JP7131293B2 - 毛髪洗浄剤組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、毛髪洗浄剤組成物に関し、更に詳しくは、適度な粘度を有し、使用時にぬめり(slime)感がなく、泡のキメ細かさ(fineness)に優れるとともに、泡量、泡弾力に優れる毛髪洗浄剤組成物に関する。
シャンプー等の毛髪洗浄剤組成物には、洗浄力の高さや泡立ちの良さに加え、使用に適した粘度を有することや、キメ細かな泡を形成させて摩擦による毛髪損傷を低減させることが求められる。毛髪洗浄剤に適度な粘度を与えるためには、種々の増粘剤を添加することが一般的である。かかる増粘剤としては、例えば、塩化ナトリウム等の無機塩や、キサンタンガム等の水溶性高分子、脂肪酸アルカノールアミド等のノニオン性界面活性剤が知られている。しかしながら、これらの増粘剤を添加して粘度を上げたときに、使用時のぬめり感が強くなり、糸引き等を生じる場合もある。
そこで、適度な粘度を有し使用感に優れた毛髪洗浄剤組成物を得る試みとして、アミノ酸型界面活性剤、両性界面活性剤、カチオン性ポリマー、ポリオキシエチレン付加型の脂肪酸エステル系又は脂肪酸エーテル系のノニオン性界面活性剤を含有する外用組成物が提案されている(特許文献1)。また、脂肪酸アルキレンオキシド誘導体、ポリオキシアルキレンポリオールイソステアリル酸エステル、アルキルベタイン型両性界面活性剤を含有する洗浄剤組成物も提案されている(特許文献2)。
しかし、これらの組成物は使用時の粘度およびぬるつき(sliminess)が良好ではあるものの、泡のキメ細かさについては十分ではなかった。
そこで、泡質に優れた毛髪洗浄剤組成物を得る試みとして、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩、両性またはノニオン性界面活性剤、およびカチオン性ポリマーを組み合わせることにより、適正な粘度を有し、起泡性および泡のキメ細かさに優れる水性毛髪洗浄剤組成物が提案されている(特許文献3)。
また、近年消費者のヘアスタイルに対するニーズの多様化により、皮膜性ポリマーやロウ類など親油性の高い油剤を配合した整髪料の使用が増えており、シャンプーによる洗髪時に泡量や泡弾力が不十分のために泡がへたり(shrink)、毛髪同士が絡まることで摩擦が生じてしまうという問題がある。そのため、親油性の高い油剤を配合した整髪料を塗布した毛髪の洗浄において、毛髪洗浄剤組成物に泡のキメ細かさに加え、泡量や泡弾力が求められている。
そこで、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル型ノニオン性界面活性剤、およびカチオン性ポリマーを組み合わせることにより、起泡性、泡のキメ細かさ、泡弾力に優れる毛髪洗浄用組成物が提案されている(特許文献4)。
しかしながら、この組成物は、親油性の高い整髪料を塗布した毛髪に対する泡量、泡弾力が十分に満足できるものではなかった。
このように、従来の技術では、使用時の粘度やぬめり感、泡のキメ細かさに加え、泡量、泡弾力の全てを同時に十分に満たす程度にまで至っていないというのが実情である。
特開2016-003203号公報 特開2010-121032号公報 特開2009-298745号公報 特開2016-044132号公報
本発明は、上記課題を解決するものであり、その目的は、適度な粘度を有し、使用時にぬめり感がなく、泡のキメ細かさに優れるとともに、泡量、泡弾力に優れる毛髪洗浄剤組成物を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明者らは鋭意検討した結果、下記に示す特定の成分を組み合わせることにより、適度な粘度を有し、使用時にぬめり感がなく、泡のキメ細かさに優れるとともに、泡量、泡弾力に優れる毛髪洗浄剤組成物が得られることを見出した。
すなわち、本発明の毛髪洗浄剤組成物は、下記の(a)成分~(d)成分を含有し、(a)成分と(b)成分の各含有量の合計に対する(c)成分の含有量の質量比[c/(a+b)]が0.1~0.4であることを特徴とする毛髪洗浄剤組成物である。
(a)アニオン性界面活性剤:1~20質量%
(b)炭素数8~18のアルキル基を有するベタイン型両性界面活性剤:1~10質量%
(c)式(1)で表されるノニオン性界面活性剤:0.1~5質量%
