以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本開示の一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される、数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、並びに、ステップ、ステップの順序などは、一例であって本開示を限定する主旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本開示の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されてはいない。したがって、例えば、各図において縮尺等は必ずしも一致しない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。
(実施の形態)
[照明システム]
図1は、実施の形態に係る照明システム1を例示するブロック図である。
図1に示すように、照明システム1では、操作端末10及び照明コントローラ20の少なくともいずれかを用いて、照明シーンを再現させるように1以上の照明装置40を制御することができるシステムである。
照明システム1は、操作端末10と、照明コントローラ20と、複数の無線装置と、1以上の照明装置40とを備える。なお、以下、特に言及しない限り、複数の無線装置のうち、第1無線装置30n1と第2無線装置30n2とを用いて説明し、単に無線装置という場合は、全ての無線装置の総称として用いる。
[操作端末]
操作端末10は、それぞれの照明装置40と複数の無線装置とのペアリング設定を行うことができる設定器であり、それぞれの照明装置40と複数の無線装置のうちの任意の無線装置とペアリング設定を行うことができる。操作端末10は、専用の操作端末10であってもよいが、例えば、スマートフォン、タブレット端末等である。
また、操作端末10は、照明コントローラ20と通信可能に接続される。操作端末10は、照明コントローラ20を介し、かつ、第1無線装置30n1及び第2無線装置30n2の少なくとも一方を介して、1以上の照明装置40のそれぞれに、制御指示を送信する。操作端末10は、ユーザの操作を受付けることで、受付けた通信指示を照明コントローラ20に送信する。
1以上の照明装置40のうち制御指示に対して反応をしない1以上の特定照明装置が存在する場合、1以上の特定照明装置のそれぞれと通信を試行するために、ユーザが操作端末10を操作することで、操作端末10は、通信指示を照明コントローラ20に送信する。
操作端末10は、第1操作部11と、表示部12と、第1通信部13とを有する。
第1操作部11は、ユーザの操作を受付ける入力インターフェイスである。特定照明装置と複数の無線装置のうち、第1無線装置30n1とが通信できなくなっている場合、第1操作部11は、無線装置が照明装置40と通信を試行するための通信指示、ペアリング設定を変更する設定変更指示等を受付ける。第1操作部11は、受付けた入力に応じて、通信指示、設定変更指示等を、第1通信部13を介して照明コントローラ20に送信する。
ここで特定照明装置と第1無線装置30n1とが通信できなくなっている場合とは、第1無線装置30n1が1以上の照明装置40にそれぞれ送信した制御指示に対して、1以上の照明装置40のうち反応しない1以上の特定照明装置が存在していることだけでなく、応答を返信しない場合も意味する。このため、反応しないとは、制御指示に対して特定照明装置が少なくとも何らかの動作をしないことを意味する。
表示部12は、ペアリング設定を行う画面、照明装置40から取得した後述する応答を示す画面等を表示するモニタである。
第1通信部13は、照明コントローラ20と通信可能に接続される通信モジュールである。本実施の形態では、第1通信部13は、通信指示、設定変更指示等を照明コントローラ20に送信したり、後述する通信指示に対する応答を受信したりする。
[照明コントローラ]
照明コントローラ20は、操作端末10から受信した通信指示を、特定照明装置とペアリング設定されていない別の無線装置に送信する。例えば、第1無線装置30n1がそれぞれの照明装置40とペアリング設定されている場合であって、第1無線装置30n1と1以上の特定照明装置とが無線通信できない状態となっているとき、第1無線装置30n1と異なる第2無線装置30n2をユーザが指定すると、照明コントローラ20は、第2無線装置30n2を介して、1以上の特定照明装置に通信指示を送信する。このように、照明コントローラ20は、指定された第2無線装置30n2と1以上の特定照明装置のそれぞれとの通信を試行させる。照明コントローラ20は、制御装置の一例である。
また、照明コントローラ20は、複数の無線装置を介してそれぞれの照明装置40と通信可能な照明用のコントローラである。照明コントローラ20は、無線装置を介してそれぞれの照明装置40を制御する。照明コントローラ20は、それぞれの照明装置40を点灯、消灯等をしたり、所定の点灯シーンで点灯させるといった制御をしたり、複数の照明装置40のうちの所定の照明装置40を構成するグループだけを制御したりする。
照明コントローラ20は、第2操作部21と、制御部22と、第2通信部23とを有する。
第2操作部21は、複数の照明装置40の点灯、消灯等を制御するための、ユーザの操作を受付ける入力インターフェイスである。
制御部22は、第2操作部21にユーザが操作に応じた制御指示を生成し、生成した制御指示をそれぞれの照明装置40に送信する。制御部22は、生成した制御指示を、メモリ等で構成される図示しない記憶部に記憶する。
1以上の特定照明装置と第1無線装置30n1とが通信できなくなっている場合、第1無線装置30n1とそれぞれの特定照明装置とのペアリング設定を解除させ、かつ、新たな無線装置(本実施の形態では、第2無線装置30n2)とそれぞれの特定照明装置とのペアリング設定を実施させるため、制御部22は、第3通信部32を介して、操作端末10から設定変更指示を取得する。制御部22は、取得した設定変更指示に基づいて、第2通信部23を介して、第1設定指示を第1無線装置30n1に送信し、第2設定指示を第2無線装置30n2に送信する。
ここで、本実施の形態では第1無線装置30n1と1以上の特定照明装置とがペアリング設定されているため、第1設定指示は、これを解除するためのコマンドである。第2設定指示は、1以上の特定照明装置とペアリング設定されていない第2無線装置30n2を、1以上の特定照明装置とペアリング設定するためのコマンドである。
