JP7139486B1 - 拡張装置、プログラムおよび情報処理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】ネットワークインタフェースの選択を容易にすることができる。【解決手段】拡張装置10は、自装置に接続された情報処理装置20から情報処理装置20に設定された設定値21aを取得する。そして、拡張装置10は、設定値21aに基づいて、ネットワークインタフェース12aと、ネットワークインタフェース12bとから、情報処理装置20に使用させるネットワークインタフェースを決定する。【選択図】図1

Description

本発明は、拡張装置、プログラム、情報処理装置および情報処理システムに関する。
タブレット端末やノートPC(Personal Computer)は、薄型にするためにコネクタ数を少なくしていることがある。このようなコネクタ数の少ないタブレット端末やノートPCの機能を拡張するための拡張装置がある。
拡張装置に関する技術としては、例えば、接続された情報処理装置の機能それぞれに合わせた最大限の機能で動作することができる機能拡張装置が提案されている。
特許第6807006号公報
例えば、ネットワークに有線接続するためのコネクタを有していないPCは、ネットワークインタフェースを有する拡張装置に接続されることで、拡張装置を介してネットワークに有線接続できる。ネットワークインタフェースは、それぞれ機能が異なることがあり、ユーザが所望するネットワークインタフェースを選択できることが好ましい。
1つの側面では、本件は、ネットワークインタフェースの選択を容易にすることを目的とする。
1つの案では、第1ネットワークインタフェースと、第2ネットワークインタフェースと、処理部とを有する拡張装置が提供される。処理部は、自装置に接続された情報処理装置から情報処理装置に設定された設定値を取得し、設定値に基づいて、第1ネットワークインタフェースと、第2ネットワークインタフェースとから、情報処理装置に使用させるネットワークインタフェースを決定する。
1態様によれば、ネットワークインタフェースの選択を容易にすることができる。
第1の実施の形態に係る情報処理システムの一例を示す図である。 第2の実施の形態に係る情報処理システムの一例を示す図である。 ドッキングステーションおよびPCのハードウェアの一構成例を示す図である。 コネクタの一例を示す図である。 ドッキングステーションおよびPCの機能例を示すブロック図である。 接続設定処理の一例を示す図である。 接続設定処理の例を示すシーケンス図である。 設定値送信処理の手順の一例を示すフローチャートである。 接続制御処理の手順の一例を示すフローチャートである。 第3の実施の形態に係る情報処理システムの一例を示す図である。 試験端末の機能例を示すブロック図である。 製造試験処理の手順の一例を示すフローチャートである。
以下、本実施の形態について図面を参照して説明する。なお各実施の形態は、矛盾のない範囲で複数の実施の形態を組み合わせて実施することができる。
〔第1の実施の形態〕
まず第1の実施の形態について説明する。
図1は、第1の実施の形態に係る情報処理システムの一例を示す図である。第1の実施の形態は、拡張装置10が有するネットワークインタフェースを情報処理装置20が選択的に使用できるものである。
拡張装置10は、情報処理装置20の機能を拡張する装置である。拡張装置10は、処理部11と、ネットワークインタフェース12a,12bと、コネクタ13とを有する。処理部11は、拡張装置10を制御する。処理部11は、例えば、拡張装置10が有するMCU(Micro Control Unit)内のプロセッサまたは演算回路である。
ネットワークインタフェース12a,12bは、ネットワークに接続するための機器である。ネットワークインタフェース12a(第1ネットワークインタフェース)は、例えば、USB(Universal Serial Bus)信号によって動作するネットワークインタフェースである。また、ネットワークインタフェース12b(第2ネットワークインタフェース)は、例えば、PCI Express(Peripheral Component Interconnect Express:PCIe、登録商標)信号によって動作するネットワークインタフェースである。
コネクタ13は、拡張装置10が他の装置と接続するためのコネクタである。コネクタ13は、ネットワークインタフェース12aを使用可能な装置またはネットワークインタフェース12aとネットワークインタフェース12bとを使用可能な装置が接続される。コネクタ13は、例えば、USB Type-Cコネクタであり、USB信号を送受信可能な装置またはUSB信号とThunderbolt Alternate ModeによるPCIe信号とを送受信可能な装置を接続できる。
情報処理装置20は、ユーザが操作するコンピュータである。情報処理装置20は、コネクタ13から拡張装置10に接続される。例えば、情報処理装置20は、USB Type-Cコネクタを有し、情報処理装置20が有するUSB Type-Cコネクタとコネクタ13とが、USB Type-C対応のケーブルで接続される。情報処理装置20は、記憶部21と処理部22とを有する。
記憶部21は、例えば、情報処理装置20に供給される電力を制御するMCU内のメモリまたは不揮発性メモリである。記憶部21は、設定値21aを記憶する。設定値21aは、情報処理装置20にあらかじめ設定された値である。設定値21aは、BIOS(Basic Input Output System)によって設定されてもよいし、情報処理装置20の製造工程で設定されてもよい。設定値21aは、例えば、ネットワークインタフェース12aを使用することを示す値(Enable)またはネットワークインタフェース12aを使用しないことを示す値(Disable)が設定される。処理部22は、例えば、情報処理装置20に供給される電力を制御するMCU内のプロセッサまたは演算回路である。上記のような情報処理システムにおいて、以下のように情報処理装置20が使用するネットワークインタフェースが決定される。
まず、処理部22は、情報処理装置20が拡張装置10に接続されると、設定値21aを拡張装置10に送信する。例えば、処理部22は、設定値21aをUVDM(Unstructured Vendor Defined Message)通信によって、拡張装置10に送信する。処理部11は、情報処理装置20から設定値21aを取得する。処理部11は、設定値21aに基づいて、ネットワークインタフェース12a,12bから、情報処理装置20に使用させるネットワークインタフェースを決定する。例えば、処理部11は、設定値21aがEnableの場合、ネットワークインタフェース12aを情報処理装置20に使用させる。また、例えば、処理部11は、設定値21aがDisableの場合、ネットワークインタフェース12bを情報処理装置20に使用させる。
なお、処理部11は、情報処理装置20から設定値21aを取得できなかった場合(設定値非取得)、情報処理装置20がネットワークインタフェース12bを使用可能であるか否かを判定する。例えば、処理部11は、USB Type-C接続のネゴシエーションにおいて情報処理装置20から取得した情報から、情報処理装置20がThunderbolt Alternate Mode対応であるか否かを示す情報を取得する。処理部11は、情報処理装置20がThunderbolt Alternate Mode対応である場合、情報処理装置20がネットワークインタフェース12bを使用可能であると判定する。また、処理部11は、情報処理装置20がThunderbolt Alternate Mode非対応である場合、情報処理装置20がネットワークインタフェース12bを使用不可能であると判定する。
