JP7125159B2 - 遊技機 - Google Patents

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JP7125159B2
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智章 伊藤
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株式会社サンセイアールアンドディ
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Description

本発明は、パチンコ遊技機などの遊技機に関する。
従来、始動条件の成立に伴い大当たり判定を行って、特別図柄を変動表示させ、大当た
り判定の判定結果を特別図柄の停止図柄で報知し、特別図柄が停止表示されるまでの間、
液晶表示装置などの表示装置を用いて、大当たり判定結果を占う種々の演出が実現され、
大当たりとなれば、大入賞口を用いた大当たり遊技が実行される(例えば、特許文献1参
照)。
このような遊技機では、大当たり遊技が実行されている間、2つの大入賞口を用いて、
これらの大入賞口を開放させる演出が行われる(例えば、特許文献1参照)。遊技者は開
放された大入賞口に遊技球を入球させることによって、賞球を得ることができる。
特開2016-29956号公報
しかしながら、上記の遊技機によっても、遊技の興趣を向上させるための技術について
は、なお改善の余地があった。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、遊技の興趣の向上を図
ることを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の
適用例として実現することが可能である。なお、本欄における括弧内の参照符号や補足説
明等は、本発明の理解を助けるために、後述する実施形態との対応関係を示したものであ
って、本発明を何ら限定するものではない。
[適用例1]
遊技領域(3)に設けられた入球口(20、21)への遊技球の入球を検出する入球検出手段(20a、21a)と、前記入球検出手段による入球検出に基づいて当否判定をおこなう判定手段(81)と、前記遊技領域に設けられ、開閉動作により遊技球の受け入れを阻害または許容する第1の開閉部材(32)を有する第1の入賞口(30)と、前記第1の入賞口への遊技球の入賞を検出する第1の入賞検出手段(30a)と、前記第1の入賞検出手段よりも下流側に配置され、前記第1の入賞検出手段によって検出された遊技球が入球可能な特定領域(39)と、前記特定領域に遊技球が入球したことを検出する特定領域入球検出手段(39a)と、開閉動作により、前記第1の入賞口へ入賞した遊技球が前記特定領域に入球することを阻害する第1の状態と許容する第2の状態と切り替え可能な特定領域開閉部材(71)と、前記遊技領域に設けられ、前記第1の入賞口とは異なる入賞口であって、開閉動作により遊技球の受け入れを阻害または許容する第2の開閉部材(37)を有する第2の入賞口(35)と、前記第1の開閉部材と前記第2の開閉部材と前記特定領域開閉部材との動作を制御可能であり、前記判定手段による前記当否判定で当選と判定された場合に、第1の当たり遊技(13RV通過予定大当たり、潜伏確変大当たり)と、第2の当たり遊技(13RV非通過予定大当たり、通常大当たり)と、第3の当たり遊技(16RV通過予定大当たり、確変大当たり)とを含む複数種類の当たり遊技のうちの1つの当たり遊技を実行可能な当たり遊技実行手段(81)と、前記当たり遊技後の遊技状態であって、第1の遊技状態(低確率状態)と、第2の遊技状態(高確率状態)と、を含む複数の遊技状態のうちの1つの遊技状態を実行可能であり、前記特定領域入球検出手段によって前記特定領域への遊技球の入球が検出されたことに基づいて、前記当たり遊技後の遊技状態を前記第2の遊技状態とすることが可能な遊技状態制御手段(81)と、前記当たり遊技実行手段により実行された前記当たり遊技の種類と、前記遊技状態制御手段により実行される前記当たり遊技後の遊技状態とに基づいて、前記当たり遊技後に特定の演出(図87,図88)を実行可能な演出制御手段(91)と、を備え、前記演出制御手段は、前記当たり遊技実行手段により前記第3の当たり遊技が実行され、前記遊技状態制御手段により前記第3の当たり遊技後の遊技状態が前記第2の遊技状態とされたときには、前記第3の当たり遊技後に第1の演出(図88:高確時短演出)を実行し、前記当たり遊技実行手段により前記第2の当たり遊技が実行され、前記遊技状態制御手段により前記第2の当たり遊技後の遊技状態が前記第1の遊技状態とされたときには、前記第2の当たり遊技後に前記第1の演出とは異なる第2の演出(図87:低確時短演出)を実行し、前記当たり遊技実行手段により第1の当たり遊技が実行され、前記遊技状態制御手段により前記第1の当たり遊技後の遊技状態が前記第2の遊技状態とされたときには、遊技状態が前記第2の遊技状態にもかかわらず、前記第1の当たり遊技後に前記第2の演出を実行し、前記特定領域開閉部材(71)は、前記第1の入賞口(30)へ入賞した遊技球の数が第1の値になると、前記特定領域(39)に入球が可能な時間として予め設定された第1の時間にわたって、前記第1状態から前記第2状態に切り替わり、前記第1の入賞口へ入賞した遊技球の数が前記第1の値と異なる第2の値になると、前記特定領域に入球が困難な時間として予め設定された第2の時間にわたって、前記第1状態から前記第2状態に切り替わる、ことを特徴とする遊技機(1)。
本発明によれば、遊技の興趣を向上させることができる。
遊技機の正面図である。 遊技機枠の分解斜視図である。 遊技盤の正面図である。 第1大入賞装置および第2大入賞装置の拡大図である。 第1大入賞装置の詳細を示す説明図である。 表示器類の拡大図である。 遊技機の主制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。 遊技機のサブ制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。 遊技機の枠中継基板側の電気的な構成を示すブロック図である。 メインROMに記憶されているテーブルの説明図である。 メインRAMに設けられている記憶領域の説明図である。 サブROMに記憶されているテーブルの説明図である。 サブRAMに設けられている記憶領域の説明図である。 遊技機において使用される各種の乱数の説明図である。 判定テーブルT1~T4の説明図である。 大当たり種別判定テーブルT5の説明図である。 非時短状態時の変動パターン判定テーブルT6の説明図である。 時短状態時の変動パターン判定テーブルT6の説明図である。 電チュー開放パターン判定テーブルT7の説明図である。 大入賞口開放パターン判定テーブルT8の説明図である。 V開閉部材開放パターン判定テーブルT9の説明図である。 主制御メイン処理のフローチャートである。 電源投入時処理のフローチャートである。 メイン側タイマ割り込み処理のフローチャートである。 始動口センサ検出処理のフローチャートである。 特図2事前判定処理のフローチャートである。 特図1事前判定処理のフローチャートである。 普通動作処理のフローチャートである。 特別動作処理のフローチャートである。 特別図柄待機処理のフローチャートである。 大当たり判定処理のフローチャートである。 変動パターン選択処理の第1のフローチャートである。 変動パターン選択処理の第2のフローチャートである。 特別図柄変動中処理のフローチャートである。 特別図柄確定処理のフローチャートである。 遊技状態管理処理のフローチャートである。 遊技状態リセット処理のフローチャートである。 特別電動役物処理のフローチャートである。 V開閉部材動作処理のフローチャートである。 遊技状態設定処理のフローチャートである。 不一致報知処理のフローチャートである。 V領域センサ検出処理のフローチャートである。 保留球数処理のフローチャートである。 電源断監視処理のフローチャートである。 各ラウンド遊技の構成を示す第1の図である。 各ラウンド遊技の構成を示す第2の図である。 各ラウンド遊技の構成を示す第3の図である。 特別電動役物等の動作を示した第1のタイムチャートである。 特別電動役物等の動作を示した第2のタイムチャートである。 特別電動役物等の動作を示した第3のタイムチャートである。 サブ制御メイン処理を示すフローチャートである。 受信割り込み処理の詳細を示すフローチャートである。 サブ側タイマ割り込み処理の詳細を示すフローチャートである。 受信コマンド解析処理の詳細を示すフローチャートである。 受信コマンド解析処理の詳細を示すフローチャートである。 事前判定情報記憶領域94cを示す説明図である。 シナリオ情報決定処理の詳細を示すフローチャートである。 シナリオ情報決定テーブルT75を示す図である。 ゾーン演出パターン決定処理の詳細を示すフローチャートである。 ゾーン演出パターン決定テーブルT106を示す図である。 時短演出変更処理の詳細を示すフローチャートである。 高確時短演出突入抽選テーブルT107を示す図である。 煽り演出抽選処理の詳細を示すフローチャートである。 煽り演出抽選テーブルT108を示す図である。 変動演出開始処理の詳細を示すフローチャートである。 変動演出パターン決定処理を表すフローチャートである。 基幹演出パターン決定テーブルT100を表す図である。 チャンスアップを決定するための各テーブルの説明図である。 チャンスアップを決定するための各テーブルの説明図である。 オープニング演出パターン決定処理を示すフローチャートである。 ラウンド演出パターン決定処理を示すフローチャートである。 ラウンド全体演出決定処理を示すフローチャートである。 エンディング演出パターン決定処理を示すフローチャートである。 スイッチ処理を示すフローチャートである。 RAMクリア報知停止処理を示すフローチャートである。 可動役物演出の一例を示す説明図である。 基幹演出のみの変動演出例(チャンスアップなし)を示す図である。 基幹演出とチャンスアップに基づく変動演出例を示す図である。 ボタン演出の例および可動役物演出の例を示す図である。 ゾーン演出の例を示す図である。 保留変化演出の例を示す図である。 擬似連演出の例を示す図である。 各特図停止図柄データに対応する大当たり遊技状態および時短状態の表示演出の推移を説明するための図である。 バトル勝利演出の例を示す図である。 バトル敗北演出の例を示す図である。 バトル復活演出の例を示す図である。 低確時短演出の例を示す図である。 高確時短演出の例を示す図である。 煽り演出の例を示す図である。 高確時短突入確定演出の例を示す図である。 右打ち報知演出の例を示す図である。 比較例の遊技機における大当たり遊技時の演出例を示す図である。 高確時短突入確定演出用の変動パターン判定テーブルT6Bの説明図である。 第2実施形態の大当たり判定処理のフローチャートである。 第2実施形態の変動パターン選択処理の第1のフローチャートである。 第2実施形態の変動パターン選択処理の第2のフローチャートである。 第2実施形態の変動パターン選択処理の第3のフローチャートである。 第2実施形態の変動演出の流れを例示した説明図である。
<第1実施形態>
1.遊技機の構造
図1~図6に基づいて、本発明の一実施形態としての遊技機1の構造について説明する
。図1は、遊技機1の正面図である。図2は、遊技機枠50の分解斜視図である。図3は
、遊技盤2の正面図である。図4は、第1大入賞装置31および第2大入賞装置36の拡
大図である。以下では、遊技機1の左右方向を、遊技機1に対面する遊技者から見た左右
方向に一致させて説明する。また、遊技機1の前方向は、遊技機1から遊技者に向かう方
向として説明し、遊技機1の後方向は、遊技者から遊技機1に向かう方向として説明する
遊技機1は、遊技者の発射操作に基づいて遊技球を発射させ、特定の入賞装置に遊技球
が入賞すると、その入賞に基づいて所定数の遊技球を遊技者に払い出すパチンコ遊技機で
ある。遊技機1は、遊技機枠50と、遊技盤2とを備え、遊技機枠50の内側に遊技盤2
が取り付けられている(図1~図3参照)。遊技機枠50は、外枠51と、内枠52と、
前枠53とを備えている(図2参照)。外枠(基枠部)51は、遊技機の外郭部を形成す
る縦長方形状の枠体である。内枠52は、外枠51の内側に配置される縦長方形状のユニ
ットであり、中空の領域に遊技盤2が取り付けられる。前枠(前枠部)53は、外枠51
および内枠52の前方側に配置される縦長方形状のユニットであり、遊技盤2を保護する
遊技機枠50は、左端側にヒンジ部54を備えている(図2参照)。このヒンジ部54
によって、前枠53は、外枠51および内枠52のそれぞれに対して回動自在に構成され
ており、内枠52は、外枠51および前枠53のそれぞれに対して回動自在に構成されて
いる。前枠53の中央には開口部53aが形成されており、この開口部53aには、透明
のガラス板55が取付けられている。遊技者は、ガラス板55のうち、開口部53aの内
側に位置する部分(窓部)を介して、遊技盤2の遊技領域3を視認することができる。な
お、ガラス板55の代わりに透明な合成樹脂板等を用いてもよい。すなわち窓部は、前方
から遊技領域3を視認可能であればよい。
前枠53は、ベース枠56と、上側装飾ユニット200と、左側装飾ユニット210と
、右側装飾ユニット220と、操作機構ユニット230と、を備えている。ベース枠56
は、表面側(前面側)において、上側装飾ユニット200、左側装飾ユニット210、右
側装飾ユニット220、および、操作機構ユニット230のそれぞれを着脱可能に取付け
る枠体である。図1に示すように、ベース枠56の左上方と右上方には、スピーカ67が
設けられており、ベース枠56の左下方には、遊技球を貯留する打球供給皿(上皿)61
が設けられている。また、図2に示すように、ベース枠56の下端には遊技球を後述する
遊技領域3へ打ち出すための打球発射機構57が設けられている。打球供給皿61はベー
ス枠56に取り付けられているが、操作機構ユニット230と一体化(ユニット化)され
ている。なお、操作機構ユニット230は、内枠52に取り付けられて遊技機枠50の前
面に臨んでいてもよい。
上側装飾ユニット200は、ベース枠56の上方側に配置され、すべてのユニット(上
側装飾ユニット200、左側装飾ユニット210、右側装飾ユニット220、操作機構ユ
ニット230)がベース枠56に取り付けられとき、最も前方に突出する。すなわち、上
側装飾ユニット200は、ベース枠56に取付けられるすべてのユニットのうち、前後方
向の寸法が最も長くなっている。これによって、前枠53は、上側装飾ユニット200が
強調されるため、従来の前枠に比べてより大きなインパクトを与えることができる。上側
装飾ユニット200は、左側装飾ユニット210および右側装飾ユニット220のベース
枠56に対する取り付け状態に拘わらず、図示しないビスによって、独立して着脱可能に
構成されている。このように、上側装飾ユニット200は、他の部材と連係(係合)せず
に着脱可能であるため、故障や点検の際に容易に交換することが可能である。上側装飾ユ
ニット200は、枠可動体600と、枠ランプ66と、を備えている。枠可動体600は
、上側装飾ユニット200の上部に設けられた可動式のいわゆるギミックである。枠可動
体600は、上側装飾ユニット200の内部に格納されている格納状態(図1)から、上
側装飾ユニット200の上方に突出する露出状態(図76)に変位可能に構成されている
。枠ランプ66は、遊技者等から特に目立つように上側装飾ユニット200の前壁部に設
けられ、左側から右側に向かって第1発光部341、第2発光部342、第3発光部34
3、第4発光部344が順に並んで構成されている。発光部341,342,343,3
44は、遊技の進行に伴って発光する。第1発光部341は正面視で「O」字状であり、
第2発光部342は正面視で「A」字状であり、第3発光部343は正面視で「R」字状
であり、第4発光部344は正面視で「O」字状である。発光部341,342,343
,344によって、上側装飾ユニット200が「OARO」から成る一連の意味ある文字
として発光する。ここでは、「OARO」は、遊技機1の機種名ロゴを意味している。な
お、発光部341,342,343,344の形状は「OARO」以外の任意の形状とす
ることができる。
左側装飾ユニット210は、ベース枠56の左側に配置され、左側装飾部材211を備
えている。右側装飾ユニット220は、ベース枠56の右側に配置され、右側装飾部材2
21と、剣部材222とを備えている。剣部材222は、剣の形を模した操作部であり、
遊技の進行に伴って実行される演出時等に遊技者が下方向に押し込むことができる。
操作機構ユニット230は、ベース枠56の下側に配置され、ハンドル60と、余剰球
受皿(下皿)62と、演出ボタン63と、セレクトボタン(十字キー)68と、を備えて
いる。ハンドル60は、操作機構ユニット230の右側の下端に配置され、回転角度に応
じた発射強度で遊技球を発射させる。余剰球受皿(下皿)62は、ハンドル60の左側に
配置され、打球供給皿61に収容しきれない遊技球を貯留する。演出ボタン63およびセ
レクトボタン(十字キー)68は、操作機構ユニット230の上側に配置され、遊技の進
行に伴って実行される演出時などに遊技者によって操作される。
図3に示すように、遊技盤2は、遊技領域3と、レール部材4と、盤ランプ5と、画像
表示装置7と、センター装飾体10と、固定入賞装置(ヘソ)19と、普通可変入賞装置
(電チュー)22と、ゲート(スルーチャッカー)28と、第1大入賞装置(第1アタッ
カー)31と、第2大入賞装置(第2アタッカー)36と、普通入賞口27と、アウト口
16と、表示器類40と、を備えている。
遊技領域3は、ハンドル60の操作によって発射された遊技球が流下する領域であり、
遊技球を誘導する複数の遊技釘が突設されている。レール部材4は、遊技領域3の左側端
部に配置され、ハンドル60の操作によって発射された遊技球を遊技領域3の上方に向け
て誘導する。盤ランプ5は、遊技領域3の背面側に配置され、遊技領域3の背面側から光
を照射する。
画像表示装置7は、遊技領域3の中央付近に設けられ、表示画面7aを備えている。画
像表示装置7は、液晶表示装置であってもよいし、有機EL表示装置、プラズマディスプ
レイ、プロジェクター、ドットマトリクスなどの他の画像表示装置であってもよい。画像
表示装置7の表示画面7aは、演出図柄8L、8C、8Rが可変表示(変動表示ともいう
)される演出図柄表示領域と、保留画像群9A、9Bが表示される保留画像表示領域と、
保留消化画像9Cが表示される保留消化画像表示領域と、を有している。
演出図柄表示領域は、「左」「中」「右」の3つの図柄表示エリアを含んでいる。左の
図柄表示エリアには左演出図柄8Lが表示される。中の図柄表示エリアには中演出図柄8
Cが表示される。右の図柄表示エリアには右演出図柄8Rが表示される。演出図柄8L、
8C、8Rは、それぞれ、「1」~「8」までの数字を表した複数の図柄を有している。
演出図柄8L、8C、8Rの可変表示は、後述する第1特別図柄および第2特別図柄の可
変表示と同期している。画像表示装置7は、左、中、右の図柄表示エリアに表示する演出
図柄の組み合わせによって、後述の第1特別図柄表示器41aおよび第2特別図柄表示器
41bによって表示される第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示の結果(大当たり
抽選結果)を、遊技者にわかりやすく表示することができる。
例えば、大当たりに当選した場合には「777」などのゾロ目で演出図柄を停止表示す
る。はずれであった場合には「637」などのバラケ目で演出図柄を停止表示する。これ
により、遊技者による遊技の進行状況の把握が容易となる。遊技者は、大当たり抽選結果
を第1特別図柄表示器41aや第2特別図柄表示器41bのほか、画像表示装置7によっ
て把握することができる。なお、図柄表示エリアの位置は固定的でなくてもよい。また、
演出図柄の変動表示の態様としては、上下方向にスクロールする態様が例示できる。以後
、演出図柄8L、8C、8Rを表示する演出を「演出図柄変動演出」、「装飾図柄変動演
出」または、単に「変動演出」と呼ぶ。
画像表示装置7は、演出図柄変動演出のほか、大当たり遊技(特別遊技の一例)に並行
しておこなわれる大当たり演出や、客待ち用のデモ演出などを表示画面7aに表示するこ
とができる。演出図柄変動演出では、演出図柄のほか、背景画像やキャラクタ画像などの
演出画像も表示されてもよい。また、画像表示装置7は、演出図柄に加え、特別図柄が変
動中であることを示唆したり、特別図柄の抽選結果を示唆したりすることが可能な識別表
示(第四図柄、図示省略)を、表示画面7aに表示するようになっている。なお、識別表
示(第四図柄)は、表示画面7aに表示する代わりに、表示画面7a外の遊技領域3に設
けられたランプ(LED)などの発光器を所定の態様で制御することにより(例えば、特
別図柄が変動中は点灯、停止中は消灯、第1特別図柄は青、第2特別図柄は赤)、その機
能を持たせるようにしてもよい。この識別表示(第四図柄)は、常時遊技者に認識可能に
表示され、例えば役物が動作した場合等で隠されないように設けられる。このような識別
表示(第四図柄)を設けることにより、遊技者は現在の遊技状況を適正に判断することが
可能になる。
保留画像表示領域は、後述の第1特図保留の記憶数に応じて保留画像群9Aを表示する
第1保留表示エリアと、後述の第2特図保留の記憶数に応じて保留画像群9Bを表示する
第2保留表示エリアとを含んでいる。保留画像群9A、9Bの表示によって、後述の第1
特図保留表示器43aに表示される第1特図保留の記憶数と、第2特図保留表示器43b
に表示される第2特図保留の記憶数を、遊技者にわかりやすく表示することができる。保
留消化画像9Cは、表示画面7aで現在変動中の演出図柄(演出図柄8L、8C、8R)
に対応する演出画像であって、保留消化画像表示領域は、保留消化画像9Cを表示する保
留消化表示エリアを含んでいる。保留消化画像9Cの表示によって、第1特図保留または
第2特図保留が消化(後述の「特図保留の消化」)されることを、遊技者にわかりやすく
表示することができる。
センター装飾体10は、遊技領域3の中央付近であって、画像表示装置7の前方に配置
されている。センター装飾体10の下部には、ステージ部11が形成されている。ステー
ジ部11は、ステージ部11の上面を転動する遊技球を後述の第1始動口20へと誘導可
能な形状を有している。センター装飾体10の左下方には、ワープ部12が設けられてい
る。ワープ部12は、遊技球が流入する入口部と遊技球が流出する出口部とを備え、入口
部から流入した遊技球を出口部からステージ部11に流出させる。センター装飾体10の
上部には、格納状態の盤可動体15が配置されている。
固定入賞装置(ヘソ)19は、遊技領域3における画像表示装置7の下方に配置され、
遊技球の入球し易さが常に変わらない第1始動口(第1始動入賞口、第1入球口、固定始
動口)20を備えている。第1始動口20への遊技球の入賞は、第1特別図柄の抽選(大
当たり抽選)の契機となっている。言い換えれば、第1始動口20への遊技球の入賞は、
大当たり乱数等の取得および大当たり判定等の契機となっている。
普通可変入賞装置(電チュー)22は、遊技領域3における第1始動口20の下方に配
置され、第2始動口(第2始動入賞口、第2入球口、可変始動口)21を備えている。第
2始動口21への遊技球の入賞は、第2特別図柄の抽選(大当たり抽選)の契機となって
いる。電チュー22は、第2始動口21の前方に可動部材23を備えており、可動部材2
3の作動によって第2始動口21を開閉する。可動部材23は、電チューソレノイド24
(図7)によって駆動される。第2始動口21は、可動部材23が開状態のとき遊技球が
入球可能である。なお、電チュー22は、可動部材23が開状態のときの方が閉状態のと
きよりも第2始動口21への入球が容易であればよく、閉状態のときに第2始動口21へ
の入球が可能であってもよい。
ゲート(スルーチャッカー)28は、遊技領域3における第1大入賞装置(第1アタッ
カー)31の上方に配置され、遊技球が通過可能に構成されている。ゲート28への遊技
球の通過は、電チュー22を開放するか否かを決定する普通図柄抽選の契機となっている
。言い換えれば、ゲート28への遊技球の通過は、普通図柄乱数(当たり乱数)の取得お
よび当たり判定等の契機となっている。
ここで、「特別図柄の抽選」とは、第1始動口20または第2始動口21に遊技球が入
賞したときに、特別図柄判定用の乱数を取得し、この取得した乱数を予め定められた「大
当たり」に対応する値と比較することにより、大当たりか否かを判定する処理をいう。こ
の大当たりの抽選結果は即座に遊技者に報知されるわけではなく、第1特別図柄表示器4
1aまたは第2特別図柄表示器41bにおいて特別図柄の変動表示を行い、所定の変動時
間を経過したところで、大当りの抽選結果に対応する特別図柄が停止後確定表示して、遊
技者に抽選結果が報知されるようになっている。また、画像表示装置7では、特別図柄の
変動表示と同期して演出図柄を変動表示する図柄合わせゲームが行われ、この図柄合わせ
ゲームにより、より効果的に大当りの抽選結果が遊技者に報知される。
また、「普通図柄の抽選」とは、ゲート28を遊技球が通過したときに、普通図柄判定
用の乱数を取得し、この取得した乱数を予め定められた「当り」に対応する値と比較する
ことにより、当りか否かを判定する処理をいう。この普通図柄の抽選結果についても、ゲ
ート28を遊技球が通過して即座に抽選結果が報知されるわけではなく、後述の普通図柄
表示器42(図6)において普通図柄が点滅等の変動表示を行い、所定の変動時間を経過
したところで、普通図柄の抽選結果に対応する普通図柄が停止後確定表示(点灯または消
灯)して、遊技者に抽選結果が報知されるようになっている。
第1大入賞装置(第1アタッカー、第1特別可変入賞装置)31は、遊技領域3におけ
る第1始動口20の右上方に配置され、台座13により遊技盤2に取り付けられている。
第1大入賞装置31は、第1大入賞口(第1特別入賞口)30と、V領域39と、V開閉
部材71とを備えている(図3、4)。第1大入賞口30は、前方において、開閉動作に
より遊技球の受け入れを阻害または許容する開閉部材(第1特別入賞口開閉部材)32を
備えている。開閉部材32は、第1大入賞口ソレノイド33(図5,7)によって駆動さ
れる。第1大入賞口30は、開閉部材32が開状態のとき遊技球が入球可能となる。また
、図4に示す18は、V領域(特定領域)39の上方(V開閉部材71の略真上)に設け
られ、V領域(特定領域)39があることを表示(示唆)するためのV領域(特定領域)
表示部である。V領域(特定領域)表示部18は、図4に示すように、星形に形成され、
印刷されたり貼付(シール)されたりすることにより遊技盤2表面に設けられる。なお、
V領域(特定領域)表示部18は、星形でなくてもよく、またその位置は、V領域(特定
領域)39の近傍であればよい。
第2大入賞装置(第2アタッカー、第2特別可変入賞装置)36は、遊技領域3におけ
る第1大入賞口30の右上方に配置され、台座14により遊技盤2に取り付けられている
。第2大入賞装置36は、第2大入賞口(第2特別入賞口)35を備えている(図3、4
、5)。第2大入賞口35は、前方において、開閉動作により遊技球の受け入れを阻害ま
たは許容する開閉部材(第2特別入賞口開閉部材、羽根部材)37を備えている。開閉部
材37は、第2大入賞口ソレノイド38(図5,7)によって駆動される。第2大入賞口
35は、開閉部材37が開状態のとき遊技球が入球可能となる。
普通入賞口27は、遊技領域3の下部に設けられている。なお、普通入賞口27は複数
設けるようにしてもよい。アウト口16は、遊技領域3の下部に設けられており、いずれ
の入賞口にも入賞しなかった遊技球を遊技領域3の外へ排出する。表示器類40は、遊技
盤2の右側中央付近に配置されている。表示器類40の詳細については後述する。
遊技領域3には、左右方向の中央より左側の左遊技領域3Aと、右側の右遊技領域3B
とがある。左遊技領域3Aを遊技球が流下するように遊技球を発射する打ち方を「左打ち
」と呼ぶ。一方、右遊技領域3Bを遊技球が流下するように遊技球を発射する打ち方を「
右打ち」と呼ぶ。遊技機1では、左打ちにて第1始動口20への入賞を狙うことができる
。一方、右打ちにてゲート28への通過、第2始動口21、第1大入賞口30、および、
第2大入賞口35への入賞が狙うことができるように構成されている。
図5は、第1大入賞装置31の詳細を示す説明図である。第1大入賞装置31は内部に
、V領域(特定領域)39と、V領域センサ39aと、非V領域(非特定領域)70と、
非V領域センサ70aと、第1大入賞口センサ30aと、V開閉部材71と、V開閉部材
ソレノイド73と、を備えている。V領域(特定領域)39および非V領域(非特定領域
)70は、第1大入賞装置31の内部において、第1大入賞口30を通過した遊技球が通
過可能な領域として構成されている。第1大入賞口センサ30aは、V領域39および非
V領域70の上流に配置され、第1大入賞口30への遊技球の入賞を検知する。V領域セ
ンサ39aは、V領域39に配置され、V領域39への遊技球の通過を検知する。非V領
域センサ70aは、非V領域70に配置され、非V領域70への遊技球の通過を検知する
。V開閉部材71は、第1大入賞口30を通過した遊技球をV領域39または非V領域7
0のいずれかに振り分ける。V開閉部材ソレノイド73は、V開閉部材71を駆動する。
V開閉部材71は、回転移動(遊技盤2に対して時計回りおよび反時計回り)するように
構成され、V開閉部材ソレノイド73の通電時には、原点位置から反時計回りに回転して
遊技球をV領域39に振り分ける第1の状態(回動状態)となり、V開閉部材ソレノイド
73の非通電時には、原点に位置して遊技球を非V領域70に振り分ける第2の状態(停
止状態)となる。なお、V開閉部材71は、回転移動に限らず、第1大入賞口30を通過
した遊技球をV領域39または非V領域70のいずれかに振り分ける機能を有しておれば
よく、例えば、遊技盤2に対して左右方向に移動するように構成してもよい。すなわち、
V開閉部材ソレノイド73の通電時には、遊技球をV領域39に振り分ける退避状態(第
1の状態)となり、V開閉部材ソレノイド73の非通電時には、遊技球を非V領域70に
振り分ける進出状態(第2の状態)となるように構成してもよい。
図5(A)は、V開閉部材ソレノイド73が通電時の状態を示している。V開閉部材ソ
レノイド73の通電時には、V開閉部材71はV領域39への遊技球の通過を許容する状
態(第1の状態)となる。V開閉部材71が第1の状態のときには、第1大入賞口30に
入賞した遊技球は、第1大入賞口センサ30aを通過した後、V領域39を通過する。こ
の遊技球のルートを「第1のルート」と呼ぶ。図5(B)は、V開閉部材ソレノイド73
が非通電時の状態を示している。V開閉部材ソレノイド73の非通電時には、V開閉部材
71はV領域39への遊技球の通過を妨げる状態(第2の状態)となる。V開閉部材71
が第2の状態のときには、第1大入賞口30に入賞した遊技球は、第1大入賞口センサ3
0aを通過した後、V開閉部材71の上面を転動して非V領域70を通過する。この遊技
球のルートを「第2のルート」と呼ぶ。なお、遊技機1では、V領域39への遊技球の通
過が後述の高確率状態への移行の契機となっている。つまり、V領域39は、確変作動口
となっている。一方、非V領域70は、確変作動口となっていない。本実施形態の第1大
入賞装置31は、さらに、第1大入賞装置31から排出される遊技球数を計数する第1大
入賞装置排出センサ(図示しない)を備えている。第1大入賞装置排出センサは、V領域
39と非V領域70が下流で合流した地点に設けられており、V領域センサ39aまたは
非V領域センサ70aを通過した遊技球数を計数する。
図5(A),(B)には、第2大入賞口35に入賞した遊技球が通過する経路(ルート
)が示されている。この通過経路には、第2大入賞口センサ35aが配置され、この第2
大入賞口センサ35aにより第2大入賞口35への遊技球の入賞を検知する。第2大入賞
装置36は、内部に確変作動口としてのV領域を備えていない。すなわち、第2大入賞装
置36は、内部に非V領域しか備えていない。なお、第2大入賞装置36は内部にV領域
を備えていてもよい。本実施形態の第1大入賞装置31は、さらに、第2大入賞装置36
から排出される遊技球数を計数する第2大入賞装置排出センサ(図示しない)を備えてい
る。第2大入賞装置排出センサは、第2大入賞口センサ35aの下流に設けられており、
第2大入賞口センサ35aを通過した遊技球数を計数する。
図6は、表示器類40の拡大図である。表示器類40は、第1特別図柄表示器41aと
、第2特別図柄表示器41bと、普通図柄表示器42と、第1特図保留表示器43aと、
第2特図保留表示器43bと、普図保留表示器44と、を含んでいる。第1特別図柄表示
器41aは、第1特別図柄を可変表示する。第2特別図柄表示器41bは、第2特別図柄
を可変表示する。普通図柄表示器42は、普通図柄を可変表示する。第1特図保留表示器
43aは、第1特別図柄表示器41aの作動保留(第1特図保留)の記憶数を表示する。
第2特図保留表示器43bは、第2特別図柄表示器41bの作動保留(第2特図保留)の
記憶数を表示する。普図保留表示器44は、普通図柄表示器42の作動保留(普図保留)
の記憶数を表示する。第1特別図柄の可変表示は、第1始動口20への遊技球の入賞を契
機としておこなわれる。第2特別図柄の可変表示は、第2始動口21への遊技球の入賞を
契機としておこなわれる。以下では、第1特別図柄および第2特別図柄を総称して「特別
図柄」とも呼ぶ。また、第1特別図柄表示器41aおよび第2特別図柄表示器41bを総
称して「特別図柄表示器41」とも呼ぶ。また、第1特図保留表示器43aおよび第2特
図保留表示器43bを総称して「特図保留表示器43」とも呼ぶ。
特別図柄表示器41は、特別図柄(識別情報)を可変表示(変動表示)した後、停止表
示することによって第1始動口20または第2始動口21への入賞に基づく抽選(特別図
柄抽選、大当たり抽選)の結果を報知する。停止表示される特別図柄(停止図柄、可変表
示の表示結果として導出表示される特別図柄)は、特別図柄抽選によって複数種類の特別
図柄の中から選択された一つの特別図柄である。停止図柄が予め定めた特定特別図柄(特
定の停止態様の特別図柄すなわち大当たり図柄)である場合には、停止表示された特定特
別図柄の種類に応じた開放パターンにて第1大入賞口30または第2大入賞口35を開放
させる特別遊技(大当たり遊技)がおこなわれる。なお、特別遊技における大入賞口(第
1大入賞口30および第2大入賞口35)の開放パターンについては後述する。
特別図柄表示器41は、横並びに配された8個のLEDから構成されており、その点灯
態様によって大当たり抽選の結果に応じた特別図柄を表示する。例えば、大当たり(後述
の複数種類の大当たりのうちの一つ)に当選した場合には、「○○●●○○●●」(○:
点灯、●:消灯)というように左から1,2,5,6番目にあるLEDが点灯した大当た
り図柄を表示する。ハズレである場合には、「●●●●●●●○」というように一番右に
あるLEDのみが点灯したハズレ図柄を表示する。ハズレ図柄として全てのLEDを消灯
させる態様を採用してもよい。なお、ハズレ図柄は、特定特別図柄ではない。特別図柄が
停止表示される前には、所定の変動時間にわたって特別図柄の変動表示がなされる。変動
表示の態様は、例えば、左から右へ光が繰り返し流れるように各LEDが点灯してもよい
。変動表示の態様は、各LEDが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ
、上記態様に限定されず、任意の点灯態様とすることができる。例えば、変動表示の態様
は、全LEDが一斉に点滅してもよい。
遊技機1では、第1始動口20または第2始動口21への遊技球の入賞(入球)がある
と、その入賞に対して取得した大当たり乱数等の各種乱数の値(数値情報)は、特図保留
記憶領域85(図11)に一旦記憶される。具体的には、第1始動口20への入賞であれ
ば、第1特図保留として第1特図保留記憶領域85a(図11)に記憶され、第2始動口
21への入賞であれば、第2特図保留として第2特図保留記憶領域85b(図11)に記
憶される。各々の特図保留記憶領域85に記憶可能な特図保留の数には上限があり、本実
施形態における上限値はそれぞれ4個となっている。特図保留記憶領域85に記憶された
特図保留は、その特図保留に基づく特別図柄の可変表示が可能となったときに消化される
。「特図保留の消化」とは、その特図保留に対応する大当たり乱数等を判定して、その判
定結果を示すための特別図柄の可変表示を実行することをいう。従って、遊技機1では、
第1始動口20または第2始動口21への遊技球の入賞に基づく特別図柄の可変表示がそ
の入賞後にすぐにおこなえない場合、すなわち、特別図柄の可変表示の実行中や特別遊技
の実行中に入賞があった場合であっても、所定個数を上限として、その入賞に対する大当
たり抽選の権利を留保することができる。特図保留の数は、特図保留表示器43に表示さ
れる。特図保留表示器43は、例えば、4個のLEDで構成されており、特図保留の数だ
けLEDを点灯させることによって特図保留の数を表示する。
普通図柄の可変表示は、ゲート28への遊技球の通過を契機としておこなわれる。普通
図柄表示器42は、普通図柄を可変表示(変動表示)した後、停止表示することによって
ゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄抽選の結果を報知する。停止表示される普
通図柄(普図停止図柄、可変表示の表示結果として導出表示される普通図柄)は、普通図
柄抽選によって複数種類の普通図柄の中から選択された一つの普通図柄である。普図停止
図柄が予め定めた特定普通図柄(所定の停止態様の普通図柄すなわち普通当たり図柄)で
ある場合には、現在の遊技状態に応じた開放パターンにて第2始動口21を開放させる補
助遊技が行われる。なお、第2始動口21の開放パターンについては後述する。
普通図柄表示器42は、2個のLEDから構成されており、その点灯態様によって普通
図柄抽選の結果に応じた普通図柄を表示するものである。例えば、抽選結果が当たりであ
る場合には、「○○」(○:点灯、●:消灯)というように両LEDが点灯した普通当た
り図柄を表示する。抽選結果がハズレである場合には、「●○」というように右のLED
のみが点灯した普通ハズレ図柄を表示する。普通ハズレ図柄として全てのLEDを消灯さ
せる態様を採用してもよい。なお、普通ハズレ図柄は、特定普通図柄ではない。普通図柄
が停止表示される前には、所定の変動時間にわたって普通図柄の変動表示がなされる。変
動表示の態様は、例えば、両LEDが交互に点灯してもよい。変動表示の態様は、各LE
Dが停止表示(特定の態様での点灯表示)されていなければ、上記態様に限定されず、任
意の点灯態様とすることができる。例えば、変動表示の態様は、全LEDが一斉に点滅し
てもよい。
遊技機1では、ゲート28への遊技球の通過があると、その通過に対して取得した普通
図柄乱数(当たり乱数)の値は、普図保留記憶領域86(図11)に普図保留として一旦
記憶される。普図保留記憶領域86に記憶可能な普図保留の数には上限があり、本形態に
おける上限値は4個となっている。普図保留記憶領域86に記憶された普図保留は、その
普図保留に基づく普通図柄の可変表示が可能となったときに消化される。普図保留の消化
とは、その普図保留に対応する普通図柄乱数(当たり乱数)を判定して、その判定結果を
示すための普通図柄の可変表示を実行することをいう。従って、遊技機1では、ゲート2
8への遊技球の通過に基づく普通図柄の可変表示がその通過後にすぐにおこなえない場合
、すなわち、普通図柄の可変表示の実行中や補助遊技の実行中に入賞があった場合であっ
ても、所定個数を上限として、その通過に対する普通図柄抽選の権利を留保することがで
きる。普図保留の数は、普図保留表示器44に表示される。普図保留表示器44は、例え
ば、4個のLEDで構成されており、普図保留の数だけLEDを点灯させることによって
普図保留の数を表示する。
2.遊技機の電気的構成
図7~図9に基づいて、遊技機1の電気的構成について説明する。図7は、遊技機1の
主制御基板側の電気的な構成を示すブロック図である。図8は、遊技機1のサブ制御基板
側の電気的な構成を示すブロック図である。図9は、遊技機1の枠中継基板側の電気的な
構成を示すブロック図である。遊技機1は、主制御基板80と、サブ制御基板90と、枠
中継基板99と、画像制御基板100と、ランプ制御基板107と、音声制御基板106
と、払出制御基板110と、を備えている。主制御基板80は、大当たり抽選や遊技状態
の移行などの遊技利益に関する制御をおこなう遊技制御基板であり、メイン制御部を構成
する。サブ制御基板90は、遊技の進行に伴って実行する演出に関する制御をおこなう演
出制御基板であり、画像制御基板100、ランプ制御基板107、音声制御基板106と
ともにサブ制御部を構成する。なお、サブ制御部は、少なくともサブ制御基板90を備え
ていれば構成可能である。
主制御基板80は、遊技制御用マイコン81と、入出力回路87と、RAMクリアスイ
ッチ89と、を備えている(図7)。遊技制御用マイコン81は、主制御基板80に実装
されているワンチップマイコンであり、プログラムに従って遊技機1の遊技の進行を制御
する。遊技制御用マイコン81は、遊技の進行を制御するためのプログラムなどを記憶す
るメインROM83と、ワークメモリとして使用されるメインRAM84と、メインRO
M83に記憶されているプログラムを実行するメインCPU82と、を含んでいる。メイ
ンROM83に記憶されているデータの詳細、および、メインRAM84に設けられてい
る記憶領域の詳細については後述する。メインROM83は外付けROMとして構成され
ていてもよい。遊技制御用マイコン81は、入出力回路(I/Oポート部)87を介して
他の基板等とデータの送受信をおこなう。入出力回路87は、遊技制御用マイコン81に
内蔵されていてもよい。
RAMクリアスイッチ89は、RAMクリアスイッチ89の操作によって、メインRA
M84から、遊技状態や未払い出し賞球等の遊技に関する遊技情報が消去(クリア)され
るように構成されている。RAMクリアスイッチ89は、主制御基板80を保護する図示
しない保護カバー(主基板ケース)から露出している。そのため、主制御基板80から保
護カバーを外すことなく操作することができる。RAMクリアスイッチ89は、遊技機1
の裏側(背面側)に配置されているため、表側と対面する遊技者は操作することができな
い。一方、ホール管理者は、遊技機1の前枠53および内枠52を外枠51から開放する
ことで、RAMクリアスイッチ89を操作できるようになっている。このように、RAM
クリアスイッチ89は、遊技者が操作できない位置であり、かつ、ホール管理者が操作可
能な位置に配置されている。
主制御基板80には、入出力回路87および中継基板88を介して各種センサやソレノ
イドが接続されている。主制御基板80は、各センサから出力された信号が入力するとと
もに、各ソレノイドに対して信号を出力する。中継基板88を介して接続されるセンサ類
としては、第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、ゲートセンサ28a、第
1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a、V領域センサ39a、非V領域セ
ンサ70a、および、普通入賞口センサ27a、が例示される。中継基板88を介して接
続されるソレノイド類としては、電チューソレノイド24、第1大入賞口ソレノイド33
、第2大入賞口ソレノイド38、および、V開閉部材ソレノイド73が例示される。第1
始動口センサ20aは、第1始動口20の内部に設けられ、第1始動口20に入賞した遊
技球を検出する。第2始動口センサ21aは、第2始動口21の内部に設けられ、第2始
動口21に入賞した遊技球を検出する。ゲートセンサ28aは、ゲート28の内部に設け
られ、ゲート28を通過した遊技球を検出する。第1大入賞口センサ30aは、第1大入
賞口30の内部に設けられ、第1大入賞口30に入賞した遊技球を検出する。第2大入賞
口センサ35aは、第2大入賞口35の内部に設けられ、第2大入賞口35に入賞した遊
技球を検出する。V領域センサ39aは、第1大入賞口30の内部のV領域39に設けら
れ、V領域39を通過した遊技球を検出する。非V領域センサ70aは、第1大入賞口3
0の内部の非V領域70に設けられ、非V領域70を通過した遊技球を検出する。普通入
賞口センサ27aは、普通入賞口27の内部に設けられ、普通入賞口27に入賞した遊技
球を検出する。電チューソレノイド24は、電チュー22の可動部材23を駆動する。第
1大入賞口ソレノイド33は、第1大入賞装置31の開閉部材32を駆動する。第2大入
賞口ソレノイド38は、第2大入賞装置36の開閉部材37を駆動する。V開閉部材ソレ
ノイド73は、第1大入賞装置31のV開閉部材71を駆動する。
主制御基板80には、入出力回路87を介して表示器類40が接続されている。遊技制
御用マイコン81は、第1特別図柄表示器41a、第2特別図柄表示器41b、普通図柄
表示器42、第1特図保留表示器43a、第2特図保留表示器43b、普図保留表示器4
4についての表示制御おこなう。
主制御基板80には、入出力回路87を介して払出制御基板110が接続されている。
主制御基板80は、払出制御基板110に各種コマンドを送信するとともに、払い出し監
視のために払出制御基板110から信号を受信する。払出制御基板110には、賞球払出
装置120と、貸球払出装置130と、カードユニット135と、前枠開放スイッチ58
と、内枠開放スイッチ59と、が接続され、発射制御回路111を介して発射装置112
が接続されている。賞球払出装置120は、賞球の払い出しをおこなう。払出制御基板1
10は、遊技制御用マイコン81からの信号に基づいて、賞球払出装置120の賞球モー
タ121を駆動して賞球の払い出しをおこなう。払い出される賞球は、計数のために賞球
センサ122によって検知される。貸球払出装置130は、貸球の払い出しをおこなう。
払出制御基板110は、遊技機1に接続されたカードユニット135からの信号に基づい
て、貸球払出装置130の貸球モータ131を駆動して貸球の払い出しをおこなう。払い
出される貸球は、計数のために貸球センサ132によって検知される。カードユニット1
35は、遊技機1に隣接して配置され、挿入されたプリペイドカードなどの情報に基づい
て球貸に関する情報を出力する。前枠開放スイッチ58は、前枠53の開放を検知する。
前枠53が開放されると、前枠開放スイッチ58から出力された信号(前枠開放スイッチ
58の「ON」状態を示す信号)が払出制御基板110を介して主制御基板80に入力さ
れ、さらに、主制御基板80からサブ制御基板90に入力される。内枠開放スイッチ59
は、内枠52の開放を検知する。内枠52が開放されると、内枠開放スイッチ59から出
力された信号(内枠開放スイッチ59の「ON」状態を示す信号)が払出制御基板110
を介して主制御基板80に入力され、さらに、主制御基板80からサブ制御基板90に入
力される。発射装置112は、ハンドル60(図1)と、発射モータ113と、タッチス
イッチ114と、発射ボリューム115と、を備えている。発射装置112は、遊技者に
よるハンドル60の操作があった場合に、タッチスイッチ114によってハンドル60の
接触を検知し、発射ボリューム115によってハンドル60の回転量を検知する。そして
、発射ボリューム115の検知信号の大きさに応じた強さで遊技球が発射されるように発
射モータ113を駆動する。
主制御基板80には、入出力回路87を介してサブ制御基板90が接続されている。主
制御基板80は、サブ制御基板90に対して各種コマンドを送信する。主制御基板80と
サブ制御基板90との接続は、主制御基板80からサブ制御基板90への信号の送信のみ
が可能な単方向通信接続となっている。すなわち、主制御基板80とサブ制御基板90と
の間には、通信方向規制手段としての図示しない単方向性回路(例えばダイオードを用い
た回路)が介在している。
図8に示すように、サブ制御基板90は、演出制御用マイコン91と、入出力回路95
と、を備えている。演出制御用マイコン91は、サブ制御基板90に実装されているワン
チップマイコンであり、プログラムに従って遊技機1の遊技の演出を制御する。演出制御
用マイコン91は、遊技の進行に伴って演出を制御するためのプログラム等を記憶するサ
ブROM93と、ワークメモリとして使用されるサブRAM94と、サブROM93に記
憶されているプログラムを実行するサブCPU92と、を含んでいる。サブROM93に
記憶されているデータの詳細、および、サブRAM94に設けられている記憶領域の詳細
については後述する。サブROM93は外付けROMとして構成されていてもよい。演出
