次に、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る情報処理装置の構成を表すブロック図である。図1に示す情報処理装置100は、ネットワーク400に接続されているネットワーク管理システム200と、通信可能に接続されている。情報処理装置100には、表示装置300が接続されている。
以下の説明では、ネットワーク400は、例えばスイッチやルータなどの、複数のネットワーク機器を含む。なお、ネットワーク400が含む機器は、ネットワーク機器ではなく、例えば、複数の情報処理装置であってもよい。ネットワーク400が含む機器は、複数のストレージ装であってもよい。ネットワーク400が含む機器は、複数の他の種類の装置であってもよい。ネットワーク400が含む機器は、例えば、負荷などの、性能情報を取得できる機器であってもよい。
表示装置300は、例えば、液晶ディスプレイ等であってもよい。表示装置300は、管理者の端末装置等であってもよい。なお、情報処理装置100及び表示装置300は、ネットワーク管理システム200に含まれていてもよい。また、表示装置300の代わりに、記憶装置が情報処理装置100に接続されていてもよい。その場合、情報処理装置100は、表示装置300に情報を表示する代わりに、記憶装置に格納してもよい。
ネットワーク管理システム200はSNMP(Simple Network Management Protocol)や、フロー情報を採取するプロトコルであるsFlowなどを利用して、ネットワーク400に含まれるネットワーク機器の情報を収集する。ネットワーク機器の情報は、例えば、ノード情報などの構成情報、性能情報、障害情報などである。ノード情報は、例えば、IP(Internet Protocol)アドレスなどのユニークなID(Identification)である。性能情報は、例えば、トラフィックの情報などである。情報処理装置100は、ネットワーク管理システム200を介して、ネットワーク機器等のノード情報や性能情報を取得する。すなわち、ネットワーク管理システム200が、収集したノード情報や性能情報などを、情報処理装置100に送出する。ネットワーク管理システム200は、性能情報を、例えば一定の時間間隔で定期的に取得し、取得した性能情報を、情報処理装置100に送出する。情報処理装置100は、ネットワーク管理システム200によって送出されたノード情報や性能情報などを受け取る。
ネットワーク管理システム200が性能情報を収集する装置は、ネットワーク400に含まれる他の種類の機器であってもよい。ネットワーク管理システム200は、例えば、情報処理装置から、CPUの負荷やメモリの使用量などを、性能情報として収集してもよい。ネットワーク管理システム200は、例えば、ストレージ装置から、負荷や記憶領域の使用量などを、性能情報として収集してもよい。以下の説明では、ネットワーク管理システム200が性能情報を収集する装置を、単に「対象」とも表記する。また、ネットワーク管理システム200が所定の時間間隔で収集し送出する性能情報を、「第1評価値」とも表記する。ネットワーク管理システム200が性能情報を収集する所定の時間間隔を、「第1期間」とも表記する。
後で詳しく説明するが、情報処理装置100は、取得したノード情報や性能情報からTopNの情報を生成し、生成したTopNの情報を出力する。以下の説明では、TopNは、ある期間における性能情報が上位N個に含まれる対象(以下、上位N個の対象とも表記)を表す。TopNの情報は、例えば、上位N個の対象を表す情報である。対象の情報は、例えば、上述のノード情報などの、対象を識別できる情報を含んでいてよい。上位N個の対象の情報は、所定の基準によって定められた順位に従って並べられていてよい。対象の情報は、例えば、対象の情報に関連付けられている、性能情報や性能情報から導出された情報を含んでいてもよい。対象の情報は、他の情報を含んでいてもよい。TopNの情報は、上位N個の対象の情報を表す画像であってもよい。情報処理装置100は、TopNの情報を、表示装置300に出力してもよい。表示装置300は、情報処理装置100によって出力されたTopNの情報を表示する。情報処理装置100は、TopNの情報を、ファイルに出力してもよい。その場合、情報処理装置100は、TopNの情報を含むファイルを、記憶装置に格納してもよい。情報処理装置100は、TopNの情報を、他の情報処理装置や端末装置等に出力してもよい。
図1に示す情報処理装置100は、取得部110と、初期設定部120と、判別部130と、更新部140と、履歴記憶部150と、算出部160と、出力部170とを含む。情報処理装置100は、1台の装置によって実現されていてもよい。情報処理装置100は、複数の装置によって実現されていてもよい。情報処理装置100は、他の装置に組み込まれているモジュールであってもよい。
取得部110は、例えば、ネットワーク管理システム200から、初期化用パラメータを取得し、取得した初期化用パラメータを、初期設定部120に送出する。
初期化用パラメータは、例えば、ネットワーク機器の数(以下、ノード数とも表記)を含んでいてもよい。初期化用パラメータは、例えば、情報が出力される対象の数、例えば、TopNの情報として情報が出力されるネットワーク機器の数、すなわち、上述の数Nを含んでいてもよい。初期化用パラメータは、性能情報を保存するネットワーク機器の数の初期値を表す指標を含んでいてもよい。性能情報を保存するネットワーク機器の数の初期値を表す指標は、台数を表す数値であってもよい。性能情報を保存するネットワーク機器の数の初期値を表す指標は、ネットワーク機器の総数(すなわち、上述のノード数)に対する割合を表す数値であってもよい。初期化用パラメータは、性能情報が上位N個になり得るとみなされるネットワーク機器(言い換えると、候補対象)の数を表す指標を含んでいてもよい。候補対象を表す指標は、ネットワーク機器の個数であってもよい。候補対象を表す指標は、ネットワーク機器の総数(すなわち、上述のノード数)に対する割合を表す数値であってもよい。これらの指標は、Nに対する倍率によって表されていてもよい。
初期化用パラメータは、TopNの情報の算出を行う最長期間を表す情報を含んでいてもよい。最長期間を表す情報は、例えば、最長期間が、ネットワーク管理システム200が性能情報を収集する時間間隔(上述の第1期間)の何倍であるかを表す数値であってもよい。以下の説明では、最長期間は、「第2期間」とも表記される。初期化用パラメータは、TopNの情報の算出を行う複数の期間を表す情報を含んでいてもよい。これらの複数の期間を表す情報は、それぞれの期間が、ネットワーク管理システム200が性能情報を収集する時間間隔の何倍であるかを表す数値の集合であってもよい。以下の説明では、これらの複数の期間は、それぞれ、「第3期間」とも表記される。第1期間は、複数の第3期間の1つであってよい。第2期間は、複数の第3期間の1つである。
