以下、実施形態に係る電動工具について説明する。下記の実施形態は、本開示の様々な実施形態の例に過ぎない。また、下記の実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、以下の説明における前後、上下の方向は、説明のために便宜上使用しているに過ぎず、実施形態に係る電動工具の使用方向を規定する趣旨ではない。
(1)実施形態
図1及び図2を参照して、本実施形態に係る電動工具1について説明する。
図1及び図2に示すように、電動工具1は、手持ち式のマルチインパクト工具として構成されている。マルチインパクト工具とは、例えばインパクトドライバーモードとドリルドライバーモードとを切替可能な電動工具である。インパクトドライバーモードは、電動工具1をインパクトドライバーとして機能させる駆動モードである。ドリルドライバーモードは、電動工具1をドリルドライバーとして機能させる駆動モードである。電動工具1では、電源としての電池パック4を、電池性能(例えば出力電圧)の異なる電池パックに取替可能である。以下、このような電動工具1について詳しく説明する。
電動工具1は、図1に示すように、電動工具本体2と、先端工具3(工具)と、電池パック4と、を備えている。電動工具本体2は、電池パック4から電力の供給を受けて先端工具3を回転駆動する部分である。また、電動工具本体2は、利用者が把持する把持部としても機能する。電動工具本体2は、先端工具3を回転させて駆動するための構成部品を収容するハウジング21を備えている。
電動工具本体2は、図2に示すように、上記の構成部品として、駆動機構10、先端工具取付部11、駆動軸部12、出力軸部13、アクチュエータ14、電動モータ15(電動機)を備えている。また、電動工具本体2は、外部入力端子16、本体側電源端子17、スイッチング回路18及び制御回路19を更に備えている。
駆動機構10は、先端工具3を先端工具3の軸周りに回転駆動する。なお、回転駆動とは、回転させて駆動することである。駆動機構10は、減速機構22と、インパクト機構23とを有する。
減速機構22は、電動モータ15が出力する回転動力(動力)を多段階(例えば3段階)に減速する機構である。減速機構22は、互いに減速比の異なる複数(例えば3つ)の遊星減速段を有する。減速機構22は、複数の遊星減速段の減速・非減速状態を組み合わせることで、電動モータ15が出力する回転動力を多段階に減速する。
減速機構22は、電動モータ15の回転動力を減速し、減速した回転動力をインパクト機構23を介して先端工具取付部11に伝達する。この結果、先端工具取付部11に取り付けられた先端工具3が回転駆動される。減速機構22は、駆動軸部12を有する。駆動軸部12は、減速機構22が減速した回転動力を出力する軸部であり、インパクト機構23に連結されている。減速機構22は、減速した回転動力を駆動軸部12を介してインパクト機構23に伝達する。
インパクト機構23は、減速機構22が出力した回転動力(すなわち連続回転した回転動力)を、連続回転又は間欠回転に択一的に切り替えて出力軸部13に出力する機構である。連続回転とは、連続して回転させることである。間欠回転とは、間欠的に回転させることである。間欠回転は、例えば、出力軸部13の回転に同期させて出力軸部13の回転方向に衝撃を与えながら出力軸部13を回転させることで、実現可能である(同期駆動モード)。出力軸部13は、インパクト機構23と先端工具取付部11とを同心状に連結する軸部である。インパクト機構23が出力する回転動力は、出力軸部13を介して先端工具取付部11に伝達される。
インパクト機構23は、駆動機構10での多段階の減速の状態の択一的な切り替えに連動して、出力軸部13に出力する回転動力の回転方式を連続回転又は間欠回転に切り替える。駆動機構10において多段階の減速の状態(減速状態)のうちの所定の減速状態(例えば最高速度の減速状態)が選択された場合は、インパクト機構23は、回転方式を間欠回転に択一的に切り替える。また、駆動機構10の多段階の減速状態のうちの所定の減速状態以外の減速状態が選択された場合は、インパクト機構23は、回転方式を連続回転に択一的に切り替える。
駆動機構10は、複数(例えば3つ)の駆動モードを有する。複数の駆動モードの各々は、減速機構22の多段階の減速状態のうちの何れか1の減速状態と、インパクト機構23での2つの回転方式(間欠回転及び連続回転)のうちの何れか1つの回転方式との組み合わせで構成される。
本実施形態では、減速機構22の多段階(例えば3つの)の減速状態は、例えば、最高速度の減速状態と、中間速度の減速状態と、最低速度の減速状態の3つの減速状態を有する。最高速度の減速状態は、3つの減速状態の中で最高速度で回転する減速状態である。中間速度の減速状態は、3つの減速状態の中で中間速度で回転する減速状態である。なお、中間速度は、最高速度よりも小さく最低速度よりも大きい速度である。最低速度の減速状態は、3つの減速状態の中で最低速度で回転する減速状態である。