第2通信部23は、操作端末10及び無線装置と通信可能に接続される通信モジュールである。本実施の形態では、第2通信部23は、通信指示、設定変更指示等を無線装置に送信したり、後述する通信指示に対する応答を受信したりする。
[無線装置]
それぞれの無線装置は、1以上の照明装置40と照明コントローラ20とを通信可能に接続するルータ、ハブ等の中継器である。複数の無線装置には第1無線装置30n1及び第2無線装置30n2が含まれる。複数の無線装置のうちの第1無線装置30n1は、それぞれの照明装置40とペアリング設定される。
それぞれの無線装置は、第1処理部31と、第3通信部32とを有する。つまり、第1無線装置30n1及び第2無線装置30n2のそれぞれは、第1処理部31と、第3通信部32とを有する。それぞれの無線装置は、同様の構成であるため、その説明を省略する。
第1無線装置30n1と1以上の特定照明装置とが通信できなくなっている場合、第2無線装置30n2の第1処理部31は、第3通信部32を介して、1以上の特定照明装置のそれぞれと通信を試行する。つまり、第1処理部31は、操作端末10から通信指示を取得すると、通信指示に応じた特定照明装置に送信するための応答の要求を生成し、生成した応答の要求を、第3通信部32を介して1以上の特定照明装置に送信する。なお、第1処理部31は、取得した通信指示、特定照明装置から送信された応答等を、図示しないメモリ等で構成される無線装置が有する記憶部に記憶してもよい。
例えば、第2無線装置30n2が1以上の特定照明装置から応答を受信できるかどうかによって、第2無線装置30n2と特定照明装置との通信を確立できるかどうかの判定に用いることができる。
特定照明装置と第1無線装置30n1とが通信できなくなっている場合、第1処理部31は、第3通信部32を介して操作端末10から設定変更指示を取得すると、取得した設定変更指示に基づいて処理を行う。例えば、第1処理部31は、第1設定指示を受信すれば、1以上の特定照明装置とのペアリング設定を解除し、第2設定指示を受信すれば、1以上の特定照明装置とのペアリング設定を実施させる。
第3通信部32は、ペアリング設定されたそれぞれの照明装置40と無線通信可能に接続される通信モジュールである。本実施の形態では、第3通信部32は、ペアリング設定された第1無線装置30n1から制御指示等を受信し、それぞれの照明装置40に送信する。また、1以上の特定照明装置と第1無線装置30n1とが通信できなくなっている場合、第3通信部32は、1以上の特定照明装置に応答を要求したりする。
[照明装置40]
複数の照明装置40には、1以上の特定照明装置が含まれる。特定照明装置は、ペアリング設定された第1無線装置30n1と通信できなくなった又は通信をし難くなった照明装置である。第2無線装置30n2と1以上の特定照明装置との通信が試行された結果、第2無線装置30n2から応答の要求を受信できた1以上の特定照明装置は、制御指示に対する応答を第2無線装置30n2に送信する。特定照明装置は、応答の要求を受信した場合、ユーザに通信ができたことを報知するために、点灯等の反応をしてもよい。本実施の形態では、1以上の特定照明装置は、第2無線装置30n2及び照明コントローラ20を介して、操作端末10に応答を送信する。
それぞれの照明装置40は、施設の室内を照明することができるように、室内に設置される。それぞれの照明装置40には、商用電源からの電力が供給される。
それぞれの照明装置40は、第2処理部41と、照明制御部42と、発光モジュール43と、第4通信部44と、図示しない電源部とを有する。以下では、それぞれの照明装置40は、それぞれ異なる照明装置であるが、それぞれが同等の構成を有するため、特に言及しない限り、1つの照明装置40について説明する。当然のことながら、特定照明装置についても照明装置40と同様の構成である。
第2処理部41は、第2無線装置30n2と照明装置40とのペアリング設定するための通信指示を受信すると、通信成功を示す応答を、第4通信部44を介して第2無線装置30n2に送信する。このため、照明装置40が上述の通信指示を受信できない場合、第2処理部41は、第4通信部44を介して、応答を第2無線装置30n2に送信できない。
また、第2処理部41は、受信した通信指示に応じた処理を行う。例えば、第2処理部41は、通信指示に応じて発光モジュール43を点灯させるように、照明制御部42に指示を出力する。
照明制御部42は、発光モジュール43の発する光を制御する。具体的には、照明制御部42は、制御指示に示される明るさ及び色温度に基づいて発光モジュール43を制御する。また、照明制御部42は、第2処理部41から取得した通信指示に応じた点灯シーンで発光モジュール43を制御する。
発光モジュール43は、照明装置40が周囲を照明するための光を出射する。発光モジュール43は、光を放射状に発するLED(Light Emitting Diode)を有するモジュールである。発光モジュール43は、例えば白色光を出射するように構成される光源と、光源を実装するための実装基板とを有する。
第4通信部44は、ペアリング設定された第1無線装置30n1と通信可能に接続される通信モジュールである。第4通信部44は、第1無線装置30n1から制御指示を取得する。
電源部は、交流電源である商用電源と電気的に接続される。電源部は、発光モジュール43に電力を供給する電源回路が内蔵されたモジュールである。電源部に内蔵された電源回路は、電源部に接続された配線から供給された交流電流を直流電流に変換し、変換した直流電流を、リード線を介して発光モジュール43の光源に供給する。
[動作]
次に、照明システム1及び照明制御方法の動作について説明する。
図2は、実施の形態に係る照明システム1の動作を例示するシーケンス図である。
ここでは、複数の無線装置として、第1無線装置30n1、第2無線装置30n2、・・・、第n無線装置30nmを用いて説明する。また、第1無線装置30n1とそれぞれの照明装置40n1、40n2とは、予めペアリング設定されていることを想定する。また、図2では、複数の照明装置として、照明装置40n1と照明装置40n2とを用いて説明する。なお、図2では、便宜上、2台の照明装置40n1、40n2を用いて説明するが、2台に限定するものではなく、3台以上であってもよい。
