JP7109190B2 - 生細胞の統合された代謝ベースラインおよび代謝能を決定するための方法およびシステム - Google Patents

生細胞の統合された代謝ベースラインおよび代謝能を決定するための方法およびシステム Download PDF

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Description

[関連出願]
本出願は、2015年3月27日に出願の米国仮特許出願第62/139,432号の利益を主張し、その開示の全体は参照により本明細書の一部をなすものとする。
Seahorse Bioscienceは、細胞の2つの主なエネルギー生成経路のそれぞれに対する代謝ベースラインおよび代謝能の2つの独立した試験を開発した。各試験は、3つの化合物の添加および1つの代謝経路の活性の測定を必要とする。ミトコンドリア機能試験についての例示的な刊行物として、S.W.Choiら、J.Neurochem.(2009)109、1179~1191頁;L.S.Pikeら、Biochim.Biophys.Acta(2010)、doi:10.1016/j.bbabio.2010.10.022;B.B.Hill、Biochem.J.(2009)424、99~107頁;D.G.Nicholsら、JoVE.(2010)46.www.jove.com/details.php?id-2511、doi:10.3791/2511;B.P.Drankaら、Free Radical Biology & Medicine 51(2011)1621~1635頁が挙げられる。解糖機能試験についての例示的な刊行物として、Pikeら、およびA.Ibrahim-Hashimら、J.Cancer Sci Ther.(2011年11月19日)、補遺1(4)が挙げられる。両方の経路を合わせた測定については、D.A.Ferrickら、Drug Discovery Today(2008年3月)13、5/6に開示されている。
本発明の実施形態は、生細胞への組み合わせ化合物の1回の曝露を使用して代謝経路ベースラインと代謝能の両方を同時に測定するための、特定の化合物の組合せを含む。驚くべきことに、この試験の測定結果は、2つの経路のロバストな測定を同時に提供する。
本発明の実施形態は、1回の注入による、主要な代謝/エネルギー両経路の急速な刺激、ならびにその1回の注入に基づいた、これら主要な経路(すなわちミトコンドリア呼吸および解糖)の代謝能の決定を可能にする。ミトコンドリアおよび解糖は、ATPについて細胞のエネルギーの大半を産生し、バイオマスおよび細胞成分を作製する生合成反応に不可欠である。
従来の手法は、2つの主要なエネルギー経路の、個別の刺激および解析に限定されていた。従来の手法は、主要なエネルギー経路の両方を同時に刺激することができる化合物を同定および送達することができない。更に、従来の手法は、ストレスに対する2つの主要なエネルギー経路の同時応答を測定することができない。
少なくとも4つの理由により、両方の経路を同時に刺激することができる化合物の同定および送達は、当業者に明らかでない。第1に、Seahorse Bioscienceが細胞外フラックス(「XF」)機器を商業化するまで、生細胞において両方の経路を測定できる技術はなかったので、その問題が考慮されることすらほとんどなかった。第2に、当業技術者の圧倒的多数は、ミトコンドリアの専門家または解糖のどちらか一方の専門家である。代謝とは、多くの「サブシステム」の膨大な集合であり、ミトコンドリアおよび解糖はそのうちの2つにすぎない。代謝が調査される場合、疾患および学問分野の大半における当業者は、その者の研究に最も関連するサブシステムにしか重点を置かず、したがって両方の経路に関連する実験を実行し、それを解釈する方法を知らないことになる。
第3に、本発明の実施形態において、1回の注入で送達される2つの化合物である脱共役剤およびATPシンターゼ阻害剤(オリゴマイシン)は、ミトコンドリアを調査するために開発されたものであり、解糖を調査するためではない。多くの研究者がミトコンドリア機能の理解におけるATPシンターゼ阻害剤の使用を実証したが、Seahorse Bioscienceは、解糖の機能を理解するためにそれを使用した最初の企業である。例えば、Seahorseは、解糖ストレス試験において解糖系に対するストレッサーとしてオリゴマイシンを用いた最初の企業であった。
最後に、当業者は、解糖および酸化的リン酸化が、互いを補償するために働くと仮定している。したがって、以前の手法は一般に、一方の経路を刺激すると他方が低下するという前提に基づいている。本発明の実施形態は、両方の経路が同時に刺激されることを予想しているので、基本的に異なる手法を含んでいる。
Seahorse Bioscienceは、酸素消費速度(「OCR」)および細胞外酸性化速度(「ECAR」)を同時に測定することを可能にする技術を実証した。Ferrickらを参照のこと。しかしながら、脱共役剤とATPシンターゼ阻害剤の両方を注入し、それと同時に、両方のエネルギー経路に同時にストレスを与え、それにより代謝能すなわちその表現型の、単一の指標を得ることは行われていない。2つの別々の手法および2つの別々のサンプルを使用してストレス下応答をそれぞれ独立に決定し、次いでデータを数学的に組み合わせて、合計を決定することができる。これに対し、本明細書に記述される本発明の実施形態による方法は、単一のサンプルおよび1回の注入を用い、それにより、利用者はミトコンドリア呼吸と解糖の両方を表す細胞の単一の代謝ベースラインおよび代謝能を決定することができる。
本明細書に記述した本発明の実施形態による方法は、細胞の代謝容量を決定する従来方法よりもいくつかの有意な利点を有する。例えば、脱共役剤およびATPシンターゼ阻害剤の投薬が1回の注入によって行われるので、データをより迅速に収集することができ、代謝容量をハイスループット規模で測定することが可能になる。例えば、先行技術の方法は、ATPシンターゼ阻害剤の投薬と脱共役剤の投薬との間に20分間の間隔を必要としたが、それは本明細書に記述される方法において排除される。そのかわり、本明細書に記述される本発明のある特定の実施形態による方法は、先行技術の方法のATPシンターゼ阻害剤の投薬と脱共役剤との投薬の間に20分未満の間隔を必要とする。例えば、本明細書に記述される本発明のある特定の実施形態による特定の方法は、ATPシンターゼ阻害剤の投薬と脱共役剤との投薬の間の間隔が、20分未満、15分未満、10分未満、5分未満、2分未満または1分未満であることを実証する。本明細書に記述される本発明のある特定の実施形態による他の方法は、ATPシンターゼ阻害剤および脱共役剤を同時にまたは本質的に一緒に(例えば、直ちに連続して)投薬できることを実証する。
