JP7119667B2 - 温度測定装置及び温度測定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、温度測定装置及び温度測定方法に関する。
温度測定装置の代表的なものに、熱電対を温度センサとする温度測定装置がある。温度センサとしての熱電対は、測温接点と冷接点とを有しており、測温接点が温度測定対象に接触され、冷接点が温度測定装置に接続された状態で用いられる。温度測定装置は、冷接点を介して入力される熱電対の起電力(以下、「入力起電力Etc」という)を用いて温度測定対象の温度を測定する。
ここで、入力起電力Etcは、測温接点の温度(以下、「測定対象温度Tx」という)に相当する起電力から、冷接点の温度(以下、「冷接点温度Tj」という)に相当する起電力を減算した起電力となる。このため、測定対象温度Txを求めるには、冷接点温度Tjに相当する起電力が必要になる。従来の温度測定装置は、一般的に、冷接点の近傍に冷接点センサ(例えば、測温抵抗体やダイオード等の温度センサ)を設け、冷接点センサで測定された冷接点センサ温度Trを熱電対の起電力に変換した補償起電力Etrを、上記の冷接点温度Tjに相当する起電力として用いている。この補償起電力Etrを入力起電力Etcに加算し、加算された電力を温度に変換することで、温度測定対象の測定温度Ty(≒測定対象温度Tx)が求められる。
このような温度測定装置では、温度が安定している環境下(例えば、25℃で安定している環境下)において、冷接点センサで測定される冷接点センサ温度Trが、冷接点温度Tjと同じになるように調整されている。しかしながら、温度測定対象の温度を測定する際に、温度測定装置の周囲温度が必ずしも安定している訳ではなく、周囲温度が変化する場合がある。周囲温度が変化すると、冷接点温度Tj及び冷接点センサ温度Trの双方が変化するが、それぞれの温度の周囲温度に対する過渡応答特性が異なるため、温度測定装置の測定温度に過渡的な誤差が含まれることになる。
以下の特許文献1には、温度測定装置の周囲温度が変化したとき、冷接点温度Tjと冷接点センサ温度Trとの過渡的な温度差により発生する誤差を解消することができる温度測定装置が開示されている。具体的に、以下の特許文献1に開示された温度測定装置は、冷接点センサ温度を冷接点温度に変換する特性変換関数(周囲温度に対する冷接点温度の伝達関数と周囲温度に対する冷接点センサ温度の伝達関数とから得られる伝達関数)を用いて冷接点センサ温度Trを冷接点温度(補償温度Tf)に変換している。そして、変換後の冷接点温度(補償温度Tf)を電力に変換し、入力起電力に加算し、加算された電力を温度に変換することで、温度測定対象の測定温度Tyを求めるようにしている。
特許第5594315号公報
ところで、上述した特許文献1に開示された温度測定装置では、時間領域の冷接点センサ温度Trを複素領域の冷接点温度(補償温度Tf)に変換する演算(例えば、ラプラス演算)を行う必要がある。また、上述した特許文献1において、最終的に求められる温度測定対象の測定温度Tyは時間領域の温度であるため、複素領域の温度を時間領域の温度に変換する演算(例えば、逆ラプラス変換)を行う必要もある。
このように、従来は、時間領域から複素領域に変換する演算と、複素領域から時間領域に変換する演算とを行う必要があることから、例えばマイクロプロセッサ等の演算装置の負荷が大きいという問題があった。ここで、演算装置の負荷が大きいと、消費電力の増大、発熱量の増大、他の演算処理の遅延等の悪影響等が生ずる虞が考えられる。尚、以上の問題は、熱電対を温度センサとする温度測定装置のみで生ずる問題ではなく、温度を求める必要のある部位(第1部位)とは異なる部位(第2部位)に設置された温度センサの測定結果を用いて、上記第1部位の温度を求める必要のある温度測定装置で生ずる問題である。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、従来よりも演算装置の負荷を低減しつつ、温度の測定が必要な測定点と温度センサの設置位置との過渡的な温度差により発生する誤差を解消することができる温度測定装置及び温度測定方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様による温度測定装置は、温度を求める必要がある第1部位(PL1)とは異なる第2部位(PL2)に設置された温度センサ(14)と、前記温度センサの測定結果を、所定の周期(Δt)で取得する第1取得部(15)と、前記第1取得部で取得された最新の測定結果である第1温度、前記第1取得部で1周期前に取得された測定結果である第2温度、及び1周期前に求められた前記第1部位の温度である第3温度を用いた代数演算を行って、前記第1部位における最新の温度(Tf)を求める温度算出部(16)と、を備える。
