JP7131754B2 - 締結ナット及び流体制御弁 - Google Patents

締結ナット及び流体制御弁 Download PDF

Info

Publication number
JP7131754B2
JP7131754B2 JP2018201821A JP2018201821A JP7131754B2 JP 7131754 B2 JP7131754 B2 JP 7131754B2 JP 2018201821 A JP2018201821 A JP 2018201821A JP 2018201821 A JP2018201821 A JP 2018201821A JP 7131754 B2 JP7131754 B2 JP 7131754B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
torque
inner cylinder
outer cylinder
cylinder
peripheral surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018201821A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020067167A (ja
Inventor
雄太 茂木
努 篠原
隆博 松田
修宏 橋本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujikin Inc
Original Assignee
Fujikin Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujikin Inc filed Critical Fujikin Inc
Priority to JP2018201821A priority Critical patent/JP7131754B2/ja
Publication of JP2020067167A publication Critical patent/JP2020067167A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7131754B2 publication Critical patent/JP7131754B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Valve Housings (AREA)

Description

本発明は、締結ナット及び流体制御弁に関する。
従来、半導体製造装置では複数種の処理ガスが使用されるため、各種流体用配管が配設されている。配管は、各種装置又は機器と連結され、あるいは配管同士が連結されている。配管同士の連結には、例えば特許文献1にみられるような管継手が用いられている。
この種の管継手では、シール部材が挟持されるが、シール部材は適切に圧縮されないと、流体が漏れたり、押し潰されて破損したりすることがある。そこで、締結ナットを締め付ける際に、締付けトルクを管理することが重要になっている。
また、締結ナットは、配管の接続だけではなく、例えば、流体用バルブの操作手段と弁体弁ハウジングと連結する用途など、種々な分野で締結手段又は固着手段として利用されている。
締結ナットの締付けトルクを管理するために、シグナル式や直読式などのトルクレンチが使用されているが、作業者が勢いよく力を掛けるなどすると、正確なトルク値とはならないことがある。また、締結ナットのサイズごとに、トルクレンチを準備する必要あり、経済的でない。
他の手段として、特許文献2にみられるように、締結ナットにマークを設けるようなものが知られているが、正確にトルクを管理することは困難である。また、特許文献3にみられるように、所定値以上のトルクが作用すると、締結ナットの一部が切断・分離されるようなものも知られているが、再使用は不可能である。
特開平11-006585号公報 実開昭56-076781号公報 特開2018-054019号公報
このように、締結ナットの締付けトルクを管理する必要性が高いものの、作業者の締め付け方に依存せず、トルク管理の再現性が高く、再利用可能な締結ナットは、実現されていない。
そこで、本発明は以上の課題に鑑みてなされたものであり、トルクリミッタ機構を内蔵する再利用可能な締結ナット及び流体制御弁を提供することを目的とする。
