以下、適宜図面を参照しながら、実施形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になることを避け、当業者の理解を容易にするためである。尚、添付図面及び以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるものであり、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態におけるリモート視聴システム5の構成例を示すブロック図である。リモート視聴システム5は、センターシステム100、受信装置200、スマートデバイス300、及びCMサーバ400を備える。
センターシステム100は、放送制御装置102、番組送出装置104、CM送出装置106、デジタル放送システム108を備える。放送制御装置102は、CM位置通知部110を含む。デジタル放送システム108は、CM位置送出部112を含む。センターシステム100は、放送局に設置された放送設備に含まれてよい。
放送制御装置102は、放送波を介した番組コンテンツの放送を制御する。番組コンテンツは、番組本編(単に本編とも称する)が出力される本編区間と、CM(広告、宣伝)が出力されるCM区間と、を含む。つまり、CMは、広告及び宣伝の少なくとも一方を含む。なお、広告及び宣伝の少なくとも一方を含む区間を、広告・宣伝区間とも称する。放送制御装置102は、例えば、どの本編やどのCMを放送するかを指定する。放送制御装置102は、番組送出装置104及びCM送出装置106に対し、番組コンテンツに挿入される本編及び番組コンテンツに挿入されるCMの送出を指示する。
CM位置通知部110は、番組コンテンツに挿入されるCM区間の位置(CM位置)を通知する。例えば、CM位置通知部110は、本編区間とCM区間との切り替えのタイミングにおいて、CM位置(例えばCM区間の開始位置や終了位置)をデジタル放送システム108へ通知する。つまり、CM位置通知部110は、例えば、放送設備にて、放送中の番組コンテンツの途中でCMに切り替える際に、そのCM位置の情報をデジタル放送システム108に出力する。また、CM位置通知部110は、例えば、放送中にCMを挿入するための操作の情報を取得し、操作の時間位置(例えば操作の3秒後の時間位置)をCM位置として、デジタル放送システム108へ通知してよい。
番組送出装置104は、放送制御装置102からの指示に従って、所定のタイミングで、番組コンテンツに挿入される本編のデータをデジタル放送システム108に送出する。本編のデータは、音声データ及び映像データを含む。
CM送出装置106は、放送制御装置102からの指示に従って、所定のタイミングで、番組コンテンツに挿入されるCMのデータをデジタル放送システム108に送出する。CMのデータは、音声データ及び映像データを含む。
デジタル放送システム108は、番組送出装置104からの番組コンテンツに挿入される本編のデータを受け取る。デジタル放送システム108は、CM送出装置106からの番組コンテンツに挿入されるCMのデータを受け取る。デジタル放送システム108は、放送制御装置102のCM位置通知部110からのCM位置の情報を受け取る。
デジタル放送システム108は、本編とCMと付加データとを含む番組コンテンツのストリームを、放送波を介して受信装置200へ送信する。付加データは、番組コンテンツに関する情報を含み、時刻データ、字幕データ、データ放送用のデータ、CM位置の情報、等を含んでよい。ストリーム配信される番組コンテンツのストリームは、各種コンテナフォーマット(例えばMPEG(Moving Picture Experts Group)-2 TS(Transport Stream)、MMT(MPEG Media Transport)、その他のコンテナ)に従って生成されたコンテナを含む。
CM位置送出部112は、CM位置通知部110から通知されたCM位置の情報を、付加データに挿入する。付加データは、番組コンテンツに重畳され、ストリーム配信される。つまり、CM位置送出部112は、CM位置の情報をデジタル放送のストリームを形成するコンテナフォーマットで重畳する。CM位置情報は、CM開始イベントやCM終了イベントを含んでよく、例えばデジタル放送の標準規格であるARIB(Association of Radio Industries and Businesses)で規定されたデータ放送のイベントメッセージにCM時刻情報と共に含まれてよい。イベントメッセージは、メッセージ形式の1つであり、MPEG-TSに含まれる。また、MPEG2-TSのストリームのプライベートなデータ領域に、CM位置情報が重畳させてもよい。つまり、CM位置情報は、PMT(Program Map Table)のプライベートデータ領域に重畳されてよい。つまり、CM位置情報は、PMTに配置する新しい記述子として含まれてよい。
受信装置200は、チューナ202、コンテナデコーダ204、音声デコーダ206、映像デコーダ208、付加データデコーダ210、音声出力部212、映像出力部214、管理部216、リモート視聴配信処理部218、IP通信部236、録画再生IF(InterFace)240、CMダウンロード部242、及び録画番組蓄積部244を備える。リモート視聴配信処理部218は、CM位置検出部220、CM差し替え部222、音声バッファ224、映像バッファ226、音声トランスコーダ228、映像トランスコーダ230、コンテナ化部232、送出部234、及びリモート視聴制御部238を備える。受信装置200は、例えば、各家庭に設置されたテレビ放送受信装置やセットトップボックスでよい。
チューナ202は、アンテナを介して、センターシステム100からの番組コンテンツを含むストリームを受信する。チューナ202は、選局されたチャネルの番組コンテンツを含むストリームを受信してよい。
コンテナデコーダ204は、チューナ202を介して受信された番組コンテンツを含むストリームのコンテナをデコードし、音声データと映像データと付加データとを得る。コンテナデコーダ204は、例えば、例えばMPEG-2 TS、MMT、等の形式のコンテナをデコードする。コンテナデコーダ204は、音声データを音声デコーダ206へ送り、映像データを映像デコーダ208へ送り、付加データを付加データデコーダ210へ送る。
音声デコーダ206は、コンテナデコーダ204からの音声データをデコードし、音声出力部に送る。映像デコーダ208は、コンテナデコーダ204からの映像データをデコードし、映像出力部214に送る。付加データデコーダ210は、コンテナデコーダ204からの付加データをデコードし、映像出力部214及びCM位置検出部220に送る。
音声出力部212は、音声デコーダ206からの音声データを基に、音声データをアナログ音声信号に変換し、スピーカを介して音声出力する。映像出力部214は、映像デコーダ208からの映像データを基に、映像データをアナログ映像信号に変換し、モニタを介して映像出力(表示)する。
管理部216は、番組コンテンツの放送受信、録画、再生(リモート視聴用の再生含む)、において各種処理を行う。例えば、管理部216は、チューナ202やIP通信部236を介して、放送される番組コンテンツとしての放送番組に関する電子番組表情報(EPG)を定期的に取得してよい。電子番組表情報を基に、受信対象のチャネルが選択されてよい。管理部216は、放送され録画された番組コンテンツとしての録画番組に関する録画番組表を管理してよい。録画番組表を基に、再生対象の録画番組が選択されてよい。録画番組表は、例えば、録画番組に関する録画番組メタデータを含んでよい。電子番組表情報や録画番組表は、録画番組蓄積部244で保存されてよい。また、電子番組表情報や録画番組表は、IP通信部236を介して、スマートデバイス300に提供されてよい。
リモート視聴配信処理部218は、リモート視聴を実現するための各種処理を行う。リモート視聴配信処理部218は、スマートデバイス300のリモート視聴再生処理部304と連携し、リモート視聴を実現してよい。したがって、リモート視聴配信処理部218は、リモート視聴用の番組コンテンツを提供する提供側の処理を行う。リモート視聴配信処理部218は、プロセッサ(不図示)がプログラムを実行することで、リモート視聴用の番組コンテンツを提供するためのコンテンツ提供アプリケーションを実行する。
CM位置検出部220は、付加データデコーダ210からの付加データに含まれるCM位置情報の有無を検出する。CM位置情報含まれる場合、CM位置検出部220は、番組コンテンツにおけるCM位置(例えばCMの時間範囲、開始時間位置、終了時間位置)を検出する。
CM差し替え部(CM差替部)222は、番組コンテンツの一部(例えばCM区間)を差し替え用のCM(CMコンテンツ)に差し替える。CM差し替え部222は、CM位置検出部220により検出されたCM位置に応じて、CMを差し替えてよい。CM差し替え部222は、例えば、番組コンテンツのCM開始からCM終了まで(つまりCM区間)を差し替えてよいし、番組コンテンツのCM区間の一部の区間において差し替えてもよい。
CM差し替え部222は、ライブの(オンエアの、放送中の)番組コンテンツの一部を、録画番組蓄積部244に蓄積された差し替え用のCMに差し替えてよい。また、CM差し替え部222は、録画番組メタデータに、録画された番組コンテンツのCM開始とCM終了を記録してよい。CM差し替え部222は、録画番組が再生される際には、録画された番組コンテンツの一部を、録画番組蓄積部244に蓄積された差し替え用のCMに差し替えてよい。
CM差し替え部222は、CMフラグを管理してよい。CMフラグは、リモート視聴用の基となる放送された番組コンテンツにおいてCM区間であるか否かを示してよい。CMフラグがオンであると、放送された番組コンテンツのうちバッファリングしている区間がCM区間であることを示してよい。CMフラグがオフであると、放送された番組コンテンツののうちバッファリングしている区間がCM区間でないことを示してよい。CMフラグは、例えば受信装置200の記憶部(不図示)に保持されていてよい。
音声バッファ224は、音声デコーダ206によりデコードされた音声データをバッファリングする。音声バッファ224は、番組コンテンツ用の音声バッファと、差し替えCM用(CMコンテンツ用)の音声バッファと、を有してよい。
映像バッファ226は、映像デコーダ208によりデコードされた映像データをバッファリングする。映像バッファ226は、番組コンテンツ用の映像バッファと、差し替えCM用の映像バッファと、を有してよい。
音声トランスコーダ228は、音声バッファ224からの音声データをトランスコードする。映像トランスコーダ230は、映像バッファ226からの映像データをトランスコードする。
コンテナ化部232は、トランスコードされた音声データ及び映像データを含むコンテナを生成する。送出部234は、コンテナ化された音声データ及び映像データを含むコンテナを、IP通信部236へ送出する。コンテナは、スマートデバイス300に配信されるリモート視聴用の配信コンテンツのコンテナとなる。リモート視聴用の配信コンテンツは、差し替えられていない番組コンテンツの部分と、番組コンテンツの一部が差し替えられたCMコンテンツと、を含む。
IP通信部236は、有線又は無線を介してIP(Internet Protocol)通信する。IP通信部236は、任意の通信装置(例えばスマートデバイス300、CMサーバ400)との間で通信する。IP通信部236は、例えば、リモート視聴時、CMが差し替えられたリモート視聴用の配信コンテンツを含むストリームを、HLS(HTTP Live Streaming)形式やMPEG-DASH形式で、スマートデバイス300へ送信してよい。IP通信部236は、例えば、CMサーバ400から差し替え用のCMを受信してよい。
リモート視聴制御部238は、リモート視聴制御部238は、リモート視聴に係る処理を制御する。リモート視聴制御部238は、リモート視聴配信処理部218に含まれる各部や録画再生IF240を制御する。
リモート視聴制御部238は、例えば、どの音声バッファ224(例えば番組コンテンツ用の音声バッファ又は差し替えCM用の音声バッファ)を音声トランスコーダ228に接続するかを決定し、決定された音声バッファ224と音声トランスコーダ228とを接続してよい。リモート視聴制御部238は、どの映像バッファ226(例えば番組コンテンツ用の映像バッファ又は差し替えCM用の映像バッファ)を映像トランスコーダ230に接続するかを決定し、決定された映像バッファ226と映像トランスコーダ230とを接続してよい。つまり、リモート視聴制御部238は、例えば、番組コンテンツにおけるCM区間で、差し替え用のCMの音声データ及び映像データを出力し、CM区間以外の区間で、番組コンテンツの音声データ及び映像データを出力するよう制御してよい。
録画再生IF240は、録画番組蓄積部244と、受信装置200内の各部(例えば、コンテナデコーダ204、管理部216、CM差し替え部222、リモート視聴制御部238、CMダウンロード部242)とを接続するインタフェースである。
CMダウンロード部242は、IP通信部236を介してCMサーバ400から1つ以上の差し替え用のCMを受信する。CMダウンロード部242は、任意のCMをダウンロードしてもよいし、所望の条件(例えば時間的な条件、地理的な条件)を指定して、条件に合うCMをダウンロードしてもよい。
録画番組蓄積部244は、各種データ、情報、プログラム、テーブル、等を蓄積する。録画番組蓄積部244は、放送され録画された番組コンテンツを蓄積してよい、録画番組蓄積部244は、CMダウンロード部242によりダウンロードされたCMコンテンツ(差し替え用のCM)を蓄積してよい。録画番組蓄積部244は、放送される番組コンテンツに関する電子番組表情報を蓄積してよい。録画番組蓄積部244は、録画された番組コンテンツに関する録画番組表を蓄積してよい。録画番組蓄積部244は、録画番組に関するデータである録画番組メタデータを含んでよい。
スマートデバイス300は、IP通信部302、リモート視聴再生処理部304、GPS受信機312、音声デコーダ314、映像デコーダ316、音声出力部318、及び映像出力部320を備える。リモート視聴再生処理部304は、バッファリング部306、コンテナデコーダ308、及びユーザインタフェース310を備える。スマートデバイス300は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、その他の携帯端末でよい。スマートデバイス300は、遠隔地においてリモート視聴用の配信コンテンツをユーザが視聴することを可能とする遠隔視聴端末の1つである。
IP通信部302は、有線又は無線を介してIP通信する。IP通信部302は、任意の通信装置(例えば受信装置200)との間で通信する。IP通信部302は、例えば、リモート視聴時、リモート視聴用の配信コンテンツを含むストリームを、受信装置200から受信してよい。IP通信部236は、例えば、リモート視聴するためのリモート視聴要求を受信装置200へ送信してよい。
リモート視聴再生処理部304は、リモート視聴を実現するための各種処理を行う。リモート視聴再生処理部304は、受信装置200のリモート視聴配信処理部218と連携し、リモート視聴を実現してよい。したがって、リモート視聴再生処理部304は、リモート視聴用の配信コンテンツの提供を受けて視聴する視聴側の処理を行う。リモート視聴再生処理部304は、プロセッサ(不図示)がプログラムを実行することで、リモート視聴するためのリモート視聴アプリケーションを実行する。
バッファリング部306は、IP通信部302により受信された配信コンテンツを含むストリームのコンテナをバッファリングする。なお、図中では、単にバッファリングとも記載する。
コンテナデコーダ308は、バッファリングされたコンテナをデコードし、音声データと映像データとを得る。
ユーザインタフェース310は、ユーザによる各種操作を受け付ける。ユーザインタフェース310は、例えば、キーボード、マウス、キー、タッチパネル、ボタン、マイクロホン、等を含んでよい。ユーザインタフェース310は、リモート視聴を要求するための操作を受け付けてよい。ユーザインタフェース310は、放送チャネルを選択するための操作を受け付けてよい。ユーザインタフェース310は、録画番組を選択するための操作を受け付けてよい。
GPS受信機312は、GPS技術を用いて、スマートデバイス300が所在する位置の情報を取得する。なお、GPS技術によらずに、スマートデバイス300の位置情報が取得されてもよい。
音声デコーダ314は、コンテナデコーダ308からの音声データをデコードし、音声出力部318に送る。映像デコーダ316は、コンテナデコーダ308からの映像データをデコードし、映像出力部320に送る。
音声出力部318は、音声デコーダ314からの音声データを基に、音声データをアナログ音声信号に変換し、スピーカを介して音声出力する。映像出力部320は、映像デコーダ316からの映像データを基に、映像データをアナログ映像信号に変換し、ディスプレイを介して映像出力(表示)する。
CMサーバ400は、CMコンテンツを蓄積し、所定のタイミングで1つ以上のCMコンテンツを受信装置200へ送信する。つまり、CMサーバ400は、CMコンテンツを提供する。CMサーバ400は、サーバ装置が備える一般的なハードウェア構成(処理部、通信部、記憶部、等)を有してよい。CMサーバ400は、例えばインターネット上に配置されてよい。
図2は、リモート視聴システム5によるスマートデバイス300の位置情報を利用したリモート視聴要求に係る動作例を示すシーケンス図である。
スマートデバイス300では、ユーザインタフェース310は、リモート視聴アプリケーションを起動するための操作を受け付ける(S101)。リモート視聴再生処理部304は、受け付けた操作を基に、リモート視聴アプリケーションを起動する(S101)。GPS受信機312は、スマートデバイス300の位置情報を取得する(S102)。ユーザインタフェース310は、取得された位置情報を変換し、郵便番号等の形式の位置情報を取得する(S102)。例えば、IP通信部302を介して外部サーバから郵便番号の情報が取得されてよい。なお、郵便番号以外の位置情報(例えば住所)に変換されてもよい。
IP通信部302と受信装置200のIP通信部236とは、通信回線(例えば無線回線)の接続を確立する(S103)。ユーザインタフェース310は、スマートデバイス300のユーザ(リモート視聴を行う視聴者)による視聴を所望するチャネルを選択(チャネル選択)するための操作を受け付ける(S104)。チャネル選択の情報は、IP通信部302,236を介してリモート視聴制御部238へ通知される(S104)。なお、スマートデバイス300には、電子番組表情報が事前に通知されていてよい。ユーザインタフェース310は、電子番組表情報から放送チャネルを選択するための操作を受けてよい。
ユーザインタフェース310は、ユーザがリモート視聴を所望するチャネルを決定(チャネル決定)するための操作を受け付ける(S105)。また、ユーザインタフェース310は、リモート視聴を要求(リモート視聴要求)するための操作を受け付ける(S105)。リモート視聴再生処理部304は、リモート視聴要求に、チャネル決定の情報とスマートデバイス300の位置情報(例えば変換された位置情報)とを含め、IP通信部302,236を介してリモート視聴制御部238へ通知する(S105)。
リモート視聴制御部238は、コンテナデコーダ204に対し、バッファリング要求を行う(S107)。コンテナデコーダ204は、コンテナをデコードし、音声データと映像データ等を得る。コンテナデコーダ204は、音声データを音声バッファ224へ送り、映像データを映像バッファ226に送り、更に音声トランスコーダ228及び映像トランスコーダ230へ送る(S108)。
図2の処理によれば、スマートデバイス300は、例えば、リモート視聴アプリケーションの起動時に、スマートデバイス300の位置情報を取得できる。そして、スマートデバイス300は、GPSの位置情報を変換して、郵便番号や住所の情報を取得できる。また、スマートデバイス300は、郵便番号や住所を含めてリモート視聴要求することで、受信装置200にリモート視聴エリアを通知できる。受信装置200は、CM差し替え時に、リモート視聴エリアを加味して差し替え用のCMを決定できる。
図3は、リモート視聴システム5によるCMの事前ダウンロードに係る動作例を示すシーケンス図である。CMのダウンロードは、リモート視聴前の任意のタイミングで行われてよい。
CMダウンロード部242は、ダウンロード条件が達成されるまで待機する。CMダウンロード部242は、ダウンロード条件の達成を検知すると(S111)、CMをダウンロードするためのCMダウンロード要求を、IP通信部236等を介してCMサーバ400へ送信する(S112)。
ダウンロード条件は、スマートデバイス300や他のデバイスにより受信装置200から配信された配信コンテンツがリモート視聴されていないこと、録画番組蓄積部244に番組コンテンツが保存される録画中でないこと、受信装置200の電源がOFFであること、録画番組蓄積部244に期限切れCMが保存されていること、等を含んでよい。また、ダウンロード条件は、受信装置200が計時する現在時刻を基に、特定時刻になったこと、毎日指定される特定時刻(例えば午前3:00)になったこと、特定曜日の特定時刻になったこと、等が検知されることを含んでよい。CMダウンロード部242は、後述する差し替え用CM情報(図10参照)を参照して、ダウンロード条件を満たすか否かを判定してよい。
CMサーバ400は、CMダウンロード要求を受信すると、CMダウンロード要求に応じてCMを受信装置200へ送信する。CMダウンロード部242は、IP通信部236等を介してCMサーバ400からの1つ以上のCMコンテンツを受信し、ダウンロードする。CMコンテンツは、様々な種類、様々な時間長さ、のCMコンテンツが混在してよい。CMダウンロード部242は、ダウンロードされた1つ以上のCMコンテンツを、録画番組蓄積部244に保存させる。
また、CMダウンロード部242は、期限切れCMを削除するように、録画番組蓄積部244へ指示してよい。期限切れCMは、CMの制作時刻が所定時刻より前であったり、CMが録画番組蓄積部244へ保存された時刻が所定時刻よりも前であったりするCMを指してよい。また、CMコンテンツは、CMの制作時に保存期間が予め定められており、保存期間を超過した場合に期限切れCMとなってもよい。
なお、CMサーバ400からダウンロードされたCMコンテンツは、録画番組蓄積部244へ保存された後に、所定のタイミングでリモート視聴用に配信されるのではなく、録画番組蓄積部244へ保存されることなく直接、リモート視聴用に配信されてもよい。
図3の処理によれば、受信装置200は、CMコンテンツをダウンロードして蓄積しておくことで、必要時に番組コンテンツの一部を、ダウンロードされたCMコンテンツで差し替え可能となる。また、受信装置200は、期限切れCMを管理して期限切れCMを所定のタイミングで録画番組蓄積部244から削除することで、録画番組蓄積部244に過度に古いCMが残存することを抑制でき、広告効果の低減を抑制できる。
次に、オンエアの番組コンテンツのリモート視聴について説明する。
図4は、リモート視聴システム5によるオンエアのCM開始に係る動作例を示すシーケンス図である。ここでのオンエアとは、センターシステム100により番組コンテンツが放送中であることを意味する。
センターシステム100のデジタル放送システム108は、放送波を介して番組コンテンツを受信装置200へ送信する(S121)。ここでの番組コンテンツの時間区間は、例えば本編区間である。
受信装置200では、チューナ202は、放送波を介して番組コンテンツを受信し(S121)、番組コンテンツのコンテナをコンテナデコーダ204へ送る(S122)。コンテナデコーダ204は、番組コンテンツをデコードし、音声データと映像データと付加データとを得る。コンテナデコーダ204は、付加データデコーダ210を介して付加データをCM位置検出部220へ送る(S123)。ここでは、オンエアされた番組コンテンツにおいてCMが未だに開始されていないことを例示しており、CM位置検出部220は、付加データ内にCMを検出しない(S124)。この場合、後述するようなCMの差し替えは行われない。また、コンテナデコーダ204は、音声デコーダ206を介して音声データを音声バッファ224へ送り、映像デコーダ208を介して映像データを映像バッファ226へ送る(S125)。
音声バッファ224は、リモート視聴制御部238からのトランスコード指示を基に、音声データを音声トランスコーダ228へ送る(S126)。映像バッファ226は、リモート視聴制御部238からのトランスコード指示を基に、映像データを映像トランスコーダ230へ送る(S126)。音声トランスコーダ228は、音声データをトランスコードする。映像トランスコーダ230は、映像データをトランスコードする。
IP通信部236は、トランスコードされた音声データ及び映像データの少なくとも一方を含む配信コンテンツを、スマートデバイス300へストリーミング配信する(S127)。ストリーミング配信された配信コンテンツは、スマートデバイス300からのリモート視聴要求(図2のS105参照)に対するリモート視聴応答となる。
スマートデバイス300では、IP通信部302は、受信装置200からの配信コンテンツのストリームを受信し、バッファリング部306へ送る(S127)。コンテナデコーダ308は、バッファリング部306にバッファリングされた配信コンテンツのコンテナをデコードし、音声データ及び映像データを得る。音声データは、音声デコーダ314及び音声出力部318を介して音声出力される。映像データは、映像デコーダ316及び映像出力部320を介して映像出力される。
