JP7118780B2 - 軌道部品の管理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、スラブ軌道のレールの下に設置される軌道パッドやレール締結装置、スラブなどの軌道部品を管理する軌道部品の管理方法に関し、例えば軌道パッドの飛び出し量を解析するのに利用して有効な技術に関する。
従来、スラブ軌道に敷設されたレールの下には、レールの滑動を可能にするため、鋼板付軌道パッド(以下、単に、軌道パッドと呼ぶ。)が設置されている。このような軌道パッドは、レールの繰り返し伸縮によって、レールの長手方向にずれてしまうことがある。また、レールの下から軌道パッドが完全に脱落してしまった場合には、列車風等により巻き上げられて飛散するおそれがある。
このため、レール締結装置や継目板、軌道パッド等の軌道近傍の装置の異常を判定するための画像情報を、走行中に取得することができる軌道用距離画像取得システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2011-214933号公報 特開2017-187487号公報
しかしながら、特許文献1の軌道用距離画像取得システムにあっては、取得した画像情報から、軌道パッドの脱落の有無は判定することはできるものの、完全に脱落せずレールの長手方向にずれた状態の軌道パッドの飛び出し量を測定することはできない。また、連続的に画像情報(動画情報)を取得するため、取得されるデータ量が膨大となり、大容量の記憶手段が必要になると共に、膨大なデータ量の画像情報を画像処理するためデータ処理装置の負担も大きくなってしまうといった問題点があった。
そこで、本出願人は、軌道パッド以外の部品を検出することにより軌道パッドの設置位置を間接的に検出する位置検出手段と、一方のレールの締結部分の画像を他方のレールの側から撮影可能な撮影手段とを設け、位置検出手段の検出出力に同期して撮影手段を制御して画像を撮影させ、その画像を画像処理して軌道パッドの飛び出し量を算出することで、膨大なデータ量を取得することなく、レールの長手方向にずれた状態の軌道パッドの飛び出し量を測定することができる軌道パッド飛び出し量測定装置に関する発明をなし、出願を行なった(特許文献2参照)。
しかしながら、近年、レール締結装置に類似した形状を有するレール転倒防止装置の敷設が進められており、レール転倒防止装置の設置箇所の増加に伴い撮影画像にレール転倒防止装置が写り込んでしまうことがある。また、既存の路線の中には、種類の異なるレール締結装置が混在して使用されている路線があり、異なるレール締結装置の撮影画像が存在することになり、それによって画像解析時に一部誤判定が発生することが分かった。そこで、そのような不要画像を除去する必要があるが、従来の画像解析方法ではそのような路線で撮影した画像から特定種類のレール締結装置の画像のみを抽出するのが困難であった。そのため、その作業はいちいち画像を見ながら行う必要があり、多大な時間と労力を要するという課題があった。
また、撮影したレール締結装置の画像の位置情報は、速度発電機等からのパルス信号により走行距離を算出するとともに地上子からの情報で補正を行う車上装置が把握しているキロ程情報から得ているが、車上装置は走行により摩耗を起こす車輪の径を考慮していないため、キロ程情報には累積誤差が含まれているとともに、地上子検出センサーの信号に電気的な遅れがあるため、撮影位置情報に最大5m程度の誤差が生じてしまい、そのような位置情報からレール締結装置の補修や点検の際に作業対象の装置を特定するには時間を要するという課題があることが明らかになった。
また、従来、軌道の整備(補修や点検)を施工会社へ指示する際に、キロ程情報の代わりにスラブやレール締結装置に付与されている番号を利用して整備対象の軌道部品や装置の指示がなされることがあるが、スラブや締結装置の番号を現場で確認するのは困難であるため、整備対象の特定が不正確になるという課題があった。