取得部110は、ネットワーク管理システム200が所定の時間間隔で定期的に取得した性能情報を、ネットワーク管理システム200から取得する。性能情報は、その性能情報が取得されたネットワーク機器などの対象の、ノード情報などの識別情報と関連付けられていてよい。言い換えると、取得部110は、複数の対象の、第1期間毎の、第1評価値を、ネットワーク管理システム200から取得する。
初期設定部120は、取得部110から、初期化用パラメータを受け取り、受け取った初期化用パラメータに基づいて、後述の判別部130や算出部160等によって使用されるパラメータを初期化する。
初期化用パラメータに、使用されるパラメータの値そのものが含まれている場合、初期設定部120は、パラメータを、初期化用パラメータに含まれる値に設定してよい。具体的には、例えば、初期化用パラメータに、表示される対象の数を表すパラメータNの値が含まれていれば、初期設定部120は、パラメータNを、初期化用パラメータに含まれるパラメータNの値に設定してよい。
初期設定部120は、例えば、性能情報を保存するネットワーク機器の数の初期値を表す指標に基づいて、性能情報を保存するネットワーク機器の数の初期値を設定する。性能情報を保存するネットワーク機器の数の初期値を表す指標が、その初期値を表す数値である場合、初期設定部120は、性能情報を保存するネットワーク機器の数(以下、αと表記)の初期値をその数値に設定してよい。性能情報を保存するネットワーク機器の数の初期値を表す指標(すなわち、パラメータのαの初期値を表す指標)が、ノード数に対する割合である場合、初期設定部120は、パラメータのαの初期値を、ノード数とその割合との積に設定してよい。パラメータのαの初期値を表す指標が、パラメータNに対する倍率によって表されている場合、初期設定部120は、パラメータのαの初期値を、パラメータNとその指標との積に設定してよい。なお、積が整数ではない場合、初期設定部120は、例えば、切り捨て、切り上げ、四捨五入などから予め定められた、実数を整数化する方法に従って、積を整数に変換し、パラメータαの初期値をその整数に設定してよい。
性能情報が上位N個になり得るとみなされるネットワーク機器の数(以下、Kと表記)、すなわち、候補対象の数を表す指標が、数値である場合、初期設定部120は、その数値をそのまま候補対象の数に設定してよい。候補対象の数(すなわち、パラメータK)を表す指標が、ノード数に対する割合である場合、初期設定部120は、候補対象の数を、ノード数とその割合の積に設定してよい。パラメータKを表す指標が、パラメータNに対する倍率である場合、初期設定部120は、パラメータKを、パラメータNと
上述のように、初期化用パラメータにおいて、上述の複数の第3期間(すなわち、TopNを算出する期間)が、最短期間(以下、Tminとも表記)と、最短期間に対する倍率の集合によって表されていてよい。その場合、初期設定部120は、第3期間を、最短期間と倍率の集合に含まれる各々の倍率との積に設定してよい。そして、初期設定部120は、得られた第3期間のうち、最も長い第3期間を特定し、第2期間、すなわち、最長期間(以下、Tmaxとも表記)を、特定した最も長い第3期間に設定してよい。
初期設定部120は、例えば、パラメータN、α、K等を、判別部130に送出する。初期設定部120は、例えば、パラメータN、Tmin、Tmax、複数の第3期間等を、算出部160に送出する。
判別部130は、例えば複数のネットワーク機器(言い換えると、対象)の性能情報を取得部110から受け取り、受け取った性能情報とパラメータとに基づいて、複数の対象から、性能情報を保存するネットワーク機器を選択する。
具体的には、判別部130は、例えば、複数のネットワーク機器の中で、性能情報の順位が、パラメータαが示す順位以上であるネットワーク機器を選択する。以下では、パラメータαが示す順位を、第α位と表記する。本実施形態では、順位の値が小さいほど、順位は高い。言い換えると、判別部130は、性能情報の順位の値がα以下であるネットワーク機器を、性能情報を保存するネットワーク機器として選択する。なお、第α位の順位は、第N位の順位より低いとする。上述のように、本実施形態では、順位の値が小さいほど、順位が高い(例えば、第1位は、最も高い順位である)として説明する。従って、値α及び値Nは、α>Nを満たす。
本実施形態では、性能情報の順位が、パラメータαが示す順位以上である(すなわち、性能情報の順位を示す値が、パラメータαの値以下である)ことを、第1基準とも表記する。上述のように、ネットワーク管理システム200によって収集される性能情報は、第1評価値とも表記される。従って、前述の第1基準は、第1評価値に関する第1基準と表せる。性能情報の順位が、パラメータαが示す順位以上であるネットワーク機器(すなわち、対象)を、第1評価値が第1基準を満たす対象と表記する。また、性能情報が履歴記憶部150に格納される対象を、第1対象と表記する。従って、言い換えると、判別部130は、複数の対象から、第1評価値に関する第1基準を満たす第1対象を選択する。
判別部130は、さらに、複数のネットワーク機器の中から、性能情報の順位が、パラメータKによって表される順位以上であり、パラメータαによって表される順位より低いネットワーク機器を、性能情報を保存するネットワーク機器の候補として選択する。言い換えると、判別部130は、性能情報の順位iの値が、パラメータKの値以下であり、パラメータαの値より大きいネットワーク機器を、性能情報を保存するネットワーク機器の候補として選択する。以下では、パラメータKが示す順位を、第K位と表記する。なお、本実施形態では、第K位は、第α位より低い順位である。従って、値K、値α及び値Nは、は、K>α>Nを満たす。言い換えると、パラメータK、α、Nの値は、K>α>Nを満たすように設定される。
本実施形態では、性能情報の順位が、パラメータKが示す順位以上であることを、第2基準と表記する。第2基準は、第1評価値に関する第2基準とも表記される。また、性能情報の順位が、第2基準を満たしていても、第1基準を満たすとは限らない。これを、第2基準は第1基準よりも低いと表記する。性能情報の順位が、パラメータKが示す順位以上であるネットワーク機器(すなわち、対象)を、第1評価値が第2基準を満たす対象と表記する。性能情報を保存するネットワーク機器の候補(すなわち、候補対象)を、第2対象とも表記する。言い換えると、判別部130は、さらに、第1評価値が、第1基準よりも低い第2基準を満たし、第1基準を満たさない第2対象を選択する。
