JP7115163B2 - フレーム処理装置、塗装金属板の製造装置、および塗装金属板の製造方法 - Google Patents
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Description
C3H8(LPG)+5O2 → 3CO2+4H2O+熱
[1]金属系基材を搬送するための搬送部と、前記搬送部により搬送される前記金属系基材に対し、火炎を放射するためのバーナーヘッドと、前記バーナーヘッドに燃焼性ガスを供給するためのガス供給部と、を有し、前記バーナーヘッドは、前記金属系基材と対向する面に火炎口を有する内側ノズルと、前記内側ノズルを挟んで対向して配置され、前記金属系基材と対向する面にそれぞれ火炎口を有する2つの外側ノズルと、を有し、前記内側ノズルおよび前記2つの外側ノズルは、前記金属系基材の搬送方向に沿って順に配置されており、前記内側ノズルのガスの流量と、前記2つの外側ノズルのガス流量の合計量との比が、90:10~95:5である、フレーム処理装置。
[3]前記金属系基材の搬送方向に沿って、前記バーナーヘッドが2つ以上配置されている、[1]または[2]に記載のフレーム処理装置。
[4]金属系基材上に塗料を塗布し、塗膜を形成するための塗布部と、[1]~[3]のいずれかに記載のフレーム処理装置と、を含み、前記フレーム処理装置は、前記塗布部で形成された塗膜に対してフレーム処理を行う、塗装金属板の製造装置。
[5]金属系基材上に塗料を塗布し、前記金属板上に塗膜を形成する塗膜形成工程と、前記金属系基材上に形成された前記塗膜に対し、[1]~[3]のいずれかに記載のフレーム処理装置によりフレーム処理を行うフレーム処理工程と、を含む、塗装金属板の製造方法。
本発明のフレーム処理装置は、フレーム処理時に結露が生じやすい部材、すなわち熱伝導率が高い金属系基材に火炎を放射し、フレーム処理するための装置である。本発明のフレーム処理装置は特に、熱伝導率が10W/mK以上である金属板を含む金属系基材のフレーム処理に、非常に有用である。なお、本明細書において、金属系基材とは、金属板等の金属からなる部材を少なくとも一部に含む基材とし、例えば金属板の表面に塗膜等が形成されたものであってもよい。以下、本発明の一実施の形態に係るフレーム処理装置について、図面を参照して詳細に説明する。
まず、搬送部1によって金属系基材11を一定方向に一定速度で搬送する。このとき、金属系基材11の搬送速度は、フレーム処理速度に応じて適宜選択されるが、通常5~150m/分とすることができ、20~100m/分であることがより好ましく、30~80m/分であることがさらに好ましい。金属系基材11を5m/分以上の速度で搬送することにより、効率的にフレーム処理を行うことができ、さらには過度に金属系基材11の温度が高まることを抑制できる。一方で、金属系基材11の搬送速度が速すぎる場合には、金属系基材11の移動によって気流が生じやすく、フレーム処理にムラが生じることがある。
上述のフレーム処理装置では、バーナーヘッドのガス収容部、内側ノズル、および外側ノズルが一体に成形されていたが、別々に成形されたものが組み合わせられていてもよい。
前述のように、従来のフレーム処理装置では、金属系基材をフレーム処理する際に、バーナーヘッドからの火炎の出力を高めようとすると、火炎が振動しやすく、ムラ無くフレーム処理することが難しかった。これに対し、本発明の処理装置では、内側ノズルおよび外側ノズルを有するバーナーヘッドを用い、当該内側ノズルのガス流量および2つの外側ノズルのガス流量の合計量の比を、90:10~95:5としている。これにより、内側ノズルから放射される火炎が振動し難く、安定して金属系基材のフレーム処理を行うことが可能である。また、内側ノズルのガス流量と外側ノズルのガス流量との比を上述の範囲とすると、内側ノズルのガス流量を多くしても、火炎が安定するため、瞬時に金属系基材の温度を高めることができる。したがって、燃料の燃焼によって水分が発生したとしても、金属系基材表面に結露が生じ難く、フレーム処理が阻害され難くなる。その結果、例えば金属系基材の親水化処理や、金属系基材表面に付着した埃、油脂等の除去等を効率的にムラなく行うことが可能となる。