(1)本発明に係る1つの態様は、締結ナットであって、多角形状の外周面を有する外筒と、雌ネジ部を有する内筒と、前記外筒から前記内筒へ所定値以上のナット締付けトルクを伝達しないトルクリミッタ機構と、を備え、前記トルクリミッタ機構は、前記外筒と前記内筒との間に配置されたスリップリングと、前記スリップリングを付勢する弾性部材と、を含み、前記外筒又は前記内筒は、係合部を有し、前記スリップリングは、軸方向の端部に、前記係合部に係合又は離脱可能な被係合部が形成されており、前記所定値以上のナット締付けトルクが作用した場合、前記スリップリングは、前記外筒又は前記内筒に対して軸方向に摺動し、前記係合部及び前記被係合部の係合が解除されるものである。
(2)上記(1)の態様において、前記外筒又は前記内筒は、前記係合部が形成された第2リングを有してもよい。
(3)上記(1)又は(2)の態様において、前記係合部及び前記被係合部は、テーパ状の歯部で形成されてもよい。
(4)上記(1)から(3)までのいずれか1つの態様において、前記弾性部材は、付勢力が前記スリップリングの自重よりも大きくてもよい。
(5)本発明に係る別の1つの態様は、締結ナットであって、多角形状の外周面を有する外筒と、雌ネジ部を有する内筒と、前記外筒から前記内筒へ所定値以上のナット締付けトルクを伝達しないトルクリミッタ機構と、を備え、前記トルクリミッタ機構は、前記外筒と前記内筒との間に配置されたスリップリングを、含み、前記外筒又は前記内筒は、トルク伝達部が形成され、前記スリップリングは、前記トルク伝達部に接触するトルク被伝達部が形成されており、前記所定値以上のナット締付けトルクが作用した場合、前記スリップリングは、前記外筒又は前記内筒に対して、相対的に回転方向に摺動し、前記トルク伝達部及び前記トルク被伝達部の接触が解除されるものである。
(6)上記(5)の態様において、前記トルク伝達部は、多角形状に形成された前記外筒の内周面であり、前記トルク被伝達部は、前記トルク伝達部と同じ多角形状に形成された前記スリップリングの外周面であってもよい。
(7)上記(6)の態様において、前記トルク伝達部は、多角形状に形成された前記スリップリングの内周面であり、前記トルク被伝達部は、前記トルク伝達部と同じ多角形状に形成された前記内筒の外周面であってもよい。
(8)本発明に係る更に別の1つの態様は、締結ナットであって、多角形状の外周面を有する外筒と、雌ネジ部を有する内筒と、前記外筒から前記内筒へ所定値以上のナット締付けトルクを伝達しないトルクリミッタ機構と、を備え、前記トルクリミッタ機構は、前記外筒又は前記内筒の一方に形成されたトルク伝達部と、前記外筒又は前記内筒の他方に形成され、前記トルク伝達部に接触するトルク被伝達部と、を含み、前記所定値以上のナット締付けトルクが作用した場合、前記外筒は、前記内筒に対して回転方向に摺動し、前記トルク伝達部及び前記トルク被伝達部の接触が解除されるものである。
(9)上記(1)から(7)までのいずれか1つの態様において、前記内筒は、前記外筒の脱落を防止するストッパを有してもよい。
(10)本発明に係る更に別の1つの態様は、弁体を開閉させるアクチュエータ部と、
流路が形成されたハウジング部と、を備える流体制御弁であって、前記アクチュエータ部と前記ハウジング部とは、上記(1)から(8)までのいずれか1つに記載の締結ナットで締結され、連結されている。
本発明によれば、トルクリミッタ機構を内蔵する再利用可能な締結ナット及び流体制御弁を提供することができる。
本発明に係る第1実施形態の締結ナットの使用状態を示す部分断面図である。 第1実施形態のスリップリング及び第2リングの歯部を示す拡大図である。 本発明に係る第2実施形態の締結ナットを示す部分断面図である。 図3のA-A線で切断した断面図である。 第2実施形態の変形例の締結ナットを、図3のA-A線と同様の位置で切断した断面図である。 第1実施形態の締結ナットをバルブに適用した状態を示す部分断面図である。
(第1実施形態)
以下、本発明に係る第1実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、本明細書の各実施形態においては、全体を通じて、同一の部材には同一の符号を付している。
まず、第1実施形態の締結ナット1を、管継手2に螺合し、第1配管3と第2配管4とを接続する配管接続に適用する場合について説明する。
図1は、本発明に係る第1実施形態の締結ナット1の使用状態を示す部分断面図である。図2は、第1実施形態のスリップリング40及び第2リング60の歯部42,62を示す拡大図である。
