JP7118594B2 - 止瀉剤組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、止瀉剤組成物に関する。より具体的には、本発明は、整腸生菌成分の止瀉作用を向上させた止瀉剤組成物に関する。
下痢は、腸内フローラのバランスが崩れ、悪玉菌は支配的になることにより腸内腐敗が促進されることが一因となっている。このような下痢の一因となる腸内フローラのバランスの崩壊は、かぜや体調不良からの消化不良、食べすぎや飲みすぎ、精神的なストレス、腸感染症など様々な原因によって生じる。下痢は、生命にかかわる疾患ではないものの、生活の質(QOL)を低下させ、日常生活に支障をきたすことがあるため、その症状の早期改善が求められている。
一方、乳酸菌、ビフィズス菌、酪酸菌、納豆菌等の微生物は、腸内で有機酸を産生することによる悪玉菌の生育抑制、消化管の蠕動運動の活性化、消化吸収促進等の作用によって、下痢の改善に有効であることが知られており、従来、これらの微生物は、整腸生菌成分として止瀉剤に配合して使用されている。
また、従来、止瀉作用が高い微生物についても精力的に探索が行われている。例えば、特許文献1には、ラクトバチルス・パラカセイ・サブスピシズ・パラカセイFERM P-19169株には、優れた下痢抑制作用があることが報告されている。また、特許文献2には、ラクトバチルス・ガセリCP2305s株(NITE BP-1405)、及びラクトバチルス・ガセリCP2305株(FERM BP-11331)には、ストレス性下痢症状を有意に改善できることが報告されている。このように、止瀉作用が高く整腸生菌成分として有用な微生物については種々報告されているものの、整腸生菌成分の止瀉作用を向上させる製剤技術については十分な検討がなされているとは言えないのが現状である。
特開2009-102292号公報 特開2014-113137号公報
本発明の目的は、整腸生菌成分の止瀉作用を向上させる製剤技術を提供することである。
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討を行ったところ、痛止め剤には、副作用として下痢が知られているにも拘わらず、整腸生菌成分と併用すると、整腸生菌成分の止瀉作用を向上させ得ることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて更に検討を重ねることにより、完成したものである。
即ち、本発明は、下記に掲げる態様の止瀉剤組成物を提供する。
項1. (A)整腸生菌成分及び(B)痛止め剤を含有することを特徴とする、止瀉剤組成物。項2. (A)整腸生菌成分100個当たり、前記(B)痛止め剤を0.000000067~15mgの比率で含む、項1に記載の止瀉剤組成物。
項3. 前記整腸生菌成分が、ビフィズス菌及び/又は乳酸菌である、項1又は2に記載の止瀉剤組成物。
項4. 経口投与によって投与される、項1~3のいずれかに記載の止瀉剤組成物。
項5. 固形状製剤である、項1~4のいずれかに記載の止瀉剤組成物。
本発明の止瀉剤組成物によれば、整腸生菌成分の止瀉作用が飛躍的に向上しており、下痢を効果的に治療することができる。
ストレス誘発下痢モデルラットにおいて、ビフィズス菌及び痛止め剤を併用した際の糞便個数を計測した結果を示す図である。 ストレス誘発下痢モデルラットにおいて、ビフィズス菌、フェカリス菌、アシドフィルス菌及び痛止め剤を併用した際の糞便個数を計測した結果を示す図である。
1.止瀉剤組成物
本発明の止瀉剤組成物は、(A)整腸生菌成分、及び(B)痛止め剤を含有することを特徴とする。以下、本発明の止瀉剤組成物について詳述する。
(A)整腸生菌成分
本発明の止瀉剤組成物は、整腸生菌成分((A)成分と表記することもある)を含有する。本発明の止瀉剤組成物において、整腸生菌成分は、腸内で有機酸を産生することによる悪玉菌の生育抑制、消化管の蠕動運動の活性化、消化吸収促進等の作用により、腸内環境を健全にし、止瀉作用を示す。
整腸生菌成分としては、プロバイオティクスとして使用可能な微生物であることを限度として、特に制限されないが、例えば、ビフィズス菌、乳酸菌(耐性乳酸菌、有胞子性乳酸菌等を含む)、酪酸菌、納豆菌、ビスパン菌等が挙げられる。
ビフィズス菌としては、具体的には、ビフィドバクテリウム・ラクチス、ビフィドバクテリウム・ロンガム、ビフィドバクテリウム・ブレーベ、ビフィドバクテリウム・アドレッセンティス、ビフィドバクテリウム・ビフィダム、ビフィドバクテリウム・インファンティス、ビフィドバクテリウム・アニマリス、ビフィドバクテリウム・シュードロンガム等が挙げられる。