図2に示すように、まず、照明コントローラ20は、第1無線装置30n1に制御指示を送信する(S11)。第1無線装置30n1は、受信したこの制御指示をそれぞれの照明装置40n1、40n2に送信する(S12)。このとき、周囲の環境の変化等により、それぞれの照明装置40n1、40n2のうちの照明装置40n2と第1無線装置30n1とが通信できなくなっている場合、この照明装置40n2は、制御指示を受信することができないため、制御指示に示される反応を行うことができない。照明装置40n2と第1無線装置30n1とが通信不可の状態であるため、ユーザは、反応しない照明装置40n2を特定照明装置として認識する。以下より、特定照明装置のことを照明装置40n2ということがある。
次に、ユーザは、操作端末10を操作して、第2無線装置30n2と照明装置40n2とのペアリング設定するための通信指示を入力し(S21)、操作端末10が第2無線装置30n2に照明装置40n2との通信を試行させる。
ペアリング設定の通信指示について、図3A~図3Cを用いて説明する。図3Aは、実施の形態に係る照明システム1の照明コントローラ20における通信ルートを設定するための、無線装置を設定する操作画面を例示する模式図である。図3Bは、実施の形態に係る照明システム1の照明コントローラ20における特定照明装置と通信可能な無線装置と通信を試行する操作画面を例示する模式図である。図3Cは、実施の形態に係る照明システム1の照明コントローラ20における特定照明装置と無線装置との通信を試行した結果の画面を例示する模式図である。
図3Aに示すように、ユーザは、操作端末10の表示部12に表示される照明装置40の状態を閲覧する。表示部12には、第1無線装置30n1と通信できない(通信不可)の1以上の特定照明装置が表示されている。ユーザは、操作端末10の第1操作部11を操作し、1以上の特定照明装置を選択する。図3Bに示すように、選択終了後に遷移した次の画面では、例えばユーザが1以上の特定照明装置とペアリング設定するための第2無線装置30n2を選択する。当然のことながら第3~n無線装置を選択することもできる。そして、ユーザが通信の試行というボタンを選択する。
こうすることで、図2に示すように、ユーザの操作を受付けた操作端末10は、照明コントローラ20に通信指示を送信する(S31)。
次に、照明コントローラ20は、操作端末10から通信指示を受信すると、第2無線装置30n2に通信指示を送信する(S32)。第2無線装置30n2は、照明コントローラ20から通信指示を受信すると、通信指示に基づいて照明装置40n2と通信を試行する(S33)。つまり、第2無線装置30n2は、照明装置40n2に応答を要求する。
次に、照明装置40n2が第2無線装置30n2から応答の要求を受信すると、照明装置40n2は、通信成功を示す応答を第2無線装置30n2に送信する(S41)。第2無線装置30n2は、受信した応答を照明コントローラ20に送信する(S42)。また、第2無線装置30n2の第1処理部31は、応答を記憶部に記憶させてもよい。照明コントローラ20は、受信した応答を操作端末10に送信する(S43)。また、照明コントローラ20の制御部22は、応答を記憶部に記憶させてもよい。操作端末10は、第2無線装置30n2及び照明コントローラ20を介して受信した応答を表示する。図3Cに示すように、操作端末10の表示部12には、第2無線装置30n2と照明装置40n2との通信が確立したことを示す通信試行の結果を表示する。ユーザは、第2無線装置30n2と1以上の特定照明装置のそれぞれとの通信を確立できると判定(認識)する。
次に、図2に示すように、ユーザは、操作端末10を操作して、第2無線装置30n2と照明装置40n2とのペアリング設定を変更指示する(S51)。ユーザの操作を受付けた操作端末10は、第1無線装置30n1と照明装置40n2とのペアリング設定を解除させ、かつ、第2無線装置30n2と照明装置40n2とのペアリング設定を実施させる。操作端末10は、設定変更指示に基づいた第1設定指示及び第2設定指示を照明コントローラ20に送信する(S61)。
具体的には、照明コントローラ20は、現在ペアリング設定されている第1無線装置30n1と照明装置40n2とを解除する第1設定指示を第1無線装置30n1に送信する(S62a)。また、照明コントローラ20は、第2無線装置30n2と照明装置40n2とのペアリング設定を行う第2設定指示を第2無線装置30n2に送信する(S62b)。このように、照明コントローラ20は、第1無線装置30n1と照明装置40n2とのペアリング設定を第2無線装置30n2と照明装置40n2とのペアリング設定に切り替える。
こうして、第1無線装置30n1と照明装置40n2とのペアリング設定が解除され、第2無線装置30n2と照明装置40n2とがペアリング設定される(設定変更後のペアリング設定の状態)。このため、無線装置が特定照明装置と通信できなくなったとしても、無線装置が指定されることで、操作端末10、照明コントローラ20、第2無線装置30n2及び第2無線装置30n2というルートが決定される。また、第1無線装置30n1と照明装置40n1とのペアリング設定は維持される。
[作用効果]
次に、本実施の形態における照明システム1及び照明制御方法の作用効果について説明する。
上述したように、本実施の形態に係る照明システム1は、照明コントローラ20によって制御される1以上の照明装置40と、1以上の照明装置40のそれぞれとペアリング設定された第1無線装置30n1と、第1無線装置30n1と異なる第2無線装置30n2とを備える。そして、第1無線装置30n1が1以上の照明装置40にそれぞれ送信した制御指示に対して、1以上の照明装置40のうち反応しない特定照明装置が存在する場合、第2無線装置30n2は、1以上の特定照明装置のそれぞれとの通信を試行する。
このため、第2無線装置30n2が1以上の特定照明装置のそれぞれとの通信を試行した結果、例えば特定照明装置が点灯する等によって、通信が可能であると判定できれば、新しい通信ルートを確保するために、第2無線装置30n2と特定照明装置とのペアリング設定を行うことができる。
したがって、無線装置が特定照明装置と通信できなくなったとしても、特定照明装置と通信できる通信ルートを簡易に確立することができる。
また、本実施の形態に係る照明制御方法は、第1無線装置30n1が1以上の照明装置40のそれぞれとペアリング設定されていることと、第1無線装置30n1が1以上の照明装置40にそれぞれ送信した制御指示に対して、1以上の照明装置40のうち反応しない特定照明装置が存在する場合、第1無線装置30n1と異なる第2無線装置30n2は、1以上の特定照明装置のそれぞれとの通信を試行することとを含む。
