JP7114570B2 - 液体ナロキソンスプレー - Google Patents
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Description
本発明の液体スプレー製剤は、鼻腔内及び/又は舌下投与のためである。
約1%~約16%w/w、好ましくは約2%~約10%w/wのナロキソン、この薬学的に許容される塩又はこの誘導体;
約10%~約99%w/wの水;
約0.0001%~0.05%w/wのキレート化剤、好ましくはエデト酸二ナトリウム二水和物
を含む液体スプレー製剤であって、等張剤又は緩衝液を含有しない液体スプレー製剤を対象とする。
約1%~約16%w/w、好ましくは約2%~約10%w/wのナロキソン、この薬学的に許容される塩又はこの誘導体;
約80%~約98%w/wの水;
約0.0001%~0.05%w/wのキレート化剤、好ましくはエデト酸二ナトリウム二水和物
を含む液体スプレー製剤であって、等張剤、緩衝液又は共溶媒を含有しない液体スプレー製剤を対象とする。
約1%~約16%w/w、好ましくは約2%~約10%w/wのナロキソン、この薬学的に許容される塩又はこの誘導体;
約35%~約85%w/wの水;
約0.0001%~0.05%w/wのキレート化剤、好ましくはエデト酸二ナトリウム二水和物;並びに
エタノール、プロピレングリコール及びこれらの組合せからなる群から選択される約2%~約90%w/wの共溶媒、好ましくは、約2%~約50%w/wの濃度のエタノール、又は約5%~約10%w/wの濃度のプロピレングリコール及び約2%~約50%w/wの濃度のエタノールの組合せ、又は約20%w/wのエタノール及び約5%w/wのプロピレングリコールの組合せ、又は約50%w/wのエタノール及び約5%w/wのプロピレングリコールの組合せ、
を含む液体スプレー製剤であって、等張剤又は緩衝液を含有しない液体スプレー製剤を対象とする。
約1%~約16%w/wのナロキソン、この薬学的に許容される塩又はこの誘導体、好ましくは約2%~約10%w/w;
約35%~約85%w/wの水;
約0.0001%~0.05%w/wのキレート化剤、好ましくはエデト酸二ナトリウム二水和物;及び
共溶媒として約5%~約10%w/wの濃度のプロピレングリコール、
を含む液体スプレー製剤であって、等張剤、緩衝液又はアルコールを含有しない液体スプレー製剤を対象とする。
投与中に平均Dv(10)が約5~約40ミクロンである;
投与中に平均Dv(50)が約20~約80ミクロンである;及び
投与中に平均Dv(90)が約50~約700ミクロンである
液滴サイズ分布を生成できる経鼻スプレー装置、又は
約1.0~2.5の楕円比、若しくは投与中に約25~約70ミリメートルのスプレープルーム幅及び投与中に約15~約70度のスプレープルーム角度を有するスプレープルームにおいて投与される。
一実施形態において、本発明は、有効量のナロキソン、この薬学的に許容される塩又はこの誘導体、溶媒として水、共溶媒、及び抗酸化剤又はキレート化剤を含む液体スプレー製剤を対象とする。好ましい実施形態において、ナロキソンは塩形態である。
さらなる実施形態において、本発明は、有効量のナロキソン、この薬学的に許容される塩又はこの誘導体、水、キレート化剤、及び任意選択的に共溶媒を含む安定な液体スプレー製剤を対象とし、製剤はアルコールを含有しない。
本明細書で使用される場合、各々の特定の値に「約」として定義されている量及び重量などに関する全ての値は、プラス又はマイナス10%である。例えば、「約10%w/w」という成句は、「9%~11%w/w」と理解されるべきである。そのため、特許請求されている値の10%以内の量は、特許請求の範囲の範疇によって包含される。
エタノールを含有するナロキソン製剤の調製
液体スプレー製剤を第1の脱ガス用エタノール及びUSP精製水によって別々に作製した。次に、エタノール及び精製水を各々窒素でパージした。次いで、可溶性賦形剤をこれらの可溶性に基づいてエタノール中又は精製水中のいずれかに溶解させた。次に、溶液を合わせた。ナロキソンを最終溶液に添加し、溶解するまで混合した。
ナロキソン製剤の安定性試験