本発明の目的は、撮影した画像の位置情報に含まれる誤差を低減して軌道部品の位置を正確に把握し、補修や点検の際に作業対象の部品や装置を正確に指示することができ、それによって作業対象の部品や装置を特定するのに要する時間を短縮することができる軌道部品の管理方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、特定種類のレール締結装置の状態を監視したい場合にレール転倒防止装置や異種のレール締結装置が写り込んでいる画像を自動的に判別して除外することができ、それによって画像解析時における対象物の誤判定の発生を減少させることができる軌道部品の管理方法を提供することにある。
上記課題を達成するため、この発明は、
予め位置が分かっている複数の指標物が軌道に沿って設置されている路線を、撮影手段を備えた車両が走行しながら撮影した軌道部品の画像に基づいて軌道部品を管理する軌道部品の管理方法において、
前記軌道部品の撮影画像には、前記車両に搭載された車上装置が車輪の回転に基づく車両速度検出手段からの信号により把握している画像撮影時の車両位置情報が紐づけられており、
前記撮影画像に前記指標物が写り込んでいるか判定し、前記指標物が写り込んでいると判定した場合には、当該撮影画像に紐づいている前記画像撮影時の車両位置情報を、前記指標物の設置位置の情報に基づいて補正し、補正した位置情報を用いて軌道に沿って設置されている軌道部品を把握するようにしたものである。
上記の方法によれば、位置が分かっている指標物の位置情報を用いて撮影した画像内の軌道部品の位置を補正するため、撮影した画像の位置情報に含まれる誤差を低減して着目する軌道部品の位置を正確に把握し、補修や点検の際に作業対象の部品や装置を正確に指示することができ、それによって作業対象の部品や装置を特定するのに要する時間を短縮することができる。
ここで、望ましくは、前記指標物は地上子であり、前記撮影画像に前記地上子が写り込んでいるか否かの判定は、当該撮影画像内に地上子の前端もしくは後端に相当するエッジのあるかないかに基づいて行うようにする。
かかる方法によれば、撮影画像に対してエッジ抽出処理を行うことによって、撮影画像内に地上子がある場合にはその前端もしくは後端に相当するエッジを際立たせ、エッジの有無から、地上子が写り込んでいるか否か容易に判定することができる。
また、望ましくは、前記撮影画像をエッジ処理して不要な軌道部品が中央に写り込んでいるか判定し、不要な軌道部品が中央に写り込んでいると判定した場合には、当該撮影画像を除外するようにする。
このような方法によれば、例えばレール締結装置の状態を監視したい場合にレール転倒防止装置が写り込んでいる画像を自動的に判別して除外することができ、それによって画像解析時における対象物の誤判定の発生を減少させることができる。
さらに、望ましくは、前記路線の軌道に沿って複数種類の軌道部品が設置され、前記複数種類の軌道部品の設置位置情報がデータベースに記憶されている場合に、前記撮影画像をエッジ処理して複数種類の軌道部品をそれぞれ判別するとともに、前記補正した位置情報と前記データベースに記憶されている設置位置情報とを比較して不要な軌道部品が写り込んでいる撮影画像を除外するようにする。
かかる方法によれば、台帳等によって予め位置が分かっている複数種類の軌道部品が設置されている場合に、軌道部品の種類を特定することで、不要な部品が写り込んでいる画像を正確に判別して除外することができ、それによって画像解析時における対象物の誤判定の発生をより減少させることができる。
また、望ましくは、前記軌道はスラブ軌道であり、前記撮影画像にスラブの境界が写り込んでいるか判定し、前記スラブの境界が写り込んでいると判定した場合には、当該撮影画像に紐づいている前記画像撮影時の位置情報を補正した位置情報を用いてスラブの番号を決定し、決定したスラブの番号を位置情報とともに記憶して管理するようにする。
かかる方法によれば、台帳等に登録されていないスラブに関しても、各スラブに番号を付して管理することができるようになる。