この場合においても上述と同様の作用効果を奏する。
このような、本実施の形態に係る照明システム1において、通信が試行された結果、第2無線装置30n2から制御指示を受信できた1以上の特定照明装置は、制御指示に対する応答を第2無線装置30n2に送信する。
これによれば、第2無線装置30n2が1以上の特定照明装置から応答を受信すれば、第2無線装置30n2が応答を受信した1以上の特定照明装置と通信成功したことを判定することができる。
また、本実施の形態に係る照明システム1は、さらに、入力を受付けることによって第2無線装置30n2と1以上の特定照明装置とが指定され、指定された第2無線装置30n2と1以上の特定照明装置のそれぞれとの通信を試行させる照明コントローラ20を備える。
これによれば、ユーザが通信できる無線装置を選択することができるため、使い勝手がよい。
(実施の形態の変形例1)
以下では、本変形例における照明システム1及び照明制御方法の基本的な構成は、実施の形態の基本的な構成と同じであるため、本変形例における照明システム1及び照明制御方法の基本的な構成について、適宜説明を省略し、主に、実施の形態とは異なる部分について説明する。
本変形例では、第1無線装置30n1と1以上の特定照明装置と通信できない場合、照明コントローラ20又は第1無線装置30n1は、第1無線装置30n1以外の1以上の無線装置を自動的に指定し、指定した1以上の無線装置のそれぞれと1以上の特定照明装置のそれぞれとの通信を試行させる。このように、照明コントローラ20又は第1無線装置30n1は、第1無線装置30n1から第2無線装置30n2に自動的に切り替えて、第2無線装置30n2と1以上の特定照明装置のそれぞれとの通信を試行させる。このような切り替えを、無線装置の台数分順番に行う。例えば、第2無線装置30n2と1以上の特定照明装置との通信の試行が終了すると、次に第3無線装置と1以上の特定照明装置との通信の試行を行うといったことを続けて行う。これは、予め設定した無線装置の台数分行う。
次に、照明システム1及び照明制御方法の動作について、図4を用いて説明する。
図4は、実施の形態の変形例1に係る照明システム1の動作を例示するシーケンス図である。
図4に示すように、まず、照明コントローラ20は、第1無線装置30n1を介して、それぞれの照明装置40n1、40n2に制御指示を送信する(S11、S12)。このとき、照明装置40n2が反応しない、つまり照明装置40n2と第1無線装置30n1とが通信不可の状態であるため、ユーザは、照明装置40n2を特定照明装置として認識する。
次に、ユーザは、操作端末10を操作して通信指示を入力し(S21)、第2無線装置30n2に照明装置40n2との通信を試行させる。具体的には、操作端末10が照明コントローラ20を介して第2無線装置30n2に通信指示を送信し(S31、S32)、第2無線装置30n2は、通信指示に基づいて照明装置40n2と通信を試行する(S33)。つまり、第2無線装置30n2は、照明装置40n2に応答を要求する。
照明装置40n2が応答の要求を受信できた場合、照明装置40n2は、通信成功を示す応答を、第2無線装置30n2を介して照明コントローラ20に送信する(S41、S42)。
次に、照明コントローラ20は、第2無線装置30n2から応答を受信すると、第2無線装置30n2を特定するIDと受信した応答とを紐付け、メモリ等の図示しない記憶部に格納する。さらに、照明コントローラ20は、特定照明装置とペアリング設定されていない別の無線装置である第3無線装置に、通信指示を送信する。本変形例では、照明コントローラ20は、複数の無線装置が総当たりするように、それぞれの無線装置を介して、1以上の特定照明装置に通信指示を送信する。このように、照明コントローラ20は、第1無線装置30n1以外の1以上の無線装置を自動的に指定し、1以上の無線装置のそれぞれと1以上の特定照明装置のそれぞれとの通信を試行させる。なお、複数の無線装置のうちの予め決定された一部の無線装置だけに、通信指示を送信してもよく、全ての無線装置と1以上の特定照明装置との通信の試行を行わなくてもよい。
本変形例では、照明コントローラ20は、通信を試行すべき1以上の無線装置のそれぞれと、1以上の特定照明装置のそれぞれとの通信の試行を終えた後に、受信した複数の応答を操作端末10に送信する(S43)。
なお、無線装置は、応答の要求を送信してから規定期間が経過しても応答を受信できない場合、通信不可を示す応答を生成し、生成したこの応答を照明コントローラ20に送信する。つまり、複数の応答には、要求に対する応答が特定照明装置から送信されずに、無線装置と1以上の特定照明装置とが通信できなくなっている通信不可を示す応答が含まれる。
なお、本実施の形態では、照明コントローラ20の代わりに第1無線装置30n1又は操作端末10が、第1無線装置30n1以外の1以上の無線装置を、自動的に指定し、1以上の無線装置と1以上の特定照明装置のそれぞれとの通信を試行させてもよい。照明コントローラ20の代わりに第1無線装置30n1又は操作端末10を用いる場合、第1無線装置30n1又は操作端末10が照明コントローラ20としての機能を有していてもよい。つまり、第1無線装置30n1又は操作端末10は、さらに、照明コントローラ20の制御部22を備えていてもよい。これにより、第1無線装置30n1又は操作端末10は、他の無線装置が総当たりするように通信指示を送信することで、他の無線装置が通信指示に基づく特定照明装置に応答の要求を送信する。そして、第1無線装置30n1は、要求に対する応答を受信する。また、照明コントローラ20の代わりに操作端末10を用いる場合、実施の形態における図2のステップS31、32、33、及び、ステップS41、42、43の処理を、通信を試行すべき無線装置の台数分だけ、操作端末10が自動的に行う。
照明コントローラ20は、それぞれの無線装置から受信したそれぞれの応答を、操作端末10に送信する(S143)。操作端末10は、第2無線装置30n2及び照明コントローラ20を介して受信したそれぞれの応答を表示する。