表1に列挙されている製剤を、8週間75%±5%の相対湿度下にて40℃及び55℃±2℃で安定性試験に供した。安定性データをゼロ週、1週、2週、3週、4週及び8週に55℃で並びにゼロ週、4週及び8週に40℃で収集した。紫外線検出器付の高速液体クロマトグラフィーを使用して、アッセイ物及び不純物を検出した。アッセイを288nmで行い、初濃度の%として表示した。全ての不純物について、分析を240nmで行い、%面積として表した。特定の不純物の量は、全不純物の量と一緒に各製剤の面積の百分率として、表2A~2F及び3A~3Hに列挙されている。「BQL」は「定量化可能な限界未満」を指し、「ND」は「検出されず」を指す。
液滴試験
製剤#5Aのスプレープロファイルを決定するために、それを標準化液滴試験に供した。ナロキソン舌下及び/又は鼻腔内スプレー製剤を作製する課題は、それが、直径10ミクロン超であるスプレー液滴を生成できなければならないことである。10ミクロン以下のスプレー液滴は、肺に吸入され得る。舌下及び鼻腔内スプレー液滴のための最適な粒子サイズは、直径20~約200ミクロンである。製剤は20近くの液滴サイズを有することが望ましく、なぜならば、これは表面積を増加させ、増加された表面積曝露は、高い生物学的利用能に寄与する1つの因子であるからである。舌下及び鼻腔内製剤は、これの有効期間の全体にわたって一貫した液滴サイズを維持することができるべきである。
アルコールフリーであるナロキソン製剤の調製
ナロキソン液体製剤を調製するために、下記の「表10.製剤#1AFの構成成分」に表示されている通りの構成成分を秤量した。清澄な溶液が形成されるまで、構成成分を混合した。
追加のナロキソン液体製剤の調製
ナロキソン液体製剤を調製するために、下記の「表11.対照及び製剤#1AF~#6AFの構成成分」に表示されている通りの構成成分を秤量した。清澄な溶液が形成されるまで、構成成分を混合した。
ナロキソン製剤の安定性試験
表11に列挙されている製剤を、8週間75%±5%の相対湿度下にて40℃及び55℃±2℃で安定性試験に供した。安定性データをゼロ週、1週、2週、3週、4週に55℃で及びゼロ週、4週に40℃で収集した。紫外線検出器付の高速液体クロマトグラフィーを使用して、アッセイ物及び不純物を検出した。アッセイを288nmで行い、初濃度の%として表示した。全ての不純物について、分析を240nmで行い、%面積として表した。特定の不純物の量は、全不純物の量と一緒に各製剤の面積の百分率として、表12A~12G及び13A~13Cに列挙されている。「BQL」は「定量化可能な限界未満」を指し、「ND」は「検出されず」を指す。「Ppm」は百万分の一を指す。
凍結/解凍試験
製剤#1AF及び#6AFの安定性をさらに決定するために、製剤を標準的な凍結/解凍安定性試験に供した。結果は、下記の「表14.凍結/解凍試験に対する製剤#1AF及び#6AFの安定性」中にある。
液滴試験
製剤#1AFのスプレープロファイルを決定するために、それを標準化液滴試験に供した。前に説明されている通り、舌下及び鼻腔内スプレー液滴のための最適な粒子サイズは、直径20~約200ミクロンである。製剤は20近くの液滴サイズを有することが望ましく、なぜならば、これは表面積を増加させ、増加された表面積曝露は、高い生物学的利用能に寄与する1つの因子であるからである。舌下及び鼻腔内製剤は、これの有効期間の全体にわたって一貫した液滴サイズを維持することができるべきである。
追加のナロキソン液体製剤の調製
ナロキソン液体製剤を調製するために、下記の「表21.製剤#8A、#9A、#7AF及び#8AFの構成成分」に表示されている通りの構成成分を秤量した。清澄な溶液が形成されるまで、構成成分を混合した。
追加のナロキソン経鼻スプレー製剤の調製
ナロキソン液体製剤を調製するために、下記の表22、23及び24に表示されている通りの構成成分を秤量した。清澄な溶液が形成されるまで、構成成分を混合した。
液滴試験
製剤#9Aのスプレープロファイルを決定するために、それを標準化液滴試験に供した。前に説明されている通り、舌下及び鼻腔内スプレー液滴のための最適な粒子サイズは、直径20~約200ミクロンである。製剤は20近くの液滴サイズを有することが望ましく、なぜならば、これは表面積を増加させ、増加された表面積曝露は、高い生物学的利用能に寄与する1つの因子であるからである。舌下及び鼻腔内製剤は、これの有効期間の全体にわたって一貫した液滴サイズ維持することができるべきである。
薬物動態学的分析