本発明の軌道部品の管理方法によれば、撮影した画像の位置情報に含まれる誤差を低減して軌道部品の位置を正確に把握し、補修や点検の際に作業対象の部品や装置を正確に指示することができ、それによって作業対象の部品や装置を特定するのに要する時間を短縮することができる。また、特定種類のレール締結装置の状態を監視したい場合にレール転倒防止装置や異種のレール締結装置が写り込んでいる画像を自動的に判別して除外することができ、それによって画像解析時における対象物の誤判定の発生を減少させることができるという効果がある。
軌道部品の状態を取得する軌道部品モニタリング装置を装備した測定車の一例を示す概略正面図である。 軌道パッド飛び出し量解析装置の構成の一例を示す概略構成図である。 軌道パッド飛び出し量解析装置の動作の一例を示すフローチャートである。 レール締結装置と地上子が写っている撮影画像の一例を示す説明図である。 (A)はレール転倒防止装置が中央に写っている撮影画像の一例を示す説明図、(B)は(A)の撮影画像をエッジ処理した図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明に係る軌道部品の管理方法の実施形態について詳細に説明するが、実施形態を説明する前に、解析対象の画像を取得する軌道部品モニタリング装置の概略について、図1を参照して説明する。
図1は、軌道部品モニタリング装置を装備した測定車の一例を示す概略正面図であり、測定車10の前面の連結器11の下方に、機器の取り付け用の支持プレート12が設けられ、この支持プレート12に、軌道部品モニタリング装置を構成する位置検出手段13、撮影手段14、第1発光手段15及び第2発光手段16が装備されている。
また、測定車10には、車輪の回転速度を検出する速度発電機17、速度発電機17からの速度信号(回転検出パルス)に基づいて自車両の位置を算出したり撮影手段14により撮影された画像データに自車両の位置情報(キロ程)を付加して記憶したりする車上装置18が搭載されている。車上装置18によって算出されたキロ程は、先頭車両等の床下に設置されている車上子の位置を基準として、出発点の位置情報と速度発電機からの信号(パルス)に基づいて算出される走行距離とから算定され、例えば本線1km毎に設置されているデータデポ(登録商標)と呼ばれる地上子を通過することにより修正される。
さらに、本実施形態においては、車上装置18が、速度発電機17からのパルスを計数して車輪回転数を示す車輪パルス数として記憶する。つまり、記憶された撮影画像データには、撮影時の位置情報および車輪パルス数が紐づけられている。
位置検出手段13は、支持プレート12上であって、スラブ軌道RW上のレールR1の外側の締結用のボルトBTを検出可能な位置に設置され、位置検出手段13からの出力光LRを真下に向け、測定車10の走行によって、当該出力光LRが、ボルトBTの部分を走査可能なように配設される。なお、位置検出手段13を、スラブ軌道RWの上であって、レールの外側ではなく、レールの内側の締結用のボルトを検出可能な位置に設置してもよい。
上記位置検出手段13は、例えばレーザ変位計等により構成することができ、対象物に出力光を照射して、反射光を受光した時間差からスラブ軌道上の対象物の高さを測定する。一般に、スラブ軌道上のボルトの近傍に軌道パッドが設置されているので、位置検出手段13により検出された高さの変動に基づきスラブ軌道上のボルトの位置を検知することにより、間接的に軌道パッドの設置位置を検出することができる。
撮影手段14は、支持プレート12上であって、一方のレールの締結部分の画像を他方のレールの側から撮影可能な位置に設置され、スラブ軌道RW上のレールR2の内側の締結部分CP1の画像を撮影可能なように配設される。この撮影手段14は、例えばCCDカメラやCMOSカメラ等により構成され、位置検出手段13の出力に同期して、すなわち位置検出手段13がレール締結用のボルトBTを検出したタイミングでレールの締結部分の画像(静止画像)を撮影するように制御される。
第1発光手段15及び第2発光手段16は、位置検出手段13の出力に同期して、レールの長手方向に垂直な方向からレールの締結部分を照射するもので、例えばストロボ発光する発光素子により構成することができる。
