JP7129311B2 - マグネトロン - Google Patents

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本発明はマグネトロン、特に安定した特性を維持しながら長寿命となるマグネトロンのカソードの構造に関する。
マグネトロンは、円筒形状のアノード、このアノードの内面に配置された複数のベーン、このベーンの内側に設けられた円筒形状のカソードを具備し、アノード及びカソードの軸方向に印加する磁界と、アノードとカソード間に印加する高電圧によって、カソードから放射する電子を旋回運動、周回運動をさせ、べ-ンが形成する共振器に高周波電界を誘起、発振させ、高周波の出力電力を得る装置である。
上記カソードから放射する電子は、その電荷によって、カソードの軸方向にも力を受け、ベーンに到達せず、軸方向に漏れようとする傾向があり、この軸方向への電子の漏れを防ぐために、カソードの両端にエンドハットを配置する。
また、カソードから電子を取り出すために、カソードには電子放射性物質である酸化バリウム等を塗布又は含浸し、カソードを加熱することで、熱電子を放射する構造としている。しかし、このカソードの電子放射性物質は、動作中に分解、遊離し、マグネトロンの管球内の真空度を悪化させるガス源になることから、通常、動作による真空度の悪化を防ぐために、マグネトロン管球内にゲッター作用を持つ物質を配置することが行われる。
従来では、ゲッター作用を持つゲッター材を、カソードの両端のエンドハットに蒸着、圧着・焼結、溶接等の方法で取り付ける構造のものが知られている。また、公知のものとして、下記の特許文献1~4に示される技術がある。
即ち、このカソードのエンドハットは、ガス源となる電子放射性物質の近傍にあるので、ゲッター材を設置する場所として好適である。また、カソードは電子を放出させるために高温にするので、カソードの両端に設置したエンドハットとゲッター材の温度も適当に高くなり、それにより、ゲッター材が活性化してゲッター材に付着したガスが内部に拡散する速度を大きくし、その作用でガスの吸着能力が高まる。このようにして、ゲッター材は真空度を維持することに有効に働く。
特開平11-250816号公報、 特開平05-251005号公報 特公平07-60639号公報 特開昭63-226851号公報
ところで、上述のように、ゲッター材は、蒸着、圧着・焼結によってエンドハットに付着したり、溶接でエンドハットに取り付けたりするが、蒸着でゲッター材を付着させる場合は、その付着量を多くすることが困難であり、少ないゲッター材の量では、少ないガスしか吸着できず、長時間にわたる真空度維持の効果を期待することができない。
また、ゲッター材を圧着・焼結の工程でエンドハットに付着させる場合は、圧着・焼結の工程に時間を要し、コストが高くなる。
更に、エンドハットに板状のゲッター材を溶接して取り付ける場合は、動作中の高温によるゲッター材の変形を防止することが困難であり(特許文献4にも示される)、その変形による動作の不具合、特性の劣化が生じ易くなるという問題点があった。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ガスの吸着量を多くして長寿命化を図り、かつコスト高、そしてゲッター材の変形による動作の不具合をなくすことができるマグネトロンを提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1の発明に係るマグネトロンは、アノードの中心部に配置され、電子放射性物質を塗布又は含浸したカソードと、このカソードを支持する円筒状のカソードスリーブと、このカソードスリーブの端部に設けられたエンドハットと、を有するマグネトロンにおいて、上記カソードスリーブの端部にストッパ部を形成し、上記エンドハットとして、ゲッター作用を持つ材質で構成し、上記カソードスリーブのストッパ部に当接して取り付けられた第1のエンドハット部材と、上記カソードスリーブと同じ材質で構成し、上記第1のエンドハット部材に当接して上記カソードスリーブに溶接で取り付けられた第2のエンドハット部材と、を設けたことを特徴とする
