JP7117760B2 - 6自由度関節 - Google Patents

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Description

本発明は、6自由度関節に関する。また、本発明は、6自由度関節を備える装置に関する。
3自由度関節もしくは6自由度関節として以下の特許文献1、特許文献2がある。特許文献1のステージ可動機構は、基部と、ステージと、2つ以上の板バネまたは曲げ棒バネなどのバネ材と、を備え、基部に対するステージ面を上下方向とピッチ方向、ロール方向に稼働可能である。また、特許文献2の駆動装置は、ベースプレートと、エンドエフェクタと、6本の直動アクチュエータと、受動的球関節と、を備え、エンドエフェクタがベースプレートに対して6自由度の動きを持つ。
特開2009-265749公報 特開平8-11080号公報
しかしながら、特許文献1のステージ可動機構は、基部に対するステージ面が3自由度の動きを持つものであるが、6自由度の動きを持つものではない。また、特許文献2の駆動装置は、エンドエフェクタはベースプレートに対して6自由度の動きを持つが、6本の直動アクチュエータおよび受動的球関節により構造が複雑になる。
本発明が解決しようとする課題は、6自由度の動きを持ち、また、構造が簡単である6自由度関節および6自由度関節を備える装置を提供することにある。
本発明の6自由度関節は、第1剛性部材および第2剛性部材と、第1弾性部材および第2弾性部材と、を備え、第1弾性部材および第2弾性部材が、第1剛性部材と第2剛性部材とを、相互に直交する3本の軸方向にそれぞれ移動可能に、かつ、3本の前記軸回りにそれぞれ回転可能に、連結する、ことを特徴とする。
本発明の6自由度関節は、第1剛性部材および第2剛性部材と、第1弾性部材および第2弾性部材と、を備え、第1弾性部材および第2弾性部材が、第1剛性部材と第2剛性部材とを、相互に直交する3本の軸方向にそれぞれ移動可能に、かつ、3本の前記軸回りにそれぞれ回転可能に、連結し、第1弾性部材のうち、第1剛性部材に支持されている箇所と第2剛性部材に支持されている箇所との間の部分が、線形状をなしていて、線方向に弾性を有し、張力を作用させていて、第2弾性部材のうち、第1剛性部材に支持されている箇所と第2剛性部材に支持されている箇所との間の部分が、線形状をなしていて、線方向に弾性を有し、張力を作用させている、ことを特徴とする。
本発明の6自由度関節は、第1剛性部材と第2剛性部材とが、3本の軸のうちの1本の軸であるZ軸方向に間隔を置いて配置されていて、第1剛性部材には、少なくとも3個の第1連結部および少なくとも3個の第2連結部がそれぞれZ軸回りに設けられていて、第2剛性部材には、少なくとも3個の第1連結部および少なくとも3個の第2連結部がそれぞれZ軸回りに設けられていて、第1弾性部材が、第1剛性部材の少なくとも3個の第1連結部と第2剛性部材の少なくとも3個の第1連結部とを、交互に連結し、第2弾性部材が、第1剛性部材の少なくとも3個の第2連結部と第2剛性部材の少なくとも3個の第2連結部とを、交互に連結する、ことが好ましい。
本発明の6自由度関節は、第1剛性部材の少なくとも3個の第1連結部と少なくとも3個の第2連結部とが、Z軸方向にかつZ軸に対して垂直方向に、それぞれずれていて、第2剛性部材の少なくとも3個の第1連結部と少なくとも3個の第2連結部とが、Z軸方向にかつZ軸に対して垂直方向に、それぞれずれている、ことが好ましい。
本発明の6自由度関節は、第1剛性部材および第2剛性部材が、3本の軸のうちの1本の軸であるZ軸方向に間隔を置いて配置されていて、Z軸に対して放射状に設けられている少なくとも3本の腕部と、少なくとも3本の腕部の端部から腕部に対して交差する方向に延長して設けられている少なくとも3本の延長部と、を有し、第1剛性部材の少なくとも3本の延長部と第2剛性部材の少なくとも3本の延長部とが、第1弾性部材および第2弾性部材により、それぞれ連結されている、ことが好ましい。
本発明の6自由度関節は、第1剛性部材の少なくとも3本の腕部の中央部分および第2剛性部材の少なくとも3本の腕部の中央部分には、透孔がそれぞれ設けられている、ことが好ましい。
本発明の6自由度関節は、第1剛性部材の少なくとも3本の延長部には、少なくとも3個の第1連結部および少なくとも3個の第2連結部がそれぞれZ軸回りに設けられていて、第2剛性部材の少なくとも3本の延長部には、少なくとも3個の第1連結部および少なくとも3個の第2連結部がそれぞれZ軸回りに設けられていて、第1弾性部材が、第1剛性部材の少なくとも3個の第1連結部と第2剛性部材の少なくとも3個の第1連結部とを、交互に連結し、第2弾性部材が、第1剛性部材の少なくとも3個の第2連結部と第2剛性部材の少なくとも3個の第2連結部とを、交互に連結する、ことが好ましい。
本発明の6自由度関節は、第1剛性部材の少なくとも3個の第1連結部と少なくとも3個の第2連結部とが、Z軸方向にかつZ軸に対して垂直方向に、それぞれずれていて、第2剛性部材の少なくとも3個の第1連結部と少なくとも3個の第2連結部とが、Z軸方向にかつZ軸に対して垂直方向に、それぞれずれている、ことが好ましい。
本発明の6自由度関節は、第1弾性部材の張力および第2弾性部材の張力が、それぞれ調整可能である、ことが好ましい。
本発明の6自由度関節は、第1弾性部材および第2弾性部材には、センサがそれぞれ設けられている、ことが好ましい。
本発明の6自由度関節を備える装置は、前記の6自由度関節(特許請求の範囲の請求項1~10のいずれか1項に記載の6自由度関節)を1個の6自由度関節ユニットとし、1個の6自由度関節ユニットの第1剛性部材、第2剛性部材のいずれか一方と、1個の6自由度関節ユニットに隣り合う他の1個の6自由度関節ユニットの第1剛性部材、第2剛性部材のいずれか一方とが、相互に固定されていて、複数個の6自由度関節ユニットが、直列に接続されている、ことを特徴とする。
