JP7140965B2 - 画像処理プログラム、画像処理方法および画像処理装置 - Google Patents

画像処理プログラム、画像処理方法および画像処理装置 Download PDF

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Description

本発明は、画像処理プログラム、画像処理方法および画像処理装置に関する。
近年、対象物を撮影した複数の画像を基に対象物の3次元形状を復元する技術の研究が進んでいる。例えば、Structure from Motion(SfM)は、動画像などの複数の画像を基に各画像を撮影したカメラの位置姿勢を推定するとともに、対象物の3次元形状を復元するものである。
また、画像を用いた3次元形状の復元技術を計測に応用した次のような計測装置が提案されている。この計測装置は、複数のポインタを有する標識と計測対象箇所とを写した2枚の画像を用い、各ポインタの3次元座標に基づいて各画像に対応するカメラ位置を推定する。そして、計測装置は、推定されたカメラ位置に基づいて計測対象箇所に含まれる複数の特定点の3次元座標を特定し、特定された3次元座標に基づいて計測対象箇所の長さまたは面積を算出する。
また、次のような計測装置も提案されている。この計測装置は、取り付け具と基準プレート全体とを固定位置から撮影した画像を基に、取り付け具の3次元位置を計測しやすい視点位置を探索する。そして、計測装置は、探索された視点位置に3次元計測カメラを移動させて撮影した画像を基に、3次元計測カメラの位置を基準とした座標系での、取り付け具の3次元座標を求め、求めた3次元座標から取り付け具の3次元寸法を計測する。
特開2015-165192号公報 特開2012-103076号公報
ところで、動画像を基にSfMを用いて対象物の3次元形状を復元した場合、復元された3次元形状のスケールは、現実空間における対象物のスケールとは異なる。そのため、例えば、対象物の大きさに関する計測を、復元された3次元形状をそのまま用いて行うことはできない。
また、現実空間と同じスケールの3次元形状を再現する方法としては、例えば、現実空間上の絶対座標があらかじめ計測された複数のマーカを撮影した画像を用いる方法がある。しかし、この方法では、各マーカの絶対座標を正確に計測する必要があり、その計測作業に手間がかかるという問題がある。
1つの側面では、本発明では、現実空間と同じスケールの3次元形状を簡易な作業により再現することが可能な画像処理プログラム、画像処理方法および画像処理装置を提供することを目的とする。
1つの案では、次のような画像処理プログラムが提供される。この画像処理プログラムは、コンピュータに、対象物と複数のマーカとが撮影された動画像を取得し、動画像に基づいて、対象物および複数のマーカの3次元形状を示す第1の3次元座標を算出し、第1の3次元座標に基づいて複数のマーカの位置を検出し、複数のマーカの位置の検出結果に基づく複数のマーカの間の距離と、現実空間における複数のマーカの間の距離との比率に基づいて、第1の3次元座標を、長さの単位が現実空間と同じ座標空間における第2の3次元座標に変換する、処理を実行させる。
また、1つの案では、上記の画像処理プログラムにしたがった処理と同様の処理をコンピュータが実行する画像処理方法が提供される。
さらに、1つの案では、上記の画像処理プログラムにしたがった処理と同様の処理を実行する画像処理装置が提供される。
1つの側面では、現実空間と同じスケールの3次元形状を簡易な作業により再現できる。
第1の実施の形態に係る画像処理装置の構成例および処理例を示す図である。 第2の実施の形態に係る計測システムの構成例を示す図である。 計測サーバのハードウェア構成例を示す図である。 計測サーバが備える処理機能の構成例を示すブロック図である。 対象物の体積を計測するための作業手順を示す図である。 マーカセットの例を示す図である。 動画像の撮影方法を示す図である。 対象物の配置面が傾いている場合のマーカの配置例を示す図である。 マーカ位置の計測方法の例を示す図である。 ユーザ端末に表示される画面の表示例を示す図である。 計測サーバの処理手順を示すフローチャートの例である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
〔第1の実施の形態〕
図1は、第1の実施の形態に係る画像処理装置の構成例および処理例を示す図である。図1に示す画像処理装置1は、カメラ2によって対象物3が撮影された画像に基づき、対象物3についての実スケールの3次元形状を示す情報を生成する。ここで言う実スケールとは、長さの単位が現実空間と同じであることを意味する。
画像処理装置1は、入力部1aと演算部1bを有する。入力部1aは、例えば、通信インタフェース回路、あるいは可搬型記録媒体の読み取り装置として実現される。演算部1bは、例えば、画像処理装置1が備えるプロセッサとして実現される。
入力部1aは、対象物3と複数のマーカとが撮影された動画像を取得する(ステップS1)。本実施の形態では、例として、2つのマーカ4a,4bが用いられる。マーカ4a,4bは、対象物3の近傍に配置される。図1の例では、カメラ2によって、対象物3とマーカ4a,4bとが写った動画像が撮影される。例えば、カメラ2を保持する撮影者が対象物3の周囲を周回しながら動画像が撮影される。なお、マーカ4a,4bは、動画像の全フレームに写っている必要はなく、その一部のフレームに写っていればよい。ただし、マーカ4a,4bが写っているフレームが多い方が望ましい。
演算部1bは、取得された動画像に基づいて、対象物3およびマーカ4a,4bの3次元形状を示す第1の3次元座標を算出する(ステップS2)。第1の3次元座標は、例えば、SfMを用いて算出される。ここでは例として、図1の下側に示す3次元形状5を示す第1の3次元座標が算出されたとする。なお、この算出処理では、第1の3次元座標に対して、例えば、3次元形状における各点の色情報が付加されてもよい。
