JP7115374B2 - 変圧器コスト予測装置 - Google Patents
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Description
しかしながら、この方法では、コストの算出において、コスト発生単位要素の分解を予想の元に行っているに過ぎず、特に製品設計がこれまでのものと異なっていると、コスト発生単位要素の分解が実際と同等に行われているかどうかについては保証できない。また、過去の事例を全体のコストとして参考にしているわけではなく、要素として予測に用いているだけなので、製品コスト全体の予測として過去の事例からのフィードバックがなく精度に問題がある。
すなわち、本発明の変圧器コスト予測装置は、過去に製造された変圧器の仕様、設計値、コストを含む過去データベースを学習データとして予測モデルを生成するモデル学習部と、前記予測モデルに変圧器の仕様、設計値を含むデータを入力し変圧器のコストを予測する予測部と、を備え、前記モデル学習部と前記予測部は、それぞれ、入力データを編集する、データクレンジング部と、フィーチャーエンジニアリング部と、を備え、前記データクレンジング部は、パラメータの欠損値の補填を含むデータ整備を行い、前記フィーチャーエンジニアリング部は、各パラメータの演算値付与を含む特徴量の付与を行う、ことを特徴とする。
このような構成によれば、過去のデータベースを充分に活用した精度のよい変圧器コスト予測装置が実現できる。
このような構成によれば、過去のデータベースを効率良く利用して、回帰モデルの選定と主モデルの学習が可能となる。
このような構成によれば、変圧器コストと関係性が高いパラメータを自動的に選択することができ、予測精度を担保しながら計算に用いられるパラメータ数を減じて計算スピードを向上させることができる。
このような構成によれば、学習データのパラメータ選択に自由度をもたせることができる。
このような構成によれば、学習モデルの生成、及び、変圧器コストの予測に使用される入力データを適切に編集することができる。
(第1の実施形態)
図1に、本発明の第1の実施形態に係る変圧器コスト予測装置の構成を示す機能ブロック図を示す。
本実施形態に係る変圧器コスト予測装置1は、モデル学習部2、予測部3、過去データベース4、データベース5を備えている。モデル学習部2は、データクレンジング部21、フィーチャーエンジニアリング部22、回帰モデル選択部23、主モデル学習部24を備えている。
予測部3は、データクレンジング部31、フィーチャーエンジニアリング部32、機械学習予測部33、コスト予測結果出力部34を備えている。
変圧器コスト予測装置1は、例えばパーソナルコンピュータ等の情報処理装置である。過去データベース4及びデータベース5は、上記情報処理装置内外に設けられた半導体メモリや磁気ディスクなどの記憶装置によって実現される。また、モデル学習部2と予測部3は、上記情報処理装置内のCPUやGPUによって実行されるソフトウェア、プログラムであってよい。
パラメータに設定されたデータ欠損率以上のパラメータの削除とは、各パラメータ毎(図2の表における列データに相当する。)に欠損データ(ヌルデータ)と値を持つデータ(有効データ)の数を調べ、その比率を計算し、例えばあるパラメータの欠損データが90%以上(10%未満の有効データ)の場合はそのパラメータを削除し、後述するモデル生成の学習データとして使用しないことをいう。
事例に設定されたデータ欠損率以上を有する事例の削除とは、事例の欠損データの比率を調べ、例えば、ある事例の欠損データ率が97%以上(有効データが3%未満)である場合、その事例を削除することをいう。
フィーチャーエンジニアリング部22では、各パラメータの演算値、パラメータの欠損値補填フラグ、非数値パラメータのインデックス、パラメータの関数変換値、を含む特徴量の付与を行う。
パラメータの欠損値補填フラグの付与とは、上述したデータクレンジング部21で、パラメータの補填が行われたパラメータを表すパラメータ(この場合1ビットデータ)を新たに事例データに追加し、補填が行われた場合1を行われなかった場合は0を設定することをいう。
パラメータの関数変換値の付与とは、パラメータを例えば多項式関数やガウス関数で変換してその値を付与することをいう。
回帰モデル選択部23では、入力されたデータを複数のグループに分けて、交差検証により、回帰モデルの評価、選択が行われる。ここにおいて、交差検証とは、例えば、入力されたデータを10のグループに分ける。説明のため、今そのグループに1~10の番号が振られているとする。フィーチャーエンジニアリング部22では、まず1~9のグループのデータを用いて一つの回帰モデルについて変圧器のコストを算出するための機械学習を行い、回帰モデルのパラメータを導出する。この導出されたパラメータを有するモデルを用いて、グループ10のデータを使って評価を行い評価値を算出する。評価値は、例えば回帰モデルによって算出された変圧器コストと実際のコストとの差を採用して良い。