続いて、オンエアの番組コンテンツにおいてCMが開始されることを例示する。
センターシステム100では、放送制御装置102は、番組コンテンツにおいてCMを開始するタイミングとなると(S131)、CM(CM区間)が開始することを通知するためのCM開始情報をCM信号として、デジタル放送システム108へ送る(S132)。デジタル放送システム108は、CM開始情報を番組コンテンツに重畳する(S133)。CM開始情報が重畳された番組コンテンツにおける時間位置は、本編区間が終了しCM区間が開始する時間位置となる。デジタル放送システム108は、放送波を介して、CM開始情報が重畳された番組コンテンツを、受信装置200へ送信する(S134)。ここでのCM開始情報は、番組コンテンツにおけるCMが開始する位置を示すCM位置情報となる。
なお、CM開始情報は、開始するCMを識別するためのCM識別情報(例えばCM番号やスポンサー情報やジャンル)、CM開始時刻の情報、等を含んでよい。CM識別情報は、オプションである。CM開始時刻は、例えば年月日時分秒(ミリ秒単位)で示されてよい。CM開始時刻は、番組コンテンツの開始位置を起点としたCM区間が開始する時間位置でよい。
受信装置200では、チューナ202は、放送波を介して番組コンテンツを受信し(S134)、番組コンテンツのコンテナをコンテナデコーダ204へ送る(S135)。コンテナデコーダ204は、番組コンテンツをデコードし、音声データと映像データと付加データとを得る。コンテナデコーダ204は、付加データデコーダ210を介して付加データをCM位置検出部220へ送る(S136)。
ここでは、オンエアされた番組コンテンツにおいてCMが開始されたことを例示しており、CM位置検出部220は、付加データに含まれるCM開始情報を基に、CM区間の開始を検出する(S137)。CM位置検出部220は、CM区間の開始を検出すると、CM差し替え部222に差し替え指示を行う(S138)。この差し替え指示は、差し替え用CMによる差し替えを開始するための指示でよい。
CM差し替え部222は、差し替え指示を受けると、差し替え用のCMを取得するためのCM取得要求を、録画再生IF240へ送る(S139)。CM取得要求は、スマートデバイス300の位置情報(つまりリモート視聴エリアの情報)を含む。録画再生IF240は、スマートデバイス300の位置情報を基に、録画番組蓄積部244に蓄積されたCMを取得し、取得されたCMを差し替え用CMとしてCM差し替え部222へ送る(S140)。例えば、録画再生IF240は、差し替え用CMのオンエアの放送エリアに、スマートデバイス300の位置情報に適応する差し替え用CMを、録画番組蓄積部244から取得してよい。また、録画再生IF240は、上記CM識別情報に適応する差し替え用CMを、録画番組蓄積部244から取得してよい。ここで、適応するとは、例えば位置情報と差し替え用CMのエリアが一致していることや、CM識別情報と差し替え用CMのスポンサーやジャンルやCM番号とが一致していることである。
CM差し替え部222は、差し替え用CMを取得し(S140)、差し替え用CMに含まれる音声データを、音声バッファ224にバッファリングさせ、差し替え用CMに含まれる映像データを、映像バッファ226にバッファリングさせる(S141)。この場合、CM差し替え部222はCM区間の終了を検出するまで、繰り返し差し替え用のCMを取得し、バッファリングさせてよい。CM差し替え部222は、CMフラグをONにして、CMフラグを含みバッファを差し替えるためのバッファ差し替え要求を、リモート視聴制御部238へ送る(S142)。
リモート視聴制御部238は、バッファ差し替え要求を取得し(S142)、音声トランスコーダ228及び映像トランスコーダ230へ接続されるバッファを切り替える(S143)。ここでは、リモート視聴制御部238は、番組コンテンツ用のバッファから差し替えCM用のバッファに切り換える。音声トランスコーダ228及び映像トランスコーダ230は、切り替えられた差し替えCM用のバッファから、差し替え用のCMに含まれる音声データ及び映像データを取得し、トランスコードする。つまり、この区間では、差し替え用のCMの音声データ及び映像データが出力される。
IP通信部236は、トランスコードされた音声データ及び映像データの少なくとも一方を含む配信コンテンツを、スマートデバイス300へストリーミング配信する(S144)。ストリーミング配信された配信コンテンツは、スマートデバイス300からのリモート視聴要求(図2のS105参照)に対するリモート視聴応答となる。
スマートデバイス300では、IP通信部302は、受信装置200からの配信コンテンツのストリームを受信し、バッファリング部306へ送る(S144)。コンテナデコーダ308は、バッファリング部306にバッファリングされた配信コンテンツのコンテナをデコードし、音声データ及び映像データを得る。音声データは、音声デコーダ314及び音声出力部318を介して音声出力される。映像データは、映像デコーダ316及び映像出力部320を介して映像出力される。
図4の処理によれば、受信装置200は、番組コンテンツのCM区間が開始される前には、番組コンテンツ用のバッファがトランスコーダに接続される。したがって、受信装置200は、番組コンテンツのコンテナをストリーム配信でき、リモート視聴者は、配信コンテンツの本編部分を楽しむことができる。
また、受信装置200は、番組コンテンツにおいてCM区間が開始された場合、番組コンテンツ用のバッファから差し替えCM用のバッファに切り替えるので、差し替えCM用のバッファがトランスコーダに接続される。したがって、受信装置200は、CMコンテンツのコンテナをストリーム配信でき、リモート視聴者は、配信コンテンツのCM部分(放送された番組コンテンツのCM差し替え部分)を楽しむことができる。そして、リモート視聴者は、リモート視聴エリアやリモート視聴時期に合ったCMを確認することができる。
図5は、リモート視聴システム5によるオンエアのCM終了に係る動作例を示すシーケンス図である。図5では、オンエアの番組コンテンツにおいてCM区間の開始後にCM区間が終了することを例示する。
センターシステム100では、放送制御装置102は、番組コンテンツにおいてCMを終了するタイミングとなると(S151)、CM(CM区間)が終了することを通知するためのCM終了情報をCM信号として、デジタル放送システム108へ送る(S152)。デジタル放送システム108は、CM終了情報を番組コンテンツに重畳する(S153)。CM終了情報が重畳された番組コンテンツにおける時間位置は、CM区間が終了し本編区間が開始する時間位置となる。デジタル放送システム108は、放送波を介して、CM終了情報が重畳された番組コンテンツを、受信装置200へ送信する(S154)。ここでのCM終了情報は、番組コンテンツにおけるCMが終了する位置を示すCM位置情報となる。
なお、CM終了情報は、終了するCMを識別するためのCM識別情報(例えばCM番号)、CM終了時刻の情報、等を含んでよい。CM識別情報は、オプションである。CM終了時刻は、例えば年月日時分秒(ミリ秒単位)で示されてよい。CM終了時刻は、番組コンテンツの開始位置を起点としたCM区間が終了する時間位置でよい。
受信装置200では、チューナ202は、放送波を介して番組コンテンツを受信し(S134)、番組コンテンツをコンテナデコーダ204へ送る(S155)。コンテナデコーダ204は、番組コンテンツをデコードし、音声データと映像データと付加データとを得る。コンテナデコーダ204は、付加データデコーダ210を介して付加データをCM位置検出部220へ送る(S156)。
ここでは、オンエアの番組コンテンツにおいてCMが終了されたことを例示しており、CM位置検出部220は、付加データに含まれるCM終了情報を基に、CM区間の終了を検出する(S157)。CM位置検出部220は、CM区間の終了を検出すると、CM差し替え部222に差し替え指示を行う(S158)。この差し替え指示は、差し替え用CMによる差し替えを終了するための指示でよい。
CM差し替え部222は、差し替え指示を受けると、差し替え用のCMの取得を終了する(S159)。つまり、CM差し替え部222は、録画再生IF240を介して録画番組蓄積部244から差し替え用のCMを取得することを終了する。CM差し替え部222は、CMフラグをOFFにして、CMフラグを含みバッファを差し替えるためのバッファ差し替え要求を、リモート視聴制御部238へ送る(S160)。また、CM差し替え部255は、差し替えCM用の音声バッファ224及び差し替えCM用の映像バッファ226にバッファされたデータを削除する(S161)。
リモート視聴制御部238は、バッファ差し替え要求を取得し(S160)、音声トランスコーダ228及び映像トランスコーダ230へ接続されるバッファを切り替える(S162)。ここでは、リモート視聴制御部238は、差し替えCM用のバッファから番組コンテンツ用のバッファに切り替える。音声トランスコーダ228及び映像トランスコーダ230は、切り替えられた番組コンテンツ用のバッファから、番組コンテンツに含まれる音声データ及び映像データを取得し、トランスコードする。
IP通信部236は、トランスコードされた音声データ及び映像データの少なくとも一方を含む配信コンテンツを、スマートデバイス300へストリーミング配信する(S163)。ストリーミング配信された配信コンテンツは、スマートデバイス300からのリモート視聴要求(図2のS105参照)に対するリモート視聴応答となる。
スマートデバイス300では、IP通信部302は、受信装置200からの番組コンテンツのストリームを受信し、バッファリング部306へ送る(S163)。コンテナデコーダ308は、バッファリング部306にバッファリングされた番組コンテンツのコンテナをデコードし、音声データ及び映像データを得る。音声データは、音声デコーダ314及び音声出力部318を介して音声出力される。映像データは、映像デコーダ316及び映像出力部320を介して映像出力される。
図5の処理によれば、受信装置200は、番組コンテンツにおいてCM区間が終了された場合、差し替えCM用のバッファから番組コンテンツ用のバッファに切り替えるので、番組コンテンツ用のバッファがトランスコーダに接続される。したがって、受信装置200は、番組コンテンツのコンテナをストリーム配信でき、リモート視聴者は、配信コンテンツの本編部分を楽しむことができる。
なお、図2~図5の処理は、順番に連続して実施されてもよい。
図6Aは、CMフラグがONの場合におけるリモート視聴制御部238によるバッファ切り替えロジックの一例を説明するためのイメージ図である。図6Bは、CMフラグがOFFの場合におけるリモート視聴制御部によるバッファ切り替えロジックの一例を説明するためのイメージ図である。
バッファ6Fは、放送された番組コンテンツがバッファリングされる放送用(番組コンテンツ用)のバッファ1であるバッファ6f1と、差し替え用のCMがバッファリングされるCM用のバッファ2であるバッファ6f2と、を有する。バッファ6Fは、図1に示した音声バッファ224及び映像バッファ226に対応するが、バッファ6Fでは、音声用のバッファと映像用のバッファとを特に分けずに説明している。実際には、バッファ6Fは、図1のように音声用のバッファと映像用のバッファとを含んでもよいし、図6A,図6Bのように含まなくてもよい。
図6A及び図6Bに示した矩形1つ分のバッファは、例えば1秒分のバッファ量を示しており、リモート視聴制御部238により2つ分のバッファ量のデータが1度に取り出されることを例示している。なお、取り出されるデータの量は、これ以外でもよい。
バッファ6f1,6f2は、リモート視聴制御部238により、トランスコーダ6Tに接続されるか否かが決定される。トランスコーダ6Tは、図1に示した音声トランスコーダ228及び映像トランスコーダ230に対応するが、トランスコーダ6Tでは、音声用のトランスコーダと映像用のトランスコーダとを特に分けずに説明している。実際には、トランスコーダ6Tは、図1のように音声用のトランスコーダと映像用のトランスコーダとを含んでもよいし、図6A,図6Bのように含まなくてもよい。
リモート視聴制御部238は、CMフラグがONであるかOFFであるかに基づいて、トランスコーダ6Tに接続されるバッファ6f1,6f2を決定してよい。つまり、リモート視聴制御部238は、オンエア中の番組コンテンツがCM区間であるか本編区間であるかに基づいて、トランスコーダ6Tに接続されるバッファ6f1,6f2を決定してよい。なお、CMフラグのON/OFFは、オンエア中の番組コンテンツの区間(CM区間/本編区間)とは、ずれていることもあり得る。
図6Aに示すように、リモート視聴制御部238は、CMフラグがONの場合、バッファ6f2をトランスコーダ6Tに接続させる。この場合、バッファ6f2にバッファリングされたデータ(音声データ及び映像データ)がトランスコーダ6Tに送られ、トランスコーダ6Tによりトランスコードされる。つまり、番組コンテンツの一部が、差し替え用のCMにより差し替えられる。そして、IP通信部236により、差し替え用のCM(CMコンテンツ)が、スマートデバイス300へストリーミング配信される。また、リモート視聴制御部238は、CMフラグがONの場合、トランスコーダ6Tに接続されないバッファ6f1にバッファリングされたデータを削除してよい。なお、リモート視聴制御部238は、CMフラグがONの場合でも、後述するように、バッファ6f1にバッファリングされたデータを削除しなくてもよい。
図6Bに示すように、リモート視聴制御部238は、CMフラグがOFFの場合、バッファ6f1をトランスコーダ6Tに接続させる。この場合、バッファ6f1にバッファリングされたデータ(音声データ及び映像データ)がトランスコーダ6Tに送られ、トランスコーダ6Tによりトランスコードされる。つまり、放送された番組コンテンツの一部が、差し替え用のCMにより差し替えられない。そして、IP通信部236により、放送された番組コンテンツがそのまま、スマートデバイス300へストリーミング配信される。
図7はリモート視聴制御部によりバッファ切り替えする場合の動作例を示すシーケンス図である。図7の処理は、例えば図4、図5に示したバッファ差し替え要求に応じて開始されてよい。
まず、リモート視聴制御部238は、CMフラグがONであるかOFFであるかを識別する(S171)。
CMフラグがONである場合、リモート視聴制御部238は、既定のデータ量分(例えば2秒分)のデータを、バッファ6f1,6f2から取り出す(S172)。リモート視聴制御部238は、取り出されたバッファ6f1のデータを削除する(S173)。リモート視聴制御部238は、取り出されたバッファ6f2のデータをトランスコーダ6Tへ出力する(S174)。S172で取り出されたデータに後続するデータが、次回の取り出し対象となり、バッファ6F内で待機する(S175)。そして、リモート視聴制御部238は、S171の処理に進む。
一方、S171において、CMフラグがOFFである場合、リモート視聴制御部238は、既定のデータ量分(例えば2秒分)のデータを、バッファ6f1から取り出す(S176)。リモート視聴制御部238は、取り出されたバッファ6f1のデータをトランスコーダ6Tへ出力する(S177)。S176で取り出されたデータに後続するデータが、次回の取り出し対象となり、バッファ6F内で待機する(S175)。そして、リモート視聴制御部238は、S171の処理に進む。
図5~図7に示したように、受信装置200は、CMフラグがONの場合に差し替え用のCMをトランスコード対象とすることで、CMフラグがONである番組コンテンツの時間区間(例えばCM区間)におけるデータをトランスコードせず、差し替え用のCMをトランスコードし、つまりCMの差し替えを行い、ストリーミング配信する。これにより、受信装置200は、放送された番組コンテンツのCM区間の配信を抑制し、差し替え用のCMを配信できる。
また、受信装置200は、CMフラグがOFFの場合に放送された番組コンテンツのCMをトランスコード対象とすることで、CMフラグがOFFである番組コンテンツの時間区間(例えば本編区間)におけるデータをトランスコードし、ストリーミング配信する。これにより、受信装置200は、放送された番組コンテンツの本編区間が差し替えられることを抑制し、番組コンテンツの本編を配信できる。
図8は、番組コンテンツのCM区間とCMコンテンツとの尺が合わないことを説明するための図である。
例えば、オンエアされる番組コンテンツでは、予めCMが終了する時刻であるCM終了時刻が不明であるので、放送された番組コンテンツの一部を差し替え用のCMで差し替ええた場合、番組コンテンツのCM区間を時間的に超過することがあり得る。つまり、番組コンテンツに含まれるCM区間と差し替え用のCMとでCMの時間的な尺が合わないことがあり得る。
図8では、オンエアされた番組コンテンツにおけるCM区間が50秒であるのに対し、差し替え用のCMが1分であることを示している。ここでは、差し替え用のCMが1つ当たり15秒であり、差し替え用のCM数が4つであるので、差し替え用のCMの時間長さが1分となっている。
CMの尺が合わない場合、リモート視聴制御部238は、CMフラグがONからOFFになった場合に、差し替え用CMのバッファ6f2にデータがバッファされている場合には、バッファされた差し替えCMのデータをトランスコード対象にするとともに、番組コンテンツ用のバッファ6f1のデータを取り出さず削除しない。この場合、オンエアの番組コンテンツを余分にバッファ6f1にバッファリングすることになる。この結果、番組コンテンツの本編区間の再生の遅延が発生する。これに対し、リモート視聴制御部238は、番組コンテンツにおける次のCM区間において、前のCM区間が長くなった分、本編区間の再生を行う。つまり、長くなったCM区間に後続して、本編区間の長さが変更されずに出力される。これにより、受信装置200は、本編区間の出力の一部が削られることを抑制できる。
また、リモート視聴制御部238は、番組コンテンツにおける次のCM区間において、前のCM区間が長くなった分、差し替えられるCMの時間長さが少なくなるように調整してよい。これにより、リモート視聴制御部238は、リモート視聴用に配信されるCM全体の時間長さが、放送されたCM全体の時間長さと一致するよう調整できる。
図9は、CMの尺が合わない場合のリモート視聴制御部238の動作例を示すシーケンス図である。図9の処理は、例えば図4に示したトランスコード指示(S126)で開始されてよい。この場合、図4のバッファ切り替え(S143)や図5のバッファ切り替え(S162)は、本動作シーケンスの判断で発行される。なお、図9において、差分カウンタcは、番組コンテンツの本編区間においてCMが継続している時間であり、初期値は値0である。
リモート視聴制御部238は、差し替えCM用のバッファ6f2にデータが存在するか否かを判定する(S181)。S181の判定は、番組コンテンツのCM区間に実施されても、番組コンテンツのCM区間以外の本編区間に実施されてもよい。バッファ6f2にデータが存在する場合、リモート視聴制御部238は、差分カウンタcが2以上であるか否かを判定する(S182)。
差分カウンタcが2未満である場合(S182のNo)、リモート視聴制御部238は、既定のデータ量分(例えば2秒分)のデータを、バッファ6f2から取り出す(S184)。そして、リモート視聴制御部238は、CMフラグがONであるかOFFであるかを識別する(S185)。
CMフラグがONである場合、リモート視聴制御部238は、既定のデータ量分(例えば2秒分)のデータを、バッファ6f1から取り出して削除する(S186)。つまり、ここでは、番組コンテンツのCM区間が削除されている。リモート視聴制御部238は、取り出されたバッファ6f2のデータをトランスコーダ6Tへ出力する(S187)。S184,S186で取り出されたデータに後続するデータが、次回の取り出し対象となり、バッファ6F内で待機する(S188)。そして、リモート視聴制御部238は、S181の処理に進む。
一方、S185において、CMフラグがOFFである場合、リモート視聴制御部238は、差分カウンタcに、既定のデータ量分の時間カウント(例えば2秒分)を加算する(S189)。例えば、リモート視聴制御部238は、差分カウンタcの値に、値2を加算する(c=c+2)。ここでのCMフラグがOFFである場合は、例えば、オンエアされた番組コンテンツではCMから本編に進んでいるが、未だ差し替え用のCMが継続して出力されている状態を示す。
リモート視聴制御部238は、取り出されたバッファ6f2のデータをトランスコーダ6Tへ出力する(S187)。S184で取り出されたデータに後続するデータが、次回の取り出し対象となり、バッファ6F内で待機する(S188)。そして、リモート視聴制御部238は、S181の処理に進む。
また、S182において、差分カウンタcが2以上である場合(S182のYes)、リモート視聴制御部238は、差分カウンタcから、既定のデータ量分の時間カウント(例えば2秒分)を減算する(S183)。例えば、リモート視聴制御部238は、差分カウンタcの値から、値2を減算する(c=c-2)。
なお、S182のYesの場合、番組コンテンツにおける前回のCM区間において、尺の合わない差し替え用のCMが長めに流された(出力された)ことを意味する。そして、S183において既定のデータ量分の時間カウント(例えば2秒分)が減算されることは、前回差し替え用のCMが長めに流されたことを加味して本編が流される(出力される)ことを意味する。
リモート視聴制御部238は、既定のデータ量分(例えば2秒分)のデータを、バッファ6f1から取り出す(S190)。リモート視聴制御部238は、取り出されたバッファ6f1のデータをトランスコーダ6Tへ出力する(S191)。S190で取り出されたデータに後続するデータが、次回の取り出し対象となり、バッファ6F内で待機する(S188)。そして、リモート視聴制御部238は、S181の処理に進む。
つまり、S183、S190では、前回のCM区間において、尺が合わずに差し替え用CMが長めに出力された場合、今回のバッファ差し替え要求時には、バッファに本編区間のデータが残存する。この場合、番組コンテンツではCM区間であるが、c=c-2を計算しながら、所定量ずつ(例えば2秒ずつ)バッファが空になるまで本編区間のデータを出力し続ける。この本編区間のデータの出力の完了後、CMが開始する。よって、差し替え後のリモート視聴用の配信コンテンツでは、差し替え前の番組コンテンツと比較すると、本編区間が後にずれた状態となる。
したがって、リモート視聴制御部238は、番組コンテンツに含まれるCM区間p1と差し替え用のCMとしてのCMコンテンツq1との尺が合わない場合、CM区間の開始に応じてCMを差し替えし、CM区間p1が終了してもバッファされたCMコンテンツq1の出力が完了するまで、CMコンテンツq1の出力を継続し、つまり番組コンテンツから差し替え用CMへの差し替えを継続する。リモート視聴制御部238は、差し替え完了後に、CM区間p1に後続する本編区間p2のデータ(バッファに残存したデータ)の出力を開始する。このデータには、本編区間p2の開始位置のデータから順に含まれている。よって、IP通信部236は、この時間区間では、差し替えられたCMコンテンツq1を含むストリームを送信し、その後に本編区間p2を含むストリームを、本編区間p2の開始位置のデータから送信することになる。
また、リモート視聴制御部238は、本編区間p2が終了してもバッファされた本編区間p2の出力が完了するまで、本編区間p2の出力を継続し、つまり番組コンテンツから差し替え用CMへの差し替えを待機する。リモート視聴制御部238は、本編区間p2の出力完了後、つまり差し替えの待機完了後に、本編区間p2に後続するCM区間p3が差し替えられたCMコンテンツq2のデータの出力を開始する。このデータには、CMコンテンツq2の開始位置のデータから順に含まれている。よって、IP通信部236は、この時間区間では、本編区間p2を含むストリームを送信し、その後にCMコンテンツq2を含むストリームを、CMコンテンツq2の開始位置のデータから送信することになる。
したがって、受信装置200は、図9の処理では、図7の処理と比較すると、所定時間(例えば一般的なCMの時間長さの15秒)が経過しても、差し替え用のCMの時間長さによらずに差し替え途中でCMの差し替えが強制的に終了することを抑制でき、CMのバッファ量を加味してCMの差し替えを完了できる。よって、広告効果の低減が抑制され得る。また、受信装置200は、出力開始が遅延した本編区間p2についても、本編区間p2の出力途中で本編区間p2の出力が強制的に終了し、CM差し替えが開始されることを抑制できる。よって、受信装置200は、リモート視聴される本編の内容が削除されることを抑制できる。
図10は、差し替え用CMに関する情報である差し替え用CM情報の一例を示す図である。差し替え用CM情報は、差し替え用のCMの付加情報として、差し替え用のCMとともに、CMサーバ400からダウンロードされ、録画番組蓄積部244に保存されてよい。
差し替え用CM情報は、CM(CMコンテンツ)を識別するためのCM識別情報(CM_ID)、CMのスポンサー、CMのジャンル、CMが提供されるエリア、CMの時間長さ(尺)、CMのダウンロード(DL)日時、CMの有効期間の終了日時を示す有効終了日時、CMを取得するための蓄積パス、等の情報を含んでよい。差し替え用CM情報は、CM差し替え部222等によりCMが差し替えられる際に適宜参照されてよい。
例えば、CM差し替え部222は、IP通信部23を介してスマートデバイス300が所在する位置の情報を取得し、スマートデバイス300が所在する位置に対応するエリアで提供される差し替え用のCMを、録画番組蓄積部244から取得してよい。これにより、受信装置200は、番組コンテンツに含まれるCMを、スマートデバイス300のユーザがリモート視聴するリモート視聴エリアに適したCMに差し替えできるので、リモート視聴エリア内の広告情報を提供できる。
