JP7107558B2 - 抗鼓腸乳首の構造 - Google Patents

Description

本発明は、抗鼓腸乳首の構造に関し、より詳しくは、抗鼓腸機能を備えない乳首に抗鼓腸機能を提供するか、抗鼓腸機能を備える乳首の抗鼓腸機能を高める技術領域に関する。

図７は従来の乳首構造の断面図である。乳首２０及び平面端２２の接合箇所には直径が小さい環状溝２３が設けられ、回転キャップ１０は開口部１３を有し、環状溝２３が開口部１３に装入されることにより回転キャップ１０及び哺乳瓶４０が確実に閉合され、漏れ防止効果が達成される。乳首２０は哺乳瓶４０に装設される吸い部２１を有し、乳首２０は中空円形を呈する平面端２２及び平面端２２の内縁から上に向けて延伸される吸い部２１を有し、両者が組み合わせられることにより液体バッファ室２４が画定される。平面端２２の上面には換気スペース１２を有し、底面には吸気弁２２１が凸設され、吸気弁２２１にはスリット状を呈する弁孔が更に開設される。これにより、哺乳瓶４０の哺乳瓶口４０１は使用時に、乳首２０に吸気弁２２１の弁孔が設けられるため、弁孔が吸われる際に哺乳瓶４０の内部の空気の対流作用により、吸気弁２２１及び回転キャップ１０の円環溝１１が結合された後に換気スペース１２が形成され、換気機能が形成される。

しかしながら、従来の構造は以下の欠点を有する。乳首２０が吸われて給気されると液体Ｗ内で気泡Ｂが発生し、吸われている間に気泡Ｂが液体バッファ室２４内に蓄積され、気泡Ｂが口の中に直接吸い込まれて腸内に進入し、鼓腸を引き起こす。吸われる過程では息を吸ったり吐いたりするため乳首２０内の液体バッファ室２４に気泡Ｂが生じやすく、吸う動作が速い嬰児の場合、気泡Ｂを口の中に吸い込んでしまって鼓腸が発生することがある。

これ以外にも、従来の抗鼓腸乳首の効果には限界があり、例えば、気泡Ｂを完全に排除できなかった。一般的なフィルターキットは平面または底部が円弧状を呈し、液体が孔部上で表面張力を発生させて水の膜が形成されやすく、水の膜により液体の孔部の通過が阻害され、乳首前端の空間に空気室が形成され、幼児が吸った際に空気が直接吸入されてしまい、鼓腸現象が発生した。

上述した課題を解決し、抗鼓腸の効果を達成するために、本発明は主にフィルターキットのフィルター部が頂部から底部にかけて外径が小さくなってゆく傾斜面を呈して円錐状が構成される。円錐状の表面周辺には貫通する孔部が配設され、液体が円錐状の傾斜面に付着して各孔部の気泡の表面張力に与える圧力の違いにより、孔部に付着する気泡が自然に破れて排除され、気泡が流通しなくなる効果を達成させる。液体が円錐状フィルターを通って哺乳瓶内に侵入すると、哺乳瓶を傾けて吸う際に円錐状フィルターの底部の水圧が頂部の水圧より大きくなるため、底部の水圧によりフィルターの気泡の水の膜の圧力の平衡が崩れて破裂し、液体が先ずフィルター部の底部から乳首の液体バッファ室に進入し、空気室の空気が円錐状フィルターの頂部から哺乳瓶内に浮き上がり、対流作用を発生させる。これにより、円錐状フィルターによる気泡の排除機能が強化され、ミルクの塊のフィルタリング面積が増加し、嬰児が空気を飲み込まないようになる。本発明の円錐状フィルター部は双方向流通作用を有する。