管継手2は、雄ネジ部2aを有するもので、貫通穴2bが形成されている。この貫通穴2bには、端部にフランジを有する第1配管3が挿入されている。また、締結ナット1には、端部にフランジを有する第2配管4が挿入されている。
第1配管3と第2配管4とを接続するに際し、互いのフランジ間には、リング状のシール部材5及びリテーナ6とが挟み込まれる。なお、リテーナ6は、締結ナット1の過剰な締め付けによるシール部材5の破損を防止するためのものである。
そして、締結ナット1と、第2配管4の第2フランジとの間には、共回りを防止するために、ベアリング(特にはスラストベアリング)、ブッシュなどの軸受7が設けられているが、必須のものではない。
これらの管継手2、第1配管3及び第2配管4は、SUS316Lなどのステンレス鋼や他の金属で形成されている。
つづいて、締結ナット1は、外筒10と、外筒10の内側に同心状に配置され、雌ネジ部23を有する内筒20と、トルクリミッタ機構30と、を備えている。
外筒10は、軸方向からみて、正六角形の外周面11を有するもので、外周面11を形成する複数面のうち対向する2面に、スパナ、レンチ、モンキーなどの締付け工具が掛けられる。ただし、外周面11は、正方形や、円形を中心に平行な直線で二面取りした形状など他の多角形状であってもよい。また、外筒10は、第2リング60を有するが、詳細は内周面12とともに後述する。
一方、内筒20は、大径部22aと小径部22bとからなる段付きの貫通穴22を有している。この大径部22aと小径部22bとの段差部に、上述した軸受7が嵌合され、固定されている。また、大径部22aには、雄ネジ部2aに螺合する雌ネジ部23が形成されている。
つぎに、トルクリミッタ機構30は、締結ナット1に所定値以上のナット締付けトルクTrが付加されると、外筒10が内筒20に対して回転(空回り)し、トルクを伝達しないように作用する。
具体的には、トルクリミッタ機構30は、外筒10と内筒20との間に配置された円筒状のスリップリング40と、スリップリング40を付勢する弾性部材50と、を含んでいる。
スリップリング40は、内筒20の外周面21に装着される円筒状のもので、軸方向の一方側端部に被係合部41が形成されている。この被係合部41は、軸方向に向かって突出した先細テーパ状の歯部42を円周上に複数配置した構造で形成されている。
この歯部42は、雄ネジ部2a及び雌ネジ部23が右ネジの場合、締結ナット1を右回ししたときに、回転方向の前方側となる、第1テーパ辺42aと、第2テーパ辺42bと、第1テーパ辺42aと第2テーパ辺42bとの間の歯先辺42cと、をそれぞれ含んでいる(図2参照)。
第1テーパ辺42aは、スリップリング40の中心を通る軸に投影したときに、軸に対して所定の傾斜角θ1で傾斜している。第2テーパ辺42bも、スリップリング40の中心を通る軸に投影したときに、軸に対して所定の傾斜角θ2で傾斜している。ただし、第1実施形態では、傾斜角θ1と傾斜角θ2とは、同じ角度であるが、傾斜角θ2は、傾斜角θ1よりも小さくもよく、例えば0度でもよく、つまり、第2テーパ辺42bは、傾斜していなくてもよい(第2テーパ辺42bと歯先辺42cとが直交していてもよい)。
そして、このスリップリング40は、キー結合などにより、内筒20と一緒に回転するとともに、内筒20の外周面21を軸方向に摺動可能に装着されており、さらに、外筒10の内周面12に対して回転方向に摺動可能になっている。なお、スリップリング40は、SUS316Lなどのステンレス鋼や他の金属、あるいは、プラスチック樹脂、エラストマー樹脂などで形成されている。
弾性部材50は、スリップリング40の他方側端部を一方側端部に向かって付勢するもので、コイルスプリングのような圧縮バネで形成されているが、例えば、皿バネやゴム製リングなど変形させることで弾性復元力を付勢力として発揮するようなものであってもよい。
ところで、外筒10は、スリップリング40の被係合部41に係合又は離脱可能な係合部61が形成された第2リング60を有している。
第2リング60も、内筒20の外周面21に装着される円筒状のもので、スリップリング40の被係合部41に対面する軸方向の他方側端部に係合部61が形成されている。この係合部61は、先細テーパ状の歯部42と係合するように、軸方向に向かって突出した先細テーパ状の歯部62を円周上に複数配置した構造で形成されている。
この歯部62も、歯部42と同様に、第1テーパ辺62aと、第2テーパ辺62bと、第1テーパ辺62aと第2テーパ辺62bとの間の歯先辺62cと、をそれぞれ含んでおり、被係合部41及び係合部61が係合したときに、第1テーパ辺42aと第1テーパ辺62aとが、また、第2テーパ辺42bと第2テーパ辺62bとが、それぞれ噛合い、接触するようになっている(図2参照)。