また、上記の通り、例えば最高速度の減速状態では、インパクト機構23は、回転方式として間欠回転が選択される。例えば中間速度の減速状態及び最低速度の減速状態では、インパクト機構23は、回転方式として連続回転が選択される。
よって、3つの駆動モードは、例えば、インパクトドライバーモードと、ドリルドライバーHighモードと、ドリルドライバーLowモードとで構成される。インパクトドライバーモードは、最高速度の減速状態でかつ間欠回転である駆動モードである。ドリルドライバーHighモードは、中間速度の減速状態でかつ連続回転である駆動モードである。ドリルドライバーLowモードは、最低速度の減速状態でかつ連続回転である駆動モードである。なお、ドリルドライバーHighモードとドリルドライバーLowモードとまとめてドリルドライバーモードと記載する。
なお、インパクトドライバーモードは、先端工具3が間欠回転される駆動モード(間欠回転モード)である。また、インパクトドライバーモードは、駆動機構10が先端工具3の回転に同期させて先端工具に回転方向の衝撃を与える動作モード(同期駆動モード)でもある。ドリルドライバーHighモード及びドリルドライバーLowモードは、先端工具3が連続回転される駆動モード(連続回転モード)である。
電動モータ15は、電池パック4から供給される電力を用いて、駆動機構10に動力を与えて駆動機構10を駆動する駆動源である。電動モータ15は、例えばブラシ有りモータである。したがって、電動モータ15に入力される電圧を制御することで、電動モータ15を制御可能である。より詳細には、電動モータ15回転速度又は出力が制御可能である。
先端工具取付部11は、先端工具3を取り外し可能に取り付ける部分である。先端工具取付部11は、出力軸部13の先端部に同心状に連結されている。先端工具取付部11は、例えばドリルチャック構造を有する。すなわち、このドリルチャック構造で、先端工具3が先端工具取付部11に取り外し可能に取り付けられる。
アクチュエータ14は、制御回路19の制御に従って、減速機構22での多段階の減速状態を択一的に切り替える。
本体側電源端子17は、電池パック4から電力が入力される端子である。本体側電源端子17は、スイッチング回路18を経由して電動モータ15に電気的に接続されている。すなわち、本体側電源端子17に入力された電力は、スイッチング回路18を介して電動モータ15に出力される。本体側電源端子17は、ハウジング21の後述の本体側装着部29に設けられている。
外部入力端子16は、電池パック4から電池情報を入力するための端子である。電池情報は、電池パック4の情報保持部43に保持されている。電池情報は、電池パックの電池性能(例えば出力電圧及び電池容量)に関する情報である。外部入力端子16は、制御回路19に電気的に接続されている。すなわち、外部入力端子16に入力された電池情報は、制御回路19に出力される。外部入力端子16は、ハウジング21の後述の本体側装着部29に設けられている。
スイッチング回路18は、制御回路19の制御に従って、本体側電源端子17から電動モータ15に供給される電力を制御する回路である。スイッチング回路18は、半導体スイッチ(例えばMOSFET(metal-oxide-semiconductor field-effect transistor))などのスイッチング素子を含む。制御回路19によって上記のスイッチング素子がPWM(Pulse Width Modulation)制御されることで、電動モータ15に供給される電力が増大、減少又は一定になるように制御される。スイッチング回路18は、本体側電源端子17と電動モータ15とを繋ぐ電路に設けられている。
ハウジング21は、図1に示すように、胴部26と、把持部27と、台部28と、本体側装着部29(装着部)とを有する。
胴部26は、例えば、前後方向に延びた有底円筒形状である。把持部27は、利用者が把持する部分である。把持部27は、上下方向に延びた筒状であり、胴部26の長手方向の途中からその軸線と交差する方向(図1では下方)に突出するように形成されている。台部28は、把持部27における長手方向(上下方向)の下端部に設けられており、把持部27の外周側に突出している。より詳細には、台部28は、前後方向に長い略直方体形に形成されている。
台部28の下面に本体側装着部29が設けられている。本体側装着部29は、電池パック4が取り外し可能に装着される部分である。本体側装着部29への電池パック4の装着によって、電池パック4は、台部28(したがって電動工具本体2)に機械的及び電気的に接続される。
胴部26の前端部には、先端工具取付部11が配置されている。より詳細には、ハウジング21の胴部26の内部には、先端工具3を回転駆動するための出力軸部13が前後方向に沿って収容されている。出力軸部13の先端部に設けられた先端工具取付部11は、ハウジング21の胴部26の前端部から前方に突出している。
