JP7111152B2 - 製造支援システム及び方法 - Google Patents

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Description

本発明は歯車等の対象物の製造の支援に関する。
対象物を製造するための製造システムは作業者の経験に基づいて作業者により構築される。製造システムの構築は、例えば、加工装置及び/又は工具等の必要なハードウェアの選択、そのようなハードウェアの作業条件、及び/又はそのようなハードウェアの制御プログラムの生成を含む。
対象物の製造及び/又は機械加工を支援するために人工知能(AI)が使われている。例えば、特許文献1及び特許文献2は、加工装置の動作を評価して評価データを出力する動作評価ユニットと、加工装置の軸の移動距離を学習する機械学習装置を備えた加工装置を開示している。特許文献1に開示された機械学習装置は、調整された軸の移動量、加工装置の物理量データ、及び物理量データと評価データとに基づいて算出された報酬データに基づいて加工装置の軸の移動量の調整を学習する。特許文献2に開示された機械学習装置は、決定された軸の移動量、加工装置の状態データ、及び状態データに基づいて算出された報酬に基づいて加工装置の軸の移動量の決定を学習する。
さらに、例えば特許文献3は、射出成形を実行したとき、実行中の射出成形に関する物理量を観測する状態観測部と;物理量データを記憶する物理量データ記憶部と;機械学習の報酬条件を設定する報酬条件設定部と;物理量データと報酬条件とに基づいて報酬を計算する報酬計算部と;報酬計算部が算出した報酬と、作業条件の調整と、及び物理量データとに基づいて作業条件を調整するための機械学習を実行する作業条件調整学習部と;作業条件調整学習部による機械学習の学習結果を記憶する学習結果記憶部と;及び作業条件調整学習部による機械学習に基づいて調整される作業条件と調整量を決定して出力する作業条件調整量出力部と、を備えた射出成形システムを開示している。
特開2017-33138号公報 特開2017-62695号公報 特開2017-30152号公報
いくつかの状況において、製造プロセス全体の効率を向上するために、対象物の製造に必要なハードウェアを容易に選択できることが要望されている。
本発明の一態様によれば、製造支援システムが提供される。該製造支援システムは:
製造される対象物の(対象物形状データ、特に3D対象物データ等の)対象物データを取得する取得ユニットと;
前記対象物データを入力として受信し、前記対象物を製造する製造システムに利用可能なハードウェアに関する情報を参照して前記製造システムのハードウェア構成を決定する人工知能(AI)エンジンと;
決定された前記ハードウェア構成を出力する出力ユニットと;を備える。
いくつかの状況において、本発明のさまざまな態様にかかる製造支援システムは、製造システムのハードウェア構成の効率的な決定に貢献し、製造する対象物を製造するための製造プロセス全体の効率向上をもたらす。
いくつかの例において、前記AIエンジンはさらに、前記対象物を製造する前記製造システムによって実行される製造プロセスの工程を決定し、出力ユニットはさらに、決定された前記製造プロセスの工程を出力する。
さらに、前記AIエンジンは、前記製造プロセスの工程に含まれる1以上の各工程に関連するパラメータの数値または数値範囲を決定し、出力ユニットはさらに、決定された前記数値または数値範囲を出力する。
いくつかの例において、前記製造システムに利用可能なハードウェアに関する情報は、予想される製造プロセスの工程の少なくとも一部に対して、利用可能でかつ前記製造プロセスの工程の実行に必要な少なくとも1つのハードウェア要素を示す情報を含み、
前記AIエンジンは:
前記対象物データを入力として受信して;
受信した前記対象物データを使って計算を実行し;
前記計算に基づいて前記対象物を製造するための少なくとも一組の製造プロセスの工程を示す情報を出力する機械学習装置と;
利用可能なハードウェアに関する情報を参照して、前記対象物を製造するための前記少なくとも一組の製造プロセスの工程に含まれる1以上の各工程の実行に必要な少なくとも1つのハードウェア要素を特定することにより、前記製造システムの前記ハードウェア構成を決定するハードウェア情報処理ユニットと;を含む。
これらの例において、対象物を製造するための製造ステップの工程はAIによって決定され、一方製造システムのハードウェア構成は、例えばデータベースに前もって記憶可能な利用可能なハードウェアに関する情報を参照して決定される。このように、いくつかの状況において、利用可能なハードウェアに対して変更がなされたとき、データベースに記憶された利用可能なハードウェアに関する情報を更新することができ、利用可能なハードウェアに対する変更に関しAIを再訓練することなくハードウェア構成の決定を行うことができる。このことはハードウェア構成を決定する際の効率向上に貢献し、それによって製造プロセス全体の効率を向上できる。
前記AIエンジンが前記機械学習装置及び前記ハードウェア情報処理ユニットを含む上記の例に関し、前記機械学習装置は、受信した前記対象物データを使って計算を実行するニューラルネットワークを含み、該ニューラルネットワークは、1以上の対象物の対象物データと、前記1以上の対象物を製造するための製造プロセスの工程の組を示す情報とを使って訓練される。ニューラルネットワークの訓練はディープラーニング技術に従って実行される。
上述した態様やさまざまな例に関し、利用可能なハードウェアに関する前記情報は、利用可能なハードウェア要素の作業スケジュールを示す情報を含み、
前記AIエンジンは2以上のハードウェア構成を決定し、
前記製造支援システムは:
前記対象物の要求される納期と前記作業スケジュールに基づいて、前記2以上のハードウェア構成のうち1つを選択する選択ユニットを備え、
前記出力ユニットは、前記2以上のハードウェア構成のうち選択された1つを出力する。
さらに、前記AIエンジンは前記2以上のハードウェア構成の間で優先順位を決定し、前記選択ユニットは、前記2以上のハードウェア構成の間の前記優先順位に基づいて前記2以上のハードウェア構成のうちの1つを選択する。
上記の態様と様々な例に関し、前記製造支援システムは、前記対象物データ及び/又は決定された前記ハードウェア構成に基づいて決定された前記ハードウェア構成を備えた前記製造システムを制御する制御情報を生成する制御情報生成ユニットをさらに含む。
別の態様によれば、製造を支援するためにコンピュータによる実施方法が提供される。該方法は:
製造される前記対象物の(対象物形状データ、特に3D対象物データ等の)対象物データを取得するステップ;
前記対象物データを人工知能(AI)エンジンによって入力として受信するステップ;
製造システムに利用可能なハードウェアに関する情報を参照して前記対象物を製造する製造システムのハードウェア構成を人工知能AIエンジンによって決定するステップ;及び
決定された前記ハードウェア構成を出力するステップを含んでもよい。
いくつかの例において、上記態様にかかる方法は:
前記対象物を製造する前記製造システムにより実行される製造プロセスの工程をAIエンジンによって決定するステップ;及び
決定された前記製造プロセスの工程を出力するステップをさらに含んでもよい。
さらに、上記態様及び例にかかる方法は:
前記製造プロセスの工程に含まれる1以上の各工程に関連するパラメータの数値または数値範囲を前記AIエンジンによって決定するステップ;及び
決定された前記数値または数値範囲を出力するステップをさらに含んでもよい。
上記の例にかかる方法に関し、前記製造システムに利用可能なハードウェアに関する情報は予想される製造プロセスの工程の少なくとも一部に対し、利用可能でかつ前記製造プロセスの工程を実行するために必要な少なくとも1つのハードウェア要素を示す情報を含み、
前記製造プロセスの工程を決定するステップは、前記AIエンジンに含まれる機械学習装置により実行され、前記製造プロセスの工程を決定するステップは:
前記対象物データを入力として受信するステップ;
受信した前記対象物データを使って計算を実行するステップ;及び
前記計算に基づいて前記対象物を製造するための少なくとも一組の製造プロセスの工程を示す情報を出力するステップ、を含み、
前記製造システムのハードウェア構成を決定するステップは、利用可能なハードウェアに関する情報を参照して、前記対象物を製造するための製造プロセスの工程の少なくとも一組に含まれる1以上の各工程の実行に必要な少なくとも1つのハードウェア要素を特定することにより実行される。
前記機械学習装置は、受信した前記対象物データを使って計算を実行するニューラルネットワークを含み、
前記方法はさらに:
1以上の対象物の対象物データと、前記1以上の対象物を製造するための製造プロセスの工程の組を示す情報とを含む訓練データを使って前記ニューラルネットワークを訓練するステップを含み、
前記ニューラルネットワークの訓練はディープラーニング技術に従って実行される。
上記の態様及びさまざまな例にかかる方法に関し、利用可能なハードウェアに関する情報は、利用可能なハードウェア要素の作業スケジュールを示す情報を含み、
2以上のハードウェア構成が前記AIエンジンによって決定され、
前記方法はさらに:
前記対象物の要求される納期と前記作業スケジュールに基づいて、前記2以上のハードウェア構成のうち1つを選択するステップを含み、
前記2以上のハードウェア構成のうち選択された1つが、決定された前記ハードウェア構成として出力される。
さらに、前記AIエンジンが前記2以上のハードウェア構成の間で優先順位を決定し、
前記2以上のハードウェア構成の1つを決定するステップは、前記2以上のハードウェア構成の間の前記優先順位に基づく。
さらに、上記の態様及びさまざまな例にかかる方法は:前記対象物データ及び/又は決定された前記ハードウェア構成に基づいて決定された前記ハードウェア構成を備えた前記製造システムを制御する制御情報を生成するステップをさらに含む。
さらに、上記の態様及びさまざまな例にかかる方法は:
製造される前記対象物の材料、加工及び/又はサイズに関する情報を取得するステップをさらに含み、
前記AIエンジンはさらに、製造される前記対象物の材料、加工及び/又はサイズに関する情報を受信し、
前記AIエンジンはさらに、製造される前記対象物の材料、加工及び/又はサイズに関する情報を使って前記製造システムのハードウェア構成を決定する。