そして、処理部11は、情報処理装置20がネットワークインタフェース12bを使用可能であるか否かに基づいて、ネットワークインタフェース12a,12bから、情報処理装置20に使用させるネットワークインタフェースを決定する。例えば、処理部11は、情報処理装置20がネットワークインタフェース12bを使用可能である場合、ネットワークインタフェース12bを情報処理装置20に使用させる。また、処理部11は、情報処理装置20がネットワークインタフェース12bを使用不可能である場合、ネットワークインタフェース12aを情報処理装置20に使用させる。
第1の実施の形態によれば、拡張装置10の処理部11は、自装置に接続された情報処理装置20から情報処理装置20に設定された設定値21aを取得する。そして、処理部11は、設定値21aに基づいて、ネットワークインタフェース12a,12bから、情報処理装置20に使用させるネットワークインタフェースを決定する。これにより、ユーザが情報処理装置20に設定値21aを設定しておくことで、拡張装置10は、情報処理装置20にユーザが所望するネットワークインタフェースを使用させることができる。よって、拡張装置10は、情報処理装置20が使用するネットワークインタフェースの選択を容易にすることができる。
また、拡張装置10は、ネットワークインタフェース12aを使用可能な装置またはネットワークインタフェース12aとネットワークインタフェース12bとを使用可能な装置が接続されるコネクタ13を有する。処理部11は、コネクタ13に接続された情報処理装置20から設定値21aを取得できなかった場合、情報処理装置20がネットワークインタフェース12bを使用可能であるか否かに基づいて、ネットワークインタフェース12a,12bから、情報処理装置20に使用させるネットワークインタフェースを決定する。これにより、拡張装置10は、情報処理装置20が設定値21aを送信する機能を有していない場合でも、情報処理装置20が使用するネットワークインタフェースを適切に決定できる。
なお、情報処理装置20の処理部22は、設定値21aが更新されると、設定値21aを拡張装置10に送信してもよい。これにより、情報処理装置20は、拡張装置10と接続した後に使用するネットワークインタフェースを切り替えることができる。
また、情報処理装置20は、次の処理を実行する他の処理部を有していてもよい。他の処理部は、ネットワークインタフェース12a,12bのうちの拡張装置10に決定された一方のネットワークインタフェースの試験を実行する。他の処理部は、設定値21aを更新し、ネットワークインタフェース12a,12bのうちの拡張装置10に決定された他方のネットワークインタフェースの試験を実行する。これにより、情報処理装置20は、拡張装置10の試験を効率的に行うことができる。
〔第2の実施の形態〕
次に、第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態は、ドッキングステーションが有するネットワークインタフェースをPCが選択的に使用してネットワーク接続するものである。
図2は、第2の実施の形態に係る情報処理システムの一例を示す図である。第2の実施の形態の情報処理システムは、ドッキングステーション100とPC200とを有する。ドッキングステーション100は、コンピュータに接続され、接続されたコンピュータの機能を拡張する装置である。ドッキングステーション100は、2つのネットワークインタフェースを有する。ドッキングステーション100は、接続されたコンピュータに設定された設定値に応じて、当該コンピュータに使用させるネットワークインタフェースを決定する。
PC200は、ユーザが操作するコンピュータである。PC200は、ドッキングステーション100に接続され、ドッキングステーション100が有するネットワークインタフェースを使用して、ネットワーク30に接続する。
図3は、ドッキングステーションおよびPCのハードウェアの一構成例を示す図である。ドッキングステーション100は、MCU110、TBT(ThunderBolT)コントローラ120、PD(Power Delivery)コントローラ130、Type-Cコネクタ140、LAN(Local Area Network)チップ150a,150b、スイッチ160およびポート170を有する。MCU110は、ドッキングステーション100全体を制御する。MCU110は、プロセッサ110a、メモリ110bおよび不揮発性メモリ110cを有する。
プロセッサ110aは、MCU110全体を制御する。プロセッサ110aは、マルチプロセッサであってもよい。プロセッサ110aは、例えばCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、またはDSP(Digital Signal Processor)である。プロセッサ110aがプログラムを実行することで実現する機能の少なくとも一部を、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)等の電子回路で実現してもよい。
メモリ110bは、MCU110の主記憶装置として使用される。メモリ110bには、プロセッサ110aに実行させるOSのプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、メモリ110bには、プロセッサ110aによる処理に利用する各種データが格納される。メモリ110bとしては、例えばRAM(Random Access Memory)等の揮発性の半導体記憶装置が使用される。
不揮発性メモリ110cは、内蔵した記録媒体に対して、電気的または磁気的にデータの書き込みおよび読み出しを行う。不揮発性メモリ110cは、MCU110の補助記憶装置として使用される。不揮発性メモリ110cには、OSのプログラム、アプリケーションプログラム、および各種データが格納される。なお、不揮発性メモリ110cとしては、例えばフラッシュメモリを使用することができる。
TBTコントローラ120は、Type-Cコネクタ140からドッキングステーション100に接続される装置がLANチップ150a,150bを使用する場合の信号の制御をする。TBTコントローラ120は、USB信号およびThunderbolt Alternate ModeによるPCIe信号を制御可能である。
PDコントローラ130は,Type-Cコネクタ140を介した電力供給および接続の確立を制御する。PDコントローラ130は、対応するインタフェース等の機器情報や電力の設定情報をPC200との間で送受信(ネゴシエーション)し、接続を確立する。また、PDコントローラ130は、Type-Cコネクタ140を介してPC200から供給される電力を制御する。Type-Cコネクタ140は、USB Type-C対応のコネクタである。