判別部130は、第1対象及び第2対象を選択する際、複数のネットワーク機器を、性能情報の順位で並べ替えてもよい。判別部130は、例えば、ネットワーク機器の状況に対するネットワーク管理システム200の管理者の注目度が高いほど、そのネットワーク機器の性能情報の順位が高くなるように、複数のネットワーク機器を並べ替えるように、予め設計されていてよい。例えば、判別部130は、性能情報がトラフィック負荷を表す価である場合、ネットワーク機器のトラフィック負荷が高いほど、そのネットワーク管理機器の順位が高くなるように、複数のネットワーク機器の順番を導出するように設計されていてよい。並べ替えに使用する性能情報の種類及び並べ替えの方法(例えば、性能の値の昇順又は降順)を表す情報は、初期設定用パラメータとして、ネットワーク管理システム200から送信されてもよい。そして、初期設定部120は、受け取った初期設定用パラメータに基づいて、ソートに使用する性能情報及び並べ替えの方法を設定し、設定した、ソートに使用する性能情報及び並べ替えの方法を表す情報を、判別部130に送信してもよい。判別部130は、初期設定部120から受け取った情報が示す、ソートに使用する性能情報及び並べ替えの方法によって、複数のネットワーク機器を並べ替えてよい。
判別部130は、性能情報の順位に従って並べられた、複数のネットワーク機器の性能情報と、第1対象として選択されたネットワーク機器を表す情報と、第2対象として選択されたネットワーク機器を表す情報とを、更新部140に送出する。言い換えると、判別部130は、性能情報の順位に従って並べられた、対象の識別情報及び第1評価値の組合せと、第1対象として選択された対象を表す情報と、第2対象として選択された対象を表す値とを、更新部140に送出する。上述のように、第1対象は、性能情報が保存されるネットワーク機器等である。第2対象は、性能情報が保存されるネットワーク機器等の候補である。
具体的には、判別部130は、例えば、性能情報の順に並べられた、ネットワーク機器の識別情報と性能情報との組合せと、パラメータαの値と、パラメータKの値とを、更新部140に送信してもよい。パラメータKは、例えば初期設定部120によって、予め更新部140に通知されていてよい。
履歴記憶部150には、性能情報を保存するネットワーク機器として選択されたネットワーク機器の、収集された性能情報が格納されている。履歴記憶部150には、最後に格納された性能情報が収集されたタイミングから、最長期間の長さだけ前までの間に、性能情報を保存するネットワーク機器として選択されたネットワーク機器の、収集された性能情報が格納されていてもよい。履歴記憶部150に格納されている性能情報は、その性能情報が収集されたタイミングを特定する情報に関連付けられていてよい。
履歴記憶部150には、性能情報を保存するネットワーク機器の候補として選択されたネットワーク機器を特定する情報が格納されている。履歴記憶部150には、最後に格納された性能情報が収集されたタイミングから、最長期間の長さだけ前までの間に、性能情報を保存するネットワーク機器の候補として選択されたネットワーク機器を特定する情報が格納されていてもよい。履歴記憶部150に格納されている、性能情報を保存するネットワーク機器の候補として選択されたネットワーク機器を特定する情報は、選択するのに使用された性能情報が収集されたタイミングに関連付けられていてよい。
更新部140は、性能情報が保存されるネットワーク機器の候補として選択された回数を、ネットワーク機器毎に集計する。言い換えると、更新部140は、最長期間(すなわち、第2期間)の間、第2対象として選択された回数(選択回数とも表記)を、対象ごとにカウントする。更新部140は、性能情報が保存されるネットワーク機器の候補として選択されたネットワーク機器の中で、性能情報が保存されるネットワーク機器の候補として選択された回数が、所定回数に達したネットワーク機器を検出する。以下の説明では、この所定回数を、NC回とも表記する。
更新部140は、性能情報が保存されるネットワーク機器の候補として選択された回数が、所定回数に達したネットワーク機器として検出されたネットワーク機器を、性能情報が保存されるネットワーク機器に変更する。言い換えると、更新部140は、性能情報が保存されるネットワーク機器の候補として選択された選択回数に基づいて、第2対象から対象を選択し、選択した対象を第1対象としてもよい。
更新部140は、性能情報が保存されるネットワーク機器の候補として選択されたネットワーク機器の中で、性能情報が保存されるネットワーク機器の候補として選択された回数が、所定回数に達したネットワーク機器が検出された場合、パラメータαを更新する。言い換えると、更新部140は、第1期間よりも長く、最新の第1評価値が取得されるまでの第2期間の間の、第2対象毎の選択された選択回数に基づいて、第1基準を更新する。
第2対象として選択された回数が所定回数に達したネットワーク機器が検出された場合、更新部140は、例えば、パラメータαに1を加えてもよい。パラメータαに加える値は、1以外の値であってもよい。パラメータαに加える値は、例えば、値Nと値Kとの差に応じて定まる値(例えば、値Nと値Kとの差の定数倍)であってもよい。この場合の定数は、1より小さい値であってよい。値Nと値Kとの差の定数倍が整数ではない場合、更新部140は、切り捨て、四捨五入、又は、切り上げなどの整数化を行ってもよい。
履歴記憶部150には、さらに、最後に格納された性能情報が収集されたタイミングから、最長期間の長さだけ前までの間に、性能情報が保存されるネットワーク機器として選択されたネットワーク機器の性能情報が格納されている。履歴記憶部150に格納されている性能情報は、同じタイミングで収集された性能情報の中における順位に関連付けられてよい。例えば、履歴記憶部150に格納されている性能情報は、同じタイミングで収集された性能情報の中における順位に従って、並べられていてもよい。
前述のように、性能情報が保存されるネットワーク機器の候補として選択されたネットワーク機器は、候補対象と表記される。更新部140は、選択された候補対象の中で、最新の性能情報が収集されたタイミングから最長期間の長さだけ前までの間に、同じタイミングで収集された性能情報の中の性能情報の順位が第N位以上になった回数が所定回以上であるネットワーク機器を検出する。所定回は、例えば、1回である。所定回は、例えば予め実験的に定められた、2回以上の回数であってもよい。更新部140は、検出されたネットワーク機器を、性能情報が保存されるネットワーク機器に変更してもよい。言い換えると、更新部140は、さらに、対象毎の、第2期間の間に第1対象になった回数に基づいて、第1対象を判別してもよい。