そして、第1発光手段15および第2発光手段16は、支持プレート12上であって、レールの長手方向に垂直な方向からレールの締結部分を照射可能な位置に設置される。具体的には、第1発光手段15は、撮影手段14側からスラブ軌道RW上のレールの内側の締結部分CP1を照射可能なように設置され、第2発光手段16はスラブ軌道RW上のレールの締結部分CP1の裏側部分CP2を照射可能なように設置される。
次に、図2および図3を用いて、本発明に係る軌道部品の管理方法を適用した軌道パッド飛び出し量解析装置(以下、単に解析装置と称する)の構成例および画像処理の内容について説明する。なお、この解析装置は車上装置18の一部として構成しても良い。
軌道パッド飛び出し量解析装置は、図2に示すように、一般的なコンピュータシステムにより実現することができるもので、マイクロプロセッサ(MPU)のようなプログラム制御方式の演算処理装置21およびROM(読出し専用メモリ)22やRAM(随時読出し書込み可能なメモリ)23のような記憶手段を備えた軌道パッド飛び出し量解析部(以下、解析部と称する)20と、レール締結装置の台帳など軌道パッド飛び出し量の解析に必要なデータを記憶したデータベースとしての記憶装置31と、ユーザインタフェース(ユーザI/F)32と、キーボードやマウスなどの入力装置33と、液晶表示パネルのような表示装置34と、を備えている。
ここで、記憶装置31に記憶されている軌道パッド飛び出し量の解析に必要なデータとは、車載の撮影手段14により撮影された画像データおよび撮影位置情報、回転パルス数など車上装置18の記憶装置から移管したデータと、監視対象の路線に沿って1kmごとに設置されている地上子(以下、1K地上子と記す)の位置情報、レール締結装置の種別および管理番号、スラブ台帳などのデータである。記憶装置31とは別個にレール締結装置の種別および管理番号を記憶した管理台帳データベースを用意しても良い。
軌道パッド飛び出し量の解析に必要なプログラムおよび各種計算式は解析部20のROM22に記憶されており、マイクロプロセッサ(MPU)21が当該プログラムおよび式に従って画像処理やレール締結器等の軌道部品の検出に必要な演算処理等を実行する。
本実施形態は、測定車10に搭載されたカメラにより撮影した画像には、地上子が写り込んでいるものがあること、現状、地上子はその位置が台帳等によって管理されており地上子の位置情報が誤差範囲と共に台帳に登録されていることに着目して、車上装置18においては、撮影画像のデータと共に撮影時の列車の位置を撮影位置としてその位置情報を記憶装置に記憶しておくとともに、解析装置が撮影画像を解析して地上子を見つけたときは、台帳の位置情報を参照して撮影位置情報を補正するようにしたものである。その結果、補正された位置情報に基づいて整備すべき軌道部品の正確な位置を指定して、施工者へ指示を出すことができるようになる。
図3の解析処理が開始されると、解析部20のマイクロプロセッサ(MPU)21は、先ず撮影手段14により撮影された画像データを撮影位置情報および回転パルス数と共に記憶装置31から順次読み出す(ステップS1)。次に、読み出された画像にエッジ抽出処理等を行なって1K地上子が写り込んでいるか否か判定する(ステップS2,S3)。ここで、地上子が写り込んでいる(Yes)と判定すると、ステップS4へ進み、記憶装置31もしくは1K地上子の管理台帳を記憶するデータベースを参照して、当該地上子の位置情報を読み出して当該位置を撮影位置とする位置補正を行う。
上記データベースの参照は、地上子の管理番号を用いても良いし、ステップS1で読み出された画像データの撮影位置に最も近い位置情報を有する地上子を該当地上子とみなしても良い。ステップS4の位置補正を行う前に、後述のステップS5の地上子間撮影位置補正を行なっている場合には、再度地上子間撮影位置補正をやり直すようにしても良い。また、この補正のやり直しは、ステップS4における位置補正量が所定値以上大きいことを条件としても良い。
