステアリングコラム用ジャケット110が、図22に示されるステアリングコラム用ジャケットに比べて小型化されている。なお、図23において、図20乃至22に示される例における構成要素と同一の構成要素について同一の符号を付して示し、その重複説明を省略する。
ステアリングコラム用ジャケット110は、上述のアウトプットシャフト48およびインターミディエイトシャフト52の一部を覆うスリーブ部材(不図示)を有するロアジャケットと、ファスナー(不図示)によりロアジャケットに分離可能に結合され、ステアリングコラム46のメインシャフト44を覆うスリーブ部材110VSを有するアッパジャケットとから構成されている。ステアリングコラム用ジャケット110におけるメインシャフト44に略直交する方向は、リインホースメント38R、および、後述するサブサポートロッド102により支持されている。ステアリングコラム用ジャケット110は、上述のステアリングギア用ジャケット90の生地と同一の生地で作られている。
上述のロアジャケットは、スリーブ部材110BR1および110BR2を有する側面部と、スリーブ部材110BL1および110BL2を有する側面部を備えている。
アッパジャケットは、上述のスリーブ部材100VSが結合される上部と、スリーブ部材110BR1を有する側面部と、スリーブ部材110BL1を有する側面部とを備えている。
ステアリングコラム46のメインシャフト44を覆うスリーブ部材110VSは、上部に左斜め上方に向けて延びるように設けられている。スリーブ部材110VSは、一端に開口端110CSを有している。アッパジャケットにおけるスリーブ部材110VSから円周方向に所定の角度だけ離隔した位置には、円筒状の入力側接続部110D1が、形成され、ロアジャケットにおける入力側接続部110D1に対向する位置には、排出側接続部110D2が形成されている。入力側接続部110D1および排出側接続部110D2には、それぞれ、上述の供給用ダクト16D1の接続端部、および、リターン用ダクト16D2の接続端部DU(図14(C)参照)が挿入される。
なお、スリーブ部材110BR2,110BL2には、配管および配線等が一緒に挿入されてもよい。これにより、ロアジャケットが、その自重および配管および配線等の重さにより図21におけるZ座標軸に沿って垂れ下がる事態がサブサポートロッド102により回避される。
10 ステアリングギア用ジャケット
10D1、12D1 入力側接続部
10D2、12D2 排出側接続部
10Z1、12Z1 ファスナー
12 ステアリングコラム用ジャケット
38R リインホースメント
46 ステアリングコラム
52 インターミディエイトシャフト
56 ステアリングギアハウジング
70 ショックアブソーバ用ジャケット
72 ショックアブソーバ

Claims (10)

