JP7126971B2 - バイパスペレット飼料の製造方法及びバイパスペレット飼料 - Google Patents

バイパスペレット飼料の製造方法及びバイパスペレット飼料 Download PDF

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Description

特許法第30条第2項適用 A.掲載年月日 2018年3月16日 掲載アドレス http://www.nissangosei.co.jp/ http://www.nissangosei.co.jp/nissan/nissan_list.htm http://www.nissangosei.co.jp/nissan/095.pdf B.掲載年月日 2018年3月23日 掲載刊行物 全国農業会議所 全国農業新聞 2018年3月23日付第3047号 C.掲載年月日 2018年3月29日 掲載刊行物等 日本畜産学会第124回大会講演要旨集 D.掲載年月日 2018年4月1日 掲載刊行物等 新製品発売の案内状 E.掲載年月日 2018年4月26日 掲載アドレス http://www.nissangosei.co.jp/ http://www.nissangosei.co.jp/nissan/nissan_list.htm http://www.nissangosei.co.jp/nissan/096.pdf F.掲載年月日 2018年6月22日 掲載刊行物 讀賣新聞社 讀賣新聞鹿児島版 2018年6月22日付の第27面
本発明は、反すう動物に対して有用とされるビタミン・ミネラル類やアミノ酸などの生物学的有効成分を含む畜産用のバイパスペレット飼料の製造方法及びそれにより製造されたバイパスペレット飼料に関する。
反すう動物に対して不足しやすいビタミン、アミノ酸などをそのままの形態で給与しても、その大部分がルーメンで分解されてしまい、小腸まで到達して吸収される量はごく僅かな量になってしまう。このような小腸到達率の低下を改善するために、特許文献1では、粒子状のアミノ酸やビタミンの表面を保護剤で被覆した反すう動物用ルーメンバイパス剤を提案している。また、特許文献2においても同様に、アミノ酸粒子の表面を保護剤で被覆して、アミノ酸がルーメンで分解されないように保護して小腸に達するようにしたアミノ酸バイパス組成物を提案している。
特許第3728738号公報 特許第5040919号公報
しかしながら、特許文献1,2のバイパス剤は、補助飼料として主飼料の乾草のなかに配合しようとすると、小サイズの粒状物であることから乾草に絡むことなく乾草と乾草の間隙を通り抜けて落下してしまい、飼葉の下に溜まりやすい。また、このような小サイズの配合飼料を牛に給与すると、家畜の口、舌、歯などのサイズや動きに適合せず、咀嚼時に口中からこぼれ落ちる量が増加して、実質的な経口摂取量が僅かな量になってしまうため、バイパス剤の歩留まり(摂取率)が非常に低いという欠点がある。
また、特許文献1のアミノ酸バイパス組成物では、咀嚼により粉砕され難くするために粒径の小さい球状の粒子としているが、粒径を小さくしすぎると体積に対する表面積の相対的な割合(比表面積)が大きくなるため、表面を覆う保護層が短時間のうちにルーメンジュース中に溶け出して、ルーメン内でアミノ酸製剤が露出して微生物によって分解され、バイパス剤が小腸まで達しないおそれがある。
一方、特許文献2の反すう動物用ルーメンバイパス剤では、製剤をルーメンで分解され難い難分解性の保護材料で厚く被覆しているので、小腸吸収率が低下するという欠点がある。すなわち、同文献2のバイパス剤は、ルーメンを通過するバイパス率そのものは高くなるが、小腸でも分解が進み難いため、全体の約30%にも及ぶ量のバイパス剤が小腸で吸収されずに未消化のままの状態で便とともに体外に排出されてしまう。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、補助飼料として経口摂取率が高く、咀嚼による粉砕後においても高いルーメンバイパス保護機能を保持し続けることができ、バイパス率(小腸到達率)および小腸吸収率を飛躍的に向上させることができるバイパスペレット飼料の製造方法及びバイパスペレット飼料を提供することを目的とする。
補助飼料として主飼料中に配合されて反すう動物に給与されるバイパスペレット飼料を製造する方法において、
(a)粉粒状、スラリー状または液状の生物学的有効成分原料と、前記生物学的有効成分を保護するための粉粒状、スラリー状または液状の保護剤原料とをそれぞれ準備し、
(b)少なくとも1つのフィーダー、スクリュウ、バレル、金型、ヒータ、および混練送給路を備える二軸スクリュウ押出機を準備し、
前記混練送給路は、前記生物学的有効成分原料と前記保護剤原料とが前記スクリュウと前記バレルとの間で混練されながら前記フィーダーから前記金型まで送給されるように、前記スクリュウと前記バレルとの間に形成される狭い混練スペースであり、
(c)前記ヒータにより前記バレルおよび前記金型の少なくとも一方を加熱し、前記バレルおよび前記金型の少なくとも一方を所望の温度範囲に調整し、
(d)前記少なくとも1つのフィーダーを介して前記生物学的有効成分原料および前記保護剤原料を前記混練送給路に供給し、これにより前記生物学的有効成分原料と前記保護剤原料とが前記混練送給路内で混練され、
(e)前記生物学的有効成分原料と前記保護剤原料との混練物を前記混練送給路から前記金型に連続的に送給し、これにより前記混練物を押出成形し、
(f)前記金型から押し出された押出成形体を所望の長さに切断し、これにより棒状、ロッド状、円柱状またはクランブル状の形状を有し、質量%で20%以上60%以下の前記生物学的有効成分を含むペレットを得ることを特徴とするバイパスペレット飼料の製造方法。
本発明のペレット飼料は、主飼料との絡みが良好であり、かつ、家畜が食べるのに適したサイズと形状であるので、ほとんど食べこぼしが無く、食べ残しが非常に少ない高い経口摂取率(給餌率)を達成することができる。
また、本発明のペレット飼料は、咀嚼によってペレットが細かく粉砕された場合であっても高いルーメンバイパス保護機能を保持し続けることができるので、ビタミンやアミノ酸のような生物学的有効成分のバイパス率(小腸到達率)や小腸吸収率を従来品よりも大幅に向上させることができる。
さらに、本発明のペレット飼料は、妊娠中の牛の体調管理や子牛の育成管理において、これを適正な管理下で給与することによって絶大な効果を発揮することができる。
本発明によれば、生物学的有効成分として例えばナイアシンを含むペレット飼料を牛に給与すると、夏期において気温上昇に伴う牛の体温上昇を血管拡張作用により抑制する効果が期待できる。また、乳の出が悪くなった乳牛の体調を元の健康な状態に向かうような効果が期待でき、夏場に減少する搾乳量を維持又は増加させることが期待できる。
また、真夏の炎暑日において牝牛の子宮温度が上昇すると、卵子が子宮に排卵されないか又は排卵されたとしても卵子が熱損傷を受けて壊されやすくなり、種付けすることが事実上できなくなることがあるが、本発明のナイアシン含有バイパスペレット飼料を牛に給与すると、子宮の回復が早まる傾向となることが期待でき、繁殖への効果も期待できる。
本発明のバイパスペレット飼料の製造に用いる原料の準備のための予備処理方法の一例を示すフローチャート。 本発明のバイパスペレット飼料の製造方法の一例を示すフローチャート。 本発明の製造方法に用いる二軸スクリュウ押出機を模式的に示す概略構成図。 本発明の他の製造方法に用いる二軸スクリュウ押出機を模式的に示す概略構成図。 ペレットのサイズを説明するための模式図。 各種サイズと形状の本発明品サンプルを示す外観写真図。 本発明品サンプルを種々の従来品サンプルと対比して示す外観写真図。 バイパス率の評価試験結果を示す特性線図。 牛の直腸温度と血中ナイアシン濃度との関係を示す特性グラフ図。 本発明のナイアシン含有バイパスペレット飼料を給与した牛の直腸温度の経日変化を示す特性線図。 採血日ごとの血中ナイアシン濃度の変動率を示す特性線図。 採血時間ごとの血中ナイアシン濃度の変動率を示す特性線図。 (a)~(e)は個体別にみた血中ナイアシン濃度の変動率の経日変化をそれぞれ示す特性線図。 (a)~(e)は個体別にみた血中ナイアシン濃度の変動率の経時変化をそれぞれ示す特性線図。 (a),(b)は平均体温および最高気温の経日変化をそれぞれ示す特性線図。
畜産農家では、家畜が必要とするすべての栄養を満たすようにサイレージ、乾草、濃厚飼料、ビタミン、ミネラルなどを混合した飼料を給与することが行われている。これらの飼料は、エネルギーバランス、蛋白バランス、蛋白質、炭水化物の分画、機能性繊維などの基礎的な栄養知識に基づいて設計される。
本発明は、上述したことを背景として、牛などの反すう動物の採食に適したサイズと形状のバイパスペレット飼料とその製造方法を提供するものである。
以下、添付の図面と表を参照して本発明のいくつかの好ましい実施の形態を説明する。
本発明の実施形態に係るバイパスペレット飼料は、図5と図6に示すように、牛が食べ易い棒状、ロッド状、円柱状またはクランブル状の種々の形状とサイズにつくられている。すなわち、本発明のペレット飼料は、牛がほとんど食べこぼすことなく全部食べてしまえるような平均直径dと平均長さLを有している。
一般にペレットの直径dが小さくなるにしたがって、食べこぼしによる食べ残し量が増えて経口摂取率が低下する傾向がある。これに対して、ペレットの直径dが大きくなるにしたがって、牛の口、舌、歯のサイズや動きに良く適合し、食べこぼしによる食べ残しが減少して経口摂取率が向上する傾向がある。しかし、ペレットの直径dが大きくなり過ぎると、かえって経口摂取率が低下する傾向がある。よって、所望の経口摂取率を得るために、ペレットの直径dは、小さくなり過ぎず、かつ大きくなり過ぎない丁度よい範囲が存在する。
本実施形態に係るバイパスペレット飼料の平均直径dは、1mm以上10mm以下とすることができ、2.00mm以上7.50mm以下とすることが好ましく、4.00mm以上7.00mm以下とすることがより好ましく、4.00±0.50mmおよび7.00±0.50mmとすることがそれぞれ最も好ましい。ちなみに、ペレット平均直径dが1mmを下回ると、牛の歯と歯の間からペレットがこぼれ落ちて食べ残しが多くなる傾向がある。また、対象牛の身体の大きさや成長に応じてペレット平均直径dを変えることにより、経口摂取率を高めることができる。すなわち、経口摂取率、取り扱いの容易さ、保存性、押出成形性などを総合的に勘案してみると、子牛に対してはペレットの平均直径dを4.00±0.50mmとすることが最適であり、成牛に対してはペレットの平均直径dを7.00±0.50mmとすることが最適である。
経口摂取率を向上させるためには、ペレット径を太くするだけでなく、ペレットの長さを長くするほうが一般に有利である。一般に、ペレットの平均長さLが3mmを下回ると、咀嚼中においてペレットが牛の歯と歯の隙間からこぼれ落ちて食べ残しが多くなる傾向がある。一方、補助飼料としてのペレットを主飼料と均一に混合するためには、ペレットの長さを短くするほうが有利である。また、ペレットを長くしすぎると、袋詰め時や搬送中あるいは袋取出し時や配合時に折損しやすく、通常の取り扱いが難くなるというハンドリング上の問題も生じる。
このような事情から、ペレットの平均長さLは、3mm以上30mm以下の範囲とすることが好ましい。さらに、ペレットの平均長さLは、上限を25mm以下とすることが好ましく、上限を20mm以下とすることがより好ましく、上限を14mm以下とすることが更に好ましく、上限を12mm以下とすることが最も好ましい。ペレットは、平均長さLが30mmを超えると、曲げなどの外力に耐えられず、袋詰め作業、袋出し作業、輸送中において折損しやすくなるからである。
上述した「平均直径」と「平均長さ」は、多数のサンプル中から無作為抽出した10個のサンプルペレットの測定値を単純加算平均して求めた値である。直径はペレットの中央部をノギスで測定した。長さはペレット両端の先端部から先端部までをノギスで測定した。
ところで、ペレット直径の上限値は、ペレット原料の物性と押出成型機の性能とに依存するが、実際には押出成型機の性能限界(成形能力)によってほとんど決まるものである。
本発明では、押出成型機として二軸スクリュウ押出機を用いてペレットを製造するようにしている。二軸スクリュウ押出機を用いる製造プロセスでは、ペレット直径の上限値に影響を及ぼす多くのパラメータが存在する。そのようなパラメータとして二軸スクリュウ押出機の操作条件、原料の組成と配合比、原料の供給条件、原料の粒径、原料の融点、原料の軟化点、原料の粘性の温度変化、原料の水分含有率などを挙げることができる。