本発明の6自由度関節を備える装置は、複数個の6自由度関節ユニットが、脊椎に倣って湾曲している、ことが好ましい。
本発明の6自由度関節を備える装置は、前記の6自由度関節(特許請求の範囲の請求項1~10のいずれか1項に記載の6自由度関節)を1個の6自由度関節ユニットとし、固定面に固定される固定台と、載置物を載置する載置台と、固定台と載置台との間に配置されている1個もしくは複数個の6自由度関節ユニットと、を備え、固定台には、6自由度関節ユニットの第1剛性部材または第2剛性部材のいずれか一方が固定されていて、載置台には、6自由度関節ユニットの第1剛性部材または第2剛性部材のいずれか他方が固定されている、ことを特徴とする。
本発明の6自由度関節を備える装置は、6自由度関節ユニットが、固定面の振動を吸収して、載置物への振動の影響を抑制する、ことが好ましい。
本発明の6自由度関節を備える装置は、前記の6自由度関節(特許請求の範囲の請求項1~10のいずれか1項に記載の6自由度関節)を1個の6自由度関節ユニットとし、相互に対向して配置されている一対の保持部材と、一対の保持部材にそれぞれ配置されている1個もしくは複数個の6自由度関節ユニットと、を備え、一対の保持部材のうち少なくともいずれか一方が、一対の保持部材の対向方向に移動可能であり、一対の保持部材の対向面には、1個もしくは複数個の6自由度関節ユニットの第1剛性部材または第2剛性部材のいずれか一方がそれぞれ固定されている、ことを特徴とする。
本発明の6自由度関節を備える装置は、一対の保持部材の1個もしくは複数個の6自由度関節ユニットの第1剛性部材または第2剛性部材のいずれか他方が、被挟持部材を挟持する、ことが好ましい。
本発明は、6自由度の動きを持ち、また、構造が簡単である6自由度関節および6自由度関節を備える装置を提供することができる。
図1は、本発明の実施形態1に係る6自由度関節を示す正面図である。 図2は、6自由度関節を示す平面図(図1におけるII矢視図)である。 図3は、第1剛性部材を示す正面図である。 図4(A)は、第1剛性部材を示す平面図(図3におけるA矢視図)である。図4(B)は、第1剛性部材を示す底面図(図3におけるB矢視図)である。 図5は、第2剛性部材を示す正面図である。 図6(A)は、第2剛性部材を示す平面図(図5におけるA矢視図)である。図6(B)は、第2剛性部材を示す底面図(図5におけるB矢視図)である。 図7(A)、(B)、(C)、(D)、(E)は、第1弾性部材の張力および第2弾性部材の張力を調整して第1剛性部材と第2剛性部材との相対位置関係を調整した状態を示す概略正面図である。 図8は、本発明の実施形態1に係る6自由度関節を備える装置を示す説明図である。 図9は、本発明の実施形態2に係る6自由度関節を備える装置を示す説明図である。 図10は、本発明の実施形態3に係る6自由度関節を備える装置を示す説明図である。図10(A)は、チャック前の状態を示す説明図である。図10(B)は、チャック後の状態を示す説明図である。 図11は、同じく本発明の実施形態3に係る6自由度関節を備える装置を示す説明図である。図11(A)は、チャック前の状態を示す説明図である。図11(B)は、チャック後の状態を示す説明図である。 図12は、本発明の実施形態2に係る6自由度関節を示す平面図である。 図13は、本発明の実施形態3に係る6自由度関節を示す正面図である。 図14は、6自由度関節を示す平面図(図13おけるXIV矢視図)である。 図15(A)は、第1剛性部材を示す平面図である。図15(B)は、第1剛性部材を示す正面図(図15(A)におけるB矢視図)である。 図16(A)は、第2剛性部材を示す平面図である。図16(B)は、第2剛性部材を示す正面図(図16(A)におけるB矢視図)である。 図17は、本発明の実施形態4に係る6自由度関節を示す正面図である。 図18は、作動状態を示す正面図である。
以下、本発明に係る6自由度関節の実施形態(実施例)の4例について、また、本発明に係る6自由度関節を備える装置の実施形態(実施例)の3例について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中、符号「X」、「Y」、「Z」は、それぞれ、X軸、Y軸、Z軸を示す。
(6自由度関節の実施形態1の構成の説明)
図1~図7は、本発明に係る6自由度関節の実施形態1を示す。以下、この実施形態1に係る6自由度関節1の構成について説明する。
(6自由度関節1の説明)
この実施形態1に係る6自由度関節1は、図1、図2、図7に示すように、第1剛性部材21および第2剛性部材22と、第1弾性部材31および第2弾性部材32と、を備える。
(第1剛性部材21および第2剛性部材22の説明)
第1剛性部材21および第2剛性部材22は、この例では、樹脂部材や金属部材からなる。第1剛性部材21および第2剛性部材22は、図1~図7に示すように、4本の腕部210、220と、4本の延長部213、223と、を有する。第1剛性部材21と第2剛性部材22とは、同一形状をなす。第1剛性部材21および第2剛性部材22は、3本の軸X、Y、Zのうちの1本の軸であるZ軸方向に間隔を置いて配置されている。
4本の腕部210、220は、Z軸に対して放射状、この例では、十字状(クロス状)に設けられている。4本の延長部213、223は、4本の腕部210、220の端部から4本の腕部210、220に対して交差する方向、この例では、直交する方向(Z軸方向)に延長して設けられている。
ここで、第1剛性部材21の4本の腕部210は、X軸方向およびY軸方向に放射状に設けられている。第1剛性部材21の4本の延長部213は、下向きのZ軸方向に設けられている。一方、第2剛性部材22の4本の腕部220は、X軸方向およびY軸方向に対してそれぞれ45度の方向に放射状に設けられている。第2剛性部材22の4本の延長部223は、上向きのZ軸方向に設けられている。