制御用マイコン91は、入出力回路(I/Oポート部)95を介して他の基板等とデータ
の送受信をおこなう。入出力回路95は、演出制御用マイコン91に内蔵されていてもよ
い。サブ制御基板90には、入出力回路95を介して、画像制御基板100と、音声制御
基板106と、ランプ制御基板107と、枠中継基板99(図9)とが接続されている。
画像制御基板100は、画像制御用マイコン101と、入力回路105aと、出力回路
105bとを備えている。画像制御用マイコン101は、画像制御基板100に実装され
ているワンチップマイコンであり、プログラムに従って画像表示装置7の表示制御をおこ
なう。画像制御用マイコン101は、CPU102と、ROM103と、RAM104と
を含んでいる。ROM103には、表示制御をおこなうためのプログラムのほか、画像表
示装置7に表示される静止画データや動画データ、具体的には、キャラクタ、アイテム、
図形、文字、数字および記号等(演出図柄を含む)や背景画像等の画像データが格納され
ている。RAM104は、画像データを展開するためのメモリとして使用される。CPU
102は、ROM103に記憶されているプログラムを実行する。演出制御用マイコン9
1は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、画像制御用マイコン101に画
像表示装置7の表示制御をおこなわせる。画像制御用マイコン101は、演出制御用マイ
コン91からの指令に基づいてROM103から画像データを読み出し、読み出した画像
データに基づいて表示制御をおこなう。
音声制御基板106には、スピーカ67が接続されており、スピーカ67を制御する。
演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、音声制御
基板106を介してスピーカ67から音声、楽曲、効果音等を出力させる。スピーカ67
から出力する音声等の音響データは、サブ制御基板90のサブROM93に格納されてい
る。なお、音声制御基板106は、CPUを実装していてもよく、そのCPUにコマンド
に基づく音声制御を実行させてもよい。さらに、音声制御基板106は、ROMを実装し
てもよく、そのROMに音響データを格納してもよい。また、スピーカ67を画像制御基
板100に接続し、画像制御基板100のCPU102に音声制御を実行させてもよい。
さらに、画像制御基板100のROM103に音響データを格納してもよい。
ランプ制御基板107には、枠ランプ66と、盤ランプ5と、盤可動体15と、が接続
されており、これらを制御する。演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信し
たコマンドに基づいて、ランプ制御基板107を介して枠ランプ66や盤ランプ5等のラ
ンプの点灯制御をおこなう。つまり、演出制御用マイコン91は、枠ランプ66や盤ラン
プ5等のランプの発光態様を決める発光パターンデータ(点灯/消灯や発光色等を決める
データ、ランプデータともいう)を作成し、発光パターンデータに従って枠ランプ66や
盤ランプ5などのランプの発光を制御する。発光パターンデータの作成にはサブ制御基板
90のサブROM93に格納されているデータが用いられる。演出制御用マイコン91は
、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、盤可動体15(図3)を動作させる
。盤可動体15は、センター装飾体10の上部に設けられた可動式のいわゆるギミックで
ある。盤可動体15は、表示画面7aの周辺部(ここでは上部)でコンパクトに折り畳ま
れて格納されている格納状態(図3)から、その折り畳みを解除されて表示画面7aの中
央部を含む略全域の前方で露出している露出状態に変位可能に構成されている。
図9に示すように、枠中継基板99には、入出力回路96を介して、演出ボタン検出ス
イッチ63aと、セレクトボタン検出スイッチ68aと、タッチセンサ321と、役物駆
動用モータ641と、フォトセンサ531とが接続されている。演出ボタン検出スイッチ
63aは、演出ボタン63(図1)が押下操作されたことを検出する。演出ボタン63が
押下されると、演出ボタン検出スイッチ63aから、枠中継基板99を介してサブ制御基
板90にスイッチ信号が出力される。セレクトボタン検出スイッチ68aは、セレクトボ
タン68(図1)が押下操作されたことを検出する。セレクトボタン68が押下されると
セレクトボタン検出スイッチ68aから、枠中継基板99を介してサブ制御基板90にス
イッチ信号が出力される。タッチセンサ321は、前枠53に設けられており、人体が接
触すると、枠中継基板99を介してサブ制御基板90に検出信号が出力される。役物駆動
用モータ641は、枠可動体600(図1)を駆動させる。サブ制御基板90から枠中継
基板99を介して役物駆動用モータ641に駆動信号が出力されると、役物駆動用モータ
641が駆動する。フォトセンサ531は、枠可動体600の位置を検出する。フォトセ
ンサ531の検出信号は、枠中継基板99を介してサブ制御基板90に出力される。
演出制御用マイコン91は、盤可動体15や枠可動体600の動作態様を決める動作パ
ターンデータ(駆動データ)を作成し、動作パターンデータに従って盤可動体15や枠可
動体600の動作を制御する。動作パターンデータの作成にはサブROM93に格納され
ているデータを用いる。なお、ランプ制御基板107は、CPUを実装していてもよく、
そのCPUにコマンドに基づくランプの点灯制御を実行させてもよい。また、枠可動体6
00は、ランプ制御基板107に接続され、ランプ制御基板107に動作制御されてもよ
い。この場合、ランプ制御基板107はROMを実装してもよく、そのROMに発光パタ
ーンや動作パターンに関するデータを格納してもよい。
3.遊技機のデータ構成
図10~図13に基づいて、遊技機1のデータ構成について説明する。図10は、メイ
ンROM83に記憶されているテーブルを説明するための図である。図11は、メインR
AM84に設けられている記憶領域を説明するための図である。図12は、サブROM9
3に記憶されているテーブルを説明するための図である。図13は、サブRAM94に設
けられている記憶領域を説明するための図である。
メインROM83には、大当たり判定テーブルT1と、リーチ判定テーブルT2と、普
通図柄当たり判定テーブルT3と、普通図柄変動パターン判定テーブルT4と、大当たり
種別判定テーブルT5と、変動パターン判定テーブルT6と、電チュー開放パターン判定
テーブルT7と、大入賞口開放パターン判定テーブルT8と、V開閉部材開放パターン判
定テーブルT9と、が格納されている。これらの判定テーブルは、遊技制御用マイコン8
1が実行する主制御メイン処理(後述)において、遊技制御用マイコン81によって参照
される。各判定テーブルの具体的な内容については後述する。
メインRAM84には、コマンドセット領域84aと、フラグセット領域84bと、カ
ウンタセット領域84cと、特別動作ステータスセット領域84dと、特図保留記憶領域
85と、普図保留記憶領域86とが設けられている。コマンドセット領域84aは、主制
御メイン処理(後述)において、メイン制御部側からサブ制御部側に出力されるコマンド
がセットされる領域(出力バッファ)であり、事前判定コマンド、保留球数コマンド、変
動開始コマンド、変動停止コマンド、オープニングコマンド、ラウンド指定コマンド、エ
ンディングコマンド、遊技状態指定コマンド、V通過コマンド、客待ち待機コマンド、R
AMクリア報知コマンドなどがセットされる。フラグセット領域84bは、主制御メイン
処理(後述)において、遊技機の状態や遊技状態を示すフラグがセットされる領域であり
、大当たりフラグ、大当たり終了フラグ、Vフラグ、確変フラグ、時短フラグ、RAMク
リア報知フラグ、電源断フラグ、第1入賞フラグ、第2入賞フラグ、リトライ終了フラグ
などがセットされる。カウンタセット領域84cは、主制御メイン処理(後述)において
使用されるカウンタがセットされる領域であり、乱数カウンタ、確変カウンタ、時短カウ
ンタ、ラウンドカウンタ(不図示)などがセットされる。特別動作ステータスセット領域
84dは、後述する特別動作処理におけるステータスがセットされる領域である。特図保
留記憶領域85は、第1特図保留が記憶される第1特図保留記憶領域85aと、第2特図
保留が記憶される第2特図保留記憶領域85bとを含んでいる。第1特図保留記憶領域8
5aには、第1特図保留の1個目、2個目、3個目、4個目にそれぞれ対応する大当たり
乱数等の乱数値群を記憶するための第1記憶領域、第2記憶領域、第3記憶領域、第4記
憶領域が設けられている。第2特図保留記憶領域85bには、第2特図保留の1個目、2
個目、3個目、4個目にそれぞれ対応する乱数値群を記憶するための第1記憶領域、第2
記憶領域、第3記憶領域、第4記憶領域が設けられている。普図保留記憶領域86は、普
図保留の1個目、2個目、3個目、4個目にそれぞれ対応する普通図柄乱数(あたり乱数
)を記憶するための第1記憶領域、第2記憶領域、第3記憶領域、第4記憶領域が設けら
れている。なお、メインRAM84には、上記の領域の他に、特図停止図柄データがセッ
トされる大当たり種別セットバッファや、枠可動体600を駆動させるための枠可動体駆
動データがセットされる駆動データバッファが設けられている。
サブROM93には、停止図柄パターン決定テーブルT51と、オープニング演出パタ
ーン決定テーブルT52と、ラウンド演出パターン決定テーブルT53と、エンディング
演出パターン決定テーブルT54と、客待ち演出パターン決定テーブルT55と、シナリ
オ情報決定テーブルT75と、大入賞口開放パターン判定テーブルT81と、V開閉部材
開放パターン判定テーブルT82と、基幹演出パターン決定テーブルT100と、表示演
出チャンスアップ決定テーブルT101と、音演出チャンスアップ決定テーブルT102
と、可動役物演出チャンスアップ決定テーブルT103と、ランプ演出チャンスアップ決
定テーブルT104と、ボタン演出チャンスアップ決定テーブルT105と、ゾーン演出
パターン決定テーブルT106と、高確時短演出突入抽選テーブルT107と、煽り演出
抽選テーブルT108とが格納されている。これらの決定テーブルは、演出制御用マイコ
ン91が実行するサブ制御メイン処理(後述)において、演出制御用マイコン91によっ
て参照される。各決定テーブルの具体的な内容については後述する。
サブRAM94には、コマンド記憶領域94aと、演出開始コマンドセット領域94b
と、事前判定情報記憶領域94cと、カウンタセット領域94dと、フラグセット領域9
4eとが設けられている。コマンド記憶領域94aは、サブ制御メイン処理(後述)にお
いて、メイン制御部側から入力されたコマンドが記憶される領域(入力バッファ)であり
、事前判定コマンド、保留球数コマンド、変動開始コマンド、変動停止コマンド、オープ
ニングコマンド、ラウンド指定コマンド、エンディングコマンド、遊技状態指定コマンド
、V通過コマンド、客待ち待機コマンド、RAMクリア報知コマンドなどが格納される。
演出開始コマンドセット領域94bは、サブ制御メイン処理(後述)において、サブ制御
基板90から画像制御基板100、ランプ制御基板107、音声制御基板106、枠中継
基板99に出力されるコマンドがセットされる領域(出力バッファ)であり、変動演出開
始コマンド、オープニング演出開始コマンド、ラウンド演出開始コマンド、エンディング
演出開始コマンドなどがセットされる。事前判定情報記憶領域94cは、サブ制御メイン
処理(後述)において、事前判定情報が記憶される。カウンタセット領域94dは、サブ
制御メイン処理(後述)において使用されるカウンタがセットされる領域であり、乱数カ
ウンタ、時短回数カウンタ、回転数カウンタなどがセットされる。フラグセット領域94
eは、サブ制御メイン処理(後述)において使用されるフラグがセットされる領域であり
、時短演出変更フラグ、煽り演出フラグ、V通過フラグ、遊技状態フラグ(低確時短フラ
グ、高確時短フラグ)、時短演出フラグ(低確時短演出フラグ、高確時短演出フラグ)な
どがセットされる。
図14は、遊技機1において使用される各種の乱数を説明するための図である。図14
(A)は、メイン制御部側の遊技制御用マイコン81が取得する乱数を示しており、図1
4(B)は、サブ制御部側の演出制御用マイコン91が取得する乱数を示している。遊技
制御用マイコン81は、「大当たり乱数」と、「大当たり種別乱数」と、「リーチ乱数」
と、「変動パターン乱数」と、「普通図柄乱数(当たり乱数)」とを後述するタイミング
において取得するように構成されている。「大当たり乱数」は、大当たりか否かの抽選(
大当たり判定)に用いられる乱数であり、0~65535までの範囲の値をとる。「大当
たり種別乱数」は、当選した大当たりの種別の抽選(大当たり種別判定)に用いられる乱
数であり、0~127までの範囲の値をとる。「リーチ乱数」は、大当たり判定がハズレ
である場合に、その結果を示す演出図柄変動演出においてリーチを発生させるか否かを決
定するために用いられる乱数であり、0~127までの範囲の値をとる。リーチとは、複
数の演出図柄(装飾図柄)のうち変動表示されている演出図柄が残り1つとなっている状
態であって、変動表示されている演出図柄がどの図柄で停止表示されるか次第で大当たり
当選を示す演出図柄の組み合わせとなる状態(例えば、「7↓7」の状態)のことである
。なお、リーチ状態において停止表示されている演出図柄は、表示画面7a内で揺れてい
るように表示されてもよい。「変動パターン乱数」は、変動時間を含む変動パターンを決
定するために用いられる乱数であり、0~127までの範囲の値をとる。「普通図柄乱数
(当たり乱数)」は、電チュー22を開放させる補助遊技をおこなうか否かの抽選(普通
図柄抽選)に用いられる。普通図柄乱数は、0~255までの範囲の値をとる。「大当た
り乱数」、「大当たり種別乱数」、「リーチ乱数」、「変動パターン乱数」は、始動口(
第1始動口20または第2始動口21)への入球に基づいて取得される。第1始動口20
への入球に基づいて取得された乱数値群は第1特図保留記憶領域85aに記憶され、第2
始動口21への入球に基づいて取得された乱数値群は第2特図保留記憶領域85bに記憶
される。「普通図柄乱数(当たり乱数)」は、ゲート28の通過に基づいて取得される。
取得された普通図柄乱数値は、普図保留記憶領域86に記憶される。
演出制御用マイコン91は、「チャンスアップ乱数」と、「シナリオ乱数」と、「ゾー
ン乱数」と、「高確時短演出突入乱数」と、「煽り演出決定乱数」と、を後述するタイミ
ングにおいて取得するように構成されている。「チャンスアップ乱数」は、変動演出時の
チャンスアップ演出を決定するために用いられる乱数であり、0~127までの範囲の値
をとる。「シナリオ乱数」は、保留表示の変化シナリオを決定するために用いられる乱数
であり、0~127までの範囲の値をとる。「ゾーン乱数」は、ゾーン演出を決定するた
めに用いられる乱数であり、0~127までの範囲の値をとる。「高確時短演出突入乱数
」は、後述の「16R(実質13R)V通過予定大当たり」(図16)後の高確時短状態
(潜伏確変状態)において高確時短演出に突入するか否かを決定するために用いられる乱
数であり、0~99までの範囲の値をとる。「煽り演出決定乱数」は、後述の「16R(
実質13R)V通過予定大当たり」(図16)後の高確時短状態(潜伏確変状態)および
「16R(実質13R)V非通過予定大当たり」(図16)後の低確時短状態において煽
り演出を行うか否かを決定するために用いられる乱数であり、0~99までの範囲の値を
とる。「シナリオ乱数」、「ゾーン乱数」、「高確時短演出突入乱数」、「煽り演出決定
乱数」は、メイン制御部側からサブ制御部側に事前判定コマンドが出力されたことに基づ
いて取得される。取得された乱数値群はサブRAM94に記憶される。「チャンスアップ
乱数」は、メイン制御部側からサブ制御部側に変動開始コマンドが出力されたことに基づ
いて取得される。取得された乱数値群はサブRAM94に記憶される。
図15は、判定テーブルT1~T4を説明するための図である。図15(A)には、大
当たり判定テーブルT1を説明するための図が示され、図15(B)には、リーチ判定テ
ーブルT2を説明するための図が示され、図15(C)には、普通図柄当たり判定テーブ
ルT3を説明するための図が示され、図15(D)には、普通図柄変動パターン判定テー
ブルT4を説明するための図が示されている。
大当たり判定テーブルT1は、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)に
おいて、取得した大当たり乱数値(0~65535のいずれか)が「大当たり」に該当す
るか「ハズレ」に該当するかを判定するために参照されるテーブルである。図15(A)
では、「通常確率状態」において、大当たり乱数値が「0~164」の場合には、「大当
たり」と判定され、大当たり乱数値が「0~164以外の数値(165~65535)」
の場合には、「ハズレ」と判定されることが示されている。また、「高確率状態」におい
て、大当たり乱数値が「0~649」の場合には、「大当たり」と判定され、大当たり乱
数値が「0~649以外の数値(650~65535)」の場合には、「ハズレ」と判定
されることが示されている。「通常確率状態」および「高確率状態」の内容については後
述する。
リーチ判定テーブルT2は、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)にお
いて、取得したリーチ乱数値(0~127のいずれか)が「リーチ有り」に該当するか「
リーチ無し」に該当するかを判定するために参照されるテーブルである。図15(B)で
は、「非時短状態」において、リーチ乱数値が「0~13」の場合には、「リーチ有り」
と判定され、リーチ乱数値が「0~13以外の数値(14~127)」の場合には、「リ
ーチ無し」と判定されることが示されている。また、「時短状態」において、リーチ乱数
値が「0~5」の場合には、「リーチ有り」と判定され、リーチ乱数値が「0~5以外の
数値(6~127)」の場合には、「リーチ無し」と判定されることが示されている。「
時短状態」および「非時短状態」の内容については後述する。リーチ判定テーブルT2で
は、時短状態の方が非時短状態よりもハズレ時のリーチがかかりにくくなっている。これ
は、時短状態において変動時間の短いリーチ無しハズレがより多く選択されることで、特
図保留の消化スピードを速めるためである。
普通図柄当たり判定テーブルT3は、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後
述)において、取得した普通図柄乱数値(0~255のいずれか)が「当たり」に該当す
るか「ハズレ」に該当するかを判定するために参照されるテーブルである。図15(C)
では、「非時短状態」において、普通図柄乱数値が「0~2」の場合には、「当たり」と
判定され、普通図柄乱数値が「0~2以外の数値(3~255)」の場合には、「ハズレ
」と判定されることが示されている。また、「時短状態」において、普通図柄乱数値が「
0~254」の場合には、「当たり」と判定され、普通図柄乱数値が「0~254以外の
数値(255)」の場合には、「ハズレ」と判定されることが示されている。
普通図柄変動パターン判定テーブルT4は、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処
理(後述)において、遊技状態(非時短状態か時短状態か)に応じて、普通図柄の変動時
間が何秒かを判定するために参照されるテーブルである。図15(D)では、「非時短状
態」のとき、普通図柄の変動時間は「30秒」と判定され、「時短状態」のとき、普通図
柄の変動時間が「1秒」と判定されることが示されている。
図16は、大当たり種別判定テーブルT5を説明するための図である。大当たり種別判
定テーブルT5は、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)において、取得
した大当たり種別乱数値(0~127のいずれか)に応じて、「大当たりの種別」と「特
別図柄の種類」を判定するために参照されるテーブルである。図16では、第1特別図柄
(特図1)の抽選において当選したとき、大当たり種別乱数値が「0~24」の場合には
、大当たり種別が「16RV通過予定大当たり」と判定され、特図1の停止図柄(特図停
止図柄)が「大当たり図柄1」と判定される。大当たり種別乱数値が「25~49」の場
合には、大当たり種別が「16RV通過予定大当たり」と判定され、特図停止図柄が「大
当たり図柄2」と判定される。大当たり種別乱数値が「50~55」の場合には、大当た
り種別が「16R(実質15R)V通過予定大当たり」と判定され、特図停止図柄が「大
当たり図柄3」と判定される。大当たり種別乱数値が「56~59」の場合には、大当た
り種別が「16R(実質13R)V通過予定大当たり」と判定され、特図停止図柄が「大
当たり図柄4」と判定される。大当たり種別乱数値が「60~63」の場合には、大当た
り種別が「16R(実質13R)V通過予定大当たり」と判定され、特図停止図柄が「大
当たり図柄5」と判定される。大当たり種別乱数値が「64~67」の場合には、大当た
り種別が「16R(実質13R)V通過予定大当たり」と判定され、特図停止図柄が「大
当たり図柄6」と判定される。大当たり種別乱数値が「68~127」の場合には、大当
たり種別が「16R(実質13R)V非通過予定大当たり」と判定され、特図停止図柄が
「大当たり図柄7」と判定される。一方、第2特別図柄(特図2)の抽選において当選し
た場合、大当たり種別乱数値によらず(0~127のいずれであっても)、大当たり種別
が「16RV通過予定大当たり」と判定され、特図2の停止図柄(特図停止図柄)が「大
当たり図柄1」と判定されることが示されている。なお、大当たり種別判定テーブルT5
を参照することによって、特図停止図柄に対応する「特図停止図柄データ」、特別遊技の
「オープニング(OP)コマンド」、「ラウンド指定コマンド」、「エンディング(ED
)コマンド」も特定することができる。「16RV通過予定大当たり」、「16R(実質
15R)V通過予定大当たり」、「16R(実質13R)V通過予定大当たり」および「
16R(実質13R)V非通過予定大当たり」の具体的な内容については後述する。
図17は、非時短状態時の変動パターン判定テーブルT6を説明するための図である。
図18は、時短状態時の変動パターン判定テーブルT6を説明するための図である。変動
パターン判定テーブルT6は、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述)にお
いて、取得した変動パターン乱数値(0~127)に応じて、変動パターンを判定するた
めに参照されるテーブルである。図17では、例えば、非時短状態において第1始動口2
0に入賞し、大当たり判定テーブルT1において「ハズレ」と判定され、リーチ判定テー
ブルT2において「リーチ有り」と判定され、保留球数が「1~2」であり、変動パター
ン乱数値が「0~60」の場合には、変動パターンが「P7」と判定されることが示され
ている。図18では、例えば、時短状態において第2始動口21に入賞し、大当たり判定
テーブルT1において「大当たり」と判定され、大当たり種別判定テーブルT5において
「16RV通過予定大当たり」と判定され、変動パターン乱数値が「0~10」の場合に
は、変動パターンが「P61」と判定されることが示されている。図17,18に示され
るように、変動パターンが決定されれば、変動時間も決定される。また、リーチになる場
合に、そのリーチがノーマルリーチとなるのかスーパーリーチ(SPリーチ)となるのか
も決定される。また、スーパーリーチになる場合に、疑似連があるのか無いのかも決定さ
れる。スーパーリーチとは、ノーマルリーチよりもリーチ後の変動時間が長いリーチ演出
である。ここでは、スーパーリーチは、ノーマルリーチを経て発展的に実行される。疑似
連についての詳細は、後述する。
また、図17,18に示されるように、「ハズレ」と判定されたときにリーチになる場
合、第1始動口20および第2始動口21では、共に、保留球数「1~2」のときの方が
保留球数「3~4」のときよりもノーマルリーチとなる確率が低く、スーパーリーチとな
る確率が高くなっている。つまり、「ハズレ」と判定されたときにリーチになる場合、保
留球数の多いときの方が、ノーマルリーチの出現率が高く、スーパーリーチの出現率が低
くなっている。さらに、この傾向は、第1始動口20よりも第2始動口21の方が顕著で
ある。
また、図17,18に示されるように、「ハズレ」と判定されたときにリーチになる場
合、第1始動口20および第2始動口21では、共に、保留球数「1~2」のときの方が
保留球数「3~4」のときよりもノーマルリーチの変動時間が長くなっている。同様に、
「ハズレ」と判定されたときにリーチにならない場合、第1始動口20および第2始動口
21では、共に、保留球数「1~2」のときの方が保留球数「3~4」のときよりもリー
チ無しハズレの変動時間が長くなっている。つまり、「ハズレ」と判定されたときのノー
マルリーチおよびリーチ無しハズレの変動時間は、保留球数の多いときの方が短くなって
いる。ここで、第1始動口20と第2始動口21の対応するノーマルリーチおよびリーチ
無しハズレの変動時間を比較すると、非時短状態(図17)および時短状態(図18)共
に、第1始動口20よりも第2始動口21の方が短くなっている(P7>P24、P11
>P28、P15>P32、P16>P33、P47>P64、P51>P68、P55
>P72、P56>P73)。さらに、ノーマルリーチおよびリーチ無しハズレの変動時
間は、第1始動口20では、非時短状態(図17)と時短状態(図18)とで同一となっ
ている(P7=P47、P11=P51、P15=P55、P16=P56)が、第2始
動口21では、非時短状態(図17)の方が時短状態(図18)よりも長くなっている(
P24>P64、P28>P68、P32>P72、P33>P73)。
このように構成することにより、第1始動口20および第2始動口21において、保留
球数が多いとき(所定数以上のとき)は、変動時間を短くして速やかに保留数を消化する
ことができる。その結果、保留がオーバーフローしてしまうことを低減することができ、
遊技性が向上する。また、「ハズレ」と判定された場合、第2始動口21は、第1始動口
20よりも変動時間が相対的に短く、且つ、非時短状態よりも時短状態の方が変動時間が
相対的に短くなっている。すなわち、第2始動口21は、第1始動口20よりも価値の高
いものとなっている。その結果、特に時短状態で第2始動口21のハズレに係わる変動時
間を短くして速やかに次の大当たりを狙うことができ、遊技性が向上する。なお、第1始
動口20の変動時間は、非時短状態と時短状態とで同一としたが、第2始動口21に準じ
て、非時短状態の方を時短状態よりも長くするようにしてもよい。
図19は、電チュー開放パターン判定テーブルT7を説明するための図である。電チュ
ー開放パターン判定テーブルT7は、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述
)において、遊技状態(非時短状態か時短状態か)に応じて、電チュー22の開放パター
ンを判定するために参照されるテーブルである。図19(A)では、「非時短状態」のと
き、電チュー22の開放パターンは「開放パターン11」と判定され、「時短状態」のと
き、開放パターンは「開放パターン12」と判定されることが示されている。図19(B
)には、開放パターン11と開放パターン12の内容が示されている。開放パターン11
では、開放回数1回、開放時間0.2秒の電チュー22の開放をおこなう。開放パターン
12では、開放回数が3回、1回あたりの開放時間2.0秒、インターバル(開放間隔)
1.0秒の電チュー22の開放をおこなう。ただし、この電チュー22の開放は、予め定
められた数の遊技球の入賞(規定入賞数、最大10個)があった場合、開放時間が残って
いても閉鎖される。
図20は、大入賞口開放パターン判定テーブルT8を説明するための図である。大入賞
口開放パターン判定テーブルT8は、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(後述
)において、特図停止図柄データ(図16)に応じて、第1大入賞口30および第2大入
賞口35の開放パターンを判定するために参照されるテーブルである。図20(A)では
、特図停止図柄データが「11H」、「12H」、または、「21H」のとき、第1大入
賞口30および第2大入賞口35の開放パターンは「開放パターン21」と判定され、特
図停止図柄データが「14H」、「15H」、「16H」、または、「17H」のとき、
開放パターンは「開放パターン22」と判定され、特図停止図柄データが「13H」のと
き、開放パターンは「開放パターン23」と判定されることが示されている。図20(B
)には、開放パターン21、開放パターン22および開放パターン23の内容が示されて
いる。開放パターン21では1~13、15R目において、開放回数1回、開放時間29
.5秒の第1大入賞口30の開放(ロング開放)をおこない、14、16R目において、
開放回数1回、開放時間29.5秒の第2大入賞口35の開放(ロング開放)をおこなう
。開放パターン22では1~13R目において、開放回数1回、開放時間29.5秒の第
1大入賞口30の開放(ロング開放)をおこない、14、16R目において、開放回数1
回、開放時間0.1秒の第2大入賞口35の開放(ショート開放)をおこない、15R目
において、開放回数1回、開放時間0.1秒の第1大入賞口30の開放(ショート開放)
をおこなう。開放パターン23では1~13、15R目において、開放回数1回、開放時
間29.5秒の第1大入賞口30の開放(ロング開放)をおこない、14R目において、
開放回数1回、開放時間0.1秒の第2大入賞口35の開放(ショート開放)をおこない
、16R目において、開放回数1回、開放時間29.5秒の第2大入賞口35の開放(ロ
ング開放)をおこなう。ただし、第1大入賞口30および第2大入賞口35の開放は、予
め定められた数の遊技球の入賞(規定入賞数、最大9個)があった場合、開放時間が残っ
ていても閉鎖される。
図21は、V開閉部材開放パターン判定テーブルT9を説明するための図である。V開
閉部材開放パターン判定テーブルT9は、遊技制御用マイコン81が主制御メイン処理(
後述)において、特図停止図柄データ(図16)に応じて、V開閉部材71の開放パター
ンを判定するために参照されるテーブルである。図21(A)では、特図停止図柄データ
が「11H」、「12H」、または、「21H」のとき、V開閉部材71の開放パターン
は「開放パターン31」と判定され、特図停止図柄データが「13H」のとき、開放パタ
ーンは「開放パターン32」と判定され、特図停止図柄データが「14H」のとき、開放
パターンは「開放パターン33」と判定され、特図停止図柄データが「15H」のとき、
開放パターンは「開放パターン34」と判定され、特図停止図柄データが「16H」のと
き、開放パターンは「開放パターン35」と判定され、特図停止図柄データが「17H」
のとき、開放パターンは「開放パターン36」と判定されることが示されている。図21
(B)には、開放パターン31、開放パターン32、開放パターン33、開放パターン3
4、開放パターン35および開放パターン36の内容が示されている。開放パターン31
では2、4、6、8R目において、第1大入賞口30に1個目の入賞があったとき開放時
間0.1秒のV開閉部材71のショート開放をおこない、10、12R目において、第1
大入賞口30に1個目の入賞があったとき開放時間0.1秒のV開閉部材71のショート
開放をおこない、2個目の入賞があったとき開放時間最大31.5秒のV開閉部材71の
ロング開放Aをおこなう。開放パターン32では2、4、6、12R目において、第1大
入賞口30に1個目の入賞があったとき開放時間0.1秒のV開閉部材71のショート開
放をおこない、8、10R目において、第1大入賞口30に1個目の入賞があったとき開
放時間0.1秒のV開閉部材71のショート開放をおこない、2個目の入賞があったとき
開放時間最大31.5秒のV開閉部材71のロング開放Aをおこなう。開放パターン33
では2R目において、第1大入賞口30に1個目の入賞があったとき開放時間0.1秒の
V開閉部材71のショート開放をおこない、6個目の入賞があったとき開放時間最大31
.5秒のV開閉部材71のロング開放Bをおこない、4、8、10、12R目において、
第1大入賞口30に1個目の入賞があったとき開放時間0.1秒のV開閉部材71のショ
ート開放をおこない、6R目において、第1大入賞口30に1個目の入賞があったとき開
放時間0.1秒のV開閉部材71のショート開放をおこない、2個目の入賞があったとき
開放時間最大31.5秒のV開閉部材71のロング開放Aをおこなう。開放パターン34
では2、6、10、12R目において、第1大入賞口30に1個目の入賞があったとき開
放時間0.1秒のV開閉部材71のショート開放をおこない、4R目において、第1大入
賞口30に1個目の入賞があったとき開放時間0.1秒のV開閉部材71のショート開放
をおこない、6個目の入賞があったとき開放時間最大31.5秒のV開閉部材71のロン
グ開放Bをおこない、8R目において、第1大入賞口30に1個目の入賞があったとき開
放時間0.1秒のV開閉部材71のショート開放をおこない、2個目の入賞があったとき
開放時間最大31.5秒のV開閉部材71のロング開放Aをおこなう。開放パターン35
では2、4、8、12R目において、第1大入賞口30に1個目の入賞があったとき開放
時間0.1秒のV開閉部材71のショート開放をおこない、6R目において、第1大入賞
口30に1個目の入賞があったとき開放時間0.1秒のV開閉部材71のショート開放を
おこない、6個目の入賞があったとき開放時間最大31.5秒のV開閉部材71のロング
開放Bをおこない、10R目において、第1大入賞口30に1個目の入賞があったとき開
放時間0.1秒のV開閉部材71のショート開放をおこない、2個目の入賞があったとき
開放時間最大31.5秒のV開閉部材71のロング開放Aをおこなう。開放パターン36
では2、4、6、8、10、12R目において、第1大入賞口30に1個目の入賞があっ
たとき開放時間0.1秒のV開閉部材71のショート開放をおこなう。
4.大当たり等の説明
遊技機1における大当たり等について説明する。遊技機1では、大当たり抽選(特別図
柄抽選)の結果としての「大当たり」と「ハズレ」がある。「大当たり」の場合には、特
別図柄表示器41に「大当たり図柄」が停止表示される。「ハズレ」のときには、特別図
柄表示器41に「ハズレ図柄」が停止表示される。大当たりに当選すると、停止表示され
た特別図柄の種類(大当たりの種類)に応じた開放パターンにて、大入賞口(第1大入賞
口30および第2大入賞口35)を開放させる「大当たり遊技」が実行される。大当たり
遊技は、特別遊技の一例である。大当たり遊技は、複数回のラウンド遊技(単位開放遊技
)と、初回のラウンド遊技が開始される前のオープニング(OP)と、最終回のラウンド
遊技が終了した後のエンディング(ED)とを含んでいる。各ラウンド遊技は、オープニ
ングの終了、または、前のラウンド遊技の終了によって開始し、次のラウンド遊技の開始
によって終了する。ラウンド遊技間の大入賞口の閉鎖の時間(インターバル時間)は、そ
の閉鎖前の開放ラウンド遊技に含まれる。
大当たりには複数の種別がある。大当たりの種別については、図16に示すとおりであ
る。ここでは、大当たりの種別としては、大きく分けて「V通過予定大当たり」と「V非
通過予定大当たり」の2つある。「V通過予定大当たり」は、その大当たり遊技中にV領
域39への遊技球の通過が可能な開放パターン(V通過予定開放パターン)で開閉部材3
2、開閉部材37およびV開閉部材71を作動させる大当たりである。ここでは、特図停
止図柄データが11H~16H,21Hの大当たりが「V通過予定大当たり」に該当する
。図20に示す開閉部材32および開閉部材37の開放パターンと、図21に示すV開閉
部材71の開放パターンとの組み合わせが(開放パターン21:開放パターン31)、(
開放パターン22:開放パターン33~35)、または(開放パターン23:開放パター
ン32)のとき、その大当たり遊技中にV領域39への遊技球の通過が可能となる。「V
非通過予定大当たり」は、その大当たり遊技中にV領域39への遊技球の通過が不可能な
開放パターン(V非通過予定開放パターン)で開閉部材32、開閉部材37およびV開閉
部材71を作動させる大当たりである。ここでは、特図停止図柄データが17Hの大当た
りが「V非通過予定大当たり」に該当する。図20に示す開閉部材32および開閉部材3
7の開放パターンと、図21に示すV開閉部材71の開放パターンとの組み合わせが(開
放パターン22:開放パターン36)のとき、その大当たり遊技中にV領域39への遊技
球の通過が不可能となる。上記のように、開閉部材32および開閉部材37の開放パター
ン22は、V通過予定開放パターンとV非通過予定開放パターンとを兼ねている。
「V通過予定大当たり」は、「16RV通過予定大当たり」と、「16R(実質13R
)V通過予定大当たり」と、「16R(実質15R)V通過予定大当たり」と、を含んで
いる。「16RV通過予定大当たり」は、実質的な総ラウンド数が16Rである。1Rか
ら13Rまでと15Rは第1大入賞口30を1R当たり最大29.5秒にわたって開放す
る。14Rと16Rは第2大入賞口35を1R当たり最大29.5秒にわたって開放する
(図20:開閉部材32および開閉部材37の開放パターン21)。10Rおよび12R
では、V開閉部材71がロング開放され(図21:V開閉部材71の開放パターン31)
、第1大入賞口30内のV領域39への通過が容易に可能である。
「16R(実質13R)V通過予定大当たり」は、総ラウンド数は16Rであるものの
、実質的な総ラウンド数は13Rである。つまり、1Rから13Rまでは第1大入賞口3
0を1R当たり最大29.5秒にわたって開放するが、15Rでは第1大入賞口30を1
R当たり0.1秒しか開放せず、また、14Rと16Rでも第2大入賞口35を1R当た
り0.1秒しか開放しない(図20:開閉部材32および開閉部材37の開放パターン2
2)。従って、この「16R(実質13R)V通過予定大当たり」では14Rから16R
までは、大入賞口の開放時間が極めて短く、賞球の見込めないラウンドとなっている。つ
まり、「16R(実質13R)V通過予定大当たり」は、実質13Rの大当たりとなって
いる。2Rおよび6R、4Rおよび8R、または、6Rおよび10Rでは、V開閉部材7
1がロング開放され(図21:V開閉部材71の開放パターン33,34,35)、第1
大入賞口30内のV領域39への通過が容易に可能である。
「16R(実質15R)V通過予定大当たり」は、総ラウンド数は16Rであるものの
、実質的な総ラウンド数は15Rである。つまり、1Rから13Rまでと15Rは第1大
入賞口30を1R当たり最大29.5秒にわたって開放し、16Rでは第2大入賞口35
を1R当たり最大29.5秒にわたって開放するが、14Rでは第2大入賞口35を1R
当たり0.1秒しか開放しない(図20:開閉部材32および開閉部材37の開放パター
ン23)。従って、この「16R(実質15R)V通過予定大当たり」では14Rは、大
入賞口の開放時間が極めて短く、賞球の見込めないラウンドとなっている。つまり、「1
6R(実質15R)V通過予定大当たり」は、実質15Rの大当たりとなっている。8R
および10Rでは、V開閉部材71がロング開放され(図21:V開閉部材71の開放パ
ターン32)、第1大入賞口30内のV領域39への通過が容易に可能である。
「V非通過予定大当たり」は、総ラウンド数は16Rであるものの、実質的な総ラウン
ド数は13となる開放パターン22の「16R(実質13R)V非通過予定大当たり」で
ある。つまり、1Rから13Rまでは第1大入賞口30を1R当たり最大29.5秒にわ
たって開放するが、15Rでは第1大入賞口30を1R当たり0.1秒しか開放せず、ま
た、14Rと16Rでも第2大入賞口35を1R当たり0.1秒しか開放しない(図20
:開閉部材32および開閉部材37の開放パターン22)。従って、この「16R(実質
13R)V非通過予定大当たり」では14Rから16Rまでは、大入賞口の開放時間が極
めて短く、賞球の見込めないラウンドとなっている。つまり、「16R(実質13R)V
非通過予定大当たり」は実質13Rの大当たりとなっている。2R,4R,6R,8R,
10Rおよび12Rでは、V開閉部材71は開放されるもののその開放はショート開放で
あり(図21:V開閉部材71の開放パターン36)、第1大入賞口30内のV領域39
に遊技球が通過することはほぼ不可能となっている。
上記の説明から明らかなように、「16R(実質13R)V非通過予定大当たり」と「
16R(実質13R)V通過予定大当たり」とは、第1大入賞口30と第2大入賞口35
(開閉部材32と開閉部材37)との開放パターンが同一(開放パターン22)であり、
V開閉部材71の開放パターンのみが異なっている(開放パターン36と開放パターン3
3,34,35)。すなわち、「16R(実質13R)V非通過予定大当たり」は、第1
大入賞口30内のV領域39に遊技球が通過することはほぼ不可能になっており、当該大
当たり後の遊技状態は低確時短状態(低確高ベース状態)となる。一方、「16R(実質
13R)V通過予定大当たり」は、第1大入賞口30内のV領域39への遊技球の通過が
容易に可能になっており、当該大当たり後の遊技状態は高確時短状態(高確高ベース状態
)となる。このことから、遊技者は、「16R(実質13R)V非通過予定大当たり」と
「16R(実質13R)V通過予定大当たり」とを見分けることが困難になり、当該大当
たり後の遊技状態が低確時短状態(低確高ベース状態)になるか高確時短状態(高確高ベ
ース状態)になるかが判別し難くなる。すなわち、「16R(実質13R)V通過予定大
当たり」後の遊技状態は、第1大入賞口30内のV領域39に遊技球が通過した場合には
、高確時短状態(高確高ベース状態)でありながら高確率になっていることが潜伏した状
態(潜伏確変状態)となる。
また、図16に示すように、第1特別図柄(特図1)の抽選における大当たりの振分率
は、V通過予定大当たりが68/128(約53%)、V非通過予定大当たりが60/1
28(約47%)となっている。これに対して、第2特別図柄(特図2)の抽選において
当選した大当たりは、全てV通過予定大当たりとなっている。すなわち、後述の電サポ制
御の実行により入球可能となる第2始動口21への入賞に基づく抽選により大当たりに当
選した場合には、必ずV通過予定大当たりとなる。このように遊技機1では、第1始動口
20に遊技球が入賞して行われる大当たり抽選(第1特別図柄の抽選)よりも、第2始動
口21に遊技球が入賞して行われる大当たり抽選(第2特別図柄の抽選)の方が、遊技者
にとって有利となるように設定されている。
5.遊技状態の説明
遊技機1の遊技状態について説明する。遊技制御用マイコン81は、特別図柄表示器4
1に表示する特別図柄および普通図柄表示器42に表示する普通図柄に対して、それぞれ
、「確率変動制御」と「変動時間短縮制御」とを実行可能である。ここでは、遊技制御用
マイコン81が特別図柄表示器41の特別図柄に対して確率変動制御している状態を「高
確率状態」と呼び、確率変動制御していない状態を単に「通常確率状態(非高確率状態、
低確率状態)」と呼ぶ。遊技制御用マイコン81は、特別図柄の確率変動制御として、大
当たりと判定される大当たり乱数値の数が通常確率状態よりも高確率状態の方が多い大当
たり判定テーブル(図15(A))を用いた大当たり判定をおこなうことにより、高確率
状態を実現する。従って、高確率状態は、通常確率状態よりも大当たりの確率が高くなる
。つまり、遊技制御用マイコン81が特別図柄表示器41の特別図柄に対して確率変動制
御を実行している場合には、確率変動制御を実行していない場合と比べて、特別図柄表示
器41による特別図柄の可変表示の表示結果(停止図柄)が大当たり図柄となる確率が高
くなる。
また、遊技制御用マイコン81が特別図柄表示器41の特別図柄に対して変動時間短縮
制御している状態を「時短状態」といい、変動時間短縮制御していない状態を単に「非時
短状態」という。遊技制御用マイコン81は、変動時間の短い変動パターンが選択される
ことが非時短状態よりも多くなるように定められた変動パターン判定テーブルT6(図1
7、図18)を用いた変動パターンの判定をおこなうことにより、時短状態を実現する。
従って、時短状態は、特別図柄の変動時間(変動表示開始時から表示結果の導出表示時ま
での時間)が、非時短状態よりも短くなっている。つまり、遊技制御用マイコン81が特
別図柄表示器41の特別図柄に対して変動時間短縮制御を実行している場合には、変動時
間短縮制御を実行していない場合と比べて、特別図柄の可変表示の変動時間として短い変
動時間が選択されやすくなる。その結果、時短状態では、特図保留の消化のペースが速く
なり、始動口への有効な入賞(特図保留として記憶され得る入賞)が発生しやすくなる。
そのため、スムーズな遊技の進行のもとで大当たりを狙うことができる。なお、遊技制御
用マイコン81は、特別図柄表示器41の特別図柄に対して、確率変動制御と変動時間短
縮制御とを同時に実行することもあるし、片方のみ実行することもある。
遊技制御用マイコン81は、普通図柄表示器42の普通図柄に対する確率変動制御およ
び変動時間短縮制御を、特別図柄表示器41の特別図柄に対する変動時間短縮制御に同期
して実行する。すなわち、遊技制御用マイコン81は、普通図柄に対する確率変動制御お
よび変動時間短縮制御を、時短状態の場合は実行し、非時短状態の場合には実行しない。
遊技制御用マイコン81は、普通図柄の確率変動制御として、当たりと判定される普通図
柄乱数値(当たり乱数値)の数が非時短状態よりも時短状態の方が多い普通図柄当たり判
定テーブルT3(図15(C))を用いて、当たり判定(普通図柄の判定)をおこなう。
従って、時短状態では、普通図柄通常確率状態よりも当たり確率が高くなる。つまり、遊
技制御用マイコン81が普通図柄表示器42の普通図柄に対して確率変動制御を実行して
いる場合には、確率変動制御を実行していない場合と比べて、普通図柄表示器42による
普通図柄の可変表示の表示結果(停止図柄)が当たり図柄となる確率が高くなる。時短状
態では、普通図柄の変動時間が非時短状態よりも短くなっている。ここでは、普通図柄の
変動時間は非時短状態では30秒であるが、時短状態では1秒である(図15(D))。
さらに時短状態では、補助遊技における電チュー22の開放時間が、非時短状態よりも長
くなっている(図19)。すなわち、遊技制御用マイコン81は、電チュー22に対して
開放時間延長制御を実行している。加えて、時短状態では、補助遊技における電チュー2
2の開放回数が非時短状態よりも多くなっている(図19)。すなわち、遊技制御用マイ
コン81は、電チュー22に対して開放回数増加制御を実行している。遊技制御用マイコ
ン81が、普通図柄表示器42の普通図柄に対する確率変動制御と変動時間短縮制御、お
よび、電チュー22に対する開放時間延長制御と開放回数増加制御とを実行している状況
下では、これらの制御を実行していない場合と比べて、電チュー22が頻繁に開放され、
第2始動口21へ遊技球が頻繁に入賞することとなる。その結果、発射球数に対する賞球
数の割合であるベースが高くなる。従って、これらの制御が実行されている状態を「高ベ
ース状態」といい、実行されていない状態を「低ベース状態」という。高ベース状態では
、手持ちの遊技球を大きく減らすことなく大当たりを狙うことができる。なお、高ベース
状態とは、いわゆる電サポ制御(電チュー22により第2始動口21への入賞をサポート
する制御)が実行されている状態である。高ベース状態(電サポ制御状態)は、上記の全
ての制御を実行するものでなくてもよい。すなわち、普通図柄表示器42の普通図柄に対
する確率変動制御、普通図柄表示器42の普通図柄に対する変動時間短縮制御、電チュー
22に対する開放時間延長制御、および、電チュー22に対する開放回数増加制御のうち
一つ以上の制御を実行することによって、その制御が実行されていないときよりも電チュ
ー22が開放され易くなっていればよい。また、高ベース状態(電サポ制御状態)は、時
短状態に付随せずに独立して制御されるようにしてもよい。
遊技機1では、V通過予定大当たりへの当選による大当たり遊技後の遊技状態は、その
大当たり遊技中にV領域39への通過がなされていれば、高確率状態かつ時短状態かつ高
ベース状態である。この遊技状態を特に、「高確高ベース状態」、または、「高確時短状
態」という。高確高ベース状態は、所定回数(ここでは160回)の特別図柄の可変表示
が実行されるか、または、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されることにより