同様に、OCRおよびECARを別々のサンプルで並行して測定する先行技術の方法と比較して、所与の実験に使用される細胞サンプル数を半分に低減することができる。これは、希少または培養が困難な細胞型、特に初代細胞培養を扱う研究者にとって重要な利点である。1回の注入に脱共役剤およびATPシンターゼ阻害剤を組み合わせることにより、分配システムの要素が不用になり、より複雑な実験が可能になる。最後に、各複製について脱共役剤およびATPシンターゼ阻害剤の比は固定されているので、先行技術の方法と比較して、変動の重大な発生源が、本明細書に開示する方法によって得られるデータから除去される。
一態様において、本発明のいくつかの実施形態は、細胞サンプルの代謝能を決定する方法を含む。細胞サンプルの酸素消費の初期速度および細胞外の酸性化の初期速度を同時に測定する。その後、細胞サンプルにミトコンドリア脱共役剤およびATPシンターゼ阻害剤を同時に投与する。その後、細胞サンプルの酸素消費の事後速度および細胞外の酸性化の事後速度を同時に測定する。細胞サンプルの代謝能を決定する。
以下の特徴の1つまたは複数を含むことができる。ミトコンドリア脱共役剤の少なくとも1つは、カルボニルシアニド-p-トリフルオロメトキシフェニルヒドラゾン(「FCCP」)、カルボニルシアニド-m-クロロフェニルヒドラゾン(「CCCP」)または2,4-ジニトロフェノール(DNP)またはBAM15を含むことができ、あるいはATPシンターゼ阻害剤は、オリゴマイシンまたは7-クロロ-5-(4-ヒドロキシフェニル)-1-メチル-3-(ナフタレン-2-イルメチル)-4,5,-ジヒドロ-1H-ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン-2(3H)-オン(Bz-423)を含むことができる。
ミトコンドリア脱共役剤はカルボニルシアニド-p-トリフルオロメトキシフェニルヒドラゾン(「FCCP」)を含むことができ、ATPシンターゼ阻害剤はオリゴマイシンを含むことができる。
細胞サンプルは、培地中に配置された複数の細胞を含むことができる。細胞サンプルの酸素消費の初期速度を測定することおよび/または細胞外の酸性化の初期速度を測定するステップは、培地中に配置された細胞成分を検知するステップを含む。
培地中に投与されるミトコンドリア脱共役剤の濃度は、約0.1μM~約2.0μMの範囲、例えば、約0.5μMであってもよい。培地中の投与されたATPシンターゼ阻害剤の濃度は、約0.1μM~約2μM、例えば、約1.0μMである。細胞サンプルに投与する前に、ミトコンドリア脱共役剤およびATPシンターゼ阻害剤を混合することができる。
細胞サンプルの酸素消費の初期速度および細胞外の酸性化の初期速度を同時に測定する前に、マルチウェルプレートのウェル内に細胞サンプルを配置することができる。ミトコンドリア脱共役剤およびATPシンターゼ阻害剤は、少なくとも1つのポートからウェルに同時に共役剤および阻害剤を同時に導入することにより投与することができる。
細胞サンプルの代謝能を決定するステップは、(i)ソフトウェアプログラムへ酸素消費の初期速度、細胞外の酸性化の初期速度、酸素消費の事後速度および細胞外の酸性化の事後速度を提供するステップと、(ii)ソフトウェアプログラムを使用して代謝能を算出するステップとを含むことができる。
別の態様において、本発明の実施形態は、マルチウェルプレートのウェル内にある細胞サンプルの代謝能を決定するための装置を含む。装置は、(i)マルチウェルプレートを支持するように構成されている台、(ii)マルチウェルプレートのウェル内にある細胞サンプルと関連する細胞成分を検知するように構成されているセンサー、および(iii)ウェルに流体を導入するように構成されている分配システムを含む。台、センサーおよび分配システムが協働して、センサーを使用して、細胞サンプルの酸素消費の初期速度ならびに細胞外の酸性化の初期速度を同時に測定する。その後、分配システムを使用して、細胞サンプルにミトコンドリア脱共役剤およびATPシンターゼ阻害剤を同時に投与する。その後、センサーを使用して、細胞サンプルの酸素消費の事後速度および細胞外の酸性化の事後速度を同時に測定する。細胞サンプルの代謝能を決定する。
以下の特徴の1つまたは複数を含むことができる。分配システムは、ウェルの上に配置されている少なくとも1つのポートを含むことができる。センサーは、光学センサーを含むことができる。センサーは、フルオロフォアを検知するように構成されていることができる。装置は、センサーによりコンピュータモジュールに通信される情報に基づいて代謝能を算出するように構成されているコンピュータモジュールおよびソフトウェアを含むことができる。
RAW 264.7マクロファージ細胞におけるオリゴマイシン存在下でのFCCP滴定の結果を示すグラフである。 RAW 264.7マクロファージ細胞における代謝能に対するLPS処理の効果を示す実験の結果を示す図である。 Hela細胞の代謝能に対するDCAによる処理の効果を示す実験の結果を示す図である。 C2C12筋芽細胞に対するUK5099による処理の効果を示す実験の結果を示す図である。 A549細胞、ラットアストロサイト、マウス骨髄由来初代マクロファージ、BT474細胞、HCT116細胞およびHepG2細胞の代謝能を示す実験の結果を示す図である。 ヒト臍帯静脈内皮細胞、MDA-MB-231細胞、MCF-7細胞、新生児ラット心室筋細胞、PC12細胞およびSKBR-3細胞の代謝能を示す実験の結果を示す図である。 C2C12筋管の代謝能に対するエトモキシルの効果を示す実験の結果を示す図である。 Jurkat細胞の代謝能に対するラパマイシンによる処理の効果を示す実験の結果を示す図である。 本明細書に記述される本発明の実施形態による特定の一方法により生成され得る例示的なデータのグラフである。 本明細書に記述される本発明の特定の一実施形態と合わせて使用され得る例示的なユーザインターフェースのスクリーンショットを示す図である。
細胞エネルギー表現型試験は、生細胞の代謝ベースラインおよび代謝能を迅速に決定するための方法である。これは、細胞内の2つの主要なエネルギー生成経路であるミトコンドリア呼吸および解糖のそれぞれの活性を、最初にベースライン条件下で測定し、細胞にストレスを加えてエネルギー供給の増加を必要にさせた後に再び測定することにより達成される。
ストレスは、細胞を、ミトコンドリア脱共役剤およびATPシンターゼ阻害剤の2つの化合物の組合せに曝露することにより加えることができる。これらの化合物は、2つの代謝経路に対する見かけのエネルギー需要を増加させ、各経路内の活性を最大容量程度まで増加させる。
ストレス下とベースライン条件との間で測定されるエネルギー生成活性の差異は、代謝能を定義する。代謝ベースラインおよび代謝能の組合せは、細胞のエネルギー表現型を構成する。
