JP7105726B2 - 画像処理装置、方法およびプログラム - Google Patents

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Description

本開示は、トモシンセシス撮影により取得された投影画像に対して画像処理を行う画像処理装置、方法およびプログラムに関する。
近年、乳がんの早期発見を促すため、乳房を撮影する放射線画像撮影装置(マンモグラフィと呼ばれる)を用いた画像診断が注目されている。マンモグラフィにおいては、乳房は撮影台の上に置かれ、圧迫板により圧迫された状態で撮影が行われる。乳房は主に乳腺組織と脂肪組織とからなり、乳腺組織に隠れた腫瘤および石灰化等の病変を発見することが診断の上で重要となっている。このため、マンモグラフィで撮影された乳房の放射線画像(乳房画像)は、専用の操作端末等で画像処理された後、医師による診断に供される。医師は、乳房画像をディスプレイ等に表示して読影することにより、異常部位の有無を調べる。
一方、マンモグラフィにおいて、放射線源を移動させて複数の線源位置から乳房に放射線を照射して撮影を行い、これにより取得した複数の投影画像を加算して所望の断層面を強調した断層画像を生成するトモシンセシス撮影が提案されている。トモシンセシス撮影では、撮影装置の特性および必要な断層画像に応じて、放射線源を放射線検出器と平行に移動させたり、円または楕円の弧を描くように移動させたりして、複数の線源位置において乳房を撮影することにより複数の投影画像を取得し、単純逆投影法またはフィルタ逆投影法等の逆投影法等を用いてこれらの投影画像を再構成して断層画像を生成する。
このような断層画像を乳房における複数の断層面において生成することにより、乳房内において断層面が並ぶ深さ方向に重なり合った構造を分離することができる。このため、従来の単純撮影により取得される2次元画像(以下、単純2次元画像とする)においては検出が困難であった病変を発見することが可能となる。
上述したトモシンセシス撮影においては、投影画像における乳房のみが含まれる領域が重要であり、乳房以外の領域は断層画像の生成には不要である。このため、投影画像において乳房を囲む領域を抽出し、抽出した領域のみを用いて断層画像を生成する手法が提案されている(特許文献1参照)。
特表2006-519625号公報
ところで、マンモグラフィにおいては、乳房を圧迫板により圧迫した状態で撮影を行う。このため、撮影により取得された画像には、圧迫板の縁部が線状の像として写り込む。また、圧迫板の縁部が上方に屈曲して側壁を形成している場合、側壁が帯状の像として画像に写り込む。ここで、乳房のサイズによっては、圧迫板により乳房を圧迫すると、圧迫板の縁部の近傍にまで乳房が広がる場合がある。この場合、投影画像に含まれる乳房像に、圧迫板の縁および側壁に起因する像(以下、縁部像とする)が含まれてしまう可能性がある。トモシンセシス撮影においては、放射線源を移動させて乳房の撮影を行うため、とくに放射線検出器の検出面の垂線に対して傾斜した方向から乳房に放射線を照射する場合、投影画像に圧迫板の縁部像が含まれる可能性が高くなる。
このように縁部像が映り込んだ投影画像を用いて再構成を行うと、生成される断層画像には縁部像に起因するアーチファクトが含まれてしまう。上記特許文献1に記載された手法は、投影画像において乳房を囲む領域を抽出している。このため、投影画像における乳房像以外の領域に含まれる縁部像を除去することができる。
しかしながら、投影画像における乳房像に縁部像が重なっている場合、特許文献1に記載された手法では縁部像を除去することができず、その結果、再構成により生成される断層画像にアーチファクトが含まれてしまう。
本開示は上記事情に鑑みなされたものであり、トモシンセシス撮影により取得される投影画像に含まれる、圧迫板の縁部に起因する縁部像の影響を低減できるようにすることを目的とする。
本開示による第1の画像処理装置は、放射線源を検出部に対して相対的に移動させ、放射線源の移動による複数の線源位置において、圧迫板により圧迫された被写体に放射線を照射するトモシンセシス撮影を撮影装置に行わせることにより生成された、複数の線源位置のそれぞれに対応する複数の投影画像を取得する画像取得部と、
複数の投影画像において、圧迫板の縁部に起因する縁部像を検出する縁部像検出部と、
縁部像と被写体の像との位置関係に応じて、投影画像を切り出すことにより、切り出し投影画像を生成する切り出し部とを備える。
なお、本開示による第1の画像処理装置においては、切り出し部は、縁部像と被写体の像との位置関係に応じて、被写体の輪郭または縁部像の輪郭を基準として投影画像を切り出すものであってもよい。
また、本開示による第1の画像処理装置においては、縁部像が帯状である場合、切り出し部は、投影画像のそれぞれにおいて、被写体の像と縁部像とが離れている場合、被写体の輪郭を基準として投影画像を切り出す第1の切り出し処理を行い、
