JP7106043B1 - モータ - Google Patents

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Abstract

フィルタをモータの本体に内蔵させることでモータ駆動系全体の設置体積の増加を抑制することができるモータを提供する。インバータで駆動されるモータ(1)であって、箱型のフレーム(5)と、フレームの内部に固定されたステータコア(4)および巻線(6)を有するステータ(12)と、ステータと隙間を介して配置され、フレームに回転可能に支持されたロータ(11)と、インバータの出力ケーブルと巻線とを電気的に接続する配線と、フレームとステータとの隙間に配置され、接地電位と配線との間に設けられたサージ電圧を抑制するフィルタ(30)とを備えている。

Description

本願は、モータに関する。
インバータで駆動されるモータにおいて、インバータとモータとを電気的に接続するケーブルの長さが長くかつインバータの出力電圧の立ち上がり時間が短い場合、モータの入力端子でインバータサージと呼ばれる過電圧が発生する。このインバータサージは、モータのインピーダンスがケーブルのインピーダンスよりも大きいことに起因して発生する。インバータサージは、マイクロサージとも呼ばれる。これ以降、インバータサージで発生する過電圧を単にサージ電圧と表現する。モータの入力端子に印加されるサージ電圧はモータの絶縁性に悪影響を与えるので、サージ電圧を抑制する必要がある。
サージ電圧を抑制するために、インバータの出力端子とモータの入力端子との間にフィルタを接続したモータが開示されている(例えば、特許文献1参照)。また、冷却ファンを備えたモータにおいて、冷却ファンが発生する冷却風でフィルタを冷却することでフィルタを小型化したモータが開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2005-184983号公報 特開平5-91755号公報
しかしながら、従来のモータにおいてはインバータの出力端子とモータの入力端子との間にフィルタを備えているので、インバータとモータとで構成されたモータ駆動系全体の設置体積が増加するという問題があった。
本願は上述のような課題を解決するためになされたもので、フィルタをモータの本体に内蔵させることでモータ駆動系全体の設置体積の増加を抑制することができるモータを提供することを目的とする。
本願のモータは三相のインバータで駆動されるモータであって、箱型のフレームと、フレームの内部に固定されたステータコアおよび三相の巻線を有するステータと、ステータと隙間を介して配置され、フレームに回転可能に支持されたロータと、三相のインバータの出力ケーブルと三相の巻線とを電気的に接続する配線と、フレームとステータとの隙間に配置され、接地電位と配線との間に設けられたサージ電圧を抑制するフィルタとを備えており、フィルタは、インダクター、コンデンサおよび抵抗の少なくとも2つ素子の直列接続体で構成されており、フィルタを構成する複数の素子は、隣り合う巻線のコイルエンドの同じ隙間に周方向に並んで配置されており、一つの相のフィルタと同じ相の巻線とは隣接して配置されており、一つの相のフィルタを構成する複数の素子のうち配線側の素子が同じ相の巻線に近い位置に配置されている。
本願のモータにおいては、三相のインバータの出力ケーブルと三相の巻線とを電気的に接続する配線と、フレームとステータとの隙間に配置され、接地電位と配線との間に設けられたサージ電圧を抑制するフィルタとを備えており、フィルタは、インダクター、コンデンサおよび抵抗の少なくとも2つ素子の直列接続体で構成されており、フィルタを構成する複数の素子は、隣り合う巻線のコイルエンドの同じ隙間に周方向に並んで配置されており、一つの相のフィルタと同じ相の巻線とは隣接して配置されており、一つの相のフィルタを構成する複数の素子のうち配線側の素子が同じ相の巻線に近い位置に配置されているので、モータ駆動系全体の設置体積の増加を抑制することができる。