-O-(CH-CH-O) -R ・・・・・・・・(1)
(式中、RおよびRは、ラウリン酸由来のアシル基を示す。nはエチレンオキサイドの平均付加モル数であり、50~100の整数を示す。)
(d)カチオン化度が0.5~2 meq/gであり、重量平均分子量が40万~200万であるカチオン化セルロース:0.05~2質量%
本発明の毛髪洗浄剤組成物は、適度な粘度を有し、使用時にぬめり感がなく、泡のキメ細かさに優れるとともに、泡量、泡弾力に優れるという効果を奏する。
以下、本発明の実施形態を説明する。本発明の毛髪洗浄剤組成物は、上記の(a)~(d)の各成分を少なくとも含有する。(a)成分から順次説明する。
〔(a)アニオン性界面活性剤〕
本発明に用いられる(a)成分は、毛髪洗浄剤組成物に起泡力や洗浄力を付与するために配合されるアニオン性界面活性剤である。
アニオン性界面活性剤としては、例えば、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、アルキルアミドエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアミドエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、アルキル燐酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、α-オレフィンスルホン酸塩、高級脂肪酸塩、N-アシルアミノ酸塩、N-アシルイセチオン酸塩、N-アシルメチルタウリン塩、N-アシルポリペプチド塩、アルキルスルホコハク酸塩等が挙げられる。これらの中でも、アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、N-アシルメチルタウリン塩、N-アシルアミノ酸塩が好ましい。これらのアルキル基、もしくはアシル基の炭素数は、洗浄力や起泡力の観点から、10~18であることが好ましく、12~14であることが特に好ましい。なお、アルキル基やアシル基は、飽和脂肪酸由来、不飽和脂肪酸由来またはこれらの混合物である混合脂肪酸由来のもののいずれでもよい。混合脂肪酸としては、例えば、ヤシ油脂肪酸、パーム核油脂肪酸などが挙げられる。
これらの対イオンとしては、例えば、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、アルカノールアミン塩、アミノ酸塩等が挙げられる。
(a)成分のアニオン性界面活性剤の具体例としては、例えば、PEG(2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ココイルメチルタウリンナトリウム、ココイルメチルタウリンタウリンナトリウム、ココイルグルタミン酸ナトリウム、ラウロイルメチルアラニンナトリウムなどが挙げられる。
(a)成分として、上記アニオン性界面活性剤から選ばれる1種又は2種以上を用いることができる。
本発明において、上記の(a)成分の含有量は、組成物全量に対して1~20質量%であり、好ましくは3~15質量%、特に好ましくは5~10質量%である。(a)成分の含有量が少なすぎると、粘度や泡のキメ細かさ、泡弾力が低下する場合があり、含有量が多すぎると、泡量が低下する場合がある。
〔(b)両性界面活性剤〕
本発明に用いられる(b)成分は、両性界面活性剤であり、N-アシル基またはN-アルキル基と、陽イオン性基と、陰イオン性基とを合わせ持つ構造を有する界面活性剤である。例えば、アルキルベタイン、アルキルアミドベタイン、アルキルヒドロキシスルホベタイン、アルキルアミドヒドロキシスルホベタイン、アルキルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、アルキルアミドヒドロキシエチルアミノ酸型両性界面活性剤、アルキルイミノジ酢酸塩等が挙げられる。
