JP7130333B2

JP7130333B2 - 洗浄料組成物

Info

Publication number: JP7130333B2
Application number: JP2018200290A
Authority: JP
Inventors: 弘隆丹後; 泰裕小田
Original assignee: Noevir Co Ltd
Current assignee: Noevir Co Ltd
Priority date: 2018-10-24
Filing date: 2018-10-24
Publication date: 2022-09-05
Anticipated expiration: 2038-10-24
Also published as: JP2020066597A

Description

本発明は、高級脂肪酸塩とアシルアミノ酸紛体とポリグリセリンアルキルエーテル型ノニオン界面活性剤を含有する洗浄料組成物に関する。

従来より、洗浄料として、種々の商品が開発されており、特に高級脂肪酸塩を基剤とするものは、洗浄力に優れ、さっぱりとした感触があるため、洗顔料や全身洗浄料等に用いられている。しかし、泡質が粗く、その強力な洗浄力により、皮膚に必要な皮脂等まで落としてしまい、洗浄後に肌がかさつき、つっぱりやきしみを感じるといった問題が生じている。

炭素数１２～１８の脂肪酸塩とポリグリセリンモノアルキルエーテルを併用した洗浄剤組成物は低刺激ですすぎ時のさっぱり感を有することが知られている（特許文献１）。しかしながら、泡質や泡立ち、高温安定性については効果が不十分であった。

特開２００７－１４６０２９

本発明は、高温での安定性を保持し、かつ泡立ち、泡質が良好である洗浄料組成物を提供することを課題とする。

本発明は、
下記（Ａ）～（Ｃ）を含有する洗浄料組成物
（Ａ）高級脂肪酸塩
（Ｂ）アシルアミノ酸粉体
（Ｃ）ポリグリセリンアルキルエーテル型ノニオン界面活性剤
を提供する。

本発明の洗浄料組成物は、高温での安定性を保持するだけでなく、泡立ち、泡質が良好であるという効果を発揮する。

以下本発明を実施するための形態を説明する。

本発明の洗浄料組成物は、使用する部位により、洗髪料、洗顔料、ボディ洗浄料等の用途に用いることができる。

本発明で用いられる高級脂肪酸塩は化学式
Ｒ¹ＣＯＯＭ¹
（式中Ｒ¹ は炭素数８～２２のアルキル基又はアルケニル基、Ｍ¹ はアルカリ金属、塩基性アミノ酸類、アルカノールアミン類を示す。）で示され、市販の石鹸素地を用いても、製造時ケン化反応により調製して用いることもできる。ここで、高級脂肪酸塩を構成する脂肪酸は、炭素数１２～２２の直鎖飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸及び分岐鎖脂肪酸から選ばれた１種又は２種以上が好ましく用いられる。