次に、演算部1bは、算出された第1の3次元座標に基づいて、マーカ4a,4bの位置を検出する(ステップS3)。そして、演算部1bは、第1の3次元座標からのマーカ4a,4bの位置の検出結果に基づくマーカ4a,4bの間の距離と、現実空間におけるマーカ4a,4bの間の距離との比率に基づいて、第1の3次元座標を第2の3次元座標に変換する(ステップS4)。この座標変換処理では、算出された第1の3次元座標のスケールが、現実空間のスケール(実スケール)に変換される。
例えば、第1の3次元座標からのマーカ4a,4bの位置の検出結果に基づくマーカ4a,4bの間の距離が、Aと算出されたとする。また、現実空間におけるマーカ4a,4bの間の距離が、Bであったとする。なお、距離Bは、実測されてもよいし、あらかじめ決められていてもよい。演算部1bは、これらの距離A,Bに基づき、第1の3次元座標(すなわち、3次元形状5の各点の座標値)を(B/A)倍にすることで、第2の3次元座標を算出する。なお、図1では、変換後の第2の3次元座標に基づく対象物3の3次元形状6が例示されている。
以上の画像処理装置1によれば、対象物3の3次元形状として、現実空間と同じスケールの3次元形状を、簡易な作業により再現できる。
例えば、上記処理では、ユーザは、ステップS4の座標変換処理で必要となる、現実空間におけるマーカ4a,4bの間の距離だけを、事前に用意すればよい。現実空間におけるマーカ4a,4bの距離は、簡単に計測することができる。また、マーカ4a,4bの3次元座標上の位置が計測されてもよいが、処理に必要なのはマーカ4a,4bの距離であるので、計測される位置の情報は絶対位置を示す情報である必要はなく、マーカ4a,4bの相対位置を示す情報であればよい。したがって、例えば、計測用の高価な専用機材も、計測のための特殊な技能も必要にならず、少なくとも絶対位置を計測する場合と比較して、ユーザの作業負荷や必要な機材のコストを軽減できる。
さらに、マーカ4a,4bの距離があらかじめ決められた距離を保つように固定されていれば、そのような固定状態のマーカ4a,4bを配置するだけで、ユーザはマーカ4a,4bの間の距離を計測する必要もなくなる。この場合、マーカ4a,4bの距離が、画像処理装置1にあらかじめ記憶されていてもよい。
また、上記処理によって得られた第2の3次元座標は、現実空間と同じスケールを有するので、例えば、対象物3の長さ、体積、重量などの計測に用いることができる。
〔第2の実施の形態〕
次に、第2の実施の形態として、上記の画像処理装置1の処理機能を用いて対象物の体積を計測できるようにした計測システムについて説明する。
図2は、第2の実施の形態に係る計測システムの構成例を示す図である。図2に示す計測システムは、計測サーバ100、ユーザ端末200およびカメラ210を含む。計測サーバ100は、対象物10を撮影した動画像を基に対象物10の体積を計測する計測サービスを提供するためのサーバ装置である。ユーザ端末200は、計測サービスを利用するユーザ側に設置される端末装置である。カメラ210は、可搬型であり、対象物10を撮影するためにユーザによって保持される。
ユーザの操作により、カメラ210を用いて、対象物10の周囲を周回しながら対象物10が写った動画像が撮影される。ユーザ端末200は、撮影された動画像をカメラ210から取得する。例えば、ユーザ端末200は、撮影された動画像を無線通信によってカメラ210から受信する。あるいは、ユーザ端末200は、撮影された動画像を記録媒体を介してカメラ210から取得してもよい。ユーザ端末200は、ユーザの操作に応じて、カメラ210から取得した動画像を計測サーバ100に送信(アップロード)し、対象物10の体積の計測を依頼する。
計測サーバ100とユーザ端末200との間は、ネットワーク220によって接続されている。ネットワーク220は、例えば、インターネットなどの広域ネットワークである。計測サーバ100は、ユーザ端末200から受信した動画像に基づき、SfM技術を用いて対象物10の形状を示す3次元データ(3次元モデル)を再現し、その3次元データに基づいて対象物10の体積を算出する。
ここで、カメラ210の撮影対象は、例えば、製品製造のための原材料や資材が集積される領域とされる。例えば、製紙工場においては、原材料となる木材チップが所定の場所に集積される。この場合、集積された木材チップの山が対象物10となる。このような集積領域では、集積される原材料や資材の量が時間に応じて変化する。そこで、カメラ210を保持したユーザによって、集積領域が例えば定期的に撮影される。そして、得られた動画像がユーザ端末200から計測サーバ100にアップロードされ、計測サーバ100によって、集積されている原材料や資材の体積(すなわち、対象物10の体積)が計測される。これにより、ユーザは、集積されている原材料や資材の量を効率的に管理できる。
なお、本実施の形態では、計測サーバ100は、対象物10の3次元データから対象物10の体積を計測するが、この3次元データから対象物10の重量を推測することもできる。
図3は、計測サーバのハードウェア構成例を示す図である。計測サーバ100は、例えば、図3に示すようなコンピュータとして実現される。
計測サーバ100は、プロセッサ101によって装置全体が制御されている。プロセッサ101は、例えばCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、またはPLD(Programmable Logic Device)である。また、プロセッサ101は、CPU、MPU、DSP、ASIC、PLDのうちの2以上の要素の組み合わせであってもよい。
プロセッサ101には、バス108を介して、RAM(Random Access Memory)102と複数の周辺機器が接続されている。
RAM102は、計測サーバ100の主記憶装置として使用される。RAM102には、プロセッサ101に実行させるOS(Operating System)プログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、RAM102には、プロセッサ101による処理に必要な各種データが格納される。