乳酸菌としては、例えば、ラクトバチルス属細菌、ラクトコッカス属細菌、ストレプトコッカス属細菌、エンテロコッカス属細菌、ワイセラ属細菌、ペディオコッカス属細菌、ロイコノストック属細菌、有胞子性乳酸菌に分類されるバチルス属細菌等が挙げられる。乳酸菌として、より具体的には、ラクトバチルス・アシドフィルス(アシドフィルス菌)、ラクトバチルス・ガセリ、ラクトバチルス・ブルガリカス、ラクトバチルス・ロイテリ、ラクトバチルス・ラムノーサス、ラクトバチルス・ブレビス、ラクトバチルス・カゼイ、ラクトバチルス・パラカゼイ、ラクトバチルス・プランタラム、ラクトバチルス・パラプランタラム、ラクトバチルス・ヘルベティクス、ラクトバチルス・デルブリュッキイ等のラクトバチルス属細菌;ラクトコッカス・ラクチス、ラクトコッカス・ガルビエ、ラクトコッカス・プランタラム、ラクトコッカス・ラフィノアクティス等のラクトコッカス属細菌;ストレプトコッカス・フェカリス(フェカリス菌)、ストレプトコッカス・サーモフィラス等のストレプトコッカス属細菌;エンテロコッカス・フェシウム等のエンテロコッカス属細菌;ワイセラ・シバリア、ワイセラ・コンフューサ、ワイセラ・ヘレニカ、ワイセラ・カンドレリ、ワイセラ・マイナー、ワイセラ・パラメセンテロイデス、ワイセラ・タイランデンシス等のワイセラ属細菌;ペディオコッカス・ペントサセウス、ペディオコッカス・アシディラクティシ等のペディオコッカス属細菌;ロイコノストック・メセンテロイデス等のロイコノストック属細菌;バチルス・コアギュランス等の有胞子性乳酸菌に分類されるバチルス属細菌等が挙げられる。
酪酸菌としては、具体的には、クロストリジウム・ブチリカム等が挙げられる。
これらの整腸生菌成分の中でも、より一層効果的に止瀉作用を向上させるという観点から、好ましくはビフィズス菌、乳酸菌、更に好ましくは、ビフィズス菌、ラクトバチルス属細菌、ストレプトコッカス属細菌、有胞子性乳酸菌に分類されるバチルス属細菌、更に好ましくはビフィドバクテリウム・ロンガム、ラクトバチルス・アシドフィルス(アシドフィルス菌)、ストレプトコッカス・フェカリス(フェカリス菌)、バチルス・コアギュランス(バチルス菌)が挙げられる。
これらの整腸生菌成分は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。より一層効果的に止瀉作用を向上させるという観点から、整腸生菌成分の好適な組み合わせとして、ビフィズス菌と乳酸菌の組み合わせ、更に好ましくはビフィズス菌とラクトバチルス属細菌とストレプトコッカス属細菌の組み合わせ、特に好ましくは、ビフィドバクテリウム・ロンガム、ラクトバチルス・アシドフィルス(アシドフィルス菌)とストレプトコッカス・フェカリス(フェカリス菌)の組み合わせが挙げられる。
整腸生菌成分として、乳酸菌とビフィズス菌を組み合わせて使用する場合、これらの比率については、特に制限されないが、例えば、ビフィズス菌100個当たり、乳酸菌が1~27000個、好ましくは10~2700個、更に好ましくは20~1500個となる比率が挙げられる。
また、整腸生菌成分として、ビフィズス菌とラクトバチルス属細菌とストレプトコッカス属細菌を組み合わせて使用する場合、これらの比率については、特に制限されないが、例えば、ビフィズス菌100個当たり、ラクトバチルス属細菌が1~18000個、好ましくは10~1800個、更に好ましくは20~900個、且つストレプトコッカス属細菌が1~9000個、好ましくは10~900個、更に好ましくは30~600個となる比率が挙げられる
整腸生菌成分は公知の方法に従って調製することができる。例えば、整腸生菌成分は、プロバイオティクスの生菌を含む菌体液に、分散剤・保護剤等の添加剤を加え、凍結乾燥等により乾燥することによって得ることができる。整腸生菌成分の製造に使用される添加剤の種類については、特に制限されないが、例えば、デキストリン、トレハロース、バレイショデンプン、ショ糖、オリゴ糖等の糖類;乳タンパク質等のタンパク質;脂質等が挙げられる。
本発明の止瀉剤組成物において、(A)成分の含有量については、使用する(A)成分の種類、止瀉剤組成物の剤型等に応じて、後述する投与量を充足できるように適宜設定すればよいが、通常5×108~1.8×1011個/g、好ましくは1×109~9×1010個/gとなる量が挙げられる。
