以下に、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
<装置構成>図1及び図2を参照して、表示制御装置および撮像制御装置としてのデジタルビデオカメラ(以下、カメラ)の機能及び外観について説明する。
図1は、本実施形態によるカメラ100の構成の一例を示すブロック図である。
図1において、撮影レンズ103はズームレンズ、フォーカスレンズを含むレンズ群である。ズームレンズは、焦点距離を変化させることによって画像の表示倍率(ズーム倍率)を変化させるためのレンズであり、ズーム制御部124によって制御される。フォーカスレンズはピント合わせを行うレンズであり、フォーカス制御部125によって制御される。シャッター104は絞り機能を備える。撮像部105は光学像を電気信号に変換するCCDやCMOS素子等で構成される撮像素子である。A/D変換部106は、アナログ信号をデジタル信号に変換する。A/D変換部106は、撮像部105から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換するために用いられる。バリア102は、カメラ100の、撮影レンズ103を含む撮像系を覆うことにより、撮影レンズ103、シャッター104、撮像部105を含む撮像系の汚れや破損を防止する。
画像処理部107は、A/D変換部106からのデータ、又は、メモリ制御部109からのデータに対し所定の画素補間、縮小といったリサイズ処理や色変換処理を行う。また、画像処理部107では、撮像した画像データを用いて所定の演算処理が行われ、得られた演算結果に基づいてシステム制御部101が露光制御、測距制御を行う。これにより、TTL(スルー・ザ・レンズ)方式のAF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理が行われる。画像処理部107では更に、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行い、得られた演算結果に基づいてTTL方式のAWB(オートホワイトバランス)処理も行っている。
A/D変換部106からの出力データは、画像処理部107及びメモリ制御部109を介して、或いは、メモリ制御部109を介してメモリ110に直接書き込まれる。メモリ110は、撮像部105によって得られA/D変換部106によりデジタルデータに変換された画像データや、表示部117に表示するための画像データを格納する。メモリ110は、所定枚数の静止画像や所定時間の動画像および音声を格納するのに十分な記憶容量を備えている。
また、メモリ110は画像表示用のメモリ(ビデオメモリ)を兼ねている。D/A変換部108は、メモリ110に格納されている画像表示用のデータをアナログ信号に変換して表示部117に供給する。こうして、メモリ110に書き込まれた表示用の画像データはD/A変換部108を介して表示部117により表示される。表示部117は、表示デバイスにD/A変換部108からのアナログ信号に応じた表示を行う。A/D変換部106によって一度A/D変換されメモリ110に蓄積されたデジタル信号をD/A変換部108においてアナログ変換し、表示部117に逐次転送して表示することで、電子ビューファインダ(EVF)として機能し、スルー画像表示を行える。
表示部117は、例えば液晶ディスプレイであり、後述する液晶明るさ調整は、バックライトの輝度設定に対応する。なお、表示部117は液晶ディスプレイに限られるものではなく、有機EL(Organic Electroluminescence)ディスプレイなどの他の方式のディスプレイでもよい。有機ELディスプレイの場合、上記明るさ調整は、自己発光の輝度設定となる。
不揮発性メモリ111は、電気的に消去・記憶可能なメモリであり、例えばEEPROM等が用いられる。不揮発性メモリ111には、システム制御部101の動作用の定数、プログラム等が記憶される。ここでいう、プログラムとは、本実施形態にて後述する各種フローチャートを実行するためのプログラムのことである。
システム制御部101は、カメラ100全体を制御する。前述した不揮発性メモリ111に記憶されたプログラムを実行することで、後述する実施形態の各処理を実現する。112はシステムメモリであり、RAMが用いられる。システムメモリ112には、システム制御部101の動作用の定数、変数、不揮発性メモリ111から読み出したプログラム等が展開される。また、システム制御部はメモリ110、D/A変換部108、表示部117等を制御することにより表示制御も行う。
システムタイマー113は各種制御に用いる時間や、内蔵された時計の時間を計測する計時部である。