本明細書の実施例9、表21に記載されているナロキソン製剤を使用した。製剤#7AF及び#8AFについて、4mg用量を投与した。製剤#8A及び#9Aについて、16mg用量を投与した。
プロトコールは単一用量クロスオーバー研究であった。各々およそ40キログラムの体重である5匹の健康な雄性ユカタンミニブタに、表21の製剤を舌下投与した。ミニブタを終夜及び投与後4時間の間絶食させた。投与の後に、1週の休薬期間が続いた。投与の前に、並びに用量後1分、3分、5分、7分、10分、15分、30分、1時間、2時間、4時間、8時間及び24時間に、血液試料を採取した。液体クロマトグラフィー-タンデム質量分析法を介してナロキソン濃度について、血液試料を測定した。
本発明の表21におけるナロキソン製剤についての薬物動態学的及び統計的分析の結果は、表42に示されている。
追加のナロキソン製剤の安定性試験
上記の表21からの製剤#9A、#10A及び11Aを、25℃/60%のRH±5%、40℃/75%±5%の相対湿度及び55℃±2℃で安定性試験に供した。安定性データを所定の時点で収集した。紫外線検出器付の高速液体クロマトグラフィーを使用して、アッセイ物及び不純物を検出した。アッセイを288nmで行い、初濃度の%として表示した。全ての不純物について、分析を240nmで行い、%面積として表した。特定の不純物の量は、全不純物の量と一緒に各製剤の面積の百分率として、表43A~Iに列挙されている。
ナロキソンスプレー製剤の鼻腔内及び舌下投与
方法
プロトコール設計は、I相非盲検無作為化単一用量の5方向クロスオーバー研究であった。研究は、絶食条件下でナロキソンの単一の0.4ミリグラム筋肉内用量に対する、鼻腔内又は舌下のいずれかでの本発明の製剤におけるナロキソンの単一の8ミリグラム及び16ミリグラムの用量の生物学的利用能を査定した。145人の対象を、8ミリグラムの舌下用量、16ミリグラムの舌下用量、8ミリグラムの鼻腔内用量、16ミリグラムの鼻腔内用量及び0.4ミリグラムのナロキソン用量を含めた5つの群の1つに無作為に割り当てた。用量前、用量後0.03時間、0.07時間、0.1時間、0.13時間、0.17時間、0.25時間、0.5時間、1時間、2時間、4時間、8時間及び12時間に、血漿濃度を計った。
下記の表31において見られる通り、鼻腔内投与及び舌下投与の各々は、投与後最大1時間まで試験された全ての時点で筋肉内投与よりも大幅に高い血漿濃度をもたらした。ナロキソンのさらなる鼻腔内投与は、投与後最大1時間まで試験された全ての時点で舌下投与よりも大幅に高い血漿濃度をもたらした。
Claims (13)
- 約2%~約10%w/wのナロキソン又はこの薬学的に許容される塩、約10%~約20%w/wのエタノール、水、及びキレート化剤を含む液体スプレー製剤であって、等張剤又は緩衝液を含有しない、鼻腔内投与のための、液体スプレー製剤。
- 塩化ナトリウム、クエン酸、ベンジルアルコール又は塩化ベンザルコニウムを含有しない、請求項1に記載の液体スプレー製剤。
- グリコールをさらに含み;
キレート化剤がエデト酸二ナトリウム二水和物である、
請求項1に記載の液体スプレー製剤。 - グリコールがプロピレングリコールである、請求項3に記載の液体スプレー製剤。
- 約3.0~約6.0のpHを有する、請求項1に記載の液体スプレー製剤。
- 抗酸化剤をさらに含む、請求項1に記載の液体スプレー製剤。
- 抗酸化剤がアスコルビン酸ナトリウムである、請求項6に記載の液体スプレー製剤。
- 水が、約35%~85%w/wの濃度であり;
キレート化剤が、約0.0001%~0.05%w/wの濃度である、
請求項1に記載の液体スプレー製剤。 - キレート化剤がエデト酸二ナトリウム二水和物である、請求項8に記載の液体スプレー製剤。
- 共溶媒としてプロピレングリコールを約5%~約10%w/wの濃度でさらに含み、キレート化剤がエデト酸二ナトリウム二水和物である、請求項1に記載の液体スプレー製剤。
- 経鼻スプレー装置で投与される、請求項1に記載の液体スプレー製剤。
- 経鼻スプレー装置が、約125μL~127μLの製剤を含む単一のリザーバーを有する、請求項11に記載の液体スプレー製剤。
- 約100μLの製剤が、単回の作動で送達される、請求項12に記載の液体スプレー製剤。
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