第1剛性部材21の4本の腕部210の上面と外面とは、それぞれ平面をなしていて、直角に交わっている。また、第1剛性部材21の4本の腕部210の下面および内面は、4分の1円の曲面をなしている。同じく、第2剛性部材22の4本の腕部220の下面と外面とは、それぞれ平面をなしていて、直角に交わっている。また、第2剛性部材22の4本の腕部220の上面および内面は、4分の1円の曲面をなしている。
第1剛性部材21の4本の延長部213の下面と外面とは、それぞれ平面をなしていて、角において4分の1円の曲面をなしている。また、第1剛性部材21の4本の延長部213の下面と内面とは、それぞれ平面をなしていて、直角に交わっている。同じく、第2剛性部材22の4本の延長部223の上面と外面とは、それぞれ平面をなしていて、角において4分の1円の曲面をなしている。また、第2剛性部材22の4本の延長部223の上面と内面とは、それぞれ平面をなしていて、直角に交わっている。
第1剛性部材21の4本の延長部213には、4個の第1連結部211および4個の第2連結部212がそれぞれZ軸回りに設けられている。第1連結部211は、延長部213の外面からX軸方向およびY軸方向に設けられ、かつ、下向きのZ軸方向に設けられている溝からなる。第2連結部212は、延長部213の下面から上向きのZ軸方向に設けられている溝からなる。
同じく、第2剛性部材22の4本の延長部223には、4個の第1連結部221および4個の第2連結部222がそれぞれZ軸回りに設けられている。第1連結部221は、延長部223の外面からX軸方向およびY軸方向に対してそれぞれ45度の方向に設けられ、かつ、上向きのZ軸方向に設けられている溝からなる。第2連結部222は、延長部223の上面から下向きのZ軸方向に設けられている溝からなる。
第1剛性部材21の4個の第1連結部211と4個の第2連結部212とは、Z軸方向にかつZ軸に対して垂直方向(X軸方向およびY軸方向)に、それぞれ寸法S11、S12分ずれている。同じく、第2剛性部材22の4個の第1連結部221と4個の第2連結部222とは、Z軸方向にかつZ軸に対して垂直方向(X軸方向およびY軸方向に対してそれぞれ45度の方向)に、それぞれ寸法S21、S22分ずれている。
なお、図3~図6中の二点鎖線に示すように、第1剛性部材21の4本の腕部210の中央部分および第2剛性部材22の4本の腕部220の中央部分に、透孔214、224を設けても良い。
(第1弾性部材31および第2弾性部材32の説明)
第1弾性部材31および第2弾性部材32は、この例では、ゴム部材や樹脂部材からなる。第1弾性部材31および第2弾性部材32は、図1、図2、図7に示すように、環状形状をなし、弾性を有する。第1弾性部材31および第2弾性部材32は、張力T1、T2(図1、図2中の実線矢印を参照)を作用させている状態で、第1剛性部材21と第2剛性部材22とを、相互に直交する3本の軸X、Y、Z方向にそれぞれ移動可能に、かつ、3本の軸X、Y、Z回りにそれぞれ回転可能に、連結する。
すなわち、第1弾性部材31は、第1剛性部材21の4個の第1連結部211と第2剛性部材22の4個の第1連結部221とを、交互に連結する。同じく、第2弾性部材32は、第1剛性部材21の4個の第2連結部212と第2剛性部材22の4個の第2連結部222とを、交互に連結する。
ここで、第1弾性部材31は、第1剛性部材21の4箇所および第2剛性部材22の4箇所、計8箇所において支持されている。すなわち、第1弾性部材31は、第1剛性部材21の4個の第1連結部211をなす溝の壁面および第2剛性部材22の4個の第1連結部221をなす溝の壁面において支持されている。同じく、第2弾性部材32は、第1剛性部材21の4箇所および第2剛性部材22の4箇所、計8箇所において支持されている。すなわち、第2弾性部材32は、第1剛性部材21の4個の第2連結部212をなす溝の壁面および第2剛性部材22の4個の第2連結部222をなす溝の壁面において支持されている。
第1弾性部材31のうち、第1剛性部材21に支持されている第1連結部211と第2剛性部材22に支持されている第1連結部221との間の部分は、弾性体であって、線形状をなしている。この弾性体の部分は、図2に示すように、8本である。この8本の弾性体の部分は、それぞれ、線方向に弾性を有し、張力T1を作用させている。また、第2弾性部材32のうち、第1剛性部材21に支持されている第2連結部212と第2剛性部材22に支持されている第2連結部222との間の部分は、弾性体であって、線形状をなしている。この弾性体の部分は、図2に示すように、8本である。この8本の弾性体の部分は、それぞれ、線方向および曲げ方向(せん断方向)に弾性を有し、張力T2を作用させている。
第1弾性部材31の張力T1および第2弾性部材32の張力T2は、それぞれ調整可能である。すなわち、図7(A)の状態を基準として、図7(B)、(C)に示すように、第1剛性部材21に対して第2剛性部材22をY軸回りに回動させた状態(傾斜させた状態)とすることができる。また、図7(A)の状態を基準として、図7(D)、(E)に示すように、第1剛性部材21に対して第2剛性部材22をZ軸方向に移動させた状態(伸縮させた状態)とすることができる。
(6自由度関節の実施形態1の作用の説明)
この実施形態1に係る6自由度関節1は、以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。
第1剛性部材21と第2剛性部材22とは、第1弾性部材31の張力T1および第2弾性部材32の張力T2のバランスが取れた時点で安定している。すなわち、図1において、第1弾性部材31の張力T1および第2弾性部材32の張力T2は、第1剛性部材21を第2剛性部材22側に下向きのZ軸方向に引く力として作用し、かつ、第2剛性部材22を第1剛性部材21側に上向きのZ軸方向に引く力として作用する。この結果、第1弾性部材31の張力T1および第2弾性部材32の張力T2は、第1剛性部材21と第2剛性部材22とを、相互に、Z軸方向に支える力として作用する。