バス108に接続されている周辺機器としては、HDD(Hard Disk Drive)103、グラフィック処理装置104、入力インタフェース105、読み取り装置106および通信インタフェース107がある。
HDD103は、計測サーバ100の補助記憶装置として使用される。HDD103には、OSプログラム、アプリケーションプログラム、および各種データが格納される。なお、補助記憶装置としては、SSD(Solid State Drive)などの他の種類の不揮発性記憶装置を使用することもできる。
グラフィック処理装置104には、表示装置104aが接続されている。グラフィック処理装置104は、プロセッサ101からの命令にしたがって、画像を表示装置104aに表示させる。表示装置としては、液晶ディスプレイや有機EL(Electroluminescence)ディスプレイなどがある。
入力インタフェース105には、入力装置105aが接続されている。入力インタフェース105は、入力装置105aから出力される信号をプロセッサ101に送信する。入力装置105aとしては、キーボードやポインティングデバイスなどがある。ポインティングデバイスとしては、マウス、タッチパネル、タブレット、タッチパッド、トラックボールなどがある。
読み取り装置106には、可搬型記録媒体106aが脱着される。読み取り装置106は、可搬型記録媒体106aに記録されたデータを読み取ってプロセッサ101に送信する。可搬型記録媒体106aとしては、光ディスク、光磁気ディスク、半導体メモリなどがある。
通信インタフェース107は、ネットワーク220を介して、ユーザ端末200などの他の装置との間でデータの送受信を行う。
以上のようなハードウェア構成によって、計測サーバ100の処理機能を実現することができる。
図4は、計測サーバが備える処理機能の構成例を示すブロック図である。計測サーバ100は、記憶部110、ユーザインタフェース処理部121、3次元モデリング部122、3次元データ変換部123および体積計算部124を有する。
なお、記憶部110は、例えば、RAM102、HDD103などの計測サーバ100が備える記憶装置の記憶領域として実現される。ユーザインタフェース処理部121、3次元モデリング部122、3次元データ変換部123および体積計算部124の処理は、例えば、プロセッサ101が所定のアプリケーションプログラムを実行することで実現される。
記憶部110には、マーカセット情報111が記憶される。マーカセット情報111には、対象物10の体積計測に利用されるマーカセットに関する情報が登録される。マーカセットは、相互の位置関係があらかじめ決められた複数のマーカを含む。マーカセットは、対象物10の近傍に配置され、カメラ210による動画像の撮影の際には、対象物10とともにマーカセットが写るように撮影が行われる。
マーカセット情報111には、1組のマーカセットに含まれる複数のマーカの位置関係を示す情報が登録される。この位置関係を示す情報は、マーカ間の距離が一意に決まるような情報であればよい。後述するように、本実施の形態では例として、マーカセット情報111には、マーカセットに含まれるいずれか1つのマーカの位置を基準とした、各マーカの3次元座標が登録される。また、他の例として、位置関係を示す情報は、マーカセットに含まれるマーカ間の距離を示す情報であってもよい。
さらに、本実施の形態では、マーカ間の距離が異なる複数のマーカセットが用意されており、記憶部110には、各マーカセットに対応するマーカセット情報111が登録される。
ユーザインタフェース処理部121は、ユーザインタフェースを提供する処理を実行する。例えば、ユーザインタフェース処理部121は、ユーザ端末200の表示装置に、対象物10の体積計測の依頼を受け付けるための画面を表示させる。このような画面としては、例えば、ユーザが動画像をアップロードするための画面、ユーザがマーカセットに関する設定を行うための画面、ユーザが体積計測の依頼操作を行うための画面などがある。このような画面を介して、ユーザインタフェース処理部121は、対象物10およびマーカセットが撮影された動画像をユーザ端末200から取得する。
また、ユーザインタフェース処理部121は、算出された対象物10の体積を示す情報をユーザに通知する。この情報は、例えば、電子メールによってユーザに通知されてもよいし、ユーザ端末200におけるWebブラウザ上の画面に表示されてもよい。
3次元モデリング部122は、ユーザ端末200から取得された動画像を用い、SfMによって、撮影対象領域における物体の3次元形状を示す3次元データ(点群データ)を計算する。この3次元データに基づく3次元形状には、対象物10の形状とマーカセットの形状とが含まれる。
このような3次元モデリング部122の処理によって算出された3次元データのスケールは、現実空間のスケール(実スケール)とは一致していない。そこで、3次元データ変換部123は、算出された3次元データのスケールを実スケールに変換する。この処理では、3次元データ変換部123は、算出された3次元データから、マーカセットに含まれる各マーカの位置を検出し、検出されたマーカ間の距離を算出する。3次元データ変換部123は、算出されたマーカ間の距離と、マーカセット情報111に基づく、現実空間におけるマーカ間の距離との比率に基づいて、3次元データのスケールを実スケールに変換する。このスケール変換では、3次元データの座標空間における長さの単位が現実空間と一致するように、3次元データが変換される。
体積計算部124は、スケール変換後の対象物10の3次元データに基づいて、対象物10の体積を計算する。体積の計算結果はユーザインタフェース処理部121に通知され、ユーザインタフェース処理部121の処理によってユーザに通知される。
図5は、対象物の体積を計測するための作業手順を示す図である。
各マーカセットに関するマーカセット情報111が、計測サーバ100の記憶部110に事前に登録される(ステップS11)。この状態で、ユーザは、マーカセットを対象物10の近傍に配置する(ステップS12)。そして、ユーザは、カメラ210を用いて対象物10の動画像を撮影する(ステップS13)。
