JP7121936B2 - カメラ校正情報取得装置、画像処理装置、カメラ校正情報取得方法およびプログラム - Google Patents
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Description
この問題を解決するために、非特許文献1では、特殊な装置により、可視カメラと遠赤外カメラの光軸をそろえることで、視差が除去されたデータを用いる。しかし、特殊な装置により視差を合わせることは高いコストを要する。このような特殊な装置を用いない場合、異なるカメラの画像上での位置のずれをカメラ校正(Camera Calibration)によって修正し画像間の位置合わせを行う必要がある。
図1は、実施形態に係る画像処理システムの装置構成の例を示す概略構成図である。図1に示す構成で、画像処理システム1は、N台のカメラ2-1~2-Nと、画像処理装置3とを備える。カメラ2-1~2-Nを総称してカメラ2と表記する。
カメラ2の各々は、撮影を行い、撮影で得られた画像を画像データにて画像処理装置3へ送信する。複数のカメラ2は、カメラ間で少なくとも一部が重なり合う画像を撮影する。
画像処理システム1が備えるカメラの台数は2台以上であればよい。すなわち、Nは、N≧2の整数であればよい。
画像処理装置3は、例えばパソコン(Personal Computer;PC)またはワークステーション(Workstation)などのコンピュータを用いて構成される。
画像処理装置の各部について説明する。
画像取得部10は、2台以上のカメラ2の各々から、カメラ校正(Camera Calibration)用ターゲットが撮影された画像を、一枚以上取得する。画像取得部10には、複数のカメラ2によって得られた複数の画像が入力される。画像取得部10が取得する画像は、可視画像に限定されない。例えば、カメラ2がサーモグラフィである場合など、画像取得部10が取得する画像は、センシングデータが二次元画像として示されたものでもよい。より具体的には、画像取得部10が取得する画像に、温度画像(撮影範囲における温度分布を示す画像)または深度画像(撮影範囲における奥行きを示す画像)などが含まれていてもよい。
特徴点検出部201は、画像取得部10が取得した複数の画像の各々について、カメラ校正に使用するための特徴点の座標を検出する。特徴点検出部201が特徴点の座標を検出する方法は、特定の方法に限定されず、公知のいろいろな方法を用いることができる。
内部パラメタ推定部202は、特徴点検出部201にて検出された特徴点の座標を用いて、カメラ2毎に内部パラメタ値を算出(推定)する。ここでいう内部パラメタは、カメラパラメタ(カメラ画像の位置合わせにおけるパラメタ)のうち、レンズ歪および光学中心など、カメラ2自らの特性または状態に起因するパラメタである。すなわち、ここでは、カメラパラメタを、カメラの配置(位置および向き)に起因する外部パラメタ(カメラの相対的な姿勢)と、カメラの配置によらない内部パラメタ(例えば、レンズ歪および光学中心)とに分類している。
なお、以下では、各カメラを添え字i(i=1、・・・、N)で区別し、各カメラの内部パラメタをKiと表記する。
画像位置合わせ部204は、内部パラメタ推定部202が算出した内部パラメタと、後述する外部パラメタ推定部203が算出した外部パラメタとに基づいて、各カメラ2で取得された画像の位置を合わせる。より具体的には、画像位置合わせ部204は、内部パラメタ推定部202および外部パラメタ推定部203が算出した、内部パラメタ(カメラのレンズひずみ、画像中心)および外部パラメタ(カメラの相対的な姿勢)を用いて、解像度の違いや位置ずれがある各画像の位置ずれが補正された画像を生成する。
非特許文献:Shibata、外2名、"Gradient-Domain Image Reconstruction Framework with Intensity-Range and Base-Structure Constraints."、2016 IEEE Conference on Computer Vision and Pattern Recognition、2016年
誤差量推定部205は、特徴点検出部201が検出した特徴点と、画像取得部10が取得したカメラ画像およびカメラ情報とに基づいて、特徴点検出部201による特徴点検出の誤差量(特徴点の座標の誤差量)を、カメラ2毎に算出(推定)する。ここでいう誤差量は、誤差の大きさである。
例えば一般的に、可視カメラに比べて遠赤外カメラのほうが、解像度が大きい。このような特性に鑑み、誤差量推定部205が、可視カメラにて取得された画像から得られた特徴点の座標のほうが、遠赤外カメラにて取得された画像から得られる特徴点の座標に比べて誤差量が小さくなるように、カメラ2毎に特徴点の座標の誤差量を見積もるようにしてもよい。