また、図1において、第1弾性部材31の張力T1および第2弾性部材32の張力T2は、第1剛性部材21を第2剛性部材22側にX軸回りおよびY軸回りに引く力として作用し、かつ、第2剛性部材22を第1剛性部材21側にX軸回りおよびY軸回りに引く力として作用する。この結果、第1弾性部材31の張力T1および第2弾性部材32の張力T2は、第1剛性部材21と第2剛性部材22とを、相互に、X軸回りおよびY軸回りに支える力として作用する。
さらに、図2において、第1弾性部材31の張力T1および第2弾性部材32の張力T2は、第1剛性部材21を第2剛性部材22側にZ軸回りに引く力として作用し、かつ、第2剛性部材22を第1剛性部材21側にZ軸回りに引く力として作用する。この結果、第1弾性部材31の張力T1および第2弾性部材32の張力T2は、第1剛性部材21と第2剛性部材22とを、相互に、Z軸回りに支える力として作用する。
さらにまた、図2において、第1弾性部材31の張力T1および第2弾性部材32の張力T2は、第1剛性部材21を第2剛性部材22側にX軸方向およびY軸方向に引く力として作用し、かつ、第2剛性部材22を第1剛性部材21側にX軸方向およびY軸方向に引く力として作用する。この結果、第1弾性部材31の張力T1および第2弾性部材32の張力T2は、第1剛性部材21と第2剛性部材22とを、相互に、X軸方向およびY軸方向に支える力として作用する。
ここで、第1剛性部材21と第2剛性部材22とは、第1弾性部材31および第2弾性部材32を介して、相互に、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向にそれぞれ移動可能となり、かつ、X軸回り、Y軸回り、Z軸回りにそれぞれ回転可能となる。
(6自由度関節の実施形態1の効果の説明)
この実施形態1に係る6自由度関節1は、以上のごとき構成および作用からなり、以下、その効果について説明する。
この実施形態1に係る6自由度関節1は、第1剛性部材21と第2剛性部材22とを、第1弾性部材31および第2弾性部材32により、相互に、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向にそれぞれ移動可能となり、かつ、X軸回り、Y軸回り、Z軸回りにそれぞれ回転可能に、連結するものである。この結果、この実施形態1に係る6自由度関節1は、特許文献1では得られなかった6自由度の動きが得られる。
また、この実施形態1に係る6自由度関節1は、環状の線形状をなし、線方向および曲げ方向(せん断方向)に弾性を有する第1弾性部材31および第2弾性部材32を使用するものである。この結果、この実施形態1に係る6自由度関節1は、6本の直動アクチュエータおよび受動的球関節を使用する特許文献2と比較して、構造が簡単である。
さらに、この実施形態1に係る6自由度関節1は、第1剛性部材21と第2剛性部材22とを第1弾性部材31および第2弾性部材32により連結するものである。この結果、この実施形態1に係る6自由度関節1は、第1剛性部材21と第2剛性部材22とが相互に摺動する摺動箇所(摺動面)を持たないものである。これにより、この実施形態1に係る6自由度関節1は、第1剛性部材21と第2剛性部材22との相互の摩耗が無いので、第1弾性部材31および第2弾性部材32が疲労破壊するまでの長い時間使用することができる。
しかも、この実施形態1に係る6自由度関節1は、第1剛性部材21と第2剛性部材22との6自由度の動きが第1弾性部材31および第2弾性部材32を介して行われるものである。この結果、この実施形態1に係る6自由度関節1は、第1剛性部材21と第2剛性部材22との滑らかな6自由度の動きを得ることができる。しかも、この実施形態1に係る6自由度関節1は、第1弾性部材31および第2弾性部材32の強弱を調整することにより、第1剛性部材21と第2剛性部材22との6自由度の動きをコントロールすることができる。
その上、この実施形態1に係る6自由度関節1は、第1剛性部材21と第2剛性部材22とを使用目的に応じて任意に設計することができる。この結果、この実施形態1に係る6自由度関節1は、歩行ロボットの足首関節や手術用チェアに応用することができる。
この実施形態1に係る6自由度関節1は、第1剛性部材21と第2剛性部材22とをZ軸方向に間隔を置いて配置し、第1剛性部材21に4個の第1連結部211および4個の第2連結部212をそれぞれZ軸回りに設け、第2剛性部材22に4個の第1連結部221および4個の第2連結部222をそれぞれZ軸回りに設け、第1弾性部材31により第1剛性部材21の4個の第1連結部211と第2剛性部材22の4個の第1連結部221とを交互に連結し、第2弾性部材32により第1剛性部材21の4個の第2連結部212と第2剛性部材22の4個の第2連結部222とを交互に連結するものである。この結果、この実施形態1に係る6自由度関節1は、第1剛性部材21と第2剛性部材22とを、第1弾性部材31および第2弾性部材32により、相互に、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向にそれぞれ確実に移動させることができ、かつ、X軸回り、Y軸回り、Z軸回りにそれぞれ確実に回転させることができる。
この実施形態1に係る6自由度関節1は、第1剛性部材21の4個の第1連結部211と4個の第2連結部212とをZ軸方向に寸法S11分かつZ軸に対して垂直方向に寸法S12分それぞれずらし、第2剛性部材22の4個の第1連結部221と4個の第2連結部222とをZ軸方向に寸法S21分かつZ軸に対して垂直方向に寸法S22分それぞれずらすものである。この結果、この実施形態1に係る6自由度関節1は、第1剛性部材21と第2剛性部材22とを、第1弾性部材31および第2弾性部材32により、相互に、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向にそれぞれさらに確実に移動させることができ、かつ、X軸回り、Y軸回り、Z軸回りにそれぞれさらに確実に回転させることができる。