また、本発明の一態様による温度測定装置は、前記温度算出部が、前記第1温度、前記第2温度、及び前記第3温度と、周囲温度の変化に伴う前記第1部位における温度変化の一次遅れ要素の時定数である第1時定数(τj)、及び前記周囲温度の変化に伴う前記第2部位における温度変化の一次遅れ要素の時定数である第2時定数(τr)とを用いた代数演算を行って、前記第1部位における最新の温度を求める。
また、本発明の一態様による温度測定装置は、前記温度算出部が、前記第1温度、前記第2温度、及び前記第3温度と、前記第1時定数及び前記第2時定数と、前記所定の周期とを用いた代数演算を行って、前記第1部位における最新の温度を求める。
また、本発明の一態様による温度測定装置は、前記温度算出部が、前記第1時定数、前記第2時定数、及び前記所定の周期から求められる第1係数と前記第1温度とを乗算して第1乗算値を求める第1演算、前記第1時定数、前記第2時定数、及び前記所定の周期から求められる第2係数と前記第2温度とを乗算して第2乗算値を求める第2演算、前記第1時定数及び前記所定の周期から求められる第3係数と前記第3温度とを乗算して第3乗算値を求める第3演算、並びに、前記第1乗算値、第2乗算値、及び前記第3乗算値を加算して前記第1部位における最新の温度を求める第4演算を行う。
また、本発明の一態様による温度測定装置は、前記第1部位が、熱電対(2)の冷接点(E2)が接続される接続端子(11)が設けられている部位であり、前記第2部位が、前記第1部位に近接する部位であり、前記温度センサが、前記冷接点の温度を測定するために設けられた冷接点センサである。
また、本発明の一態様による温度測定装置は、前記接続端子を介して入力される前記熱電対の起電力である入力起電力を前記所定の周期で取得する第2取得部(12)と、前記第2取得部で取得された前記入力起電力を用いて、前記熱電対の測温接点(E1)と前記冷接点との温度差を求める第1演算部(13)と、前記第1演算部で求められた最新の前記温度差と、前記温度算出部で求められた前記第1部位における最新の温度とを用いて、前記測温接点の温度を求める第2演算部(17)と、を備える。
また、本発明の一態様による温度測定装置は、前記第2演算部で求められた前記測温接点の温度を出力する出力部(18)を備える。
本発明の一態様による温度測定方法は、温度を求める必要がある第1部位(PL1)とは異なる第2部位(PL2)に設置された温度センサ(14)の測定結果を用いて前記第1部位における温度を求める温度測定方法であって、第(n-1)時点(nは2以上の整数)で前記温度センサの測定結果を取得する第1ステップ(S21)と、前記第(n-1)時点から所定の時間(Δt)が経過した第n時点で、前記温度センサの測定結果を取得する第2ステップ(S21)と、前記第2ステップで取得された測定結果である第1温度、前記第1ステップで取得された測定結果である第2温度、及び前記第(n-1)時点において求められた前記第1部位の温度である第3温度を用いた代数演算を行って、前記第n時点における前記第1部位の温度を求める第3ステップ(S24)と、を有する。
本発明によれば、従来よりも演算装置の負荷を低減しつつ、温度の測定が必要な測定点と温度センサの設置位置との過渡的な温度差により発生する誤差を解消することができると言う効果がある。
本発明の一実施形態による温度測定装置の使用状態を示す図である。 本発明の一実施形態による温度測定装置の要部構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態による温度測定装置に設けられる接続端子と冷接点センサとの位置関係の一例を示す斜視図である。 本発明の一実施形態において、周囲温度が変化した場合の冷接点センサ温度及び冷接点温度の変化の一例を示す図である。 本発明の一実施形態による温度測定装置の動作の概要を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態で行われる補償温度の算出処理の詳細を示すフローチャートである。 シミュレーション結果を示す図である。 他のシミュレーション結果を示す図である。 本発明の一実施形態による温度測定装置の実測結果を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態による温度測定装置及び温度測定方法について詳細に説明する。
〈温度測定装置の使用状態〉
図1は、本発明の一実施形態による温度測定装置の使用状態を示す図である。図1に示す通り、本実施形態の温度測定装置1は、熱電対2を温度センサとして用いて温度測定対象Mの温度を測定する。温度センサとしての熱電対2は、測温接点E1と冷接点E2とを有しており、測温接点E1が温度測定対象Mに接触され、冷接点E2が温度測定装置1の接続端子11に接続される。