終了する。また、V非通過予定大当たりへの当選による大当たり遊技後の遊技状態は、そ
の大当たり遊技中にV領域39の通過がなされていなければ(なされることはほぼない)
、通常確率状態(非高確率状態すなわち低確率の状態)かつ時短状態かつ高ベース状態で
ある。この遊技状態を特に、「低確高ベース状態」、「低確時短状態」という。低確高ベ
ース状態は、所定回数(ここでは100回)の特別図柄の可変表示が実行されるか、また
は、大当たりに当選してその大当たり遊技が実行されることにより終了する。遊技機1を
初めて遊技する場合において電源投入後の遊技状態は、通常確率状態かつ非時短状態かつ
低ベース状態(非電サポ制御状態)である。この遊技状態を特に、「低確低ベース状態」
という。低確低ベース状態を「通常遊技状態」、または、「低確非時短状態(単に、非時
短状態とも呼ぶ)」、と称することもある。また、特別遊技(大当たり遊技)の実行中の
状態を「特別遊技状態(大当たり遊技状態)」と称することとする。さらに、高確率状態
および高ベース状態のうち少なくとも一方の状態に制御されている状態を、「特定遊技状
態」という。
高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態では、右打ちによって右遊
技領域3B(図3)へ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行させることができる。電
サポ制御によって、低ベース状態と比べて電チュー22が開放されやすくなっており、第
1始動口20への入賞よりも第2始動口21への入賞の方が容易となっているためである
。このことから、高ベース状態では、普通図柄抽選の契機となるゲート28へ遊技球を通
過させつつ、第2始動口21へ遊技球を入賞させるべく右打ちをおこなう。これにより左
打ちをするよりも、多数の始動入賞(始動口への入賞)を得ることができる。なお、遊技
機1では、大当たり遊技中も右打ちにて遊技をおこなう。一方、低ベース状態では、左打
ちによって左遊技領域3A(図3)へ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行させるこ
とができる。電サポ制御が実行されていないため、高ベース状態と比べて電チュー22が
開放されにくくなっており、第2始動口21への入賞よりも第1始動口20への入賞の方
が容易となっているためである。このことから、低ベース状態では、第1始動口20へ遊
技球を入賞させるべく左打ちをおこなう。これにより右打ちするよりも、多数の始動入賞
を得ることができる。
6.遊技制御用マイコン81の動作
図22~図44に基づいて主制御基板80に設けられた遊技制御用マイコン81の動作
について説明する。遊技制御用マイコン81の動作説明にて登場するカウンタ、フラグ、
ステータス、バッファ等はメインRAM84に設けられている。
[主制御メイン処理]
図22は、主制御メイン処理のフローチャートである。遊技制御用マイコン81は、遊
技機1の電源がオンされると、メインROM83から主制御メイン処理を実行するための
プログラムを読み出す。主制御メイン処理では、遊技制御用マイコン81は、まず、電源
投入時処理をおこなう(ステップS001)。電源投入時処理は、電源投入後に一度だけ
実行され、それ以降は実行されない。電源投入時処理の詳細については後述する。
電源投入時処理の後、遊技制御用マイコン81は、割り込み処理の割り込みを禁止し(
ステップS002)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(ステップS003)をおこ
なう。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理では、遊技制御用マイコン81は、図1
4(A)で示した種々の乱数カウンタ値を1加算して更新する。各乱数カウンタ値は設定
された上限値に達すると「0」に戻って再び加算される。なお、各乱数カウンタの初期値
は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理の後、遊技制御用マイコン81は、割り込み処理
の割り込みを許可する(ステップS004)。割り込み許可中は、メイン側タイマ割り込
み処理(ステップS005)の実行が可能となる。メイン側タイマ割り込み処理は、所定
の周期(例えば、4msec周期)でメインCPU82に繰り返し入力される割り込みパルス
に基づいて実行される。すなわち、メイン側タイマ割り込み処理は、所定周期(例えば4
msec周期)ごとに実行される。そして、メイン側タイマ割り込み処理が終了してから、次
にメイン側タイマ割り込み処理が開始されるまでの間に、普通図柄・特別図柄主要乱数更
新処理による各種カウンタ値の更新処理が繰り返し実行される。なお、割り込み禁止状態
のときに、メインCPU82に割り込みパルスが入力された場合は、メイン側タイマ割り
込み処理はすぐには開始されず、割り込み許可がされてから開始される。
[電源投入時処理]
図23は、電源投入時処理(図22:ステップS001)のフローチャートである。電
源投入時処理では、遊技制御用マイコン81は、まず、メインCPU82に内蔵されたウ
ォッチドックタイマを有効に設定する(ステップS011)。ウォッチドックタイマは、
メインCPU82の動作を監視するためのものであり、メインCPU82から所定の信号
の入力が一定期間ない場合に、メインCPU82にリセット信号を出力する。リセット信
号によってメインCPU82にはリセットがかかる。
遊技制御用マイコン81は、主制御基板80のRAMクリアスイッチ89が操作されて
いるか否かを判定する(ステップS012)。この判定は、RAMクリアスイッチ89の
操作信号(検出信号)がメインCPU82に入力されているか否かによりおこなわれる。
検出信号が入力されているときにはRAMクリアスイッチ89が操作されていると判定し
、入力されていないときにはRAMクリアスイッチ89が操作されていないと判定する。
RAMクリアスイッチ89の操作を検出した場合(ステップS012:YES)、遊技
制御用マイコン81は、RAMクリア報知フラグをONにセットする(ステップS013
)。一方、RAMクリアスイッチ89が操作を検出しない場合(ステップS012:NO
)には、RAMクリア報知フラグをOFFにセットする(ステップS014)。このRA
Mクリア報知フラグ(図11)は、主制御基板80のメインRAM84に記憶されている
遊技情報を消去するか否かを示すフラグであり、遊技情報を消去するときに「ON」がセ
ットされ、遊技情報を消去しないときに「OFF」がセットされる。RAMクリア報知フ
ラグのON/OFFセット後、遊技制御用マイコン81は、メインRAM84へのアクセ
スを許可する設定をおこなう(ステップS015)。この設定によりメインRAM84へ
のアクセス、例えば遊技情報の書き込み、または、読み出しをおこなうことができるよう
になる。
RAMアクセスの許可設定後、遊技制御用マイコン81は、RAMクリア報知フラグが
OFFか否かの判定をおこなう(ステップS016)。RAMクリア報知フラグがONと
判定された場合(ステップS016:NO)、処理はステップS021に移行する。RA
Mクリア報知フラグがOFFと判定された場合(ステップS016:YES)、すなわち
、遊技情報の消去をおこなわない場合には、遊技制御用マイコン81は、チェックサムの
算出をおこなう(ステップS017)。チェックサムとは、データの信頼性を検査するた
めに算出した値のことであり、ここでは、メインRAM84に記憶されている遊技情報の
データ列を整数値の列とみなしてその合計によって得られる。チェックサムの算出後、遊
技制御用マイコン81は、算出したチェックサムの値が後述する電源断監視処理(図44
)のステップS2802で記憶した電源断時のメインRAM84のデータにおけるチェッ
クサムの値と一致しているか否かの判定をおこなう(ステップS018)。一致していな
い場合(ステップS018:NO)、処理はステップS021に移行する。一致している
場合(ステップS018:YES)、遊技制御用マイコン81は、電源断フラグがONで
あるか否かの判定をおこなう(ステップS019)。電源断フラグは、後述する電源断監
視処理(図24:ステップS108)において、電源断信号の入力があった場合に「ON
」がセットされ、電源断信号の入力がない場合に「OFF」がセットされる。電源断フラ
グがOFFの場合(ステップS019:NO)、処理はステップS021に移行する。電
源断フラグがONの場合(ステップS019:YES)、遊技制御用マイコン81は、復
電時としてメインRAM84の作業領域を設定する(ステップS020)。この設定は、
電源断フラグをOFFにセットするほか、主制御基板80のメインROM83から復電時
情報を読み出し、この復電時情報をメインRAM84の作業領域にセットする。ここでの
「復電時」には、電源を遮断した状態から電源を投入した状態に加えて、停電または瞬停
状態から電力復旧した状態も含まれる。
ステップS021では、遊技制御用マイコン81は、メインRAM84の全領域のクリ
アをおこなう。クリア後、メインRAM84の作業領域の初期設定をおこなう(ステップ
S022)。具体的には、遊技制御用マイコン81は、メインROM83から読み出した
初期情報をメインRAM84の作業領域にセットする。メインRAM84の初期設定後、
遊技制御用マイコン81は、RAMクリア報知コマンドの作成をおこなう(ステップS0
23)。遊技制御用マイコン81は、メインRAM84をクリアして初期設定をおこなっ
た旨を、サブ制御基板90に報知するためのRAMクリア報知コマンドを作成し、送信情
報としてコマンドセット領域(出力バッファ)84aにセット(記憶)する。なお、本実
施形態では、RAMクリア報知コマンドの入力に基づいて、演出制御用マイコン91が後
述するRAMクリアの報知をおこなう。
[メイン側タイマ割り込み処理]
図24は、メイン側タイマ割り込み処理(図22:ステップS005)のフローチャー
トである。メイン側タイマ割り込み処理では、遊技制御用マイコン81は、まず、乱数更
新処理をおこなう(ステップS101)。具体的には、遊技制御用マイコン81は、大当
たり乱数、大当たり種別乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、普通図柄乱数(図14(
A)参照)を更新する。この乱数更新処理は、上述した主制御メイン処理(図22)でお
こなう普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理と同じである。すなわち、各種乱数カウンタ
値(普通図柄乱数カウンタ値も含む)の更新処理は、メイン側タイマ割り込み処理の実行
期間と、それ以外の期間(メイン側タイマ割り込み処理の終了後、次のメイン側タイマ割
り込み処理が開始されるまでの期間)との両方でおこなわれる。
乱数更新処理の後、遊技制御用マイコン81は、入力処理をおこなう(ステップS10
2)。入力処理では、遊技制御用マイコン81は、遊技機1に取り付けられている各種セ
ンサが検出した検出信号を読み込み、入賞口の種類に応じた賞球を払い出すための払い出
しデータをメインRAM84の出力バッファにセットする。各種センサとは、例えば、第
1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a、普通入賞口センサ27a(図7)
である。
入力処理の後、遊技制御用マイコン81は、始動口センサ検出処理(ステップS103
)、普通動作処理(ステップS104)、特別動作処理(ステップS105)、V領域セ
ンサ検出処理(ステップS106)、保留球数処理(ステップS107)、電源断監視処
理(ステップS108)、を順に実行する。これらの処理の詳細については後述する。電
源断監視処理の後、遊技制御用マイコン81は、出力処理を実行する。出力処理では、上
述の各処理においてセットしたコマンド等をサブ制御基板90に出力する。
[始動口センサ検出処理]
図25は、始動口センサ検出処理(図24:ステップS103)のフローチャートであ
る。遊技制御用マイコン81は、まず、ゲート28に遊技球が通過したか否かの判定をお
こなう(ステップS201)。この判定は、ゲートセンサ28aによって遊技球が検出さ
れたか否かによっておこなわれる。ゲート28を遊技球が通過していない場合(ステップ
S201:NO)、処理はステップS205にスキップする。ゲート28を遊技球が通過
した場合(ステップS201:YES)、遊技制御用マイコン81は、普通図柄保留球数
が4以上であるか否かの判定をおこなう(ステップS202)。普通図柄保留球数とは、
普図保留の数であり、より具体的には、メインRAM84に設けられた普図保留の数をカ
ウントするカウンタの値である。普通図柄保留球数が4以上であれば(ステップS202
:YES)、処理はステップS205にスキップする。普通図柄保留球数が3以下の場合
(ステップS202:NO)、普通図柄保留球数に「1」を加算した後(ステップS20
3)、普通図柄乱数取得処理をおこなう(ステップS204)。ここでは、遊技制御用マ
イコン81は、普通図柄乱数カウンタの値(図14:ラベル-TRND-Hの値)を取得
し、取得した乱数値をメインRAM84の普図保留記憶領域86の第1~第4記憶領域の
うち、現在の普通図柄保留球数に応じた記憶領域に格納する。
ステップS205では、遊技制御用マイコン81は、第2始動口21に遊技球が入賞し
たか否かの判定をおこなう。この判定は、第2始動口センサ21aによって遊技球が検出
されたか否かによっておこなわれる。第2始動口21に遊技球が入賞していない場合(ス
テップS205:NO)、処理はステップS210にスキップする。遊技球が入賞した場
合(ステップS205:YES)、遊技制御用マイコン81は、特図2保留球数が4(上
限値)以上であるか否かの判定をおこなう(ステップS206)。特図2保留球数とは、
第2特図保留の数であり、より具体的には、メインRAM84に設けられた第2特図保留
の数をカウントするカウンタの値である。特図2保留球数が4以上であれば(ステップS
206:YES)、処理はステップS210にスキップする。特図2保留球数が3以下の
場合(ステップS206:NO)、特図2保留球数に「1」を加算した後(ステップS2
07)、特図2関係乱数取得処理をおこなう(ステップS208)。ここでは、大当たり
乱数カウンタの値、大当たり種別乱数カウンタの値、リーチ乱数カウンタの値、変動パタ
ーン乱数カウンタの値を取得する。大当たり乱数カウンタの値、大当たり種別乱数カウン
タの値、リーチ乱数カウンタの値、変動パターン乱数カウンタの値とは、それぞれ、図1
4のラベル-TRND-Aの値、ラベル-TRND-ASの値、ラベル-TRND-RC
の値、ラベル-TRND-T1の値である。遊技制御用マイコン81は、取得した乱数値
群(大当たり乱数値、大当たり種別乱数値、リーチ乱数値、変動パターン乱数値)を第2
特図保留記憶領域85bの第1~第4記憶領域うち、現在の特図2保留球数に応じた記憶
領域に格納する。遊技制御用マイコン81は、後述の特図2事前判定処理(図26)のた
めに、取得した乱数値群を第2特図保留記憶領域85bとは異なるバッファ(事前判定用
バッファ)にも一時的に記憶(保持)させる。特図2関係乱数取得処理の後、遊技制御用
マイコン81は、特図2事前判定処理をおこなう(ステップS209)。特図2事前判定
処理の詳細については後述する。
ステップS210では、遊技制御用マイコン81は、第1始動口20に遊技球が入賞し
たか否かの判定をおこなう。この判定は、第1始動口センサ20aによって遊技球が検出
されたか否かによっておこなわれる。第1始動口20に遊技球が入賞していない場合(ス
テップS210:NO)、本処理を終了する。第1始動口20に遊技球が入賞した場合(
ステップS210:YES)、遊技制御用マイコン81は、特図1保留球数が4(上限値
)以上であるか否かの判定をおこなう(ステップS211)。特図1保留球数とは、第1
特図保留の数であり、より具体的には、メインRAM84に設けられた第1特図保留の数
をカウントするカウンタの値である。特図1保留球数が4以上であれば(ステップS21
1:YES)、本処理を終了する。特図1保留球数が3以下の場合(ステップS211:
NO)、特図1保留球数に「1」を加算した後(ステップS212)、特図1関係乱数取
得処理をおこなう(ステップS213)。ここでは、上述の特図2関係乱数取得処理(ス
テップS208)と同様に、大当たり乱数カウンタの値、大当たり種別乱数カウンタの値
、リーチ乱数カウンタの値、変動パターン乱数カウンタの値を取得する。遊技制御用マイ
コン81は、取得した乱数値群を第1特図保留記憶領域85aの第1~第4記憶領域うち
、現在の特図1保留球数に応じた記憶領域に格納する。遊技制御用マイコン81は、後述
の特図1事前判定処理(図27)のために、取得した乱数値群を第1特図保留記憶領域8
5aとは異なるバッファ(事前判定用バッファ)にも一時的に記憶(保持)させる。特図
1関係乱数取得処理の後、遊技制御用マイコン81は、特図1事前判定処理をおこなう(
ステップS214)。特図1事前判定処理の詳細については後述する。
[特図2事前判定処理]
図26は、特図2事前判定処理(図25:ステップS209)のフローチャートである
。遊技制御用マイコン81は、まず、確変フラグがONであるか否かの判定をおこなう(
ステップS301)。確変フラグがOFFの場合(ステップS301:NO)、本処理を
終える。すなわち、確変フラグがOFFの場合には、事前判定はおこなわれない。一方、
確変フラグがONの場合、遊技制御用マイコン81は、大当たり判定テーブルT1(図1
5)のうちの高確率状態用テーブルを参照して大当たり事前判定をおこなう(ステップS
302)。具体的には、遊技制御用マイコン81は、まず、特図2関係乱数取得処理(図
25:ステップS208)によって事前判定用バッファに一時的に記憶されている判定値
としての大当たり乱数値を取得する。次に、遊技制御用マイコン81は、参照する大当た
り判定テーブルT1(図15)と大当たり乱数値とを用いて大当たりか否かの事前判定を
おこなう。ここでは、高確率状態(確変フラグがON)であるため、遊技制御用マイコン
81は、大当たり判定テーブルT1のうち、高確率状態用のテーブル(大当たり判定値が
「0」~「649」)を参照して大当たりか否かを事前判定する。すなわち、大当たり乱
数値が「0」~「649」のとき「大当たり」と事前判定し、それ以外の値のとき「ハズ
レ」と事前判定する。なお、本実施形態では、後述する大当たり判定処理(図30,図3
1)で用いられる大当たり判定テーブルT1を用いて事前判定をおこなっているが、他の
実施形態として、大当たり判定テーブルT1とは異なる事前判定用の大当たり判定テーブ
ルを用いて事前判定をおこなってもよい。
大当たり事前判定の結果が「ハズレ」の場合(ステップS304:NO)、処理はステ
ップS306にスキップする。一方、大当たり事前判定の結果が「大当たり」の場合(ス
テップS304:YES)、遊技制御用マイコン81は、大当たり種別事前判定をおこな
う(ステップS305)。大当たり種別事前判定では、遊技制御用マイコン81は、まず
、特図2関係乱数取得処理(図25:ステップS208)によって事前判定用バッファに
一時的に記憶されている判定値としての大当たり種別乱数値を取得する。次に、遊技制御
用マイコン81は、取得した大当たり種別乱数値と大当たり種別判定テーブルT5(図1
6)に基づいて、大当たり種別の事前判定をおこなう。ここでは、大当たり種別乱数値が
「0」~「127」のいずれであっても「16RV通過予定大当たり」と事前判定する。
なお、本実施形態では、後述する大当たり判定処理(図30,図31)で用いられる大当
たり種別判定テーブルT5を用いて事前判定をおこなっているが、他の実施形態として、
大当たり種別判定テーブルT5とは異なる事前判定用の大当たり種別判定テーブルを用い
て事前判定をおこなってもよい。
ステップS306では、遊技制御用マイコン81は、変動パターン事前判定をおこなう
。具体的には、遊技制御用マイコン81は、まず、特図2関係乱数取得処理(図25:ス
テップS208)によって事前判定用バッファに一時的に記憶されている判定値としての
変動パターン乱数値、および、リーチ乱数値を取得する。次に、ここでは、時短状態(時
短フラグがON)であるため、遊技制御用マイコン81は、時短状態用の変動パターン判
定テーブルT6(図18)を参照し、ステップS304の大当たり事前判定結果、リーチ
乱数値から得られるリーチの有無事前判定結果、および、変動パターン乱数値から変動パ
ターンを特定する。なお、図18の変動パターン判定テーブルT6では、保留球数の違い
によって選択される変動パターンが異なる場合がある。ここでは、保留球数の違いによっ
て選択される可能性のあるすべての変動パターンが選択されるものとする。例えば、大当
たり事前判定結果、および、リーチ有無事前判定結果から、リーチ有りハズレが事前判定
され、変動パターン乱数値が「60」の場合、遊技制御用マイコン81は、保留球数が「
1~2」であれば選択される変動パターン「P64」と、保留球数が「3~4」であれば
選択される変動パターン「P68」の2つを選択する。なお、本実施形態では、後述する
変動パターン選択処理(図32、図33)で用いられる変動パターン判定テーブルT6を
用いて事前判定をおこなっているが、他の実施形態として、変動パターン判定テーブルT
6とは異なる事前判定用の変動パターン判定テーブルを用いて事前判定をおこなってもよ
い。
ステップS307では、遊技制御用マイコン81は、事前判定コマンドの作成をおこな
う。事前判定コマンドには、大当たり事前判定結果、(当たりの場合には大当たり種別事
前判定結果)、および、変動パターン事前判定結果が含まれる。遊技制御用マイコン81
は、作成した事前判定コマンドをメインRAM84のコマンドセット領域84aにセット
して(ステップS308)、本処理を終える。
[特図1事前判定処理]
図27は、特図1事前判定処理(図25:ステップS214)のフローチャートである
。遊技制御用マイコン81は、まず、確変フラグがONであるか否かの判定をおこなう(
ステップS401)。上述の特図2事前判定処理とは反対に、確変フラグがONの場合(
ステップS401:YES)、本処理を終える。すなわち、確変フラグがONの場合には
、事前判定はおこなわれない。一方、確変フラグがOFFの場合(ステップS401:N
O)、遊技制御用マイコン81は、大当たり判定テーブルT1(図15)のうちの通常確
率状態用のテーブルを参照して大当たり事前判定をおこなう(ステップS402)。具体
的には、遊技制御用マイコン81は、まず、特図1関係乱数取得処理(図25:ステップ
S213)によって事前判定用バッファに一時的に記憶されている判定値としての大当た
り乱数値を取得する。次に、ここでは、通常確率状態(確変フラグがOFF)であるため
、遊技制御用マイコン81は、大当たり判定テーブルT1のうち、通常確率状態用のテー
ブル(大当たり判定値が「0」~「164」)に基づいて大当たりか否かを事前判定する
。すなわち、大当たり乱数値が「0」~「164」のとき「大当たり」と事前判定し、そ
れ以外の値のとき「ハズレ」と事前判定する。なお、大当たり事前判定は、大当たり判定
テーブルT1とは異なる事前判定用の大当たり判定テーブルを用いてもよい。以降、ステ
ップS404~S408の処理は、上述の特図2事前判定処理(図26)のステップS3
04~S308と同様であるため説明を省略する。
[普通動作処理]
図28は、普通動作処理(図24:ステップS104)のフローチャートである。遊技
制御用マイコン81は、まず、電チュー22が作動中か否かの判定をおこなう(ステップ
S501)。電チュー22が作動中の場合(ステップS501:YES)、処理はステッ
プS520に移行する。電チュー22が作動中ではない場合(ステップS501:NO)
、遊技制御用マイコン81は、普通図柄の変動中か否かの判定をおこなう(ステップS5
02)。普通図柄の変動中の場合(ステップS502:YES)、処理はステップS50
8にスキップする。普通図柄の変動中ではない場合(ステップS502:NO)、遊技制
御用マイコン81は、普通図柄の保留球数が「0」か否かの判定をおこなう(ステップS
503)。保留球数が「0」の場合(ステップS503:YES)、本処理を終了する。
保留球数が1以上ある場合(ステップS503:NO)、普通図柄保留球数を1ディクリ
メントする(ステップS504)。従って、普通図柄の保留球数が「0」の状態でゲート
28を遊技球が通過した場合、始動口センサ検出処理(図25)のステップS203にお
いて、一旦、普通図柄の保留球数が「1」になり、その後、本ステップS504において
保留が消化され即座に普通図柄の保留球数が「0」になる。これは、特別図柄の保留球数
についても同様である。すなわち、始動口センサ検出処理(図25)のステップS207
およびステップS212において、一旦、特別図柄の保留数が「1」になり、その後、後
述の特別図柄待機処理(図30)におけるステップS1404およびステップS1410
において保留が消化され特別図柄の保留球数が「0」になる。次に、遊技制御用マイコン
81は、普通図柄当たり判定テーブルT3(図15(C))を参照して当たり判定をおこ
なう(ステップS505)。具体的には、遊技制御用マイコン81は、まず、普図保留記
憶領域86の第1記憶領域(普図保留の1個目に対応)に記憶されている判定値としての
普通図柄乱数値(当たり乱数値)を読み出す。そして、普通図柄乱数値と、遊技状態(時
短状態か否か)と、普通図柄当たり判定テーブルT3とを用いて当たりか否かを判定する
。例えば、非時短状態において、普通図柄乱数値が「0」~「2」の場合には、「当たり
」と判定され、普通図柄乱数値がそれ以外の場合には、「ハズレ」と判定される(図15
(C)参照)。
次に、遊技制御用マイコン81は、普通図柄変動パターン判定テーブルT4(図15(
D))を参照して変動パターンの選択をおこなう(ステップS506)。具体的には、遊
技制御用マイコン81は、まず、遊技状態(時短状態か否か)の判定をおこない、遊技状
態の判定結果と、普通図柄変動パターン判定テーブルT4とを用いて、普通図柄変動パタ
ーンとしての普通図柄の変動時間を選択する。ここでは、非時短状態のとき、普通図柄の
変動時間は「30秒」と判定され、時短状態のとき、普通図柄の変動時間が「1秒」と判
定される(図15(D)参照)。遊技制御用マイコン81は、選択した普通図柄変動パタ
ーンをセットすることで、普通図柄の変動表示を開始させる(ステップS507)。
ステップS508では、遊技制御用マイコン81は、普通図柄の変動時間が経過して終
了したか否かの判定をおこなう。普通図柄の変動時間とは、ステップS506で選択され
た変動時間である(図15(D)参照)。変動時間が終了していない場合(ステップS5
08:NO)、遊技制御用マイコン81は、本処理を終える。すなわち、普通図柄の変動
表示が継続される。一方、変動時間が終了している場合(ステップS508:YES)、
遊技制御用マイコン81は、変動表示を停止させ(ステップS509)、上述の当たり判
定(ステップS505)において「ハズレ」の場合には(ステップS510:NO)、本
処理を終える。一方、上述の当たり判定で「当たり」の場合には(ステップS510:Y
ES)、遊技制御用マイコン81は、電チュー開放パターンのセットをおこなう(ステッ
プS511)。電チュー22の開放パターンは、電チュー開放パターン判定テーブルT7
(図19(A))を参照して選択される。具体的には、遊技制御用マイコン81は、遊技
状態(時短状態か否か)の判定をおこない、遊技状態の判定結果と、電チュー開放パター
ン判定テーブルT7とを用いて電チュー22の開放パターンを選択する。ここでは、非時
短状態のとき、「開放パターン11」が選択され、時短状態のとき、「開放パターン12
」が選択される(図19参照)。開放パターンの選択後、遊技制御用マイコン81は、選
択した開放パターンに従うように電チュー作動を開始させ(ステップS512)、本処理
を終える。
上述のステップS501において、電チュー22が作動中の場合(ステップS501:
YES)、遊技制御用マイコン81は、電チュー22の閉鎖条件が成立しているか否かの
判定をおこなう(ステップS520)。ここでの閉鎖条件は、電チュー22への入賞個数
が規定の最大入賞個数(例えば6個)に達したこと、または、電チュー22の作動時間が
経過して電チュー22を閉鎖させる時間に至ったことのいずれかが満たされていることで
ある。電チュー22の作動時間とは、ステップS511で選択された開放パターンに対応
する作動時間である(図19参照)。電チュー22の閉鎖条件が成立していない場合(ス
テップS520:NO)、遊技制御用マイコン81は、本処理を終える。一方、電チュー
22の閉鎖条件が成立している場合(ステップS520:YES)、遊技制御用マイコン
81は、電チュー22を閉鎖(閉塞)してその作動を停止し(ステップS521)、本処
理を終える。
[特別動作処理]
図29は、特別動作処理(図24:ステップS105)のフローチャートである。ここ
では、特別図柄表示器41および大入賞装置(第1大入賞装置31および第2大入賞装置
36)に関する処理を5つの段階に分け、各段階をそれぞれ「特別動作ステータス」の「
1」、「2」、「3」、「4」、「5」と呼ぶ。遊技制御用マイコン81は、「特別動作
ステータス」が「1」のとき(ステップS1301:YES)、特別図柄待機処理をおこ
なう(ステップS1302)。特別図柄待機処理では、大当たり判定や変動パターン選択
等が実行される。「特別動作ステータス」が「2」のときには(ステップS1301:N
O、ステップS1303:YES)、特別図柄変動中処理をおこなう(ステップS130
4)。特別図柄変動中処理では、変動時間経過後に変動停止コマンドの出力等が実行され
る。「特別動作ステータス」が「3」のときには(ステップS1301、S1303:N
O、ステップS1305:YES)、特別図柄確定処理をおこなう(ステップS1306
)。特別図柄確定処理では、大当たり時にオープニングコマンドの出力等が実行される。
「特別動作ステータス」が「4」のときには(ステップS1301、S1303、S13
05:NO、ステップS1307:YES)、特別電動役物処理をおこなう(ステップS
1308)。特別電動役物処理では、大当たり遊技が実行される。「特別動作ステータス
」が「5」のときには(ステップS1301、S1303、S1305、ステップS13
07:NO)、不一致報知処理をおこなう(ステップS1309)。不一致報知処理は、
ラウンド遊技中に大入賞口に入賞した遊技球数と入賞後に大入賞装置から排出される遊技
球数とが一致しないとき(不一致発生時)に実行され、不一致を解消するためのV開閉部
材71のリトライ動作やホールに不一致を伝えるための不一致報知がおこなわれる。上記
の各処理の詳細については後述する。なお、特別動作ステータスは、初期設定では「1」
である。
[特別図柄待機処理]
図30は、特別図柄待機処理(図29:ステップS1302)のフローチャートである
。特別図柄待機処理では、遊技制御用マイコン81は、まず、第2始動口21の保留球数
(特図2保留)が「0」であるか否かの判定をおこなう(ステップS1401)。特図2
保留球数が「0」である場合(ステップS1401:YES)、すなわち、第2特図保留
記憶領域85bに、第2始動口21への入賞に起因して取得した乱数値群の記憶がない場
合には、処理はステップS1407に移行する。特図2保留球数が「1」以上である場合
(ステップS1401:NO)、遊技制御用マイコン81は、大当たり判定処理(ステッ
プS1402)、および、変動パターン選択処理(ステップS1403)を実行する。こ
れらの処理の詳細については後述する。変動パターン選択処理の後、特図2保留球数を1
つディクリメントする(ステップS1404)。次に、遊技制御用マイコン81は、第2
特図保留記憶領域85bの第1~第4記憶領域に格納されている各種乱数値の格納場所を
現在の位置から読み出される側に1つシフトするとともに、第2特図保留記憶領域85b
における保留4個目に対応する場所(第4記憶領域)に格納されている各種乱数値をクリ
アする(ステップS1405)。上記ステップによって、第2特図保留が保留された順に
消化される。この場合、画像表示装置7の表示画面7aでは、第2特図保留記憶領域85
bの第1記憶領域に対応する保留画像群9Bのうち左端の保留画像が保留消化画像表示領
域側にシフトし、保留消化画像9Cとして表示される。また、第2特図保留記憶領域85
bの第2~第4記憶領域に対応する保留画像群9Bの保留画像(左中、右中、右端)がそ
れぞれ左側に1つシフトする(図3参照)。これにより、遊技者は、第2特図保留が1つ
消化されたことを認識することができる。次に、遊技制御用マイコン81は、特図2変動
開始処理をおこなう(ステップS1406)。特図2変動開始処理では、変動開始コマン
ドをセットして第2特別図柄の変動表示を開始させるとともに、特別動作ステータスを「
2」にセットする。なお、特図2変動開始処理でセットされる変動開始コマンド(特図2
変動開始コマンド)には、大当たり判定処理(ステップS1402)でセットされた特図
停止図柄データに関する情報や変動パターン選択処理(ステップS1403)でセットさ
れた変動パターンに関する情報(変動時間に関する情報を含む)が含まれている。
ステップS1401において、特図2保留球数が「0」の場合(ステップS1401:
YES)、遊技制御用マイコン81は、第1始動口20の保留球数(特図1保留)が「0
」であるか否かの判定をおこなう(ステップS1407)。特図1保留球数が「0」であ
る場合(ステップS1407:YES)、すなわち、第1特図保留記憶領域85aに、第
1始動口20への入賞に起因して取得した乱数値群の記憶がない場合には、処理はステッ
プS1413に移行する。特図1保留球数が「1」以上である場合(ステップS1407
:NO)、遊技制御用マイコン81は、大当たり判定処理(ステップS1408)、およ
び、変動パターン選択処理(ステップS1409)を実行する。これらの処理の詳細につ
いては後述する。変動パターン選択処理の後、特図1保留球数を1つディクリメントする
(ステップS1410)。次に、遊技制御用マイコン81は、第1特図保留記憶領域85
aの第1~第4記憶領域に格納されている各種乱数値の格納場所を現在の位置から読み出
される側に1つシフトするとともに、第1特図保留記憶領域85aにおける保留4個目に
対応する場所(第4記憶領域)に格納されている各種乱数値をクリアする(ステップS1
411)。上記ステップによって、第1特図保留が保留された順に消化される。この場合
、画像表示装置7の表示画面7aでは、第1特図保留記憶領域85aの第1記憶領域に対
応する保留画像群9Aのうち右端の保留画像が保留消化画像表示領域側にシフトし、保留
消化画像9Cとして表示される。また、第1特図保留記憶領域85aの第2~第4記憶領
域に対応する保留画像群9Bの保留画像(右中、左中、左端)がそれぞれ右側に1つシフ
トする(図3参照)。これにより、遊技者は、第1特図保留が1つ消化されたことを認識
することができる。次に、遊技制御用マイコン81は、特図1変動開始処理をおこなう(
ステップS1412)。特図1変動開始処理では、変動開始コマンドをセットして第1特
別図柄の変動表示を開始させるとともに、特別動作ステータスを「2」にセットする(ス
テップS1406)。なお、特図1変動開始処理でセットされる変動開始コマンド(特図
1変動開始コマンド)には、大当たり判定処理(ステップS1408)でセットされた特
図停止図柄データに関する情報や変動パターン選択処理(ステップS1409)でセット
された変動パターンに関する情報(変動時間に関する情報を含む)が含まれている。
ステップS1407において、特図1保留球数が「0」の場合(ステップS1407:
YES)、遊技制御用マイコン81は、画像表示装置7の表示画面7aが待機画面か否か
の判定をおこなう(ステップS1413)。待機画面とは、客待ち用のデモ画面のことで
ある。待機画面である場合(ステップS1413:YES)、本処理を終了する。待機画
面でない場合(ステップS1413:NO)、遊技制御用マイコン81は、所定の待機時
間の経過をまって、待機場面を表示させるための客待ち待機コマンドをセットし(ステッ
プS1414)、本処理を終える。上記のように、本実施形態の特別図柄待機処理によれ
ば、第1特図保留に基づく特別図柄の変動表示は、第2特図保留が「0」の場合に限って
実行される。すなわち、第2特図保留の消化は、第1特図保留の消化に優先して実行され
る。また、本実施形態の大当たり種別判定テーブルT5(図16)によれば、第2特図保
留に基づく抽選の方が、第1特図保留に基づく抽選よりも遊技者にとって利益の大きい大
当たり(V通過予定大当たり)に当選しやすくなっている。
[大当たり判定処理]
図31は、大当たり判定処理(図30:ステップS1402、S1408)のフローチ
ャートである。特図2の大当たり判定処理(ステップS1402)と特図1の大当たり判
定処理(ステップS1408)は処理の流れが同様であるため、まとめて説明する。大当
たり判定処理では、まず、遊技制御用マイコン81は、確変フラグがONであるか否かの
判定をおこなう(ステップS1501)。確変フラグがONの場合(ステップS1501
:YES)、大当たり判定テーブルT1(図15(A))のうちの高確率状態用テーブル
を参照して大当たり判定をおこなう(ステップS1502)。具体的には、遊技制御用マ
イコン81は、まず、判定値としての大当たり乱数値の読み出しをおこなう。例えば、特
図2の大当たり判定処理では、第2特図保留記憶領域85bの第1記憶領域(第2特図保
留の1個目に対応)に記憶されている大当たり乱数値を読み出す。特図1の大当たり判定
処理では、第1特図保留記憶領域85aの第1記憶領域(第1特図保留の1個目に対応)
に記憶されている大当たり乱数値を読み出す。次に、遊技制御用マイコン81は、参照す
る大当たり判定テーブルT1と大当たり乱数値とを用いて大当たりか否かを判定する。こ
こでは、高確率状態(確変フラグがON)であるため、大当たり判定テーブルT1のうち
、高確率状態用のテーブル(大当たり判定値が「0」~「649」)に基づいて大当たり
か否かを判定する。
ステップS1501において、確変フラグがOFFの場合(ステップS1501:NO
)、遊技制御用マイコン81は、大当たり判定テーブルT1(図15)のうちの通常確率
状態用のテーブルを参照して大当たり判定をおこなう(ステップS1504)。具体的に
は、遊技制御用マイコン81は、まず、ステップS1502と同様の方法によって大当た
り乱数値の読み出しをおこなう。次に、ここでは、通常確率状態(確変フラグがOFF)
であるため、大当たり判定テーブルT1のうち、通常確率状態用のテーブル(大当たり判
定値が「0」~「164」)に基づいて大当たりか否かを判定する。
大当たり判定の結果が「大当たり」の場合(ステップS1503、S1505:YES
)、遊技制御用マイコン81は、大当たりフラグをONにするとともに(ステップS15
06)、大当たり種別の判定をおこなう(ステップS1507)。具体的には、遊技制御
用マイコン81は、まず、判定値としての大当たり種別乱数値の読み出しをおこなう。例
えば、特図2の大当たり判定処理では、第2特図保留記憶領域85bの第1記憶領域に記
憶されている大当たり種別乱数値を読み出す。特図1の大当たり判定処理では、第1特図
保留記憶領域85aの第1記憶領域に記憶されている大当たり種別乱数値を読み出す。次
に、遊技制御用マイコン81は、読み出した大当たり種別乱数値と大当たり種別判定テー
ブルT5(図16)に基づいて、大当たり種別の判定をおこなう。大当たり種別の判定後
、特定された大当たり種別に応じた特図停止図柄データ(図16)をメインRAM84に
設けた大当たり種別バッファにセットして(ステップS1520)、本処理を終了する。
一方、ステップS1503またはステップS1505において、大当たり判定の結果が「
ハズレ」の場合、ハズレ図柄に応じた特図停止図柄データ(01H)をメインRAM84
に設けた大当たり種別バッファにセットして(ステップS1520)、本処理を終了する
[変動パターン選択処理]
図32および図33は、変動パターン選択処理(図30:ステップS1403、S14
09)のフローチャートである。特図2の変動パターン選択処理(ステップS1403)
と特図1の変動パターン選択処理(ステップS1409)は処理の流れが同様であるため
、まとめて説明する。変動パターン選択処理では、まず、遊技制御用マイコン81は、遊
技状態が時短状態であるか否かの判定をおこなう(ステップS1600)。時短状態であ
るか否かの判定は、時短フラグがONか否かによっておこなわれる。時短状態である場合
(ステップS1600:YES)、処理はステップS1612に移行する。時短状態でな
い場合(ステップS1600:NO)、遊技制御用マイコン81は、大当たりフラグがO
Nか否かの判定をおこなう(ステップS1602)。大当たりフラグがOFFの場合(ス
テップS1602:NO)、処理はステップS1607に移行する。大当たりフラグがO
Nの場合(ステップS1602:YES)、遊技制御用マイコン81は、大当たりが特図
2か否かの判定をおこなう(ステップS1603)。大当たりが特図2の場合(ステップ
S1603:YES)、大当たり種別が必ずV通過予定大当たりとなるため、処理はステ
ップS1605にスキップする。大当たりが特図1の場合(ステップS1603:NO)
、遊技制御用マイコン81は、大当たり種別がV通過予定大当たりか否かの判定をおこな
う(ステップS1604)、大当たり種別の判定は、メインRAM84にセットされてい
る特図停止図柄データに基づいておこなわれる。
大当たり種別がV通過予定大当たりの場合(ステップS1604:YES)、遊技制御
用マイコン81は、変動パターン判定テーブルT6(図17)のうち、非時短状態V通過
予定大当たり用のテーブルを参照して変動パターンの選択をおこなう(ステップS160
5)。具体的には、遊技制御用マイコン81は、まず、判定値としての変動パターン乱数
値の読み出しをおこなう。例えば、特図2の変動パターン選択処理では、第2特図保留記
憶領域85bの第1記憶領域(第2特図保留の1個目に対応)に記憶されている変動パタ
ーン乱数値を読み出す。特図1の変動パターン選択処理では、第1特図保留記憶領域85
aの第1記憶領域(第1特図保留の1個目に対応)に記憶されている変動パターン乱数値
を読み出す。次に、遊技制御用マイコン81は、変動パターン判定テーブルT6と変動パ
ターン乱数値とを用いて変動パターンを選択する。ここでは、非時短状態V通過予定大当
たり用のテーブルとして、図17に示す非時短状態用の変動パターン判定テーブルT6の
うち、V通過予定大当たりに該当する部分(特図1では変動パターンが「P1」~「P3
」の部分、特図2では変動パターンが「P21」~「P23」の部分)が参照される(ア
ドレスがセットされる)。読み出した変動パターン乱数値から、特図1では変動パターン
として「P1」~「P3」のいずれか、特図2では「P21」~「P23」のいずれかが
選択される。
大当たり種別がV非通過予定大当たりの場合(ステップS1604:NO)、遊技制御
用マイコン81は、変動パターン判定テーブルT6(図17)のうち、非時短状態V非通
過予定大当たり用のテーブルを参照して変動パターンの選択をおこなう(ステップS16
06)。ここでは、非時短状態V非通過予定大当たり用のテーブルとして、図17に示す
非時短状態用の変動パターン判定テーブルT6のうち、V非通過予定大当たりに該当する
部分(「P4」~「P6」の部分)が参照される。読み出した変動パターン乱数値から、
変動パターンとして「P4」~「P6」のいずれかが選択される。
ステップS1602において、大当たりフラグがOFFの場合(ステップS1602:
NO)、遊技制御用マイコン81は、リーチ乱数値がリーチ成立乱数値か否かの判定をお
こなう(ステップS1607)。具体的には、遊技制御用マイコン81は、まず、判定値
としてのリーチ乱数値の読み出しをおこなう。特図2の変動パターン選択処理では、第2
特図保留記憶領域85bの第1記憶領域(第2特図保留の1個目に対応)に記憶されてい
るリーチ乱数値を読み出す。特図1の変動パターン選択処理では、第1特図保留記憶領域
85aの第1記憶領域(第1特図保留の1個目に対応)に記憶されているリーチ乱数値を
読み出す。次に、遊技制御用マイコン81は、リーチ判定テーブルT2(図15(B))
と、リーチ乱数値とを用いてリーチの有無を判定する。ここでは、非時短状態であるため
、リーチ判定テーブルT2のうち、非時短状態用のテーブル(リーチ有り判定値(リーチ
成立乱数値)が「0」~「13」の部分)に基づいてリーチの有無を判定する。
リーチ乱数値がリーチ成立乱数値である場合(ステップS1607:YES)、すなわ
ち、リーチ有りハズレの場合には、遊技制御用マイコン81は、変動パターン判定テーブ
ルT6(図17)のうち、非時短状態リーチ有りハズレ用のテーブルを参照して変動パタ
ーンの選択をおこなう(ステップS1608)。ここでは、非時短状態リーチ有りハズレ
用のテーブルとして、図17に示す非時短状態用の変動パターン判定テーブルT6のうち
、リーチ有りハズレに該当する部分(特図1では変動パターンが「P7」~「P14」の
部分、特図2では変動パターンが「P24」~「P31」の部分)が参照される。特図1
では、読み出した変動パターン乱数値と、現在の特図1保留球数(1~4)から、変動パ
ターンとして「P7」~「P14」のいずれかが選択される。特図2では、読み出した変
動パターン乱数値と、現在の特図2保留球数(1~4)から、変動パターンとして「P2
4」~「P31」のいずれかが選択される。保留球数によって選択される変動パターンが
変わるため、保留球数に応じた短縮変動の機能が働くようになっている。すなわち、特図
1および特図2のいずれにおいても、保留球数が「3」~「4」であるときは、保留球数
が「1」~「2」であるときに比べて変動時間の短い変動パターンがより多く選択される
ようになっている。これにより、保留球数が多いときに特図保留の消化スピードを速める
ことができる。
リーチ乱数値がリーチ成立乱数値ではない場合(ステップS1607:NO)、すなわ
ち、リーチ無しハズレの場合には、遊技制御用マイコン81は、変動パターン判定テーブ
ルT6(図17)のうち、非時短状態リーチ無しハズレ用のテーブルを参照して変動パタ
ーンの選択をおこなう(ステップS1609)。ここでは、非時短状態リーチ無しハズレ
用のテーブルとして、図17に示す非時短状態用の変動パターン判定テーブルT6のうち
、リーチ無しハズレに該当する部分(特図1では変動パターンが「P15」~「P16」
の部分、特図2では変動パターンが「P32」~「P33」の部分)が参照される。特図
1では、読み出した変動パターン乱数値と、現在の特図1保留球数(1~4)から、変動
パターンとして「P15」、「P16」のいずれかが選択される。特図2では、読み出し
た変動パターン乱数値と、現在の特図2保留球数(1~4)から、変動パターンとして「
P32」、「P33」のいずれかが選択される。ここでも、保留球数によって選択される
変動パターンが変わるため、保留球数に応じた短縮変動の機能が働くようになっている。
ステップS1600において、遊技状態が時短状態であると判定した場合には、遊技制
御用マイコン81は、大当たりフラグがONか否かの判定をおこなう(図33:ステップ
S1612)。以後、ステップS1613~S1619の処理は、以下の点を除いては上
述のステップS1603~S1609の処理と同様であるため説明を省略する。ステップ
S1613~S1619の処理とステップS1603~S1609の処理との違いは、ス
テップS1615、S1616、S1618、S1619において、参照される変動パタ
ーン判定テーブルT6の部分が既述のステップS1605、S1606、S1608、S
1609と異なる。具体的には、S1605、S1606、S1608、S1609では
、非時短状態用の変動パターン判定テーブルT6(図17)が参照されるのに対して、ス
テップS1615、S1616、S1618、S1619では、時短状態用の変動パター
ン判定テーブルT6(図18)が参照される。例えば、ステップS1615の場合、すな
わち、大当たり種別がV通過予定大当たりの場合、図18に示す時短状態用の変動パター
ン判定テーブルT6のうち、V通過予定大当たりに該当する部分(特図1では変動パター
ンが「P41」~「P43」の部分、特図2では変動パターンが「P61」~「P63」
の部分)が参照される。読み出した変動パターン乱数値から、特図1では変動パターンと
して「P41」~「P43」のいずれか、特図2では「P61」~「P63」のいずれか
が選択される。また、例えば、ステップS1616の場合、すなわち、大当たり種別がV
非通過予定大当たりの場合、図18に示す時短状態用の変動パターン判定テーブルT6の
