JP7112459B2 - 設置ヒンジおよび設置方法 - Google Patents

Description

本発明は、ヒンジ機構に関し、特に、設置方法に関連して使用するのにぴったり合うヒンジ機構に関する。本発明はまた、設置ヒンジを備える壁搭載式ハウジングならびにインターホンデバイスに関する。

ユーザとコンピュータ化システムとの間のインタフェースを提供する多くの現代デバイスは、ハウジングおよびディスプレイからなる。ディスプレイは、典型的には、実際のインタフェースを提供することになり、ある種の、おそらくは、画像またはビデオディスプレイなどのタッチスクリーンを備えることができる。美的理由からならびに実用的な理由から、ディスプレイ全体を単一ガラス表面で覆うことができる。したがって、ディスプレイは、かなりのコスト及びある程度の重量を伴う場合がある。ハウジングは、壁搭載式である、すなわち、壁に取り付けることができ、ディスプレイ、信号処理のための制御ユニットまたはＣＰＵ、通信モジュールなどを駆動するための電子部品を備えることができる。或る設置状況において、壁搭載式ハウジングは、適切な締め付け手段によって壁に取り付けられ、その後、ディスプレイは、ハウジングに電気的に接続され、その後、ハウジングに物理的に接続される。

搭載されるインタフェースデバイスの位置は、ユーザにとって好都合であることになるが、ハウジングが壁に搭載された後にディスプレイを電子的に接続するステップは、設置のやっかいな部分を提示するであろう。重く、高価で、壊れやすいディスプレイは、電気接続が行われる間、所定の場所に保持される必要があることになり、典型的には、ケーブル配線の長さは、空間制限によって最小化されるべきである。

本発明は、上記問題に対する排除または少なくとも軽減を提供することを目的とする。

第１の態様によれば、本発明は、ディスプレイを壁搭載式ハウジングに設置するための設置ヒンジとして具現化される。設置ヒンジは、ピボットアームを備え、ピボットアームは、壁搭載式ハウジングの下側部分から延在し、開放位置であって、ピボットアームがディスプレイに係合することができる、開放位置と、閉鎖位置であって、ピボットアーム内に配置されたディスプレイが、壁搭載式ハウジングに対して閉鎖位置まで移動した、閉鎖位置との間で枢動することを可能にするように構成される。ピボットアームは、ディスプレイに係合するように構成される遠位自由端をさらに有し、一方、ピボットアームの近位端はピボット軸に連結される。設置ヒンジは、ディスプレイがピボットアームを下に移動することを防止するために、ディスプレイが開放位置でピボットアームと係合状態にあるとき、ディスプレイ（の下側端）を支持するように構成される物理的ガイドをさらに備える。物理的ガイドは、ピボットアームが閉鎖位置にあるときに、支持を解除するように構成され、ディスプレイがピボットアームをさらに下に移動することを可能にする。

述べるタイプのヒンジは、第２の部分に対する第１の部分の設置中に、本事例の場合、壁搭載式ハウジングに対するディスプレイの設置のために、マルチステップ運動パターンを可能にするであろう。その物理的ガイドは、設置を行う人が、要求される動作を正しい順序で実施することを容易にするであろう。第１に、ディスプレイをピボットアーム上に配置すること、第２に、任意の電気的設置を実施し、ハウジングのケーブルをディスプレイに接続すること、または、その逆を行うこと、第３にディスプレイを閉鎖位置に移動させること、および、第４に設置手順を終了させるために、ディスプレイがピボットアームをさらに下に進むことを可能にすること。詳細な説明において取り付けアームとして例示されるピボットアームは、単にヒンジバレルまたは同様なものなどのピボット軸において懸垂保持されることによって枢動することを可能にするように構成され、ピボットアームは、多数の方法であって、全てが、アームを多くの方法のうちの１つの方法でディスプレイに取り付けることができることを含む、多数の方法のうちの１つの方法で、好ましくは、アームとディスプレイとの間の単純な結合を可能にする方法で、ディスプレイに係合するように構成することができる。ディスプレイがピボットアームをさらに下に進むことになるという語の使用は、ディスプレイが、ピボットアームの自由端から離れる方向にアームに沿ってさらに進むことができることを意味する。

