JP7124507B2 - レーザ加工装置 - Google Patents

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Description

本発明は、レーザ加工装置に関する。
従来、特許文献1に記載されているように、燃料噴射弁のような底部を有する被加工部材に孔を加工するレーザ加工装置が知られている。
特開2016-172272号公報
特許文献1の構成では、被加工部材の内面を保護するため、被加工部材の内側に設けられレーザ受光部が備えられている。レーザ受光部は、孔を通過するレーザを受光する。一方で、レーザによって被加工部材を加工するとき、レーザによって溶融および飛散した被加工部材の屑であるデブリが発生する。レーザ受光部に付着したデブリにレーザが照射されると、デブリが蒸発する。
特許文献1の構成では、レーザ受光部の表面が凹凸形状に形成されており、レーザ受光部の表面にデブリが付着しやすくなる。このため、デブリが蒸発する熱量が大きくなり、レーザ受光部の温度が上昇しやすくなる。このデブリの蒸発熱によって、レーザ受光部が損傷しやすくなり、レーザ受光部の交換の頻度が増加する虞がある。
本発明は、このような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、被加工部材を保護する部材の損傷を防止するレーザ加工装置を提供することにある。
本発明のレーザ加工装置(11)は、底部(94)を有する有底筒状の被加工部材(91)に孔(97)を加工する。レーザ加工装置は、プロテクタ(40)、液体制御部(60)およびレーザ照射部(70)を備える。
プロテクタは、被加工部材の内側に設けられ、筒状に形成されており、底部側に第1開口部(41)および底部とは反対側に第2開口部(42)を有する。
液体制御部は、第2開口部を経由してプロテクタの内側に液体を供給可能であり、第2開口部を経由してプロテクタの内側に充填されている液体を排出可能である。
レーザ照射部は、底部およびプロテクタの内面(401)がレーザ照射線(E)上に位置するように、被加工部材の外側から底部に向かって、レーザを照射する。
本発明の第1の態様では、レーザ照射部は、レーザ照射線上に液体の液面(Ls)が位置しないように、被加工部材の外側から底部に向かって、レーザを照射する。
本発明の第2の態様では、液体制御部は、孔が加工されたとき、第1開口部から液体が流出するように、プロテクタの内側に液体を供給する量である液体供給量(Qs)を制御する。
レーザ照射部は、被加工部材の底部およびプロテクタの内面がレーザ照射線上に位置するように、レーザを照射する。これにより、被加工部材の内面が保護される。しかし、被加工部材がレーザにより加工されたとき、デブリが発生し、飛散する。そこで、液体制御部は、第2開口部を経由して、プロテクタの内側に液体Lを供給する。被加工部材がレーザにより加工されたとき、飛散したデブリは、プロテクタの内側に供給された液体に堆積または浮遊する。これにより、飛散したデブリがプロテクタの内面に付着することが抑制される。デブリの蒸発する熱量が小さくなり、デブリの蒸発熱によるプロテクタの損傷が防止される。
一実施形態によるレーザ加工装置によって加工されるノズルボディを備える燃料噴射弁の断面図。 図1のII部拡大図。 一実施形態によるレーザ加工装置の断面図。 図3のIV部拡大図。 一実施形態によるレーザ加工装置の処理を説明するためのフローチャート。 一実施形態によるレーザ加工装置によってノズルボディに噴孔が加工されるときを説明するための拡大断面図。 一実施形態によるレーザ加工装置によってノズルボディに噴孔が加工されたときの拡大断面図。 一実施形態によるレーザ加工装置の液体制御部の処理を説明するための拡大断面図。 一実施形態によるレーザ加工装置の液体制御部の処理を説明するための拡大断面図。 他の実施形態によるレーザ加工装置におけるプロテクタの径方向におけるプロテクタの断面図。
以下、実施形態によるレーザ加工装置を図面に基づいて説明する。複数の実施形態の説明において、実質的に同一の構成には、同一の符号を付して説明する。本実施形態という場合、複数の実施形態を包括する。本実施形態のレーザ加工装置は、例えば、燃料噴射弁の加工に用いられる。まず、被加工部材としての燃料噴射弁について、説明する。