これらのパラメータのうちから例えば二軸スクリュウ押出機の操作条件をとりあげてみると、スクリュウ回転速度、スクリュウの形状とサイズ、バレルの形状とサイズ、バレル-スクリュウ間の平均の混練スペースサイズ(混練送給路の平均サイズ)、バレル-スクリュウ間の最小の混練スペースサイズ(混練送給路の最小サイズ)、バレル-スクリュウ間の最大の混練スペースサイズ(混練送給路の最大サイズ)、バレル内壁の平均温度、バレル内壁の表面状態、金型内壁の平均温度、金型内壁の表面状態、スクリュウによる混練物の押し込み圧力、金型の入口サイズと出口サイズなどの多数の因子が関与している。
これら多数のパラメータおよび因子の間にどのような相関関係があるのかについては、複雑すぎるため判明していないのが実情であり、詳しいことは不明である。しかしながら、本発明者らは、二軸スクリュウ押出機を用いるペレット飼料の押出成形に関して鋭意研究し試行錯誤を積み重ねた結果、以下に述べるいくつかの知見を得ている。
i) バレルおよび金型の各温度が原料の融点を少し超える温度域まで上昇すると、円滑に連続押出成形することができる。
ii) バレルおよび金型の各温度が原料の融点を少し下回る低い温度領域であっても、原料の軟化点を十分に超える温度領域に達すれば、混練送給路内や金型内に詰まりを生じることなく連続押出成形することが可能である。
iii) 形状保持性に優れているので、押出成形体を大気中において乾式切断することができる。
本実施形態のペレット飼料は、質量%で20%以上60%以下の生物学的有効成分を含むことができる。ペレット中の生物学的有効成分の含有率は、20%以上60%以下とすることが好ましく、30%以上60%以下とすることがより好ましく、45%以上55%以下とすることが更に好ましい。
生物学的有効成分の含有率が20%を下回ると、有効成分の必要量がルーメンをバイパスして小腸に達するという所期の目的が達成され難くなるからである。また、生物学的有効成分の含有率が20%を下回ると、相対的に保護剤の量が増加して、母牛の子宮のなかで子牛が育ちすぎて難産になるおそれがあるからである。
一方、生物学的有効成分の含有率が60%を超えても、最終的に小腸まで到達する量は実質的に変わらず、ルーメン内で分解されて無駄に消失する量が増加するばかりとなるからである。
また、本実施形態のペレット飼料は、40%以上80%以下の保護剤を含むことができる。ペレット飼料中の保護剤の含有率は、40%以上80%以下とすることが好ましく、50%以上70%以下とすることがより好ましく、55%以上65%以下とすることが更に好ましい。
保護剤の含有率が40%を下回ると、有効成分の保護が不十分になり、有効成分の必要量がルーメンをバイパスして小腸に到達するという所期の目的が達成され難くなるからである。
一方、保護剤の含有率が80%を超えると、飼料のエネルギーバランスが崩れやすくなり、母牛の子宮のなかで子牛が育ちすぎて難産になるおそれがあるからである。
以下に、本発明者らが現時点で把握している知見の範囲で説明する。
[押出成形時の温度管理]
押出成形する際に、原料粉は二軸スクリュウとバレルとの間の狭いスペース(混練送給路)に押し込められ、強い圧力下で混練され、粒子同士が凝着して所望の形状を保持するようになる。このとき、金型の内壁と粒子との間の摩擦による発熱と、粒子相互間の摩擦による発熱とにより、一時的ではあるが金型の温度が急激に上昇する。このときの急激な温度上昇により生物学的有効成分が熱分解しないようにするためには、押出成形時の金型温度の上昇幅をできるだけ小さく抑えることが望ましい。
ここで、バレルおよび金型の各温度を原料(混練された混合原料)の融点を少し超える温度域まで引き上げることが望ましい。このようにバレルと金型を温度調整すると、ペレットを極めて円滑に連続押出成形することができる。
なお、原料の融点を少し下回る低い温度領域であっても、バレルおよび金型の各温度を原料の軟化点を十分に超える温度領域まで引き上げるようにしてもよい。このようにバレルと金型を温度調整すると、混練送給路内や金型内に詰まりを生じることなく連続押出成形することが可能である。
[二軸スクリュウ押出機]
二軸スクリュウ押出機は、二軸エクストルーダーとも称され、基本的な構成要素としてフィーダー、二軸スクリュウ、バレル、金型(ダイ)の4つの要素を備えている。
フィーダーは、原料を混練送給路内に供給する装置である。フィーダーには、ホッパーから重力を利用して原料を順次送り込む重力方式、あるいは原料を圧縮して定量ずつ順次送り込むロータリーインペラー方式などの各種タイプがある。本発明の実施形態では、1つ又は複数の重力式フィーダーを用いる。フィーダーの適所に予熱ヒータを取り付けることができる。
二軸スクリュウは、軸が平行になるように並列配置された2つの回転駆動スクリュウである。スクリュウの形状、条数、組み合わせによって種々のタイプがある。
バレルは、二軸スクリュウの外周を取り囲み、回転駆動される二軸スクリュウとの間に狭いスペース(混練送給路)を形成するための堅牢な筐体である。バレルの適所に予熱ヒータを取り付けることができる。
金型は、所定口径の開口(出口)を含むキャビティを有し、バレルの終端面に取り付けられ、バレル-スクリュウ間で混練され送給されてくる混練物に所定の形状を付与するものである。原料を混練して送給するための混練送給路は、少なくともフィーダーの供給口から金型の入口までの間に形成される。金型の適所に予熱ヒータを取り付けることができる。
次に、二軸スクリュウ押出機によるペレット押出成形の概要を説明する。
原料は、1つ又は2つ以上のフィーダーから混練送給路に供給され、混練送給路内で混練、圧縮、剪断されながら金型に向けて送給される間に、粒子全体が溶融して他の粒子と融合するか、または粒子の表面が部分的に溶融して他の粒子と結着(焼結)するか、あるいは粒子の全体又は表面が軟化して他の粒子と結着(結合)する。これらのいずれかの状態となった混練物が金型内に押し込まれ、金型の出口部から棒状、ロッド状、クランブル状または円柱状の押出成形体が連続的に押し出されてくる。金型から押し出されてきた直後に、押出成形体を乾式カッターにより大気中で切断し、所望長さのペレットを得る。
本発明では、押出成形時に原料に印加される混練圧力を所望の範囲にコントロールするために、二軸スクリュウ押出機の各種パラメータを制御することが重要である。
二軸スクリュウ押出機において制御すべきパラメータとして、二軸スクリュウの形状とサイズ、バレルの形状とサイズ、スクリュウ回転速度、スクリュウの回転に応じたスクリュウ/バレル間隙(混練)の形状変化とサイズ変化、金型の開口部の大きさ(口径)、金型のキャビティの長さ、原料の粘度(流動性)、ペレット1個当たりの成形時間(1サイクル時間)、1サイクル当たりの原料供給量などを挙げることができる。
二軸スクリュウ押出機内において実際に行われている混練作用はかなり複雑であるため、押出加工に関連するいくつかの条件を設定し、種々のソフトウェアを利用するコンピュータシミュレーションにより流動解析を行うことができる。
[ペレット飼料の原材料]
本発明のペレット飼料を構成する原材料は、生物学的有効成分原料(バイパス剤原料)および保護剤原料である。
バイパス剤原料は、反すう動物のルーメンを通過して小腸で分解吸収されるべき有効成分(例えば必須アミノ酸)を含む製剤である。バイパス剤原料の形態は、室温下で粉粒状(フレーク状を含む)であることが一般的である。しかし、室温下では粉粒状であるが、室温より数10℃高い加温下では液状またはスラリー状(流動性を有する固液混合物)となるものも条件によってはバイパス剤原料として使用することが可能である。
保護剤原料は、二軸スクリュウ押出機内でバイパス剤原料と混練され、バイパス剤と一体に成形され、バイパス剤をルーメン内の分解酵素や微生物群から保護するものである。保護剤原料の形態は、室温下または室温より数10℃高い加温下で、粉粒状、液状またはスラリー状であってもよい。液状の保護剤原料として、例えば糖蜜(甘味料)およびパーム油を用いることができる。スラリー状(ペースト状を含む)の保護剤原料として、例えばレシチンを用いることができる。
[生物学的有効成分(バイパス剤)]
生物学的有効成分としてビタミン、ミネラル、アミノ酸、酵母などの種々の製剤を用いることができる。これらの生物学的有効成分は、互いの効能を阻害しない相性の良い2種以上を組み合わせて用いるようにしてもよい。すなわち、複数種の生物学的有効成分を組み合わせた複合体として、ビタミン+アミノ酸、ビタミン+ミネラル、アミノ酸+ミネラル、アミノ酸+酵母、ビタミン+アミノ酸+ミネラル、アミノ酸+ミネラル+酵母などを含むペレット飼料を製造することができる。
(ビタミン)
ビタミンには、水溶性ビタミン類および脂溶性ビタミン類のいずれも用いることができる。
ビタミンとして、ナイアシン(ニコチン酸、ニコチン酸/ニコチン酸アミド混合物)、L-アスコルビン酸、L-アスコルビン酸カルシウム、L-アスコルビン酸ナトリウム、L-アスコルビン酸-2-リン酸エステルナトリウムカルシウム、アスコルビン酸-2-リン酸エステルマグネシウム、アセトメナフトン、イノシトール、塩酸ジベンゾイルチアミン、エルゴカルシフェロール、塩化コリン、塩酸チアミン、塩酸ピリドキシン、β-カロチン、コレカルシフェロール、酢酸dl-α-トコフェロール、シアノコバラミン、硝酸チアミン、パラアミノ安息香酸、D-パントテン酸カルシウム、DL-パントテン酸カルシウム、d-ビオチン、ビタミンA粉末、ビタミンA油、ビタミンD粉末、ビタミンD3油、ビタミンE粉末、25-ヒドロキシコレカルシフェロール、メナジオン亜硫酸水素ジメチルピリミジノール、メナジオン亜硫酸水素ナトリウム、葉酸、リボフラビン、リボフラビン酪酸エステルを用いることができる。
各種ビタミン類のうちから特にナイアシン(ビタミンB3;ニコチン酸、ニコチン酸/ニコチン酸アミド混合物)を用いると、血管拡張作用によって気温上昇に伴う牛の体温上昇を抑制する効能がある。
ナイアシンとして、ニコチン酸とニコチン酸アミドとの混合物、または単体のニコチン酸、または単体のニコチン酸アミドを用いることができる。
(アミノ酸)
アミノ酸は、親水性アミノ酸または疎水性アミノ酸のいずれであってもよい。また、アミノ酸は、単体または複数種を組み合わせた複合製剤のいずれであってもよい。
親水性アミノ酸として、L-アルギニン、塩酸L-リジン、硫酸L-リジン、L-スレオニン、L-グルタミン酸ナトリウム、タウリンからなる群より選択される1種または2種以上の組み合わせを用いることができる。
疎水性アミノ酸として、DL-トリプトファン、L-トリプトファン、DL-メチオニン、グリシン、DL-アラニン、L-バリンからなる群より選択される1種または2種以上の組み合わせを用いることができる。
さらに、アミノ酸製剤として、上記の親水性アミノ酸群および疎水性アミノ酸群のうちから選択される2種以上の組み合わせを用いることができる。
(ミネラル)
ミネラルには、カルシウム、ナトリウム、カリウム、リン、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、マンガン、クロム、セレン、モリブデン、コバルトおよびヨウ素からなる群より選択される1種または2種以上の組合せを用いることができる。
ミネラルとして、塩化カリウム、クエン酸鉄、グルコン酸カルシウム、コハク酸クエン酸鉄ナトリウム、酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、炭酸亜鉛、炭酸コバルト、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸マンガン、2-デアミノ-2-ヒドロキシメチオニン亜鉛、DL-トレオニン鉄、乳酸カルシウム、フマル酸第一鉄、ペプチド亜鉛、ペプチド鉄、ペプチド銅、ペプチドマンガン、ヨウ化カリウム、ヨウ素酸カリウム、ヨウ素酸カルシウム、硝酸亜鉛、硝酸亜鉛メチオニン、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、硫酸コバルト、硫酸鉄、硫酸銅、硫酸マンガン、リン酸-水素カリウム、リン酸-水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸二水素ナトリウムを用いることができる。
(酵母)
酵母には、ファフィア酵母、パン酵母、およびビール酵母からなる群より選択される1種または2種以上の組合せを用いることができる。
酵母は、生きているか死んでいるかにかかわらず生物学的有効成分として使用することができる。例えば、パン酵母やビール酵母の細胞壁を乾燥させた乾燥酵母細胞壁を飼料中に配合するようにしてもよい。
ファフィア酵母は、赤色色素のアスタキサンチンを含んでおり、このアスタキサンチンが強い抗酸化作用を持つことから、本発明では抗酸化剤として添加される。
(酵素)
酵素として、アミラーゼ、アルカリ性プロテアーゼ、キシラナーゼ、キシラナーゼ・ペクチナーゼ複合酵素、β-グルカナーゼ、酸性プロテアーゼ、セルラーゼ、セルラーゼ・プロテアーゼ・ペクチナーゼ複合酵素、中性プロテアーゼ、フィターゼ、ラクターゼ、リパーゼを用いることができる。
[保護剤]