１つまたは複数の実施形態において、物理的ガイドは、ピボットアームに枢動自在に取り付け、また、壁搭載式ハウジングに枢動自在に取り付けることができる。物理的ガイドを可動ピボットアームとハウジングの両方に取り付けられるようにすることは、物理的ガイドが機構を支持し安定化させることを可能にし、また同様に、ディスプレイの支持を解除するプロセスが純粋に機械的な手順（詳細な説明でさらに説明される）によって行われることを可能にすることになり、また、考えられる１つの実施形態において、物理的ガイドは、ピボットアームが閉鎖位置に向かって非常に深く折り畳まれるため、ディスプレイの係合機構が壁搭載式ハウジングの噛合係合機構（ｍａｔｉｎｇ ｅｎｇａｇｅｍｅｎｔ ａｒｒａｎｇｅｍｅｎｔ）とオーバーラップすると、その支持を解除するようにさらに構成される。係合機構は、ハウジングにディスプレイをさらに固定するのを補助するさらなるロック機構である。この特徴を理解するために、物理的ガイドからの解除が、ディスプレイがピボットアーム上をさらに下に進むことを可能にすることになることを思い起こすことを重要である場合がある。その特徴は、ディスプレイがピボットアーム上をさらに進むことを許容されると、ディスプレイを係合機構によって捕捉することができることを保証する。

本明細書で提示される実施形態において、係合機構は、壁搭載式ハウジングにディスプレイを固定するように構成される。係合機構は、ハウジング上でのディスプレイの確実な位置付けを保証するために、ディスプレイのエリアにわたって幾つかの要素を備えることができる。

１つまたは幾つかの実施形態において、ピボットアームは、回転停止部によって、所定の開放角度を超えて回転することを防止することができ、所定の角度は、好ましくはディスプレイの任意の所望の電気接続が行われることを可能にする間隔以内である。こうして、設置を実施する人は、ディスプレイをピボットアーム上に配置することができ、回転停止部は、意図せずに解除されるリスクが全くない状態で、ディスプレイがピボットアームによって保持されることを可能にする。その結果、設置を実施する人は、ディスプレイとハウジングとの間の電気接続を実施するために両腕を空けたままにすることができる。

１つまたは複数の実施形態において、ピボットアームは、ピボットアームとディスプレイとの間の係合のためのスナップロックを有して、ディスプレイがピボットアームから非自発的に解除することを防止する。スナップロックを使用することは、回転停止部によって提供される安全対策に加えて、さらなる安全対策を提供する。

幾つかの実施形態において、物理的ガイドは支持アームであり、支持アームは、支持アームの遠位端の近くで対応するピボットアームに枢動自在に取り付けられ、かつ、壁搭載式ハウジングに結合した近位端であって、ピボットアームがその中で枢動するように構成される平面に平行に、壁マウントに沿う枢動運動および並進運動を可能にする懸垂保持部を有する、近位端を有する。支持アームの使用は、頑健性の特性および支持能力を提供する直接的な方法であり、ハウジングに対する懸垂保持部の特質は、全範囲の運動および性能を可能にすることができる。

１つまたは複数の実施形態において、ピボットアームは２部分アームであり、ヒンジバレルの両側に配置されたアーム部分を有しかつ近位端と遠位端との間の接合位置を有する。この構成は、ハウジングに対するピボットアームの組み立てを容易にする。組み立てをさらに簡略化するために、２つのアーム部分の間の接合は、ダブテールタイプ継手によって行われ、２つのアーム部分が、ピボット軸を提供するヒンジバレルに連結した後に結合されることを可能にする。ダブテールタイプ継手は、接着剤またはねじなど、任意のさらなる手段なしで、単に、２つの部分を共にスナップすることによって、組み立てることができる。もちろん、接合は、所望される場合、そのような手段によって補強することができる。

第２の態様によれば、本発明は、第１の態様による設置ヒンジを備える壁搭載式ハウジングに関する。ディスプレイの係合機構は、ディスプレイが壁搭載式ハウジングに対して下方に並進するにつれて、ディスプレイが壁搭載式ハウジングに向かって押しやられるように、壁搭載式ハウジングの係合機構と相互作用するように構成することができる。これは、ディスプレイが直立位置（ハウジングが垂直壁上に直立して搭載される通常設置を指す方向）に配置された後に、ディスプレイを下方に押すことができることを意味する。これが行われ、ディスプレイがハウジングに向かって押しやられると、２つのコンポーネント間のさらなるシールを行うことができる。

