JP7133521B2 - 超音波センサ - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、超音波センサに関する。
超音波を用いた超音波センサがある。超音波センサにおいて、広い検出領域が望まれる。
IEEE SENSORS JOURNAL, vol. 8, no. 11, p.1755(2008). International Journal of Electronics and Communication Engineering, vol. 4, Issue 5, p.9(2015).
本発明の実施形態は、広い検出領域を有する超音波センサを提供する。
本発明の実施形態によれば、超音波センサは、複数の第1素子と、複数の第2素子と、を含む。前記複数の第1素子から得られ、第1超音波の第1反射波に応じた第1信号と、前記複数の第2素子に含まれるNR2個(NR2は、3以上の整数)の前記第2素子から得られ、前記第1反射波に応じた第2信号と、に基づく処理を含む第1動作が行われる。前記複数の第1素子は、第1方向の第1ピッチpR1で前記第1方向に沿って並ぶ。前記NR2個の第2素子は、前記複数の第2素子のピッチで並び、前記複数の第2素子の前記ピッチの前記第1方向の成分は、第2ピッチpR2である。mを1以上k以下の整数とし、nを1以上(m-1)以下の整数とし、jを1以上(NR2-1)以下の整数とし、kを2以上6以下の整数としたときに、pR2/pR1は、(NR2+j)/NR2の0.97倍以上1.03倍以下である。前記jは、n・NR2/mではない。
図1は、第1実施形態に係る超音波センサを例示する模式的平面図である。 図2(a)~図2(c)は、超音波センサの特性を例示するグラフ図である。 図3(a)~図3(c)は、実施形態に係る超音波センサの特性を例示するグラフ図である。 図4は、超音波センサの特性を例示する図である。 図5は、超音波センサの特性を例示する図である。 図6は、超音波センサの特性を例示する図である。 図7(a)及び図7(b)は、第2実施形態に係る超音波センサの特性を例示する模式図である。 図8は、第3実施形態に係る超音波センサを例示する模式的平面図である。 図9は、第4実施形態に係る超音波センサを例示する模式的平面図である。 図10(a)~図10(c)は、超音波センサの特性を例示する模式図である。 図11は、第4実施形態に係る超音波センサを例示する模式的平面図である。 図12は、第4実施形態に係る超音波センサを例示する模式的平面図である。 図13(a)及び図13(b)は、実施形態に係る超音波センサを例示する模式的断面図である。 図14は、実施形態に係る超音波センサの使用例を示す模式図である。 図15は、実施形態に係る超音波センサの使用例を示す模式図である。
以下に、本発明の各実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚さと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る超音波センサを例示する模式的平面図である。
図1に示すように、実施形態に係る超音波センサ110は、複数の第1素子11及び複数の第2素子12を含む。この例では、超音波センサ110は、送信素子15をさらに含む。
複数の第1素子11は、第1素子アレイ11Aに含まれる。複数の第2素子12は、第2素子アレイ12Aに含まれる。第1素子アレイ11A及び第2素子アレイ12Aは、素子部10に含まれる。
複数の第1素子11は、第1方向の第1ピッチpR1で第1方向に並ぶ。第1方向をX軸方向とする。X軸方向に対して垂直な1つの方向をZ軸方向とする。X軸方向及びZ軸方向に対して垂直な方向をY軸方向とする。
たとえば、複数の第2素子12は、複数の第2素子12のピッチで並ぶ。複数の第2素子12のピッチの第1方向(X軸方向)の成分は、第2ピッチpR2である。図1に示す例においては、複数の第2素子12は、第1方向(X軸方向)に沿って並ぶ。この場合、複数の第2素子12のピッチである第2ピッチpR2は、第1方向(X軸方向)に沿う長さである。
実施形態において、複数の第2素子12の並ぶ方向は、第1方向に対して傾斜しても良い。この場合、複数の第2素子12の並ぶ方向を第1方向に射影した場合における、複数の第2素子12のピッチ(第1方向の成分)が、第2ピッチpR2に対応する。以下では説明を簡単にするために、複数の第2素子12の並ぶ方向は、第1方向であるとする。複数の第2素子12の並ぶ方向は、複数の第1素子11の並ぶ方向に対して実質的に平行である。
この例では、超音波センサ110は、処理部70を含む。1つの例において、処理部70は、信号源75a、駆動アンプ75b、複数の第1プリアンプ71a、複数の第1A/Dコンバータ71b、複数の第1遅延回路71c、第1加算回路71d、複数の第2プリアンプ72a、複数の第2A/Dコンバータ72b、複数の第2遅延回路72c、第2加算回路72d、乗算回路76及びローパスフィルタ77を含む。
信号源75aの出力が駆動アンプ75bに供給される。駆動アンプ75bの出力が送信素子15に供給される。
複数の第1プリアンプ71aの1つは、複数の第1素子11の1つと、電気的に接続される。複数の第1A/Dコンバータ71bの1つは、複数の第1プリアンプ71aの1つと電気的に接続される。複数の第1遅延回路71cの1つは、複数の第1A/Dコンバータ71bの1つと電気的に接続される。第1加算回路71dは、複数の第1遅延回路71cと電気的に接続される。
複数の第2プリアンプ72aの1つは、複数の第2素子12の1つと、電気的に接続される。複数の第2A/Dコンバータ72bの1つは、複数の第2プリアンプ72aの1つと電気的に接続される。複数の第2遅延回路72cの1つは、複数の第2A/Dコンバータ72bの1つと電気的に接続される。第2加算回路72dは、複数の第2遅延回路72cと電気的に接続される。
第1加算回路71dの出力、及び、第2加算回路72dの出力が、乗算回路76に供給される。乗算回路76の出力がローパスフィルタ77に供給される。ローパスフィルタ77の出力が、出力信号SigOとして出力される。
たとえば、信号源75aから信号が出力される。信号は、駆動アンプ75bを介して、送信素子15に供給される。送信素子15から超音波(たとえば、第1超音波)が放射する。送信素子15から放射する超音波は、たとえば、等方的である。
放射された第1超音波は、物体で反射する。物体は、超音波センサ110において検出される対象である。反射により得られる反射波(第1反射波)が、複数の第1素子11及び複数の第2素子12に入射する。
複数の第1素子11において、第1反射波に応じた第1信号(受信信号)が得られる。第1信号は、第1プリアンプ71a、第1A/Dコンバータ71b及び第1遅延回路71cを介して第1加算回路71dに供給される。複数の第2素子12において、第1反射波に応じた第2信号(受信信号)が得られる。第2信号は、第2プリアンプ72a、第2A/Dコンバータ72b及び第2遅延回路72cを介して第2加算回路72dに供給される。第1加算回路71dの出力、及び、第2加算回路72dの出力が、乗算回路76で乗算された結果が、ローパスフィルタ77を介して、出力される。ローパスフィルタ77から得られる出力信号SigOは、たとえば、受信信号のエンベロープ特性を含む。
送信素子15は、たとえば、送信用の超音波トランスデューサである。複数の第1素子11及び第2素子12は、たとえば、受信素子である。複数の第1素子11及び複数の第2素子12は、たとえば、受信用の超音波トランスデューサである。
超音波センサ110において、以下の第1動作が行われる。第1動作は、たとえば、処理部70で行われる。第1動作において、送信素子15から第1超音波が放射される。第1動作において、複数の第1素子11から得られる第1信号と、複数の第2素子12に含まれるNR2個(NR2は、3以上の整数)の第2素子12から得られる第2信号と、に基づく処理が行われる。第1信号は、第1超音波の第1反射波に応じた信号である。第2信号も、第1超音波の第1反射波に応じた信号である。
既に説明したように、複数の第1素子11は、第1方向(X軸方向)の第1ピッチpR1で第1方向に並ぶ。NR2個の第2素子12は、複数の第2素子12のピッチで並ぶ。複数の第2素子12のピッチの第1方向の成分は、第2ピッチpR2である。この例では、NR2個の第2素子12は、第1方向に沿って並ぶ。
mを、1以上k以下の整数とする。nを1以上(m-1)以下の整数とする。jを1以上(NR2-1)以下の整数とする。kは、実用的に、例えば、2以上6以下の整数である。実施形態において、数NR2、第1ピッチpR1、第2ピッチpR2は、
R2/pR1=(NR2+j)/NR2 ・・・(1)
j≠n・NR2/m ・・・(2)
の関係を満たす。
実用的には、たとえば、pR2/pR1は、(NR2+j)/NR2の0.97倍以上1.03倍以下でも良い。この場合も、jは、n・NR2/mではない。
これにより、大きな検出範囲が得られる。たとえば、広い視野が得られる。
以下、超音波センサの特性の例について説明する。
複数の送信素子及び複数の受信素子を含む参考例のアレイは、たとえば、フェーズド・アレイである。フェーズド・アレイの指向性Dは、遠距離音場の範囲では、アレイ・ファクタAF及び素子ファクタEFの積で与えられる(式(3)参照)。アレイ・ファクタAFは、素子ピッチpと、素子の数Nと、できまる。素子ファクタEFは、素子の形状(たとえば、径)できまる。