例えば、CM差し替え部222は、受信装置200において計時された現在時刻を取得し、現在時刻が有効終了日時よりも前の差し替え用のCM、つまり期限切れでない差し替え用のCMを、録画番組蓄積部244から取得してよい。これにより、受信装置200は、リモート視聴時に過去のCMを視聴することを抑制でき、広告効果が低減することを抑制できる。
図11は、差し替え用のCMを管理するための管理テーブルの一例を示す図である。図11では、管理テーブルに、差し替え用のCMの蓄積パスの情報が保持されていることを例示しているが、他の情報が保持されていてよい。この管理テーブルは、録画番組蓄積部244に格納されてもよいし、録画番組蓄積部244とは別に用意されてもよい。管理テーブルは、差し替え用CM情報を保持してもよい。
次に、録画された番組コンテンツのリモート視聴について説明する。
録画された番組コンテンツのリモート視聴では、いくつかの処理(例えば図2、図3の処理)が、オンエアの番組コンテンツのリモート視聴と共通で、実施されてよい。
図12は、リモート視聴システム5による録画に係る動作例を示すシーケンス図である。なお、既に説明した処理(例えば図4、図5に示した処理)と同様の処理については、その説明を省略又は簡略化することもある。
センターシステム100のデジタル放送システム108は、放送波を介して番組コンテンツを受信装置200へ送信している(S201)。受信装置200のチューナ202は、放送波を介して番組コンテンツのストリームを受信する(S201)。
受信装置200では、管理部216は、録画開始を検出する(S202)。管理部216は、例えば、受信装置200の操作部(不図示)を介して録画を開始するための操作情報を取得した場合に録画開始を検出してもよいし、所定の時刻の番組コンテンツが予約されており、計時された現在時刻が所定の時刻となった場合に録画開始を検出してもよい。また、管理部216は、現在時刻が電子番組表情報や録画番組表の情報に含まれる放送開始時刻となった場合に、録画開始を検出してよい。
管理部216は、録画開始を検出すると、チューナ202にチューニングを要求する(S203)。管理部216は、例えば受信装置200の操作部(不図示)を介してチューニング対象のチャネルを選択し、少なくとも1つの番組コンテンツを取得するためのチューニング要求を、チューナ202へ送ってよい。チューナ202は、チューニング要求を基に選局し、選局されたチャネルの番組コンテンツのストリームを受信し、番組コンテンツをコンテナデコーダ204へ送る(S204)。
管理部216は、録画開始を検出すると、録画再生IF240へ録画指示を送る(S205)。録画指示は、録画対象のチャネルの情報、録画対象の番組コンテンツを録画するための録画開始時刻の情報、等を含んでよい。管理部216は、録画対象のチャネルの情報を、例えば、受信装置200の操作部(不図示)を介して取得してよい。管理部216は、録画対象の番組コンテンツの録画開始時刻の情報として、例えば、録画対象の番組コンテンツが放送波を介して伝送開始される放送開始時刻の情報を取得してよい。放送開始時刻は、電子番組表情報の情報に含まれてよい。管理部216は、電子番組表情報をIP通信部236等を介して任意のタイミングで取得し、保持していてよい。
録画再生IF240は、録画指示を受けると、録画対象のデータをコンテナデコーダ204へ要求する(S206)。コンテナデコーダ204は、録画対象のチャネルの番組コンテンツのコンテナをチューナ202から取得し、この番組コンテンツのコンテナをデコードして、音声データと映像データと付加データとを得る。コンテナデコーダ204は、取得された番組コンテンツを録画再生IF240へ送る(S207)。コンテナデコーダ204は、付加データデコーダ210を介して、付加データをCM位置検出部220へ送る(S208)。なお、CM位置検出部220へ付加データを送るのは、CM検出のためである。
録画再生IF240は、録画番組蓄積部244への録画を開始する(S209)。この場合、録画再生IF240は、コンテナデコーダ204からの録画対象の番組コンテンツのコンテナを録画番組蓄積部244に保存させる。なお、番組コンテンツを録画番組蓄積部244へ保存する際に、音声データと映像データをデータ量圧縮のためトランスコードして再コンテナ化して保存することもできる。また、録画再生IF240は、録画を開始すると、録画対象の番組コンテンツに関する録画番組メタデータの生成を開始する。録画番組メタデータの詳細については後述する(例えば図14参照)。
センターシステム100では、放送制御装置102は、CMを開始するタイミングとなると(S210)、CM(CM区間)が開始することを通知するためのCM開始情報をCM信号として、デジタル放送システム108へ送る(S211)。デジタル放送システム108は、CM開始情報を番組コンテンツに重畳する(S212)。デジタル放送システム108は、放送波を介して、CM開始情報が重畳された番組コンテンツのストリームを、受信装置200へ送信する(S213)。
受信装置200では、チューナ202は、放送波を介して番組コンテンツのストリームを受信し(S213)、番組コンテンツをコンテナデコーダ204へ送る(S214)。コンテナデコーダ204は、番組コンテンツのコンテナをデコードし、音声データと映像データと付加データとを得る。コンテナデコーダ204は、付加データデコーダ210を介して付加データをCM位置検出部220へ送る(S215)。
CM位置検出部220は、付加データに含まれるCM開始情報を基に、CM区間の開始を検出する(S216)。CM位置検出部220は、CM区間の開始を検出すると、CM区間の開始を通知するためのCM開始通知を録画再生IF240へ送る(S217)。録画再生IF240は、CM開始通知を受けると、録画番組メタデータに、CM開始に関するシーン情報を追加する(S218)。シーン情報は、番組コンテンツ内のシーンに関する情報であり、本編のシーンやCMのシーンを含む。
また、センターシステム100では、放送制御装置102は、CMを終了するタイミングとなると(S210)、CM(CM区間)が終了することを通知するためのCM終了情報をCM信号として、デジタル放送システム108へ送る(S211)。デジタル放送システム108は、CM終了情報を番組コンテンツに重畳する(S212)。デジタル放送システム108は、放送波を介して、CM終了情報が重畳された番組コンテンツのストリームを、受信装置200へ送信する(S213)。
受信装置200では、チューナ202は、放送波を介して番組コンテンツのストリームを受信し(S213)、番組コンテンツをコンテナデコーダ204へ送る(S214)。コンテナデコーダ204は、番組コンテンツをデコードし、音声データと映像データと付加データとを得る。コンテナデコーダ204は、付加データデコーダ210を介して付加データをCM位置検出部220へ送る(S215)。
CM位置検出部220は、付加データに含まれるCM終了情報を基に、CM区間の終了を検出する(S216)。CM位置検出部220は、CM区間の終了を検出すると、CM区間の終了を通知するためのCM終了通知を録画再生IF240へ送る(S217)。録画再生IF240は、CM終了通知を受けると、録画番組メタデータに、CM終了に関するシーン情報を追加する(S218)。
CM開始及びCM終了に関するS210~S218の処理は、録画終了が検出されるまで反復して実施される。
管理部216は、録画終了を検出する(S219)。管理部216は、例えば、受信装置200の操作部(不図示)を介して録画を終了するための操作情報を取得した場合に録画終了を検出してもよいし、所定の時刻の番組コンテンツが予約されており、計時された現在時刻が所定の時刻となった場合に録画終了を検出してもよい。また、管理部216は、現在時刻が電子番組表情報や録画番組表の情報に含まれる放送終了時刻となった場合に、録画終了を検出してよい。
管理部216は、録画終了を検出すると、録画を停止するための指示(録画停止指示)を録画再生IF240へ送る(S220)。録画再生IF240は、録画停止指示を受けると、録画対象の番組コンテンツに関する録画番組メタデータの生成を完了する(S221)。
図12に示した処理によれば、受信装置200は、録画番組メタデータを生成することで、放送された番組コンテンツと同様に、番組コンテンツ内の各区間の情報を把握できる。例えば、番組コンテンツ内の各区間の種別や時間に関する情報を参照できる。よって、受信装置200は、録画番組におけるCM区間の位置に応じて、CM区間の差し替えを行ったり、尺が合わないことを考慮したCM差し替えを行ったりする
図13は、リモート視聴システム5による録画された番組コンテンツの再生の第1動作例を示すシーケンス図である。
スマートデバイス300では、ユーザインタフェース310は、リモート視聴を要求するための操作と、リモート視聴を希望する番組コンテンツを指定するための操作と、を受け付ける(S231,S232)。IP通信部302は、ユーザインタフェース310で受け付けた操作を基に、番組コンテンツの指定情報を含むリモート視聴要求を、受信装置200に送信する(S233)。なお、スマートデバイス300には、受信装置200のリモート視聴制御部238からIP通信部302及び236を介して、録画番組表が事前に通知されていてよい。ユーザインタフェース310は、録画番組表から録画番組を選択するための操作を受けてよい。
受信装置200では、リモート視聴制御部238は、IP通信部236を介して、スマートデバイス300からのリモート視聴要求を取得する(S233)。リモート視聴制御部238は、取得されたリモート視聴要求を基に、指定された番組コンテンツに関する録画番組メタデータの取得要求を、録画再生IF240に送る(S234)。録画再生IF240は、取得要求に応じて、指定された番組コンテンツに関する録画番組メタデータを、録画番組蓄積部244から取得し、リモート視聴制御部238へ送る(S235)。
リモート視聴制御部238は、指定された番組コンテンツに関する録画番組メタデータを受け取り(S235)、CM位置検出部220にセットする(S236)。これにより、CM位置検出部220は、録画番組メタデータの情報を参照可能となる。
リモート視聴制御部238は、指定された録画番組の番組コンテンツの再生要求を、録画再生IF240へ送る(S237)。再生要求は、録画番組メタデータに含まれる、録画番組を識別するための録画番組IDを含んでよい。録画再生IF240は、再生要求を基に、指定された番組コンテンツのコンテナを、録画番組蓄積部244から取得し、コンテナデコーダ204へ送る(S238)。
コンテナデコーダ204は、番組コンテンツのコンテナをデコードし、音声データと映像データと付加データとを得る。コンテナデコーダ204は、音声デコーダ206を介して音声データを音声バッファ224に送り、音声バッファ224にバッファリングさせる(S239)。コンテナデコーダ204は、映像デコーダ208を介して映像データを映像バッファ226に送り、映像バッファ226にバッファリングさせる(S239)。
リモート視聴制御部238は、音声バッファ224にバッファリングされた音声データを音声トランスコーダ228へ送り、トランスコードを指示する(S240)。音声トランスコーダ228は、リモート視聴制御部238からの指示を基に、音声データをトランスコードする。リモート視聴制御部238は、映像バッファ226にバッファリングされた映像データを映像トランスコーダ230へ送り、トランスコードを指示する(S240)。映像トランスコーダ230は、リモート視聴制御部238からの指示を基に、映像データをトランスコードする。これにより、録画された番組コンテンツの再生(配信コンテンツの送信)が開始される。リモート視聴制御部238は、番組コンテンツの再生開始からの経過時間を計測する(TimeCountアップ)(S241)。
また、コンテナデコーダ204は、付加データデコーダ210を介して付加データをCM位置検出部220に送る。CM位置検出部220は、リモート視聴制御部238によるTimeCount(再生開始からの経過時間)を監視する。CM位置検出部220は、録画番組メタデータに含まれるシーン情報を抽出する。CM位置検出部220は、リモート視聴制御部238により計時された番組コンテンツの再生開始からの経過時間が、シーン情報に含まれるCM区間(種別がCMの区間)の時間カウントで示されるCM区間の開始時刻となった場合、CM区間の開始を検出する(S242)。例えば、後述する図17のCMのシーンsn2に示すように、録画番組メタデータMDの録画番組ID「982394」で識別される番組コンテンツの再生開始から5分25秒が経過すると、録画番組メタデータMDの時計カウントで示された「00:05:25」の時間と一致するので、CM位置検出部220は、CM区間の開始を検出する。つまり、CM位置検出部220は、リモート視聴制御部238がカウントする再生クロックを参照して再生中の番組コンテンツにおける再生時刻をチェックし、再生時刻が番組コンテンツにおけるCM開始時刻となると、CMを検出する。CM位置検出部220は、CM区間の開始を検出すると、CM差し替え部222へ差し替え指示を行う(S243)。
CM差し替え部222は、差し替え指示を受けると、CM取得要求を録画再生IF240へ送る(S244)。CM取得要求は、スマートデバイス300の位置情報(つまりリモート視聴エリアの情報)を含む。録画再生IF240は、スマートデバイス300の位置情報を基に、録画番組蓄積部244に蓄積されたCMを取得し、取得されたCMを差し替え用CMとしてCM差し替え部222へ送る(S245)。
なお、番組コンテンツに含まれるCMの尺(時間長さ)は、番組コンテンツが録画番組であるために予め把握可能である。CMの尺の情報は、録画番組メタデータに含まれるシーン情報に含まれる。したがって、CM差し替え部222は、S244においてCMの尺の情報を含むCM取得要求を通知してよい。例えば、CM差し替え部222は、後述する図17のCMのシーンsn2に示すように、録画番組メタデータMDの尺「00:00:30」の情報を含むCM取得要求を通知してよい。録画再生IF240は、差し替え用CM情報を参照し、このCMの尺に合う差し替え用のCMを録画番組蓄積部244から取得してよい。CM差し替え部222は、番組コンテンツの尺に合う差し替え用のCMが不在である場合、尺の合わない差し替え用のCMを取得し、尺の合わない分にフィラー映像を差し込んでもよい。ここでいうフィラー映像とは、例えば風景の映像や視聴者に本編までお待ちいただく告知文字を映像として表示するコンテンツであり、CM終了時に途切れさせてよい。フィラー映像は予め録画番組蓄積部244に予め蓄積されており、録画再生IF240に取得要求をすれば取得できるものとする。
CM差し替え部222は、差し替え用CMを取得し(S245)、差し替え用CMに含まれる音声データを、音声バッファ224にバッファリングさせ、差し替え用CMに含まれる映像データを、映像バッファ226にバッファリングさせる(S246)。この場合、CM差し替え部222は、CM区間の終了を検出するまで、繰り返し差し替え用のCMを取得し、バッファリングさせてよい。CM差し替え部222は、CMフラグをONにして、CMフラグを含むバッファ差し替え要求を、リモート視聴制御部238へ送る(S247)。
リモート視聴制御部238は、バッファ差し替え要求を取得し(S247)、音声トランスコーダ228及び映像トランスコーダ230へ接続されるバッファを切り替える(S248)。ここでは、リモート視聴制御部238は、番組コンテンツ用のバッファから差し替えCM用のバッファに切り換える。音声トランスコーダ228及び映像トランスコーダ230は、切り替えられた差し替えCM用のバッファから、差し替え用のCMに含まれる音声データ及び映像データを取得し、トランスコードする。つまり、この区間では、差し替え用のCMの音声データ及び映像データが出力される。
IP通信部236は、トランスコードされた音声データ及び映像データの少なくとも一方を含む配信コンテンツ(録画番組)を、スマートデバイス300へストリーミング配信する(S249)。ストリーミング配信された配信コンテンツは、スマートデバイス300からのリモート視聴要求(S232,S233参照)に対するリモート視聴応答となる。
スマートデバイス300では、IP通信部302は、受信装置200からのストリーミング配信された番組コンテンツのストリームを受信し、バッファリング部306へ送る(S249)。コンテナデコーダ308は、バッファリング部306にバッファリングされた番組コンテンツのコンテナをデコードし、音声データ及び映像データを得る。音声データは、音声デコーダ314及び音声出力部318を介して音声出力される。映像データは、映像デコーダ316及び映像出力部320を介して映像出力される。
図13の処理によれば、受信装置200は、録画番組メタデータを参照して、録画番組におけるCM区間の開始位置を検出できるので、録画番組においてもCM差し替えを実施できる。したがって、受信装置200は、録画番組の本編区間を視聴できるとともに、リモート視聴エリアやリモート視聴時期に応じて差し替えられたCMも視聴できる。
なお、CM位置検出部220は、S243の差し替え指示をCM開始のn秒前に行い、バッファリングを指示してもよい。そして、CM位置検出部220は、S246のバッファ差し替え要求を、CM開始の検出に応じて発行してもよい。これにより、受信装置200は、CM開始直前に集中する受信装置200内の処理負荷を時間的に分散できる。
なお、図13では、CM区間の終了が検出された場合の処理の記載が省略されているが、例えばS242以降の処理は、以下のような処理となる。
CM位置検出部220は、リモート視聴制御部238により計時された番組コンテンツの再生開始からの経過時間が、シーン情報に含まれるCM区間(種別がCMの区間)の時間カウントで示されるCM区間の終了時刻となった場合、CM区間の終了を検出する。ここで、CM位置検出部220は、CM区間の終了時刻を、当該シーン情報の時計カウントに尺を時刻加算することで算出してもいいし、次のシーン情報の時計カウントとしてもよい。例えば図17のsn2においては、時計カウント=“00:00:25”に尺=“00:00:30”を加算した“00:00:55”であり、すなわちsn3の時計カウントに一致する。つまり、CM位置検出部220は、リモート視聴制御部238がカウントする再生クロックを参照して再生中の番組コンテンツにおける再生時刻をチェックし、再生時刻が番組コンテンツにおけるCM終了時刻となると、CMを検出する。CM位置検出部220は、CM区間の終了を検出すると、CM差し替え部222へ差し替え指示を行う。
CM差し替え部222は、差し替え指示を受けると、差し替え用のCMの取得を終了する。CM差し替え部222は、CMフラグをOFFにして、CMフラグを含むバッファ差し替え要求を、リモート視聴制御部238へ送る。また、CM差し替え部255は、差し替えCM用の音声バッファ224及び差し替えCM用の映像バッファ226にバッファされたデータを削除してよい。
リモート視聴制御部238は、バッファ差し替え要求を取得し、音声トランスコーダ228及び映像トランスコーダ230へ接続されるバッファを切り替える。ここでは、リモート視聴制御部238は、差し替えCM用のバッファから番組コンテンツ用のバッファに切り替える。音声トランスコーダ228及び映像トランスコーダ230は、切り替えられた番組コンテンツ用のバッファから、番組コンテンツに含まれる音声データ及び映像データを取得し、トランスコードする。
IP通信部236は、トランスコードされた音声データ及び映像データの少なくとも一方を含む配信コンテンツを、スマートデバイス300へストリーミング配信する。ストリーミング配信された配信コンテンツは、スマートデバイス300からのリモート視聴要求(S232,S233参照)に対するリモート視聴応答となる。
スマートデバイス300では、IP通信部302は、受信装置200からの配信コンテンツのストリームを受信し、バッファリング部306へ送る。コンテナデコーダ308は、バッファリング部306にバッファリングされた番組コンテンツのコンテナをデコードし、音声データ及び映像データを得る。音声データは、音声デコーダ314及び音声出力部318を介して音声出力される。映像データは、映像デコーダ316及び映像出力部320を介して映像出力される。
このように、受信装置200は、録画番組メタデータを参照して、録画番組におけるCM区間の終了位置を検出できるので、録画番組においてもCM差し替えを終了できる。したがって、受信装置200は、録画番組の本編区間を視聴できるとともに、リモート視聴エリアやリモート視聴時期に応じて差し替えられたCMも視聴できる。
図14は、録画番組メタデータの一例を示す図である。
録画番組メタデータは、録画される番組コンテンツの録画開始時刻(例えば年月日時分秒)、録画終了日時(例えば年月日時分秒)、放送チャネル、番組情報、番組コンテンツの識別情報(例えば録画番組ID)、シーン情報、等の情報を含む。
放送チャネル(単にチャネルとも称する)は、放送チャネルを識別するための識別子を含み、例えば、Network_id、Service_idで示されてよい。Network_id及びService_idは、ARIB標準規格で規定された識別情報の1つである。
番組情報は、番組コンテンツを識別するための番組識別子、番組名、ディレクトリパス、等の情報を含んでよい。番組識別子は、例えばEventIDで示されてよい。EventIDは、ARIB標準規格で規定された識別情報の1つである。番組名は、例えばTEXTで示されてよい。TEXTは、EIT(Event Information Table)情報で示される番組タイトルでよい。録画番組IDは、受信装置200の内部で発番管理され、録画された番組コンテンツを一意に特定可能な識別情報の一例である。
シーン情報は、番組コンテンツにおけるシーンの時間位置を示す時計カウント(例えば時分秒)、シーンの種別(例えば本編又はCM)、シーンの尺(例えば時分秒)、等の情報を含んでよい。番組コンテンツにおける区間毎に、シーンが規定されていてよい。シーンの時計カウントは、録画される番組コンテンツの先頭からの時間カウントであり、先頭は00:00:00でよい。シーンの尺は、本シーンの開始から次シーンの開始(つまり次の種別変更)までの時間長さでよい。シーン情報のこれらの各情報は、録画番組メタデータの生成時に、番組コンテンツの時間カウントの進行とともに反復(loop)して生成されてよい。
シーン情報は、録画再生IF240により生成される。録画再生IF240は、例えば、CM位置検出部220からのCM開始通知又はCM終了通知(図12のS217参照)を基に、シーン項目(シーン情報に含まれる各項目)を生成する。
例えば、録画再生IF240は、録画対象の番組コンテンツの録画開始時に、シーン情報の時計カウントを値0にセットし、録画中に時計カウントをカウントアップする。録画再生IF240は、CM開始通知を受けると、CM開始通知を受ける前のシーンに係るシーン情報を確定する。この場合、録画再生IF240は、例えば、現在の時計カウント(つまり録画開始からの経過時間に対応する時刻)とCM開始通知を受ける前のシーンに係るシーン情報の時計カウントの時刻(つまり本編の開始時刻)との差分を、前のシーンである本編の尺とする。そして、録画再生IF240は、次の(CM開始通知後の)イベントの種別を、CMとする。録画再生IF240は、CM終了通知を受けると、次の(CM終了通知後の)イベントの種別を、本編とする。
なお、録画再生IF240は、録画開始時、チューニングした直後に取得された番組コンテンツの種別が、CMか本編かを判別できない。そのため、録画再生IF240は、通知された情報がCM終了通知であれば、CM終了通知前のシーンがCMのシーンであると判断し、通知された情報がCM開始通知であれば、CM開始通知前のシーンが本編のシーンであると判断する。
また、録画再生IF240は、録画終了時には、時計カウントの処理をする。例えば、録画再生IF240は、録画終了を検出すると、時計カウントのカウントアップを終了し、番組コンテンツの録画終了直前のシーンの種別及び尺を決定する。録画終了は、例えば、録画対象の番組コンテンツの放送終了に対応して検出されてもよいし、受信装置200やスマートデバイス300の操作部(不図示)を介して、録画終了の操作が実施されたことに基づいて検出されてもよい。
図15は、リモート視聴システム5による録画された番組コンテンツの再生の第2動作例としてのCMの尺を変える場合の動作例を示すシーケンス図である。なお、図15において、図13の処理と同様の処理については、その説明を省略又は簡略化することがある。
スマートデバイス300では、ユーザインタフェース310は、リモート視聴を要求するための操作と、リモート視聴を希望する番組コンテンツを指定するための操作と、を受け付ける(S251,S252)。IP通信部302は、ユーザインタフェース310で受け付けた操作を基に、番組コンテンツの指定情報を含むリモート視聴要求を、受信装置200に送信する(S253)。
受信装置200では、リモート視聴制御部238は、IP通信部236を介して、スマートデバイス300からのリモート視聴要求を取得する(S253)。リモート視聴制御部238は、取得されたリモート視聴要求を基に、指定された番組コンテンツに関する録画番組メタデータの取得要求を、録画再生IF240に送る(S254)。録画再生IF240は、取得要求に応じて、指定された番組コンテンツに関する録画番組メタデータを、録画番組蓄積部244から取得し、リモート視聴制御部238へ送る(S255)。
リモート視聴制御部238は、指定された番組コンテンツに関する録画番組メタデータを受け取り(S255)、CM差し替え部222にセットする(S256)。これにより、CM差し替え部222は、録画番組メタデータの情報を参照可能となる。