モード切替スイッチ121、第1シャッタースイッチ122a、第2シャッタースイッチ122b、操作部123はシステム制御部101に各種の動作指示を入力するための操作部材である。操作部123の各操作部材は、表示部117に表示される種々の機能アイコンを選択操作することなどにより、場面ごとに適宜機能が割り当てられ、各種機能ボタンとして作用する。機能ボタンとしては、例えば終了ボタン、戻るボタン、画像送りボタン、ジャンプボタン、絞込みボタン、属性変更ボタン等がある。例えば、メニューボタンが押されると各種の設定可能なメニュー画面が表示部117に表示される。利用者は、表示部117に表示されたメニュー画面と、上下左右の4方向ボタンやSETボタンとを用いて直感的に各種設定を行うことができる。なお、操作部123の1つとして、表示部117に対する接触を検知可能なタッチパネルを有する。
また、操作部123の1つとして、図2(a)に示すようなズームレバー123aがある。ズームレバー123aは一方の操作部を操作するともう一方の操作部が反対方向に動くシーソー型のスイッチであり、レバーの傾きが大きいほど電圧変化量が大きくなる仕組みである。システム制御部101は、ズームレバー123aが操作されたときの電圧変化量を検出し、検出結果に応じて可変速ズームにおける何速目のズーム速度(ズームの速さ)かを決定し、ズーム制御部124にズーム駆動信号を送出する。ズーム制御部124は、ズーム駆動信号に応じて撮影レンズ103に含まれるズームレンズの位置を変化させることでズームレバー123aの操作量に応じたズーム速度でズーム動作(レンズ制御)を行う。
モード切替スイッチ121は、システム制御部101の動作モードを静止画撮影モード、動画記録モード、再生モード等のいずれかに切り替える。静止画撮影モードに含まれるモードとして、オートモード、オートシーン判別モード、マニュアルモード、シーン別の撮影設定となる各種シーンモード、プログラムAEモード、絞り優先AEモード(以下、AVモード)、シャッタースピード優先AEモード(以下、TVモード)、カスタムモード、マニュアルモード(以下、Mモード)等がある。モード切替スイッチ121で、静止画撮影モードに含まれるこれらのモードのいずれかに直接切り替えられる。あるいは、モード切替スイッチ121で静止画撮影モードに一旦切り替えた後に、静止画撮影モードに含まれるこれらのモードのいずれかに、他の操作部材を用いて切り替えるようにしてもよい。同様に、動画記録モードにも複数のモードが含まれていてもよい。
第1シャッタースイッチ122aは、カメラ100に設けられたシャッターボタン122の操作途中、いわゆる半押し(撮影準備指示)でONとなり第1シャッタースイッチ信号SW1を発生する。第1シャッタースイッチ信号SW1により、AF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、AWB(オートホワイトバランス)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理等の動作を開始する。
第2シャッタースイッチ122bは、シャッターボタン122の操作完了、いわゆる全押し(撮影指示)でONとなり、第2シャッタースイッチ信号SW2を発生する。システム制御部101は、第2シャッタースイッチ信号SW2により、撮像部105からの信号読み出しから記録媒体119に画像データを書き込むまでの一連の撮影処理の動作を開始する。
操作部123の各操作部材は、表示部117に表示される種々の機能アイコンを選択操作することなどにより、シーンごとに適宜機能が割り当てられ、各種機能ボタンとして作用する。機能ボタンとしては、例えば終了ボタン、戻るボタン、画像送りボタン、ジャンプボタン、絞込みボタン、属性変更ボタン等がある。例えば、メニューボタンが押されると各種の設定可能なメニュー画面が表示部117に表示される。ユーザは、表示部117に表示されたメニュー画面と、上下左右の4方向ボタンやSETボタンとを用いて直感的に各種設定を行うことができる。
電源スイッチ114は、電源のONまたはOFFを行うための操作部材である。
電源制御部115は、電池検出回路、DC-DCコンバータ、通電するブロックを切り替えるスイッチ回路等により構成され、電池の装着の有無、電池の種類、電池残量の検出を行う。また、電源制御部115は、その検出結果及びシステム制御部101の指示に基づいてDC-DCコンバータを制御し、必要な電圧を必要な期間、記録媒体119を含む各部へ供給する。
電源部116は、アルカリ電池やリチウム電池等の一次電池やNiCd電池やNiMH電池、Li電池等の二次電池、ACアダプター等からなる。記録媒体I/F118は、メモリカードやハードディスク等の記録媒体119とのインターフェースである。記録媒体119は、撮影された画像を記録するためのメモリカード等の記録媒体であり、半導体メモリや磁気ディスク等から構成される。
<ズーム速度設定処理>次に、図3から図6を参照して、本実施形態のズーム速度設定処理について説明する。
図3は、本実施形態のズーム速度設定処理を示すフローチャートである。なお、図3の処理は、不揮発性メモリ111に記憶されたプログラムを、システムメモリ112に読み出してシステム制御部101が実行することにより実現する。また、図3の処理は、カメラ100が静止画撮影モードまたは動画記録モードにおいて実行される。