ここで図6、図7を用いて、ステップS12,S13の作業について説明する。
図6は、マーカセットの例を示す図である。図6(A)は、マーカの例を示し、図6(B)は、マーカセットに含まれる各マーカの位置関係の例を示す。
マーカ21は、統一された所定の形状を有している。図6(A)の例では、マーカ21は、三角錐の頂点が平坦にされた形状を有している。また、マーカ21は、例えば、画像処理によって抽出しやすいように、対象物10やその配置面などの周囲の構造物の色とは異なる所定の色を有している。
マーカセット20は、このようなマーカ21を所定数(複数)備え、それぞれのマーカ21の間の距離が所定の距離になるように各マーカ21の位置関係があらかじめ決められている。本実施の形態では、図6(B)に示すように、マーカセット20は、このようなマーカ21を3つ(マーカ21a~21c)備えるものとする。また、マーカ21aとマーカ21bとの中心間距離が3mと決められ、マーカ21aとマーカ21cとの中心間距離が4mと決められている。そして、マーカ21aとマーカ21bとを結ぶ直線に対し、マーカ21aとマーカ21cとを結ぶ直線が時計回り方向に90度の角度をなすように、マーカ21a~21cの位置関係が規定されている。
ここで、マーカ間の距離は、マーカセット20に含まれるすべてのマーカペアについて異なることが望ましい。これにより、3次元データに基づいて検出された各マーカがマーカ21a~21cのどれに対応するかを容易に判定することができる。図6(B)の例のようにマーカ間の角度の1つが直角である場合には、マーカ間を結んで形成される3角形が2等辺3角形にならないようにマーカ間の距離が決められることが望ましい。
なお、図6(B)の例では、マーカ21aとマーカ21bとの間、およびマーカ21aとマーカ21cとの間が、それぞれチェーン22a,22bによって接続されている。これにより、マーカセット20の使用時には、チェーン22a,22bが延びた状態になることで、マーカ21aとマーカ21bとの距離、およびマーカ21aとマーカ21cとの距離がそれぞれ所定の距離を保つようになる。これとともに、マーカセット20の不使用時には、マーカ21a~21cを収納するための容量を小さくできるようになっている。
本実施の形態では、マーカセット情報111には、このようなマーカセット20におけるマーカ21a~21cの位置関係を示す情報として、マーカ21aを基準としたマーカ21a~21cのそれぞれの3次元座標があらかじめ登録されるものとする。例えば、マーカセット20に対応するマーカセット情報111には、マーカ21a,21b,21cのそれぞれの3次元座標として、(0m,0m,0m),(3m,0m,0m),(0m,4m,0m)が登録される。
図7は、動画像の撮影方法を示す図である。
図5のステップS12では、マーカセット20は、図7の上側に示す例のように、対象物10の近傍に配置される。このとき、マーカ21aとマーカ21bとを結ぶ直線に対し、マーカ21aとマーカ21cとを結ぶ直線が時計回り方向に90度の角度をなすように、マーカ21a~21cが配置される。
そして、図5のステップS13では、図7の下側に示す例のように、対象物10とマーカセット20とを含む領域が、カメラ210によって撮影される。このとき、カメラ210を保持するユーザが対象物10の周囲を周回しながら、動画像が撮影される。なお、動画像は、例えば、対象物10の周囲を周回しながら1回で撮影される必要はなく、周回の途中で複数回に分けて撮影されてもよい。また、例えば、カメラ210の撮影位置の高さを変えながら複数の周回数にわたって動画像が撮影されてもよい。
また、前述のように、マーカ間の距離が異なる複数のマーカセットが用意されているので、上記作業では、対象物10の大きさに合ったマーカセットが選択されて、使用されればよい。例えば、対象物10の大きさが大きいほど、マーカ間の距離が長いマーカセットが使用される。
以下、図5に戻って説明を続ける。
動画像を撮影したユーザは、ユーザ端末200を操作することで、計測サーバ100に対して対象物10の体積計測を依頼する(ステップS14)。このとき、計測サーバ100のユーザインタフェース処理部121の処理によって、ユーザ端末200の表示装置に計測依頼のためのインタフェース画面が表示される。ユーザは、インタフェース画面を介して、撮影された動画像をユーザ端末200から計測サーバ100にアップロードする。また、ユーザは、使用されたマーカセットを示す情報を計測サーバ100に通知する。そして、ユーザは、計測サーバ100に対して対象物10の体積計測を依頼するための操作を行う。
計測サーバ100は、アップロードされた動画像を用いて、この動画像に写った対象物10の体積の計測処理を実行する(ステップS15)。この計測処理は、大別して、3次元モデリング部122による3次元モデリング、3次元データ変換部123によるスケール変換、体積計算部124による体積計測を含む。
3次元モデリングでは、動画像を用い、SfMによって、動画像の撮影対象領域における物体の形状を示す3次元データが算出される。スケール変換では、算出された3次元データが示す3次元空間上の点群の中から、マーカセットに含まれる各マーカの位置が検出される。そして、検出されたマーカ間の距離と、マーカセット情報211に基づく、実空間におけるマーカ間の距離との比率に基づいて、3次元データのスケールが実スケールに変換される。体積計測では、スケール変換後の対象物10の3次元データに基づいて、対象物10の体積が算出される。
ただし、ステップS12では、対象物10の状況によっては、既存のマーカセットが配置される代わりに、既存のマーカセットと同数のマーカが、対象物10が配置された配置面における任意の位置に配置されてもよい。例えば、既存のマーカセットの大きさと比較して対象物10の大きさが大き過ぎる場合や、対象物10が配置された配置面が傾斜している場合が考えられる。