CM差し替え部222は、セットされた録画番組メタデータを基に、CMを差し替えるためのシナリオデータ(CM差し替えシナリオ)を生成する(S257)。シナリオデータの詳細については後述する(例えば図16、図17参照)。つまり、CM差し替え部222は、リモート視聴要求を受けて録画された番組コンテンツの再生を開始する際に、シナリオデータを生成しておく。シナリオデータは、例えば、番組コンテンツの各CM区間に差し替え用のCMが1つだけ差し込まれる、等の情報を含む。
CM差し替え部222は、生成されたシナリオデータを、リモート視聴制御部238にセットする(S258)。これにより、リモート視聴制御部238は、シナリオデータの情報を参照可能となる。
リモート視聴制御部238は、指定された録画番組を含むコンテンツの再生要求を、録画再生IF240へ送る(S259)。この再生要求は、シナリオデータに含まれる、コンテンツ(番組コンテンツ又は広告コンテンツ)を識別するためのコンテンツID、コンテンツ(番組コンテンツ又は広告コンテンツ)における再生を区間とする範囲(レンジ)を指定するための情報(レンジ情報)を含む。レンジ情報は、例えば図16に示すとおり、コンテンツ上の先頭を時計カウント=“00:00:00”とした再生時計カウント上の範囲(例えば“00:00:00”~“00:00:25”)であってもよいし、先頭を0バイト目として再生時計カウントに対応するコンテンツデータのデータの範囲(例えば0バイト目~245677バイト目)であってもよい。
録画再生IF240は、再生要求を基に、指定された番組コンテンツにおける指定されたレンジ部分を、録画番組蓄積部244から取得し、コンテナデコーダ204へ送る(S260)。
コンテナデコーダ204は、取得された番組コンテンツのコンテナをデコードし、音声データと映像データと付加データとを得る。コンテナデコーダ204は、音声デコーダ206を介して音声データを音声バッファ224に送り、音声バッファ224にバッファリングさせる(S261)。コンテナデコーダ204は、映像デコーダ208を介して映像データを映像バッファ226に送り、映像バッファ226にバッファリングさせる(S261)。
リモート視聴制御部238は、音声バッファ224にバッファリングされた音声データを音声トランスコーダ228へ送り、トランスコードを指示する(S262)。音声トランスコーダ228は、リモート視聴制御部238からの指示を基に、音声データをトランスコードする。リモート視聴制御部238は、映像バッファ226にバッファリングされた映像データを映像トランスコーダ230へ送り、トランスコードを指示する(S262)。映像トランスコーダ230は、リモート視聴制御部238からの指示を基に、映像データをトランスコードする。これにより、録画された番組コンテンツの再生(配信コンテンツの送信)が開始される。
リモート視聴制御部238は、コンテンツの再生開始からの経過時間を計測する(TimeCountアップ)(S263)。リモート視聴制御部238は、再生中の番組コンテンツにおいてCM差し替えの要否を判断する(S264)。この場合、リモート視聴制御部238は、例えば、計時されたリモート視聴再生開始からの経過時間が、シナリオデータにおいて種別がCMであるCMコンテンツの開始時計カウントの時刻となった場合、CM区間の開始を検出し、CM差し替えが必要と判断してよい。
リモート視聴制御部238は、CM差し替えが必要と判断された場合、CMを差し替えた再生を要求するためのCM再生要求を、録画再生IF240へ送る(S265)。CM再生要求は、シナリオデータに含まれるコンテンツIDが含まれてよい。録画再生IF240は、CM再生要求を基に、シナリオデータによって指定された差し替え用のCMを、録画番組蓄積部244から取得し、コンテナデコーダ204へ送る(S266)。
コンテナデコーダ204は、差し替え用のCMのコンテナをデコードし、音声データと映像データとを得る。コンテナデコーダ204は、音声デコーダ206を介して音声データを音声バッファ224に送り、音声バッファ224にバッファリングさせる(S267)。コンテナデコーダ204は、映像デコーダ208を介して映像データを映像バッファ226に送り、映像バッファ226にバッファリングさせる(S267)。
リモート視聴制御部238は、音声バッファ224にバッファリングされた音声データを音声トランスコーダ228へ送り、トランスコードを指示する(S268)。音声トランスコーダ228は、リモート視聴制御部238からの指示を基に、音声データをトランスコードする。リモート視聴制御部238は、映像バッファ226にバッファリングされた映像データを映像トランスコーダ230へ送り、トランスコードを指示する(S268)。映像トランスコーダ230は、リモート視聴制御部238からの指示を基に、映像データをトランスコードする。
IP通信部236は、トランスコードされた音声データ及び映像データの少なくとも一方を含む配信コンテンツを、スマートデバイス300へストリーミング配信する。ストリーミング配信された配信コンテンツは、スマートデバイス300からのリモート視聴要求(S252,S253参照)に対するリモート視聴応答となる。
スマートデバイス300では、IP通信部302は、受信装置200からの配信コンテンツのストリームを受信し、バッファリング部306へ送る。コンテナデコーダ308は、バッファリング部306にバッファリングされた配信コンテンツのコンテナをデコードし、音声データ及び映像データを得る。音声データは、音声デコーダ314及び音声出力部318を介して音声出力される。映像データは、映像デコーダ316及び映像出力部320を介して映像出力される。
なお、図15では、まず、番組コンテンツが先に再生開始されることを例示したが、番組コンテンツに差し替えられるCMコンテンツが先に再生開始されてもよい。
図16は、シナリオデータの一例を示す図である。
シナリオデータは、リモート視聴再生の先頭からの時計カウント、コンテンツにおける区間(シーン)の種別(例えば本編又はCM)、コンテンツを識別するためのコンテンツID、コンテンツにおける再生時間範囲を示すレンジ、等の情報を含む。シナリオデータのこれらの各情報は、シナリオデータの生成時に、リモート視聴再生の先頭からの時間カウントの進行とともに、反復(loop)して生成されてよい。
時計カウント(例えば時分秒)は、先頭が00:00:00でよい。種別の情報は、コンテンツにおける各シーンが本編であるかCMであるかを示すフラグでよい。つまり、種別の情報は、各コンテンツの再生箇所に相当する区間が、番組コンテンツにおける本編区間に対応するかCM区間に対応するかを示すフラグでよい。コンテンツIDは、再生されるコンテンツの識別情報の一例であり、例えば録画番組IDやCM_IDで示されてよい。CM_IDは、差し替え用のCMのCM_IDでよい。
レンジの情報は、開始時計カウント(例えば時分秒)、終了時計カウント(例えば時分秒)、等の情報を含んでよい。開始時計カウントは、再生されるコンテンツにおいて再生開始する時間位置(開始ポイント)を示してよい。終了時計カウントは、再生されるコンテンツにおいて再生終了する時間位置(終了ポイント)を示してよい。なお、開始時計カウント及び終了時計カウントは、再生されるコンテンツにおいて再生開始又は再生終了する位置が、再生されるコンテンツの先頭から何バイト目であるかを示す情報でもよい。
図17は、シナリオデータの生成例を説明するための図である。
CM差し替え部222は、録画される番組コンテンツに関する録画番組メタデータを基に、この番組コンテンツのシナリオデータを生成する。図17では、録画番組メタデータMDと、録画番組メタデータMDに基づくシナリオデータSR1,SR2と、を示している。シナリオデータSR1は、CMの尺が同じであり、シナリオデータSR2は、CMの尺が異なることを例示している。
録画番組メタデータMDを参照すると、録画番組ID「982394」で識別される番組コンテンツにおいて、時間カウント「00:00」を起点に「05:25」の尺で、本編のシーンsn1が録画されている。また、時間カウント「05:25」を起点に「00:30」の尺で、CMのシーンsn2が録画されている。また、時間カウント「05:55」を起点に「18:05」の尺で、本編のシーンsn3が録画されている。
シナリオデータSR1を参照すると、コンテンツID(録画番組ID)「982394」で識別される番組コンテンツの本編が、本編のシーンsn11として、再生用の時間カウント「00:00」から、番組コンテンツの「00:00」から「05:25」の範囲(レンジ)で、再生される予定となっている。したがって、シナリオデータSR1の本編のシーンsn11は、録画番組メタデータMDの本編のシーンsn1に対応する。
また、コンテンツID(CM_ID)「0923」で識別される差し替え用のCMが、CMのシーンsn12として、再生用の時間カウント「05:25」から、差し替え用のCMの「00:00」から「00:15」の範囲(レンジ)で、再生される予定となっている。また、コンテンツID(CM_ID)「0924」で識別される差し替え用のCMが、CMのシーンsn13として、再生用の時間カウント「05:40」から、差し替え用のCMの「00:00」から「00:15」の範囲(レンジ)で、再生される予定となっている。
したがって、シナリオデータSR1の本編のシーンsn12,sn13は、録画番組メタデータMDの本編のシーンsn2に対応する。つまり、録画番組メタデータMD1における30秒のCMが、シナリオデータSD1では、2つの15秒のCMに差し替えて再生される予定となっている。
また、コンテンツID(録画番組ID)「982394」で識別される番組コンテンツの本編が、本編のシーンsn14として、再生用の時間カウント「05:55」から、番組コンテンツの「05:55」から「24:00」の範囲(レンジ)で、再生される予定となっている。
したがって、シナリオデータSR1の本編のシーンsn14は、録画番組メタデータMDの本編のシーンsn3に対応する。また、本編のシーンsn11,sn14は、同一のコンテンツIDとなっているので、CMで中断された番組コンテンツがCM後に再開して再生されることが示されている。また、レンジ情報を参照すると、本編のシーンsn11では番組コンテンツが「05:25」で終了しており、本編のシーンsn14では番組コンテンツが「05:55」から開始(再開)しているので、「05:25」~「05:55」の番組コンテンツのCM区間の再生が除外されている。このCM区間は、CMのシーンsn12,sn13において差し替え用のCMが差し込まれている。
シナリオデータSR2を参照すると、コンテンツID(録画番組ID)「982394」で識別される番組コンテンツの本編が、本編のシーンsn21として、再生用の時間カウント「00:00」から、番組コンテンツの「00:00」から「05:25」の範囲(レンジ)で、再生される予定となっている。したがって、シナリオデータSR2の本編のシーンsn21は、シナリオデータSR1の本編のシーンsn11と同一である。
また、コンテンツID(CM_ID)「0923」で識別される差し替え用のCMが、CMのシーンsn22として、再生用の時間カウント「05:25」から、差し替え用のCMの「00:00」から「00:15」の範囲(レンジ)で、再生される予定となっている。
したがって、シナリオデータSR2の本編のシーンsn22は、シナリオデータSR1の本編のシーンsn12に対応する。つまり、録画番組メタデータMD1における30秒のCMが、シナリオデータSD2では、1つの15秒のCMに差し替えて再生される予定となっている。つまり、差し替え用のCMの尺が録画された(オンエアされた)番組コンテンツのCMの尺と異なっている。
また、コンテンツID(録画番組ID)「982394」で識別される番組コンテンツの本編が、本編のシーンsn23として、再生用の時間カウント「05:40」から、番組コンテンツの「05:55」から「24:00」の範囲(レンジ)で、再生される予定となっている。
したがって、シナリオデータSR2の本編のシーンsn23は、シナリオデータSR1の本編のシーンsn14、録画番組メタデータMDの本編のシーンsn3に対応する。なお、シナリオデータSR2の本編のシーンsn23では、再生用の時間カウントが、シナリオデータSR1や録画番組メタデータMDと比較すると、時間的に早くなっている。これは、CM時間が短縮されたことに起因する。なお、ここでは、番組コンテンツの本編の再生区間の変更はされていない。
このように、受信装置200は、シナリオデータを基にCM差し替えを行うことで、番組コンテンツのCMの尺と差し替え用のCMの尺とが異なる場合でも、シナリオデータ内のシーン情報に従って差し替え用のCMを用意することで、容易にCMの差し替えを実施できる。また、受信装置200は、各シーンの本編や差し替え用CMのデータを順番に取得して1つのバッファにバッファリングすることができ、番組コンテンツ用のバッファと差し替えCM用のバッファとの2つのバッファを用意しなくて済み、バッファリングに関する構成や動作を簡素化できる。また、受信装置200は、バッファを切り替えるための識別(番組コンテンツにおける種別がCMか本編かの識別)が不要となるので、リモート視聴用の配信コンテンツを生成するための処理を高速化できる。
なお、シナリオデータで生成されるリモート視聴用の配信コンテンツでは、録画された番組コンテンツとは、本編とCMとの編成が異なるようにされてもよい。例えば、シナリオデータでは、複数の本編の区間が連続して配置されてもよいし、複数のCMの区間が連続して配置されてもよい。また、シナリオデータでは、番組コンテンツにおけるCM区間の少なくとも1つを無しにしてもよい。
このように、リモート視聴システム5では、受信装置200は、リモート視聴機能によりスマートデバイス300に対して番組コンテンツをストリーミング配信する際に、CM部分を、例えばインターネット上の広告サーバ(例えばCMサーバ400)が配信するネット広告ストリームに差し替えできる。
よって、リモート視聴システム5は、録画された番組コンテンツを配信する際、番組コンテンツに含まれるCMを差替えできるので、録画済番組のCMの陳腐化を低減できる。リモート視聴システム5は、リモート視聴においてスキップ視聴できない場合でも、リモート視聴時点に合ったCMを提供できる。また、リモート視聴システム5は、スマートデバイス300を用いてリモート視聴されるリモート視聴エリアのCMに差し替え、広告効果を向上させることができる。
また、リモート視聴システム5によれば、広告付きVOD(Vedeo On Demand)をサービス提供している放送事業者は、番組コンテンツの本編を受信装置200から配信するので、本編部分の配信コストを負う必要がない。したがって、放送事業者は、番組コンテンツの本編もCMもインターネットを介して配信する場合よりも低コスト化でき、インターネット配信と同様の効果を得ることができる。
また、従来の放送された番組コンテンツのインターネットを介した配信では、放送事業者が、CMを除外したコンテンツやインターネット配信コンテンツのCM差込位置を自ら準備して、VODサーバに設定して広告付きVODを実現する必要があった。つまり、これらの作業を放送事業者が全て作業していた。これに対し、リモート視聴システム5は、センターシステム100、受信装置200、及びスマートデバイス300を用いてCM差し替えを自動的に実施でき、放送事業者の作業負荷を低減できる。
以上のように、本実施形態の受信装置200では、チューナ202は、放送された本編区間及びCM区間を有する番組コンテンツを取得する。CM位置検出部220は、番組コンテンツにおけるCM区間の位置を検出する。録画再生IF240は、広告コンテンツを取得する。CM差し替え部222は、CM区間の位置に基づいて、番組コンテンツのCM区間を広告コンテンツに差し替える。IP通信部236は、番組コンテンツ又は差し替えられた広告コンテンツを含むストリームを送信する。
受信装置200は、放送番組配信装置の一例である。チューナ202は、番組取得部の一例である。CM位置検出部220は、広告位置検出部の一例である。録画再生IF240は、広告取得部の一例である。CM差し替え部222は、広告差替部の一例である。IP通信部236は、通信部の一例である。CM区間は、広告・宣伝区間の一例である。広告コンテンツは、例えば、CMコンテンツであり、差し替え用のCMである。
これにより、受信装置200は、番組コンテンツのCM区間等を他の広告コンテンツ(差し替え用のCM)に差し替える。そのため、受信装置200は、受信装置200が設置された放送エリアのエリア外からスマートデバイス300がリモート視聴機能を利用し、番組コンテンツのCMがリモート視聴エリア外のCMであっても、番組コンテンツのCMがそのまま放送されて広告効果が低減することを抑制できる。また、例えば、番組コンテンツの放送時期とリモート視聴の時期とに乖離がある場合(例えば録画された番組コンテンツを視聴する場合)であっても、番組コンテンツのCMが想定より過去のCMとなることを抑制でき、広告効果が低減することを抑制できる。
また、IP通信部236は、ストリームの送信先であるスマートデバイス300の位置情報を取得してよい。録画再生IF240は、スマートデバイス300の位置情報に基づいて、広告コンテンツを取得してよい。スマートデバイス300は、遠隔視聴端末の一例である。
これにより、受信装置200は、スマートデバイス300の位置を考慮して、広告コンテンツを取得できる。例えば、受信装置200は、スマートデバイス300の位置が属する放送エリアに配信されるCMを、差し替え用のCMとすることができる。よって、受信装置200は、スマートデバイス300の所在エリアと関係ないエリアのCMに差し替えられることを抑制できる。
受信装置200は、現在時刻を計時するリモート視聴制御部238を備えてよい。録画再生IF240は、広告コンテンツの有効期限の情報を取得し、有効期限が現在時刻よりも後である広告コンテンツを取得してよい。リモート視聴制御部238は、計時部の一例である。
これにより、受信装置200は、広告コンテンツの有効期限を考慮して、広告コンテンツを取得できる。よって、受信装置200は、視聴が想定された期間を超過した広告コンテンツに差し替えられることを抑制できる。
チューナ202は、放送波を介して、CM区間の位置の情報を含む番組コンテンツのストリームを受信してよい。コンテナデコーダ204は、受信されたストリームをデコードして、CM位置検出部220は、CM区間の位置を検出してよい。コンテナデコーダ204は、広告位置検出部に含まれてよい。
これにより、受信装置200は、放送波を介して番組コンテンツとともに取得できるので、CM区間の位置を通知するための専用の装置が不要となる。そのため、リモート視聴を実現するためのリモート視聴システム5の構成を簡素化できる。
CM位置検出部220は、番組コンテンツにおけるCM区間の開始位置及び終了位置を検出してよい。CM差し替え部222は、番組コンテンツにおけるCM区間の開始位置及び終了位置の間のデータを、広告コンテンツに差し替えてよい。
これにより、受信装置200は、CM開始検出(例えばCMフラグ=ON)からCM終了検出(例えばCMフラグ=OFF)までの期間に限って広告コンテンツを差し替えることで、番組コンテンツを放送する放送局がCM区間と判断した番組コンテンツの区間を、広告コンテンツに差し替えできる。また、受信装置200は、番組コンテンツのCM区間の時間長さや広告コンテンツの時間長さを考慮しないので、CM差し替え時の処理負荷を低減できる。
CM位置検出部220は、番組コンテンツにおける第1のCM区間の終了位置を検出してよい。録画再生IF240は、第1の広告コンテンツを取得してよい。CM差し替え部222は、第1のCM区間の時間長さが第1の広告コンテンツの時間長さよりも短い場合において、第1のCM区間の終了位置が検出された場合、第1の広告コンテンツの差し替えが完了するまで、番組コンテンツの第1の広告コンテンツへの差し替えを継続してよい。IP通信部236は、差し替えられた第1の広告コンテンツを含むストリームを送信し、第1の広告コンテンツを含むストリームの送信後に、第1のCM区間に後続する第1の本編区間を含むストリームを、第1の本編区間の開始位置のデータから送信してよい。なお、第1のCM区間は、例えばCM区間p1である。第1の広告コンテンツは、例えばCMコンテンツq1である。第1の本編区間は、例えば本編区間p2である。
これにより、受信装置200は、放送された番組コンテンツではCM区間が終了しても、リモート視聴用の配信コンテンツでは、番組コンテンツのCM区間に対応して差し替え開始された広告コンテンツが完了するまで、本編区間の開始を待機させることができる。よって、受信装置200は、リモート視聴においてCMコンテンツの配信が途中で終了することを回避でき、広告効果が低減することを抑制できる。
CM位置検出部220は、番組コンテンツにおける第1の本編区間に後続する第2のCM区間の開始位置を検出してよい。録画再生IF240は、第2の広告コンテンツを取得してよい。CM差し替え部222は、第2のCM区間の開始位置が検出された場合、第1の本編区間が完了するまで差し替えを待機し、第1の本編区間が完了した時間位置から、番組コンテンツを広告コンテンツに差し替えてよい。IP通信部236は、第1の本編区間を含むストリームの送信後に、第2の広告コンテンツを含むストリームを、第2の広告コンテンツの開始位置のデータから送信してよい。なお、第2のCM区間は、例えばCM区間p3である。第2の広告コンテンツは、CMコンテンツq2である。
これにより、受信装置200は、放送された番組コンテンツではCM区間が開始しても、リモート視聴用の配信コンテンツでは、放送された番組コンテンツに対して遅れて開始された第1の本編区間が完了するまで、CM開始を待機させることができる。よって、受信装置200は、前回のCM区間において放送された番組コンテンツの本編区間及びCM区間のタイミングと、リモート視聴用の配信コンテンツの本編区間及びCM区間のタイミングと、がずれても、リモート視聴用の配信コンテンツにおいて本編の内容が欠落することを抑制して、リモート視聴用の配信コンテンツを提供できる。
録画番組蓄積部244は、放送され録画された番組コンテンツと、録画された番組コンテンツに関するメタデータと、を蓄積してよい。録画再生IF240は、録画番組蓄積部244に蓄積された番組コンテンツを取得してよい。録画番組メタデータは、録画された番組コンテンツにおけるCM区間の位置の情報を含んでよい。CM位置検出部220は、録画番組メタデータに基づいてCM区間の位置を検出してよい。
録画番組蓄積部244は、蓄積部の一例である。録画再生IF240は、番組取得部の一例である。録画番組メタデータは、録画された番組コンテンツに関するメタデータの一例である。CM区間の位置の情報は、例えば、録画番組メタデータのシーン情報の各情報でよい。
これにより、受信装置200は、放送された番組コンテンツの録画を行い、録画番組をリモート視聴する場合でも、番組コンテンツ内のCM位置を把握できる。よって、受信装置は、録画番組に含まれるCMの差し替えを実施できる。
録画番組メタデータは、番組コンテンツにおけるCM区間の時間長さの情報を含んでよい。録画再生IF240は、CM区間の時間長さに基づいて、広告コンテンツを取得してよい。CM区間の時間長さは、例えば、録画番組メタデータのシーン情報に含まれる尺の情報でよい。
これにより、受信装置200は、尺が合う差し替え用の広告コンテンツを取得できるので、広告コンテンツが途中で終了したり、広告コンテンツの尺に合わせてスマートデバイス300に配信されるコンテンツのCM及び本編の再生位置が、録画された番組コンテンツのCM区間及び本編区間とずれたりすることを抑制できる。よって、受信装置200は、広告効果の低減を抑制しながら、受信装置200の処理負荷を軽減できる。
CM差し替え部222は、録画番組メタデータに基づいて、番組コンテンツ及び広告コンテンツを含む複数のコンテンツを含むストリームを送信するためのシナリオデータを生成してよい。シナリオデータは、最初のコンテンツの再生開始からの時間情報と、各コンテンツの区間が本編区間であるかCM区間であるかの種別情報と、各コンテンツを識別するためのコンテンツ識別情報と、各コンテンツが再生される時間範囲の情報と、を含んでよい。CM差し替え部222は、シナリオデータに基づいて、番組コンテンツの一部を広告コンテンツで差し替えてよい。IP通信部236は、シナリオデータに基づいて、番組コンテンツ又は差し替えられた広告コンテンツを含むストリームを送信してよい。
これにより、受信装置200は、シナリオデータを予め生成しておくことで、番組コンテンツにおける音声データ及び映像データのバッファリングの前にCMの差し替え内容を決定できる。よって、受信装置200は、例えば、番組コンテンツ用のバッファと広告コンテンツ用のバッファの双方を用意し、各バッファに番組コンテンツ用と広告コンテンツ用のデータとを同時に蓄積することが不要となる。したがって、受信装置200は、番組コンテンツと広告コンテンツとでバッファを共用できるので、受信装置200の構成を簡素化できる。また、バッファを切り替えるための番組コンテンツにおける各区間の種別(CM又は本編)の識別も不要となるので、リモート視聴に係る処理を高速化できる。
また、シナリオデータは、番組コンテンツに含まれるCM区間に対応するシーンsn2を、種別がCMであるコンテンツの区間に対応するシーンsn22に差し替えるためのデータを含んでよい。シーンsn2の時間長さ(尺)とシーンsn22の時間長さ(尺)とは、異なってよい。シーンsn2に対応するCM区間は、第3の広告・宣伝区間の一例である。シーンs22に対応するコンテンツの区間は、第1のコンテンツの区間の一例である。