かかる従来の実情に鑑みて、本発明は、抗鼓腸乳首の構造を提供することを目的とする。すなわち、主に乳首にフィルターキットが内設され、前記フィルターキットは頂部から底部にかけて円錐状を呈すると共に周囲には孔部が配設される。液体中の気泡がフィルターキットにより防がれる以外、同時に円錐状のフィルターキットの孔部に付着する気泡がフィルターキットの傾斜面により、哺乳瓶が傾けられた際に、フィルターキットの底部の水圧が大きくなるため、気泡が前記孔部上で表面張力が受ける水圧の違いにより自然に破れて排除される。吸う際に気泡がないためにスムーズに流通し、抗鼓腸機能を備えない乳首も抗鼓腸機能を備えるようになり、抗鼓腸機能を備える乳首では抗鼓腸効果が向上する。

上記課題を解決するために、本発明のある態様の抗鼓腸乳首の構造は、哺乳瓶本体に装設され、主に、回転キャップと、乳首と、フィルターキットとで構成される。

前記回転キャップは上部に開口部を有し、哺乳瓶本体の哺乳瓶口に装設され、前記回転キャップの内縁の上端には円環溝が形成される。

前記乳首はしゃぶるための吸い部と、底部と、該底部に周設されて前記回転キャップの円環溝に結合させるための平面端を有し、前記吸い部は中空状であり、前記平面端の一側には哺乳瓶内に向けて延伸される吸気弁が設置される。また、前記平面端及び前記円環溝が結合された後に換気スペースが形成され、前記乳首には、前記回転キャップの開口部と前記乳首との連結に用いられる環状溝が設けられる。

前記フィルターキットは前記乳首の内側に装設され、前記フィルターキットは環状体と、少なくとも１つの連結凸リブと、フィルター部とで構成される。前記環状体は前記乳首の平面端下方に装設させるために用いられ、その上に前記吸気弁を貫設させるためのアーク状スロットが設けられる。前記環状体は中央部から上に向けて延伸され、乳首の内側に接するために用いられる連結凸リブが円形状に配置されて形成される。前記連結凸リブの円形状の配置により構成される円の直径は前記乳首の内径よりやや大きい。前記環状体には前記フィルター部が下方に向けて延伸され、且つ頂端から底端にかけて直径が小さくなる円錐状を呈する。前記フィルター部の表面には複数の孔部が配設され、これら孔部は気泡のフィルタリング及び排除に用いられる。また、前記連結凸リブが前記乳首に連結される際に緊迫状態が形成され、前記フィルターキットが前記乳首内縁に張着されるように定位される。

上述の構造により、前記哺乳瓶が傾けられて前記フィルターキットのフィルター部を通過させた液体は、前記フィルター部により吸われる際の液体内に発生する気泡がフィルターキットにより防がれる。また、円錐状の傾斜フィルター部の孔部の底部の水圧が頂部より大きいため、前記水の膜の圧力の平衡が失われることにより気泡が自然に破れて排除され、嬰児が気泡を吸い込むことが減り、鼓腸の発生が回避される。これにより、本発明は抗鼓腸機能を備えない乳首でも抗鼓腸機能を備えるようになり、抗鼓腸機能を備える乳首では抗鼓腸効果が強化される。

ある実施形態において、前記連結凸リブの外表面には縦方向リブが更に設置される。

異なる乳首の内径に適合し、直立及び哺乳瓶の装設時にも脱落しない。

本発明のフィルターキットは前記乳首の底部に装設結合される際に、使用者が前記哺乳瓶を振っても前記液体がフィルターキットにより防がれ、乳首出口から直接噴出される熱気の圧力が緩衝される。

本発明の一実施形態に係る抗鼓腸乳首の構造を示す外観斜視図である。 本発明の一実施形態に係る抗鼓腸乳首の構造を示す分解斜視図である。 本発明の一実施形態に係る抗鼓腸乳首の構造を示す別角度の分解斜視図である。 本発明の一実施形態に係る抗鼓腸乳首の構造を示す断面図である。 本発明の乳首のフィルターキットの組み合わせ傾斜図及び一部構造の断面図である。 本発明一実施形態に係る使用状態図である。 従来の乳首の構造の断面図である。

以下に、本発明に係る抗鼓腸乳首の構造の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、各実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。