  1. 可撓性および断熱性を有する生地で作られ、試験に供される被試験体の周囲に温度および湿度のうちの少なくとも温度が調整可能な恒温室を形成する外郭部と、
    前記外郭部に形成され、前記試験のために前記被試験体に駆動装置からの駆動力を伝達する伝達軸が通過する孔と、
    前記外郭部に形成され、前記恒温室内に空気を吸入する吸入口、および、該恒温室内の空気を排気する排気口と、を具備して構成され
    前記生地が、耐熱性シート、および、該耐熱性シート相互間に配される断熱部材からなり、
    前記生地の耐熱性シートにおける縫い目に沿って耐熱性シート相互間に封止シートが配置されるとともに、ペースト状封止材が該耐熱性シートの外周部に縫い目に沿って塗布され着脱可能なジャケット。
  2. 可撓性および断熱性を有する生地で複数の部分に分割または結合可能に作られ、試験に供される被試験体の周囲に温度および湿度のうちの少なくとも温度が調整可能な恒温室を形成する外郭部と、
    前記外郭部に形成され、前記試験のために前記被試験体に駆動装置からの駆動力を伝達する伝達軸が通過する孔と、
    前記外郭部に形成され、前記恒温室内に空気を吸入する吸入口、および、該恒温室内の空気を排気する排気口と、を具備して構成され
    前記生地が、耐熱性シート、および、該耐熱性シート相互間に配される断熱部材からなり、
    前記生地の耐熱性シートにおける縫い目に沿って耐熱性シート相互間に封止シートが配置されるとともに、ペースト状封止材が該耐熱性シートの外周部に縫い目に沿って塗布され着脱可能なジャケット。
  3. 可撓性および断熱性を有する生地で作られ、試験に供される被試験体の周囲に温度および湿度のうちの少なくとも温度が調整可能な恒温室を形成する外郭部と、
    前記外郭部に形成され、前記試験のために前記被試験体に駆動装置からの駆動力を伝達する伝達軸が通過する孔と、
    前記外郭部に形成され、前記恒温室内に空気を吸入する吸入口、および、該恒温室内の空気を排気する排気口と、を具備して構成され、
    前記生地は、ファスナーにより複数の部分に分割または結合可能に作られるとともに、該ファスナー全体を覆うインナーフラップと、該インナーフラップをさらに外側から覆うアウターフラップとを備える、着脱可能なジャケット。
  4. 可撓性および断熱性を有する生地で複数の部分に分割または結合可能に作られ、試験に供される被試験体の周囲に温度および湿度のうちの少なくとも温度が調整可能な恒温室を形成する外郭部と、
    前記外郭部に形成され、前記試験のために前記被試験体に駆動装置からの駆動力を伝達する伝達軸が通過する孔と、
    前記外郭部に形成され、前記恒温室内に空気を吸入する吸入口、および、該恒温室内の空気を排気する排気口と、を具備して構成され、
    前記生地は、ファスナーにより複数の部分に分割または結合可能に作られるとともに、該ファスナー全体を覆うインナーフラップと、該インナーフラップをさらに外側から覆うアウターフラップとを備える、着脱可能なジャケット。
  5. 供給用ダクトの接続端部が前記吸入口に挿入され、リターン用ダクトの接続端部が前記排気口に挿入されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の着脱可能なジャケット。
  6. 可撓性および断熱性を有する生地で作られ、試験に供される被試験体の第1の部位の周囲に温度および湿度のうちの少なくとも温度が調整可能な恒温室を形成する第1の外郭部と、
    前記生地で作られ、試験に供される被試験体の第1の部位とは異なる第2の部位の周囲に温度および湿度のうちの少なくとも温度が調整可能な恒温室を形成する第2の外郭部と、
    前記第1の外郭部および前記第2の外殻部にそれぞれ、形成され、前記試験のために前記被試験体に駆動装置からの駆動力を伝達する伝達軸が通過する少なくとも1つの孔と、
    前記第1の外郭部および前記第2の外郭部にそれぞれ、形成され、前記恒温室内に空気を吸入する吸入口、および、該恒温室内の空気を排気する排気口と、を備える着脱可能なジャケットと、
    前記着脱可能なジャケットにおける前記第1の外郭部および前記第2の外郭部の前記吸入口に温度調整された空気を供給するとともに、前記排気口からの空気を排出する温度調整用空気供給源と、を具備して構成される環境試験装置。
  7. 可撓性および断熱性を有する生地で複数の部分に分割または結合可能に作られ、試験に供される被試験体の第1の部位の周囲に温度および湿度のうちの少なくとも温度が調整可能な恒温室を形成する第1の外郭部と、
    前記生地で複数の部分に分割または結合可能に作られ、試験に供される被試験体の第1の部位とは異なる第2の部位の周囲に温度および湿度のうちの少なくとも温度が調整可能な恒温室を形成する第2の外郭部と、
    前記第1の外郭部および前記第2の外殻部にそれぞれ、形成され、前記試験のために前記被試験体に駆動装置からの駆動力を伝達する伝達軸が通過する少なくとも1つの孔と、
    前記第1の外郭部および前記第2の外郭部にそれぞれ、形成され、前記恒温室内に空気を吸入する吸入口、および、該恒温室内の空気を排気する排気口と、を備える着脱可能なジャケットと、
    前記着脱可能なジャケットにおける前記第1の外郭部および前記第2の外郭部の前記吸入口に温度調整された空気を供給するとともに、前記排気口からの空気を排出する温度調整用空気供給源と、を具備して構成される環境試験装置。
  8. 前記着脱可能なジャケットにおける前記第1の外郭部は、少なくともステアリングギアハウジングの周囲に温度および湿度のうちの少なくとも温度が調整可能な恒温室を形成し、前記第2の外郭部は、少なくともステアリングコラムの周囲に温度および湿度のうちの少なくとも温度が調整可能な恒温室を形成することを特徴とする請求項または請求項に記載の環境試験装置。
  9. 前記第1の外郭部は、前記ステアリングギアハウジングに連結される右ハンドル車用インターミディエイトシャフトが通過する開口周縁、または、左ハンドル車用インターミディエイトシャフトが通過する開口周縁に、着脱可能に取り付けられるスリーブ部材を有することを特徴とする請求項に記載の環境試験装置。
  10. 前記第1の外郭部の形状を保持するように該第1の外郭部の内周部を受け止める少なくとも1つの支持部材が、前記ステアリングギアハウジングを支持する試験台に設けられ、前記第2の外郭部の形状を保持するように該第2の外郭部の内周部を受け止める少なくとも1つの支持部材が、前記ステアリングコラムを支持するリインホースメントに設けられることを特徴とする請求項に記載の環境試験装置。
JP2018235481A 2018-12-17 2018-12-17 着脱可能なジャケット、および、それを備える環境試験装置 Active JP7142845B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018235481A JP7142845B2 (ja) 2018-12-17 2018-12-17 着脱可能なジャケット、および、それを備える環境試験装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018235481A JP7142845B2 (ja) 2018-12-17 2018-12-17 着脱可能なジャケット、および、それを備える環境試験装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020098112A JP2020098112A (ja) 2020-06-25
JP7142845B2 true JP7142845B2 (ja) 2022-09-28