図1および図2に示すように、燃料噴射弁90は、ノズルボディ91、ニードル92およびニードル駆動部93を備える。ノズルボディ91は、有底筒状に形成されており、底部94、弁座95、サック室96および噴孔97を有する。弁座95は、底部94の内面である。サック室96は、ニードル92と底部94との間に区画形成されている。噴孔97は、底部94に形成されており、ノズルボディ91の外部およびサック室96に連通している。ニードル92は、ノズルボディ91に収容されており、ノズルボディ91の軸方向に移動可能である。ニードル92は、弁座95に接触および離間可能に形成されている。ニードル駆動部93は、外部から供給される電力によって、ニードル92を駆動可能である。
ニードル駆動部93によって、ニードル92が弁座95から離間したとき、ノズルボディ91の内部に導入される燃料は、サック室96を経由して、噴孔97からノズルボディ91の外部に噴射される。噴孔97は、本実施形態のレーザ加工装置11によって、加工される。
以下、図において、説明をわかりやすくするため、燃料噴射弁90におけるノズルボディ91の底部94をレーザ加工装置11によって加工する。また、ノズルボディ91の底部94を、便宜上、ワーク99と適宜記載する。加工された底部94は、ノズルボディ91の本体と接合される。なお、レーザ加工装置11によって、ノズルボディ91の本体を直接加工してもよい。
(一実施形態)
図3に示すように、レーザ加工装置11は、ワーク治具20、プロテクタ治具30、プロテクタ40、レーザ照射部70、液体回収部60および液体制御部65を備える。
ワーク治具20は、筒状であって、金属で形成されており、ワーク99を支持可能である。なお、ワーク治具20は、金属で形成されることに限定されず、セラミックス等で形成されてもよい。また、ワーク治具20は、プロテクタ治具30が挿入可能となるように、形成されており、基台21、ワーク台座22およびワーク支持部23を有する。
基台21は、板状に形成されており、ワーク治具小内径部211、ワーク治具大内径部212、供給流路213、供給流路シール部材214および回収流路215を含む。
ワーク治具小内径部211は、ワーク治具20がワーク99を支持したときのワーク99側に位置する基台21の部位である。ワーク治具小内径部211は、ワーク治具小内径部穴216を含む。ワーク治具小内径部穴216は、ワーク台座穴221、ワーク治具大内径部穴217および回収流路215に連通するように、形成されている。また、ワーク治具小内径部穴216は、プロテクタ治具小外径部31が挿入可能となるように、形成されている。
ワーク治具大内径部212は、ワーク治具20がワーク99を支持したときのワーク99とは反対側に位置する基台21の部位である。ワーク治具大内径部212は、ワーク治具大内径部穴217を含む。ワーク治具大内径部穴217は、ワーク治具20の外部、ワーク治具小内径部穴216および供給流路213に連通している。また、ワーク治具大内径部穴217は、プロテクタ治具小外径部31およびプロテクタ治具中外径部32が挿入可能となるように、形成されている。
供給流路213は、ワーク治具大内径部212に形成されており、液体制御部65に接続されている。供給流路213は、プロテクタ治具中外径部32がワーク治具大内径部穴217に挿入されていないとき、ワーク治具大内径部穴217に連通する。供給流路213は、プロテクタ治具中外径部32がワーク治具大内径部穴217に挿入されたとき、プロテクタ治具流路321に連通する。
供給流路シール部材214は、環状であって、ゴム等で形成されている。供給流路シール部材214は、ワーク治具20にプロテクタ治具30が挿入されたとき、プロテクタ治具中外径部32に接触する。供給流路シール部材214がプロテクタ治具中外径部32に接触したとき、供給流路シール部材214は、弾性変形する。供給流路シール部材214は、供給流路213とプロテクタ治具流路321との間の隙間を塞ぎ、供給流路213からプロテクタ治具流路321に流れる液体Lが外部に流出することを防止する。
回収流路215は、ワーク治具小内径部211に形成されており、液体回収部60に接続されている。回収流路215は、ワーク治具小内径部穴216に連通している。図において、回収流路215を破線で模式的に記載している。
ワーク台座22は、ワーク治具小内径部211に接続されており、ワーク99を設置可能である。また、ワーク台座22は、ワーク台座穴221を含む。ワーク台座穴221は、プロテクタ治具小外径部31およびプロテクタ40が挿入可能となるように、形成されている。