D(θ)=AF(θ)・EF(θ) ・・・(3)
角度θは、天頂角である。角度θは、X-Z平面内の角度であり、Z軸方向を基準にした角度である。たとえば、複数の送信素子及び複数の受信素子に対して垂直な方向において、角度θは0である。
送信素子アレイのアレイ・ファクタAFを用いて、送信の指向性Dは、
=AF・EF
で与えられる。
受信素子アレイのアレイ・ファクタAFR2を用いて、受信の指向性DR2は、
R2=AFR2・EF
で与えられる。
送受信の指向性DTRは、以下の(4)式により与えられる。
TR=D・DR2=(AF・EF)・(AFR2・EF)
=(AF・AFR2)・(EF
=AFTR・EFTR ・・・(4)
「AFTR」は、送受信におけるアレイ・ファクタである。「EFTR」は送受信における素子ファクタである。
たとえば、複数の送信素子の数を数Nとし、複数の受信素子の数を数Nとする。複数の送信素子のピッチをピッチpとし、複数の受信素子のピッチをピッチpとする。
図2(a)~図2(c)は、超音波センサの特性を例示するグラフ図である。
これらの図は、参考例の超音波センサ119の特性を例示している。参考例の超音波センサ119においては、複数の送信素子から超音波が送信され、複数の受信素子で反射波が受信される。超音波センサ119において、数Nは、6である。数Nは、が4である。ピッチpは、2λである。ピッチpは、3λである。λは、超音波の波長である。素子ピッチ比(=p/p)は、3/2である。送信素子及び受信素子の径は、1.9λである。超音波の周波数fは40kHzである。このとき、波長λは、約8.3mmである。
図2(a)~図2(c)の横軸は、角度θである。図2(a)の縦軸は、アレイ・ファクタAFである。図2(b)の縦軸は、送受信における素子ファクタEFTRである。図2(c)の縦軸は、送受信における指向性DTRである。図2(a)は、偏向角θが20度である場合の特性に対応する。偏向角θは、Z軸方向を基準にしたときの角度である。
図2(a)において、送信素子アレイのアレイ・ファクタAF、受信素子アレイのアレイ・ファクタAF、及び、送受信アレイのアレイ・ファクタAFTRが示されている。送受信アレイのアレイ・ファクタAFTRは、送信素子アレイのアレイ・ファクタAFと、受信素子アレイのアレイ・ファクタAFと、の積である。送信素子アレイのアレイ・ファクタAFは、「p/λ=2」に対応する。受信素子アレイのアレイ・ファクタAFは、「p/λ=3」に対応する。
図2(a)に示すように、この例において、角度θが、偏向角θの20°であるときに、ピークが存在する。このピークは、メインローブMLに対応する。角度θが20°以外であるときに、他のピークがある。メインローブMLと同じ高さを有する他のピークは、グレーティングローブGLに対応する。縦軸の値が実質的に0である点は、「Null」に対応する。
図2(a)において、メインローブMLの左側の領域において、-1次のグレーティングローブGL(グレーティングローブGL(-1))がある。その左に、-2次のグレーティングローブGL(グレーティングローブGL(-2))がある。さらに、他のグレーティングローブGLがある。メインローブMLの右側の領域において、1次のグレーティングローブGL(グレーティングローブGL(+1))がある。メインローブMLの左側の領域において、メインローブMLに近い順に、-1次、-2次、...の「Null」がある。メインローブMLの右側の領域において、メインローブMLに近い順に、+1次、+2次、...の「Null」がある。グレーティングローブGLは、たとえば、超音波ビームを走査して形成する画像上では虚像としてみえる。グレーティングローブGLを視野内に実質的に存在しないようにすることで、良好な検出が可能になる。
超音波センサ119においては、「p/λ=2」の条件、及び、「p/λ=3」の条件が採用されている。この場合、送信素子の±1次のグレーティングローブGLの角度θが、受信素子の「Null」の角度θと一致する。このとき、送受信のアレイ・ファクタAFTRにおけるグレーティングローブGLは、送信素子の±1次のグレーティングローブGLに対応する角度θで消失する。一方、送受信のアレイ・ファクタAFTRにおけるグレーティングローブGLは、送信素子の-2次のグレーティングローブGLに対応する角度θでは消えない。この角度θは、約40°である。
この例では、図2(b)に示すような送受信の素子ファクタEFTRが適用される。この場合、送受信の素子ファクタEFTRは、送信素子の-2次のグレーティングローブGLに対応する角度θ(約-40°)で小さい。約40°の角度θにおける送受信の素子ファクタEFTRは、実質的に0である。
したがって、図2(c)に示すように、この角度θ(約-40°)において、送受信の指向性DTRは低くなる。このように、送受信の指向性DTRにおいて、送信素子の-2次のグレーティングローブGLに対応するピークは実質的に生じない。
図2(c)には、偏向角θが0°~30°の場合における送受信の指向性DTRが示されている。偏向角θが0°~20°の範囲において、不要なグレーティングローブGLに対応するピークは実質的に生じない。偏向角θがこの範囲を超えると、ピークが残る。このように、偏向角θが20°以下の場合は、グレーティングローブGLの影響を抑制して、超音波ビームを偏向できる。
しかしながら、超音波センサ119においては、偏向できる角度は40°以下(±20°以下)である。偏向できる角度の範囲が狭い。このため、視野が狭い。
一方、実施形態に係る超音波センサ110においては、複数の第1素子11及び複数の第2素子12で受信が行われる。複数の第1素子11を含む第1素子アレイ11Aのアレイ・ファクタをAFとする。複数の第2素子12を含む第2素子アレイ12Aのアレイ・ファクタをAFとする。指向性は、以下で与えられる。
DT=EF
R1=EF・AF
R2=EF・AF
TR1=D・DR1=EF・AF
TR2=D・DR2=EF・AF ・・・(5)
TR1は、第1素子アレイ11Aの送受信の指向性である。DTR2は、第2素子アレイ12Aの送受信の指向性である。
第1素子アレイ11Aの送受信の指向性DTR1と、第2素子アレイ12Aの送受信の指向性DTR2と、を乗算すると、
TR=DTR1×DTR2=EF・(AF・AF) ・・・(6)
ようになる。
グレーティングローブGLの抑制は、たとえば、(AF・AF)の過程で行われる。これにより、実施形態に係る超音波センサ110において、グレーティングローブGLが抑制できる。
図3(a)~図3(c)は、実施形態に係る超音波センサの特性を例示するグラフ図である。
これらの図は、実施形態に係る超音波センサ110の特性を例示している。超音波センサ110において、数NR1は、10である。数NR2は、8である。第1ピッチpR1は、2λである。第2ピッチpR2は、2.5λである。λは、超音波の波長である。素子ピッチ比(=pR2/pR1)は、5/4である。複数の第1素子11及び複数の第2素子のそれぞれの径dm(図13(a)参照)は、0.6λである。超音波の周波数fは40kHzである。このとき、波長λは、約8.3mmである。
図3(a)~図3(c)の横軸は、角度θである。図3(a)の縦軸は、アレイ・ファクタAFである。図3(b)の縦軸は、送受信における素子ファクタEFTRである。この例では、説明を簡単にするため、送受信における素子ファクタEFTRは、1とする。実施形態において、例えば、偏向角θが45度のときの送受信の素子ファクタEFTRは、偏向角θが0度のときの送受信の素子ファクタEFTRの1/2以上(または0.7倍以上)でも良い。図3(c)の縦軸は、送受信における指向性DTRである。図3(a)の特性は、偏向角θが45度である場合の特性に対応する。
図3(a)において、第1素子11のアレイ・ファクタAF、及び、第2素子12のアレイ・ファクタAF、及び、送受信のアレイ・ファクタAFTRが示されている。図3(a)に示すように、第1素子11のアレイ・ファクタAFにおいて、-1次のグレーティングローブGL、-2次のグレーティングローブGL、及び、-3次のグレーティングローブGLが生じる。これらのグレーティングローブGLが生じる角度θは、第2素子12のアレイ・ファクタAFの「Null」が生じる角度θと実質的に一致する。このため送受信のアレイ・ファクタAFTRにおけるグレーティングローブGLが抑制される。高次のグレーティングローブGLが抑制できる。
図3(c)に示すように、偏向角θが0°~60°の範囲で、グレーティングローブGLの影響を抑制できる。0°~60°の範囲の広い角度で、超音波ビームを偏向できる。これにより、広い角度範囲で対象を検出できる。実施形態によれば、広い検出領域を有する超音波センサが提供できる。広い視野が得られる。
超音波センサ119においては、指向性DTR(θ)は、{EF(θ)}に比例する。一方、超音波センサ110においては、指向性DTR(θ)は、{EF(θ)}に比例する。超音波センサ110においては、エレメント・ファクタEF(θ)は実質的に1であることが好ましい。これにより、広い指向性が得やすい。たとえば、送信素子15は、広指向性で等方的な超音波を放射できることが好ましい。実施形態において、1回の送信で、高速にデータを取得することが可能である。
超音波センサ110における信号の処理の例について説明する。物体で反射した超音波は、第1素子アレイ11A及び第2素子アレイ12Aに入射する。第1素子アレイ11A及び第2素子アレイ12Aで、受信信号が発生する。