この実施形態1に係る6自由度関節1は、Z軸方向に間隔を置いて配置されている第1剛性部材21および第2剛性部材22が、Z軸に対して放射状に設けられている4本の腕部210、220と、4本の腕部210、220の端部からZ軸方向に延長して設けられている4本の延長部213、223と、を有し、第1剛性部材21の4本の延長部213と第2剛性部材22の4本の延長部223とが第1弾性部材31および第2弾性部材32によりそれぞれ連結されているものである。この結果、この実施形態1に係る6自由度関節1は、第1剛性部材21および第2剛性部材22の4本の腕部210、220および4本の延長部213、223により、第1剛性部材21と第2剛性部材22とがX軸方向、Y軸方向、Z軸方向にそれぞれ移動する際に、かつ、X軸回り、Y軸回り、Z軸回りにそれぞれ回転する際に、相互に干渉するのを防ぐことができる。
この実施形態1に係る6自由度関節1は、第1剛性部材21の4本の腕部210の中央部分および第2剛性部材22の4本の腕部220の中央部分に、透孔214、224を設けることにより、その透孔214、224中に任意の部材を挿通配置することができる。この結果、この実施形態1に係る6自由度関節1は、汎用範囲を広げることができる。
この実施形態1に係る6自由度関節1は、第1弾性部材31の張力T1および第2弾性部材32の張力T2がそれぞれ調整可能である。この結果、この実施形態1に係る6自由度関節1は、第1剛性部材21と第2剛性部材22との状態を図7に示すように相対的に任意に調整することができ、しかも、第1剛性部材21と第2剛性部材22との6自由度の動きを制御することができる。これにより、この実施形態1に係る6自由度関節1は、汎用範囲を広げることができる。
(6自由度関節を備える装置の実施形態1の構成、作用、効果の説明)
図8は、本発明に係る6自由度関節を備える装置の実施形態1を示す。以下、この実施形態1に係る6自由度関節1を備える装置10について説明する。図8中、図1~図7と同符号は、同一物を示す。
この実施形態1に係る6自由度関節1を備える装置10は、前記の実施形態1に係る6自由度関節1を1個の6自由度関節ユニットとする。そして、この装置10は、1個の6自由度関節ユニット1の第1剛性部材21、第2剛性部材22のいずれか一方と、その1個の6自由度関節ユニット1に隣り合う他の1個の6自由度関節ユニット1の第1剛性部材21、第2剛性部材22のいずれか一方とを、相互に固定して、複数個、この例では、10個の6自由度関節ユニット1を、直列に接続している。この装置10は、複数個の6自由度関節ユニット1を、脊椎に倣って湾曲するように第1弾性部材31、第2弾性部材32の弾性を調節したものである。
このように、この実施形態1に係る6自由度関節1を備える装置10は、脊椎として応用することができる。なお、図8においては、隣り合う6自由度関節ユニット1の第1剛性部材21と第2剛性部材22とが相互に固定されているものである。しかしながら、本発明においては、隣り合う6自由度関節ユニット1の第1剛性部材21と第2剛性部材22とが相互に固定されているものであっても良いし、隣り合う6自由度関節ユニット1の第2剛性部材22と第2剛性部材22とが相互に固定されているものであっても良い。
この実施形態1に係る6自由度関節1を備える装置10は、第1弾性部材31、第2弾性部材32の張力を調節して、複数個の6自由度関節ユニット1を脊椎に倣って湾曲させたものである。ここで、第1剛性部材21、第2剛性部材22の形状を異なる形状とすれば、第1弾性部材31、第2弾性部材32の張力の調節を行わなくとも、複数個の6自由度関節ユニット1を脊椎に倣って湾曲させることができる。なお、第1弾性部材31、第2弾性部材32の張力調節と、第1剛性部材21、第2剛性部材22の異形状との双方を実施しても良い。
(6自由度関節を備える装置の実施形態2の構成、作用、効果の説明)
図9は、本発明に係る6自由度関節を備える装置の実施形態2を示す。以下、この実施形態2に係る6自由度関節1を備える装置10Aについて説明する。図9中、図1~図8と同符号は、同一物を示す。
この実施形態2に係る6自由度関節1を備える装置10Aは、前記の実施形態1に係る6自由度関節1を1個の6自由度関節ユニットとする。そして、この装置10Aは、固定台11と、載置台12と、複数個の6自由度関節ユニット1と、を備えるものであって、振動を吸収し、振動の伝達を防止する機能を有する。
固定台11は、床面などの固定面(図示せず)に固定される。載置台12には、精密機器や美術品などの載置物(図示せず)が載置される。複数個の6自由度関節ユニット1は、固定台11と載置台12との間に配置されている。なお、図9においては、6自由度関節ユニット1が3個図示されているが、6自由度関節ユニット1は、必要に応じて任意の個数配置されている。
固定台11の固定面に対向する面と反対側の面には、6自由度関節ユニット1の第2剛性部材22が固定されている。また、載置台12の固定台11に対向する面には、6自由度関節ユニット1の第1剛性部材21が固定されている。なお、本発明においては、固定台11に6自由度関節ユニット1の第1剛性部材21を固定し、また、載置台12に6自由度関節ユニット1の第2剛性部材22を固定しても良い。
この装置10Aの6自由度関節ユニット1は、固定第11が固定されている固定面の振動を吸収して、載置台12に載置されている載置物への振動の影響を抑制することができる。このように、この装置10Aは、免振台として、または、アクチュエータを追加することでアクティブ除振台として応用することができる。
(6自由度関節を備える装置の実施形態3の構成、作用、効果の説明)