ワーク支持部23は、ワーク治具小内径部211に接続されており、ねじ231等によよってワーク台座22と嵌合されている。また、ワーク支持部23は、ワーク台座22に設置されたワーク99を支持可能である。
プロテクタ治具30は、棒状であって、金属で形成されている。なお、プロテクタ治具30は、金属で形成されることに限定されず、セラミックス等で形成されてもよい。また、プロテクタ治具30は、プロテクタ40を挿入および支持可能であり、プロテクタ治具小外径部31、プロテクタ治具中外径部32、プロテクタ治具大外径部33および取手部34を有する。
プロテクタ治具小外径部31は、径が比較的小さく形成されるプロテクタ治具30の部位である。プロテクタ治具小外径部31は、プロテクタ用穴311、ビス穴312およびビス313を含む。プロテクタ用穴311は、プロテクタ40が挿入可能となるように、形成されている。プロテクタ用穴311にプロテクタ40が挿入されたとき、プロテクタ治具30は、プロテクタ40を支持する。プロテクタ用穴311にプロテクタ40が挿入されていないとき、プロテクタ用穴311は、ビス穴312に連通する。
ビス穴312は、プロテクタ治具小外径部31の側部に形成されている。ビス穴312は、ビス313を挿入可能となるように、形成されている。プロテクタ用穴311にプロテクタ40が挿入され、ビス穴312にビス313が挿入される。このとき、ビス313は、プロテクタ治具小外径部31およびプロテクタ40を固定する。
プロテクタ治具中外径部32は、プロテクタ治具小外径部31およびプロテクタ治具大外径部33の間に部位である。プロテクタ治具中外径部32は、プロテクタ治具小外径部31の径よりもプロテクタ治具中外径部32の径が大きく、プロテクタ治具大外径部33の径よりもプロテクタ治具中外径部32の径が小さくなるように、形成されている。また、プロテクタ治具中外径部32は、プロテクタ治具流路321およびプロテクタ治具流路シール部材322を含む。
プロテクタ治具流路321は、L字形状の断面を有する。プロテクタ治具流路321は、プロテクタ用穴311にプロテクタ40が挿入されていないとき、プロテクタ用穴311に連通する。また、プロテクタ治具流路321は、プロテクタ用穴311にプロテクタ40が挿入されているとき、プロテクタ流路43に連通する。
プロテクタ治具流路シール部材322は、供給流路シール部材214と同様に、環状であって、ゴム等で形成されている。プロテクタ治具流路シール部材322は、プロテクタ用穴311にプロテクタ40が挿入されたとき、プロテクタ40に接触する。プロテクタ治具流路シール部材322がプロテクタ40に接触したとき、プロテクタ治具流路シール部材322は、弾性変形する。プロテクタ治具流路シール部材322は、プロテクタ治具流路321とプロテクタ流路43との間の隙間を塞ぎ、プロテクタ治具流路321からプロテクタ流路43に流れる液体Lが外部に流出することを防止する。
プロテクタ治具大外径部33は、プロテクタ治具小外径部31とは反対側に位置し、径が比較的大きく形成されるプロテクタ治具30の部位である。
取手部34は、プロテクタ治具大外径部33に接続されており、人の手またはロボットハンド等が掴むことが可能となるように、形成されている。人またはロボットが取手部34を掴み、ワーク治具20にプロテクタ治具30が挿入される。
プロテクタ40は、筒状に形成されており、第1開口部41、第2開口部42およびプロテクタ流路43を有する。プロテクタ40は、例えば、耐熱性が比較的高いセラミックスで形成されている。また、プロテクタ40は、プロテクタ治具30に挿入されたとき、プロテクタ治具小外径部31から突出している。
第1開口部41は、プロテクタ40の一端で開口する部位である。第1開口部41は、ワーク99が取り付けられたワーク治具20に、プロテクタ40が取り付けられたプロテクタ治具30が挿入されたとき、第1開口部41は、ワーク99、すなわち、ノズルボディ91の底部94に対向する。ノズルボディ91の底部94に対向する第1開口部41の端面をプロテクタ対向面411とする。また、プロテクタ40の外径をプロテクタ外径Dpとする。
図4に示すように、プロテクタ対向面411は、第2開口部42から第1開口部41に向かってプロテクタ外径Dpが小さくなるように、プロテクタ40の軸方向に対して対称に傾斜している。