一実施形態において、ミトコンドリア呼吸経路の代謝エネルギー生成活性は、生細胞による酸素消費の速度を測定することにより決定され、解糖経路の代謝エネルギー生成活性は、細胞からのプロトンの分泌に起因する細胞外の酸性化の測定から決定される。
[実験手法]
本発明の実施形態によると、脱共役剤のプロトタイプであるカルボニルシアニド-p-トリフルオロメトキシフェニルヒドラゾン(「FCCP」)は、ミトコンドリア内膜を跨ぐ陽子勾配を消散させることにより好気的な系にストレスを与える。これは、細胞にミトコンドリア活性を最大まで増加させる。オリゴマイシンは、複合体VのATPアーゼを遮断し、したがってアデノシン三リン酸(「ATP」)の加水分解を妨げ、これは、この複合体を介したFCCPの効果を打ち消すであろう逆方向へと電子を供給するであろう。オリゴマイシンは、解糖系にも「ストレスを与え」て、より多くのATPを産生させ、それによりミトコンドリアATPアーゼの阻害によって引き起こされるATPの消失を打ち消す。
[必要な材料]
1.本発明の実施形態による解析を実行するのに適当な解析ツールは、例えば、
a.Seahorse Bioscience XFp細胞外フラックスアナライザ
b.Seahorse Bioscience XF24細胞外フラックスアナライザ
c.Seahorse Bioscience XF96細胞外フラックスアナライザ
d.Seahorse Bioscience XF24細胞外フラックスアナライザ
e.Seahorse Bioscience XF24-3細胞外フラックスアナライザ
f.Seahorse Bioscience XF96細胞外フラックスアナライザ
のうちいずれか1つの機器であり得る。
これらの装置のそれぞれは、マルチウェルプレートのウェル内にある細胞サンプルの代謝能を決定することができる。装置は、(i)マルチウェルプレートを支持するように構成されている台、(ii)マルチウェルプレートのウェル内にある細胞サンプルと関連する細胞成分を検知するように構成されているセンサー、および(iii)ウェルに流体を導入するように構成されている分配システムを含む。装置の構成要素は、例えば米国特許第7,276,351号および同第8,658,349号に記述されており、両方を、その全体を参照により本明細書に組み込む。
後述するように、台、センサーおよび分配システムが協働して、センサーを使用して、細胞サンプルの酸素消費の初期速度および細胞外の酸性化の初期速度を同時に測定する。その後、分配システムを使用して、細胞サンプルにミトコンドリア脱共役剤およびATPシンターゼ阻害剤を同時に投与する。その後、センサーを使用して、細胞サンプルの酸素消費の事後速度および細胞外の酸性化の事後速度を同時に測定する。細胞サンプルの代謝能を決定する。
2.細胞培養培地。通常は、Invitrogenから入手可能なダルベッコ変法イーグル培地(「DMEM」)に、10mMグルコース、2mMグルタミンおよび1mMピルビン酸を補充したもの。
3.アッセイ培地(通常は、炭酸水素ナトリウムを除いたDMEM(XF基礎培地としてSeahorse Bioscienceから入手可能)に、10mMグルコース、2mMグルタミンおよび1mMピルビン酸を補充したもの)。
4.使用される機器に適当なアッセイカートリッジ、例えば、XF96 FluxPak。
5.培養における細胞(限定されるものではないが、通常は哺乳動物)。必要とされる細胞の数は、使用される機器および細胞の型に基づいて変化する。典型的には、数は、1ウェル当たり10,000~1,000,000個である。RAW 264.7マクロファージ細胞を利用する原型例において、XFpミニプレートの1ウェル当たりに80,000個の細胞を播種することができる。
6.試薬(aまたはbのいずれか)
a.オリゴマイシンおよびFCCP(Seahorse Bioscienceからそれぞれ入手可能)
b.XFp機器の場合、オリゴマイシンおよびFCCPは、キット、すなわちXFp細胞エネルギー表現型試験キットとして提供される。
一般に、試薬は、好ましくはミトコンドリア脱共役剤およびATPシンターゼ阻害剤の組合せを含む。適当なミトコンドリア脱共役剤には、例えば、カルボニルシアニド-p-トリフルオロメトキシフェニルヒドラゾン(「FCCP」)、カルボニルシアニド-m-クロロフェニルヒドラゾン(「CCCP」)または2,4-ジニトロフェノール(DNP)またはBAM15が挙げられる。適当なATPシンターゼ阻害剤には、例えば、オリゴマイシンまたは7-クロロ-5-(4-ヒドロキシフェニル)-1-メチル-3-(ナフタレン-2-イルメチル)-4,5,-ジヒドロ-1H-ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン-2(3H)-オン(Bz-423)が挙げられる。
[例示的なプロトコール]
1.培養細胞を、使用される機器用の適当なマイクロプレート(本明細書ではマルチウェルプレートとも称する)のウェルに先ず播種する(上記の通り)。
2.マイクロプレートに付着させた後に、細胞を所望の通り増殖させておく、または直ちに代謝能のアッセイを行うこともできる。
3.アッセイの際には、細胞培養培地を、使用するマイクロプレートに適当な体積のアッセイ培地と交換して、培地中に配置された複数の細胞を含む細胞サンプルを作製する。マイクロプレートを、COなしのインキュベーター中で、37℃で1時間インキュベートすることができる。
4.いくつかの細胞において、アッセイ培地に交換する間にリポ多糖(「LPS」)を1μg/mlの終濃度になるように添加することができる。細胞を、アッセイ前にCOなしのインキュベーター中で、37℃で1時間インキュベートすることができる。LPS処理は、アッセイの間は除くことができない。
5.適当な機器をコマンド指示でプログラムして、例えば、測定を3回遂行し、ウェル内の細胞サンプル上に配置したカートリッジのポートから溶液を注入し、次いで追加の測定を5回遂行する。
6.オリゴマイシン原液を、アッセイ培地中で10μMの使用濃度になるように調製する。FCCPを、アッセイされる特定の細胞型用に最適化された使用濃度になるようにこの溶液に添加する。例えば、RAW 264.7マクロファージの場合には、5μMの使用溶液が調製される。
7.注入によって使用溶液が所望の終濃度になるようにアッセイ培地中に希釈されるように、十分な体積の使用溶液をアッセイカートリッジに添加する。例えば、RAW 264.7マクロファージにおいて、最終的な所望の濃度は、1.0μMオリゴマイシンおよび0.5μMのFCCPである。これらの濃度の両方とも、最適な効果の滴定により決定された。
8.XF96機器における最適なFCCP濃度を滴定するために、RAW 264.7マクロファージを様々な濃度の薬物に曝露し、得られたOCRを測定する。この例において、細胞を1.0μMオリゴマイシン(アッセイ培地200μl中の終濃度)で最初に処理し、OCRを測定し、次いで0.125、0.25、0.5、1.0または2.0μM(アッセイ培地222μl中の終濃度)のうち1つの濃度のFCCPを添加した。次いで得られたOCRを例図のようにプロットして、OCRの最大刺激を実現する最低濃度を決定する。
