JP7142057B2 - 偏光板、光学機器及び偏光板の製造方法 - Google Patents
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Description
図1は、第1実施形態にかかる偏光板100の断面模式図である。偏光板100は、ワイヤグリッド構造を有する偏光板である。偏光板100は、基板10と複数の凸部20とを備える。複数の凸部20は、平面視で第1方向に延びる。以下、基板10が延びる平面をxy平面とし、複数の凸部20の延びる方向をy方向とする。またxy平面に直交する方向をz方向とする。図1は、偏光板100をxz平面で切断した断面図である。
基板10は、偏光板100の使用帯域の波長の光に対して透明性を有する。「透明性を有する」とは、使用帯域の波長の光を100%透過する必要はなく、偏光板としての機能を保持可能な程度に透過できればよい。基板10の平均厚みは、0.3mm以上1mm以下であることが好ましい。
凸部20は、y方向に延びる。凸部20は、x方向に周期的に配列している。隣接する凸部20のx方向のピッチPは、偏光板100の使用帯域の波長の光より短い。例えばピッチPは、100nm以上200nm以下であることが好ましい。ピッチPがこの範囲内であれば、凸部20の作製が容易になり、凸部20の機械的安定性、及び、光学特性の安定性が高まる。
多層膜40は、反射層30より基板10から離れた位置にある。図1に示す多層膜40は、基板10側から誘電体層42と、吸収層44と、第2誘電体層46を有する。誘電体層42、吸収層44及び第2誘電体層46は、反射層30で反射された偏光波(TE波(S波))を干渉により減衰する。
図1に示す誘電体層42は、光学特性改善層50上に積層されている。誘電体層42は、必ずしも光学特性改善層50と接している必要はなく、誘電体層42と光学特性改善層50の間に別の層が存在してもよい。誘電体層42は、y方向に帯状に延びる。誘電体層42は、多層膜40の一部をなす。
図1に示す吸収層44は、誘電体層42上に積層されている。吸収層44は、y方向に帯状に延びる。吸収層44は、多層膜40の一部をなす。
図1に示す第2誘電体層46は、吸収層44上に積層されている。第2誘電体層46は、y方向に帯状に延びる。第2誘電体層46は、多層膜40の一部をなす。
光学特性改善層50は、反射層30と多層膜40の界面に形成されている。光学特性改善層50は、y方向に帯状に延びる。
反射層30は、基板10に対してz方向に突出し、y方向に帯状に延びる。反射層30は、基板10と多層膜40との間に位置する。基板10と反射層30との間には、別の層が挿入されていてもよい。反射層30は、TE波(S波)を反射し、TM波(P波)を透過する。
偏光板100は、上記の構成以外の層を有してもよい。
例えば、誘電体層42又は第2誘電体層46と吸収層44との間に、拡散バリア層を有してもよい。拡散バリア層は、吸収層44における光の拡散を防止する。拡散バリア層は、Ta、W、Nb、Ti等の金属膜を用いることができる。
第2実施形態にかかる光学機器は、上記の第1実施形態にかかる偏光板100を備える。光学機器は、液晶プロジェクタ、ヘッドアップディスプレイ、デジタルカメラ等が挙げられる。第1実施形態にかかる偏光板100は、透過軸方向の偏光の透過率が高く、吸収軸方向の偏光の反射率が低い。そのため、種々の用途に利用可能である。また偏光板100は無機材料により構成される。有機偏光板に比べて耐熱性が要求される液晶プロジェクタ、ヘッドアップディスプレイ等に、偏光板100は特に好適に用いられる。
第3実施形態にかかる偏光板の製造方法は、第1積層工程と、第2積層工程と、層形成工程と、パターン形成工程と、第1加工工程と、第2加工工程と、を有する。以下、図2~図8を用いて、第3実施形態にかかる偏光板の製造方法について具体的に説明する。
基板10として無アルカリガラス(イーグルXG、コーニング社製)を準備した。その上に、スパッタリング法を用いて厚み250nmのAl(反射層130)を積層した。次いで、反射層130を300℃で加熱し、光学特性改善層150を作製した(図2参照)。光学特性改善層の厚みは、5nmであった。