これにより、受信装置200は、シナリオデータを用いて、録画された番組コンテンツとリモート視聴用の配信コンテンツとの本編・CMの編成が異なるようにできる。よって、リモート視聴用の配信コンテンツの編成の柔軟性が向上する。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、受信装置が、放送波を介してCM位置情報(例えばCM開始情報やCM終了情報)を取得し、CM差し替えを行うことを例示した。第2の実施形態では、受信装置が、CM通知サーバからCM位置情報を取得し、CM差し替えを行うことを例示する。
なお、第2の実施形態では、第1の実施形態と同様の構成や動作や処理については、その説明を省略又は簡略化することもある。
図18は、第2の実施形態におけるリモート視聴システム5Aの構成例を示すブロック図である。リモート視聴システム5Aは、センターシステム100A、受信装置200A、スマートデバイス300、CMサーバ400、及びCM通知サーバ500を備える。なお、図18において、図1と同様の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略又は簡略化する。
センターシステム100Aは、放送制御装置102A、番組送出装置104、CM送出装置106、デジタル放送システム108Aを備える。放送制御装置102Aは、CM位置通知部110Aを含む。デジタル放送システム108Aは、第1の実施形態のCM位置送出部112を含まない。
CM位置通知部110Aは、CM位置をCM通知サーバ500に通知する。したがって、CM位置通知部110Aは、他の通信装置と通信するための通信機能を有する。
受信装置200Aは、チューナ202、コンテナデコーダ204、音声デコーダ206、映像デコーダ208、付加データデコーダ210、音声出力部212、映像出力部214、管理部216、リモート視聴配信処理部218A、IP通信部236、録画再生IF240、CMダウンロード部242、及び録画番組蓄積部244を備える。リモート視聴配信処理部218Aは、CM差し替え部222A、音声バッファ224、映像バッファ226、音声トランスコーダ228、映像トランスコーダ230、コンテナ化部232、送出部234、及びリモート視聴制御部238Aを備える。
CM差し替え部222Aは、図1に示したCM差し替え部222と比較すると、オンエアの番組コンテンツのストリームに重畳されたCM開始情報やCM終了情報ではなく、IP通信部236やリモート視聴制御部238を介して、CM通知サーバ500からのCM開始通知やCM終了通知を取得する。したがって、CM差し替え部222Aは、CM通知サーバ500からのCM開始通知やCM終了通知を基に、音声トランスコーダ228及び映像トランスコーダ230へ接続されるバッファ(番組コンテンツ用のバッファ、差し替えCM用のバッファ)を切り替え、CMを切り替える。
リモート視聴制御部238Aは、図1に示したリモート視聴制御部238と比較すると、CM開始通知やCM終了通知を、IP通信部236を介して取得し、CM区間の開始や終了を検出する。リモート視聴制御部238Aは、CM区間の開始や終了を検出すると、以降の処理(例えば、CM差し替え、録画メタデータの作成)を指示する。
CM通知サーバ500は、センターシステム100Aの放送制御装置102から、CM位置の情報を受信し、CM位置の情報を受信装置200へ送信する。この場合、CM通知サーバ500は、受信装置200のIP通信部236を介してリモート視聴制御部238Aへ、CM位置の情報を、例えばWebSocketを用いて送信してよい。CM通知サーバ500は、例えば、インターネットに配置されてよい。CM通知サーバ500は、サーバ装置が備える一般的なハードウェア構成(処理部、通信部、記憶部、等)を有してよい。
次に、リモート視聴システム5Aの動作例について説明する。
リモート視聴システム5Aは、第1の実施形態と同様に、図2及び図3の処理を行う。つまり、リモート視聴システム5Aは、リモート視聴の要求時に、GPS等によりスマートデバイス300の位置情報を取得する。この位置情報は、リモート視聴エリアを判別するために受信装置200Aへ送られる。また、受信装置200Aは、差し替え用のCMをダウンロードし、録画番組蓄積部244に蓄積しておく。
図19は、リモート視聴システム5AによるオンエアのCM開始に係る動作例を示すシーケンス図である。なお、図19において、図2と同様の処理については、その説明を省略又は簡略化することがある。
スマートデバイス300Aでは、ユーザインタフェース310は、リモート視聴アプリケーションを起動するための操作を受け付ける(S271)。リモート視聴再生処理部304は、受け付けた操作を基に、リモート視聴アプリケーションを起動する(S271)。GPS受信機312は、スマートデバイス300Aの位置情報を取得する(S272)。ユーザインタフェース310は、取得された位置情報を変換し、郵便番号等の形式の位置情報を取得する(S273)。例えば、IP通信部302を介して外部サーバから郵便番号の情報が取得されてよい。なお、郵便番号以外の位置情報(例えば住所)に変換されてもよい。
IP通信部302と受信装置200AのIP通信部236とは、通信回線(例えば無線回線)の接続を確立する(S274)。ユーザインタフェース310は、ユーザによる視聴を所望するチャネルを選択(チャネル選択)するための操作を受け付ける(S275)。チャネル選択の情報は、IP通信部302,236を介してリモート視聴制御部238Aへ通知される(S276)。
ユーザインタフェース310は、ユーザがリモート視聴を所望するチャネルを決定(チャネル決定)するための操作を受け付ける(S276)。また、ユーザインタフェース310は、リモート視聴を要求(リモート視聴要求)するための操作を受け付ける(S277)。リモート視聴再生処理部304は、リモート視聴要求に、チャネル決定の情報とスマートデバイス300の位置情報(例えば変換された位置情報)とを含め、IP通信部302,236を介してリモート視聴制御部238Aへ通知する(S278)。
リモート視聴制御部238Aは、IP通信部236を介して、番組コンテンツにおけるCMに関する通知を要求するためのCM通知要求を、CM通知サーバ500へ送信する(S279)。CM通知要求は、チャネルの決定の情報(チャネルの指定情報)と、決定されたチャネルに対応するNetwork_id及びService_idと、を含んでよい。またCM通知要求は、受信装置200が通信に使用するIPアドレス、ポート番号、通信方式、等を含んでよい。リモート視聴制御部238Aは、CM通知要求を、例えばWebsocketを用いて送信してよい。
CM通知サーバ500は、受信装置200AからのCM通知要求を受信する(S279)。CM通知サーバ500は、CM通知要求に含まれるIPアドレス及びポート番号を参照し、IPアドレス及びポート番号からのアクセスを許可し、つまり受信装置200Aからのアクセスを許可する。
これにより、CM通知サーバ500は、CM通知要求に含まれるチャネルの決定の情報、Network_id及びService_idを基に、センターシステム100Aから、該当するチャネルで放送される番組コンテンツを受信可能となる。そして、CM通知サーバ500は、番組コンテンツのストリームに含まれるCM位置情報(CM開始情報やCM終了情報)を、センターシステム100Aから受信できる。よって、受信装置200Aは、CM通知サーバ500Aは、CM通知要求に対応するCM通知(例えばCM開始通知、CM終了通知)を取得でき、番組コンテンツのCM区間の開始や終了のタイミングを認識できる。
リモート視聴制御部238Aは、コンテナデコーダ204に対し、バッファリング要求を行う(S280)。コンテナデコーダ204は、番組コンテンツのコンテナをデコードし、音声データと映像データと付加データとを得る。コンテナデコーダ204は、音声バッファ224を介して音声データを音声トランスコーダ228に送り、映像バッファ226を介して映像データを映像トランスコーダ230に送る(S281)。
CM通知サーバ560からCM通知を受けていない場合には、受信装置200Aは、CMの差し替えを行わずに、番組コンテンツのストリームをスマートデバイス300へストリーム配信する。この場合、受信装置200Aは、図4に示したS127以降と同様の処理を行う。
センターシステム100Aでは、放送制御装置102Aは、番組コンテンツにおいてCMを開始するタイミングとなると(S282)、CM開始情報をCM信号として、CM通知サーバ500へ送信する(S283)。CM通知サーバ500は、受信装置200のIP通信部236へCM開始情報(CM開始通知)を送信する(S284)。
受信装置200AのIP通信部236は、CM通知サーバ500からのCM開始通知を受信し、リモート視聴制御部238Aへ送る(S285)。リモート視聴制御部238Aは、CM開始通知を受けると、CM区間の開始を検出し、CM開始通知をCM差し替え部222Aへ送る(S286)。
受信装置200Aは、CM差し替え部222Aは、CM開始通知を受け取ると、CM区間の開始を検出し、番組コンテンツのCMを差し替え用のCMに差し替え、差し替え用のCMのストリームを、スマートデバイス300へストリーム配信する。この場合、受信装置200Aは、図4に示したCM開始検出後のS139~S144の処理を行う。
なお、番組コンテンツにおいてCMを終了するタイミングとなった場合、CM終了情報をCM信号とし、CM終了情報(CM終了通知)が、CM通知サーバ500を介して送信される。したがって、受信装置200Aは、先述のS282~S286において、CM開始に関する処理をCM終了に関する処理とし、その他はCM開始時と同様の処理を行う。
また、放送された番組コンテンツを録画する場合には、リモート視聴システム5Aでは、受信装置200Aは、CM開始通知やCM終了通知を、CM通知サーバ500を介して受け、リモート視聴制御部238AがCM区間の開始や終了を検出する。つまり、リモート視聴システム5Aは、図12に示したS210の~S217の処理の代わりに、図19のS282~S285の処理を行う。そして、リモート視聴制御部238Aが、録画再生IFへCM開始通知やCM終了通知を送り、受信装置200Aは、図12に示したS218~S221と同様の処理を行う。
また、録画された番組コンテンツを再生する場合には、リモート視聴システム5Aは、第1の実施形態と同様に、図13又は図15の処理を行ってよい。
以上のように、本実施形態の受信装置200Aでは、IP通信部236は、番組コンテンツの放送を制御する放送制御装置102AからCM区間の位置が通知されるサーバから、CM区間の位置の情報を受信する。リモート視聴制御部238Aは、受信されたCM区間の位置を検出する。CM通知サーバ500は、サーバの一例である。リモート視聴制御部238Aは、広告位置検出部の一例である。
これにより、受信装置200Aは、CM通知サーバ500を経由して、番組コンテンツにおけるCM区間の位置を把握できる。よって、リモート視聴システム5Aは、放送波に広告位置の情報を重畳して受信装置200Aへ通知しないので、放送波に広告位置の情報を重畳させるための放送設備の改修をしなくて済む。そのため、受信装置200Aは、放送設備を低コスト化して、CM差し替えを行ってリモート視聴用の番組コンテンツを提供でき、リモート視聴者によって有益なCMをユーザへ提供できる。
(第3の実施形態)
第1,第2の実施形態では、リモート視聴用の配信コンテンツを配信する受信装置が、番組コンテンツの一部(CM区間を含む)をCMコンテンツに差し替えることを例示した。第3の実施形態では、リモート視聴用の番組コンテンツを受信するスマートデバイスが、番組コンテンツの一部(CM区間を含む)をCMコンテンツに差し替えることを例示する。
なお、第3の実施形態では、第1,第2の実施形態と同様の構成や動作や処理については、その説明を省略又は簡略化することもある。
図20は、第3の実施形態におけるリモート視聴システム5Bの構成例を示すブロック図である。リモート視聴システム5Bは、センターシステム100、受信装置200B、スマートデバイス300B、及びCMサーバ400Bを備える。なお、図20において、図1又は図18と同様の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略又は簡略化する。
受信装置200Bは、チューナ202、コンテナデコーダ204、音声デコーダ206、映像デコーダ208、付加データデコーダ210、音声出力部212、映像出力部214、管理部216、リモート視聴配信処理部218B、IP通信部236、録画再生IF240、及び録画番組蓄積部244を備える。リモート視聴配信処理部218Bは、CM位置検出部220、音声トランスコーダ228、映像トランスコーダ230、コンテナ化部232、送出部234、リモート視聴制御部238B、及びCMデータ付加部246を備える。したがって、受信装置200Bは、CM差し替え部222、音声バッファ224、及び映像バッファ226を備えていない。
IP通信部236は、リモート視聴時、リモート視聴用の配信コンテンツを含むストリームを、スマートデバイス300へ送信する。本実施形態では、受信装置200BではCM差し替えが行われないので、ここでのリモート視聴用の配信コンテンツは、番組コンテンツとなる。
リモート視聴制御部238Bは、リモート視聴を実現するための制御を実施する。リモート視聴制御部238Bは、管理部216、送出部234、録画再生IF240、等を制御する。リモート視聴制御部238Bは、第1、第2の実施形態のようなバッファの切り替え制御を行わない。
CMデータ付加部246は、放送された番組コンテンツに含まれるCM区間の位置(CM位置)の情報を含む付加データを、付加する。付加データは、番組コンテンツに関するデータである。CMデータ付加部246は、例えば、付加データを、トランスコードされた音声データ及び映像データを含むコンテナに付加する。つまり、ここでのコンテナは、音声データ、映像データ、及び付加データの情報を含む。CMデータ付加部246は、例えば、MPEG-DASH(Dynamic Adaptive Streaming over HTTP)やHLSなどのマニフェストファイルMPD(Media Presentation Description)に、付加データを載せてよい。CMデータ付加部246は、例えば、MP4、TS(transport Stream)などのコンテナのプライベート領域に、付加データを載せてもよい。また、付加データは、CM区間の位置以外のCM区間に挿入されたCMに関する情報を含んでもよい。
スマートデバイス300Bは、IP通信部302B、リモート視聴再生処理部304B、GPS受信機312、音声デコーダ314、映像デコーダ316、音声出力部318、及び映像出力部320を備える。リモート視聴再生処理部304Bは、バッファリング部306B、コンテナデコーダ308、ユーザインタフェース310、付加データデコーダ322、CM位置検出部324、及び再生制御部326を備える。
IP通信部302Bは、受信装置200Bから配信された番組コンテンツを含むストリームを受信する。IP通信部302Bは、CMサーバ400Bから配信されたCMコンテンツ(差し替え用のCM)を含むストリームを受信する。
バッファリング部306Bは、番組コンテンツ用のバッファ306a及びCMコンテンツ用のバッファ306bを有する。バッファ306aには、番組コンテンツのコンテナがバッファされる。バッファ306bには、CMコンテンツのコンテナがバッファされる。
付加データデコーダ322は、再生制御部326を介して取得された番組コンテンツのコンテナから付加データを取得し、付加データをデコードする。この付加データは、例えばコンテナデコーダ308によりデコードされて得られる。
CM位置検出部324は、付加データデコーダ322からの付加データに含まれるCM位置情報の有無を検出する。CM位置情報が含まれる場合、CM位置検出部324は、番組コンテンツにおけるCM位置(例えばCMの時間範囲、開始時間位置(開始位置)、終了時間位置(終了位置))を検出する。CM位置検出部324は、CM位置を検出した場合、CM位置の情報を含むCM位置を、再生制御部326を通知する。
再生制御部326は、リモート視聴の再生に係る処理を制御する。再生制御部326は、バッファリング部306B、コンテナデコーダ308、付加データデコーダ322、等を制御する。
再生制御部326は、例えば、番組コンテンツ用のバッファ306a及びCMコンテンツ用のバッファ306bのいずれのバッファをコンテナデコーダ308に接続するかを決定し、決定されたバッファとコンテナデコーダ308とを接続してよい。つまり、再生制御部326は、例えば、番組コンテンツにおけるCM区間で、CMコンテンツのコンテナをデコードし、CM区間以外の区間で、番組コンテンツのコンテナをデコードするよう制御してよい。
例えば、再生制御部326は、CM位置検出部324からCM位置通知(CM開始通知)を受けた場合、番組コンテンツの一部をCMコンテンツに差し替える。この場合、再生制御部326は、CM位置検出部324からCM位置通知(CM終了通知)を受けるまで、CMコンテンツ用のバッファ306bにバッファリングされたデータをコンテナデコーダ308に送り、番組コンテンツ用のバッファ306aにバッファリングされたデータを破棄(削除)してよい。再生制御部326は、CM位置検出部324からCM位置通知(CM終了通知)を受けると、番組コンテンツ用のバッファ306aにバッファリングされたデータをコンテナデコーダ308に送り、CMコンテンツ用のバッファ306bにバッファリングされたデータを破棄(削除)してよい。
CMサーバ400Bは、CMコンテンツをスマートデバイス300Cへ送信する。また、CMサーバ400Bは、CM差し替えを行うためのシナリオデータを生成してよい。
次に、リモート視聴システム5Bの動作例について説明する。
リモート視聴システム5Bは、第1,第2の実施形態と同様に、図2の処理を行う。つまり、リモート視聴システム5Bでは、スマートデバイス300Bは、GPS等によりスマートデバイス300Bの位置情報を取得する。この位置情報は、CMコンテンツの取得時に利用され得る。
図21は、リモート視聴システム5Bによるオンエアのリモート視聴開始に係る動作例を示すシーケンス図である。図21において、第1、第2の実施形態において説明した処理(例えば図2の処理)と同様の処理については、その説明を省略又は簡略化することもある。
ユーザインタフェース310は、ユーザがリモート視聴を所望するチャネルを決定(チャネル決定)するための操作を受け付ける(S291)。また、ユーザインタフェース310は、リモート視聴を要求(リモート視聴要求)するための操作を受け付ける(S292)。リモート視聴再生処理部304は、リモート視聴要求に、チャネル決定の情報とスマートデバイス300Bの位置情報(例えば変換された位置情報)とを含め、IP通信部302B,236を介してリモート視聴制御部238Bへ通知する(S293)。
リモート視聴制御部238Bは、コンテナデコーダ204に対し、バッファリング要求を行う(S294)。コンテナデコーダ204は、チャネル日時情報を取得する(S295)。このチャネル日時情報は、決定(指定)されたチャネル(放送チャネル)の番組コンテンツの先頭データが取得された時刻情報でよい。このチャネル日時情報は、例えば、MPEG-2システムズのトランスポートストリームで伝送されるTOT(Time Offset Table)に含まれてよい。
コンテナデコーダ204は、バッファリング要求に対する受付応答をリモート視聴制御部238Bへ送る(S296)。この受付応答には、チャネル日時情報が含まれてよい。リモート視聴制御部238Bは、受付応答を受けると、受付応答に含まれるチャネル日時情報を、開始日時応答に含めて、IP通信部236,302Bを介して、スマートデバイス300Bの再生制御部326へ送信する(S297)。
再生制御部326は、取得された開始日時応答に含まれるチャネル日時情報を、リモート視聴を開始した日時を示すリモート視聴開始日時の情報として、メモリ(不図示)に記憶する(S299)。メモリは、再生制御部326が保持する内部メモリであっても、スマートデバイス300Bが備える他のメモリであってもよい。
コンテナデコーダ204は、番組コンテンツのコンテナをデコードし、音声データと映像データ等を得る。コンテナデコーダ204は、音声データを音声トランスコーダ228に送り、映像データを映像トランスコーダ230へ送る(S298)。コンテナ化部232はトランスコードされた音声データ及び映像データを含むコンテナを生成する。このコンテナは、番組コンテンツにCM位置の情報が含まれる場合、CM位置の情報が格納された付加データをコンテナに付加する。
IP通信部236は、コンテナ化された番組コンテンツを含むストリームを、スマートデバイス300Bへストリーミング配信する(S230)。ストリーミング配信された番組コンテンツは、スマートデバイス300Bからのリモート視聴要求(図21のS292参照)に対するリモート視聴応答となる。
スマートデバイス300Bでは、IP通信部302Bは、受信装置200Bからの番組コンテンツのストリームを受信し、バッファリング部306Bへ送る(S230)。コンテナデコーダ308は、所定のタイミングで、バッファリング部306Bにバッファリングされた番組コンテンツのコンテナをデコードし、音声データ及び映像データを得る。音声データは、音声デコーダ314及び音声出力部318を介して音声出力される。映像データは、映像デコーダ316及び映像出力部320を介して映像出力される。
図21の処理によれば、スマートデバイス300Bは、受信装置200Bからリモート視聴開始日時に係る情報を取得でき、保持できる。よって、スマートデバイス300Bは、リモート視聴開始日時を用いて、後述するコンテナデコーダ308による番組コンテンツのコンテナのデコードのタイミングを決定できる。
図22は、リモート視聴システム5BにオンエアのCM位置を加味した動作例を示すシーケンス図である。図22では、番組コンテンツにおいてCMが開始されることを例示する。第1、第2の実施形態において説明した処理(例えば図2~図5の処理)と同様の処理については、その説明を省略又は簡略化することもある。
センターシステム100では、放送制御装置102は、番組コンテンツにおいてCMを開始するタイミングとなると(S301)、CM(CM区間)が開始することを通知するためのCM開始情報をCM信号として、デジタル放送システム108へ送る(S302)。デジタル放送システム108は、CM開始情報を番組コンテンツに重畳する(S303)。CM開始情報が重畳された番組コンテンツにおける時間位置は、本編区間が終了しCM区間が開始する時間位置となる。デジタル放送システム108は、放送波を介して、CM開始情報が重畳された番組コンテンツを、受信装置200へ送信する(S304)。ここでのCM開始情報は、番組コンテンツにおけるCMが開始する位置を示すCM位置情報となる。
受信装置200Bでは、チューナ202は、放送波を介して番組コンテンツを受信し(S304)、番組コンテンツのコンテナをコンテナデコーダ204へ送る(S305)。コンテナデコーダ204は、番組コンテンツをデコードし、音声データと映像データと付加データとを得る。コンテナデコーダ204は、付加データデコーダ210を介して付加データをCM位置検出部220へ送る(S306)。コンテナデコーダ308は、音声データを音声トランスコーダ228へ送り、映像データを映像トランスコーダ230へ送る。
ここでは、オンエアされた番組コンテンツにおいてCMが開始されたことを例示しており、CM位置検出部220は、付加データに含まれるCM開始情報を基に、CM区間の開始を検出する(S307)。CMデータ付加部246は、CM位置検出部220からCM開始情報を受け取り、リモート視聴用に配信される番組コンテンツに重畳するよう、コンテナ化部232へ要求(重畳要求)する(S309)。コンテナ化部232は、CM開始情報を付加データに含め、トランスコードされた音声データ及び映像データと付加データとを含むリモート視聴用の番組コンテンツのコンテナを生成する。
この場合、コンテナ化部232は、例えば、コンテナフォーマットがMPEG-DASHである場合、CM開始位置及びCM終了位置でマルチピリオドにして、マニフェストファイル(MPDファイル)を再作成してよい。また、コンテナ化部232は、例えば、コンテナフォーマットがTSである場合、ISO13818-1dで規定されたMPEG-2システムズのトランスポートストリーム仕様のプライベートセクションに、CM開始位置やCM終了時刻位置を載せてよい。
IP通信部236は、コンテナ化された番組コンテンツを含むストリームを、スマートデバイス300Bへストリーミング配信する(S310)。ストリーミング配信された番組コンテンツは、スマートデバイス300Bからのリモート視聴要求(図21のS292参照)に対するリモート視聴応答となる。
スマートデバイス300Bでは、IP通信部302Bは、受信装置200Bからの番組コンテンツのストリームを受信し、バッファリング部306Bへ送る(S310)。コンテナデコーダ308は、所定のタイミングで、バッファリング部306Bにバッファリングされた番組コンテンツのコンテナをデコードし、音声データ及び映像データを得る。音声データは、音声デコーダ314及び音声出力部318を介して音声出力される。映像データは、映像デコーダ316及び映像出力部320を介して映像出力される。
図22の処理によれば、受信装置200Bは、センターシステム100からのCM開始情報等のCM位置情報を、リモート視聴用の番組コンテンツのコンテナに重畳して、スマートデバイス300Bに通知できる。よって、スマートデバイス300Bは、放送波を介して伝送されたCM位置情報を取得できる。