このような場合、ユーザは、配置された各マーカの位置を計測する(ステップS13a)。この計測により、各マーカの位置を示す位置情報として、例えば、各マーカについての現実空間における3次元座標が得られる。なお、後述するように、各マーカの位置の計測方法としては、例えば、準天頂衛星によるセンチメータ級測位補強サービスを用いた、情報処理端末による位置計測方法を用いることができ、これによって計測作業を簡易化することができる。
各マーカの位置が計測された場合、ステップS14では、ユーザの操作により、計測された各マーカの位置情報が計測サーバ100に通知される。この場合、ステップS14では、通知された位置情報を用いて処理が行われる。また、対象物10の配置面が傾斜している場合、すなわち、各マーカの高さが異なる場合には、スケール変換後の対象物10の3次元データが、各マーカの高さが0になるように変換される。そして、変換後の3次元データに基づいて対象物10の体積が計測される。
ここで、図8、図9を用いて、任意の位置にマーカが配置される場合の例について説明する。
図8は、対象物の配置面が傾いている場合のマーカの配置例を示す図である。この図8の例では、対象物10が配置された配置面31が傾斜しており、マーカ21a~21cが配置面31における対象物10の近傍に配置されている。この場合、マーカ21a~21cの各位置が計測され、計測サーバ100に通知される。
計測サーバ100は、動画像に基づいて対象物10の3次元データを算出し、この3次元データのスケールを、計測されたマーカ21a~21cの位置情報に基づいて、現実空間のスケールに変換する。さらに、計測サーバ100は、スケール変換された3次元データを、マーカ21a~21cの高さがすべて0になるように変換する。後者の変換では、スケール変換後の3次元データに基づく対象物10の3次元形状が、対象物10の配置面31が地平面32(すなわち、高さを示すz座標が0であるxy平面)と一致するように回転され、回転後の3次元形状を示す3次元データが算出される。そして、計測サーバ100は、変換後の3次元データに基づいて対象物10の体積を計測する。
このように、配置面31が地平面32と一致するように変換された3次元データを用いることで、地平面32を基準として対象物10の体積を計算できるので、計算が容易になり、その計算負荷を軽減できる。例えば、3次元データのz座標を対象物10の高さとしてそのまま用いて体積を計算できるので、計算手順が容易になる。
なお、前述のように、本実施の形態では、マーカセット情報111には各マーカの3次元座標が登録されるが、マーカセット情報111には、各マーカ間の距離が登録されていてもよい。この場合、例えば、対象物10の配置面31が傾斜していても、ステップS12で既存のマーカセットが用いられ、なおかつ、ステップS13aにおいて、そのマーカセットに含まれる各マーカの高さのみが計測されてもよい。この場合、ステップS14では、計測された各マーカの高さが計測サーバ100に通知される。計測サーバ100は、3次元データのスケール変換を、そのマーカセット情報111に登録されたマーカ間距離をそのまま用いて実行する。さらに、計測サーバ100は、スケール変換後の3次元データを、通知された各マーカの高さに基づき、各マーカの高さが0になるように変換する。
図9は、マーカ位置の計測方法の例を示す図である。
マーカ21の位置を計測する方法としては、例えば、準天頂衛星230を用いたセンチメータ級測位補強サービスを利用する方法が考えられる。このサービスでは、準天頂衛星230から送信される補完信号(L1,L2,L5信号)および補強信号(L6信号)を用いて、マーカの測位を行うことができる。
例えば、衛星信号受信装置241と気圧センサ242とを備えた、スマートフォンなどの携帯端末240が用いられる。ユーザによって携帯端末240がマーカ21に近づけられ、この状態で準天頂衛星230からの補完信号および補強信号が携帯端末240によって受信される。携帯端末240は、受信した補完信号および補強信号に基づいて、マーカ21の緯度と経度を計測するとともに、気圧センサ242による検出結果に基づいて、マーカ21の高さを計測する。このような方法により、測量用の高価な専用機材や専門の技能がなくても、ユーザはマーカ21の3次元座標を容易に計測できる。
なお、上記の携帯端末240がユーザ端末200として用いられてもよい。この場合、携帯端末240によって計測されたマーカ21の3次元座標を、そのまま計測サーバ100に通知できる。
次に、図5のステップS14において、ユーザインタフェース処理部121の処理によってユーザ端末200の表示装置に表示される画面の例について、図10を用いて説明する。
図10は、ユーザ端末に表示される画面の表示例を示す図である。なお、図10の画面表示が行われる前の初期状態において、カメラ210によって対象物10を撮影した動画像がユーザ端末200に保存されているものとする。
まず、ユーザ端末200に対するユーザの操作により、計測サーバ100に対するログインが行われる。すると、計測サーバ100のユーザインタフェース処理部121は、動画アップロード画面201をユーザ端末200に表示させる。動画アップロード画面201には、ユーザ端末200に保存された動画像の中からアップロード対象の動画像を選択するための選択領域201aが含まれる。ユーザの操作によってアップロード対象の動画像が選択され、アップロードボタン201bに対する押下操作が行われると、選択された動画像がユーザ端末200から計測サーバ100に送信される。
ユーザインタフェース処理部121は、受信した動画像を記憶部110に一時的に格納し、次に、情報設定画面202をユーザ端末200に表示させる。情報設定画面202には、マーカ種別選択領域202aと、マーカセット選択領域202bと、マーカ位置入力画面202cとが含まれる。