被写体の像と縁部像とが重畳することなく接する場合、被写体の輪郭を基準として投影画像を切り出す第2の切り出し処理を行い、
被写体の像の投影画像の辺縁に最も近い位置にある輪郭が縁部像に重畳する場合、縁部像における被写体の像と重畳している側の輪郭を基準として投影画像を切り出す第3の切り出し処理を行い、
被写体の像と縁部像とが重畳し、かつ縁部像の両側に被写体の像が存在する場合、被写体の像の投影画像の辺縁に最も近い位置にある輪郭から離れた側にある縁部像の輪郭を基準として投影画像を切り出す第4の切り出し処理を行うものであってもよい。
また、本開示による第1の画像処理装置においては、第3の切り出し処理または第4の切り出し処理により生成された切り出し投影画像において、第3の切り出し処理または第4の切り出し処理により消失した被写体の像の領域を、複数の投影画像のうちの少なくとも1つの投影画像に基づいて補間する補間部をさらに備えるものであってもよい。
また、本開示による第1の画像処理装置においては、縁部像が線状である場合、切り出し部は、投影画像のそれぞれにおいて、被写体の像と縁部像とが離れている場合、被写体の輪郭を基準として投影画像を切り出す第5の切り出し処理を行い、
被写体の像と縁部像とが接する場合、被写体の輪郭を基準として投影画像を切り出す第6の切り出し処理を行い、
被写体の像と縁部像とが重畳する場合、縁部像を基準として投影画像を切り出す第7の切り出し処理を行うものであってもよい。
本開示による第2の画像処理装置は、放射線源を検出部に対して相対的に移動させ、放射線源の移動による複数の線源位置において、圧迫板により圧迫された被写体に放射線を照射するトモシンセシス撮影を撮影装置に行わせることにより生成された、複数の線源位置のそれぞれに対応する複数の投影画像を取得する画像取得部と、
複数の投影画像において、圧迫板の縁部に起因する縁部像を検出する縁部像検出部と、
投影画像のそれぞれにおいて、被写体の輪郭を基準として投影画像を切り出して切り出し投影画像を生成する切り出し部と、
切り出し投影画像に縁部像が含まれる場合、縁部像を削除する削除部とを備える。
なお、本開示による第2の画像処理装置においては、縁部像が削除された切り出し投影画像において、縁部像の削除により消失した被写体の像の領域を、複数の投影画像のうちの少なくとも1つの投影画像に基づいて補間する補間部をさらに備えるものであってもよい。
また、本開示による第1および第2の画像処理装置においては、圧迫板が矩形をなし、放射線源が圧迫板の対向する1組の縁部に交差する方向に相対的に移動される場合において、
縁部像検出部は、少なくとも圧迫板の1組の縁部に起因する縁部像を検出するものであってもよい。
「少なくとも」とは、圧迫板の1組の辺に起因する縁部像を検出すること、およびこれに加えて1組の縁部以外の他の縁部に起因する縁部像を検出することを含む。
また、本開示による第1および第2の画像処理装置においては、複数の切り出し投影画像を、複数の投影画像における共通の基準位置を基準として位置合わせして、表示部に表示する表示制御部をさらに備えるものであってもよい。
また、本開示による第1および第2の画像処理装置においては、切り出し投影画像を再構成して、被写体における複数の断層面のそれぞれにおける断層画像を生成する再構成部をさらに備えるものであってもよい。
また、本開示による第1および第2の画像処理装置においては、被写体は乳房であってもよい。
本開示による第1の画像処理方法は、放射線源を検出部に対して相対的に移動させ、放射線源の移動による複数の線源位置において、圧迫板により圧迫された被写体に放射線を照射するトモシンセシス撮影を撮影装置に行わせることにより生成された、複数の線源位置のそれぞれに対応する複数の投影画像を取得し、
複数の投影画像において、圧迫板の縁部に起因する縁部像を検出し、
縁部像と被写体の像との位置関係に応じて、投影画像を切り出すことにより、切り出し投影画像を生成する。
本開示による第2の画像処理方法は、放射線源を検出部に対して相対的に移動させ、放射線源の移動による複数の線源位置において、圧迫板により圧迫された被写体に放射線を照射するトモシンセシス撮影を撮影装置に行わせることにより生成された、複数の線源位置のそれぞれに対応する複数の投影画像を取得し、
複数の投影画像において、圧迫板の縁部に起因する縁部像を検出し、
投影画像のそれぞれにおいて、被写体の縁部を基準として投影画像を切り出して切り出し投影画像を生成し、
切り出し投影画像に縁部像が含まれる場合、縁部像を削除する。
なお、本開示による第1および第2の画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとして提供してもよい。
本開示による第3の画像処理装置は、コンピュータに実行させるための命令を記憶するメモリと、
記憶された命令を実行するよう構成されたプロセッサとを備え、プロセッサは、