そして、この第2リング60は、キー結合や溶接などにより、外筒10と一緒に回転するとともに、内筒20の外周面21に対して回転方向に摺動可能になっている。なお、第2リング60は、SUS316Lなどのステンレス鋼や他の金属、あるいは、プラスチック樹脂、エラストマー樹脂などで形成されている。
このようにして、締結ナット1は、外筒10の内周面12と、内筒20の外周面21との間に、スリップリング40、弾性部材50、第2リング60を配置し、さらに、これらの脱落を防止するために、外筒10の両端面に当接するように、リング状の第1ストッパ24及び第2ストッパ25を、内筒20の両端部に圧入(嵌入)や溶接などで固定している。つまり、トルクリミッタ機構30は、外筒10、内筒20、第1ストッパ24及び第2ストッパ25で形成される実質的に外部から隔絶された閉空間に収容され、締結ナット1に内蔵されている。
ここで、トルクリミッタ機構30の作用について説明する。
締結ナット1を管継手2に締め付ける際に、所定値以上のナット締付けトルクTrが作用すると、つまり、外筒10に固定された第2リング60の係合部61から、スリップリング40の被係合部41に所定値以上のナット締付けトルクTrが入力されると、スリップリング40は、弾性部材50の付勢力に押し勝って、軸方向に沿って弾性部材50側に摺動する。そして、図1中の一点鎖線で示すように、スリップリング40が十分後退することにより、係合部61及び被係合部41(歯部42及び歯部62同士)の係合が解除され、外筒10だけが空回りし、内筒20は回転しないようになる。
そして、トルクリミッタ機能が作用するナット締付けトルクTrの所定値は、弾性部材50の付勢力(例えば、弾性係数及び圧縮量)と、スリップリング40及び第2リング60の外径、テーパ状の歯部42,62の傾斜角θ1と、を調整することで、任意に設定することができる。ただし、部品の共通化を図るために、ナット締付けトルクTrの所定値に応じた弾性部材50の付勢力を選定して、弾性部材50を交換する方法が好ましい。
また、例えば、第2ストッパ25が上側に位置するように締結ナット1が取付けられると、スリップリング40の重量(自重)が弾性部材50に付加されるため、ナット締付けトルクTrの所定値がズレたり(変化したり)、歯部42,62同士の間に隙間ができたりするために、外筒10が内筒20に対して回転方向にガタつくことがある。そこで、ナット締付けトルクTrの所定値を調整するときは、テーパ状の歯部42,62の傾斜角θ1を小さくし、弾性部材50の付勢力を小さくする場合よりも、テーパ状の歯部42,62の傾斜角θ1を大きくし(45度以上、好ましくは60度以上。)、弾性部材50の付勢力を大きく場合の方が好ましく、少なくとも弾性部材50の付勢力がスリップリング40の自重よりも大きくするとよい。このように、弾性部材50の付勢力を高くすれば、内筒20に伝達されるトルクの変動を小さくすることができる。
ところで、テーパ状の歯部42,62の傾斜角θ2を傾斜角θ1と同じ角度にすると、締結ナット1を緩める場合にも所定値以上のトルクTrが作用すると、外筒10が空回りすることになる。そのため、締結ナット1が錆や焼付きなどで強固に固着していた場合に、締結ナット1を取り外すことができなくなるから、テーパ状の歯部42,62の傾斜角θ2は、0度に近い方が好ましい。
以上説明したとおり、本発明に係る第1実施形態の締結ナット1は、多角形状の外周面11を有する外筒10と、雌ネジ部23を有する内筒20と、外筒10から内筒20へ所定値以上のナット締付けトルクTrを伝達しないトルクリミッタ機構30と、を備え、トルクリミッタ機構30は、外筒10と内筒20との間に配置されたスリップリング40と、スリップリング40を付勢する弾性部材50と、を含み、外筒10は、係合部61を有し、スリップリング40は、軸方向の端部に、係合部61に係合又は離脱可能な被係合部41が形成されており、所定値以上のナット締付けトルクTrが作用した場合、スリップリング40は、外筒10に対して軸方向に摺動し、係合部61及び被係合部41の係合が解除されるものである。これにより、締結ナット1は、締め付けトルクを管理することができ、また、トルクリミッタ機構30は、特許文献3にみられるように、切断・分離されることがないから、再利用が可能になり、再現性を高めることができる。さらに、トルクリミッタ機構30を締結ナット1の外形内に収まるように内蔵することにより、締結ナット1の小型化を実現することができ、また、スリップリング40が外筒10及び内筒20に対して摺動することにより粉塵を発生させたとしても、外部への排出を防止することができる。そのため、半導体製造装置などに要求されるクリーン環境でも使用することができる。