壁搭載式ハウジングは、ディスプレイの閉鎖位置をロックするために配置されたねじ用のねじ開口を備えることができる。

本発明は、既に述べたものによる、また、説明において後で述べることになるものによる、設置ヒンジおよび壁搭載式ハウジングを備えるインターホンデバイス（ｉｎｔｅｒｃｏｍ ｄｅｖｉｃｅ）として具現化することもできる。

さらに別の態様によれば、本発明は、本明細書において見出される説明の設置ヒンジを使用して壁搭載式ハウジング上にディスプレイを配置するための方法に関する。方法は、設置ヒンジのピボットアーム上にディスプレイを配置すること、たとえば、電力伝送またはデータ伝送のために、ハウジングとディスプレイとの間に任意の電気接続部を結合すること、ディスプレイを上方に第１の閉鎖位置に折り畳むこと、ディスプレイを下方に完全閉鎖位置に並進させること、および任意選択で、例えば、ねじによって、ディスプレイを完全閉鎖位置で固定することを含む。

したがって、本発明の概念が、述べる方法の特定のステップまたは述べるシステムのコンポーネント部分に限定されず、したがって、方法およびシステムが変動する場合があることが理解される。本明細書で使用される用語が特定の実施形態を述べるためのものに過ぎず、制限的であることを意図されないことも理解される。本明細書および特許請求の範囲で使用するとき、冠詞「１つの（ａ）」、「１つの（ａｎ）」、「その（ｔｈｅ）」、および「前記（ｓａｉｄ）」は、別段に文脈が明確に指示しない限り、要素の１つまたは複数が存在することを意味することを意図されることが留意されなければならない。そのため、例えば、「或るユニット（ａ ｕｎｉｔ）」または「そのユニット（ｔｈｅ ｕｎｉｔ）」に対する参照は、幾つかのデバイスおよび同様なものを含むことができる。さらに、語「備える（ｃｏｍｐｒｉｓｉｎｇ）」、「含む（ｉｎｃｌｕｄｉｎｇ）」、「含む（ｃｏｎｔａｉｎｉｎｇ）」、および同様の語は、他の要素またはステップを排除しない。

本発明の第１の実施形態による設置ヒンジを有するインターホンデバイスの斜視図である。 ２つの異なる動作状態の一方の動作状態における設置ヒンジを示す概略側面図である。 ２つの異なる動作状態の他方の状態における設置ヒンジを示す概略側面図である。 本発明の１つの実施形態の設置ヒンジを示す部分側断面図である。 ディスプレイを設置ヒンジ上に配置するステップを示す、図１の斜視図と同様の、インターホンの後ろからの斜視図である。 図４の側断面図と同様の設置ヒンジの上からの斜視図である。

本発明は、ここで、本発明の現在のところ好ましい実施形態が示される添付図面を参照して以降でより完全に述べられるであろう。しかしながら、本発明は、多くの異なる形態で具現化することができ、本明細書で述べる実施形態に限定されるものと解釈されるべきでない；むしろ、これらの実施形態は、徹底さおよび完全さ（ｔｈｏｒｏｕｇｈｎｅｓｓ ａｎｄ ｃｏｍｐｌｅｔｅｎｅｓｓ）のために提供され、本発明の範囲を当業者に完全に伝える。

図１は、本発明の第１の実施形態によるヒンジ１０２を備えるインターホン１００の斜視図である。壁搭載式ハウジング１０４が存在し、ディスプレイ１０６は壁搭載式ハウジング１０４に取り付けられている。機構は、上から或る角度で示され、設置ヒンジ１０２は機構の下側端に配置される。ディスプレイ１０６は、ヒンジを介して壁搭載式ハウジング１０４に接続され、ヒンジは、ここで或る程度より詳細に述べられるであろう。本実施形態において、ヒンジ１０２は、ディスプレイを支持する２つのピボットアーム１０８を有する２アーム機構であり、壁搭載式ハウジングの両側に１つのピボットアーム１０８がある。他の実施形態において、アームの数は異なる場合があり、１つの例として、数は、特定の用途のための予想荷重と共に変動する可能性がある。図１は、説明の後の時点で述べることになる要素を参照するさらなる参照番号を含む。