9.オリゴマイシンおよびFCCPを含有する水和したアッセイカートリッジを機器に装填する。
10.アッセイカートリッジを較正した後に、細胞培養マイクロプレートを機器に装填する。次いで、機器が、上で概説したプログラムされた測定ステップを実行する。
11.細胞サンプルの代謝能は、(i)ソフトウェアプログラムへ酸素消費の初期速度、細胞外酸性化の初期速度、酸素消費の事後速度および細胞外酸性化の事後速度を提供するステップと、(ii)ソフトウェアプログラムを使用して代謝能を算出するステップとによって決定できる。それにより、実験の完了時に、データを各経路の刺激の程度に基づいて代謝能を算出するエクセルマクロを使用して解析することができる。エクセルマクロは、任意のXF機器により生成されるデータを解析する。ストレッサー注入前の最後の測定によって定義される酸素消費および細胞外酸性化のベースライン速度を決定することにより、データ解析を始める。ストレス下データポイントを、オリゴマイシンおよびFCCPの同時注入後に最大に刺激されるデータポイントを使用して決定する。これらのデータを視覚的にプロットし、Y軸はOCRを表し、X軸はECARを表す。代謝能を、ベースラインより高いストレッサーによる各経路(OCRおよびECAR)のパーセント刺激を決定することによって各要素について別々に決定する。本明細書に記述される本発明の実施形態による特定の方法により生成され得るデータ型の例を、図9に示す。本明細書に記述される本発明の特定の一実施形態と合わせて使用され得る例示的なユーザインターフェースのスクリーンショットを、図10に示す。
適当なアッセイキットは、オリゴマイシンおよびFCCPのチューブを含むことができる。化合物は、好ましくは前測定され、安定性のために凍結乾燥される。
時間分解データに対して計算を実行して、ベースラインおよびストレス下表現型、ならびに組み合わせた代謝能を決定することができる。データは、1つの実験マイクロプレート内の複数の技術的複製から平均することができる。
[実施例1]
<RAW 264.7マクロファージ細胞におけるオリゴマイシン存在下でのFCCP滴定>
RAW 264.7マクロファージ細胞を、8.0×10個細胞/ウェルの密度でXF96マイクロプレート(Seahorse Bioscience)に播種した。RAW 264.7細胞は半付着性なので、細胞を各ウェルに添加し、次いでマイクロプレートを300×gで2分間遠心分離してウェル底に細胞を沈ませた。細胞を、25mMグルコース、4mMグルタミン、1mMピルビン酸および10%FBSを補充したDMEM中で24時間培養した。
培養培地を、アッセイ培地(XF基礎培地としてSeahorse Bioscienceから入手可能な、炭酸水素ナトリウムを除いた改変DMEM;10mMグルコース、2mMグルタミンおよび1mMピルビン酸を補充)で置き換えた。
FCCP滴定を、製造業者の指示にしたがってXF96細胞外フラックスアナライザ(Seahorse Bioscience)およびXF96アッセイカートリッジ(Seahorse Bioscience)を使用して実行した。簡潔には、細胞を1.0μMオリゴマイシン(アッセイ培地200μl中の終濃度)で最初に処理し、OCRを測定し、次いで0.125μM、0.25μM、0.5μM、1.0μM、または2μM(アッセイ培地222μl中の終濃度)のうち1つの濃度のFCCPを添加した。次いで得られたOCRを例図のようにプロットして、OCRの最大刺激を実現する最低濃度を決定した。
滴定の結果を、図1に示す。データは、1.0μMオリゴマイシン+指示濃度のFCCP存在下におけるRAW 264.7マクロファージ細胞の酸素消費速度である。示したデータは、処理群当たり3つの複製の平均±標準偏差である。これらのデータは、最大OCRが、1.0μMオリゴマイシン存在下で0.5μMのFCCPで実現されることを示す。
[実施例2]
<RAW 264.7マクロファージ細胞における代謝能に対するLPS処理の効果>
RAW 264.7マクロファージ細胞を、8.0×10個細胞/ウェルの密度でXFpマイクロプレートに播種した。RAW 264.7細胞は半付着性なので、細胞を各ウェルに添加し、次いでマイクロプレートを300×gで2分間遠心分離してウェル底に細胞を沈ませた。細胞を、25mMグルコース、4mMグルタミン、1mMピルビン酸および10%FBSを補充したDMEM中で24時間培養した。
培養培地を、アッセイ培地(XF基礎培地としてSeahorse Bioscienceから入手可能な、炭酸水素ナトリウムを除いた改変DMEM;10mMグルコース、2mMグルタミンおよび1mMピルビン酸を補充)で置き換えた。LPSで処理した細胞には1μg/mlのLPSを含有する培地を与え、対照細胞にはアッセイ培地を与えた。細胞を、アッセイ前にCOなしのインキュベーター中で、37℃で1時間インキュベートした。
代謝能を、XFp細胞外フラックスアナライザ(Seahorse Bioscience)およびXFpアッセイカートリッジ(Seahorse Bioscience)を使用して測定した。簡潔には、LPS処理および対照細胞を含有するマイクロプレートをXFp細胞外フラックスアナライザ内に入れ、初期OCRおよびECAR測定を行う。次いで、処理および対照ウェルを、0.5μMのFCCPおよび1.0μMオリゴマイシン(アッセイ培地200μl中の終濃度)で同時に処理し、OCRおよびECAR測定をその後行った。
実験の結果を、図2に示す。示したデータは、処理群当たり3つの複製の平均±標準偏差である。これらのデータは、LPSで処理した細胞の好気性代謝能が、対照細胞と比較して増加し、解糖能はおおよそ不変のままであることを示す。
[実施例3]
<Hela細胞の代謝能に対するDCAによる処理の効果>
Hela細胞を、1.2×10個細胞/ウェルの密度でXFpマイクロプレートに播種した。細胞を、5.5mMグルコース、2mMグルタミンおよび10%FBSを補充したMEM中で24時間培養した。
培養培地を、アッセイ培地(XF基礎培地としてSeahorse Bioscienceから入手可能な、炭酸水素ナトリウムを除いた改変DMEM;10mMグルコース、2mMグルタミンおよび1mMピルビン酸を補充)で置き換えた。処理した細胞に、10mMジクロロ酢酸(DCA)を含有する培地を与え、対照細胞にアッセイ培地を与えた。細胞を、アッセイ前にCOなしのインキュベーター中で、37℃で1時間インキュベートした。