係合部61及び被係合部41の係合が、半径方向でなく、軸方向に沿って行われるため、締結ナット1の外径が大きくならず、例えば、複数の配管を接近させて配設することができ、省スペース化に寄与することができる。
第1実施形態では、外筒10は、係合部61が形成された第2リング60を有する。これにより、外筒10が複雑な形状にならないため、部品点数は増えるものの、製造コストを低減させることができる。また、第2リング60が内筒20に対して摺動することにより粉塵を発生させたとしても、締結ナット1の外部に排出されることがない。さらに、第1ストッパ24及び第2ストッパ25に加えて、弾性部材50が外筒10及び内筒20との間に設けられているため、トルクリミッタ機構39が作動しても、粉塵が締結ナット1の外部に排出されることがない。
第1実施形態では、係合部61及び被係合部41は、テーパ状の歯部42,62で形成されている。これにより、トルクリミッタ機構30が作動するナット締付けトルクTrを広い範囲で設定することができる。
ところで、第1実施形態の締結ナット1では、係合部61を有する第2リング60を備えていたが、締結ナット1は第2リング60を備えることなく、外筒10の内周面12に直接係合部61を形成してもよい。
また、トルクリミッタ機構30により、外筒10が内筒20に対して回転(スリップ)する構造は、相対的なものであるから、第1実施形態とは逆に、内筒20が第2リング60を有してもよく、あるいは上記と同様に、内筒20の外周面21に直接係合部61を形成してもよい。
(第2実施形態)
つぎに、本発明に係る第2実施形態の締結ナット100について説明する。
図3は、本発明に係る第2実施形態の締結ナット100を示す部分断面図である。図4は、図3のA-A線で切断した断面図である。図5は、第2実施形態の変形例の締結ナット200を、図3のA-A線と同様の位置で切断した断面図である。なお、第1実施形態と同じ構成については、説明及び図面中の符号の記載を適宜省略する。
第2実施形態の締結ナット100では、トルクリミッタ機構130が、外筒110と内筒120との間に配置されたスリップリング140を、含んでいる。
外筒110は、締結ナット100に付加され締結トルクを内筒120に伝達するトルク伝達部113が内周面112に形成されている。このトルク伝達部113は、例えば、正十八角形の多角形状の各面113a又は稜線113bである(図4参照)。
つぎに、スリップリング140は、内筒120の外周面121に装着される円筒状のもので、外周面141にトルク被伝達部143が形成されている。このトルク被伝達部143も、トルク伝達部113と同じ正十八角形の多角形状の各面143a又は稜線143bである。
また、スリップリング140は、内筒120に対して相対的に回転(空回り)しないように、キー結合、溶接、圧入(締り嵌め)などで一体化されているとよい。
このような構造のトルクリミッタ機構130では、締結ナット100を管継手2に締め付ける際に、所定値以上のナット締付けトルクTrが作用すると、トルク伝達部113及びトルク被伝達部143の摩擦接触が解除され、トルク伝達部113の各面113aは、トルク被伝達部143の稜線143bを乗り越えて、隣の各面143aに再度接触するように、外筒110が空回りするようになる。
そして、トルクリミッタ機能が作用するナット締付けトルクTrの所定値は、多角形状の角数、スリップリング140の外径(又は外筒110の内周面112の内径)、表面粗さ、スリップリング140の材質などを調整し、トルク伝達部113とトルク被伝達部143との間の摩擦抵抗を変更することで、任意に設定することができる。