たとえば、第1素子アレイ11Aで発生した受信信号は、第1プリアンプ71aにより増幅された後、第1A/Dコンバータ71bによりデジタル信号に変換され、たとえば、メモリ内に記憶される。変換されたデジタル信号は、第1遅延回路71cにより遅延処理が行われた後に、第1加算回路71dで加算される。遅延時間の設定により定まる偏向角θで到着した超音波の信号が強調される。
たとえば、第2素子アレイ12Aで発生した受信信号は、第2プリアンプ72aにより増幅された後、第2A/Dコンバータ72bによりデジタル信号に変換され、たとえば、メモリ内に記憶される。変換されたデジタル信号は、第2遅延回路72cにより遅延処理が行われた後に、第2加算回路72dで加算される。遅延時間の設定により定まる偏向角θで到着した超音波の信号が強調される。
第1加算回路71dから出力される第1遅延和信号と、第2加算回路72dから出力される第2遅延和信号が、乗算回路76において、乗算される。乗算された信号が、ローパスフィルタ77を通過して、乗算された信号の包絡線が検出される。たとえば、包絡線も基づく輝度信号が生成される。この輝度信号が、偏向角θの方向の走査線として、画面上に描画される。偏向角θを変えて同じ過程を繰り返すことにより、複数の走査線が画面上に描画される。これにより、物体の像が描画される。
偏向角θを変えての繰り返し処理は、たとえば、メモリに記憶されている受信信号を用いて、デジタル信号処理系の内部で行われる。このため、全体像を描画するのに必要な送信回数は、1回で良い。これにより、高速にデータを取得することができる。
このように、処理部70は、第1動作を実施可である。処理部70は、第1動作において、第1信号に基づく信号と、第2信号に基づく信号と、の乗算結果に応じた第1動作信号(たとえば、出力信号SigO)を出力可能である。たとえば、処理部70は、第1信号の遅延和算演結果と、第2信号の遅延和算演算結果と、を乗算する。処理部70は、乗算した結果に応じた信号を出力信号SigOとして出力可能である。
実施形態においては、たとえば、1回の送信で全ての素子での受信信号を取得することができる。たとえば、上記の参考例の超音波センサ119においては、送受信の時間が長い。たとえば、参考例の超音波センサ119において、素子アレイから検出領域までの距離をDSとする。音速をc1とする。このとき、1回の送受信に要する時間Δtは2DS/c1である。1画面を形成するために必要な走査線の数Np1とする。1画面の形成に要する時間Tmは、Np1・Δtで得られ、(2Np1・DS)/c1となる。たとえば、距離DSを2mとする。θが±45°以下の領域を5°ステップで1次元セクタの走査をする場合、走査線の数Np1は、19である。超音波の媒体が空気の場合、1画面のデータ取得の時間は、約0.23秒である。さらに2次元走査の場合には、走査線の数Np1は、19であり、361となる。この場合には、1画面のデータ取得の時間は、約4.4秒である。このように、超音波センサ119においては、送受信の時間が長い。
これに対して、実施形態に係る超音波センサ110においては、超音波の反射を第1素子アレイ11A及び第2素子アレイ12Aで受信する。第1素子アレイ11Aで受信された信号が遅延和処理され、第素子アレイ1Aで受信された信号が遅延和処理される。遅延和処理された複数の信号が乗算処理される。乗算処理された結果に基づく信号により、2次元の画像のためのデータが得られる。1回の超音波の送信で、像を形成するためのデータが得られる。これにより、高速に2次元像を取得できる。実施形態によれば、広い検出領域に加えて、高速の検出が可能になる。
上記の遅延和処理において、たとえば、受信した信号が増幅される。増幅された信号が、たとえば、メモリに記憶される。記憶された信号により遅延処理が行われる。第1素子アレイ11Aで受信された信号に関する記憶及び遅延処理は、たとえば、複数の第1A/Dコンバータ71b及び複数の第1遅延回路71cで行われる。第2素子アレイ12Aで受信された信号に関する記憶及び遅延処理は、たとえば、複数の第2A/Dコンバータ72b及び複数の第2遅延回路72cで行われる。
実施形態に係る処理において、処理に用いる素子の数を変更することで、素子アレイの口径を変えることができる。以下、口径と、音場の距離と、の関係の例について、説明する。
素子アレイに近い近距離音場と、素子アレイから遠い遠距離音場と、で、超音波の伝搬の特性が異なる。上述した特性は、たとえば、遠距離音場において成立する。近距離音場では、所望の特性を得ることが困難である。近距離音場と遠距離音場との間の境界と、素子アレイと、の間の距離Zbは、近似的に、
Zb=W/4λ ・・・(7)
で表される。
Wは、素子アレイの口径である。後述するように、実施形態において、素子アレイの口径Wを実質的に変化させても良い。たとえば、受信に用いる素子の数を変えることで、素子アレイの口径Wを変えることができる。これにより、素子アレイからの距離Zbを変えることができる。距離Zbを変えることで、より広い範囲の対象を検出できる。
たとえば、実施形態に係る1つの例において、1回の送信で全ての素子での受信信号を取得する。そして、全ての素子での受信信号の一部を使う処理を行うことで、素子アレイの口径Wを小さくできる。これにより、近い物体を検出できる。全ての素子での受信信号を使う処理を行うことで、素子アレイの口径Wを大きくできる。これにより、近い物体を検出できる。このような検出の例については、後述する。
以下、グレーティングローブGLの影響を抑制の例について説明する。
既に説明したように、実施形態に係る超音波センサ110では、たとえば、以下の式(1)及び式(2)が満たされる。
R2/pR1=(NR2+j)/NR2 ・・・(1)
j≠n・NR2/m ・・・(2)
この場合に、高次のグレーティングローブGLの影響を抑制できる。
以下、この特性について、説明する。
素子数N及びピッチpを有する素子アレイのアレイ・ファクタAFは、
AF(θ)=sin[(N・π・p)/λ(sinθ-sinθ)]・・・(8)
で与えられる。
m次(mは整数)のグレーティングローブGLが生じる角度θは、
θ=sin-1(sinθ+mλ・p) ・・・(9)
m=±1、±2、±3、・・・
で与えられる。
n次の「Null」が生じる角度θは、
θn=sin-1{sinθ+(n/N)・λ/p}・・・(10)
n=±1、±2、±3、・・・
n≠±N、±2N、±3N・・・
で与えられる。
上記の式(9)及び式(10)から以下が導出できる。
以下の第1条件のときに、第1素子アレイ11Aの1次のグレーティングローブGLの角度θと、第2素子アレイ12Aの「Null」の角度θと、が互いに一致する。第1条件は、pR2/pR1=1、2、3、・・・であり、かつ、n=±NR2(pR2/pR1)が整数である。
以下の第2条件のときに、第1素子アレイ11Aの2次のグレーティングローブGLの角度θと、第2素子アレイ12Aの「Null」の角度θと、が互いに一致する。第2条件は、pR2/pR1=1/2、2/2、3/2、・・・であり、かつ、n=±NR2(2pR2/pR1)が整数である。
第3条件のときに、第1素子アレイ11Aの3次のグレーティングローブGLの角度θと、第2素子アレイ12Aの「Null」の角度θと、が互いに一致する。第3条件は、pR2/pR1=1/3、2/3、3/3、・・・であり、かつ、n=±NR2(3pR2/pR1)が整数である。
上記の第1~第3条件を同時に満足するときに、第1素子アレイ11Aの1次~3次のグレーティングローブGLを、第2素子アレイ12Aの「Null」により、同時に抑制できる。たとえば、図3(a)~図3(c)に示した例では、pR2/pR1=5/4であり、かつ、NR2=8であり、上記の第1~第3条件を満たしている。
たとえば、k次(k≧2)次までの高次のグレーティングローブGLを同時に抑制する条件は、j=1、2、...、NR2-1としたとき、
R2/pR1=(NR2+j)/NR2
j≠n・NR2/m
となる。mは、1以上k以下の整数である。nは、1以上m-1以下の整数である。実用的には、6次までの高次のグレーティングローブGLを同時に抑制すれば良い。従って、kは、2以上6以下の整数として良い。
これらの式は、既に説明した式(1)及び式(2)に対応する。このときに、第1素子アレイ11Aの1次~k次までの高次のグレーティングローブGLを、第2素子アレイ12Aの「Null」により、同時に抑制することができる。これにより、広い範囲の偏向角θにおいて、適切な検出を行うことができる。広い検出領域を有する超音波センサを提供することができる。
図2(a)~図2(c)に例示した超音波センサ119においては、kは1であり、上記の式(1)及び式(2)は、満たされない。
実施形態において、偏向角θは、たとえば、-45°以上+45°以下である。第1素子アレイ11Aの口径WR1は、(NR1-1)・pR1である。第2素子アレイ12Aの口径WR2は、(NR2-1)・pR2である。実用的に、口径WR1は、口径WR2に近いことが好ましい。これにより、超音波センサがコンパクトになる。実用的に、数NR1は16以下であり、数NR2は16以下であることが好ましい。過度に数が多いと、超音波センサが大きくなり、回路構成が複雑になる。そして、pR1/λは、1以上4以下であることが好ましい。pR2/PR1は、1を超え2未満であることが好ましい。実用的なサイズの超音波センサが得やすくなる。
このような実用的な条件において、高次のグレーティングローブGLが抑制できる条件の例について説明する。
図4は、超音波センサの特性を例示する図である。