先端工具3は、例えば金属で形成されており、例えば棒状である。先端工具3の先端部は、各種の工具(例えばプラスドライバー又はマイナスドライバー)の何れかの先端部形状を有する。先端工具3の基端部(すなわち先端工具3の長手方向の一端部)が、先端工具取付部11に取り付けられる。
ハウジング21の外周面には、モード切替スイッチ30と、トリガスイッチ31とが設けられている。
モード切替スイッチ30は、駆動機構10の複数(例えば3つの)の駆動モードを択一的に選択するための手動スイッチである。モード切替スイッチ30は、ハウジング21の胴部26の上面に設けられている。モード切替スイッチ30は、例えば前後方向に往復移動可能なスライド式のスイッチである。モード切替スイッチ30は、例えば、インパクトドライバーモード、ドリルドライバーHighモード及びドリルドライバーLowモードのうちから1つを選択可能である。モード切替スイッチ30で駆動モードが選択されると、選択された駆動モードを知らせる信号(モード信号)は、モード切替スイッチ30から制御回路19に出力される。なお、本実施形態では、ドリルドライバーモードでは、さらに、ドリルドライバーHighモードと、ドリルドライバーLowモードとに切替可能である。
トリガスイッチ31は、例えば、電動モータ15を作動(オン)又は停止(オフ)するスイッチである。トリガスイッチ31は、自律復帰型のスイッチであり、例えば把持部27の上部の前側に配置されている。把持部27の上部の前側は、利用者が把持部を把持したときに、利用者の把持した手の人差し指が位置する部分である。トリガスイッチ31は、把持部27側に押し込まれるとオンに切り替わり、その押し込み操作が解除されると、押し込む前の位置に自律復帰してオフに戻る。トリガスイッチ31がオン又はオフに切り替えられると、その旨を知らせる信号(オンオフ信号)が、トリガスイッチ31から制御回路19に出力される。
なお、本実施形態では、トリガスイッチ31は、電動モータ15をオン又はオフするスイッチとして用いるが、トリガスイッチ31の操作量(押込量)に応じて電動モータ15の回転速度を連続的に調整するスイッチとして用いてもよい。
制御回路19は、モード切替スイッチ30からモード信号を入力する。モード信号は、駆動機構10の複数の駆動モードのうち選択された駆動モードを知らせる信号である。制御回路19は、トリガスイッチ31からオンオフ信号を入力する。オンオフ信号は、トリガスイッチ31がオン又はオフされたことを知らせる信号である。制御回路19は、本体側装着部29に装着された電池パック4から、外部入力端子16を介して電池情報を入力する。電池情報は、本体側装着部29に装着された電池パック4の電池性能に関する情報である。
制御回路19は、モード切替スイッチ30からのモード信号に基づいて、アクチュエータ14を介して減速機構22の駆動モードを切り替える。これにより、制御回路19は、減速機構22の駆動モードを、モード信号で指定された駆動モードに切り替える。また、制御回路19は、トリガスイッチ31からのオンオフ信号に基づいて、スイッチング回路18を介して電動モータ15への給電を制御する。これにより、制御回路19は、電動モータ15を作動又は停止させる。
制御回路19は、モード切替スイッチ30からのモード信号、及び外部入力端子16からの電池情報に基づいて、スイッチング回路18を介して電動モータ15を制御する。すなわち、制御回路19は、駆動機能の3つの駆動モードのうち選択された駆動モード、及び本体側装着部29に装着された電池パック4の電池性能の両方に基づいて、電動モータ15を制御する。その際、制御回路19は、電池パック4から電動モータ15に入力される電圧を制御することで、電動モータ15を制御する。これにより、電動モータ15の回転速度又は出力が制御される。以下の説明では、制御回路19は、電動モータ158の制御として、電動モータ158の回転速度を制御する場合を例示する。なお、電動モータ15の制御の具体例は後に詳しく説明する。
電池パック4は、電動工具本体2に電力を供給する部品である。電池パック4は、図2に示すように、複数の電池セル(図示省略)と、電池ケース41(図1参照)と、電池側装着部42と、情報保持部43と、電池側電源端子46と、外部出力端子47と、を備えている。
電池セルは、例えばリチウム電池セルである。複数の電池セルは、直列又は/及び並列に接続されている。電池ケース41は、電池パック4の外郭を構成し、かつ複数の電池セルを収容する筐体である。電池パック4は、電池セルの個数及び電池セル間の接続の仕方(すなわち直列接続又は/及び並列接続)に応じて、電池性能(出力電圧及び電池容量など)を異ならせることができる。本実施形態では、電池パック4として、出力電圧が14.4V(ボルト)の電池パックと、出力電圧が18Vの電池パックと、が用意されている。