さらに別の態様によれば、コンピュータプログラム製品が提供される。該コンピュータプログラム製品はコンピュータ読み取り可能命令を含み、それがコンピュータにロードされて実行されるとき、前記コンピュータに上記の態様及びさまざまな例にかかる方法のいずれか1つの方法のステップを実行させる。
さらに別の態様によれば、(i)製造される対象物の対象物データを受信し;(ii)受信した前記対象物データを使って計算を実行し;(iii)前記計算に基づいて前記対象物を製造する少なくとも一組の製造プロセスの工程を示す情報を出力するAIを訓練するための装置が提供される。該装置は:
1以上の対象物の対象物データと、前記1以上の対象物を製造するための製造プロセスの工程の組を示す情報とを含む訓練データを使って前記AIを訓練するAI訓練ユニットを含む。
さらに別の態様によれば、(i)製造される対象物の対象物データを受信し;(ii)受信した前記対象物データを使って計算を実行し;(iii)前記計算に基づいて前記対象物を製造する少なくとも一組の製造プロセスの工程を示す情報を出力するAIを訓練するためにコンピュータによる実施方法が提供される。該方法は:
1以上の対象物の対象物データと、前記1以上の対象物を製造するための製造プロセスの工程の組を示す情報を含む訓練データを使って前記AIを訓練するステップを含む。
本願明細書に記載される内容は方法やシステムとして、あるいは1以上のコンピュータプログラム製品の形態で実施することができる。本願明細書に記載の内容はデータ信号として又は機械読み取り可能な媒体として実施可能であり、該媒体はCD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ、又はハードディスク等の1以上の情報媒体として具現化される。そのようなコンピュータプログラム製品はデータ処理装置に対し本願明細書に記載される1以上の作業を実行させることができる。
さらに、本願明細書に記載される発明の対象はプロセッサやプロセッサに連結されるメモリを含むシステムとしても実施される。メモリは1以上のプログラムをエンコードしてプロセッサに対し本願明細書に記載の1以上の方法を実行させる。本願明細書に記載されるさらなる発明の対象はさまざまの装置を使って実施できる。
1以上の実施の詳細について代表的な図面を参照して以下に説明する。その他の特徴については説明や図面及びクレームの記載により明らかである。しかし、実施例が別々に記載されているとしても、異なる実施例の個別の特徴が組み合わされさらなる実施例が創出されることが理解されるべきである。
代表的な実施例にかかる製造支援システムの一例の機能ブロック図である。 ハードウェア情報データベース(DB)に記憶されたデータの例を示す。 ハードウェア情報データベースDBに記憶されたさらなるデータの例を示す。 ディープラーニング技術を使って訓練されるニューラルネットワークの代表的な構成を示す。 図4Aで示されたニューラルネットワークの隠れ層の訓練の仕方をいくつかの例で示す。 畳み込みニューラルネットワーク(CNN)の代表的な入力層と代表的な畳み込み層を表す概略図を示す。 代表的なマックスプーリング処理を示す概略図である。 CNNの代表的な構成を示す。 機械学習装置のAIを訓練するための代表的な処理のフローチャートを示す。 製造支援システムによって実行される代表的な処理のフローチャートを示す。 AIエンジンによって実行される代表的な処理のフローチャートを示す。 製造システムの制御プログラムを生成するために実行される代表的な処理のフローチャートを示す。 別の代表的な実施例にかかる製造支援システムの出力データの例を示す。 製造支援システムを実施するために使用されるコンピュータの代表的なハードウェア構成を示す。
実施例について図面を参照して以下に詳細に説明する。実施例についてはさまざまな変更が可能である。特に、1つの実施例の要素が他の実施例に組み合わされ使用されて新たな実施例が形成されることもある。
ここに記載される代表的な実施例及びさまざまな事例は、製造される対象物の対象物データを取得し、及び製造システムに利用可能なハードウェアに関する情報を参照して、取得された対象物データから、人工知能(AI)を使って、対象物を製造するための製造システムのハードウェア構成を決定することにより、対象物の製造を支援することに関する。
製造支援システムの機能的構成
図1は代表的な実施例にかかる製造支援システムの一例の機能ブロック図を示す。
図1に示すように、製造支援システムは取得ユニット10、AIエンジン20、ハードウェア情報DB30、ニューラルネットワークDB35、選択ユニット40、制御情報生成ユニット50及び/又は出力ユニット60を含む。
取得ユニット10は製造される対象物の対象物データ(対象物形状データ、特に3D対象物データ等)を取得する。製造される対象物は、例えば、機械加工、成形、鋳造、熱処理及び表面仕上げにより製造可能な、どのような対象物であってもよい。以下、製造される対象物が歯車である場合について実施例を記載する。歯車は、例えば、切断、穿孔、ホブ切り、面取り及び/又はシェービングを含む機械加工により製造される。しかし、当業者であれば、ここで記載されるさまざまな実施例や事例が機械加工の工程以外の工程を含む製造プロセスによって歯車以外の対象物の製造に対しても適用できることを容易に理解することに留意すべきである。
対象物データは、例えば、製造される歯車等の対象物の画像データであってもよい。該画像データは各ピクセルが少なくとも1つの数値を含む、ピクセルの2次元画像配列を含んでもよい。例えば、グレースケール画像データにおけるピクセルはピクセル強度を示す1つの数値を含む。カラー画像データのピクセルは例えば3つの数値等の複数の数値を含み、それはRGB色空間等の色空間の座標を示す。画像データは例えばCCD(電荷結合素子)センサを含むカメラなどの撮像装置によって生成され、1以上の現場の画像を捕捉する。
対象物データの別の例は、2D画像データと、それに対応する歯車等製造される対象物の深度マップデータとの組み合わせであってもよい。2D画像データは、画像データである対象物データに対して上述したように、カメラなどの撮像装置によって生成されてもよい。対応する深度マップデータは2D画像データにおける各ピクセルの数値を含み、該数値は2D画像の対応するピクセルにおける視点から対象物の表面までの距離を示している。深度マップは、例えば、深度情報が異なる視点から捕捉された現場の少なくとも2つの画像の同一の位置を特定することで再構成される多視点ステレオ法等、既知の3D再構成技法を使って生成できる。
2D画像データとそれに対応する深度マップデータとの組み合わせである対象物データの具体例において、対象物データはRGB-D(RGBと深度)データであってもよい。RGB-Dデータは、光学カメラと構造化光深度センサからなるMicrosoft Kinect及びASUS Xtion Pro LiveなどのRGB-Dセンサによって捕捉されてもよい。
対象物データの別の具体例は、構造化光投影による2D画像データであってもよく、構造化光が所定の照明角度で製造される対象物又はその対象物のモデルに投影される。(照明角度に対して)所定の撮像角度で捕捉された2D画像での対象物の照明部分の構造は照明された対象物の(3D)形状を表す。
対象物データのさらに別の例は、歯車など製造される対象物の3Dモデルであってもよい。該3Dモデルは対象物の任意の表面の3次元の数学的表現を含んでもよい。例えば3Dモデルは三角形、線、曲面などのさまざまな幾何学的要素によって接続される、三次元空間での点の収集を使った対象物の物理的実体の表記を含んでもよい。具体例において、対象物データは3D CAD(コンピュータ支援設計)モデルであってもよい。該3DモデルはAutoCAD、Blender、FreeCAD等の3次元モデリングのための既知のソフトウェアを使って生成されてもよい。さらに、いくつかの例では、3Dモデルは既知の3Dスキャナーによって生成されてもよい。
対象物データのタイプはAIエンジン20が必要とする入力データのタイプに従って選ばれる。
取得ユニット10は取得ユニット10に接続されるコンピュータ(図示しない)又は記憶装置(図示しない)から対象物データを取得してもよい。
あるいは、取得ユニット10が対象物データを生成してもよい。例えば、対象物データが対象物の画像データの場合、取得ユニット10はカメラ等の撮像装置によって実施されてもよい。さらに、例えば、対象物データが対象物の3Dモデルの場合、取得ユニット10は既知の3Dスキャナー又は3次元モデリングのための既知のソフトウェアがインストールされたコンピュータによって実施されてもよい。さらに、例えば、対象物データが2D画像データとそれに対応する深度マップデータとの組み合わせの場合、取得ユニット10は、製造される対象物のRGB-Dデータを捕捉するRGB-Dセンサを含んでもよい。他の例において、上述のように取得ユニット10は対象物の1以上の画像を捕捉するカメラ等の撮像装置と、例えば多視点ステレオ法に従って深度マップデータを取得するシステムとを含んでもよい。
いずれの場合も、必要であれば、取得ユニット10はAIエンジン20への適切な入力となるように対象物データの処理を行う。
AIエンジン20は取得ユニット10から対象物データを入力として受信する。AIエンジン20は、さらに対象物を製造する製造システム(図示しない)に利用可能なハードウェアに関する情報を参照して前記製造システムのハードウェア構成を決定する。図1に示すように、AIエンジン20は機械学習装置200、AI訓練ユニット210、及び/又はハードウェア情報処理ユニット212を備える。
機械学習装置200は受信ユニット202、AI計算ユニット204、出力ユニット206を含む。受信ユニット202は入力として対象物データを受信する。いくつかの例において、受信ユニット202はAI計算ユニット204により実行される計算に使われる情報を受信する。例えば、受信ユニット202は製造される対象物の材料、加工及び/又はサイズに関する情報をさらに受信する。製造される対象物の材料に関する情報は、例えば、材料の名前及び/又は色、剛性、相対密度、耐熱性等の材料の特性を示してもよい。製造される対象物の加工に関する情報は、例えば、対象物の表面の機械加工及び/又は表面処理の仕方、材料の加工(例えば、焼結、ハンダ付け、溶接等)の仕方、対象物の要素の組み立て方等を示してもよい。対象物のサイズに関する情報は、例えば、全体の長さ、幅、厚さ、高さ、及び/又は対象物の少なくとも一部の直径を示してもよい。製造される対象物の材料、加工及び/又はサイズに関するさらなる情報は、入力装置(図示しない)を介してユーザが入力するか又はコンピュータ(図示しない)及び/又はAIエンジン20に接続された記憶装置(図示しない)から取得されてもよい。