LANチップ150a,150bは、ポート170を介して、ネットワーク30に接続するためのネットワークインタフェースである。LANチップ150a,150bは、ネットワーク30を介して、他のコンピュータまたは通信機器との間でデータの送受信を行う。なお、LANチップ150aは、USB信号によって動作する。また、LANチップ150bは、PCIe信号によって動作する。スイッチ160は、MCU110からの指示に応じて、LANチップ150a,150bのいずれかとポート170とを接続させる。
PC200は、プロセッサ201によって装置全体が制御されている。プロセッサ201には、バス208を介してメモリ202と複数の周辺機器が接続されている。また、PC200は、PDコントローラ230およびType-Cコネクタ240を有する。なお、Type-Cコネクタ140とType-Cコネクタ240とがUSB Type-C対応のケーブルによって接続されている。
プロセッサ201は、PC200全体を制御する。プロセッサ201は、マルチプロセッサであってもよい。プロセッサ201は、例えばCPU、MPU、またはDSPである。プロセッサ201がプログラムを実行することで実現する機能の少なくとも一部を、ASIC、PLD等の電子回路で実現してもよい。
メモリ202は、PC200の主記憶装置として使用される。メモリ202には、プロセッサ201に実行させるOSのプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、メモリ202には、プロセッサ201による処理に利用する各種データが格納される。メモリ202としては、例えばRAM等の揮発性の半導体記憶装置が使用される。
バス208に接続されている周辺機器としては、ストレージ装置203、GPU(Graphics Processing Unit)204、入力インタフェース205、媒体リーダ206、ネットワークインタフェース207、MCU210およびTBTコントローラ220がある。
ストレージ装置203は、内蔵した記録媒体に対して、電気的または磁気的にデータの書き込みおよび読み出しを行う。ストレージ装置203は、PC200の補助記憶装置として使用される。ストレージ装置203には、OSのプログラム、アプリケーションプログラム、および各種データが格納される。なお、ストレージ装置203としては、例えばHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)を使用することができる。
GPU204には、モニタ41が接続されている。GPU204は、プロセッサ201からの命令に従って、画像をモニタ41の画面に表示させる。モニタ41としては、有機EL(Electro Luminescence)を用いた表示装置や液晶表示装置等がある。
入力インタフェース205は、PC200に接続された入力デバイス42から入力信号を取得し、プロセッサ201に出力する。入力デバイス42としては、マウス・タッチパネル・タッチパッド・トラックボール等のポインティングデバイス、キーボード、リモートコントローラ、ボタンスイッチ等を用いることができる。また、PC200に、複数の種類の入力デバイスが接続されていてもよい。
媒体リーダ206は、記録媒体43に記録されたプログラムやデータを読み取る読み取り装置である。記録媒体43として、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク(MO:Magneto-Optical disk)、半導体メモリ等を使用できる。磁気ディスクには、フレキシブルディスク(FD:Flexible Disk)やHDDが含まれる。光ディスクには、CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)が含まれる。
ネットワークインタフェース207は、無線通信によりネットワーク40に接続されている。ネットワークインタフェース207は、ネットワーク40を介して、他のコンピュータまたは通信機器との間でデータの送受信を行う。
MCU210は、電源からPC200への電力供給を制御する。MCU210は、プロセッサ210a、メモリ210bおよび不揮発性メモリ210cを有する。プロセッサ210aは、MCU210全体を制御する。プロセッサ210aは、マルチプロセッサであってもよい。プロセッサ210aは、例えばCPU、MPU、またはDSPである。プロセッサ210aがプログラムを実行することで実現する機能の少なくとも一部を、ASIC、PLD等の電子回路で実現してもよい。
メモリ210bは、MCU210の主記憶装置として使用される。メモリ210bには、プロセッサ210aに実行させるOSのプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、メモリ210bには、プロセッサ210aによる処理に利用する各種データが格納される。メモリ210bとしては、例えばRAM等の揮発性の半導体記憶装置が使用される。
不揮発性メモリ210cは、内蔵した記録媒体に対して、電気的または磁気的にデータの書き込みおよび読み出しを行う。不揮発性メモリ210cは、MCU210の補助記憶装置として使用される。不揮発性メモリ210cには、OSのプログラム、アプリケーションプログラム、および各種データが格納される。なお、不揮発性メモリ210cとしては、例えばフラッシュメモリを使用することができる。
TBTコントローラ220は、Type-Cコネクタ240からPC200に接続される装置を、PC200が使用する場合の信号の制御をする。TBTコントローラ220は、USB信号およびThunderbolt Alternate ModeによるPCIe信号を制御可能である。
PDコントローラ230は、Type-Cコネクタ240を介した電力供給および接続の確立を制御する。PDコントローラ230は、ドッキングステーション100との間でネゴシエーションし、接続を確立する。また、PDコントローラ230は、Type-Cコネクタ240を介してドッキングステーション100に供給する電力を制御する。Type-Cコネクタ240は、USB Type-C対応のコネクタである。
ドッキングステーション100およびPC200は、以上のようなハードウェア構成によって、第2の実施の形態の処理機能を実現することができる。なお、第1の実施の形態に示した拡張装置10も、図3に示したドッキングステーション100と同様のハードウェアにより実現することができる。また、プロセッサ110aは、第1の実施の形態に示した処理部11の一例である。また、Type-Cコネクタ140は、第1の実施の形態に示したコネクタ13の一例である。また、LANチップ150aは、第1の実施の形態に示したネットワークインタフェース12aの一例である。また、LANチップ150bは、第1の実施の形態に示したネットワークインタフェース12bの一例である。
また、第1の実施の形態に示した情報処理装置20も、図3に示したPC200と同様のハードウェアにより実現することができる。また、プロセッサ210aは、第1の実施の形態に示した処理部22の一例である。また、メモリ210bまたは不揮発性メモリ210cは、第1の実施の形態に示した記憶部21の一例である。
ドッキングステーション100およびPC200は、例えば、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムを実行することにより、第2の実施の形態の処理機能を実現する。ドッキングステーション100およびPC200に実行させる処理内容を記述したプログラムは、様々な記録媒体に記録しておくことができる。