請求項1の発明によれば、第1のエンドハット部材ゲッター作用を持つ材質(ゲッター材)で形成することで、電子放射面から放出されるガスを有効に吸着して、真空度を長期間において維持し、長寿命なマグネトロンとすることができる。
また、従来のように、ゲッター材を付着させる圧着・焼結の工程を採用しないので、コスト高となることもなく、ゲッター材で構成した第1のエンドハット部材をカソードスリーブに溶接で取り付けないので、動作中の高温によるゲッター材からなる部材の変形をなくし、マグネトロン動作の不具合もなくすことが可能となる。
本発明の実施例のマグネトロンの構成を示す断面図である。 施例のエンドハットの取付け状態及び他の構成例を示す断面図である。 参考例のマグネトロンにおけるエンドハットの取付け部分の構成を示す断面図である。
図1に、実施例のマグネトロンの構成が示され、図2(A)にはエンドハットの取付け状態が示されており、図1において、符号の1は円筒形状のアノード、2はアノードの中心部に設けられた円筒形状のカソード、3はこのカソードを支持する円筒形状のカソードスリーブ、4はヒータ、5a,5bはカソードスリーブ3の両端に設けられ、円板状部分を持つ第1のエンドハット部材、6a,6bはカソードスリーブ3の両端で第1のエンドハット部材5a,5bの外側に取り付けられ、円板状部分を持つ第2のエンドハット部材であり、実施例のエンドハットは、第1及び第2のエンドハット部材5a,6aと5b,6bで構成される。
上記カソード2は、ポーラスタングステン製で、その円筒壁の空孔部分にバリウム等の電子放射性物質を含浸した含浸型カソードであり、ヒ一夕4でカソード2を加熱することで、熱電子を取り出すことができる。
上記カソードスリープ3は、モリブデン製からなり、その軸方向両端に円筒外径を小さくした段差のあるストッパ部(係止部)8[図2(A)参照]が形成される。第1実施例の第1のエンドハット部材5a,5bは、ゲッター作用を持つハフニウム製からなり、この材料は他の材料との溶接が困難であるため、モリブデン製のカソードスリープ3のストッパ部8にカシメにて留めている。
上記第2のエンドハット部材6a,6bは、モリブデン製であり、カソードスリーブ3に溶接で固定する。この第2のエンドハット部材6a,6bは、第1のエンドハット部材5a,5bに密着し、カソードスリーブ3に溶接で確実に固定されることで、第1のエンドハット部材5a,5bをもしっかりと固定することができ、第1のエンドハット部材5a,5bのカシメ留めが緩むようなことがあっても、その位置がずれることはない。
上記第1及び第2のエンドハット部材5a,6a、5b,6bからなるエンドハットは、カソード2とアノード1の間に印加する高電圧によって生じる電界強度をエンドハット部分で大きくして、カソード2の軸方向に逃げる電子をカソード側に抑えるように作用する。
第1のエンドハット部材5a,5b、第2のエンドハット部材6a,6bとも、このような電子の逃げを抑える作用を担っており、両エンドハット部材の外径は、ほぼ同じ寸法に設定している。また、両端のそれぞれに2つのエンドハット部材5a,6a、5b,6bを備えることで、エンドハットがどちらか1つだけの場合よりも、電子を抑える効果は大きくなる。もちろん、第1のエンドハット部材5a,5bと第2のエンドハット部材6a,6bを1つに合体させた寸法のエンドハットであれば、電子を抑える作用は、2つのエンドハット部材の場合と同等である。
しかし、仮に大きな1つのエンドハットを、ゲッター作用を持つ材質の部材で作製した場合は、異なった材料であるモリブデン製のカソードスリーブ3との溶接は困難であり、大きなエンドハットをカシメだけで止めることになり、取付けの強度に不安がある。
例えば、従来(例えば特許文献3)のように、エンドハットの山部にゲッター材を取り付ける構造では、そのゲッター材のエンドハットへの固定や、動作による高温での変形を抑えることが困難である。
そこで、実施例では、2つのエンドハット部材のうち、第1のエンドハット部材5a,5bそれ自体をゲッター作用を持つ金属で形成し、この第1のエンドハット部材5a,5bを、溶接した第2のエンドハット部材6a,6bで押さえる形にすることで、位置ずれ、変形を最小限に抑え、動作不良(特性の劣化)等もなくすことが可能となる。