図２および図３は、ヒンジの概略側面図であり、その説明は、より複雑な図のより完全な理解を可能にすることができる。同じ参照番号が、異なる図面の同じ要素のために使用される。ヒンジ１０２は、取り付けアーム１０８および支持アーム１１０を備え、後者は物理的ガイドとして機能し、物理的ガイドは、ディスプレイ１０６を支持し、その重量の一部を担持するように構成されると共に、ディスプレイ１０６が取り付けアーム上にどのように配置されることになるかを誘導する。各アーム１０８、１１０は、ヒンジ付き端および自由端を有する。取り付けアーム１０８の、遠位端とも呼ばれる、自由端は、ディスプレイ１０６のスロット１１２（図１参照）内に収容されるように構成され、一方、近位端とも呼ばれるヒンジ付き端は、ヒンジバレル１１４に接続する。本説明のために、参照番号１１４はヒンジバレルを示すことになり、一方、１１４’は、ヒンジバレル１１４と取り付けアームとの間の協働によって使用可能にされるピボット軸を示すことになる。同じ論理は、説明における他の要素／軸のために使用される。支持アーム１１０は、ヒンジ付き端と自由端との間の位置１１６（ピボット軸１１６’を提供する）において取り付けアーム１０８に枢動自在に取り付けられ、支持アームの自由端は、下からディスプレイ１０６を支持するように構成される。支持アーム１１０のヒンジ付き端は、取り付けアーム１０８の枢動運動を妨害しないように、そのヒンジバレル１１８内で上下に摺動するために配置され、その結果、支持アーム１１０のヒンジ付き端は、標準的なヒンジバレル内で懸垂保持されず、対応する軸１１８’はヒンジ１０２を折り畳むプロセスにおいて位置をシフトすることになる。図３の図において、取り付けアームは、例えば、取り付けアームに取り付けられたディスプレイを、壁搭載式ハウジングとの密接な関係に収容配置される位置に折り畳む動作で、上方に枢動された。図２と図３を比較することから明瞭に見えるように、取り付けアーム１０８を超えて延在する支持アーム１１０の自由端の有効量１２０は、取り付けアームが上方に折り畳まれるにつれて減少することになる。完全に直立の位置において、壁搭載式ハウジング１０４に対して完全に閉鎖位置に折り畳まれたディスプレイ１０６に対応して、取り付けアームの制限を超えて延在する支持アームの有意の部分は全く存在しない。取り付けアームを超えて延在する支持アーム１１０の部分が、物理的ガイドとして使用されることができ、ディスプレイの或る部分との相互作用によって、ディスプレイが取り付けアーム１０８上でさらに下に摺動することを防止することができることが容易に理解される。支持アーム１１０の部分が全くまたはほぼ全く、取り付けアーム１０８の制限を超えて延在しないほどに十分に深く、取り付けアーム１０８がハウジング１０４に向かって上に折り畳まれると、ディスプレイ１０６は、取り付けアーム１０８を下にかつハウジング１０４内に摺動することをもはや防止されない。本実施形態において、支持アームとディスプレイとの間の相互作用は機械式であり、設置ヒンジの異なる部分の設計およびディスプレイとの協働から、支持が終わることになる瞬間を、予想通りに設計することができる。

図４は、搭載された設置ヒンジの部分側断面図であり、ディスプレイ上に配置されたロック要素１２２およびロック要素１２２が協働することができるハウジング１０４内のレッジ１２２’’の１つの例も示す。その図において、ピボット軸１１４’、１１６’が互いに対してどのようにシフトするかを明瞭に見ることができる。ロック機構１２２、１２４は、閉鎖の最終段階で利用され、それがどのように利用されるかは、以下で述べられるであろう。

上述した構成は、ディスプレイ１０６の多段階閉鎖を可能にする。第１の段階において、ディスプレイ１０６は、取り付けアーム１０８（または複数のアーム－最も一般的な実施形態であり、図１の実施形態における２つのアーム）上で摺動することができる。図５の斜視図は、ディスプレイ１０６がアーム１０８上に配置される直前の瞬間を示す。挿入に続いて、支持アーム１１０は、下からディスプレイ１０６を支持することになる。同時に、支持アーム１１０は、ディスプレイ１０６が取り付けアーム１０８上をずっと下に摺動することを防止することになる。ディスプレイは、閉鎖位置に向かって移動するとき、閉鎖位置に達するまでまたは閉鎖位置に少なくとも接近するまで完全に支持されることになる。この位置で、支持がなくなることになり、ディスプレイは、さらに下に摺動することができ、それは、以下で例示するように、利用することができる効果である。