うち、V非通過予定大当たりに該当する部分(「P44」~「P46」の部分)が参照さ
れる。読み出した変動パターン乱数値から、変動パターンとして「P44」~「P46」
のいずれかが選択される。
上記のように変動パターンの選択をおこなった後、遊技制御用マイコン81は、選択し
た変動パターンをセットして(ステップS1630)本処理を終える。セットされた変動
パターンの情報は変動開始コマンドに含められて、出力処理(図24:ステップS109
)においてサブ制御基板90に送信される。これにより特別図柄の変動表示が開始される
[特別図柄変動中処理]
図34は、特別図柄変動中処理(図29:ステップS1304)のフローチャートであ
る。遊技制御用マイコン81は、まず、特別図柄の変動時間が経過して終了したか否かの
判定をおこなう(ステップS1701)。特別図柄の変動時間とは、上述の変動パターン
選択処理(図32、図33)で選択された変動パターンに応じて決定される変動時間であ
る(図17、図18参照)。変動時間が終了していない場合(ステップS1701:NO
)、本処理を終える。すなわち、特別図柄待機処理(図30)のステップS1406また
はS1412において開始された特別図柄の変動表示が継続される。一方、変動時間が終
了している場合(ステップS1701:YES)、変動停止コマンドをセットし(ステッ
プS1702)、特別動作ステータスを「3」にセットする(ステップS1703)。ま
た、遊技制御用マイコン81は、変動停止にともなうその他の処理をおこなう(ステップ
S1704)。例えば、遊技制御用マイコン81は、特別図柄の変動表示を、セットされ
ている特図停止図柄データに応じた図柄で停止させる処理等をおこなう。その後、遊技制
御用マイコン81は、本処理を終える。
[特別図柄確定処理]
図35は、特別図柄確定処理(図29:ステップS1306)のフローチャートである
。遊技制御用マイコン81は、まず、遊技状態管理処理をおこなう(ステップS1801
)。遊技状態管理処理とは、ST回数や時短回数を管理するための処理であり内容につい
て後述する。遊技状態管理処理の後、大当たりフラグがONであるか否かの判定をおこな
う(ステップS1802)。大当たりフラグがOFFである場合(ステップS1802:
NO)、遊技制御用マイコン81は、特別動作ステータスを「1」にセットして(ステッ
プS1808)、本処理を終了する。これにより、大当たり遊技は開始されず、再度、特
別図柄待機処理(図30)に移行し、次の保留に対する大当たり判定等が実行される。
大当たりフラグがONの場合(ステップS1802:YES)、遊技制御用マイコン8
1は、当選した大当たりの種別に応じた大入賞口およびV開閉部材の開放パターンのセッ
トをおこなう(ステップS1803)。具体的には、遊技制御用マイコン81は、大入賞
口開放パターン判定テーブルT8(図20)を参照して、特図停止図柄データから大入賞
口の開放パターンを決定し、決定した開放パターンをセットする。例えば、特図停止図柄
データが「11H」の場合には、大入賞口の開放パターンとして「開放パターン21」が
セットされる。また、遊技制御用マイコン81は、V開閉部材開放パターン判定テーブル
T9(図21)を参照して、特図停止図柄データからV開閉部材71の開放パターンを決
定し、決定した開放パターンをセットする。例えば、特図停止図柄データが「11H」の
場合には、V開閉部材71の開放パターンとして「開放パターン31」がセットされる。
大入賞口およびV開閉部材の開放パターンのセットとあわせてラウンドカウンタの値を、
当選した大当たりの種類に応じたラウンド数にセットする。ラウンドカウンタとは、大当
たり遊技中に実行した単位開放遊技(ラウンド遊技)の回数をカウントするものである。
ここでは、ラウンドカウンタには「16」がセットされる(図20(B))。
開放パターンのセット後、遊技制御用マイコン81は、遊技状態リセット処理をおこな
う(ステップS1804)。遊技状態リセット処理とは、確変フラグや時短フラグをリセ
ットする(OFFに戻す)ための処理であり内容について後述する。遊技状態リセット処
理の後、大当たり遊技を開始するために、大当たりのオープニングコマンドをセットし(
ステップS1805)、オープニングを開始する(ステップS1806)。その後、特別
動作ステータスを「4」にセットして(ステップS1807)、本処理を終える。
[遊技状態管理処理]
図36は、遊技状態管理処理(図35:ステップS1801)のフローチャートである
。遊技制御用マイコン81は、まず、確変フラグがONか否かの判定をおこなう(ステッ
プS2001)。確変フラグがOFFの場合(ステップS2001:NO)、処理はステ
ップS2005にスキップする。確変フラグがONの場合(ステップS2001:YES
)、確変カウンタの値を1ディクリメントする(ステップS2002)。確変カウンタと
は、高確率状態中に実行した特別図柄の変動回数をカウントするものである。ここでは、
高確率状態への移行時に確変カウンタに「160」がセットされる。遊技制御用マイコン
81は、確変カウンタを1ディクリメントした結果、カウンタの値が「0」になったか否
かの判定をおこなう(ステップS2003)。確変カウンタの値が「0」ではない場合(
ステップS2003:NO)、処理はステップS2005にスキップする。確変カウンタ
の値が「0」の場合(ステップS2003:YES)、確変フラグをOFFに切り替える
(ステップS2004)。
ステップS2005では、遊技制御用マイコン81は、時短フラグがONか否かの判定
をおこなう。時短フラグがOFFの場合(ステップS2005:NO)、処理はステップ
S2009にスキップする。時短フラグがONの場合(ステップS2005:YES)、
時短カウンタの値を1ディクリメントする(ステップS2006)。時短カウンタとは、
時短状態中に実行した特別図柄の変動回数をカウントするものである。ここでは、時短状
態への移行時に、低確高ベース状態であれば時短カウンタに「100」がセットされ、高
確高ベース状態であれば時短カウンタに「160」がセットされる。遊技制御用マイコン
81は、時短カウンタを1ディクリメントした結果、カウンタの値が「0」になったか否
かの判定をおこなう(ステップS2007)。時短カウンタの値が「0」ではない場合(
ステップS2007:NO)、処理はステップS2009にスキップする。時短カウンタ
の値が「0」の場合(ステップS2007:YES)、時短フラグをOFFに切り替える
(ステップS2008)。
ステップS2009では、遊技制御用マイコン81は、遊技状態指定コマンドをメイン
RAM84のコマンドセット領域(出力バッファ)84aにセットして、本処理を終える
。遊技状態指定コマンドには、今設定した現在の遊技状態に関する情報(確変状態か否か
、確変カウンタ値、時短状態か否か、時短カウンタ値など)が含まれている。
[遊技状態リセット処理]
図37は、遊技状態リセット処理(図35:ステップS1804)のフローチャートで
ある。遊技制御用マイコン81は、まず、確変フラグがONか否かの判定をおこなう(ス
テップS2101)。確変フラグがOFFの場合(ステップS2101:NO)、処理は
ステップS2103にスキップする。確変フラグがONの場合(ステップS2101:Y
ES)、確変フラグをOFFに切り替える(ステップS2102)。ステップS2103
において、遊技制御用マイコン81は、時短フラグがONか否かの判定をおこなう。時短
フラグがOFFの場合(ステップS2103:NO)、本処理を終える。時短フラグがO
Nの場合(ステップS2103:YES)、時短フラグをOFFに切り替える(ステップ
S2104)。つまり、大当たり遊技の実行中は、非高確率状態かつ非時短状態となる。
遊技機1では、非時短状態時は常に低ベース状態となるため、大当たり遊技の実行中は低
ベース状態となる。
[特別電動役物処理]
図38は、特別電動役物処理(図29:ステップS1308)のフローチャートである
。遊技制御用マイコン81は、まず、大当たり終了フラグがONか否かの判定をおこなう
(ステップS2200)。「大当たり終了フラグ」とは、実行中の大当たり遊技において
、開放パターンに基づく大入賞装置(第1大入賞装置31および第2大入賞装置36)の
開放がすべて終了したことを示すフラグである。大当たり終了フラグがONの場合(ステ
ップS2200:YES)、処理はステップS2230に移行する。大当たり終了フラグ
がOFFの場合(ステップS2200:NO)、V開閉部材71を作動させるためのV開
閉部材動作処理をおこなう(ステップS2201)。本実施形態のV開閉部材71は、第
1大入賞口30に所定個数の遊技球が入賞した時に作動するように構成されており、V開
閉部材動作処理では、V開閉部材開放パターンT9に応じて所定番目の遊技球の入賞時に
V開閉部材71を所定期間開放させる。V開閉部材動作処理の詳細については後述する。
V開閉部材動作処理の後、遊技制御用マイコン81は、大入賞口(第1大入賞口30およ
び第2大入賞口35)が開放中か否かの判定をおこなう(ステップS2202)。開放中
の場合(ステップS2202:YES)、処理はステップS2210に移行する。
大入賞口が開放中ではない場合(ステップS2202:NO)、遊技制御用マイコン8
1は、大入賞口を開放する時間(タイミング)か否かの判定をおこなう(ステップS22
03)。大入賞口を開放する時間には、例えば、大当たりのオープニングの時間が経過し
て初回のラウンド遊技における開放開始の時期に至ったときや、開放後に一時的に閉鎖し
た大入賞口を再び開放させるまでのインターバル時間(閉鎖時間)が経過して、再度の開
放開始の時期に至ったときが含まれる。大入賞口を開放する時間ではない場合(ステップ
S2203:NO)、処理はステップS2220に移行する。
大入賞口を開放する時間(タイミング)である場合(ステップS2203:YES)、
遊技制御用マイコン81は、大入賞口開放処理をおこなう(ステップS2207)。具体
的には、遊技制御用マイコン81は、大当たりの種類に応じた開放パターン(図20)に
従って大入賞口(第1大入賞口30または第2大入賞口35)を開放させる。大入賞口開
放処理の後、遊技制御用マイコン81は、ラウンド指定コマンドのセットをおこなう(ス
テップS2208)。ラウンド指定コマンドには、実行中の大当たり遊技のラウンド数に
関する情報が含まれており、遊技制御用マイコン81は、ラウンド指定コマンドをメイン
RAM84の出力バッファにセットする。なお、本実施形態では、1回のラウンド遊技中
に複数回の大入賞口の開放がなされることがない。しかし、他の実施形態として、1回の
ラウンド遊技中に複数回の大入賞口の開放がなされる場合には、遊技制御用マイコン81
は、大入賞口の開放が1回のラウンド中での初めての開放か否かを判定し、初めての開放
の場合のみ、ラウンド指定コマンドをセットするようにしてもよい。ラウンド指定コマン
ドをセットした後、本処理を終える。
上述のステップS2202において、大入賞口の開放中の場合(ステップS2202:
YES)、遊技制御用マイコン81は、大入賞口の閉鎖条件が成立しているか否かの判定
をおこなう(ステップS2210)。ここでの閉鎖条件は、そのラウンド遊技における大
入賞口への入賞個数が規定の最大入賞個数(例えば、1ラウンドあたり9個)に達したこ
と、または、大入賞口を閉鎖させる時間に至ったこと(すなわち、大入賞口を開放してか
ら所定の開放時間(図20)が経過したこと)のいずれかが満たされていることである。
そして、大入賞口の閉鎖条件が成立していなければ(ステップS2210:NO)、遊技
制御用マイコン81は、本処理を終える。一方、大入賞口の閉鎖条件が成立している場合
には(ステップS2210:YES)、遊技制御用マイコン81は、大入賞口を閉鎖(閉
塞)する(ステップS2211)。
上述のステップS2203において、大入賞口を開放する時間(タイミング)ではない
場合、遊技制御用マイコン81は、当該ラウンド遊技が終了しているか否かの判定をおこ
なう(ステップS2220)。ここでは1回のラウンドは、大入賞口が閉鎖してから所定
の時間(ここでは2秒)経過後に終了する。上述のように、ラウンド遊技間の大入賞口の
閉鎖の時間(インターバル時間)は、その閉鎖前の開放ラウンド遊技に含まれるためであ
る。遊技制御用マイコン81は、大入賞口を閉鎖してから所定のインターバル時間が経過
したか否かによって、当該ラウンド遊技が終了しているか否かの判定をおこなう。当該ラ
ウンド遊技が終了していない場合(ステップS2220:NO)、遊技制御用マイコン8
1は本処理を終了する。
当該ラウンド遊技が終了している場合(ステップS2220:YES)、遊技制御用マ
イコン81は、ラウンドカウンタの値を1ディクリメンとし(ステップS2221)、不
一致判定処理をおこなう(ステップS2222)。「不一致判定処理」とは、ラウンド遊
技中に大入賞口に入賞した遊技球数と入賞後に大入賞装置から排出される遊技球数とが一
致するか否かを判定する処理である。大入賞口に入賞した遊技球が大入賞装置の内部でス
タックした場合等に不一致が発生する。第1大入賞口30に入賞した遊技球数は、第1大
入賞口センサ30aによって計数される。第1大入賞装置31から排出される遊技球数は
、図示しない第1大入賞装置排出センサによって算出される。第1大入賞装置排出センサ
は、V領域39と非V領域70が下流で合流した地点に設けられており、V領域センサ3
9aまたは非V領域センサ70aを通過した遊技球が計数される。第2大入賞口35に入
賞した遊技球数は、第2大入賞口センサ35aによって計数される。第2大入賞装置36
から排出される遊技球数は、図示しない第2大入賞装置排出センサによって算出される。
第2大入賞装置排出センサは、第2大入賞口センサ35aの下流に設けられており、第2
大入賞口センサ35aを通過した遊技球が計数される。
不一致判定処理によって不一致が検出された場合(ステップS2223:YES)、遊
技制御用マイコン81は、特別動作ステータスを「5」にセットし(ステップS2225
)、本処理を終える。これにより、次回の特別動作処理において、後述する不一致報知処
理が実行される。「不一致報知処理」は、不一致を解消するためのV開閉部材71のリト
ライ動作やホールに不一致を伝えるための不一致報知をおこなう処理である。不一致報知
処理の詳細については後述する。このように、ラウンド遊技終了後に不一致が検出された
場合には、次ラウンド遊技に移行する前に、不一致報知処理が実行される。
不一致判定処理によって不一致が検出されなかった場合(ステップS2223:NO)
、遊技制御用マイコン81は、ラウンドカウンタの値が「0」であるか否かの判定をおこ
なう(ステップS2226)。ラウンドカウンタの値が「0」でなはい場合(ステップS
2226:NO)、すなわち、規定のラウンド遊技回数をまだ消化していない場合、次の
ラウンド遊技を開始するために本処理を終える。一方、ラウンドカウンタの値が「0」の
場合、大当たり遊技を終了させる大当たり終了処理として、大当たりのエンディングコマ
ンドをセットするとともに(ステップS2227)、大当たりのエンディングを開始する
(ステップS2228)。本実施形態では、「16R(実質13R)V通過予定大当たり
」でV領域39への遊技球の通過があった場合のエンディング時間(例えば18秒)は、
「16R(実質13R)V非通過予定大当たり」でV領域39への遊技球の通過が無かっ
た場合のエンディング時間と同じ長さになっている。これにより、遊技者に対して、「1
6R(実質13R)V通過予定大当たり」でV領域39への遊技球の通過があった場合で
あっても、「16R(実質13R)V非通過予定大当たり」でV領域39への遊技球の通
過が無かったと認識させることができる。なお、「16R(実質13R)V通過予定大当
たり」でV領域39への遊技球の通過が無かった場合のエンディング時間もこれらと同じ
長さになっている。大当たりのエンディングの開始後、大当たり終了フラグをONにセッ
トして(ステップS2229)、本処理を終える。
上述のステップS2200において、大当たり終了フラグがONの場合(ステップS2
200:YES)、最終ラウンドが終了しているので、遊技制御用マイコン81は、大当
たりのエンディングの時間が経過したか否かを判定する(ステップS2230)。エンデ
ィング時間が経過していない場合(ステップS2230:NO)、遊技制御用マイコン8
1は、本処理を終える。一方、エンディング時間が経過している場合(ステップS223
0:YES)、遊技制御用マイコン81は、大当たり終了フラグをOFFにするとともに
(ステップS2231)、大当たりフラグをOFFにし(ステップS2232)、特別動
作ステータスを「1」にセットする(ステップS2233)。これにより、次回の特別動
作処理において、再び特別図柄待機処理(ステップS1302)が実行される。その後、
後述の遊技状態設定処理(ステップS2234)を実行し本処理を終える。
[V開閉部材動作処理]
図39は、V開閉部材動作処理(図38:ステップS2201)のフローチャートであ
る。遊技制御用マイコン81は、まず、現在のラウンド遊技(当該ラウンド)がV開閉部
材71の開放ラウンドであるか否かの判定をおこなう(ステップS2501)。ここでは
、第2ラウンド,第4ラウンド,第6ラウンド,第8ラウンド,第10ラウンド,第12
ラウンドがV開閉部材71の開放ラウンドに該当する。遊技制御用マイコン81は、ラウ
ンドカウンタの値が「15」,「13」,「11」,「9」,「7」,「5」のとき、開
放ラウンドであると判定することができる。V開閉部材71の開放ラウンドではない場合
(ステップS2501:NO)、本処理を終える。当該ラウンドにおいてV開閉部材71
を作動させる必要がないためである。
V開閉部材71の開放ラウンドである場合(ステップS2501:YES)、遊技制御
用マイコン81は、第1入賞フラグがONか否かの判定をおこなう(ステップS2502
)。「第1入賞フラグ」とは、当該ラウンドにおいて、第1大入賞口30に1球目の入賞
があったことを示すフラグである。第1入賞フラグがONの場合(ステップS2502:
YES)、処理はステップS2520に移行する。第1入賞フラグがOFFの場合(ステ
ップS2502:NO)、1球目の入賞を検出したか否かの判定をおこなう(ステップS
2503)。1球目の入賞を検出していない場合(ステップS2503:NO)、本処理
を終える。当該ラウンドにおいて第1大入賞口30への入賞がまだなく、V開閉部材71
を作動させる必要がないためである。
1球目の入賞を検出した場合(ステップS2503:YES)、遊技制御用マイコン8
1は、V開閉部材71をショート開放させるとともに、V有効期間設定処理をおこなう(
ステップS2504)。V開閉部材71をショート開放させるのは、V開閉部材71の開
放パターン(図21(B))では、「ショート開放」、「ロング開放A」、「ロング開放
B」のいずれの場合であっても、1球目の入賞時にショート開放(ここでは0.1秒)を
実行させるためである。なお、V開閉部材71のショート開放では、V開閉部材71の開
放時間が非常に短いため、第1大入賞口30に入賞した1球目の遊技球は、V領域39を
通過せずに非V領域70を通過するように構成されている。V有効期間設定処理では、V
開閉部材71の開放中、および、V開閉部材71の閉鎖後の数秒間を、V領域センサ39
aによる遊技球の検知を有効とするV有効期間に設定する。ここでは、遊技制御用マイコ
ン81は、V開閉部材71の開放パターン(図21(B))に従って、V開閉部材71を
ショート開放(ここでは0.1秒)させ、V開閉部材71の開放中および閉鎖後1秒間を
V有効期間に設定する。遊技制御用マイコン81は、V有効期間以外の期間(大当たり遊
技を実行していないときも含む)を、V領域センサ39aによる遊技球の検知を無効と判
定するV無効期間に設定している。ここで「V領域センサ39aによる遊技球の検知を有
効と判定する」とは、V領域センサ39aによる遊技球の検知に基づいてVフラグをON
にすることを意味する(後述のV領域センサ検出処理(図42)参照)。また、「V領域
センサ39aによる遊技球の検知を無効と判定する」とは、V領域センサ39aによる遊
技球の検知があってもVフラグをONにしないことを意味する。なお、V有効期間にV開
閉部材71の閉鎖後の数秒間(球ハケ期間)を含めているのは、V開閉部材71とV領域
センサ39aとの間には物理的な距離があるため、V開閉部材71の閉鎖直前にV領域3
9側に入球した遊技球がV領域センサ39aによって検知されるまでの期間を考慮したも
のである。すなわち、ここでは、V有効期間中のV通過(V領域39への遊技球の通過)
の検知時のみVフラグをONし、V有効期間外(V無効期間)のV通過検知時にはVフラ
グをONしないこととしている。なお、VフラグがONである場合には、確変フラグがO
Nされる、すなわち、大当たり遊技後の遊技状態が高確率状態に設定される(後述の遊技
状態設定処理(図40)参照)。このようにすることで、不正行為によるV通過に基づい
てVフラグがONされ、高確率状態に設定されることのないようにしている。V開閉部材
71のショート開放およびV有効期間設定処理の後、遊技制御用マイコン81は、第1入
賞フラグをONに切り替え(ステップS2505)、ステップS2540に移行する。
ステップS2502において、第1入賞フラグがONの場合、すなわち、既に1球目の
入賞があった場合(ステップS2502:YES)、遊技制御用マイコン81は、第2入
賞フラグがONか否かの判定をおこなう(ステップS2520)。「第2入賞フラグ」と
は、当該ラウンドのV開閉部材71の開放パターンがロング開放Aの場合には、第1大入
賞口30に2球目の入賞があったことを示すフラグであり、当該ラウンドのV開閉部材7
1の開放パターンがロング開放Bの場合には、第1大入賞口30に6球目の入賞があった
ことを示すフラグである。第2入賞フラグがONの場合(ステップS2520:YES)
、処理はステップS2540に移行する。第2入賞フラグがOFFの場合(ステップS2
520:NO)、遊技制御用マイコン81は、当該ラウンドにおけるV開閉部材71の開
放パターンがロング開放Aか否かの判定をおこなう(ステップS2521)。ロング開放
Aではない場合(ステップS2521:NO)、すなわち、ロング開放Bまたはショート
開放である場合、処理はステップS2530に移行する。一方、ロング開放Aである場合
(ステップS2521:YES)、遊技制御用マイコン81は、2球目の入賞を検出した
か否かの判定をおこなう(ステップS2522)。2球目の入賞を検出していない場合(
ステップS2522:NO)、処理はステップS2540に移行する。
2球目の入賞を検出した場合(ステップS2522:YES)、遊技制御用マイコン8
1は、V開閉部材71をロング開放させるとともに、V有効期間設定処理をおこなう(ス
テップS2523)。V開閉部材71をロング開放させるのは、V開閉部材71の開放パ
ターン(図21(B))では、「ロング開放A」の場合、2球目の入賞時にロング開放(
ここでは最大31.5秒)を実行させるためである。なお、ここでは、1回のラウンド遊
技時間は最長で31.5秒(大入賞口最大開放時間29.5秒+インターバル閉鎖時間2
秒)となるため、一般的には、2球目の入賞時からラウンドの終了時までの時間は31.
5秒よりも短くなる。後述のように、V開閉部材71は、当該ラウンドの終了時に強制的
に閉鎖されるため、V開閉部材71のロング開放の開放時間は、31.5秒よりも短くな
る。しかし、V開閉部材71のロング開放は、V開閉部材71の開放時間が比較的長いた
め、第1大入賞口30に入賞した2球目以降の遊技球の少なくとも一部は、V領域39を
通過するように構成されている。V有効期間設定処理では、遊技制御用マイコン81は、
V開閉部材71の開放中をV有効期間に設定し、当該ラウンドの終了時にV開閉部材71
の閉鎖とともにV無効期間を設定する。ただし、後述する不一致判定処理において、入出
球数の不一致が発生した場合には、当該ラウンドの終了後の数秒間(ここでは1秒間)を
球ハケ期間としてV有効期間に設定する。すなわち、遊技制御用マイコン81は、当該ラ
ウンドの終了後、不一致判定処理において、入出球数の不一致が発生した場合には、当該
ラウンドと次ラウンドとの間に設けられる不一致報知処理期間(リトライ動作期間)にお
いて、所定の期間をV有効期間に設定する。V開閉部材71のロング開放およびV有効期
間設定処理の後、遊技制御用マイコン81は、第2入賞フラグをONに切り替え(ステッ
プS2524)、ステップS2540に移行する。
ステップS2521において、当該ラウンドにおけるV開閉部材71の開放パターンが
ロング開放Aではない場合(ステップS2521:NO)、すなわち、ロング開放Bまた
はショート開放である場合、遊技制御用マイコン81は、当該ラウンドにおけるV開閉部
材71の開放パターンがロング開放Bであるか否かの判定をおこなう(ステップS253
0)。ロング開放Bではない場合(ステップS2530:NO)、すなわち、ショート開
放である場合、処理はステップS2540に移行する。一方、ロング開放Bである場合(
ステップS2530:YES)、遊技制御用マイコン81は、6球目の入賞を検出したか
否かの判定をおこなう(ステップS2531)。6球目の入賞を検出していない場合(ス
テップS2531:NO)、処理はステップS2540に移行する。一方、6球目の入賞
を検出した場合(ステップS2531:YES)、遊技制御用マイコン81は、V開閉部
材71をロング開放させるとともに、V有効期間設定処理をおこなう(ステップS253
2)。V開閉部材71をロング開放させるのは、V開閉部材71の開放パターン(図21
(B))では、「ロング開放B」の場合、6球目の入賞時にロング開放(ここでは最大3
1.5秒)を実行させるためである。なお、ロング開放Aと同様の理由により、V開閉部
材71のロング開放の開放時間は、一般的には、31.5秒よりも短くなる。また、ロン
グ開放Aと同様に、V開閉部材71の開放時間が比較的長いため、第1大入賞口30に入
賞した6球目以降の遊技球の少なくとも一部は、V領域39を通過するように構成されて
いる。V有効期間設定処理では、ステップS2504と同様に、V開閉部材71の開放中
、および、V開閉部材71の閉鎖後の数秒間(ここでは1秒間)を、V有効期間に設定す
る。V開閉部材71のロング開放およびV有効期間設定処理の後、遊技制御用マイコン8
1は、第2入賞フラグをONに切り替え(ステップS2533)、ステップS2540に
移行する。
ステップS2540では、遊技制御用マイコン81は、V開閉部材71が開放中か否か
の判定をおこなう。V開閉部材71が開放中の場合(ステップS2540:YES)、遊
技制御用マイコン81は、当該ラウンド遊技が終了しているか否かの判定をおこなう(ス
テップS2550)。既述のように、遊技制御用マイコン81は、大入賞口を閉鎖してか
ら所定のインターバル時間(ここでは2秒)が経過したか否かによって、当該ラウンド遊
技が終了しているか否かの判定をおこなう。
当該ラウンド遊技が終了している場合(ステップS2550:YES)、遊技制御用マ
イコン81は、第1入賞フラグおよび第2入賞フラグをOFFに切り替え(ステップS2
551)、V開閉部材閉鎖処理およびV無効期間設定処理をおこなう(ステップS255
2)。ここでは、当該ラウンド遊技の終了時に遊技制御用マイコン81は、V開閉部材7
1を強制的に閉鎖させ、V開閉部材71の閉鎖後数秒間(ここでは1秒間)経過後から、
V無効期間に設定し、本処理を終える。
当該ラウンド遊技が終了していない場合(ステップS2550:NO)、遊技制御用マ
イコン81は、V開閉部材71の閉鎖条件が成立しているか否かの判定をおこなう(ステ
ップS2560)。V開閉部材71の閉鎖条件とは、例えば、ショート開放であれば、V
開閉部材71の開放後に所定期間(例えば0.1秒)が経過していること等が例示できる
。閉鎖条件が成立している場合(ステップS2560:YES)、V開閉部材閉鎖処理お
よびV無効期間設定処理をおこない(ステップS2552)、本処理を終える。閉鎖条件
が成立していない場合(ステップS2560:NO)、V開閉部材71を開放状態、V有
効期間を継続したまま本処理を終える。
ステップS2540において、遊技制御用マイコン81は、V開閉部材71が閉鎖中と
判定した場合(ステップS2540:NO)、当該ラウンド遊技が終了しているか否かの
判定をおこなう(ステップS2571)。当該ラウンドが終了している場合(ステップS
2571:YES)、遊技制御用マイコン81は、第1入賞フラグおよび第2入賞フラグ
をOFFに切り替えて(ステップS2572)、本処理を終える。ラウンドが終了してい
ない場合には(ステップS2571:NO)、そのまま本処理を終える。
[遊技状態設定処理]
図40は、遊技状態設定処理(図38:ステップS2234)のフローチャートである
。遊技制御用マイコン81は、まず、VフラグがONか否かの判定をおこなう(ステップ
S2301)。VフラグがOFFの場合(ステップS2301:NO)、時短フラグをO
Nにし(ステップS2302)、時短カウンタに「100」をセットする(ステップS2
303)。これにより、今回の大当たり遊技後の遊技状態が「非高確率状態」かつ「時短
状態」かつ「高ベース状態」(すなわち、低確高ベース)になる。この低確高ベース状態
は、特別図柄の可変表示が100回おこなわれること、または、次の大当たりに当選する
こと、のいずれかの条件の成立によって終了する。
一方、ステップS2301において、VフラグがONの場合(ステップS2301:Y
ES)、遊技制御用マイコン81は、確変フラグをONにし(ステップS2304)、確
変カウンタに「160」をセットし(ステップS2305)、VフラグをOFFにする(
ステップS2306)。また、遊技制御用マイコン81は、時短フラグをONにし(ステ
ップS2307)、時短カウンタに「160」をセットする(ステップS2308)。こ
れにより、今回の大当たり遊技後の遊技状態が「高確率状態」かつ「時短状態」かつ「高
ベース状態」(すなわち、高確高ベース)になる。この高確高ベース状態は、特別図柄の
可変表示が160回おこなわれること、または、次の大当たりに当選すること、のいずれ
かの条件の成立によって終了する。
ステップS2309では、遊技制御用マイコン81は、遊技状態指定コマンドをメイン
RAM84のコマンドセット領域(出力バッファ)84aにセットして、本処理を終える
。遊技状態指定コマンドには、今設定した遊技状態に関する情報が含まれている。
[不一致報知処理]
図41は、不一致報知処理(図29:ステップS1309)のフローチャートである。
遊技制御用マイコン81は、まず、リトライ終了フラグがONか否かの判定をおこなう(
ステップS2401)。「リトライ終了フラグ」とは、不一致判定処理(図38:ステッ
プS2222)によって入出球数の不一致が発生していると判定された後、リトライ動作
が実行されたこと、または、リトライ動作が不要であることを示すフラグである。リトラ
イ終了フラグがONの場合(ステップS2401:YES)、処理はステップS2420
に移行する。一方、リトライ終了フラグがOFFの場合(ステップS2401:NO)、
入出球数の不一致が発生した当該ラウンド中にV開閉部材71が作動したか否かの判定を
おこなう(ステップS2402)。遊技制御用マイコン81は、当該ラウンドがV開閉部
材71の開放ラウンドではない場合、すなわち、当該ラウンドが第1ラウンド,第3ラウ
ンド,第5ラウンド,第7ラウンド,第9ラウンド,第11ラウンド、第13ラウンド、
第15ラウンドの場合、当該ラウンド中にV開閉部材71が作動していないと判定する。
上記以外のラウンド(V開閉部材71の開放ラウンド)の場合、V開閉部材71が作動し
たか否かの判定は、例えば、当該ラウンド中に第1大入賞口30に入賞があったか否か、
V開閉部材ソレノイド73を駆動させたか否か、V有効期間を設定したか否か、等によっ
ておこなってもよい。
V開閉部材71が作動していない場合(ステップS2402:NO)、リトライ終了フ
ラグをONに切り替えて(ステップS2412)、本処理を終了する。すなわち、当該ラ
ウンドにおいてV開閉部材71が作動していない場合には、V開閉部材71のリトライ動
作はおこなわれない。これは、当該ラウンド中にV開閉部材71が作動していないにもか
かわらず入出球数の不一致が発生した場合には、その原因がV開閉部材71の球詰まり(
球噛み)である可能性は低く、V開閉部材71のリトライ動作をおこなっても不一致が解
消しないと考えられるためである。
V開閉部材71が作動していた場合(ステップS2402:YES)、遊技制御用マイ
コン81は、V開閉部材71が開放中か否かの判定をおこなう(ステップS2403)。
V開閉部材71が閉鎖中の場合(ステップS2403:NO)、遊技制御用マイコン81
は、V開閉部材71の開放時間(タイミング)か否かの判定をおこなう(ステップS24
04)。V開閉部材71の開放時間か否かの判定は、V開閉部材71のリトライ動作用の
開放パターンテーブルに基づいておこなわれる。ここでは、例えば、V開閉部材71のリ
トライ動作として、ラウンド終了後1.4秒間閉鎖し、その後0.8秒間開放し、その後
1秒間閉鎖するように設定された開放パターンテーブルがメインROM83に格納されて
いる。V開閉部材71の開放時間(タイミング)である場合(ステップS2404:YE
S)、遊技制御用マイコン81は、V開閉部材71の開放処理をおこなった後(ステップ
S2405)、本処理を終える。一方、V開閉部材71の開放時間(タイミング)ではな
い場合(ステップS2404:NO)、そのまま本処理を終える。
ステップS2403において、V開閉部材71が開放中の場合(ステップS2403:
YES)、遊技制御用マイコン81は、V開閉部材71の閉鎖時間(タイミング)か否か
の判定をおこなう(ステップS2410)。V開閉部材71の閉鎖時間か否かの判定は、
上述の開放パターンテーブルに基づいておこなわれる。V開閉部材71の閉鎖時間(タイ
ミング)である場合(ステップS2410:YES)、遊技制御用マイコン81は、V開
閉部材71の閉鎖処理をおこなった後(ステップS2411)、リトライ終了フラグをO
Nに切り替えて(ステップS2412)、本処理を終える。一方、V開閉部材71の閉鎖
時間(タイミング)ではない場合(ステップS2410:NO)、そのまま本処理を終え
る。ステップS2403~S2405,S2410~2411によるV開閉部材71のリ
トライ動作によって、V開閉部材71に球詰まりが発生している場合には、球詰まりを解
消することができる。
ステップS2401において、リトライ終了フラグがONの場合(ステップS2401
:YES)、遊技制御用マイコン81は、不一致監視タイマがON(不一致報知中)か否
かの判定をおこなう(ステップS2420)。不一致監視タイマがON(不一致報知中)
ではない場合(ステップS2420:NO)、遊技制御用マイコン81は、不一致監視タ
イマの不一致報知開始時間(タイミング)か否かの判定をおこなう(ステップS2421
)。不一致報知開始時間か否かの判定は、不一致報知パターンテーブルに基づいておこな
われる。ここでは、例えば、不一致報知パターンとして、ラウンド終了後3.2秒間不一
致報知をおこなわず(不一致監視タイマOFF)、その後1.2秒間不一致報知をおこな
い(不一致監視タイマON)、その後、不一致報知を停止させる(不一致監視タイマOF
F)ように設定された不一致報知パターンテーブルがメインROM83に格納されている
。不一致監視タイマの不一致報知開始時間(タイミング)である場合(ステップS242
1:YES)、不一致監視タイマをONにする不一致報知開始処理をおこない(ステップ
S2422)、本処理を終える。一方、不一致報知開始時間(タイミング)ではない場合
(ステップS2421:NO)、本処理を終える。
ステップS2420において、不一致監視タイマがON(不一致報知中)の場合(ステ
ップS2420:YES)、遊技制御用マイコン81は、不一致報知停止時間(タイミン
グ)か否かの判定をおこなう(ステップS2430)。不一致報知停止時間か否かの判定
は、上述の不一致報知パターンテーブルに基づいておこなわれる。不一致監視タイマの不
一致報知停止時間(タイミング)ではない場合(ステップS2430:NO)、本処理を
終える。一方、不一致報知停止時間(タイミング)である場合(ステップS2430:Y
ES)、不一致監視タイマをOFFにする不一致報知停止処理をおこない(ステップS2
431)、リトライ終了フラグをOFFに切り替える(ステップS2432)。その後、
遊技制御用マイコン81は、ラウンドカウンタの値が「0」であるか否かの判定をおこな
う(ステップS2433)。ラウンドカウンタの値が「0」ではない場合、すなわち、規
定のラウンド遊技回数をまだ消化していない場合(ステップS2433:NO)、次のラ
ウンド遊技を開始するために特別動作ステータスを「4」にセットして(ステップS24
37)、本処理を終える。この特別動作ステータスを「4」にセットすることは、不一致
報知処理期間を終了させる不一致解除に相当する。一方、ラウンドカウンタの値が「0」
の場合(ステップS2433:YES)、大当たり遊技を終了させる大当たり終了処理と
して、大当たりのエンディングコマンドをセットするとともに(ステップS2434)、
大当たりのエンディングを開始する(ステップS2435)。そして、大当たり終了フラ
グをONにセットし(ステップS2436)、特別動作ステータスを「4」にセット(不
一致解除)して(ステップS2437)、本処理を終える。
[V領域センサ検出処理]
図42は、V領域センサ検出処理(図24:ステップS106)のフローチャートであ
る。遊技制御用マイコン81は、まず、V領域センサ39aによる遊技球の検知があった
か否かの判定をおこなう(ステップS2601)。V領域センサ39aによる遊技球の検
知は、V開閉部材71が第1の状態(図5(A))に制御されているときのみなされる。
V領域センサ39aによる遊技球の検知がない場合には(ステップS2601:NO)、
本処理を終える。一方、検知がある場合には(ステップS2601:YES)、遊技制御
用マイコン81は、V有効期間中か否かの判定をおこなう(ステップS2602)。V有
効期間は、V開閉部材動作処理(図39)のV有効期間設定処理(ステップS2504,
S2523,S2532)によって設定される期間である。V有効期間は、第2ラウンド
,第4ラウンド,第6ラウンド,第8ラウンド,第10ラウンド,第12ラウンド中のV
開閉部材71の開放時や閉鎖後の数秒間(球ハケ期間)に設定される。V有効期間中では
ない場合には(ステップS2602:NO)、本処理を終える。一方、V有効期間中であ
る場合(ステップS2602:YES)、遊技制御用マイコン81は、VフラグをONす
るとともに(ステップS2603)、V通過コマンドをセットして(ステップS2604
)、本処理を終える。
[保留球数処理]
図43は、保留球数処理(図24:ステップS107)のフローチャートである。遊技
制御用マイコン81は、まず、メインRAM84に記憶されている特図1保留球数、特図
2保留球数、および、普通図柄保留球数の読み出しをおこなう(ステップS2701)。
次に、遊技制御用マイコン81は、保留球数コマンドをメインRAM84のコマンドセッ
ト領域(出力バッファ)84aにセットする(ステップS2702)。保留球数コマンド
は、保留球数をサブ制御基板90に通知するためのコマンドであり、特図1保留球数、特
図2保留球数、および、普通図柄保留球数に関する情報を含んでいる。保留球数コマンド
のセット後、遊技制御用マイコン81は、本処理を終了する。
[電源断監視処理]
図44は、電源断監視処理(図24:ステップS108)のフローチャートである。遊
技制御用マイコン81は、まず、電源断信号の入力があったか否かの判定をおこなう(ス
テップS2801)。入力がない場合(ステップS2801:NO)、本処理を終える。
入力がある場合(ステップS2801:YES)、遊技制御用マイコン81は、現在の状
態に関するデータをメインRAM84に記憶する(ステップS2802)。このとき、遊
技制御用マイコン81は、チェックサムを作成する。次に、遊技制御用マイコン81は、
電源断フラグをONにし(ステップS2803)、その後、メイン側タイマ割り込み処理
(図24)に戻ることなくループ処理をおこなう。
7.大当たり種別ごとの各ラウンド遊技の構成
図45~図47を用いて、大当たり種別ごとの各ラウンド遊技の構成について説明する
。図45は、「16RV通過予定大当たり」および「16R(実質15R)V通過予定大
当たり」における各ラウンド遊技の構成を示す図である。図46は、「16R(実質13
R)V通過予定大当たり1,2」における各ラウンド遊技の構成を示す図である。図47
は、「16R(実質13R)V通過予定大当たり3」および「16R(実質13R)V非
通過予定大当たり」における各ラウンド遊技の構成を示す図である。図45~図47には
、ラウンド表示、大入賞口の種類、大入賞口の開放パターン、大入賞口の開閉時間、V開
閉部材の開放パターンが示されている。
図45の16RV通過予定大当たり(特図停止図柄データ11H,12H,21H)で
は、大入賞口(第1大入賞口30および第2大入賞口35)の開放パターンとして開放パ
ターン21(図20)がセットされ、V開閉部材71の開放パターンとして開放パターン
31(図21)がセットされる。これにより、第1ラウンド~第9ラウンド、第11ラウ
ンド、第13ラウンド、第15ラウンドでは、第1大入賞口30はロング開放されるが、
V開閉部材71はショート開放するか、または、開放しない。そのため、上記ラウンドで
は、第1大入賞口30に入賞した遊技球はV領域39を通過することができない。第10
ラウンドおよび第12ラウンドでは、第1大入賞口30はロング開放され、V開閉部材7
1はロング開放(ロング開放A)される。そのため、第1大入賞口30に入賞した遊技球
はV領域39を通過することができる。第14ラウンドおよび第16ラウンドでは、第2
大入賞口35がロング開放されるため、第2大入賞口35に入賞させることができる。
16R(実質15R)V通過予定大当たり(特図停止図柄データ13H)では、大入賞
口の開放パターンとして開放パターン23(図20)がセットされ、V開閉部材71の開
放パターンとして開放パターン32(図21)がセットされる。これにより、第1ラウン
ド~第7ラウンド、第9ラウンド、第11ラウンド~第13ラウンド、第15ラウンドで
は、第1大入賞口30はロング開放されるが、V開閉部材71はショート開放するか、ま
たは、開放しない。そのため、上記ラウンドでは、第1大入賞口30に入賞した遊技球は
V領域39を通過することができない。第8ラウンドおよび第10ラウンドでは、第1大
入賞口30はロング開放され、V開閉部材71はロング開放(ロング開放A)される。そ
のため、第1大入賞口30に入賞した遊技球はV領域39を通過することができる。第1
4ラウンドでは、第2大入賞口35がショート開放されるため、第2大入賞口35に入賞
させることができないが、第16ラウンドでは、第2大入賞口35がロング開放されるた
め、第2大入賞口35に入賞させることができる。
図46の16R(実質13R)V通過予定大当たり1(特図停止図柄データ14H)で
は、大入賞口の開放パターンとして開放パターン22(図20)がセットされ、V開閉部
材71の開放パターンとして開放パターン33(図21)がセットされる。これにより、
第1ラウンド、第3ラウンド~第5ラウンド、第7ラウンド~第13ラウンドでは、第1
大入賞口30はロング開放されるが、V開閉部材71はショート開放するか、または、開
放しない。そのため、上記ラウンドでは、第1大入賞口30に入賞した遊技球はV領域3
9を通過することができない。第2ラウンドおよび第6ラウンドでは、第1大入賞口30
はロング開放され、V開閉部材71はロング開放(第2ラウンド:ロング開放B、第6ラ
ウンド:ロング開放A)される。そのため、第1大入賞口30に入賞した遊技球はV領域
39を通過することができる。第14ラウンドおよび第16ラウンドでは、第2大入賞口
35がショート開放されるため、第2大入賞口35に入賞させることができない。第15
ラウンドでは、第1大入賞口30がショート開放されるため、第1大入賞口30に入賞さ
せることができない。
16R(実質13R)V通過予定大当たり2(特図停止図柄データ15H)では、大入
賞口の開放パターンとして開放パターン22(図20)がセットされ、V開閉部材71の
開放パターンとして開放パターン34(図21)がセットされる。これにより、第1ラウ
ンド~第3ラウンド、第5ラウンド~第7ラウンド、第9ラウンド~第13ラウンドでは
、第1大入賞口30はロング開放されるが、V開閉部材71はショート開放するか、また
は、開放しない。そのため、上記ラウンドでは、第1大入賞口30に入賞した遊技球はV
領域39を通過することができない。第4ラウンドおよび第8ラウンドでは、第1大入賞
口30はロング開放され、V開閉部材71はロング開放(第4ラウンド:ロング開放B、
第8ラウンド:ロング開放A)される。そのため、第1大入賞口30に入賞した遊技球は
V領域39を通過することができる。第14ラウンド~第16ラウンドは、16R(実質
13R)V通過予定大当たり1の第14ラウンド~第16ラウンドと同様である。
図47の16R(実質13R)V通過予定大当たり3(特図停止図柄データ16H)で
は、大入賞口の開放パターンとして開放パターン22(図20)がセットされ、V開閉部
材71の開放パターンとして開放パターン35(図21)がセットされる。これにより、
第1ラウンド~第5ラウンド、第7ラウンド~第9ラウンド、第11ラウンド~第13ラ
ウンドでは、第1大入賞口30はロング開放されるが、V開閉部材71はショート開放す
るか、または、開放しない。そのため、上記ラウンドでは、第1大入賞口30に入賞した
遊技球はV領域39を通過することができない。第6ラウンドおよび第10ラウンドでは
、第1大入賞口30はロング開放され、V開閉部材71はロング開放(第6ラウンド:ロ
ング開放B、第10ラウンド:ロング開放A)される。そのため、第1大入賞口30に入
賞した遊技球はV領域39を通過することができる。第14ラウンド~第16ラウンドは
、16R(実質13R)V通過予定大当たり1の第14ラウンド~第16ラウンドと同様
である。
16R(実質13R)V非通過予定大当たり(特図停止図柄データ17H)では、大入
賞口の開放パターンとして開放パターン22(図20)がセットされ、V開閉部材71の
開放パターンとして開放パターン36(図21)がセットされる。これにより、第1ラウ
ンド~第13ラウンドでは、第1大入賞口30はロング開放されるが、V開閉部材71は
ショート開放するか、または、開放しない。そのため、上記ラウンドでは、第1大入賞口
30に入賞した遊技球はV領域39を通過することができない。第14ラウンド~第16
ラウンドは、16R(実質13R)V通過予定大当たり1の第14ラウンド~第16ラウ
ンドと同様である。
16R(実質13R)V通過予定大当たり1~3および16R(実質13R)V非通過予
定大当たりでは、大入賞口の開放パターンは同じ(開放パターン22)であるが、V開閉
部材71の開放パターンが異なる。そのため、遊技者が何ラウンドにV開閉部材71が開
放されるのかわかりにくくしている。また、何球目に開放するのかもわかりにくくしてい
る。
8.特別電動役物等の動作の説明
図48~図50を用いて、1回のラウンド遊技中における第1大入賞口30、V開閉部
材71、および、不一致監視タイマ(ここでは、これらをまとめて「特別電動役物等」と
も呼ぶ)の動作について説明する。図48は、V開閉部材71の開放ラウンド(第2ラウ
ンド,第4ラウンド,第6ラウンド,第8ラウンド,第10ラウンド,第12ラウンド)
において、第1大入賞口30に1球目が入賞したときの特別電動役物等の動作を示したタ
イムチャートである。図48(A)は、ラウンド終了時の不一致判定処理において不一致
が発生していない場合が示されており、図48(B)は、不一致が発生している場合が示
されている。図48(A)および図48(B)では、ぞれぞれ、第1大入賞口30の作動
/停止(開放/閉鎖)、V開閉部材ソレノイド73のON/OFF(V開閉部材開放/閉
鎖)、V領域通過時の扱い(V有効期間/V無効期間)と、不一致監視タイマのON/O
FF(報知の有無)が示されている。
V開閉部材の開放ラウンドでは、V開閉部材71の開放パターン(ショート開放、ロン
グ開放A、または、ロング開放B)にかかわらず、第1大入賞口30の開放後、第1大入
賞口30への1球目の入賞によって、V開閉部材ソレノイド73が0.1秒間ONに切り
替わる。これにより、V開閉部材71が0.1秒間開放される。V開閉部材71の開放と
同時にV有効期間が設定され、V開閉部材71の閉鎖後の1秒間(球ハケ期間)が経過す
るとV無効期間に切り替えられる。第1大入賞口30の閉鎖後インターバル時間(2秒)
が経過するとラウンドが終了し、不一致判定処理が実行される。不一致が発生していない
場合には、図48(A)に示すように、次ラウンドが開始される。一方、不一致が発生し