ユーザは、操作端末10を介して、1以上の特定照明装置との通信を確立できる無線装置を選択する。本実施の形態では、ユーザが第2無線装置30n2を選択する。ユーザが操作端末10を操作することで、操作端末10は、第2無線装置30n2と照明装置40n2とのペアリング設定を変更指示する(S51)。操作端末10は、設定変更指示に基づいた第1設定指示及び第2設定指示を照明コントローラ20に送信する(S61)。照明コントローラ20は、現在ペアリング設定されている第1無線装置30n1と照明装置40n2とのペアリング設定を解除する第1設定指示を第1無線装置30n1に送信する(S62a)。また、照明コントローラ20は、第2無線装置30n2と照明装置40n2とのペアリング設定を行う第2設定指示を第2無線装置30n2に送信する(S62b)。
こうして、第1無線装置30n1と照明装置40n2とのペアリング設定が解除され、第2無線装置30n2と照明装置40n2とがペアリング設定される。
このように、本変形例に係る照明システム1は、照明コントローラ20又は第1無線装置30n1は、自動的に第2無線装置30n2を指定し、第2無線装置30n2と1以上の特定照明装置のそれぞれとの通信を試行させる。
これによれば、例えばユーザが1以上の特定照明装置を選択するだけで、第1無線装置30n1以外の第2無線装置30n2と1以上の特定照明装置のそれぞれとの通信が自動的に試行される。このため、無線装置を選択しなくても自動的に選択されるため、使い勝手がよい。特に、無線装置が3台以上存在する場合、1以上の特定照明装置と通信できる無線装置を自動的に探すことができるため、より使い勝手がよくなる。
また、第2無線装置30n2が1以上の特定照明装置から応答を受信すれば、第2無線装置30n2が応答を受信した1以上の特定照明装置と通信できることを判定することができる。このため、判定に基づいて、照明コントローラ20又は第1無線装置30n1は、応答を送信した特定照明装置と第2無線装置30n2との通信の確立を自動的に行わせることができる。
本変形例においても上述と同様の作用効果を奏する。
(実施の形態の変形例2)
以下では、本変形例における照明システム1及び照明制御方法の基本的な構成は、実施の形態の変形例1の基本的な構成と同じであるため、本変形例における照明システム1及び照明制御方法の基本的な構成について、適宜説明を省略し、主に、実施の形態の変形例1とは異なる部分について説明する。
本変形例における照明システム1及び照明制御方法では、照明コントローラ20又は第1無線装置30n1は、複数の応答を受信すると、第1無線装置30n1と1以上の特定照明装置とのペアリング設定を解除させる。また、照明コントローラ20又は第1無線装置30n1は、複数の応答のうち通信成功を示す応答に基づいて無線装置(本変形例では、第2無線装置30n2)と、1以上の特定照明装置とのペアリング設定を実施させる。
照明システム1及び照明制御方法の動作を、図5を用いて説明する。
図5は、実施の形態の変形例2に係る照明システム1の動作を例示するシーケンス図である。図5では、実施の形態の変形例1と同様の動作については、適宜説明を省略し、主に、本変形例が異なっている部分について説明する。図5では、図4のステップS51、S61、S62a、S62bの代わりに以下の処理を行う。
本変形例では、照明コントローラ20は、通信を試行すべき1以上の無線装置と、1以上の特定照明装置との通信の試行を終えた後に、自動的にペアリング設定の変更指示を行う(S251)。具体的には、照明コントローラ20は、第1無線装置30n1と照明装置40n2とのペアリング設定を解除する第1設定指示を第1無線装置30n1に送信する(S262a)。また、照明コントローラ20は、第2無線装置30n2と照明装置40n2とのペアリング設定を行う第2設定指示を第2無線装置30n2に送信する(S262b)。さらに、照明コントローラ20は、自動的にペアリング設定の変更指示を行った結果を示す情報を操作端末10に送信する(S263)。そして、操作端末10は、自動的にペアリング設定の変更指示を行った結果を表示する。
こうして、第1無線装置30n1と照明装置40n2とのペアリング設定が解除され、第2無線装置30n2と照明装置40n2とがペアリング設定される(設定変更後のペアリング設定の状態)。また、第1無線装置30n1と照明装置40n1とのペアリング設定は維持される。
なお、本変形例では、照明コントローラ20の代わりに第1無線装置30n1又は操作端末10が、第1無線装置30n1と照明装置40とのペアリング設定を解除し、第2無線装置30n2と照明装置40とのペアリング設定を行ってもよい。照明コントローラ20の代わりに第1無線装置30n1又は操作端末10を用いる場合、第1無線装置30n1又は操作端末10が照明コントローラ20としての機能を有していてもよい。つまり、第1無線装置30n1又は操作端末10は、さらに、照明コントローラ20の制御部22を備えていてもよい。
このような、本変形例に係る照明システム1において、第2無線装置30n2と1以上の特定照明装置のそれぞれとの通信ができると判定された場合、照明コントローラ20又は第1無線装置30n1は、第1無線装置30n1と1以上の特定照明装置のそれぞれとのペアリング設定を解除させ、かつ、第2無線装置30n2と1以上の特定照明装置のそれぞれとのペアリング設定を実施させる。
このため、1以上の特定照明装置が第2無線装置30n2とペアリング設定されるため、第1無線装置30n1と1以上の特定照明装置との通信ルートと異なる新しい通信ルートを簡易に確立することができる。
また、第2無線装置30n2が1以上の特定照明装置から応答を受信すれば、第2無線装置30n2が応答を受信した1以上の特定照明装置と通信できることを判定することができる。このため、第2無線装置30n2は、応答を受信した1以上の特定照明装置との通信の確立を自動的に行うことができる。
本変形例においても上述と同様の作用効果を奏する。
(実施の形態の変形例3)
以下では、本変形例における照明システム1及び照明制御方法の基本的な構成は、実施の形態の基本的な構成と同じであるため、本変形例における照明システム1及び照明制御方法の基本的な構成について、適宜説明を省略し、主に、実施の形態とは異なる部分について説明する。
照明コントローラ20又は第1無線装置30n1は、第2無線装置30n2と1以上の特定照明装置のそれぞれとの通信の試行を複数回づつ行わせる。具体的には、第1無線装置30n1と1以上の特定照明装置とが通信できなくなっている場合、照明コントローラ20又は第1無線装置30n1は、第2無線装置30n2に1以上の特定照明装置との通信の試行を複数回づつ行わせる。