例えば、ドッキングステーション100に実行させるプログラムを不揮発性メモリ110cに格納しておくことができる。プロセッサ110aは、不揮発性メモリ110c内のプログラムの少なくとも一部をメモリ110bにロードし、プログラムを実行する。また、例えば、PC200に実行させるプログラムを不揮発性メモリ210cやストレージ装置203に格納しておくことができる。プロセッサ210aは、不揮発性メモリ210c内のプログラムの少なくとも一部をメモリ210bにロードし、プログラムを実行する。
また、ドッキングステーション100およびPC200に実行させるプログラムを、記録媒体43に記録しておくこともできる。例えば、記録媒体43に格納されたプログラムは、プロセッサ201からの制御により、不揮発性メモリ110cにインストールされた後、プロセッサ110aが実行可能となる。また、例えば、記録媒体43に格納されたプログラムは、プロセッサ201からの制御により、不揮発性メモリ210cまたはストレージ装置203にインストールされた後、プロセッサ210aが実行可能となる。また、プロセッサ110a,210aが、記録媒体43から直接プログラムを読み出して実行することもできる。
次に、Type-Cコネクタ140について説明する。
図4は、コネクタの一例を示す図である。Type-Cコネクタ140は、CC(Configuration Channel)1ピン141a、CC2ピン141b、VBUSピン142a,142b、伝送用ピン143,144a,144b、GND(GrouND)ピン145a,145b、SBU1ピン146aおよびSBU2ピン146bを有する。なお、Type-Cコネクタ240もType-Cコネクタ140と同様のピンを有する。
CC1ピン141aまたはCC2ピン141bからは、電力供給をPDコントローラ130が制御するためのデータが送信される。なお、電力供給を制御するためのデータの送信をCC通信ということがある。CC1ピン141aおよびCC2ピン141bの何れのピンがCC通信に利用されるかは、Type-Cコネクタ140にケーブルが挿入される向きで決定される。また、CC1ピン141aおよびCC2ピン141bのうち、CC通信に利用されないピンは、ケーブルへの電力供給に用いられる。また、PDコントローラ130は、CC1ピン141aおよびCC2ピン141bからUVDMも送受信可能である。
VBUSピン142a,142bは、PC200から電力供給を受けるために用いられる。例えば、PDコントローラ130は、CC通信によって決定した電流値や電圧値で、VBUSピン142a,142bを介してPC200から電力供給を受ける。
伝送用ピン143,144a,144bは、USB信号の送受信に用いられるピンである。伝送用ピン144a,144bは、Alternate Modeによる信号の送受信に用いられることもある。Alternate Modeによる信号の送受信は、USB以外のプロトコルの信号の送受信である。例えば、Thunderbolt Alternate Modeでは、PCIe信号が送受信される。
GNDピン145a,145bは、GNDとして用いられるピンである。SBU1ピン146aおよびSBU2ピン146bは、Alternate Modeによる信号の送受信に用いられるピンである。
ドッキングステーション100は、このようなType-Cコネクタ140に接続されるコンピュータと信号の送受信ができる。ところで、USB Type-C対応のコネクタからのPCIe信号で動作するLANチップ(例えば、LANチップ150b)は、Thunderbolt Alternate Modeで制御される。よって、USB Type-C対応のコネクタに接続されたコンピュータにPCIe信号で動作するLANチップを使用させるドッキングステーションでは、Thunderbolt Alternate Mode非対応のコンピュータがLANチップを使用できない。
そこで、USB信号で動作するLANチップと、PCIe信号で動作するLANチップとを搭載し、Thunderbolt Alternate Modeに対応しているか否かに応じて、使用させるLANチップを決定するドッキングステーションが考えられる。すると、Thunderbolt Alternate Mode対応のコンピュータは、PCIe信号で動作するLANチップを使用することとなる。しかし、LANチップは対応する信号以外にも機能が異なることがあるため、コンピュータが使用するLANチップをユーザが選べることが好ましい。そこで、ドッキングステーション100は、Thunderbolt Alternate Mode対応のPC200に、USB信号で動作するLANチップ150aと、PCIe信号で動作するLANチップ150bとを選択的に使用させる。
なお、Thunderbolt Alternate Mode非対応のコンピュータは、第1の実施の形態に示した、ネットワークインタフェース12aを使用可能な装置の一例である。Thunderbolt Alternate Mode対応のコンピュータは、第1の実施の形態に示した、ネットワークインタフェース12aとネットワークインタフェース12bとを使用可能な装置の一例である。
次に、ドッキングステーション100およびPC200の機能について詳細に説明する。
図5は、ドッキングステーションおよびPCの機能例を示すブロック図である。PC200のMCU210は、記憶部211および接続管理部212を有する。記憶部211は、メモリ210bまたは不揮発性メモリ210cの記憶領域を用いて実現される。接続管理部212は、メモリ210bに記憶されたプログラムをプロセッサ210aが実行することで実現される。
記憶部211は、設定値211aを記憶する。設定値211aは、PC200にあらかじめ設定された値である。設定値211aとしては、PC200がLANチップ150aを使用することを示すEnableまたはLANチップ150aを使用しないことを示すDisableが設定される。例えば、PC200のBIOSには、設定値211aを設定するための項目が設けられ、設定値211aは、BIOSによって設定される。なお、設定値211aは、例えば、初期値をDisableに設定される。
接続管理部212は、ドッキングステーション100が接続されたときまたは設定値211aが更新されたときに、設定値211aをドッキングステーション100に送信する。接続管理部212は、ドッキングステーション100がType-Cコネクタ240に接続されると、設定値211aをドッキングステーション100に送信する。例えば、接続管理部212は、設定値211aをUVDM通信によってPDコントローラ130に送信するようPDコントローラ230に指示する。また、接続管理部212は、設定値211aが更新された場合、設定値211aをドッキングステーション100に送信する。
ドッキングステーション100のMCU110は、接続管理部111およびスイッチ制御部112を有する。接続管理部111およびスイッチ制御部112は、メモリ110bに記憶されたプログラムをプロセッサ110aが実行することで実現される。