代謝能を、XFp細胞外フラックスアナライザ(Seahorse Bioscience)およびXFpアッセイカートリッジ(Seahorse Bioscience)を使用して測定した。簡潔には、DCA処理および対照細胞を含有するマイクロプレートをXFp細胞外フラックスアナライザ内に入れ、初期OCRおよびECAR測定を行う。次いで、処理および対照ウェルを、0.75μMのFCCPおよび1.0μMオリゴマイシン(アッセイ培地200μl中の終濃度)で同時に処理し、OCRおよびECAR測定をその後行った。
実験の結果を、図3に示す。示したデータは、処理群当たり3つの複製の平均±標準偏差である。これらのデータは、処理した細胞の好気性代謝能が対照細胞と比較してわずかに増加し、解糖能が低下することを示す。
[実施例4]
<C2C12筋芽細胞に対するUK5099による処理の効果>
C2C12筋芽細胞を、1.2×10個細胞/ウェルの密度でXFpマイクロプレートに播種した。細胞を、25mMグルコース、4mMグルタミン、1mMピルビン酸および10%FBSを補充したDMEM中で24時間培養した。
培養培地を、アッセイ培地(XF基礎培地としてSeahorse Bioscienceから入手可能な、炭酸水素ナトリウムを除いた改変DMEM;10mMグルコース、2mMグルタミンおよび1mMピルビン酸を補充)で置き換えた。処理した細胞に、2μM UK5099(ミトコンドリアピルビン酸キャリアの強力な阻害剤)を含有する培地を与え、対照細胞にアッセイ培地を与えた。細胞を、アッセイ前にCOなしのインキュベーター中で、37℃で1時間インキュベートした。
代謝能を、XFp細胞外フラックスアナライザ(Seahorse Bioscience)およびXFpアッセイカートリッジ(Seahorse Bioscience)を使用して測定した。簡潔には、UK5099処理および対照細胞を含有するマイクロプレートをXFp細胞外フラックスアナライザ内に入れ、初期OCRおよびECAR測定を行う。次いで、処理および対照ウェルを、0.5μMのFCCPおよび1.0μMオリゴマイシン(アッセイ培地200μl中の終濃度)で同時に処理し、OCRおよびECAR測定をその後行った。
実験の結果を、図4に示す。示したデータは、処理群当たり3つの複製の平均±標準偏差である。これらのデータは、UK5099で処理した細胞の好気性および解糖代謝能が対照細胞と比較して低下することを示す。
[実施例5]
<実施例5A.A549細胞の代謝能>
A549細胞を、1.0×10個細胞/ウェルの密度でXFpマイクロプレートに播種した。細胞を、11mMグルコース、2mMグルタミンおよび10%FBSを補充したRPMI1640培地中で24時間培養した。
培養培地を、アッセイ培地(XF基礎培地としてSeahorse Bioscienceから入手可能な、炭酸水素ナトリウムを除いた改変DMEM;10mMグルコース、2mMグルタミンおよび1mMピルビン酸を補充)で置き換えた。細胞を、アッセイ前にCOなしのインキュベーター中で、37℃で1時間インキュベートした。
代謝能を、XFp細胞外フラックスアナライザ(Seahorse Bioscience)およびXFpアッセイカートリッジ(Seahorse Bioscience)を使用して測定した。簡潔には、細胞を含有するマイクロプレートをXFp細胞外フラックスアナライザ内に入れ、初期OCRおよびECAR測定を行った。次いで、処理および対照ウェルを、1.0μMオリゴマイシン(アッセイ培地200μl中の終濃度)で処理した。オリゴマイシン処理後に、中間OCRおよびECAR測定を行った。20分間後に、処理および対照ウェルを、0.5μMのFCCP(アッセイ培地200μl中の終濃度)で処理し、最後のOCRおよびECAR測定をその後行った。
実験の結果を、図5に示す。示したデータは、処理群当たり3つの複製の平均±標準偏差である。
<実施例5B.ラットアストロサイトの代謝能>
単離14日間後にラットアストロサイトを、2.0×10個細胞/ウェルの密度でXFpマイクロプレートに播種した。細胞を、5.5mMグルコース、2mMグルタミンおよび10%FBSを補充したDMEM中で48時間培養した。
培養培地を、アッセイ培地(XF基礎培地としてSeahorse Bioscienceから入手可能な、炭酸水素ナトリウムを除いた改変DMEM;10mMグルコース、2mMグルタミンおよび1mMピルビン酸を補充)で置き換えた。細胞を、アッセイ前にCOなしのインキュベーター中で、37℃で1時間インキュベートした。
代謝能を、XFp細胞外フラックスアナライザ(Seahorse Bioscience)およびXFpアッセイカートリッジ(Seahorse Bioscience)を使用して測定した。簡潔には、細胞を含有するマイクロプレートをXFp細胞外フラックスアナライザ内に入れ、初期OCRおよびECAR測定を行った。次いで、処理および対照ウェルを、1.0μMオリゴマイシン(アッセイ培地200μl中の終濃度)で処理した。オリゴマイシン処理後に、中間OCRおよびECAR測定を行った。20分間後に、処理および対照ウェルを、2.0μMのFCCP(アッセイ培地200μl中の終濃度)で処理し、最後のOCRおよびECAR測定をその後行った。
実験の結果を、図5に示す。示したデータは、処理群当たり3つの複製の平均±標準偏差である。
<実施例5C.マウス骨髄由来初代マクロファージの代謝能>
マウス骨髄由来初代マクロファージを、GM-CSFを使用して分化させ、7日間培養で増殖させた。細胞を、8.0×10個細胞/ウェルの密度でXFpマイクロプレートに播種した。細胞を、10mMグルコース、2mMグルタミン、1mMピルビン酸および10%FBSを補充したDMEM中で24時間培養した。
培養培地を、アッセイ培地(XF基礎培地としてSeahorse Bioscienceから入手可能な、炭酸水素ナトリウムを除いた改変DMEM;10mMグルコース、2mMグルタミンおよび1mMピルビン酸を補充)で置き換えた。細胞を、アッセイ前にCOなしのインキュベーター中で、37℃で1時間インキュベートした。
代謝能を、XFp細胞外フラックスアナライザ(Seahorse Bioscience)およびXFpアッセイカートリッジ(Seahorse Bioscience)を使用して測定した。簡潔には、細胞を含有するマイクロプレートをXFp細胞外フラックスアナライザ内に入れ、初期OCRおよびECAR測定を行った。次いで、処理および対照ウェルを、1.0μMオリゴマイシン(アッセイ培地200μl中の終濃度)で処理した。オリゴマイシン処理後に、中間OCRおよびECAR測定を行った。20分間後に、処理および対照ウェルを、1.0μMのFCCP(アッセイ培地200μl中の終濃度)で処理し、最後のOCRおよびECAR測定をその後行った。
実験の結果を、図5に示す。示したデータは、処理群当たり3つの複製の平均±標準偏差である。
<実施例5D.BT474細胞の代謝能>
BT474細胞を、2.0×10個細胞/ウェルの密度でXFpマイクロプレートに播種した。細胞を、10%FBSを補充したATCC Hybricare培地中で24時間培養した。