(B)痛止め剤
本発明の止瀉剤組成物では、整腸生菌成分と共に、痛止め剤((B)成分と表記することもある)を含有する。このように、整腸生菌成分と共に痛止め剤を組み合わせて使用することによって、整腸生菌成分の止瀉作用を向上させることが可能になる。
痛止め剤とは、痛みを伝える痛覚伝導路の少なくとも1カ所において、痛覚の伝導を遮断することによって、大脳皮質の知覚領の感受性を低下し痛みを抑える薬物である。本発明で使用される痛止め剤の種類については、特に制限されないが、例えば、アセトアミノフェン、イブプロフェン、ロキソプロフェン、アスピリン、アスピリンアルミニウム、ジクロフェナク、エテンザミド、サザピリン、サリチルアミド、ラクチルフェネチジン、サリチル酸、アミノピリン、アンチピリン、イソプロピルアンチピリン、ラクチルフェネジン、トルフェナム酸、メフェナム酸、オキシフェンブタゾン、クロフェゾン、スルピリン、フェニルブタゾン、メタミゾール、クロフェゾン、ナプロキセン、ケトプロフェン、プラノプロフェン、インドメタシン、スルピリン、アセメタシン、トルメチン等が挙げられる。また、これらの化合物は、塩の形態をとり得る場合には、塩の形態で使用されてもよい。このような塩については、薬学的に許容されることを限度として、特に制限されないが、例えば、ロキソプロフェン、ジクロフェナク、サリチル酸、トルメチン等の場合であれば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、好ましくはナトリウム塩が挙げられる。また、これらの化合物は、無水物の形態であってもよく、また水和物の形態であってもよい。
これらの痛止め剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
これらの痛止め剤の中でも、整腸生菌成分の止瀉作用をより一層効果的に向上させるという観点から、好ましくはアセトアミノフェン、ロキソプロフェン、イブプロフェン、アスピリン、アスピリナルミニウム、エテンザミド、サザピリン、サリチルアミド、ラクチルフェネチジン、イソプロピルアンチピリン、ジクロフェナク、メフェナム酸、ケトプロフェン、プラノプロフェン、インドメタシン及びこれらの塩、更に好ましくはアセトアミノフェン、ロキソプロフェンナトリウム水和物、及びイブプロフェンが挙げられる。
本発明の止瀉剤組成物において、(A)成分と(B)成分の比率については、使用する(A)成分と(B)成分の種類等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、(A)成分の総微生物量100個当たり、(B)成分が0.000000067~15mgが挙げられる。整腸生菌成分の止瀉作用をより一層効果的に向上させるという観点から、(A)成分の総微生物量100個当たり、(B)成分が、好ましくは0.000000067~1.5mg、更に好ましくは0.00000067~0.15mgが挙げられる。
本発明の止瀉剤組成物において、(B)成分の含有量については、使用する(B)成分の種類、剤型等に応じて、前述する(A)成分と(B)成分の比率を充足できるように適宜設定すればよいが、通常1~90重量%、好ましくは3~80重量%、更に好ましくは5~60重量%が挙げられる。
その他の含有成分
本発明の止瀉剤組成物には、前述する成分以外に、必要に応じて、他の薬理成分を含んでいてもよい。このような薬理成分の種類については、特に制限されないが、例えば、(A)成分以外の腸管運動改善剤、制酸剤、健胃剤、消化剤、整腸剤、鎮痙剤、粘膜修復剤、抗炎症剤、収れん剤、鎮吐剤、鎮咳剤、去痰剤、消炎酵素剤、鎮静催眠剤、抗ヒスタミン剤、強心利尿剤、抗菌剤、血管収縮剤、血管拡張剤、局所麻酔剤、生薬、生薬エキス末、ビタミン類、カフェイン類、メントール類等が挙げられる。これらの薬理成分は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。また、これらの薬理成分の含有量については、使用する薬理成分の種類や止瀉剤組成物の剤型等に応じて適宜設定すればよい。