あるいは、誤差量推定部205が、画像取得部10が取得する画像とは別に、校正用ターゲットを撮影した画像と、利用者が手動で入力するその画像の特徴点の座標とをあらかじめ取得しておくようにしてもよい。そして、誤差量推定部205が、画像取得部10が取得した画像における特徴点の座標と、あらかじめ取得した特徴点の座標(手入力値)との差分から、誤差量を算出するようにしてもよい。
外部パラメタ推定部203は、誤差量推定部205が算出した誤差量と、特徴点検出部201が検出した特徴点の座標と、内部パラメタ推定部202が算出した内部パラメタとに基づいてカメラ2の各々の外部パラメタを算出(推定)する。その際、外部パラメタ推定部203は、特徴点の座標の誤差量が大きい画像ほど誤差量のペナルティが小さくなるように誤差関数を設定し、例えば誤差関数の値を最小化する外部パラメタを求める。
上記のように、カメラ2の各々を添え字i(i=1、・・・、N)で区別し、校正用ターゲットにおける各コーナー点を添え字j(i=1、・・・、P)で区別し表す。カメラiと校正用ターゲットjとの間の回転をRk iとし、基準となるカメラ(i=1のカメラ)からi番目のカメラへの回転をRiとすると、式(1)のような関係式が成立する。
このとき、外部パラメタを算出するための誤差関数は、誤差量推定部205で得られた各特徴点の誤差量θ(i,j,k)を用いて、式(4)のように表すことができる。
例えば、式(4)の「f(θ(i,j,k))|Ki[Rk iXj+Tk i]/w(i,j,k)-x(i,j,k)|2 2」が誤差量のペナルティの例に該当する。そして、特徴点の誤差量θ(i,j,k)が大きいほど、関数f(θ(i,j,k))の値が小さくなるように、関数f(θ(i,j,k))を設定するようにしてもよい。
外部パラメタ推定部203は、式(4)に示される誤差関数の値Eを最小化することで、外部パラメタを算出することができる。
内部パラメタの値の誤差量が大きい場合も、それによって特徴点の誤差量が大きくなると考えられる。この場合も、上記ように特徴点の誤差量θ(i,j,k)が大きいほど、誤差量のペナルティを小さくすることで、内部パラメタの値の誤差が大きいことに影響されて、外部パラメタの値の精度が悪くなることを低減させる(外部パラメタの値の精度を比較的よくする)ことができる。
この場合、上記のように、特徴点の誤差が大きい画像ほど、外部パラメタ推定部203における誤差量のペナルティが小さくなるようにすることで、算出精度の悪い内部パラメタの値の影響により外部パラメタの算出精度が悪くなることを低減させる(外部パラメタの算出精度を比較的よくする)ことができる。
カメラ位置制約部206は、2台以上のカメラ間の関係において、回転あるいは並進に関する座標変換を指定したカメラの順番に沿って行った際に、カメラ姿勢の相対的な位置関係が矛盾ないことを制約する。
より具体的には、以下のような制約を課しながら、式(4)で表される誤差関数を最小化すればよい。制約の1つ目は、式(5)のように示される。
制約の2つ目は、式(6)のように示される。
なお、本発明におけるカメラ位置制約手段は、これに限定されない。例えば、カメラ位置制約手段は、式(5)或いは式(6)を用いてカメラ姿勢の相対的な位置関係が矛盾ないことを制約するだけでなく、例えば、式(1)及び式(2)を用いて、はじめにカメラ姿勢の相対的な位置関係が矛盾ないことを制約するようにしてもよい。より具体的には、以下の最適化関数を用いて,カメラ姿勢の相対的な位置関係を制約するようにしてもよい。
例えば、まず式(7)を用いて、回転の自由度に関して、カメラ姿勢の相対的な位置関係が矛盾ないことを制約する。
そして、式(8)を用いて並進の自由度に関してカメラ姿勢の相対的な位置関係を制約するようにしてもよい。
次に、図3を用いて、画像処理装置3の動作について説明する。
図3は、画像処理装置3が、画像の位置合わせを行って位置合わせされた画像を出力する処理手順の例を示すフローチャートである。
図3の処理で、まず、画像取得部10にて画像を取得する(S001)。
次に、特徴点検出部201にて、特徴点を検出する(S002)。内部パラメタ推定部202にて、内部パラメタを算出する(S003)。誤差量推定部205にて、誤差量を算出する(S004)。カメラ位置制約部206にて、カメラ位置の制約条件を算出する(S005)。画像位置合わせ部204にて、位置合わせされた画像を出力する(S006)。画像出力部30にて、位置合わせされた画像を出力する(S007)。
ステップS007の後、画像処理装置3は、図3の処理を終了する。
上記のように、実施形態に係る画像処理装置3は、