保護剤は、生物学的有効成分をルーメン環境から保護して小腸までバイパスさせる基本的な機能およびその他の補完的な諸機能を備えており、本発明に係るバイパスペレット飼料の主要な構成要素である。
保護剤は、狭義には、硬化油、飽和脂肪酸、防腐剤(合成保存料)、付着防止剤、および潤滑剤を含むことができる。これらはバイパス剤を保護する保護機能を基本的に備えており、保護剤の主要成分をなすものである。
さらに、保護剤は、広義には、上記以外の他の添加物として、発泡剤、発泡助剤、比重調整剤、抗酸化剤、防かび剤、粘結剤、乳化剤、合成抗菌剤、抗生物質、呈味料、酵素、酸化防止剤、成形助剤、および賦形剤をそれぞれ0.01%以上20%以下の範囲で含むことができる。
保護剤は、質量%で20~60%の硬化油、0.5~3%の飽和脂肪酸(ステアリン酸)、0.1~0.38%の防かび剤(プロピオン酸カルシウム)、0.5~6%の付着防止剤および潤滑剤(脂肪酸と酸化マグネシウム)、5~28%の比重調整剤(炭酸カルシウム)、0.5~6%の発泡剤(重曹)、および0.005~1%の合成甘味料(スークラム)を含むことができる。
本発明では、硬化油と飽和脂肪酸と防腐剤は必須の添加物であるが、保護助剤と比重調整剤と発泡剤と合成甘味料は任意の添加物である。
とくに保護剤の成分原料のうち硬化油は、ペレット成形性を向上させる成形剤としての役割(成形機能)と、金型から成形品を押し出しやすくする滑剤としての離型性向上機能と、ビタミンやアミノ酸などの生物学的有効成分を安定した油膜で覆って保護する被覆保護剤としての被覆保護機能とを兼ね備えたものである。
保護剤は、以下に列挙する抗酸化剤、防かび剤、粘結剤、乳化剤、調整剤、合成抗菌剤、抗生物質、呈味料、酵素、有機酸、賦形剤、脂肪酸をさらに含むことができる。
抗酸化剤として、エトキシキン、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソールを用いることができる。
防かび剤として、プロピオン酸、プロピオン酸カルシウム、プロピオン酸ナトリウムを用いることができる。
粘結剤として、アルギン酸ナトリウム、カゼインナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、プロピレングリコール、ポリアクリル酸ナトリウムを用いることができる。
乳化剤として、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステルを用いることができる。
調整剤として、ギ酸を用いることができる。
合成抗菌剤として、アンプロリウム、エトパベート、アンプロリウム・エトパベート・スルファキノキサリン、クエン酸モランテル、ナイカルバジン、ハロフジノンポリスチレンスルホン酸カルシウムを用いることができる。
抗生物質として、亜鉛バシトラシン、アビラマイシン、アルキルトリメチルアンモニウムカルシウムオキシテトラサイクリン、エフロトマイシン、エンラマイシン、クロルテトラサイクリン、サリノマイシンナトリウム、センデュラマイシンナトリウム、ナラシン、ノシヘプタイド、ビコザマイシン、フラボフォスフォリポール、モネシンナトリウム、ラサロシドナトリウム、リン酸タイロシンを用いることができる。
呈味料として、サッカリンナトリウムを用いることができる。
有機酸として、ギ酸カルシウム、グルコン酸ナトリウム、二ギ酸カリウム、フマル酸を用いることができる。
賦形剤として、大豆硬化油、アラビアゴム、アルブミン、エチルセルロース、カオリン、活性グルテン、カラゲーナン、カラメル、カルナウバろう、含水二酸化ケイ素、含水無晶形酸化ケイ素、肝臓粉末、寒天、キサンタンガム、キトサン、きな粉、グァーガム、グリセリン、グルコマンナン、グルテン、グルテンミール、ケイ酸、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、軽質無水ケイ酸、軽質流動パラフィン、ケイソウ土、高級飽和脂肪酸、小麦粉、小麦ミドリング、米ぬか、米ぬか油かす、コーングリッツ、コーングルテンフィード、コーンコブミール、コーンスターチ、シイタケホダ木粉末、ジスチラーズグレイン、ジスチラーズグレインソリュブル、脂肪酸、脂肪酸カルシウム、食塩、植物性油脂、ステアリン酸カルシウム、ゼオライト、ゼラチン、セルロース、ソイビーンミルラン、ソルビトール、脱脂魚粉、脱脂粉乳、炭酸カルシウム、大豆油かす、大豆皮、大豆粉、タマリンド種子多糖類、タルク、炭酸ナトリウム、デキストラン、デキストリン、天然ケイ酸アルミニウム、でん粉、α-でん粉、動物姓油脂、トウモロコシ粉、トラカントガム、トルラ酵母、乳糖、濃縮大豆タンパク、麦芽糖、白糖、バーミキュライト、パン酵母、ビール酵母、ファーセレラン、ふすま、ブドウ糖、ブルラン、ペクチン、変性食用でん粉、ベントナイト、ポテトパルプ、ホワイトフィッシュミール、D-マンニトール、無水ケイ酸、無水ケイ酸塩類、籾がら、籾がら粉末、リグノスルホン酸カルシウム、リグノスルホン酸ナトリウム、流動パラフィン、リン酸-水素カルシウム、リン酸三カルシウム、リン酸二水素カルシウム、レシチン、ローストビーンガムを用いることができる。
脂肪酸として、ステアリン酸、パルミチン酸、酪酸、酢酸、オレイン酸、リノール酸、α-リノレン酸、γ-リノレン酸、アラキドン酸、イコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)、ミリスチン酸を用いることができる。
次に、図1と図2を参照しながらペレット飼料を製造するための方法について説明する。本実施形態では配合飼料中の補助飼料として牛に給与されるペレット飼料の製造方法について説明する。
[原料粉の準備]
先ず図1を参照してペレット成形加工前の原料粉の仕込みから一時保管までの準備工程について説明する。
第1の原料粉となる保護剤原料および第2の原料粉となるバイパス剤原料をそれぞれ秤量する(工程S1)。
保護剤の成分原料として硬化油、ステアリン酸、プロピオン酸カルシウム、炭酸カルシウム、脂肪酸、酸化マグネシウム、炭酸水素ナトリウム(重曹)、およびサッカリンナトリウムを主成分とする合成甘味料をそれぞれ秤量する。硬化油として大豆硬化油を用いることが好ましいが、大豆硬化油の全部または一部の代わりにトウモロコシ等の他の植物性硬化油を用いるようにしてもよい。また、炭酸カルシウムの全部または一部の代わりにコーングルテンミールやキナコを用いるようにしてもよい。
さらに、その他の添加物として重曹および合成甘味料(スークラム(登録商標))をそれぞれ秤量する。これらは必ず添加しなければならないものではなく、任意の添加物である。しかし、任意の添加物であるとは言え、これらを添加すると、給餌率の向上を期待することができる。
ナイアシン、トリプトファン、アルギニン、およびバリンなどのような生物学的有効成分からなる群より選択される1種または2種以上を含む製剤を秤量した各種原料をメッシュ状の篩いにかけて異物を除去する(工程S2)。
上記の各種原料を以下の手順に従って混合する(工程S3)。
先ず、大豆硬化油とステアリン酸をミキサーで撹拌混合し、混合物1を得る。この混合物1は、保護剤のベースとなる基材にあたるものである。
次いで、混合物1に防腐剤としてプロピオン酸カルシウムを添加し、撹拌混合して混合物2を得る。
次いで、混合物2に比重調整剤として炭酸カルシウムを添加し、撹拌混合して混合物3を得る。
次いで、混合物3に保護機能強化剤として脂肪酸および酸化マグネシウムをそれぞれ添加し、撹拌混合して混合物4を得る。
最後に、混合物4に炭酸水素ナトリウム(発泡剤)および合成甘味料(スークラム(登録商標))を添加し、撹拌混合して混合物5を得る。
なお、全部の成分原料を同じ容器に一括投入し、混合することもできる。
本実施形態では、秤量、異物除去、混合の一連の工程においてリボン型混合機およびV型混合機のいずれか一方または両方を用いた。
混合物5を簡易包装容器であるフレキシブルコンテナバッグ(以下、フレコンという)に受け、フレコンごとふるい機から取り出す(工程S4)。
フレコンの開口部を封止し、フレコン収納状態で混合物5を管理された所定の保管場所に一時保管する(工程S5)。
[ペレット飼料の製造]
次に図2を参照してペレットの成形加工から貯蔵保管までの製造工程について説明する。
原料粉は、フレコンに収容された状態で、温度と湿度がほぼ一定に保たれる倉庫内に保管されることが好ましいが、温度と湿度が極端に高いところでなければ屋内のどこに置いていてもよい。
また、長期保管用倉庫と一時保管用倉庫とを使い分けて原料粉を保管することが望ましい。すなわち、ペレット製造日の当日または前日に必要量の原料粉が入ったフレコンを長期保管用倉庫から一時保管用倉庫のほうに移す。一時保管用倉庫は、ペレット製造用の二軸スクリュウ押出機(二軸エクストルーダー)が設置された建屋の近くにあり、空調設備を備えていることが好ましい。
一時保管用倉庫から保護剤の原料となる第1の原料粉入りのフレコンおよびバイパス剤の原料となる第2の原料粉入りのフレコンをそれぞれ搬出し、二軸エクストルーダーの建屋内に搬入する。
二軸エクストルーダーのバレル3の外表面が30~70℃の温度範囲になるようにヒータでバレル3を予熱する(工程K1)。また、金型4の入口部が30~65℃の温度範囲になるようにヒータで金型4を予熱する(工程K2)。
ペレット成形加工直前の第1の原料粉を図3に示す二軸スクリュウ押出機の第1のフィーダー21に投入する。また、ペレット成形加工直前の第2の原料粉を図3の第2のフィーダー22に投入する(工程K3)。本実施形態では、第1及び第2のフィーダー21,22はそれぞれ異なる投入口31,32に第1及び第2の原料粉をそれぞれ投入するように構成された二軸スクリュウ押出機1を用いた。すなわち、二軸スクリュウ押出機1では、混練送給路の最上流側に設置された第1の重量式フィーダー21に第1の原料粉を投入する。また、二軸エクストルーダーの混練送給路のほぼ中間点にある第2の重量式フィーダー22に第2の原料粉を投入する。そして、第1のフィーダー21からは上流側の投入口31を介して第1の原料粉をバレル3内に供給するとともに、第2のフィーダー22からは下流側の投入口32を介して第2の原料粉をバレル3内に供給する。
他の実施形態として、図4に示す二軸スクリュウ押出機1Aを用いてペレットを製造することも可能である。二軸スクリュウ押出機1Aでは、単一の重量式フィーダー21を混練送給路の最上流側に設置し、この単一の重量式フィーダー21を用いて予混合原料粉を混練送給路に一括して供給するようにしている。予混合原料粉は、第1の原料粉(例えば、保護剤原料)と第2の原料粉(例えば、生物学的有効成分原料)とを所定の配合比で予め混合して成るものである。この予混合は、ペレット押出加工の直前(少なくとも当日)に専用ミキサーを用いて実施することが好ましい。
なお、単一のフィーダーの代わりに2つのフィーダーを混練送給路の最上流側に設けて、一方のフィーダーからは第1の原料粉を供給し、これと同時に他方のフィーダーからは第2の原料粉を供給するようにしてもよい。
二軸エクストルーダーの各種押出条件(二軸スクリュウの回転速度など)をコントロールすることにより、第1及び第2のフィーダーからバイパス剤原料および保護剤原料をバレル内にそれぞれ供給し、二軸スクリュウを順方向に回転させ、バレル/二軸スクリュウ間の狭い間隙において両原料を混練しながら金型4に向けて送給する(工程K4)。
二軸スクリュウ押出機の金型4から棒状、ロッド状または円柱状の成形体が連続的に押し出されてくる(工程K5)。押し出されてきた連続成形体を金型出口側の専用カッター(図示せず)によって大気中で所定長ごとに乾式切断し、所望サイズのペレットを得る(工程K6)。得られたペレットは、切断した形状とサイズでそのまま製品となり得るものであるが、これを専用の粉砕機で粉砕してさらに小サイズのクランブル状ペレットとすることができる。
ペレットは、成型機の金型から押し出された直後に切断され、可動コンベア上に落下する。成形直後のペレットは押出加工時の摩擦熱や剪断熱あるいは反応熱によって温度上昇しているが、コンベア上において大気中で放冷される(工程K7)。また、ペレットは、成形直後にコンベア上で原則として自然乾燥されるが、扇風機などを用いて強制乾燥させるようにしてもよい。
ペレット飼料の平均直径dおよび平均長さLをそれぞれ測定した。ペレットの平均直径と平均長さは、無作為抽出した10個のサンプルペレットの測定値を単純加算平均して求めた値である。直径はペレットの中央部をノギスで測定した。長さはペレット両端の先端部から先端部までをノギスで測定した。
ペレット飼料を分級し(工程K8)、紙体に受けて取り出し(工程K9)、取り出したペレット飼料を計量した(工程K10)。
計量したペレット飼料を保存用包装袋のなかに収容し、袋の開口部を封止する。これにより、ペレット飼料は所定の保存用包装袋のなかに密封される(工程K11)。保存用包装袋に密封した状態でペレット飼料を所定の保管倉庫内に保管する(工程K12)。