なお、図22では、CM開始のタイミングを例示したが、CM終了のタイミングにおいても同様の処理となり、CM開始情報やCM区間の開始検出がCM終了情報やCM区間の終了検出となる。
図23及び図24は、リモート視聴システム5BにオンエアのCM位置を加味した動作例を示すシーケンス図である。図23は、図22の続きの動作であってよい。図24は、図23の続きの動作であってよい。図23では、オンエアの通常時(例えばCM開始前)とCM開始時とについて例示する。図24では、CM開始中とCM終了時とについて例示する。
まず、通常時(例えばCM前(CM区間より前))において、IP通信部236は、リモート視聴配信処理部218Bにより生成されたリモート視聴用の番組コンテンツを、スマートデバイス300へストリーミング配信する(S311)。この番組コンテンツのコンテナには、CM開始情報が含まれていない。
スマートデバイス300Bでは、IP通信部302Bは、受信装置200Bからの番組コンテンツのストリームを受信し、バッファリング部306Bへ送る(S311)。再生制御部326は、受信された番組コンテンツにおけるCM区間の有無を確認するためのCM確認要求を、付加データデコーダ322へ送る(S312)。この場合、再生制御部326は、バッファリング部306Bにバッファされた番組コンテンツのコンテナを付加データデコーダ322へ送るよう制御する。付加データデコーダ322は、バッファリング部306Bからの番組コンテンツのコンテナをデコードし、付加データを得て、この付加データをCM位置検出部324へ送る(S313)。なお、再生制御部326は、CM確認要求を、通常時、CM開始時、CM中、CM終了時、のいずれかに限らず、常時モニタリングしていてよい。
CM位置検出部324は、付加データにCM位置の情報が含まれるか否かを判定(CM判定)する(S314)。CM位置検出部324は、CM判定の結果を含むCM判定応答を再生制御部326へ送る(S315)。ここでは、CM位置検出部324は、CM位置が検出されないので、ここでの番組コンテンツがCM区間外であることを認識する。
再生制御部326は、CM判定応答がCM区間外であることを示す場合、番組コンテンツ用のバッファ306aにバッファされた番組コンテンツのコンテナをデコードするよう、コンテナデコーダ308へ要求(デコード要求)する(S316)。この場合、再生制御部326は、番組コンテンツ用のバッファ306aをコンテナデコーダ308に接続させる。また、ここでは、再生制御部326は、所定のバッファ量(例えば2秒分のデータ)をバッファ306aからコンテナデコーダ308へ送るよう制御してよい。なお、このバッファ量の指定をレンジ指定とも称する。
コンテナデコーダ308は、接続された番組コンテンツ用のバッファ306aから番組コンテンツ用のコンテナを受け取る。コンテナデコーダ308は、デコード要求に従って、番組コンテンツ用のコンテナをデコードし、音声データと映像データを得る。音声データは、音声デコーダ314及び音声出力部318を介して音声出力される(S317)。映像データは、映像デコーダ316及び映像出力部320を介して映像出力される(S317)。
次に、CM開始時(CM区間の開始時))において、IP通信部236は、リモート視聴配信処理部218Bにより生成されたリモート視聴用の番組コンテンツを、スマートデバイス300へストリーミング配信する(S321)。この番組コンテンツのコンテナには、CM開始情報が含まれている。
スマートデバイス300Bでは、IP通信部302Bは、受信装置200Bからの番組コンテンツのストリームを受信し、バッファリング部306Bへ送る(S321)。再生制御部326は、受信された番組コンテンツにおけるCM区間の有無を確認するためのCM確認要求を、付加データデコーダ322へ送る(S322)。この場合、再生制御部326は、バッファリング部306Bにバッファされた番組コンテンツのコンテナを付加データデコーダ322へ送るよう制御する。付加データデコーダ322は、番組コンテンツのコンテナをデコードし、付加データを得て、この付加データをCM位置検出部324へ送る(S323)。
CM位置検出部324は、付加データにCM位置の情報が含まれるか否かを判定(CM判定)する(S324)。CM位置検出部324は、CM判定の結果を含むCM判定応答を再生制御部326へ送る(S325)。ここでは、CM位置検出部324は、CM位置(開始位置)が検出されるので、番組コンテンツにおいてCM区間が開始されたと認識する。
再生制御部326は、CM判定応答を受け、CM区間が開始されたことを検知し(S326)、CMフラグをONに設定する(S327)。再生制御部326は、IP通信部302Bを介して、CMコンテンツの配信を要求するためのCMデータ要求を、CMサーバ400Bへ送信する(S328)。CMデータ要求は、第1,第2の実施形態のCM取得要求に対応し、スマートデバイス300Bの位置情報(つまりリモート視聴エリアの情報)を含んでよい。
CMサーバ400Bは、CMデータ要求をスマートデバイス300Bから受信すると、CMデータ要求に応じてCMコンテンツを含むストリームをスマートデバイス300Bへ送信する(S329)。この場合、CMサーバ400Bは、CMデータ要求に含まれるスマートデバイス300Bの位置情報を基に、CMサーバ400Bに蓄積されたCMコンテンツを取得し、取得されたCMコンテンツを差し替え用CMとして、スマートデバイス300Bへ送信する。例えば、CMサーバ400Bは、スマートデバイス300Bの位置情報がCMコンテンツの通常の放送エリアに含まれるようなCMコンテンツのストリームを受信してよい。
また、CMサーバ400Bは、現在時刻を計時する計時部(不図示)を備え、CMデータ要求に応じて、蓄積された複数のCMコンテンツのうち、その有効期限(有効終了日時)が現在時刻よりも後の時刻のCMコンテンツを、スマートデバイス300Bを配信してよい。有効期限(有効終了日時)の情報は、図10に示した差し替え用CM情報に含まれてよい。差し替え用CM情報は、CMコンテンツに付加される付加情報の一例であり、この付加情報は、CMコンテンツとともにCMサーバ400Bに蓄積されていてよい。よって、スマートデバイス300Bでは、IP通信部302Bが、有効期限が現在時刻よりも後の時刻のCMコンテンツを受信してよい。
次に、CM中(CM区間の期間))において、IP通信部236は、リモート視聴配信処理部218Bにより生成されたリモート視聴用の番組コンテンツを、スマートデバイス300へストリーミング配信する(S331)。スマートデバイス300Bでは、IP通信部302Bは、受信装置200Bからの番組コンテンツのストリームを受信し、バッファリング部306Bの番組コンテンツ用のバッファ306aへ送る(S311)。
また、CMサーバ400Bは、CMデータ要求に応じたCMコンテンツを、スマートデバイス300Bへストリーミング配信する(S332)。スマートデバイス300Bでは、IP通信部302Bは、CMサーバ400BからのCMコンテンツのストリームを受信し、バッファリング部306BのCMコンテンツ用のバッファ306bへ送る(S332)。
再生制御部326は、CMコンテンツ用のバッファ306bを監視し、バッファ306bのバッファ量が閾値th1(例えば再生2秒分に相当するバッファ量)未満以下となった場合、CMデータ要求をCMサーバ400Bへ送信する(S333)。これにより、CMサーバ400Bは、スマートデバイス300Bにおける差し替え用のCMのデータ量が少なくなると、定期的に補充する。CMデータ要求は、反復して行われてよい。
再生制御部326は、受信された番組コンテンツにおけるCM区間の有無を確認するためのCM確認要求を、付加データデコーダ322へ送る(S334)。この場合、再生制御部326は、バッファ306aにバッファされた番組コンテンツのコンテナを付加データデコーダ322へ送るよう制御する。付加データデコーダ322は、バッファリング部306Bからの番組コンテンツのコンテナをデコードし、付加データを得て、この付加データをCM位置検出部324へ送る(S335)。
CM位置検出部324は、付加データにCM位置の情報が含まれるか否かを判定(CM判定)する(S336)。CM位置検出部324は、CM判定の結果を含むCM判定応答を再生制御部326へ送る(S337)。CM位置の情報が含まれる場合には、CM位置検出部324は、CM位置が検出されるので、ここでの番組コンテンツがCM区間内であることを認識する。
再生制御部326は、CM判定応答がCM区間内であることを示す場合、バッファ306aにバッファされたCMコンテンツのコンテナをデコードするよう、コンテナデコーダ308へ要求(デコード要求)する(S338)。この場合、再生制御部326は、CMコンテンツ用のバッファ306bをコンテナデコーダ308に接続させる。また、ここでは、再生制御部326は、所定のバッファ量(例えば2秒分のデータ)をバッファ306bからコンテナデコーダ308へ送るよう制御してよい。
コンテナデコーダ308は、接続されたCMコンテンツ用のバッファ306bから番組コンテンツ用のコンテナを受け取る。コンテナデコーダ308は、デコード要求に従って、CMコンテンツ用のコンテナをデコードし、音声データと映像データを得る。音声データは、音声デコーダ314及び音声出力部318を介して音声出力される(S339)。映像データは、映像デコーダ316及び映像出力部320を介して映像出力される(S339)。
次に、CM終了時(CM区間の終了時))において、IP通信部236は、リモート視聴配信処理部218Bにより生成されたリモート視聴用の番組コンテンツを、スマートデバイス300へストリーミング配信する(S341)。この番組コンテンツのコンテナには、CM終了情報が含まれている。
スマートデバイス300Bでは、IP通信部302Bは、受信装置200Bからの番組コンテンツのストリームを受信し、バッファリング部306Bへ送る(S341)。再生制御部326は、CM確認要求を、付加データデコーダ322へ送る(S342)。この場合、再生制御部326は、バッファリング部306Bにバッファされた番組コンテンツのコンテナを付加データデコーダ322へ送るよう制御する。付加データデコーダ322は、バッファリング部306Bからの番組コンテンツのコンテナをデコードし、付加データを得て、この付加データをCM位置検出部324へ送る(S343)。
CM位置検出部324は、付加データにCM位置の情報が含まれるか否かを判定(CM判定)する(S344)。CM位置検出部324は、CM判定の結果を含むCM判定応答を再生制御部326へ送る(S345)。ここでは、CM位置検出部324は、CM位置(終了位置)が検出されるので、番組コンテンツにおいてCM区間が終了されたと認識する。
再生制御部326は、CM判定応答を受け、CM区間が終了されたことを検知し(S346)、CMフラグをOFFに設定する(S347)。また、再生制御部326は、IP通信部302BによりCMコンテンツの取得を終了し、つまりCMコンテンツのストリームの受信を終了する(S348)。また、この場合、再生制御部326は、CMサーバ400Bからストリーミング配信されているCMコンテンツの受信が完了したら、次のCMコンテンツの取得を要求しない。
図23及び図24の処理によれば、スマートデバイス300Bは、通常時には、番組コンテンツ用のバッファ306aがコンテナデコーダ308に接続される。したがって、スマートデバイス300Bは、番組コンテンツのコンテナをデコードして再生出力でき、リモート視聴者は、番組コンテンツの本編部分を楽しむことができる。
また、スマートデバイス300Bは、CM開始時には、番組コンテンツ用のバッファ306aからCMコンテンツ用のバッファ306bに切り替えるので、CMコンテンツ用のバッファ306bがコンテナデコーダ308に接続される。したがって、CM開始時やCM中には、スマートデバイス300Bは、CMコンテンツのコンテナをデコードして再生出力でき、リモート視聴者は、CMコンテンツ(放送された番組コンテンツのCM差し替え部分)を楽しむことができる。そして、リモート視聴者は、リモート視聴エリアやリモート視聴時期に合ったCMを確認することができる。
また、スマートデバイス300Bは、CM終了時には、CMコンテンツ用のバッファ306bから番組コンテンツ用のバッファ306aに切り替えるので、番組コンテンツ用のバッファ306aがコンテナデコーダ308に接続される。したがって、スマートデバイス300Bは、番組コンテンツのコンテナのストリームをデコードとして再生出力でき、リモート視聴者は、配信コンテンツの本編部分を楽しむことができる。
図25Aは、CMフラグがONの場合における再生制御部326によるバッファ切り替えロジックの一例を説明するためのイメージ図である。図25Bは、CMフラグがOFFの場合における再生制御部326によるバッファ切り替えロジックの一例を説明するためのイメージ図である。
バッファリング部306Bは、放送された番組コンテンツがバッファリングされる放送用(番組コンテンツ用)のバッファ1であるバッファ360aと、差し替え用のCMがバッファリングされるCM用のバッファ2であるバッファ360bと、を有する。
図25A及び図25Bに示した矩形1つ分のバッファは、例えば1秒分のバッファ量を示しており、リモート視聴制御部238Bにより2つ分のバッファ量のデータが1度に取り出されることを例示している。なお、取り出されるデータの量は、これ以外でもよい。
バッファ360a,360bは、再生制御部326により、コンテナデコーダ308に接続されるか否かが決定される。再生制御部326は、CMフラグがONであるかOFFであるかに基づいて、コンテナデコーダ308に接続されるバッファ360a,360bを決定してよい。つまり、再生制御部326は、オンエア中の番組コンテンツがCM区間であるか本編区間であるかに基づいて、コンテナデコーダ308に接続されるバッファ360a,360bを決定してよい。
図25Aに示すように、再生制御部326は、CMフラグがONの場合、バッファ360bをコンテナデコーダ308に接続させる。この場合、バッファ360bにバッファリングされたデータ(コンテナ)がコンテナデコーダ308に送られ、コンテナデコーダ308によりデコードされる。つまり、番組コンテンツの一部が、差し替え用のCMにより差し替えられる。そして、音声出力部318や映像出力部320により、差し替え用のCM(CMコンテンツ)が、再生されて出力される。
また、再生制御部326は、CMフラグがONの場合、コンテナデコーダ308に接続されないバッファ360aにバッファリングされたデータ(番組コンテンツのコンテナ)を削除してよい。なお、再生制御部326は、CMフラグがONの場合でも、後述するように、バッファ360aにバッファリングされたデータを削除しなくてもよい。
図25Bに示すように、再生制御部326は、CMフラグがOFFの場合、バッファ360bをコンテナデコーダに接続させる。この場合、バッファ360aにバッファリングされたデータ(コンテナ)がコンテナデコーダ308に送られ、コンテナデコーダ308によりデコードされる。つまり、放送された番組コンテンツの一部が、差し替え用のCMにより差し替えられない。そして、音声出力部318や映像出力部320により、放送された番組コンテンツが、再生されて出力される。
また、再生制御部326は、CMフラグがOFFの場合、コンテナデコーダ308に接続されないバッファ360bにバッファリングされたデータ(CMコンテンツのコンテナ)を削除してよい。なお、再生制御部326は、CMフラグがOFFの場合でも、後述するように、バッファ360bにバッファリングされたデータを削除しなくてもよい。
コンテナデコーダ308は、デコードされたデコード量に対応する時間をカウントする再生時間カウンタを有する。コンテナデコーダ308は、リモート視聴の再生開始時(つまりデコード開始時)に再生時間カウンタを値0(例えば00:00:00)に設定する。コンテナデコーダ308は、番組コンテンツ又はCMコンテンツのコンテナをデコードする度に、デコードしたデータ量に対応する時間の分、再生時間カウンタをカウントアップする。これにより、スマートデバイス300Bは、デコード時間を認識でき、つまりリモート視聴による番組コンテンツ及びCMコンテンツを合わせた再生時間を認識できる。
図26は、スマートデバイス300のデコードに係る第1動作例を示すフローチャートである。ここでは、番組コンテンツのCM区間の尺とCMコンテンツのCM区間の尺とが同じ時間長さであることを例示している。図26の処理は、デコードに関する処理が開始される際(例えば再生制御部326がデコード要求する際)に、開始される。
また、図27Aは、CM開始日時と再生時間カウンタの関係の一例を示す図である。図27Bは、CM終了日時と再生時間カウンタの関係の一例を示す図である。図27A及び図28Bでは、リモート視聴が開始されたリモート視聴開始日時、再生時間カウンタ、CM開始日時、CM終了日時が時系列に示されている。
CM開始日時の情報は、番組コンテンツのコンテナに含まれるCM開始情報に含まれるCMが開始される時刻を示す時刻情報でよい。CM開始日時は、CM開始情報が付加データとともに番組コンテンツに伝送される時刻とは所定時間(例えば3秒、5秒)ずれていてよい。この場合、CM位置の情報(CM開始情報)が検出され、その所定時間後に、番組コンテンツのCM区間のCMが開始されることとなる。
CM終了日時の情報は、番組コンテンツのコンテナに含まれるCM終了情報に含まれるCMが終了される時刻を示す時刻情報でよい。CM終了日時は、CM終了情報が付加データとともに番組コンテンツに伝送される時刻とは所定時間(例えば3秒、5秒)ずれていてよい。この場合、CM位置の情報(CM終了情報)が検出され、その所定時間後に、番組コンテンツのCM区間のCMが開始されることとなる。
図26では、まず、再生制御部326は、CMフラグがONであるかOFFであるかを判定する(S351)。CMフラグがONである場合、再生制御部326は、CM開始日時とリモート視聴開始日時との時差を算出する(S352)。再生制御部326は、時差(時差の値)が、再生時間カウンタよりも大きいか否かを判定する(S353)。
なお、時差が再生時間カウンタよりも大きい場合、CM開始日時が現在時刻(S353を実行する時刻)よりも後の時刻(未来)であり、本編中でないことを示す。また、時差が再生時間カウンタより小さい場合、CM開始日時が現在時刻よりも前の時刻(過去)であり、CM中であることを示す。時差が再生時間カウンタと等しい場合、ちょうどCMが開始される時刻であることを示す。
S353において時差が再生時間カウンタよりも大きい場合、再生制御部326は、番組コンテンツ用のバッファ306aからn秒分のデータを取り出して、デコーダ(コンテナデコーダ308)へ出力するよう制御する(S354)。そして、再生制御部326は、コンテナデコーダ308が有する再生時間カウンタの値をn秒分進めるよう指示する(S355)。再生時間カウンタは、再生制御部326からの指示に従い、n秒分カウントアップする。
なお、n秒は、バッファ306a,306bからコンテナデコーダ308へ一度送られるデータ量に対応する時間でよい。n秒は、例えば2秒であり、他の値でもよい。
S353において時差が再生時間カウンタ以下である場合、再生制御部326は、番組コンテンツ用のバッファ306aからn秒分のデータを取り出して、削除する(S356)。また、再生制御部326は、CMコンテンツ用のバッファ306bからn秒分のデータを取り出して、デコーダ(コンテナデコーダ308)へ出力するよう制御する(S357)。そして、再生制御部326は、再生時間カウンタの値をn秒分進めるよう指示する(S355)。再生時間カウンタは、再生制御部326からの指示に従い、n秒分カウントアップする。
なお、図27Aの場合には、S353を満たすので、S354、S355の処理が実施される。
S351においてCMフラグがOFFである場合、再生制御部326が、CM終了日時を取得したか否かを判定する(S358)。S351においてCMフラグがOFFであることは、例えば、CM区間が終了すること又はCM区間となったことがないことを示す。CM終了日時は、例えば、CM終了情報に含まれてCM位置検出部324から取得されてよい。CM終了日時が取得されていない場合、再生制御部326は、番組コンテンツ用のバッファ306aからn秒分のデータを取り出し、コンテナデコーダ308へ出力するよう制御する(S361)。そして、再生制御部326は、コンテナデコーダが有する再生時間カウンタの値をn秒分進めるよう指示する(S362)。再生時間カウンタは、再生制御部326からの指示に従い、n秒分カウントアップする。
S358においてCM終了日時が取得されている場合、再生制御部326は、CM終了日時とリモート視聴開始日時との時差を算出する(S359)。再生制御部326は、時差が、再生時間カウンタよりも大きいか否かを判定する(S360)。
なお、時差が再生時間カウンタよりも大きい場合、CM終了日時が現在時刻(S360を実行する時刻)よりも後の時刻(未来)であり、CM中であることを示す。また、時差が再生時間カウンタより小さい場合、CM終了日時が現在時刻よりも前の時刻(過去)であり、本編中であることを示す。時差が再生時間カウンタと等しい場合、ちょうどCMが終了される時刻であることを示す。
S360において時差が再生時間カウンタ以下である場合、再生制御部326は、番組コンテンツ用のバッファ306aからn秒分のデータを取り出して、デコーダ(コンテナデコーダ308)へ出力するよう制御する(S361)。そして、再生制御部326は、再生時間カウンタの値をn秒分進めるよう指示する(S262)。再生時間カウンタは、再生制御部326からの指示に従い、n秒分カウントアップする。
S360において時差が再生時間カウンタよりも大きい場合、再生制御部326は、番組コンテンツ用のバッファ306aからn秒分のデータを取り出して、削除する(S363)。また、再生制御部326は、CMコンテンツ用のバッファ306bからn秒分のデータを取り出して、コンテナデコーダ308へ出力するよう制御する(S364)。そして、再生制御部326は、再生時間カウンタの値をn秒分進めるよう指示する(S362)。再生時間カウンタは、再生制御部326からの指示に従い、n秒分カウントアップする。
なお、図27Bの場合には、S360を満たすので、S363、S364、S362の処理が実施される。
図26の処理によれば、スマートデバイス300Bは、番組コンテンツのCM区間が開始されてから終了されるまでは、CMコンテンツがデコードされ、番組コンテンツのCM区間が終了されてから開始されるまでは、番組コンテンツがデコードされる。よって、スマートデバイス300Bは、CM区間の時間長さと同じ時間にわたってCM差し替えして、コンテンツを再生出力できる。
図28は、スマートデバイス300のデコードに係る第2動作例を示すフローチャートである。ここでは、番組コンテンツのCM区間の尺とCMコンテンツのCM区間の尺とが異なる時間長さであり、つまりCMの尺が合わないことを例示している。図28の処理は、デコードに関する処理が開始される際(例えば再生制御部326がデコード要求する際)に、開始される。なお、図28では、差分カウンタcは、図9と同様に、番組コンテンツの本編区間においてCMが継続している時間であり、初期値は値0である。図28において、図26と同様の処理については、その説明を省略又は簡略化することもある。
再生制御部326は、CMコンテンツ用のバッファ360bにデータ(コンテナ)が存在するか否かを判定する(S371)。S181の判定は、番組コンテンツのCM区間に実施されても、番組コンテンツのCM区間以外の本編区間に実施されてもよい。
バッファ306bにデータが存在しない場合、再生制御部326は、既定のデータ量n秒分(例えば2秒分)のデータを、番組コンテンツ用のバッファ360aから取り出す(S374)。再生制御部326は、取り出されたバッファ360aのデータをコンテナデコーダ308へ出力する(S375)。そして、再生制御部326は、再生時間カウンタの値をn秒分進めるよう指示する(S376)。再生時間カウンタは、再生制御部326からの指示に従い、n秒分カウントアップする。
S371においてバッファ360bにデータが存在しない場合、再生制御部326は、差分カウンタcがn以上であるか否かを判定する(S372)。差分カウンタcは、図28の処理が反復して実施される中で、例えば後述するS388の処理においてカウントアップされる。ここでは、差分カウンタcがn以上である場合、前回のCM区間の時間長さよりも差し替えられたCMの時間長さの方が長く、放送された番組コンテンツよりも差し替え用のCMの出力時間が長いことを示している。
差分カウンタcがn以上である場合、再生制御部326は、差分カウンタcから、既定のデータ量分の時間カウントn秒分を減算する(S373)。そして、再生制御部373は、S374~S376の処理を行う。
なお、S372のYesの場合、番組コンテンツにおける前回のCM区間において、尺の合わない差し替え用のCMが長めに流された(出力された)ことを意味する。そして、S373において既定のデータ量分の時間カウント(n秒分)が減算されることは、前回差し替え用のCMが長めに流されたことを加味して本編が流される(出力される)ことを意味する。
つまり、S372、S373では、前回のCM区間において、尺が合わずに差し替え用CMが長めに出力された場合、今回のデコード要求時には、バッファ360aに本編区間のデータが残存する。この場合、番組コンテンツではCM区間であるが、c=c-nを計算しながら、所定量ずつ(n秒ずつ)バッファが空になるまで本編区間のデータを出力し続ける。この本編区間のデータの出力の完了後、この本編区間に後続するCM区間に対応する差し替え用のCMが開始する。よって、差し替え後のコンテンツ再生では、差し替え前の番組コンテンツと比較すると、本編区間が後にずれたコンテンツが再生される。