接続管理部111は、LANチップ150a,150bのうち、Type-Cコネクタ140に接続されている接続先のコンピュータに使用させるLANチップを決定する。まず、接続管理部111は、接続先のコンピュータの機器情報を取得する。例えば、接続管理部111は、コンピュータがType-Cコネクタ140に接続されるときにPDコントローラ130がネゴシエーションによって受信した接続先のコンピュータの情報を取得する。次に、接続管理部111は、Type-Cコネクタ140に接続されている接続先のコンピュータがThunderbolt Alternate Mode対応であるか否かを判定する。例えば、接続管理部111は、取得した機器情報がThunderbolt Alternate Mode対応であることを示す場合、接続先のコンピュータがThunderbolt Alternate Mode対応であると判定する。
接続管理部111は、接続先のコンピュータがThunderbolt Alternate Mode対応であると判定した場合、設定値Enableを取得したか否かを判定する。例えば、接続管理部111は、接続先のコンピュータ(例えば、PC200)から設定値211aを取得した場合、設定値211aがEnableであるかDisableであるかを判定する。接続管理部111は、設定値211aがEnableである場合、設定値Enableを取得したと判定する。また、接続管理部111は、設定値211aがDisableである場合または接続先のコンピュータから設定値211aを取得できなかった場合、設定値Enableを取得しなかったと判定する。接続管理部111は、設定値Enableを取得したと判定した場合、接続されたコンピュータにUSB対応のLANチップ150aを使用させると決定する。また、接続管理部111は、設定値Enableを取得していないと判定した場合、接続されたコンピュータにPCIe対応のLANチップ150bを使用させると決定する。
また、接続管理部111は、接続先のコンピュータがThunderbolt Alternate Mode非対応であると判定した場合、接続されたコンピュータにLANチップ150aを使用させると決定する。
スイッチ制御部112は、接続管理部111の決定に応じて、スイッチ160を制御する。スイッチ制御部112は、接続管理部111が、接続されたコンピュータにLANチップ150aを使用させると決定した場合、LANチップ150aを起動し、スイッチ160をLANチップ150a側に切り替える。例えば、スイッチ制御部112は、LANチップ150aを起動し、LANチップ150aとポート170とが接続されるようスイッチ160を切り替える。また、スイッチ制御部112は、接続管理部111が、接続されたコンピュータにLANチップ150bを使用させると決定した場合、LANチップ150bを起動し、スイッチ160をLANチップ150b側に切り替える。例えば、スイッチ制御部112は、LANチップ150bを起動し、LANチップ150bとポート170とが接続されるようスイッチ160を切り替える。
次に、PC200がLANチップ150a,150bを使用できるようドッキングステーション100が設定する処理について説明する。
図6は、接続設定処理の一例を示す図である。プロセッサ201は、BIOSによってあらかじめ設定値211aを設定する。そして、プロセッサ201は、設定値211aをeSPI(enhanced Serial Peripheral Interface)等の規格のバスを介して、MCU210に通知する。
MCU210の接続管理部212は、ドッキングステーション100が接続されると、UVDM通信によって、設定値211aをドッキングステーション100のMCU110に送信する。例えば、接続管理部212は、I2C(登録商標)等の規格のバスを介して設定値211aをPDコントローラ230に通知する。そして、接続管理部212は、PDコントローラ230に、設定値211aを示すUVDMをPDコントローラ130に送信させる。なお、設定値211aは、UVDMの所定のビットの値によって示されてもよい。そして、PDコントローラ230は、I2C等の規格のバスを介して設定値211aをMCU110に通知する。
MCU110のスイッチ制御部112は、通知された設定値211aに応じてスイッチ160を制御する。例えば、スイッチ制御部112は、設定値211aがEnableの場合、LANチップ150aとポート170とが接続されるようスイッチ160を切り替える。すると、プロセッサ201は、TBTコントローラ220、Type-Cコネクタ240、Type-Cコネクタ140、TBTコントローラ120、LANチップ150aおよびスイッチ160を介して、ポート170に接続される。
なお、プロセッサ201とTBTコントローラ220とは、PCIe等の規格のバスを介して接続される。また、TBTコントローラ220とType-Cコネクタ240とは、Thunderbolt等の規格のバスを介して接続される。Type-Cコネクタ240とType-Cコネクタ140とは、Thunderbolt AlternateMode対応のケーブルによって接続される。また、Type-Cコネクタ140とTBTコントローラ120とは、Thunderbolt等の規格のバスを介して接続される。また、TBTコントローラ120とLANチップ150aとは、USBの規格のバスを介して接続される。
これにより、プロセッサ201は、LANチップ150aを使用してネットワーク30に接続することができる。また、設定値211aがDisableの場合、スイッチ制御部112は、LANチップ150bとポート170とが接続されるようスイッチ160を切り替えることで、プロセッサ201にLANチップ150bを使用させることができる。なお、TBTコントローラ120とLANチップ150bとは、PCIeの規格のバスを介して接続される。
次に、PC200がLANチップ150a,150bを使用できるようドッキングステーション100が設定する処理について、シーケンス図を用いて説明する。
図7は、接続設定処理の例を示すシーケンス図である。まず、ドッキングステーション100とPC200とが接続されると、ドッキングステーション100のPDコントローラ130とPC200のPDコントローラ230とがネゴシエーションをする。PDコントローラ130は、ドッキングステーション100の機器情報をPDコントローラ230に送信する(ステップS11)。PDコントローラ130が送信する機器情報には、例えば、デバイスの種類がLANチップを有するドッキングステーションであることを示す情報等が含まれる。また、PDコントローラ230は、PC200の機器情報をPDコントローラ130に送信する(ステップS12)。例えば、PDコントローラ230が送信する機器情報には、PC200がThunderbolt Alternate Mode対応であることを示す情報等が含まれる。
次に、PC200の接続管理部212は、設定値211aをドッキングステーション100に送信する(ステップS13)。例えば、接続管理部212は、設定値211aをUVDM通信によってPDコントローラ130に送信するようPDコントローラ230に指示する。ドッキングステーション100のスイッチ制御部112は、PC200から取得した設定値211aがEnableの場合、USB対応のLANチップ150aを起動する(ステップS14)。例えば、スイッチ制御部112は、設定値211aがEnableの場合、LANチップ150aを起動し、LANチップ150aとポート170とが接続されるようスイッチ160を切り替える。すると、PC200のプロセッサ201が、LANチップ150aを介して、ポート170に接続される。そして、PC200は、LANチップ150aからネットワーク30に接続する(ステップS15)。