図6に、上述した方法を用いて実際に製造した各種サイズと形状のサンプルペレットをそれぞれ示す。上から平均直径dが大きい順に、7種の棒状、ロッド状または円柱状のペレットを並べて示すとともに、3種のクランブル状のペレットを並べて示した。
7種の棒状、ロッド状または円柱状のペレットのうち、平均直径dが7.0mm以上の4種のペレットは成牛に対して給与されるのに適し、平均直径dが4.5mmの3種のペレットは子牛に対して給与されるのに適している。また、3種のクランブル状のペレットは、子牛、ヒツジ、ヤギに対して給与されるのに適している。
図7に、上述の方法で製造した本発明品サンプルを各種の従来品サンプルと対比して示す。従来品サンプルとして、牛のルーメンバイパス用途に市販されているA社のバイパス製剤、B社のバイパス製剤、およびC社のバイパス製剤の3種類をピックアップした。この図から明らかなように、本発明品サンプルは、従来品サンプルのいずれよりもサイズが大きく、食べこぼしの少ない高い経口摂取率のペレット飼料であることが分かる。
以下に実施例、比較例および参考例をそれぞれ対比または参照しながら説明する。
表1に、各種の実施例および比較例のペレット飼料にそれぞれ添加した生物学的有効成分原料を示す。添加した生物学的有効成分原料は、ナイアシン、L-トリプトファン、L-バリン、L-アルギニン、L-トレオニン、グルタミン酸ソーダ、タウリン、炭酸カルシウム、ファフィア酵母である。
表2に、各種の実施例および比較例のペレット飼料にそれぞれ添加した保護剤原料を示す。添加した保護剤原料は、大豆硬化油、ステアリン酸(C18)、パルミチン酸(C16)、その他の飽和脂肪酸(ミスチリン酸など)、レシチン、酸化マグネシウム、炭酸水素ナトリウム、プロピオン酸カルシウム、サッカリンナトリウム、炭酸カルシウム、コーングルテンミールである。
(実施例1)
以下に示す成分構成の原料粉を図3の二軸エクストルーダーに投入して実施例1のペレット飼料サンプルを製造した。第1のフィーダー21から混練送給路に保護剤原料を供給し、第2のフィーダー22から混練送給路に生物学的有効成分原料を供給した。各成分の質量は全体質量を200kgとしたときのものを示す。括弧内の数値は原料全体に対する各成分の質量%を示す。
・ナイアシン;105.40kg(52.70%)
・大豆硬化油;53.80kg(26.90%)
・ステアリン酸(C18);5.36kg(2.68%)
・パルミチン酸(C16);3.00kg(1.50%)
・その他の飽和脂肪酸 ;0.24kg(0.12%)
・酸化マグネシウム;3.58kg(1.79%)
・炭酸水素ナトリウム;3.20kg(1.60%)
・プロピオン酸カルシウム;0.60kg(0.30%)
・サッカリンナトリウムを主成分とする合成甘味料;0.02kg(0.01%)
・炭酸カルシウム;24.80kg(12.40%)
以下の条件でペレットを押出成形した。
・フィーダーから混練送給路への原料の単位時間当たりの平均供給量;20kg/h
・二軸スクリュウの平均回転速度;210rpm
・フィーダーから金型入口までのバレルの有効長さ;320cm
・上流部バレルの平均予熱温度T1;保護剤原料の融点MPより10℃高い温度(T1=MP+10℃)
・中間部バレルの平均予熱温度T2;保護剤原料の融点MPとほぼ同じ温度(T2=MP±2℃)
・下流部バレルの平均予熱温度T3;保護剤原料の融点MPより10℃以上低く、かつ原料混練物の軟化点SPを超える温度(SP<T3≦MP-10℃)
・金型の入口から出口までの有効長さ;4cm
・金型入口部の平均予熱温度T4;保護剤原料の融点MPより15℃以上低く、かつ原料混練物の軟化点SPを超える温度(SP<T4≦MP-15℃)
・金型出口部の平均予熱温度T5;保護剤原料の融点MPより20℃以上低く、かつ原料混練物の軟化点SPを超える温度(SP<T5≦MP-20℃)
・金型出口部の内径(口径);7.0mm
(実施例2)
以下に示す成分構成の原料粉を図3の二軸エクストルーダーに投入して実施例2のペレット飼料サンプルを製造した。第1のフィーダー21から混練送給路に保護剤原料を供給し、第2のフィーダー22から混練送給路に生物学的有効成分原料を供給した。
・L-トリプトファン;107.80kg(53.90%)
・大豆硬化油;45.78kg(22.89%)
・ステアリン酸(C18);8.00kg(4.00%)
・プロピオン酸カルシウム;0.60kg(0.30%)
・サッカリンナトリウムを主成分とする合成甘味料;0.02kg(0.01%)
・炭酸カルシウム;37.80kg(18.90%)
以下の条件でペレットを押出成形し、実施例2のペレット飼料サンプルを製造した。
・フィーダーから混練送給路への原料の単位時間当たりの平均供給量;18kg/h
・二軸スクリュウの平均回転速度;195rpm
・フィーダーから金型入口までのバレルの有効長さ;320cm
・上流部バレルの平均予熱温度T1;保護剤原料の融点MPより10℃高い温度(T1=MP+10℃)
・中間部バレルの平均予熱温度T2;保護剤原料の融点MPとほぼ同じ温度(T2=MP±2℃)
・下流部バレルの平均予熱温度T3;保護剤原料の融点MPより10℃以上低く、かつ原料混練物の軟化点SPを超える温度(SP<T3≦MP-10℃)
・金型の入口から出口までの有効長さ;4cm
・金型入口部の平均予熱温度T4;保護剤原料の融点MPより15℃以上低く、かつ原料混練物の軟化点SPを超える温度(SP<T4≦MP-15℃)
・金型出口部の平均予熱温度T5;保護剤原料の融点MPより20℃以上低く、かつ原料混練物の軟化点SPを超える温度(SP<T5≦MP-20℃)
・金型出口部の内径(口径);7.0mm
(実施例3)
以下に示す成分構成の原料粉を図4の二軸エクストルーダーに投入して実施例3のペレット飼料サンプルを製造した。
・L-トリプトファン;11.48kg(5.74%)
・L-アルギニン;43.20kg(21.60%)
・L-トレオニン;36.80kg(18.40%)
・大豆硬化油;97.04kg(48.52%)
・プロピオン酸カルシウム;0.60kg(0.30%)
・サッカリンナトリウムを主成分とする合成甘味料;0.02kg(0.01%)
・炭酸カルシウム;10.86kg(5.43%)
以下の条件でペレットを押出成形した。
・フィーダーから混練送給路への原料の単位時間当たりの平均供給量;14kg/h
・二軸スクリュウの平均回転速度;160rpm
・フィーダーから金型入口までのバレルの有効長さ;320cm
・上流部バレルの平均予熱温度T1;保護剤原料の融点MPより10℃高い温度(T1=MP+10℃)
・中間部バレルの平均予熱温度T2;保護剤原料の融点MPとほぼ同じ温度(T2=MP±2℃)
・下流部バレルの平均予熱温度T3;保護剤原料の融点MPより10℃以上低く、かつ原料混練物の軟化点SPを超える温度(SP<T3≦MP-10℃)
・金型の入口から出口までの有効長さ;4cm
・金型入口部の平均予熱温度T4;保護剤原料の融点MPより15℃以上低く、かつ原料混練物の軟化点SPを超える温度(SP<T4≦MP-15℃)
・金型出口部の平均予熱温度T5;保護剤原料の融点MPより20℃以上低く、かつ原料混練物の軟化点SPを超える温度(SP<T5≦MP-20℃)
・金型出口部の内径(口径);7.0mm
(実施例4)
以下に示す成分構成の原料粉を図4の二軸エクストルーダーに投入して実施例4のペレット飼料サンプルを製造した。
・L-バリン;73.78kg(36.89%)
・グルタミン酸ソーダ;21.48kg(10.74%)
・タウリン;4.4kg(2.20%)
・ファフィア酵母;7.70kg(3.85%)
・大豆硬化油;47.94kg(23.97%)
・ステアリン酸(C18);4.74kg(2.37%)
・パルミチン酸(C16);2.66kg(1.33%)
・その他の飽和脂肪酸;0.22kg(0.11%)
・酸化マグネシウム;3.18kg(1.59%)
・炭酸水素ナトリウム;2.84kg(1.42%)
・プロピオン酸カルシウム;0.54kg(0.27%)
・サッカリンナトリウムを主成分とする合成甘味料;0.02kg(0.01%)
・炭酸カルシウム;22.08kg(11.04%)
・コーングルテンミール;8.42kg(4.21%)
以下の条件でペレットを押出成形した。
・フィーダーから混練送給路への原料の単位時間当たりの平均供給量;18kg/h
・二軸スクリュウの平均回転速度;195rpm
・フィーダーから金型入口までのバレルの有効長さ;320cm
・上流部バレルの平均予熱温度T1;保護剤原料の融点MPより10℃高い温度(T1=MP+10℃)
・中間部バレルの平均予熱温度T2;保護剤原料の融点MPとほぼ同じ温度(T2=MP±2℃)
・下流部バレルの平均予熱温度T3;保護剤原料の融点MPより10℃以上低く、かつ原料混練物の軟化点SPを超える温度(SP<T3≦MP-10℃)
・金型の入口から出口までの有効長さ;4cm
・金型入口部の平均予熱温度T4;保護剤原料の融点MPより15℃以上低く、かつ原料混練物の軟化点SPを超える温度(SP<T4≦MP-15℃)
・金型出口部の平均予熱温度T5;保護剤原料の融点MPより20℃以上低く、かつ原料混練物の軟化点SPを超える温度(SP<T5≦MP-20℃)
・金型出口部の内径(口径);4.5mm
(実施例5)
以下に示す成分構成の原料粉を図4の二軸エクストルーダーに投入して実施例5のペレット飼料サンプルを製造した。
・L-バリン;43.80kg(21.90%)
・グルタミン酸ソーダ;12.74kg(6.37%)
・タウリン;2.64kg(1.31%)
・炭酸カルシウム;45.36kg(22.68%)
・ファフィア酵母;4.58kg(2.29%)
・大豆硬化油;47.38kg(23.69%)
・ステアリン酸(C18);9.92kg(4.98%)
・パルミチン酸(C16);2.68kg(1.34%)
・その他の飽和脂肪酸;0.22kg(0.11%)
・酸化マグネシウム;5.32kg(2.66%)
・炭酸水素ナトリウム;4.76kg(2.38%)
・プロピオン酸カルシウム;0.60kg(0.30%)
・サッカリンナトリウムを主成分とする合成甘味料;0.02kg(0.01%)
・炭酸カルシウム;20.00kg(10.00%)
以下の条件でペレットを押出成形した。
・フィーダーから混練送給路への原料の単位時間当たりの平均供給量;24kg/h
・二軸スクリュウの平均回転速度;263rpm
・フィーダーから金型入口までのバレルの有効長さ;320cm
・上流部バレルの平均予熱温度T1;保護剤原料の融点MPより10℃高い温度(T1=MP+10℃)
・中間部バレルの平均予熱温度T2;保護剤原料の融点MPとほぼ同じ温度(T2=MP±2℃)
・下流部バレルの平均予熱温度T3;保護剤原料の融点MPより10℃以上低く、かつ原料混練物の軟化点SPを超える温度(SP<T3≦MP-10℃)
・金型の入口から出口までの有効長さ;4cm
・金型入口部の平均予熱温度T4;保護剤原料の融点MPより15℃以上低く、かつ原料混練物の軟化点SPを超える温度(SP<T4≦MP-15℃)
・金型出口部の平均予熱温度T5;保護剤原料の融点MPより20℃以上低く、かつ原料混練物の軟化点SPを超える温度(SP<T5≦MP-20℃)
・金型出口部の内径(口径);4.5mm
(比較例1)
以下に示す成分構成の原料粉を図3の二軸エクストルーダーに投入して比較例1のペレット飼料サンプルを製造した。第1のフィーダー21から混練送給路に保護剤原料を供給し、第2のフィーダー22から混練送給路に生物学的有効成分原料を供給した。比較例1の製造条件は実施例1と同じにした。
・ナイアシン;101.80kg(50.90%)
・大豆硬化油;51.78kg(25.89%)
・ステアリン酸(C18);5.94kg(2.97%)
・パルミチン酸(C16);3.00kg(1.50%)
・その他の飽和脂肪酸 ;0.26kg(0.13%)
・レシチン;6.40kg(3.20%)
・酸化マグネシウム;3.60kg(1.80%)
・炭酸水素ナトリウム;3.00kg(1.50%)
・プロピオン酸カルシウム;0.40kg(0.20%)
・サッカリンナトリウムを主成分とする合成甘味料;0.02kg(0.01%)
・炭酸カルシウム;23.80kg(11.90%)
(比較例2)
以下に示す成分構成の原料粉を図3の二軸エクストルーダーに投入して比較例2のペレット飼料サンプルを製造した。第1のフィーダー21から混練送給路に保護剤原料を供給し、第2のフィーダー22から混練送給路に生物学的有効成分原料を供給した。比較例2の製造条件は実施例2と同じにした。
・L-トリプトファン;102.40kg(51.20%)
・大豆硬化油;72.38kg(36.19%)
・ステアリン酸(C18);8.14kg(4.07%)
・パルミチン酸(C16);3.38kg(1.69%)
・その他の飽和脂肪酸 ;0.28kg(0.14%)
・炭酸水素ナトリウム;5.20kg(2.60%)
・プロピオン酸カルシウム;0.60kg(0.30%)