実施の形態1に係るモータの縦断面図である。 実施の形態1に係るモータの横断面図である。 実施の形態1に係るモータの外観図である。 実施の形態1の端子箱の内部の構成図である。 実施の形態1によるインバータの出力側とモータの入力側とにおける電圧波形の説明図である。 実施の形態1によるインバータとモータとの接続を示した説明図である。 実施の形態1におけるフィルタを備えた結線板の説明図である。 実施の形態1における軸方向から見た結線板の構成図である。 実施の形態1に係るモータの側面図である。 実施の形態1における結線板の基本構造の断面図である。 実施の形態1における結線板の断面図である。 実施の形態1におけるフィルタの特性図である。 実施の形態1におけるモータの入力側の電圧波形図である。 実施の形態2に係るモータの巻線の接続図である。 実施の形態2におけるプリント基板の構成図である。 実施の形態2に係るモータの側面図である。
以下、本願を実施するための実施の形態に係るモータについて、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図において同一符号は同一もしくは相当部分を示している。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係るモータの縦断面図である。図2は、本実施の形態に係るモータの横断面図である。図1はモータの回転軸に平行な方向の断面図であり、図2はモータの回転軸に直交する方向の断面図である。これ以降、本実施の形態のモータとして、3相2コイルのモータで説明する。
図1および図2に示すように、モータ1は、円柱状のシャフト2に固定されたロータコア3と、ロータコア3と隙間を介して配置された円筒状のステータコア4と、ステータコア4の外周に設置された箱型のフレーム5と、ステータコア4に巻かれた巻線6とを有する。ステータコア4は、周方向に並んで配置され、内周側に突出した複数のティース8を備えている。ティース8同士の間はスロットと呼ばれる空間になっている。巻線6は、スロットを利用してティース8に巻かれている。ロータコア3およびステータコア4は、例えば電磁鋼板が積層されて構成されている。ステータコア4の両端部には、巻線6とステータコア4との間を電気的に絶縁するためのコイルエンド絶縁材7が配置されている。また、ステータコア4のティース8の側壁には、図示してはいないが、巻線6とステータコア4との間を電気的に絶縁するためのスロット内絶縁材が配置されている。シャフト2はベアリング9を介してフレーム5に対して回転可能に支持されている。本実施の形態のモータ1は、箱型のフレーム5と、シャフト2およびロータコア3を有するロータ11と、ステータコア4および巻線6を有するステータ12とで構成されている。本実施の形態のモータ1は、シャフト2を回転軸としてロータ11がステータ12に対して回転する。
図1に示すように、ステータコア4の軸方向の一方の端部とフレーム5との間には、巻線6同士を電気的に接続するための配線が形成された結線板21と、結線板21の配線と巻線6およびステータコア4とを電気的に接続する導通ピン22とが設置されている。結線板21は円環状の形状であり、結線板21には後述するフィルタ30が実装されている。本実施の形態のモータ1は、図2に示すように、U相、V相およびW相がそれぞれ2つの巻線で構成されている。U相はU1、U2の2つの巻線、V相はV1、V2の2つの巻線、W相はW1、W2の2つの巻線で構成されている。
図3は、本実施の形態のモータ1の外観図である。図3Aに示すモータ1は外形が円柱状であり、図3Bに示すモータ1は外形が四角柱状である。図2に示すように、ステータコア4は円筒状であるため、図3に示す2つのモータにおいては、フレーム5の外形が異なるのみである。フレーム5はロータコア3およびステータコア4を収める金属製または樹脂製の箱型の構造物であり、ステータコア4の径方向の外周側と軸方向の両端側とを覆っている。フレーム5の外側には端子箱13が設置されており、この端子箱13の側壁にはインバータからモータ1へ電力を供給するためのケーブルを通すケーブル孔14が形成されている。
図4は、端子箱の内部の構成図である。端子箱13の内部には端子台15が設けられている。端子箱13は、金属または樹脂で構成されている。端子台15は、樹脂板で構成されている。端子台15には金属で構成された3つの接続端子16が設けられている。端子箱13のケーブル孔14から4本のケーブル17が挿入され、ケーブル17の1本は、接地用端子18に接続される。3本のケーブル17は、3つの接続端子16の一方の端部にそれぞれ接続される。3つの接続端子16の他方の端部には、3相の巻線にそれぞれつながる3本の配線ケーブル19が接続されている。