また、スイッチ制御部112は、PC200から取得した設定値211aがDisableの場合、PCIe対応のLANチップ150bを起動する(ステップS16)。例えば、スイッチ制御部112は、設定値211aがDisableの場合、LANチップ150bを起動し、LANチップ150bとポート170とが接続されるようスイッチ160を切り替える。すると、PC200のプロセッサ201が、LANチップ150bを介して、ポート170に接続される。そして、PC200は、LANチップ150bからネットワーク30に接続する(ステップS17)。
このように、スイッチ制御部112は、LANチップ150a,150bから設定値211aに応じたLANチップを選択し、選択したLANチップをPC200に使用させることができる。ここで、設定値211aは、BIOSによってユーザが設定できる。よって、ドッキングステーション100は、PC200が使用するネットワークインタフェースの選択を容易にすることができる。
次に、ドッキングステーション100およびPC200それぞれの処理の手順について、詳細に説明する。まず、PC200が設定値211aを送信する処理の手順について、詳細に説明する。
図8は、設定値送信処理の手順の一例を示すフローチャートである。以下、図8に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS21]接続管理部212は、ドッキングステーション100が接続されたか否かを判定する。例えば、接続管理部212は、デバイスがType-Cコネクタ240に接続されるときにPDコントローラ230がネゴシエーションによって受信した接続先のデバイスの情報を取得する。そして、接続管理部212は、取得した情報が接続先のデバイスがドッキングステーション100であることを示す場合、ドッキングステーション100が接続されたと判定する。接続管理部212は、ドッキングステーション100が接続されたと判定した場合、処理をステップS22に進める。また、接続管理部212は、ドッキングステーション100が接続されていないと判定した場合、処理をステップS21に進める。
[ステップS22]接続管理部212は、設定値211aをドッキングステーション100に送信する。例えば、接続管理部212は、設定値211aをUVDM通信によってPDコントローラ130に送信するようPDコントローラ230に指示する。
[ステップS23]接続管理部212は、設定値211aが更新されたか否かを判定する。接続管理部212は、設定値211aが更新されたと判定した場合、処理をステップS22に進める。また、接続管理部212は、設定値211aが更新されていないと判定した場合、処理をステップS23に進める。
このように、接続管理部212は、ドッキングステーション100に接続されると、設定値211aをドッキングステーション100に送信する。これにより、接続管理部212は、ユーザが所望するLANチップをPC200が使用できるようドッキングステーション100に設定させることができる。また、接続管理部212は、設定値211aが更新された場合、設定値211aをドッキングステーション100に送信する。これにより、接続管理部212は、ドッキングステーション100に接続した後でPC200が使用するLANチップを切り替えることができる。
次に、ドッキングステーション100がType-Cコネクタ140に接続されたコンピュータに使用させるLANチップを決定する接続制御処理の手順について、詳細に説明する。
図9は、接続制御処理の手順の一例を示すフローチャートである。以下、図9に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS31]接続管理部111は、Type-Cコネクタ140からコンピュータが接続されているか否かを判定する。接続管理部111は、Type-Cコネクタ140からコンピュータが接続されていると判定した場合、処理をステップS32に進める。また、接続管理部111は、Type-Cコネクタ140からコンピュータが接続されていないと判定した場合、処理をステップS31に進める。
[ステップS32]接続管理部111は、接続先のコンピュータの機器情報を取得する。例えば、接続管理部111は、コンピュータがType-Cコネクタ140に接続されるときにPDコントローラ130がネゴシエーションによって受信した接続先のコンピュータの情報を取得する。
[ステップS33]接続管理部111は、接続先のコンピュータがThunderbolt Alternate Mode対応であるか否かを判定する。例えば、接続管理部111は、ステップS32で取得した機器情報がThunderbolt Alternate Mode対応であることを示す場合、接続先のコンピュータがThunderbolt Alternate Mode対応であると判定する。接続管理部111は、接続先のコンピュータがThunderbolt Alternate Mode対応であると判定した場合、処理をステップS34に進める。また、接続管理部111は、接続先のコンピュータがThunderbolt Alternate Mode非対応であると判定した場合、処理をステップS36に進める。
[ステップS34]接続管理部111は、設定値Enableを取得したか否かを判定する。例えば、接続管理部111は、接続先のコンピュータ(例えば、PC200)から設定値211aを取得した場合、設定値211aがEnableであるかDisableであるかを判定する。接続管理部111は、設定値211aがEnableである場合、設定値Enableを取得したと判定する。また、接続管理部111は、設定値211aがDisableである場合または接続先のコンピュータから設定値211aを取得できなかった場合、設定値Enableを取得しなかったと判定する。接続管理部111は、設定値Enableを取得したと判定した場合、処理をステップS36に進める。また、接続管理部111は、設定値Enableを取得していないと判定した場合、処理をステップS35に進める。
[ステップS35]スイッチ制御部112は、PCIe対応のLANチップ150bを起動し、スイッチ160をLANチップ150b側に切り替える。例えば、スイッチ制御部112は、LANチップ150bを起動し、LANチップ150bとポート170とが接続されるようスイッチ160を切り替える。そして、処理が終了する。
[ステップS36]スイッチ制御部112は、USB対応のLANチップ150aを起動し、スイッチ160をLANチップ150a側に切り替える。例えば、スイッチ制御部112は、LANチップ150aを起動し、LANチップ150aとポート170とが接続されるようスイッチ160を切り替える。
このようにして、接続管理部111は、接続先のコンピュータに使用させるLANチップを決定する。接続先のコンピュータがPC200である場合、接続管理部111は、PC200から取得した設定値211aがEnableであればPC200にLANチップ150aを使用させ、DisableであればPC200にLANチップ150bを使用させる。設定値211aはPC200のユーザによって設定されるため、接続管理部111は、ユーザが所望するLANチップをPC200が使用するLANチップとして決定できる。よって、接続管理部111は、PC200が使用するネットワークインタフェースの選択を容易にすることができる。なお、ドッキングステーション100は、接続制御処理を一定時間おきに実行してもよい。これにより、接続管理部111は、PC200から更新された設定値211aを取得したときに、PC200が使用するLANチップを切り替えることができる。