S372において差分カウンタcがn未満である場合、再生制御部326は、CMフラグがONであるかOFFであるかを判定する(S377)。CMフラグ377がONである場合、再生制御部326は、S378~S383の処理を行う。なお、S378~S383の処理は、図26に示したS352~S357の処理と同じであるので、説明を省略する。
S377においてCMフラグがOFFである場合、再生制御部326は、CM終了日時を取得したか否かを判定する(S384)。S384においてCMフラグがOFFであることは、例えば、CM区間が終了すること又はCM区間となったことがないことを示す。CM終了日時が取得されていない場合、再生制御部326は、番組コンテンツ用のバッファ306aからn秒分のデータを取り出し、コンテナデコーダ308へ出力するよう制御する(S392)。そして、再生制御部326は、再生時間カウンタの値をn秒分進めるよう指示する(S389)。再生時間カウンタは、再生制御部326からの指示に従い、n秒分カウントアップする。
S384においてCM終了日時が取得されている場合、再生制御部326は、CM終了日時とリモート視聴開始日時との時差を算出する(S385)。再生制御部326は、時差が、再生時間カウンタよりも大きいか否かを判定する(S386)。
なお、時差が再生時間カウンタよりも大きい場合、CM終了日時が現在時刻(S386を実行する時刻)よりも後の時刻(未来)であり、CM中であることを示す。また、時差が再生時間カウンタより小さい場合、CM終了日時が現在時刻よりも前の時刻(過去)であり、本編中であることを示す。時差が再生時間カウンタと等しい場合、ちょうどCMが終了される時刻であることを示す。
S386において時差が再生時間カウンタ以下である場合、再生制御部326は、CMコンテンツ用のバッファ306bからn秒分のデータを取り出して、デコーダ(コンテナデコーダ308)へ出力するよう制御する(S387)。また、再生制御部326は、差分カウンタcに、既定のデータ量分の時間カウントn秒分を加算する(S388)。そして、再生制御部326は、再生時間カウンタの値をn秒分進めるよう指示する(S389)。再生時間カウンタは、再生制御部326からの指示に従い、n秒分カウントアップする。
つまり、S388では、CMフラグがOFFであるのでCM区間が終了している一方、デコード対象はバッファ360bにバッファされたCMコンテンツであるので、本編区間においてCMコンテンツのデコードが継続している。この継続分、差分カウンタcがカウントアップされる。CMコンテンツのデコードは、CMコンテンツのデコードが完了するまで実施される。
S386において時差が再生時間カウンタよりも大きい場合、再生制御部326は、番組コンテンツ用のバッファ306aからn秒分のデータを取り出して、削除する(S390)。また、再生制御部326は、CMコンテンツ用のバッファ306bからn秒分のデータを取り出して、コンテナデコーダ308へ出力するよう制御する(S391)。そして、再生制御部326は、再生時間カウンタの値をn秒分進めるよう指示する(S389)。再生時間カウンタは、再生制御部326からの指示に従い、n秒分カウントアップする。
したがって、再生制御部326は、番組コンテンツに含まれるCM区間p11と差し替え用のCMとしてのCMコンテンツq11との尺が合わない場合、CM区間の開始に応じてCMを差し替えし、CM区間p11が終了してもバッファされたCMコンテンツq11の出力が完了するまで、CMコンテンツq11の出力を継続し、つまり番組コンテンツから差し替え用CMへの差し替えを継続する。再生制御部326は、差し替え完了後に、CM区間p11に後続する本編区間p12のデータ(バッファに残存したデータ)の出力を開始する。このデータには、本編区間p12の開始位置のデータから順に含まれている。よって、音声出力部318及び映像出力部320は、この時間区間では、差し替えられたCMコンテンツq11を再生して出力し、その後に番組コンテンツの本編区間p12を、本編区間p12の開始位置のデータから再生して出力することになる。
また、再生制御部326は、本編区間p12が終了してもバッファされた本編区間p2の出力が完了するまで、本編区間p12の出力を継続し、つまり番組コンテンツから差し替え用CMへの差し替えを待機する。再生制御部326は、本編区間p12の出力完了後、つまり差し替えの待機完了後に、本編区間p12に後続するCM区間p13が差し替えられたCMコンテンツq2のデータの出力を開始する。このデータには、CMコンテンツq12の開始位置のデータから順に含まれている。よって、音声出力部318及び映像出力部320は、この時間区間では、番組コンテンツの本編区間p12を再生して出力し、その後にCMコンテンツq12を、CMコンテンツq12の開始位置のデータから再生して出力することになる。
したがって、スマートデバイス300Bは、図28の処理では、図26の処理と比較すると、所定時間(例えば一般的なCMの時間長さの15秒)が経過しても、差し替え用のCMの時間長さによらずに差し替え途中でCMの差し替えが強制的に出力終了することを抑制でき、CMのバッファ量を加味してCMの差し替えを完了できる。よって、広告効果の低減が抑制され得る。また、スマートデバイス300Bは、出力開始が遅延した本編区間p12についても、本編区間p12の出力途中で本編区間p12の出力が強制的に終了し、CM差し替えが開始されることを抑制できる。よって、スマートデバイス300Bは、リモート視聴される本編の内容が削除されることを抑制できる。
なお、図26及び図28で示した時差は、受信装置200(例えばリモート視聴制御部238B)で算出され、スマートデバイス300Bに通知されてもよい。つまり、受信装置200Bは、リモート視聴を開始するリモート視聴開始日時の情報を記憶し、センターシステム100から送出されるCM開始日時又はCM終了日時とリモート視聴開始日時との時差を計算し、その時差をリモート視聴アプリケーション(スマートデバイス300B)に送信してよい。これにより、スマートデバイス300Bは、受信された時差と再生時の再生時間カウンタの比較により、図26や図28と同様の動作を実現できる。
次に、録画された番組コンテンツのリモート視聴について説明する。ここでは、第1,2の実施形態や本実施形態のオンエアの番組コンテンツのリモート視聴と同様の事項については、その説明を省略又は簡略化する。
図29は、リモート視聴システム5Bによる録画された番組コンテンツの再生に係る動作例を示すシーケンス図である。図29において、図13、図15、等と同様の処理については、その説明を省略又は簡略化することもある。
スマートデバイス300Bでは、ユーザインタフェース310は、リモート視聴を要求するための操作と、リモート視聴を希望する番組コンテンツを指定するための操作と、を受け付ける(S401)。番組コンテンツは、例えば録画番組表がスマートデバイス300Cにより事前に取得され、録画番組表を用いて指定されてよい。
IP通信部302Bは、ユーザインタフェース310で受け付けた操作を基に、番組コンテンツの指定情報(例えば指定された録画番組に対応する録画番組ID)を含むリモート視聴要求を、受信装置200に送信する(S402)。リモート視聴要求は、リモート視聴を希望する番組コンテンツに関する番組情報の取得を要求するための番組情報要求も含まれてよい。
受信装置200Bでは、リモート視聴制御部238Bは、IP通信部236を介して、スマートデバイス300Bからのリモート視聴要求を取得する(S402)。リモート視聴制御部238Bは、取得されたリモート視聴要求の番組情報要求を基に、指定された番組コンテンツに関する録画番組メタデータを、録画再生IF240を介して録画番組蓄積部244から取得する。リモート視聴制御部238Bは、録画番組メタデータを含む番組情報応答を、IP通信部236を介してスマートデバイス300Bへ送信する(S403)。なお、録画番組メタデータは、第1の実施形態で説明した録画番組メタデータと同様でよい。
スマートデバイス300Bでは、ユーザインタフェース310は、番組コンテンツを再生するための操作を受け付ける(S404)。この操作は、録画番組メタデータの表示等を確認したユーザから受けてよい。IP通信部302Bは、ユーザインタフェース310で受け付けた操作を基に、CM差し替えを行うためのシナリオデータの生成を要求するためのシナリオ生成要求を、CMサーバ400Bへ送信する(S405)。
CMサーバ400Bは、スマートデバイス300Bからのシナリオ生成要求を受信し、シナリオ生成要求に含まれる録画番組メタデータを基に、シナリオデータを生成する(S406)。つまり、CMサーバ400Bは、録画番組メタデータを基に、番組コンテンツのCM区間をCMコンテンツで差し替えるシナリオデータを生成してよい。CMサーバ400Bは、時系列で再生される各コンテンツの情報を含むシナリオデータを含むシナリオ応答を、スマートデバイス300Bへ送信する(S407)。
スマートデバイス300Bでは、シナリオ応答を受信すると、シナリオ応答に含まれるシナリオデータを再生制御部326にセットする(S408)。これにより、再生制御部326は、シナリオデータの情報を参照可能となる。なお、シナリオデータは、第1の実施形態で説明したシナリオデータと同様でよい。再生制御部326は、シナリオデータを基に、シナリオデータに示された各コンテンツ(番組コンテンツ、CMコンテンツ)を順に取得し、各コンテンツを再生出力するよう制御する。
例えば、再生制御部326は、録画された番組コンテンツの再生要求を、IP通信部302B,236を介してリモート視聴制御部238Bへ送信する(S410)。再生要求は、シナリオデータに示された、再生対象の番組コンテンツの録画番組IDと、そのレンジ(番組コンテンツの再生範囲)の指定情報と、を含む。
リモート視聴制御部238Bは、再生要求を基に、指定された番組コンテンツにおける指定されたレンジ部分を、録画再生IF240を介して録画番組蓄積部244から取得する。リモート視聴制御部238Bは、IP通信部236等を介して、取得された番組コンテンツのレンジ部分を含むストリームを、スマートデバイス300Bへ送信する(S411)
スマートデバイス300Bでは、IP通信部302Bは、受信装置200Bからの番組コンテンツのレンジ部分のストリームを受信し、バッファリング部306Bへ送る(S411)。再生制御部326は、バッファされた番組コンテンツのコンテナをデコードするためのデコード要求を、コンテナデコーダ308へ送る(S412)。コンテナデコーダ308は、デコード要求に応じて、バッファリング部306Bにバッファリングされた番組コンテンツのコンテナをデコードし、音声データ及び映像データを得る。音声データは、音声デコーダ314及び音声出力部318を介して音声出力される(S413)。映像データは、映像デコーダ316及び映像出力部320を介して映像出力される(S413)。
例えば、再生制御部326は、CMコンテンツの再生要求を、IP通信部302Bを介してCMサーバ400Bへ送信する(S414)。再生要求は、シナリオデータに示された、再生対象のCMコンテンツのCM_IDを含む。
CMサーバ400Bは、再生要求を基に、指定されたCMコンテンツを記憶部(不図示)から取得し、CMコンテンツを含むストリームを、スマートデバイス300Bへ送信する(S415)。
スマートデバイス300Bでは、IP通信部302Bは、CMサーバ400BからのCMコンテンツのストリームを受信し、バッファリング部306Bへ送る(S415)。再生制御部326は、バッファされたCMコンテンツのコンテナをデコードするためのデコード要求を、コンテナデコーダ308へ送る(S416)。コンテナデコーダ308は、デコード要求に応じて、バッファリング部306BにバッファリングされたCMコンテンツのコンテナをデコードし、音声データ及び映像データを得る。音声データは、音声デコーダ314及び音声出力部318を介して音声出力される(S417)。映像データは、映像デコーダ316及び映像出力部320を介して映像出力される(S417)。
図29の処理によれば、スマートデバイス300Bは、シナリオデータを基にCM差し替えを行うことで、シナリオデータ内のシーン情報に従って差し替え用のCMを用意することで、容易にCMの差し替えを実施できる。また、スマートデバイス300Bは、番組コンテンツのCMの尺と差し替え用のCMの尺とが異なる場合でも、容易にCMの差し替えを実施できる。また、スマートデバイス300Bは、番組コンテンツとCMコンテンツのデータを順番に取得して1つのバッファにバッファリングすることができ、番組コンテンツ用のバッファ306aとCMコンテンツ用のバッファ306bとの2つのバッファを用意しなくて済み、バッファリングに関する構成や動作を簡素化できる。また、スマートデバイス300Bは、バッファを切り替えるための識別(番組コンテンツにおける種別がCMか本編かの識別)が不要となるので、リモート視聴用のコンテンツを再生出力するための処理を高速化できる。
なお、シナリオデータで生成されるリモート視聴用の再生対象のコンテンツでは、録画された番組コンテンツとは、本編とCMとの編成が異なるようにされてもよい。例えば、シナリオデータでは、複数の本編の区間が連続して配置されてもよいし、複数のCMの区間が連続して配置されてもよい。
図29では、録画再生の一例として、CMサーバ400Bが、録画番組メタデータを基にシナリオデータを生成し、スマートデバイス300Bが、シナリオデータに基づいて各コンテンツを再生出力することを例示したが、これに限られない。例えば、CMサーバ400B以外の他のサーバやスマートデバイス300B自身(例えば再生制御部326)が、シナリオデータを生成してもよい。
また、シナリオデータの生成を行わず、スマートデバイス300Bは、録画番組メタデータを基に、CM差し替えを行い、各コンテンツの再生出力を行ってよい。この場合、例えば、図23及び図24において、取得される番組コンテンツが録画された番組コンテンツとなり、その他の動作は同じである。スマートデバイス300Bのリモート視聴再生処理部304Bは、リモート視聴開始時からの時間を計時し、CM開始やCM終了の時間となった場合に、CM開始や終了を検出してよい。
なお、番組コンテンツに含まれるCMの尺(時間長さ)は、番組コンテンツが録画番組である場合には予め把握可能である。CMの尺の情報は、録画番組メタデータに含まれるシーン情報に含まれる。したがって、IP通信部302Bは、CMの尺の情報を含むCM取得要求をCMサーバ400Bへ送信してよい。CMサーバ400Bは、このCMの尺に合うCMコンテンツをスマートデバイス300Bへ送信してよい。再生制御部326は、番組コンテンツの尺に合う差し替え用のCMが不在である場合、尺の合わないCMコンテンツを取得し、尺の合わない分にフィラーを差し込んでもよい。
このように、リモート視聴システム5Bでは、スマートデバイス300Bは、リモート視聴機能により受信装置200Bからストリーミング配信された番組コンテンツを再生して出力する際に、CM部分を、例えばインターネット上の広告サーバ(例えばCMサーバ400)が配信するネット広告ストリームに差し替えできる。
よって、リモート視聴システム5Bは、録画された番組コンテンツを再生出力する際、番組コンテンツに含まれるCMを差替えできるので、録画済番組のCMの陳腐化を低減できる。リモート視聴システム5Bは、リモート視聴においてスキップ視聴できない場合でも、リモート視聴時点に合ったCMを再生出力できる。また、リモート視聴システム5Bは、スマートデバイス300Bを用いてリモート視聴されるリモート視聴エリアのCMに差し替え、広告効果を向上させることができる。
また、リモート視聴システム5Bによれば、広告付きVODをサービス提供している放送事業者は、番組コンテンツの本編を受信装置200Bから配信するので、本編部分の配信コストを負う必要がない。したがって、放送事業者は、番組コンテンツの本編もCMもインターネットを介して配信する場合よりも低コスト化でき、インターネット配信と同様の効果を得ることができる。また、リモート視聴システム5Bは、センターシステム100、受信装置200B、及びスマートデバイス300Bを用いてCM差し替えを自動的に実施でき、放送事業者の作業負荷を低減できる。
以上のように、本実施形態のスマートデバイス300Bでは、IP通信部302Bは、放送された本編区間及びCM区間を有する番組コンテンツを配信する受信装置200Bから配信された番組コンテンツを含むストリームと、CMコンテンツを含むストリームと、を受信する。CM位置検出部324は、番組コンテンツにおけるCM区間の位置を検出する。再生制御部326は、CM区間の位置に基づいて、番組コンテンツのCM区間をCMコンテンツに差し替える。音声出力部318及び映像出力部320は、番組コンテンツ又は差し替えられたCMコンテンツを再生して出力する。
スマートデバイス300Bは、遠隔視聴端末の一例である。受信装置200は、放送番組配信装置の一例である。IP通信部302Bは、通信部の一例である。CM位置検出部324は、広告位置検出部の一例である。再生制御部326は、広告差替部の一例である。音声出力部318及び映像出力部320は、出力部の一例である。CM区間は、広告・宣伝区間の一例である。CMコンテンツは、広告コンテンツ、差し替え用のCMの一例である。
これにより、スマートデバイス300Bは、番組コンテンツのCM区間等を他のCMコンテンツ(差し替え用のCM)に差し替える。そのため、スマートデバイス300Bは、受信装置200Bが設置された放送エリアのエリア外からスマートデバイス300Bがリモート視聴機能を利用し、番組コンテンツのCMがリモート視聴エリア外のCMであっても、番組コンテンツのCMがそのまま再生出力されて広告効果が低減することを抑制できる。また、例えば、番組コンテンツの放送時期とリモート視聴の時期とに乖離がある場合(例えば録画された番組コンテンツを視聴する場合)であっても、スマートデバイス300Bは、想定より過去のCMが再生出力されることを抑制でき、広告効果が低減することを抑制できる。また、スマートデバイス300Bは、番組コンテンツやCMコンテンツをストリーム受信することので、スマートデバイス300Bが予めコンテンツのデータを保持おかなくてよく、必要なメモリ容量を削減できる。
また、GPS受信機312が、スマートデバイス300Bの位置を検出してよい。IP通信部302Bは、スマートデバイス300Bの位置に基づいて、CMコンテンツを受信してよい。GPS受信機312は、位置検出部の一例である。
これにより、スマートデバイス300Bは、スマートデバイス300Bの位置を考慮して、CMコンテンツを取得できる。例えば、スマートデバイス300Bは、スマートデバイス300Bの位置が属する放送エリアに配信されるCMを、差し替え用のCMとすることができる。よって、スマートデバイス300Bは、スマートデバイス300Bの所在エリアと関係ないエリアのCMに差し替えられることを抑制できる。
また、再生制御部326は、現在時刻を計時してよい。IP通信部302Bは、CMコンテンツに付加された付加情報に含まれる有効期限が現在時刻よりも後であるCMコンテンツを受信してよい。
これにより、スマートデバイス300Bは、CMコンテンツの有効期限を考慮して、CMコンテンツを取得できる。よって、スマートデバイス300Bは、視聴が想定された期間を超過したCMコンテンツに差し替えられることを抑制できる。
また、IP通信部302Bは、CM区間の位置の情報を含む番組コンテンツのストリームを受信してよい。コンテナデコーダ308は、受信されたストリームをデコードして、CM位置検出部324は、CM区間の位置を検出してよい。コンテナデコーダ308は、広告位置検出部に含まれてよい。
これにより、スマートデバイス300Bは、受信装置200からのリモート視聴用の配信コンテンツ(番組コンテンツ)とともに取得できるので、CM区間の位置を通知するための専用の装置が不要となる。そのため、リモート視聴を実現するためのリモート視聴システム5Bの構成を簡素化できる。
また、CM位置検出部324は、番組コンテンツにおけるCM区間の開始位置及び終了位置を検出してよい。再生制御部326は、番組コンテンツにおけるCM区間の開始位置及び終了位置の間のデータを、CMコンテンツに差し替えてよい。
これにより、スマートデバイス300Bは、CM開始検出(例えばCMフラグ=ON)からCM終了検出(例えばCMフラグ=OFF)までの期間に限ってCMコンテンツを差し替えることで、番組コンテンツを放送する放送局がCM区間と判断した番組コンテンツの区間を、CMコンテンツに差し替えできる。また、スマートデバイス300Bは、番組コンテンツのCM区間の時間長さやCMコンテンツの時間長さを考慮しないので、CM差し替え時の処理負荷を低減できる。
また、IP通信部302Cは、CMコンテンツq11を含むストリームを受信してよい。CM位置検出部324は、番組コンテンツにおけるCM区間p11の終了位置を検出してよい。再生制御部326は、CM区間p11の時間長さがCMコンテンツq11の時間長さよりも短い場合において、CM区間p11の終了位置が検出された場合、CMコンテンツq11の差し替えが完了するまで、番組コンテンツのCMコンテンツq11への差し替えを継続してよい。音声出力部318及び映像出力部320は、差し替えられたCMコンテンツq11を再生して出力し、CMコンテンツq11の出力後に、CM区間p11に後続する本編区間p12を、本編区間p12の開始位置から再生して出力してよい。CMコンテンツq11は、第1の広告コンテンツの一例である。CM区間p11は、第1の広告区間の一例である。
これにより、スマートデバイス300Bは、放送された番組コンテンツではCM区間p11が終了しても、リモート視聴用の配信コンテンツの再生では、番組コンテンツのCM区間p11に対応して差し替え開始されたCMコンテンツq11が完了するまで、本編区間p12の開始を待機させることができる。よって、スマートデバイス300Bは、リモート視聴においてCMコンテンツの再生出力が途中で終了することを回避でき、広告効果が低減することを抑制できる。
また、IP通信部302Bは、CMコンテンツq12を含むストリームを受信してよい。CM位置検出部324は、番組コンテンツにおける本編区間p12に後続するCM区間p13の開始位置を検出してよい。再生制御部326は、CM区間p13の開始位置が検出された場合、本編区間p12が完了するまで差し替えを待機し、本編区間p12が完了した時間位置から、番組コンテンツをCMコンテンツq12に差し替えてよい。音声出力部318及び映像出力部320は、本編区間p12を再生して出力した後に、CMコンテンツq12を、CMコンテンツq12の開始位置から再生して出力してよい。CMコンテンツq12は、第2の広告コンテンツの一例である。CM区間p13は、第2の広告区間の一例である。
これにより、スマートデバイス300Bは、放送された番組コンテンツではCM区間p13が開始しても、リモート視聴用の配信コンテンツの再生では、放送された番組コンテンツに対して遅れて開始された本編区間p12が完了するまで、CM開始を待機させることができる。よって、スマートデバイス300Bは、前回のCM区間p11において放送された番組コンテンツの本編区間及びCM区間のタイミングと、リモート視聴用の配信コンテンツの再生時の本編区間及びCM区間のタイミングと、がずれても、リモート視聴用の配信コンテンツの再生において本編の内容が欠落することを抑制して、リモート視聴用の配信コンテンツを再生出力できる。
また、IP通信部302Bは、受信装置200Bから放送され録画された番組コンテンツと、番組コンテンツに関する録画番組メタデータと、を受信してよい。メタデータは、番組コンテンツにおけるCM区間の位置の情報を含んでよい。CM位置検出部324は、メタデータに基づいてCM区間の位置を検出してよい。録画番組メタデータは、録画された番組コンテンツに関するメタデータの一例である。CM区間の位置の情報は、例えば、録画番組メタデータのシーン情報の各情報でよい。
これにより、スマートデバイス300Bは、放送され録画された番組コンテンツの配信を受け、録画番組をリモート視聴で再生する場合でも、番組コンテンツ内のCM位置を把握できる。よって、スマートデバイス300Bは、録画番組に含まれるCMの差し替えを実施できる。
録画番組メタデータは、番組コンテンツにおけるCM区間の時間長さの情報を含んでよい。IP通信部302Bは、CM区間の時間長さに基づいて、CMコンテンツを含むストリームを受信してよい。
これにより、スマートデバイス300Bは、差し替えられる番組コンテンツのCM区間の時間長さを予め把握できるので、尺が合う差し替え用のCMを取得できる。そのため、スマートデバイス300Bは、CMコンテンツが途中で終了したり、CMコンテンツの尺に合わせて、再生されるコンテンツのCM及び本編の再生位置が、録画された番組コンテンツのCM区間及び本編区間とずれたりすることを抑制できる。よって、スマートデバイス300Bは、広告効果の低減を抑制しながら、スマートデバイス300Bの処理負荷を軽減できる。
IP通信部302Bは、番組コンテンツ及びCMコンテンツを含む複数のコンテンツを再生するためのシナリオデータを受信してよい。シナリオデータは、最初のコンテンツの再生開始からの時間毎の再生対象のコンテンツを識別するためのコンテンツ識別情報と、再生対象のコンテンツが本編であるか広告であるかを示す種別情報と、含んでよい。再生制御部326は、シナリオデータに基づいて、番組コンテンツの一部をCMコンテンツで差し替えてよい。出力部は、シナリオデータに基づいて、番組コンテンツ又は差し替えられたCMコンテンツを再生して出力してよい。