熱電対2では、測温接点E1の温度(測定対象温度Tx)と冷接点E2の温度(冷接点温度Tj)との差に応じた起電力が生ずる。温度測定装置1は、接続端子11を介して入力される熱電対2の起電力(入力起電力Etc)を用いて温度測定対象Mの温度を測定する。尚、詳細は、後述するが、温度測定装置1の接続端子11の近傍には、冷接点E2の温度を測定するための温度センサである冷接点センサ14が設けられている。
〈温度測定装置の構成〉
図2は、本発明の一実施形態による温度測定装置の要部構成を示すブロック図である。図2に示す通り、本実施形態の温度測定装置1は、接続端子11、入力起電力取得部12(第2取得部)、温度差演算部13(第1演算部)、冷接点センサ14、冷接点センサ温度取得部15(第1取得部)、冷接点温度補償部16(温度算出部)、測定温度演算部17(第2演算部)、及び出力部18を備える。尚、これの構成のうち、例えば温度差演算部13、冷接点温度補償部16、測定温度演算部17等は、例えばマイクロプロセッサ等の演算装置によって実現される。
接続端子11は、熱電対2の冷接点E2が接続される端子である。この接続端子11としては、例えばプリント基板21上に設けられた端子台22の一対の端子23を用いることができる(図3参照)。入力起電力取得部12は、接続端子11を介して入力される入力起電力Etcを所定の周期(サンプリング周期Δt)で取得する。この入力起電力取得部12は、例えばA/D(アナログ/ディジタル)コンバータである。入力起電力取得部12のサンプリング周期Δtは、例えば数秒~数分程度である。
温度差演算部13は、入力起電力取得部12で取得された入力起電力Etcを用いて、熱電対2の測温接点E1と冷接点E2との温度差Tcを求める。例えば、温度差演算部13は、国際規格等で規格化されている温度と熱電対2の起電力(電圧)との関係を示すデータに基づいて作成された熱電対2の起電力テーブルを参照して、入力起電力取得部12で取得された入力起電力Etcから上記の温度差Tcを求める。
冷接点センサ14は、例えば、測温抵抗体やダイオード等の温度センサであり、冷接点E2の温度を測定するために、接続端子11の近傍に設けられる。ここで、冷接点センサ14は、冷接点E2の温度を測定するために設けられるものであるため、冷接点E2が接続される接続端子11に設けられるのが理想的である。しかしながら、接続端子11に冷接点センサ14を設けることは困難であるため、接続端子11の近傍(極力、接続端子11に近接する位置)に設けられる。
例えば、冷接点センサ14は、図3に示す通り、プリント基板21上であって、端子台22の接続端子11が設けられている部位PL1(第1部位)とは異なる部位PL2(第2部位)に設置される。例えば、冷接点センサ14が設置される部位PL2は、端子台22の接続端子11が設けられている部位PL1に近接する部位である。図3は、本発明の一実施形態による温度測定装置に設けられる接続端子と冷接点センサとの位置関係の一例を示す斜視図である。尚、図3に示す接続端子11と冷接点センサ14との位置関係はあくまでも一例であり、図3に示す位置関係に制限される趣旨ではない点に注意されたい。
冷接点センサ温度取得部15は、冷接点センサ14の測定結果を、所定の周期(サンプリング周期Δt)で取得する。この冷接点センサ温度取得部15は、例えばA/Dコンバータである。冷接点センサ温度取得部15のサンプリング周期Δtは、例えば数秒~数分程度である。尚、冷接点センサ温度取得部15のサンプリング周期Δtと、入力起電力取得部12のサンプリング周期Δtとは、同じであることが望ましいが、異なっていても良い。冷接点センサ温度取得部15で取得された冷接点センサ14の測定結果は、冷接点センサ温度Trとして出力される。
冷接点温度補償部16は、冷接点センサ温度取得部15から出力される冷接点センサ温度Trを用いて補償温度Tfを求める。この補償温度Tfは、冷接点E2が接続される接続端子11の温度を示すものであり、冷接点温度Tjに近い温度である。ここで、冷接点温度補償部16は、所定の代数演算を行って、補償温度Tfを求める。これは、従来よりも補償温度Tfの演算に要する負荷を低減するためである。尚、冷接点温度補償部16で行われる代数演算の詳細については後述する。
測定温度演算部17は、温度差演算部13から出力される温度差Tcと、冷接点温度補償部16から出力される補償温度Tfとを用いて、温度測定対象Mの測定温度Ty(≒測定対象温度Tx)を求める。具体的に、測定温度演算部17は、温度差演算部13から出力される温度差Tcに対し、冷接点温度補償部16から出力される補償温度Tfを加算することによって温度測定対象Mの測定温度Tyを求める。
出力部18は、測定温度演算部17で求められた温度測定対象Mの測定温度Tyを出力する。この出力部18は、例えば、液晶表示装置や7セグメント表示器等の表示装置を備えており、上記の測定温度Tyを表示する(出力する)ものであって良い。或いは、出力部18は、有線又は無線の伝送装置を備えており、上記の測定温度Tyを示す信号を伝送するものであって良い。