培養培地を、アッセイ培地(XF基礎培地としてSeahorse Bioscienceから入手可能な、炭酸水素ナトリウムを除いた改変DMEM;10mMグルコース、2mMグルタミンおよび1mMピルビン酸を補充)で置き換えた。細胞を、アッセイ前にCOなしのインキュベーター中で、37℃で1時間インキュベートした。
代謝能を、XFp細胞外フラックスアナライザ(Seahorse Bioscience)およびXFpアッセイカートリッジ(Seahorse Bioscience)を使用して測定した。簡潔には、細胞を含有するマイクロプレートをXFp細胞外フラックスアナライザ内に入れ、初期OCRおよびECAR測定を行った。次いで、処理および対照ウェルを、1.0μMオリゴマイシン(アッセイ培地200μl中の終濃度)で処理した。オリゴマイシン処理後に、中間OCRおよびECAR測定を行った。20分間後に、処理および対照ウェルを、0.5μMのFCCP(アッセイ培地200μl中の終濃度)で処理し、最後のOCRおよびECAR測定をその後行った。
実験の結果を、図5に示す。示したデータは、処理群当たり3つの複製の平均±標準偏差である。
<実施例5E.HCT116細胞の代謝能>
HCT116細胞を、1.2×10個細胞/ウェルの密度でXFpマイクロプレートに播種した。細胞を、11mMグルコース、2mMグルタミンおよび10%FBSを補充したRPMI1640培地中で24時間培養した。
培養培地を、アッセイ培地(XF基礎培地としてSeahorse Bioscienceから入手可能な、炭酸水素ナトリウムを除いた改変DMEM;10mMグルコース、2mMグルタミンおよび1mMピルビン酸を補充)で置き換えた。細胞を、アッセイ前にCOなしのインキュベーター中で、37℃で1時間インキュベートした。
代謝能を、XFp細胞外フラックスアナライザ(Seahorse Bioscience)およびXFpアッセイカートリッジ(Seahorse Bioscience)を使用して測定した。簡潔には、細胞を含有するマイクロプレートをXFp細胞外フラックスアナライザ内に入れ、初期OCRおよびECAR測定を行った。次いで、処理および対照ウェルを、1.0μMオリゴマイシン(アッセイ培地200μl中の終濃度)で処理した。オリゴマイシン処理後に、中間OCRおよびECAR測定を行った。20分間後に、処理および対照ウェルを、0.25μMのFCCP(アッセイ培地200μl中の終濃度)で処理し、最後のOCRおよびECAR測定をその後行った。
実験の結果を、図5に示す。示したデータは、処理群当たり3つの複製の平均±標準偏差である。
<実施例5F.HepG2細胞の代謝能>
HepG2細胞を、2.0×10個細胞/ウェルの密度でXFpマイクロプレートに播種した。細胞を、11mMグルコース、2mMグルタミンおよび10%FBSを補充したRPMI1640培地中で24時間培養した。
培養培地を、アッセイ培地(XF基礎培地としてSeahorse Bioscienceから入手可能な、炭酸水素ナトリウムを除いた改変DMEM;10mMグルコース、2mMグルタミンおよび1mMピルビン酸を補充)で置き換えた。細胞を、アッセイ前にCOなしのインキュベーター中で、37℃で1時間インキュベートした。
代謝能を、XFp細胞外フラックスアナライザ(Seahorse Bioscience)およびXFpアッセイカートリッジ(Seahorse Bioscience)を使用して測定した。簡潔には、細胞を含有するマイクロプレートをXFp細胞外フラックスアナライザ内に入れ、初期OCRおよびECAR測定を行った。次いで、処理および対照ウェルを、1.0μMオリゴマイシン(アッセイ培地200μl中の終濃度)で処理した。オリゴマイシン処理後に、中間OCRおよびECAR測定を行った。20分間後に、処理および対照ウェルを、0.5μMのFCCP(アッセイ培地200μl中の終濃度)で処理し、最後のOCRおよびECAR測定をその後行った。
実験の結果を、図5に示す。示したデータは、処理群当たり3つの複製の平均±標準偏差である。
[実施例6]
<実施例6A.ヒト臍帯静脈内皮細胞の代謝能>
ヒト臍帯静脈内皮細胞を、1.2×10個細胞/ウェルの密度でXFpマイクロプレートに播種した。細胞を、EGM-2 Bulletkit培地(Lonza)中で24時間培養した。
培養培地を、アッセイ培地(XF基礎培地としてSeahorse Bioscienceから入手可能な、炭酸水素ナトリウムを除いた改変DMEM;10mMグルコース、2mMグルタミンおよび1mMピルビン酸を補充)で置き換えた。細胞を、アッセイ前にCOなしのインキュベーター中で、37℃で1時間インキュベートした。
代謝能を、XFp細胞外フラックスアナライザ(Seahorse Bioscience)およびXFpアッセイカートリッジ(Seahorse Bioscience)を使用して測定した。簡潔には、細胞を含有するマイクロプレートをXFp細胞外フラックスアナライザ内に入れ、初期OCRおよびECAR測定を行った。次いで、処理および対照ウェルを、1.0μMオリゴマイシン(アッセイ培地200μl中の終濃度)で処理した。オリゴマイシン処理後に、中間OCRおよびECAR測定を行った。20分間後に、処理および対照ウェルを、1.0μMのFCCP(アッセイ培地200μl中の終濃度)で処理し、最後のOCRおよびECAR測定をその後行った。
実験の結果を、図6に示す。示したデータは、処理群当たり3つの複製の平均±標準偏差である。
<実施例6B.MDA-MB-231細胞の代謝能>
MDA-MB-231細胞を、2.0×10個細胞/ウェルの密度でXFpマイクロプレートに播種した。細胞を、11mMグルコース、2mMグルタミンおよび10%FBSを補充したRPMI1640培地中で24時間培養した。
培養培地を、アッセイ培地(XF基礎培地としてSeahorse Bioscienceから入手可能な、炭酸水素ナトリウムを除いた改変DMEM;10mMグルコース、2mMグルタミンおよび1mMピルビン酸を補充)で置き換えた。細胞を、アッセイ前にCOなしのインキュベーター中で、37℃で1時間インキュベートした。
代謝能を、XFp細胞外フラックスアナライザ(Seahorse Bioscience)およびXFpアッセイカートリッジ(Seahorse Bioscience)を使用して測定した。簡潔には、細胞を含有するマイクロプレートをXFp細胞外フラックスアナライザ内に入れ、初期OCRおよびECAR測定を行った。次いで、処理および対照ウェルを、1.0μMオリゴマイシン(アッセイ培地200μl中の終濃度)で処理した。オリゴマイシン処理後に、中間OCRおよびECAR測定を行った。20分間後に、処理および対照ウェルを、1.0μMのFCCP(アッセイ培地200μl中の終濃度)で処理し、最後のOCRおよびECAR測定をその後行った。