・サッカリンナトリウムを主成分とする合成甘味料;0.02kg(0.01%)
・炭酸カルシウム;7.60kg(3.80%)
(比較例3)
以下に示す成分構成の原料粉を図4の二軸エクストルーダーに投入して比較例3のペレット飼料サンプルを製造した。比較例3の製造条件は、金型出口部(口径)を4.5mmとした点を除いて、実施例3と実質的に同じにした。
・L-トリプトファン;10.80kg(5.40%)
・L-アルギニン;40.78kg(20.39%)
・L-トレオニン;51.18kg(25.59%)
・大豆硬化油;55.34kg(27.67%)
・ステアリン酸(C18);5.56kg(2.78%)
・パルミチン酸(C16);3.00kg(1.50%)
・その他の飽和脂肪酸 ;0.26kg(0.13%)
・酸化マグネシウム;3.68kg(1.84%)
・炭酸水素ナトリウム;3.28kg(1.64%)
・プロピオン酸カルシウム;0.62kg(0.31%)
・サッカリンナトリウムを主成分とする合成甘味料;0.02kg(0.01%)
・炭酸カルシウム;25.48kg(12.74%)
(比較例4)
以下に示す成分構成の原料粉を図4の二軸エクストルーダーに投入して比較例4のペレット飼料サンプルを製造した。比較例4の製造条件は実施例4と同じにした。
・L-バリン;46.42kg(23.21%)
・グルタミン酸ソーダ;13.50kg(6.78%)
・タウリン;2.78kg(1.39%)
・ファフィア酵母;4.84kg(2.42%)
・大豆硬化油;30.14kg(15.07%)
・ステアリン酸(C18);3.42kg(1.71%)
・パルミチン酸(C16);1.26kg(0.63%)
・その他の飽和脂肪酸;0.10kg(0.05%)
・酸化マグネシウム;2.00kg(1.00%)
・炭酸水素ナトリウム;1.80kg(0.90%)
・プロピオン酸カルシウム;0.34kg(0.17%)
・サッカリンナトリウムを主成分とする合成甘味料;0.02kg(0.01%)
・炭酸カルシウム;13.90kg(6.95%)
・コーングルテンミール;79.48kg(39.74%)
(参考例1)
実施例1と同じ組成の原料粉を図3の二軸エクストルーダーに供給して、以下の条件で押出成形しようとしたが、押出物が溶融または半溶融状態となってペレットを製造することができなかった。
・フィーダーから混練送給路への原料の単位時間当たりの平均供給量;20kg/h
・二軸スクリュウの平均回転速度;210rpm
・フィーダーから金型入口までのバレルの有効長さ;320cm
・バレルの平均予熱温度;80℃
・金型の入口から出口までの有効長さ;4cm
・金型の平均予熱温度;80℃
・金型出口部の内径(口径);7.0mm
(参考例2)
実施例1と同じ組成の原料粉を図3の二軸エクストルーダーに供給して、以下の条件で押出成形しようとしたが、混練途中でスクリュウの回転が停止し、混練送給路内に原料粉が詰まってしまい、ペレットを製造することができなかった。
・フィーダーから混練送給路への原料の単位時間当たりの平均供給量;20kg/h
・二軸スクリュウの平均回転速度;210rpm
・フィーダーから金型入口までのバレルの有効長さ;320cm
・バレルの平均予熱温度;20℃(原則としてヒータ加熱なし、但し冬期のみ弱ヒータ加熱)
・金型の入口から出口までの有効長さ;4cm
・金型の平均予熱温度; 18℃(原則としてヒータ加熱なし、但し冬期のみ弱ヒータ加熱)
・金型出口部の内径(口径);7.0mm
(参考例3)
実施例2と同じ組成の原料粉を図3の二軸エクストルーダーに供給して、以下の条件で押出成形しようとしたが、押出物が溶融または半溶融状態となってペレットを製造することができなかった。
・フィーダーから混練送給路への原料の単位時間当たりの平均供給量;18kg/h
・二軸スクリュウの平均回転速度;195rpm
・フィーダーから金型入口までのバレルの有効長さ;320cm
・バレルの平均予熱温度;80℃
・金型の入口から出口までの有効長さ;4cm
・金型の平均予熱温度;80℃
・金型出口部の内径(口径);7.0mm
(参考例4)
実施例2と同じ組成の原料粉を図3の二軸エクストルーダーに供給して、以下の条件で押出成形しようとしたが、混練途中でスクリュウの回転が停止し、混練送給路内に原料粉が詰まってしまい、ペレットを製造することができなかった。
・フィーダーから混練送給路への原料の単位時間当たりの平均供給量;18kg/h
・二軸スクリュウの平均回転速度;195rpm
・フィーダーから金型入口までのバレルの有効長さ;320cm
・バレルの平均予熱温度;20℃(冬期のみ弱ヒータ加熱)
・金型の入口から出口までの有効長さ;4cm
・金型の平均予熱温度; 18℃(冬期のみ弱ヒータ加熱)
・金型出口部の内径(口径);7.0mm
(参考例5)
実施例3と同じ組成の原料粉を図3の二軸エクストルーダーに供給して、以下の条件で押出成形しようとしたが、押出物が溶融または半溶融状態となってペレットを製造することができなかった。
・フィーダーから混練送給路への原料の単位時間当たりの平均供給量;14kg/h
・二軸スクリュウの平均回転速度;160rpm
・フィーダーから金型入口までのバレルの有効長さ;320cm
・バレルの平均予熱温度;90℃
・金型の入口から出口までの有効長さ;4cm
・金型の平均予熱温度;83℃
・金型出口部の内径(口径);7.0mm
(参考例6)
実施例3と同じ組成の原料粉を図3の二軸エクストルーダーに供給して、以下の条件で押出成形しようとしたが、混練途中でスクリュウの回転が停止し、混練送給路内に原料粉が詰まってしまい、ペレットを製造することができなかった。
・フィーダーから混練送給路への原料の単位時間当たりの平均供給量;14kg/h
・二軸スクリュウの平均回転速度;160rpm
・フィーダーから金型入口までのバレルの有効長さ;320cm
・バレルの平均予熱温度;20℃(冬期のみ弱ヒータ加熱)
・金型の入口から出口までの有効長さ;4cm
・金型の平均予熱温度; 15℃(冬期のみ弱ヒータ加熱)
・金型出口部の内径(口径);7.0mm
(参考例7)
実施例4と同じ組成の原料粉を図3の二軸エクストルーダーに供給して、以下の条件で押出成形しようとしたが、押出物が溶融または半溶融状態となってペレットを製造することができなかった。
・フィーダーから混練送給路への原料の単位時間当たりの平均供給量;18kg/h
・二軸スクリュウの平均回転速度;195rpm
・フィーダーから金型入口までのバレルの有効長さ;320cm
・バレルの平均予熱温度;93℃
・金型の入口から出口までの有効長さ;4cm
・金型の平均予熱温度;85℃
・金型出口部の内径(口径);7.0mm
(参考例8)
実施例4と同じ組成の原料粉を図3の二軸エクストルーダーに供給して、以下の条件で押出成形しようとしたが、混練途中でスクリュウの回転が停止し、混練送給路内に原料粉が詰まってしまい、ペレットを製造することができなかった。
・フィーダーから混練送給路への原料の単位時間当たりの平均供給量;18kg/h
・二軸スクリュウの平均回転速度;195rpm
・フィーダーから金型入口までのバレルの有効長さ;320cm
・バレルの平均予熱温度;18℃(冬期のみ弱ヒータ加熱)
・金型の入口から出口までの有効長さ;4cm
・金型の平均予熱温度; 15℃(冬期のみ弱ヒータ加熱)
・金型出口部の内径(口径);7.0mm
(参考例9)
実施例5と同じ組成の原料粉を図3の二軸エクストルーダーに供給して、以下の条件で押出成形しようとしたが、押出物が溶融または半溶融状態となってペレットを製造することができなかった。
・フィーダーから混練送給路への原料の単位時間当たりの平均供給量;24kg/h
・二軸スクリュウの平均回転速度;263rpm
・フィーダーから金型入口までのバレルの有効長さ;320cm
・バレルの平均予熱温度;95℃
・金型の入口から出口までの有効長さ;4cm
・金型の平均予熱温度;90℃
・金型出口部の内径(口径);7.0mm
(参考例10)
実施例5と同じ組成の原料粉を図3の二軸エクストルーダーに供給して、以下の条件で押出成形しようとしたが、混練途中でスクリュウの回転が停止し、混練送給路内に原料粉が詰まってしまい、ペレットを製造することができなかった。
・フィーダーから混練送給路への原料の単位時間当たりの平均供給量;24kg/h
・二軸スクリュウの平均回転速度;263rpm
・フィーダーから金型入口までのバレルの有効長さ;320cm
・バレルの平均予熱温度;18℃(冬期のみ弱ヒータ加熱)
・金型の入口から出口までの有効長さ;4cm
・金型の平均予熱温度; 15℃(冬期のみ弱ヒータ加熱)
・金型出口部の内径(口径);7.0mm
[評価試験方法および試験結果]
以下に述べる各種の評価試験を用いて上記の実施例1~5および比較例1~4の各サンプルペレットをそれぞれ評価した。サンプルの評価試験は、ペレット成形から24時間以上経過後に実施した。
[成分分析試験]
以下の方法でナイアシン含有バイパスペレット溶解用の緩衝液(pH9.2)を調整した。
(1) 5gのホウ酸を約100~200mlの水に溶解し、500mlにメスアップする。
(2) 7.5gの塩化カリウムを約450mlの水に溶解し、500mlにメスアップする。
(3) 上記(1)のホウ酸溶液250mlに(2)の塩化カリウム溶液250mlを加え、さらに350mlの水を加えて全量を850mlとし、これに水酸化ナトリウム溶液等のアルカリを加えてpH9.1~9.3に調整する。
以下の方法でナイアシン検量線(含有率測定試験用)を作成した。
(1) ナイアシン検量線の作成には、純度99.5%以上のニコチン酸を含むナイアシンを用いた。1.0gのナイアシンを50mlの緩衝液(pH9.2)に溶解し、濃度20.0mg/mlの溶液とした。
(2) 上記(1)のナイアシン溶液を用いて3分の1の希釈系列により0.0mg/ml、0.2mg/ml、0.7mg/ml、2.2mg/ml、6.7mg/ml、20.0mg/mlの6点調整する。
(3) 波長280mlの吸光度を測定し、ナイアシンの検量線を作成した。
以下の方法で測定対象のナイアシン含有バイパスペレットを測定に適するように調整した。
(1) 5~7個のナイアシン含有バイパスペレットをミキサーで細かく粉砕し、そのうちの1.00を小数点下2桁まで精密に秤量し、秤量値を記録した。この操作を2回行なう(n=2で行う)。
(2) 試験サンプル数に合わせて100ml容量のトールビーカーを準備し、撹拌子を入れる。そこへ50mlの緩衝液(pH9.2)を入れ、スターラーで中心部に渦流ができるまで撹拌する。
(3) 撹拌中において渦の中心に上記(1)の試料液を徐々に添加する。添加後は、蓋をする。
(4) 室温で約3時間撹拌し続ける。撹拌中に液の飛び跳ねが生じないように注意する。
(5) 撹拌後、新たな100mlビーカーを試験サンプル数の分だけ用意し、試料液を定性ろ紙5Bでろ過し、ろ液を採取する。
(6) 1.0mlのろ液を24.0mlの緩衝液(pH9.2)で希釈して、25倍希釈液に調整する。
以下の手順に従いサンプルペレットのナイアシン含有率を測定した。
(1) 波長280nmの吸光度を測定する。
(2) 石英のキュベットにブランク(pH9.2緩衝液)を入れ、零点調整し、そのままブランクを測定する。
(3) 試料液を測定する。
(4) 検量線より上記(3)の測定値から試験品ナイアシン含有バイパスペレット中に含まれるナイアシン含有率(%)を算出した。
ナイアシン以外の他の生物学的有効成分(アミノ酸)については以下の方法で含有率をそれぞれ測定した。
先ずアミノ酸検量線を以下のように作成した。
(1) アミノ酸検量線の作成には、アミノ酸含有バイパスペレットに用いた単体または複合のアミノ酸を用いた。1.0gの単体または複合のアミノ酸を50mlの蒸留水に溶解し、濃度20.0mg/mlの溶液とした。
(2) 上記(1)のアミノ酸溶液を用いて3分の1の希釈系列により0.0mg/ml、0.2mg/ml、0.7mg/ml、2.2mg/ml、6.7mg/ml、20.0mg/mlの6点調整する。
(3)1.0gのニンヒドリン試薬を50℃に加温した100mlの蒸留水に溶解し、1.0%ニンヒドリン溶液を調整する。
(4)上記(2)のアミノ酸溶液2.0mlと(3)の1.0%ニンヒドリン溶液2.0mlを混合し、37℃のウオーターバスに3分間浸漬して反応させる。
(5) 上記(4)を波長400nmの吸光度を測定し、アミノ酸の検量線を作成した。
以下の方法で測定対象のアミノ酸含有ペレットを測定に適するように調整した。
(1) 5~7個のアミノ酸含有ペレットをミキサーで細かく粉砕し、そのうちの1.00gを小数点下2桁まで精密に秤量し、秤量値を記録した。この操作を2回行なう(n=2で行う)。
(2) 試験サンプル数に合わせて100ml容量のトールビーカーを準備し、撹拌子を入れる。そこへ50mlの蒸留水を入れ、スターラーで中心部に渦流ができるまで撹拌する。
(3) 撹拌中において渦の中心に上記(1)の試料液を徐々に添加する。添加後は、蓋をする。