本発明の塗装金属板の製造装置は、金属板上に塗膜を有する塗装金属板を製造するための装置であり、金属板上に塗料を塗布し、塗膜を形成するための塗布形成部と、当該塗膜をフレーム処理するためのフレーム処理装置と、を含む構成とすることができる。
上述の実施の形態では、シリコーンレジンを含む塗料を用いて塗膜を形成し、塗膜にフレーム処理を行ったが、塗料の種類はシリコーンレジンを含むものに制限されず、例えばオルガノシリケート等を含む塗料を用いて塗膜を形成し、フレーム処理を行ってもよい。
本実施の形態の塗装金属板の製造装置では、金属板上に塗膜を形成した後、当該塗膜に対してフレーム処理を行う。当該塗装金属板の製造装置では、前述のように、塗膜が形成された金属板(金属系基材)をフレーム処理する際、バーナーヘッドの内側ノズルから放射される火炎が振動し難い。したがって、塗膜が形成された金属板(金属系基材)をムラ無く処理することが可能である。また、当該塗装金属板の製造装置では、内側ノズルから放射される火炎の出力を高めることができるため、素早くフレーム処理を行うことができる。したがって、燃焼によって水分が発生したとしても、塗膜表面に結露が生じ難く、フレーム処理が阻害され難くなる。その結果、ムラなく金属系基材を親水化処理することが可能となり、例えば、耐雨筋汚れ性の高い塗装金属板等を得ることが可能となる。
数平均分子量5,000、ガラス転移温度30℃、水酸基価28mgKOH/gの高分子ポリエステル樹脂(DIC社製)と、メトキシ基90モル%メチル化メラミン樹脂硬化剤(三井サイテック社製 サイメル(登録商標)303)とを混合し、ベースとなるポリエステル樹脂およびメラミン樹脂硬化剤を含む組成物を得た。ポリエステル樹脂とメチル化メラミン樹脂硬化剤との配合比は70/30とした。
上記組成物に下記一般式で表されるブロックスルホン酸触媒を、ブロック基が脱離した後のスルホン酸量が、塗料の固形分量に対して1質量%となるように加えた。
上記塗料を用いて、以下のように塗装金属板を作製した。
板厚0.27mm、A4サイズ(210mm×297mm)、片面当りめっき付着量90g/m2の溶融Zn-55%Al合金めっき鋼板を金属板として準備し、表面をアルカリ脱脂した。その後、当該表面に、塗布型クロメート処理液(日本ペイント株式会社製 NRC300NS)を、Crの付着量が50mg/m2となるように塗布した。さらに、エポキシ樹脂系プライマー塗料(日本ファインコーティングス株式会社製 700P)を、硬化膜厚が5μmとなるようにロールコーターで塗布した。続いて、基材の最高到達板温215℃となるように焼き付け、プライマー塗膜を形成しためっき鋼板(以下、単に「めっき鋼板」とも称する)を得た。
上述の塗料を、硬化膜厚が18μmとなるように上述のめっき鋼板にロールコーターで塗布し、最高到達板温225℃、板面風速0.9m/秒で90秒間焼き付けた。
上記塗膜をフレーム処理した。フレーム処理装置は、図1に示すように、搬送部1と、当該搬送部1によって搬送される塗装金属板(金属系基材)11をフレーム処理するためのバーナーヘッド2と、当該バーナーにガスを供給するためのガス供給部3とを有するフレーム処理装置100(Flynn Burner社(米国)製のF-3000)を用いた。
・LPガス流量 40L/分
・外気流量 1,000L/分
・フレーム処理スピード 28m/分
・フレーム処理量 303kJ/m2
(シミュレーション条件)
・LPガス流量 40L/分
・外気流量 1,000L/分
上記各フレーム処理条件で作製した塗装鋼板について、以下の試験を行った。その結果を表2に示す。合わせて、図4に、実施例4、比較例1、および比較例3のフレーム処理装置のバーナーヘッドが放射する火炎のシミュレーション結果を示す。