これにより第2無線装置30n2の第1処理部31は、第2無線装置30n2と1以上の特定照明装置のそれぞれとの通信の試行を複数回づつ行う。具体的には、第1無線装置30n1と1以上の特定照明装置とが通信できなくなっている場合、第1処理部31は、第1無線装置30n1以外の無線装置である第2無線装置30n2と1以上の特定照明装置のそれぞれとの通信の試行を、第3通信部32に複数回づつ行わせる。当然のことながら、第2無線装置30n2以外の第3~n無線装置が存在する場合、これらの無線装置も同様に1以上の特定照明装置のそれぞれとの通信の試行を行う。
また、上記の通信の試行を複数回づつ行った後に、第1処理部31は、第2無線装置30n2と1以上の特定照明装置のそれぞれとの通信が確立したか否かのそれぞれの成功確率を、特定照明装置ごとに算出する。具体的には、第1処理部31は、第2無線装置30n2と1以上の特定照明装置のそれぞれとの通信を複数回づつ試行し、通信が確立したそれぞれの成功確率を算出する。
なお、照明コントローラ20の制御部22又は操作端末10が、第2無線装置30n2と照明装置40とが通信を試行した回数に対する応答の受信回数から通信の成功確率を算出してもよい。
第1処理部31は、算出した第2無線装置30n2のIDと成功確率とを紐付けて、記憶部に記憶させる。当然のことながら、第2無線装置30n2以外の第3~n無線装置が存在する場合、これらの無線装置の第1処理部31は、成功確率を算出と成功確率を、1以上の特定照明装置ごとに記憶部に記憶させる。
照明システム1及び照明制御方法の動作を、図6を用いて説明する。
図6は、実施の形態の変形例3に係る照明システム1の動作を例示するシーケンス図である。図6では、実施の形態の変形例1と同様の動作については、適宜説明を省略し、主に、本変形例が異なっている部分について説明する。図6では、図4のステップS31、S32、S33、S341、S42、S143の代わりに以下の処理を行う。
本変形例では、ユーザは、操作端末10を操作して、第2無線装置30n2と1以上の特定照明装置のそれぞれとが通信の試行を複数回づつ行うための通信指示を入力し、操作端末10が照明コントローラ20に通信指示を送信する(S331)。ここで、通信指示には、第2無線装置30n2が1台づつ特定照明装置と通信を試行する回数が含まれる。つまり、第2無線装置30n2は、1台の特定照明装置と複数回づつ通信を試行する。
照明コントローラ20は、第2無線装置30n2に通信指示を送信し(S332)、第2無線装置30n2は、通信指示に基づいて照明装置40n2と通信を複数回試行する(S333)。つまり、第2無線装置30n2は、照明装置40n2に複数回応答を要求する。
照明装置40n2は、要求を受信するごとに通信成功を示す応答を、第2無線装置30n2に送信する(S341)。第2無線装置30n2の第1処理部31は、照明装置40n2と通信を試行した回数に対する応答の受信回数から、第2無線装置30n2と照明装置40n2との通信の成功確率を算出し、算出した成功確率を含む応答を照明コントローラ20に送信する(S342)。第1処理部31は、単位時間当たりの成功確率を算出する。例えば、単位時間は、1秒、1分、1時間等の単位である。
照明コントローラ20は、無線装置の台数に応じてステップS332の処理を行わせ、それぞれの無線装置から、成功確率を含む応答を受信する。照明コントローラ20は、それぞれの無線装置の成功確率を含む応答を操作端末10に送信する(S343)。
操作端末10は、照明コントローラ20から応答を受信すると、応答に含まれるそれぞれの無線装置と照明装置40n2との通信の成功確率を示す情報を、表示部12に表示する。ユーザは、表示部12に表示された情報に基づいて、照明装置40n2との通信を確立できる1以上の無線装置から、1つの無線装置を選択する。
そして、ステップS61、S62a、S62bを経て、第1無線装置30n1と照明装置40n2とのペアリング設定が解除され、第2無線装置30n2と照明装置40n2とがペアリング設定される(設定変更後のペアリング設定の状態)。また、第1無線装置30n1と照明装置40n1とのペアリング設定は維持される。
なお、本変形例では、照明コントローラ20の代わりに第1無線装置30n1又は操作端末10が、第2無線装置30n2に1以上の特定照明装置との通信の試行を複数回づつ行わせてもよい。照明コントローラ20の代わりに第1無線装置30n1又は操作端末10を用いる場合、第1無線装置30n1又は操作端末10が照明コントローラ20としての機能を有していてもよい。つまり、第1無線装置30n1又は操作端末10は、さらに、照明コントローラ20の制御部22を備えていてもよい。
本変形例では、通信の成功確率に基づいて、照明装置40n2とどの無線装置との通信が良いかの判定に用いることができる。例えば、照明コントローラ20の制御部22又は第1無線装置30n1の第1処理部31は、照明装置40n2と通信を試行した無線装置のそれぞれの成功確率のテーブルに基づいて、最も適した無線装置を判定して選択することができる。
このような、本変形例に係る照明システム1において、照明コントローラ20又は第1無線装置30n1は、第2無線装置30n2と1以上の特定照明装置のそれぞれとの通信の試行を複数回づつ行わせ、照明コントローラ20、第1無線装置30n1及び第2無線装置30n2のいずれかは、第2無線装置30n2と1以上の特定照明装置のそれぞれとの通信ができる成功確率を算出する。
これによれば、第2無線装置30n2と1以上の特定照明装置のそれぞれとの成功確率を算出することで、例えば成功確率を含む情報を応答として操作端末10に送信すれば、ユーザは、どの無線装置と1以上の特定照明装置とが通信状況が良いかどうかを判定することができる。
また、照明コントローラ20又は第1無線装置30n1が自動的に第2無線装置30n2と1以上の特定照明装置との通信を確立させる場合、成功確率の高い通信ルートを選択するための判定に用いることができる。このため、第2無線装置30n2と1以上の特定照明装置のそれぞれとの通信の確立をより確実に行うことができる。
本変形例においても上述と同様の作用効果を奏する。
(実施の形態の変形例4)
以下では、本変形例における照明システム1及び照明制御方法の基本的な構成は、実施の形態の基本的な構成と同じであるため、本変形例における照明システム1及び照明制御方法の基本的な構成について、適宜説明を省略する。
照明システム1及び照明制御方法の動作を、図7を用いて説明する。
図7は、実施の形態の変形例4に係る照明システム1の動作を例示するシーケンス図である。