本発明の止瀉剤組成物には、所望の剤型に調製するために、必要に応じて、薬学的に許容される基剤や添加剤等が含まれていてもよい。このような基剤及び添加剤としては、例えば、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、等張化剤、可塑剤、分散剤、乳化剤、溶解補助剤、湿潤化剤、安定化剤、懸濁化剤、粘着剤、コーティング剤、光沢化剤、水、油脂類、ロウ類、炭化水素類、脂肪酸類、高級アルコール類、エステル類、水溶性高分子、界面活性剤、金属石鹸、低級アルコール類、多価アルコール、pH調整剤、緩衝剤、酸化防止剤、紫外線防止剤、防腐剤、矯味剤、香料、粉体、増粘剤、色素、キレート剤、等が挙げられる。これらの基剤や添加剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。また、これらの基剤や添加剤の含有量については、使用する添加成分の種類や止瀉剤組成物の剤型等に応じて適宜設定すればよい。
投与形態・剤型・用途
本発明の止瀉剤組成物の投与形態としては、経口投与(内服)又は経腸投与が挙げられるが、好ましくは経口投与である。
本発明の止瀉剤組成物の剤型については、前記投与形態に適用可能であることを限度として特に制限されず、固形状、半固形状、又は液状のいずれであってもよい。具体的には、本発明の止瀉剤組成物の剤型として、錠剤、丸剤、カプセル剤(軟カプセル剤、硬カプセル剤)、散剤、顆粒剤(ドライシロップを含む)等の固形状製剤;ゼリー剤等の半固形状製剤;液剤、懸濁剤、シロップ剤等の液状製剤が挙げられる。これらの剤型の中でも、整腸生菌成分の安定性や携帯性等の観点から、好ましくは固形状製剤が挙げられる。
本発明の止瀉剤組成物を前記剤型に調製するには、(A)成分、(B)成分、並びに必要に応じて添加される薬理成分、基剤、及び添加剤を用いて、医薬分野で採用されている通常の製剤化手法に従って製剤化すればよい。
本発明の止瀉剤組成物は、下痢症状を緩和又は治癒させる目的で使用される。本発明の止瀉剤組成物の投与量については、使用する(A)成分及び(B)成分の種類、止瀉剤組成物の剤型、患者の年齢、下痢症状の程度等に応じて適宜設定されるが、例えば、1日当たりの投与量として、整腸生菌成分の微生物量換算で1×105~1×1011個、好ましくは1×106~1×1010個になる量が挙げられる。
2.医薬組成物
前述するように、痛止め剤には、副作用として下痢が知られているにも拘わらず、整腸生菌成分と併用すると、その止瀉作用を向上させることができる。また、痛止め剤には、鎮痛作用だけでなく消炎作用や解熱作用があり、消化不良や食べ過ぎ飲みすぎによる胃腸の不快感;精神的なストレスによる胃腸の痛み;腸感染症等による胃腸の痛み;筋肉の炎症;偏頭痛;及び腹痛、吐気、食欲不振、のどの痛み、悪寒、発熱、頭痛、関節の痛み、筋肉の痛み等のかぜの諸症状等を緩和することもできる。そのため、整腸生菌成分と痛止め剤の併用は、消化不良、ストレス性胃炎、腸感染症、筋肉痛、偏頭痛、かぜに伴う諸症状の緩和等を目的とした医薬組成物において、優れた止瀉作用という付加的効果を備えさせることができる。
そこで、本発明の他の一態様として、(A)整腸生菌成分、及び(B)痛止め剤を含有することを特徴とする医薬組成物を提供する。以下、本発明の医薬組成物について詳述する。
(A)整腸生菌成分
本発明の医薬組成物は、整腸生菌成分((A)成分と表記することもある)を含有する。本発明の医薬組成物において、整腸生菌成分は、腸内で有機酸を産生することによる悪玉菌の生育抑制、消化管の蠕動運動の活性化、消化吸収促進等の作用により、腸内環境を健全にし、止瀉作用を示す。
整腸生菌成分としては、プロバイオティクスとして使用可能な微生物であることを限度として、特に制限されないが、例えば、ビフィズス菌、乳酸菌(耐性乳酸菌、有胞子性乳酸菌等を含む)、酪酸菌、納豆菌、ビスパン菌等が挙げられる。
ビフィズス菌としては、具体的には、ビフィドバクテリウム・ラクチス、ビフィドバクテリウム・ロンガム、ビフィドバクテリウム・ブレーベ、ビフィドバクテリウム・アドレッセンティス、ビフィドバクテリウム・ビフィダム、ビフィドバクテリウム・インファンティス、ビフィドバクテリウム・アニマリス、ビフィドバクテリウム・シュードロンガム等が挙げられる。