S301では、システム制御部101は、図5(a)に示すように撮像部105から取得した画像(以下、ライブビュー画像)500を表示部117に表示し、ライブビュー画像500に重なるようにMENUボタン501を表示する。
S302では、システム制御部101は、操作部123に含まれるズームレバー123aに対するユーザ操作があったか否かを判定し、操作があった場合はS303へ進み、操作がなかった場合はS304へ進む。S303においては、システム制御部101は、光学ズームであるライブビュー画像のズーム処理を行う。ライブビュー画像のズーム処理については後述する。
S304では、システム制御部101は、図5(a)に示すライブビュー画像500が表示された画面においてユーザが操作部123の4方向ボタンやSETボタン、タッチパネルなどを用いてMENUボタン501を選択する操作を行ったか否かを判定する。S304でMENUボタン501が選択された場合はS305へ進み、選択されていない場合はS302へ戻る。
S305では、システム制御部101は、ライブビュー画像500を表示部117に表示しないで、メモリ110に生成される黒画像を背景に表示すると共に、図5(c)に示すメニュー画面502を表示するように制御する。
S306では、システム制御部101は、図5(c)に示すメニュー画面502においてユーザが操作部123に含まれる4方向ボタンやSETボタン、タッチパネルなどを用いてズーム速度設定メニュー503を選択する操作を行ったか否かを判定する。S306でズーム速度設定メニュー503が選択された場合はS307へ進み、選択されていない場合はS330へ進む。
S307では、システム制御部101は、表示部117の背景として、メモリ110に生成される黒画像を表示しないで、図6(a)に示すズーム速度設定画面用のサンプル画像600を表示する。図6(a)のサンプル画像600は、複数コマ(例えば360コマ)のフレーム画像よりなるフレーム画像群(サンプル画像群)の1コマであり、ズームレバー123aが押下されていない場合は静止画として表示される。1つのフレーム画像には、例えば同じ形状で奥行き方向にいくほどサイズが小さくなる複数のオブジェクトアイテム600a、600bが所定の間隔で並べられたものが表示される。図6(a)のサンプル画像600は、鳥居600aと石畳600bが所定の間隔で並ぶ。後述するS323またS325において、サンプル画像600を含むサンプル画像のフレーム画像群を用いて、システム制御部101は、ズーム操作の操作量に応じた切り替え速度で、ズーム操作の操作量に応じたズーム速度をユーザが感じられるようなアニメーション表示(疑似ズーム表示)を行う。すなわち、後述するズーム操作量に応じたズーム速度に基づいて、あたかもズーム動作が行われているように鳥居600aや石畳600bが奥から手前あるいは手前から奥に連続して移動しながら消えては現れるような遠近感を示すアニメーション表示をする。ズームレバー123aを押下して、ズームイン指示をした場合には、ズーム指示に応じて鳥居が拡大されていくと共に、画像の奥側(画面中央)に新たな鳥居が小さく表示されるようなアニメーションとなる。すなわち、ズームイン操作によりサンプル画像に含まれる第1の鳥居(第1のオブジェクト)が第1の大きさから第2の大きさに拡大して表示されると共に、第1の鳥居と同じ表示形態である第2の鳥居(第2のオブジェクト)が第1の大きさで新たに表示される。ズームレバー123aを押下して、逆にズームアウト指示をした場合には、ズーム指示に応じて画面中央に向かって鳥居が縮小されていくと共に、画面の外側から大きな鳥居が新たに表示されるようなアニメーションとなる。サンプル画像群の終端フレームの次に始端フレームを表示しても途切れなく拡大または縮小が継続しているような映像となる。そのため、ズーム操作が続いている間は、サンプル画像群のアニメーションの始端から終端までを表示した後、再び始端から終端までを表示するようにループしてアニメーション表示する。これによって、ズーム操作が継続している限り、Tele端にもWide端にも到達せずにズームし続けているかのようなアニメーション表示が可能である。
複数コマによるアニメーションではなく、単一の画像を電子的に拡大する電子ズームであれば、画像の中央部分など一部の領域だけが拡大表示されていき、ズーム操作開始時に中央に表示されていた被写体が拡大表示されたら、さらに先に表示するものがなくなる。最終的には最高倍率に達し、ズームできなくなる。仮に最高倍率を超えても電子ズームで拡大することを想定しても、最終的には元画像の単一画素が画面いっぱいに拡大された単一色の映像になってしまい、ズームしている様子はユーザにはわからなくなる。また、逆に単一の画像を電子的に縮小する電子ズームである場合、表示領域にちょうど画像全体が収まる倍率よりも縮小すると、外側から新たに進入してくる画像部分はなく、無画像領域が発生する。