電池側装着部42は、電動工具本体2の本体側装着部29に取り外し可能に装着される部分である。電池側装着部42は、電池ケース41の上面に設けられている。本体側装着部29は、その下面が装着面であり、電池側装着部42は、その上面が装着面である。本体側装着部29及び電池側装着部42の各々の装着面には、引掛部(図示省略)が設けられている。本体側装着部29及び電池側装着部42は、互いの装着面を当接させて、装着面に沿ってスライドさせることで、互いの装着面に設けられた引掛部(図示省略)が互いに引っ掛かり合って、互いに取り外し可能に連結する。
情報保持部43は、不揮発性の記憶部であり、電池パック4の電池性能(例えば出力電圧又は電池容量)に関する電池情報を保持する。
電池側電源端子46は、電動工具本体2の本体側電源端子17と電気的に接続する部分である。電池側電源端子46は、複数の電池セルと電気的に接続されており、複数の電池セルに充電された電力を、本体側電源端子17を介して電動工具本体2に出力する。
外部出力端子47は、電動工具本体2の外部入力端子16に電気的に接続する部分である。外部出力端子47は、情報保持部43と電気的に接続されており、情報保持部43に保持された電池情報を、外部入力端子16を介して電動工具本体2に出力する。
このように構成された電動工具1では、モード切替スイッチ30で、駆動機構10の複数(例えば3つ)の駆動モードの中から所望の駆動モードを選択できる。これにより、利用者は、電動工具1の使用目的や使用状況に応じて、最適な駆動モードで電動工具1を使用できる。
また、電動工具1では、電池性能(出力電圧又は電池容量)の異なる電池パック4を択一的に取り外し可能に装着できる。これにより、電動工具1の使用目的や使用状況に応じて、最適な電池性能の電池パック4を用いることができる。例えば、電動工具1を高出力で使用する場合は、出力電圧18Vの電池パック4を用いればよいし、電動工具1を長時間にわたって使用する場合は、電池容量の大きい電池パック4を用いればよい。
このような電動工具1では、電動工具本体2に装着された電池パック4の電池性能と、駆動機構10の複数の駆動モードのうち選択された駆動モードとに基づいて、電動モータ15が制御される。このため、装着された電池パック4の電池性能及び選択された駆動モードに基づいて、電動モータ15の制御内容を異ならせることができる。これにより、装着された電池パック4の電池性能及び選択された駆動モードに応じて、先端工具3の性能を十分に発揮できる。
図1,図3A~図3Cを参照して、モード切替スイッチ30の構成について詳しく説明する。
図3A~図3Cに示すように、モード切替スイッチ30は、スライドスイッチである。モード切替スイッチ30は、スイッチ本体30aと、ホール素子30bと、2つの磁石(第1磁石30c及び第2磁石30d)と、基材30eとを有する。
スイッチ本体30aは、板状である。スイッチ本体30aは、ハウジング21の胴部26の内部に配置されており、胴部26の上面の開口部26aから露出している(図1参照)。スイッチ本体30aは、開口部26aに対して前後方向にスライド可能である。スイッチ本体30aは、リブ30fを有する。リブ30fは、スイッチ本体30aの上面において左右方向に沿って設けられている。利用者は、指をリブ30fに引っ掛けて、スイッチ本体30aをスライド可能である。
スイッチ本体30aは、前後方向に並んだ3つの位置(第1の位置P1、第2の位置P2及び第3の位置P3)にスライドして変位可能である。第1の位置P1は、開口部26aの前端位置であり、インパクトドライバーモードを選択する位置である。第2の位置P2は、開口部26aの前後方向の中間位置であり、ドリルドライバーhighモードを選択する位置である。第3の位置P3は、開口部26aの後端位置であり、ドリルドライバーLowモードを選択する位置である。
基材30eは、2つの磁石30c,30dを支持する例えば板状の部材である。基材30eは、胴部26の内部において、スイッチ本体30aの下側に間隔を空けて配置されている。2つの磁石30c,30dは、基材30eの上面(スイッチ本体30aとの対向面)において、前後方向(スイッチ本体30aのスライド方向)に沿って互いに間隔を空けて配置されている。2つの磁石30c,30dは、互いに異なる磁極を上側(すなわちスイッチ本体30a側)に向けて配置されている。第1磁石30cは、例えばN極を上側に向け、第2磁石30dは、例えばS極を上側に向けている。
ホール素子30b(検知部)は、スイッチ本体30aの下面に配置されており、2つの磁石30c,30dとの相対的な配置に応じて異なる電圧を出力する。なお、ホール素子30bは、駆動機構10の3つの駆動モードのうち選択された駆動モードを検知する検知部として機能する。