実施例および比較例で調製した塗料を用いて作製した塗装金属板の塗膜表面の対水接触角を測定した。測定は気温23±2℃、相対湿度50±5%の恒温恒湿度室で0.01ccの精製水の水滴を形成して、協和界面科学株式会社製の接触角計DM901を使用して測定した。
62ダインのダインペン(春日電機株式会社製 テンションチェッカーペン TC-B-62)を用いて、A4サイズの塗装鋼板のフレーム処理の均一性を評価した。具体的には、A4サイズの塗装鋼板の長手方向と短手方向にダインペンで線を引き、目視にてダインペンで書いた線の濡れ性ムラを評価した。
×: ダインペンによる線の一部にハジキがある。
○: ダインペンの線にハジキがない。
耐雨筋汚れ性は、以下のように評価した。
まず、垂直暴露台に実施例および比較例で作製した塗装金属板をそれぞれ取り付けた。さらに、当該塗装金属板の上部に、地面に対して角度20°となるように、波板を取り付けた。このとき、雨水が塗装金属板表面を筋状に流れるように、波板を設置した。この状態で、屋外暴露試験を2ヶ月間行い、汚れの付着状態を観察した。耐雨筋汚れ性の評価は、暴露前後の塗装金属板の明度差(ΔL)で、以下のように評価した。
×:ΔLが2以上の場合(汚れが目立つ)
△:ΔLが1以上2未満の場合(雨筋汚れは目立たないが視認できる)
〇:ΔLが1未満の場合(雨筋汚れがほとんど視認できない)
◎:ΔLが1未満で、かつ雨筋汚れが全く視認できない。
なお、○、◎を合格とした。
フレーム処理前後の板温は、熱電対を用いた接触温度計で測定した。
2 バーナーヘッド
3 ガス供給部
11 金属系基材
21 内側ノズル
21a 内側火炎口
21b 内側流路
21c 内側吐出調整部
22 外側ノズル
22a 外側火炎口
22b 外側流路
22c 外側吐出調整部
22d ステンレスウール
23 ガス収容部
24 貫通孔
31 燃焼ガス供給部
32 助燃ガス供給部
33 ガス混合部
34 ガス供給管
100 フレーム処理装置
110 塗装金属板の製造装置
200 塗膜形成部
210 金属板
220 塗布部
230 固化部
Claims (5)
- 金属系基材を搬送するための搬送部と、
前記搬送部により搬送される前記金属系基材に対し、火炎を放射するためのバーナーヘッドと、
前記バーナーヘッドに燃焼性ガスを供給するためのガス供給部と、
を有し、
前記バーナーヘッドは、前記金属系基材と対向する面に火炎口を有する内側ノズルと、前記内側ノズルを挟んで対向して配置され、前記金属系基材と対向する面にそれぞれ火炎口を有する2つの外側ノズルと、を有し、
前記内側ノズルおよび前記2つの外側ノズルは、前記金属系基材の搬送方向に沿って順に配置されており、
前記内側ノズルのガスの流量と、前記2つの外側ノズルのガス流量の合計量との比が、90:10~95:5である、
フレーム処理装置。 - 前記内側ノズルから放射する火炎の中心軸と、前記搬送部により搬送される前記金属系基材の表面との角度が70~110°である、
請求項1に記載のフレーム処理装置。 - 前記金属系基材の搬送方向に沿って、前記バーナーヘッドが2つ以上配置されている、
請求項1または2に記載のフレーム処理装置。 - 金属系基材上に塗料を塗布し、塗膜を形成するための塗布部と、
請求項1~3のいずれか一項に記載のフレーム処理装置と、
を含み、
前記フレーム処理装置は、前記塗布部で形成された塗膜に対してフレーム処理を行う、
塗装金属板の製造装置。 - 金属系基材上に塗料を塗布し、前記金属系基材上に塗膜を形成する塗膜形成工程と、
前記金属系基材上に形成された前記塗膜に対し、請求項1~3のいずれか一項に記載のフレーム処理装置によりフレーム処理を行うフレーム処理工程と、
を含む、
塗装金属板の製造方法。
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