乳酸菌としては、例えば、ラクトバチルス属細菌、ラクトコッカス属細菌、ストレプトコッカス属細菌、エンテロコッカス属細菌、ワイセラ属細菌、ペディオコッカス属細菌、ロイコノストック属細菌、有胞子性乳酸菌に分類されるバチルス属細菌等が挙げられる。乳酸菌として、より具体的には、ラクトバチルス・アシドフィルス(アシドフィルス菌)、ラクトバチルス・ガセリ、ラクトバチルス・ブルガリカス、ラクトバチルス・ロイテリ、ラクトバチルス・ラムノーサス、ラクトバチルス・ブレビス、ラクトバチルス・カゼイ、ラクトバチルス・パラカゼイ、ラクトバチルス・プランタラム、ラクトバチルス・パラプランタラム、ラクトバチルス・ヘルベティクス、ラクトバチルス・デルブリュッキイ等のラクトバチルス属細菌;ラクトコッカス・ラクチス、ラクトコッカス・ガルビエ、ラクトコッカス・プランタラム、ラクトコッカス・ラフィノアクティス等のラクトコッカス属細菌;ストレプトコッカス・フェカリス(フェカリス菌)、ストレプトコッカス・サーモフィラス等のストレプトコッカス属細菌;エンテロコッカス・フェシウム等のエンテロコッカス属細菌;ワイセラ・シバリア、ワイセラ・コンフューサ、ワイセラ・ヘレニカ、ワイセラ・カンドレリ、ワイセラ・マイナー、ワイセラ・パラメセンテロイデス、ワイセラ・タイランデンシス等のワイセラ属細菌;ペディオコッカス・ペントサセウス、ペディオコッカス・アシディラクティシ等のペディオコッカス属細菌;ロイコノストック・メセンテロイデス等のロイコノストック属細菌;バチルス・コアギュランス等の有胞子性乳酸菌に分類されるバチルス属細菌等が挙げられる。
酪酸菌としては、具体的には、クロストリジウム・ブチリカム等が挙げられる。
これらの整腸生菌成分の中でも、より一層効果的に止瀉作用を向上させるという観点から、好ましくはビフィズス菌、乳酸菌、更に好ましくは、ビフィズス菌、ラクトバチルス属細菌、ストレプトコッカス属細菌、有胞子性乳酸菌に分類されるバチルス属細菌、更に好ましくはビフィドバクテリウム・ロンガム、ラクトバチルス・アシドフィルス(アシドフィルス菌)、ストレプトコッカス・フェカリス(フェカリス菌)、バチルス・コアギュランス(バチルス菌)が挙げられる。
これらの整腸生菌成分は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。より一層効果的に止瀉作用を向上させるという観点から、整腸生菌成分の好適な組み合わせとして、ビフィズス菌と乳酸菌の組み合わせ、更に好ましくはビフィズス菌とラクトバチルス属細菌とストレプトコッカス属細菌の組み合わせ特に好ましくは、ビフィドバクテリウム・ロンガム、ラクトバチルス・アシドフィルス(アシドフィルス菌)とストレプトコッカス・フェカリス(フェカリス菌)の組み合わせが挙げられる。
整腸生菌成分として、乳酸菌とビフィズス菌を組み合わせて使用する場合、これらの比率については、特に制限されないが、例えば、ビフィズス菌100個当たり、乳酸菌が1~27000個、好ましくは10~2700個、更に好ましくは20~1500個となる比率が挙げられる。
また、整腸生菌成分として、ビフィズス菌とラクトバチルス属細菌とストレプトコッカス属細菌を組み合わせて使用する場合、これらの比率については、特に制限されないが、例えば、ビフィズス菌100個当たり、ラクトバチルス属細菌が1~18000個、好ましくは10~1800個、更に好ましくは20~900個、且つストレプトコッカス属細菌が1~9000個、好ましくは10~900個、更に好ましくは30~600個となる比率が挙げられる
整腸生菌成分は公知の方法に従って調製することができる。例えば、整腸生菌成分は、プロバイオティクスの生菌を含む菌体液に、分散剤・保護剤等の添加剤を加え、凍結乾燥等により乾燥することによって得ることができる。整腸生菌成分の製造に使用される添加剤の種類については、特に制限されないが、例えば、デキストリン、トレハロース、ショ糖、オリゴ糖等の糖類;乳タンパク質等のタンパク質;脂質等が挙げられる。
本発明の医薬組成物において、(A)成分の含有量については、使用する(A)成分の種類、医薬組成物の剤型等に応じて、後述する投与量を充足できるように適宜設定すればよいが、通常5×108~1.8×1011個/g、好ましくは1×109~9×1010個/gとなる量が挙げられる。
(B)痛止め剤
本発明の医薬組成物では、整腸生菌成分と共に、痛止め剤を含有する。このように、整腸生菌成分と共に痛止め剤を組み合わせて使用することによって、整腸生菌成分の止瀉作用を向上させるだけでなく、痛止め剤による効能(消化不良や食べ過ぎ飲みすぎによる胃腸の不快症状、精神的なストレスによる胃腸の痛み、腸感染症などによる胃腸の痛み、筋肉の炎症、偏頭痛、及びかぜの諸症状の緩和等)を備えさせることが可能になる。