スイッチ本体30aのリブ30fが第1の位置P1に位置するときは、ホール素子30bは、第1磁石30cの真上に位置し(図3A参照)、第1電圧値のモード信号を制御回路19に出力する。スイッチ本体30aのリブ30fが第2の位置P2に位置するときは、ホール素子30bは、第1磁石30c及び第2磁石30dの間の位置の真上に位置し(図3B参照)、第2電圧値のモード信号を制御回路19に出力する。第2電圧値は、第1電圧値よりも小さい電圧値である。スイッチ本体30aのリブ30fが第3の位置P3に位置するときは、ホール素子30bは、第2磁石30dの真上に位置し(図3C参照)、第3電圧値のモード信号を制御回路19に出力する。第3電圧値は、第2電圧値よりも小さい電圧値である。このように、スイッチ本体30aの位置に応じてホール素子30bから異なる電圧値のモード信号が制御回路19に出力される。制御回路19は、モード信号の電圧値によって、駆動機構10の3つの駆動モードのうちどの駆動モードが選択されたかを判定可能である。
図4を参照して、インパクト機構23の構成について詳しく説明する。
インパクト機構23は、駆動軸部12と、ハンマ61と、アンビル91と、ハンマ61をアンビル91側に付勢する付勢ばね63と、付勢ばね63を後端側で受けるばね受けと、を備えている。
詳しくは、駆動軸部12の外周に設けた溝状のカムと、ハンマ61の内周に設けた溝状のカムとに鋼球65を係合させて、駆動軸部12の回転と共にハンマ61を回転可能としている。駆動軸部12の回転時には、ハンマ61の前方に延設された突部62がアンビル91に係合してアンビル91及び出力軸部13を回転させる。インパクトドライバーモードにおいて、出力軸部13側のトルクが増すと、ハンマ61は、駆動軸部12に相対回転すると共に、カムのリードに従って付勢ばね63に抗して後退する。そして、突部62がアンビル91を乗り越えると、付勢ばね63の付勢によりハンマ61はカムのリードに従って前進し、突部62で、回転するアンビル91に同期して回転するアンビル91に回転方向に打撃(衝撃)を加える。
インパクト機構23におけるインパクトドライバーモードとドリルドライバーモードとの切り替えの仕組みについて説明する。
減速機構22から動力が伝達される駆動軸部12は、軸方向に沿って前後に開口した貫通孔12aを内周に備えている。貫通孔12aには、駆動軸部12と軸心を同じくして回転自在で且つ軸方向にスライド自在に、切換ピン45が配置されている。
切換ピン45は、インパクトモードとドリルドライバーモードの切換を行う切換手段である連結片44を回転自在で且つ軸方向に移動不能で前端に備えている。
連結片44は、駆動軸部12の貫通孔12aに設けた駆動軸側係合部81と、アンビル91に設けたアンビル側係合部92と、に相対回転不能で且つ軸方向にスライド自在で係合可能となっている。
更に、駆動軸側係合部81は、駆動軸部12に設けられており、アンビル側係合部92は、アンビル91に設けられているため、直接的には互いに干渉せず相対回転するが、連結片44を介することで相対回転不能に連結可能となっている。
詳しくは、駆動軸側係合部81と、アンビル側係合部92との双方に連結片44が係合すると、両係合部81,92が相対回転不能に連結片44により保持されて、駆動軸部12とアンビル91が連結される。そして、両係合部81,92の何れか一方の係合部と連結片44との係合が解かれると、再度相対回転可能な状態に戻る。
また、切換ピン45の後端は、駆動機構10内の所定の歯車と共に回転し、且つ上記の所定の歯車のスライドと共に前後にスライドする。上記の所定の歯車は、駆動機構10での駆動モードの切り替え(インパクトドライバーモードとドリルドライバーモードとの間の切り替え)に伴って駆動軸部12の軸方向に沿ってスライドする歯車である。
そして、切換ピン45の前後のスライドによって、連結片44は、アンビル側係合部92に係合せずに駆動軸側係合部81のみに係合する状態と、駆動軸側係合部81及びアンビル側係合部92の双方に係合する状態と、に切り替わる。
駆動軸側係合部81のみに係合する状態では、両係合部81,92が相対回転可能であり、駆動軸部12に伝達された動力がインパクト機構23を介してアンビル91及び出力軸部13に伝わる。このため、間欠的な回転力で出力軸部13を回転させるインパクトモードとなる。
また、連結片44が双方の係合部81,92に係合する状態では、駆動軸部12とアンビル91が相対回転不能に連結されて、インパクト機構23を介さずに駆動軸部12のトルクがアンビル91及び出力軸部13に直接伝わる状態となる。この状態では、インパクト機構23を介さないため、出力側からの負荷によらず常にハンマ61とアンビル91が相対回転不能となり、連続的な回転力で出力軸部13を回転させるドリルドライバーモードとなる。
次に表1及び図5を参照して、制御回路19の制御内容について詳しく説明する。
以下の説明では、出力電圧が第1出力電圧V1である電池パック4と出力電圧が第2出力電圧V2である電池パック4とが、択一的に電動工具本体2に装着される場合を想定する。第1出力電圧V1は、例えば14.V[ボルト]であり、第2出力電圧V2は、第1出力電圧V1よりも大きい電圧であり、例えば18Vである。また、以下の説明では、電動モータ15の回転速度を制御する場合を想定する。