〈冷接点温度補償部で行われる代数演算〉
次に、冷接点温度補償部16で行われる代数演算について詳細に説明する。まず、冷接点センサ温度Tr及び冷接点温度Tjを時間の関数で表し、それぞれ冷接点センサ温度Tr(t)及び冷接点温度Tj(t)とする。これら冷接点センサ温度Tr(t)及び冷接点温度Tj(t)は、周囲温度Te(冷接点E2及び冷接点センサ14の周囲温度Te)の変化に伴う温度変化に一次遅れが生ずるものとする。冷接点センサ温度Tr(t)の一次遅れ要素の時定数をτr(第2時定数)とし、冷接点温度Tj(t)の一次遅れ要素の時定数をτj(第1時定数)とする。尚、時定数τr,τjは何れも、冷接点E2及び冷接点センサ14の設置位置の温度変化を実測して得ることができる。
図4は、本発明の一実施形態において、周囲温度が変化した場合の冷接点センサ温度及び冷接点温度の変化の一例を示す図である。図4に示す通り、時刻t0において、周囲温度TeがT0からT1にステップ状に変化したとすると、冷接点センサ温度Tr(t)及び冷接点温度Tj(t)は、温度T0から指数関数的に徐々に上昇していき温度T1に達する変化を示す。ここで、冷接点センサ温度Tr(t)の一次遅れ要素の時定数τrと、冷接点温度Tj(t)の一次遅れ要素の時定数τjとは異なることから、冷接点センサ温度Tr(t)と冷接点温度Tj(t)とは、温度の上昇率及び温度T1に達するまでの時間が異なる。
次に、周囲温度Teを時間の関数で表し、周囲温度Te(t)とする。周囲温度Te(t)と、冷接点センサ温度Tr(t)及び冷接点温度Tj(t)との関係は、以下の(1)式で表される。
Figure 0007119667000001
上記(1)式から、以下の(2)式が得られる。
Figure 0007119667000002
上記(2)式を差分方程式で表すと、以下の(3)式となる。尚、以下の(3)式中のΔtは、サンプリング周期(入力起電力取得部12及び冷接点センサ温度取得部15のサンプリング周期)である。また、nはデータ番号(入力起電力取得部12及び冷接点センサ温度取得部15で取得されたデータの番号)であって、2以上の整数である。
Figure 0007119667000003
上記(3)式を変形すると、以下の(4)式となる。
Figure 0007119667000004
上記(4)式を参照すると、冷接点センサ温度Tr(n)、冷接点センサ温度Tr(n-1)、及び冷接点温度Tj(n-1)を用いた代数演算を行えば、真の冷接点温度Tj(n)を求められることが分かる。ここで、温度測定装置1で求められる補償温度を、真の冷接点温度Tj(n)と区別するために、補償温度Tf(n)とする。補償温度Tf(n)≒冷接点温度Tj(n)であるから、上記(4)式を以下の(5)式で表現することができる。
Figure 0007119667000005
つまり、上記(5)式から、補償温度Tf(n)は、冷接点センサ温度Tr(n)、冷接点センサ温度Tr(n-1)、及び補償温度Tf(n-1)を用いた代数演算を行うことで得られる。冷接点温度補償部16は、上記(5)式に示す代数演算を行うために、図2に示す通り、2つのメモリ16a,16bを備える。メモリ16aは、冷接点センサ温度取得部15で1周期前に取得された冷接点センサ温度Tr(n-1)を記憶するためのものである。メモリ16bは、冷接点温度補償部16で1周期前に求められた補償温度Tf(n-1)を記憶するためのものである。
冷接点温度補償部16は、冷接点センサ温度取得部15で取得された最新の冷接点センサ温度Tr(n)(第1温度)、冷接点センサ温度取得部15で1周期前に取得されてメモリ16aに記憶されている冷接点センサ温度Tr(n-1)(第2温度)、及び冷接点温度補償部16で1周期前に求められてメモリ16bに記憶されている補償温度Tf(n-1)(第3温度)を用いた代数演算を行って、最新の補償温度Tf(n)を求める。尚、前述の通り、nは2以上の整数であるため、上記(5)式を用いて求められる補償温度Tf(n)は、補償温度Tf(2)からである。冷接点温度補償部16は、例えば冷接点センサ温度取得部15で取得される冷接点センサ温度Tr(1)を、補償温度Tf(1)として用いる。
ここで、上記(5)式を参照すると、冷接点センサ温度Tr(t)の一次遅れ要素の時定数τrと、冷接点温度Tj(t)の一次遅れ要素の時定数τjとが含まれている。このため、冷接点温度補償部16は、上記の冷接点センサ温度Tr(n)、冷接点センサ温度Tr(n-1)、及び補償温度Tf(n-1)と、上記の時定数τr,τjとを用いた代数演算を行って、最新の補償温度Tf(n)を求めるということもできる。