痛止め剤とは、痛みを伝える痛覚伝導路の少なくとも1カ所において、痛覚の伝導を遮断することによって、大脳皮質の知覚領の感受性を低下し痛みを抑える薬物である。本発明で使用される痛止め剤の種類については、特に制限されないが、例えば、アセトアミノフェン、イブプロフェン、ロキソプロフェン、アスピリン、アスピリンアルミニウム、ジクロフェナク、エテンザミド、サザピリン、サリチルアミド、ラクチルフェネチジン、サリチル酸、アミノピリン、アンチピリン、イソプロピルアンチピリン、ラクチルフェネジン、トルフェナム酸、メフェナム酸、オキシフェンブタゾン、クロフェゾン、スルピリン、フェニルブタゾン、メタミゾール、クロフェゾン、ナプロキセン、ケトプロフェン、プラノプロフェン、インドメタシン、スルピリン、アセメタシン、トルメチン等の解熱消炎鎮痛薬が挙げられる。また、これらの化合物は、塩の形態をとり得る場合には、塩の形態で使用されてもよい。このような塩については、薬学的に許容されることを限度として、特に制限されないが、例えば、ロキソプロフェン、ジクロフェナク、サリチル酸、トルメチン等の場合であれば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、好ましくはナトリウム塩が挙げられる。また、これらの化合物は、無水物の形態であってもよく、また水和物の形態であってもよい。
これらの痛止め剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
これらの痛止め剤の中でも、整腸生菌成分の止瀉作用をより一層効果的に向上させる、或いは痛止め剤による効能(消化不良や食べ過ぎ飲みすぎによる胃腸の不快症状、精神的なストレスによる胃腸の痛み、腸感染症などによる胃腸の痛み、筋肉の炎症、偏頭痛、及びかぜの諸症状の緩和等)を効果的に発揮させるという観点から、好ましくはアセトアミノフェン、ロキソプロフェン、イブプロフェン、アスピリン、アスピリナルミニウム、エテンザミド、サザピリン、サリチルアミド、ラクチルフェネチジン、イソプロピルアンチピリン、ジクロフェナク、メフェナム酸、ケトプロフェン、プラノプロフェン、インドメタシン及びこれらの塩、更に好ましくはアセトアミノフェン、ロキソプロフェンナトリウム水和物、及びイブプロフェンが挙げられる。
本発明の医薬組成物において、(A)成分と(B)成分の比率については、使用する(A)成分と(B)成分の種類等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、(A)成分の総微生物量100個当たり、(B)成分が0.000000067~15mgが挙げられる。整腸生菌成分の止瀉作用をより一層効果的に向上させる、或いは痛止め剤による効能(かぜの諸症状の緩和等)を効果的に発揮させるという観点から、(A)成分の総微生物量100個当たり、(B)成分が、好ましくは0.000000067~1.5mg、更に好ましくは0.000000067~0.15mgが挙げられる。
本発明の医薬組成物において、(B)成分の含有量については、使用する痛止め剤の種類、剤型等に応じて、前述する(A)成分と(B)成分の比率を充足できるように適宜設定すればよいが、通常1~90重量%、好ましくは3~80重量%、更に好ましくは5~60重量%が挙げられる。
その他の含有成分
本発明の医薬組成物には、前述する成分以外に、必要に応じて、他の薬理成分を含んでいてもよい。このような薬理成分の種類については、特に制限されないが、例えば、(A)成分以外の腸管運動改善剤、制酸剤、健胃剤、消化剤、整腸剤、鎮痙剤、粘膜修復剤、抗炎症剤、収れん剤、鎮吐剤、鎮咳剤、去痰剤、消炎酵素剤、鎮静催眠剤、抗ヒスタミン剤、強心利尿剤、抗菌剤、血管収縮剤、血管拡張剤、局所麻酔剤、生薬、生薬エキス末、ビタミン類、カフェイン類、メントール類等が挙げられる。これらの薬理成分は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。また、これらの薬理成分の含有量については、使用する薬理成分の種類や医薬組成物の剤型等に応じて適宜設定すればよい。
本発明の医薬組成物には、所望の剤型に調製するために、必要に応じて、薬学的に許容される基剤や添加剤等が含まれていてもよい。このような基剤及び添加剤としては、例えば、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、等張化剤、可塑剤、分散剤、乳化剤、溶解補助剤、湿潤化剤、安定化剤、懸濁化剤、粘着剤、コーティング剤、光沢化剤、水、油脂類、ロウ類、炭化水素類、脂肪酸類、高級アルコール類、エステル類、水溶性高分子、界面活性剤、金属石鹸、低級アルコール類、多価アルコール、pH調整剤、緩衝剤、酸化防止剤、紫外線防止剤、防腐剤、矯味剤、香料、粉体、増粘剤、色素、キレート剤、等が挙げられる。これらの基剤や添加剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。また、これらの基剤や添加剤の含有量については、使用する添加成分の種類や医薬組成物の剤型等に応じて適宜設定すればよい。