制御回路19は、上述の通り、駆動機構10の3つの駆動モードのうち選択された駆動モード、及び本体側装着部29に装着された電池パック4の電池性能に基づいて、スイッチング回路18を介して電動モータ15を制御する。
より詳細には、表1に示すように、本体側装着部29に装着された電池パック4の出力電圧が第1出力電圧V1であり、かつ、ドリルドライバーモードが選択された場合は、制御回路19は、スイッチング回路18に対して第1の制御を行う。第1の制御では、制御回路19は、電池パック4の出力電圧に応じた電圧が、電池パック4から電動モータ15に入力されるように、スイッチング回路18のスイッチング素子をPWM制御する。具体的には例えば、制御回路19は、PWM制御のデューティ比を所定値(例えば100%)に固定する。これにより、電動モータ15は、電池パック4の出力電圧に応じた回転速度で回転する。なお、デューティ比とは、PWM制御の1周期に対するスイッチング素子のオン期間の割合である。スイッチング素子のオン期間とは、スイッチング素子がオン動作されている期間である。
また、本体側装着部29に装着された電池パック4の出力電圧が第1出力電圧V1であり、かつ、インパクトドライバーモードが選択された場合は、制御回路19は、スイッチング回路18に対して第2の制御を行う。第2の制御では、制御回路19は、第1の処理と同様の処理を行う。これにより、電動モータ15は、電池パック4の出力電圧に応じた回転速度で回転する。
なお、インパクトドライバーモードでは、電動モータ15の回転速度が一定に保たれることが望ましい。このため、第2の制御では、電動モータ15の回転速度が一定になるように(すなわち所定の回転速度に固定されるように)、電池パック4に入力される電圧を制御してもよい。
また、本体側装着部29に装着された電池パック4の出力電圧が第2出力電圧V2であり、かつ、ドリルドライバーモードが選択された場合は、制御回路19は、スイッチング回路18に対して第3の制御を行う。第3の制御では、制御回路19は、第1の処理と同様の処理を行う。これにより、電動モータ15は、本体側装着部29に装着された電池パック4の出力電圧に応じた回転速度で回転する。したがって、この場合は、電池パック4の出力電圧が第1出力電圧V1である場合と比べて、電動モータ15は、より速い回転速度で回転可能である。ドリルドライバーモードでは、電動モータ15の回転速度が一定に保たれなくてもよい。このため、第3の制御では、第1の制御と同様の制御が行われる。
また、本体側装着部29に装着された電池パック4の出力電圧が第2出力電圧V2であり、かつ、インパクトドライバーモードが選択された場合は、制御回路19は、スイッチング回路18に対して第4の制御を行う。第4の制御では、制御回路19は、電池パック4の出力電圧(第2出力電圧V2)が第1出力電圧V1と同じ電圧へと降圧されるように、スイッチング回路18のスイッチング素子をPWM制御する。これにより、電池パック4の出力電圧が第2出力電圧V2であっても、電動モータ15には第1出力電圧V1と同じ電圧が入力される。すなわち、電動工具本体2に第2出力電圧V2の電池パック4が装着されても、第1出力電圧V1の電池パック4が装着された場合と同じ回転速度で電動モータ15は駆動する。すなわち、本体側装着部29に装着された電池パック4の電池性能によって、電動モータ15の回転速度は変化しない。これにより、装着された電池パック4の電池性能によって電動モータ15の回転速度が変化することを抑制できる。これにより、先端工具3の回転と回転方向の衝撃との間の同期ずれを低減できる。この結果、インパクトドライバーモードで、先端工具3の性能を十分に発揮できる。
なお、第1の制御及び第3の制御は、ドリルドライバーモードでの制御であるが、ドリルドライバーモードでの制御は、比較的自由に設定可能である。このため、一例として、本体側装着部29に装着された電池パック4の電池性能が十分に発揮できるように、装着された電池パック4の出力電圧に応じた電圧(第1出力電圧V1)が電動モータ15に出力されるように、スイッチング回路18が制御される。
また、第2の制御及び第4の制御は、インパクトドライバーモードでの制御であるが、インパクトドライバーモードでの制御は、電動モータ15の回転速度が一定となることが望ましい。すなわち、第2の制御及び第4の制御の各々で、電動モータ15の回転速度が同じであるあることが望ましい。このため、第3の制御で電動モータ15に入力される電圧(第1出力電圧V1)を基準として、第4の制御でも、第2の制御で電動モータ15に入力される電圧(第1出力電圧V1)と同じ電圧が電動モータ15に入力されるように、第4の制御は設定されている。
なお、第4の制御では、電池パック4の出力電圧が第1出力電圧V1と同じ電圧へと降圧されるように、スイッチング回路18が制御されるが、第4の制御の内容は、このように限定されない。すなわち、電池パック4の出力電圧は、第1出力電圧V1と同じ電圧に降圧されなくてもよい。例えば、第4の制御では、電池パック4の出力電圧(第2出力電圧V2)は、降圧されて第1出力電圧V1に近づくように、スイッチング回路18が制御されてもよい。