この例の場合、図１に対して参照が行われ、何らかのさらなる要素が述べられるであろう。ディスプレイおよびハウジング上にそれぞれ配置されたさらなる協働するロック要素１２２’が存在する。ロック要素１２２／１２２’と協働することになるハウジングの要素は、図示されないが、それらの設計は、直接的であり、単純な実施形態において、ロック要素がそれにわたって嵌合するレッジによって提供することができる。さらなるロック要素１２２’は、図４で参照したロック要素１２２と本質的に同じ機能を有するが、ディスプレイの上側部分に位置する。ロック要素１２２／１２２’は、ディスプレイがハウジングに対して下方に移動することなどの並進運動に追従して係合するように構成され、それは、図面から容易に理解される。図１の実施形態において、ディスプレイのロック要素１２２／１２２’は、テーパ付き係合表面を有するプラスチックプロファイルとして具現化され、それにより、ディスプレイがハウジングに対して下方に移動するにつれて、ディスプレイはハウジングに向かって押しやられることになる。もちろん、プラスチック以外の材料が、この部分のために使用される可能性があるが、プラスチックの特性が製品の予想性能の要件を満たすとき、プラスチックが、使用するのに好都合な材料である。ディスプレイがハウジングに向かって引っ張られることになるという特徴は、壁搭載式ハウジングとディスプレイとの間の適切なシールを容易にするであろう。さらに、支持アームがディスプレイのその支持を解除するため、ハウジングおよびディスプレイのロック要素がオーバーラップ位置になれば有益である。ロック要素のテーパ付き表面は、完全に閉鎖した位置にディスプレイが達する前にこのオーバーラップが実現されることを可能にする。オーバーラップすることは、支持アームからの支持が終わるときでも、ディスプレイが下方に並進するときに、ロック要素が係合することになることを示唆する。図１で見ることができるロック要素１２２’および図４に示す１２２に加えて、機構の下側部分（図４に示す）におよび／または縁に沿ってなど、機構の他の場所に、同様のまたは異なる構成のさらなるロック要素が存在する場合がある。多くの他の手段によって同じ機能を達成することができることが理解される。第１の代替法として、材料は、プラスチックではなく、別のポリマー、複合材料、金属などとすることができる、すなわち、材料が、安定性および耐久性に関して目的にかなう限り、特定の材料は本質的でない。

ヒンジの安定性の増加のために、ピボット軸１１４’、１１６’の横方向位置は、図１および図４に見ることができるように、また、ヒンジの１つの実施形態の詳細を示す図６にさらに示すように、互いに対してシフトすることができる。取り付けアーム１０８は、２つの別個の部分１２４および１２６を備え、簡略化した組み立てプロセスを可能にすることができる。２つの部分は、ハウジング上に配置されたヒンジバレル１１４の両側から挿入され、その後、パズルの２つのピースのように、単純な方法で、ダブテールタイプ継手またはパズル継手１２８によって互いに取り付けることができる。この代替法は、さらに言うなら、軸１１４’または軸の一部が、取り付けアームの第１または第２の部分の一部分あるいは両方によって形成される場合、非常に好都合である。回転軸１１４’が、取り付けアームおよびヒンジバレル１１４を通して挿入される別個の物理的部分である場合、取り付けアーム１０８は、代わりに、単一要素によって形成することができる。パズル継手または他のタイプのダブテールタイプ継手は、容易に組み立てることができるため、非常に好都合である。継手は接着剤によって補強することができ、ねじ、接着剤など、多くの他の代替の継手が、ダブテールタイプ継手の代わりに使用することができることを当業者は認識する。