投与形態・剤型・用途
本発明の医薬組成物の投与形態としては、経口投与(内服)又は経腸投与が挙げられるが、好ましくは経口投与である。
本発明の医薬組成物の剤型については、前記投与形態に適用可能であることを限度として特に制限されず、固形状、半固形状、又は液状のいずれであってもよい。具体的には、本発明の医薬組成物の剤型として、錠剤、丸剤、カプセル剤(軟カプセル剤、硬カプセル剤)、散剤、顆粒剤(ドライシロップを含む)等の固形状製剤;ゼリー剤等の半固形状製剤;液剤、懸濁剤、シロップ剤等の液体状製剤が挙げられる。これらの剤型の中でも、整腸生菌成分の安定性や携帯性等の観点から、好ましくは固形状製剤が挙げられる。
本発明の医薬組成物を前記剤型に調製するには、(A)成分、(B)成分、並びに必要に応じて添加される薬理成分、基剤、及び添加剤を用いて、医薬分野で採用されている通常の製剤化手法に従って製剤化すればよい。
本発明の医薬組成物は、前記痛止め剤を含有しているので、消化不良や食べ過ぎ飲みすぎによる胃腸の不快症状;精神的なストレスによる胃腸の痛み;腸感染症などによる胃腸の痛み;筋肉の炎症;偏頭痛;及び腹痛、吐気、食欲不振、のどの痛み、悪寒、発熱、頭痛、関節の痛み、筋肉の痛み等のかぜの諸症状等の緩和目的で使用することができる。特に、本発明の医薬組成物では、整腸生菌成分による止瀉作用が向上し、胃腸の不快症状を効果的に緩和できることを鑑みれば、消化器症状(胃腸の不快症状)を伴うストレス症状や腸感染による消化器症状、及び消化器症状(胃腸の不快症状)を伴うかぜの諸症状の緩和、とりわけ下痢を伴うストレス症状や下痢を伴うかぜの諸症状の緩和の目的で使用することが好ましい。
本発明の医薬組成物の投与量については、使用する(A)成分及び(B)成分の種類、医薬組成物の剤型、患者の年齢、下痢症状の程度等に応じて適宜設定されるが、例えば、1日当たりの投与量として、整腸生菌成分の微生物量換算で1×105~1×1011個、好ましくは1×106~1×1010個になる量が挙げられる。
以下に、実施例を挙げて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。
試験例1:止瀉効果の検証(1)
1.試験液の調製
表1に示す組成の試験液を調製した。具体的には、所定量のカルボキシメチルセルロースナトリウムを添加して溶解させた水溶液に、所定量のビフィズス菌(生菌)製剤及び痛止め剤を添加することにより、試験液を調製した。
Figure 0007118594000001
2.ストレス誘発下痢モデルラットに対する止瀉効果の評価方法
本試験では、ラット(SPF、Slc:SD、日本エスエルシー株式会社より入手)を用いた。6週齢で入手後、8日間の検疫・馴化期間を設け、体重推移及び一般状態に異常の認められない7週齢となったラットを試験に用いた。表1に示す各試験液を各ラットに対して5ml/kg-体重となるように、1mlのディスポーザブルシリンジ(株式会社JMS)及びディスポーザブル経口ゾンデ(有限会社フチガミ器械)を用いて経口投与し、投与60分後にラットをイソフルラン(商品名「エスカイン吸入麻酔液」、マイラン製薬株式会社製)で麻酔し、左右の上肢を含む胸部を粘着テープ(5cm×30cmを2枚使用)で包んで上半身を固定し拘束ストレスの負荷を与えた。粘着テープで固定したラットを直ちに観察用のケージに1匹ずつ入れ、その後2時間の糞便個数を測定した。本試験では、各群6匹のラットを用いて行い、糞便個数の平均値を算出した。
3.試験結果
得られた結果を図1に示す。この結果、ビフィズス菌を単独で投与した場合(比較例1)に比べて、ビフィズス菌と痛止め剤を併用した場合(実施例1~4)では、ストレス誘発下痢モデルラットにおける糞便個数が減少しており、痛止め剤には、ビフィズス菌の止潟作用を向上させる作用があることが明らかとなった。また、ビフィズス菌と痛止め剤を併用した場合(実施例1~4)において、糞便の性状も正常化していることも確認された。
試験例2:止瀉効果の検証(2)
1.試験液の調製