ている場合には図48(B)に示すように、ラウンド終了後、次ラウンドまでの間に不一
致報知処理期間(リトライ動作期間)が設定される。不一致報知処理では、V開閉部材7
1が1.4秒間の閉鎖後0.8秒間開放し、その後、1秒間閉鎖されるリトライ動作が実
行される。また、リトライ動作後に1.2秒間不一致報知がおこなわれ、その後、不一致
解除がなされる。この不一致解除によって次ラウンドが開始される。言い換えれば、不一
致の発生時には、不一致解除までは次のラウンドに移行しない。
図49は、V開閉部材71の開放パターンがロング開放A(またはロング開放B)のと
きのV開閉部材71の開放ラウンドにおいて、第1大入賞口30に2球目(または6球目
)が入賞したときの特別電動役物等の動作を示したタイムチャートである。図48(A)
および図48(B)と同様に、図49(A)は、不一致判定処理において不一致が発生し
ていない場合が示されており、図49(B)は、不一致が発生している場合が示されてい
る。V開閉部材71の開放パターンがロング開放Aの場合、第1大入賞口30の開放後、
第1大入賞口30への2球目の入賞によって、V開閉部材71が最大31.5秒間開放さ
れる。2球目の入賞によるV開閉部材71の開放はラウンドの終了時に開放残時間があっ
たとしても閉鎖される。1回のラウンド遊技時間は最長で31.5秒となるため、2球目
の入賞によるV開閉部材71の開放は必ずラウンド終了時に閉鎖される。2球目の入賞が
1球目の入賞の開放時間内に発生した場合は、開放時間がオーバーラップする。第1大入
賞口30の閉鎖後インターバル時間(2秒)に、2球目が入賞したときもV開閉部材71
の開放およびV有効期間の設定が同様におこなわれる。V開閉部材71の開放パターンが
ロング開放Bの場合、第1大入賞口30への6球目の入賞によって同様の処理がおこなわ
れる。V有効期間は、V開閉部材71の開放と同時に設定され、ラウンド終了時の不一致
判定処理において不一致が発生していない場合には、図49(A)に示すように、ラウン
ド終了時にV無効期間に切り替えられる。一方、不一致判定処理において不一致が発生し
ている場合には、図49(B)に示すように、ラウンド終了後1秒間(球ハケ期間)が経
過するとV無効期間に切り替えられる。すなわち、不一致が発生していない場合には、V
有効領域の球ハケ期間は設定されない。
図50は、V開閉部材71が開放しないラウンド(第1ラウンド,第3ラウンド,第5
ラウンド,第7ラウンド,第9ラウンド,第11ラウンド、第13ラウンド、第15ラウ
ンド)における特別電動役物等の動作を示したタイムチャートである。図48(A)およ
び図48(B)と同様に、図50(A)は、不一致判定処理において不一致が発生してい
ない場合が示されており、図50(B)は、不一致が発生している場合が示されている。
V開閉部材71が開放しないラウンドの場合、第1大入賞口30への入賞があってもV開
閉部材71は開放されず、V有効期間の設定はおこなわれない。また、不一致判定処理に
おいて不一致が発生した場合、不一致報知処理期間に不一致報知はおこなわれるが、リト
ライ動作はおこなわれない。これは、V開閉部材71が開放しないラウンドでは、V開閉
部材71は開放しないため、不一致の原因がV開閉部材71の球詰まり(球噛み)である
可能性が低く、リトライ動作によっても不一致が解消しないと考えられるためである。
第2大入賞口35が開放されるラウンド(第14ラウンド、第16ラウンド)では、特
別電動役物等の動作は図50と同様となる。すなわち、第2大入賞口35が開放されるラ
ウンドでは、不一致判定処理において不一致が発生した場合、不一致報知処理期間に不一
致報知のみがおこなわれる。なお、本実施形態では、第2大入賞口35が開放されるラウ
ンドでも不一致判定処理がおこなわれるが、他の実施形態として、第2大入賞口35が開
放されるラウンドでは不一致判定処理をおこなわないようにしてもよい。
9.演出制御用マイコン91の動作
図51~図75に基づいてサブ制御基板90(図8)に設けられた演出制御用マイコン
91の動作について説明する。演出制御用マイコン91の動作説明にて登場するカウンタ
、フラグ、ステータス、バッファ等はサブRAM94に設けられている。
[サブ制御メイン処理]
図51は、サブ制御メイン処理を示すフローチャートである。サブ制御メイン処理は、
遊技機1の電源がオンされると、サブ制御基板90に備えられた演出制御用マイコン91
によってサブROM93から読み出されて実行される。ステップS4000では、演出制
御用マイコン91は、CPU初期化処理を行う。CPU初期化処理では、サブCPU92
に関する各種設定、および、カウンタおよびフラグのリセットをおこなう。カウンタおよ
びフラグは、サブRAM94のカウンタセット領域94dおよびフラグセット領域94e
に記憶されている。
ステップS4005では、演出制御用マイコン91は、電源断フラグがONで、かつ、
サブRAM94の内容が正常であるか否かの判断をおこなう。ここで否定判断された場合
(ステップS4005:NO)、ステップS4010にてサブRAM94を初期化し、ス
テップS4015へ移行する。一方、肯定判断された場合(ステップS4005:YES
)、ステップS4010の処理を実行せず、ステップS4015へ移行する。つまり、電
源断フラグがONでない場合、又は、サブRAM94の内容が正常でない場合は、サブR
AM94を初期化する。一方、電源断フラグがONとなっているときにサブRAM94の
内容が正常であるならば、演出制御用マイコン91は、サブRAM94を初期化しない。
サブRAM94を初期化すると、各種のカウンタおよびフラグはリセットされる。
ステップS4015では、演出制御用マイコン91は、割り込みを禁止する。ステップ
S4020では、演出制御用マイコン91は、乱数の更新をおこなう。ここでは、種々の
乱数値を更新する。乱数には、チャンスアップ乱数、シナリオ乱数、ゾーン乱数、高確時
短演出突入乱数、および、煽り演出決定乱数がある(図14参照)。乱数値は、1ずつ加
算して更新される。乱数値は、上限値まで達すると「0」に戻される。なお、初期値は「
0」以外の数であってもよく、ランダムに変更される数であってもよい。また、乱数値は
、1ずつ加算する以外に、2以上を加算するようにしてもよい。
ステップS4025では、演出制御用マイコン91は、割り込みを許可する。割り込み
許可中は、受信割り込み処理(ステップS4030)およびサブ側タイマ割り込み処理(
ステップS4035)の実行が可能となる。その後、ステップS4015へ移行し、処理
を繰り返す。つまり、割り込み許可中において、受信割り込み処理およびサブ側タイマ割
り込み処理は、所定時間間隔で割り込みを試みる。
[受信割り込み処理]
図52は、受信割り込み処理(図51:ステップS4030)の詳細を示すフローチャ
ートである。ステップS4100では、演出制御用マイコン91は、コマンド(主制御基
板80から送信されてきた各種のコマンド)を受信したか否かを判断する。これは、スト
ローブ信号(STB信号)がONか否か、すなわち主制御基板80から送られたストロー
ブ信号が演出制御用マイコン91の外部INT入力部に入力されたか否かを判断する処理
である。ここで、コマンドを受信してない場合(ステップS4100:NO)、受信割り
込み処理を終了する。一方、コマンドを受信した場合(ステップS4100:YES)、
ステップS4105にて受信したコマンドをサブRAM94に格納し、その後、受信割り
込み処理を終了する。
[サブ側タイマ割り込み処理]
図53は、サブ側タイマ割り込み処理(図51:ステップS4035)の詳細を示すフ
ローチャートである。ステップS4300では、演出制御用マイコン91は、受信コマン
ド解析処理を実行する。受信コマンド解析処理の詳細については後述する。ステップS4
305では、演出制御用マイコン91は、スイッチ処理を実行する。スイッチ処理の詳細
については後述する。ステップS4310では、演出制御用マイコン91は、コマンド送
信処理を実行する。コマンド送信処理では、受信コマンド解析処理等でサブRAM94の
出力バッファにセットした各種コマンドを画像制御基板100、音声制御基板106、ラ
ンプ制御基板107に送信する。各種コマンドを受信した画像制御基板100は、画像表
示装置7を用いて、受信したコマンドに応じた表示演出を実行する。また、各種コマンド
を受信した音声制御基板106は、受信したコマンドに応じて、スピーカから音声を出力
する音声演出を実行する。各種コマンドを受信したランプ制御基板107は、受信したコ
マンドに応じて盤ランプ5や枠ランプ66の発光制御を行うランプ演出を実行する。
[変動演出の説明]
本実施形態では、特別図柄の変動中に行われる演出を、変動演出とも呼ぶ。変動演出は
、後述する変動演出パターン決定処理(図66参照)において決定される変動演出パター
ンに基づいて実現される。変動演出は、基幹演出、表示演出チャンスアップ、音演出チャ
ンスアップ、可動役物演出チャンスアップ、ランプ演出チャンスアップ、ボタン演出チャ
ンスアップ、ゾーン演出、煽り演出、高確時短突入確定演出、高確時短演出、低確時短演
出、非時短演出を含む。高確時短演出は、高確率状態を示唆している演出であり、詳しく
は、高確時短状態の場合に実行される演出である。低確時短演出は、基本的には、低確時
短状態の場合に実行される演出である。ただし、低確時短演出は、特定の高確時短状態の
場合にも実行され得る。従って、本実施形態では、特定の高確時短状態のときに、低確時
短演出から高確時短演出に移行する場合がある。非時短演出は、非時短状態の場合に実行
される演出である。煽り演出は、低確時短演出中に実行される演出である。高確時短突入
確定演出は、低確時短演出から高確時短演出に移行する際に繋ぎとして実行される演出で
ある。高確時短演出、低確時短演出、および、非時短演出は、後述するように背景画像の
色がそれぞれ異なる演出であり、これらの演出が複合することはない。なお、今まさに実
行されている特別図柄の変動を「当該変動」とも呼ぶ。
[受信コマンド解析処理]
図54および図55は、受信コマンド解析処理(図53:ステップ4300)の詳細を
示すフローチャートである。ステップS4400では、演出制御用マイコン91は、主制
御基板80からRAMクリア報知コマンドを受信したか否か判断する。受信していれば(
ステップS4400:YES)、演出制御用マイコン91は、ステップS4405にてR
AMクリア報知を開始し、ステップS4410にてRAMクリア報知の報知期間を報知タ
イマにセットして、ステップS4415へ移行する。
ステップS4405のRAMクリア報知は、演出制御用マイコン91が音声制御基板1
06を制御することで実現される処理であり、スピーカ67から所定の音声(例えば「R
AMクリアしました」などの音声)を報知する処理である。なお、RAMクリアの報知と
して、スピーカ67を用いた報知の他に、ランプ制御基板107を介して枠ランプ66及
び盤ランプ5を点灯させることによる報知や、画像制御基板100を介して画像表示装置
7に所定の画像を表示する報知などが挙げられる。またこれらの報知を単独で実行しても
組み合わせて実行してもよい。
ステップS4410では、演出制御用マイコン91は、報知期間に相当するタイマ値を
正の整数でセットする。なお報知期間としては、作業者にRAMのクリアを十分に認識さ
せることが可能な期間であればよく、但し長期間に及ぶとホールの営業に影響する場合(
例えば、遊技機が開店時間を過ぎても上述した報知の態様のままである場合)も考慮する
と、1~300secが好ましく、さらには30~120secがより好ましい。
ステップS4415では、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から事前判定コ
マンドを受信したか否かを判断する。ここで受信していれば(ステップS4415:YE
S)、ステップS4420へ移行する。一方、受信していなければ(ステップS4415
:NO)、ステップS4420~ステップS4440の処理を実行せず、ステップS44
45へ移行する。
ステップS4420では、演出制御用マイコン91は、事前判定情報を書き換える。こ
の書き換え処理についての詳細は、後述する。ステップS4425では、演出制御用マイ
コン91は、シナリオ情報決定処理を行う。シナリオ情報については、後述する。次に、
ステップS4430では、演出制御用マイコン91は、ゾーン演出パターン決定処理を行
う。ゾーン演出については後述する。
ステップS4435では、演出制御用マイコン91は、時短演出変更処理を行う。大当
たり終了後の遊技状態として、低確時短遊技状態および高確時短遊技状態がある。そして
、大当たり種別が「16R(実質13R)V通過予定大当たり」(特図停止図柄データが
14H~16H)のときは、大当たり遊技終了後、高確時短遊技状態であるにもかかわら
ず、低確時短演出を行う。このときは、大当たり遊技終了後1回転~100回転のどこか
で、低確時短演出から高確時短演出への移行を行う。このような移行抽選を行うのが、時
短演出変更処理である。時短演出変更処理については、後述する。
ステップS4440では、演出制御用マイコン91は、煽り演出抽選処理を行う。煽り
演出とは、上述の高確時短演出への移行を煽る演出である。煽り演出は、高確時短演出へ
の移行に先立って行われる。ただし、高確時短演出への移行に先立って必ずしも煽り演出
が実行されるとは限らず(煽り演出が実行されずに高確時短演出へ移行する場合があり)
、また、煽り演出が実行されても必ずしも高確時短演出へ移行するわけではない(ガセが
あり得る)。この煽り演出は、大当たり種別が「16R(実質13R)V通過予定大当た
り」(特図停止図柄データが14H~16H)のときと、「16R(実質13R)V非通
過予定大当たり」(特図停止図柄データが17H)のときに実行され得る。
ステップS4445では、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から保留球数コ
マンドを受信したか否かを判断する。ここで受信していれば(ステップS4445:YE
S)、ステップS4450にて保留表示処理を行い、ステップS4455へ移行する。一
方、受信していなければ(ステップS4445:NO)、ステップS4455へ移行する
。ステップS4450の保留表示処理は、画像制御基板100を介して画像表示装置7に
保留画像を表示するためのコマンドをセットする処理である。このときの保留画像は、上
述したシナリオ情報がある場合には当該シナリオ情報に基づいて選択される。
ステップS4455では、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から変動開始コ
マンドを受信したか否かを判断する。ここで受信していれば(ステップS4455:YE
S)、ステップS4460にて変動演出開始処理を実行し、その後、ステップS4465
へ移行する。ステップS4460の変動演出開始処理の詳細については後述する。一方、
受信していなければ(ステップS4455:NO)、ステップS4465へ移行する。
ステップS4465では、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から変動停止コ
マンドを受信したか否かを判断する。ここで受信していれば(ステップS4465:YE
S)、ステップS4470にて変動演出終了処理を実行し、その後、ステップS4475
へ移行する。変動演出終了処理は、演出図柄を確定停止させる処理である。一方、受信し
ていなければ(ステップS4465:NO)、ステップS4475へ移行する。
ステップS4475では、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からオープニン
グコマンドを受信したか否かを判断する。ここで受信していれば(ステップS4475:
YES)、ステップS4480にてオープニング演出パターン決定処理を実行し、その後
、ステップS4485へ移行する。ステップS4480のオープニング演出パターン決定
処理の詳細については後述する。一方、受信していなければ(ステップS4475:NO
)、ステップS4485へ移行する。
ステップS4485では、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からラウンド指
定コマンドを受信したか否かを判断する。ここで受信していれば(ステップS4485:
YES)、ステップS4490にてラウンド演出パターン決定処理を実行し、その後、ス
テップS4495へ移行する。ステップS4490のラウンド演出パターン決定処理の詳
細については後述する。一方、受信していなければ(ステップS4485:NO)、ステ
ップS4495へ移行する。
ステップS4495では、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からエンディン
グコマンドを受信したか否かを判断する。ここで受信していれば(ステップS4495:
YES)、ステップS4500にてエンディング演出パターン決定処理を実行し、その後
、ステップS4505へ移行する。ステップS4500のエンディング演出パターン決定
処理の詳細については後述する。一方、受信していなければ(ステップS4495:NO
)、ステップS4505へ移行する。
ステップS4505では、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から遊技状態指
定コマンドを受信したか否かを判断する。ここで受信していれば(ステップS4505:
YES)、ステップS4510にて遊技状態フラグを設定し、ステップS4515へ移行
する。遊技状態フラグは、サブRAM94のフラグセット領域94eに設けられている。
遊技状態フラグは、低確時短フラグおよび高確時短フラグの総称である。したがって、ス
テップS4510では、低確時短フラグおよび高確時短フラグをそれぞれ、遊技状態指定
コマンドに基づき、ONまたはOFFに設定する。具体的には、高確時短遊技状態であれ
ば、高確時短フラグをON、かつ、低確時短フラグをOFFに設定し、低確時短遊技状態
であれば、高確時短フラグOFF、かつ、低確時短遊技フラグをONに設定する。通常遊
技状態であれば、高確時短遊技フラグおよび低確時短遊技フラグを共にOFFにする。
ステップS4515では、演出制御用マイコン91は、主制御基板80からV通過コマ
ンドを受信したか否かを判断する。ここで受信していれば(ステップS4515:YES
)、ステップS4520にてV通過フラグをONにし、その後、ステップS4525へ移
行する。一方、受信していなければ(ステップS4515:NO)、ステップS4525
へ移行する。
ステップS4525では、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から客待ち待機
コマンドを受信したか否かを判断する。ここで受信していれば(ステップS4525:Y
ES)、ステップS4530にて客待ち演出処理を実行し、その後、ステップS4535
へ移行する。ステップS4530の客待ち演出処理では、画像表示装置7で客待ち用のデ
モ演出(客待ち演出ともいう)を実行するための客待ち演出コマンドをサブRAM94の
出力バッファにセットする。一方、受信していなければ(ステップS4525:NO)、
ステップS4535へ移行する。
ステップS4535では、RAMクリア報知停止処理を実行する。これは、ステップS
4405にて開始されたRAMクリア報知を停止するための処理である。RAMクリア報
知停止処理の詳細については後述する。ステップS4535の処理終了後、受信コマンド
解析処理を終了する。
[事前判定情報記憶領域]
図56は、事前判定情報記憶領域94cを示す説明図である。図56(B)は、図56
(A)の事前判定情報記憶領域94cをシフト処理した様子を示す説明図である。事前判
定情報記憶領域94cは、サブ制御基板90に備えられる演出制御用マイコン91のサブ
RAM94に設けられている(図13参照)。事前判定情報記憶領域94cは、主制御基
板80から送信される事前判定コマンドに基づく、事前判定情報、先読み情報、および、
演出変更情報が記憶される領域である。ここでは、事前判定情報には、大当たり判定情報
と、大当たり種別情報と、変動パターン情報が含まれ、先読み情報には、ゾーン演出当選
情報と、ゾーン演出実行情報とが含まれ、演出変更情報には、高確時短演出突入情報と、
煽り演出実行情報とが含まれている。以後、事前判定情報、先読み情報、および、演出変
更情報をまとめて「事前判定情報等」とも呼ぶ。
事前判定情報記憶領域94cには、第1特図保留および第2特図保留のそれぞれについ
て、1個目の特図保留に対応する事前判定情報等が格納される第1格納領域、2個目の特
図保留に対応する事前判定情報等が格納される第2格納領域、3個目の特図保留に対応す
る事前判定情報等が格納される第3格納領域、4個目の特図保留に対応する事前判定情報
等が格納される第4格納領域が設けられている。また、当該変動(今現在の変動)に対応
する領域として、当該領域が設けられている。
事前判定情報記憶領域94cの第1~第4格納領域には、それぞれ、大当たり判定情報
を格納可能な大当たり判定情報欄と、大当たり種別情報を格納可能な大当たり種別情報欄
と、変動パターン情報を格納可能な変動パターン情報欄と、ゾーン演出当選情報を格納可
能なゾーン演出当選情報欄と、ゾーン演出実行情報を格納可能なゾーン演出実行情報欄と
、高確時短演出突入情報を格納可能な高確時短演出突入情報欄と、煽り演出実行情報を格
納可能な煽り演出実行情報欄とが設けられている。
演出制御用マイコン91は、事前判定コマンドに基づいて、事前判定情報として、大当
たり事前判定の結果、大当たり種別事前判定の結果、および、変動パターン事前判定の結
果を受信する。上述したS4420(図54)における事前判定情報の書き換え処理で、
演出制御用マイコン91は、受信した事前判定コマンドに含まれる上記の事前判定結果を
、事前判定情報記憶領域94cの対応する、大当たり判定情報欄、大当たり種別情報欄、
および、変動パターン情報欄に格納する。例えば、4個目の第2特図保留発生時には、事
前判定コマンドに含まれる、大当たり事前判定の結果、大当たり種別事前判定の結果、お
よび、変動パターン事前判定の結果を、特図2の第4格納領域の、大当たり判定情報欄、
大当たり種別情報欄、および、変動パターン情報欄に格納する。
すなわち、上述したS4420における事前判定情報の書き換え処理では、演出制御用
マイコン91は、受信した事前判定コマンドに含まれる大当たり事前判定の結果、大当た
り種別事前判定の結果、および、変動パターン事前判定の結果を、事前判定情報記憶領域
94cの複数の格納領域のうち、受信した事前判定コマンドに対応する保留の特別図柄種
別(特図1or特図2)、その保留の保留順番(1個目or2個目or3個目or4個目)、事前
判定コマンドに含まれる事前判定情報の種類(大当たり事前判定結果or大当たり種別判定
結果or変動パターン事前判定結果)に応じた格納領域に格納する。例えば、4個目の第2
特図保留発生時に事前判定コマンドが送信され、その事前判定コマンドに含まれる事前判
定情報が、大当たり事前判定結果:「大当たり」、大当たり種別事前判定結果:「21H
」、変動パターン事前判定結果:「P61」であった場合には、図56(A)のようにこ
れらの事前判定結果が格納される。以後、事前判定情報記憶領域94cの大当たり判定情
報欄に格納されている大当たり事前判定結果を大当たり判定情報とも呼び、大当たり種別
情報欄に格納されている大当たり種別事前判定結果を大当たり種別情報とも呼び、変動パ
ターン情報欄に格納されている変動パターン事前判定結果を変動パターン情報とも呼ぶ。
図56では、ハズレを表す大当たり判定情報を「ハズレ」として示し、情報がない場合
を「-」で示している。なお、これらの事前判定情報は、後述するよう変動開始とともに
シフト処理される(図65:S5010、図56(A)、(B)参照)。具体的には、第
2格納領域の情報が第1格納領域へ移動され、第3格納領域の情報が第2格納領域へ移動
され、第4格納領域の情報が第3格納領域へ移動される。ただし、事前判定情報は当該領
域へは移動されない。当該変動においては、変動開始コマンドを解析することにより、大
当たり判定情報、大当たり種別情報、変動パターン情報を取得するためである。
そして、これらの事前判定情報を基に、先読み情報(シナリオ情報、ゾーン演出当選情
報、および、ゾーン演出実行情報)が決定されて事前判定情報記憶領域94cに格納され
る。シナリオ情報、ゾーン演出当選情報、および、ゾーン演出実行情報についての詳細は
、後述する。これら先読み情報は、事前判定情報と同様、シフト処理される(図65:S
5010、図56(A)、(B)参照)。このときは、第1格納領域の情報が当該領域へ
移動させられる。そして、当該変動における変動演出パターンの決定において、シナリオ
情報、ゾーン演出実行情報が参照される。シナリオ情報は、上述したステップS4450
の保留表示処理、後述する保留表示のシフト処理において参照される。
事前判定コマンドを受信した際には、ステップS4435の時短演出変更処理によって
低確時短演出から高確時短演出への移行抽選が行われる。この高確時短演出への移行抽選
に当選した場合、事前判定情報記憶領域94cに高確時短演出突入情報が格納される。ま
た、ステップS4440では、煽り演出の抽選が行われる。この煽り演出の抽選に当選し
た場合、事前判定情報記憶領域94cに煽り演出実行情報が格納される。高確時短演出突
入情報、および、煽り演出実行情報については後述する。
[シナリオ情報決定処理]
図57は、シナリオ情報決定処理(図54:ステップ4425)の詳細を示すフローチ
ャートである。ステップS4600では、演出制御用マイコン91は、今回の事前判定コ
マンドに対応する保留が第2特図保留であるか否かを判断する。ここで第2特図保留であ
ると判断された場合(ステップS4600:YES)、ステップS4605へ移行する。
一方、第2特図保留でないと判断された場合(ステップS4600:NO)、すなわち、
第1特図保留である場合には、ステップS4610へ移行する。
ステップS4605では、演出制御用マイコン91は、特図2に対応するシナリオ情報
があるか否かを判断する。これは、特図2の第1~第4格納領域、および、当該領域にシ
ナリオ情報が既に記憶されているか否かを判断する処理である。ここで特図2に対応する
シナリオ情報があると判断された場合(ステップS4605:YES)、以降の処理を実
行せず、シナリオ情報決定処理を終了する。一方、特図2に対応するシナリオ情報がない
と判断された場合(ステップS4605:NO)、ステップS4615へ移行する。
ステップS4610では、演出制御用マイコン91は、特図1に対応するシナリオ情報
があるか否かを判断する。これは、特図1の第1~第4格納領域、および、当該領域にシ
ナリオ情報が既に記憶されているか否かを判断する処理である。ここで特図1に対応する
シナリオ情報があると判断された場合(ステップS4610:YES)、以降の処理を実
行せず、シナリオ情報決定処理を終了する。一方、特図1に対応するシナリオ情報がない
と判断された場合(ステップS4610:NO)、ステップS4615へ移行する。
ステップS4615では、演出制御用マイコン91は、事前判定コマンドに含まれる事
前判定情報から大当たり又はリーチハズレであるか否かを判断する。大当たりであるか否
かは、大当たり判定情報を参照して判断する。リーチハズレであるか否かは、変動パター
ン情報を用いて判断する。変動パターン情報が2つある場合は、一方の変動パターン情報
がリーチ有りを示し、他方の変動パターン情報がリーチ無しを示すことはない。そこで、
変動パターン情報が2つある場合は、一方の変動パターン情報を用いて判断する。ここで
大当たり又はリーチハズレであると判断された場合(ステップS4615:YES)、ス
テップS4620へ移行する。一方、大当たりおよびリーチハズレのいずれでもないと判
断された場合(ステップS4615:NO)、以降の処理を実行せず、シナリオ情報決定
処理を終了する。
ステップS4620では、演出制御用マイコン91は、シナリオ乱数を取得する。シナ
リオ乱数は、「0」~「127」のいずれかの値をとる。ステップS4625では、演出
制御用マイコン91は、シナリオ情報を決定する。シナリオ情報は、シナリオ乱数に基づ
き、後述するシナリオ情報決定テーブルT75を用いて決定される。ステップS4630
では、演出制御用マイコン91は、シナリオ情報を格納する。今回の事前判定コマンドに
対応する格納領域に格納される。例えば、今回の事前判定コマンドが4個目の第2特図保
留発生時のものであれば、そのシナリオ情報は特図2の第4格納領域に格納される(図5
6(A)参照)。
[シナリオ情報決定テーブル]
図58は、シナリオ情報決定テーブルT75を示す図である。本実施形態では、特図保
留発生時の保留個数によって参照されるシナリオ情報決定テーブルT75が異なるため、
1~4個目の特図保留発生時のそれぞれに対応する4つのシナリオ情報決定テーブルT7
5が存在する。以下では、このうちの2つを例に挙げて説明する。図58(A)は、4個
目の特図保留発生時のシナリオ情報決定テーブルT75Aを示し、図58(B)は、3個
目の特図保留発生時のシナリオ情報決定テーブルT75Bを示している。シナリオ情報は
、シナリオ乱数に基づいて決定されるが、リーチハズレ時と、大当たり時とで振り分けが
異なっている。
4個目の特図保留発生時の事前判定情報でリーチハズレの場合、シナリオ乱数が「0」
~「9」のいずれかであるときシナリオ情報「401」が決定され、シナリオ乱数が「1
0」~「19」のいずれかであるときシナリオ情報「402」が決定され、シナリオ乱数
が「20」~「29」のいずれかであるときシナリオ情報「403」が決定され、シナリ
オ乱数が「30」~「39」のいずれかであるときシナリオ情報「404」が決定され、
シナリオ乱数が「40」~「49」のいずれかであるときシナリオ情報「405」が決定
され、シナリオ乱数が「50」~「127」のいずれかであるときシナリオ情報「406
」が決定される(図58(A)参照)。
4個目の特図保留発生時の事前判定情報で大当たりの場合、シナリオ乱数が「0」~「
19」のいずれかであるときシナリオ情報「401」が決定され、シナリオ乱数が「20
」~「39」のいずれかであるときシナリオ情報「402」が決定され、シナリオ乱数が
「40」~「59」のいずれかであるときシナリオ情報「403」が決定され、シナリオ
乱数が「60」~「79」のいずれかであるときシナリオ情報「404」が決定され、シ
ナリオ乱数が「80」~「109」のいずれかであるときシナリオ情報「405」が決定
され、シナリオ乱数が「110」~「127」のいずれかであるときシナリオ情報「40
6」が決定される(図58(A)参照)。
3個目の特図保留発生時の事前判定情報でリーチハズレの場合、シナリオ乱数が「0」
~「9」のいずれかであるときシナリオ情報「301」が決定され、シナリオ乱数が「1
0」~「19」のいずれかであるときシナリオ情報「302」が決定され、シナリオ乱数
が「20」~「29」のいずれかであるときシナリオ情報「303」が決定され、シナリ
オ乱数が「30」~「39」のいずれかであるときシナリオ情報「304」が決定され、
シナリオ乱数が「40」~「127」のいずれかであるときシナリオ情報「305」が決
定される。(図58(B)参照)。
3個目の特図保留発生時の事前判定情報で大当たりの場合、シナリオ乱数が「0」~「
19」のいずれかであるときシナリオ情報「301」が決定され、シナリオ乱数が「20
」~「39」のいずれかであるときシナリオ情報「302」が決定され、シナリオ乱数が
「40」~「59」のいずれかであるときシナリオ情報「303」が決定され、シナリオ
乱数が「60」~「79」のいずれかであるときシナリオ情報「304」が決定され、シ
ナリオ乱数が「80」~「127」のいずれかであるときシナリオ情報「305」が決定
される。(図58(B)参照)。
ここでシナリオ情報に基づく表示態様を説明する。シナリオ情報は、保留画像群9A、
9Bの表示変化に関する情報である。以下、第1特図保留、第2特図保留のそれぞれにつ
いて、特図保留の1個目~4個目に対応する保留画像をそれぞれ第1~第4保留画像とも
呼ぶ。表示される保留画像群9A、9Bの保留画像の個数は、第1特図保留表示器43a
に表示される第1特図保留の記憶数、および、第2特図保留表示器43bに表示される第
2特図保留の記憶数に対応している。例えば、第1特図保留の記憶数が4の場合には、特
図1の第1~第4保留画像が表示され、第1特図保留の記憶数が3の場合には、特図1の
第1~第3保留画像が表示され、第1特図保留の記憶数が2の場合には、特図1の第1~
第2保留画像が表示され、第1特図保留の記憶数が1の場合には、特図1の第1保留画像
が表示され、第1特図保留の記憶数がゼロの場合には、特図1に関する保留画像は表示さ
れない。特図2の保留画像についても同様に表示される。
特図保留の発生(始動口への入賞)に伴って保留球数コマンドが送信されてきた場合、
保留画像が追加表示される(ステップS4450)。例えば、特図2の第1~第3保留画
像が表示されているときに、4個目の第2特図保留に対応する保留球数コマンドが送信さ
れてくると、第3保留画像の横に第4保留画像が表示される。また、特図保留の消化に基
づく変動が開始されることで、保留画像の数が1つ減る(ステップS5005)。例えば
、特図2の第1~第4保留画像が表示されている状態で、1個目の第2特図保留が消化さ
れると、特図2の第4保留画像が消去される。この場合、第4保留画像に対応していた4
個目の第2特図保留は、変動が行われるごとに(保留消化されるごとに)、3個目の第2
特図保留→2個目の第2特図保留→1個目の第2特図保留となり、対応づけられる保留画
像も、第3保留画像→第2保留画像→第1保留画像となる。当該変動は、保留消化画像に
対応づけられている。このように、保留画像は、特図保留のシフトとともにシフト表示さ
れる。
本実施形態の保留画像は、白色と赤色とに設定可能となっている。赤色の保留画像が表
示された場合は、白色の保留画像が表示された場合と比較して、大当たりの期待度が高く
なるように設定されている。また、白色の保留画像を赤色の保留画像に変化させる表示を
実行可能となっている。白色で表示されていた保留画像を赤色に表示することを保留変化
とも呼ぶ。
シナリオ情報は、保留画像の色および保留変化のタイミングを示す情報である。例えば
シナリオ情報「401」では、4個目の特図保留発生時の第4保留画像が赤色となり、そ
の後にシフト処理されても、第3保留画像、第2保留画像、第1保留画像、当該変動に対
応する保留消化画像がすべて赤色となることを示している。例えばシナリオ情報「403
」では、4個目の特図保留発生時の第4保留画像が白色となり、次変動の第3保留画像も
白色となる。そして、第2保留画像が赤色になり、第1保留画像、当該変動に対応する保
留消化画像が赤色となる。
なお、シナリオ情報「406」、「305」では、白色のまま保留変化しない。この場
合、シナリオ情報が決定されない場合と同様の保留表示となる。したがって、シナリオ情
報が決定された場合を考えると、赤画像に保留変化する割合は、4個目の特図保留発生時
においては、リーチハズレの場合、約39%となっており、大当たりの場合、約86%と
なっている。3個目の特図保留発生時においては、リーチハズレの場合、約31%となっ
ており、大当たりの場合、約63%となっている。これにより、大当たりの場合は、リー
チハズレの場合に比べ、赤画像への保留変化が起きやすくなっており、赤画像への保留変
化によって大当たりへの期待が高まることとなる。
本実施形態では、白色と赤色の保留画像でシナリオ情報を構成したが、大当たりへの期
待度に合わせ、青色の保留画像、緑色の保留画像、赤色の保留画像、金色の保留画像、虹
色の保留画像という具合に3種類以上の保留画像でシナリオ情報を構成してもよい。また
、玉の画像とは形の異なる保留画像を複数用意したり、キャラクタなどを模した保留画像
を用意したりしてシナリオ情報を構成してもよい。
[ゾーン演出パターン決定処理]
図59は、ゾーン演出パターン決定処理(図54:ステップS4430)の詳細を示す
フローチャートである。ステップS4700では、演出制御用マイコン91は、ゾーン演
出当選情報があるか否かを判断する。これは、事前判定情報記憶領域94cにおいて、特
図1、特図2の第1~第4格納領域、および、当該領域に、ゾーン演出当選情報があるか
否かを判断する処理である。ここでゾーン演出当選情報があると判断された場合(ステッ
プS4700:YES)、以降の処理を実行せず、ゾーン演出パターン決定処理を終了す
る。一方、ゾーン演出当選情報がないと判断された場合(ステップS4700:NO)、
ステップS4705へ移行する。
ステップS4705では、演出制御用マイコン91は、事前判定コマンドに含まれる事
前判定情報から大当たり又はリーチハズレであるか否かを判断する。大当たりであるか否
かは、大当たり判定情報を参照して判断する。リーチハズレであるか否かは、変動パター
ン情報を用いて判断する。変動パターン情報が2つある場合は、一方の変動パターン情報
がリーチ有りを示し、他方の変動パターン情報がリーチ無しを示すことはない。そこで、
変動パターン情報が2つある場合は、一方の変動パターン情報を用いて判断する。ここで
大当たり又はリーチハズレであると判断された場合(ステップS4705:YES)、ス
テップS4710へ移行する。一方、大当たりおよびリーチハズレのいずれでもないと判
断された場合(ステップS4705:NO)、以降の処理を実行せず、ゾーン演出パター
ン決定処理を終了する。
ステップS4710では、演出制御用マイコン91は、ゾーン乱数を取得する。ゾーン
乱数は、「0」~「127」のいずれかの値をとる。ステップS4715では、演出制御
用マイコン91は、ゾーン演出パターンを決定する。ゾーン演出パターンは、ゾーン乱数
に基づき、後述するゾーン演出パターン決定テーブルT106を用いて決定される。ステ
ップS4720では、演出制御用マイコン91は、ゾーン演出当選情報およびゾーン演出
実行情報を格納する。ゾーン演出当選情報は、今回の事前判定コマンドに対応する格納領
域に格納される。例えば今回の事前判定コマンドが4個目の第2特図保留発生時のもので
あれば、そのゾーン演出当選情報は特図2の第4格納領域に格納される(図56(A)参
照)。また、ゾーン演出実行情報は、今回の事前判定コマンドに対応する格納領域、およ
び、今回より前の事前判定コマンドに対応する格納領域に格納される。例えば、今回の事
前判定コマンドが4個目の第2特図保留発生時のものであれば、ゾーン演出実行情報は特
図2の第1~第4格納領域に格納される(図56(A)参照)。図中では、ゾーン演出実
行情報が格納された様子を「○」で示した。また、例えば、3個目の第2特図保留発生時
であれば、特図2の第1~第3格納領域に格納される。
[ゾーン演出パターン決定テーブル]
図60は、ゾーン演出パターン決定テーブルT106を示す図である。ゾーン演出パタ
ーン(ゾーン演出種類)は、ゾーン乱数値に基づいて決定されるが、判定結果がリーチハ
ズレの場合と、大当たりの場合とで振り分けが異なっている。
事前判定情報が大当たりの場合、ゾーン乱数値が「0」~「40」のいずれかであると
き「ゾーン演出なし」が決定され、ゾーン乱数値が「41」~「100」のいずれかであ
るとき「ゾーン演出Aパターン」が決定され、ゾーン乱数値が「101」~「127」の
いずれかであるとき「ゾーン演出Bパターン」が決定される(図60参照)。
事前判定情報がリーチハズレの場合、ゾーン乱数値が「0」~「90」のいずれかであ
るとき「ゾーン演出なし」が決定され、ゾーン乱数値が「91」~「120」のいずれか
であるとき「ゾーン演出Aパターン」が決定され、ゾーン乱数値が「121」~「127
」のいずれかであるとき「ゾーン演出Bパターン」が決定される(図60参照)。
「ゾーン演出なし」が決定された場合、後述の基幹演出が実行される。また、「ゾーン
演出なし」が決定された場合、事前判定情報記憶領域94cのゾーン演出実行情報の欄は
「-」となる。ゾーン演出Aパターンに基づくゾーン演出Aと、ゾーン演出Bパターンに
基づくゾーン演出Bとでは、所定の演出における背景画像の色が異なっている。
ゾーン演出なしは、大当たりの場合、約32%で決定され、リーチハズレの場合、約7
1%で決定される。したがって、ゾーン演出Aパターン、ゾーン演出Bパターンのいずれ
に基づくゾーン演出であっても、大当たりへの期待が持てる。また、ゾーン演出Bパター
ンは、リーチハズレの場合、約5%で決定されるのに対し、大当たりの場合、約21%で
決定される。したがって、ゾーン演出Bパターンに基づいたゾーン演出が実行された場合
は、大当たりへの一層の期待が持てる。なお、本実施形態では、ゾーン演出A、ゾーン演
出Bの2種類としたが、3種類以上のゾーン演出を実行するよう構成してもよい。また、
背景色を変える演出のほか、音声制御基板106を介してスピーカ67から所定の音を出
力する演出としたり、ランプ制御基板107を介して枠ランプ66及び盤ランプ5を点灯
させる演出としたりすることが考えられる。またこれらの演出を単独で実行しても組み合
わせて実行してもよい。
[時短演出変更処理]
図61は、時短演出変更処理(図54:ステップS4435)の詳細を示すフローチャ
ートである。ステップS4800では、演出制御用マイコン91は、時短演出変更フラグ
がONであるか否かを判断する。時短演出変更フラグは、大当たり種別が「16R(実質
13R)V通過予定大当たり」(特図停止図柄データが14H、15H、16H)の場合
に、後述するエンディング演出パターン決定処理においてONとなる。ここで時短演出変
更フラグがONであると判断された場合(ステップS4800:YES)、ステップS4
810へ移行する。一方、時短演出変更フラグがONでない場合(ステップS4800:
NO)、すなわち時短演出変更フラグがOFFである場合には、以降の処理を実行せず、
時短演出変更処理を終了する。
ステップS4810では、演出制御用マイコン91は、高確時短演出突入抽選を行う。
高確時短演出突入抽選は、高確時短演出突入乱数値に基づき、後述する高確時短演出突入
抽選テーブルT107を用いて行われる。ステップS4815では、演出制御用マイコン
91は、高確時短演出突入抽選に当選したか否かを判断する。ここで当選したと判断され
た場合(ステップS4815:YES)、ステップS4820へ移行する。一方、当選し
ていないと判断された場合(ステップS4815:NO)、以降の処理を実行せず、時短
演出変更処理を終了する。
ステップS4820では、演出制御用マイコン91は、高確時短演出突入情報を格納す
る。高確時短演出突入情報は、高確時短演出突入欄に対応する格納領域のうち、今回の事
前判定コマンドに対応する格納領域に格納される。例えば、今回の事前判定コマンドが4
個目の第2特図保留発生時のものであれば、その高確時短演出突入情報は特図2の第4格
納領域に格納される(図56(A)参照)。図中では「○」で示した。なお、高確時短遊
技状態では第1特図保留発生時(第1始動口20への入賞時)に、事前判定コマンドが主
制御基板80から送信されないようになっている。したがって、このときは、時短演出変
更処理が実行されることはない。そのため、事前判定情報記憶領域94cには、特図1に
対応する高確時短突入情報を記憶する領域が設定されていない(図56参照)。次に、ス
テップS4825では、演出制御用マイコン91は、時短演出変更フラグをOFFにする
[高確時短演出突入抽選テーブル]
図62は、高確時短演出突入抽選テーブルT107を示す図である。高確時短演出突入
抽選テーブルT107では、高確時短演出突入乱数値が「7」であるのときに当たりとな
り、高確時短演出突入乱数値が「0」~「6」,「8」~「99」のいずれかであるとき
にハズレとなる。つまり、高確時短演出突入抽選には1/100の確率で当選する。
[煽り演出抽選処理]
図63は、煽り演出抽選処理(図54:ステップS4440)の詳細を示すフローチャ
ートである。ステップS4900では、演出制御用マイコン91は、煽り演出フラグがO
Nであるか否かを判断する。煽り演出フラグは、大当たり種別が「16R(実質13R)
V通過予定大当たり」(特図停止図柄データが14H、15H、16H)の場合、「16
R(実質13R)V非通過予定大当たり」(特図停止図柄データが17H)の場合に、後
述するエンディング演出パターン決定処理においてONとなる。ここで煽り演出フラグが
ONであると判断された場合(ステップS4900:YES)、ステップS4905へ移
行する。一方、煽り演出フラグがONでない場合(ステップS4900:NO)、すなわ
ち煽り演出フラグがOFFである場合には、以降の処理を実行せず、煽り演出抽選処理を
終了する。
ステップS4905では、演出制御用マイコン91は、事前判定情報記憶領域94cに
、高確時短演出突入情報があるか否かを判断する。これは、事前判定情報記憶領域94c
において、今回の事前判定コマンドに対応する格納領域に、高確時短演出突入情報がある
か否かを判断する処理である。例えば、4個目の第2特図保留発生時の場合には、特図2
の第4格納領域の高確時短演出突入情報欄に対応する格納領域に、高確時短演出突入情報
があるか否かを判断する。
ここで高確時短演出突入情報があると判断された場合(ステップS4905:YES)
、ステップS4910にて煽り演出フラグをOFFにし、ステップS4920へ移行する
。一方、高確時短演出突入情報がないと判断された場合(ステップS4905:NO)、
ステップS4915へ移行する。
ステップS4915では、演出制御用マイコン91は、事前判定情報記憶領域94cに
、煽り演出実行情報があるか否かを判断する。これは、事前判定情報記憶領域94cにお
いて、今回の事前判定コマンドよりも前の事前判定コマンドに対応する格納領域に、煽り
演出実行情報があるか否かを判断する処理である。ここで煽り演出実行情報があると判断
された場合(ステップS4915:YES)、以降の処理を実行せず、煽り演出抽選処理
を終了する。一方、煽り演出実行情報がないと判断された場合(ステップS4915:N
O)、ステップS4920へ移行する。
ステップS4920では、演出制御用マイコン91は、煽り演出抽選を行う。煽り演出
抽選は、煽り演出決定乱数値に基づき、後述する煽り演出抽選テーブルT108を用いて
行われる。後述するように、煽り演出抽選テーブルT108は、第1煽り演出抽選テーブ
ルT108Aと、第2煽り演出抽選テーブルT108Bとを含む。具体的には、演出制御
用マイコン91は、事前判定情報記憶領域94cの高確時短演出突入情報欄に高確時短演
出突入情報がある場合には、第2煽り演出抽選テーブルT108Bを用いて煽り演出抽選
を実行し、事前判定情報記憶領域94cの高確時短演出突入情報欄に高確時短演出突入情
報がない場合には、第1煽り演出抽選テーブルT108Aを用いて煽り演出抽選を実行す
る。
ステップS4925では、演出制御用マイコン91は、煽り演出抽選に当選したか否か
を判断する。ここで当選したと判断された場合(ステップS4925:YES)、ステッ
プS4930へ移行する。一方、当選していないと判断された場合(ステップS4925
:NO)、以降の処理を実行せず、煽り演出抽選処理を終了する。
ステップS4930では、演出制御用マイコン91は、煽り演出実行情報を格納する。
煽り演出実行情報は、煽り演出実行情報欄に対応する格納領域であって、今回の事前判定
コマンドよりも前の事前判定コマンドに対応する格納領域に格納される。例えば今回の事
前判定コマンドが4個目の第2特図保留発生時のものであれば、その煽り演出実行情報は
特図2の第1~第3格納領域に格納される(図56(A)参照)。図中では、煽り演出実
行情報がある場合を「○」で示した。なお、高確時短遊技状態では第1特図保留発生時(
第1始動口20の入賞時)、事前判定コマンドが主制御基板80から送信されないように
なっている。したがって、このときは、煽り演出抽選処理が実行されることはない。その
ため、事前判定情報記憶領域94cには、特図1に対応する煽り演出実行情報を記憶する
領域が設定されていない(図56参照)。
[煽り演出抽選テーブル]
図64は、煽り演出抽選テーブルT108を示す図である。煽り演出抽選テーブルT1
08は、図64(A)に示す第1煽り演出抽選テーブルT108Aと、図64(B)に示
す第2煽り演出抽選テーブルT108Bとを含む。第1煽り演出抽選テーブルT108A
では、煽り演出決定乱数値が「3」であるのときに当たりとなり、煽り演出決定乱数値が
「0」~「2」,「4」~「99」のいずれかであるときにハズレとなる。つまり、煽り
演出抽選には1/100の確率で当選する。第2煽り演出抽選テーブルT108Bでは、
煽り演出決定乱数値が「0」~「89」であるのときに当たりとなり、煽り演出決定乱数
値が「90」~「99」のいずれかであるときにハズレとなる。つまり、煽り演出抽選に
は9/10の確率で当選する。
[変動演出開始処理]
図65は、変動演出開始処理(図54:ステップS4460)の詳細を示すフローチャ