実験の結果を、図6に示す。示したデータは、処理群当たり3つの複製の平均±標準偏差である。
<実施例6C.MCF-7細胞の代謝能>
MCF-7細胞を、2.0×10個細胞/ウェルの密度でXFpマイクロプレートに播種した。細胞を、11mMグルコース、2mMグルタミンおよび10%FBSを補充したRPMI1640培地中で24時間培養した。
培養培地を、アッセイ培地(XF基礎培地としてSeahorse Bioscienceから入手可能な、炭酸水素ナトリウムを除いた改変DMEM;10mMグルコース、2mMグルタミンおよび1mMピルビン酸を補充)で置き換えた。細胞を、アッセイ前にCOなしのインキュベーター中で、37℃で1時間インキュベートした。
代謝能を、XFp細胞外フラックスアナライザ(Seahorse Bioscience)およびXFpアッセイカートリッジ(Seahorse Bioscience)を使用して測定した。簡潔には、細胞を含有するマイクロプレートをXFp細胞外フラックスアナライザ内に入れ、初期OCRおよびECAR測定を行った。次いで、処理および対照ウェルを、1.0μMオリゴマイシン(アッセイ培地200μl中の終濃度)で処理した。オリゴマイシン処理後に、中間OCRおよびECAR測定を行った。20分間後に、処理および対照ウェルを、0.25μMのFCCP(アッセイ培地200μl中の終濃度)で処理し、最後のOCRおよびECAR測定をその後行った。
実験の結果を、図6に示す。示したデータは、処理群当たり3つの複製の平均±標準偏差である。
<実施例6D.新生児ラット心室筋細胞の代謝能>
新生児ラット心室筋細胞を、5.0×10個細胞/ウェルの密度でXFpマイクロプレートに播種した。細胞を、5.5mMグルコース、2mMグルタミンおよび1mMピルビン酸を補充したDMEM中で48時間培養した。
培養培地を、アッセイ培地(XF基礎培地としてSeahorse Bioscienceから入手可能な、炭酸水素ナトリウムを除いた改変DMEM;10mMグルコース、2mMグルタミンおよび1mMピルビン酸を補充)で置き換えた。細胞を、アッセイ前にCOなしのインキュベーター中で、37℃で1時間インキュベートした。
代謝能を、XFp細胞外フラックスアナライザ(Seahorse Bioscience)およびXFpアッセイカートリッジ(Seahorse Bioscience)を使用して測定した。簡潔には、細胞を含有するマイクロプレートをXFp細胞外フラックスアナライザ内に入れ、初期OCRおよびECAR測定を行った。次いで、処理および対照ウェルを、1.0μMオリゴマイシン(アッセイ培地200μl中の終濃度)で処理した。オリゴマイシン処理後に、中間OCRおよびECAR測定を行った。20分間後に、処理および対照ウェルを、1.0μMのFCCP(アッセイ培地200μl中の終濃度)で処理し、最後のOCRおよびECAR測定をその後行った。
実験の結果を、図6に示す。示したデータは、処理群当たり3つの複製の平均±標準偏差である。
<実施例6E.PC12細胞の代謝能>
PC12細胞を、8.0×10個細胞/ウェルの密度でXFpマイクロプレートに播種した。細胞を、アッセイ培地(XF基礎培地としてSeahorse Bioscienceから入手可能な、炭酸水素ナトリウムを除いた改変DMEM;10mMグルコース、2mMグルタミンおよび1mMピルビン酸を補充)中で培養した。細胞を、アッセイ前にCOなしのインキュベーター中で、37℃で1時間インキュベートした。
代謝能を、XFp細胞外フラックスアナライザ(Seahorse Bioscience)およびXFpアッセイカートリッジ(Seahorse Bioscience)を使用して測定した。簡潔には、細胞を含有するマイクロプレートをXFp細胞外フラックスアナライザ内に入れ、初期OCRおよびECAR測定を行った。次いで、処理および対照ウェルを、1.0μMオリゴマイシン(アッセイ培地200μl中の終濃度)で処理した。オリゴマイシン処理後に、中間OCRおよびECAR測定を行った。20分間後に、処理および対照ウェルを、1.0μMのFCCP(アッセイ培地200μl中の終濃度)で処理し、最後のOCRおよびECAR測定をその後行った。
実験の結果を、図6に示す。示したデータは、処理群当たり3つの複製の平均±標準偏差である。
<実施例6F.SKBR-3細胞の代謝能>
SKBR-3細胞を、2.0×10個細胞/ウェルの密度でXFpマイクロプレートに播種した。細胞を、11mMグルコース、2mMグルタミンおよび10%FBSを補充したRPMI1640培地中で24時間培養した。
培養培地を、アッセイ培地(XF基礎培地としてSeahorse Bioscienceから入手可能な、炭酸水素ナトリウムを除いた改変DMEM;10mMグルコース、2mMグルタミンおよび1mMピルビン酸を補充)で置き換えた。細胞を、アッセイ前にCOなしのインキュベーター中で、37℃で1時間インキュベートした。
代謝能を、XFp細胞外フラックスアナライザ(Seahorse Bioscience)およびXFpアッセイカートリッジ(Seahorse Bioscience)を使用して測定した。簡潔には、細胞を含有するマイクロプレートをXFp細胞外フラックスアナライザ内に入れ、初期OCRおよびECAR測定を行った。次いで、処理および対照ウェルを、1.0μMオリゴマイシン(アッセイ培地200μl中の終濃度)で処理した。オリゴマイシン処理後に、中間OCRおよびECAR測定を行った。20分間後に、処理および対照ウェルを、1.0μMのFCCP(アッセイ培地200μl中の終濃度)で処理し、最後のOCRおよびECAR測定をその後行った。
実験の結果を、図6に示す。示したデータは、処理群当たり3つの複製の平均±標準偏差である。
[実施例7]
<C2C12筋管の代謝能に対するエトモキシルの効果>
C2C12筋芽細胞を、1.2×10個細胞/ウェルの密度でXFpマイクロプレートに播種した。細胞を、25mMグルコース、4mMグルタミン、1mMピルビン酸および10%FBSを補充したDMEM中で24時間培養した。次いでこの培地を除去し、25mMグルコース、4mMグルタミン、1mMピルビン酸および2%ウマ血清を補充したDMEMから構成される分化培地と置き換え、4日間筋管に分化させた。分化の間、培地を1日おきに新しい分化培地と置き換えた。
培養培地を、アッセイ培地(XF基礎培地としてSeahorse Bioscienceから入手可能な、炭酸水素ナトリウムを除いた改変DMEM;10mMグルコース、2mMグルタミンおよび1mMピルビン酸を補充)で置き換えた。処理した筋管には、40μMエトモキシル(カルニチン-パルミトイルトランスフェラーゼ-1の阻害剤、脂肪酸酸化に関係する)を含有する培地を与え、対照筋管にはアッセイ培地を与えた。筋管を、アッセイ前にCOなしのインキュベーター中で、37℃で1時間インキュベートした。