しかしながら、複数コマをアニメーション表示するサンプル画像あれば、ズーム操作が継続している限り、Tele端にもWide端にも到達せずにズームし続けているかのようなアニメーション表示が可能である。例えば、ズーム操作開始時に10個の鳥居が見えている場合に、ズーム操作に応じて手前の鳥居が見えなくなったことに応じて、新たに奥側に鳥居が表示される。これにより、ズームインを継続的に行っても10個目の鳥居が表示された時点でこれ以上ズームができなくなる、ということにはならない。ユーザはズーム操作を行うと手前の鳥居が徐々に拡大しているように見えるので、ズームの速度を実感することができる。さらに端に突き当たらずにズームを継続できるのでズームの速度感覚を実感する前に端に突き当たることがなく、ズーム速度を長い時間実感しやすい。特に、ズームレバー123aの操作量に応じたズーム速度を設定する画面においては、操作量と設定したズーム速度との関係を撮影前に把握することでユーザはスムーズに撮影を行うことができる。さらに、ズーム操作量に応じて複数段階でズーム速度を設定可能である場合、ズーム操作量が1段階目の範囲に対応付けられた1段階目のズーム速度、ズーム操作量が2段階目の範囲に対応付けられた2段階目のズーム速度などを順番に試して、設定を確認することがある。よって、1段階目のズーム速度をズームインして確認した後、ズームアウトして元の状態に戻すことなく、ズーム操作量をより高くして(ズームレバー123aをより押し込んで)、続けて2段階目のズーム速度を確認することができる。
なお、図6(a)のサンプル画像600は一例であり、評価用画像や風景画像など、表現方法はこの例に限らない。
S308では、システム制御部101は、表示部117に、図6(a)に示すサンプル画像600を背景とする図6(b)に示すようなズームレバー123aの操作量に対するズーム速度を設定するためのズーム速度設定画面602を表示する。
S309では、システム制御部101は、図6(b)に示すズーム速度設定画面602においてユーザが操作部123に含まれる4方向ボタンやSETボタン、タッチパネルなどを用いて背景画像切替ボタン611aを選択する操作を行ったか否かを判定する。S309でボタン611aが選択された場合はS310へ進み、選択されない場合はS311へ進む。背景画像切替ボタン611aは、ズーム速度設定画面の背景画像をサンプル画像またはライブビュー画像に切り替えるためのボタンである。図6(b)は背景をサンプル画像としたズーム速度設定画面であり、図6(c)は背景をライブビュー画像としたズーム速度設定画面である。
S310では、システム制御部101は、背景画像をライブビュー画像に切り替える場合は、図6(c)に示すようにズーム速度設定画面603の背景画像をライブビュー画像500に切り替える。また、システム制御部101は、背景画像をサンプル画像に切り替える場合は、図6(b)に示すようにズーム速度設定画面602の背景画像をサンプル画像600に切り替える。
S311では、システム制御部101は、図6(b)の画面602または図6(c)の画面603においてユーザが操作部123に含まれる4方向ボタンやSETボタン、タッチパネルなどを用いてズーム速度の設定を行ったか否かを判定する。S311でズーム速度の設定を行った場合はS312へ進み、行っていない場合はS313へ進む。ユーザは、図6(b)の画面602または図6(c)の画面603におけるズームレバー123aの操作量レベルのpos1~5のいずれかを選択することで、選択したズームレバー123aの操作量レベルに対するズーム速度611b~611fのパラメータを、1(低速)~16(高速)の範囲で設定(変更)することができる。
ズームレバー123aは、レンズ103側と反対側とに共に押下することができるが、レンズ103側への操作を5段階に分け、反対側の操作を5段階に分け、それぞれ操作量1~5としている。このように、設定画面においてはズームレバー123aへの操作量に応じて、それぞれズーム速度を設定することができる。なお、ズームイン側(Tele、レンズ103側へ押下する)とズームアウト側(Wide、反対側へ押下する)とにおいて、同じ操作の大きさには同じズーム速度が設定される。つまり、Tele側の操作量pos3にズームイン速度αが設定されると、Wide側の操作量pos3には、ズームアウト速度αが設定されることになる。ズーム速度は装着されたレンズにおいてカメラが制御可能なズームの最高速度を16段階に分割した各ズーム速度を示している。ズーム速度16が設定された場合には最高ズーム速度、ズーム速度8が設定された場合には最高ズーム速度の半分の速度でズーム制御が行われる。
図6(b)の画面602または図6(c)の画面603では、ズームレバー123aの操作量pos4が選択され、選択されたズームレバー123aの操作量pos4に対するズーム速度611eのパラメータとして8が設定されている例を示している。なお、ズームレバー123aの操作量に対するズーム速度の設定に代えて、ズーム速度に応じたズームレバー123aの操作量を設定するようにしてもよい。