ートである。ステップS5000では、演出制御用マイコン91は、変動開始コマンドを
解析する。これは、変動開始コマンドに含まれる特図停止図柄データ、および、変動パタ
ーンの情報をサブRAM94にセットする処理である。ステップS5005では、演出制
御用マイコン91は、保留表示シフト処理を実行する。これは、画像表示装置7における
保留画像を制御するための画像制御基板100へのコマンドをサブRAM94にセットす
る処理である。
ステップS5010では、演出制御用マイコン91は、事前判定情報シフト処理を実行
する。これは、事前判定情報記憶領域94cの情報をシフトする処理である。すなわち、
第1格納領域の情報(大当たり判定情報、大当たり種別情報、および、変動パターン情報
を除く)を当該領域にシフトし、第2格納領域の情報を第1格納領域にシフトし、第3格
納領域の情報を第2格納領域にシフトし、第4格納領域の情報を第3格納領域にシフトす
る(図56(A)および(B)参照)。
ところで、事前判定情報記憶領域94cにおいて、特図2に対応する情報が格納されて
おらず、特図1に対応する情報が格納されている場合には、特図1に対応する情報をシフ
トする。特図2に対応する情報が格納されており、特図1に対応する情報が格納されてい
ない場合には、特図2に対応する情報をシフトする。特図1および特図2に対応する情報
がそれぞれ格納されている場合には、特図2に対応する情報を優先的にシフトする。つま
り、事前判定情報記憶領域94cにおける情報のシフトは、特図2に対応する情報が優先
される。
ステップS5015では、演出制御用マイコン91は、変動演出パターン決定処理を実
行する。変動演出パターン決定処理の詳細については後述する。ステップS5020では
、演出制御用マイコン91は、ステップS5015にて決定された変動演出パターンに基
づく変動演出が実現されるよう変動演出開始コマンドをサブRAM94の出力バッファに
セットする。ステップS5025では、演出制御用マイコン91は、時短回数カウンタを
ディクリメントする。時短回数カウンタは、カウンタセット領域94dに設けられ、後述
のエンディング演出パターン決定処理にて、大当たり終了後の遊技状態が高確時短遊技状
態に移行する場合は160がセットされ、低確時短遊技状態に移行する場合は100がセ
ットされる。ここでは、この時短回数カウンタから「1」を減じる。なお、時短回数カウ
ンタが「0」になった場合には、ディクリメントを終了する。
次に、ステップS5030では、演出制御用マイコン91は、回転数カウンタをインク
リメントする。回転数カウンタは、カウンタセット領域94dに設けられ、後述のエンデ
ィング演出パターン決定処理にて、0がセットされる。ここでは、この回転数カウンタに
「1」を加える。
[変動演出パターン決定処理]
図66は、変動演出パターン決定処理(図65:ステップS5015)を表すフローチ
ャートである。まず、変動演出パターン決定処理のステップS5100では、演出制御用
マイコン91は、基幹演出パターン決定処理を実行する。この処理で、演出制御用マイコ
ン91は、基幹演出パターン決定テーブルT100に基づいて、基幹演出を実現するため
の基幹演出パターン(演出プログラム)を決定する。基幹演出パターン決定テーブルT1
00、および、基幹演出パターンに基づく基幹演出の例についての説明は後述する。
ステップS5105では、演出制御用マイコン91は、表示演出チャンスアップ決定処
理を実行する。この処理で、演出制御用マイコン91は、チャンスアップ乱数と表示演出
チャンスアップ決定テーブルT101に基づいて、画像表示装置7を用いた表示演出のチ
ャンスアップ演出(単にチャンスアップとも呼ぶ)を決定し得る。チャンスアップとは、
遊技者に大当たりの期待感を増幅させるための演出である。表示演出チャンスアップ決定
テーブルT101、および、表示演出のチャンスアップの例については、後述する。
ステップS5110では、演出制御用マイコン91は、音演出チャンスアップ決定処理
を実行する。この処理で、演出制御用マイコン91は、チャンスアップ乱数と音演出チャ
ンスアップ決定テーブルT102に基づいて、スピーカ67を用いた音演出のチャンスア
ップを決定し得る。音演出チャンスアップ決定テーブルT102、および、音演出のチャ
ンスアップの例については、後述する。
ステップS5115では、演出制御用マイコン91は、可動役物演出チャンスアップ決
定処理を実行する。この処理で、演出制御用マイコン91は、チャンスアップ乱数と可動
役物演出チャンスアップ決定テーブルT103に基づいて、枠可動体600を用いた可動
役物演出のチャンスアップを決定し得る。可動役物演出チャンスアップ決定テーブルT1
03、および、可動役物演出パターンの例については、後述する。なお、本実施形態では
、枠可動体600を用いた可動役物演出のチャンスアップを実行するようにしているが、
これに限られず、盤可動体15を用いた可動役物演出のチャンスアップを実行するように
してもよい。
ステップS5120では、演出制御用マイコン91は、ランプ演出チャンスアップ決定
処理を実行する。この処理で、演出制御用マイコン91は、チャンスアップ乱数とランプ
演出チャンスアップ決定テーブルT104に基づいて、ランプ類(枠ランプ66と盤ラン
プ5等)を用いたランプ演出のチャンスアップを決定し得る。ランプ演出チャンスアップ
決定テーブルT104、および、ランプ演出のチャンスアップの例については、後述する
ステップS5125では、演出制御用マイコン91は、ボタン演出チャンスアップ決定
処理を実行する。この処理で、演出制御用マイコン91は、チャンスアップ乱数とボタン
演出チャンスアップ決定テーブルT105に基づいて、演出ボタン63を用いたボタン演
出のチャンスアップを決定し得る。ボタン演出チャンスアップ決定テーブルT105、お
よび、ボタン演出パターンの例については、後述する。
ステップS5130では、演出制御用マイコン91は、ゾーン演出決定処理を実行する
。この処理で、演出制御用マイコン91は、事前判定情報記憶領域94cの当該領域に対
応するゾーン演出実行情報欄を参照してゾーン演出を決定し得る。例えば、演出制御用マ
イコン91は、事前判定情報記憶領域94cの当該領域に対応するゾーン演出実行情報欄
において、ゾーン演出Aパターンが格納されている場合にはゾーン演出としてゾーン演出
Aを実行することを決定し、ゾーン演出Bパターンが格納されている場合にはゾーン演出
としてゾーン演出Bを実行することを決定する。ゾーン演出パターン決定テーブルT10
6、および、ゾーン演出の例については、後述する。なお、ゾーン演出パターンに基づい
て実現されるゾーン演出は、チャンスアップの1つである。
ステップS5131では、時短回数が100回となったか否か、すなわち、回転数カウ
ンタの値が100となったか否かを判断する。演出制御用マイコン91は、時短回数が1
00回となったと判断した場合(ステップS5131:YES)には、ステップS513
2で、時短演出変更フラグがONか否かを判断する。演出制御用マイコン91は、時短演
出変更フラグがONの場合(ステップS5132:YES)には、ステップS5133で
、事前判定情報記憶領域94cの当該領域に対応する高確時短演出突入情報欄に、高確時
短演出突入情報を格納する。
ステップS5134で、演出制御用マイコン91は、時短演出変更フラグをOFFにす
る。次に、ステップS5135で、演出制御用マイコン91は、煽り演出フラグをOFF
にし、S5137の処理に移行する。
一方、演出制御用マイコン91は、時短回数が100回となっていない場合(ステップ
S5131:NO)、および、時短演出変更フラグがOFFの場合(ステップS5132
:NO)には、ステップS5137の処理に移行する。
ステップS5137では、演出制御用マイコン91は、事前判定情報記憶領域94cの
当該領域に対応する高確時短演出突入情報欄に、高確時短演出突入情報(図56では、「
○」で示されている)が格納されているか否かを判断する。
演出制御用マイコン91は、事前判定情報記憶領域94cの当該領域に対応する高確時
短演出突入情報欄に、高確時短演出突入情報が格納されている場合には(ステップS51
37:YES)、次に、ステップS5140で、高確時短突入確定演出の実行を決定し、
ステップS5145で、低確時短演出フラグをOFFし、高確時短演出フラグをONし、
ステップS5199の処理に移行する。
一方、演出制御用マイコン91は、事前判定情報記憶領域94cの当該領域に対応する
高確時短演出突入情報欄に、高確時短演出突入情報が格納されていない場合には(ステッ
プS5137:NO)、次に、ステップS5150で、事前判定情報記憶領域94cの当
該領域に対応する煽り演出実行情報欄に煽り演出実行情報(図56では、「○」で示され
ている)が格納されているか否かを判断する。
演出制御用マイコン91は、事前判定情報記憶領域94cの当該領域に対応する煽り演
出実行情報欄に煽り演出実行情報が格納されている場合には(ステップS5150:YE
S)、ステップS5155で、煽り演出の実行を決定し、ステップS5160の処理に移
行する。演出制御用マイコン91は、事前判定情報記憶領域94cの当該領域に対応する
煽り演出実行情報欄に煽り演出実行情報が格納されていない場合には(ステップS515
0:NO)、ステップS5160の処理に移行する。
ステップS5160で、演出制御用マイコン91は、高確時短演出フラグがONか否か
を判断する。演出制御用マイコン91は、高確時短演出フラグがONの場合には(ステッ
プS5160:YES)、ステップS5165で、高確時短演出の実行を決定する。
なお、演出制御用マイコン91は、上述のステップS5130でゾーン演出の実行が決
定され、S5165で高確時短演出の実行が決定された場合には、当該変動に係る変動演
出で変動開始演出時のみゾーン演出を実行すると共に、その他の演出で高確時短演出を実
行することを決定する。
ステップS5170で、演出制御用マイコン91は、時短回数カウンタが0になったか
否か、すなわち、時短状態が終了したか否かを判断する。演出制御用マイコン91は、時
短回数カウンタが0になった場合には(ステップS5170:YES)、ステップS51
75で、高確時短演出フラグをOFFにし、ステップS5199の処理に移行する。演出
制御用マイコン91は、時短回数カウンタが0になってない場合には(ステップS517
0:NO)、ステップS5199の処理に移行する。
一方、演出制御用マイコン91は、高確時短演出フラグがONでない場合には(ステッ
プS5160:NO)、ステップS5180で、低確時短演出フラグがONか否かを判断
する。演出制御用マイコン91は、低確時短演出フラグがONの場合には(ステップS5
180:YES)、ステップS5185で、低確時短演出の実行を決定する。
なお、演出制御用マイコン91は、上述のS5130でゾーン演出の実行が決定され、
S5185で低確時短演出の実行が決定された場合には、当該変動係る変動演出で変動開
始演出時のみゾーン演出を実行すると共に、その他の演出(例えば、スーパーリーチ発展
演出等)で低確時短演出を実行することを決定する。
ステップS5190で、演出制御用マイコン91は、時短回数カウンタが0になったか
否か、すなわち、時短状態が終了したか否かを判断する。演出制御用マイコン91は、時
短回数カウンタが0になった場合には(ステップS5190:YES)、ステップS51
95で、低確時短演出フラグをOFFして、ステップS5199の処理に移行する。演出
制御用マイコン91は、時短回数カウンタが0になっていない場合には(ステップS51
90:NO)、ステップS5199の処理に移行する。
一方、演出制御用マイコン91は、低確時短演出フラグがONでない場合には(ステッ
プS5180:NO)、ステップS5197で、非時短演出の実行を決定し、ステップS
5199の処理に移行する。
ステップS5199で、演出制御用マイコン91は、S5100で決定した基幹演出パ
ターンに、ステップS5105~S5130、S5140、S5155、S5165、S
5185、または、ステップS5197で決定した演出情報(演出プログラム)を付加し
て、1つの変動演出パターンを作成させる。このようにして、変動演出パターンが決定さ
れる。この変動演出パターンに基づく演出は、基幹演出に加えて、ステップS5105~
S5130、S5140、S5155、S5165、S5185、または、ステップS5
197で決定した演出を含む。演出制御用マイコン91は、ステップS5199の処理後
、変動演出開始処理にリターンする。
[基幹演出パターン決定テーブル]
図67は、基幹演出パターン決定テーブルT100を表す図である。この基幹演出パタ
ーン決定テーブルT100は、変動パターン情報と、変動時間と、基幹演出パターンとが
対応付けられている。本実施形態の基幹演出パターンは、大きく分けて、「SP1」、「
SP2」、「ノーマルリーチ」、または、「リーチ無しハズレ」に区分される。これら基
幹演出パターンは、それぞれ、画像表示装置7における背景画像の表示およびその切り換
え、所定のキャラクタの表示およびその動作、スピーカ67を用いたメロディや効果音の
出力、ランプ類(枠ランプ66、盤ランプ5等)の点灯制御などの予め決められた演出を
実現するためのプログラムである。
「SP1」、または、「SP2」は、変動開始演出、リーチ形成演出後、いわゆる、ス
ーパーリーチ演出を実現し、その後、スーパーリーチ発展演出、当たり演出(またはハズ
レ演出)を介して、変動中の演出図柄8L,8C,8Rを確定停止させる図柄停止演出を
実現する基幹演出パターンである。SP1とSP2は、例えば、演出時間(変動時間)の
長さと、スーパーリーチ演出またはスーパーリーチ発展演出などの演出内容とが異なる。
変動開始演出は、演出図柄8L,8C,8Rをそれぞれ変動表示させる演出である。リ
ーチ形成演出は、演出図柄8Lと演出図柄8Rとを同じ図柄で仮停止表示させて、いわゆ
る、リーチ状態を形成する演出である。スーパーリーチ演出は、リーチ形成演出(リーチ
状態)から発展する演出であり、例えば、所定のキャラクタが登場したり、所定のアクシ
ョンを実行したり、背景を切り換えたりする演出である。スーパーリーチ発展演出は、ス
ーパーリーチ演出からさらに発展する演出であり、例えば、スーパーリーチ演出とは異な
るキャラクタが登場したり、スーパーリーチ演出とは異なるアクションを実行したり、ス
ーパーリーチ演出とは異なる背景に切り換えたりする演出である。当たり演出は、演出図
柄8L,8C,8Rを同じ文字で仮停止表示させる大当たり図柄配列を表示させつつ、例
えば、所定のアクションを実行したり、背景を切り換えたりすることで、特別図柄の抽選
結果が大当たりであることを遊技者に報知する演出である。ハズレ演出は、演出図柄8L
,8Rと演出図柄8Cとを異なる文字で仮停止表示させるハズレ図柄配列を表示させつつ
、例えば、所定のアクションを実行したりすることでハズレであることを遊技者に報知す
る演出である。図柄停止演出は、当たり演出、または、ハズレ演出で仮停止表示した演出
図柄8L,8C,8Rを確定表示させる演出である。これら変動開始演出、リーチ形成演
出、スーパーリーチ演出、スーパーリーチ発展演出、当たり演出、および、図柄停止演出
についての例は後述する。
また、「SP1」には、擬似連演出を含まない「SP1(擬似無し)」と、擬似連演出
を含む「SP1(疑似有り)」とに区分される。同様に、「SP2」も、擬似連演出を含
まない「SP2(擬似無し)」と、擬似連演出を含む「SP2(疑似有り)」とに区分さ
れる。
擬似連演出とは、リーチ形成演出よりも前に実行される演出であって、「同様の演出」
が繰り返し実行される演出である。この「同様の演出」とは、例えば、停止表示中、また
は、仮停止表示中の演出図柄を変動開始させる演出を含む。擬似連演出としては、例えば
、変動開始演出後に、演出図柄を仮停止表示する仮停止表示演出を実行し、その後、再び
演出図柄を変動開始する擬似変動開始演出を実行する。この擬似連演出例についての詳細
は、後述する。なお、この擬似連演出例において、仮停止表示の際の演出図柄の図柄配列
は、所定の規則性がないバラケ目(例えば、「147」)であってもいいし、所定の規則
性があるチャンス目(例えば、「223」、「357」)であってもいいし、特定の図柄
(チャンス図柄)を含んでいてもいい。また、仮停止表示の際に、一部の演出図柄のみを
仮停止表示してもいいし、演出図柄を縮小させて変動させることで仮停止表示のように見
せかけてもいい。
「ノーマルリーチ」は、リーチ形成演出を実現し、その後、スーパーリーチ演出を介さ
ずに、図柄停止演出を実現する基幹演出パターンである。「リーチ無しハズレ」は、リー
チ形成演出を介さずに、図柄停止演出を実現する基幹演出パターンである。この場合の図
柄停止演出では、演出図柄8L,8C,8Rをハズレ図柄配列で確定停止表示させる。
演出制御用マイコン91は、図66のS5100において、例えば、主制御基板80か
ら送信されてきた変動パターン情報が「P5」であった場合には、図67の基幹演出パタ
ーン決定テーブルT100に基づいて、変動時間が45000[ms]である「SP1(
擬似有り)」を基幹演出パターンとして決定する。
[チャンスアップテーブルの説明]
図68および図69は、チャンスアップを決定するための各テーブルの例を説明するた
めの図である。具体的には、図68(A)は、表示演出チャンスアップ決定テーブルT1
01の例を説明するための図であり、図68(B)は、音演出チャンスアップ決定テーブ
ルT102の例を説明するための図であり、図68(C)は、可動役物演出チャンスアッ
プ決定テーブルT103の例を説明するための図である。また、図69(A)は、ランプ
演出チャンスアップ決定テーブルT104の例を説明するための図であり、図69(B)
は、ボタン演出チャンスアップ決定テーブルT105の例を説明するための図である。な
お、図68(A)~(C)、図69(A)、(B)における各テーブルの右側部分に示さ
れる備考欄には、チャンスアップの有無が示されており、「○」の場合には、チャンスア
ップに該当することを示し、「×」の場合には、チャンスアップに該当しないことを示し
ている。チャンスアップに該当しない場合を非チャンスアップとも呼ぶ。
[表示演出チャンスアップ決定テーブル]
表示演出のチャンスアップは、それぞれ基幹演出パターンごとに設定されている。従っ
て、表示演出チャンスアップ決定テーブルT101は、基幹演出パターンごとに対応付け
られた複数のチャンスアップテーブルから構成され、所定の基幹演出パターンが選択され
た場合には、表示演出チャンスアップ決定テーブルT101のうち、当該基幹演出パター
ンに対応するチャンスアップテーブルに基づいて、当該基幹演出パターンに対応する表示
演出のチャンスアップが決定され得る。
図68(A)には、表示演出チャンスアップ決定テーブルT101の例として、基幹演
出パターンが「SP1」の場合における表示演出チャンスアップ決定テーブルT101A
が示されている。この表示演出チャンスアップ決定テーブルT101Aは、チャンスアッ
プのタイミングと、大当たり判定の判定結果と、表示演出におけるチャンスアップの種類
と、表示演出に対応するチャンスアップ乱数の値(チャンスアップ乱数値とも呼ぶ)とが
対応付けられている。図68(A)の例では、チャンスアップのタイミングは、所定のタ
イミングであるタイミング1とタイミング2とに区分されている。判定結果は、大当たり
の場合と、ハズレの場合とで区分されている。
タイミング1に対応するチャンスアップの種類は、「鎧:銅色」、「鎧:銀色」、また
は、「鎧:金色」の3つのパターンに区分されている。これらは、タイミング1の際に出
現する所定のキャラクタの鎧の色を表す。「鎧:銅色」の場合は、基幹演出通りとなり、
非チャンスアップ(チャンスアップなし)に該当する。「鎧:銀色」、または、「鎧:金
色」の場合は、タイミング1における基幹演出に代えて、これらの表示演出が実現される
ので、チャンスアップに該当する。
また、タイミング2に対応するチャンスアップの種類は、「カットイン演出なし」と、
「カットイン演出あり」との2つのパターンに区分されている。これらは、タイミング2
の際に、カットイン演出を出現させるのか、カットイン演出を出現させないのかを表す。
「カットイン演出なし」の場合は、基幹演出通りとなり、非チャンスアップに該当する。
「カットイン演出あり」の場合は、タイミング2でカットイン演出が実現されるので、チ
ャンスアップに該当する。
演出制御用マイコン91は、図66のS5105において、例えば、基幹演出パターン
が「SP1」であり、大当たり判定の判定結果が大当たりであって、チャンスアップ乱数
値が100の場合には、図68(A)に示す表示演出チャンスアップ決定テーブルT10
1Aに基づいて、タイミング1でのチャンスアップとして「鎧:金色」を選択し、タイミ
ング2でのチャンスアップとしてカットイン演出を選択する。
[音演出チャンスアップ決定テーブル]
音演出のチャンスアップは、それぞれ基幹演出パターンごとに設定されている。従って
、音演出チャンスアップ決定テーブルT102は、基幹演出パターンごとに対応付けられ
た複数のチャンスアップテーブルから構成され、所定の基幹演出パターンが選択された場
合には、音演出チャンスアップ決定テーブルT102のうち、当該基幹演出パターンに対
応するチャンスアップテーブルに基づいて、当該基幹演出パターンに対応する音演出のチ
ャンスアップが決定され得る。
図68(B)には、音演出チャンスアップ決定テーブルT102の例として、基幹演出
パターンが「SP1」の場合における音演出チャンスアップ決定テーブルT102Aが示
されている。この音演出チャンスアップ決定テーブルT102Aは、チャンスアップのタ
イミングと、大当たり判定の判定結果と、音演出におけるチャンスアップの種類と、音演
出に対応するチャンスアップ乱数値とが対応付けられている。図68(B)の例では、チ
ャンスアップのタイミングは、所定のタイミングであるタイミング3と、演出全般とで区
分されている。判定結果は、大当たりの場合と、ハズレの場合とで区分されている。
タイミング3に対応するチャンスアップの種類は、通常効果音、特殊効果音1、または
、効果音2の3つのパターンに区分されている。これらの効果音は、タイミング3の際に
スピーカ67から出力される効果音を表す。通常効果音、特殊効果音1、および、特殊効
果音2はそれぞれ異なる。通常効果音の場合は、タイミング3における基幹演出通りとな
り、非チャンスアップに該当する。特殊効果音1、または、特殊効果音2の場合は、タイ
ミング3における基幹演出に代えて、これらの音演出が実現されるので、チャンスアップ
に該当する。
演出全般に対応するチャンスアップの種類は、通常メロディと特殊メロディとで区分さ
れている。これらのメロディは、演出全般におけるスピーカ67から出力されるメロディ
を表す。通常メロディの場合は、基幹演出通りとなり、非チャンスアップに該当する。特
殊メロディの場合は、基幹演出に代えて、演出全般において特殊メロディが実現されるの
で、チャンスアップに該当する。
演出制御用マイコン91は、図66のS5110において、例えば、基幹演出パターン
が「SP1」であり、大当たり判定の判定結果がハズレであって、チャンスアップ乱数値
が127の場合には、タイミング3でのチャンスアップとして特殊効果音2を選択し、演
出全般でのチャンスアップとして特殊メロディを選択する。
[可動役物演出チャンスアップ決定テーブル]
可動役物演出のチャンスアップは、それぞれ基幹演出パターンごとに設定されている。
従って、可動役物演出チャンスアップ決定テーブルT103は、基幹演出パターンごとに
対応付けられた複数のチャンスアップテーブルから構成され、所定の基幹演出パターンが
選択された場合には、可動役物演出チャンスアップ決定テーブルT103のうち、当該基
幹演出パターンに対応するチャンスアップテーブルに基づいて、当該基幹演出パターンに
対応する可動役物演出のチャンスアップが決定され得る。
図68(C)には、可動役物演出チャンスアップ決定テーブルT103の例として、基
幹演出パターンが「SP1」の場合における可動役物演出チャンスアップ決定テーブルT
103Aが示されている。この可動役物演出チャンスアップ決定テーブルT103Aは、
チャンスアップのタイミングと、大当たり判定の判定結果と、可動役物演出におけるチャ
ンスアップの種類と、可動役物演出に対応するチャンスアップ乱数値とが対応付けられて
いる。図68(C)の例では、判定結果は、大当たりの場合と、ハズレの場合とで区分さ
れている。チャンスアップの種類は、枠可動体600が作動しない「可動役物作動なし」
と、枠可動体600が作動する「可動役物作動A」と、枠可動体600が作動する「可動
役物作動B」の3つのパターンに区分されている。可動役物作動Aと可動役物作動Bは、
枠可動体600の動作が異なる。「可動役物作動なし」の場合は、基幹演出通りとなり、
非チャンスアップに該当する。可動役物作動A、または、可動役物作動Bの場合は、タイ
ミング4でこれらの可動役物演出が実現されるので、チャンスアップに該当する。
演出制御用マイコン91は、図66のS5115において、例えば、基幹演出パターン
が「SP1」であり、大当たり判定の判定結果がハズレであって、チャンスアップ乱数値
が10の場合には、非チャンスアップとして「可動役物作動なし」を選択し、大当たり判
定の判定結果が大当たりであって、チャンスアップ乱数値が101の場合には、タイミン
グ4でのチャンスアップとして可動役物作動Bを選択する。
[ランプ演出チャンスアップ決定テーブル]
ランプ演出のチャンスアップは、それぞれ基幹演出パターンごとに設定されている。従
って、ランプ演出チャンスアップ決定テーブルT104は、基幹演出パターンごとに対応
付けられた複数のチャンスアップテーブルから構成され、所定の基幹演出パターンが選択
された場合には、ランプ演出チャンスアップ決定テーブルT104のうち、当該基幹演出
パターンに対応するチャンスアップテーブルに基づいて、当該基幹演出パターンに対応す
るランプ演出のチャンスアップが決定され得る。
図69(A)には、ランプ演出チャンスアップ決定テーブルT104の例として、基幹
演出パターンが「SP1」の場合におけるランプ演出チャンスアップ決定テーブルT10
4Aが示されている。このランプ演出チャンスアップ決定テーブルT104Aは、チャン
スアップのタイミングと、大当たり判定の判定結果と、ランプ演出におけるチャンスアッ
プの種類と、ランプ演出に対応するチャンスアップ乱数値とが対応付けられている。図6
9(A)の例では、判定結果は、大当たりの場合と、ハズレの場合とで区分されている。
チャンスアップの種類は、通常点灯、特殊点灯A、または、特殊点灯Bの3つのパターン
に区分されている。これらのパターンは、演出全般におけるランプ類(枠ランプ66、盤
ランプ5等)の点灯パターンを表す。通常点灯、特殊点灯A、および、特殊点灯Bは、そ
れぞれ異なる。通常点灯の場合は、基幹演出通りとなり、非チャンスアップに該当する。
特殊点灯A、または、特殊点灯Bの場合は、基幹演出に代えて、演出全般においてこれら
のランプ演出が実現されるので、チャンスアップに該当する。
演出制御用マイコン91は、図66のS5120において、例えば、基幹演出パターン
が「SP1」であり、大当たり判定の判定結果がハズレであって、チャンスアップ乱数値
が100の場合には、演出全般で非チャンスアップとして通常点灯パターンを選択し、大
当たり判定の判定結果が大当たりであって、チャンスアップ乱数値が100の場合には、
演出全般でのチャンスアップとして特殊点灯Aを選択する。
[ボタン演出チャンスアップ決定テーブル]
ボタン演出のチャンスアップは、それぞれ基幹演出パターンごとに設定されている。従
って、ボタン演出チャンスアップ決定テーブルT105は、基幹演出パターンごとに対応
付けられた複数のチャンスアップテーブルから構成され、所定の基幹演出パターンが選択
された場合には、ボタン演出チャンスアップ決定テーブルT105のうち、当該基幹演出
パターンに対応するチャンスアップテーブルに基づいて、当該基幹演出パターンに対応す
るボタン演出のチャンスアップが決定され得る。
図69(B)には、ボタン演出チャンスアップ決定テーブルT105の例として、基幹
演出パターンが「SP1」の場合におけるボタン演出チャンスアップ決定テーブルT10
5Aが示されている。このボタン演出チャンスアップ決定テーブルT105Aは、チャン
スアップのタイミングと、大当たり判定の判定結果と、ボタン演出におけるチャンスアッ
プの種類と、ボタン演出に対応するチャンスアップ乱数値とが対応付けられている。図6
9(B)の例では、判定結果は、大当たりの場合と、ハズレの場合とで区分されている。
チャンスアップの種類は、ボタン演出を実行しない「ボタン演出なし」の場合と、ボタン
演出を実行する「ボタン演出あり」の場合の2つのパターンに区分されている。「ボタン
演出なし」の場合は、基幹演出通りとなり、非チャンスアップに該当する。「ボタン演出
あり」の場合は、タイミング5でボタン演出が実現されるので、チャンスアップに該当す
る。
演出制御用マイコン91は、図66のS5125において、例えば、基幹演出パターン
が「SP1」であり、大当たり判定の判定結果がハズレであって、チャンスアップ乱数値
が100の場合には、非チャンスアップとして「ボタン演出なし」を選択し、大当たり判
定の判定結果が大当たりであって、チャンスアップ乱数値が100の場合には、タイミン
グ5でのチャンスアップとして「ボタン演出あり」を選択する。
[オープニング演出パターン決定処理]
図70は、オープニング演出パターン決定処理(図55:ステップS4480)の詳細
を示すフローチャートである。ステップS5200では、演出制御用マイコン91は、オ
ープニングコマンドを解析する。これは、オープニングコマンドに含まれるデータを取得
する処理である。ステップS5205では、演出制御用マイコン91は、オープニング演
出パターン決定処理を実行する。オープニング演出パターンは複数種類用意されており、
オープニングコマンドに含まれるデータによりオープニング演出パターンが決定される。
ステップS5210では、演出制御用マイコン91は、決定されたオープニング演出パタ
ーンでオープニング演出が実現されるようオープニング演出開始コマンドをサブRAM9
4の出力バッファにセットする。
[ラウンド演出パターン決定処理]
図71は、ラウンド演出パターン決定処理(図55:ステップS4490)の詳細を示
すフローチャートである。ステップS5300では、演出制御用マイコン91は、ラウン
ド全体演出決定処理を実行する。これは、大当たり種別に従って、16Rにわたるラウン
ド演出の種別を決定する処理である。このラウンド全体演出決定処理についての詳細は後
述する。
ステップS5305では、演出制御用マイコン91は、ラウンド指定コマンドを解析す
る。これはラウンド指定コマンドに含まれるデータ(例えば今回のラウンド数を示すデー
タ)を取得する処理である。
ステップS5310では、演出制御用マイコン91は、ラウンド指定コマンドの解析で
得られたデータと、ステップS5300で決定されたラウンド全体演出とに基づいて、当
該ラウンドに対応する基準ラウンド演出を決定する。
次のステップS5315では、演出制御用マイコン91は、特図停止図柄データが、1
1H、12H、13H、21Hのいずれかであるか否かを判断する。これらは、V通過予
定の大当たりであり、V通過示唆演出を伴う大当たりである。ここで特図停止図柄データ
が、11H、12H、13H、21Hのいずれかであると判断された場合(ステップS5
315:YES)、ステップS5320へ移行する。一方、特図停止図柄データが11H
、12H、13H、21H以外であると判断された場合(ステップS5315:NO)、
ステップS5340へ移行する。
ステップS5320では、演出制御用マイコン91は、第1特定ラウンドであるか否か
を判断する。本実施形態では、V通過に関しての示唆演出を予定しているラウンドである
第1特定ラウンドが予め設定されている。具体的には、第1特定ラウンドは、特図停止図
柄データが11H、12H、21Hの場合は14R、特図停止図柄データが13Hの場合
は16Rとなっている。ここでは、特図停止図柄データに応じて14Rまたは16Rであ
ることを判断する。ここで第1特定ラウンドであると判断された場合(ステップS532
0:YES)、ステップS5325へ移行する。一方、第1特定ラウンドでないと判断さ
れた場合(ステップS5320:NO)、ステップS5340へ移行する。
ステップS5325では、演出制御用マイコン91は、V通過フラグがONであるか否
かを判断する。V通過フラグは、V通過コマンドを受信するとONになる(ステップS4
515:YES,ステップS4520)。ここでV通過フラグがONであると判断された
場合(ステップS5325:YES)、ステップS5330にてV通過示唆演出を決定し
、ステップS5340へ移行する。一方、V通過フラグがONでないと判断された場合(
ステップS5325:NO)、すなわちV通過フラグがOFFである場合には、ステップ
S5335にてV非通過示唆演出を決定し、ステップS5340へ移行する。
ステップS5340では、演出制御用マイコン91は、特図停止図柄データが17H以
外か否かを判断する。特図停止図柄データが17HはV非通過予定の大当たりである。こ
こではV通過予定の大当たりである場合に肯定判断される。ここで特定停止図柄データが
17H以外であると判断された場合(ステップS5340:YES)、すなわちV通過予
定の大当たりである場合には、ステップS5345へ移行する。一方、特図停止図柄デー
タが17Hであると判断された場合(ステップS5340:NO)、すなわちV非通過予
定の大当たりである場合には、ステップS5360へ移行する。
ステップS5345では、演出制御用マイコン91は、第2特定ラウンドであるか否か
を判断する。V通過予定の大当たりでは、2つのラウンドで、V開閉部材71のロング開
放Aが行われる。ここで、第2特定ラウンドは、V開閉部材71のロング開放が行われる
2回目のラウンドに対応する。
具体的に、「16RV通過予定大当たり(特図停止図柄データが11H、12H、21
H)」の場合、第2特定ラウンドは12Rである。「16R(実質15R)V通過予定大
当たり(特図停止図柄データが13H)」の場合、第2特定ラウンドは10Rである。「
16R(実質13R)V通過予定大当たり」については、特図停止図柄データが14Hの
場合、第2特定ラウンドは6Rであり、特図停止図柄データが15Hの場合、第2特定ラ
ウンドは8Rであり、特図停止図柄データが16Hの場合、第2特定ラウンドは10Rで
ある。ここで第2特定ラウンドであると判断された場合(ステップS5345:YES)
、ステップS5350へ移行する。一方、第2特定ラウンドでないと判断された場合(ス
テップS5345:NO)、ステップS5360へ移行する。
ステップS5350では、演出制御用マイコン91は、V通過フラグがONであるか否
かを判断する。V通過フラグは、V通過コマンドを受信するとONになる(ステップS4
515:YES,ステップS4520)。ここでV通過フラグがONであると判断された
場合(ステップS5350:YES)、ステップS5360へ移行する。一方、V通過フ
ラグがONでないと判断された場合(ステップS5350:NO)、すなわちV通過フラ
グがOFFである場合には、ステップS5355にて右打ち報知演出を決定し、ステップ
S5360へ移行する。
V開閉部材71のロング開放が行われる1回目のラウンドでV非通過の場合、2回目の
ラウンドにおいてもV非通過であると、遊技者にとって不利益となる。そこで、1回目の
ラウンドでV非通過である場合に、2回目のラウンドでV通過を促進すべく、この右打ち
報知演出を実行している。この右打ち報知演出についての詳細は、後述する。
ステップS5360では、演出制御用マイコン91は、ラウンド演出パターンを作成す
る。これは、当該ラウンドに対応する基準ラウンド演出に対し、ステップS5330、ス
テップS5335、ステップS5355で決定された演出があれば当該演出を実現するた
めの演出情報を加えて、ラウンド演出パターンを作成する処理である。このようにしてラ
ウンド演出パターンが決定される。ステップS5365では、演出制御用マイコン91は
、ステップS5360で完成したラウンド演出パターンに基づくラウンド演出を実現する
よう、ラウンド演出開始コマンドをサブRAM94の出力バッファにセットする。
[ラウンド全体演出決定処理]
図72は、ラウンド全体演出決定処理(図71:ステップS5300)の詳細を示すフ
ローチャートである。ステップS5400では、演出制御用マイコン91は、最初のラウ
ンドか否かを判断する。ここで最初のラウンドであると判断された場合(ステップS54
00:YES)、ステップS5405へ移行する。一方、最初のラウンドでないと判断さ
れた場合(ステップS5400:NO)、以降の処理を実行せず、ラウンド全体演出決定
処理を終了する。
ステップS5405では、演出制御用マイコン91は、特図停止図柄データが11Hま
たは21Hであるか否かを判断する。特図停止図柄データが11H、21Hの場合「16
RV通過予定大当たり」であり、特に金図柄での大当たりである。ここで特図停止図柄デ
ータが11Hまたは21Hであると判断された場合(ステップS5405:YES)、ス
テップS5410にて高確時短突入予定演出を決定し、ラウンド全体演出決定処理を終了
する。一方、特図停止図柄データが11Hおよび21Hのいずれでもないと判断された場
合(ステップS5405:NO)、ステップS5415へ移行する。
ステップS5415では、演出制御用マイコン91は、特図停止図柄データが12Hで
あるか否かを判断する。特図停止図柄データが12Hの場合「16RV通過予定大当たり
」である。ここで特図停止図柄データが12Hであると判断された場合(ステップS54
15:YES)、ステップS5420にてバトル勝利演出を決定し、ラウンド全体演出決
定処理を終了する。一方、特図停止図柄データが12Hでないと判断された場合(ステッ
プS5415:NO)、ステップS5425へ移行する。
ステップS5425では、演出制御用マイコン91は、特図停止図柄データが13Hで
あるか否かを判断する。特図停止図柄データが13Hの場合「16R(実質15R)V通
過予定大当たり」である。ここで特図停止図柄データが13Hであると判断された場合(
ステップS5425:YES)、ステップS5430にてバトル復活演出を決定し、ラウ
ンド全体演出決定処理を終了する。一方、特図停止図柄データが13Hでないと判断され
た場合(ステップS5425:NO)、すなわち特図停止図柄データが14H~17Hの
いずれかである場合には、ステップS5435にてバトル敗北演出を決定し、ラウンド全
体演出決定処理を終了する。
[エンディング演出パターン決定処理]
図73は、エンディング演出パターン決定処理(図55:ステップS4500)の詳細
を示すフローチャートである。ステップS5500では、演出制御用マイコン91は、エ
ンディングコマンドを解析する。これはエンディングコマンドに含まれるデータを取得す
る処理である。ステップS5505では、演出制御用マイコン91は、エンディング演出
パターン決定処理を実行する。エンディング演出パターンは複数種類用意されており、エ
ンディングコマンドに含まれるデータによりエンディング演出パターンが決定される。ス
テップS5510では、演出制御用マイコン91は、決定されたエンディング演出パター
ンに基づくエンディング演出が実現されるようエンディング演出開始コマンドをサブRA
M94の出力バッファにセットする。
ステップS5515では、演出制御用マイコン91は、特図停止図柄データが14H~
17Hのいずれかであるか否かを判断する。特図停止図柄データが14H~16Hの場合
は「16R(実質13R)V通過予定大当たり」であり、大当たり終了後に高確時短遊技
状態となるものの、途中までは低確時短演出が行われる、いわゆる潜伏確変である。特図
停止図柄データが17Hの場合は「「16R(実質13R)V非通過予定大当たり」であ
り、大当たり終了後に低確時短遊技状態となる。ここで特図停止図柄データが14H~1
7Hのいずれかであると判断された場合(ステップS5515:YES)、ステップS5
520にて煽り演出フラグをONにし、ステップS5525へ移行する。一方、特図停止
図柄データが14H~17Hのいずれでもないと判断された場合(ステップS5515:
NO)、ステップS5545へ移行する。
ステップS5525では、演出制御用マイコン91は、V通過フラグがONであるか否
かを判断する。V通過フラグは、V通過コマンドを受信するとONになる(ステップS4
515:YES,ステップS4520)。ここでV通過フラグがONであると判断された
場合(ステップS5525:YES)、ステップS5530にて時短演出変更フラグをO
Nにし、ステップS5535にて低確時短演出フラグをONにして、ステップS5540
へ移行する。一方、V通過フラグがONでないと判断された場合(ステップS5525:
NO)、すなわちV通過フラグがOFFである場合には、ステップS5535にて低確時
短演出フラグをONにし、ステップS5540へ移行する。
ステップS5515にて否定判断された場合に移行するステップS5545では、V通
過フラグがONであるか否かを判断する。V通過フラグは、V通過コマンドを受信すると
ONになる(ステップS4515:YES,ステップS4520)。ここでV通過フラグ
がONであると判断された場合(ステップS5545:YES)、ステップS5550に
て高確時短演出フラグをONにして、ステップS5540へ移行する。一方、V通過フラ
グがONでないと判断された場合(ステップS5545:NO)、すなわちV通過フラグ
がOFFである場合には、ステップS5535にて低確時短演出フラグをONにし、ステ
ップS5540へ移行する。
ステップS5540では、演出制御用マイコン91は、時短回数カウンタをセットする
。時短回数カウンタは、V通過フラグがONとなっている場合は「160」がセットされ
、V通過フラグがOFFとなっている場合は「100」がセットされる。ステップS55
55では、演出制御用マイコン91は、回転数カウンタを「0」にセットする。次に、ス
テップS5560では、演出制御用マイコン91は、V通過フラグをOFFにする。
[スイッチ処理]
図74は、スイッチ処理(図53:ステップS4305)の詳細を示すフローチャート
である。ステップS5600では、演出制御用マイコン91は、スイッチ演出タイマ値が
0よりも大きいか否かを判断する。スイッチ演出とは、演出ボタン63の操作による演出
である。演出ボタン63の操作は、演出ボタン検出スイッチ63aにより検出される。こ
こでスイッチ演出タイマ値が0よりも大きいと判断された場合(ステップS5600:Y
ES)、ステップS5605へ移行する。一方、スイッチ演出タイマ値が0であると判断
された場合(ステップS5600:NO)、ステップS5625へ移行する。
ステップS5605では、演出制御用マイコン91は、スイッチが押されたか否かを判
断する。これは、演出ボタン63の操作が演出ボタン検出スイッチ63aにより検出され
たか否かを判断する処理である。ここでスイッチが押されたと判断された場合(ステップ
S5605:YES)、ステップS5610にてスイッチ情報をサブRAM94の所定領
域に格納し、ステップS5615にてスイッチ演出タイマ値を「0」にして、スイッチ処
理を終了する。一方、スイッチが押されていないと判断された場合(ステップS5605
:NO)、ステップS5620にてスイッチ演出タイマ値を減算し、スイッチ処理を終了
する。
ステップS5625では、演出制御用マイコン91は、スイッチ処理の開始タイミング
であるか否かを判断する。ここでスイッチ処理開始タイミングであると判断された場合(
ステップS5625:YES)、ステップS5630にてスイッチ演出タイマ値をセット
し、スイッチ処理を終了する。一方、スイッチ処理開始タイミングでないと判断された場
合(ステップS5625:NO)、ステップS5630の処理を実行せず、スイッチ処理
を終了する。
[RAMクリア報知停止処理]
図75は、RAMクリア報知停止処理(図55:ステップS4535)の詳細を示すフ
ローチャートである。ステップS5700では、演出制御用マイコン91は、報知タイマ
値がセットされているか否かを判断する。RAMクリア報知が開始されると、報知タイマ
の値が正の整数でセットされる(ステップS4410)。ここで報知タイマ値がセットさ
れていると判断された場合(ステップS5700:YES)、ステップS5705にて報
知タイマ値を減算し、ステップS5710へ移行する。一方、報知タイマ値がセットされ
ていないと判断された場合(ステップS5700:NO)、すなわち報知タイマ値が「0
」である場合には、以降の処理を実行せず、RAMクリア報知停止処理を終了する。
ステップS5710では、演出制御用マイコン91は、報知タイマ値が「0」であるか
否かを判断する。ここで報知タイマ値が0であると判断された場合(ステップS5710
:YES)、ステップS5715にてRAMクリア報知を停止し、RAMクリア報知停止
処理を終了する。一方、報知タイマ値が0よりも大きいと判断された場合(ステップS5
710:NO)、ステップS5715の処理を実行せず、RAMクリア報知停止処理を終
了する。
10.可動役物演出の具体例
図76は、可動役物演出の一例を示す説明図であり、枠可動体600が駆動された様子
を示している。枠可動体600は、右側可動体600Rと、左側可動体600Lとに分か
れている。右側可動体600Rは、図1に示す枠可動体600の上面中央に前後方向に設
けられた軸(前後方向軸とも呼ぶ)を中心にして、正面視反時計回りに回転駆動され、左
側可動体600Lは、前後方向軸を中心にして、正面視時計回りに回転駆動される。これ
により、右側可動体600Rと左側可動体600Lとでキャラクタの頭部が構成される。
枠可動体600の駆動は、演出制御用マイコン91が枠中継基板99を介して役物駆動用
モータ641を制御することで実現される。
11.表示演出の具体例
[基幹演出のみの変動演出の例(チャンスアップなし)]
図77は、基幹演出のみの変動演出の例(チャンスアップなし)を示す図である。すな
わち、図77は、基幹演出自体を示している。この表示演出は、演出制御用マイコン91
によって画像表示装置7上で実行される。図77(A)~(F)に示す表示演出は、上述
の変動パターンP61(大当たりとなる変動パターン)に対応する基幹演出パターン「S
P1(疑似無し)」を含み、表示演出等のチャンスアップ情報を含まない変動演出パター
ンに基づく表示演出の例であり、一連の表示演出(変動開始演出、リーチ形成演出、スー
パーリーチ演出、スーパーリーチ発展演出、当たり演出、および、図柄停止演出)を時系
列に示している。
図77(A)~(F)に示す一連の表示演出では、まず、図77(A)に示すように、
画像表示装置7において、演出図柄8L,8C,8Rが変動を開始する変動開始演出が実
行される。次に、図77(B)に示すように、2つの演出図柄8L,8Rを仮停止表示さ
せ、リーチを形成するリーチ形成演出が実行される。なお、図77(B)では、リーチ図
柄として「7」が用いられている。
次に、図77(C)に示すように、リーチ形成演出からの発展演出としてスーパーリー
チ演出が実行される。このスーパーリーチ演出では、背景画像が薄い色(例えば、水色)
に設定され、演出図柄8L,8Rがリーチ形成演出時と比較してやや上方に移動し、小さ
く形成される。また、このスーパーリーチ演出では、図77(C)に示すように、タイミ
ング1で鎧を着用した味方キャラクタCRAが登場する演出が実現される。このスーパー
リーチ演出では、味方キャラクタCRAの鎧の色は、基幹演出に基づいて銅色となってい
る。
次に、図77(D)に示すように、スーパーリーチ演出からの発展演出としてスーパー
リーチ発展演出が実行される。このスーパーリーチ発展演出では、演出図柄8L,8Rの
位置および大きさはスーパーリーチ演出時と同じ状態であり、味方キャラクタCRAが変
身する演出が実現される。なお、スーパーリーチ発展演出中のタイミング2において、基
幹演出に基づいてカットイン演出は実現されない。また、スーパーリーチ発展演出中のタ
イミング3では、基幹演出に基づいて通常効果音がスピーカ67から出力される。
次に、図77(E)に示すように、当たり演出が実行される。この当たり演出では、味
方キャラクタCRAによって大当たりを示唆する演出が実現される共に、演出図柄8L,
8C,8Rが大当たりであることを示す大当たり図柄配列(本実施形態では、数字のゾロ
目)で仮停止表示される。
次に、図77(F)に示すように、演出図柄8L,8C,8Rを拡大表示し、大当たり
図柄配列で確定停止する確定停止演出が実行される。なお、図77(A)~(F)には、
特図1の保留数を示す保留画像群9Aと、特図2の保留数を示す保留画像群9Bと、当該
変動に関わる遊技情報を示す保留消化画像9Cとが示されている。保留画像群9A、およ
び、保留画像群9Bでは、保留数を玉の数で表示する構成となっている。以下で説明する
表示演出例において、保留表示と保留消化表示とが存在する場合には、同様の符号で示す