また、上記(5)式を参照すると、サンプリング周期Δt(入力起電力取得部12及び冷接点センサ温度取得部15のサンプリング周期)が含まれている。このため、冷接点温度補償部16は、上記の冷接点センサ温度Tr(n)、冷接点センサ温度Tr(n-1)、及び補償温度Tf(n-1)と、上記の時定数τr,τjと、サンプリング周期Δtとを用いた代数演算を行って、最新の補償温度Tf(n)を求めるということもできる。
より具体的に、上記(5)式を参照すると、冷接点温度補償部16は、以下の第1演算~第4演算を行って、最新の補償温度Tf(n)を求めている。
「第1演算」
時定数τr,τj及びサンプリング周期Δtから求められる係数(第1係数)と最新の冷接点センサ温度Tr(n)とを乗算して乗算値(第1乗算値)を求める演算
「第2演算」
時定数τr,τj及びサンプリング周期Δtから求められる係数(第2係数)と1周期前に取得された冷接点センサ温度Tr(n-1)とを乗算して乗算値(第2乗算値)を求める演算
「第3演算」
時定数τj及びサンプリング周期Δtから求められる係数(第3係数)と1周期前に求められた補償温度Tf(n-1)とを乗算して乗算値(第3乗算値)を求める演算
「第4演算」
上記第1~第3演算で得られた乗算値(第1~第3演算値)を加算して、最新の補償温度Tf(n)を求める演算
〈温度測定装置の動作〉
図5は、本発明の一実施形態による温度測定装置の動作の概要を示すフローチャートである。尚、図5に示すフローチャートの処理は、例えば温度測定装置1の電源が投入されることによって開始され、例えば数秒~数分程度のサンプリング周期Δtで繰り返される。図1に示す通り、温度センサとしての熱電対2の冷接点E2を温度測定装置1の接続端子11に接続し、熱電対2の測温接点E1を温度測定対象Mに接触させる。すると、熱電対2の冷接点E2には、ゼーベック効果によって、温度測定対象Mの温度(測定対象温度Tx)と冷接点E2の温度(冷接点温度Tj)との差に応じた起電力が生ずる。
冷接点E2で生じた起電力は、接続端子11を介して入力起電力Etcとして温度測定装置1に入力され、入力起電力取得部12で取得される(ステップS11)。入力起電力取得部12で取得された入力起電力Etcは、温度差演算部13に入力される。そして、温度差演算部13において、入力起電力Etcを用いて熱電対2の測温接点E1と冷接点E2との温度差Tcを求める処理が行われる(ステップS12)。
また、補償温度Tfを算出する処理が、冷接点温度補償部16で行われる(ステップS13)。冷接点温度補償部16で行われる補償温度Tfの算出処理の詳細については後述する。尚、図5では、便宜上、ステップS12の後にステップS13を図示しているが、ステップS13の処理は、ステップS12の処理と並行して行われる。続いて、冷接点温度補償部16で算出された補償温度Tfに、温度差演算部13で求められた温度差Tcを加算して、温度測定対象Mの測定温度Tyを求める処理が測定温度演算部17で行われる(ステップS14)。尚、測定温度演算部17で求められた測定温度Tyは、出力部18から出力される。
〈補償温度Tfの算出処理〉
図6は、本発明の一実施形態で行われる補償温度の算出処理の詳細を示すフローチャートである。尚、図6に示すフローチャートの処理も、例えば温度測定装置1の電源が投入されることによって開始され、例えば数秒~数分程度のサンプリング周期Δtで(所定の時間毎に)繰り返される。以下では、繰り返される図6に示すフローチャートの処理のうちの第k回目(kは1以上の整数)の処理を「第k回目処理」という。
《第1回目処理》
処理が開始されると、まず冷接点センサ温度Trを取得する処理が冷接点センサ温度取得部15で行われる(ステップS21)。尚、ここで取得される冷接点センサ温度Trは、冷接点センサ温度Tr(1)である。冷接点センサ温度取得部15で取得された冷接点センサ温度Trは、冷接点温度補償部16に入力され、最初のデータであるか否か(つまり、冷接点センサ温度Tr(1)であるか否か)が判断される(ステップS22)。
ステップS21で取得された冷接点センサ温度Trは、上述の通り、冷接点センサ温度Tr(1)であるため、ステップS22の判断結果は「YES」となる。すると、ステップS21で取得された冷接点センサ温度Trを、メモリ16a,16bの双方に記憶させる処理が冷接点温度補償部16で行われる(ステップS23)。つまり、冷接点センサ温度Tr(1)をメモリ16aに記憶させ、冷接点センサ温度Tr(1)を補償温度Tf(1)としてメモリ16bに記憶させる処理が冷接点温度補償部16で行われる。
《第2回目処理》
処理が開始されると、まず冷接点センサ温度Trを取得する処理が冷接点センサ温度取得部15で行われる(ステップS21:第1ステップ)。尚、ここで取得される冷接点センサ温度Trは、冷接点センサ温度Tr(2)である。冷接点センサ温度取得部15で取得された冷接点センサ温度Trは、冷接点温度補償部16に入力され、最初のデータであるか否かが判断される(ステップS22)。