上記の両性界面活性剤に含まれるN-アシル基は、例えば、炭素数8~18の直鎖あるいは分岐の脂肪酸残基である。かかる脂肪酸残基における脂肪酸としては、例えば、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸等の飽和脂肪酸;パルミトオレイン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、リノレン酸等の不飽和脂肪酸;およびこれらの混合物であるヤシ油脂肪酸、パーム核油脂肪酸、牛脂脂肪酸、硬化牛脂脂肪酸等が挙げられる。これらのうち好ましくは、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、オレイン酸、ヤシ油脂肪酸、パーム核油脂肪酸である。特に好ましくは、ラウリン酸、ヤシ油脂肪酸、パーム核油脂肪酸である。
上記の両性界面活性剤に含まれるアルキル基は、例えば、炭素数8~18の炭化水素基であり、混合脂肪酸由来の混合アルキル基も含まれる。例えば、カプリリル基、カプリル基、ラウリル基、ミリスチル基、パルミチル基、ステアリル基、オレイル基等のアルキル基;ヤシ油アルキル基、パーム核油アルキル基、牛脂アルキル基等の混合アルキル基が挙げられる。これらのうち好ましくは、ラウリル基、ミリスチル基、パルミチル基、ヤシ油アルキル基、パーム核油アルキル基である。特に好ましくは、ラウリル基、ヤシ油アルキル基、パーム核油アルキル基である。
(b)成分の両性界面活性剤の具体例としては、例えば、ラウリルベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、パーム核油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ラウリルヒドロキシスルホベタイン、ココアンホ酢酸ナトリウムなどが挙げられる。
(b)成分として、上記両性界面活性剤から選ばれる1種又は2種以上を用いることができる。
本発明において、上記の(b)成分の含有量は、組成物全量に対して1~10質量%であり、好ましくは2~8質量%、特に好ましくは3~6質量%である。(b)成分の含有量が少なすぎると、粘度や泡のキメ細かさ、泡量が低下する場合があり、含有量が多すぎると、使用時にぬめりが感じられ、泡弾力が低下する場合がある。
〔(c)ノニオン性界面活性剤〕
本発明に用いられる(c)成分は、式(1)に示されるノニオン性界面活性剤である。
-O-(CH-CH-O) -R ・・・・・・・・(1)
式中、RおよびRは炭素数10~18のアシル基である。RおよびRを構成する脂肪酸としては、炭素数10~18の脂肪酸が好ましく、特に好ましくは炭素数12~14の脂肪酸である。また、脂肪酸は飽和、不飽和、直鎖、分岐鎖のいずれでもよいが、特に直鎖状飽和脂肪酸が好ましい。さらに、脂肪酸は各種脂肪酸の混合物である混合脂肪酸でもよい。なお、RおよびRは同一であってもよく、異なっていてもよい。
脂肪酸の具体例としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、ヤシ油脂肪酸等が挙げられる。好ましくは、ラウリン酸、ミリスチン酸であり、特にラウリン酸が好ましい。
およびRのエステル化率は60~95%が好ましく、特に好ましくは70~93%であり、更に好ましくは80~90%である。エステル化率が上記の範囲内であれば、泡弾力が十分に得られる。
本明細書においてエステル化率は、成分(c)の水酸基の総数のうち脂肪酸がエステル結合している水酸基の数の割合であり、成分(c)の鹸化価(SV)、酸価(AV)、水酸基価(OHV)を測定し、下記式にて算出した値である。
エステル化率=[(SV-AV) / (SV-AV+OHV)] ×100
SV、AV、OHVはそれぞれ下記の日本工業規格(JIS)記載の方法に準拠して測定した値である。
SV;JIS K-0070 4.1
AV;JIS K-0070 3.1
OHV;JIS K-1557 1
式(1)中のnはエチレンオキサイドの平均付加モル数であり、50~200の整数であり、好ましくは55~150であり、特に60~100が好ましい。
(c)成分として、上記ノニオン性界面活性剤から選ばれる1種又は2種以上を用いることができる。
本発明において、上記の(c)成分の含有量は、組成物全量に対して0.1~5質量%であり、好ましくは0.5~4質量%、特に好ましくは1~3質量%である。(c)成分の含有量が少なすぎると、組成物の粘度が下がり使用性が劣る場合があり、さらに泡のキメ細かさや泡量、泡弾力が低下する場合がある。含有量が多すぎると、使用時にぬめり感が生じる場合がある。
〔(d)カチオン性ポリマー〕