以下、図１～６を参照しながら、本発明実施形態の抗鼓腸乳首１をさらに詳しく説明する。本発明の抗鼓腸乳首１の構造は哺乳瓶４０の本体に装設され、主に、回転キャップ１０と、乳首２０と、フィルターキット３０とで構成される。

図１～５を参照すると、回転キャップ１０は哺乳瓶４０の哺乳瓶口に装設され、回転キャップ１０の内縁には円環溝１１が形成される。これは従来の構造である。

図１～図６に示す通り、乳首２０は嬰児がしゃぶるための吸い部２１と、底部と、該底部に周設されて回転キャップ１０の円環溝１１に結合させるための平面端２２と、を有するものである。吸い部２１は中空状を呈し、平面端２２の一側には哺乳瓶本体４０に向けて延伸される吸気弁２２１が設置される。平面端２２及び円環溝１１が結合された後に、それらの間隙に換気スペース１２（図４参照）が形成され、且つ、乳首２０及び円環溝１１の結合箇所には、回転キャップ１０と乳首２０の連結に用いられる環状溝２３（図２参照）が設けられる。

図１～６を参照すると、フィルターキット３０は乳首２０の内側に装設され、フィルターキット３０は、環状体３１と、環状体３１の内周部に周設される１つ以上の連結凸リブ３２と、環状体３１から下方に延設するフィルター部３３とで構成される。環状体３１は乳首２０の平面端２２の下方に装設させるために用いられ、環状体３１には吸気弁２２１を貫設させるためのアーク状スロット３１１が設けられる。複数の連結凸リブ３２は、環状体３１の中央孔の周縁から上に向けて延伸され、乳首２０の内側に接するために用いられる。連結凸リブ３２の直径は乳首２０の内径よりやや大きい。環状体３１から、外径が下方に漸縮する傾斜面を有する円錐状のフィルター部３３が下方に向けて延伸される。フィルター部３３の表面には複数の孔部３３１が配設され、傾斜面の円錐状の表面に位置される。フィルター部３３は中空の円錐状を呈し、直径が頂部から底部にかけて漸縮することにより傾斜面が構成され、表面に配設される貫通孔部３３１が傾斜面の表面に位置される。

図６に示す通り、哺乳瓶４０が傾けられて吸われる際に、円錐状フィルターキット３０のフィルター部３３が哺乳瓶４０内で液体Wに浸かるので、円錐状のフィルター部３３の底部の水圧が頂部よりも大きくなるため、底部の水圧によりフィルター部３３に侵入する気泡Ｂの水の膜の圧力が平衡を失って自然に破裂する。液体Ｗが先ずフィルター部３３の底部から乳首２０の液体バッファ室２４に侵入し、液体バッファ室２４の空気が円錐状フィルター部３３の頂部から哺乳瓶40内に浮かび上がり、対流作用が発生する。表面張力により付着した気泡Ｂが、傾斜面の表面張力が受ける圧力の違いによって自然に破れて排除されるのみならず、同時に未溶解の顆粒もフィルタリングされて侵入が防がれる。また、連結凸リブ３２及び乳首２０の連結時に緊迫状態が形成され、フィルターキット３０が乳首２０の内縁に張着されるように定位される。

ある実施形態において、連結凸リブ３２の外表面には縦方向リブ３２１（図２参照）が更に設置される。異なる乳首２０の内径に適合し、直立及び哺乳瓶４０の装設時に脱落しない（図２及び図４参照）。

前述のフィルターキット３０が乳首２０内部に嵌入すると、連結凸リブ３２が乳首２０の内縁に張着されるように定位される。環状体３１は乳首２０の平面端２２に貼着され、乳首２０が回転キャップ１０により哺乳瓶４０の哺乳瓶口４０１（図２、図３参照）に螺合されると、環状体３１が哺乳瓶口４０１により直接圧迫され、乳首２０に設置される吸気弁２２１（図３、図４参照）がフィルターキット３０の環状体３１のアーク状スロット３１１を直接貫通させて哺乳瓶４０に連通され、環状体３１及び乳首２０の平面端２２が哺乳瓶口４０１の圧迫を受けても吸気弁２２１及び哺乳瓶４０の連通が阻害されることはない（図１乃至図６参照）。