S312では、システム制御部101は、S311において設定された、選択中のズームレバー123aの操作量レベルに対するズーム速度611b~611fのパラメータをメモリ110に記録する。
S313では、システム制御部101は、操作部123に含まれるズームレバー123aに対するユーザ操作があったか否かを判定し、操作があった場合はS314へ進み、操作がなかった場合はS319へ進む。
S314では、システム制御部101は、S313でのズームレバー123aの操作量を取得する。
S315では、システム制御部101は、S314で取得したズームレバー123aの操作量に対応する、現在設定中のズーム速度をメモリ110から取得する。
S316では、システム制御部101は、図6(b)の画面602の各項目611b~611gのようにズームレバー123aの操作量611gとそれに対応する現在設定中のズーム速度611b~611fを表示し、ユーザに通知する。図6(b)の例では、ズームレバー123aの操作量pos4についてズーム速度が8に設定されていることが表示されており、ユーザはこれを見て現在の設定値を一目で確認することができる。
S317では、システム制御部101は、図6(b)の画面602または図6(c)の画面603の背景画像がサンプル画像であるか否かを判定し、サンプル画像でない場合はS318へ進み、サンプル画像である場合はS320へ進む。
S318では、システム制御部101は、S303と同様に、光学ズーム処理であるライブビュー画像のズーム処理を行い、S319に進む。なお、ここでは、光学ズームした結果得られたライブビュー画像がズーム速度設定画面の背景として表示される。ここでは、光学ズームであるため、ズームイン操作中にテレ端に達するとズームは止まり、また、ズームアウト操作中にワイド端に達するとズームが止まる。ズームインに操作によってテレ端に達した場合、ズームレンズ位置がテレ端に達しているため、一度ズームアウト操作を行わないと、再度のズームイン操作に応じたズームインはできない。また、ズームアウトに操作によってワイド端に達した場合、ズームレンズ位置がワイド端に達しているため、一度ズームイン操作を行わないと、再度のズームアウト操作に応じたズームアウトはできない。
S320では、システム制御部101は、S313でのズームレバー123aの操作量に応じて移動した位置(疑似ズーム表示のアニメメーションの進んだ位置)が所定の位置に達したか否かを判定する。判定の結果、所定の距離位置に達した場合はS321へ進み、達しない場合はS322へ進む。
S321では、システム制御部101は、所定の距離位置に達するごとに(疑似ズーム表示を所定量行うごとに)サンプル画像において他のオブジェクトと表示形態の異なる所定のオブジェクトアイテムを位置指標として表示する。図6(a)のサンプル画像600では、S321でのズーム操作量に応じて移動した位置が所定の距離位置に達した場合、その位置601に対応する鳥居600aや石畳600bの色を変えて表示する。これにより、所定の距離を移動するまでの速度がわかりやすく表示できる。なお、色に限らず何らかの目印を付してもよい。
ズームの進み具合を継続的に示すために、Tele端、Wide端に突き当たらないようにサンプル画像を表示することを説明した。同じような被写体が連続的に並んで表示されると、ユーザがある位置からある位置まで、設定されたズーム速度だとどのくらいの時間で到達するのか分かりにくい可能性がある。そこで、S321のように所定の距離、例えば鳥居5つ分ごとに指標を表示するようにするとユーザは所定の距離のズームにかかる時間を把握しやすくなる。所定のオブジェクトアイテムは、所定の距離分ズーム操作がされる度に同じ位置に表示するようにしてもよいし、予め鳥居5つごとや石畳5つごとといったように所定の距離ごとに被写体の表示形態を変えて表示するようにしてもよい。
S322では、システム制御部101は、S313でのズームレバー123aの操作に応じたズーム方向がWide方向であるか否かを判定する。判定の結果、Wide方向ではない場合(ズームイン操作が行われている場合)はS323へ進み、Wide方向である場合(ズームアウト操作が行われている場合)はS325へ進む。
S323では、システム制御部101はS313のズームレバー123aの操作に応じてS315で取得したズーム速度で、図6(b)に示すズーム速度設定画面602のサンプル画像600をTele方向へ無限にズームしているような疑似ズーム表示を行う。この場合、光学ズーム駆動は行わない。具体的には、ズームイン操作が継続している間、S313でのズーム操作量に応じたアニメーションの速度(フレームレート速度、あるいはコマ画像の間引き率)でサンプル画像群のフレーム画像を順次表示する。そして、ズーム操作量に応じた速度でサンプル画像中のオブジェクトである鳥居が拡大されていくと共に、画像の奥側(画面中央)に新たな鳥居が小さく表示されるようなアニメーション表示を行う。ズームイン操作が継続している限りは、サンプル画像群の最終フレーム(または先頭フレーム)に達した場合にはスムーズに逆端の先頭フレーム(または最終フレーム)から同じ方向へのアニメーション表示を繰り返す。これによって、サンプル画像600における鳥居600aや石畳600bが奥から手前に順次移動しながら消失しては出現するような遠近表示がズームイン操作が継続している限り継続する。このような遠近表示を継続することで常に同じ方向へズームしているような映像効果を実現する。これにより、ユーザはズームレバー123aの操作に応じた速度感で、ズーム操作量に応じたズーム速度を直感的に確認できるようになる。