図5は、本実施の形態において、インバータの出力側とモータの入力側とにおける電圧波形の説明図である。インバータ10とモータ1とをつなぐケーブル17は、U相、V相、W相のケーブルと接地線Gのケーブルとの4本で構成されている。図5に示すように、インバータ10からは矩形波の電圧が出力されるが、ケーブルが長くかつ矩形波の立ち上がり時間が短い場合、モータ1の入力側ではサージ電圧と呼ばれる元の電圧の約2倍になる過電圧が発生する。このサージ電圧は、インバータ10とケーブル17との間のインピーダンスの不整合、およびケーブル17とモータ1との間のインピーダンスの不整合に起因して発生する。一般に、インバータのインピーダンスが最も小さく、ケーブルのインピーダンスはインバータのインピーダンスより大きく、モータのインピーダンスが最も大きい。サージ電圧はインバータ10からの出力電圧に比べて大きいため、モータ1の絶縁部材に印加される電圧ストレスが大きくなり部分放電の原因となる。仮に部分放電が発生した場合、絶縁部材が損傷してモータ1の故障の原因となる。
図6は、本実施の形態において、インバータとモータとの接続を示した説明図である。ケーブル17は端子箱13の中の端子台15に接続されており、端子台15と巻線6との間は配線ケーブル19および結線板21の配線23を経由して接続されている。U相、V相、W相の巻線6は、結線板21の配線23によってスター結線で接続されている。接地線Gは、配線ケーブル19および結線板21の配線23を経由してステータコアに接続されている。ステータコアの電位は、接地電位に設定されている。なお、ステータコアとフレーム5とは導通しているので、接地線Gをフレーム5に接続してもよい。本実施の形態のモータ1においては、サージ電圧を抑制するためのフィルタは結線板21に実装されている。
図7は、本実施の形態において、フィルタを備えた結線板の説明図である。図7に示すように、U相、V相、W相および接地線Gのケーブル17は、端子箱13の端子台15、配線ケーブル19並びに結線板21の配線23を経由してU相、V相、W相の巻線6およびステータコア4にそれぞれ接続されている。結線板21のU相、V相、W相の配線23と接地の配線23との間にフィルタ30が接続されている。フィルタ30は、インダクター31とコンデンサ32と抵抗33との直列接続で構成されている。
図8は、本実施の形態において、軸方向から見た結線板の構成図である。結線板21は円環状の形状であり、その形状はステータコアの軸方向の断面形状とほぼ同じである。図8において、ステータコア4および巻線6を細い破線で示している。フィルタ30は結線板21とステータコア4との間に配置される、つまり図8では結線板21の裏側に配置されるため、フィルタ30も細い破線で示している。結線板21は3層のプリント基板で構成されており、各層には配線23が形成されている。各層の配線23はスルーホールを用いて導通ピンなどに電気的に接続される。図8において、白丸はスルーホールを表し、黒丸はスルーホールに挿入された導通ピンを表している。さらに図8において、太い実線は1層目の配線23、太い破線は2層目の配線23、太い点線は3層目の配線23をそれぞれ表している。本実施の形態においては、U相、V相およびW相の配線が交差するため結線板21に3層のプリント基板を用いている。図8において、U、V、W、Gで示したスルーホールは、端子台15からU相、V相、W相および接地線Gの配線ケーブル19がそれぞれ接続されるスルーホールである。6個のスルーホール29は、フィルタ30の構成部品であるインダクター31、コンデンサ32および抵抗33を結線板21に実装するためのスルーホールである。図8において、細い破線で示す各相の巻線6は、その外周側に配置された導通ピンと電気的に接続されている。巻線6と導通ピンとは、溶接、かしめなどの方法で電気的に接続されている。また、接地の配線ケーブル19が接続されるGで示したスルーホールは、2層目の配線およびスルーホールを経由して、導通ピンPでステータコア4と電気的に接続されている。