上述の説明から分かる本発明実施形態の使用方式及び得られる長所について、以下に簡略する。

フィルターキット３０が乳首２０の上になっても、連結凸リブ３２及び乳首２０の内縁により形成される緊迫状態により定位効果が達成される。哺乳瓶４０が反対になると、フィルターキット３０のフィルター部３３を液体Ｗが通過させ、フィルター部３３により吸われる液体Ｗ内で発生した気泡Ｂがフィルターキット３０により防がれる。同時に、フィルター部３３の孔部３３１に円錐状の斜面が応用され、哺乳瓶４０が反対になった際に、孔部３３１に付着する気泡Ｂの表面張力が底部の水圧が大きく不均等であるため、フィルターキット３０の底部の孔部３３１に位置される気泡Ｂが自然に破れて排除され、未溶解のミルクや顆粒も隔離される（図１乃至図６参照）。

吸い部２１が吸われる際に、吸気弁２２１が哺乳瓶４０の内部及び外部の空気に対し、換気スペース１２の空気の対流により液体Ｗ内で気泡Ｂが発生しても、フィルターキット３０のフィルター部３３が応用されて気泡Ｂが防がれるか、或いは、排除されるので、気泡Ｂが嬰児の腸に直接進入しなくなり、鼓腸の発生が減少する。

本発明はフィルターキット３０が一般的な市販のあらゆる乳首に組み合わせられ、抗鼓腸乳首１の効果が達成される。

本明細書に開示された実施例は、本発明を限定するものではなく、説明するためのものであり、このような実施例によって本発明の思想と範囲が限定されるものではない。本発明の範囲は特許請求の範囲により解釈されるものであるので、それと同等の範囲内にある全ての技術的思想の創作は、本発明の権利範囲に含まれる。

１…抗鼓腸乳首 １０…回転キャップ １１…円環溝 １２…換気スペース １３…開口部 ２０…乳首 ２１…吸い部 ２２…平面端 ２３…環状溝 ２４…液体バッファ室 ３０…フィルターキット ３１…環状体 ３２…連結凸リブ ３３…フィルター部 ４０…哺乳瓶 ２２１…吸気弁 ３１１…アーク状スロット ３２１…縦方向リブ ３３１…孔部 ４０１…哺乳瓶 Ｗ…液体 Ｂ…気泡

Claims (2)

1. 哺乳瓶本体に装設され、回転キャップと、乳首と、フィルターキットとで構成され、
   前記回転キャップは上部に開口部を有し、哺乳瓶本体の哺乳瓶口に装設され、前記回転キャップの内縁の上端には円環溝が形成され、前記乳首は、吸い部と、底部と、該底部に周設されて前記回転キャップの円環溝に結合させるための平面端を有し、
   前記吸い部は中空状を呈し、前記平面端の一側には哺乳瓶内に向けて延伸される吸気弁が設けられ、且つ、前記平面端及び前記円環溝が結合された後に換気スペースが形成され、
   前記乳首には、前記回転キャップの開口部と前記乳首との連結に用いられる環状溝が設けられる抗鼓腸乳首の構造であって、
   前記フィルターキットは前記乳首の内側に装設され、環状体と、１つ以上の連結凸リブと、フィルター部とで構成され、
   前記環状体は前記乳首の平面端の下方に装設させるために用いられ、前記環状体に前記吸気弁を貫設させるためのアーク状のスロットが設けられ、前記環状体には中央部から上に向けて延伸され、乳首の内側に接するために用いられる連結凸リブが円形状に配置されて形成され、前記連結凸リブの円形状の配置により構成される円の直径は前記乳首の内径よりやや大きく、前記環状体には外径が頂部から底部にかけて漸縮する傾斜面が下方に向けて延伸され、前記傾斜面の表面に貫通する孔部が配設されることにより円錐状のフィルター部が構成されることを特徴とする抗鼓腸乳首の構造。
2. 前記連結凸リブには縦方向リブが更に設けられることを特徴とする請求項１に記載の抗鼓腸乳首の構造。

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