直鎖飽和脂肪酸としては、デカン酸（カプリン酸）、ウンデカン酸、ドデカン酸（ラウリン酸）、トリデカン酸（トリデシル酸）、テトラデカン酸（ミリスチン酸）、ペンタデカン酸（ペンタデシル酸）、ヘキサデカン酸（パルミチン酸）、ヘプタデカン酸（マルガリン酸）、オクタデカン酸（ステアリン酸）、ノナデカン酸（ノナデシル酸）、エイコサン酸（アラキン酸）、ヘンエイコサン酸、ドコサン酸（ベヘン酸）が使用できるが、ドデカン酸、テトラデカン酸、ヘキサデカン酸、オクタデカン酸が特に好ましい。不飽和脂肪酸としては、2-デセン酸、4-デセン酸、9-デセン酸（カプロレイン酸）、9-ウンデセン酸（9-ウンデシレン酸）、10-ウンデセン酸（10-ウンデシレン酸）、2-ドデセン酸（2-ラウロレイン酸）、3-ドデセン酸、4-ドデセン酸、5-ドデセン酸（5-ラウロレイン酸）、11-ドデセン酸（11-ラウロレイン酸）、2-トリデセン酸、12-トリデセン酸、4-テトラデセン酸（ツズ酸）、5-テトラデセン酸（5-ミリストレイン酸）、9-テトラデセン酸（9-ミリストレイン酸）、6-ペンタデセン酸、14-ペンタデセン酸、2-ヘキサデセン酸（2-パルミトレイン酸）、trans-3-ヘキサデセン酸、cis-7-ヘキサデセン酸（7-パルミトレイン酸）、cis-9-ヘキサデセン酸（ゾーマリン酸）、trans-9-ヘキサデセン酸（trans-9-パルミトレイン酸）、2-ヘプタデセン酸、cis-7-ヘプタデセン酸、cis-8-ヘプタデセン酸、cis-9-ヘプタデセン酸、trans-2-オクタデセン酸、cis-2-オクタデセン酸、trans-3-オクタデセン酸、cis-3-オクタデセン酸、trans-4-オクタデセン酸、cis-6-オクタデセン酸（ペトロセリン酸）、trans-6-オクタデセン酸（ペトロセエライジン酸）、cis-9-オクタデセン酸（オレイン酸）、trans-9-オクタデセン酸（エライジン酸）、cis-11-オクタデセン酸、trans-11-オクタデセン酸（バセニン酸）、cis-11-エイコセン酸（ゴンドイン酸）、trans-11-エイコセン酸（trans-ゴンドイン酸）、cis-13-ドコセン酸（エルカ酸）、trans-13-ドコセン酸（ブラシン酸）等の直鎖モノエン酸、cis-9,cis-12-オクタデカジエン酸（リノール酸）、trans- 10,trans-12-オクタデカジエン酸、cis-9,trans-11,trans-13-オクタデカトリエン酸（α-エレオステアリン酸）、trans-9,trans-11,trans-13オクタデカトリエン酸（β-エレオステアリン酸）、cis-9,cis-12,cis15-オクタデカトリエン酸（α-リノレン酸）、trans-9,trans-12,trans-15-オクタデカトリエン酸（リノレンエライジン酸）、trans-10,trans-12,trans-14-オクタデカトリエン酸、9,11,13,15-オクタデカテトラエン酸、5,8,11,14-エイコサテトラエン酸（アラキドン酸）、4,8,12,15,19-ドコサペンタエン酸（イワシ酸）等のジ、トリ、テトラ及びペンタエン酸等が使用でき、分岐脂肪酸としては、ネオデカン酸、ネオトリデカン酸、イソパルミチン酸、イソステアリン酸等が使用できる。また、これらの混合物である、牛脂脂肪酸、ラノリン脂肪酸、ヤシ油脂肪酸、オリーブ油脂肪酸、ヒマシ油脂肪酸、パーム油脂肪酸等を用いてもよい。

本発明における脂肪酸若しくはその混合物と塩を形成させる塩基としては特に限定されず、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機塩基類、Ｌ－アルギニン等の塩基性アミノ酸類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン等のアルカノールアミン類が挙げられ、１種又は２種以上を組み合わせて用いることができる。

これらの高級脂肪酸塩のうち特に、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ヤシ油脂肪酸のナトリウム塩、カリウム塩、トリエタノールアミン塩、Ｌ－アルギニン塩が好ましい。高級脂肪酸塩は洗浄料組成物全量に対して１～９５質量％、好ましくは１～５０質量％配合する。

本発明に用いるアシルアミノ酸粉体としては、洗浄料組成物に配合し得るものであれば特に限定されない。具体的には、ラウロイルリシン、パルミトイルリシン、カプロイルリシン等のアシルリシン；ステアロイルオルニチン等のアシルオルニチン；ラウロイルアルギニン等のアシルアルギニン；ココイルヒスチジン等のアシルヒスチジン等のアシル塩基性アミノ酸等が挙げられる。市販品としては、ラウロイルリシンであるアミホープＬＬ（製造元：味の素株式会社）等を用いることができる。

アシルアミノ酸粉体の配合量は、洗浄料組成物の剤型、高級脂肪酸塩の含有量などにより変化するが、洗浄料組成物全量に対し０．００１～１質量％とすることが好ましい。

本発明に用いるポリグリセリンアルキルエーテル型ノニオン界面活性剤は、ＨＬＢ値が８以上の親水性の高い化合物を用いる。親水性ポリグリセリンアルキルエーテルのアルキル部分は、直鎖若しくは分岐鎖を有する、アルキル基、アルケニル基、ヒドロキシアルキル基を用いることができ、炭素数が８～２４、好ましくは８～１８、より好ましくは８～１４のものを用いる。またｎの数は２～１４、好ましくは２～１２のものを用いる。炭素数とグリセリンの重合度により、親水性、親油性のバランスを調整する。

本発明においては、アルキル基の炭素数が１２、ｎが４若しくは１０のポリグリセリンモノアルキルエーテルを用いることが最も好ましい。

本発明のポリグリセリンアルキルエーテルの配合量は、用途によって異なるが、０．０１～２０質量％が好ましい。０．０１質量％未満の配合では、良好な泡が形成できない場合がある。２０質量％を超えて配合しても、起泡性にこれ以上の改善が認められず、逆にべたつきの原因となる場合がある。