ステップS4では、位置補正後の位置情報を補正前の位置情報と差し替えても良いが、併記する形式で記憶装置31に記憶しても良い。これにより、撮影画像を表示装置34に表示する際に、例えば補正前の位置情報を画像の上欄に表示するとともに、補正後の位置情報を画像の下欄に表示することで、どの位の位置ずれを起こしているのか確認することができるようになる。
また、ステップS3の判定は、例えば図4に示すように、中央にレール締結装置RCが写りその横に地上子Bが写り込んでいるような画像においては、地上子の前端(または後端)のエッジEが斜め方向の線として現れるので、画像処理によってこのような斜め方向の線が画像内に含まれているか否かを判断することで行うことができる。後述のスラブの境界も、図4(A)に符号Sで示すように、画像中に斜め方向の線として現れるので、上記と同様な画像処理によって写り込んでいるか判定することができる。
あるいは、図4に示すように、レールRの直下は輝度が非常に低くなるとともに、地上子は一般に白色に彩色されていることが多く輝度が高いため、地上子Bが写り込んでいると、レールRの直下の領域と地上子Bとの間に大きさ輝度差が生じる。そこで、図4に示す画像から破線Aで囲まれている領域を切り出して、輝度差を算出することで地上子が写り込んでいるか判定しても良い。
さらに、トンネル区間とそれ以外の区間(明かり区間)とで、画像の写り方が異なるので、トンネル区間の撮影画像では図4のエッジEの有無に基づいて、また明かり区間の撮影画像では図4に示す切り出し領域A内の輝度差に基づいて地上子が写り込んでいるか判定するようにしても良い。
ステップS3で、地上子が写り込んでいない(No)と判定するとステップS5へ進み、地上子間で撮影された画像の位置情報(キロ程)の補正を行う。キロ程補正は、車上装置18側も実施しているが、車上装置18側では摩耗等により変化する車輪径を考慮していないため、解析装置側でも撮影画像から自動算出することとした。具体的には、次の補正式を用いて行う。
補正キロ程=1つ前の1K地上子キロ程+補正パルス値×移動パルス量……式1
ここで、上記補正式の「移動パルス量」は、現時点の車輪パルス値-1K地上子を検出した車輪パルス値であり、「補正パルス値」は、次式
補正パルス値=(次の1K地上子を検出した車輪パルス数-1K地上子を検出した車輪パルス数)÷1K地上子間距離
で表わされる。なお、1K地上子間距離は、1K地上子の管理台帳(データベース)を参照することで知ることができる。上記のように、1K地上子を検知するまでのキロ程補正は、次の区間補正値を使用し、最後の停車までの区間は、1つ前のキロ程補正を使用して行う。
ステップS5のキロ程補正の次は、ステップS6へ進み、ステップS1で読み出された画像の中央にレール転倒防止装置が写り込んでいるか否か判定し、レール転倒防止装置が中央に写り込んでいる(Yes)と判定するとステップS8へ進んで、当該画像データを記憶装置31から除外(消去)する。
ここで、レール転倒防止装置FPが中央に写り込んでいる画像には、例えば図5(A)に示すように、左右にレール締結装置RC1,RC2も写り込んでおり、画像処理によってエッジ抽出を行うと、図5(B)に示すような画像が得られる。図5(B)において、レール下部に相当する領域Dにおける各装置の縦方向のエッジに着目すると、レール転倒防止装置FPは左右2本のエッジが現われるのに対し、レール締結装置RC1,RC2は1本のエッジしか現われないことが分かる。従って、上記縦方向エッジに着目することによって、レール転倒防止装置が中央に写り込んでいる否かの判定を行うことができる。
また、ステップS6でレール転倒防止装置が中央に写り込んでいない(No)と判定するとステップS7へ進み、位置情報を指標としてデータベースを参照し、検出対象の種類のレール締結装置(例えば直結8型)であるか否か判定する。そして、検出対象の種類のレール締結装置でない(例えば直結4型)と判定すると、ステップS8へ進んで、当該画像データを記憶装置31から除外する。