凸部:ピッチ140nm、隣接する凸部間の間隔105nm
反射層:Al、幅35nm、厚み250nm
光学特性改善層:Al2O3、幅35nm、厚み5nm
誘電体層:SiO2、幅35nm、厚み5nm
吸収層:Fe(5atm%)Si(95atm%)、幅35nm、厚み35nm
第2誘電体層:SiO2、幅35nm、厚み30nm
実施例2~4及び比較例1は、光学特性改善層を形成する際の条件を変えて、光学特性改善層の厚みを変えた点が実施例1と異なる。光学特性改善層の厚みは、実施例2が10nm、実施例3が20nm、実施例3が30nm、比較例1は0nmであった。
10a 第1面
20 凸部
30、130 反射層
40、140 多層膜
42、142 誘電体層
44、144 吸収層
46、146 第2誘電体層
50、150 光学特性改善層
100 偏光板
160 マスク層
160A マスクパターン
162 第1マスク層
162A 第1マスクパターン
164 第2マスク層
164A 第2マスクパターン
166 第3マスク層
166A 第3マスクパターン
190 積層体
Claims (5)
- ワイヤグリッド構造を有する偏光板であって、
透明基板と、
前記透明基板上の第1方向に延在し、使用帯域の光の波長よりも短いピッチで周期的に配列された複数の凸部と、を備え、
前記凸部は、前記透明基板側から順に、反射層と、光学特性改善層と、多層膜と、を備え、
前記光学特性改善層は、前記反射層を構成する構成元素を含む酸化物を含み、
塩素系ガスに対する前記光学特性改善層のエッチングレートは、前記多層膜のエッチングレートの6.7倍以上15倍以下であり、
塩素系ガスに対する前記反射層のエッチングレートは、前記多層膜のエッチングレートの6.7倍以上15倍以下であり、
フッ素系ガスに対する前記光学特性改善層のエッチングレートは、前記多層膜のエッチングレートの0.22倍以上0.39倍以下であり、
フッ素系ガスに対する前記反射層のエッチングレートは、前記多層膜のエッチングレートの0.22倍以上0.39倍以下である、偏光板。 - 前記反射層は、Al又はCuからなり、
前記反射層がAlの場合、前記光学特性改善層はAlの酸化物であり、前記反射層がCuの場合、前記光学特性改善層はCuの酸化物である、請求項1に記載の偏光板。 - 請求項1又は2に記載の偏光板を備える、光学機器。
- 透明基板に、反射層を積層する第1積層工程と、
前記反射層を加熱し、前記反射層の前記透明基板と反対側の面に光学特性改善層を形成する層形成工程と、
前記形成された光学特性改善層に、多層膜とマスク層とを順に積層する第2積層工程と、
前記マスク層にマスクパターンを形成するパターン形成工程と、
前記マスクパターンを介して前記多層膜を加工する第1加工工程と、
前記多層膜をマスクとして、前記光学特性改善層及び前記反射層を加工する第2加工工程と、を有し、
前記第1加工工程をフッ素系ガスで行い、
前記フッ素系ガスに対する前記光学特性改善層のエッチングレートを、前記多層膜のエッチングレートの0.22倍以上0.39倍以下とし、前記フッ素系ガスに対する前記反射層のエッチングレートを、前記多層膜のエッチングレートの0.22倍以上0.39倍以下とし、
前記第2加工工程を塩素系ガスで行い、
前記塩素系ガスに対する前記光学特性改善層のエッチングレートを、前記多層膜のエッチングレートの6.7倍以上15倍以下とし、前記塩素系ガスに対する前記反射層のエッチングレートを、前記多層膜のエチングレートの6.7倍以上15倍以下とする、偏光板の製造方法。 - 前記マスク層は、複数の層からなり、
前記マスク層は、最も前記基板側に前記反射層と同じ材料からなる第1マスク層を有し、
前記パターン形成工程における前記第1マスク層の加工を前記塩素系ガスで行い、
前記塩素系ガスに対する前記第1マスク層のエッチングレートを、前記多層膜のエッチングレートの6.7倍以上15倍以下とする、請求項4に記載の偏光板の製造方法。
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