マーカ種別選択領域202aでは、既存のマーカセットを利用することを示す「既存」と、ユーザが各マーカの位置を計測する「ユーザ指定」のいずれかが選択される。マーカ種別選択領域202aで「既存」が選択された場合、マーカセット選択領域202bでは、既存のマーカセットの中から計測に利用するマーカセットが選択される。マーカセットが選択されると、ユーザインタフェース処理部121は、選択されたマーカセットに含まれる各マーカの3次元座標をそのマーカセットに対応するマーカセット情報111から読み出し、マーカ位置入力画面202cに設定する。すなわち、計測に利用する既存のマーカセットが選択されると、そのマーカに含まれる各マーカの3次元座標がマーカ位置入力画面202cに自動設定される。
一方、マーカ種別選択領域202aで「ユーザ指定」が選択された場合、マーカセット選択領域202bではマーカセットが選択できない状態となる。そして、マーカ位置入力画面202cには、ユーザの操作によって計測に利用する各マーカの3次元座標が設定される。
以上のようにして各マーカの3次元座標が設定され、決定ボタン202dに対する押下操作が行われると、マーカ位置入力画面202cに設定された各マーカの3次元座標が計測サーバ100に送信される。
ユーザインタフェース処理部121は、受信した各マーカの3次元座標を記憶部110に一時的に格納し、次に、画像選択画面203をユーザ端末200に表示させる。ユーザインタフェース処理部121は、画像選択画面203に含まれる静止画選択領域203aに、受信した動画像に含まれる静止画像(フレーム)を順に表示させる。この静止画選択領域203aには、動画像に含まれる静止画像が一定間隔を置いて間欠的に表示されてもよい。
ユーザは、静止画選択領域203aに表示された静止画像の中から、計測に使用する静止画像を選択することができる。例えば、ユーザは、隣接する静止画像間である程度の大きさの領域がオーバラップするように、計測に使用する静止画像を選択する。この操作によれば、例えば、互いにオーバラップしている領域が小さいような、対象物10の3次元データの計算に不向きな静止画像を除外して、対象物10の3次元データの計算精度を高めることができる。
静止画像が選択され、計測依頼ボタン203bに対する押下操作が行われると、選択された静止画像が計測に使用する静止画像として確定されるとともに、計測サーバ100に対して体積の計測が依頼される。この計測依頼に応じて、設定された各マーカの3次元座標と、動画像に含まれる静止画像のうち、計測に使用する静止画像として確定された静止画像とを用いた体積の計測処理が開始される。
次に、計測サーバ100の処理についてフローチャートを用いて説明する。
図11は、計測サーバの処理手順を示すフローチャートの例である。
[ステップS21]ユーザインタフェース処理部121は、動画アップロード画面201をユーザ端末200に表示させ、動画像のアップロートを受け付ける。
[ステップS22]ユーザインタフェース処理部121は、情報設定画面202をユーザ端末200に表示させ、マーカに関する情報、具体的には、各マーカの3次元座標の入力を受け付ける。図10で例示したように、情報設定画面202上で既存のマーカセットが選択された場合、ユーザインタフェース処理部121は、選択されたマーカセットに含まれる各マーカの3次元座標をそのマーカセットに対応するマーカセット情報111から読み出し、読み出した3次元座標を情報設定画面202に設定する。決定ボタン202dに対する押下操作が行われることで、ユーザインタフェース処理部121は、設定された3次元座標を受け付ける。一方、情報設定画面202上で既存のマーカセットを使用しないことが選択された場合、ユーザの操作によって各マーカの3次元座標が情報設定画面202に設定される。決定ボタン202dに対する押下操作が行われることで、ユーザインタフェース処理部121は、設定された3次元座標を受け付ける。
[ステップS23]ユーザインタフェース処理部121は、画像選択画面203をユーザ端末200に表示させる。ユーザインタフェース処理部121は、ステップS21で受け付けた動画像に含まれる静止画像(フレーム)を画像選択画面203上に順に表示させ、計測に使用する静止画像の選択を受け付ける。
[ステップS24]3次元モデリング部122は、ステップS23で選択された複数の静止画像を用い、SfMによって、撮影対象領域における物体の3次元形状を示す3次元データを算出する。この3次元データは、対象物10およびマーカセットの各表面を含む多数の点の3次元座標を示すデータ(点群データ)として算出される。また、各点の3次元座標には、色情報が付加されている。
3次元データの計算は、例えば、次のように実行される。3次元モデリング部122は、連続する複数の静止画像から、静止画像間で対応する特徴点(対応点)を抽出する。3次元モデリング部122は、抽出された対応点に基づいて、各静止画像に対応するカメラの位置姿勢を推定する。3次元モデリング部122は、推定されたカメラの位置姿勢に基づいて、抽出された各対応点の3次元座標を示す点群データを算出する。これによって、撮影対象領域における物体の3次元データが算出される。
なお、対応点の抽出には、例えば、オプティカルフローを利用することができる。また、対応点の抽出結果に基づく位置姿勢および点群データの算出には、例えば、Tomasi-Kanadeの因子分解法を利用することができる。さらに、例えば、Patch-based Multi-View Stereo(PMVS)やマルチベースラインステレオ法などのマルチビューステレオ方式を用いて、上記方法で抽出された対応点より密な点群の3次元座標が算出されてもよい。
[ステップS25]3次元データ変換部123は、ステップS24で算出された3次元データに基づき、画像処理によって各マーカの位置を検出する。例えば、3次元データ変換部123は、3次元データに含まれる各点の色情報に基づき、K-meansクラスタリングによって各マーカの中心位置を示す3次元座標を検出する。
[ステップS26]3次元データ変換部123は、検出された各マーカの中心位置間の距離を第1のマーカ間距離として算出する。また、3次元データ変換部123は、ステップS22で受け付けた各マーカの3次元座標に基づいて、各マーカ間の距離を第2のマーカ間距離として算出する。そして、3次元データ変換部123は、第2のマーカ間距離に対する第1のマーカ間距離の比率を算出する。