図4は、数NR2が3~16のときのそれぞれにおける、高次のグレーティングローブGLが抑制できる数(NR2+j)を例示している。図4において、「1.≦pR1/λ<1.8」は、1次及び2次のグレーティングローブGLの抑制に対応する。「1.8≦pR1/λ<2.4」は、1次~3次のグレーティングローブGLの抑制に対応する。「2.4≦pR1/λ<2.9」は、1次~4次のグレーティングローブGLの抑制に対応する。「2.9≦pR1/λ<3.5」は、1次~5次のグレーティングローブGLの抑制に対応する。「3.5≦pR1/λ<4.1」は、1次~6次のグレーティングローブGLの抑制に対応する。実用的には、1次~6次のグレーティングローブGLを抑制すると良いと考えられる。図4には、数(NR2+j)に関して、グレーティングローブGLの抑制の効果が高い、上位3つの値が記載されている。1つの条件において、左側から右側に、グレーティングローブGLの抑制効果が高い順で値が示されている。左側の値における抑制効果は、右側の抑制効果よりも高い。
図4に示すように、たとえば、数NR2が3のとき、数(NR2+j)は、4または5が良い。たとえば、数NR2が7のとき、数(NR2+j)は、10または9または8が良い。この場合に、1次~6次のグレーティングローブGLが抑制できる。たとえば、数NR2が16のとき、数(NR2+j)は、22または18または23が良い。この場合に、1次~6次のグレーティングローブGLが抑制できる。
図5及び図6は、超音波センサの特性を例示する図である。
図5は、数NR2が3~11のときのそれぞれにおける、高次のグレーティングローブGLが抑制できる数(NR2+j)を例示している。図6は、数NR2が12~16のときのそれぞれにおける、高次のグレーティングローブGLが抑制できる数(NR2+j)を例示している。図5及び図6において、数(NR2+j)に関して、グレーティングローブGLの抑制の効果が高い、上位5つの値が記載されている。1つの条件において、左側から右側に、グレーティングローブGLの抑制効果が高い順で値が示されている。
図6に示すように、たとえば、数NR2が16のとき、数(NR2+j)は、22または18または23または30または26が良い。この場合に、1次~6次のグレーティングローブGLが抑制できる。
実施形態に係る超音波センサ110は、たとえば、フェーズド・アレイである。フェーズド・アレイおいて、たとえば、複数の送信素子に供給される送信電圧に、異なる遅延が与えられる。遅延時間を制御することで、素子アレイから送出される超音波ビームの向きを電子的に制御することができる。受信時には、複数の受信素子で受信された受信電圧に異なる遅延を与えて加算する。この遅延時間を制御することで、特定の方向から素子アレイに到達する超音波を強調することができる。
フェーズド・アレイにおいて、素子ピッチをpとし、超音波の波長をλとする。一般的なフェーズド・アレイにおいては、グレーティングローブGLの発生を抑制するために、p≦λ/2とされる。一方、素子アレイの口径Wを大きくすることで、高い分解能が得られる。このため、ピッチpを小さく維持する制約があるため、高い分解能を得るためには、複数の素子の数が増える。
これに対して、上記のように、実施形態においては、グレーティングローブGLの影響が抑制される。実施形態においては、たとえば、素子ピッチpをλ/2よりも大きくてもグレーティングローブGLの影響が抑制できる。このため、素子の数が小さくでも口径Wを大きくできる。これにより、高い分解能が得やすい。
たとえば、実施形態において、第1ピッチpR1は、第1超音波の波長の1/2よりも大きい。たとえば、第2ピッチpR2は、第1超音波の波長の1/2よりも大きい。大きいピッチが採用できることで、少ない数の素子で大きな口径Wが得られる。高い分解能が得やすい。
実施形態において、数NR2及び数(NR2+j)は、図5及びに例示した組み合わせのいずれかを含んでも良い。
(第2実施形態)
第2実施形態においては、数NR2及び数(NR2+j)は、公約数α(αは2以上の整数)を有する。数NR2は、公約数αとβとの積である。既に説明したように、上記の第1動作においては、数NR2個の第2素子12から得られる信号に基づく処理が行われる。第2実施形態においては、別の動作が行われる。別の動作においては、処理部70は、複数の第1素子11から得られ、超音波の反射波に応じた信号と、複数の第2素子12に含まれるβ個の第2素子12から得られ、反射波に応じた信号と、に基づく処理を実施可能である。
図7(a)及び図7(b)は、第2実施形態に係る超音波センサの特性を例示する模式図である。
図7(a)及び図7(b)に示す第2実施形態に係る超音波センサ120は、図1に関して説明した超音波センサ110と同様の構成を有して良い。超音波センサ120においては、用いる第2素子12の数を変えて、動作が行われる。図7(a)は、第1動作OP1に対応する。図7(b)は、別の動作OPXに対応する。
図7(a)に示すように、第2素子アレイ12Aの出力端のZ軸方向の位置を基準位置Z0とする。たとえば、第2素子アレイ12Aを送信に用いた場合においては、基準位置Z0に近い近距離音場80Nでは、超音波80Wは平面波状に伝搬する。基準位置Z0から遠い遠距離音場80Fでは、超音波80Wは球面波状に伝搬する。近距離音場80Nと遠距離音場80Fとの間の境界Z1と、基準位置Z0と、の間の距離をZbとする。距離Zbは、既に説明した、
Zb=W/4λ
で与えられる。「W」は第2素子アレイ12Aの口径である(図7(a)参照)。以上の遠距離音場と近距離音場との違いは、受信においても成立する。
第1実施形態に関して説明した特性は、たとえば、遠距離音場80Fにおいて成立する。近距離音場80Nでは、所望の特性を得ることが困難である。たとえば、第2素子アレイ12Aの口径Wが大きい場合、距離Zbが長くなり、超音波センサ120から近い領域での検出が困難になる。
このとき、図7(b)に示すように、別の動作OPXでは、第2素子アレイ12Aに含まれる一部の第2素子12Pにより、反射波を検出する。この場合、第2素子アレイ12Aの口径は、口径Wから口径Wαに縮小する。これにより、動作OPXにおいては、距離Zbが第1動作OP1よりも短くなる。超音波センサ120から近い領域での検出が容易になる。検出範囲が拡大する。
たとえば、第1動作OP1及び動作OPXにより、近い領域と遠い領域とを検出できる。近い領域と遠い領域との両方をみることができる。
たとえば、図7(a)の第1動作OP1において、数NR2は12であり、pR2/pR1=16/12である。この条件において、グレーティングローブGLが抑制される。この場合、公約数αは2である。図7(b)の動作OPXにおいて、NR2を6とし、pR2/pR1=8/6である。この条件においても、グレーティングローブGLが抑制される。
第2素子アレイ12Aに含まれる12個の第2素子12により、遠い領域を検出することができる。第2素子アレイ12Aに含まれる6個の第2素子12により、近い領域を検出することができる。実施形態によれば、グレーティングローブGLを抑制しつつ、遠い領域と、近い領域と、をみることができる。
複数の第1素子11の数NR1とすると、第1素子アレイ11Aの口径WR1は、(NR1-1)・pR1で与えられる。一方、第2素子アレイ12Aの口径WR2は、(NR2-1)・pR2で与えられる。数NR1は、口径WR1が口径WR2に近くなるように選べば良い。
数NR2及び数(NR2+j)は、複数の公約数αを有しても良い。この場合、口径Wを3以上の多段階で切り替えても良い。
たとえば、近距離音場において、超音波ビームの偏向だけでなく、収束も行う第2参考例が考えられる。この第2参考例において、収束位置を変えた送信が行われる。このため、近い領域と遠い領域とを検出する場合には、送受信の回数が著しく増える。データ取得の時間が長い。
これに対して、実施形態においては、用いる素子の数を変えることで、検出領域を簡単に変えることができる。短い時間で広い範囲を検出できる。
以上の操作は、信号処理の対象とする素子の数を変えることで実行できる。たとえば、1回の送信で、全データを取得できる。この動的な口径の変更と、超音波ビームの収束と、を組み合わせて実施しても良い。これにより、たとえば、近距離における分解能をさらに向上できる。
図4に示すように、数NR2及び数(NR2+j)が、公約数αを有するいくつかの例は、以下となる。数NR2が6である場合、数(NR2+j)は、8または10である。数NR2が8である場合、数(NR2+j)は、10または14である。数NR2が9である場合、数(NR2+j)は、12または15である。数NR2が10である場合、数(NR2+j)は、12、14または18である。数NR2が12である場合、数(NR2+j)は、14、16、20または22である。数NR2が、14である場合、数(NR2+j)は、16、18または20である。数NR2が16である場合、数(NR2+j)は、18、20、22または28である。
(第3実施形態)
図8は、第3実施形態に係る超音波センサを例示する模式的平面図である。
図8に示すように、第3実施形態に係る超音波センサ130は、複数の第1素子11、及び、複数の第2素子12に加えて、複数の第3素子13及び複数の第4素子14を含む。超音波センサ130は、処理部70をさらに含んでも良い。超音波センサ130におけるこれ以外の構成は、超音波センサ110と同様である。たとえば、処理部70は、図1に関して説明した構成と同様の構成を有して良い。