図10、図11は、本発明に係る6自由度関節を備える装置の実施形態3を示す。以下、この実施形態3に係る6自由度関節1を備える装置10Bについて説明する。図10、図11中、図1~図9と同符号は、同一物を示す。
この実施形態3に係る6自由度関節1を備える装置10Bは、前記の実施形態1に係る6自由度関節1を1個の6自由度関節ユニットとする。そして、この装置10Bは、一対の保持部材13、14と、複数個の6自由度関節ユニット1と、を備える。
一対の保持部材13、14は、相互に対向して配置されていて、相互に対向方向に移動可能である(図中、実線矢印を参照)。一対の保持部材13、14の対向面には、複数個の6自由度関節ユニット1の第2剛性部材22がそれぞれ固定されている。この結果、複数個の6自由度関節ユニット1の第1剛性部材21は、相互に対向している。
なお、図10、図11においては、一対の保持部材13、14の6自由度関節ユニット1がそれぞれ3個図示されているが、6自由度関節ユニット1は、必要に応じて任意の個数、たとえば、1個、2個、4個以上配置されている。また、一対の保持部材13、14の対向面に6自由度関節ユニット1の第1剛性部材21を固定しても良い。この場合、6自由度関節ユニット1の第2剛性部材22が対向することとなる。さらに、一対の保持部材13、14のうちいずれか一方が移動可能であれば良い。
この装置10Bにおいて、一対の保持部材13、14を、相互に対向する方向(実線矢印方向)に移動させる。すると、一対の保持部材13、14に固定されている複数個の6自由度関節ユニット1の第1剛性部材21は、被挟持部材15、16を挟持することができる。ここで、被挟持部材15は、側面が凸曲面をなし、被挟持部材16は、側面が凹曲面をなすものである。このように、この装置10Bは、側面(外面)が複雑な形状をなす食品物や加工品などを挟持することができるフレキシブルチャックとして応用することができる。
(6自由度関節の実施形態2の構成、作用、効果の説明)
図12は、本発明に係る6自由度関節の実施形態2を示す。以下、この実施形態2に係る6自由度関節1Aについて説明する。図12中、図1~図11と同符号は、同一物を示す。
この実施形態2に係る6自由度関節1Aは、前記の実施形態1に係る6自由度関節1において、第1弾性部材31に第1センサ310を設け、また、第2弾性部材32に第2センサ320を設けたものである。すなわち、第1弾性部材31のうち、第1剛性部材21の第1連結部211と第2剛性部材22の第1連結部221との間の8箇所の部分に、8個の第1センサ310を設ける。また、第2弾性部材32のうち、第1剛性部材21の第2連結部212と第2剛性部材22の第2連結部222との間の8箇所の部分に、8個の第2センサ320を設ける。
8個の第1センサ310および8個の第2センサ320を演算装置(図示せず)にそれぞれ接続する。第1センサ310および第2センサ320としては、例えば、歪センサ、光学的センサ、磁気センサなどを使用する。
この実施形態2に係る6自由度関節1Aは、以上のごとき構成からなるので、8個の第1センサ310および8個の第2センサ320で検出した検出値を演算装置に読み込んで演算することにより、第1剛性部材21と第2剛性部材22との6自由度の動き量(移動量、回転角)を算出することができる。
このように、この実施形態2に係る6自由度関節1Aは、以上のごとき構成、作用からなるので、6軸の位置センサあるいは6軸の力学センサとして応用することができる。
(6自由度関節の実施形態3の構成、作用、効果の説明)
図13~図16は、本発明に係る6自由度関節の実施形態3を示す。以下、この実施形態3に係る6自由度関節1Bについて説明する。図中、図1~図12と同符号は、同一物を示す。
この実施形態3に係る6自由度関節1Bは、前記の実施形態1、2に係る6自由度関節1、1Aと、同様に、第1剛性部材21Bおよび第2剛性部材22Bと、第1弾性部材31Bおよび第2弾性部材32Bと、を備える。
前記の実施形態1、2に係る6自由度関節1、1Aの第1剛性部材21および第2剛性部材22は、4本の腕部210、220と、4本の延長部213、223と、を有するものである。これに対して、この実施形態3に係る6自由度関節1Bの第1剛性部材21Bおよび第2剛性部材22Bは、3本の腕部210、220と、3本の延長部213、223と、を有するものである。
この実施形態3に係る6自由度関節1Bは、以上のごとき構成からなるので、前記の実施形態1、2に係る6自由度関節1、1Aと、同様の作用効果を達成することができる。
(6自由度関節の実施形態4の構成、作用、効果の説明)
図17、図18は、本発明に係る6自由度関節の実施形態4を示す。以下、この実施形態4に係る6自由度関節1Cについて説明する。
この実施形態4に係る6自由度関節1Cは、前記の実施形態1、2、3に係る6自由度関節1、1A、1Bと、同様に、第1剛性部材21Cおよび第2剛性部材22Cと、第1弾性部材31Cおよび第2弾性部材32Cと、を備える。
第1剛性部材21C、第2剛性部材22Cは、それぞれ、3本または4本の腕部210C、220Cと、3本または4本の延長部213C、223Cと、を有する。延長部213C、223Cには、第1連結部211C、221と、第2連結部212C、222Cとがそれぞれ設けられている。
第1弾性部材31C、第2弾性部材32Cは、それぞれ、6本または8本の弾性体311、321と、6本または8本のヒータ312、322と、を有する。弾性体311、321は、形状記憶合金からなり、コイル形状をなしている。ヒータ312、322は、円筒形状をなしていて、弾性体311、321に外側から嵌合されている。ヒータ312、322は、電源に接続されていて、電流が供給されると発熱し、電流供給(通電)が遮断されると常温となる。