図7では、実施の形態の変形例3と同様の動作については、適宜説明を省略し、主に、本変形例が異なっている部分について説明する。
図7に示すように、本変形例では、第1無線装置30n1と照明装置40n2とが通信できなくなっている場合、照明コントローラ20は、第1規定時刻(例えば、00時00分)になった際に、第2無線装置30n2に通信指示を送信し(S332)、第2無線装置30n2は、第1規定期間(例えば、00時00分~00時59分)に、通信指示に基づいて照明装置40n2と通信を複数回試行する(S333)。第2無線装置30n2は、複数回の通信の試行によって、照明装置40n2から応答を受信する(S341)。第2無線装置30n2の第1処理部31は、第1規定期間における単位時間毎の成功確率を算出する。第1処理部31は、算出した単位時間毎の成功確率を含む応答を照明コントローラ20に送信する(S342)。第1規定期間及び第2規定期間は、規定期間の一例である。
また、本変形例では、第2無線装置30n2以外にも第3~n無線装置が存在しているため、第3無線装置についても、第1規定時刻とは異なる第2規定時刻であり第1規定期間と重ならない第2規定期間に、通信指示に基づいて照明装置40n2と通信を複数回試行する。第3無線装置の第1処理部31は、第2規定期間における単位時間毎の成功確率を算出する。この第1処理部31は、算出した単位時間毎の成功確率を含む応答を照明コントローラ20に送信する。第4無線装置以降の無線装置についても同様である。
なお、本変形例では、第2無線装置30n2の代わりに第1無線装置30n1、照明コントローラ20及び操作端末10のいずれかが、規定期間における、単位時間毎の成功確率を算出してもよい。この場合、第1無線装置30n1、照明コントローラ20及び操作端末10のいずれかがが第2無線装置30n2としての機能を有していてもよい。例えば、第1無線装置30n1、照明コントローラ20及び操作端末10のいずれかがは、さらに、第2無線装置30n2の第1処理部31を備えていてもよい。
本変形例では、時間毎の通信の成功確率に基づいて、照明装置40n2とどの無線装置との通信が良いかの判定に用いることができる。例えば、照明コントローラ20の制御部22又は第1無線装置30n1の第1処理部31は、時間とそれぞれの無線装置とからなる成功確率のテーブルに基づいて、最も適した無線装置を判定して選択することができる。
このように、本変形例に係る照明システム1において、照明コントローラ20又は第1無線装置30n1は、規定期間において、第2無線装置30n2と1以上の特定照明装置のそれぞれとの通信の試行を行い、照明コントローラ20、第1無線装置30n1及び第2無線装置30n2のいずれかは、規定期間における、単位時間毎の成功確率を算出する。
このため、規定期間における単位時間毎に通信の成功確率を算出することで、第2無線装置30n2と1以上の特定照明装置のそれぞれとの間で通信ができなくなったとしても、その時間帯を把握することができる。このため、第2無線装置30n2と1以上の特定照明装置のそれぞれとの間で通信ができなくなる原因を突き止め易くなる。
本変形例においても上述と同様の作用効果を奏する。
(実施の形態の変形例5)
以下では、本変形例における照明システム1及び照明制御方法の基本的な構成は、実施の形態の基本的な構成と同じであるため、本変形例における照明システム1及び照明制御方法の基本的な構成について、適宜説明を省略する。
本変形例における照明システム1では、それぞれ照明装置40は、上述のような、1以上の特定照明装置のそれぞれとの通信を試行する機能を有する。つまり、それぞれの照明装置40は、無線装置と同様の機能を有する。このため、照明装置40の第2処理部41は、無線装置の第1処理部31と同等の機能をさらに有する。言い換えれば、照明装置40は、第1処理部31をさらに有していてもよい。
第2無線装置30n2は、照明装置である。このため、第2無線装置30n2は、第1無線装置30n1から送信された制御指示に対して反応しない特定照明装置となることがある。
第1無線装置30n1が間接的に又は直接的に1以上の特定照明装置と通信できない場合、特定照明装置以外の他の照明装置40は、特定照明装置と通信を試行する。他の照明装置40と特定照明装置とが通信できる場合、他の照明装置40は、特定照明装置と通信が確立される。つまり、他の照明装置40は、第1無線装置30n1から取得した制御指示をホップさせて、特定照明装置に送信する。
照明システム1及び照明制御方法の動作を、図8を用いて説明する。
図8は、実施の形態の変形例5に係る照明システム1の動作を例示するシーケンス図である。
図8では、実施の形態と同様の動作については、適宜説明を省略し、主に、本変形例が異なっている部分について説明する。図8では、図2のステップS33、S41、S42の代わりに以下の処理を行う。
本変形例では、第1無線装置30n1と照明装置40n1~40n(a-1)とが予めペアリング設定されており、照明装置40n1と照明装置40naとが予めペアリング設定されていることを想定する。照明装置40n(a-1)は、上記の第2無線装置30n2の一例である。
図8に示すように、まず、照明コントローラ20は、第1無線装置30n1を介して、それぞれの照明装置40n1~40n(a-1)に制御指示を送信する(S11、S12)。照明装置40n1は、受信した制御指示をさらに照明装置40naに送信する(S513)。このとき、照明装置40naと照明装置40n1とが通信不可の状態であるため、ユーザは、反応しない照明装置40naを特定照明装置として認識する。
次に、ユーザは、操作端末10を操作して通信指示を入力し(S21)、照明装置40n(a-1)に照明装置40naとの通信を試行させる。操作端末10が照明コントローラ20を介して照明装置40n(a-1)に通信指示を送信し(S31、S32)、照明装置40n(a-1)は、通信指示に基づいて照明装置40naと通信を試行する(S533)。つまり、照明装置40n(a-1)は、照明装置40naに応答を要求する。
照明装置40naが応答の要求を受信できた場合、照明装置40naは、通信成功を示す応答を、照明装置40n(a-1)及び第1無線装置30n1を介して照明コントローラ20に送信する(S541、S542、S43)。
次に、照明コントローラ20は、照明装置40n(a-1)から応答を受信すると、照明装置40n(a-1)を特定するIDと受信した応答とを紐付け、メモリ等の図示しない記憶部に格納する。さらに、照明コントローラ20は、受信した応答を操作端末10に送信する(S44)。