本発明に用いられる(d)成分は、カチオン性ポリマーであり、例えば、ジアルキルジアリルアンモニウムクロリドのホモポリマー、ジアルキルジアリルアンモニウムクロリドと(メタ)アクリレートとの共重合体、ジアルキルジアリルアンモニウムクロリドと(メタ)アクリルアミドとの共重合体、ポリ塩化メタクロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド、カチオン化セルロース、カチオン化澱粉、カチオン化グアーガム、カチオン化タラガム、カチオン化ローカストビーンガム、カチオン化キサンタンガム、カチオン化フェヌグリークガム、ビニルイミダゾリニウムトリクロリドとビニルピロリドンとの共重合体、ヒドロキシエチルセルロースとジメチルジアリルアンモニウムクロリドとの共重合体、ビニルピロリドンとジメチルアミノエチルメタクリレートとの共重合体、ポリビニルピロリドンとアルキルアミノアクリレートとビニルカプロラクタムとの共重合体、ビニルピロリドンとメタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリドとの共重合体、アルキルアクリルアミドとアクリレートとアルキルアミノアルキルアクリルアミドとポリエチレングリコールメタクリレートとの共重合体、アジピン酸とジメチルアミノヒドロキシプロピルエチレントリアミンとの共重合体等が挙げられ、特にカチオン化セルロース、カチオン化グアーガム、カチオン化タラガム、ジアルキルジアリルアンモニウムクロリドのホモポリマー、ジアルキルジアリルアンモニウムクロリドと(メタ)アクリルアミドとの共重合体が好ましい。なお、(メタ)アクリレートはアクリレートまたはメタクリレートを表し、(メタ)アクリルはアクリルまたはメタクリルを表す。
カチオン性ポリマーのカチオン化度は、ケルダール法等のN含有率の測定値から計算することができ、0.2~3meq/gであることが好ましく、特に好ましくは0.5~2meq/gである。なお、カチオン化度の単位であるmeq/gとは試料1g当たりのNカチオン基のミリ当量数を示す。
また、カチオン性ポリマーの重量平均分子量は、10万~300万の範囲が好ましく、特に好ましくは40万~200万の範囲である。
なお、カチオン性ポリマーの重量平均分子量は、一般的なGPCカラムを用いた液体クロマトグラフィーで、分子量既知のポリマーと比較する方法によって測定することができる。本発明で示したカチオン性ポリマーの重量平均分子量はGPC-MALLSを用いて測定した値であり、ポリマーの純分濃度が約1,000ppmとなるように移動相で希釈した試料溶液を約633nmの波長にて多角度光散乱検出器により測定した値である。GPCカラムとしてTSK-GELαカラム(東ソー(株)製)を用い、移動相として0.5moL/Lの過塩素酸ナトリウム溶液を用い、標準品としては分子量既知のポリエチレングリコールを用いる。
このようなカチオン性ポリマーの具体例としては、例えば、レオガードLP、GP、MGP(いずれもライオン(株)製)、UCARE LR-30M、JR-400、JR-30M(いずれもダウ・ケミカル社製)、ラボールガムCG-M、CG-M7、CG-M8M(いずれも大日本住友製薬(株)製)、N-Hance3000(ハーキュレス・ジャパン(株)製)等が挙げられる。
(d)成分として、上記カチオン性ポリマーから選ばれる1種又は2種以上を用いることができる。
本発明において、上記の(d)成分の含有量は、組成物全量に対して0.05~2質量%であり、好ましくは0.1~1質量%、特に好ましくは0.3~0.8質量%である。(d)成分の含有量が少なすぎると、粘度および泡弾力が低下する場合があり、含有量が多すぎると、組成物の粘度が高くなり、容器からの排出性が悪くなったり、泡量が低下したり、使用時にぬめりを感じたりする場合がある。
本発明において、(a)成分と(b)成分の各含有量の合計に対する(c)成分の含有量の質量比[c/(a+b)]が0.1~0.4の範囲内である。質量比が小さすぎると、泡のキメ細かさや泡弾力が低下する場合があり、質量比が大きすぎると、使用時にぬめりを感じる場合がある。
本発明の毛髪洗浄剤組成物は、上記の(a)~(d)の各成分の他に、溶剤を含有する。かかる溶剤としては、水、低級アルコールが挙げられる。水としては、例えば、精製水、イオン交換水、蒸留水、RO(Reverse Osmosis)水、水道水、工業用水などが挙げられる。低級アルコールとしては、例えば、エタノール、2-プロパノール、エチレングリコールなどが挙げられる。これらの溶剤のうち特に精製水などの水が好ましい。