支持アームのヒンジバレルに対応する要素１１８は、スロットであって、支持アームの一端が、依然としてしっかりと位置付けされている間に、摺動すると共に回転することができる、スロットを有して、支持アーム１１０をその枢動運動時に支持し誘導するというその目的を満たす。こうして、支持アーム１１０は、軸１１８’の周りに回転し、ヒンジバレル１１８内で上下に摺動するが、ハウジング１０４の側方にまたはそれに垂直に移動しない。示す例において、支持アームと取り付けアームとの係合のためのピボット軸１１６’は、取り付けアームの一部として形成され、支持アームを、このピボット軸上にスナップすることができる。図６（または、さらに言うなら、図４）の図において、ピボット軸１１６’の位置１１６を超えて延在する支持アームの端、すなわち、組み立て手順中にディスプレイを実際に支持する支持アームの部分がどれほど複雑な設計を有するかを見ることができる。ヒンジが枢動するときの挙動のタイプ、ディスプレイとの接触のタイプなどに応じて、端についての幾つかの他の設計が可能である。本実施形態の場合、ディスプレイと係合することになるのは支持アームの先端のみであり、支持アームの残りは、ディスプレイの閉鎖中に運動を妨害しないように設計される。支持アームと協働するディスプレイの表面または要素が、傾斜設計を有することができ、それにより、支持アームが、その係合を解除すると、ディスプレイが開放位置に戻れば、係合を容易に再開することができる。そのため、ヒンジ１０２が、ディスプレイの初期設置中だけでなく、後のメンテナンスまたは修理作業における開放および閉鎖中にも設置者を補助することになることを見ることができる。

本設計において、支持アーム１１０は、設置ヒンジを安定化するという追加の目的を有し、したがって、ディスプレイを支持するという追加の機能は、わずかな構成上の追加（ｍｉｎｏｒ ｃｏｎｓｔｒｕｃｔｉｏｎａｌ ａｄｄｉｔｉｏｎ）を有する特別な特徴（ｅｘｔｒａ ｆｅａｔｕｒｅ）を供給するより賢明な方法である。しかしながら、幾分複雑な方法で同様の機能を得る幾つかの他の方法が存在する。支持は、電磁デバイスによって提供される可能性があり、電磁デバイスは、示唆的に、ディスプレイ内に配置され、取り付けアームが、所定の位置に達するまで完全にディスプレイに入ることを防止する。別の代替の例において、ディスプレイの下方並進を妨害する取り付けアームのばね付勢式要素は、ディスプレイがその閉鎖位置に達すると、ばね付勢式要素が押しのけられるように、ハウジングの要素と相互作用する可能性がある。これは、安定化機能を提供しないことになるが、それは、出願された独立請求項の開示による設置ヒンジを、支持アームなしで提供する方法であることになる。さらに、本実施形態において、支持アームは、ディスプレイの下側部分と相互作用するが、ディスプレイの内部の要素と同様に十分に相互作用する可能性があり、そのような要素およびその周囲物の形状に応じて、支持アームの形状は変動する可能性がある。

当業者が、多くの方法で、上述した実施形態を修正し、上記実施形態において示す本発明の利点を依然として使用することができることが認識されるであろう。

特に、本設置ヒンジは、ディスプレイおよび壁搭載式ハウジングと密接な関係で述べられた。しかしながら、設置ヒンジは、別個の部分として、同様に十分に開示される可能性があり、そこでは、壁搭載式ハウジングおよび／またはディスプレイの一部として述べる関連する動作部が、代わりに、設置ヒンジの一部を形成する。

さらに、開示される変形に対する変形を、図面、開示、および添付特許請求の範囲の調査から、特許請求される発明を実施するときに、当業者が理解し実施することができる。

Claims (14)