弾性体311、321の両端は、それぞれ、第1連結部211C、221、第2連結部212C、222Cに固定されている。これにより、第1弾性部材31C、第2弾性部材32Cの弾性体311、321は、第1剛性部材21Cと第2剛性部材22Cとを、相互に直交する3本の軸X、Y、Z方向にそれぞれ移動可能に、かつ、3本の軸X、Y、Z回りにそれぞれ回転可能に、連結する。また、第1弾性部材31C、第2弾性部材32Cの弾性体311、321は、それぞれ、コイルの中心線(図示せず)方向に弾性を有し、張力T1、T2を作用させている。
この実施形態4に係る6自由度関節1Cは、以上のごとき構成からなるので、前記の実施形態1、2、3に係る6自由度関節1、1A、1Bと、同様の作用効果を達成することができる。すなわち、図17において、複数本のヒータ312、322の全部が通電オフ(OFF)状態の時、複数本の弾性体311、321は、前記の実施形態1、2、3に係る6自由度関節1、1A、1Bの第1弾性部材31、31Bのう第1連結部211と第1連結部221との間の部分の弾性体、および、第2弾性部材32、32Bの第2連結部212と第2連結部222との間の部分の弾性体と同様の作用をなす。この結果、同様の効果を達成することができる。
特に、この実施形態4に係る6自由度関節1Cは、第1弾性部材31C、第2弾性部材32Cが、それぞれ、複数本の弾性体311、321と、複数本のヒータ312、322と、を有するものであるから、以下の作用効果を達成することができる。
すなわち、複数本のヒータヒータ312、322のうち任意のヒータ、たとえば、図18中の右側の第2弾性部材32Cのヒータ322に通電する(図18中の符号「322(ON)」を参照)。すると、そのヒータ322が発熱し、図18中の右側の第2弾性部材32Cの弾性体321が加熱されて収縮する。この結果、第1剛性部材21Cが、第2剛性部材22Cに対して、Y軸回りに反時計方向に回転する。このように、この実施形態4に係る6自由度関節1Cは、能動的(アクティブ)に、第1剛性部材21Cと第2剛性部材22Cとを、相互に、3本の軸X、Y、Z方向にそれぞれ移動させることができ、かつ、3本の軸X、Y、Z回りにそれぞれ回転させることができる。すなわち、この実施形態4に係る6自由度関節1Cは、アクチュエータとして使用することができる。
なお、この実施形態4に係る6自由度関節1Cにおいて、形状記憶合金からなる弾性体311、321は、コイル形状以外の形状であっても良い。また、ヒータ312、322も、同様に、円筒形状以外の形状であっても良い。
また、この実施形態4に係る6自由度関節1Cにおいて、ヒータ312、322ではなく、クーラを使用しても良い。この場合においては、クーラにより弾性体311、321が冷却されることによって収縮するものである。ヒータ312、322やクーラとしては、たとえば、シートヒータ、ペルチェ素子などを使用する。
さらに、この実施形態4に係る6自由度関節1Cにおいて、ヒータ312、322を使用せずに、形状記憶合金からなる弾性体311、321自体をヒータとすることができる。
(実施形態以外の例の説明)
なお、前記の実施形態においては、第1剛性部材21、21Bおよび第2剛性部材22、22Bが、3本または4本の腕部210、220と、3本または4本の延長部213、223と、を有するものである。しかしながら、この発明においては、腕部210、220および延長部213、223の本数は、5本以上であっても良い。
すなわち、第1剛性部材21、21Bと第1弾性部材31、31Bとの連結箇所(第1剛性部材21、21Bの第1連結部211)、第1剛性部材21、21Bと第2弾性部材32、32Bとの連結箇所(第1剛性部材21、21Bの第2連結部212)、第2剛性部材22、22Bと第1弾性部材31、31Bとの連結箇所(第2剛性部材22、22Bの第1連結部221)、第2剛性部材22、22Bと第2弾性部材32、32Bとの連結箇所(第2剛性部材22、22Bの第2連結部222)が、それぞれ、少なくとも3箇所有するものであれば良い。
また、前記の実施形態においては、第1剛性部材21、21Bおよび第2剛性部材22、22Bが腕部210、220と延長部213、223とを有するものである。しかしながら、この発明においては、第1剛性部材21、21Bおよび第2剛性部材22、22Bが腕部や延長部を有さなくても良い。すなわち、第1剛性部材21、21Bおよび第2剛性部材22、22Bの形状を特に限定しない。
さらに、前記の実施形態においては、第1弾性部材31、31Bおよび第2弾性部材32、32Bが環状の線形状をなすものである。しかしながら、この発明においては、第1弾性部材31、31Bおよび第2弾性部材32、32Bが環状の線形状でなくても良い。すなわち、第1弾性部材31、31Bおよび第2弾性部材32、32Bは、ただ単なる線形状であっても良い。この場合においては、線形状の第1弾性部材31、31Bの両端が、第1剛性部材21、21Bの第1連結部211と第2剛性部材22、22Bの第1連結部221とにそれぞれ連結し、また、第2弾性部材32、32Bの両端が、第1剛性部材21、21Bの第2連結部212と第2剛性部材22、22Bの第2連結部222とにそれぞれ連結する。
さらにまた、前記の弾性体として、前記の実施形態1、2、3においては、ゴム部材や樹脂部材を使用し、前記の実施形態4においては、形状記憶合金からなる弾性体311、321を使用するものである。しかしながら、この発明においては、前記の弾性体として、ゴム部材や樹脂部材および形状記憶合金からなる弾性体311、321以外のものを使用しても良い。たとえば、人工筋肉、エアアクチュエータ、エアダンパー、弾性体の一部にアクチュエータを組み込んだものなどである。
なお、この発明は、前記の実施形態により限定されるものではない。
1、1A、1B、1C…6自由度関節(6自由度関節ユニット)
21、21B、21C…第1剛性部材
22、22B、22C…第2剛性部材
210、220、210C、220C…腕部
211、221、211C、221C…第1連結部