これにより、スマートデバイス300Bは、リモート視聴用のコンテンツの再生出力前に予め生成されたシナリオデータを取得することで、番組コンテンツ及びCMコンテンツのコンテナのバッファリングの前にCMの差し替え内容を決定できる。よって、スマートデバイス300Bは、例えば、番組コンテンツ用のバッファ306aとCMコンテンツ用のバッファ306bの双方を用意し、各バッファ306a,306bに番組コンテンツ用のデータとCMコンテンツ用のデータとを同時に蓄積することが不要となる。したがって、スマートデバイス300Bは、番組コンテンツとCMコンテンツとでバッファを共用できるので、スマートデバイス300Bの構成を簡素化できる。また、バッファ306a,306bを切り替えるための番組コンテンツにおける各区間の種別(CM又は本編)の識別も不要となるので、リモート視聴に係る処理を高速化できる。
また、シナリオデータは、番組コンテンツに含まれるCM区間に対応するシーンsn2を、種別がCMであるコンテンツの区間に対応するシーンsn22に差し替えるためのデータを含んでよい。シーンsn2の時間長さ(尺)とシーンsn22の時間長さ(尺)とは、異なってよい。シーンsn2に対応するCM区間は、第3の広告・宣伝区間の一例である。シーンs22に対応するコンテンツの区間は、第1のコンテンツの区間の一例である。
これにより、スマートデバイス300Bは、シナリオデータを用いて、録画された番組コンテンツと再生されるコンテンツとの本編・CMの編成が異なるようにできる。よって、リモート視聴で再生されるコンテンツの編成の柔軟性が向上する。
また、再生制御部326は、シナリオデータを生成してよい。これにより、スマートデバイス300Bは、他のサーバ等からシナリオデータを取得せずに、シナリオデータを取得できる。
(第4の実施形態)
第3の実施形態では、スマートデバイスが、放送波を介して伝送されたCM位置情報(例えばCM開始情報やCM終了情報)を受信装置から取得し、CM差し替えを行うことを例示した。第4の実施形態では、スマートデバイスが、CM通知サーバからCM位置情報を取得し、CM差し替えを行うことを例示する。
なお、第4の実施形態では、第1~第3の実施形態と同様の構成や動作や処理については、その説明を省略又は簡略化することもある。
図30は、第4の実施形態におけるリモート視聴システム5Cの構成例を示すブロック図である。リモート視聴システム5Cは、センターシステム100A、受信装置200C、スマートデバイス300C、CMサーバ400C、及びCM通知サーバ500Cを備える。なお、図30において、図1、図18、又は図20と同様の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略又は簡略化する。
受信装置200Cは、チューナ202、コンテナデコーダ204、音声デコーダ206、映像デコーダ208、付加データデコーダ210、音声出力部212、映像出力部214、管理部216、リモート視聴配信処理部218C、IP通信部236、録画再生IF240、及び録画番組蓄積部244を備える。リモート視聴配信処理部218Cは、音声トランスコーダ228、映像トランスコーダ230、コンテナ化部232、送出部234、及びリモート視聴制御部238Cを備える。したがって、受信装置200Cは、CM位置検出部22を備えていない。
リモート視聴配信処理部218Cは、リモート視聴配信処理部218Bと比較すると、受信装置200Cが放送波を介してCM位置情報を受信しないので、CM位置の検出を行わない。
スマートデバイス300Cは、IP通信部302C、リモート視聴再生処理部304C、GPS受信機312、音声デコーダ314、映像デコーダ316、音声出力部318、及び映像出力部320を備える。リモート視聴再生処理部304Cは、バッファリング部306B、コンテナデコーダ308、ユーザインタフェース310、CM位置検出部324C、及び再生制御部326Cを備える。
IP通信部302Cは、受信装置200Cから配信された番組コンテンツを含むストリームを受信する。IP通信部302Cは、CMサーバ400Cから配信されたCMコンテンツ(差し替え用のCM)を含むストリームを受信する。IP通信部302Cは、CM通知サーバ500CからCM位置情報を受信する。
CM位置検出部324Cは、IP通信部302からCM位置情報を取得したか否かを検出する。CM位置情報が取得された場合、CM位置検出部324Cは、番組コンテンツにおけるCM位置(例えばCMの時間範囲、開始時間位置(開始位置)、終了時間位置(終了位置))を検出する。CM位置検出部324Cは、CM位置を検出した場合、CM位置の情報を含むCM位置を、再生制御部326Cを通知する。
再生制御部326Cは、再生制御部326と比較すると、IP通信部302のポート管理を行う。例えば、再生制御部326Cは、IP通信部302CがCM通知を受けるためのポートを開放するよう制御し、CM通知を待機させてよい。
CM通知サーバ500Cは、センターシステム100Aの放送制御装置102Aから、CM位置の情報を受信し、CM位置の情報をスマートデバイス300Cへ送信する。この場合、CM通知サーバ500Cは、スマートデバイス300CのIP通信部302Cを介して再生制御部326Cへ、CM位置の情報を、例えばWebSocketを用いて送信してよい。CM通知サーバ500Cは、例えば、インターネットに配置されてよい。CM通知サーバ500Cは、録画番組に関する録画番組メタデータを生成してよい。
次に、リモート視聴システム5Cの動作例について説明する。
リモート視聴システム5Cは、第1,第2の実施形態と同様に、図2の処理を行う。つまり、リモート視聴システム5Cでは、スマートデバイス300Cは、GPS等によりスマートデバイス300Cの位置情報を取得する。この位置情報は、CMコンテンツの取得時に利用され得る。
図31は、リモート視聴システム5CによるオンエアのCM開始に係る動作例を示すシーケンス図である。なお、図31において、図2、図19、図21~図24、等と同様の処理については、その説明を省略又は簡略化することがある。
ユーザインタフェース310は、ユーザがリモート視聴を所望する番組コンテンツが放送されるチャネルを(チャネル選択)するための操作を受け付ける(S421)。また、ユーザインタフェース310は、番組コンテンツにおけるCMに関する通知を要求するための操作を受け付ける。
IP通信部302Cは、ユーザインタフェース310で受け付けた操作を基に、チャネルの指定(選択)情報を含むCM通知要求を、CM通知サーバ500Cへ送信する(S422)。CM通知要求は、チャネルの指定情報とともに、指定されたチャネルに対応するNetwork_id及びService_idと、を含んでよい。またCM通知要求は、スマートデバイス300Bが通信に使用するIPアドレス、ポート番号、通信方式、等を含んでよい。IP通信部302Cは、CM通知要求を、Websocket等を用いて送信してよい。
CM通知サーバ500Cは、スマートデバイス300CからのCM通知要求を受信する(S422)。CM通知サーバ500Cは、CM通知要求に含まれるIPアドレス及びポート番号を参照し、IPアドレス及びポート番号の情報を記憶部に記憶させる。これにより、CM通知サーバ500Cは、必要時に、WebSocket等を介してスマートデバイス300CにCM通知できる。そして、CM通知サーバ500Cは、CM通知要求に対するAck信号を返信する(S423)。
スマートデバイス300Cでは、IP通信部302Cは、CM通知サーバ500CからのAck信号を受信し、CM通知要求に対するAck信号を受けた旨を再生制御部326Cへ通知する。再生制御部326Cは、Ack信号に応じて、CM通知を受けるための受信準備を行う(S424)。例えば、再生制御部326Cは、IP通信部302CがCM通知を受けるためのポートを開放するよう制御し、CM通知を待機させてよい。これにより、スマートデバイス300Cは、CM通知を受信できる。
ユーザインタフェース310は、ユーザがリモート視聴を所望するチャネルを指定(チャネル指定)するための操作を受け付ける。また、ユーザインタフェース310は、リモート視聴を要求(リモート視聴要求)するための操作を受け付ける。IP通信部302Cは、チャネルの指定情報を含むリモート視聴要求を、IP通信部236を介してリモート視聴制御部238Cへ通知する(S425)。
リモート視聴制御部238Cは、リモート視聴要求を基に、センターシステム100Cからの指定されたチャネルの番組コンテンツを、チューナ202、コンテナデコーダ204等の各デコーダを介して取得する。リモート視聴制御部238Cは、IP通信部236等を介して、取得された番組コンテンツを含むストリームを、スマートデバイス300Cへ送信する(S426)
スマートデバイス300Cでは、IP通信部302Cは、受信装置200Cからの番組コンテンツのストリームを受信し、バッファリング部306Bへ送る(S426)。再生制御部326Cは、バッファされた番組コンテンツのコンテナをデコードするためのデコード要求を、バッファリング部306Bへ送る(S427)。コンテナデコーダ308は、デコード要求に応じて、バッファリング部306Bにバッファリングされた番組コンテンツのコンテナをデコードし、音声データ及び映像データを得る。音声データは、音声デコーダ314及び音声出力部318を介して音声出力される。映像データは、映像デコーダ316及び映像出力部320を介して映像出力される。
センターシステム100Aでは、放送制御装置102Aは、番組コンテンツにおいてCMを開始するタイミングとなると(S428)、CM開始情報をCM信号として、CM通知サーバ500Cへ送信する(S429)。CM通知サーバ500Cは、スマートデバイス300CのIP通信部302CへCM開始情報(CM開始通知)を送信する(S430)。IP通信部302Cは、CM開始情報をCM位置検出部324Cへ送る。
CM位置検出部324Cは、CM開始通知を受けると、CM区間の開始を検出し、CM開始通知を再生制御部326Cへ送る(S431)。ここでは、CM位置検出部324Cは、CM位置(開始位置)が検出されるので、番組コンテンツにおいてCM区間が開始されたと認識する。
図31では省略しているが、再生制御部326Cは、CM区間が開始されたことを検知すると、図23のS327~S329の処理を行ってよい。また、CM中つまりCM区間が継続される場合には、CM通知サーバ500Cから反復してCM開始通知を受けるので、リモート視聴システム5Cは、S429~S431の処理を反復して行い、図23のS327~S329の処理を行ってよい。
また、CM終了時つまりCM区間が終了される場合には、S428のCM開始がCM終了となり、S429のCM信号がCM終了情報となり、S430のCM開始通知がCM終了通知となる。S431では、CM位置検出部324Cは、CM終了通知を受けると、CM区間の終了を検出し、CM終了通知を再生制御部326Cへ送る。ここでは、CM位置検出部324Cは、CM位置(終了位置)が検出されるので、番組コンテンツにおいてCM区間が終了されたと認識する。再生制御部326Cは、CM区間が終了されたことを検知すると、図24のS347,S348の処理を行ってよい。
図31の処理によれば、CM通知サーバ500Cは、CM通知要求に含まれるチャネルの指定情報を基に、センターシステム100Aから、該当するチャネルで放送される番組コンテンツを受信可能となる。そして、CM通知サーバ500Cは、番組コンテンツのストリームに含まれるCM位置情報(CM開始情報やCM終了情報)を、センターシステム100Aから受信でき、スマートデバイス300Cへ通知できる。スマートデバイス300Cは、IP通信部302において受信待機し、CM通知(例えばCM開始通知、CM終了通知)を取得でき、番組コンテンツのCM区間の開始や終了のタイミングを認識できる。よって、スマートデバイス300Cは、CM区間の開始や終了のタイミングを加味して、番組コンテンツの一部をCMコンテンツに差し替えて、番組コンテンツ又は差し替えられたCMコンテンツを再生して出力することが可能となる。
なお、第3の実施形態と同様に、リモート視聴システム5Cは、CMの尺が合う場合や尺が合わない場合を加味して、番組コンテンツやCMコンテンツのコンテナのデコードを行ってよい。
次に、録画された番組コンテンツのリモート視聴について説明する。ここでは、第1~第3の実施形態や本実施形態のオンエアの番組コンテンツのリモート視聴と同様の事項については、その説明を省略又は簡略化する。
図32は、リモート視聴システム5Cによる録画された番組コンテンツに係る再生に係る動作例を示すシーケンス図である。図32において、図29等の処理と同様の処理については、その説明を省略又は簡略化することもある。
スマートデバイス300Cでは、ユーザインタフェース310は、リモート視聴を要求するための操作と、リモート視聴を希望する番組コンテンツを指定するための操作と、を受け付ける(S441)。番組コンテンツは、例えば録画番組表がスマートデバイス300Cにより事前に取得され、録画番組表を用いて指定されてよい。
IP通信部302Cは、ユーザインタフェース310で受け付けた操作を基に、番組コンテンツの指定情報(例えば指定された録画番組に対応する録画番組ID)を含むリモート視聴要求を、受信装置200Cに送信する(S442)。リモート視聴要求は、リモート視聴を希望する番組コンテンツに関する番組情報の取得を要求するための番組情報要求も含まれてよい。
受信装置200Cでは、リモート視聴制御部238Cは、IP通信部236を介して、スマートデバイス300Cからのリモート視聴要求を取得する(S442)。リモート視聴制御部238Cは、取得されたリモート視聴要求で指定された番組コンテンツが録画された録画チャネル、録画が開始された録画開始日時、録画開始から録画終了までの録画時間、等の情報を録画番組蓄積部244から取得する。なお、録画チャネル、録画開始日時、録画時間、等の情報は、録画された番組コンテンツの付加情報として、録画番組蓄積部244に番組コンテンツとともに蓄積されていてよい。リモート視聴制御部238Cは、録画チャネル、録画開始日時、録画時間、等の情報を含む番組情報応答を、IP通信部236を介してスマートデバイス300Cへ送信する(S443)。
スマートデバイス300Cでは、IP通信部302Cは、受信装置200Cからの番組情報応答を受信する(S443)。ユーザインタフェース310は、番組コンテンツを再生するための操作を受け付ける(S444)。IP通信部302Cは、ユーザインタフェース310で受け付けた操作を基に、録画番組メタデータを生成するための番組メタ要求を、CM通知サーバ500Cへ送信する(S445)。番組メタ要求には、録画チャネル、録画開始日時、録画時間、等の情報を含む。
CM通知サーバ500Cは、スマートデバイス300Cからの番組メタ要求を受信し(S445)、番組メタ要求に含まれる各情報を基に、録画番組メタデータを生成する(S446)。生成される録画番組メタデータには、録画開始日時や録画時間を基に規定される録画区間のメタデータが含まれる。録画番組メタデータは、第1の実施形態で説明した録画番組メタデータと同様でよい。なお、CM通知サーバ500Cは、センターシステム100Aの放送制御装置102Aから、CM位置の情報に限らず、指定された番組コンテンツに関する付加情報(メタ情報)を広く取得してよい。この付加情報は、図14に示した録画番組メタデータに含まれる各データ(例えば録画開始日時や録画終了日時や放送チャネルや番組情報、各シーンの時間カウントや種別や尺)に対応するデータを含んでよい。よって、CM通知サーバ500Cは、第1の実施形態で説明した受信装置200が取得した情報と同様の情報をセンターシステム100Aから取得し、受信装置200と同様の方法で、録画番組メタデータを生成してよい。CM通知サーバ500Cは、生成された録画番組メタデータを、スマートデバイス300Cへ送信する(S447)。
スマートデバイス300Cでは、IP通信部302Cは、CM通知サーバ500Cからの録画番組メタデータを受信する(S447)。IP通信部302Cは、この録画番組メタデータを含むシナリオ生成要求を、CMサーバ400Cへ送信する(S448)。
CMサーバ400Cでは、スマートデバイス300Cからのシナリオ生成要求を受信し、シナリオ生成要求に含まれる録画番組メタデータを基に、シナリオデータを生成する(S449)。CMサーバ400Cは、時系列で再生される各コンテンツの情報を含むシナリオデータを含むシナリオ応答を、スマートデバイス300Cへ送信する(S450)。
スマートデバイス300Cでは、シナリオ応答を受信すると、シナリオ応答に含まれるシナリオデータを再生制御部326Cにセットする(S451)。これにより、再生制御部326Cは、シナリオデータの情報を参照可能となる。なお、シナリオデータは、第1の実施形態で説明したシナリオデータと同様でよい。再生制御部326Cは、シナリオデータを基に、シナリオデータに示された各コンテンツ(番組コンテンツ、CMコンテンツ)を順に取得し、各コンテンツを再生出力するよう制御する。
例えば、再生制御部326Cは、録画された番組コンテンツの再生要求を、IP通信部302C,236を介してリモート視聴制御部238Cへ送信する(S452)。再生要求は、シナリオデータに示された、再生対象の番組コンテンツの録画番組IDと、そのレンジ(番組コンテンツの再生範囲)の指定情報と、を含む。
リモート視聴制御部238Cは、再生要求を基に、指定された番組コンテンツにおける指定されたレンジ部分を、録画再生IF240を介して録画番組蓄積部244から取得する。リモート視聴制御部238Cは、IP通信部236等を介して、取得された番組コンテンツのレンジ部分を含むストリームを、スマートデバイス300Cへ送信する(S453)。
スマートデバイス300Cでは、IP通信部302Cは、受信装置200Cからの番組コンテンツのレンジ部分のストリームを受信し、バッファリング部306Bへ送る(S453)。再生制御部326Cは、バッファされた番組コンテンツのコンテナをデコードするためのデコード要求を、コンテナデコーダ308へ送る(S454)。コンテナデコーダ308は、デコード要求に応じて、バッファリング部306Bにバッファリングされた番組コンテンツのコンテナをデコードし、音声データ及び映像データを得る。音声データは、音声デコーダ314及び音声出力部318を介して音声出力される(S455)。映像データは、映像デコーダ316及び映像出力部320を介して映像出力される(S455)。
例えば、再生制御部326Cは、CMコンテンツの再生要求を、IP通信部302Cを介してCMサーバ400Cへ送信する(S456)。再生要求は、シナリオデータに示された、再生対象のCMコンテンツのCM_IDを含む。
CMサーバ400Cは、再生要求を基に、指定されたCMコンテンツを記憶部(不図示)から取得し、CMコンテンツを含むストリームを、スマートデバイス300Cへ送信する(S457)。
スマートデバイス300Cでは、IP通信部302Cは、CMサーバ400CからのCMコンテンツのストリームを受信し、バッファリング部306Cへ送る(S457)。再生制御部326Cは、バッファされたCMコンテンツのコンテナをデコードするためのデコード要求を、コンテナデコーダ308へ送る(S458)。コンテナデコーダ308は、デコード要求に応じて、バッファリング部306BにバッファリングされたCMコンテンツのコンテナをデコードし、音声データ及び映像データを得る。音声データは、音声デコーダ314及び音声出力部318を介して音声出力される(S459)。映像データは、映像デコーダ316及び映像出力部320を介して映像出力される(S459)。
図32の処理によれば、CM通知サーバ500Cは、センターシステム100Aから放送された番組コンテンツに関する情報(CM位置の情報を含む)を取得でき、スマートデバイス300Cから録画対象の番組コンテンツの情報を取得でき、これらの情報を基に、録画番組メタデータを生成できる。また、CMサーバ400Cは、録画番組メタデータを基に、シナリオデータを生成できる。よって、スマートデバイス300Cは、CMサーバ400Cからのシナリオデータを基に、録画された番組コンテンツの一部をCMコンテンツに差し替えて、番組コンテンツ又は差し替えられたCMコンテンツを再生して出力することが可能となる。
また、リモート視聴システム5Cは、受信装置200CがCM位置情報を取得しないので録画番組メタデータやシナリオデータを生成できない場合でも、録画番組メタデータやシナリオデータを取得できる。
図32では、録画再生の一例として、CMサーバ400Cが、録画番組メタデータを基にシナリオデータを生成し、スマートデバイス300Cが、シナリオデータに基づいて各コンテンツを再生出力することを例示したが、これに限られない。例えば、CMサーバ400C以外の他のサーバやスマートデバイス300C自身(例えば再生制御部326C)が、シナリオデータを生成してもよい。
また、シナリオデータの生成を行わず、スマートデバイス300Cは、録画番組メタデータを基に、CM差し替えを行い、各コンテンツの再生出力を行ってよい。この場合、例えば、図23及び図24において、取得される番組コンテンツが録画された番組コンテンツとなり、その他の動作は同じである。スマートデバイス300Cのリモート視聴再生処理部304Cは、リモート視聴開始時からの時間を計時し、CM開始やCM終了の時間となった場合に、CM開始や終了を検出してよい。
以上のように、本実施形態のスマートデバイス300Cでは、IP通信部302Cは、番組コンテンツの放送を制御する放送制御装置102AからCM区間の位置が通知されるCM通知サーバ500Cから、CM区間の位置の情報を受信してよい。CM位置検出部324Cは、受信されたCM区間の位置を検出してよい。
これにより、スマートデバイス300Cは、CM通知サーバ500Cを経由して、番組コンテンツにおけるCM区間の位置を把握できる。よって、リモート視聴システム5Cは、放送波にCM位置の情報を重畳して受信装置200Cへ通知し、そのCM位置の情報を重畳したストリームをスマートデバイス300Cへ送信しなくて済むので、放送波にCM位置の情報を重畳させるための放送設備の改修をしなくて済む。そのため、スマートデバイス300Cは、放送設備を低コスト化して、CM差し替えを行ってリモート視聴用の番組コンテンツを再生出力でき、リモート視聴者によって有益なCMをユーザへ提供できる。
以上、図面を参照しながら各種の実施形態について説明したが、本開示はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
上記実施形態では、CMサーバとCM通知サーバとが別体として設けられることを例示したが、CMサーバとCM通知サーバとが一体として設けられてもよい。
第1,第2の実施形態では、受信装置200は、リモート視聴配信処理部218,218A(例えばCM差し替え部222,222A)は、番組コンテンツに含まれるCMの差し替えの要否を判定してもよい。例えば、リモート視聴配信処理部218,218Aは、番組コンテンツのCMに関するCM情報を参照し、CM情報を基にCMの差し替えの要否を判定してよい。CM情報は、例えば、CM_ID、CMの放送エリア(例えば全国CM、ローカルCM)、の情報を含んでよい。リモート視聴配信処理部218,218Aは、例えば、番組コンテンツが全国CMの場合、CMの差し替えが不要と判定し、CMを差し替えなくてよい。リモート視聴配信処理部218は、例えば、番組コンテンツがローカルCMの場合、CMの差し替えが必要と判定し、CMを差し替えるための処理を行ってよい。
第3,第4の実施形態では、スマートデバイス300B,300Cの再生制御部326,326Cは、番組コンテンツに含まれるCMの差し替えの要否を判定してもよい。例えば、再生制御部326,326Cは、番組コンテンツのCMに関するCM情報を参照し、CM情報を基にCMの差し替えの要否を判定してよい。CM情報は、例えば、CM_ID、CMの放送エリア(例えば全国CM、ローカルCM)、の情報を含んでよい。再生制御部326,326Cは、例えば、番組コンテンツが全国CMの場合、CMの差し替えが不要と判定し、CMを差し替えなくてよい。再生制御部326,326Cは、例えば、番組コンテンツがローカルCMの場合、CMの差し替えが必要と判定し、CMを差し替えるための処理を行ってよい。
第3,第4の実施形態では、スマートデバイス300B,300Cは、リモート視聴時に番組コンテンツのストリームを受信装置から取得することを例示したが、これに限られない。例えば、スマートデバイス300B,300Cは、番組コンテンツを予め記憶部(不図示)に蓄積しておき、リモート視聴時に記憶部から取得してもよい。
第3,第4の実施形態では、スマートデバイス300B,300Cは、リモート視聴時に差し替え用のCMのストリームをCMサーバから取得することを例示したが、これに限られない。例えば、スマートデバイス300B,300Cは、差し替え用のCMを予め記憶部(不図示)に蓄積しておき、リモート視聴時に記憶部から取得してもよい。
上記各実施形態の少なくとも一部は、適宜組み合わされてもよい。
上記実施形態では、図1等に示したリモート視聴システムの各構成部を専用のハードウェアで構成してもよいし、汎用のハードウェアを用いてソフトウェアにより各構成部の機能を実現してもよい。専用のハードウェアや汎用のハードウェアは、各種のプロセッサを含んでよい。
上記実施形態では、プロセッサは、物理的にどのように構成してもよい。また、プログラム可能なプロセッサを用いれば、プログラムの変更により処理内容を変更できるので、プロセッサの設計の自由度を高めることができる。プロセッサは、1つの半導体チップで構成してもよいし、物理的に複数の半導体チップで構成してもよい。複数の半導体チップで構成する場合、第1の実施形態の各制御をそれぞれ別の半導体チップで実現してもよい。この場合、それらの複数の半導体チップで1つのプロセッサを構成すると考えることができる。また、プロセッサは、半導体チップと別の機能を有する部材(コンデンサ等)で構成してもよい。また、プロセッサが有する機能とそれ以外の機能とを実現するように、1つの半導体チップを構成してもよい。