溶剤は、(a)~(d)の各成分および任意に含有し得る他の成分を所定量に調整する量にて用いられる。具体的には、本発明における溶剤の含有量は、組成物全量に対して50~97.85質量%であり、好ましくは60~95質量%、特に好ましくは70~90質量%である。
本発明の毛髪洗浄剤組成物は、通常の方法に従って製造することができる。本発明の毛髪洗浄剤組成物の形態としては、液状、ゲル状等を適宜選択できる。また、使用形態は限定されず、ヘアシャンプー、リンスインシャンプーなどとして用いることができる。
本発明の毛髪洗浄剤組成物においては、洗浄料に常用されている添加剤を本発明の性能を損なわない範囲で配合することも可能である。例えば、ジステアリン酸グリコールなどのパール化剤を配合して光沢のある乳濁色のパール状液体シャンプーとして用いることもできる。
以下、実施例、参考例および比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
表1および表2に示す毛髪洗浄剤組成物を調製し、下記の方法により評価を行った。
なお、表1および表2において、各成分の数値は、各成分の質量比(質量%)を示す。また、(c)/{(a)+(b)}は、(a)成分と(b)成分の各含有量の合計に対する(c)成分の含有量の質量比を示す。
さらに、(c)成分および(c’)成分における「E.O.」の数値は、式(1)中のn(エチレンオキサイドの平均付加モル数)である。また、ラウリル酸残基は炭素数12の直鎖状アシル基であり、ミリスチン酸残基は炭素数14の直鎖状アシル基であり、ステアリン酸残基は炭素数18の直鎖状アシル基である。
(c)成分および(c’)成分におけるエステル化率(%) は以下のとおりである。
ジラウリン酸ポリエチレングリコール(70E.O.):88%
ジミリスチン酸ポリエチレングリコール(70E.O.):60%
ジステアリン酸ポリエチレングリコール(150E.O.):97%
ジラウリン酸ポリエチレングリコール(12E.O.):70%
ジラウリン酸ポリエチレングリコール(20E.O.):97%
ジステアリン酸ポリエチレングリコール(250E.O.):90%
(d)成分としてのカチオン化セルロースは、カチオン化度が1.3meq/gであり、重量平均分子量が180万である。
(1)増粘効果
B型粘度計(英弘精機(株)製)を用い、各毛髪洗浄剤組成物の25℃での粘度を測定時間100秒で測定し、次の3段階で評価した。
○:500mPa・s以上
△:200~499mPa・s
×:199mPa・s以下
(2)使用時のぬめり感
20名の女性(25才~43才)をパネラーとし、皮膜性ポリマーを配合したヘアワックスを毛髪に適量塗布した後、毛髪洗浄剤組成物0.5gで洗髪した時のぬめり感について、下記のように評価した。
2点:ぬめり感がないと感じた場合。
1点:ぬめり感がややあると感じた場合。
0点:ぬめり感があると感じた場合。
(3)泡のキメ細かさ
20名の女性(25才~43才)をパネラーとし、毛髪洗浄剤組成物0.5gを左手に取り、水でぬらした右手で50往復擦って泡立てた時の泡のキメ細かさについて、下記のように評価した。
2点:泡のキメがとても細かいと感じた場合。
1点:泡のキメがやや細かいと感じた場合。
0点:泡のキメが粗いと感じた場合。
(4)泡量
20名の女性(25才~43才)をパネラーとし、皮膜性ポリマーを配合したヘアワックスを毛髪に適量塗布した後、毛髪洗浄剤組成物0.5gで洗髪した時の泡量について、下記のように評価した。
2点:泡が多量に形成され、洗髪終了時まで泡が消えていないと感じた場合。
1点:泡量がやや多く、洗髪終了時に若干泡が残っていると感じた場合。
0点:泡量が少なく、洗髪終了時にほとんど泡が残っていないと感じた場合。
(5)泡弾力
20名の女性(25才~43才)をパネラーとし、皮膜性ポリマーを配合したヘアワックスを毛髪に適量塗布した後、毛髪洗浄剤組成物0.5gで洗髪した時の泡弾力について、下記のように評価した。
2点:泡の弾力があると感じた場合。
1点:泡の弾力がややあると感じた場合。
0点:泡の弾力がないと感じた場合。
上記(2)~(5)のそれぞれについて下記の基準で評価し、表1および表2にそれぞれ示した。なお、「◎」および「○」を合格と評価した。