ここでは例として、互いの距離が最も長いマーカペアについて、第1のマーカ間距離および第2のマーカ間距離を算出し、これらに基づいて比率を算出するものとする。例えば、3次元データ変換部123は、ステップS25で検出された各マーカの中心位置に基づいて、マーカペアごとにマーカ間距離を算出し、それらの中から最も長いものを第1のマーカ間距離とする。また、3次元データ変換部123は、ステップS22で受け付けた各マーカの3次元座標に基づいて、マーカペアごとにマーカ間距離を算出し、それらの中から最も長いものを第2のマーカ間距離とする。そして、3次元データ変換部123は、第2のマーカ間距離に対する第1のマーカ間距離の比率を算出する。
なお、他の例として、3次元データに基づくマーカの検出誤差を考慮して、次のような方法で比率が算出されてもよい。3次元データ変換部123は、ステップS25で検出された各マーカの中心位置に基づき、第1のマーカペアについてのマーカ間距離D1と、第2のマーカペアについてのマーカ間距離D2と、第3のマーカペアについてのマーカ間距離D3を算出する。また、3次元データ変換部123は、ステップS22で受け付けた各マーカの3次元座標に基づき、第1のマーカペアについてのマーカ間距離d1と、第2のマーカペアについてのマーカ間距離d2と、第3のマーカペアについてのマーカ間距離d3を算出する。そして、3次元データ変換部123は、D1/d1、D2/d2、D3/d3を算出し、これらの平均値を最終的な比率として算出する。
[ステップS27]3次元データ変換部123は、ステップS26で算出された比率に基づいて、ステップS24で算出された3次元データをスケール変換する。具体的には、3次元データ変換部123は、ステップS24で算出された3次元データの各点について、x座標、y座標、z座標の各値とステップS26で算出された比率とを乗算する。例えば、第1のマーカ間距離が2mと算出され、第2のマーカ間距離が4mと算出されて、比率が2と算出された場合、3次元データの各点についてのx座標、y座標、z座標の各値が2倍にされる。これにより、3次元データが属する座標空間のスケール(長さの単位)が、現実空間のスケールと一致するように補正される。
なお、このスケール変換では、あくまで長さの単位が現実空間と一致するように変換されるだけであり、変換後の3次元データが属する座標空間の座標値が現実空間の座標値と一致している必要はない。
[ステップS28]3次元データ変換部123は、ステップS22で表示させた情報設定画面202において、マーカ種別として「ユーザ指定」が選択されたかを判定する。3次元データ変換部123は、「ユーザ指定」が選択された場合、ステップS29の処理を実行し、「既存」が選択された場合、処理をステップS30に進める。
[ステップS29]3次元データ変換部123は、スケール変換後の3次元データを、各マーカの高さがすべて0になるように変換する。この変換では、スケール変換後の3次元データに基づく対象物10の3次元形状が、対象物10の配置面が地平面(すなわち、高さを示すz座標が0であるx-y平面)と一致するように回転され、回転後の3次元形状を示す3次元データが算出される。
[ステップS30]体積計算部124は、3次元データに基づいて、対象物10の体積を算出する。体積計算部124は、算出された対象物10の体積をユーザに通知する。例えば、体積計算部124は、算出された体積をユーザ端末200に送信する。なお、体積計算の対象となる3次元データとしては、ステップS28で「Yes」と判定された場合、ステップS29での変換後の3次元データが用いられ、ステップS28で「No」と判定された場合、ステップS27でのスケール変換後の3次元データが用いられる。
体積計算は、例えば次のように行われる。体積計算部124は、3次元データが属する座標空間におけるxy平面(地平面)に等間隔のメッシュを設定し、各メッシュについて、x座標およびy座標がメッシュに含まれる点群の高さ(z座標)の平均値を算出する。体積算出部125は、メッシュを底面とし、算出された平均値を高さとする四角柱の体積を全メッシュについて累積加算することで、対象物10の体積を計算する。
なお、この体積計算では、計算に利用される3次元データの中から、ステップS25で3次元データに基づいて検出された各マーカに対応する点群のデータが除外されてもよい。
以上説明した第2の実施の形態によれば、マーカ間距離があらかじめ決められたマーカセットを用いることで、対象物10の体積を簡易な作業で計測できる。例えば、マーカセットに含まれる各マーカに関して、それらの絶対位置だけでなく、マーカ間距離や相対位置についても、ユーザが計測する必要がなくなる。
また、対象物10が傾斜した配置面に配置されている場合には、少なくとも、その配置面に配置した各マーカの高さを計測して計測サーバ100に入力することで、対象物10の体積を正確に計測できる。この計測処理の際には、各マーカの高さに基づいて3次元形状を回転させるような座標変換が行われることで、体積計算を単純化し、その処理負荷を軽減しながら体積の計測精度を高めることができる。
また、第2の実施の形態によれば、対象物10の体積を、可搬型のカメラ210を用いて撮影された動画像を用いて計測でき、例えば、固定カメラなどの固定的な計測用の設備を設置する必要がない。このため、対象物10の大きさが時間に伴って変化する場合だけでなく、計測対象の対象物10の位置が移動する場合や、新たな位置に対象物10が発生する場合でも、新たな設備を設置することなく、対象物10の体積を簡単な作業で計測できる。
なお、上記の第2の実施の形態では、例として3つのマーカを用いて計測が行われた。ここで、対象物10の配置面の傾斜に応じて対象物10の3次元データを変換する(図11のステップS29)場合には、3つ以上のマーカの高さ情報が必要となる。ただし、このような配置面の傾斜に応じた3次元データの変換を行わない場合には、2つのマーカだけを用いて計測を行うこともできる。この場合、マーカセット情報111には、2つのマーカそれぞれの3次元座標、または2つのマーカ間の距離が登録される。