S324では、システム制御部101は、操作部123に含まれるズームレバー123aに対するズームイン操作が継続して行われているか否かを判定し、継続して行われている場合はS323へ戻り、ズームイン操作が行われていない場合はS319へ進む。
S325では、システム制御部101はS313のズームレバー123aの操作に応じてS315で取得したズーム速度で、図6(b)に示すズーム速度設定画面602のサンプル画像600をWide方向へ無限にズームしているような疑似ズーム表示を行う。この場合、光学ズーム駆動は行わない。具体的には、ズームアウト操作が継続している間、S313でのズーム操作量に応じたアニメーションの速度(フレームレート速度、あるいはコマ画像の間引き率)でサンプル画像群のフレーム画像を順次表示する。そして、ズーム操作量に応じた速度でサンプル画像中のオブジェクトである鳥居が縮小されていくと共に、画面外側から大きな鳥居が新たに表示されるようなアニメーション表示を行う。ズームアウト操作が継続している限りは、サンプル画像群の先頭フレーム(または最終フレーム)に達した場合にはスムーズに逆端の最終フレーム(または先頭フレーム)から同じ方向へのアニメーション表示を繰り返す。これによって、サンプル画像600における鳥居600aや石畳600bが手前から奥に順次移動しながら消失しては出現するような遠近表示がズームアウト操作が継続している限り継続する。このような遠近表示を継続することで常に同じ方向へズームしているような映像効果を実現する。これにより、ユーザはズームレバー123aの操作に応じた速度感で、ズーム操作量に応じたズーム速度を直感的に確認できるようになる。
S326では、システム制御部101は、操作部123に含まれるズームレバー123aに対するユーザ操作が継続して行われているか否かを判定し、継続して行われている場合はS325へ戻り、操作が行われていない場合はS319へ進む。
図4で後述するS303およびS318でのライブビュー画像のズーム処理では、図6(c)に示すズーム速度設定画面603のように背景画像がライブビュー画像の場合は実際のズームレバー123aの操作に応じた光学ズーム制御を行う。なお、ここでは光学ズームした結果得られたライブビュー画像がズーム速度設定画面の背景として表示される。ここでは、光学ズームであるため、ズームイン操作中にテレ端に達するとズームは止まり、また、ズームアウト操作中にワイド端に達するとズームが止まる。ズームインに操作によってテレ端に達した場合、ズームレンズ位置がテレ端に達しているため、一度ズームアウト操作を行わないと、再度のズームイン操作に応じたズームインはできない。また、ズームアウトに操作によってワイド端に達した場合、ズームレンズ位置がワイド端に達しているため、一度ズームイン操作を行わないと、再度のズームアウト操作に応じたズームアウトはできない。これに対して、図6(b)に示すズーム速度設定画面602のように背景画像がサンプル画像群によるアニメーションを継続して行うため、ズーム速度に応じた映像の変化がズーム操作が継続している間に止まることがない。このようにズームを行っている状態を疑似的にかつ継続的に表示することで、ユーザがズーム速度を体感し、ズーム操作量に応じたズーム速度をしっかりと確認できるようになる。
S319では、システム制御部101は、図6(b)に示すズーム速度設定画面602においてユーザが操作部123に含まれる4方向ボタンやSETボタン、タッチパネルなどを用いて画面を閉じるボタン611hを選択する操作を行ったか否かを判定する。S319で画面を閉じるボタン611hが選択された場合はS305へ戻り、選択されていない場合はS309へ戻る。
<ライブビュー画像のズーム処理>
図4は、図3のS303、S318におけるライブビュー画像のズーム処理を示すフローチャートである。
S401では、システム制御部101は、S302でのズームレバー123aの操作がWide方向であるか否かを判定し、Wide方向である場合はS402へ進み、Wide方向ではない場合はS405へ進む。
S402では、システム制御部101は、現在のズーム位置がWide端であるか否かを判定し、Wide端である場合はS404へ進み、Wide端ではない場合はS403へ進む。