履歴記憶部150は、さらに、最後の格納された性能情報が収集されたタイミングから最長期間の長さだけ前までの間に、第3期間の各々について算出された性能情報が、第1位から第N位までのネットワーク機器の記録を記憶していてもよい。
更新部140は、選択された候補対象の中で、最後の格納された性能情報が収集されたタイミングから最長期間の長さだけ前までの間に、第3期間の各々について算出された性能情報が、第N位以上になった回数が1回以上であるネットワーク機器を検出してもよい。更新部140は、検出されたネットワーク機器を、さらに、性能情報が保存されるネットワーク機器に変更してもよい。
更新部140は、受け取った、性能情報を保存するネットワーク機器の候補として選択されたネットワーク機器のうち、性能情報が保存されるネットワーク機器に変更されなかったネットワーク機器を特定する情報を、履歴記憶部150に格納する。その際、更新部140は、受け取った、性能情報を保存するネットワーク機器の候補として選択されたネットワーク機器を特定する情報を、その性能情報が収集されたタイミングに関連付けてよい。
更新部140は、さらに、性能情報を保存するネットワーク機器の、収集された性能情報を、履歴記憶部150に格納する。更新部140は、性能情報を保存するネットワーク機器の識別情報と、収集された性能情報と、性能情報が収集されたタイミングを示す値とを互いに関連付けてよい。更新部140は、互いに関連付けられた、ネットワーク機器の識別情報と、収集された性能情報と、性能情報が収集されたタイミングを示す値とを、履歴記憶部150に格納してよい。
また、更新部140は、最も新しく格納された性能情報が収集されるタイミングから最長期間だけ前のタイミングより前に収集された性能情報を、履歴記憶部150から消去してもよい。さらに、更新部140は、最も新しく格納された性能情報が収集されるタイミングから最長期間だけ前のタイミングより前に性能情報が収集された候補対象の情報を、履歴記憶部150から消去してもよい。
算出部160は、履歴記憶部150に格納されている性能情報から、複数の第3期間における、ネットワーク機器の性能情報を算出する。算出部160は、さらに、第3期間ごとに、性能情報が上位N位までのネットワーク機器の情報を、TopNの情報として算出し、算出したTopNの情報を出力部170に送出する。
具体的には、算出部160は、まず、複数の第3期間から1つの第3期間を選択する。算出部160は、例えば、最も新しい性能情報が収集されたタイミングから詮索した第3期間前までの間に収集された性能情報の、ネットワーク装置ごとの和を算出する。算出部160は、その第3期間におけるネットワーク機器の性能情報を、そのネットワーク機器の性能情報の和の値にする。算出部160は、その第3期間における性能情報が第1位から第N位であるネットワーク機器を特定する。算出部160は、例えば、その第3期間に収集された性能情報の和を降順にソートしてよい。算出部160は、例えば、性能情報の降順に並べられたネットワーク機器の特定情報を、その第3期間におけるTopNの情報として、出力部170に送出してよい。算出部160は、全ての第3期間が選択されるまで、第3期間の選択と、選択された第3期間におけるTopNの情報の算出と送出とを繰り返してよい。
第3期間が最小期間(すなわち、第1期間)である場合、算出部160は、第1位から第N位までの最新の性能情報を履歴記憶部150から読み出し、読み出した第1位から第N位までの最新の性能情報を、第1期間のTopNの情報として出力部170に送出してもよい。
算出部160は、さらに、第3期間の各々についてのTopNの情報を、履歴記憶部150に格納してよい。
更新部140は、さらに、全ての第3期間について、性能情報がTopNに含まれなかった第1対象を抽出してもよい。更新部140は、抽出した第1対象の個数に基づいて、第1基準を更新してもよい。言い換えると、更新部140は、異なる複数の第3期間について第3対象として少なくとも1回選択された第1対象以外の第1対象の個数に基づいて、第1基準を更新してもよい。具体的には、更新部140は、例えば、抽出された第1対象の個数を、パラメータαから引いてもよい。更新部140は、例えば、抽出された第1対象の個数に定数倍を書けた値を、パラメータαから引いてもよい。更新部140は、更新後のパラメータαの値を、判別部130に通知する。
出力部170は、算出部160から複数の第3期間の各々のTopNの情報を受け取り、受け取ったTopNの情報を出力する。出力部170は、例えば、TopNの情報を表す画面を生成し、生成した画面を表示装置300に出力してもよい。出力部170は、例えば、TopNの情報を表す、所定のフォーマット(例えば、CSV(Comma-Separated Values)形式)のデータを生成し、生成したデータを、管理者の端末に送信してもよい。
<動作>
次に、本実施形態の動作について、図面を参照して詳細に説明する。
図2は、本実施形態の情報処理装置100のパラメータ設定の動作の例を表すフローチャートである。
図2によると、まず、取得部110が、初期化用パラメータをネットワーク管理システム200から受け取る(ステップS11)。取得部110は、取得した初期化用パラメータを、初期設定部120に送出する。次に、初期設定部120は、初期化用パラメータを受け取り、受け取った初期化用パラメータを使用して、パラメータの初期値の設定を行う(ステップS12)。
次に、本実施形態の情報処理装置の、対象(例えば、ネットワーク機器)の評価値(例えば、性能情報)を出力する動作について、図面を参照して詳細に説明する。
図3は、本実施形態の情報処理装置100の、対象の評価値を出力する動作の例を表すフローチャートである。情報処理装置100は、第1期間毎(すなわち、最短期間毎)に、図3に示す動作を繰り返してよい。
図3によると、まず、取得部110が、第1期間の、複数の対象の第1評価値を受け取る(ステップS101)。具体的には、例えば、取得部110は、ネットワーク管理システム200から、第1期間(すなわち、最短期間)の、複数の対象である、複数のネットワーク機器の、第1評価値である、収集された性能情報を受け取る(ステップS101)。性能情報は、例えば、負荷の大きさを表す値である。
次に、判別部130が、複数の対象から、第1評価値に関する第1基準を満たす対象である第1対象と、第1評価値に関する第2基準を満たし第1基準を満たさない対象である第2対象とを選択する(ステップS102)。言い換えると、判別部130は、複数の対象の中における、収集された性能情報の順位が、パラメータαによって示される順位である第α位以上である対象を、第1対象として選択する。また、判別部130は、複数の対象の中における、収集された性能情報の順位が、パラメータKによって示される順位で合う第K位以上であるが、第α位未満である対象を、第2対象として選択する。