本実施の形態の結線板21では次のような順番で各相のスルーホールと巻線とが電気的に接続されている。U相の接続を例に取って説明する。U相は、Uで示したU相のスルーホールA、1層目の配線B、U1巻線に接続されている一方の導通ピンが挿入されたスルーホールC、一方の導通ピンD、U1巻線E、U1巻線に接続されている他方の導通ピンF、他方の導通ピンが挿入されたスルーホールH、1層目の配線I、U2巻線に接続されている一方の導通ピンが挿入されたスルーホールJ、一方の導通ピンK、U2巻線L、U2巻線に接続されている他方の導通ピンM、他方の導通ピンが挿入されたスルーホールN、中性点となる1層目の配線O、の順に接続されている。また、Uで示したU相のスルーホールとGで示した接地のスルーホールとの間には、導通ピンが挿入されたスルーホールC、6個のスルーホール29および1層目の配線を利用してフィルタ30が接続されている。
V相およびW相の接続もU相と同様な順に接続されており、VおよびWで示したスルーホールから2つの巻線を経由して中性点となる1層目の配線Oまでそれぞれ接続されている。また、Vで示したV相のスルーホールとGで示した接地のスルーホールとの間には、2層目の配線、導通ピンが挿入されたスルーホール、6個のスルーホール29および導通ピンPを利用してフィルタ30が接続されている。さらに、Wで示したW相のスルーホールとGで示した接地のスルーホールとの間には、3層目の配線、導通ピンが挿入されたスルーホール、6個のスルーホール29および1層目の配線を利用してフィルタ30が接続されている。
図9は、図8にXで示した矢印の方向からモータを見た側面図である。ステータコア4のティース8の周りにはスロット内絶縁材を介して巻線6が巻かれている。ティース8の軸方向の両端部のコイルエンド絶縁材7の外側で巻線が半円状になっているところをコイルエンドと呼ぶ。巻線6のW2のコイルエンドとU1のコイルエンドとの間には隙間がある。同様に、巻線6のU1のコイルエンドとV1のコイルエンドとの間、およびV1のコイルエンドとW1のコイルエンドとの間にも隙間がある。これらの隙間にフィルタ30を構成するインダクター31、コンデンサ32および抵抗33が配置されている。インダクター31、コンデンサ32および抵抗33は、結線板21のスルーホール29に電気的に接続されている。なお、図9に示したように、スロット内の巻線の間に絶縁フィルム20が配置されていてもよい。
図10は、本実施の形態における結線板の断面図である。図10は、プリント基板で構成された結線板21の基本構造を示した断面図である。結線板21は、銅箔で構成された1層目配線層24、2層目配線層25および3層目配線層26が絶縁層27を挟んで積層されたプリント基板で構成されている。プリント基板の表面および裏面はレジスト層28で保護されている。プリント基板を用いた結線板21は、次のようにして作製される。銅箔をエッチング処理して1層目配線層24、2層目配線層25および3層目配線層26の配線パターンを作製し、それらの配線層を絶縁層27となるプリプレグに挟んで圧力をかけながら熱硬化させる。プリプレグは、例えばガラス繊維の板材に熱硬化性の樹脂を含浸させた板状の素材である。
なお、配線幅が狭い場合、配線に流れる電流によっては発熱が問題となる場合がある。その場合は、配線幅を広くするために4層以上のプリント基板を用いてもよい。
図11は、図8のY-Y線の位置における結線板の断面図である。図11に示すように、フィルタ30の構成部品の1つであるインダクター31は、そのリード線34が結線板21のスルーホール29に挿入されて結線板21に固定されている。フィルタ30の他の構成部品であるコンデンサ32および抵抗33も、そのリード線34が結線板21のスルーホール29に挿入されて結線板21に固定されている。リード線34は、スルーホール29に半田付けされて1層目配線層24、2層目配線層25および3層目配線層26のいずれかの配線層と電気的に接続される。
フィルタ30の構成部品であるインダクター31、コンデンサ32および抵抗33と結線板21との接続は、結線板21をステータコア4に取り付ける前に実施される。フィルタ30の構成部品であるインダクター31、コンデンサ32および抵抗33が実装された結線板21をフィルタ付き結線板と称する。