AI計算ユニット204はAIの計算を実行する。換言すれば、AI計算ユニット204はAIを実行するユニットとして理解されてもよい。具体的には、ここに記載する例において、AI計算ユニット204は受信した対象物データを使って計算を実行する。受信ユニット202が製造される対象物の材料、加工及び/又はサイズに関するさらなる情報を受信する場合は、AI計算ユニット204は、受信した対象物データのみならず対象物の材料、加工及び/又はサイズに関するさらなる情報を使って計算を実行する。AI計算ユニット204によって実行される計算は、例えば、ニューラルネットワークを含む技術である既知の機械学習技術に基づくものであってもよい。AI計算ユニット204の詳細な例については後述する。AI計算ユニット204によって実行される計算に基づいて、対象物を製造するための製造プロセスの工程の少なくとも一組が決定される。
出力ユニット206は、AI計算ユニット204によって実行される計算に基づいて、対象物を製造するための製造プロセスの工程の少なくとも一組を示す情報を出力する。例えば、製造される対象物が平歯車の場合、出力ユニット206によって出力される一組の製造プロセスの工程は、切断工程、穿孔工程、ホブ切り工程、面取り工程、及びシェービング工程を含む。
いくつかの例において、出力ユニット206は、AI計算ユニット204によって実行される計算に基づいて、製造プロセスの組に含まれる1以上の各工程に関する1以上のパラメータの数値及び/又は数値範囲を示す情報をさらに出力する。例えば切断工程に関し、切断の深さの数値範囲が数値範囲のパラメータとして出力される。さらに、例えば穿孔工程に関し、孔の深さ及び直径の数値範囲が数値範囲のパラメータとして出力される。
製造される対象物のタイプ(例えば、平歯車、はすば歯車、内歯車等)に依存して、適切な製造プロセスの工程の組及び/又は1以上の工程に関する1以上のパラメータの数値及び/又は数値範囲が変化することもある。この製造プロセスの工程の変化は、製造システムが製造プロセスの工程の組を実行するために必要なハードウェア構成に変更をもたらす結果となる。
AI訓練ユニット210は機械学習装置200のAI計算ユニット204によって実施されるAIを訓練する。例えば、AI訓練ユニット210は対象物を製造するための製造プロセスの工程の少なくとも一組を決定するためにAI計算ユニット204によって実施されるAIを訓練する。さらに、例えば、AI訓練ユニット210は製造プロセスの工程の少なくとも一組に加えて、製造プロセスの組に含まれる1以上の各工程に関する1以上のパラメータの数値及び/又は数値範囲を決定するためにAI計算ユニット204によって実施されるAIを訓練する。
いくつかの例において、AI訓練ユニット210はニューラルネットワークDB35からニューラルネットワークのデータ構造を取得して対象物を製造するための製造プロセスの工程の少なくとも一組を決定するためにニューラルネットワークを訓練する。
ニューラルネットワークDB35はさまざまの構成を備えたニューラルネットワークのデータ構造を記憶するデータベースである。例えば、ニューラルネットワークDB35は、さまざまな数のノードを有する入力層、さまざまな数のノードを有する1以上の隠れ層、さまざまな数のノードを有する出力層、及びノード間のさまざまの重みづけされた結合を有するニューラルネットワークのデータ構造を記憶する。さらに例えば、ニューラルネットワークDB35は、図4Aないし図7を参照して後述するオートエンコーダ及び畳み込みニューラルネットワーク(CNN)等のニューラルネットワークのデータ構造を記憶してもよい。
いくつかの例において、AI訓練ユニット210は製造支援システム以外の装置に設けられてもよく、AIエンジン20に設けられる必要はない。
ハードウェア情報処理ユニット212は、ハードウェア情報DB30を参照して、対象物を製造するための少なくとも一組の製造プロセスに含まれる1以上の各工程を実行するのに必要な少なくとも1つのハードウェア要素を特定することによって、製造システムのハードウェア構成を決定する。
ハードウェア情報DB30は製造システムに利用可能なハードウェア要素に関する情報を記憶する。例えば、ハードウェア情報DB30は、予想される製造プロセスの工程の少なくとも一部に対して、製造プロセスの工程を実行するために利用可能でありかつ必要なハードウェア要素又はハードウェア要素の組合せを示す情報を記憶する。利用可能なハードウェア要素は、例えば製造システムが設置される工場にあるハードウェア要素であってもよい。製造システムのハードウェア要素は、NC(数値制御)旋盤、ホブ盤、面取り盤、シェービング盤、ボール盤、フライス盤、放電加工機(EDM)等の加工装置、及び、加工装置に用いる工具、例えば、切断工具、掘削工具、ホブカッター、面取りカッター、シェービングカッター、ジグ等の工具を含むがこれらに限定されない。
図2はハードウェア情報データベースDB30に記憶された情報の例を示す。図2に示すように、ハードウェア情報データベースDB30は加工装置及び各加工装置に利用可能な工具についての情報を含むテーブルからなっている。図2に示すテーブルにおいて、テーブルの各行は加工装置に対応し、加工装置のタイプ、加工装置のモデル/ID(識別情報)及び加工装置に使われる工具のタイプ、モデル/IDを含む。例えば、図2に示すテーブルによれば、モデル/ID“KA012”の切断工具とモデル/ID“DA123”のドリルはモデル/ID“A001”のNC旋盤に使うことができる。
図3はハードウェア情報DB30に記憶される情報の例をさらに示す。より具体的には、図3は、予想される製造プロセスの工程の少なくとも一部に対して、該製造プロセスの工程の実行に利用可能かつ必要な少なくとも1つのハードウェア要素を示す情報の例を示している。図3に示される代表的なテーブルにおいて、第1列は予想される製造工程を示し、第2列は製造工程に対応するパラメータセットを示す。図3の代表的なテーブルにおいて、パラメータセットはパラメータの具体的集合の識別情報によって示される。ハードウェア情報DB30は図3の代表的なテーブルに示されるように、各識別情報によって特定されたパラメータセットに含まれるパラメータの具体的な数値及び/又は数値範囲を記憶する。さらに、図3に示される具体的なテーブルの第3列は個々の製造工程を実行するために必要な加工装置及び工具の組合せを、パラメータセットを用いて示す。例えば、図3に示されたテーブルによれば、パラメータセット“CUP1”を用いた切断工程は加工装置“A001”と工具“KA012”との組合せを必要とする。
ハードウェア情報DB30はさらに利用可能なハードウェア要素の作業スケジュールを記憶する。作業スケジュールは、現在どのハードウェア要素が利用できるのか及び/又はどの時点で利用できるようになるのかを示す。代替として又は追加的に、作業スケジュールは、現在どのハードウェア要素が使用中であり及び/又はどの時点で使用されるのか、及び/又は現在どのハードウェア要素がメンテナンス作業中であり、及び/又はどの時点でメンテナンス作業に入るのかを示してもよい。作業スケジュールはさらにハードウェア要素がいつの時点まで使用され、又は使用されるようになるのかを示してもよい。
再度図1に戻れば、ハードウェア情報処理ユニット212は、図3に示されるようなハードウェア情報DB30に記憶された情報テーブルを参照して、機械学習装置200から出力された、該対象物を製造するための少なくとも一組の製造プロセスの工程に含まれる1以上の各工程の実行に必要なハードウェア要素の組合せを特定することによって、製造支援システムのハードウェア構成を決定する。例えば、ハードウェア情報DB30が図3に示される代表的なテーブルを記憶し、機械学習装置200がパラメータセット“CUP1”を用いた切断工程、パラメータセット“DRPM”を用いた穿孔工程、パラメータセット“HOP1”を用いたホブ切り工程、及びパラメータセット“CHP1”を用いた面取り工程を含む一組の製造プロセスの工程を出力したとする。この例では、ハードウェア情報処理ユニット212は、切断工程に対して“A001-KA012”、穿孔工程に対して“A001-DA123”、ホブ切工程に対して“B001-HB011”、及び面取り工程に対して“C001-MA103”の加工装置-工具の組合せを特定する。この決定されたハードウェア構成は、製造プロセスの工程に対して特定されたこれらの加工装置-工具の組合せ“A001-KA012”,“A001-DA123”,“B001-HB011”及び“C001-MA103”を有する。
いくつかの例において、AIエンジン20は対象物を製造するために2以上のハードウェア構成を決定してもよい。例えば、機械学習装置200は対象物を製造するために2以上の組の製造プロセスの工程を決定してもよい。そのような場合、ハードウェア情報処理ユニット212はそれぞれが前記2以上の組の製造プロセスの工程の一つに対応する2以上のハードウェア構成を決定する。
さらに、AIエンジン20が2以上のハードウェア構成を決定する例において、AIエンジン20はさらに2以上のハードウェア構成の優先順位を決定することができる。換言すれば、AIエンジン20は2以上のハードウェア構成のうちどのハードウェア構成が他よりもより好ましく及び/又は推薦できるかを決定できる。
AIエンジン20が対象物を製造するために2以上のハードウェア構成を決定する場合、選択ユニット40が対象物に対し要求される納期と利用可能なハードウェア要素の作業スケジュールに基づいて前記2以上のハードウェア構成のうちの1つを選択する。さらにAIエンジン20が2以上のハードウェア構成の優先順位を決定する場合、選択ユニット40は2以上のハードウェア構成の優先順位に基づいて選択を行う。要求される納期は、入力装置(図示しない)を使ってユーザが入力してもよいし、コンピュータ(図示しない)や選択ユニット40に接続される記憶装置(図示しない)から取得されてもよい。作業スケジュールはハードウェア情報DB30から取得してもよい。選択ユニット40は選択されたハードウェア構成を制御情報生成ユニット50及び/又は出力ユニット60へ供給する。