次に、更新部140は、第2対象毎の、第1期間よりも長い第2期間中に選択された回数に基づいて、第1基準を更新する(ステップS103)。前述のように、第2期間は、最長期間である。更新部140は、ステップS101において受け取った第1評価値が収集されたタイミングから最長時間前以降に、第2対象として選択された回数(すなわち、上述の選択回数)を、ステップS102において選択された第2対象の各々について集計する。更新部140は、集計された選択回数が所定回数(すなわち、上述のKC回)に達した第2対象が存在する場合、第1基準であるパラメータαを更新する。具体的には、更新部140は、集計された選択回数が所定回数(すなわち、上述のKC回)に達した第2対象が存在する場合、第1基準であるパラメータαを所定数(例えば1)減少させる。
さらに、更新部140は、第2対象毎の、第1期間よりも長い第2期間中に選択された回数に基づいて、第2対象から対象を選択し、選択した対象を第1対象に変更する(ステップS104)。具体的には、更新部140は、集計された選択回数が所定回数(すなわち、上述のKC回)に達した第2対象を選択し、選択した第2対象を、第1対象に変更する。更新部140は、さらに、第2期間の間に、少なくとも1回、複数の対象の中において、性能情報が第N位以上になった第2対象を選択し、選択した第2対象を第1対象に変更してもよい。この場合の性能情報は、例えば、収集された性能情報であってもよい。この場合の性能情報は、収集された性能情報に基づいて算出された、第1期間(すなわち、最小期間)とは異なる複数の第3期間のいずれかにおける性能情報であってもよい。
具体的には、第1対象は、第1評価値すなわち性能情報が履歴記憶部150に格納されるネットワーク機器である。第2対象は、性能情報が履歴記憶部150に格納されるネットワーク機器の候補である。第2対象の性能情報は、履歴記憶部150に格納されない。更新部140は、第2対象として選択されたネットワーク機器の識別情報を、ステップS101において第1評価値として受け取った性能情報が収集されたタイミングを特定する情報に関連付けてよい。そして、更新部140は、タイミングを特定する情報が関連付けられた、第2対象として選択されたネットワーク機器の識別情報を、履歴記憶部150に格納してよい。
更新部140は、第1対象の第1評価値を履歴記憶部150に格納する(ステップS105)。更新部140は、ステップS102において選択された第1対象の第1評価値に加えて、ステップS104において第1対象に変更された第1対象の第1評価値を、例えば、第1評価値の順位に従って並べてもよい。そして、更新部140は、第1評価値の順位に従って並べられた、第1評価値と第1対象の識別子との組合せを、履歴記憶部150に格納してもよい。
具体的には、更新部140は、ステップS105において第1対象であるネットワーク機器の、識別情報と、ステップS101において受け取った性能情報とを、例えば性能情報の順位に従った順番に並べてよい。そして、更新部は、例えば順位に従った順番で並べられた、ネットワーク機器の識別情報と性能情報とを、履歴記憶部150に格納してよい。
次に、算出部160が、複数の第3期間について、第3期間内の第1対象の第1評価値に基づいて、第1対象の第3評価値を算出する(ステップS106)。第3期間は、例えば、第1期間すなわち最短期間の整数倍の長さの期間である。具体的には、算出部160は、例えば、複数の第3期間から、順に1つの第3期間を選択する。そして、算出部160は、最も新しい第1評価値すなわち性能情報が収集されたタイミングから、選択された第3期間だけ前までの間に収集された性能情報の値の、第1対象すなわちネットワーク機器毎の和を、第3評価値として算出する。第1対象の第3期間における第3評価値は、例えば、その第3期間において収集された、その第1対象の第1評価値の和である。算出部160は、第3期間の選択と、選択された第3期間における全ての第1対象の第3評価値の算出を繰り返すことによって、全ての第3期間について、全ての第1対象の第3評価値を算出する。
言い換えると、算出部160は、TopNを算出する期間の各々についての、収集された性能情報が履歴記憶部150に格納されているネットワーク機器の各々の、性能情報(例えば、負荷)の和の値を算出する。
次に、算出部160は、複数の第3期間の各々について、第3評価値が第3基準を満たす第1対象を、第3対象として選択する(ステップS107)。具体的には、まず、算出部160は、複数の第3期間から1つの第3期間を選択する。算出部160は、選択された第3期間における第3評価値の順位が、第N位以上である第1対象を、第3対象として選択する。例えば、算出部160は、選択された第3期間における第3評価値の順に、第1対象を並べ替えてよい。そして、算出部160は、第1位から第N位までの第1対象を、第3対象として選択してよい。第N位以上である順位は、第1位から第N位までの順位を指す。本実施形態では、第3基準は、第3評価値の順位が第N位以上であることである。第3基準を満たす第1対象は、第3評価値の順位が第N位以上である第1対象である。
算出部160は、例えば、第3期間の各々について、第3評価値の順位に従って並べ替えられた、第1対象の識別情報と第3評価値との組合せを表すデータを生成し、生成したデータを、履歴記憶部150に格納する。算出部160は、さらに、第3評価値の順位に従って並べ替えられた、第3評価値が第N位以上である第1対象(すなわち第3対象)の識別情報を、出力部170に送出してもよい。算出部160は、第3評価値の順位に従って並べ替えられた、第3評価値が第N位以上である第1対象(すなわち第3対象)の識別情報とその第3評価値との組合せを、出力部170に送出してもよい。
言い換えると、算出部160は、TopNを算出する期間の各々について、性能情報(例えば、負荷)の和の値が、第N位以上であるネットワーク機器を抽出する。さらに言い換えると、算出部160は、TopNを算出する期間の各々について、性能情報のTopNのネットワーク機器を抽出する。算出部160は、抽出したTopNのネットワーク機器の情報を、履歴記憶部150に格納する。算出部160は、さらに、抽出したTopNのネットワーク機器の情報を出力部170に送出する。
更新部140は、第3対象として少なくとも1回選択された第1対象以外の第1対象の個数に基づいて、第1基準を更新する(ステップS108)。更新部140は、例えば、履歴記憶部150に格納された、第3期間の各々について第3評価値の順位に従って並べ替えられた第1対象の識別情報に基づいて、第3対象として1度も選択されなかった第1対象を抽出し、抽出された第1対象の個数を特定する。更新部140は、特定された個数に基づいて、第1基準を更新する。具体的には、更新部140は、特定された個数に所定の定数をかけた値を、第1基準から引いてもよい。更新部140は、例えば、特定された個数の2分の1の値だけ、第1基準を減少させてもよい。