代謝能を、XFp細胞外フラックスアナライザ(Seahorse Bioscience)およびXFpアッセイカートリッジ(Seahorse Bioscience)を使用して測定した。簡潔には、エトモキシル処理および対照筋管を含有するマイクロプレートをXFp細胞外フラックスアナライザ内に入れ、初期OCRおよびECAR測定を行う。次いで、処理および対照ウェルを、0.5μMのFCCPおよび1.0μMオリゴマイシン(アッセイ培地200μl中の終濃度)で同時に処理し、OCRならびにECAR測定をその後行った。
実験の結果を、図7に示す。示したデータは、処理群当たり3つの複製の平均±標準偏差である。これらのデータは、対照筋管と比較してエトモキシルで処理した筋管において好気性代謝能が増加し、解糖代謝能がわずかに低下したことを示す。
[実施例8]
<Jurkat細胞の代謝能に対するラパマイシンによる処理の効果>
Jurkat細胞を、1.0×10個細胞/ウェルの密度でXFpマイクロプレートに播種した。Jurkat細胞は半付着性なので、細胞を各ウェルに添加し、次いでマイクロプレートを300×gで2分間遠心分離してウェル底に細胞を沈ませた。細胞を、ジェネティシン、11mMグルコース、2mMグルタミンおよび10%FBSを補充したRPMI1640中で24時間培養した。処理群の細胞を、10nMラパマイシン(mTORC1の阻害剤)を含有する培地中で24時間培養した。
培養培地を、アッセイ培地(XF基礎培地としてSeahorse Bioscienceから入手可能な、炭酸水素ナトリウムを除いた改変DMEM;10mMグルコース、2mMグルタミンおよび1mMピルビン酸を補充)で置き換えた。細胞を、アッセイ前にCOなしのインキュベーター中で、37℃で1時間インキュベートした。
代謝能を、XFp細胞外フラックスアナライザ(Seahorse Bioscience)およびXFpアッセイカートリッジ(Seahorse Bioscience)を使用して測定した。簡潔には、DCA処理および対照細胞を含有するマイクロプレートをXFp細胞外フラックスアナライザ内に入れ、初期OCRおよびECAR測定を行う。次いで、処理および対照ウェルを、0.5μMのFCCPおよび1.0μMオリゴマイシン(アッセイ培地200μl中の終濃度)で同時に処理し、OCRならびにECAR測定をその後行った。
実験の結果を、図8に示す。示したデータは、処理群当たり3つの複製の平均±標準偏差である。これらのデータは、Jurkat細胞において、ラパマイシンによる処理が対照と比較して基礎ならびにストレス下OCRおよびECARレベルを低下させ、好気性代謝能を低下させるが、解糖能をわずかに増加させたことを示す。
本発明のいくつかの態様が、本明細書に記述および図示されるが、同じ目的を達成するために代替的な態様が当業技術者により実施され得る。したがって、添付の特許請求の範囲は、そのような代替的な態様の全てを本発明の真の精神および範囲に含まれるものとして網羅するものとする。

Claims (15)

  1. 細胞サンプルの代謝能を決定する方法であって、
    前記細胞サンプルの酸素消費の初期速度および細胞外の酸性化の初期速度を測定するステップと、
    その後、前記細胞サンプルにミトコンドリア脱共役剤およびATPシンターゼ阻害剤を同時に投与するステップと、
    その後、前記細胞サンプルの酸素消費の事後速度および細胞外の酸性化の事後速度を同時に測定するステップと、
    前記細胞サンプルの前記代謝能を決定するステップと
    を含む、方法。
  2. 前記ミトコンドリア脱共役剤の少なくとも1つが、カルボニルシアニド-p-トリフルオロメトキシフェニルヒドラゾン(「FCCP」)、カルボニルシアニド-m-クロロフェニルヒドラゾン(「CCCP」)または2,4-ジニトロフェノール(DNP)またはBAM15を含み、前記ATPシンターゼ阻害剤が、オリゴマイシンまたは7-クロロ-5-(4-ヒドロキシフェニル)-1-メチル-3-(ナフタレン-2-イルメチル)-4,5,-ジヒドロ-1H-ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン-2(3H)-オン(Bz-423)を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記ミトコンドリア脱共役剤がカルボニルシアニド-p-トリフルオロメトキシフェニルヒドラゾン(「FCCP」)を含み、前記ATPシンターゼ阻害剤がオリゴマイシンを含む、請求項2に記載の方法。
  4. 前記細胞サンプルが、培地中に配置された複数の細胞を含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記酸素消費の初期速度を測定するステップが、前記培地中に配置された細胞成分を検知するステップを含む、請求項4に記載の方法。
  6. 前記細胞サンプルの前記細胞外の酸性化の初期速度を測定するステップが、前記培地中に配置された細胞成分を検知するステップを含む、請求項4に記載の方法。
  7. 前記培地中の前記投与されたミトコンドリア脱共役剤の濃度が、約0.1μM~約2.0μMの範囲にある、請求項4に記載の方法。
  8. 前記培地中の前記投与されたミトコンドリア脱共役剤の濃度が、約0.5μMである、請求項7に記載の方法。
  9. 前記培地中の前記投与されたATPシンターゼ阻害剤の濃度が、約0.1μM~2μMである、請求項4に記載の方法。
  10. 前記培地中の前記投与されたATPシンターゼ阻害剤の濃度が、約1.0μMである、請求項9に記載の方法。
  11. 前記ミトコンドリア脱共役剤および前記ATPシンターゼ阻害剤を、前記細胞サンプルに投与する前に混合するステップを更に含む、請求項1に記載の方法。
  12. 前記細胞サンプルの前記酸素消費の初期速度および前記細胞外の酸性化の初期速度を同時に測定する前に、マルチウェルプレートのウェル内に前記細胞サンプルを配置するステップを更に含む、請求項1に記載の方法。
  13. 前記ミトコンドリア脱共役剤および前記ATPシンターゼ阻害剤を投与するステップが、少なくとも1つのポートから前記ウェルに前記共役剤および前記阻害剤を同時に導入するステップを含む、請求項12に記載の方法。
  14. 前記細胞サンプルの前記代謝能を決定するステップが、(i)ソフトウェアプログラムへ前記酸素消費の初期速度、前記細胞外の酸性化の初期速度、前記酸素消費の事後速度および前記細胞外の酸性化の事後速度を提供するステップと、(ii)前記ソフトウェアプログラムを使用して前記代謝能を算出するステップとを含む、請求項1に記載の方法。
  15. 前記細胞サンプルの前記酸素消費の初期速度および細胞外の酸性化の初期速度が同時に測定される、請求項1に記載の方法。
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