放射線源を検出部に対して相対的に移動させ、放射線源の移動による複数の線源位置において、圧迫板により圧迫された被写体に放射線を照射するトモシンセシス撮影を撮影装置に行わせることにより生成された、複数の線源位置のそれぞれに対応する複数の投影画像を取得し、
複数の投影画像において、圧迫板の縁部に起因する縁部像を検出し、
縁部像と被写体の像との位置関係に応じて、投影画像を切り出すことにより、切り出し投影画像を生成する処理を実行する。
本開示による第4の画像処理装置は、コンピュータに実行させるための命令を記憶するメモリと、
記憶された命令を実行するよう構成されたプロセッサとを備え、プロセッサは、
放射線源を検出部に対して相対的に移動させ、放射線源の移動による複数の線源位置において、圧迫板により圧迫された被写体に放射線を照射するトモシンセシス撮影を撮影装置に行わせることにより生成された、複数の線源位置のそれぞれに対応する複数の投影画像を取得し、
複数の投影画像において、圧迫板の縁部に起因する縁部像を検出し、
投影画像のそれぞれにおいて、被写体の縁部を基準として投影画像を切り出して切り出し投影画像を生成し、
切り出し投影画像に縁部像が含まれる場合、縁部像を削除する処理を実行する。
本開示によれば、アーチファクトが低減された断層画像を生成することができる。
本開示の第1の実施形態による画像処理装置を適用した放射線画像撮影システムの概略構成図 マンモグラフィ装置を図1の矢印A方向から見た図 第1の実施形態において、コンソールを構成するコンピュータに画像処理プログラムをインストールすることにより実現された画像処理装置の概略構成を示す図 投影画像の取得を説明するための図 放射線源、圧迫板、乳房および放射線検出器の幾何学的関係を示す図 縁部像を含む投影画像を示す図 第1の実施形態における縁部像が線状の場合における縁部像と乳房像との位置関係を示す図 第1の実施形態における切り出し処理を説明するための図 第1の実施形態における補間処理を説明するための図 断層画像の生成を説明するための図 位置合わせを説明するための図 位置合わせを説明するための図 位置合わせを説明するための図 第1の実施形態において行われる処理を示すフローチャート 切り出し処理を示すフローチャート 第2の実施形態における縁部像が線状の場合における縁部像と乳房像との位置関係を示す図 第2の実施形態における切り出し処理を説明するための図 第3の実施形態において、コンソールを構成するコンピュータに画像処理プログラムをインストールすることにより実現された画像処理装置の概略構成を示す図 第3の実施形態における切り出し処理を説明するための図 削除処理を説明するための図 第3の実施形態における補間処理を説明するための図 第3の実施形態において行われる処理を示すフローチャート y方向に延びる帯状の縁部像を含む投影画像を示す図 y方向に延びる帯状の縁部像を含む投影画像から生成した切り出し投影画像を示す図 y方向に延びる線状の縁部像を含む投影画像を示す図 y方向に延びる線状の縁部像を含む投影画像から生成した切り出し投影画像を示す図
以下、図面を参照して本開示の実施形態について説明する。図1は本開示の実施形態による画像処理装置を適用した放射線画像撮影システムの概略構成図、図2は放射線画像撮影システムに含まれるマンモグラフィ装置を図1の矢印A方向から見た図である。
図1に示すように、本実施形態の放射線画像撮影システム1は、コンソール2およびマンモグラフィ装置10を備える。コンソール2は、表示部3および入力部4を備える。
本実施形態の放射線画像撮影システム1は、コンソール2を介して外部のシステム(例えば、RIS:Radiology Information System)から入力された指示(撮影オーダ)に基づいて、医師および放射線技師等の操作者の操作により、マンモグラフィ装置10により、乳房の撮影を行って乳房の放射線画像である乳房画像を取得する機能を有する。本実施形態においては、マンモグラフィ装置10はトモシンセシス撮影および各種撮影方向の単純撮影の双方を行って、乳房の断層画像および2次元の乳房画像を生成することが可能なものである。なお、2次元の乳房画像は単純撮影により取得される乳房画像を意味する。
マンモグラフィ装置10は、不図示の基台に対して回転軸11により連結されたアーム部12を備えている。アーム部12の一方の端部には撮影台13が、その他方の端部には撮影台13と対向するように放射線照射部14が取り付けられている。アーム部12は、放射線照射部14が取り付けられた端部のみを回転することが可能に構成されており、これにより、撮影台13を固定して放射線照射部14のみを回転することが可能となっている。なお、アーム部12の回転は、コンソール2により制御される。