本実施の形態のモータ1は、次のようにして製造される。ステータコア4に巻線6が巻かれる。巻線6が巻かれたステータコア4は、フレーム5の内部に例えば焼き嵌めを用いて固定される。フレーム5内に固定されたステータコア4の上にフィルタ付き結線板が配置され、導通ピンを用いて結線板21の配線23とステータコア4および巻線6とが電気的に接続される。次に、ロータコア3が固定されたシャフト2がベアリング9を介してフレーム5に取り付けられる。このようにして本実施の形態のモータ1は製造される。
なお、フレーム5を密閉型とし、その内部に絶縁性のモールド液を充填してもよい。モールド液は、モータ本体の放熱性、絶縁性および耐異物性を向上させると共に、結線板21に取り付けられたフィルタ30の構成部品の放熱性、絶縁性および耐異物性を向上させることができる。また、巻線6とフィルタ30が実装された結線板21とを絶縁性の高熱伝導性樹脂で一体化してもよい。絶縁性の高熱伝導性樹脂も巻線6およびフィルタ30の構成部品の放熱性、絶縁性および耐異物性を向上させることができる。
図12は、本実施の形態におけるフィルタの特性図である。図12は、フィルタの特性である周波数とインピーダンスとの関係の一例を示している。ここで、フィルタ30を構成するインダクター31、コンデンサ32および抵抗33の特性値は次の値とした。インダクター31のインダクタンスは150nH、コンデンサ32の容量は10nF、抵抗33の抵抗値は68Ωである。インバータから出力された矩形波がモータに到達したときの電圧波形の立ち上がり部分に含まれる周波数成分は、500kHz~10MHzの領域である。この周波数領域におけるケーブルのインピーダンスは50~100Ωであり、モータ本体のインピーダンスは数kΩである。そのため、フィルタがない場合、ケーブルのインピーダンスとモータ本体のインピーダンスとが不整合となりサージ電圧が発生する。フィルタがある場合、図12に示すように、500kHz~10MHzの領域ではフィルタのインピーダンスは約70Ωである。モータ本体のインピーダンスを1kΩとすると、フィルタとモータ本体との合成インピーダンスは約65Ωになる。その結果、フィルタを備えたモータのインピーダンスはケーブルのインピーダンスと同等になるので、サージ電圧の発生が抑制される。ここで、1つの例として10極のモータを200Hzの周期で回転させる場合、1kHzの疑似交流電流(駆動電流の基本波)が流れるようにインバータで電圧を制御する。駆動電流の基本波に対してフィルタが低インピーダンスの場合、漏れ電流による発熱などの問題が発生する。本実施の形態のフィルタを備えたモータにおいては、図12に示すように数百kHz以下の低周波数領域ではフィルタのインピーダンスは大きいため、漏れ電流はほとんど発生せず、無駄な発熱を防ぐことができる。
図13は、本実施の形態におけるモータの入力側の電圧波形図である。図13に示す特性はインバータとモータとをつなぐケーブルの長さが20mのときのU相の特性であり、実線は本実施の形態におけるフィルタ30がある場合の電圧波形であり、破線は比較のためのフィルタ30がない場合の電圧波形である。このフィルタ30の構成は、インダクター31のインダクタンスが150nH、コンデンサ32の容量が10nF、および抵抗33の抵抗値が68Ωである。図13に示すように、フィルタ30がない場合は過電圧となるサージ電圧が発生しているが、フィルタ30がある場合はサージ電圧の発生が抑制されている。
本実施の形態のモータは、箱型のフレームと、フレームの内部に固定されたステータコアおよび巻線を有するステータと、ステータと隙間を介して配置され、フレームに回転可能に支持されたロータと、インバータの出力ケーブルが接続される接続端子と、接続端子と巻線とを電気的に接続する配線と、接地電位と接続端子との間に設けられたサージ電圧を抑制するフィルタとを備えている。そして、本実施の形態のモータは、フレームとステータとの隙間に配線となる配線層が形成された結線板を備え、フィルタは結線板に実装されているので、モータ駆動系全体の設置体積の増加を抑制することができる。