また、ステップS7で検出対象の種類のレール締結装置である(Yes)と判定すると、ステップS9へ進み、ステップS1で読み出された画像にスラブの境界が写り込んでいるか否か判定する。そして、写り込んでいる(Yes)と判定するとステップS10へ進んで、当該スラブに通し番号を付すとともに、そのスラブに対応するレール締結装置の番号をデータベースのレール締結装置台帳から読み出して、スラブ番号に関連させて、スラブ台帳に登録する。ステップS10の実行後は、全ての撮影画像について処理が終了したか否か判定し(ステップS11)、終了していないときはステップS1へ戻って、次の撮影画像について、上記処理を繰り返す。なお、ステップS9,S10の処理は、ステップS3の前に実行するようにしても良い。
その後、上記のようにして解析装置により不要画像が自動的に除外されることによって大幅に減少した残画像を順番に表示装置34に表示させて、軌道パッドが写り込んでいるか否か人の目で見て判断し、写り込んでいる画像のみを残し他の画像データを除外する。そして、残った画像を解析装置によって解析して、軌道パッドの飛び出し量を算出する。なお、軌道パッドの飛び出し量の算出は、例えば特開2017-187487号公報に開示されている方法など公知の方法と同様な方法で実行することができ、そのような解析を行うプログラムを作成して解析部20のROMに記憶しておくことで容易に実施できるので、具体的な説明は省略する。
上述したように、前記実施形態においては、撮影した画像に基づいて位置補正をしているため、軌道パッドの整備や交換等の作業を施工者に依頼する際に、整備対象の軌道パッドの正確な位置情報を提示することができるため、作業対象の装置を特定するのに要する時間を短縮することができる。また、レール転倒防止装置が写り込んでいる画像のような不要な撮影画像を動的に判別して除外しているため、画像解析時における対象物の誤判定の発生を減少させることができる。
以上本発明者によってなされた発明を実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではない。例えば、前記実施形態では、1K地上子を、予め位置が分かっている指標物として利用して撮影した画像内の軌道部品の位置を補正するようにしているが、指標物は地上子に限定されるものでなく、位置が分かっているものであれば任意の設置物を利用することができる。
また、前記実施形態では、軌道パッドの飛び出し量を画像解析する場合を例にとって説明したが、レール締結装置やレール転倒防止装置のボルトの脱落や部品の破損等を検出する場合にも適用することができる。
さらに、本発明は、レール締結装置やレール転倒防止装置に限定されず、レールボンドや継目板、融雪装置等の部品の脱落、部分破損等の検出その他軌道部品の管理に広く利用することができる。
10 測定車
11 連結器
12 支持プレート
13 位置検出手段
14 撮影手段
15、16 発光手段
17 速度発電機(車両速度検出手段)
18 車上装置
20 軌道パッド飛び出し量解析部
21 演算処理装置
31 記憶装置
34 表示装置
R1、R2 レール
RW スラブ軌道
CP レール締結部
B 地上子
S スラブ境界
RC レール締結装置
FP レール転倒防止装置

Claims (7)

  1. 予め位置が分かっている複数の指標物が軌道に沿って設置されている路線を、撮影手段を備えた車両が走行しながら撮影した軌道部品の画像に基づいて軌道部品を管理する軌道部品の管理方法であって、
    前記軌道部品の撮影画像には、前記車両に搭載された車上装置が車輪の回転に基づく車両速度検出手段からのパルス信号により把握している画像撮影時の車両位置情報および車輪パルス数が紐づけられており、
    前記撮影画像に前記指標物が写り込んでいるか判定し、前記指標物が写り込んでいると判定した場合には、当該撮影画像に紐づいている前記画像撮影時の車両位置情報を、前記指標物の設置位置の情報に基づいて補正し、補正した位置情報を用いて軌道に沿って設置されている軌道部品を把握するものであり、
    前記指標物は地上子であり、
    移動パルス量=現時点の車輪パルス値-1K地上子を検出した車輪パルス数
    補正パルス値=(次の1K地上子を検出した車輪パルス数-1K地上子を検出した車輪パルス数)÷1K地上子間距離