選択ユニット40は製造支援システムにとってオプショナルなユニットである。例えば、AIエンジン20が製造システムに対して単に一つのハードウェア構成を決定する場合は、製造支援システムは選択ユニット40を含む必要がない。
制御情報生成ユニット50は対象物データ及び/又は決定されたハードウェア構成に基づいて、決定されたハードウェア構成を備えた製造システムを制御するための制御情報を生成する。制御情報は例えば、決定されたハードウェア構成を備えた製造システムの動作を制御するための制御パラメータの数値を含む。制御パラメータは選択されたハードウェア構成に含まれるハードウェア要素の作業条件を表す。代替として又は付加的に、制御情報は選択されたハードウェア構成に含まれるハードウェア要素の制御プログラムを含んでもよい。制御情報生成ユニット50は生成された制御情報を出力ユニット60へ供給する。
制御情報生成ユニット50も製造支援システムにとってオプショナルなユニットである。
出力ユニット60は選択ユニット40によって供給された選択されたハードウェア構成及び/又は制御情報生成ユニット50によって供給された生成された制御プログラムを出力する。製造支援システムが選択ユニット40を含まない場合、出力ユニット60はAIエンジン20によって決定されたハードウェア構成をAIエンジン20から受信することで受信したハードウェア構成を出力してもよい。
上述のように図1を参照して説明した代表的な製造支援システムによれば、少なくとも一組の製造プロセスの工程がAI計算ユニット204を使って機械学習装置200によって決定され、少なくとも該一組の製造プロセスの工程に含まれる1以上の各工程を実行するために必要な1以上のハードウェア要素に関してハードウェア情報DB30に記憶された情報を参照し少なくとも該一組の製造プロセスの工程に基づいて、ハードウェア構成がハードウェア情報処理ユニット212によって決定される(例えば、図3に示される代表的なテーブルを参照)。したがって、利用可能なハードウェア要素に対し何らかの変更があれば、ハードウェア情報DB30はその変更を反映するように更新され、その後AIエンジン20によって決定されたハードウェア構成もその変更を反映することになる。そのような場合、AI計算ユニット204はハードウェア情報DB30に記憶された情報を必ずしも必要としないため、利用可能なハードウェアに対する変更に関してAI計算ユニット204がAIの再訓練を実施する必要がない。このことは、ハードウェア構成を決定する際の効率の向上に貢献し、ひいては製造プロセス全体の効率の向上につながる。
製造支援システムに使われるAIの例
以下にAI計算ユニット204の詳細な例を説明する。
a)オートエンコーダ
いくつかの例において、AI計算ユニット204は図4Aに示す構成を有するニューラルネットワークを含み、該ニューラルネットワークはオートエンコーダに関連する既知のディープラーニング技術を使って訓練される。
既知のディープラーニング技術により訓練されるニューラルネットワークは、入力層(例えば図4Aの層L0)、2以上の隠れ層(例えば図4Aの層L1、L2)及び出力層(例えば図4Aの層L3)を含んで全体で4層以上からなる。図4Aは4層を示すが、ディープラーニングのためのニューラルネットワークは5層以上であってもよく、例えば隠れ層が3層以上でもよい。さらに、ディープラーニングのためのニューラルネットワークの各層は図4Aで示されたノードよりも多い数又は少ない数のノードを有してもよい。
図4Aに示されたニューラルネットワークの入力層は取得ユニット10によって取得された対象物データに含まれる又は対象物データから導かれる数値を受信するノードを含む。例えば、対象物データが製造される対象物の画像データの場合、入力層は該画像データに含まれるピクセルに対応するノードを含む。換言すれば、各ノードは画像データに含まれるピクセルのうちの一つの強度値を受信する。カラー画像データについては、入力層の複数のノードが画像データの単一のピクセルの複数の強度値(例えば、レッド、グリーン、ブルーチャネルの強度値)に対応する。
対象物データが2D画像データと、それに対応する、製造される対象物の深度マップデータとの組合せの場合、入力層は2D画像データのピクセルに対応する入力ノード及び深度マップデータのピクセルに対応する入力ノードを含む。
さらに、対象物データが製造される対象物の3Dモデルの場合、3Dモデルは立体表現を使って、例えばボクセル化により表現されてもよく、それによって対象物データが図4Aに示すニューラルネットワークの入力層の入力ノードに容易に入力される数値を含む。3Dモデルの立体表現は3次元空間のボクセルで表され(例えば、N×N×Nボクセルの立方体(N=2,3,4,...))、各ボクセルは0と1の間の値を取り、0はボクセルが空であり、一方1は3Dモデルでボクセルが占有されることを示す。ニューラルネットワークの入力層はこのような3次元空間のボクセルに対応する入力ノードを含む。対象物データが対象物の3Dモデルである例において、取得ユニット10は3Dモデルの立体表現を生成し該立体表現をAIエンジン20に供給するように構成されてもよい。
対象物データのタイプにかかわらず、製造される対象物の材料、加工及び/又はサイズに関する情報がAIエンジン20によって受信される例において、入力層はそのような情報に対応する1以上のノードをさらに含む。例えば、異なる材料の名前には異なる数値が割り当てられ、その材料の名前に対応する入力ノードは対象物のその材料の名前に割り当てられた数値を受信する。代替として又は付加的に、入力ノードはその材料の特性、例えば、色、剛性、相対密度、耐熱性等に対応し、例えばその特性を示す数値を受信してもよい。さらに、対象物の加工に対応する1以上の入力ノードが入力層に設けられる場合、該1以上の入力ノードは加工のタイプ(例えば、焼結、ハンダ付け、溶接等)及び/又は例えば対象物の要素の組み立て方等を示す1以上の数値を受信してもよい。さらに、対象物のサイズに対応する入力ノードが入力層に設けられる場合、該追加されるノードが対象物のサイズを示す数値を受信してもよい。
図4Aに示すニューラルネットワークを訓練するとき、ニューラルネットワークの各隠れ層への接続の重みが一組のデータの表現(例えば、エンコーディング)を学習するオートエンコーダを構築するように調整される。例えば、図4Aに示される隠れ層L2を訓練するために、図4Bに示されるニューラルネットワークを有するオートエンコーダが構築されて訓練されてもよい。図4Bを参照して、層L1が隠れ層L2に接続される入力層と考えることができ、入力層と同じ数のノードを有する出力層が設けられる。図4Bの層L1、L2が図4Aの層L1、L2に対応することに留意すべきである。図4Bに示されるオートエンコーダは、入力層への入力データを監視信号として使って訓練される。換言すれば、隠れ層L2への接続の重みは出力層が入力データと同じデータを出力するように調整される。そのような訓練を行うことで入力データの圧縮情報を表現する、言い換えると、入力データの特性又は特徴を表現するオートエンコーダの隠れ層を出現させる。図4Bに示されるオートエンコーダの訓練は図4Aに示されるニューラルネットワークの各隠れ層に対し繰り返し行われる。
オートエンコーダの堅牢性を向上するためにいくつかの技術が適用される。例えば、部分的に破損した入力(例えば、ノイズがのった入力)がオートエンコーダを訓練中に使われて本来の歪のない入力を復元してもよい。さらに、例えば、訓練中にスパース性が隠れ層に課され(例えば、入力層の中よりも隠れ層の中により多くのノードを設け)、隠れ層のうち指定されたパーセントのノードのみ活性化されるようにオートエンコーダが訓練されてもよい。さらなる例として、隠れ層の1以上のノードが訓練中に不活性化されてもよい。
図4Aに示されるニューラルネットワークの出力層は製造する対象物を製造するための製造プロセスの工程のうち予想される組に対応する出力ノードを含む。例えば、各出力ノードは該製造プロセスの工程の対応する組が対象物を製造するために適切であることの尤度を表す数値を出力してもよい。従って、機械学習装置の出力ユニット206は尤度の最大値を有する出力ノードに対応した製造プロセスの工程の組を示す情報を出力してもよい。いくつかの例において、機械学習装置の出力ユニット206は、指定された(予め決定された又は予め決定可能な)数の出力ノードを特定し、該出力ノードは全ての出力ノードのうち最大の尤度を有し、特定された出力ノードに対応する、指定された数の製造プロセスの工程の組を示す情報を出力してもよい。さらに出力ユニット206は特定された出力ノードによって出力される尤度の数値に基づいて指定された数の組の製造プロセスの工程の優先順位を出力してもよい。例えば、出力ユニット206は、高い出力値を有する特定された出力ノードに対応する製造プロセスの工程の組に対して高い優先順位(言い換えれば、好ましい及び/又は推奨レベルが高い)を示す情報を出力してもよい。
さらに出力ユニット206が組に含まれる1以上の各工程に関する1以上のパラメータの数値及び/又は数値範囲を示す情報を出力する例において、出力ノードに対応する、予想される製造プロセスの工程の各組はそのような数値及び/又は数値範囲を含んでも、又は関連してもよい。
b)畳み込みニューラルネットワーク(CNN)
いくつかの例において、AI計算ユニット204は画像認識に適したニューラルネットワークとして知られる畳み込みニューラルネットワーク(CNN)を含む。製造支援システムのAI計算ユニット204へのCNNの代表的な応用を図5ないし7を参照して以下に説明する。
図5はCNNの代表的な入力層と代表的な畳み込み層を表す概略図を示す。図5に示すCNNにおいて、チャネル数K(K=1,2,3,...)(例えば、レッド、グリーン、ブルーに対応する3チャネル)に対しピクセル数W×W(W=1,2,3,...)を有する入力画像が入力層に入力される。この例では、入力画像は歯車のような製造される対象物の画像(例えば、取得ユニット10によって取得される対象物のデータ)であってもよい。チャネルに対するピクセルの強度値は入力層の入力ノードへの入力値と見なされる。言い換えれば、入力層は、それぞれがピクセルのチャネルの強度値に対応するW×W×Kの入力ノードを含む。