以上説明したとおり、本発明に係る第2実施形態の締結ナット100は、多角形状の外周面111を有する外筒110と、雌ネジ部23を有する内筒120と、外筒110から内筒120へ所定値以上のナット締付けトルクを伝達しないトルクリミッタ機構130と、を備え、トルクリミッタ機構130は、外筒110と内筒120との間に配置されたスリップリング140を、含み、外筒110は、トルク伝達部113が形成され、スリップリング140は、トルク伝達部113に接触するトルク被伝達部143が外周面141に形成されており、スリップリング140は、外筒110又は内筒120に対して周方向に摺動可能なものである。これにより、締結ナット100は、締め付けトルクを管理することができ、また、トルクリミッタ機構130は、特許文献3にみられるように、切断・分離されることがないから、再利用が可能になり、再現性を高めることができる。さらに、トルクリミッタ機構130を締結ナット100の外形内に収まるように内蔵することにより、締結ナット1の小型化を実現することができ、また、スリップリング140が外筒10に対して摺動することにより粉塵を発生させたとしても、外部への排出を防止することができる。そのため、半導体製造装置などに要求されるクリーン環境でも使用することができる。
トルク伝達部113及びトルク被伝達部143の接触が、半径方向でなく、軸方向に沿って延在しているため、締結ナット100の外径が大きくならず、例えば、複数の配管を接近させて配設することができ、省スペース化に寄与することができる。
第2実施形態では、トルク伝達部113は、多角形状に形成され、トルク被伝達部143は、トルク伝達部113と同じ多角形状に形成されている。
ところで、上記第2実施形態では、外筒110とスリップリング140との間で空回りさせるように構成されたが、逆に、スリップリング140の内周面142にトルク伝達部144を形成し、内筒120の外周面121にトルク被伝達部124を形成し、スリップリング140と内筒120との間で空回りさせるように構成することもできる。このとき、外筒110と、スリップリング140とは、相対的に回転(空回り)しないように、キー結合、溶接、圧入(締り嵌め)などで一体化されているとよい。なお、トルク伝達部113及びトルク被伝達部143の多角形状と、トルク伝達部144及びトルク被伝達部124の多角形状とは、同じ角数としてもよいし、異なる角数としてもよい。
また、ネジ締め方向にのみトルクリミッタ機構130を作用させるために、トルク伝達部113,144及びトルク被伝達部143,124は、正多角形状でなく、ラチェット機構の歯車のように一方向のみの回転を許容するような形状であってもよい(図5参照)。
さらに、締結ナット100にスリップリング140を備えることなく、外筒110の内周面112にトルク伝達部113を直接形成し、内筒120の外周面121にトルク被伝達部124を直接形成してもよい。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
(変形例)
上記実施形態では、締結ナット1,100は、配管を接続する管継手2に用いられたが、ユニオンナットとして一般的なユニオン継手構造に用いられてもよく、その他の締結手段や固着手段としてのナットとして用いられてもよい。
例えば、締結ナット1,100を、各種流体制御弁300のハウジングやボンネットなどの弁部310と、弁体311を開閉させる駆動手段321を含むアクチュエータ部320と、を連結する用途に用いることができる。なお、ダイアフラム弁、ボール弁、ニードル弁など弁体311の種類や、流体圧駆動、電磁駆動など駆動手段321の種類は、任意である。
図6は、第1実施形態の締結ナット1を流体制御弁300に適用した状態を示す部分断面図である。
図6に示すように、流体制御弁300の弁部310とアクチュエータ部320との連結に、トルクリミッタ機構30を備えた締結ナット1を用いることで、締結ナット1の締め付けトルクTrを一定にすることができ、機差を低減させることができる。そのため、気密性が一定となり、流体制御弁300から処理流体が漏れたり、外部から空気が侵入したりすることがなく、安定した清浄度を保つことができる。
1 締結ナット、2 管継手、2a 雄ネジ部、3 第1配管、4 第2配管、5 シール部材、6 リテーナ、7 軸受
10 外筒、11 外周面、12 内周面
20 内筒、21 外周面、22 貫通穴、22a 大径部、22b 小径部、23 雌ネジ部、24 第1ストッパ、25 第2ストッパ
30 トルクリミッタ機構
40 スリップリング、41 被係合部、42 歯部
50 弾性部材
60 第2リング、61 係合部、62 歯部
100 締結ナット
110 外筒、111 外周面、112 内周面、113 トルク伝達部
120 内筒、121 外周面、124 トルク被伝達部
130 トルクリミッタ機構
140 スリップリング、141 外周面、142 内周面、143 トルク被伝達部、144 トルク伝達部
200 締結ナット
300 流体制御弁、310 弁部、311 弁体、320 アクチュエータ部、321 駆動手段