また、上記の説明では、第2の制御及び第3の制御は、第1の制御と同じ制御であったが、第1の制御と異なる制御であってもよい。
次に図5を参照して、上記の制御回路19の制御の流れを説明する。
制御回路19は、外部入力端子16から電池情報を入力し、入力した電池情報に基づいて、本体側装着部29に装着された電池パック4の出力電圧が、第1出力電圧V1であるか第2出力電圧V2であるかを判定する(S1)。この判定の結果、第1出力電圧V1である場合(S1:V1)は、制御回路19は、モード切替スイッチ30からのモード信号に基づいて、駆動機構10の駆動モードがドリルドライバーモードであるかインパクトドライバーモードであるかを判定する(S2)。この判定の結果がドリルドリルドライバーモードである場合(S2:A)は、制御回路19は、スイッチング回路18に対して第1の制御を行う(S3)。そして、処理が終了する。他方、ステップS2の判定の結果がインパクトドライバーモードである場合(S2:B)は、制御回路19は、スイッチング回路18に対して第2の制御を行う(S4)。そして、処理が終了する。
また、ステップS1の判定の結果が第2出力電圧V2である場合(S1:V2)は、処理がステップS5に移行する。ステップS5では、制御回路19は、モード切替スイッチ30からのモード信号に基づいて、駆動機構10の駆動モードがドリルドライバーモードであるかインパクトドライバーモードであるかを判定する。この判定の結果がドリルドリルドライバーモードである場合(S5:A)は、制御回路19は、スイッチング回路18に対して第3の制御を行う(S6)。そして、処理が終了する。他方、ステップS5の判定の結果がインパクトドライバーモードである場合(S5:B)は、制御回路19は、スイッチング回路18に対して第4の制御を行う(S7)。そして、処理が終了する。
(変形例)
上記の実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。上記の実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下の変形例は組み合わせて用いてもよい。
(変形例1)
上記の実施形態では、駆動機構10の複数の駆動モードのうち選択された駆動モードと、本体側装着部29に装着された電池パック4の電池性能とに基づいて、制御回路19は、電動モータ15を制御する。これに対し、この変形例では、上記の選択された駆動モードと、上記の装着された電池パック4の電池性能とに加えて更に、先端工具取付部11に取り付けられた先端工具3の種類にも基づいて、制御回路19は、電動モータ15を制御する。
この場合は、電動工具本体2は、図6に示すように、先端工具取付部11に取り付けられた先端工具3の種類を検知する検知部50を更に備える。この検知部50の検知結果は、検知信号として制御回路19に出力される。制御回路19は、モード切替スイッチ30からのモード信号と、外部入力端子16からの電池情報と、検知部50からの検知信号とに基づいて、制御回路19は、電動モータ15を制御する。
この変形例によれば、本体側装着部29に装着された電池パック4の電池性能、及び駆動機構10の複数の駆動モードのうち選択された駆動モードに加えて、先端工具取付部11に取り付けられた先端工具3の種類も考慮して、電動モータ15を制御できる。
(変形例2)
上記の実施形態では、電動モータ15は、ブラシ有りモータであるが、ブラシレスモータであってもよい。この場合、電動モータ15に入力される電圧の周波数又は電流の周波数を制御することで、電動モータ15を制御してもよい。
(変形例3)
上記の実施形態では、インパクト機構23では、ドリルドライバーモードとインパクトドライバーモードとの2つの駆動モードを例示したが、ドリルドライバーモードの代わりに、振動ドリルモード又はハンマードリルモードを採用してもよい。振動ドリルモード及びハンマードリルモードは、ドリルドライバーモードと同様に電動モータ15の回転速度を一定に保つ必要がない。
(変形例4)
上記の実施形態では、電池パック4の電池性能が電池パック4の出力電圧である場合を例示したが、電池パック4の電池性能が電池パック4の電池容量でもよい。この場合は、電池容量を考慮して、電動モータ15を制御できる。例えば、電池容量が比較的大きい場合は、電動モータ15を高回転で制御してもよいし、電池容量が比較的小さい場合は、電動モータ15を低回転で制御してもよい。
(変形例5)
上記の実施形態では、制御回路19は、電池パック4の電池性能を、電池パック4の情報保持部43から電動工具本体2に出力された電池情報から取得するが、電池パック4の電池性能の取得方法はこのように限定されない。例えば、電池パック4の電池性能として電池パック4の出力電圧に関する電池情報を取得する場合は、電動工具本体2は電圧検出部を備えてもよい。そして、その電圧検出部で電池パック4の出力電圧を検出し、その検出電圧を電池情報としてもよい。