なお、上記の各実施の形態に示した装置(例えば、画像処理装置1、計測サーバ100)の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、各装置が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供され、そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、磁気記憶装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリなどがある。磁気記憶装置には、ハードディスク装置(HDD)、磁気テープなどがある。光ディスクには、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、ブルーレイディスク(Blu-ray Disc:BD、登録商標)などがある。光磁気記録媒体には、MO(Magneto-Optical disk)などがある。
プログラムを流通させる場合には、例えば、そのプログラムが記録されたDVD、CDなどの可搬型記録媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
プログラムを実行するコンピュータは、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラムまたはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムにしたがった処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムにしたがった処理を実行することもできる。また、コンピュータは、ネットワークを介して接続されたサーバコンピュータからプログラムが転送されるごとに、逐次、受け取ったプログラムにしたがった処理を実行することもできる。
1 画像処理装置
1a 入力部
1b 演算部
2 カメラ
3 対象物
4a,4b マーカ
5,6 3次元形状
A,B 距離
S1~S4 ステップ

Claims (5)

  1. コンピュータに、
    対象物と3以上のマーカとが撮影された動画像に基づいて、前記対象物および前記3以上のマーカの3次元形状を示す第1の3次元座標を算出し、
    前記第1の3次元座標に基づいて前記3以上のマーカの位置を検出し、
    前記3以上のマーカの位置の検出結果に基づく前記3以上のマーカの間の距離と、現実空間における前記3以上のマーカの間の距離との比率に基づいて、前記第1の3次元座標を、長さの単位が前記現実空間と同じ座標空間における第2の3次元座標に変換し、
    前記3以上のマーカの高さを示す高さ情報に基づいて、前記第2の3次元座標を、前記3以上のマーカの高さが0になるように前記第2の3次元座標に基づく3次元形状を回転させたときの当該3次元形状を示す第3の3次元座標に変換し、
    前記第3の3次元座標に基づいて前記対象物の体積を計測する、
    処理を実行させる画像処理プログラム。
  2. 前記現実空間における前記3以上のマーカの間の相対位置があらかじめ決められており、前記相対位置を示す位置情報が記憶部に記憶され、
    前記第2の3次元座標への変換では、前記位置情報に基づいて前記現実空間における前記3以上のマーカの間の距離を算出する、
    請求項1記載の画像処理プログラム。
  3. 前記第2の3次元座標への変換では、
    前記3以上のマーカの位置の検出結果に基づいて、前記3以上のマーカを組み合わせて得られる複数のマーカペアの中から、マーカ間距離が最大のマーカペアを抽出し、
    抽出されたマーカペアについてのマーカ間距離と、前記現実空間における前記抽出されたマーカペアについてのマーカ間距離との比率に基づいて、前記第1の3次元座標を前記第2の3次元座標に変換する、
    請求項記載の画像処理プログラム。
  4. コンピュータが、
    対象物と3以上のマーカとが撮影された動画像に基づいて、前記対象物および前記3以上のマーカの3次元形状を示す第1の3次元座標を算出し、
    前記第1の3次元座標に基づいて前記3以上のマーカの位置を検出し、
    前記3以上のマーカの位置の検出結果に基づく前記3以上のマーカの間の距離と、現実空間における前記3以上のマーカの間の距離との比率に基づいて、前記第1の3次元座標を、長さの単位が前記現実空間と同じ座標空間における第2の3次元座標に変換し、
    前記3以上のマーカの高さを示す高さ情報に基づいて、前記第2の3次元座標を、前記3以上のマーカの高さが0になるように前記第2の3次元座標に基づく3次元形状を回転させたときの当該3次元形状を示す第3の3次元座標に変換し、
    前記第3の3次元座標に基づいて前記対象物の体積を計測する、
    画像処理方法。
  5. 対象物と3以上のマーカとが撮影された動画像に基づいて、前記対象物および前記3以上のマーカの3次元形状を示す第1の3次元座標を算出し、
    前記第1の3次元座標に基づいて前記3以上のマーカの位置を検出し、
    前記3以上のマーカの位置の検出結果に基づく前記3以上のマーカの間の距離と、現実空間における前記3以上のマーカの間の距離との比率に基づいて、前記第1の3次元座標を、長さの単位が前記現実空間と同じ座標空間における第2の3次元座標に変換し、
    前記3以上のマーカの高さを示す高さ情報に基づいて、前記第2の3次元座標を、前記3以上のマーカの高さが0になるように前記第2の3次元座標に基づく3次元形状を回転させたときの当該3次元形状を示す第3の3次元座標に変換し、
    前記第3の3次元座標に基づいて前記対象物の体積を計測する、演算部、
    を有する画像処理装置。
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