図5に示されるCNNの畳み込み層の各ノードは入力画像の一部にあてられるF×F(F=1,2,3,...;F<W)のサイズを有するフィルタに対応する。図4に示すように、M(M=1,2,3,...)個のフィルタがKチャネルの入力画像の同じ部分にあてられてもよい。畳み込み層の各ノードの出力は以下に示す式(1)により表される:
Figure 0007111152000001
上式において、xは入力ノードへの入力値(例えば、対応するフィルタによってカバーされる領域内のチャネルに対するピクセルの強度値)を表し;wは畳み込み層のノードとxに対応する入力ノードとの間の調整可能な接続の重みを表し;bはバイアスパラメータを表す。活性化関数fは正規化線形ユニットf(x)=max(x,0)であってもよい。
いくつかの例において、図5に示すように、フィルタをSピクセルのストライドで幅及び高さの両方向にスライドすることにより各Mフィルタを入力画像の全領域にあててもよい。入力画像の上のMフィルタの各位置に対し、Mフィルタに対応するMノードが畳み込み層に存在する。S=1の場合、畳み込み層の出力数はW×W×Mとなる。畳み込み層の出力はW×Wのサイズを有するM個の画像(M個のフィルタに対応する)と見なされる。
畳み込み層の出力はマックスプーリング処理によりダウンサンプリングされる。マックスプーリング処理は複数の入力値から最大値を選択する。マックスプーリング処理が上記の畳み込み層から出力されたW×WのサイズのM個の画像のそれぞれに適用される。
図6は代表的なマックスプーリング処理を示す概略図である。図6に示す代表的なマックスプーリング処理において、2×2のサイズのフィルタが2ピクセルのストライドで入力画像に(マックスプーリング処理に)あてられる。これによって対応するフィルタ内でそれぞれが入力画像のピクセルのうち最大強度値を有するピクセルを含む出力画像を得る。マックスプーリング処理に使われる各フィルタはCNNに含まれるプーリング層のノードと見なされる。
プーリング層の出力は別の畳み込み層に入力される。あるいは、プーリング層の出力は全結合ニューラルネットワークと呼ばれるニューラルネットワークに入力される。全結合ニューラルネットワークの各ノードはプーリング層の全ての出力(例えば、ノード)に接続される。全結合ニューラルネットワークの出力は別の全結合ニューラルネットワークか又は出力層のいずれかに接続される。
出力層はCNNの1以上の望ましい出力パラメータに対応する1以上のノードを含む。例えば、代表的な実施例において、出力層は複数の出力ノードを含み、上述の図4Aに示されるオートエンコーダを使って訓練されるニューラルネットワークの出力ノードの例と同様に、複数の出力ノードのそれぞれが対象物を製造するための製造プロセスの工程の予想される組に対応する。さらに、オートエンコーダを使う上記の例で述べたように、出力ノードに対応する製造プロセスの工程の各予想される組は、該組に含まれる1以上の各工程に関する1以上のパラメータの数値及び/又は数値範囲を含むか又はそれに関連する。各出力ノードは活性化関数としてソフトマックス関数を含む。出力層が2以上のノードを含む場合、CNNは入力画像の対象物を指定された(予め決定された又は予め決定可能な)数のグループの一つに分類する分類の課題を解決すると見なされる。
図7はCNNの代表的な構成を示す。図7に示されるCNNは入力層と、畳み込み層1と、プーリング層1と、畳み込み層2、とプーリング層2と、全結合層と、出力層とを含む。畳み込み層1,2とプーリング層1,2は図5,6に関して上記に説明した構成を有する。さらに上記のように、CNNは畳み込み層とプーリング層とのさらに多くのペアを含んでもよい。さらに、CNNは最後の畳み込み層がプーリング層に接続されるまで、隣接する畳み込み層の間にプーリング層を介することなく連続して畳み込み層を含んでもよい。さらに、CNNは出力層の手前に2以上の全結合層を含んでもよい。
AI計算ユニット204が対象物データに加えて製造される対象物の材料、加工及び/又はサイズに関する情報を受信する例において、AI計算ユニット204に含まれるCNNの全結合層の1つがそのような情報を示す数値を受信する1以上の追加のノードを含んでもよい。例えば、材料の異なる名前に異なる数値が割り当てられてもよく、材料の名前に対応する追加のノードが対象物の材料の名前に割り当てられた数値を受信してもよい。代替として又は付加的に、追加のノードは材料の特性、例えば、色、剛性、相対密度、耐熱性等に対応し、例えばその特性を示す数値を受信してもよい。さらに、CNNの全結合層の1つにおける1以上の追加ノードは、加工(例えば、焼結、ハンダ付け、溶接等)のタイプ及び/又は例えば対象物の要素の組み立て方等に対応してもよい。さらに、対象物のサイズに対応する追加のノードがCNNの全結合層の1つに設けられる場合、該追加ノードは対象物のサイズを示す数値を受信してもよい。
さらに本開示に関連して適用される既知のCNN技術の詳細は、例えば、岡谷、“ディープラーニングと画像認識-基礎と最近の動向-”、オペレーションズ・リサーチ、Vol.60、No.4、p.198-204、日本オペレーションズ・リサーチ学会、2015年4月1日、及びAnonymus、“Convolutional neural network”、Wikipedia(URL: https://en.wikipedia.org/wiki/Convolutional_neural_network)に開示されている。
CNNについての上記の解説は対象物データが製造される対象物の画像データである場合を述べているが、CNNは対象物データが3Dモデル又は2D画像データと対応する深度マップデータとの組合せの例においても利用される。
対象物データが3Dモデルの場合、3Dモデルはオートエンコーダを使って訓練されるニューラルネットワークに対して上述したように立体表現を使って表されてもよい(図4A、4B参照)。CNNの入力層は3Dモデルが配置される3次元空間のボクセルに対応する入力ノードを含む。上述したように、各ボクセルは0と1の間の値を有し、0はボクセルが空であり、一方1は3Dモデルでボクセルが占有されることを示す。
対象物データが2D画像データと対応する深度マップデータとの組合せの場合、CNNの入力層(例えば、図5参照)は2D画像データに対応するチャネルとは別に深度マップデータに対応するチャネルを有する。
製造支援のための処理
a)AIの訓練
図8は機械学習装置200のAI計算ユニット204によって実施される、AIを訓練するために実行される代表的処理のフローチャートを示す。図8に示される処理は図1に示すAI訓練ユニット210により実行される。図8に示される処理は例えばユーザからの指示に応答して開始し、AI計算ユニット204の訓練を開始する。
図8のステップS10において、AI計算ユニット204を訓練する訓練データが作成される。例えば、AI訓練ユニット210は対象物の対象物データと対象物を製造するための一組の製造プロセスの工程を示す情報を取得する。AI訓練ユニット210は、その後、取得した対象物データと対象物を製造するための一組の製造プロセスの工程を示す情報との組合せを含む訓練データセットの要素を生成する。AI訓練ユニット210は指定された数のそのような訓練データセットの要素を生成してもよい。
図8のステップ10で訓練データを作成する場合、対象物データはAI訓練ユニット210に接続されるコンピュータ(図示しない)又は記憶装置(図示しない)から取得される。あるいは、図1を参照して上述したような取得ユニット10と同様な方法によりAI訓練ユニット210が対象物データを生成してもよい。例えば、一組の製造プロセスの工程を示す情報は該一組の製造プロセスの工程を示す識別情報であってもよい。異なる対象物に対して製造プロセスの工程の異なる組が定義され、個々の識別情報が割り当てられても良い。
いくつかの具体例において、AI訓練ユニット210は特定の種類の歯車(対象物データの例として)の画像及びその種類の歯車を製造するための一組の製造プロセスの工程(例えば、切断、穿孔、ホブ切り、歯車の面取り及びはシェービングを含む処理工程)を示す情報を受信する。これらの具体例において、訓練データセットの各要素は特定の種類の歯車の画像及びその特定種類の歯車を製造するための一組の製造プロセスの工程を示す情報の組合せであってもよい。
図8のステップS12において、AI計算ユニット204によって実施されるAIはステップS10で作成された訓練データを使って訓練される。例えば、AI訓練ユニット210はオートエンコーダ(例えば図4A、4Bを参照)又はCNN(例えば図5ないし7を参照)のデータ構造をニューラルネットワークDB35から読み出して、図4Aないし7を参照して上述したように、オートエンコーダの重み又はCNNの畳み込み層の重み及び全結合層の重みを調整することにより、該オートエンコーダ又はCNNをAI計算ユニット204で訓練する。重みを調整するために、訓練データセットの対象物データがオートエンコーダ又はCNNへの入力として使用され、対応する製造プロセスの工程の組を示す情報が、例えば監視信号として使用される。生成された訓練データセットの各要素が特定の種類の歯車の画像と該特定種類の歯車を製造するための一組の製造プロセスの工程を示す情報とを含む、ステップ10に対して上述した具体例の場合には、歯車の画像はオートエンコーダ又はCNNへ入力され、重みは該特定種類の歯車を製造するための一組の製造プロセスの工程を示す情報を監視信号として使用して調整される。訓練ステップS12によりAI計算ユニット204のAIが訓練され入力として受信される対象物データによって表される対象物を製造するための1以上の組の製造プロセスの工程を示す情報を出力する。