言い換えると、更新部140は、TopNのネットワーク機器として選択されなかったネットワーク機器の個数に基づいて、パラメータαを減少させる。更新部140は、例えば、パラメータαの値を、TopNのネットワーク機器として選択されなかったネットワーク機器の個数の半数の値だけ減少させてもよい。
次に、出力部170が、複数の第3期間の各々について、第3対象の情報を、第3評価値の順位に基づいて出力する(ステップS109)。具体的には、出力部170は、例えば、第3評価値の順位に従って(例えば、第3評価値の順位が第1位である第3対象から順に)、第3対象の情報(例えば、識別情報、名称、第3評価値、その他の性能情報の少なくともいずれか)を出力する。以下の説明では、出力部170が出力する情報を、出力情報と表記する。出力部170は、例えば、グラフやリストとして出力情報を表す画面を生成し、生成した画面を出力してもよい。出力部170は、例えば、所定のフォーマット(例えばCSV等)のファイルとして、出力情報を出力してもよい。出力情報の形態は、以上の例に限られない。
言い換えると、出力部170は、算出したTopNの情報を、表示可能な画面として出力してもよい。出力部170は、算出したTopNの情報を、受け取る装置が解釈可能な所定のフォーマットのデータとして、例えばファイルの形で、出力してもよい。
(変形例)
上述の第1基準は、第1評価値の順位が第α位以上であり、さらに、第1評価値の値が第1所定値以上であることであってもよい。上述の第1基準は、第1評価値の順位が第α位以上であること、及び、第1評価値の値が第1所定値以上であることの少なくとも一方を満たすことであってもよい。
上述の第2基準は、第1評価値の順位が第K位以上であり、さらに、第1評価値の値が第2所定値以上であることであってもよい。上述の第2基準は、第1評価値の順位が第K位以上であること、及び、第1評価値の値が第2所定値以上であることの少なくとも一方を満たすことであってもよい。第2基準に関する第2所定値は、第1基準に関する上述の第1所定値と同じであってもよい。第2基準に関する第2所定値は、第1基準に関する上述の第1所定値より低い基準を示す値であってもよい。すなわち、値が第2所定値である第1評価値の順位は、値が第1所定値である第1評価値の順位より低い順位であってもよい。
上述の第3基準は、第3評価値の順位が第N位以上であり、さらに、第3評価値の値が第3所定値以上であることであってもよい。上述の第3基準は、第3評価値の順位が第N位以上であること、及び、第3評価値の値が第3所定値以上であることの少なくとも一方を満たすことであってもよい。
上述の例では、情報処理装置100は、定期的に図3に示す動作を行っていたが、情報処理装置100は、外部からの指示に応じて、図3に示す動作を行ってもよい。
以上で説明した本実施形態には、定期的に収集されたデータを、様々な時間で集計するためのコストを削減できるという効果がある。その理由は、複数の対象のうち、判別部130によって選択された、又は、更新部140によって変更された、第1対象の第1評価値のみが保存されるからである。そして、算出部160が、第1対象の第1評価値のみを集計するからである。従って、全ての対象の第1評価値を保存する場合よりも、保存のコストが低減される。また、全ての対象の第1評価値の集計を行う場合よりも、演算のコストが低減される。以上の説明におけるコストは、保存のコストである記憶領域、メモリアクセスのコストである、演算の際のデータのメモリからの読み出し及びメモリへの書き込みに要する時間など、演算の処理のコストである演算に要する時間などを含む。コストは、演算や保存に必要な装置及び消費電力に係るコストも含む。
<具体例>
以上で説明した情報処理装置100の動作を、さらに具体的に説明する。
まず、初期設定部120が、各種パラメータの初期値を設定する。設定するパラメータは、TopN(パラメータ:N)、閾値(パラメータ:α)、準TopNを意味するTopK(パラメータ:K)、TopKランクイン回数(パラメータ:KC)である。閾値α(パラメータ:α)は、閾値調整機能によって変動する、動的変数である。その他パラメータ(N、K)は静的変数である。パラメータ:N、α、Kは順位を示し、大小関係は、K≧α≧Nである。また、初期設定部120は、TopNの最少期間(すなわち、上述の最小期間)をパラメータ:Tmin、最大期間をパラメータ:Tmaxとして設定する。
判別部130は、ネットワーク管理システム200から取得したノード情報および性能情報と、各種パラメータとを元に情報を判別して、合致する情報のみを、履歴記憶部150に構築されているデータベースTopN DB(Database)に格納する。合致条件(OR条件)は下記の通りである。
a)閾値α(パラメータ:α)以下の順位である情報
b)過去TopN表示の最大期間Tmaxに一度でもTopN内に入ったことのある情報
すなわち、判別部130は、上記条件a)及びb)の少なくとも一方を満たすノードの情報を、TopN DB(Database)に格納する。
また、上記のa)及びb)のどちらにも合致しない情報のうち、TopKに入っている(つまり、K~αの順位)のノード情報と、その回数を、TopN DBに格納する。その回数がTopNランクイン回数(パラメータ:KC)となった場合は、閾値調整機能114へ閾値α(パラメータ:α)の増加指示通知を行う。増加指示での増減値はNとKの幅に依存するが、例えば最小値として+1に設定する。
図4に8つのノード(ノード番号:1、2、3、4、5、6、7、8)のトラフィック量のTop3(N=3)を出力するシステムでの例を示す。図4では、ノードの番号は、マル数字(円で囲んだ数字)によって表されている。閾値α=3である場合、1~3位までのデータが保持される。TopK(K=4)では4位が準TopN領域と定義される。準TopN領域入り回数:KC=3である場合、準TopN領域に3回以上入れば、そのデータは保持される。結果として、6ノードの情報が保持されている。TopNに入ったノードの番号は、1、2、3、5、6である。準TopN領域回数が多いノードの番号は4である。また、閾値αは、30~40分の情報採取のタイミングで閾値3から4に変動している。