表2に示す組成の試験液を調製した。具体的には、所定量のカルボキシメチルセルロースナトリウムを添加して溶解させた水溶液に、所定量のビフィズス菌(生菌)製剤、フェカリス菌(生菌)製剤、アシドフィルス菌(生菌)製剤、及び痛止め剤を添加することにより、試験液を調製した。
Figure 0007118594000002
2.ストレス誘発下痢モデルラットに対する止瀉効果の評価方法
前記試験例1と同様の方法で、各試験液の止瀉効果を評価した。
得られた結果を図2に示す。この結果、ビフィズス菌、フェカリス菌及びアシドフィルス菌の整腸生菌成分を投与した場合(比較例2)に比べて、整腸生菌成分と痛止め剤を併用した場合(実施例5~9)では、ストレス誘発下痢モデルラットにおける糞便個数が減少しており、痛止め剤には、整腸生菌成分の止潟作用を向上させる作用があることが明らかとなった。また、整腸生菌成分と痛止め剤を併用した場合(実施例5~9)において、糞便の性状も正常化していることも確認された。
処方例
表3~20に示す組成の錠剤(1錠当たり333mg)を常法に従って調製した。表3~20において、各含有成分の含有量は、単位が重量(mg)であり、1日当たりの投与量(1日3回の頻度で1回3錠)に該当している。
また、表3~20において使用した微生物製剤は以下の通りである。
ビフィズス菌製剤:商品名「局外規ビフィズス菌」(天野エンザイム株式会社製)を使用した。当該ビフィズス菌製剤は、ビフィドバクテリウム・ロンガムを純粋培養した後、遠心分離により生菌菌体を集め乾燥した生菌を主成分とする粉末の生菌製剤であり、菌数規格は、10×108~900×108個/gである。
フェリカス菌製剤:商品名「局外規ラクトミン(フェリカス菌-100)」(天野エンザイム株式会社製)を使用した。当該フェリカス菌製剤は、ストレプトコッカス・フェリカスを純粋培養した後、遠心分離により生菌菌体を集め乾燥した生菌を主成分とする粉末の生菌製剤であり、菌数規格は、50×108~250×108個/gである。
アシドフィルス菌製剤:商品名「局外規ラクトミン(アシドフィルス菌)」(天野エンザイム株式会社製)を使用した。当該ラクトミン菌製剤は、ラクトバチルス・アシドフィルスを純粋培養した後、遠心分離により生菌菌体を集め乾燥した生菌を主成分とする粉末の生菌製剤であり、菌数規格は、10×108~900×108個/gである。
バチルス菌製剤:商品名「コアルス」(セティ株式会社製)を使用した。当該バチルス菌製剤は、バチルス・コアギュランスを含む粉末の生菌製剤であり、菌数規格は、8×109個/g以上である。
Figure 0007118594000003
Figure 0007118594000004
Figure 0007118594000005
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Figure 0007118594000011
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Figure 0007118594000013
Figure 0007118594000014
Figure 0007118594000015
Figure 0007118594000016
Figure 0007118594000017
Figure 0007118594000018
Figure 0007118594000019
Figure 0007118594000020

Claims (5)

  1. (A)ビフィズス菌、乳酸菌、酪酸菌、納豆菌、及びビスパン菌からなる群より選択される1種又は2種以上の整腸生菌成分と、(B)ロキソプロフェン及びその塩、イブプロフェン、並びにアセトアミノフェンからなる群より選択される解熱消炎鎮痛剤を含有し、
    (A)成分が少なくともビフィズス菌を含むことを特徴とする、止瀉剤組成物。
  2. (A)整腸生菌成分100個当たり、前記(B)解熱消炎鎮痛剤を0.000000067~15mgの比率で含む、請求項1に記載の止瀉剤組成物。
  3. 前記整腸生菌成分が、ビフィズス菌及び乳酸菌である、請求項1又は2に記載の止瀉剤組成物。
  4. 経口投与によって投与される、請求項1~3のいずれかに記載の止瀉剤組成物。
  5. 固形状製剤である、請求項1~4のいずれかに記載の止瀉剤組成物。
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