図3に戻って、第2開口部42は、プロテクタ40の他端で開口する部位である。また、第2開口部42は、プロテクタ40がプロテクタ治具30に挿入されたとき、プロテクタ治具小外径部31およびプロテクタ治具中外径部32に接触しつつ、プロテクタ治具流路321に連通する。
プロテクタ流路43は、第1開口部41および第2開口部42の間に形成される流路である。プロテクタ40がプロテクタ治具30に挿入されたとき、プロテクタ流路43は、第2開口部42を介して、プロテクタ治具流路321に連通する。
プロテクタ治具30がワーク治具20に挿入されるとき、プロテクタ40およびプロテクタ治具小外径部31は、ワーク台座穴221、ワーク治具小内径部穴216およびワーク治具大内径部穴217を通過する。また、プロテクタ治具30がワーク治具20に挿入されるとき、プロテクタ治具中外径部32は、ワーク治具大内径部穴217を通過する。このとき、ワーク治具小内径部211の段差面218およびワーク治具大内径部212の内側面219とプロテクタ治具中外径部32の外面323とが係合する。さらに、このとき、ワーク治具大内径部212の端面220とプロテクタ治具大外径部33の端面331とが係合する。ワーク治具小内径部211およびワーク治具大内径部212とプロテクタ治具中外径部32との係合、ならびに、ワーク治具大内径部212とプロテクタ治具大外径部33との係合により、ワーク治具20およびプロテクタ治具30が固定される。
レーザ照射部70は、ノズルボディ91の外側からノズルボディ91の底部94に向かって、レーザを照射可能である。また、レーザ照射部70は、ノズルボディ91の底部94およびプロテクタ40の内面であるプロテクタ内面401がレーザ照射線E上に位置するように、レーザを照射する。照射されたレーザは、集光レンズ71によって集光され、ノズルボディ91の底部94に照射される。図において、レーザ照射線Eを二点鎖線で記載している。また、図3において、噴孔97が形成される位置を破線で示している。
液体回収部60は、ポンプ等を有し、回収流路215に接続されている。液体回収部60は、第1開口部41およびワーク治具小内径部穴216を経由して、流出した液体Lを回収可能である。
液体制御部65は、マイコンを主体として構成されており、CPU、読み出し可能な非一時的有形記録媒体、ROM、I/O、および、これらの構成を接続するバスライン等を備えている。液体制御部65の各処理は、ROM等の実体的なメモリ装置に予め記憶されたプログラムをCPUで実行することによるソフトウェア処理であってもよいし、専用の電子回路によるハードウェア処理であってもよい。
また、液体制御部65は、図示はしないが、ポンプ、流量センサおよび液面位置センサを有する。ポンプは、供給流路213に接続されている。流量センサは、ポンプが液体Lを供給する量を検出可能である。液面位置センサは、液体Lの液面Lsの位置を検出可能である。液体Lは、例えば、水または油である。また、液体Lは、沸点が比較的高く、粘性が比較的小さいものが好ましい。
液体制御部65は、供給流路213、プロテクタ治具流路321、第2開口部42およびプロテクタ流路43を経由して、プロテクタ40の内側に液体Lを供給可能である。液体制御部65は、例えば、ポンプによって、液体Lを供給する。プロテクタ40の内側に液体Lを供給する量を液体供給量Qsとする。
さらに、液体制御部65は、プロテクタ流路43、第2開口部42、プロテクタ治具流路321および供給流路213を経由して、プロテクタ40の内側に充填されている液体Lを排出可能である。液体制御部65は、例えば、ポンプによって、液体Lを排出する。なお、排出孔および排出弁がワーク治具20に設けられており、排出弁を開閉することによって、液体Lが排出孔から直接排出されてもよい。プロテクタ40の内側に充填されている液体Lを排出する量を液体排出量Qeとする。
初期状態では、液体制御部65は、液体Lの液面Lsがレーザ照射線Eの外側に位置するように、液体供給量Qsまたは液体排出量Qeを制御する。レーザ照射部70によりレーザの照射が完了し、ノズルボディ91の底部94に噴孔97が加工されたとき、液体制御部65は、第1開口部41から液体Lが流出するように、液体供給量Qsを制御する。第1開口部41から流出した液体Lは、レーザによって溶融および飛散した被加工部材の屑であるデブリとともにワーク治具小内径部穴216および回収流路215を経由して、液体回収部60に回収される。液体回収部60によって液体Lが回収されたとき、液体制御部65は、液体Lの液面Lsがレーザ照射線Eの外側に位置するように、液体供給量Qsまたは液体排出量Qeを制御する。その後、初期状態に戻る。