また、電池パック4の電池性能として電池パック4の電池容量に関する電池情報を取得する場合は、電動工具本体2に電圧検出部及び電流検出部を備えてもよい。そして、その電圧検出部及び電流検出部で電池パック4の出力電圧及び出力電流を検出し、それら検出した電流値と電圧値から電池パック4の内部抵抗を求め、その内部抵抗から電池パック4の電池容量を求め、その電池容量を電池情報としてもよい。
(変形例6)
上記の実施形態では、電動モータ15の制御の例として電動モータ15の回転速度を制御したが、電動モータ15の出力を制御してもよい。この場合も電動モータ15の回転速度を制御する場合と同様の効果を得る。
(まとめ)
第1の態様に係る電動工具(1)は、駆動機構(10)と、電動機(15)と、装着部(29)と、制御回路(19)と、を備える。駆動機構(10)は、択一的に選択可能な複数の駆動モードを有し、選択された駆動モードで工具(3)を駆動する。電動機(15)は、駆動機構(10)に動力を与える。装着部(29)は、電動機(15)に電力を供給する電池パック(4)が取り外し可能に装着される。制御回路(19)は、装着部(29)に装着された電池パック(4)の電池性能と、複数の駆動モードのうち選択された駆動モードとの両方に基づいて、電動機(15)を制御する。
この構成によれば、装着された電池パック(4)の電池性能及び選択された駆動モードの両方に基づいて、電動機(15)に対する制御内容を異ならせることができる。これにより、装着された電池パック(4)の電池性能及び選択された駆動モードに応じて、工具(3)の性能を十分に発揮できる。
第2の態様に係る電動工具(1)は、第1の態様において、電池パック(4)の電池性能は、電池パック(4)の出力電圧に関する性能を含む。
この構成によれは、電池パック(4)の出力電圧を考慮して、電動機(15)に対する制御内容を異ならせることができる。
第3の態様に係る電動工具(1)は、第1又は第2の態様において、複数の駆動モードは、駆動機構(10)が、工具(3)の回転方向の衝撃を、工具(3)の回転に同期させて工具(3)に与える同期駆動モードを含む。複数の駆動モードのうち同期駆動モードが選択された場合、制御回路(19)は、装着部(29)に装着された電池パック(4)の電池性能によって、電動機(15)の回転速度又は出力を変化させない。
この構成によれば、同期駆動モードにおいて、装着された電池パック(4)の電池性能によって電動機(15)の回転速度又は出力が変化することを抑制できる。これにより、工具(3)の回転と回転方向の衝撃との間の同期ずれを低減できる。この結果、同期駆動モードで、工具(3)の性能を十分に発揮できる。
第4の態様に係る電動工具(1)は、第1~第3の態様の何れか1つの態様において、複数の駆動モードは、間欠回転モードと、連続回転モードと、を含む。
間欠回転モードは、工具(3)を間欠的に回転させる。連続回転モードは、工具(3)を連続して回転させる。
この構成によれば、間欠回転モードが選択された場合でも、連続回転モードが選択された場合でも、工具(3)の性能を十分に発揮できる。
第5の態様に係る電動工具(1)は、第1~第4の態様の何れか1つの態様において、制御回路(19)は、電動機(15)の回転速度を制御する。
この構成によれば、装着された電池パック(4)の電池性能及び選択された駆動モードに基づいて、電動機(15)の回転速度を異ならせることができる。これにより、装着された電池パック(4)の電池性能及び選択された駆動モードに基づいて、工具(3)の性能を十分に発揮できる。
第6の態様に係る電動工具(1)は、第1~第4の態様の何れか1つの態様において、制御回路(19)は、電動機(15)の出力を制御する。
この構成によれば、装着された電池パック(4)の電池性能及び選択された駆動モードに応じて、電動機(15)の出力を異ならせることができる。これにより、装着された電池パック(4)の電池性能及び選択された駆動モードに応じて、工具(3)の性能を十分に発揮できる。
第7の態様に係る電動工具(1)は、第1~第6の態様の何れか1つの態様において、制御部は、電動機(15)に入力される電圧を制御することで、電動機(15)を制御する。
この構成によれば、電圧制御で電動機(15)の動作を制御できる。
第8の態様に係る電動工具(1)は、第1~第7の態様の何れか1つの態様において、検知部(30b)を更に備える。検知部(30b)は、複数の駆動モードのうち選択された駆動モードを検知する。
この構成によれば、複数の駆動モードのうち選択された駆動モードを自動的に検知できる。
第9の態様に係る電動工具(1)は、第1~第8の態様の何れか1つの態様において、電池パック(4)を更に備える。
この構成によれば、電池パック(4)を備えた電動工具(1)を提供できる。