算出部160は、TopN DBから情報を取得する。算出部160は、予め設定されたルールに従って、定期的に指定された期間TminのTopNを算出する。予め設定されたルールとは、情報の種類(例えば、CPUであれば平均値、トラフィック量であれば増減値)に応じて、TopNを算出するルールである。また、算出部160は、外部入力に応じて、その時点の直近の一定期間内TminでのTopNを算出する。算出部160は、算出したTopNの結果を出力部170へ通知する。通知する場合、算出部160が、使用しなかったノード個数を算出して、更新部140へ閾値αの減少指示通知を行ってもよい。減少指示での減少値は、使用しなかったノード数に依存するが、例えば、その個数の半数が設定される。
更新部140は、各機能(判別部130、算出部160)から入力された閾値変更指示に従って、閾値αを更新し、更新した閾値αを判別部130へ通知する。また、更新部140は、外部からの指示によって、強制的に閾値αを更新してもよい。それにより、自動変更された閾値αが運用上に不適切になった場合に、閾値αの補正をすることができる。
出力部170は、算出部160から通知されたTopNを外部出力する。外部出力の形式は、GUIのためのグラフ表示やCSVなどであってよい。出力部170は、運用者からの指示に従って、外部出力の形式を変更してもよい。運用者からの指示は、例えば、取得部110及び初期設定部120を介して出力部170に送信された、ネットワーク管理システム200からの指示であってもよい。運用者からの指示は、例えば、情報処理装置100の入力装置(不図示)によって、情報処理装置100に入力されてもよい。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
<構成>
図5は、本実施形態に係る情報処理装置の構成の例を表すブロック図である。
図5に示す情報処理装置100Aは、取得部110と、判別部130と、更新部140と、算出部160と、出力部170と、を備える。
取得部110は、複数の対象の第1期間毎の第1評価値を取得する。判別部130は、前記複数の対象から、前記第1評価値に関する第1基準を満たす第1対象と、前記第1基準よりも低い第2基準を満たし、前記第1基準を満たさない第2対象とを選択する。更新部140は、前記第1期間よりも長く、最新の前記第1評価値が取得されるまでの第2期間の間の、前記第2対象毎の選択された選択回数に基づいて、前記第1基準を更新する。算出部160は、前記第1期間以上前記第2期間以下であり、最新の前記第1評価値が取得されるまでの第3期間の間の前記第1対象の前記第1評価値に基づいて第3評価値を算出し、当該第3評価値に関する第3基準を満たす前記第1対象を第3対象として選択する。出力部170は、前記第3対象の情報を、前記第3評価値に関する順位に基づいて出力する。本実施形態の第1期間、第1評価値、第1対象、第2期間、第2対象、第3期間、第3評価値、及び、第3対象は、それぞれ、第1の実施形態における第1期間、第1評価値、第1対象、第2期間、第2対象、第3期間、第3評価値、及び、第3対象と同じである。
<動作>
次に、本実施形態に係る情報処理装置100Aの動作について、図面を参照して詳細に説明する。
図6は、本実施形態の情報処理装置100Aの動作の例を表すフローチャートである。
図6では、まず、取得部110が、第1期間の、複数の対象の第1評価値を受け取る(ステップS201)。次に、判別部130が、複数の対象から、第1基準を満たす第1対象と、第2基準を満たし第1基準を満たさない第2対象とを選択する(ステップS202)。次に、更新部140が、第2対象毎の、第2期間中に第2対象として選択された回数に基づいて、第1基準を更新する(ステップS203)。更新部140は、さらに、第2対象毎の、第2期間中に第2対象として選択された回数に基づいて、第2対象から対象を選択し、選択した対象を第1対象に変更する(ステップS204)。次に、算出部160が、複数の第3期間について、第3期間内の第1対象の第1評価値に基づいて、第1対象の第3評価値を算出する(ステップS205)。算出部160は、複数の第3期間の各々について、第3評価値が第3基準を満たす第1対象を、第3対象として選択する(ステップS206)。そして、出力部170が、複数の第3期間の各々について、第3対象の情報を、第3評価値の順位に基づいて出力する(ステップS207)。
以上で説明した本実施形態には、定期的に収集されたデータを、様々な時間で集計するためのコストを削減できるという効果がある。その理由は、算出部160が、複数の対象のうち、判別部130によって選択された、又は、更新部140によって変更された、第1対象の第1評価値のみを集計するからである。
<他の実施形態>
上述の情報処理装置100及び情報処理装置100Aは、記憶媒体から読み出されたプログラムがロードされたメモリと、そのプログラムを実行するプロセッサとを含むコンピュータによって実現することができる。情報処理装置100及び情報処理装置100Aは、専用のハードウェアによって実現することもできる。情報処理装置100及び情報処理装置100Aは、前述のコンピュータと専用のハードウェアとの組み合わせによって実現することもできる。
言い換えると、上述の実施形態に係る情報処理装置は、回路構成(circuitry)などのハードウェアによって実現することができる。回路構成は、例えば、コンピュータに含まれるプロセッサとメモリであってもよい。その場合、プログラムが、メモリにロードされていればよい。そのプログラムは、プロセッサが実行することが可能であり、コンピュータを上述の実施形態の情報処理装置として動作させればよい。回路構成は、例えば、通信可能に接続された複数のコンピュータであってもよい。回路構成は、例えば、回路(circuit)であってもよい。回路構成は、例えば、通信可能に接続された複数の回路であってもよい。回路構成は、通信可能に接続された、1台以上のコンピュータと、1個以上の回路との組み合わせであってもよい。
図7は、情報処理装置100及び情報処理装置100Aを実現することができる、コンピュータ1000のハードウェア構成の一例を表す図である。図7を参照すると、コンピュータ1000は、プロセッサ1001と、メモリ1002と、記憶装置1003と、I/O(Input/Output)インタフェース1004とを含む。また、コンピュータ1000は、記憶媒体1005にアクセスすることができる。メモリ1002と記憶装置1003は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ハードディスクなどの記憶装置である。記憶媒体1005は、例えば、RAM、ハードディスクなどの記憶装置、ROM(Read Only Memory)、可搬記憶媒体である。記憶装置1003が記憶媒体1005であってもよい。プロセッサ1001は、メモリ1002と、記憶装置1003に対して、データやプログラムの読み出しと書き込みを行うことができる。プロセッサ1001は、I/Oインタフェース1004を介して、例えば、ネットワーク管理システム200及び表示装置300にアクセスすることができる。プロセッサ1001は、記憶媒体1005にアクセスすることができる。記憶媒体1005には、コンピュータ1000を、情報処理装置100として動作させるプログラム又は情報処理装置100Aとして動作させるプログラムが格納されている。