ステップS21で取得された冷接点センサ温度Trは、上述の通り、冷接点センサ温度Tr(2)であるため、ステップS22の判断結果は「NO」となる。すると、代数演算を行って補償温度Tfを算出する処理が冷接点温度補償部16で行われる(ステップS24)。具体的には、ステップS21で取得された冷接点センサ温度Tr(冷接点センサ温度Tr(2))、メモリ16aに記憶されている冷接点センサ温度Tr(1)、及びメモリ16bに記憶されている補償温度Tf(1)を用い、前述した(5)式に示す代数演算を行って補償温度Tf(2)を算出する処理が行われる。尚、ここで行われる代数演算は、前述した(5)式において、n=2とした場合の演算である。
以上の処理で算出された補償温度Tf(2)は、冷接点温度補償部16から最新の補償温度Tfとして出力される。以上の処理が終了すると、ステップS21で取得された冷接点センサ温度Trをメモリ16aに記憶させ、ステップS24で算出された補償温度Tfをメモリ16bに記憶させる処理が冷接点温度補償部16で行われる(ステップS25,S26)。つまり、つまり、冷接点センサ温度Tr(2)をメモリ16aに記憶させ、補償温度Tf(2)をメモリ16bに記憶させる処理が冷接点温度補償部16で行われる。
《第3回目処理》
処理が開始されると、まず冷接点センサ温度Trを取得する処理が冷接点センサ温度取得部15で行われる(ステップS21:第2ステップ)。尚、ここで取得される冷接点センサ温度Trは、冷接点センサ温度Tr(3)である。冷接点センサ温度取得部15で取得された冷接点センサ温度Trは、冷接点温度補償部16に入力され、最初のデータであるか否かが判断される(ステップS22)。
ステップS21で取得された冷接点センサ温度Trは、上述の通り、冷接点センサ温度Tr(3)であるため、ステップS22の判断結果は「NO」となる。すると、代数演算を行って補償温度Tfを算出する処理が冷接点温度補償部16で行われる(ステップS24:第3ステップ)。具体的には、ステップS21で取得された冷接点センサ温度Tr(冷接点センサ温度Tr(3))、メモリ16aに記憶されている冷接点センサ温度Tr(2)、及びメモリ16bに記憶されている補償温度Tf(2)を用い、前述した(5)式に示す代数演算を行って補償温度Tf(2)を算出する処理が行われる。尚、ここで行われる代数演算は、前述した(5)式において、n=3とした場合の演算である。
以上の処理で算出された補償温度Tf(3)は、冷接点温度補償部16から最新の補償温度Tfとして出力される。以上の処理が終了すると、ステップS21で取得された冷接点センサ温度Trをメモリ16aに記憶させ、ステップS24で算出された補償温度Tfをメモリ16bに記憶させる処理が冷接点温度補償部16で行われる(ステップS25,S26)。つまり、つまり、冷接点センサ温度Tr(3)をメモリ16aに記憶させ、補償温度Tf(3)をメモリ16bに記憶させる処理が冷接点温度補償部16で行われる。
以下、第2回目処理及び第3回目処理と同様の処理(つまり、図6中のステップS21,S22,S24,S25,S26の処理)が繰り返し行われる。尚、第n回目処理の詳細は、以下の通りである。
《第n回目処理》
処理が開始されると、まず冷接点センサ温度Trを取得する処理が冷接点センサ温度取得部15で行われる(ステップS21)。尚、ここで取得される冷接点センサ温度Trは、冷接点センサ温度Tr(n)である。冷接点センサ温度取得部15で取得された冷接点センサ温度Trは、冷接点温度補償部16に入力され、最初のデータであるか否かが判断される(ステップS22)。
ステップS21で取得された冷接点センサ温度Trは、上述の通り、冷接点センサ温度Tr(n)であるため、ステップS22の判断結果は「NO」となる。すると、代数演算を行って補償温度Tfを算出する処理が冷接点温度補償部16で行われる(ステップS24:第3ステップ)。具体的には、ステップS21で取得された冷接点センサ温度Tr(冷接点センサ温度Tr(n))、メモリ16aに記憶されている冷接点センサ温度Tr(n-1)、及びメモリ16bに記憶されている補償温度Tf(n-1)を用い、前述した(5)式に示す代数演算を行って補償温度Tf(n)を算出する処理が行われる。
以上の処理で算出された補償温度Tf(n)は、冷接点温度補償部16から最新の補償温度Tfとして出力される。以上の処理が終了すると、ステップS21で取得された冷接点センサ温度Trをメモリ16aに記憶させ、ステップS24で算出された補償温度Tfをメモリ16bに記憶させる処理が冷接点温度補償部16で行われる(ステップS25,S26)。つまり、つまり、冷接点センサ温度Tr(n)をメモリ16aに記憶させ、補償温度Tf(n)をメモリ16bに記憶させる処理が冷接点温度補償部16で行われる。
〈シミュレーション結果〉