S403では、システム制御部101は、S302でのズームレバー123aの操作量に応じて図5(b)のテーブルを用いてズーム速度を決定し、ズーム制御部124を制御する。ズーム制御部124は、決められたズーム速度でライブビュー画像がWide方向になるようにズームレンズの位置を移動させる。すなわち、光学ズームを行う。図5(b)はズームレバー123aの操作量に対するズーム速度を規定したテーブルの一例である。
S404では、システム制御部101は、操作部123に含まれるズームレバー123aに対するユーザ操作が継続して行われているか否かを判定し、継続して行われている場合はS402へ戻り、操作が行われていない場合はS302へ進む。継続してWide側へのズーム操作が行われていても、ズーム位置がワイド端に達するとS402でYESとなり、ズーム駆動は停止される(S403のズーム駆動が行われない)。
S405では、システム制御部101は、現在のズーム位置がTele端であるか否かを判定し、Tele端である場合はS407へ進み、Tele端ではない場合はS406へ進む。
S406では、システム制御部101は、S302でのズームレバー123aの操作量に応じて図5(b)のテーブルを用いてズーム速度を決定し、ズーム制御部124を制御する。ズーム制御部124は、決められたズーム速度でライブビュー画像がTele方向になるようにズームレンズの位置を移動させる。すなわち、光学ズームを行う。
S407では、システム制御部101は、操作部123に含まれるズームレバー123aに対するユーザ操作が継続して行われているか否かを判定し、継続して行われている場合はS405へ戻り、操作が行われていない場合はS302へ進む。継続してTele側へのズーム操作が行われていても、ズーム位置がTele端に達するとS405でYESとなり、ズーム駆動は停止される(S406のズーム駆動が行われない)。
<画面の明るさ調整処理>
S330では、システム制御部101は、図5(c)に示すメニュー画面502においてユーザが操作部123に含まれる4方向ボタンやSETボタン、タッチパネルなどを用いて画面明るさ調整メニュー504を選択する操作を行ったか否かを判定する。S330で画面明るさ調整メニュー504が選択された場合はS331へ進み、選択されていない場合はS335へ進む。
S331では、システム制御部101は、図6(d)に示すようなライブビュー画像500を背景画像とした画面の明るさを調整するための画面604を表示部117に表示する。ユーザは、図6(d)の画面明るさ調整画面604における暗方向ボタン612aや明方向ボタン612bを操作して画面の明るさを任意の明るさに設定することができる。図6(d)の画面明るさ調整画面604では、画面の明るさが7段階のうち暗い方から3段階に設定されている例を示している。
S332では、システム制御部101は、図6(d)の画面明るさ調整画面604においてユーザが操作部123に含まれる4方向ボタンやSETボタン、タッチパネルなどを用いて明るさの設定を行ったか否かを判定する。S332で設定を行った場合はS333へ進み、設定を行っていない場合はS334へ進む。
S333では、システム制御部101は、S332で設定された画面の明るさのパラメータをメモリ110に記録し、設定された明るさに基づき、表示部117のバックライトの輝度を変更するように制御する。
S334では、システム制御部101は、図6(d)に示す画面明るさ調整画面604においてユーザが操作部123に含まれる4方向ボタンやSETボタン、タッチパネルなどを用いて画面を閉じるボタン612cを選択する操作を行ったか否かを判定する。S334で画面を閉じるボタン612cが選択された場合はS305へ戻り、選択されていない場合はS332へ戻る。
S335では、システム制御部101は、図5(c)に示すメニュー画面502においてユーザが操作部123に含まれる4方向ボタンやSETボタン、タッチパネルなどを用いてメニュー画面502を閉じるボタン505を選択する操作を行ったか否かを判定する。S335でメニュー画面502を閉じるボタン505が選択された場合はS336へ進み、選択されていない場合はS306へ戻る。
S336では、システム制御部101は、図5(c)に示すメニュー画面502を閉じて、S301に戻る。
以上説明した実施形態によれば、ユーザは、ズーム速度の設定画面において、ズーム操作量に応じたズーム速度を体感し、ズーム速度を直感的に確認できるようになる。本実施形態によれば、図6(b)に示すズーム速度設定画面602のように背景画像がサンプル画像600の場合は、実際のズーム制御は行わず、設定されたズーム速度でサンプル画像600を無限にズームしているような疑似的な遠近表示を継続する。従って、ユーザの意図通りのズーム速度であることをじっくり確認して設定することができる。
なお、上述の実施形態では、ズーム速度設定画面においてサンプル画像を表示してズーム操作に応じたアニメーションを行う場合、無限にズームしているかのようにループしてアニメーション表示する例を説明したが、これに限るものではない。同じ特定のズーム速度となる操作量でズーム操作された場合、光学ズームでワイド端からテレ端にズームするまでの時間よりも、サンプル画像群を用いたアニメーションによる疑似ズーム表示での拡大時間の方が長いようにする。すなわち、設定画面においてズームイン操作が継続して行われた場合、ズームレバー123aに対するズームイン操作に応じて特定のズーム速度でズームインしてワイド端からテレ端へ達する時間よりも長い時間、拡大する疑似ズーム表示を行う。