◎:合計点が35点以上
○:合計点が30点以上35点未満
△:合計点が25点以上30点未満
×:合計点が25点未満
Figure 0007131293000001
Figure 0007131293000002
(評価結果)
本発明にかかる実施例1~の毛髪洗浄剤組成物は、いずれも適度な粘度を有し、使用時のぬめり感のなさに優れるとともに、泡のキメ細かさが良好であり、さらに泡量、泡弾力にも優れていた。
これに対して、比較例1~7の毛髪洗浄剤組成物は、十分な性能が得られていない。
比較例1では、(c)成分を含有していないため、適度な粘度が得られず、泡のキメ細かさと泡量が低下し、さらに泡弾力が不十分であった。
比較例2では、(c)成分に代えてエチレンオキサイドの平均付加モル数が12のノニオン性界面活性剤が配合されているため、粘度が低下し、泡量が低下し、さらに泡弾力が不充分であった。
比較例3では、(c)成分に代えてエチレンオキサイドの平均付加モル数が20のノニオン性界面活性剤が配合されているため、泡弾力が不充分であった。
比較例4では、(c)成分に代えてエチレンオキサイドの平均付加モル数が250のノニオン性界面活性剤が配合されているため、使用時にぬめりが感じられ、さらに泡弾力が不充分であった。
比較例5では、(b)成分が本発明規定範囲の上限値を超えて配合されており、質量比[c/(a+b)]が本発明規定範囲の下限値を下回っているため、粘度が低下し、使用時にぬめりが感じられ、泡のキメ細かさが低下し、さらに泡弾力が不充分であった。
比較例6では、(d)成分に代えてヒドロキシエチルセルロースが配合されているため、粘度が低下し、使用時にぬめりが感じられ、泡弾力が低下し、さらに泡量が不充分であった。
比較例7では、(c)/{(a)+(b)}が本発明規定範囲の下限値を下回っているため、泡のキメ細かさが低下し、さらに泡弾力が不充分であった。
〔処方例1:透明シャンプー〕
下記表3に示す成分を当該表に示す量で80℃にて混合することによって、適度な粘性を有し、使用時にぬめり感が無く、泡のキメ細かさに優れるとともに、泡量、泡弾力に優れる毛髪洗浄剤組成物(透明シャンプー)が得られる。
Figure 0007131293000003
なお、表3中、ココイルメチルタウリンNaおよびラウロイルメチルアラニンNaが(a)成分に、コカミドプロピルベタインが(b)成分に、ジラウリン酸ポリエチレングリコールが(c)成分に、カチオン化セルロースが(d)成分に、それぞれ該当する。
〔処方例2:パール状液体シャンプー〕
下記表4に示す成分を当該表に示す量で80℃にて混合することによって、適度な粘性を有し、使用時にぬめり感が無く、泡のキメ細かさに優れるとともに、泡量、泡弾力に優れる毛髪洗浄剤組成物(パール状液体シャンプー)が得られる。
Figure 0007131293000004
なお、表4中、ココイルメチルタウリンタウリンNaおよびココイルグルタミン酸Naが(a)成分に、コカミドプロピルベタインが(b)成分に、ジラウリン酸ポリエチレングリコールが(c)成分に、カチオン化セルロースが(d)成分に、それぞれ該当する。

Claims (1)

  1. 下記の(a)成分~(d)成分を含有し、(a)成分と(b)成分の各含有量の合計に対する(c)成分の含有量の質量比[c/(a+b)]が0.1~0.4であることを特徴とする毛髪洗浄剤組成物。
    (a)アニオン性界面活性剤:1~20質量%
    (b)炭素数8~18のアルキル基を有するベタイン型両性界面活性剤:1~10質量%
    (c)式(1)で表されるノニオン性界面活性剤:0.1~5質量%
    -O-(CH-CH-O) -R ・・・・・・・・(1)
    (式中、RおよびRは、ラウリン酸由来のアシル基を示す。nはエチレンオキサイドの平均付加モル数であり、50~100の整数を示す。)
    (d)カチオン化度が0.5~2 meq/gであり、重量平均分子量が40万~200万であるカチオン化セルロース:0.05~2質量%
JP2018199538A 2017-11-01 2018-10-23 毛髪洗浄剤組成物 Active JP7131293B2 (ja)

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