また、接続管理部111は、設定値211aを取得できなかった場合、接続先のコンピュータがThunderbolt Alternate Mode対応であるか否かに応じて、接続先のコンピュータに使用させるLANチップを決定する。接続管理部111は、Thunderbolt Alternate Mode対応のコンピュータにLANチップ150bを使用させると決定し、非対応のコンピュータにLANチップ150aを使用させると決定する。ここで、Thunderbolt Alternate Mode対応のコンピュータは、Thunderbolt Alternate Modeを使用した方がよいことが多い。よって、接続管理部111は、接続先のコンピュータが設定値211aを送信する機能を有さない場合でも、使用させるネットワークインタフェースを適切に決定できる。
第2の実施の形態によれば、ドッキングステーション100の接続管理部111は、自装置に接続されたPC200からPC200に設定された設定値211aを取得する。そして、接続管理部111は、設定値211aに基づいて、LANチップ150a,150bから、PC200に使用させるネットワークインタフェースを決定する。これにより、ユーザがPC200に設定値211aを設定しておくことで、ドッキングステーション100は、PC200にユーザが所望するネットワークインタフェースを使用させることができる。よって、ドッキングステーション100は、PC200が使用するネットワークインタフェースの選択を容易にすることができる。
また、ドッキングステーション100は、Thunderbolt Alternate Mode対応のコンピュータまたはThunderbolt Alternate Mode非対応のコンピュータが接続されるType-Cコネクタ140を有する。接続管理部111は、Type-Cコネクタ140に接続されたコンピュータから設定値211aを取得できなかった場合、接続されたコンピュータがThunderbolt Alternate Mode対応であるか否かに基づいて、LANチップ150a,150bから、接続されたコンピュータに使用させるネットワークインタフェースを決定する。これにより、ドッキングステーション100は、設定値211aを送信する機能を有していないコンピュータが使用するネットワークインタフェースを適切に決定できる。
また、PC200の接続管理部212は、設定値211aが更新されると、設定値211aをドッキングステーション100に送信する。これにより、PC200は、ドッキングステーション100と接続した後に使用するネットワークインタフェースを切り替えることができる。
〔第3の実施の形態〕
次に、第3の実施の形態について説明する。第3の実施の形態は、第2の実施の形態のドッキングステーション100と同様のドッキングステーションの製造ラインにおける試験をするものである。
図10は、第3の実施の形態に係る情報処理システムの一例を示す図である。第3の実施の形態の情報処理システムは、管理サーバ50とドッキングステーション100aと試験端末300とを有する。管理サーバ50は、ドッキングステーション100aに書き込むMAC(Media Access Control)アドレスを管理するサーバコンピュータである。ドッキングステーション100aは、第2の実施の形態のドッキングステーション100と同様のドッキングステーションである。
試験端末300は、ドッキングステーション100aへのMACアドレスの書き込みとドッキングステーション100aの試験とを実行する。試験端末300は、管理サーバ50からドッキングステーション100aに書き込むMACアドレスを取得し、取得したMACアドレスをドッキングステーション100aが有するLANチップに書き込む。また、試験端末300は、ドッキングステーション100aが有するLANチップを用いて、ネットワーク30aに接続できるかを確認する。
第3の実施の形態で用いられるドッキングステーション100aは、第2の実施の形態のドッキングステーション100と同様に図3のハードウェア構成によって実現される。以下では、第3の実施の形態で用いられるドッキングステーション100aのハードウェアとしてドッキングステーション100のハードウェアと同じ符号が用いられる。また、管理サーバ50および試験端末300は、第2の実施の形態のPC200と同様に図3のハードウェア構成によって実現される。ただし、管理サーバ50は、TBTコントローラ220、PDコントローラ230およびType-Cコネクタ240を有していなくてもよい。
次に、試験端末300の機能について詳細に説明する。
図11は、試験端末の機能例を示すブロック図である。試験端末300は、アドレス設定部301および試験制御部302を有する。アドレス設定部301および試験制御部302は、試験端末300の主記憶装置として用いられるメモリに記憶されたプログラムを試験端末300全体を制御するプロセッサが実行することで実現される。試験端末300全体を制御するプロセッサは、第1の実施の形態に示した他の処理部の一例である。
また、試験端末300のMCU310は、記憶部311および接続管理部312を有する。記憶部311は、設定値311aを記憶する。設定値311aは、第2の実施の形態の設定値211aと同様である。また、接続管理部312は、第2の実施の形態の接続管理部212と同様の機能を有する。
アドレス設定部301は、管理サーバ50からドッキングステーション100aに設定するMACアドレスを取得し、取得したMACアドレスをLANチップ150a,150bに書き込む。なお、LANチップ150a,150bは、スイッチ160によっていずれかがポート170に接続されるため、同じMACアドレスが書き込まれていてもよい。
試験制御部302は、LANチップ150a,150bの試験を実行する。試験制御部302は、設定値311aをEnableに更新する。例えば、試験制御部302は、BIOSによる設定項目について更新するためのAPI(Application Programming Interface)によって、設定値311aをEnableに更新する。すると、試験端末300は、LANチップ150aに接続可能となる。試験端末300がLANチップ150aに接続可能となると、試験制御部302は、LANチップ150aの試験を実行する。例えば、試験制御部302は、LANチップ150aを使用して、ネットワーク30aに正常に接続できることを確認する。
試験制御部302は、LANチップ150aの試験が終了すると、設定値311aをDisableに更新する。例えば、試験制御部302は、BIOSによる設定項目について更新するためのAPIによって、設定値311aをDisableに更新する。すると、試験端末300は、LANチップ150bに接続可能となる。試験端末300がLANチップ150bに接続可能となると、試験制御部302は、LANチップ150bの試験を実行する。例えば、試験制御部302は、LANチップ150bを使用して、ネットワーク30aに正常に接続できることを確認する。