なお、本変形例では、照明コントローラ20の代わりに第1無線装置30n1又は操作端末10が、照明装置40n1以外の照明装置40を自動的に指定し、指定した照明装置40と1以上の特定照明装置のそれぞれとの通信を試行させてもよい。照明コントローラ20の代わりに第1無線装置30n1又は操作端末10を用いる場合、第1無線装置30n1又は操作端末10が照明コントローラ20としての機能を有していてもよい。
操作端末10は、受信した応答を表示する。ユーザは、操作端末10を操作して、照明装置40n(a-1)と照明装置40naとのペアリング設定を変更指示する(S51)。操作端末10は、設定変更指示に基づいた第1設定指示及び第2設定指示を照明コントローラ20に送信する(S61)。照明コントローラ20は、照明装置40n1と照明装置40naとのペアリング設定を解除する第1設定指示を第1無線装置30n1に送信する(S62a)。また、照明コントローラ20は、照明装置40n(a-1)と照明装置40naとのペアリング設定を行う第2設定指示を照明装置40n(a-1)に送信する(S62b)。
こうして、第1無線装置30n1と照明装置40naとがペアリング設定され、照明装置40n(a-1)と照明装置40naとがペアリング設定される(設定変更後のペアリング設定の状態)。また、第1無線装置30n1と照明装置40n1~40n(a-1)とのペアリング設定は維持される。
このような、本変形例に係る照明システム1において、第2無線装置30n2は、照明装置40である。また、第1無線装置30n1が1以上の照明装置40にそれぞれ送信した制御指示に対して、1以上の照明装置40のうち反応しない特定照明装置が存在する場合、1以上の照明装置40のうちの少なくとも一部の照明装置40は、1以上の特定照明装置と通信を試行する。
これによれば、照明装置40は第2無線装置30n2の機能を有するため、照明装置40が1以上の特定照明装置と通信できなくても、別の照明装置40が1以上の特定照明装置と通信の試行を行う。このため、1以上の特定照明装置が照明装置40又は第1無線装置30n1と通信できなくなったとしても、通信可能な別の照明装置40を探すことができる。
本変形例においても上述と同様の作用効果を奏する。
(その他変形例)
以上、本開示に係る照明システム及び照明制御方法について、実施の形態及び実施の形態の変形例1~5に基づいて説明したが、本開示は、上記の各実施の形態及び実施の形態の変形例1~5に限定されるものではない。
例えば、上記実施の形態及び実施の形態の変形例1~5に係る照明システム及び照明制御方法において、操作端末、照明コントローラ及び第1無線装置のいずれかは、算出されたそれぞれの成功確率に基づいて、第2無線装置と1以上の特定照明装置のそれぞれとが通信を確立できるかどうかを判定してもよい。また、操作端末、照明コントローラ及び第1無線装置のいずれかは、算出されたそれぞれの成功確率が規定値以上であれば、第2無線装置と1以上の特定照明装置のそれぞれとが通信を確立できると判定してもよい。
また、上記実施の形態及び実施の形態の変形例1~5に係る照明システム及び照明制御方法において、照明装置は、無線装置以外の他のリモートコントローラ等の専用端末と通信することができてもよい。また、照明装置は、このようなリモートコントローラによって、点灯、消灯等の制御を行うことができてもよい。また、リモートコントローラによって、無線装置、他の照明装置等と通信の試行をしてもよい。
また、上記実施の形態及び実施の形態の変形例1~5に係る照明システム及び照明制御方法では、第4通信部は、受信した制御指示を他の照明装置に対してユニキャストにより送信してもよい。
また、上記実施の形態及び実施の形態の変形例1~5に係る照明システム及び照明制御方法では、照明装置は、ペアリング設定先のアドレス、受信した制御指示等を格納する記憶部を有していてもよい。
また、上記実施の形態及び実施の形態の変形例1~5に係る照明システム及び照明制御方法において、第2無線装置と照明装置との通信を試行する際に、応答の要求にRSSHを付加し、第2無線装置と照明装置との間での通信の挙動を調べてもよい。
また、上記実施の形態及び実施の形態の変形例1~5に係る照明システムに含まれる各処理部は、典型的に集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部又は全てを含むように1チップ化されてもよい。
また、集積回路化はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後にプログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)、又はLSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
なお、上記各実施の形態において、各構成要素は、専用のハードウェアで構成されるか、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPU又はプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスク又は半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
また、上記で用いた数字は、全て本開示を具体的に説明するために例示するものであり、本開示の実施の形態は例示された数字に制限されない。
また、ブロック図における機能ブロックの分割は一例であり、複数の機能ブロックを一つの機能ブロックとして実現したり、一つの機能ブロックを複数に分割したり、一部の機能を他の機能ブロックに移してもよい。また、類似する機能を有する複数の機能ブロックの機能を単一のハードウェア又はソフトウェアが並列又は時分割に処理してもよい。
また、フローチャートにおける各ステップが実行される順序は、本開示を具体的に説明するために例示するためであり、上記以外の順序であってもよい。また、上記ステップの一部が、他のステップと同時(並列)に実行されてもよい。
その他、実施の形態及び実施の形態の変形例1~5に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で実施の形態及び実施の形態の変形例1~5における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本開示に含まれる。