特許文献1の構成では、被加工部材の内面を保護するため、被加工部材の内側に設けられレーザ受光部が備えられている。レーザ受光部は、孔を通過するレーザを受光する。一方で、レーザによって被加工部材を加工するとき、レーザによって溶融および飛散した被加工部材の屑であるデブリが発生する。レーザ受光部に付着したデブリにレーザが照射されると、デブリが蒸発する。
特許文献1の構成では、レーザ受光部の表面が凹凸形状に形成されており、レーザ受光部の表面にデブリが付着しやすくなる。このため、デブリが蒸発する熱量が大きくなり、レーザ受光部の温度が上昇しやすくなる。このデブリの蒸発熱によって、レーザ受光部が損傷しやすくなり、レーザ受光部の交換の頻度が増加する虞がある。そこで、本実施形態のレーザ加工装置11では、プロテクタ40の損傷を防止する。
図5のフローチャートを参照して、レーザ加工装置11の処理について説明する。フローチャートにおいて、「S」は、ステップを意味する。初期状態では、液体Lの液面Lsがレーザ照射線E上に位置しないように、液体Lは、供給流路213、プロテクタ治具流路321、第2開口部42およびプロテクタ流路43を経由して供給されており、プロテクタ40の内側に充填されている。
ステップ101において、図6に示すように、レーザ照射部70は、ノズルボディ91の底部94およびプロテクタ内面401がレーザ照射線E上に位置するように、ノズルボディ91の底部94の外側からレーザを照射する。照射されたレーザによって、噴孔97が加工される。
ステップ102において、図7に示すように、照射されたレーザによって、プロテクタ40の内側の液体Lが蒸発し、プロテクタ40の内側に充填された液体Lの量が減少する。図7において、初期状態における液体Lの液面Lsの位置を破線で記載する。
ステップ103において、図8に示すように、液体制御部65は、第1開口部41から液体Lが流出するように、液体供給量Qsを制御する。このとき、プロテクタ40の内側の液体Lの液面Lsは、第1開口部41の端面に位置する。第1開口部41から流出した液体Lは、液体回収部60に回収される。
ステップ104において、図9に示すように、ステップ101での加工とは異なる噴孔97が加工可能となるように、ワーク治具20およびプロテクタ治具30またはレーザ照射部70が移動する。このとき、液体制御部65は、レーザ照射線E上に液体Lの液面Lsが位置しないように、液体排出量Qeを制御する。その後、ステップ101に戻り、処理が繰り返される。
[1]レーザ照射部70は、ノズルボディ91の底部94およびプロテクタ内面401がレーザ照射線E上に位置するように、レーザを照射する。これにより、ノズルボディ91の底部94の内面が保護される。しかし、ノズルボディ91の底部94がレーザにより加工されたとき、デブリが発生し、飛散する。
そこで、液体制御部65は、第2開口部42を経由して、プロテクタ40の内側に液体Lを供給する。ノズルボディ91の底部94がレーザにより加工されたとき、飛散したデブリは、プロテクタ40の内側に供給された液体Lに堆積または浮遊する。これにより、飛散したデブリがプロテクタ内面401に付着することが抑制される。デブリの蒸発する熱量が小さくなり、デブリの蒸発熱によるプロテクタ40の損傷が防止され、プロテクタ40の交換の頻度が減少する。
[2]液体制御部65は、レーザ照射部70によるレーザの照射完了後、すなわち、噴孔97が加工されたとき、第1開口部41から液体Lが流出するように、液体供給量Qsを制御する。第1開口部41から液体Lが流出することによって、プロテクタ内面401の全面を液体Lが通過するため、飛散したデブリは、液体L中に浮遊しやすくなる。これにより、飛散したデブリがプロテクタ内面401に付着することがさらに抑制される。
[3]第1開口部41から流出する液体Lは、プロテクタ対向面411に沿って流れる。そこで、プロテクタ対向面411は、第2開口部42から第1開口部41に向かってプロテクタ40の径が小さくなるように、プロテクタ40の軸方向に対して対称に傾斜している。これにより、第1開口部41から液体Lが流れやすくなる。このため、液体L中に浮遊するデブリが流出されやすくなり、液体回収部60は、第1開口部41から流出する液体Lおよびデブリを回収しやすくなる。したがって、レーザ加工装置11の洗浄がしやすくなる。