ステップS12の後、AI訓練ユニット210は図8のステップ14で訓練が十分であるかどうかを判定する。いくつかの例において、AI訓練ユニット210は、ステップS14の判定のために、対象物データと対象物データを製造するための一組の製造プロセスの工程を示す情報との組合せを含む試験データを使う。試験データセットはステップS10で訓練データセットを作成するために使われる方法に類似する方法で作成される。いくつかの例において、AI訓練ユニット210はステップS12でAI計算ユニット204を訓練するためにステップS10で作成された訓練データの一部を使い、ステップS10で作成された訓練データの残りの部分を試験データとしてステップS14で訓練が十分かどうかを判定するために使う。ステップ14で試験データを使う例において、AI訓練ユニット210は試験データのうち対象物データをAI計算ユニット204に入力し、対象物データのAI計算ユニット204からの出力を対象物データによって表される対象物を製造するための既知の一組の製造プロセスの工程と比較する。AI訓練ユニット210は、例えば、試験データのうち対象物データの事例の総数に対してAI計算ユニット204からの正しい出力数の比率が所定の閾値を超える場合に訓練は十分であると判定する。あるいは、例えば、AI訓練ユニット210はAI計算ユニット204からの正しい出力数が所定の閾値を超える場合に訓練は十分であると判定してもよい。訓練が十分ではないと判定された場合は(ステップS14においてNO)処理はステップS12へ戻る。訓練が十分であると判定された場合は(ステップS14においてYES)処理はステップS16へ進む。
ステップS16において、AI訓練ユニット210はAI計算ユニット204によって学習される他のサブジェクトの有無を判定する。例えば、AI計算ユニット204が2以上の種類の対象物に対し製造プロセスの工程の組を決定することが望まれ、前記2以上の種類の対象物のうち少なくとも1つに関する訓練がステップS10において作成されていない場合には、AI訓練ユニット210はAI計算ユニット204によって学習されるべきさらなるサブジェクトがあると判定する。学習されるべきさらなるサブジェクトがあると判定されると(ステップS16においてYES)処理はステップS10へ戻る。そうでなければ(ステップS16においてNO)図8に示される処理は終了する。
b)訓練されたAIを使用する処理
図9は製造支援システムによって実行される代表的な処理のフローチャートを示す。図9に示される処理は、例えば、ユーザの指示に応じてスタートし図9に示される処理を始める。
ステップS20において、取得ユニット10は製造される対象物の対象物データを取得する。いくつかの例において、取得ユニット10は対象物データを取得ユニット10に接続されるコンピュータ又は記憶装置から取得してもよい。別の例において、取得ユニット10が対象物データを生成してもよい。対象物データが画像データの場合、取得ユニット10はカメラ等の撮像装置を使って対象物の画像を捕捉することにより対象物データを生成してもよい。対象物データが3Dモデルの場合、取得ユニット10は既知の3Dスキャナーにより対象物をスキャニングすることにより、又は3Dモデリング用の既知のソフトウェアを使って対象物データを生成してもよい。対象物データが2D画像データと対応する深度マップデータとの組合せの場合、取得ユニット10はRGB-Dセンサで対象物を捕捉することにより対象物データを生成してもよい。
必要に応じて、ステップS20において、取得ユニット10はAIエンジン20への入力として適切なデータになるように対象物データを処理してもよい。例えば、対象物データが3Dモデルであり、AIエンジン20のAI計算ユニット204が図4Aないし図7を参照して上述したオートエンコーダ又はCNNを含む場合、取得ユニット10は3Dモデルの立体表現を生成してもよい。
対象物データは(さらに処理されるかどうかに関わらず)AIエンジン20へ供給される。
ステップS25において、AIエンジン20は製造される対象物の材料、加工及び/又はサイズに関する情報を受信する。対象物の材料、加工及び/又はサイズに関する情報はユーザから例えば入力装置を介して受け取ってもよい。代替的に又は付加的に、対象物の材料、加工及び/又はサイズに関する情報はAIエンジン20に接続されるコンピュータ又は記憶装置から受け取ってもよい。
ステップS30において、AIエンジン20は対象物を製造するための製造システムの複数のハードウェア構成を決定する。
図10は図9のステップS30の詳細な処理の一例を示す。図9のステップS30がスタートすると、図10に示す処理がスタートする。
図10のステップS300において、AIエンジン20に含まれる機械学習装置200の受信ユニット202が入力データを受信する。入力データは図9のステップS20で取得された対象物データと図9のステップS25で受信された対象物の材料及び/又はサイズに関する情報を含んでもよい。
図10のステップS302において、AI計算ユニット204はステップS300で受信ユニット202によって受信された入力データを使って計算を実行する。例えば、AI計算ユニット204としてオートエンコーダ(例えば図4A、図4B参照)又はCNN(例えば図5ないし7参照)が使われるとき、AI計算ユニット204は受信した入力データをオートエンコーダ又はCNNへ入力することで計算を実行しオートエンコーダ又はCNNからの出力を取得する。
ステップS304において、出力ユニット206はステップS302で実行される計算に基づく複数の製造プロセスの工程の組を示す情報をハードウェア情報処理ユニット212へ出力する。例えば、AI計算ユニット204がその出力ノードのそれぞれが予想される製造プロセスの工程の組に対応するニューラルネットワーク(例えばオートエンコーダ又はCNN)を含む場合、出力ユニット206は、対応する製造プロセスの工程の組が対象物を製造するために最適となる尤度の最大値を有する指定された数の出力ノードを特定する。出力ユニット206はその後特定された出力ノードに対応する指定された数の製造プロセスの工程の組を示す情報を出力する。いくつかの例において、出力ユニット206は、ステップS304において特定された出力ノードによって出力される尤度の数値に基づいて指定された数の製造プロセスの工程の組のうちで優先順位(例えば、好ましい及び/又は推奨レベルが高い)を示す情報を出力する。
ステップS306において、ハードウェア情報処理ユニット212は製造プロセスの工程の各組に対しハードウェア構成を決定する。例えば、ハードウェア情報処理ユニット212はハードウェア情報DB30(例えば図3に示されるテーブル)をアクセスして製造プロセスの工程の組に含まれる1以上の製造プロセスの工程それぞれを実行するために必要なハードウェア要素又はハードウェア要素の組合せを特定する。
ステップS306の後、図10に示される処理が終了する。製造支援システムの処理はその後図9のステップS40へ進む。
再度図9を参照すると、ステップS30においてAIエンジン20によってハードウェア構成が決定された後、ステップS40で選択ユニット40は利用可能なハードウェア要素の作業スケジュールに基づいて、決定されたハードウェア構成の1つに対して対象物の納期を推定する。作業スケジュールはハードウェア情報DB30から入手される。例えば、選択ユニット40は最初にAIエンジン20によって決定された最優先のハードウェア構成を考慮してハードウェア情報DB30の作業スケジュールをチェックしてハードウェア構成に含まれる各ハードウェア要素が使用可能か(又は使用可能になるのか)決定する。各ハードウェア要素が使用可能か(又は使用可能になるのか)どうか又いつ使用可能になるのか、及びハードウェア構成に対応する製造プロセスの工程の組に基づいて、選択ユニット40は該ハードウェア構成に対する対象物の納期を推定する。
ステップ50において、推定された納期が要求される納期を守ることができるかどうかを判定する。要求される納期は入力装置を介してユーザから取得しても良いし選択ユニット40に接続されるコンピュータ又は記憶装置から取得してもよい。
推定された納期が要求される納期を守ることができる場合(ステップS50においてYES)、ステップ70において、前記ハードウェア構成の1つが選択ユニット40によって選択される。ステップS70の後、ステップS75において出力ユニット60が選択されたハードウェア構成を出力し、図9で示す処理が終了する。
推定された納期が要求される納期を守れない場合(ステップS50においてNO)、処理はステップS60へ進み、選択ユニット40は選択ユニット40によってまだ処理されていないハードウェア構成があるかどうかを判定する。まだ未処理のハードウェア構成が存在する場合(ステップS60においてYES)、処理はステップS40へ戻る。ステップS40において、例えば、次に優先順位が高い決定されたハードウェア構成に対し対象物の納期が推定される。
未処理のハードウェア構成が存在しない場合(ステップS60においてNO)、出力ユニット60はステップS80で警告メッセージを出力する。警告メッセージは、例えば、AIエンジン20によって決定されたハードウェア構成がいずれも要求される納期を守れないことを示す。代替として又は付加的に、警告メッセージは全ての決定されたハードウェア構成に対して推定された納期を示してもよい。
図9の処理はステップS80の後で終了する。
c)決定されたハードウェア構成を使う処理
いくつかの例において、製造支援システムは制御情報生成ユニット50によって決定されたハードウェア構成の制御プログラムを生成する。
図11は制御情報生成ユニット50によって実行される代表的な処理のフローチャートを示す。制御情報生成ユニット50は例えば選択ユニット40がハードウェア構成を選択したとき図11の処理をスタートさせる。あるいは、例えば、制御情報生成ユニット50はユーザが入力装置を介して図11の処理の開始を指示したとき図11の処理をスタートさせる。
ステップS90において、制御情報生成ユニット50はハードウェア構成を受信する。例えば、制御情報生成ユニット50は選択ユニット40から選択ユニット40によって選択されたハードウェア構成を受信する。AIエンジン20が唯一のハードウェア構成を決定する場合、制御情報生成ユニット50はその決定されたハードウェア構成をAIエンジン20から受信する。
ステップS92において、制御情報生成ユニット50は、必要であれば、ハードウェア構成において1以上の加工装置及び工具の組合せに対し1以上の工具経路を生成する。例えば、工具が経路に沿って動く(例えば、フライス盤とフライスカッター)のような加工装置及び工具の組合せがハードウェア構成に含まれる場合、制御情報生成ユニット50はその組合せ用の工具経路を生成する。ステップS92において、例えば工具が経路に沿って動かないような加工装置と工具の組合せがハードウェア構成に含まれる場合、その組合せのために工具経路を生成する必要はない。