マグネトロンでは、エンドハット-アノード間の電界強度が大きいため、カソード2から電子放射性物質であるバリウム等(ガス)が飛散若しくは拡散してエンドハットに付着した場合、その部分から2次電子が放出され易く、その電子、電流は高周波の発振に寄与しない無効電流となる。このエンドハットへの電子放射性物質の付着量は、動作と共に増加し、それに伴って、暗電流は増加し、送信電力の低下をもたらし、マグネトロンの寿命を短くすることになる。
しかし、実施例のように、第1のエンドハット部材5a,5bにゲッター作用を持つ材質を用いれば、飛散、拡散で第1のエンドハット部材5a,5bに付着した電子放射性物質を、そのゲッター作用によって部材内部に取り込み、エンドハットからの2次電子の放射を抑制し、暗電流の増加を抑えることで、長寿命のマグネトロンを実現することができる。
施例の第1のエンドハット部材5a,5bとして、ゲッター作用を持つ材料としてハフニウムを用いたが、ジルコニウムやチタンでもよく、それらを用いた場合でも、作用、効果はハフニウムの場合と同様となる。
図2(B)には、ストッパ部の他の構成が示されており、図2(A)のような段部ではなく、凸状部を形成したストッパ部9としてもよく、この場合も、ストッパ部9の凸状部に第1のエンドハット部材5a,5bをカシメ留めし、第2のエンドハット部材6a,6bをカソードスリーブ3に溶接するように構成することができる。また、凸形状のストッパ部9は、カソードスリーブ3とは別体で構成し、カソードスリーブ3にロウ付け、溶接等で取り付ける構成とすることもできる。
図3に、参考例の構成が示されており、この参考例はエンドハット部材に炭化処理を施したものである。図3の第1のエンドハット部材15は、高融点金属であるモリブデン製で、第2のエンドハット部材16はゲッター作用を持つハフニウム製である。
そして、第1のエンドハット部材15は、点線で図示した部分50を炭化処理しており、それ以外の構成は、図1の場合と同様となる。また、第1のエンドハット部材15は、カソードスリーブ3に形成したストッパ部8に配置し、第2のエンドハット部材16は、かしめ部17でカソードスリーブ3にカシメで留めるようにしている。
上述のように、マグネトロンの動作中では、カソード2から放射された電子の一部が逆行し、カソード2、エンドハットに衝突しており、エンドハットに衝突した電子から2次電子が生じると、その2次電子は無効電流として出力電力に寄与しない電子、電流となる。第2実施例では、表面の炭化で2次電子放出係数が低下するというモリブデンの性質を利用し、第1のエンドハット部材15を炭化処理したモリブデンとすることにより、その部分からの2次電子放出を抑え、無効電流を抑制し、出力電力低下のないマグネトロンが実現可能となる。
また、第2のエンドハット部材16として、ゲッター作用を持つ金属であるハフニウムを用いるので、この第2のエンドハット部材16がマグネトロン管球内の真空度を維持するように作用し、長寿命のマグネトロンとなる。
1…アノード、 2…カソード、
3…カソードスリーブ、 4…ヒ一夕、
5a,5b,15…第1のエンドハット部材、
6a,6b,16…第2のエンドハット部材、
8,9…ストッパ部、
50…炭化処理部分。

Claims (1)

  1. アノードの中心部に配置され、電子放射性物質を塗布又は含浸したカソードと、このカソードを支持する円筒状のカソードスリーブと、このカソードスリーブの端部に設けられたエンドハットと、を有するマグネトロンにおいて、
    上記カソードスリーブの端部にストッパ部を形成し、
    上記エンドハットとして、ゲッター作用を持つ材質で構成し、上記カソードスリーブのストッパ部に当接して取り付けられた第1のエンドハット部材と、
    上記カソードスリーブと同じ材質で構成し、上記第1のエンドハット部材に当接して上記カソードスリーブに溶接で取り付けられた第2のエンドハット部材と、を設けたことを特徴とするマグネトロン。
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