Claims (9)

  1. 多角形状の外周面を有する外筒と、
    雌ネジ部を有する内筒と、
    前記外筒から前記内筒へ所定値以上のナット締付けトルクを伝達しないトルクリミッタ機構と、を備え、
    前記トルクリミッタ機構は、
    前記外筒と前記内筒との間に配置されたスリップリングと、
    前記スリップリングを付勢する弾性部材と、を含み、
    前記外筒又は前記内筒は、係合部を有し、
    前記スリップリングは、軸方向の端部に、前記係合部に係合又は離脱可能な被係合部が形成されており、
    前記内筒は、前記外筒の脱落を防止するストッパを有し、
    前記外筒、前記内筒、及び前記ストッパは、外部から隔絶されて前記トルクリミッタ機構を収容する閉空間を形成し、
    前記所定値以上のナット締付けトルクが作用した場合、前記スリップリングは、前記外筒又は前記内筒に対して軸方向に摺動し、前記係合部及び前記被係合部の係合が解除される、
    ことを特徴とする締結ナット。
  2. 前記外筒又は前記内筒は、前記係合部が形成された第2リングを有する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の締結ナット。
  3. 前記係合部及び前記被係合部は、テーパ状の歯部で形成されている、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の締結ナット。
  4. 前記弾性部材は、付勢力が前記スリップリングの自重よりも大きい、
    ことを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の締結ナット。
  5. 多角形状の外周面を有する外筒と、
    雌ネジ部を有する内筒と、
    前記外筒から前記内筒へ所定値以上のナット締付けトルクを伝達しないトルクリミッタ機構と、を備え、
    前記トルクリミッタ機構は、
    前記外筒と前記内筒との間に配置されたスリップリングを、含み、
    前記外筒又は前記内筒は、トルク伝達部が形成され、
    前記内筒は、前記外筒の脱落を防止するストッパを有し、
    前記外筒、前記内筒、及び前記ストッパは、外部から隔絶されて前記トルクリミッタ機構を収容する閉空間を形成し、
    前記スリップリングは、前記トルク伝達部に接触するトルク被伝達部が形成されており、
    前記所定値以上のナット締付けトルクが作用した場合、前記スリップリングは、前記外筒又は前記内筒に対して、相対的に回転方向に摺動し、前記トルク伝達部及び前記トルク被伝達部の接触が解除される、
    ことを特徴とする締結ナット。
  6. 前記トルク伝達部は、多角形状に形成された前記外筒の内周面であり、
    前記トルク被伝達部は、前記トルク伝達部と同じ多角形状に形成された前記スリップリングの外周面である、
    ことを特徴とする請求項5に記載の締結ナット。
  7. 前記トルク伝達部は、多角形状に形成された前記スリップリングの内周面であり、
    前記トルク被伝達部は、前記トルク伝達部と同じ多角形状に形成された前記内筒の外周面である、
    ことを特徴とする請求項5に記載の締結ナット。
  8. 多角形状の外周面を有する外筒と、
    雌ネジ部を有する内筒と、
    前記外筒から前記内筒へ所定値以上のナット締付けトルクを伝達しないトルクリミッタ機構と、を備え、
    前記トルクリミッタ機構は、
    前記外筒の内周面又は前記内筒の外周面の一方に形成されたトルク伝達部と、
    前記外筒の内周面又は前記内筒の外周面の他方に形成され、前記トルク伝達部に接触するトルク被伝達部と、を含み、
    前記内筒は、前記外筒の脱落を防止するストッパを有し、
    前記外筒、前記内筒、及び前記ストッパは、外部から隔絶されて前記トルクリミッタ機構を収容する閉空間を形成し、
    前記所定値以上のナット締付けトルクが作用した場合、前記外筒は、前記内筒に対して回転方向に摺動し、前記トルク伝達部及び前記トルク被伝達部の接触が解除される、
    ことを特徴とする締結ナット。
  9. 弁体を開閉させるアクチュエータ部と、
    流路が形成されたハウジング部と、を備える流体制御弁であって、
    前記アクチュエータ部と前記ハウジング部とは、請求項1からまでのいずれか1項に記載の締結ナットで締結され、連結されている、
    ことを特徴とする流体制御弁。