工具経路は例えば製造される対象物の3Dモデルを使って生成される。対象物データが対象物の3Dモデルの例において、制御情報生成ユニット50は工具経路を生成するために取得ユニット10から3Dモデルである対象物データを受信する。対象物データが対象物の3Dモデルではない例において(例えば、画像データ又は対象物のRGB-Dデータ)、制御情報生成ユニット50は制御情報生成ユニット50に接続される装置(図示しない)によって生成された対象物の3Dモデルを受信してもよい。あるいは、制御情報生成ユニット50は、対象物データ及び対象物の3Dモデルを生成するために必要な付加的な情報(例えば、対象物の形状及び/又はサイズに関する情報)から対象物の3Dモデルを生成してもよい。付加的情報はたとえば入力装置を介してユーザから及び/又は制御情報生成ユニット50に接続されるコンピュータ(図示しない)又は記憶装置(図示しない)から取得してもよい。
ステップS94において、制御情報生成ユニット50は、工具及び/又は工具経路に基づいて各加工装置の加工条件を設定する。加工条件は加工装置を動作させるために必要な制御パラメータの数値を含む。制御パラメータは、それらに限定されないが、工具動作のスピード及び/又は加速度、工具及び/又はワークピースの回転周波数工具及び/又はワークピースの回転周波数、工具及び/又はワークピースの位置づけ等を含む。例えば、加工装置がNC旋盤の場合、加工条件は切断速度(例えば、ワークピースの回転速度)、切断工具の送り速度及び/又は切り込み深さを含む。加工条件は加工装置の種類に応じた既知の技術を使って決定される。加工条件を決定するための既知の技術は、例えば特許文献2及び特許文献3によって開示される機械学習技術を使ってもよい。
ステップS96において、制御情報生成ユニット50は、加工条件及び/又は工具経路に基づいて各加工装置の制御プログラムを生成する。制御プログラムは、加工条件のもとで加工装置を動作可能とする及び該当する場合には工具を工具経路に沿って動作可能とする機械可読命令を含む。具体例として、加工装置がNC旋盤であり、加工条件が切断速度、切断工具の送り速度及び切り込み深さを含む場合、生成された制御プログラムの機械可読命令はNC旋盤の制御部が読み取れる命令であり、NC旋盤の制御部がNC旋盤の制御信号を出力してNC旋盤が加工条件に含まれる切断工具の切断速度、切断工具の送り速度及び切り込み深さで動作するようにNC旋盤の制御部へ示す命令であってもよい。
ステップS98において、制御情報生成ユニット50は制御プログラムを出力ユニット60へ供給する。制御プログラムは出力ユニット60によって出力される。
ステップS98の後で図11に示される処理は終了する。
図11に示される処理は制御情報生成ユニット50によって実行される処理の単に一例に過ぎない。例えば、他のいくつかの例において、制御プログラムを生成するステップS96はスキップされ、加工条件が制御プログラムの代わりに出力されてもよい。
変形例
図1ないし図11を参照して説明した代表的な実施例及びその変形例は単なる例に過ぎず、他の実施例や変形例が存在することを当業者は理解すべきである。
例えば、上記代表的な実施例において、機械学習装置の計算ユニット204は対象物を製造するための少なくとも1組の製造プロセスの工程を決定し、ハードウェア情報処理ユニット212は図3に示されるようなハードウェア情報DB30に記憶された情報テーブルを参照して製造システムのハードウェア構成を決定する。
別の代表的な実施例において、機械学習装置200の計算ユニット204は少なくとも1組の製造プロセスの工程を決定するのみならず製造システムのハードウェア構成を決定する。そのような代表的な実施例においては、AIエンジン20はハードウェア情報処理ユニット212を含む必要はない。
AI計算ユニット204が製造プロセスの工程とともにハードウェア構成を決定する実施例において、AI計算ユニット204は入力として対象物データを使う計算に基づいてハードウェア構成と製造プロセスの工程を出力するように訓練される。対象物データは図1ないし11を参照して上述された代表的な実施例に使われる対象物データと類似する。さらに、図1ないし11を参照して上述された代表的な実施例と同様に、AI計算ユニット204はさらに入力の一部として対象物の材料、加工及び/又はサイズに関する情報を使ってもよい。さらに、AI計算ユニット204は例えばオートエンコーダ(図4A、4B参照)又はCNN(図5ないし7参照)を含んでもよい。
図12は、AI計算ユニット204が製造プロセスの工程とともにハードウェア構成を決定する代表的な実施例の出力の例を示す。図12に示すように、出力は、各製造プロセスの工程に必要な加工装置、工具、及び加工条件の組合せと共に対象物(例えば歯車)を製造するための製造プロセスの工程を含む。AI計算ユニット204を訓練するとき、例えば、製造プロセスの工程の異なる組に向けてかつハードウェア構成に対応して指定数の予想される出力が生成される。識別情報が、予想される各出力及び該予想される出力に対応する出力ノードに割り当てられ、AI計算ユニット204に含まれるニューラルネットワークに提供される。AI計算ユニット204を訓練する訓練データセットの要素は予想される出力の識別番号と製造される対象物の対象物データとの組合せであってもよい。AI計算ユニット204を訓練する処理は例えば図8に示されるフローチャートに従って実行される。
AI計算ユニット204が製造プロセスの工程とともにハードウェア構成を決定する代表的な実施例において製造システムにより実行される処理は図9に示される処理に従う。しかし、ステップS30でハードウェア構成を決定するとき、AI計算ユニット204によって入力データ(例えば対象物データ及び対象物の材料、加工及び又はサイズに関するオプショナルな情報)を使って実行される計算は図3に示されるような情報テーブルのためにハードウェア情報DB30を参照することなく、製造プロセスの工程の組とともにハードウェア構成を前もって決定していてもよい。
さらに別の実施例では、機械学習装置200のAI計算ユニット204は製造プロセスの工程を特定することなく対象物を製造するための製造システムのハードウェア構成を決定してもよい。そのような実施例において、製造支援システムからの出力は対象物を製造するために必要な1以上のハードウェア構成、例えば加工装置及び又は工具のリストを含む。この場合、AI計算ユニット204はそれぞれがハードウェア構成を含む1以上の対象物の対象物データ及び予想される出力を使って訓練される。
さらに、上記の代表的かつ多様な実施例はワークピースの機械加工を伴う製造プロセスの工程に関して記載されているが、上記代表的かつ多様な実施例は機械加工以外の、例えば、成形、鋳造、熱処理及び表面仕上げを伴う製造プロセスの工程にも同様に適用されてもよい。例えば、図3に示されるテーブル及び/又は図12に示される代表的な出力は、歯車を製造するために、例えばシェービング工程の後に実行される焼入硬化工程を含んでもよい。焼入硬化工程の加工条件は、例えば、温度制御テーブル等を含む。さらに、例えば、製造プロセスの工程は機械加工によりダイ又はモールドを形成する工程に関係し、及び、ダイやモールドを使って鋳造や成形によって製造された対象物を形成する工程に関係する。
製造支援システムを実施するためのハードウェア
上記の製造支援システムに含まれるAIエンジン20及びユニットのさまざまな例はコンピュータを使って実施される。
図13は代表的なAIエンジン20及び/又は製造支援システムに含まれるユニットのいずれか1つを実施するために使用されるコンピュータの代表的なハードウェア構成を示す。図13に示されるコンピュータは、処理ユニット70、システムメモリ72、ネットワークインターフェース74、ハードディスクドライブ(HDD)インターフェース76、外部ディスクドライブインターフェース78、及び入出力(I/O)インターフェース80を含む。これらのコンピュータのコンポーネントはシステムバス82を介して互いに接続される。処理ユニット70はシステムメモリ72にアクセスすることによって計算、論理、及び/又は制御動作を実行する。処理ユニット70は上記の代表的なAIエンジンの及び/又は製造支援システムに含まれるユニットのいずれか1つのプロセッサを実装してもよい。システムメモリ72は処理ユニット70と連携して情報及び/又は命令を記憶する。システムメモリ72はランダムアクセスメモリ(RAM)720やリードオンリーメモリ(ROM)722等の揮発性及び不揮発性メモリを含む。スタートアップ時などにコンピュータ内の要素間の情報の伝達を支援するベーシックルーチンを含むベーシック入出力システム(BIOS)はROM722に記憶される。システムバス82は、メモリバス又はメモリコントローラ、周辺バス、及び多様なバスアーキテクチャーのいずれかを使うローカルバスを含むいくつかのタイプのバス構成のいずれであってもよい。
コンピュータは他のコンピュータ及び/又はデバイスとネットワークを介して交信するネットワークインターフェース74を含む。
さらにコンピュータはハードディスク(図示しない)から読み出し書き込みを行うハードディスクドライブ(HDD)84及びリムーバブルディスク(図示しない)から読み出し書き込みを行う外部ディスクドライブ86を含む。リムーバブルディスクは磁気ディスクドライブ用の磁気ディスクであっても、光ディスクドライブ用のCD-ROM等の光ディスクであってもよい。HDD84及び外部ディスクドライブ86はHDDインターフェース76及び外部ディスクドライブインターフェース78によってそれぞれシステムバス82に接続される。ドライブとそれらの関連するコンピュータ可読媒体がコンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、及び汎用コンピュータ用のその他のデータの不揮発性の記憶装置を提供する。データ構造は本明細書に記載のようにドキュメントを暗号化及び/又は復号化する方法を実施するための関連データを含む。関連データはデータベース、例えば関係データベースやオブジェクトデータベースに構造化される。
本明細書に記載した代表的な環境にはハードディスク(図示しない)及び外部ディスク(図示しない)が採用されているが、当業者は、磁気カセット、フラッシュメモリカード、デジタルビデオディスク、ランダムアクセスメモリ、リードオンリーメモリ等のコンピュータによってアクセス可能なデータを格納できる他のタイプのコンピュータ可読媒体であっても該代表的な動作環境において使用できることを理解するであろう。