(4) 50℃に加温ながら約3時間撹拌し続ける。撹拌中に液の飛び跳ねが生じないように注意する。
(5) 撹拌後、新たな100mlビーカーを試験サンプル数の分だけ用意し、試料液を定性ろ紙5Bでろ過し、ろ液を採取する。
(6) 1.0mlのろ液を4.0mlの蒸留水で希釈して、5倍希釈液に調整する。
(7)1.0gのニンヒドリン試薬を50℃に加温した100mlの蒸留水に溶解し、1.0%ニンヒドリン溶液を調整する。
(8)上記(6)のアミノ酸溶液2.0ml(7)の1.0%ニンヒドリン溶液2.0mlを室温に冷ました後混合し、37℃のウオーターバスに3分間浸漬して反応させる。
以下の手順に従い、サンプルペレットのアミノ酸含有率を測定した。
(1)波長400nmの吸光度を測定する。
(2)キュベットにブランク(蒸留水を1.0%ニンヒドリン溶液と反応させた溶液)を入れ、零点調整し、そのままブランクを測定する。
(3) 試料液(反応液)を測定する。
(4) 検量線より上記(3)の測定値から試験品アミノ酸含有ペレット中に含まれるアミノ酸含有率(%)を算出した。
表1に実施例1~5および比較例1~4のサンプルペレット中に含まれる生物学的有効成分の含有量を示す。
生物学的有効成分は、実施例1,5のように一種のみ添加してもよく、また実施例2,3,4のように複数の種類を組み合わせて添加してもよい。いずれの場合も、ペレット中の生物学的有効成分の含有率は、好ましくは20~65%、さらに好ましくは30~60%、最も好ましくは45~55%の範囲とすることができる。
ナイアシンは、DSM株式会社のロビミックスナイアシン製品を使用した。
L-トリプトファンは、あすかアニマルヘルス株式会社のL-トリプトファン「あすか」製品を使用した。
L-バリンは、あすかアニマルヘルス株式会社のL-バリン「あすか」製品を使用した。
L-アルギニンは、あすかアニマルヘルス株式会社のL-アルギニン「あすか」製品を使用した。L-トレオニンは、あすかアニマルヘルス株式会社のL-トレオニン製品を使用した。
グルタミン酸ソーダは、あすかアニマルヘルス株式会社のL-グルタミン酸ソーダ製品を使用した。
タウリンは、小華薬品株式会社のタウリン製品を使用した。
炭酸カルシウムは、株式会社ニッチツのNSK-100製品または、菱光石灰工業株式会社の炭カル(粉)製品を使用した。
ファフィア酵母は、あすかアニマルヘルス株式会社のナチュアスタ製品を使用した。
Figure 0007126971000001
表2に実施例1~5および比較例1~4のサンプルペレット中に含まれるべき保護剤原料成分の含有量を示す。
硬化油は、好ましくは20~60%、より好ましくは25~35%の含有率とすることができる。飽和脂肪酸を添加しない場合は、硬化油の含有率を5~55%の範囲とすることが望ましい。
飽和脂肪酸は、1種または2種以上を添加することができ、含有率を0.5~7%とすることが好ましく、2~5%とすることがより好ましい。親水性の生物学的有効成分を含む場合は、飽和脂肪酸を無添加とすることができる。なお、その他の飽和脂肪酸としてミリスチン酸などを添加することができる。
レシチンは、必要に応じて粘結剤として1~3%が添加される。
酸化マグネシウムは、必要に応じて付着防止剤および潤滑剤として0.5~7%を添加することができ、より好ましくは1~3%を添加する。酸化マグネシウムを脂肪酸と組み合わせて複合添加すると、難分解性の保護膜を形成して生物学的有効成分を保護する保護機能が強化され、ルーメンバイパス率が向上する。
炭酸水素ナトリウムは、発泡剤として0.5~6%が添加される。
プロピオン酸カルシウムは、防カビ剤および発泡助剤として0.1~0.38%が添加される。
サッカリンナトリウムは、呈味料(合成甘味料)として0.005~1%が添加される。
炭酸カルシウムとコーングルテンミールは、比重調整剤として単体または組み合わせて2~30%が添加され、より好ましくは5~10%が添加される。
大豆硬化油は、横関油脂工業株式会社の大豆極度硬化油製品を使用した。
ステアリン酸(C18)、パルミチン酸(C16)、その他の飽和脂肪酸は、日油株式会社のNNA-180製品、オレオケミカル社のSINAR-FAG製品を使用した。
レシチンは、昭和産業株式会社の昭和Mレシチン製品を使用した。
酸化マグネシウムは、大倉アグリ株式会社のMEGNESIUM OXIDE製品を使用した。
炭酸水素ナトリウムは、東ソー株式会社のニュートライザー(重炭酸ナトリウム飼料用)製品を使用した。
プロピオン酸カルシウムは、BASFジャパン株式会社のルプシル塩(飼料添加物プロピオン酸カルシウム製品を使用した。
サッカリンナトリウムは、バイエル薬品株式会社のスークラム(A飼料)製品を使用した。
炭酸カルシウムは、株式会社ニッチツのNSK-100製品または、菱光石灰工業株式会社の炭カル(粉)製品を使用した。
コーングルテンミールは、向後スターチ株式会社のコーングルテンミール製品を使用した。
Figure 0007126971000002
表3に実施例1~5、比較例1~4および参考例1~10のペレット製造条件を示す。
二軸エクストルーダによるペレット押出成形では温度管理が最も重要である。各実施例では、ペレット製造中におけるバレルおよび金型の温度(表面温度または必要に応じて内部温度)をそれぞれ測定し、これらの測定温度に基づいて各予熱ヒータの給電制御をきめ細かく実施している。
Figure 0007126971000003
[比重試験]
硫酸の濃度と比重との既知の相関関係を利用して対象物の比重を定量測定する比重試験を各サンプルペレットに対して実施した。比重試験の硫酸には、富士フィルム和光純薬株式会社の市販品を使用した。比重試験は、ペレット成形から24時間以上経過後に実施した。
表4に比重試験結果を示す。
Figure 0007126971000004
ペレットは、ルーメン内において浮きも沈みもしないでルーメンマット層中を浮遊する状態におかれるのが最も好ましい。ペレットがルーメンマット上に浮上すると、上部ガス層との気液界面で分解が促進されてしまいバイパス剤の消失量が増加する。一方、ペレットがルーメン下層まで沈んでしまうと、反すうされることなくルーメン内に滞留して第2~第4の胃を経由して小腸に到達しなくなる。
表4の比重試験結果から明らかなように、実施例1~5のいずれのサンプルペレットも比重が1.07~1.11の範囲内にあるので、ペレットはルーメンマット上に浮上することがなく、またルーメン下層に沈降することもなく、ルーメンマット層中を浮遊する状態におかれる。これにより、実施例ペレットがルーメン内に滞留することなく迅速に第2の胃に移行できることが分かる。
[硬度試験]
ペレット飼料の給与率を評価するために、木屋式硬度計(株式会社藤原製作所の固形飼料用標準品043019-C)を用いてサンプルペレットの表面硬さを測定した。部位により測定値にばらつきがあるため、ペレットの長手中央部位と2つの端部近傍部位の3点平均を測定結果とした。硬さはペレット成形から24時間以上経過後にそれぞれ測定した。
表5に硬度試験結果を示す。
Figure 0007126971000005
[粉化率の測定]
ペレット飼料の保存性を評価するために、長期保存したペレット飼料の劣化判定の1つの指標となる粉化率を測定した。ペレット飼料は、フレコンバッグ内に収容した状態で温度20~30℃、湿度40~60%の範囲にコントロールされた室内に保管した。粉化率の測定は、第16局改正日本薬局方の参考情報G6の製剤関連「錠剤の摩損度試験法」に準拠して行った。測定機器にはFRIABILATOR TFT-1200(TOYAMA)を用いた。粉化率の測定は、ペレット成形から24時間以上経過後に実施した。
表6に粉化率の測定結果を示す。
Figure 0007126971000006
以下に述べる評価試験を用いて、上記の実施例1~5および比較例の各サンプルペレットのバイパス率を評価した。
[バイパス率の測定]
以下の方法でナイアシン含有バイパスペレットのバイパス率測定試験用緩衝液(pH6.8)として200mMのリン酸水素二水素ナトリウム溶液を調整した。
(1) 14.2gのリン酸水素二ナトリウム(無水)を約450mlの水で溶解し、この溶液を500mlにメスアップする。
(2) 15.6gのリン酸水素二ナトリウム(二水和物)を約450mlの水で溶解し、この溶液を500mlにメスアップする。
(3) pHを測定しながら (2)の溶液を(1)の溶液へ徐々に添加し、pHが6.6~6.9の範囲内となるように調整する。
以下の方法でナイアシン検量線(バイパス率測定試験用)を調整した。
(1) ナイアシン検量線の調整には、pH6.8の緩衝液を使用し、前記ナイアシン含有率測定試験の検量線ナイアシンと同様に調整した後に、測定し、検量線を作成する。
以下の手順に従ってバイパス率測定試験を行なった。
(1) 測定対象となるナイアシン含有バイパスペレットを約1.00gになるように測り取り、秤量した値を下2桁まで記録する。このときペレットの個数も記録する(2個の場合は、n=2と記録)。
(2) 50mlのディスポーザブルチューブにバイパス試験用緩衝液(pH6.8)50mlをいれ、これに上記(1)のペレットを入れ、蓋を閉じて密封する。チューブから緩衝液が漏れ出さないかを確認する。
(3) 指針を見ながらローテーター(回転混合機)の角度を90度へ合わせ、30rpmの回転速度で回転させる。上記(2)のチューブをローテーターに設置し、タイマーをONにする。
(4) 午後4時頃から回転を開始し、翌日の午前9時頃に回転を停止させ、ローテーターを約17時間にわたって連続回転させた。
(5) 新たな100mlビーカーを用意し、定性ろ紙5Bでろ過し、ろ過した液を採取する。
(6)ナイアシンろ過液1.0mlをpH6.8緩衝液7.0mlで希釈し、試験品ナイアシン含有バイパスペレットのろ過液の8倍希釈液を作製する。
以下の手順に従ってバイパス率を測定した。
(1) 波長280の吸光度を測定する。
(2) 石英のキュベットに3mlのブランク(pH6.8緩衝液)を入れ、ゼロ点調整をし、そのままブランクを測定する。
(3) 試験品を測定する。
(4) 試験品ナイアシン含有バイパスペレット中に含まれるナイアシン含有率(%)を算出する。
ナイアシン以外の他の生物学的有効成分(アミノ酸)について以下の方法でバイパス率を測定した。
以下の方法でアミノ酸検量線(バイパス率測定試験用)を調整した。
(1) アミノ酸検量線の調整には、蒸留水を使用し、前記アミノ酸含有率測定試験の検量線アミノ酸と同様に調整した後に、測定し、検量線を作成する。
以下の手順に従ってバイパス率測定試験を行なった。
(1) 測定対象となるアミノ酸含有バイパスペレットを約1.00gになるように測り取り、秤量した値を下2桁まで記録する。このときペレットの個数も記録する(2個の場合は、n=2と記録)。
(2) 50mlのディスポーザブルチューブに蒸留水50mlをいれ、これに上記(1)のペレットを入れ、蓋を閉じて密封する。チューブから蒸留水が漏れ出さないかを確認する。
(3) 指針を見ながらローテーターの角度を90度へ合わせ、30rpmの回転速度で回転させる。上記(2)のチューブをローテーターに設置し、タイマーをONにする。
(4) 午後4時頃から回転を開始し、翌日の午前9時頃に回転を停止させ、ローテーターを約17時間にわたって連続回転させた。
(5) 新たな100mlビーカーを用意し、定性ろ紙5Bでろ過し、ろ過した液を採取する。
(6) 1.0mlのろ液を4.0mlの蒸留水で希釈して、5倍希釈液に調整する。
(7)1.0gのニンヒドリン試薬を50℃に加温した100mlの蒸留水に溶解し、1.0%ニンヒドリン溶液を調整する。
(8)上記(6)のアミノ酸溶液2.0mlと(7)の1.0%ニンヒドリン溶液2.0mlを室温に冷ました後混合し、37℃のウオーターバスに3分間浸漬して反応させる。
以下の手順に従い、サンプルペレットのアミノ酸含有率を測定した。
(1)波長400nmの吸光度を測定する。
(2)キュベットにブランク(蒸留水を1.0%ニンヒドリン溶液と反応させた溶液)を入れ、零点調整し、そのままブランクを測定する。
(3) 試料液(反応液)を測定する。
(4) 検量線より上記(3)の測定値から試験品アミノ酸含有バイパスペレット中に含まれるアミノ酸含有率(%)を算出した。
表7にバイパス率の測定結果を示す。
Figure 0007126971000007
本発明の実施形態に係るナイアシン含有バイパスペレット飼料をTMR混合に使用することを想定した評価試験として、以下に述べる各種の試験をそれぞれ実施した。
[TMRを想定したバイパス率の測定]
上記バイパス率の測定方法で、試験に用いる緩衝液と検量線を準備した。
以下の手順に従ってバイパス率測定試験を行なった。
(1) 測定対象となるナイアシン含有バイパスペレットを3個(約2.00g)になるように測り取り、秤量した値を下2桁まで記録する。