[基幹演出とチャンスアップとに基づく変動演出例]
図78は、基幹演出とチャンスアップとに基づく変動演出の例を示す図である。この表
示演出は、演出制御用マイコン91によって画像表示装置7上で実行される。図78(A
)~(F)に示す表示演出は、上述の変動パターンP61(大当たりとなる変動パターン
)に対応する基幹演出パターン「SP1(疑似無し)」と、表示演出に関わるチャンスア
ップ情報と、音演出に関わるチャンスアップ情報とを含む変動演出パターンに基づく表示
演出の例であり、一連の表示演出(変動開始演出、リーチ形成演出、スーパーリーチ演出
、スーパーリーチ発展演出、当たり演出、および、図柄停止演出)を時系列に示している
図78(A)~(F)に示す一連の表示演出は、図77の表示演出と基幹演出が同じで
あり、すなわち、チャンスアップ以外の部分については図77に示す表示演出と同じであ
るので、同じ部分についての説明は省略する。具体的には、図78(A)の変動開始演出
、(B)のリーチ形成演出、(E)の当たり演出、(F)の図柄停止演出についての説明
は省略する。
このチャンスアップがある場合の表示演出例では、図78(C)に示すように、スーパ
ーリーチ演出のタイミング1において、チャンスアップとして、金色の鎧を着用した味方
キャラクタCRAが登場する演出が実現される。
次に、図78(D)に示すように、スーパーリーチ発展演出において、チャンスアップ
として、タイミング2でカットイン画像CTINを表示するカットイン演出が実現される
。カットイン画像CTINは、画像表示装置7の右下部分に表示され、大当たりの期待度
を高める文言を含んでいる。また、スーパーリーチ発展演出において、チャンスアップと
して、タイミング3で特殊効果音1がスピーカ67から出力される。
[ボタン演出例および可動役物演出例]
図79は、ボタン演出の例および可動役物演出の例を示す図である。このボタン演出は
、表示演出に含まれる演出であり、演出制御用マイコン91によって画像表示装置7上で
実行される。可動役物演出は、演出制御用マイコン91によって枠可動体600が作動す
ることで実行される。これらボタン演出および可動役物演出は、チャンスアップに該当す
る。
図79(A)~(D)に示す表示演出は、上述の変動パターンP61(大当たりとなる
変動パターン)に対応する基幹演出パターン「SP1(疑似無し)」と、ボタン演出に関
わるチャンスアップ情報と、可動役物演出に関わるチャンスアップ情報とを含む変動演出
パターンに基づく表示演出のうちのスーパーリーチ発展演出の例であり、このスーパーリ
ーチ発展演出を時系列に示している。このスーパーリーチ発展演出では、まず、図79(
A)に示すように、スーパーリーチ発展演出が開始され、次にタイミング4で、図79(
B)に示すように、枠可動体600が遊技機1の上部から飛び出す可動役物演出が実行さ
れる。
次に、図79(C)に示すように、タイミング5になると、ボタン演出として、画像表
示装置7にボタン画像BTNを表示するボタン表示演出が実行される。このボタン画像B
TNは、演出ボタン63の押下を遊技者に促すための画像である。
次に、遊技者により、演出ボタン63が押下されると、図79(D)に示すように、ボ
タン演出として、画像表示装置7においてボタン画像BTNが表示されていた場所に吹き
出し画像FDSを表示する吹き出し表示演出が実行される。本実施形態の吹き出し画像F
DSは、遊技者に大当たりの期待度が高いことを示唆する文言である「激アツ」が示され
ている。なお、遊技者により、演出ボタン63が押下されなかった場合には、吹き出し表
示演出を実行しないようにしてもよいし、所定時間経過してから、吹き出し表示演出を実
行するようにしてもよい。
[ゾーン演出例]
図80は、ゾーン演出の例を示す図である。このゾーン演出は、表示演出に含まれ、演
出制御用マイコン91によって画像表示装置7上で実行される。このゾーン演出は、チャ
ンスアップに該当する。このゾーン演出は、複数の変動で連続的に実行され得る演出であ
り、図80の例は、特定の1変動におけるゾーン演出を示している。
図80(A)~(F)に示す表示演出は、上述の変動パターンP61(大当たりとなる
変動パターン)に対応する基幹演出パターン「SP1(疑似無し)」と、ゾーン演出に関
わるチャンスアップ情報とを含む変動演出パターンに基づく表示演出の例であり、一連の
表示演出(変動開始演出、リーチ形成演出、スーパーリーチ演出、スーパーリーチ発展演
出、当たり演出、および、図柄停止演出)を時系列に示している。
図80(A)~(F)に示す一連の表示演出は、図77の表示演出と基幹演出が同じで
あり、すなわち、チャンスアップ以外の部分については図77に示す表示演出と同じであ
るので、同じ部分についての説明は省略する。具体的には、図80(C)のスーパーリー
チ演出、(D)のスーパーリーチ発展演出、(E)の当たり演出、(F)の図柄停止演出
についての説明は省略する。このゾーン演出を含む表示演出では、図80(A)に示す変
動開始演出、および、図80(B)に示すリーチ形成演出おいて、背景画像の色が、図7
7の場合(ゾーン演出が実行されない場合)と比較して、濃い色(例えば、赤色)に設定
される。
[保留変化演出例]
図81は、保留変化演出の例を示す図である。この保留変化演出は、演出制御用マイコ
ン91によって画像表示装置7上で実行される。この保留変化演出は、チャンスアップに
該当する。なお、図81(A)~(E)に示す保留変化演出では、特図2に対応する追加
の保留がない場合を示している。
図81(A)~(E)に示す保留変化演出は、図57に示すシナリオ情報決定処理のシ
ナリオ情報を格納する処理(ステップS4630)で、事前判定情報記憶領域94cにお
いて特図2に対応する第4格納領域にシナリオ情報として「403」が格納されたことを
契機として実行される演出であり、保留表示の変化を時系列に示している。
特図2に対応する保留画像群9Bは、それぞれ玉状の画像である、第1保留画像9B1
と、第2保留画像9B2と、第3保留画像9B3と、第4保留画像9B4とを有し、上述
したように、保留の数(保留数とも呼ぶ)をこれらの保留画像の数で示すことが可能とな
っている。例えば、特図2に対応する保留数が1つの場合には、図81(D)に示すよう
に、保留画像群9Bのうち、第1保留画像9B1のみが表示される。例えば、特図2に対
応する保留数が2つの場合には、図81(C)に示すように、保留画像群9Bのうち、第
1保留画像9B1と第2保留画像9B2とが表示される。例えば、特図2に対応する保留
数が3つの場合には、図81(B)に示すように、保留画像群9Bのうち、第1保留画像
9B1~第3保留画像9B3が表示される。例えば、特図2に対応する保留数が4つの場
合には、図81(A)に示すように、保留画像群9Bのうち、第1保留画像9B1~第4
保留画像9B4が表示される。なお、第1保留画像9B1~第4保留画像9B4は、横一
列に並んで表示される。
事前判定情報記憶領域94cにおいて特図2に対応する第4格納領域にシナリオ情報と
して「403」が格納された後に、図54に示す受信コマンド解析処理の保留表示処理(
ステップS4450)が実行されると、図81(A)に示すように、保留画像群9Bにお
いて、第1保留画像9B1~第3保留画像9B3に加えて、遊技制御用マイコン81側で
特図2に対応する4つ目の保留が格納されたことを示す第4保留画像9B4が表示される
図81(A)に示すように、この第4保留画像9B4の色は、事前判定情報記憶領域9
4c(図56(A)参照)、および、シナリオ情報決定テーブルT75(図58(A)参
照)に基づいて、白色に設定される。この白色の第4保留画像9B4は、図中では白抜き
で示されている。なお、事前判定情報記憶領域94cにおいて特図2に対応する第4格納
領域にシナリオ情報として「403」が格納される場合は、事前判定情報記憶領域94c
において特図2に対応するシナリオ情報が元々なかった場合であるので(図57:S46
10参照)、図81(A)では、第1保留画像9B1~第3保留画像9B3の色について
も同様に、白色に設定されている。
続いて、次の変動表示に移行する場合、すなわち、図65に示す変動演出開始処理の保
留表示シフト処理(ステップS5005)を実行する場合には、図81(B)に示すよう
に、第4保留画像9B4の表示を消滅させると共に、第3保留画像9B3の色を、事前判
定情報記憶領域94c(図56(B)参照)、および、シナリオ情報決定テーブルT75
(図58(A)参照)に基づいて、白色のままに設定する。
続いて、さらに次の変動表示に移行する場合、すなわち、次の保留表示シフト処理を実
行する場合には、図81(C)に示すように、第3保留画像9B3の表示を消滅させると
共に、第2保留画像9B2の色を、事前判定情報記憶領域94c、および、シナリオ情報
決定テーブルT75(図58(A)参照)に基づいて、赤色に設定する。この場合、図8
1(C)では、赤色の第2保留画像9B2をハッチングで示している。
続いて、さらに次の変動表示に移行する場合、すなわち、次の保留表示シフト処理を実
行する場合には、図81(D)に示すように、第2保留画像9B2の表示を消滅させると
共に、第1保留画像9B1の色を、事前判定情報記憶領域94c、および、シナリオ情報
決定テーブルT75(図58(A)参照)に基づいて、赤色に設定する。この場合、図8
1(D)では、赤色の第2保留画像9B1をハッチングで示している。
続いて、さらに次の変動表示に移行する場合、すなわち、次の保留表示シフト処理を実
行する場合には、図81(E)に示すように、第1保留画像9B1の表示を消滅させると
共に、保留消化画像9Cの色を、事前判定情報記憶領域94c、および、シナリオ情報決
定テーブルT75(図58(A)参照)に基づいて、赤色に設定する。この場合、図81
(E)では、赤色の保留消化画像9Cをハッチングで示している。
なお、上記した本実施形態の保留変化演出は、特図2に対応する保留画像群9Bに対し
て実行していたが、上記と同様にして特図1に対応する保留画像群9Aに対して実行する
ようにしてもよい。
[擬似連演出例]
図82は、擬似連演出の例を示す図である。この擬似連演出は、表示演出に含まれ、演
出制御用マイコン91によって画像表示装置7上で実行される。図82(A)~(D)に
示す表示演出は、上述の変動パターンP62(大当たりとなる変動パターン)に対応する
基幹演出パターン「SP1(疑似有り)」を含む変動演出パターンに基づく表示演出の例
である。詳しくは、当該表示演出のうちの擬似連演出に対応する部分を主体とした演出を
示しており、リーチ形成演出よりも後の一連の演出(スーパーリーチ演出、スーパーリー
チ発展演出、当たり演出、および、図柄停止演出)については、図77の表示演出と同様
であるので説明を省略する。
この擬似連演出では、まず、図82(A)に示すように、変動開始演出が開始され、次
に、図82(B)に示すように、仮停止演出が実行される。この仮停止演出では、2つの
演出図柄8L,8Rを同様の図柄とすると共に、演出図柄8Cを所定のロゴ図柄として仮
停止表示させる。次に、図82(C)に示すように、演出図柄を仮停止状態から再び変動
させる擬似変動演出を実行する。その後、図82(D)に示すリーチ形成演出に移行する
。図82(A)~(C)に示す演出が擬似連演出に該当する。
[非時短演出の説明]
上記した図77~図82の表示演出例は、非時短状態の際の表示演出であり、非時短演
出に該当する(図66:S5197)。非時短演出では、ゾーン演出時を除いて、背景画
像の色が同じ(例えば、水色)である。
[大当たり遊技状態および時短状態の表示演出の推移]
図83は、各特図停止図柄データに対応する大当たり遊技状態および時短状態の表示演
出の推移を説明するための図である。
図83(A)に示すように、特図停止図柄データが11Hおよび21Hである場合(図
45参照)には、大当たり遊技状態において、高確時短突入予定演出が実行され(図72
:S5410参照)、大当たり遊技中にV通過フラグがONとなった場合には、その後の
時短状態において、後述する高確時短演出が実行される(図66:S5165参照)。
図83(B)に示すように、特図停止図柄データが12Hである場合(図45参照)に
は、大当たり遊技状態において、後述するバトル勝利演出が実行され(図72:S542
0参照)、大当たり遊技中にV通過フラグがONとなった場合には、その後の時短状態に
おいて、後述する高確時短演出が実行される(図66:S5165参照)。
図83(C)に示すように、特図停止図柄データが13Hである場合(図45参照)に
は、大当たり遊技状態において、バトル復活演出が実行され(図72:S5430参照)
、大当たり遊技中にV通過フラグがONとなった場合には、その後の時短状態において、
後述する高確時短演出が実行される(図66:S5165参照)。
図83(D)に示すように、特図停止図柄データが14H、15H、および、16Hで
ある場合(図46、図47参照)には、大当たり遊技状態において、後述するバトル敗北
演出が実行され(図72:S5435参照)、大当たり遊技中にV通過フラグがONとな
った場合には、その後の時短状態において、後述する低確時短演出が実行され(図66:
S5185)、その後、後述する高確時短演出が実行され得る(図66:S5165参照
)。この低確時短演出中では、後述する煽り演出が実行される場合がある。また、低確時
短演出から高確時短演出への移行時において、後述する高確時短突入確定演出が実行され
る。
図83(E)に示すように、特図停止図柄データが17Hである場合(図47参照)に
は、大当たり遊技状態において、後述するバトル敗北演出が実行され(図72:S543
5参照)、大当たり遊技中にV通過フラグがONとならないため、その後の時短状態にお
いて、後述する低確時短演出が実行される(図66:S5185参照)。
[バトル勝利演出]
図84は、バトル勝利演出の例を示す図である。このバトル勝利演出は、特図停止図柄
データが12Hだった場合の大当たり遊技状態において、演出制御用マイコン91によっ
て画像表示装置7上で実行される。バトル勝利演出では、ラウンド遊技が8R(8ラウン
ド)となると、図84(A)に示すように、味方キャラクタCRAと敵キャラクタCRB
との戦闘シーンを表す8R演出が実行される。ラウンド遊技が10R(10ラウンド)お
よび12R(12ラウンド)のとき、V開閉部材71のロング開放Aがおこなわれる。一
方、これらのラウンド(第10ラウンドおよび第12ラウンド)では、V開閉部材71が
開放されても、遊技者に対してV領域39への入球が可能な状態であることを示唆するV
開放示唆演出(例えば、図92(D))はおこなわれない。また、これらのラウンドでは
、遊技球がV領域39を通過し、V通過フラグがONに切り替えられても、V領域39に
遊技球が入球したことを遊技者に示唆するV通過示唆演出(例えば、図84(D))はお
こなわれない。すなわち、演出制御用マイコン91は、V開閉部材71が開放状態のとき
にV開放示唆演出やV通過示唆演出をおこなわない。そのため、遊技者は、第1大入賞口
30にV領域39が設けられていること、および、第10ラウンドと第12ラウンドがV
開閉部材71の開放ラウンドであることを認識することが困難となる。なお、ラウンド遊
技が12R(12ラウンド)では、図84(B)に示すように、戦闘の結果として、味方
キャラクタCRAが敵キャラクタCRBを打ち負かすシーンを表す12R演出が実行され
る。ラウンド遊技が13R(13ラウンド)となると、図84(C)に示すように、味方
キャラクタCRAが変身し、勝利宣言を行うシーンを表す13R演出が実行される。
ラウンド遊技が14R(14ラウンド)では、V通過フラグがONである場合には、図
84(D)に示すように、13Rと比較して複数の星形の画像を有する華やかな背景画像
に変更し、遊技者を祝福するための祝福画像SKFを表示する14R演出Aが実行される
。この14R演出Aは、V領域39に遊技球が入球したことを示唆するV通過示唆演出に
該当する(図71:S5330参照)。図84(D)の例では、祝福画像SKFは、「お
めでとう」の文字を示している。すなわち、演出制御用マイコン91は、第2大入賞口3
5が開放され、V開閉部材71が開放されないラウンドにおいて、V通過示唆演出をおこ
なう。そのため、遊技者は、第2大入賞口35にV領域39が設けられていることと想到
し、また、第14ラウンドがV開閉部材71の開放ラウンドであると想到する。よって、
この構成によれば、遊技者に気がつかれることなく遊技状態を切り替えることができる。
なお、ラウンド遊技が14R(14ラウンド)において、V通過フラグがOFFである
場合には、図84(E)に示すように、13Rから背景画像の変更をせず、味方キャラク
タCRAが気落ちしている様子を示すと共に、遊技者に不運が生じたことを示唆するアン
ラッキー画像ULKを表示する14R演出Bが実行される。この14R演出Bは、V領域
(V領域センサ39A)に遊技球が入球しなかったこと(V通過フラグがOFFであるこ
と)を示唆するV非通過示唆演出に該当する(図71:S5335参照)。図84(E)
の例では、アンラッキー画像ULKは、「アンラッキー」の文字を示している。
[バトル敗北演出]
図85は、バトル敗北演出の例を示す図である。このバトル敗北演出は、特図停止図柄
データが14H、15H、16H、および、17Hだった場合の大当たり遊技状態におい
て、演出制御用マイコン91によって画像表示装置7上で実行される。バトル敗北演出で
は、ラウンド遊技が8R(8ラウンド)となると、図85(A)に示すように、味方キャ
ラクタCRAと敵キャラクタCRBとの戦闘シーンを表す8R演出が実行される。特図停
止図柄データが14Hの場合、ラウンド遊技が2R(第2ラウンド)および6R(第6ラ
ウンド)のとき、V開閉部材71のロング開放(ロング開放Aまたはロング開放B)がお
こなわれる。また、特図停止図柄データが15Hの場合、ラウンド遊技が4R(第4ラウ
ンド)および8R(第8ラウンド)のとき、V開閉部材71のロング開放がおこなわれる
。また、特図停止図柄データが16Hの場合、ラウンド遊技が6R(第6ラウンド)およ
び10R(第10ラウンド)のとき、V開閉部材71のロング開放がおこなわれる。一方
、これらのV開放ラウンドでは、V開閉部材71が開放されても、遊技者に対してV領域
39への入球が可能な状態であることを示唆するV開放示唆演出(例えば、図92(D)
)はおこなわれない。また、これらのラウンドでは、遊技球がV領域39を通過し、V通
過フラグがONに切り替えられても、これらのラウンドではV領域39に遊技球が入球し
たことを遊技者に示唆するV通過示唆演出はおこなわれない。すなわち、演出制御用マイ
コン91は、V開閉部材71が開放状態のときにV開放示唆演出やV通過示唆演出をおこ
なわない。そのため、遊技者は、第1大入賞口30にV領域39が設けられていること、
および、V開閉部材71の開放ラウンドがどのラウンドであるのかを認識することができ
ない。また、これらのラウンドでV領域39に遊技球が入球しても、遊技者はまだV領域
39に遊技球が入球していないことと想到する。
なお、ラウンド遊技が12R(12ラウンド)では、図85(B)に示すように、戦闘
の結果として、味方キャラクタCRAが敵キャラクタCRBに打ち負かされるシーンを表
す12R演出が実行される。次に、ラウンド遊技が13R(13ラウンド)では、図85
(C)に示すように、味方キャラクタCRAが倒れて、敗北を示唆するシーンを表す13
R演出が実行される。
上述のように上記バトル敗北演出では、V開閉部材71の開放ラウンドにおいて、V開
放示唆演出やV通過示唆演出がおこなわれない。そのため、遊技者は、バトル敗北演出か
ら「16R(実質13R)V通過予定大当たり」と「16R(実質13R)V非通過予定
大当たり」とを区別することができない。また、「16R(実質13R)V通過予定大当
たり」と「16R(実質13R)V非通過予定大当たり」は、大当たり遊技後ともに低確
時短状態演出となる。これにより、「16R(実質13R)V通過予定大当たり」後の高
確時短状態を潜伏確変状態にすることができ、遊技者に対して意外性を与えることができ
る。
[バトル復活演出]
図86は、バトル復活演出の例を示す図である。このバトル復活演出は、特図停止図柄
データが13Hだった場合の大当たり遊技状態において、演出制御用マイコン91によっ
て画像表示装置7上で実行される。このバトル復活演出は、図86(A)~(C)に示す
8R演出、12R演出、13R演出についてバトル敗北演出(図85(A)~(C)参照
)と同様である。すなわち、演出制御用マイコン91は、V開閉部材71の開放ラウンド
(第8ラウンドおよび第10ラウンド)において、遊技球がV領域39を通過しても、V
通過示唆演出をおこなわない。一方、第2大入賞口35が開放され、V開閉部材71が開
放されないラウンド(第16ラウンド)において、V通過示唆演出をおこなう。そのため
、この演出であっても、遊技者は、第2大入賞口35にV領域39が設けられていると想
到し、また、第16ラウンドがV開閉部材71の開放ラウンドであることと想到する。よ
って、この構成によれば、遊技者に気がつかれることなく遊技状態を切り替えることがで
きる。
ので、説明を省略する。
バトル復活演出では、図86(C)に示す13R演出(敗北を示唆するシーン)の後、
ラウンド遊技が15R(15ラウンド)となると、図86(D)に示すように、大当たり
遊技がまだ続くことを示唆する遊技継続示唆画像FKTを表示すると共に、味方キャラク
タCRAが立ち上がって復活したことを示唆するシーンを表す15R演出が実行される。
図86(D)の例では、遊技継続示唆画像FKTは、「復活だ!!」の文字を示している
ラウンド遊技が16R(16ラウンド)において、V通過フラグがONである場合には
、図86(E)に示すように、16R演出A(V通過示唆演出)が実行される。この16
R演出Aは、図84(D)に示すバトル勝利演出の14R演出Aと同様の演出である。
一方、ラウンド遊技が16R(16ラウンド)において、V通過フラグがOFFである
場合には、図86(F)に示すように、16R演出B(V非通過示唆演出)が実行される
。この16R演出Bは、図84(E)に示すバトル勝利演出の14R演出Bと同様の演出
である。
[低確時短演出例]
図87は、低確時短演出の例を示す図である。この低確時短演出は、特図停止図柄デー
タが14H、15H、および、16Hだった場合の大当たり遊技状態後の時短状態開始時
から、演出制御用マイコン91によって画像表示装置7上で実行される。この低確時短演
出は、図87(A)~(F)に示すように、変動演出時の背景画像が非時短演出時やゾー
ン演出時とは異なる色(例えば、緑色)に設定される。なお、図87(A)~(F)の表
示演出は、図77(A)~(F)の表示演出を採用している。
[高確時短演出例]
図88は、高確時短演出の例を示す図である。この高確時短演出は、特図停止図柄デー
タが11H、12H、13H、および、21Hだった場合の大当たり遊技状態後の時短状
態開始時から、演出制御用マイコン91によって画像表示装置7上で実行される。また、
高確時短演出は、特図停止図柄データが14H、15H、および、16Hだった場合の大
当たり遊技状態後の時短状態の途中から実行され得る。
この高確時短演出は、図88(A)~(F)に示すように、変動演出時の背景画像が非
時短演出時、ゾーン演出時、または、低確時短演出時とは異なる色(例えば、ピンク色)
に設定される。なお、図88(A)~(F)の表示演出は、図77(A)~(F)の表示
演出を採用している。
[煽り演出例]
図89は、煽り演出の例を示す図である。この煽り演出は、演出制御用マイコン91に
よって変動演出中の変動開始演出中に画像表示装置7上で実行される。詳しくは、煽り演
出は、事前判定情報記憶領域94cの当該領域に対応する煽り演出実行情報欄に煽り演出
実行情報が格納されている場合(図66のS5150:YES)に実行され、すなわち、
特図停止図柄データが14H、15H、16H、および、17Hだった場合の大当たり遊
技状態後に実行されている低確時短演出中に実行され得る。
煽り演出は、まず、図89(A)に示すように、ロゴ掴み演出が実行される。このロゴ
掴み演出は、所定のキャラクタの手を表す手HNDが、ロゴRGOを掴もうとする演出で
ある。ロゴRGOには、時短状態の終了までの仮想的な回数(以下では、時短残り仮想回
数とも呼ぶ)が示されている。この時短残り仮想回数は、例えば、時短状態開始時に10
0にセットされ、時短回数が1増加する度に、1減算することにより求められる。次に、
図89(B)に示すように、ロゴ掴み失敗演出Aが実行される。このロゴ掴み失敗演出A
は、手HNDが、ロゴRGOを掴み損ねたシーンを表す演出である。次に、図89(C)
に示すように、ロゴ掴み失敗演出Bが実行される。このロゴ掴み失敗演出Bは、手HND
からロゴRGOが完全に遠ざかったシーンを表す演出である。
なお、上述したように、煽り演出は、変動演出の変動開始演出中に実行されるが、変動
開始演出後(煽り演出終了後)の変動演出について、図89では省略している。煽り演出
は、低確時短演出中に実行されるので、変動開始演出後(煽り演出終了後)の変動演出で
も、背景画像が低確時短演出用の背景画像に設定される。
この煽り演出は、高確時短演出突入確定演出の前に実行される場合と、高確時短演出突
入確定演出が実行されない場合に実行される場合がある。高確時短演出突入確定演出の前
に実行される煽り演出は、高確時短演出突入への本前兆演出の役割を有する。なお、煽り
演出は、低確時短演出中にのみ出現し得るので、図89では、背景画像が低確時短演出用
の背景画像として示されている。
[高確時短突入確定演出例]
図90は、高確時短突入確定演出の例を示す図である。高確時短突入確定演出は、演出
制御用マイコン91によって変動演出中の変動開始演出中に画像表示装置7で実行される
。詳しくは、この高確時短突入確定演出は、時短演出変更フラグがONの状態で、事前判
定情報記憶領域94cの当該領域に対応する高確時短演出突入情報欄に高確時短突入情報
が格納されている場合(図66のS5137:YES)に実行される。すなわち、高確時
短突入確定演出は、特図停止図柄データが14H、15H、および、16Hだった場合の
大当たり遊技状態後に実行されている低確時短演出に代わって、実行される。
高確時短突入確定演出は、まず、図90(A)に示すように、ロゴ掴み演出が実行され
る。このロゴ掴み演出は、図89(A)と同様に実行され、背景画像も低確時短演出用の
背景画像(例えば、緑色)として示されている。
次に、図90(B)に示すように、ロゴ掴み成功演出が実行される。このロゴ掴み成功
演出は、手HNDがロゴRGOを掴むことに成功したシーンを表す演出である。また、こ
のロゴ掴み成功演出についても、背景画像が低確時短演出用の背景画像として示されてい
る。
次に、図90(C)に示すように、ロゴホールド演出が実行される。このロゴホールド
演出は、手HNDがロゴRGOを掴んだ状態で、それらが鎖KSRによってホールドされ
るシーンを表す演出である。また、このロゴホールド演出についても、背景画像が低確時
短演出用の背景画像として示されている。なお、鎖KSRによってホールドされたロゴR
GOをホールド状態ロゴHLDとも呼ぶ。
次に、図90(D)に示すように、高確時短突入示唆演出が実行される。この高確時短
突入示唆演出は、高確時短示唆画像TNYを表示すると共に、背景画像を低確時短用の背
景画像から高確時短演出用の背景画像(例えば、ピンク色)に変更することで、低確時短
演出から高確時短演出へ切り替わることを示唆している。図90(D)の例では、高確時
短示唆画像TNYは、「高確時短突入!!」の文字を示している。なお、高確時短突入示
唆演出では、ホールド状態ロゴHLDも表示している。これにより、ロゴRGOに示され
ている時短残り仮想回数が減算されなくなり、高確時短状態であることを示唆することが
できる。
なお、図90では、高確時短突入示唆演出後の変動演出について省略している。高確時
短突入示唆演出後の変動演出についても、高確時短突入確定演出が継続され、背景画像を
高確時短演出用の背景画像に設定する演出が実行される。
[右打ち報知演出例]
図91は、右打ち報知演出の例を示す図である。この右打ち報知演出は、演出制御用マ
イコン91によって画像表示装置7で実行される。詳しくは、右打ち報知演出は、大当た
り遊技状態において、第2特定ラウンドになった場合(図71のS5345:YES)で
あって、V通過フラグがONでない場合(ステップS5350:NO)に実行される演出
である。以下では、特図停止図柄データが12Hであった場合の大当たり遊技状態の表示
演出時(バトル勝利演出時)に実行される右打ち報知演出について説明する。なお、図9
1(A)~(C)は、右打ち報知演出以外の表示演出について図84(A)~(C)と同
様であるので、その部分についての説明は省略する。
特図停止図柄データが12Hであった場合の大当たり遊技では、10RにおいてV開閉
部材71がロング開放するが、この時に遊技球が右打ちされていなければ、V領域センサ
39Aを遊技球が通過せず、すなわち、V通過フラグがONにならない。従って、再びV
開閉部材71がロング開放する12Rにおいて、V通過フラグがONになっていなければ
、図91(B)に示すように、右打ち報知演出が実行される。この右打ち報知演出では、
遊技球の右打ちを推進するための右打ち推進画像MGTが表示される。図91(B)の例
では、右打ち推進画像MGTは、「右打ちして!!」という文字と、遊技者が遊技球を打
ち込む際の目標とすべき位置が遊技盤面の右側にあることを知らせるための矢印記号とか
ら構成されている。
12.本実施形態の効果例
図92は、比較例としての従来の遊技機1Aにおける大当たり遊技時の演出の例を示す
図である。比較例の遊技機1Aは、第1実施形態の遊技機1と同様に第1大入賞口と第2
大入賞口を備えているが、第1実施形態の遊技機1と異なり、第2大入賞口内にV開閉部
材が配置されている。また、比較例の遊技機1Aは、第1実施形態の遊技機1と異なり、
V開閉部材が配置されている大入賞口への入球の有無にかかわらず、その大入賞口の開放
から所定の時間(例えば3秒)経過後に一定期間開放させる。この比較例の遊技機1Aは
、第14ラウンドと第16ラウンドにおいて、第2大入賞口の開放(ショート開放または
ロング開放)から3秒後にV開閉部材を一定期間(例えば5秒)開放させる。比較例の遊
技機1Aは、V領域への入球を許容する大当たり遊技と、許容しない大当たり遊技とを実
行可能であり、V領域への入球を許容しない当たり遊技中は、第2大入賞口をショート開
放(例えば0.1秒)させる。このショート開放では、遊技球はほぼ入賞しない。
比較例の遊技機1Aは、V領域への入球を許容する大当たり遊技では、第14ラウンド
と第16ラウンドで第2大入賞口をロング開放(例えば29秒)させ、第2大入賞口に入
賞した遊技球がV領域を通過することによって、大当たり遊技後の遊技状態を確変状態に
切り替える。一方、V領域への入球を許容しない大当たり遊技では、V領域に通ずる第2
大入賞口をほぼ開放しないため、この大当たり遊技では、V領域に通ずる第2大入賞口に
入賞可能な遊技球数は第1大入賞口に入賞可能な入球数よりも少なくなる。そのため、遊
技者は、入賞可能な遊技球数が相対的に少ない第2大入賞口に入賞した遊技球がV領域に
入球すると認識し得る。従って、遊技者は、大当たり遊技中に、入賞可能な遊技球数が相
対的に少ない第2大入賞口がほぼ開放しない場合には、大当たり遊技後に高確率状態への
移行がないことと想到し、意外性がなく、遊技の興趣が低下する可能性があった。
[効果1]
一方、本実施形態の遊技機1によれば、第2大入賞口35よりも入賞可能な遊技球数が
多い第1大入賞口30に入賞した遊技球がV領域39に入球可能に構成されているので、
遊技者に気がつかれることなく大当たり後の遊技状態を高確率状態に切り替えることがで
きる。そのため、大当たり遊技が終了してすぐに次の大当たりに当選するなどの遊技者に
とって思いがけない事象が起こりやすくなり、遊技者に対して意外性を与えることができ
る。その結果、遊技の興趣の向上を図ることができる。
[効果2]
また、従来の遊技機1Aは、V領域への入球を許容しない大当たり遊技中には、V領域
が設けられた第2大入賞口をほぼ開放しないため、V領域が設けられた第2大入賞口が遊
技球の入賞を許容している期間は第1大入賞口よりも短くなる。そのため、遊技者は、入
賞を許容している期間が相対的に短い第2の大入賞口に入賞した遊技球がV領域に入球す
ると認識している。従って、遊技者は、大当たり遊技中に、第2大入賞口がほぼ開放しな
い場合には、大当たり遊技後に高確率状態への移行がないことと想到し、意外性がなく、
遊技の興趣が低下する可能性があった。一方、本実施形態の遊技機1によれば、第2大入
賞口35よりも入賞を許容している期間が長い第1大入賞口30に入賞した遊技球がV領
域39に入球するように構成されているので、遊技者に気がつかれることなく遊技球を特
定領域に入球させて大当たり後の遊技状態を高確率状態に切り替えることができる。その
ため、大当たり遊技が終了してすぐに次の大当たりに当選するなどの遊技者にとって思い
がけない事象が起こりやすくなり、遊技者に対して意外性を与えることができる。その結
果、遊技の興趣の向上を図ることができる。
[効果3]
本実施形態の遊技機1は、「16R(実質13R)V非通過予定大当たり」の大当たり
遊技では、V領域39に遊技球を入球することが困難であり、「16R(実質13R)V
通過予定大当たり」の大当たり遊技では、遊技球がV領域39に入球し得る。従って、「
16R(実質13R)V非通過予定大当たり」の大当たり遊技後の遊技状態は低確率状態
となり得、「16R(実質13R)V通過予定大当たり」の大当たり遊技後の遊技状態は
高確率状態となり得る。一方、「16R(実質13R)V通過予定大当たり」と「16R
(実質13R)V非通過予定大当たり」とで、大当たり遊技中における大入賞口(第1大
入賞口30および第2大入賞口35)の開放パターンが同等(図20:開放パターン22
)であるため、遊技者は、大入賞口の開放パターンから「16R(実質13R)V通過予
定大当たり」と、「16R(実質13R)V非通過予定大当たり」とを区別することが困
難である。よって、この構成によれば、遊技者から見て区別が困難な大当たりの大当たり
遊技後、すなわち、実質ラウンド数が同じ大当たり(ここでは「実質13R」の大当たり
)の大当たり遊技後において、遊技状態が、低確率状態となる場合だけではなく高確率状
態となる場合もあり得る。従って、区別が困難な大当たりの大当たり遊技後において、遊
技者が低確率状態であると認識していたにもかかわらず、高確率状態を体験し得るので、
遊技者に対して意外性を与えることができ、遊技の興趣の向上を図ることができる。
[効果4]
本実施形態の遊技機1は、「16RV通過予定大当たり」および「16R(実質15R
)V通過予定大当たり」の大当たり遊技中における大入賞口の開放パターンが、「16R
(実質13R)V通過予定大当たり」および「16R(実質13R)V非通過予定大当た
り」の大当たり遊技中における大入賞口の開放パターンと異なっている。この構成によれ
ば、遊技者は、実質ラウンド数が15Rまたは16Rの大当たり遊技が実行された場合に
は、当該大当たり遊技後の遊技状態は、高確率状態となることを認識し得る。そのため、
遊技者は、「16R(実質13R)V通過予定大当たり」の大当たり遊技のときに、大入
賞口の開放パターンから、実質ラウンド数が15Rまたは16Rの大当たり遊技ではない
ことを認識すると、V領域39への遊技球の入球が抑制されて大当たり遊技後の遊技状態
が高確率状態とならないと考えて落胆し得るが、実際には、V領域39は第1大入賞口3
0に通じているのでV領域39への遊技球の入球が可能であり、大当たり遊技後の遊技状
態が高確率状態になり得るため、遊技者に対して意外性を与えることができる。その結果
、遊技の興趣の向上を図ることができる。
[効果5]
本実施形態の遊技機1は、「16R(実質13R)V通過予定大当たり」および「16
R(実質13R)V非通過予定大当たり」の大当たり遊技では、第2大入賞口35への遊
技球の入賞が「16RV通過予定大当たり」の大当たり遊技よりも困難となるように第2
大入賞口35のV開閉部材37の制御を実行する。この構成によれば、遊技者は、「16
R(実質13R)V通過予定大当たり」の大当たり遊技のとき、第2大入賞口35への遊
技球の入賞が「16RV通過予定大当たり」の大当たり遊技よりも困難であることを認識
すると、遊技球のV領域39への入球が困難であると考えて落胆し得るが、実際には、V
領域39は第1大入賞口30に通じているので、V領域39への遊技球の入球が可能であ
り、大当たり遊技後の遊技状態が高確率状態になり得る。その結果、遊技者に対して意外
性を与えることができ、遊技の興趣の向上を図ることができる。
[効果6]
本実施形態の遊技機1は、「16RV通過予定大当たり」および「16R(実質15R
)V通過予定大当たり」の大当たり遊技を実行し、当該大当たり遊技後の遊技状態を高確
率状態に切り替えたときには、高確率状態を示唆する高確時短演出を実行する。また、「
16R(実質13R)V非通過予定大当たり」の大当たり遊技を実行し、当該大当たり遊
技後の遊技状態を低確状態に切り替えたときには、低確時短演出を実行する。一方、「1
6R(実質13R)V通過予定大当たり」の大当たり遊技を実行し、当該大当たり遊技後
の遊技状態を高確率状態に切り替えたときには、遊技状態が高確率状態であるにもかかわ
らず、低確時短演出を実行し得る。この構成によれば、遊技者は、大当たり種別が「16
R(実質13R)V通過予定大当たり」か「16R(実質13R)V非通過予定大当たり
」について、すなわち、大当たり遊技後の遊技状態が低確率状態か高確率状態かを識別す
ることが困難になる。よって、当たり遊技後に低確時短演出がおこなわれたとしても、実
際は高確率状態である可能性を残すことができるので、遊技者の持つ大当たりへの期待感
が減少することを抑制することができる。その結果、遊技の興趣の向上を図ることができ
る。
[効果7]
従来の遊技機1Aは、第2大入賞口の開放後所定期間が経過したときにV開閉部材を制
御して(V開閉部材をロング開放させて)、V領域への遊技球の入球を一定期間許容する
ように構成されている。しかしながら、このような遊技機では、遊技者は、第2大入賞口
の開放期間の長さ(ロング開放かショート開放か)によって、V領域への遊技球の入球が
可能か否かを容易に判別することができる可能性があった。一方、本実施形態の遊技機1
によれば、「16RV通過予定大当たり」、「16R(実質15R)V通過予定大当たり
」および「16R(実質13R)V通過予定大当たり」の大当たり遊技において、第1大
入賞口30に入賞した遊技球を所定個数(2個または6個)検出したことに基づいて、V
開閉部材71をロング開放する制御を実行する。この構成によれば、第1大入賞口30へ
の遊技球の入賞を所定個数検出したときに、V領域39への遊技球の入球を許容すること
ができるため、第1大入賞口30の開放期間の長さにかかわらず、V領域39への遊技球
の入球を許容するか否かを設定できる。これにより、遊技者がV領域39への遊技球の入
球が可能か否かを容易に判別できなくなり、遊技者に対して意外性を与えることができる
。その結果、遊技の興趣の向上を図ることができる。
[効果8]
本実施形態の遊技機1は、「16RV通過予定大当たり」、「16R(実質15R)V
通過予定大当たり」および「16R(実質13R)V通過予定大当たり」の大当たり遊技
では、V領域39への遊技球の入球が検出されたラウンド遊技において、遊技者に対して
V通過示唆演出(図84,図86)を実行せず、当該ラウンド遊技とは異なるラウンドに
おいてV通過示唆演出を実行している。この構成によれば、遊技者は、第1大入賞口30
と第2大入賞口35のどちらにV領域39が設けられているか判別すること、および、遊
技球がV領域39に入球されたか否かを判別することが困難になる。よって、遊技者に気
がつかれることなくV領域39に遊技球を入球させて遊技状態を高確率状態に切り替える
ことができる。その結果、遊技者に対して意外性を与えることができ、遊技の興趣の向上
を図ることができる。
[効果9]
本実施形態の遊技機1は、「16RV通過予定大当たり」、「16R(実質15R)V
通過予定大当たり」および「16R(実質13R)V通過予定大当たり」の大当たり遊技
では、V領域39と通じていない第2大入賞口35の開閉部材37の開閉制御を実行して
いるラウンド遊技において、第2大入賞口35への遊技球の入賞を検出したときに、V通
過示唆演出(図84,図86)を実行するようにしている。この構成によれば、遊技者に
対して、第2大入賞口35にV領域39が設けられていると想到させることができる。よ
って、遊技者により気がつかれることなく遊技球をV領域39に入球させて遊技状態を高
確率状態に切り替えることができる。その結果、遊技者に対して意外性を与えることがで
き、遊技の興趣の向上を図ることができる。
[効果10]
本実施形態の遊技機1は、第1大入賞口30が開放されるラウンド遊技において、第1
大入賞口30に入賞した遊技球の数と、第1大入賞口30から排出される遊技球の数とが
一致しない不一致が発生したときには、不一致報知をおこない(図41)、不一致が発生
したラウンド遊技においてV開閉部材71が開放されていた場合、V開閉部材71のリト
ライ動作をおこなっている。この構成によれば、大当たり遊技中に第1大入賞口30に入
賞した遊技球が内部で球詰まりした場合であっても、遊技機1の管理者(ホールスタッフ
等)に知らせることができるので球詰まり速やか解消することができる。また、V開閉部
材71に球詰まりが発生した場合であっても、リトライ動作によって、球詰まりを解消す
ることができる。
比較例の遊技機1Aは、V領域への入球を許容する大当たり遊技の第14ラウンドおよ
び第16ラウンドにおいて、V開閉部材が開放されてV領域への入球が可能な状態である
ことを遊技者に示唆するV開放示唆演出(図92(D))をおこなう。このV開放示唆演
出によって、遊技者は、V領域が第2大入賞口の内部に配置されていることを認識でき、
また、当該ラウンドがV開閉部材の開放ラウンドであることを認識することができる。一
方、第1実施形態の遊技機1は、大当たり遊技におけるV開閉部材71の開放ラウンドに
おいて、V開放示唆演出をおこなわない。そのため、遊技者は、V領域39が第1大入賞
口30の内部に配置されていることを認識できず、また、当該ラウンドがV開閉部材71
の開放ラウンドであることを認識することができない。よって、第1実施形態の遊技機1
は、遊技者に気がつかれることなく遊技状態を通常状態から確変状態に切り替えることが
でき、遊技者に対して意外性を与えることができる。
<第2実施形態>
第1実施形態の遊技機1は、高確時短突入確定演出時の変動時間が、低確時短演出時や
高確時短演出時の変動時間と変わらない構成として説明した。すなわち、第1実施形態の
遊技機1では、変動時に高確時短突入確定演出をおこなうか否かは、サブ側の演出制御用
マイコン91が判断するように構成されており、メイン側の遊技制御用マイコン81は、
変動時に低確時短演出や高確時短演出をおこなうときと、高確時短突入確定演出をおこな
うときとを区別しておらず、いずれの場合であっても同じ変動パターン判定テーブルT6
(図18)を参照する。一方、第2実施形態の遊技機1Bでは、高確時短突入確定演出時
の変動時間が、低確時短演出時の変動時間や高確時短演出時の変動時間と異なるように構
成されている。第2実施形態の遊技機1Bは、第1実施形態の遊技機1と比較して、メイ
ンROM83に高確時短突入確定演出用の変動パターン判定テーブルT6Bが追加されて
おり、メインRAM84のフラグセット領域84bに「特殊変動フラグ」が追加され、カ
ウンタセット領域84cに「特殊変動カウンタ」が追加されている。また、第2実施形態
の遊技機1Bは、第1実施形態の遊技機1と比較して、メイン側タイマ割り込み処理のう
ちの特別動作処理の内容が一部異なる。第2実施形態の遊技機1Bは、サブ側において、
高確時短演出突入抽選をおこなわない。そのため、第2実施形態の遊技機1Bは、サブR
OM93に高確時短演出突入抽選テーブルを備えておらず、サブRAMに時短演出フラグ
を備えておらず、高確時短演出突入乱数も備えていない。
図93は、高確時短突入確定演出用の変動パターン判定テーブルT6Bを説明するため
の図である。第2実施形態の遊技機1Bは、非時短状態時の変動パターン判定テーブルT
6(図17)と、時短状態時の変動パターン判定テーブルT6(図18)のほかに、図9
3の高確時短突入確定演出用の変動パターン判定テーブルT6BがメインROM83に格
納されている。第2実施形態の遊技機1Bは、メイン側の遊技制御用マイコン81が、サ
ブ側の演出制御用マイコン91に対して、高確時短突入確定演出を実行させるか否かを判
定し、高確時短突入確定演出を実行させる場合には、高確時短突入確定演出に対応する変
動パターンを演出制御用マイコン91に送信する。すなわち、第2実施形態の遊技制御用
マイコン81は、演出制御用マイコン91に高確時短突入確定演出を実行させる場合には
、時短状態時の変動パターン判定テーブルT6(図18)を参照せず、高確時短突入確定
演出用の変動パターン判定テーブルT6B(図93)を参照する。高確時短突入確定演出
時の変動パターン判定テーブルT6Bは、高確時短時や低確時短時に参照される変動パタ
ーンテーブルT6と比較して、変動時間が長くなるように設定されている。なお、高確時
短突入確定演出時の変動時間は、図93の内容に限定されず任意に設定することができる
[大当たり判定処理]
図94は、第2実施形態の大当たり判定処理のフローチャートである。第1実施形態の
大当たり判定処理(図31)と比較すると、ステップS1508~S1511が追加され
ている点のみが異なる。それ以外の処理(ステップS1501~S1507、S1520
)については第1実施形態の大当たり判定処理と同様であるため説明を省略する。
ステップS1508では、遊技制御用マイコン81は、ステップS1507において判
定された大当たり種別が「16R(実質13R)V通過予定大当たり」であるか否かの判
定をおこなう。大当たり種別が「16R(実質13R)V通過予定大当たり」ではない場
合(ステップS1508:NO)、処理はステップS1520にスキップする。大当たり
種別が「16R(実質13R)V通過予定大当たり」である場合(ステップS1508:
YES)、遊技制御用マイコン81は、特殊変動フラグがONか否かの判定をおこなう(
ステップS1509)。特殊変動フラグがONの場合(ステップS1509:YES)、
処理はステップS1520にスキップする。特殊変動フラグがOFFの場合(ステップS
1509:NO)、遊技制御用マイコン81は、特殊変動フラグをONに切り替え(ステ
ップS1510)、特殊変動カウンタに所定値をセットし(ステップS1511)、その
後ステップS1520を実行する。特殊変動カウンタとは、特殊変動フラグがONの状態
で実行した特別図柄の変動回数をカウントするものである。ここでは、特殊変動カウンタ
にセットされる値は、ステップS1507において判定された「16R(実質13R)V
通過予定大当たり」の特図停止図柄データごとに異なる。ここでは、特図停止図柄データ
が14Hの場合、特殊変動カウンタに「30」がセットされ、特図停止図柄データが15
Hの場合、特殊変動カウンタに「80」がセットされ、特図停止図柄データが16Hの場
合、特殊変動カウンタに「100」がセットされる。なお、特図停止図柄データごとの特
殊変動カウンタにセットされる値は、任意に設定することができる。
[変動パターン選択処理]
図95~図97は、第2実施形態の変動パターン選択処理のフローチャートである。第
1実施形態の変動パターン選択処理(図32、図33)と比較すると、図96のステップ
S1601、S1610およびS1611が追加され、図97のステップS1620~S
1628が追加されている点のみが異なる。それ以外の処理については第1実施形態の変
動パターン選択処理と同様であるため説明を省略する。
ステップS1601では、遊技制御用マイコン81は、特殊変動フラグがONか否かの
判定をおこなう。特殊変動フラグがOFFの場合(ステップS1601:NO)、処理は
ステップS1612に移行する。特殊変動フラグがONの場合(ステップS1601:Y
ES)、遊技制御用マイコン81は、特殊変動カウンタの値を1ディクリメントする。遊
技制御用マイコン81は、特殊変動カウンタを1ディクリメントした結果、カウンタの値
が「0」になったか否かの判定をおこなう(ステップS1611)。特殊変動カウンタの
値が「0」ではない場合(ステップS1611:NO)、処理はステップS1612に移
行する。特殊変動カウンタの値が「0」の場合(ステップS1611:YES)、処理は
ステップS1620(図97)に移行する。
ステップS1620では、遊技制御用マイコン81は、大当たりフラグがONか否かの
判定をおこなう。以後、ステップS1621~S1627の処理は、以下の点を除いては
上述のステップS1613~S1619の処理と同様であるため説明を省略する。ステッ