212、222、212C、222C…第2連結部
213、223、213C、223C…延長部
214、224…透孔
31、31B、31C…第1弾性部材
32、32B、32C…第2弾性部材
310、320…センサ
311、321…弾性体
312、322…ヒータ
10、10A、10B…6自由度関節を備える装置
11…固定台
12…載置台
13、14…一対の保持部材
15、16…被挟持部材
S11…第1剛性部材21の第1連結部211と第2連結部212とのZ軸方向のずれ寸法
S12…第1剛性部材21の第1連結部211と第2連結部212とのZ軸方向に対して垂直方向のずれ寸法
S21…第2剛性部材22の第1連結部221と第2連結部222とのZ軸方向のずれ寸法
S22…第2剛性部材22の第1連結部221と第2連結部222とのZ軸方向に対して垂直方向のずれ寸法
T1…第1弾性部材31の張力
T2…第2弾性部材32の張力
X…X軸
Y…Y軸
Z…Z軸



Claims (6)

  1. 第1剛性部材および第2剛性部材と、
    第1弾性部材および第2弾性部材と、
    を備え、
    前記第1弾性部材および前記第2弾性部材は、前記第1剛性部材と前記第2剛性部材とを、相互に直交する3本の軸方向にそれぞれ移動可能に、かつ、3本の前記軸回りにそれぞれ回転可能に、連結し、
    前記第1剛性部材と前記第2剛性部材とは、3本の前記軸のうちの1本の軸であるZ軸方向に間隔を置いて配置されていて、
    前記第1剛性部材には、少なくとも3個の第1連結部および少なくとも3個の第2連結部がそれぞれ前記Z軸回りに設けられていて、
    前記第2剛性部材には、少なくとも3個の第1連結部および少なくとも3個の第2連結部がそれぞれ前記Z軸回りに設けられていて、
    前記第1弾性部材は、前記第1剛性部材の少なくとも3個の前記第1連結部と前記第2剛性部材の少なくとも3個の前記第1連結部とを、交互に連結し、
    前記第2弾性部材は、前記第1剛性部材の少なくとも3個の前記第2連結部と前記第2剛性部材の少なくとも3個の前記第2連結部とを、交互に連結し、
    前記第1剛性部材の少なくとも3個の前記第1連結部と少なくとも3個の前記第2連結部とは、前記Z軸方向にかつ前記Z軸に対して垂直方向に、それぞれずれていて、
    前記第2剛性部材の少なくとも3個の前記第1連結部と少なくとも3個の前記第2連結部とは、前記Z軸方向にかつ前記Z軸に対して垂直方向に、それぞれずれている、
    ことを特徴とする6自由度関節。
  2. 第1剛性部材および第2剛性部材と、第1弾性部材および第2弾性部材と、を備え、前記第1弾性部材および前記第2弾性部材は、前記第1剛性部材と前記第2剛性部材とを、相互に直交する3本の軸方向にそれぞれ移動可能に、かつ、3本の前記軸回りにそれぞれ回転可能に連結し、
    前記第1剛性部材および前記第2剛性部材は、3本の前記軸のうちの1本の軸であるZ軸方向に間隔を置いて配置されていて、前記Z軸に対して放射状に設けられている少なくとも3本の腕部と、少なくとも3本の前記腕部の端部から前記腕部に対して交差する方向に延長して設けられている少なくとも3本の延長部と、を有し、前記第1剛性部材の少なくとも3本の前記延長部と前記第2剛性部材の少なくとも3本の前記延長部とは、前記第1弾性部材および前記第2弾性部材により、それぞれ連結されており、
    前記第1剛性部材の少なくとも3本の前記延長部には、少なくとも3個の第1連結部および少なくとも3個の第2連結部がそれぞれ前記Z軸回りに設けられていて、前記第2剛性部材の少なくとも3本の前記延長部には、少なくとも3個の第1連結部および少なくとも3個の第2連結部がそれぞれ前記Z軸回りに設けられていて、前記第1弾性部材は、前記第1剛性部材の少なくとも3個の前記第1連結部と前記第2剛性部材の少なくとも3個の前記第1連結部とを、交互に連結し、前記第2弾性部材は、前記第1剛性部材の少なくとも3個の前記第2連結部と前記第2剛性部材の少なくとも3個の前記第2連結部とを、交互に連結し、
    前記第1剛性部材の少なくとも3個の前記第1連結部と少なくとも3個の前記第2連結部とは、前記Z軸方向にかつ前記Z軸に対して垂直方向に、それぞれずれていて、
    前記第2剛性部材の少なくとも3個の前記第1連結部と少なくとも3個の前記第2連結部とは、前記Z軸方向にかつ前記Z軸に対して垂直方向に、それぞれずれている、
    ことを特徴とする6自由度関節。
  3. 前記第1剛性部材の少なくとも3本の前記腕部の中央部分および前記第2剛性部材の少なくとも3本の前記腕部の中央部分には、透孔がそれぞれ設けられている、ことを特徴とする請求項2に記載の6自由度関節。
  4. 前記第1弾性部材のうち、前記第1剛性部材に支持されている箇所と前記第2剛性部材に支持されている箇所との間の部分は、線形状をなしていて、線方向に弾性を有し、張力を作用させていて、
    前記第2弾性部材のうち、前記第1剛性部材に支持されている箇所と前記第2剛性部材に支持されている箇所との間の部分は、線形状をなしていて、線方向に弾性を有し、張力を作用させている、
    ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の6自由度関節。
  5. 前記第1弾性部材の張力および前記第2弾性部材の張力は、それぞれ調整可能である、
    ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の6自由度関節。
  6. 前記第1弾性部材および前記第2弾性部材には、センサがそれぞれ設けられている、
    ことを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の6自由度関節。
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