(2) 1000mlの容器にバイパス試験用緩衝液(pH6.8)1000mlをいれ、これに上記(1)のペレットを入れ、蓋を閉じて密封し、静置する。
(3) 各浸漬時間(20時間、32時間、10日間、21日間、30日間、37日間)に、容器の蓋を開け、緩衝液1mlを採取する。
(4) 新しい緩衝液1mlを添加し、蓋を閉じて密封し、静置する。
(5) 採取した緩衝液1.0mlをpH6.8緩衝液7.0mlで希釈し、試験品ナイアシン含有バイパスペレットのろ過液の8倍希釈液を作製する。
以下の手順に従ってバイパス率を測定した。
(1) 波長280の吸光度を測定する。
(2) 石英のキュベットに3mlのブランク(pH6.8緩衝液)を入れ、ゼロ点調整をし、そのままブランクを測定する。
(3) 試験品を測定する。
(4) 試験品ナイアシン含有バイパスペレット中に含まれるナイアシン含有率(%)を算出する。
表8にTMRを想定したバイパス率の測定結果を示す。
Figure 0007126971000008
フィステル牛に本発明のナイアシン含有バイパスペレットを給与してバイパス率を測定した。フィステル牛に対するペレットの給与方法にはランドリーバック方式を採用した。
以下にランドリーバック方式の手順を説明する。
1)ナイロンメッシュ製の袋のなかに計量済みのサンプルを入れ、輪ゴム等により袋の開口を閉じて封止する。
2)開閉式ジッパー付きランドリーバック内に複数のサンプル封止袋とともに適当な重石を収容する。ランドリーバックには長さ50cm程度の紐が付けられており、紐にはフィステルの径よりも長い棒が結びつけられている。
3)重石が入れてあるため、ランドリーバックはルーメン内で浮き上がることなく、ルーメン内容物中に浸漬され、メッシュを通してサンプルがルーメン内容物とよく混ざり合う。
4)サンプリングする際には、紐を手繰り寄せてランドリーバックごと一旦取り出し、ジッパーを開けて必要なサンプル封止袋のみを取り出す。
5)ジッパーを閉じたランドリーバックを再びフィステルへ戻す。
6)上記4)と5)の手順を繰り返し、フィステル牛に給与したサンプルを順次回収する。
図8に、フィステル牛に本発明のナイアシン含有バイパスペレットを給与した後に、3時間ごとに5回サンプリングしてバイパス率の経時変化を調べた結果を示す。初期給与量を100%(基準値)とした。図から明らかなように、24時間経過後であっても89.7%という高い率で大部分が分解されずに残り、高いバイパス率が得られた。
[血中ナイアシン濃度の変動率の測定]
供試牛として5頭のホルスタイン種を用いた。分娩による影響を無くすために、全頭を泌乳末期の妊娠牛とした。給与群(実施例牛)には午前6時頃に搾乳した後に、配合飼料にナイアシン含有バイパスペレット20g(ナイアシン換算量として約10.5g/日/頭)を混合して給与した。対照群(比較例牛)には通常の配合飼料のみを給与した。給与期間は2017年6月8日~6月28日を第1クールとし、2017年6月29日~7月19日を第2クールとした。第1クールと第2クールで実施例の牛と比較例の牛を入れ替えた。給与期間は14日間、非給与期間を7日間とした。
表9に給与試験条件を示す。
Figure 0007126971000009
乳牛への給与試験結果を図9~図15にそれぞれ示す。
図9に、縦軸にホルスタイン種の乳牛の血中ナイアシン濃度(%)および直腸温度(℃)をそれぞれとり、全試験における牛の血中ナイアシン濃度と直腸温度との平均値をそれぞれ算出し、その関係を調べた結果を示す。
図から明らかなように、比較例牛に比べて実施例牛のほうで血中ナイアシン濃度が顕著に高くなった。これにより、本発明品に含まれるナイアシンの大部分がルーメンをバイパスして小腸まで達して消化吸収されていることが確認された。
また、図から明らかなように、比較例牛に比べて実施例牛のほうが直腸の温度が低くなった。これにより、ナイアシンによる暑熱環境下における体温上昇を抑制する効果が確認された。
図10に、乳牛への給与試験において、実施例牛と比較例牛との間で最も顕著に差があらわれた7月1日~7月10日までの期間に本発明のナイアシン含有バイパスペレットをホルスタイン種の乳牛に給与した時の直腸温度と外気温の温度変化の推移を調べた結果を示す。図中にて、特性線Aは実施例牛の直腸温度(℃)、特性線Bは比較例牛の直腸温度(℃)、棒グラフは外気温度(℃)をそれぞれ示す。
図から明らかなように、比較例牛に比べて実施例牛のほうが直腸の温度が低くなった。これにより、ナイアシンによる暑熱環境下における体温上昇の抑制効果が確認された。
図11に、実施例牛と比較例牛とを比べた平均血中ナイアシン濃度の変動率α(%)の経日変化を示す。図中にて、特性線Cは実施例牛の平均血中ナイアシン濃度の変動率α(%)、特性線Dは比較例牛の平均血中ナイアシン濃度の変動率α(%)をそれぞれ示す。
図から実施例牛の方が、比較例牛と比較すると、血中ナイアシン濃度の変動率α(%)が、やや高めに推移する傾向がみられた。
図12に、実施例牛と比較例牛とを比べた平均血中ナイアシン濃度の変動率α(%)の経時変化を示す。図中にて、特性線Eは実施例牛の平均血中ナイアシン濃度の変動率α(%)、特性線Fは比較例牛の平均血中ナイアシン濃度の変動率α(%)をそれぞれ示す。
図から明らかなように、血中ナイアシン濃度の変動率α(%)は、給与後4時間あたりから実施例牛において比較例牛よりも高い傾向がみられ、その後12時間以降でよりたくなり、24時間あたりがピークであった。
図13の(a)~(e)に、個体別にみた血中ナイアシン濃度の変動率αの経日変化をそれぞれ示す。図13(a)~(e)の各図中の特性線G1,G2,G3,G4,G5は本発明のナイアシン含有バイパスペレットを給与した実施例牛A,B,C,D,Eの血中ナイアシン濃度の変動率α(%)をそれぞれ示し、特性線H1,H2,H3,H4,H5はナイアシン含有バイパスペレットを給与しない比較例牛A,B,C,D,Eの血中ナイアシン濃度の変動率α(%)をそれぞれ示す。
図から個体差はあるが、全体として比較例牛に比べて実施例牛のほうが血中ナイアシン濃度の変動率α(%)が大きい傾向がある。また、日にちが経過するに従って実施例の血中ナイアシン濃度の変動率α(%)が大きくなる傾向にある。
図14の(a)~(e)に、個体別にみた血中ナイアシン濃度の変動率の経時変化をそれぞれ示す。図14(a)~(e)の各図中の特性線J1,J2,J3,J4,J5はナイアシン含有バイパスペレットを給与した実施例牛A,B,C,D,Eの血中ナイアシン濃度の変動率α(%)をそれぞれ示し、特性線K1,K2,K3,K4,K5はナイアシン含有バイパスペレット飼料を給与しない比較例牛A,B,C,D,Eの血中ナイアシン濃度の変動率α(%)をそれぞれ示す。
図から個体差はあるが、全体として比較例牛に比べて実施例牛のほうが血中ナイアシン濃度の変動率α(%)が大きい傾向がある。
図15の(a)に第1クールの牛の平均体温および最高気温の経日変化を示し、図15の(b)に第2クールの牛の平均体温および最高気温の経日変化をそれぞれ示す。図中の特性線L1,L2は最高気温の経日変化、特性線M1,M2は給与群(実施例)の平均体温、特性線N1,N2は対照群(比較例)の平均体温をそれぞれ示す。
図から比較例牛に比べて実施例牛のほうが直腸の温度が低くなった。これにより、ナイアシンによる暑熱環境下における体温上昇を抑制する効果が確認された。また最高気温が高いほど、その効果が大きくなる傾向がみられた。
[バイパス率測定試験]
ナイアシンは自然界では牧草類の葉部や酵母などに多く含まれているが、経口摂取されたナイアシン成分のうち90%以上は牛の第1胃であるルーメン内の微生物によって分解されることから、実際に小腸に到達して吸収される量は僅かである。このようにナイアシンは、自然界から摂取吸収される量が少ないことから不足する傾向があり、欠乏しやすい。本発明のバイパスペレット飼料は、このようなナイアシン欠乏を解消するために開発されている。
図8、並びに表7と表9から明らかなように、本発明品であるバイパスペレット飼料のルーメンバイパス率は非常に高いレベルにあることが確認された。
本発明のバイパスペレット飼料は、牛をはじめとしてヤギ、ヒツジ、シカ、ラクダ、キリン、バイソン、ヌー、アンテロープなどの種々の反すう動物に対して、それらが主食とする主飼料中に配合して給与することが可能である。特に、妊娠中の牛に対して本発明品を補助飼料として適当に給与すると、妊娠中に欠乏しやすい制限アミノ酸を効率よく摂取させることができる。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] 補助飼料として主飼料中に配合されて反すう動物に給与されるバイパスペレット飼料を製造する方法において、
(a)粉粒状、スラリー状または液状の生物学的有効成分原料と、前記生物学的有効成分を保護するための粉粒状、スラリー状または液状の保護剤原料とをそれぞれ準備し、
(b)少なくとも1つのフィーダー、スクリュウ、バレル、金型、ヒータ、および混練送給路を備える二軸スクリュウ押出機を準備し、
前記混練送給路は、前記生物学的有効成分原料と前記保護剤原料とが前記スクリュウと前記バレルとの間で混練されながら前記フィーダーから前記金型まで送給されるように、前記スクリュウと前記バレルとの間に形成される狭い混練スペースであり、
(c)前記ヒータにより前記バレルおよび前記金型の少なくとも一方を加熱し、前記バレルおよび前記金型の少なくとも一方を所望の温度範囲に調整し、
(d)前記少なくとも1つのフィーダーを介して前記生物学的有効成分原料および前記保護剤原料を前記混練送給路に供給し、これにより前記生物学的有効成分原料と前記保護剤原料とが前記混練送給路内で混練され、
(e)前記生物学的有効成分原料と前記保護剤原料との混練物を前記混練送給路から前記金型に連続的に送給し、これにより前記混練物を押出成形し、
(f)前記金型から押し出された押出成形体を所望の長さに切断し、これにより棒状、ロッド状、円柱状またはクランブル状の形状を有し、質量%で20%以上60%以下の前記生物学的有効成分を含むペレットを得ることを特徴とするバイパスペレット飼料の製造方法。
[2] 前記工程(f)では、乾式切断機により前記押出成形体を大気中で切断することを特徴とする[1]に記載の方法。
[3] 前記工程(c)において、前記金型の入口部または前記バレルの終端部のいずれか一方または両方を、前記混練物の軟化点以上85℃以下の範囲に温度調整することを特徴とする[1]に記載の方法。
[4] 前記工程(c)において、前記金型の入口部または前記バレルの終端部のいずれか一方または両方を、前記生物学的有効成分原料の軟化点および前記保護剤原料の軟化点のうちのいずれか低いほうを超える温度に調整することを特徴とする [3]に記載の方法。
[5] 前記工程(c)において、前記金型の入口部または前記バレルの終端部のいずれか一方または両方を、前記生物学的有効成分原料の融点および前記保護剤原料の融点のうちのいずれか低いほうの温度を超える温度に調整することを特徴とする[3]に記載の方法。
[6] 前記工程(c)において、さらに、前記生物学的有効成分原料を予熱して前記生物学的有効成分原料の軟化点以上85℃以下の範囲に温度調整するとともに、前記保護剤原料を予熱して前記保護剤原料の軟化点以上85℃以下の範囲に温度調整することを特徴とする[1]に記載の方法。
[7] 前記生物学的有効成分原料と前記保護剤原料との配合比率を0.1:1~1.5:1の範囲とすることを特徴とする[1]に記載の方法。
[8] 前記生物学的有効成分原料および前記保護剤原料がすべて粉粒状であることを特徴とする[1]に記載の方法。
[9] 前記生物学的有効成分原料および前記保護剤原料が少なくとも1つのスラリー状または液状の成分を含むことを特徴とする[1]に記載の方法。
[10] 前記生物学的有効成分は、ニコチン酸およびニコチン酸アミドのいずれか一方又は両方を含むナイアシンであることを特徴とする[1]に記載の方法。
[11]
前記生物学的有効成分原料は、L-アルギニン、L-リジン、ヒスチジン、セリン、L-トレオニン、アスパラギン、グルタミン、チロシン、システインからなる群より選択される1種または2種以上の親水性アミノ酸を含むことを特徴とする[1]に記載の方法。
[12] 前記生物学的有効成分原料は、L-トリプトファン、DL-トリプトファン、メチオニン、フェニルアラニン、グリシン、アラニン、L-バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリンからなる群より選択される1種または2種以上の疎水性アミノ酸を含むことを特徴とする[1]に記載の方法。
[13] 前記保護剤原料は、質量%で、20~60%の硬化油、0.5~7.0%のステアリン酸、0.5%~3%のパルミチン酸、0.1~0.5%のその他の脂肪酸、および防腐剤および発泡助剤として0.1~0.38%のプロピオン酸カルシウムを含むことを特徴とする[1]に記載の方法。
[14]