図7は、シミュレーション結果を示す図である。図7(a)は、周囲温度が変化したときの、冷接点センサ温度Tr、冷接点温度Tj、及び冷接点センサ温度Trと冷接点温度Tjとの差(Tr-Tj)の変化を示すシミュレーション結果である。これに対し、図7(b)は、周囲温度が変化したときの、補償温度Tf(前述した(5)式を用いて求められる補償温度)、冷接点温度Tj、及び補償温度Tfと冷接点温度Tjとの差(Tf-Tj)の変化を示すシミュレーション結果である。
図7に示すシミュレーション結果は、冷接点温度Tjの一次遅れ要素の時定数τjを1.1[sec]とし、冷接点センサ温度Trの一次遅れ要素の時定数τrを1[sec]とし、時刻0[sec]において、周囲温度が1[℃]だけステップ状に変化した場合のものである。加えて、図7(b)に示すシミュレーション結果は、サンプリング周期Δtを0.1[sec]に設定した場合のものである。尚、冷接点E2は、例えば図3に示す一対の端子23に接続されることから、冷接点センサ14に比べて周囲温度に対する熱抵抗及び熱容量が大きいと考えられる。このため、時定数τrよりも時定数τjを大としている。
図7(a)を参照すると、冷接点センサ温度Tr及び冷接点温度Tjは共に指数関数的に徐々に上昇する変化を示すが、時定数τr,τjの相違から、冷接点温度Tjよりも冷接点センサ温度Trの方が早く上昇しているのが分かる。このため、時刻0~5[sec]程度の間において、冷接点センサ温度Trと冷接点温度Tjとの差(Tr-Tj)が大きくなっていることが分かる。これに対し、図7(b)を参照すると、補償温度Tfは、冷接点温度Tjとほぼ同様の変化を示しており、補償温度Tfと冷接点温度Tjとの差(Tf-Tj)は、図7(a)に示す差(Tr-Tj)に比べて極めて小さくなっていることが分かる。つまり、前述した(5)式を用いて求められる補償温度Tfと、冷接点温度Tjとの間には過渡的な温度差がほぼ生じていないと言うことができる。
図8は、他のシミュレーション結果を示す図である。図8に示すシミュレーション結果は、図7(b)に示すシミュレーション結果と同様に、周囲温度が変化したときの、補償温度Tf、冷接点温度Tj、及び補償温度Tfと冷接点温度Tjとの差(Tf-Tj)の変化を示すシミュレーション結果である。但し、図8に示すシミュレーション結果は、サンプリング周期Δtを長くして1[sec]に設定した場合のものである。
図8を参照すると、温度の上昇率が高い時刻0~2[sec]程度の間は、サンプリング周期Δtが長くなった影響で、補償温度Tfと冷接点温度Tjとの差(Tf-Tj)は、図7(b)に比べて大きくなる。しかしながら、図8に示す差(Tf-Tj)は、図7(a)に示す差(Tr-Tj)に比べると十分小さいことが分かる。つまり、サンプリング周期Δtが10倍程度長くなっても、前述した(5)式を用いて求められる補償温度Tfと、冷接点温度Tjとの間の過渡的な温度差は十分に小さいということができる。
〈実測結果〉
図9は、本発明の一実施形態による温度測定装置の実測結果を示す図である。具体的に、図9は、温度測定装置1を恒温槽に入れ、恒温槽内の温度を変化させたときの、冷接点センサ温度Trと冷接点温度Tjとの差(Tr-Tj)、及び補償温度Tfと冷接点温度Tjとの差(Tf-Tj)の実測結果を示す図である。
図9に示す実測結果は、冷接点温度Tjの一次遅れ要素の時定数τjが0.75[min]、冷接点センサ温度Trの一次遅れ要素の時定数τrが0.25[min]、サンプリング周期Δtが1[min]であり、恒温槽の温度を変化させる場合の温度変化率を100[℃/h]とした場合のものである。図9を参照すると、恒温槽の温度変化(温度上昇及び温度下降)が生ずる度に、差(Tr-Tj)、及び差(Tf-Tj)の何れもが大きくなっているが、差(Tf-Tj)は、差(Tr-Tj)に比べると十分小さいことが分かる。このため、温度測定装置1の冷接点温度補償部16で実際に求められる補償温度Tfと、冷接点温度Tjとの間の過渡的な温度差は十分に小さいということができ、これによりの過渡的な温度差により発生する誤差を解消することができる。
以上の通り、本実施形態では、冷接点温度補償部16が、冷接点センサ温度取得部15で取得された最新の冷接点センサ温度Tr(n)、冷接点センサ温度取得部15で1周期前に取得されてメモリ16aに記憶されている冷接点センサ温度Tr(n-1)、及び冷接点温度補償部16で1周期前に求められてメモリ16bに記憶されている補償温度Tf(n-1)を用いた代数演算を行って、最新の補償温度Tf(n)を求めようにしている。このため、従来よりも演算装置の負荷を低減しつつ、温度の測定が必要な測定点と温度センサの設置位置との過渡的な温度差により発生する誤差を解消することができる。