画像取得部10が一台以上のカメラから、カメラ校正用ターゲットが撮影された画像を一枚以上取得し、
特徴点検出部201が画像取得部10にて得られた一枚以上の画像から、校正に使用する特徴点を検出し、
誤差量推定部205が特徴点検出部201にて検出された特徴点と、画像取得部10にて取得したカメラ画像およびカメラ情報とから、特徴点検出の誤差量を、画像取得部10にて用いたカメラ毎に算出し、
内部パラメタ推定部202が、特徴点検出部201にて検出された特徴点、レンズ歪や光学中心などのカメラパラメタを算出し、
外部パラメタ推定部203が誤差量推定部205にて算出した誤差量と、特徴点検出部201にて検出された特徴点と、内部パラメタ推定部202とから、特徴点の誤差が大きい画像ほど、外部パラメタ推定部203における誤差量のペナルティが小さくなるように、誤差関数を設定し、カメラの姿勢などの外部パラメタを算出する
という構成になっている。
以上のような構成を有することで、カメラの解像度が大きく異なるカメラの間のカメラ校正(各カメラの光軸、レンズひずみ、カメラ同士の姿勢など)を高精度かつ頑健に算出することができる。
図4は、実施形態に係るカメラ校正情報取得装置の機能構成の例を示す概略ブロック図である。図4に示す構成で、カメラ校正情報取得装置4は、画像取得部10と、画像処理部21とを備える。画像処理部21は、特徴点検出部201と内部パラメタ推定部202と、外部パラメタ推定部203と、画像位置合わせ部204と、誤差量推定部205と、カメラ位置制約部206とを備える。
カメラ校正情報取得装置4は、画像出力部を備えていない点、および、画像処理部21が画像位置合わせ部を備えていない点で、画像処理装置3と異なる。それ以外の点では、カメラ校正情報取得装置4は、画像処理装置3の場合と同様である。
例えば、カメラ校正情報取得装置4が、得られた内部パラメタおよび外部パラメタを他の装置に送信するようにしてもよい。そして、内部パラメタ及び外部パラメタを受信した装置が、得られた内部パラメタおよび外部パラメタを用いて画像位置合わせ部204(図2)と同様の処理を行うようにしてもよい。
あるいは、カメラ校正情報取得装置4が、得られた内部パラメタおよび外部パラメタを、カメラの特性および状態を示す情報として表示するようにしてもよい。
特に、カメラ校正情報取得装置4によれば、カメラによって特徴点の座標の算出精度が異なる場合に、そのことによる(特に、算出精度の悪い特徴点の座標による)外部パラメタの算出精度の低下を軽減させることができる。カメラによって内部パラメタの算出精度が異なり、これによって特徴点の座標の算出精度が異なる場合も同様である。
画像処理装置3(図2)についても同様である。
これにより、外部パラメタ推定部203は、カメラ姿勢の位置関係の矛盾が生じないように外部パラメタを算出することができる。カメラ校正情報取得装置4によれば、この点で、外部パラメタを精度よく算出することができる。
画像処理装置3についても同様である。
これにより、画像処理装置3では、境界領域がより滑らかに重ね合わせられた画像を得られる。
図5は、実施形態に係るカメラ校正情報取得装置の構成例を示す図である。図5に示すカメラ校正情報取得装置300は、画像取得部(画像取得手段)301と、特徴点検出部(特徴点検出手段)302と、内部パラメタ推定部(内部パラメタ推定手段)303と、誤差量推定部(誤差量推定手段)304と、外部パラメタ推定部(外部パラメタ推定手段)305と、を備える。
かかる構成にて、画像取得部301は、2台以上のカメラの各々から、カメラ校正用ターゲットが撮影された画像を取得する。特徴点検出部302は、画像取得部301が取得した画像の各々から、その画像の特徴点の座標を検出する。内部パラメタ推定部303は、特徴点検出部302が検出した特徴点を用いてカメラの各々の内部パラメタを算出する。誤差量推定部304は、特徴点検出部302が検出した特徴点の座標の誤差の大きさを、カメラ毎に算出する。外部パラメタ推定部305は、誤差量推定部304が算出した誤差の大きさと、特徴点検出部302が検出した特徴点の座標と、特徴点の座標の誤差が大きい画像ほど、外部パラメタの算出における誤差に対するペナルティが小さくなるように設定された誤差関数とを用いて、カメラの外部パラメタの値を算出する。
特に、カメラ校正情報取得装置300によれば、カメラによって特徴点の座標の算出精度が異なる場合に、そのことによる(特に、算出精度の悪い特徴点の座標による)外部パラメタの算出精度の低下を軽減させることができる。カメラによって内部パラメタの算出精度が異なり、これによって特徴点の座標の算出精度が異なる場合も同様である。