プS1621~S1627の処理とステップS1613~S1619の処理との違いは、
ステップS1623、S1624、S1626、S1627において、参照される変動パ
ターン判定テーブルT6の部分が既述のステップS1615、S1616、S1618、
S1619と異なる。具体的には、S1615、S1616、S1618、S1619で
は、時短状態用の変動パターン判定テーブルT6(図18)が参照されるのに対して、ス
テップS1623、S1624、S1626、S1627では、高確時短突入確定演出用
の変動パターン判定テーブルT6(図93)が参照される。例えば、ステップS1623
の場合、すなわち、大当たり種別がV通過予定大当たりの場合、図93に示す高確時短突
入確定演出用の変動パターン判定テーブルT6のうち、V通過予定大当たりに該当する部
分(特図1では変動パターンが「P141」~「P143」の部分、特図2では変動パタ
ーンが「P161」~「P163」の部分)が参照される。
以上のことから、第2実施形態では、特殊変動カウンタに「30」がセットされる特図
停止図柄データ14Hの大当たりの場合、大当たり遊技後の高確時短状態での160回の
変動において、最初の1~29回目の変動パターンの判定には、時短状態用の変動パター
ン判定テーブルT6(図18)が参照される。そして、30回目の変動パターンの判定に
は、高確時短突入確定演出用の変動パターン判定テーブルT6B(図93)が参照される
。そして、31~160回目の変動パターンの判定には、再度、時短状態用の変動パター
ン判定テーブルT6(図18)が参照される。特殊変動カウンタに「80」がセットされ
る特図停止図柄データ15Hの大当たりの場合、大当たり遊技後の高確時短状態での16
0回の変動において、最初の1~79回目の変動パターンの判定には、時短状態用の変動
パターン判定テーブルT6(図18)が参照される。そして、80回目の変動パターンの
判定には、高確時短突入確定演出用の変動パターン判定テーブルT6B(図93)が参照
される。そして、81~160回目の変動パターンの判定には、再度、時短状態用の変動
パターン判定テーブルT6(図18)が参照される。特殊変動カウンタに「100」がセ
ットされる特図停止図柄データ16Hの大当たりの場合、大当たり遊技後の高確時短状態
での160回の変動において、最初の1~99回目の変動パターンの判定には、時短状態
用の変動パターン判定テーブルT6(図18)が参照される。そして、100回目の変動
パターンの判定には、高確時短突入確定演出用の変動パターン判定テーブルT6B(図9
3)が参照される。そして、101~160回目の変動パターンの判定には、再度、時短
状態用の変動パターン判定テーブルT6(図18)が参照される。
サブ側の演出制御用マイコン91は、遊技制御用マイコン81から送信された変動開始
コマンドに含められている特図停止図柄データが14H,15H,16Hの場合、大当た
り遊技後の高確時短状態での160回の変動において、1回目の変動から、高確時短突入
確定演出をおこなうN回目(N=30or80or100)の変動までは、高確時短状態
にもかかわらず、低確時短演出をおこなう潜伏確変状態にする。具体的には、特図停止図
柄データが14H,15H,16Hの大当たり遊技後の高確時短状態において、遊技制御
用マイコン81から送信された変動開始コマンドに含められている変動パターンが「P4
1」~「P73」の場合(1回目~N-1回目の場合)、演出制御用マイコン91は、高
確時短状態にもかかわらず、低確時短演出をおこなう。そして、遊技制御用マイコン81
から送信された変動開始コマンドに含められている変動パターンが「P141」~「P1
73」となったとき(N回目となったとき)、演出制御用マイコン91は、高確時短突入
確定演出をおこなう。その後、遊技制御用マイコン81から送信された変動開始コマンド
に含められている変動パターンが「P41」~「P73」の間(N+1回目~160回目
)、演出制御用マイコン91は、高確時短演出をおこなう。例えば、サブ側の演出制御用
マイコン91は、遊技制御用マイコン81から送信された変動開始コマンドに含められて
いる特図停止図柄データが14Hの場合、大当たり遊技後の高確時短状態での1~29回
目の変動では、高確時短状態にもかかわらず、低確時短演出をおこなう。そして、30回
目の変動では高確時短突入確定演出をおこなう。そして、31回目~160回目の変動で
は、高確時短演出をおこなう。
図98は、第2実施形態の変動演出の流れを例示した説明図である。第2実施形態の遊
技機1Bでは、特図停止図柄データが14H,15H,16Hの場合、1回目の変動から
、高確時短突入確定演出をおこなうN回目(N=30or80or100)の変動までは
、潜伏確変状態として低確時短演出をおこなう。これにより、遊技者は、低確時短演出時
には遊技状態が確変状態となっていることに気がつかず、その後の高確時短突入確定演出
によって、遊技状態が確変状態であることを知るため、遊技者に対して意外性を与えるこ
とができる。第2実施形態の遊技機1Bでは、高確時短突入確定演出を実行するために参
照される変動パターン判定テーブルT6Bがそれ以外の時の時短状態において参照される
変動パターン判定テーブルT6と異なるため、例えば、高確時短突入確定演出時の変動時
間をそれ以外の高確時短時の変動演出時間よりも長くすることができる。これにより、高
確時短突入確定演出をよりダイナミックにおこなうことができる。なお、高確時短突入確
定演出後の変動演出(高確時短演出)は、特図停止図柄データが11H,12H,13H
,21Hの大当たり遊技後の変動演出と同じ内容であってもよいし、異なる内容であって
もよい。
<その他の変形例>
[変形例1]
第1実施形態では、「16RV通過予定大当たり」と「16R(実質15R)V通過予
定大当たり」と「16R(実質13R)V通過予定大当たり」では、大当たり遊技中に、
V開閉部材71が開放されることによって、遊技球がV領域39に入球し、すぐに通過す
る構成となっているが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、大当たり遊技中
に、V開閉部材71が開放されることによって、遊技球がV領域39に入球し、一旦保持
されて、V領域39から排出される構成でもよい。
[変形例2]
第1実施形態では、「16R(実質13R)V非通過予定大当たり」と「16R(実質
13R)V通過予定大当たり」の大当たり遊技では、14Rおよび16Rのラウンド遊技
において第2大入賞口35の開閉部材37は、ショート開放されるので、当該ラウンド遊
技中には、ほとんど第2大入賞口35に遊技球が入賞しない構成となっているが、本発明
はこれに限られるものではない。「16R(実質13R)V非通過予定大当たり」と「1
6R(実質13R)V通過予定大当たり」の大当たり遊技において、第1大入賞口30に
入賞可能な遊技球数を超えない程度に、第2大入賞口35に遊技球を入賞させる構成とし
てもよい。例えば、「16R(実質13R)V非通過予定大当たり」と「16R(実質1
3R)V通過予定大当たり」の大当たり遊技の所定のラウンド遊技において、第2大入賞
口35の開閉部材37をロング開放させて、第2大入賞口35に所定数の遊技球を入賞さ
せる構成としてもよい。
[変形例3]
第1実施形態では、V領域39は、第1大入賞装置31内に設けられているが、本発明
はこれに限られるものではなく、V領域39は、第1入賞装置31とは異なる位置(例え
ば、アウト口16近傍)に設けられていてもよい。この場合、V開閉部材71とV領域3
9とは所定の通路で連通し、V開閉部材71を通過した遊技球は、当該通路を経由してV
領域39に入球可能である。また、第1実施形態では、第2大入賞口35に入球した遊技
球は、V領域39に入球することができない構成となっているが、本発明はこれに限られ
るものではなく、第1大入賞口30のみならず第2大入賞口35に入賞した遊技球が、V
領域39に入賞可能な構成としてもよい。この場合、第2大入賞口35とV開閉部材71
とは所定の通路で連通しており、第2大入賞口35に入賞した遊技球が、当該通路を経由
してV開閉部材71に到達し、V開閉部材71が開状態であればV領域39に入球可能で
ある。
[変形例4]
第1実施形態では、「16R(実質13R)V非通過予定大当たり」と「16R(実質
13R)V通過予定大当たり」とは、大入賞口(第1大入賞口30と第2大入賞口35)
の開放パターンが同一(開放パターン22)であり、V開閉部材71の開放パターンのみ
が異なっているものとして説明した。しかし、遊技者が見分けることが困難な程度であれ
ば、「16R(実質13R)V非通過予定大当たり」と「16R(実質13R)V通過予
定大当たり」のそれぞれの大入賞口の開放パターンは、互いに異なっていてもよい。例え
ば、大入賞口の開閉のタイミングが±2秒程度異なる場合や、開閉回数が±2回程度異な
る場合であっても、遊技者が2つの開放パターンを見分けることは困難であるため、2つ
の開放パターンは実質的に同じ、すなわち同等といえる。すなわち、「16R(実質13
R)V非通過予定大当たり」と「16R(実質13R)V通過予定大当たり」のそれぞれ
の大入賞口の開放パターンは、同等であればよい。
[変形例5]
第1実施形態では、大当たり種別として、「16RV通過予定大当たり」と「16R(
実質15R)V通過予定大当たり」と「16R(実質13R)V通過予定大当たり」と「
16R(実質13R)V非通過予定大当たり」とがあるものとして説明した(図16)。
しかし、遊技機1の大当たり種別は、上記に限定されず、上記大当たり種別の一部を備え
ていなくてもよいし、上記以外の大当たり種別を有していてもよい。例えば、遊技機1の
大当たり種別は、「16R(実質13R)V通過予定大当たり」と「16R(実質13R
)V非通過予定大当たり」の代わりに、実質ラウンド数が「13R」以外で共通するラウ
ンド数のV通過予定大当たりとV非通過大当たり(例えば、実質12RV通過予定大当た
りと実質12RV非通過大当たりなど)を有していてもよい。遊技機1の大当たり種別は
、「16RV通過予定大当たり」と「16R(実質15R)V通過予定大当たり」の一方
または両方を有していなくてもよい。すなわち、遊技機1の大当たり種別は、「16R(
実質13R)V通過予定大当たり」と「16R(実質13R)V非通過予定大当たり」の
2つのみでもよい。この場合であっても、「16R(実質13R)V通過予定大当たり」
と「16R(実質13R)V非通過予定大当たり」とを備えていれば、遊技者に対して意
外性を与えることができる。また、遊技機1の大当たり種別は、「16RV通過予定大当
たり」と「16R(実質15R)V通過予定大当たり」の代わりに、実質ラウンド数が1
3R以外のV通過予定大当たり(例えば、実質13R未満のV通過予定大当たり)を有し
てもよい。この場合であっても、「16R(実質13R)V通過予定大当たり」と「16
R(実質13R)V非通過予定大当たり」とを備えていれば、遊技者に対して意外性を与
えることができる。
[変形例6]
第1実施形態において、「16RV通過予定大当たり」と「16R(実質15R)V通
過予定大当たり」と「16R(実質13R)V通過予定大当たり」の大当たり遊技では、
「16R(実質13R)V非通過予定大当たり」の大当たり遊技でのV開閉部材71の開
放パターン36(図21)よりも、第1大入賞口30に入賞した遊技球がV領域39に入
球することが容易となる開放パターン31,32,33,34,35(図21)で、V開
閉部材71を制御するようにしている。「16RV通過予定大当たり」と「16R(実質
15R)V通過予定大当たり」と「16R(実質13R)V通過予定大当たり」の大当た
り遊技では、第1大入賞口30に入賞した遊技球がV領域39へ入球することの容易性(
以下、V領域入球容易性とも呼ぶ)が同等となるように、V開閉部材71の開放パターン
が設定されている。しかし、本発明は第1実施形態の内容に限られず、これらの大当たり
遊技では、V領域入球容易性が異なっていてもよい。例えば、「16RV通過予定大当た
り」の大当たり遊技では、「16R(実質15R)V通過予定大当たり」または「16R
(実質13R)V通過予定大当たり」の大当たり遊技でのV開閉部材71の開放パターン
32または開放パターン33,34,35よりもV領域入球容易性が高い開放パターンで
、V開閉部材71を制御するようにしてもよい。なお、V領域入球容易性は、1回の大当
たり遊技においてV開閉部材71が開放し得る開放時間の合計に比例している。「V領域
入球容易性が同等となる」とは、1回の大当たり遊技においてV開閉部材71が開放し得
る開放時間の合計(以下、V合計開放時間とも呼ぶ)が同程度の場合であり、例えば、V
合計開放時間が±10秒の範囲で異なる場合も含む。例えば、「16RV通過予定大当た
り」の大当たり遊技におけるV合計開放時間が、63.6秒であり、「16R(実質13
R)V通過予定大当たり」の大当たり遊技におけるV合計開放時間が60秒である場合に
は、これらの大当たり遊技におけるV領域入球容易性は、同等であると言える。また、こ
れに代えて、「V領域入球容易性が同等となる」とは、第1大入賞口30に入賞した遊技
球が1つでもV領域39に入球する平均確率が同程度の場合であるとし、例えば、この平
均確率が±10%の範囲で異なる場合も含むようにしてもよい。例えば、「16RV通過
予定大当たり」の大当たり遊技においてV開閉部材71が制御されることにより、第1大
入賞口30に入賞した遊技球が1つでもV領域39に入球する平均確率が99%であり、
「16R(実質13R)V通過予定大当たり」の大当たり遊技において、V開閉部材71
が制御されることにより、第1大入賞口30に入賞した遊技球が1つでもV領域39に入
球する平均確率が95%である場合には、これらの大当たり遊技におけるV領域入球容易
性は、同等であると言える。
[変形例7]
第1実施形態では、「16R(実質13R)V非通過予定大当たり」と「16R(実質
13R)V通過予定大当たり」とは、14Rと16Rのラウンド遊技で第2大入賞口35
の開閉部材37をショート開放するようにしているが、本発明はこれに限られるものでは
なく、他のラウンド遊技で、第2大入賞口35の開閉部材37をショート開放するように
してもよい。例えば、「16R(実質13R)V非通過予定大当たり」と「16R(実質
13R)V通過予定大当たり」とは、13R未満のラウンド遊技で、第2大入賞口35の
開閉部材37をショート開放するようにしてもよい。
[変形例8]
第1実施形態では、特図停止図柄データが14H~16Hの大当たりの場合、大当たり
遊技後の1回目~所定回目までの変動演出は、高確時短状態にもかかわらず低確時短演出
をおこなうものとして説明した(図83(D))。しかし、高確時短演出の代わりにおこ
なわれる変動演出は低確時短演出に限定されない。例えば、遊技機1に、大当たり遊技後
に低確時短状態を介さずに低確非時短状態となる大当たり種別(「18H」と呼ぶ)が設
定されている場合には、特図停止図柄データ14H~16Hの大当たり遊技後の高確時短
状態において、高確時短演出の代わりに低確非時短演出をおこなってもよい。このように
することによって、遊技者は、大当たり遊技後の変動演出から、大当たり種別が「14H
~16H」か「18H」かを区別することができない。これにより、遊技者に対して意外
性を与えることができる。また、遊技機1は、高確非時短状態時に低確非時短演出をおこ
なうように構成されていてもよい。例えば、遊技機1に、大当たり遊技後に低確時短状態
を介さずに低確非時短状態となる大当たり種別(「18H」と呼ぶ)と、大当たり遊技後
に高確非時短状態となる大当たり種別(「19H」と呼ぶ)とが設定されている場合には
、特図停止図柄データ19Hの大当たり遊技後の高確非時短状態において、高確非時短演
出の代わりに低確非時短演出をおこなってもよい。このようにすることによって、遊技者
は、大当たり遊技後の変動演出から、大当たり種別が「19H」か「18H」かを区別す
ることができない。これにより、遊技者に対して意外性を与えることができる。
[変形例9]
第1実施形態では、「16RV通過予定大当たり」、「16R(実質15R)V通過予
定大当たり」および「16R(実質13R)V通過予定大当たり」の大当たり遊技におい
て、特定ラウンドになったときに、第1大入賞口センサ30aによって第1大入賞口30
に入賞した遊技球が2つまたは6つ検出されたことに基づいて、V開閉部材71をロング
開放する制御が実行されているが、本発明はこれに限られるものではない。特定ラウンド
になったときに、第1大入賞口センサ30aによって第1大入賞口30に入賞した遊技球
が所定数(例えば、1、3~5、7~9)検出されたことに基づいて、V開閉部材71を
ロング開放する制御を実行するようにしてもよい。また、特定ラウンドになったときに、
第1大入賞口センサ30aによって第1大入賞口30に入賞した遊技球が所定数検出され
、かつ、当該所定数の検出後に所定時間経過したことに基づいて、V開閉部材71をロン
グ開放する制御を実行するようにしてもよい。
[変形例10]
第1実施形態では、16Rのラウンド遊技中に、V通過示唆演出(図84,図86)を
実行しているが、本発明はこれに限られるものではない。V通過示唆演出は、V領域39
への遊技球の入球が検出されたラウンド遊技とは異なるラウンド遊技中に実行すればよく
、例えば、V通過示唆演出を、V領域39への遊技球の入球が検出されたラウンド遊技以
降のラウンド遊技であって、特定の偶数ラウンドまたは奇数ラウンドに対応するラウンド
遊技中に実行してもよいし、V領域39への遊技球の入球が検出されたラウンド遊技以降
のラウンド遊技であって、遊技者に所定の遊技情報を報知するタイミングに合わせて実行
してもよい。この所定の遊技情報とは、例えば、大当たり遊技によって遊技者に払い出さ
れた遊技球の数を表す大当たり出玉情報、特図保留内に大当たり判定の結果が大当たりと
なる保留が存在する場合に当該大当たりを表す情報などを含む。
[変形例11]
第1実施形態では、ラウンド演出パターン決定処理(図71)に示すように、V通過フ
ラグがONの場合に、第1特定ラウンドとなったときに、V通過示唆演出を実行するよう
にしているが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、V通過フラグがONの場
合に、第1特定ラウンドとなり、さらに、第2大入賞口35に遊技球が所定個数(例えば
、1個)入賞したときに、V通過示唆演出を実行するようにしてもよい。また、V通過フ
ラグがONの場合に、第1特定ラウンドとなってから所定期間(例えば、2秒)経過した
ときに、V通過示唆演出を実行するようにしてもよい。さらに、V通過フラグがONの場
合に、第1特定ラウンドとなり、第2大入賞口35に遊技球が所定個数(例えば、1個)
入賞し、さらに、当該入賞後、所定期間(例えば、1秒)経過したときに、V通過示唆演
出を実行するようにしてもよい。
[変形例12]
第1実施形態では、「16RV通過予定大当たり」と「16R(実質15R)V通過予
定大当たり」と「16R(実質13R)V通過予定大当たり」では、大当たり遊技中に、
遊技球がV領域39に入球することで、当該大当たり遊技後に、遊技状態が確変状態に移
行する構成となっていたが、本発明はこれに限られるものではなく、遊技状態が確変状態
以外の遊技状態に移行する構成としてもよい。例えば、大当たり遊技中に、遊技球がV領
域39に入球することで、当該大当たり遊技後に、遊技状態が時短状態に移行する構成と
してもよい。
[変形例13]
第1実施形態では、時短演出変更処理(図61参照)において、時短演出変更フラグが
ONであると判断された場合(ステップS4800:YES)、すなわち大当たり種別が
「16R(実質13R)V通過予定大当たり」(特図停止図柄データが14H、15H、
16H)の大当たり遊技終了後には、毎変動で、高確時短演出突入抽選を行う(ステップ
S4810)。ここで高確時短演出突入抽選に当選すると(ステップS4815:YES
)、高確時短演出突入情報を事前判定情報記憶領域94cに格納する(ステップS482
0)。この高確時短演出突入抽選に当選することなく時短100回転目になり(図66、
ステップS5131:YES),時短演出変更フラグがONである場合には(ステップS
5132:YES)、高確時短演出突入情報を事前判定情報記憶領域94cに強制的に格
納する(ステップS5133)。つまり、遅くとも100回転目から高確時短演出が行わ
れるようになっていた。この場合、100回転目に実行される高確時短突入確定演出では
、図90に示したロゴ掴み演出、ロゴ掴み成功演出、ロゴホールド演出などにおいて、ロ
ゴRGOに示される時短残り仮想回数の表示が「残り0回」となる構成としていたが、本
発明はこれに限られるものではない。100回転目に到達する前に高確時短演出突入情報
を事前判定情報記憶領域94cに強制的に格納することで、ロゴ掴み演出、ロゴ掴み成功
演出およびロゴホールド演出などにおいて、時短残り仮想回数の表示が「残り0回」とな
る前に、高確時短突入確定演出を実行するようにしてもよい。例えば、90回転目に高確
時短演出突入情報を事前判定情報記憶領域94cに強制的に格納することで、ロゴRGO
に示される時短残り仮想回数が10回となる場合に、高確時短突入確定演出を実行するよ
うにしてもよい。また、高確時短演出突入抽選を毎変動で行う構成に代え(図61、ステ
ップS4810)、エンディング演出中などに、高確時短突入確定演出を行う回転数を予
め決定する構成としてもよい。さらに、高確時短演出突入抽選を毎変動で行う構成に代え
(ステップS4810)、変動回数が所定数に到達する毎に、高確時短演出突入抽選を行
う構成としてもよい。例えば、当該所定数が10(回)の場合には、大当たり終了後の1
0回転目、20回転目、30回転目、・・・という具合に、高確時短演出突入抽選が行わ
れる構成となる。
[変形例14]
第1実施形態の遊技機1は、バトル復活演出において、図86(C)に示したように、
13R演出(敗北を示唆するシーン)の後、ラウンド遊技が15R(15ラウンド)とな
ると、図86(D)に示したように、大当たり遊技がまだ続くことを示唆する遊技継続示
唆画像FKTを表示すると共に、味方キャラクタCRAが立ち上がって復活したことを示
唆するシーンを表す15R演出を実行する。この後、ラウンド遊技が16R(16ラウン
ド)において、V通過フラグがOFFである場合には、図86(F)に示したように、1
6R演出B(V非通過示唆演出)を実行する。この場合、味方キャラクタCRAが立ち上
がって復活したことを示唆するシーンを表す15R演出が実行されたにもかかわらず、1
6R演出B(V非通過示唆演出)が実行されることで遊技者を落胆させる虞がある。そこ
で、ラウンド遊技が15R(15ラウンド)において、V通過フラグがOFFである場合
には、図86(D)に示した15R演出(遊技継続示唆画像FKTの表示および味方キャ
ラクタCRAが立ち上がって復活したことを示唆するシーンを表す演出)を実行せず、1
3R演出(敗北を示唆するシーン)と同等の演出を実行するようにしてもよい。この場合
、図86(F)に示した16R演出Bについては、実行してもよいし、実行しなくてもよ
い。
[変形例15]
第2実施形態では、低確時短演出時と高確時短演出時に同じ変動パターン判定テーブル
T6(図18)が参照されるものとして説明した。しかし、低確時短演出時と高確時短演
出時とで参照される変動パターン判定テーブルT6が異なっていてもよい。このようにす
ることで、例えば、高確時短演出を低確時短演出よりも長くしてよりダイナミックな演出
をおこなうことができる。
[変形例16]
上記実施形態の遊技機1は、パチンコ遊技機を例に挙げて説明したが、これに限られる
ものではない。例えば、パチンコ遊技機に代えて、スロットマシン等の回胴式遊技機、ア
レンジボール遊技機、または、雀球遊技機に本発明を適用するようにしてもよい。
[変形例17]
上記実施形態の遊技機1は、玉を払出すための払出装置を搭載した遊技機であったが、
これに限られるものではない。例えば、上記遊技機1に代えて、所謂封入式遊技機のよう
に、払い出し装置を搭載しない遊技機に本発明を適用するようにしてもよい。また、上述
した複数の変形例のうち、2つ以上の変形例を組み合わせてもよい。さらに、遊技機1は
、画像表示装置7の他にサブ表示装置を備えてもよい。この場合、上述した表示演出を当
該サブ表示装置で実行するようにしてもよい。
[変形例18]
上記実施形態において説明した遊技機1の構成や各部材の動作態様は単なる一例に過ぎ
ず、他の構成や動作態様であっても本発明を実現することができる。また、上述したフロ
ーチャートにおける処理の順序、設定値、判定に用いられる閾値等は単なる一例に過ぎず
、本発明の範囲を逸脱しなければ他の順序や値であっても、本発明を実現することができ
る。さらに、上記実施形態で例示した表示演出等も単なる一例であって、他の表示演出を
採用することができる。
[実施態様]
本実施形態の遊技機では、以下の態様を実現可能である。
◇[態様A-1]
遊技領域(3)に設けられた入球口(20、21)への遊技球の入球を検出する入球
検出手段(20a、21a)と、前記入球検出手段による入球検出に基づいて当否判定を
おこなう判定手段(81)と、前記遊技領域に設けられ、開閉動作により遊技球の受け入
れを阻害または許容する第1の開閉部材(32)を有する第1の入賞口(30)と、前記
第1の入賞口への遊技球の入賞を検出する第1の入賞検出手段(30a)と、前記第1の
入賞検出手段よりも下流側に配置され、前記第1の入賞検出手段によって検出された遊技
球が入球可能な特定領域(39)と、前記特定領域に遊技球が入球したことを検出する特
定領域入球検出手段(39a)と、開閉動作により、前記第1の入賞口へ入賞した遊技球
が前記特定領域に入球することを阻害または許容する特定領域開閉部材(71)と、前記
遊技領域に設けられ、前記第1の入賞口とは異なる入賞口であって、開閉動作により遊技
球の受け入れを阻害または許容する第2の開閉部材(37)を有する第2の入賞口(35
)と、前記第1の開閉部材と前記第2の開閉部材と前記特定領域開閉部材との動作を制御
可能であり、前記判定手段による前記当否判定で当選と判定された場合に、前記第1の開
閉部材と前記第2の開閉部材と前記特定領域開閉部材とを開閉させる当たり遊技を実行し
、前記当たり遊技において、前記第1の入賞口に入賞可能な遊技球数が、前記第2の入賞
口に入賞可能な遊技球数よりも多くなるように前記第1の開閉部材および前記第2の開閉
部材を制御(図20)する当たり遊技実行手段(81)と、前記当たり遊技後の遊技状態
であって、第1の遊技状態(低確状態)と、前記判定手段による前記当否判定の当選確率
が前記第1の遊技状態よりも高い第2の遊技状態(高確率状態)と、を含む複数の遊技状
態のうちの1つの遊技状態を実行可能であり、前記特定領域入球検出手段によって前記特
定領域への遊技球の入球が検出されたことに基づいて、前記当たり遊技後の遊技状態を前
記第2の遊技状態とすることが可能な遊技状態制御手段(81)と、を備えることを特徴
とする遊技機(1)。
◇[態様A-2]
前記当たり遊技実行手段(81)は、前記当たり遊技において、前記第1の入賞口への
遊技球の入賞を許容している期間が、前記第2の入賞口への遊技球の入賞を許容している
期間よりも長くなるように、前記第1の開閉部材および前記第2の開閉部材を制御(図2
0)することを特徴とする態様A-1に記載の遊技機。
◇[態様A-3]
前記当たり遊技実行手段(81)は、第1の当たり遊技(13RV通過予定大当たり、
潜伏確変大当たり)と、前記第1の当たり遊技とは異なる第2の当たり遊技(13RV非
通過予定大当たり、通常大当たり)とを含む複数種類の当たり遊技のうちの1つの当たり
遊技を実行可能であり、前記第1の当たり遊技では、第1の開放パターン(図20:開放
パターン22)で、前記第1の開閉部材および前記第2の開閉部材を制御し、前記第2の
当たり遊技では、前記第1の開放パターンと同等の開放パターンである第2の開放パター
ン(図20:開放パターン22)で、前記第1の開閉部材および前記第2の開閉部材を制
御し、前記第1の当たり遊技では、前記第1の入賞口に入賞した遊技球が前記特定領域に
入球することが可能な第1の特定領域開放パターン(図21:開放パターン33,34,
35)で前記特定領域開閉部材を制御する第1の入球制御を実行し、前記第2の当たり遊
技では、前記第1の入賞口に入賞した遊技球が前記特定領域に入球することが前記第1の
特定領域開放パターンよりも困難な第2の特定領域開放パターン(図21:開放パターン
36)で前記特定領域開閉部材を制御する第2の入球制御を実行し、前記遊技状態制御手
段は、前記当たり遊技実行手段によって前記第1の当たり遊技において前記第1の入球制
御が実行され、前記特定領域入球検出手段によって前記特定領域への遊技球の入球が検出
されたことに基づいて、前記第1の当たり遊技後の遊技状態を前記第2の遊技状態(高確
率状態)とすることが可能であり、前記当たり遊技実行手段によって前記第2の当たり遊
技において前記第2の入球制御が実行され、前記特定領域入球検出手段によって前記特定
領域への遊技球の入球が検出されなかったことに基づいて、前記第1の当たり遊技後の遊
技状態を前記第1の遊技状態(低確率状態)とすることが可能であることを特徴とする態
様A-1または態様A-2に記載の遊技機。
◇[態様A-4]
前記当たり遊技実行手段(81)は、前記複数種類の当たり遊技のうちの1つの当たり
遊技として、前記第1の当たり遊技および前記第2の当たり遊技とは異なる第3の当たり
遊技(16RV通過予定大当たり、確変大当たり)を実行可能であり、前記第3の当たり
遊技では、前記第1の開放パターンおよび前記第2の開放パターンとは異なる第3の開放
パターン(図20:開放パターン21)で、前記第1の開閉部材および前記第2の開閉部
材を制御し、前記第1の入賞口に入賞した遊技球の前記特定領域への入球が前記第2の特
定領域開放パターンで前記特定領域開閉部材を制御した場合よりも容易となるように前記
特定領域開閉部材を制御する(図21:開放パターン31)ことを特徴とする態様A-3
に記載の遊技機。
◇[態様A-5]
前記当たり遊技実行手段(81)は、前記第3の当たり遊技において、前記第1の入賞
口および前記第2の入賞口の両方への遊技球の入賞が可能となるように、前記第1の開閉
部材および前記第2の開閉部材を制御し(図20:開放パターン21)、前記第1の当た
り遊技および前記第2の当たり遊技において、前記第1の入賞口への遊技球の入賞が可能
となるように前記第1の開閉部材を制御し、前記第2の入賞口への遊技球の入賞が前記第
3の当たり遊技よりも困難となるように前記第2の開閉部材を制御(図20:開放パター
ン22)することを特徴とする態様A-4に記載の遊技機。
◇[態様A-6]
前記当たり遊技実行手段により実行された前記当たり遊技の種類と、前記遊技状態制御
手段により実行される前記当たり遊技後の遊技状態とに基づいて、前記当たり遊技後に特
定の演出(図87,図88)を実行可能な演出制御手段(91)であって、前記当たり遊
技実行手段により前記第3の当たり遊技(16RV通過予定大当たり)が実行され、前記
遊技状態制御手段により前記第3の当たり遊技後の遊技状態が前記第2の遊技状態(高確
率状態)とされたときには、前記第3の当たり遊技後に第1の演出(図88:高確時短演
出)を実行し、前記当たり遊技実行手段により前記第2の当たり遊技(13RV非通過予
定大当たり、通常大当たり)が実行され、前記遊技状態制御手段により前記第2の当たり
遊技後の遊技状態が前記第1の遊技状態(低確率状態)とされたときには、前記第2の当
たり遊技後に前記第1の演出とは異なる第2の演出(図87:低確時短演出)を実行し、
前記当たり遊技実行手段により第1の当たり遊技(13RV通過予定大当たり、潜伏確変
大当たり)が実行され、前記遊技状態制御手段により前記第1の当たり遊技後の遊技状態
が前記第2の遊技状態(高確率状態)とされたときには、遊技状態が前記第2の遊技状態
にもかかわらず、前記第1の当たり遊技後に前記第2の演出(図87:低確時短演出)を
実行する前記演出制御手段(91)を備えることを特徴とする態様A-4または態様A-
5に記載の遊技機。
◇[態様A-7]
前記当たり遊技実行手段(81)は、前記第1の入賞検出手段が遊技球の入賞を所定個
数検出したときに、前記特定領域への遊技球の入球を許容する(図39)ように前記特定
領域開閉部材を制御することを特徴とする態様A-1から態様A-6までのいずれか一項
に記載の遊技機。
◇[態様A-8]
遊技に関連する遊技情報の報知を実行可能な報知手段(91)を備え、前記当たり遊技
実行手段(81)は、1回の前記当たり遊技において、前記第1の入賞口または第2の入
賞口のいずれか一方を開放するラウンド遊技を複数回実行可能であり、前記報知手段は、
前記特定領域入球検出手段が前記特定領域への遊技球の入球を検出したラウンド遊技にお
いて、遊技球が前記特定領域に入球したことを示唆する入球示唆報知(図84,図86:
V通過示唆演出)をおこなわず、前記特定領域への遊技球の入球が検出されたラウンド遊
技よりも後のラウンド遊技において、前記入球示唆報知を実行することを特徴とする態様
A-1から態様A-7までのいずれか一項に記載の遊技機。
◇[態様A-9]
前記第2の入賞口への遊技球の入賞を検出する第2の入賞検出手段(35a)を備え、
前記報知手段(91)は、前記当たり遊技実行手段によって前記第2の入賞口の前記第2
の開閉部材が開放制御されるラウンド遊技において、第2の入賞検出手段が入賞を検出し
たことに基づいて前記入球示唆報知(図84,図86:V通過示唆演出)を実行すること
を特徴とする態様A-8に記載の遊技機。
◇[態様A-10]
前記報知部は、前記第1の入賞口が開放されるラウンド遊技において、前記第1の入賞
口に入賞した遊技球の数と、前記第1の入賞口から排出される遊技球の数とが一致しない
不一致が発生したときには、前記不一致の発生を示唆する不一致報知をおこない(図41
)、前記不一致が発生した前記ラウンド遊技において前記特定領域開閉部材が開放されて
いた場合、前記特定領域開閉部材のリトライ動作をおこなう(図41)ことを特徴とする
態様A-8または態様A-9に記載の遊技機。
さらに、本実施形態の遊技機は、以下の態様としてもよい。
[態様B-1]
遊技領域(3)に設けられた入球口(20、21)への遊技球の入球を検出する入球
検出手段(20a、21a)と、前記入球検出手段による入球検出に基づいて当否判定を
おこなう判定手段(81)と、前記遊技領域に設けられ、開閉動作により遊技球の受け入
れを阻害または許容する第1の開閉部材(32)を有する第1の入賞口(30)と、前記
第1の入賞口への遊技球の入賞を検出する第1の入賞検出手段(30a)と、前記第1の
入賞検出手段よりも下流側に配置され、前記第1の入賞検出手段によって検出された遊技
球が入球可能な特定領域(39)と、前記特定領域に遊技球が入球したことを検出する特
定領域入球検出手段(39a)と、開閉動作により、前記第1の入賞口へ入賞した遊技球
が前記特定領域に入球することを阻害または許容する特定領域開閉部材(71)と、前記
遊技領域に設けられ、前記第1の入賞口とは異なる入賞口であって、開閉動作により遊技
球の受け入れを阻害または許容する第2の開閉部材(37)を有する第2の入賞口(35
)と、前記第1の開閉部材と前記第2の開閉部材と前記特定領域開閉部材との動作を制御
可能であり、前記判定手段による前記当否判定で当選と判定された場合に、前記第1の開
閉部材と前記第2の開閉部材と前記特定領域開閉部材とを開閉させる当たり遊技を実行し
、前記当たり遊技において、前記第1の入賞口に入賞可能な遊技球数が、前記第2の入賞
口に入賞可能な遊技球数よりも多くなるように前記第1の開閉部材および前記第2の開閉
部材を制御(図20)する当たり遊技実行手段(81)と、前記当たり遊技後の遊技状態
であって、第1の遊技状態(低確率状態)と、前記判定手段による前記当否判定の当選確
率が前記第1の遊技状態よりも高い第2の遊技状態(高確率状態)と、を含む複数の遊技
状態のうちの1つの遊技状態を実行可能であり、前記特定領域入球検出手段によって前記
特定領域への遊技球の入球が検出されたことに基づいて、前記当たり遊技後の遊技状態を
前記第2の遊技状態とすることが可能な遊技状態制御手段(81)と、前記当たり遊技実
行手段により実行された前記当たり遊技の種類と、前記遊技状態制御手段により実行され
る前記当たり遊技後の遊技状態とに基づいて、前記当たり遊技後に特定の演出(図87,
図88)を実行可能な演出制御手段(91)と、を備え、前記演出制御手段は、前記当た
り遊技実行手段により第1の当たり遊技(16RV通過予定大当たり)が実行され、前記
遊技状態制御手段により前記第1の当たり遊技後の遊技状態が前記第2の遊技状態(高確
率状態)とされたときには、前記第1の当たり遊技後に第1の演出(図88:高確時短演
出)を実行し、前記当たり遊技実行手段により前記第2の当たり遊技(13RV非通過予
定大当たり、通常大当たり)が実行され、前記遊技状態制御手段により前記第2の当たり
遊技後の遊技状態が前記第1の遊技状態(低確率状態)とされたときには、前記第2の当
たり遊技後に前記第1の演出とは異なる第2の演出(図87:低確時短演出)を実行し、
前記当たり遊技実行手段により第3の当たり遊技(13RV通過予定大当たり、潜伏確変
大当たり)が実行され、前記遊技状態制御手段により前記第3の当たり遊技後の遊技状態
が前記第2の遊技状態(高確率状態)とされたときには、遊技状態が前記第2の遊技状態
にもかかわらず、前記第3の当たり遊技後に前記第2の演出(図87:低確時短演出)を
実行することを特徴とする遊技機。
[態様C-1]
遊技領域(3)に設けられた入球口(20、21)への遊技球の入球を検出する入球
検出手段(20a、21a)と、前記入球検出手段による入球検出に基づいて当否判定を
おこなう判定手段(81)と、前記遊技領域に設けられ、開閉動作により遊技球の受け入
れを阻害または許容する第1の開閉部材(32)を有する第1の入賞口(30)と、前記
第1の入賞口への遊技球の入賞を検出する第1の入賞検出手段(30a)と、前記第1の
入賞検出手段よりも下流側に配置され、前記第1の入賞検出手段によって検出された遊技
球が入球可能な特定領域(39)と、前記特定領域に遊技球が入球したことを検出する特
定領域入球検出手段(39a)と、開閉動作により、前記第1の入賞口へ入賞した遊技球
が前記特定領域に入球することを阻害または許容する特定領域開閉部材(71)と、前記
遊技領域に設けられ、前記第1の入賞口とは異なる入賞口であって、開閉動作により遊技
球の受け入れを阻害または許容する第2の開閉部材(37)を有する第2の入賞口(35
)と、前記第1の開閉部材と前記第2の開閉部材と前記特定領域開閉部材との動作を制御
可能であり、前記判定手段による前記当否判定で当選と判定された場合に、前記第1の開
閉部材と前記第2の開閉部材と前記特定領域開閉部材とを開閉させる当たり遊技を実行し
、前記当たり遊技において、前記第1の入賞口への遊技球の入賞を許容している期間が、
前記第2の入賞口への遊技球の入賞を許容している期間よりも長くなるように前記第1の
開閉部材および前記第2の開閉部材を制御(図20)する当たり遊技実行手段(81)と
、前記当たり遊技後の遊技状態であって、第1の遊技状態(低確率状態)と、前記判定手
段による前記当否判定の当選確率が前記第1の遊技状態よりも高い第2の遊技状態(高確
率状態)と、を含む複数の遊技状態のうちの1つの遊技状態を実行可能であり、前記特定
領域入球検出手段によって前記特定領域への遊技球の入球が検出されたことに基づいて、
前記当たり遊技後の遊技状態を前記第2の遊技状態とすることが可能な遊技状態制御手段
(81)と、を備えることを特徴とする遊技機(1)。
[態様D-1]
遊技領域(3)に設けられた入球口(20、21)への遊技球の入球を検出する入球検
出手段(20a、21a)と、前記入球検出手段による入球検出に基づいて当否判定をお
こなう判定手段(81)と、前記遊技領域に設けられ、開閉動作により遊技球の受け入れ
を阻害または許容する第1の開閉部材(32)を有する第1の入賞口(30)と、前記第
1の入賞口への遊技球の入賞を検出する第1の入賞検出手段(30a)と、前記第1の入
賞検出手段よりも下流側に配置され、前記第1の入賞検出手段によって検出された遊技球
が入球可能な特定領域(39)と、前記特定領域に遊技球が入球したことを検出する特定
領域入球検出手段(39a)と、開閉動作により、前記第1の入賞口へ入賞した遊技球が
前記特定領域に入球することを阻害または許容する特定領域開閉部材(71)と、前記遊
技領域に設けられ、前記第1の入賞口とは異なる入賞口であって、開閉動作により遊技球
の受け入れを阻害または許容する第2の開閉部材(37)を有する第2の入賞口(35)
と、前記第1の開閉部材と前記第2の開閉部材と前記特定領域開閉部材との動作を制御可
能であり、前記判定手段による前記当否判定で当選と判定された場合に、前記第1の開閉
部材と前記第2の開閉部材と前記特定領域開閉部材とを開閉させる当たり遊技を実行し、
前記当たり遊技において、前記第1の入賞口に入賞可能な遊技球数が、前記第2の入賞口
に入賞可能な遊技球数よりも多くなるように前記第1の開閉部材および前記第2の開閉部
材を制御(図20)する当たり遊技実行手段(81)と、前記当たり遊技後の遊技状態で
あって、第1の遊技状態(低確率状態)と、前記判定手段による前記当否判定の当選確率
が前記第1の遊技状態よりも高い第2の遊技状態(高確率状態)と、を含む複数の遊技状
態のうちの1つの遊技状態を実行可能であり、前記特定領域入球検出手段によって前記特
定領域への遊技球の入球が検出されたことに基づいて、前記当たり遊技後の遊技状態を前
記第2の遊技状態とすることが可能な遊技状態制御手段(81)と、遊技に関連する遊技
情報の報知を実行可能な報知手段(91)と、を備え、前記当たり遊技実行手段(81)
は、1回の前記当たり遊技において、前記第1の入賞口または第2の入賞口のいずれか一
方を開放するラウンド遊技を複数回実行可能であり、前記報知手段は、前記特定領域入球
検出手段が前記特定領域への遊技球の入球を検出したラウンド遊技において、遊技球が前
記特定領域に入球したことを示唆する入球示唆報知(図84,図86:V通過示唆演出)
をおこなわず、前記特定領域への遊技球の入球が検出されたラウンド遊技よりも後のラウ
ンド遊技において、前記入球示唆報知を実行することを特徴とする遊技機(1)。
[態様F-1]
遊技領域(3)に設けられた入球口(20、21)への遊技球の入球を検出する入球検
出手段(20a、21a)と、前記入球検出手段による入球検出に基づいて当否判定をお
こなう判定手段(81)と、前記遊技領域に設けられ、開閉動作により遊技球の受け入れ
を阻害または許容する第1の開閉部材(32)を有する第1の入賞口(30)と、前記第
1の入賞口への遊技球の入賞を検出する第1の入賞検出手段(30a)と、前記第1の入
賞検出手段よりも下流側に配置され、前記第1の入賞検出手段によって検出された遊技球
が入球可能な特定領域(39)と、前記特定領域に遊技球が入球したことを検出する特定
領域入球検出手段(39a)と、開閉動作により、前記第1の入賞口へ入賞した遊技球が
前記特定領域に入球することを阻害または許容する特定領域開閉部材(71)と、前記遊
技領域に設けられ、前記第1の入賞口とは異なる入賞口であって、開閉動作により遊技球
の受け入れを阻害または許容する第2の開閉部材(37)を有する第2の入賞口(35)
と、前記第1の開閉部材と前記第2の開閉部材と前記特定領域開閉部材との動作を制御可
能であり、前記判定手段による前記当否判定で当選と判定された場合に、前記第1の開閉
部材と前記第2の開閉部材と前記特定領域開閉部材とを開閉させる当たり遊技を実行し、
前記当たり遊技において、前記第1の入賞口に入賞可能な遊技球数が、前記第2の入賞口
に入賞可能な遊技球数よりも多くなるように前記第1の開閉部材および前記第2の開閉部
材を制御(図20)し、前記第1の入賞検出手段が遊技球の入賞を所定個数検出したとき
に、前記特定領域への遊技球の入球を許容する(図39)ように前記特定領域開閉部材を
制御する当たり遊技実行手段(81)と、
前記当たり遊技後の遊技状態であって、第1の遊技状態(低確率状態)と、前記判定手段
による前記当否判定の当選確率が前記第1の遊技状態よりも高い第2の遊技状態(高確率
状態)と、を含む複数の遊技状態のうちの1つの遊技状態を実行可能であり、前記特定領
域入球検出手段によって前記特定領域への遊技球の入球が検出されたことに基づいて、前
記当たり遊技後の遊技状態を前記第2の遊技状態とすることが可能な遊技状態制御手段(
81)と、を備えることを特徴とする遊技機(1)。
以上、実施形態、変形例に基づき本態様について説明してきたが、上記した態様の実施
の形態は、本態様の理解を容易にするためのものであり、本態様を限定するものではない
。本態様は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると
共に、本態様にはその等価物が含まれる。
1,1A,1B…遊技機
3…遊技領域
20…第1始動口(入球口)
20a…第1始動口センサ(入球検出手段)
21…第2始動口(入球口)
21a…第2始動口センサ(入球検出手段)
30…第1大入賞口(第1の入賞口)
30a…第1大入賞口センサ(第1の入賞検出手段)
32…開閉部材(第1の開閉部材)
35…第2大入賞口(第2の入賞口)
35a…第2大入賞口センサ(第2の入賞検出手段)
37…開閉部材(第2の開閉部材)
39…V領域(特定領域)
39a…V領域センサ(特定領域入球検出手段)
71…V開閉部材(特定領域開閉部材)
81…遊技制御用マイコン
91…演出制御用マイコン

Claims (1)

  1. 遊技領域に設けられた入球口への遊技球の入球を検出する入球検出手段と、
    前記入球検出手段による入球検出に基づいて当否判定をおこなう判定手段と、
    前記遊技領域に設けられ、開閉動作により遊技球の受け入れを阻害または許容する第1の開閉部材を有する第1の入賞口と、
    前記第1の入賞口への遊技球の入賞を検出する第1の入賞検出手段と、
    前記第1の入賞検出手段よりも下流側に配置され、前記第1の入賞検出手段によって検出された遊技球が入球可能な特定領域と、
    前記特定領域に遊技球が入球したことを検出する特定領域入球検出手段と、
    開閉動作により、前記第1の入賞口へ入賞した遊技球が前記特定領域に入球することを阻害する第1の状態と許容する第2の状態と切り替え可能な特定領域開閉部材と、
    前記遊技領域に設けられ、前記第1の入賞口とは異なる入賞口であって、開閉動作により遊技球の受け入れを阻害または許容する第2の開閉部材を有する第2の入賞口と、
    前記第1の開閉部材と前記第2の開閉部材と前記特定領域開閉部材との動作を制御可能であり、前記判定手段による前記当否判定で当選と判定された場合に、第1の当たり遊技と、第2の当たり遊技と、第3の当たり遊技とを含む複数種類の当たり遊技のうちの1つの当たり遊技を実行可能な当たり遊技実行手段と、
    前記当たり遊技後の遊技状態であって、第1の遊技状態と、第2の遊技状態と、を含む複数の遊技状態のうちの1つの遊技状態を実行可能であり、前記特定領域入球検出手段によって前記特定領域への遊技球の入球が検出されたことに基づいて、前記当たり遊技後の遊技状態を前記第2の遊技状態とすることが可能な遊技状態制御手段と、
    前記当たり遊技実行手段により実行された前記当たり遊技の種類と、前記遊技状態制御手段により実行される前記当たり遊技後の遊技状態とに基づいて、前記当たり遊技後に特定の演出を実行可能な演出制御手段と、を備え、
    前記演出制御手段は、
    前記当たり遊技実行手段により前記第3の当たり遊技が実行され、前記遊技状態制御手段により前記第3の当たり遊技後の遊技状態が前記第2の遊技状態とされたときには、前記第3の当たり遊技後に第1の演出を実行し、
    前記当たり遊技実行手段により前記第2の当たり遊技が実行され、前記遊技状態制御手段により前記第2の当たり遊技後の遊技状態が前記第1の遊技状態とされたときには、前記第2の当たり遊技後に前記第1の演出とは異なる第2の演出を実行し、
    前記当たり遊技実行手段により前記第1の当たり遊技が実行され、前記遊技状態制御手段により前記第1の当たり遊技後の遊技状態が前記第2の遊技状態とされたときには、遊技状態が前記第2の遊技状態にもかかわらず、前記第1の当たり遊技後に前記第2の演出を実行し、
    前記特定領域開閉部材は、
    前記第1の入賞口へ入賞した遊技球の数が第1の値になると、前記特定領域に入球が可能な時間として予め設定された第1の時間にわたって、前記第1状態から前記第2状態に切り替わり、
    前記第1の入賞口へ入賞した遊技球の数が前記第1の値と異なる第2の値になると、前記特定領域に入球が困難な時間として予め設定された第2の時間にわたって、前記第1状態から前記第2状態に切り替わる、
    ことを特徴とする遊技機。
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