従来のモータにおいては、サージ電圧を抑制するためのフィルタをインバータの出力端子とモータの入力端子との間に別の構成部品として設ける必要があった。そのため、インバータとモータとで構成されたモータ駆動系全体の設置体積が大きくなるという問題があった。本実施の形態のモータにおいては、モータの本体の内部であるフレームとステータとの隙間にフィルタを設けているので、モータ駆動系全体の設置体積の増加を抑制することができる。また、密閉型のフレームの内部が絶縁性のモールド液で充填されている場合は、フィルタの構成部品の放熱性、絶縁性および耐異物性が向上する。さらに、巻線とフィルタが実装された結線板とが絶縁性の高熱伝導性樹脂で一体化されている場合は、振動によるフィルタの構成部品の脱落の問題もない。
なお、本実施の形態のモータにおいて、フィルタはインダクターとコンデンサと抵抗との直列接続で構成されている。フィルタは、インダクター、コンデンサおよび抵抗の少なくとも2つの直列接続体で構成されていてもよい。
また、本実施の形態においては、結線板は全てがフレームの内部に位置する構成である。別の構成として、配線ケーブルがそれぞれ接続されるスルーホールの部分がフレームの外に位置するような結線板を用いてもよい。このような構成とすることで、端子箱を介さずにインバータからのケーブルを結線板のスルーホールに直接接続することができる。
実施の形態2.
図14は、実施の形態2に係るモータの巻線の接続図である。実施の形態1のモータにおいては、多層プリント基板で構成された結線板の配線で巻線同士が接続されていた。本実施の形態のモータにおいては、端子台15から引き出されたU相、V相およびW相の配線ケーブル19は被覆導線40で構成されており、これらの配線ケーブル19は巻線6と電気的に接続された導通ピン22にそれぞれ接続されている。そして、巻線同士も被覆導線40で接続されている。巻線同士を接続する被覆導線40は、巻線6と電気的に接続された導通ピン22に接続されている。巻線の接続関係は、実施の形態1の図6に示した接続関係と同様であり、U相、V相、W相の巻線6はスター結線で接続されている。被覆導線40は、フレーム5とステータコア4との間の隙間に配置されている。
図15は、本実施の形態のモータにおいて、被覆導線40とステータコア4との間に配置されるプリント基板の構成図である。図15に示すように、本実施の形態におけるフィルタ30は、プリント基板41に実装される。図15において、白丸はスルーホールを表している。プリント基板41には、フィルタ30の構成部品を実装するためのスルーホール29、U相の配線接続用のスルーホール42、V相の配線接続用のスルーホール43、W相の配線接続用のスルーホール44、接地線接続用のスルーホール45、およびスルーホール間を接続する配線46が形成されている。U相の配線接続用のスルーホール42、V相の配線接続用のスルーホール43、W相の配線接続用のスルーホール44および接地線接続用のスルーホール45には、端子台15から引き出されたU相、V相、W相および接地の配線ケーブル19がそれぞれ接続される。フィルタ30の構成部品であるインダクター31、コンデンサ32および抵抗33は、そのリード線がスルーホール29に挿入されてプリント基板41に固定されている。フィルタ30の構成部品は、スルーホール29および配線46を用いて、U相、V相およびW相の配線と接地線との間に直列に接続されている。
なお、図15に示したプリント基板41はステータコアの約1/4周の扇型であるが、フィルタ30の放熱性の向上のためにステータコアの全周に渡る円環状の形状であってもよい。また、スルーホール間を接続する配線46は、プリント基板41の一方の面に形成されているが、配線の放熱性の向上のために、接地線接続用のスルーホール45につながる配線を他方の面に形成してもよい。
図16は、図14にXで示した矢印の方向からモータを見た側面図である。図16に示すように、巻線6とフレーム5との間に、被覆導線40およびプリント基板41が配置されている。フィルタ30を構成するインダクター31、コンデンサ32および抵抗33は、プリント基板41に実装されており、コイルエンドの隙間の位置に配置されている。なお、図16に示したように、スロット内の巻線の間に絶縁フィルム20が配置されていてもよい。