以上、本発明の実施形態による温度測定装置及び温度測定方法について説明したが、本発明は上述した実施形態に制限されることなく、本発明の範囲内で自由に変更が可能である。例えば、上記実施形態では、冷接点センサ温度Tr及び冷接点温度Tjは、周囲温度の変化に伴う温度変化に一次遅れが生ずるものとして説明したが、高次の遅れが生ずるものであっても良い。また、上記実施形態では、熱電対2を温度センサとする温度測定装置1を例に挙げて説明したが、温度を求める必要のある部位(第1部位)とは異なる部位(第2部位)に設置された温度センサの測定結果を用いて、上記第1部位の温度を求める必要のある温度測定装置に適用可能である。
1 温度測定装置
2 熱電対
11 接続端子
12 入力起電力取得部
13 温度差演算部
14 冷接点センサ
15 冷接点センサ温度取得部
16 冷接点温度補償部
17 測定温度演算部
18 出力部
E1 測温接点
E2 冷接点
PL1 部位
PL2 部位
Tf 補償温度
Δt サンプリング周期
τr 時定数
τj 時定数

Claims (7)

  1. 温度を求める必要がある第1部位とは異なる第2部位に設置された温度センサと、
    前記温度センサの測定結果を、所定の周期で取得する第1取得部と、
    前記第1取得部で取得された最新の測定結果である第1温度、前記第1取得部で1周期前に取得された測定結果である第2温度、及び1周期前に求められた前記第1部位の温度である第3温度を用いた代数演算を行って、前記第1部位における最新の温度を求める温度算出部と、
    を備え
    前記温度算出部は、前記第1温度、前記第2温度、及び前記第3温度と、周囲温度の変化に伴う前記第1部位における温度変化の一次遅れ要素の時定数である第1時定数、及び前記周囲温度の変化に伴う前記第2部位における温度変化の一次遅れ要素の時定数である第2時定数とを用いた代数演算を行って、前記第1部位における最新の温度を求める、
    度測定装置。
  2. 前記温度算出部は、前記第1温度、前記第2温度、及び前記第3温度と、前記第1時定数及び前記第2時定数と、前記所定の周期とを用いた代数演算を行って、前記第1部位における最新の温度を求める、請求項1記載の温度測定装置。
  3. 前記温度算出部は、前記第1時定数、前記第2時定数、及び前記所定の周期から求められる第1係数と前記第1温度とを乗算して第1乗算値を求める第1演算、前記第1時定数、前記第2時定数、及び前記所定の周期から求められる第2係数と前記第2温度とを乗算して第2乗算値を求める第2演算、前記第1時定数及び前記所定の周期から求められる第3係数と前記第3温度とを乗算して第3乗算値を求める第3演算、並びに、前記第1乗算値、第2乗算値、及び前記第3乗算値を加算して前記第1部位における最新の温度を求める第4演算を行う、請求項2記載の温度測定装置。
  4. 前記第1部位は、熱電対の冷接点が接続される接続端子が設けられている部位であり、
    前記第2部位は、前記第1部位に近接する部位であり、
    前記温度センサは、前記冷接点の温度を測定するために設けられた冷接点センサである、
    請求項1から請求項3の何れか一項に記載の温度測定装置。
  5. 前記接続端子を介して入力される前記熱電対の起電力である入力起電力を前記所定の周期で取得する第2取得部と、
    前記第2取得部で取得された前記入力起電力を用いて、前記熱電対の測温接点と前記冷接点との温度差を求める第1演算部と、
    前記第1演算部で求められた最新の前記温度差と、前記温度算出部で求められた前記第1部位における最新の温度とを用いて、前記測温接点の温度を求める第2演算部と、
    を備える請求項4記載の温度測定装置。
  6. 前記第2演算部で求められた前記測温接点の温度を出力する出力部を備える請求項5記載の温度測定装置。
  7. 温度を求める必要がある第1部位とは異なる第2部位に設置された温度センサの測定結果を用いて前記第1部位における温度を求める温度測定方法であって、
    第(n-1)時点(nは2以上の整数)で前記温度センサの測定結果を取得する第1ステップと、
    前記第(n-1)時点から所定の時間が経過した第n時点で、前記温度センサの測定結果を取得する第2ステップと、
    前記第2ステップで取得された測定結果である第1温度、前記第1ステップで取得された測定結果である第2温度、及び前記第(n-1)時点において求められた前記第1部位の温度である第3温度を用いた代数演算を行って、前記第n時点における前記第1部位の温度を求める第3ステップと、
    を有し、
    前記第3ステップは、前記第1温度、前記第2温度、及び前記第3温度と、周囲温度の変化に伴う前記第1部位における温度変化の一次遅れ要素の時定数である第1時定数、及び前記周囲温度の変化に伴う前記第2部位における温度変化の一次遅れ要素の時定数である第2時定数とを用いた代数演算を行って、前記第n時点における前記第1部位の温度を求める、
    度測定方法。
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