Family

ID=71105865

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018235481A Active JP7142845B2 (ja) 2018-12-17 2018-12-17 着脱可能なジャケット、および、それを備える環境試験装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7142845B2 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20120297904A1 (en) 2011-04-29 2012-11-29 Pickel Michael B Thermal test chamber
JP2016114477A (ja) 2014-12-15 2016-06-23 ダイハツ工業株式会社 悪路耐久試験装置
JP2016161330A (ja) 2015-02-27 2016-09-05 エスペック株式会社 試験装置及び恒温装置

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01212332A (ja) * 1988-02-19 1989-08-25 Koyo Seiko Co Ltd ステアリングギヤの試験装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20120297904A1 (en) 2011-04-29 2012-11-29 Pickel Michael B Thermal test chamber
JP2016114477A (ja) 2014-12-15 2016-06-23 ダイハツ工業株式会社 悪路耐久試験装置
JP2016161330A (ja) 2015-02-27 2016-09-05 エスペック株式会社 試験装置及び恒温装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020098112A (ja) 2020-06-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
ES2373656T3 (es) Procedimiento para reemplazar un abrasible en el cárter de soplante de un turborreactor.
US3589971A (en) Insulating jackets for instruments comprising a layer of asbestos cloth,a layer of cotton drill fabric,a layer of glass fiber insulation and a layer of neoprene coated aluminized nylon
EP2713136B1 (en) Heat exchanger
KR102183520B1 (ko) 유체 전달 장치 및 이러한 장치를 포함하는 기구
JP7142845B2 (ja) 着脱可能なジャケット、および、それを備える環境試験装置
CN105737974B (zh) 汽车空调压缩机噪声测试试验台
JP2008534077A (ja) 体温調節装置
US4941528A (en) Ceiling made of metal panels
KR20180008589A (ko) 누설 체크 시스템 및 이를 이용한 누설 체크 방법
JP2023525807A (ja) 内部hvacコンポーネントを支持しながらしなやかな空気ダクトに張力をかけるための装置
KR20110118508A (ko) 익스팬션 조인트
US20060016579A1 (en) Profile traced insulated cover assembly
JPS6161037B2 (ja)
BRPI1000551B1 (pt) elemento de proteção isolante termicamente para tubulação
JP7137511B2 (ja) 環境形成装置
CA1041991A (en) Horizontal modular inter-gasket seal
US5363907A (en) Hose cover and hose assembly
EP3882446B1 (en) Rail and tube assembly
TWI491795B (zh) 高溫氣體通路之開閉裝置
CN115854614B (zh) 一种二氧化碳工业热泵系统多节点温度控制系统
CN105783551A (zh) 一种高安全性的自动采暖散热器
US10302231B2 (en) Flexible joint assembly for high or low temperature fluid systems
CN205620023U (zh) 汽车空调压缩机噪声测试试验台
CN219333022U (zh) 一种阻火装置
RU2261941C2 (ru) Устройство для удаления масла, предназначенное для очистки труб, свернутых бухтами

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210422

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220323

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220412

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220608

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220809

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220902

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7142845

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150