特に、このカメラ校正情報取得方法によれば、カメラによって特徴点の座標の算出精度が異なる場合に、そのことによる(特に、算出精度の悪い特徴点の座標による)外部パラメタの算出精度の低下を軽減させることができる。カメラによって内部パラメタの算出精度が異なり、これによって特徴点の座標の算出精度が異なる場合も同様である。
図7に示す構成で、コンピュータ700は、CPU710と、主記憶装置720と、補助記憶装置730と、インタフェース740とを備える。
上記の画像処理装置3、カメラ校正情報取得装置4およびカメラ校正情報取得装置300のうち何れか1つ以上が、コンピュータ700に実装されてもよい。その場合、上述した各処理部の動作は、プログラムの形式で補助記憶装置730に記憶されている。CPU710は、プログラムを補助記憶装置730から読み出して主記憶装置720に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、CPU710は、プログラムに従って、上述した各記憶部に対応する記憶領域を主記憶装置720に確保する。
以上、実施の形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施の形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
2 カメラ
3 画像処理装置
4、300 カメラ校正情報取得装置
10、301 画像取得部
20、21 画像処理部
30 画像出力部
201、302 特徴点検出部
202、303 内部パラメタ推定部
203、305 外部パラメタ推定部
204 画像位置合わせ部
205、304 誤差量推定部
206 カメラ位置制約部
Claims (6)
- 2台以上のカメラの各々から、カメラ校正用ターゲットが撮影された画像を取得する画像取得手段と、
前記画像取得手段が取得した画像の各々から、その画像の特徴点の座標を検出する特徴点検出手段と、
前記特徴点検出手段が検出した特徴点を用いて前記カメラの各々の内部パラメタを算出する内部パラメタ推定手段と、
前記特徴点検出手段が検出した前記特徴点の座標の誤差の大きさを、前記カメラ毎に算出する誤差量推定手段と、
前記誤差量推定手段が算出した誤差の大きさと、前記特徴点検出手段が検出した特徴点の座標と、前記特徴点の座標の誤差が大きい画像ほど、外部パラメタの算出における誤差に対するペナルティが小さくなるように設定された誤差関数とを用いて、前記カメラの外部パラメタの値を算出する外部パラメタ推定手段と、
を備えるカメラ校正情報取得装置。 - 前記外部パラメタ推定手段は、前記2台以上のカメラの間の関係において、回転あるいは並進に関する座標変換を指定したカメラの順番に沿って行った際に、カメラ姿勢の相対的な位置関係が矛盾ない旨の制約条件の下で、外部パラメタを算出する、
請求項1に記載のカメラ校正情報取得装置。 - 請求項1または請求項2に記載のカメラ校正情報取得装置と、
前記内部パラメタ推定手段にて算出された内部パラメタと、前記外部パラメタ推定手段にて算出された外部パラメタとから、各カメラで取得された画像の位置を合わせる画像位置合わせ手段と、
前記画像位置合わせ手段にて位置合わせされた画像を出力する画像出力手段と、
を備える画像処理装置。 - 前記画像位置合わせ手段は、複数の画像が重複する重複領域において、両者の画像の画素値を用いて画像を再計算する、
請求項3に記載の画像処理装置。 - 2台以上のカメラの各々から、カメラ校正用ターゲットが撮影された画像を取得する工程と、
取得した画像の各々から、その画像の特徴点の座標を検出する工程と、
検出した特徴点を用いて前記カメラの各々の内部パラメタを算出する工程と、
検出した前記特徴点の座標の誤差の大きさを、前記カメラ毎に算出する工程と、
算出した誤差の大きさと、検出した特徴点の座標と、前記特徴点の座標の誤差が大きい画像ほど、外部パラメタの算出における誤差に対するペナルティが小さくなるように設定された誤差関数とを用いて、前記カメラの外部パラメタの値を算出する工程と、
を含むカメラ校正情報取得方法。 - コンピュータに、
2台以上のカメラの各々から、カメラ校正用ターゲットが撮影された画像を取得する工程と、
取得した画像の各々から、その画像の特徴点の座標を検出する工程と、
検出した特徴点を用いて前記カメラの各々の内部パラメタを算出する工程と、
検出した前記特徴点の座標の誤差の大きさを、前記カメラ毎に算出する工程と、
算出した誤差の大きさと、検出した特徴点の座標と、前記特徴点の座標の誤差が大きい画像ほど、外部パラメタの算出における誤差に対するペナルティが小さくなるように設定された誤差関数とを用いて、前記カメラの外部パラメタの値を算出する工程と、
を実行させるためのプログラム。
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