また、フレーム5を密閉型とし、その内部に絶縁性のモールド液を充填してもよい。モールド液は、モータ本体の放熱性、絶縁性、耐異物性を向上させると共に、プリント基板41に取り付けられたフィルタ30の構成部品の放熱性、絶縁性、耐異物性を向上させることができる。巻線6がワニスで固定されている場合、プリント基板41とフィルタの構成部品とは絶縁性の高熱伝導性樹脂で一体化されていてもよい。
本実施の形態のモータは、箱型のフレームと、フレームの内部に固定されたステータコアおよび巻線を有するステータと、ステータと隙間を介して配置され、フレームに回転可能に支持されたロータと、インバータの出力ケーブルが接続される接続端子と、接続端子と巻線とを電気的に接続する配線と、接地電位と接続端子との間に設けられたサージ電圧を抑制するフィルタとを備えている。そして、本実施の形態のモータは、フレームとステータとの隙間に配線となる被覆導線とプリント基板とを備え、フィルタはプリント基板に実装されているので、モータ駆動系全体の設置体積の増加を抑制することができる。
なお、実施の形態1および2においては3相の巻線がスター結線のモータを用いて説明したが、3相の巻線がデルタ結線のモータを用いてもよい。また、実施の形態1~3においては3相2コイルのモータを用いて説明したが、3相Nコイル(Nは自然数)のモータを用いてもよい。
本願は、様々な例示的な実施の形態が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、および機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。
したがって、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
1 モータ、2 シャフト、3 ロータコア、4 ステータコア、5 フレーム、6 巻線、7 コイルエンド絶縁材、8 ティース、9 ベアリング、10 インバータ、11 ロータ、12 ステータ、13 端子箱、14 ケーブル孔、15 端子台、16 接続端子、17 ケーブル、18 接地用端子、19 配線ケーブル、20 絶縁フィルム、21 結線板、22 導通ピン、23 配線、24 1層目配線層、25 2層目配線層、26 3層目配線層、27 絶縁層、28 レジスト層、29 スルーホール、30 フィルタ、31 インダクター、32 コンデンサ、33 抵抗、34 リード線、40 被覆導線、41 プリント基板、42 U相の配線接続用のスルーホール、43 V相の配線接続用のスルーホール、44 W相の配線接続用のスルーホール、45 接地線接続用のスルーホール、46 配線。

Claims (4)

  1. 三相のインバータで駆動されるモータであって、
    箱型のフレームと、
    前記フレームの内部に固定されたステータコアおよび三相の巻線を有するステータと、
    前記ステータと隙間を介して配置され、前記フレームに回転可能に支持されたロータと、
    三相の 前記インバータの出力ケーブルと三相の前記巻線とを電気的に接続する配線と、
    前記フレームと前記ステータとの隙間に配置され、接地電位と前記配線との間に設けられたサージ電圧を抑制するフィルタとを備え
    前記フィルタは、インダクター、コンデンサおよび抵抗の少なくとも2つの素子の直列接続体で構成されており、
    前記フィルタを構成する複数の前記素子は、隣り合う前記巻線のコイルエンドの同じ隙間に周方向に並んで配置されており、
    一つの相の前記フィルタと同じ相の前記巻線とは隣接して配置されており、一つの相の前記フィルタを構成する複数の前記素子のうち前記配線側の前記素子が同じ相の前記巻線に近い位置に配置されている ことを特徴とするモータ。
  2. 前記フレームと前記ステータとの隙間に配置され、前記配線となる配線層が形成された結線板を備え、前記フィルタは、前記結線板に実装されていることを特徴とする請求項1に記載のモータ。
  3. 前記フレームと前記ステータとの隙間に配置され、前記配線となる被覆導線とプリント基板とを備え、前記フィルタは、前記プリント基板に実装されていることを特徴とする請求項1に記載のモータ。
  4. 前記巻線と前記フィルタとは絶縁性の材料で一体化されていることを特徴とする請求項からのいずれか1項に記載のモータ。
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