複数の第3素子13は、第3素子アレイ13Aに含まれる。複数の第4素子14は、第4素子アレイ14Aに含まれる。第3素子アレイ13A及び第4素子アレイ14Aは、素子部10に含まれる。
複数の第3素子13は、第3ピッチpR3で第2方向に並ぶ。この例では、第2方向は、第1方向(たとえば、X軸方向)に沿う。複数の第4素子14は、複数の第4素子14のピッチで並ぶ。複数の第4素子14のピッチの第2方向(この例では、第1方向と同じ)の成分は、第4ピッチpR4である。この例では、複数の第4素子14は、第2ピッチpR4で第1方向(たとえばX軸方向)に沿って並ぶ。この例では、第3ピッチpR3は、第1ピッチpR1と実質的に同じである。この例では、第4ピッチpR4は、第2ピッチpR2と実質的に同じである。
処理部70は、第2動作を行う。第2動作は、複数の第3素子13から得られ、第2超音波の第2反射波に応じた第3信号と、NR4個(NR4は、3以上の整数)の第4素子14から得られ、第2反射波に応じた第4信号と、に基づく処理を含む。mzを1以上kz以下の整数とする。nzを1以上(mz-1)以下の整数とする。jzを1以上(NR4-1)以下の整数とする。実用的に、kzは、2以上6以下の整数である。このとき、数NR4、第3ピッチpR3、及び、第4ピッチpR4は、
R4/pR3=(NR4+jz)/NR4
jz≠nz・NR4/mz
を満たす。
実用的には、pR4/pR3は、(NR4+jz)/NR4の0.97倍以上1.03倍以下である。このときも、jzは、nz・NR4/mzではない。
第3ピッチpR3が第1ピッチpR1と実質的に同じであり、第4ピッチpR4が、第2ピッチpR2と実質的に同じである場合、複数の第3素子13及び複数の第4素子14は、複数の第1素子11及び複数の第2素子12に関する上記の式(1)及び式(2)を満たす。
超音波センサ130において、処理部70は、上記の第1動作OP1を実施可能である。既に説明したように、第1動作OP1において、複数の第1素子11、及び、数NR2個の第2素子12により検出が行われる。第3実施形態における第1動作OP1は、第1実施形態に関して説明した第1動作OP1が適用できる。
第3実施形態において、処理部70は、第2動作をさらに行う。第2動作において、複数の第1素子11、複数の第2素子12、複数の第3素子13及び複数の第4素子14により検出が行われる。
たとえば、処理部70は、第2動作において、複数の第1素子11及び複数の第3素子13により得られた信号と、NR2個の第2素子12及びNR4個の第4素子14により得られた信号と、に基づく処理を行う。
このように、第3実施形態においては、第1素子アレイ11A及び第2素子アレイ12Aによる第1動作OP1と、第1素子アレイ11A、第2素子アレイ12A、第3素子アレイ13A及び第4素子アレイ14Aによる第動作と、を切り替えて実施する。
たとえば、第1素子アレイ11A及び第2素子アレイ12Aは、第1サブアレイ11Sに含まれる。第3素子アレイ13A及び第4素子アレイ14Aは、第2サブアレイ12Sに含まれる。第2サブアレイ12Sは、第1サブアレイ11Sと同様の構成を有する。
たとえば、複数の第3素子13の数は、複数の第1素子11の数NR1と同じである。複数の第4素子14の数は、複数の第2素子12の数NR2と同じである。複数の第1素子11のなかで複数の第3素子13に最も近い第1素子11の第1方向の中心と、複数の第3素子13のなかで複数の第1素子11に最も近い第3素子13の第1方向の中心と、の間の第1方向に沿う距離は、2ΔR1である。2ΔR1は、第1ピッチpR1とは異なる。複数の第2素子12のなかで複数の第4素子14に最も近い第2素子12の第1方向の中心と、複数の第4素子14のなかで複数の第2素子12に最も近い第4素子14の第1方向の中心と、の間の第1方向に沿う距離は、2ΔR2である。2ΔR2は、第2ピッチpR2とは異なる。
第1サブアレイ11S及び第2サブアレイ12Sを同時に動作させた場合、グレーティングローブGLの位置は、サブアレイのグレーティングローブGLの位置と一致し、「Null」の位置は、サブアレイの「Null」の位置を含んでいる。
たとえば、複数のサブアレイのそれぞれにおいて、高次のグレーティングローブGLが抑制されるように設計する。これにより、複数のサブアレイを同時に動作させた場合も、高次のグレーティングローブGLが抑制できる。
たとえば、高次のグレーティングローブGLを抑制できる2つのサブアレイを用い、1つのサブアレイを動作させる第1動作OP1と、2つのサブアレイを同時に動作させる第動作と、を行う。これにより、口径を変更できる。たとえば、近距離の検出のときに第1動作OP1を行う。たとえば、遠距離の検出のときに第2動作を行う。実施形態において、サブアレイの数は、2以上の任意の整数で良い。
超音波センサ130において、たとえば、処理部70は、第1信号(複数の第1素子11から得られる信号)に基づく信号及び第2信号(NR2個の第2素子12から得られる信号)に基づく信号の第1乗算結果と、第3信号(複数の第3素子13から得られる信号)に基づく信号及び前記第4信号(NR4個の第4素子14から得られる信号)に基づく信号の第2乗算結果と、の乗算結果に応じた信号を出力可能である。
(第4実施形態)
図9は、第4実施形態に係る超音波センサを例示する模式的平面図である。
図9に示すように、第4実施形態に係る超音波センサ140は、複数の第1素子11、複数の第2素子12、複数の第3素子13及び複数の第4素子14を含む。超音波センサ140は、処理部70をさられに含んでも良い。複数の第1素子11及び複数の第2素子12には、第1実施形態に関して説明した構成を適用できる。既に説明したように、複数の第1素子11及び複数の第2素子12が並ぶ第1方向は、X軸方向に沿う。
複数の第3素子13は、第3ピッチpR3で第2方向に並ぶ、第2方向は、第1方向と交差する。第2方向と第1方向との間の角度は、たとえば、80度以上100度以下である。第2方向と第1方向との間の角度は、たとえば、88度以上92度以下でも良い。第2方向は、第1方向に対して実質的に垂直でも良い。第2方向は、たとえば、Y軸方向である。
複数の第4素子14は、複数の第4素子14のピッチで並ぶ。複数の第4素子14のピッチの第2方向の成分は、第4ピッチpR4である。この例では、第4素子14は、第2方向に沿って並ぶ。この場合、第4ピッチpR4は、第2方向(たとえば、Y軸方向)に沿う長さである。
処理部は、第2動作を行う。第2動作は、複数の第3素子13から得られ、第2超音波の第2反射波に応じた第3信号と、NR4個(NR4は、3以上の整数)の第4素子14から得られ、第2反射波に応じた第4信号と、に基づく処理を含む。この場合も、mzを1以上kz以下の整数とする。nzを1以上(mz-1)以下の整数とする。jzを1以上(NR4-1)以下の整数とする。実用的に、kzは、2以上6以下の整数である。このときに、NR4、第3ピッチpR3、及び、第4ピッチpR4は、
R4/pR3=(NR4+jz)/NR4
jz≠nz・NR4/mz
を満たす。
実用的に、pR4/pR3は、(NR4+jz)/NR4の0.97倍以上1.03倍以下で良い。この場合も、jzは、nz・NR4/mzではない。
たとえば、第1素子アレイ11A及び第2素子アレイ12Aは、第1サブアレイ11Sに含まれる。第3素子アレイ13A及び第4素子アレイ14Aは、第2サブアレイ12Sに含まれる。たとえば、第1サブアレイ11Sにより、検知の対象に関する第1方向に沿う情報が得られる。第2サブアレイ12Sにより、検知の対象に関する第2方向に沿う情報が得られる。
たとえば、処理部70は、送信素子15から送信された超音波の反射波を第1サブアレイ11Sにより受信した信号が、遅延和処理され、さらに乗算処理される。この処理は、X信号処理サブシステム71eにより行われる。送信素子15から送信された超音波の反射波を第2サブアレイ12Sにより受信した信号が、遅延和処理され、さらに乗算処理される。この処理は、Y信号処理サブシステム72eにより行われる。X信号処理サブシステム71eの出力信号と、Y信号処理サブシステム72eの出力信号と、が、乗算回路76で乗算される。乗算回路76において、たとえば、X軸方向の信号と、Y軸方向の信号とが、乗算される。乗算回路76の出力が、ローパスフィルタ77を通って、出力される。この出力は、X軸方向の遅延と、Y軸方向の遅延と、で決まる方向の距離情報を持つ包絡線信号となる。この結果に基づいて、画像形成を行うことができる。
超音波センサ140においても、第1方向及び第2方向のそれぞれにおいて、グレーティングローブGLの影響を抑制できる。たとえば、第1方向及び第2方向のそれぞれにおいて、広い角度範囲で対象を検出できる。超音波センサ140においては、高速に3次元像を形成することができる。
超音波センサ140において、たとえば、処理部70は、第1信号(複数の第1素子11から得られる信号)に基づく信号及び第2信号(NR2個の第2素子12から得られる信号)に基づく信号の第1乗算結果と、第3信号(複数の第3素子13から得られる信号)に基づく信号及び前記第4信号(NR4個の第4素子14から得られる信号)に基づく信号の第2乗算結果と、の乗算結果に応じた信号を出力可能である。