[4]ノズルボディ91の外側から照射されたレーザのレーザ照射線Eが液体Lを通過すると、液体Lの液面Lsで、レーザが反射することがある。液体Lの液面Lsでレーザが反射したとき、反射したレーザによってノズルボディ91の底部94の内面が損傷する虞がある。
そこで、レーザ照射部70は、レーザ照射線E上に液体Lの液面Lsが位置しないように、レーザを照射する。また、液体制御部65は、液体回収部60が液体Lを回収したとき、レーザ照射線E上に液体Lの液面Lsが位置しないように、液体排出量Qeを制御する。これにより、ノズルボディ91の底部94の損傷がより防止される。
(他の実施形態)
[i]図10に示すように、プロテクタ対向面411に、プロテクタ40の径方向内側から外側に連通する溝412が形成されてもよい。溝412は、プロテクタ40の周方向に所定の間隔で複数形成されている。これにより、第1開口部41から液体Lが流出しやすくなり、上記[3]と同様の効果を奏する。
以上、本発明はこのような実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の形態で実施することができる。
11 ・・・レーザ加工装置、
40 ・・・プロテクタ、 401 ・・・プロテクタ内面、
41 ・・・第1開口部、
42 ・・・第2開口部、
60 ・・・液体制御部、
70 ・・・レーザ照射部、
91 ・・・ノズルボディ(被加工部材)、 94 ・・・底部、
97 ・・・噴孔(孔)。

Claims (6)

  1. 底部(94)を有する有底筒状の被加工部材(91)に孔(97)を加工するレーザ加工装置(11)であって、
    前記被加工部材の内側に設けられ、筒状に形成されており、前記底部側に第1開口部(41)および前記底部とは反対側に第2開口部(42)を有するプロテクタ(40)と、
    前記第2開口部を経由して前記プロテクタの内側に液体を供給可能であり、前記第2開口部を経由して前記プロテクタの内側に充填されている液体を排出可能な液体制御部(60)と、
    前記底部および前記プロテクタの内面(401)がレーザ照射線(E)上に位置するように、前記被加工部材の外側から前記底部に向かって、レーザを照射するレーザ照射部(50)と、
    を備え
    前記レーザ照射部は、前記レーザ照射線上に液体の液面(Ls)が位置しないように、前記被加工部材の外側から前記底部に向かって、レーザを照射するレーザ加工装置。
  2. 前記液体制御部は、前記孔が加工されたとき、前記第1開口部から液体が流出するように、前記プロテクタの内側に液体を供給する量である液体供給量(Qs)を制御する請求項1に記載のレーザ加工装置。
  3. 底部(94)を有する有底筒状の被加工部材(91)に孔(97)を加工するレーザ加工装置(11)であって、
    前記被加工部材の内側に設けられ、筒状に形成されており、前記底部側に第1開口部(41)および前記底部とは反対側に第2開口部(42)を有するプロテクタ(40)と、
    前記第2開口部を経由して前記プロテクタの内側に液体を供給可能であり、前記第2開口部を経由して前記プロテクタの内側に充填されている液体を排出可能な液体制御部(60)と、
    前記底部および前記プロテクタの内面(401)がレーザ照射線(E)上に位置するように、前記被加工部材の外側から前記底部に向かって、レーザを照射するレーザ照射部(50)と、
    を備え
    前記液体制御部は、前記孔が加工されたとき、前記第1開口部から液体が流出するように、前記プロテクタの内側に液体を供給する量である液体供給量(Qs)を制御するレーザ加工装置。
  4. 前記第1開口部は、前記底部に対向し、前記第2開口部から前記第1開口部に向かって前記プロテクタの径(Dp)が小さくなるように、前記プロテクタの軸方向に対して対称に傾斜している対向面(411)を含む請求項2又は3に記載のレーザ加工装置。
  5. 前記第1開口部から流出した液体を回収可能な液体回収部(65)をさらに備える請求項2~4のいずれか一項に記載のレーザ加工装置。
  6. 前記液体制御部は、前記液体回収部が液体を回収したとき、前記レーザ照射線上に、液体の液面(Ls)が位置しないように、前記プロテクタの内側に充填されている液体を排出する量である液体排出量(Qe)を制御する請求項5に記載のレーザ加工装置。
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