前記保護剤原料は、質量%で、付着防止剤および潤滑剤として0.5~7.0%の酸化マグネシウム、発泡剤として0.5~6.0%の重曹、比重調整剤として2~35%の炭酸カルシウム、および合成甘味料として0.005~8%のスークラムをさらに含むことを特徴とする[13]に記載の方法。
[15] 前記二軸スクリュウ押出機は、少なくとも1つの共用フィーダーを備え、
前記共用フィーダーにより前記生物学的有効成分原料および前記保護剤原料を同時に前記混練送給路に供給することを特徴とする[1]に記載の方法。
[16] 前記二軸スクリュウ押出機は、前記混練送給路の最上流部に前記保護剤原料を供給する第1のフィーダーと、前記保護材原料の供給位置よりも下流側で前記混練送給路に前記生物学的有効成分原料を供給する第2のフィーダーと、を備え、
前記第1のフィーダーにより前記保護剤原料を前記混練送給路に供給するとともに、前記第2のフィーダーにより前記生物学的有効成分原料を前記混練送給路に供給することを特徴とする[1]に記載の方法。
[17] 補助飼料として主飼料中に配合されて反すう動物に給与されるバイパスペレット飼料であって、
棒状、ロッド状または円柱状の形状を有し、
質量%で20%以上60%以下の生物学的有効成分と、前記生物学的有効成分をルーメン環境下で分解されないように保護する保護剤と、を含むことを特徴とするバイパスペレット飼料。
[18] 平均直径dが2mm以上10mm以下であり、平均長さLが3mm以上30mm以下であることを特徴とする[17]に記載のペレット飼料。
[19] 前記生物学的有効成分は、ニコチン酸およびニコチン酸アミドを含むナイアシンであることを特徴とする[17]に記載のペレット飼料。
[20] 前記生物学的有効成分は、ニコチン酸のみを含むナイアシンであることを特徴とする[17]に記載のペレット飼料。
[21] 前記生物学的有効成分は、アルギニン、リジン、ヒスチジン、セリン、スレオニン(トレオニン)、アスパラギン、グルタミン、チロシン、システインからなる群より選択される1種または2種以上の親水性アミノ酸を含むことを特徴とする[17]に記載のペレット飼料。
[22] 前記生物学的有効成分は、トリプトファン、メチオニン、フェニルアラニン、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリンからなる群より選択される1種または2種以上の疎水性アミノ酸を含むことを特徴とする[17]に記載のペレット飼料。
[23] 前記保護剤の原料は、質量%で、20~60%の硬化油、0.5~7.0%のステアリン酸、0.5%~3%のパルミチン酸、0.1~0.5%のその他の脂肪酸、および防腐剤および発泡助剤として0.1~0.38%のプロピオン酸カルシウムを含むことを特徴とする[17]に記載のペレット飼料。
[24] 前記保護剤の原料は、質量%で、付着防止剤および潤滑剤として0.5~7.0%の酸化マグネシウム、発泡剤として0.5~6.0%の重曹、比重調整剤として2~35%の炭酸カルシウム、および合成甘味料として0.005~8%のスークラムをさらに含むことを特徴とする[17]に記載のペレット飼料。
[25] 前記保護剤の原料は、発泡剤、発泡助剤、比重調整剤、抗酸化剤、防かび剤、粘結剤、乳化剤、合成抗菌剤、抗生物質、呈味料、酵素、および賦形剤をそれぞれ0.01%以上20%以下の範囲で含むことを特徴とする[17]に記載のペレット飼料。
1,1A…二軸スクリュウ押出機、11…モータ、12…ギアボックス、
21,22…フィーダー、31,32…投入口、4…金型。

Claims (25)

  1. 補助飼料として主飼料中に配合されて反すう動物に給与されるバイパスペレット飼料を製造する方法において、
    (a)粉粒状、スラリー状または液状の生物学的有効成分原料と、前記生物学的有効成分を保護するための20~60質量%の硬化油および適量の防腐剤を含む粉粒状、スラリー状または液状の保護剤原料とをそれぞれ準備し、
    (b)少なくとも1つのフィーダー、スクリュウ、バレル、金型、ヒータ、および混練送給路を備える二軸スクリュウ押出機を準備し、
    前記混練送給路は、前記生物学的有効成分原料と前記保護剤原料とが前記スクリュウと前記バレルとの間で混練されながら前記フィーダーから前記金型まで送給されるように、前記スクリュウと前記バレルとの間に形成される狭い混練スペースであり、
    (c)前記ヒータにより前記バレルおよび前記金型の少なくとも一方を加熱し、前記バレルおよび前記金型の少なくとも一方を所望の温度範囲に調整し、
    (d)前記少なくとも1つのフィーダーを介して前記生物学的有効成分原料および前記保護剤原料を前記混練送給路に供給し、これにより前記生物学的有効成分原料と前記保護剤原料とが前記混練送給路内で混練されて溶融又は半溶融状態の混練物が生成され
    (e)前記混練物を前記混練送給路から前記金型に連続的に送給し、これにより前記混練物を押出成形し、
    (f)前記金型から押し出された押出成形体を乾式切断機により所望の長さに大気中で切断し、これにより棒状、ロッド状、または円柱状の形状を有し、2mm以上10mm以下の平均直径dおよび3mm以上30mm以下の平均長さLを有し、質量%で20%以上60%以下の前記生物学的有効成分を含むペレットを得ることを特徴とするバイパスペレット飼料の製造方法。
  2. さらに、前記工程(f)で得たペレットを粉砕機で粉砕してクランブル状ペレットとすることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記工程(c)において、前記金型の入口部または前記バレルの終端部のいずれか一方または両方を、前記混練物の軟化点以上85℃以下の範囲に温度調整することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 前記工程(c)において、前記金型の入口部または前記バレルの終端部のいずれか一方または両方を、前記生物学的有効成分原料の軟化点および前記保護剤原料の軟化点のうちのいずれか低いほうを超える温度に調整することを特徴とする請求項3に記載の方法。
  5. 前記工程(c)において、前記金型の入口部または前記バレルの終端部のいずれか一方または両方を、前記生物学的有効成分原料の融点および前記保護剤原料の融点のうちのいずれか低いほうの温度を超える温度に調整することを特徴とする請求項3に記載の方法。
  6. 前記工程(c)において、さらに、前記生物学的有効成分原料を予熱して前記生物学的有効成分原料の軟化点以上85℃以下の範囲に温度調整するとともに、前記保護剤原料を予熱して前記保護剤原料の軟化点以上85℃以下の範囲に温度調整することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  7. 前記生物学的有効成分原料と前記保護剤原料との配合比率を0.1:1~1.5:1の範囲とすることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  8. 前記生物学的有効成分原料および前記保護剤原料がすべて粉粒状であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  9. 前記生物学的有効成分原料および前記保護剤原料が少なくとも1つのスラリー状または液状の成分を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  10. 前記生物学的有効成分は、ニコチン酸およびニコチン酸アミドのいずれか一方又は両方を含むナイアシンであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  11. 前記生物学的有効成分原料は、L-アルギニン、L-リジン、ヒスチジン、セリン、L-トレオニン、アスパラギン、グルタミン、チロシン、システインからなる群より選択される1種または2種以上の親水性アミノ酸を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  12. 前記生物学的有効成分原料は、L-トリプトファン、DL-トリプトファン、メチオニン、フェニルアラニン、グリシン、アラニン、L-バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリンからなる群より選択される1種または2種以上の疎水性アミノ酸を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  13. 前記保護剤原料は、質量%で、20~60%の大豆硬化油、0.5~7.0%のステアリン酸、0.5%~3%のパルミチン酸、0.1~0.5%のその他の脂肪酸、および防腐剤および発泡助剤として0.1~0.38%のプロピオン酸カルシウムを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  14. 前記保護剤原料は、質量%で、付着防止剤および潤滑剤として0.5~7.0%の酸化マグネシウム、発泡剤として0.5~6.0%の重曹、比重調整剤として2~35%の炭酸カルシウム、および合成甘味料として0.005~8%のサッカリンナトリウムをさらに含むことを特徴とする請求項13に記載の方法。
  15. 前記二軸スクリュウ押出機は、少なくとも1つの共用フィーダーを備え、
    前記共用フィーダーにより前記生物学的有効成分原料および前記保護剤原料を同時に前記混練送給路に供給することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  16. 前記二軸スクリュウ押出機は、前記混練送給路の最上流部に前記保護剤原料を供給する第1のフィーダーと、前記保護材原料の供給位置よりも下流側で前記混練送給路に前記生物学的有効成分原料を供給する第2のフィーダーと、を備え、
    前記第1のフィーダーにより前記保護剤原料を前記混練送給路に供給するとともに、前記第2のフィーダーにより前記生物学的有効成分原料を前記混練送給路に供給することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  17. 補助飼料として主飼料中に配合されて反すう動物に給与されるバイパスペレット飼料であって、
    二軸スクリュウ押出機および乾式切断機を用いて棒状、ロッド状または円柱状の形状に成形され、
    平均直径dが2mm以上10mm以下であり、平均長さLが3mm以上30mm以下であり、
    質量%で20%以上60%以下の生物学的有効成分と、前記生物学的有効成分をルーメン環境下で分解されないように保護するための20~60質量%の硬化油および適量の防腐剤を含む保護剤原料に由来する保護剤と、を含むことを特徴とするバイパスペレット飼料。
  18. 前記棒状、ロッド状または円柱状のペレットを粉砕機で粉砕したクランブル状ペレットであることを特徴とする請求項17に記載のペレット飼料。
  19. 前記生物学的有効成分は、ニコチン酸およびニコチン酸アミドを含むナイアシンであることを特徴とする請求項17に記載のペレット飼料。
  20. 前記生物学的有効成分は、ニコチン酸のみを含むナイアシンであることを特徴とする請求項17に記載のペレット飼料。
  21. 前記生物学的有効成分は、アルギニン、リジン、ヒスチジン、セリン、スレオニン(トレオニン)、アスパラギン、グルタミン、チロシン、システインからなる群より選択される1種または2種以上の親水性アミノ酸を含むことを特徴とする請求項17に記載のペレット飼料。
  22. 前記生物学的有効成分は、トリプトファン、メチオニン、フェニルアラニン、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリンからなる群より選択される1種または2種以上の疎水性アミノ酸を含むことを特徴とする請求項17に記載のペレット飼料。
  23. 前記保護剤の原料は、質量%で、20~60%の大豆硬化油、0.5~7.0%のステアリン酸、0.5%~3%のパルミチン酸、0.1~0.5%のその他の脂肪酸、および防腐剤および発泡助剤として0.1~0.38%のプロピオン酸カルシウムを含むことを特徴とする請求項17に記載のペレット飼料。
  24. 前記保護剤の原料は、質量%で、付着防止剤および潤滑剤として0.5~7.0%の酸化マグネシウム、発泡剤として0.5~6.0%の重曹、比重調整剤として2~35%の炭酸カルシウム、および合成甘味料として0.005~8%のサッカリンナトリウムをさらに含むことを特徴とする請求項17に記載のペレット飼料。
  25. 前記保護剤の原料は、発泡剤、発泡助剤、比重調整剤、抗酸化剤、防かび剤、粘結剤、乳化剤、合成抗菌剤、抗生物質、呈味料、酵素、および賦形剤をそれぞれ0.01%以上20%以下の範囲で含むことを特徴とする請求項17に記載のペレット飼料。
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