超音波センサ140において、たとえば、第1素子11の数NR1は、8である。第2素子12の数NR2は、6である。複数の第1素子11の第1ピッチpR1は、1.5λである。複数の第2素子12の第2ピッチpR2は、2λである。素子ピッチの比(pR1/pR2)は4/3である。たとえば、第3素子13の数NR3は、8である。第4素子14の数NR4は、6である。複数の第3素子13の第3ピッチpR3は、1.5λである。複数の第4素子14の第4ピッチpR4は、2λである。素子ピッチの比(pR3/pR4)は4/3である。たとえば、超音波の周波数fは、40kHzである。このとき、超音波の波長は、8.3mmである。
超音波センサ140において、複数の第1素子11の1つは、第1素子アレイ11Aと、第3素子アレイ13Aと、でシェアされている。超音波センサ140において、送信素子15が設けられている。実施形態において、送信素子15が省略され、複数の素子10E(図9参照、第1~第4素子11~14など)のいずれかから超音波が出力されても良い。
たとえば、超音波センサ140は、以下の構成を有しても良い。超音波センサ140は、複数の素子10Eを含む。複数の素子10Eは、第1~第4素子11~14などを含む。超音波センサ140で、第1動作が行われる。第1動作は、第1信号及び第2信号に基づく処理を含む。第1信号は、複数の素子10Eの一部である複数の第1素子11から得られ、第1超音波の第1反射波に応じた信号である。第2信号は、複数の素子10Eの一部であるNR2個(NR2は、3以上の整数)の第2素子12から得られ、第1反射波に応じた信号である。
複数の第1素子11は、第1方向(たとえば、X軸方向)の第1ピッチpR1で第1方向に沿って並ぶ。NR2個の第2素子12は、NR2個の第2素子12のピッチで並ぶ。NR2個の第2素子12のピッチの第1方向の成分は、第2ピッチpR2である。mを1以上k以下の整数とし、nを1以上(m-1)以下の整数とし、jを1以上(NR2-1)以下の整数とする。実用的に、kは、2以上6以下の整数である。pR2/pR1は、(NR2+j)/NR2の0.97倍以上1.03倍以下である。jは、n・NR2/mではない。たとえば、pR2/pR1は、(NR2+j)/NR2である。
たとえば、第2動作が行われる。第2動作は、第3信号及び第4信号に基づく処理を含む。第3信号は、複数の素子10Eの一部である複数の第3素子13から得られ、第1超音波の第2反射波に応じた信号である。第4信号は、複数の素子10Eの一部であるNR4個(NR4は、3以上の整数)の第4素子14から得られ、第2反射波に応じた信号である。
複数の第3素子13は、第2方向(たとえば、Y軸方向)の第3ピッチpR3で第2方向に並ぶ。NR4個の第4素子14は、NR4個の第4素子14のピッチで並ぶ。NR4個の第4素子14のピッチの第2方向(たとえば、Y軸方向)の成分は、第4ピッチpR4である。mzを1以上kz以下の整数とし、nzを1以上(mz-1)以下の整数とし、jzを1以上(NR4-1)以下の整数とする。実用的に、kzは、2以上6以下の整数である。pR4/pR3は、(NR4+jz)/NR4の0.97倍以上1.03倍以下である。jzは、nz・NR4/mzではない。pR4/pR3は、(NR4+jz)/NR4でも良い。第2方向と第1方向との間の角度は、たとえば、80度以上100度以下である。
図10(a)~図10(c)は、超音波センサの特性を例示する模式図である。
図10(a)に示すように、XYZ座標において、角度θ及び角度φが定義される。角度θは、天頂角に対応する。角度φは、方位角に対応する。「n」は、角度θ及び角度φを有する方向の単位ベクトルである。成分uは、単位ベクトルのX軸方向の成分である。成分vは、単位ベクトルのY軸方向の成分である。偏向角θ及び偏向角φは、超音波ビームの偏向角に対応する。
u=sinθcosφ,v=sinθsinφ
=sinθcosφ,v=sinθcosφ
が成立する。
図10(b)は、第1クロスアレイ信号の和信号と、第2クロスアレイ信号の和信号と、を乗算した結果に対応する。第1クロスアレイ信号の和信号は、X軸方向に沿う第1素子アレイ11Aで得られる信号の遅延信号、及び、Y軸方向に沿う第3素子アレイ13Aで得られる信号の遅延信号の和を含む。第2クロスアレイ信号の和信号は、X軸方向に沿う第2素子アレイ12Aで得られる信号の遅延信号、及び、Y軸方向に沿う第4素子アレイ14Aで得られる信号の遅延信号の和を含む。この場合、送受信のアレイ・ファクタAFTRは、(AFR1+AFR3)・(AFR2+AFR4)で表される。
図10(c)は、X軸方向に沿う第1素子アレイ11Aで得られる信号の遅延信号、及び、X軸方向に沿う第2素子アレイ12Aで得られる信号の遅延信号を乗算して得られるX軸方向信号と、Y軸方向に沿う第3素子アレイ13Aで得られる信号の遅延信号、及び、Y軸方向に沿う第4素子アレイ14Aで得られる信号の遅延信号を乗算して得られるY軸方向信号と、を乗算した結果に対応する。この場合、送受信のアレイ・ファクタAFTRは、(AFR1・AFR3)・(AFR2・AFR4)で表される。
規格化された、送受信のアレイ・ファクタAFTRを、規格化アレイ・ファクタAFnとする。図10(b)及び図10(c)の縦軸は、規格化アレイ・ファクタAFnである。図10(b)及び図10(a)において、偏向角θは0度であり、偏向角φは、0度である。
図10(b)に示すように、メインローブMLの他に、グレーティングローブGLが生じる。グレーティングローブGLは、たとえば、X軸方向の特性と、Y軸方向の特性の相互作用により生じると考えられる。図10(c)に示すように、グレーティングローブGLが抑制される。
超音波センサ140においては、たとえば、高次のグレーティングローブGLが抑制できる。これにより、広い視野が得られる。超音波センサ140において、超音波ビームの収束と、可変口径により近距離を容易に視ることができる。1回の送信で超音波ビームを2次元的に偏向することができる。これにより、3次元像を高速で形成できる。
図11は、第4実施形態に係る超音波センサを例示する模式的平面図である。
図11に示すように、第4実施形態に係る超音波センサ141は、複数の第1素子11、複数の第2素子12、複数の第3素子13及び複数の第4素子14を含む。複数の第1素子11、複数の第2素子12、複数の第3素子13及び複数の第4素子14は、複数の素子10Eの一部である。
複数の第1素子11は、第1素子アレイ11Aに含まれる。複数の第2素子12は、第2素子アレイ12Aに含まれる。第1素子アレイ11A及び第2素子アレイ12Aは、第1サブアレイ11Sに含まれる。複数の第3素子13は、第3素子アレイ13Aに含まれる。複数の第4素子14は、第4素子アレイ14Aに含まれる。第3素子アレイ13A及び第4素子アレイ14Aは、第2サブアレイ12Sに含まれる。
超音波センサ141においては、複数の第1サブアレイ11Sと、複数の第2サブアレイ12Sと、が設けられる。超音波センサ141においては、複数の第1サブアレイ11Sの間に、送信素子15が設けられる。複数の第2サブアレイ12Sの間に、送信素子15が設けられる。複数のサブアレイにおいて、同様の特性の信号が得られる。たとえば、より高い精度の、検出が可能になる。
図12は、第4実施形態に係る超音波センサを例示する模式的平面図である。
図12に示すように、第4実施形態に係る超音波センサ142は、複数の第1素子11、複数の第2素子12、複数の第3素子13及び複数の第4素子14を含む。複数の第1素子11、複数の第2素子12、複数の第3素子13及び複数の第4素子14は、複数の素子10Eの一部である。
この例では、複数の素子10Eの1つである素子10Esが、第1素子アレイ11A及び第3素子アレイ13Aでシェアされている。超音波センサ142は、たとえば「T字」型のクロスアレイを含む。超音波センサ142においては、送信素子15の自由度が大きい。これにより、例え、第1~第4素子11~14のピッチを小さくしやすい。
実施形態において、超音波(第1超音波など)は、複数の第1素子11の少なくとも1つ、及び、複数の第2素子12の少なくとも1つの、少なくとも1つから放射されても良い。この場合、送信素子15は省略できる。
図13(a)及び図13(b)は、実施形態に係る超音波センサを例示する模式的断面図である。
図13(a)は、第1素子アレイ11Aに対応する。図13(b)は、第2素子アレイ12Aに対応する。
図13(a)に示すように、複数の第1素子11の1つは、電極11c、電極11d及び中間層11iを含む。中間層11iは、電極11cと電極11dとの間に設けられる。中間層11iは、たとえば、圧電材料などを含む。第1素子11は、支持部31uに支持される。支持部31uは、基体31sに固定される。第1素子11は、基体31sから離れる。電極11c及び電極11dとの間に印加される電圧により、中間層11iを含むダイアフラムがZ軸方向に変形する。これにより、音波が発生する。
図13(b)に示すように、複数の第2素子12の1つは、電極12c、電極12d及び中間層12iを含む。中間層12iは、電極12cと電極12dとの間に設けられる。中間層12iは、たとえば、圧電材料などを含む。第2素子12は、支持部32uに支持される。支持部32uは、基体32sに固定される。第2素子12は、基体32sから離れる。第2素子12に音波が入射すると、中間層12iを含むダイアフラムがZ軸方向に変形する。この変形に基づいて、電極12c及び電極12dとの間に電気的な信号が生じる。この信号が検出信号に対応する。
図14は、実施形態に係る超音波センサの使用例を示す模式図である。