プロセッサ1001は、記憶媒体1005に格納されている、コンピュータ1000を、情報処理装置100(又は、情報処理装置100A)として動作させるプログラムを、メモリ1002にロードする。そして、プロセッサ1001が、メモリ1002にロードされたプログラムを実行することにより、コンピュータ1000は、情報処理装置100(又は、情報処理装置100A)として動作する。
取得部110、初期設定部120、判別部130、更新部140、算出部160、出力部170は、例えば、記憶媒体1005からメモリ1002にロードされた専用のプログラムを実行するプロセッサ1001により実現することができる。また、履歴記憶部150は、コンピュータ1000が含むメモリ1002やハードディスク装置等の記憶装置1003により実現することができる。あるいは、取得部110、初期設定部120、判別部130、更新部140、履歴記憶部150、算出部160、出力部170の一部又は全部を、各部の機能を実現する専用の回路によって実現することもできる。
また、上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
複数の対象の第1期間毎の第1評価値を取得する取得手段と、
前記複数の対象から、前記第1評価値に関する第1基準を満たす第1対象と、前記第1基準よりも低い第2基準を満たし、前記第1基準を満たさない第2対象とを選択する判別手段と、
前記第1期間よりも長く、最新の前記第1評価値が取得されるまでの第2期間の間の、前記第2対象毎の選択された選択回数に基づいて、前記第1基準を更新する更新手段と、
前記第1期間以上前記第2期間以下であり、最新の前記第1評価値が取得されるまでの第3期間の間の前記第1対象の前記第1評価値に基づいて第3評価値を算出し、当該第3評価値に関する第3基準を満たす前記第1対象を第3対象として選択する算出手段と、
前記第3対象の情報を、前記第3評価値に関する順位に基づいて出力する出力手段と、
を備える情報処理装置。
(付記2)
前記更新手段は、前記選択回数に基づいて前記第2対象から対象を選択し、当該対象を前記第1対象とする
付記1に記載の情報処理装置。
(付記3)
前記判別手段は、さらに、前記対象毎の、前記第2期間の間に前記第1対象になった回数に基づいて、前記第1対象を判別する
付記1又は2に記載の情報処理装置。
(付記4)
前記更新手段は、異なる複数の前記第3期間について前記第3対象として少なくとも1回選択された前記第1対象以外の前記第1対象の個数に基づいて、前記第1基準を更新する
付記1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(付記5)
前記更新手段は、前記第1対象として選択された前記対象の前記第1評価値を、履歴記憶手段に格納し、前記第2期間よりも前の前記第1評価値を前記履歴記憶手段から消去する
付記1乃至4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(付記6)
複数の対象の第1期間毎の第1評価値を取得し、
前記複数の対象から、前記第1評価値に関する第1基準を満たす第1対象と、前記第1基準よりも低い第2基準を満たし、前記第1基準を満たさない第2対象とを選択し、
前記第1期間よりも長く、最新の前記第1評価値が取得されるまでの第2期間の間の、前記第2対象毎の選択された選択回数に基づいて、前記第1基準を更新し、
前記第1期間以上前記第2期間以下であり、最新の前記第1評価値が取得されるまでの第3期間の間の前記第1対象の前記第1評価値に基づいて第3評価値を算出し、当該第3評価値に関する第3基準を満たす前記第1対象を第3対象として選択し、
前記第3対象の情報を、前記第3評価値に関する順位に基づいて出力する、
情報処理方法。
(付記7)
前記選択回数に基づいて前記第2対象から対象を選択し、当該対象を前記第1対象とする
付記6に記載の情報処理方法。
(付記8)
さらに、前記対象毎の、前記第2期間の間に前記第1対象になった回数に基づいて、前記第1対象を判別する
付記6又は7に記載の情報処理方法。
(付記9)
異なる複数の前記第3期間について前記第3対象として少なくとも1回選択された前記第1対象以外の前記第1対象の個数に基づいて、前記第1基準を更新する
付記6乃至8のいずれか1項に記載の情報処理方法。
(付記10)
前記第1対象として選択された前記対象の前記第1評価値を、履歴記憶手段に格納し、前記第2期間よりも前の前記第1評価値を前記履歴記憶手段から消去する
付記6乃至9のいずれか1項に記載の情報処理方法。
(付記11)
コンピュータに、
複数の対象の第1期間毎の第1評価値を取得する取得処理と、
前記複数の対象から、前記第1評価値に関する第1基準を満たす第1対象と、前記第1基準よりも低い第2基準を満たし、前記第1基準を満たさない第2対象とを選択する判別処理と、
前記第1期間よりも長く、最新の前記第1評価値が取得されるまでの第2期間の間の、前記第2対象毎の選択された選択回数に基づいて、前記第1基準を更新する更新処理と、
前記第1期間以上前記第2期間以下であり、最新の前記第1評価値が取得されるまでの第3期間の間の前記第1対象の前記第1評価値に基づいて第3評価値を算出し、当該第3評価値に関する第3基準を満たす前記第1対象を第3対象として選択する算出処理と、
前記第3対象の情報を、前記第3評価値に関する順位に基づいて出力する出力処理と、
実行させるプログラム。
(付記12)
前記更新処理は、前記選択回数に基づいて前記第2対象から対象を選択し、当該対象を前記第1対象とする
付記11に記載のプログラム。
(付記13)
前記判別処理は、さらに、前記対象毎の、前記第2期間の間に前記第1対象になった回数に基づいて、前記第1対象を判別する
付記11又は12に記載のプログラム。
(付記14)
前記更新処理は、異なる複数の前記第3期間について前記第3対象として少なくとも1回選択された前記第1対象以外の前記第1対象の個数に基づいて、前記第1基準を更新する
付記11乃至13のいずれか1項に記載のプログラム。
(付記15)
前記更新処理は、前記第1対象として選択された前記対象の前記第1評価値を、履歴記憶手段に格納し、前記第2期間よりも前の前記第1評価値を前記履歴記憶手段から消去する
付記11乃至14のいずれか1項に記載のプログラム。 以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。