オペレーティングシステム(図示しない)、1以上のアプリケーションプログラム7202、他のプログラムモジュール(図示しない)及びプログラムデータ7204を含む多数のプログラムモジュールがハードディスク、外部ディスク、ROM722又はRAM720に記憶される。アプリケーションプログラムは少なくとも一部の上記のような機能を含む。
コンピュータはカメラ等の撮像装置90、マウス及び/又はキーボード等の入力装置92、及び液晶ディスプレイ等の表示装置94を含む。撮像装置90、入力装置92、及び表示装置94はI/Oインターフェース80a~80cを介してシステムバス82に接続される。
図13に示すようなコンピュータを使った実施に加え又はその代替として、ここで述べられた代表的な実施例の一部又は全体の機能は1以上のハードウェア回路として実施される。そのようなハードウェア回路の例は大規模集積回路(LSI)、縮小命令セット回路(RISC)、特定用途向け集積回路(ASIC)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)を含むがそれらに限定されない。

Claims (15)

  1. 製造される対象物の対象物データを取得する取得ユニット(10)と;
    前記対象物データを入力として受信し、前記対象物を製造するための製造システムによって実行される製造プロセスの工程を決定し、前記対象物を製造するための前記製造システムに利用可能なハードウェアに関する情報を参照して前記製造システムのハードウェア構成を決定する人工知能(AI)エンジン(20)と;
    決定された前記製造プロセスの工程、および、決定された前記ハードウェア構成を出力する出力ユニット(60)と、を含み、
    前記製造システムに利用可能なハードウェアに関する情報は、予想される製造プロセスの工程の少なくとも一部に対し、利用可能でかつ前記製造プロセスの工程を実行するために必要な少なくとも1つのハードウェア要素を示す情報を含み、
    前記AIエンジン(20)は:
    前記対象物データを入力として受信し、
    受信した前記対象物データを使って計算を実行し、
    前記計算に基づいて前記対象物を製造するための少なくとも一組の製造プロセスの工程を示す情報を出力する機械学習装置(200)と;
    利用可能なハードウェアに関する情報を参照して、前記対象物を製造するための前記少なくとも一組の製造プロセスの工程に含まれる1以上の各工程を実行するのに必要な少なくとも1つのハードウェア要素を特定することによって、前記製造システムの前記ハードウェア構成を決定するハードウェア情報処理ユニット(212)と;
    を含み、
    前記機械学習装置(200)は、受信した前記対象物データを使って計算を実行するニューラルネットワークを含み、
    該ニューラルネットワークは、1以上の対象物の対象物データと、前記1以上の対象物を製造するための製造プロセスの工程の組を示す情報とを含む訓練データを使って訓練されており、
    前記対象物データは、前記対象物の画像データであり、
    前記ニューラルネットワークの入力層は、前記画像データに含まれるピクセルに対応するノードを含む、製造支援システム。
  2. 前記AIエンジン(20)はさらに、前記製造プロセスの工程に含まれる1以上の各工程に関するパラメータの数値又は数値範囲を決定し、
    前記出力ユニット(60)はさらに、決定された前記数値又は数値範囲を出力する、請求項1に記載の製造支援システム。
  3. 前記ニューラルネットワークの訓練はディープラーニング技術に従って実行される、請求項1又は2に記載の製造支援システム。
  4. 利用可能なハードウェアに関する前記情報は、利用可能なハードウェア要素の作業スケジュールを示す情報を含み、
    前記AIエンジン(20)は2以上のハードウェア構成を決定し、
    前記製造支援システムはさらに:
    前記対象物の要求される納期と前記作業スケジュールに基づいて、前記2以上のハードウェア構成のうち1つを選択する選択ユニットを含み、
    前記出力ユニット(60)は、前記2以上のハードウェア構成のうち選択された1つを出力する、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の製造支援システム。
  5. 前記AIエンジン(20)はさらに、前記2以上のハードウェア構成の間で優先順位を決定し、
    前記選択ユニット(40)はさらに、前記2以上のハードウェア構成の間の前記優先順位に基づいて前記2以上のハードウェア構成のうちの1つを選択する、請求項4に記載の製造支援システム。
  6. 前記対象物データ及び/又は決定された前記ハードウェア構成に基づいて決定された前記ハードウェア構成を備えた前記製造システムを制御する制御情報を生成する制御情報生成ユニット(50)をさらに含む、請求項1ないし5のいずれか一項に記載の製造支援システム。
  7. 前記取得ユニット(10)はさらに、製造される前記対象物の材料、加工及び/又はサイズに関する情報を取得し、
    前記AIエンジン(20)はさらに:
    入力の一部として、製造される前記対象物の材料、加工及び/又はサイズに関する情報を受信し;
    製造される前記対象物の材料、加工及び/又はサイズに関する情報をさらに使って前記ハードウェア構成を決定する、請求項1ないし6のいずれか一項に記載の製造支援システム。
  8. コンピュータにより製造支援を実施する方法であって、該方法は:
    製造される対象物の対象物データを取得するステップ;
    人工知能(AI)エンジン(20)により前記対象物データを入力として受信するステップ;
    前記AIエンジン(20)により、前記対象物を製造するための製造システムにより実行される製造プロセスの工程を決定するステップ;
    前記AIエンジン(20)により、前記対象物を製造するための前記製造システムに利用可能なハードウェアに関する情報を参照して前記製造システムのハードウェア構成を決定するステップ;及び
    決定された前記製造プロセスの工程、および、決定された前記ハードウェア構成を出力するステップ、を含み、
    前記製造システムに利用可能なハードウェアに関する情報は、予想される製造プロセスの工程の少なくとも一部に対し、利用可能でかつ前記製造プロセスの工程を実行するために必要な少なくとも1つのハードウェア要素を示す情報を含み、
    前記製造プロセスの工程を決定するステップは、前記AIエンジン(20)に含まれる機械学習装置(200)によって実行され、前記製造プロセスの工程を決定するステップは:
    対象物データを入力として受信するステップ;
    受信した前記対象物データを使って計算を実行するステップ;及び
    前記計算に基づいて前記対象物を製造するための少なくとも一組の製造プロセスの工程を示す情報を出力するステップ、を含み、
    前記製造システムのハードウェア構成を決定するステップは、利用可能なハードウェアに関する情報を参照して、前記対象物を製造するための製造プロセスの工程の少なくとも一組に含まれる1以上の各工程の実行に必要な少なくとも1つのハードウェア要素を特定することにより実行され、
    前記機械学習装置(200)は、受信した前記対象物データを使って計算を実行するニューラルネットワークを含み、
    前記方法はさらに:
    1以上の対象物の対象物データと、前記1以上の対象物を製造するための製造プロセスの工程の組を示す情報とを含む訓練データを使って前記ニューラルネットワークを訓練するステップを含み、
    前記対象物データは、前記対象物の画像データであり、
    前記ニューラルネットワークの入力層は、前記画像データに含まれるピクセルに対応するノードを含む、方法。
  9. 前記AIエンジン(20)により、前記製造プロセスの工程に含まれる1以上の各工程に関するパラメータの数値または数値範囲を決定するステップ、及び
    決定された前記数値または数値範囲を出力するステップをさらに含む、請求項8に記載の方法。
  10. 請求項8又は9に記載の方法であって、
    前記ニューラルネットワークの訓練はディープラーニング技術に従って実行される、方法。
  11. 請求項8ないし10のいずれか一項に記載の方法であって、
    利用可能なハードウェアに関する情報は、利用可能なハードウェア要素の作業スケジュールを示す情報を含み、
    2以上のハードウェア構成が前記AIエンジン(20)によって決定され、
    前記方法はさらに:
    前記対象物の要求される納期と前記作業スケジュールに基づいて、前記2以上のハードウェア構成のうち1つを選択するステップを含み、
    前記2以上のハードウェア構成のうち選択された1つが、決定された前記ハードウェア構成として出力される、方法。
  12. 前記AIエンジン(20)はさらに、前記2以上のハードウェア構成の間で優先順位を決定し、
    前記2以上のハードウェア構成の1つを決定するステップは、前記2以上のハードウェア構成の間の前記優先順位に基づく、請求項11に記載の方法。
  13. 前記対象物データ及び/又は決定された前記ハードウェア構成に基づいて決定された前記ハードウェア構成を備えた前記製造システムを制御する制御情報を生成するステップをさらに含む、請求項8ないし12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 製造される前記対象物の材料、加工及び/又はサイズに関する情報を取得するステップをさらに含み、
    前記AIエンジン(20)はさらに、製造される前記対象物の材料、加工及び/又はサイズに関する情報を受信し、
    前記AIエンジン(20)はさらに、製造される前記対象物の材料、加工及び/又はサイズに関する情報を使って前記製造システムのハードウェア構成を決定する、請求項8ないし13のいずれか一項に記載の方法。
  15. コンピュータにロードされて実行されるとき、請求項8ないし14のいずれか一項に記載の方法の前記ステップを前記コンピュータに実行させるコンピュータ可読命令を含むコンピュータプログラム製品。
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