図14に示すように、実施形態に係る超音波センサ(たとえば、超音波センサ110)は、たとえば、自立移動ロボット531に設けられても良い。たとえば、自立移動ロボット531の進路上にある障害物530が、超音波センサ110により検出される。実施形態においては、大きな偏向角θでの検出が可能である。これにより、広い範囲で障害物530の距離及び方向を検知できる。自立移動ロボット531は、容易に障害物を回避して進むことができる。
図15は、実施形態に係る超音波センサの使用例を示す模式図である。
実施形態に係る超音波センサ(たとえば、超音波センサ110)は、ロボット540が保持する対象物541を検知する。超音波センサ110は、対象物541の位置、高さ、及び形状などを検出する。対象物541は、光透過性でも良い。実施形態においては、広い検出領域を検出できる。検出は高速である。ロボット540は、効率的に対象物541を保持できる。
実施形態において、音響媒体は、たとえば、空気である。実施形態において、音響媒体は、たとえば、任意の気体、または、任意の液体、または、任意の固体でも良い。
実施形態に係る超音波センサは、たとえば、周囲の障害物の検知に用いられる。超音波センサは、たとえば、物体の形状の認識に用いられる。超音波を用いた超音波センサにおいては、透明な物体を検出できる。使用の制限が少なく、低コストである。
実施形態は、以下の構成(例えば、技術案)を含む。
(構成1)
複数の第1素子と、
複数の第2素子と、
を備え、
前記複数の第1素子から得られ、第1超音波の第1反射波に応じた第1信号と、前記複数の第2素子に含まれるNR2個(NR2は、3以上の整数)の前記第2素子から得られ、前記第1反射波に応じた第2信号と、に基づく処理を含む第1動作が行われ、
前記複数の第1素子は、第1方向の第1ピッチpR1で前記第1方向に沿って並び、
前記NR2個の第2素子は、前記複数の第2素子のピッチで並び、前記複数の第2素子の前記ピッチの前記第1方向の成分は、第2ピッチpR2であり、
mを1以上k以下の整数とし、nを1以上(m-1)以下の整数とし、jを1以上(NR2-1)以下の整数とし、kを2以上6以下の整数としたときに、pR2/pR1は、(NR2+j)/NR2の0.97倍以上1.03倍以下であり、前記jは、n・NR2/mではない、超音波センサ。
(構成2)
複数の第1素子と、
複数の第2素子と、
を備え、
前記複数の第1素子から得られ、第1超音波の第1反射波に応じた第1信号と、前記複数の第2素子に含まれるNR2個(NR2は、3以上の整数)の前記第2素子から得られ、前記第1反射波に応じた第2信号と、に基づく処理を含む第1動作が行われ、
前記複数の第1素子は、第1方向の第1ピッチpR1で前記第1方向に沿って並び、
前記NR2個の第2素子は、前記複数の第2素子のピッチで並び、前記複数の第2素子の前記ピッチの前記第1方向の成分は、第2ピッチpR2であり、
mを1以上k以下の整数とし、
nを1以上(m-1)以下の整数とし、
jを1以上(NR2-1)以下の整数とし、
kを2以上6以下の整数としたときに、
前記N R2 、前記第1ピッチpR1、及び、前記第2ピッチpR2は、
R2/pR1=(NR2+j)/NR2 ・・・(1)
j≠n・NR2/m ・・・(2)
を満たす、超音波センサ。
(構成3)
送信素子をさらに備え、
前記第1超音波は、前記送信素子から放射される、構成1または2に記載の超音波センサ。
(構成4)
前記第1超音波は、前記複数の第1素子の少なくとも1つ、及び、前記複数の第2素子の少なくとも1つの、少なくとも1つから放射する、構成1または2に記載の超音波センサ。
(構成5)
前記第1動作を実施可能な処理部をさらに備え、
前記処理部は、前記第1動作において、前記第1信号に基づく信号と、前記第2信号に基づく信号と、の乗算結果に応じた第1動作信号を出力可能である、構成1~4のいずれか1つに記載の超音波センサ。
(構成6)
前記処理部は、前記第1信号の遅延和算演結果と、前記第2信号の遅延和算演算結果と、を乗算する、構成5記載の超音波センサ。
(構成7)
前記NR2及び前記(NR2+j)は、公約数α(αは2以上の整数)を有し、
前記NR2は、前記公約数αとβとの積であり、
前記処理部は、別の動作をさらに実施可能であり、
前記処理部は、前記複数の第1素子から得られ、別の超音波の別の反射波に応じた信号と、前記複数の第2素子に含まれるβ個の前記第2素子から得られ、前記別の反射波に応じた信号と、に基づく処理を実施可能である、構成記載の超音波センサ。
(構成8)
前記複数の第2素子は、前記第1方向に沿って並ぶ、構成1~7のいずれか1つに記載の超音波センサ。
(構成9)
複数の第3素子と、
複数の第4素子と、
をさらに備え、
前記複数の第3素子は、第3ピッチpR3で第2方向に並び、
前記複数の第4素子は、前記複数の第4素子のピッチで並び、前記複数の第4素子の前記ピッチの前記第2方向の成分は、第4ピッチpR4であり、
前記処理部は、第2動作をさらに行い、
前記第2動作は、前記複数の第3素子から得られ、第2超音波の第2反射波に応じた第3信号と、NR4個(NR4は、3以上の整数)の前記第4素子から得られ、前記第2反射波に応じた第4信号と、に基づく処理を含み、
mzを1以上kz以下の整数とし、
nzを1以上(mz-1)以下の整数とし、
jzを1以上(NR4-1)以下の整数とし、
kzを2以上6以下の整数としたときに、
前記NR4、前記第3ピッチpR3、及び、前記第4ピッチpR4は、
R4/pR3=(NR4+jz)/NR4
jz≠nz・NR4/mz
を満たす、構成1~4のいずれか1つに記載の超音波センサ。
(構成10)
前記第2方向は、前記第1方向に沿う、構成9記載の超音波センサ。
(構成11)
前記第2方向と前記第1方向との間の角度は、80度以上100度以下である、構成9記載の超音波センサ。
(構成12)
前記処理部は、前記第1信号に基づく信号及び前記第2信号に基づく信号の第1乗算結果と、前記第3信号に基づく信号及び前記第4信号に基づく信号の第2乗算結果と、の乗算結果に応じた信号を出力可能である、構成9~11のいずれか1つに記載の超音波センサ。
(構成13)
複数の素子を備え、
前記複数の素子の一部である複数の第1素子から得られ、第1超音波の第1反射波に応じた第1信号と、前記複数の素子の一部であるNR2個(NR2は、3以上の整数)の第2素子から得られ、前記第1反射波に応じた第2信号と、に基づく処理を含む第1動作が行われ、
前記複数の第1素子は、第1方向の第1ピッチpR1で前記第1方向に沿って並び、
前記NR2個の第2素子は、前記NR2個の第2素子のピッチで並び、前記NR2個の第2素子の前記ピッチの前記第1方向の成分は、第2ピッチpR2であり、
mを1以上k以下の整数とし、nを1以上(m-1)以下の整数とし、jを1以上(NR2-1)以下の整数とし、kを2以上6以下の整数としたときに、pR2/pR1は、(NR2+j)/NR2の0.97倍以上1.03倍以下であり、前記jは、n・NR2/mではない、超音波センサ。
(構成14)
前記複数の素子の一部である複数の第3素子から得られ、前記第1超音波の第2反射波に応じた第3信号と、前記複数の素子の一部であるNR4個(NR4は、3以上の整数)の第4素子から得られ、前記第2反射波に応じた第4信号と、に基づく処理を含む第2動作がさらに行われ、
前記複数の第3素子は、第2方向の第3ピッチpR3で前記第2方向に並び、
前記NR4個の第4素子は、前記NR4個の第4素子のピッチで並び、前記NR4個の第4素子の前記ピッチの前記第2方向の成分は、第4ピッチpR4であり、
mzを1以上kz以下の整数とし、nzを1以上(mz-1)以下の整数とし、jzを1以上(NR4-1)以下の整数とし、kzを2以上6以下の整数としたときに、pR4/pR3は、(NR4+jz)/NR4の0.97倍以上1.03倍以下であり、前記jzは、nz・NR4/mzではない、構成13記載の超音波センサ。
(構成15)
前記第2方向と前記第1方向との間の角度は、80度以上100度以下である、構成14記載の超音波センサ。
(構成16)
処理部をさらに備え、
前記処理部は、前記第1信号に基づく信号及び前記第2信号に基づく信号の第1乗算結果と、前記第3信号に基づく信号及び前記第4信号に基づく信号の第2乗算結果と、の乗算結果に応じた信号を出力可能である、構成14または15に記載の超音波センサ。
(構成17)
前記第2ピッチpR2は、前記第1超音波の波長の1/2よりも大きい、構成1~16のいずれか1つに記載の超音波センサ。
(構成18)
前記NR2は、6であり、前記(NR2+j)は、8または10である、構成1~17のいずれか1つに記載の超音波センサ。
(構成19)
前記NR2は、8であり、前記(NR2+j)は、10または14である、構成1~17のいずれか1つに記載の超音波センサ。
(構成20)
前記NR2は、9であり、前記(NR2+j)は、12または15である、構成1~17のいずれか1つに記載の超音波センサ。
(構成21)
前記NR2は、10であり、前記(NR2+j)は、12、14または18である、構成1~17のいずれか1つに記載の超音波センサ。
(構成22)
前記NR2は、12であり、前記(NR2+j)は、14、16、20または22である、構成1~17のいずれか1つに記載の超音波センサ。
(構成23)
前記NR2は、14であり、前記(NR2+j)は、16、18または20である、構成1~17のいずれか1つに記載の超音波センサ。
(構成24)
前記NR2は、16であり、前記(NR2+j)は、18、20、22または28である、構成1~17のいずれか1つに記載の超音波センサ。
実施形態によれば、広い検出領域を有する超音波センサが提供できる。