1. ディスプレイ（１０６）を壁搭載式ハウジング（１０４）に設置するための設置ヒンジ（１０２）において、
   ピボットアーム（１０８）を備え、前記ピボットアーム（１０８）は、前記壁搭載式ハウジング（１０４）の下側部分から延在し、開放位置であって、前記ピボットアーム（１０８）が前記ディスプレイ（１０６）に係合することができる、開放位置と、閉鎖位置であって、前記ピボットアーム（１０８）上に配置された前記ディスプレイ（１０６）が、前記壁搭載式ハウジング（１０４）に対して閉鎖位置まで移動した、閉鎖位置との間で枢動することを可能にするように構成され、
   前記ピボットアーム（１０８）は、前記ディスプレイ（１０６）に係合するように構成される遠位自由端をさらに有し、前記ピボットアーム（１０８）の近位端はピボット軸（１１４’）に連結され、
   前記設置ヒンジ（１０２）は、前記ディスプレイ（１０６）が前記ピボットアーム（１０８）上を完全に下に移動することを防止するために、前記ディスプレイ（１０６）が、前記開放位置で前記ピボットアーム（１０８）と係合状態にあるとき、前記ディスプレイ（１０６）を支持するように構成される物理的ガイド（１１０）をさらに備える、設置ヒンジ（１０２）であって、
   前記物理的ガイド（１１０）は、前記ピボットアーム（１０８）が前記閉鎖位置にあるときに、前記支持を解除するように構成され、前記ディスプレイ（１０６）が前記ピボットアーム（１０８）をさらに下に進むことを可能にすることを特徴とする、設置ヒンジ（１０２）。
2. 前記物理的ガイド（１１０）は、前記ピボットアームに枢動自在に取り付けられ、また、前記壁搭載式ハウジング（１０４）に枢動自在に取り付けられる、請求項１に記載の設置ヒンジ。
3. 前記物理的ガイド（１１０）は、前記ピボットアームが前記閉鎖位置に向かって非常に深く折り畳まれるため、前記ディスプレイの係合機構が前記壁搭載式ハウジングの係合機構とオーバーラップすると、前記支持を解除するようにさらに構成される、請求項１または２に記載の設置ヒンジ。
4. 前記ディスプレイの前記係合機構および前記壁搭載式ハウジングの前記係合機構は、前記壁搭載式ハウジングに前記ディスプレイを固定するように構成される、請求項３に記載の設置ヒンジ。
5. 前記ピボットアームは、回転停止部によって、所定の開放角度を超えて回転することを防止され、前記所定の開放角度は、前記ディスプレイの任意の所望の電気接続が行われることを可能にする間隔以内である、請求項１から４のいずれか一項に記載の設置ヒンジ。
6. スナップロック（１３０）は、前記ディスプレイが前記ピボットアームから非自発的に解除することを防止するように、前記ピボットアームと前記ディスプレイとの間の係合のために配置される、請求項１から５のいずれか一項に記載の設置ヒンジ。
7. 前記物理的ガイドは支持アームであり、前記支持アームは、前記支持アームの遠位端の近くで対応するピボットアームに枢動自在に取り付けられ、かつ、前記壁搭載式ハウジングに結合した近位端であって、前記ピボットアームがその中で枢動するように構成される平面に平行に、前記壁搭載式ハウジングに沿う枢動運動および並進運動を可能にする懸垂保持部を有する、近位端を有する、請求項１から６のいずれか一項に記載の設置ヒンジ。
8. 前記ピボットアームは２部分アームであり、前記ピボット軸においてヒンジバレルの両側に配置されたアーム部分を有し、かつ、前記近位端と前記遠位自由端との間の接合位置を有する、請求項１から７のいずれか一項に記載の設置ヒンジ。
9. ２つの前記アーム部分の間の接合は、ダブテールタイプ継手によって行われ、２つの前記アーム部分が、前記ピボット軸を提供するヒンジバレルに連結した後に結合されることを可能にする、請求項８に記載の設置ヒンジ。
10. 請求項１から９のいずれか一項に記載の設置ヒンジを備える壁搭載式ハウジング。
11. 請求項３または４に記載の設置ヒンジを備える壁搭載式ハウジングであって、
    前記ディスプレイの前記係合機構は、前記ディスプレイが前記壁搭載式ハウジングに対して下方に並進するにつれて、前記ディスプレイが前記壁搭載式ハウジングに向かって押しやられるように前記壁搭載式ハウジングの前記係合機構と相互作用するように構成される、壁搭載式ハウジング。
12. 前記ディスプレイの閉鎖位置をロックするように配置されたねじ用のねじ開口をさらに備える、請求項１０または１１に記載の壁搭載式ハウジング。
13. 請求項１０から１２のいずれか一項に記載の壁搭載式ハウジング、および該壁搭載式ハウジングに設置される前記ディスプレイを備える、インターホンデバイス。
14. 請求項１～９のいずれか一項に記載の設置ヒンジを使用して壁搭載式ハウジング内にディスプレイを配置するための方法であって、
    前記設置ヒンジの前記ピボットアーム上に前記ディスプレイを配置すること、
    たとえば、電力伝送またはデータ伝送のために、前記ディスプレイと前記壁搭載式ハウジングとの間に任意の電気接続部を結合すること、
    前記ディスプレイを上方に第１の閉鎖位置まで折り畳むこと、
    前記ディスプレイを下方に完全閉鎖位置まで並進させること
    を含む、方法。

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