主モデル学習部24では、回帰モデル選択部23によって選択された主モデルを、過去データベース4をすべて使ってモデル学習を行うので、予測モデル6の生成を効果的に行うことができる。このようにして生成された予測モデル6を使用して、機械学習予測部33で変圧器コストの予測が行われるので、見積もり方法や人為的な差を含むことのない精度のよい変圧器コストの予測が可能となる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。この実施形態が第1の実施形態と異なるのは、モデル学習に用いられるパラメータが変圧器コストとの相関分析の結果に基づいて選択され点である。図4は、各パラメータ51(A~S)の相関分析の結果である相関係数52が示されるグラフである。横軸パラメータの1番目に示されているのは、変圧器コスト53である。変圧器コスト53の自分自身の相関係数1が示されている。本実施形態では、モデル学習に用いられるパラメータは、この相関係数に基づいて選択される。選択する方法は、例えば、パラメータを相関係数の値の大きい順に並べて、上位の15番目までのパラメータを選択して良い。また、相関係数0.5以上のパラメータを選択しても良い。
本実施形態においては、このように、変圧器コストと相関の強いパラメータを選択することによって、変圧器コスト予測の精度を向上させることができる。また、選択によってパラメータの数を減らすことができるので、計算スピードを高速にすることができる。本実施形態においては、パラメータの選択以外は上記第1の実施形態と同様の動作によって変圧器コストの予測が行われ、第1の実施形態と同様の作用、効果が得られる。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。この実施形態が第1の実施形態と異なるのは、モデル学習に用いられるパラメータを選択する入力部を備える点である。本実施形態においては、入力パラメータを選択するために、図1に2点鎖線で示される、モデル学習部2に入力部25を備えている。この入力部25において、モデル学習に用いられるパラメータを任意に選択可能となっている。したがって、パラメータ選択の自由度が向上し、また、選択によってパラメータの数を減らすことができるので、計算スピードを高速にすることができる。本実施形態においては、パラメータの選択以外は上記第1の実施形態と同様の動作によって変圧器コストの予測が行われ、第1の実施形態と同様の作用、効果が得られる。
2 モデル学習部
3 予測部
4 過去データベース
6 予測モデル
21、31 データクレンジング部
22、32 フィーチャーエンジニアリング部
23 回帰モデル選択部
24 主モデル学習部
Claims (5)
- 過去に製造された変圧器の仕様、設計値、コストを含む過去データベースを学習データとして予測モデルを生成するモデル学習部と、
前記予測モデルに変圧器の仕様、設計値を含むデータを入力し変圧器のコストを予測する予測部と、を備え、
前記モデル学習部と前記予測部は、それぞれ、入力データを編集する、
データクレンジング部と、
フィーチャーエンジニアリング部と、を備え、
前記データクレンジング部は、パラメータの欠損値の補填を含むデータ整備を行い、
前記フィーチャーエンジニアリング部は、各パラメータの演算値付与を含む特徴量の付与を行う、
ことを特徴とする変圧器コスト予測装置。 - 前記モデル学習部は、
回帰モデル選択部と、
主モデル学習部と、を備え、
前記回帰モデル選択部は、過去データベースから交差検証により、設定された複数の回帰モデルを評価し、該評価結果に基づいて主モデルを選択し、
前記主モデル学習部は、選択された前記主モデルを過去データベースを学習データとして機械学習し予測モデルを生成する、
ことを特徴とする請求項1に記載の変圧器コスト予測装置。 - 前記学習データのパラメータは、変圧器コストとの相関分析に基づいて選択されることを特徴とする請求項1または2に記載の変圧器コスト予測装置。
- 前記学習データのパラメータを選択する入力部を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の変圧器コスト予測装置。
- 前記データクレンジング部は、さらに、パラメータに設定されたデータ欠損率以上のパラメータの削除、設定されたデータ類似率以上の事例の統合、若しくは事例に設定されたデータ欠損率以上を有する事例の削除を含むデータ整備を行い、
前記フィーチャーエンジニアリング部は、さらに、パラメータの欠損値補填フラグ、非数値パラメータのインデックス、パラメータの関数変換値、を含む特徴量の付与を行う、
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の変圧器コスト予測装置。
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