    で表わした場合に、次式
    補正キロ程=1つ前の1K地上子キロ程+補正パルス値×移動パルス量
    を用いて、前記画像撮影時の車両位置情報を補正することを特徴とする軌道部品の管理方法。
  2. 予め位置が分かっている複数の指標物が軌道に沿って設置されている路線を、撮影手段を備えた車両が走行しながら撮影した軌道部品の画像に基づいて軌道部品を管理する軌道部品の管理方法であって、
    前記軌道部品の撮影画像には、前記車両に搭載された車上装置が車輪の回転に基づく車両速度検出手段からの信号により把握している画像撮影時の車両位置情報が紐づけられており、
    前記撮影画像に前記指標物が写り込んでいるか判定し、前記指標物が写り込んでいると判定した場合には、当該撮影画像に紐づいている前記画像撮影時の車両位置情報を、前記指標物の設置位置の情報に基づいて補正し、補正した位置情報を用いて軌道に沿って設置されている軌道部品を把握するものであり、
    前記指標物は地上子であり、
    前記撮影画像に前記地上子が写り込んでいるか否かの判定は、当該撮影画像内に地上子の前端もしくは後端に相当する斜め方向のエッジのあるかないかに基づいて行うことを特徴とする軌道部品の管理方法。
  3. 予め位置が分かっている複数の指標物が軌道に沿って設置されている路線を、撮影手段を備えた車両が走行しながら撮影した軌道部品の画像に基づいて軌道部品を管理する軌道部品の管理方法であって、
    前記軌道部品の撮影画像には、前記車両に搭載された車上装置が車輪の回転に基づく車両速度検出手段からの信号により把握している画像撮影時の車両位置情報が紐づけられており、
    前記撮影画像に前記指標物が写り込んでいるか判定し、前記指標物が写り込んでいると判定した場合には、当該撮影画像に紐づいている前記画像撮影時の車両位置情報を、前記指標物の設置位置の情報に基づいて補正し、補正した位置情報を用いて軌道に沿って設置されている軌道部品を把握するものであり、
    前記指標物は地上子であり、
    前記撮影画像に前記地上子が写り込んでいるか否かの判定は、当該撮影画像からレールの直下の輝度差が生じている領域を切り出して輝度差を算出することで行うことを特徴とする軌道部品の管理方法。
  4. 前記撮影画像をエッジ処理して不要な軌道部品が中央に写り込んでいるか判定し、不要な軌道部品が中央に写り込んでいると判定した場合には、当該撮影画像を除外することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の軌道部品の管理方法。
  5. 前記撮影画像内のレール下部に相当する領域に着目して、縦方向に2本のエッジが現われているか1本のエッジが現われているか判断し、縦方向に2本のエッジが現われている場合に、レール転倒防止装置が前記不要な軌道部品として前記撮影画像内に写り込んでいると判定することを特徴とする請求項4に記載の軌道部品の管理方法。
  6. 前記路線の軌道に沿って複数種類の軌道部品が設置され、前記複数種類の軌道部品の設置位置情報がデータベースに記憶されている場合に、前記撮影画像をエッジ処理して複数種類の軌道部品をそれぞれ判別するとともに、前記補正した位置情報と前記データベースに記憶されている設置位置情報とを比較して不要な軌道部品が写り込んでいる撮影画像を除外することを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の軌道部品の管理方法。
  7. 前記軌道はスラブ軌道であり、前記撮影画像にスラブの境界が写り込んでいるか判定し、前記スラブの境界が写り込んでいると判定した場合には、当該撮影画像に紐づいている前記画像撮影時の位置情報を補正した位置情報を用いてスラブの番号を決定し、決定したスラブの番号を位置情報とともに記憶して管理することを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の軌道部品の管理方法。
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