併用成分としてはアミノ酸系保湿剤が好ましく、ＰＣＡ－Ｎａ、ベタイン等がある。

剤型としては、液状、ペースト状、固形を問わない。

洗浄料組成物は固形のものをそのまま又は泡吐出容器、エアゾール容器、ポンプ容器、チューブ容器、ボトル容器、ジャー容器等の容器に充填して用いる。

本発明の洗浄料組成物には、上述の必須成分の他に、本発明の効果を損ねない範囲で、更にその他の成分を配合することができる。かかる成分としては、上記以外のアニオン界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール類、プロピレングリコール、ソルビトール、グリセリン、１,３－ブチレングリコール等のポリオール類、カルボキシビニルポリマー、メチルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体等の高分子化合物、スクワラン、流動パラフィン、シリコーン油、ラノリン誘導体、脂肪酸、高級アルコール、ポリエーテル変性シリコーン等の過脂肪剤、パール化剤、香料、色素、紫外線吸収剤、酸化防止剤、殺菌剤、抗炎症剤、防腐剤等を配合することができる。

本発明の洗浄料組成物の効果について、以下の通り測定を行った。

表１に示した組成の実施例並びに比較例を調製し、高温安定性を検討した。
［高温安定性の評価］
調製した試料を５０℃の恒温槽で保管し、１か月後の状態を目視で評価した。結果を表１に示す。
［評価基準］高温安定性
◎：非常に良い
○：良い
△：少し悪い
×：悪い

本発明の洗浄料組成物の使用感について、以下の通り評価を行った。

［使用感評価］
専門パネラー２名により、使用テストを行い、洗浄料組成物の泡立ち、泡質について官能評価を行った。

［評価方法］
本発明の実施例及び比較例を手で泡立て、泡立ちと泡質の評価を行った。評価結果は下記の基準を用いて合議により判定した。

［評価基準］泡立ち、泡質
◎：非常に良い
○：良い
△：少し悪い
×：悪い

表１に示した通り、高級脂肪酸塩とアシルアミノ酸粉体とポリグリセリンアルキルエーテル型ノニオン界面活性剤の３成分を含有する実施例１は３成分のうちアシルアミノ酸粉体を含有しない比較例１と比較して、高温安定性に優れていた。

表１に示した通り、３成分を含有する実施例１は３成分のうちアシルアミノ酸粉体を含有しない比較例１と比較して、泡立ち、泡質ともに良好な結果が得られた。

［実施例２］洗顔フォーム１
（１）ミリスチン酸２２．０（質量％）
（２）グリセリン１７．０
（３）水酸化カリウム７．７５
（４）ステアリン酸１４．０
（５）ステアリン酸グリセリル２．７
（６）ＰＣＡ－Ｎａ１．０
（７）ラウロイルリシン１．０
（８）ポリグリセリル－４ラウリルエーテル０．５
（９）精製水１００合わせ
［実施例３］洗顔フォーム２
（１）ミリスチン酸２２．０（質量％）
（２）グリセリン１７．０
（３）水酸化カリウム７．７５
（４）ステアリン酸１４．０
（５）ステアリン酸グリセリル２．７
（６）ベタイン１．０
（７）ラウロイルリシン１．０
（８）ポリグリセリル－４ラウリルエーテル１．０
（９）精製水１００合わせ
［実施例４］洗顔フォーム３
（１）ミリスチン酸２２．０（質量％）
（２）グリセリン１７．０
（３）水酸化カリウム７．７５
（４）ステアリン酸１４．０
（５）ステアリン酸グリセリル２．７
（６）ＰＣＡ－Ｎａ１．０
（７）ラウロイルリシン０．５
（８）ポリグリセリル－４ラウリルエーテル０．５
（９）硬化ヒマシ油０．５
（10）精製水１００合わせ
［実施例５］洗顔フォーム４
（１）ミリスチン酸２２．０（質量％）
（２）グリセリン１７．０
（３）水酸化カリウム７．７５
（４）ステアリン酸１４．０
（５）ステアリン酸グリセリル２．７
（６）ベタイン１．０
（７）ラウロイルリシン０．５
（８）ポリグリセリル－４ラウリルエーテル１．０
（９）硬化ヒマシ油０．５
（10）精製水１００合わせ

Claims

下記（Ａ）～（Ｃ）を含有する洗浄料組成物。
（Ａ）高級脂肪酸塩
（Ｂ）ラウロイルリシン
（Ｃ）ポリグリセリンアルキルエーテル型ノニオン界面活性剤