こうすれば、光学ズームを行うよりも長い時間ズーム速度を継続して確認できるという効果を奏する。例えば、光学ズームでワイド端からテレ端にズームするまでの時間よりも明らかに長い、1分や2分といった長い時間ズーム操作が継続した場合は、ユーザが意図した操作ではなく誤操作である可能性があるため、アニメーションを停止する。そして、その後新たな操作が所定時間無かった場合に、電源をオフにして節電モードに移行するオートパワーオフを行ってもよい。
また、テレ端からワイド端までズームした場合に、現在のズーム速度でどの程度の時間がかかるかを確認するため、敢えて、現在のズーム速度で光学ズームした場合にテレ端またはワイド端に達するまでと同じ時間でアニメーションを停止してもよい。ただし、アニメーションを用いた疑似的なズーム表現では、ズームを戻す必要がない。すなわち、ズームイン操作があるとズームイン操作に応じた疑似ズーム表示を行うが、ズームイン操作が所定の条件を満たすまで継続した場合には、ズームイン操作によってテレ端に達する時間をシミュレーションしてアニメーションを止める。その後、一旦ズームイン操作が終了(一度解除)されると(ズームレバー123aの押下がなくなると)、ズームアウト操作がなくとも、再びズームイン操作がされた場合には、ズームイン操作に応じた拡大していくような疑似ズーム表示を行うものとする。反対に、ズームアウト操作によってワイド端に達する時間をシミュレーションしてアニメーションを止める。その後、一旦ズームアウト操作が終了(一度解除)されると(ズームレバー123aの押下がなくなると)、ズームイン操作がなくとも、再度ズームアウト操作がされた場合に再び縮小していくようにアニメーション表示を行うものとする。
なお、上述の実施形態においては、操作量に応じた処理を実行するための画面の例としてズームを用いて説明をしたが、これに限らず、色の変更や所定の効果をかけていくような画面や、動画や音楽の再生速度や再生音量を設定する画面においても適用可能である。つまり、フェードアウトや徐々に画像の色を濃くしていくような効果をかける場合に、設定画面においてフェードアウトの進み具合や色の変化具合がどのように変わっていくのかをサンプル画像を用いて表示する。色の変化であれば、徐々に暗くしていき、最も濃い色になった後、再び薄い色に戻り、色の変化の速度をユーザが実感しやすいようにする。このようにユーザ操作に応じた処理の実行を示すために表示の変化(表示状態が徐々に変更される)があるような場合に本実施形態は適用可能である。
なお、システム制御部101の制御は1つのハードウェアが行ってもよいし、複数のハードウェアが処理を分担することで、装置全体の制御を行ってもよい。
また、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。さらに、上述した各実施形態は本発明の一実施形態を示すものにすぎず、各実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
上述した実施形態では、ズームレバー123aの操作量に応じたズーム速度を設定する例を説明したが、タッチパネルに対するボタンの操作量(圧力)や操作量(圧力)を検知できる物理的なボタンなどに適用してもよい。また、本実施形態では、ズーム制御の一例として光学ズームを行う例を説明したが、撮像された画像の一部を拡大して電子的な変倍を行う電子ズームに適用してもよい。
また、上述した実施形態では、ズーム制御におけるズーム操作量に応じたズーム速度を設定する例を説明したが、これに限定されず、操作部材の操作量に応じて画像の表示状態を変化させる様々な制御に適用可能である。
また、上述した実施形態においては、デジタルビデオカメラに適用した例を説明したが、これに限定されず、操作部材の操作量に応じて画像の表示状態を変化させる制御における動作速度を設定可能な機能を有する装置であれば適用可能である。すなわち、本発明は、パーソナルコンピュータやタブレット端末、携帯電話端末やスマートフォン、PDA(携帯情報端末)、携帯型の画像ビューワ、音楽プレーヤ、ゲーム機、電子ブックリーダ、プロジェクタ、その他のディスプレイを備える医療機器や家電装置や車載装置などに適用可能である。また、本発明の表示制御装置は、カメラで撮影したライブビュー画像を有線または無線通信を介して受信して表示し、遠隔操作でカメラ(ネットワークカメラを含む)を制御するスマートフォンやタブレット端末、デスクトップPCなどの撮像制御装置にも適用可能である。
[その他の実施形態]
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。