次に、試験端末300による製造試験処理の手順について、詳細に説明する。
図12は、製造試験処理の手順の一例を示すフローチャートである。以下、図12に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS41]試験制御部302は、ドッキングステーション100aの接続を確認する。なお、ここでは接続管理部312によって、初期値のDisableである設定値311aがドッキングステーション100aに送信され、ドッキングステーション100aは、試験端末300が使用するLANチップをLANチップ150bに決定する。そして、接続管理部312およびドッキングステーション100aによる制御により、試験端末300は、LANチップ150bに接続可能となる。
[ステップS42]アドレス設定部301は、管理サーバ50からドッキングステーション100aに設定するMACアドレスを取得する。
[ステップS43]アドレス設定部301は、PCIe対応のLANチップ150bにステップS42で取得したMACアドレスを書き込む。
[ステップS44]試験制御部302は、設定値311aをEnableに更新する。例えば、試験制御部302は、BIOSによる設定項目について更新するためのAPIによって、設定値311aをEnableに更新する。すると、接続管理部312によって設定値311aがドッキングステーション100aに送信され、ドッキングステーション100aは、試験端末300が使用するLANチップをLANチップ150aに決定する。そして、接続管理部312およびドッキングステーション100aによる制御により、試験端末300は、LANチップ150aに接続可能となる。
[ステップS45]アドレス設定部301は、USB対応のLANチップ150aにステップS42で取得したMACアドレスを書き込む。
[ステップS46]試験制御部302は、LANチップ150aの試験を実行する。例えば、試験制御部302は、LANチップ150aを使用して、ネットワーク30aに正常に接続できることを確認する。
[ステップS47]試験制御部302は、設定値311aをDisableに更新する。例えば、試験制御部302は、BIOSによる設定項目について更新するためのAPIによって、設定値311aをDisableに更新する。すると、接続管理部312によって設定値311aがドッキングステーション100aに送信され、ドッキングステーション100aは、試験端末300が使用するLANチップをLANチップ150bに決定する。そして、接続管理部312およびドッキングステーション100aによる制御により、試験端末300は、LANチップ150bに接続可能となる。
[ステップS48]試験制御部302は、LANチップ150bの試験を実行する。例えば、試験制御部302は、LANチップ150bを使用して、ネットワーク30aに正常に接続できることを確認する。
このようにして、試験制御部302は、LANチップ150a,150bの試験を実行する。ここで、試験制御部302は、設定値311aを更新することで試験対象のLANチップを切り替えることができる。よって、試験対象のLANチップに応じた装置の切替操作が発生しないため、試験制御部302は、ドッキングステーション100aの試験を効率的に実行することができる。なお、上記の例では、試験制御部302は、USB対応のLANチップ150aの試験を実行してからPCIe対応のLANチップ150bの試験を実行しているが、LANチップ150bの試験を実行してからLANチップ150aの試験を実行してもよい。
第3の実施の形態によれば、試験端末300の試験制御部302は、LANチップ150a,150bのうちのドッキングステーション100aに決定された一方のネットワークインタフェースの試験を実行する。そして、試験制御部302は、設定値311aを更新し、LANチップ150a,150bのうちのドッキングステーション100aに決定された他方のネットワークインタフェースの試験を実行する。これにより、試験端末300は、ドッキングステーション100aの試験を効率的に行うことができる。
以上、実施の形態を例示したが、実施の形態で示した各部の構成は同様の機能を有する他のものに置換することができる。また、他の任意の構成物や工程が付加されてもよい。さらに、前述した実施の形態のうちの任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
10 拡張装置
11,22 処理部
12a,12b ネットワークインタフェース
13 コネクタ
20 情報処理装置
21 記憶部
21a 設定値

Claims (4)

  1. ポートに接続されることで、前記ポートを介してネットワークに接続可能な第1LAN(Local Area Network)チップと、
    前記ポートに接続されることで、前記ポートを介して前記ネットワークに接続可能な第2LANチップと、
    自装置に接続された情報処理装置から前記情報処理装置に設定された設定値を取得し、前記設定値に基づいて、前記第1LANチップと、前記第2LANチップとのうちのいずれか一方を、前記ポートに接続させることで前記情報処理装置に使用させるLANチップに決定する処理部と、
    を有する拡張装置。
  2. 前記拡張装置は、前記第1LANチップを使用可能な装置または前記第1LANチップと前記第2LANチップとを使用可能な装置が接続されるコネクタを有し、
    前記処理部は、前記コネクタに接続された前記情報処理装置から前記設定値を取得できなかった場合、前記情報処理装置が前記第2LANチップを使用可能であるか否かに基づいて、前記第1LANチップと、前記第2LANチップとのうちのいずれか一方を、前記ポートに接続させることで前記情報処理装置に使用させるLANチップに決定する、
    請求項1記載の拡張装置。
  3. 拡張装置に、
    自装置に接続された情報処理装置から前記情報処理装置に設定された設定値を取得し、
    前記設定値に基づいて、ポートに接続されることで、前記ポートを介してネットワークに接続可能な第1LAN(Local Area Network)チップと、前記ポートに接続されることで、前記ポートを介して前記ネットワークに接続可能な第2LANチップとのうちのいずれか一方を、前記ポートに接続させることで前記情報処理装置に使用させるLANチップに決定する、
    処理を実行させるプログラム。
  4. ポートに接続されることで、前記ポートを介してネットワークに接続可能な第1LAN(Local Area Network)チップと、前記ポートに接続されることで、前記ポートを介して前記ネットワークに接続可能な第2LANチップと、を有し、自装置に接続された装置から前記接続された装置に設定された設定値を取得し、前記取得された設定値に基づいて、前記第1LANチップと、前記第2LANチップとのうちのいずれか一方を、前記ポートに接続させることで前記接続された装置に使用させるLANチップに決定する拡張装置と、
    設定値を記憶し、前記拡張装置に接続されると、前記記憶された設定値を前記拡張装置に送信する処理部と、
    を有する情報処理システム。
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