本願明細書において、「垂直」及び「平行」は、厳密な垂直及び厳密な平行だけではなく、たとえば製造工程におけるばらつきなどを含むものであり、実質的に垂直及び実質的に平行であれば良い。
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。たとえば、超音波センサに含まれる素子及び処理部などの各要素の具体的な構成に関しては、当業者が公知の範囲から適宜選択することにより本発明を同様に実施し、同様の効果を得ることができる限り、本発明の範囲に包含される。
また、各具体例のいずれか2つ以上の要素を技術的に可能な範囲で組み合わせたものも、本発明の要旨を包含する限り本発明の範囲に含まれる。
その他、本発明の実施の形態として上述した超音波センサを基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての超音波センサも、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。
その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10…素子部、 10E、10Es…素子、 11~14…第1~第4素子、 11A~14A…第1~第4素子アレイ、 11S、12S…第1、第2サブアレイ、 11c、11d、12c、12d…電極、 11i、12i…中間層、 12P…第2素子、 15…送信素子、 31s、32s…基体、 31u、32u…支持部、 70…処理部、 71a、72a…第1、第2プリアンプ、 71b、72b…第1、第2A/Dコンバータ、 71c、72c…第1、第2遅延回路、 71d、72d…第1、第2加算回路、 71e…X軸方向信号処理サブシステム、 72e…Y軸方向信号処理サブシステム、 75a…信号源、 75b…駆動アンプ、 76…乗算回路、 77…ローパスフィルタ、 80F…遠距離音場、 80N…近距離音場、 80W…超音波、 θ、θ…角度、 θ、φ…偏向角、 110、119、120、130、140~142…超音波センサ、 530…障害物、 531…自立移動ロボット、 540…ロボット、 541…対象物、 AF…アレイ・ファクタ、 AF、AF、AF、AF、AFTR…アレイ・ファクタ、 DTR2…指向性、 DS…距離、 EFTR…素子ファクタ、 GL…グレーティングローブ、 ML…メインローブ、 OP1…第1動作、 OPX…動作、 SigO…出力信号、 W、Wα…口径、 Z0…基準位置、 Z1…境界、 Zb…距離、 dm…径、 pR1~pR4…第1~第4ピッチ

Claims (12)

  1. 複数の第1素子と、
    複数の第2素子と、
    を備え、
    前記複数の第1素子から得られ、第1超音波の第1反射波に応じた第1信号と、前記複数の第2素子に含まれるNR2個(NR2は、3以上の整数)の前記第2素子から得られ、前記第1反射波に応じた第2信号と、に基づく処理を含む第1動作が行われ、
    前記複数の第1素子は、第1方向の第1ピッチpR1で前記第1方向に沿って並び、
    前記NR2個の第2素子は、前記複数の第2素子のピッチで並び、前記複数の第2素子の前記ピッチの前記第1方向の成分は、第2ピッチpR2であり、
    mを1以上k以下の整数とし、nを1以上(m-1)以下の整数とし、jを1以上(NR2-1)以下の整数とし、kを2以上6以下の整数としたときに、pR2/pR1は、(NR2+j)/NR2の0.97倍以上1.03倍以下であり、前記jは、n・NR2/mではない、超音波センサ。
  2. 複数の第1素子と、
    複数の第2素子と、
    を備え、
    前記複数の第1素子から得られ、第1超音波の第1反射波に応じた第1信号と、前記複数の第2素子に含まれるNR2個(NR2は、3以上の整数)の前記第2素子から得られ、前記第1反射波に応じた第2信号と、に基づく処理を含む第1動作が行われ、
    前記複数の第1素子は、第1方向の第1ピッチpR1で前記第1方向に沿って並び、
    前記NR2個の第2素子は、前記複数の第2素子のピッチで並び、前記複数の第2素子の前記ピッチの前記第1方向の成分は、第2ピッチpR2であり、
    mを1以上k以下の整数とし、
    nを1以上(m-1)以下の整数とし、
    jを1以上(NR2-1)以下の整数とし、
    kを2以上6以下の整数としたときに、
    前記N R2 、前記第1ピッチpR1、及び、前記第2ピッチpR2は、
    R2/pR1=(NR2+j)/NR2 ・・・(1)
    j≠n・NR2/m ・・・(2)
    を満たす、超音波センサ。
  3. 送信素子をさらに備え、
    前記第1超音波は、前記送信素子から放射される、請求項1または2に記載の超音波センサ。
  4. 前記第1超音波は、前記複数の第1素子の少なくとも1つ、及び、前記複数の第2素子の少なくとも1つの、少なくとも1つから放射する、請求項1または2に記載の超音波センサ。
  5. 前記第1動作を実施可能な処理部をさらに備え、
    前記処理部は、前記第1動作において、前記第1信号に基づく信号と、前記第2信号に基づく信号と、の乗算結果に応じた第1動作信号を出力可能である、請求項1~4のいずれか1つに記載の超音波センサ。
  6. 前記処理部は、前記第1信号の遅延和算演結果と、前記第2信号の遅延和算演算結果と、を乗算する、請求項5記載の超音波センサ。
  7. 前記NR2及び前記(NR2+j)は、公約数α(αは2以上の整数)を有し、
    前記NR2は、前記公約数αとβとの積であり、
    前記処理部は、別の動作をさらに実施可能であり、
    前記処理部は、前記複数の第1素子から得られ、別の超音波の別の反射波に応じた信号と、前記複数の第2素子に含まれるβ個の前記第2素子から得られ、前記別の反射波に応じた信号と、に基づく処理を実施可能である、請求項記載の超音波センサ。
  8. 複数の第3素子と、
    複数の第4素子と、
    をさらに備え、
    前記複数の第3素子は、第3ピッチpR3で第2方向に並び、
    前記複数の第4素子は、前記複数の第4素子のピッチで並び、前記複数の第4素子の前記ピッチの前記第2方向の成分は、第4ピッチpR4であり、
    前記処理部は、第2動作をさらに行い、
    前記第2動作は、前記複数の第3素子から得られ、第2超音波の第2反射波に応じた第3信号と、NR4個(NR4は、3以上の整数)の前記第4素子から得られ、前記第2反射波に応じた第4信号と、に基づく処理を含み、
    mzを1以上kz以下の整数とし、
    nzを1以上(mz-1)以下の整数とし、
    jzを1以上(NR4-1)以下の整数とし、
    kzを2以上6以下の整数としたときに、
    前記NR4、前記第3ピッチpR3、及び、前記第4ピッチpR4は、
    R4/pR3=(NR4+jz)/NR4
    jz≠nz・NR4/mz
    を満たす、請求項1~4のいずれか1つ記載の超音波センサ。
  9. 前記処理部は、前記第1信号に基づく信号及び前記第2信号に基づく信号の第1乗算結果と、前記第3信号に基づく信号及び前記第4信号に基づく信号の第2乗算結果と、の乗算結果に応じた信号を出力可能である、請求項8記載の超音波センサ。
  10. 複数の素子を備え、
    前記複数の素子の一部である複数の第1素子から得られ、第1超音波の第1反射波に応じた第1信号と、前記複数の素子の一部であるNR2個(NR2は、3以上の整数)の第2素子から得られ、前記第1反射波に応じた第2信号と、に基づく処理を含む第1動作が行われ、
    前記複数の第1素子は、第1方向の第1ピッチpR1で前記第1方向に沿って並び、
    前記NR2個の第2素子は、前記NR2個の第2素子のピッチで並び、前記NR2個の第2素子の前記ピッチの前記第1方向の成分は、第2ピッチpR2であり、
    mを1以上k以下の整数とし、nを1以上(m-1)以下の整数とし、jを1以上(NR2-1)以下の整数とし、kを2以上6以下の整数としたときに、pR2/pR1は、(NR2+j)/NR2の0.97倍以上1.03倍以下であり、前記jは、n・NR2/mではない、超音波センサ。
  11. 前記複数の素子の一部である複数の第3素子から得られ、前記第1超音波の第2反射波に応じた第3信号と、前記複数の素子の一部であるNR4個(NR4は、3以上の整数)の第4素子から得られ、前記第2反射波に応じた第4信号と、に基づく処理を含む第2動作がさらに行われ、
    前記複数の第3素子は、第2方向の第3ピッチpR3で前記第2方向に並び、
    前記NR4個の第4素子は、前記NR4個の第4素子のピッチで並び、前記NR4個の第4素子の前記ピッチの前記第2方向の成分は、第4ピッチpR4であり、
    mzを1以上kz以下の整数とし、nzを1以上(mz-1)以下の整数とし、jzを1以上(NR4-1)以下の整数とし、kzを2以上6以下の整数としたときに、pR4/pR3は、(NR4+jz)/NR4の0.97倍以上1.03倍以下であり、前記jzは、nz・NR4/mzではない、請求項10記載の超音波センサ。
  12. 処理部をさらに備え、
    前記処理部は、前記第1信号に基づく信号及び前記第2信号に基づく信号の第1乗算結果と、前記第3信号に基づく信号及び前記第4信号に基づく信号の第2乗算結果と、の乗算結果に応じた信号を出力可能である、請求項11記載の超音波センサ。
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