JP2018201821A 2018-10-26 2018-10-26 締結ナット及び流体制御弁 Active JP7131754B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018201821A JP7131754B2 (ja) 2018-10-26 2018-10-26 締結ナット及び流体制御弁

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018201821A JP7131754B2 (ja) 2018-10-26 2018-10-26 締結ナット及び流体制御弁

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020067167A JP2020067167A (ja) 2020-04-30
JP7131754B2 true JP7131754B2 (ja) 2022-09-06

Family

ID=70389985

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018201821A Active JP7131754B2 (ja) 2018-10-26 2018-10-26 締結ナット及び流体制御弁

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7131754B2 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3068667A (en) 1961-06-05 1962-12-18 Sussman Ernst Adjustable torque sensitive couplings
JP2005226789A (ja) 2004-02-16 2005-08-25 Isuzu Motors Ltd トルクリミッター付き締結部材
JP2005337270A (ja) 2004-05-24 2005-12-08 Ntn Corp トルクリミッタ
US20100294086A1 (en) 2008-04-30 2010-11-25 Pierre Gay Method and member for tightening threaded fasteners, and fixing and tightening device
JP2015158276A (ja) 2009-11-13 2015-09-03 フィッシャー コントロールズ インターナショナル リミテッド ライアビリティー カンパニー 内部負荷装置を有する電動アクチュエータ

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5141064U (ja) * 1974-09-21 1976-03-26
JPS5751813U (ja) * 1980-09-09 1982-03-25
JPH1193238A (ja) * 1997-09-19 1999-04-06 Inax Corp 衛生陶器への物品取付構造
US5927917A (en) * 1998-06-15 1999-07-27 Gibbons; Rodney Self-torquing nut

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3068667A (en) 1961-06-05 1962-12-18 Sussman Ernst Adjustable torque sensitive couplings
JP2005226789A (ja) 2004-02-16 2005-08-25 Isuzu Motors Ltd トルクリミッター付き締結部材
JP2005337270A (ja) 2004-05-24 2005-12-08 Ntn Corp トルクリミッタ
US20100294086A1 (en) 2008-04-30 2010-11-25 Pierre Gay Method and member for tightening threaded fasteners, and fixing and tightening device
JP2015158276A (ja) 2009-11-13 2015-09-03 フィッシャー コントロールズ インターナショナル リミテッド ライアビリティー カンパニー 内部負荷装置を有する電動アクチュエータ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020067167A (ja) 2020-04-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10415730B2 (en) Conduit gripping device having retaining structure for conduit fitting
US8882384B2 (en) Compact, highly-reusable, locking device
US6598908B1 (en) Hydraulic fitting
US7568737B2 (en) Male coupling for connecting to female threaded coupling
WO2014181686A1 (ja) 合成樹脂製管継手
US8910658B2 (en) Swivel top shaft valve actuator
JPH0349877A (ja) 密閉された可逆式のラチェットレンチ
WO1991016565A1 (fr) Raccord de tuyaux
SG193558A1 (en) Self-locking sealing device
KR20010023976A (ko) 표면 시일 글랜드
JP4519781B2 (ja) 管継手
JP5560222B2 (ja) 樹脂製管継手
KR20110095202A (ko) 포트 구조 및 포트 구조를 포함하는 유체기구
US20080290658A1 (en) Fitting Structure
JP7131754B2 (ja) 締結ナット及び流体制御弁
JP6925407B2 (ja) ストローク抵抗特徴を備えた導管継手
US3438655A (en) Fluid pressure coupling
US7513720B2 (en) Apparatus and method for gaging, tapping and re-chasing threads in out-of-position holes
US20100224808A1 (en) Valve assembly comprising a torque limiter
US20180100610A1 (en) Variable friction coupling assembly
US6575048B1 (en) Sensor positioning assembly
CN110997240A (zh) 具有自调节适配器的扭矩扳手
JP2015143539A (ja) 逆止弁およびそれを備えるバルブ
US10414029B2 (en) Ratchet wrench
JP4758386B2 (ja) シール装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210511

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220316

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220419

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220609

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220719

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220812

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7131754

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150