撮影台13の内部には、フラットパネルディテクタ等の放射線検出器15が備えられている。放射線検出器15は放射線の検出面15Aを有する。また、撮影台13の内部には、放射線検出器15から読み出された電荷信号を電圧信号に変換するチャージアンプ、チャージアンプから出力された電圧信号をサンプリングする相関2重サンプリング回路、および電圧信号をデジタル信号に変換するAD(Analog Digital)変換部等が設けられた回路基板等も設置されている。なお、本実施形態においては、放射線検出器15を用いているが、放射線を検出して画像に変換することができれば、放射線検出器15に限定されるものではない。
放射線検出器15は、放射線画像の記録および読み出しを繰り返して行うことができるものであり、X線等の放射線を直接電荷に変換する、いわゆる直接型の放射線検出器を用いてもよいし、放射線を一旦可視光に変換し、その可視光を電荷信号に変換する、いわゆる間接型の放射線検出器を用いるようにしてもよい。また、放射線画像信号の読出方式としては、TFT(Thin Film Transistor)スイッチをオンおよびオフすることによって放射線画像信号が読み出される、いわゆるTFT読出方式のもの、または読取光を照射することによって放射線画像信号が読み出される、いわゆる光読出方式のものを用いることが望ましいが、これに限らずその他のものを用いるようにしてもよい。
放射線照射部14の内部には、放射線源16が収納されている。放射線源16は放射線としてX線を出射するものであり、放射線源16から放射線を照射するタイミングおよび放射線源16における放射線発生条件、すなわちターゲットおよびフィルタの材質の選択、管電圧並びに照射時間等は、コンソール2により制御される。
また、アーム部12には、乳房Mを押さえつけて圧迫する圧迫板17、圧迫板17を支持する支持部18、および支持部18を図1および図2の上下方向に移動させる移動機構19が設けられている。なお、圧迫板17と撮影台13との間隔、すなわち圧迫厚はコンソール2に入力される。また、圧迫板17は、撮影の種類に応じた複数のサイズおよび形状のものが用意されている。このため、圧迫板17は、支持部18に対して交換可能に取り付けられている。また、圧迫板17の図1における左右の縁部には側壁17Aが形成されている。側壁17Aは、圧迫板17により圧迫された乳房Mが圧迫板17からはみ出した場合に、患者の痛みを軽減するために形成されている。
表示部3は、CRT(Cathode Ray Tube)または液晶ディスプレイ等の表示装置であり、後述するように乳房画像の他、操作に必要なメッセージ等を表示する。なお、表示部3は音声を出力するスピーカを内蔵するものであってもよい。
入力部4はキーボード、マウスまたはタッチパネル方式等の入力装置からなり、操作者によるマンモグラフィ装置10の操作を受け付ける。また、トモシンセシス撮影を行うために必要な、撮影条件等の各種情報の入力および情報の修正の指示も受け付ける。本実施形態においては、操作者が入力部4から入力した情報に従って、マンモグラフィ装置10の各部が動作する。
コンソール2には、第1の実施形態による画像処理プログラムがインストールされている。本実施形態においては、コンソール2は、操作者が直接操作するワークステーションあるいはパーソナルコンピュータでもよいし、それらとネットワークを介して接続されたサーバコンピュータでもよい。画像処理プログラムは、ネットワークに接続されたサーバコンピュータの記憶装置、あるいはネットワークストレージに、外部からアクセス可能な状態で記憶され、要求に応じてコンピュータにダウンロードされ、インストールされる。または、DVD(Digital Versatile Disc)、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)等の記録媒体に記録されて配布され、その記録媒体からコンピュータにインストールされる。
図3はコンソール2を構成するコンピュータに第1の実施形態による画像処理プログラムをインストールすることにより実現される画像処理装置の概略構成を示す図である。図3に示すように、画像処理装置20は、標準的なコンピュータの構成として、CPU(Central Processing Unit)21、メモリ22およびストレージ23を備えている。
ストレージ23は、ハードディスクドライブまたはSSD(Solid State Drive)等のストレージデバイスからなり、マンモグラフィ装置10の各部を駆動するためのプログラムおよび画像処理プログラムを含む各種情報が記憶されている。また、撮影により取得された乳房画像等もストレージ23に記憶される。
メモリ22には、各種処理をCPU21に実行させるために、ストレージ23に記憶されたプログラム等が一時的に記憶される。画像処理プログラムは、CPU21に実行させる処理として、マンモグラフィ装置10にトモシンセシス撮影を行わせて、複数の線源位置のそれぞれに対応する乳房Mの複数の投影画像を取得する画像取得処理、複数の投影画像において、圧迫板17の縁部に起因する縁部像を検出する縁部像検出処理、縁部像と乳房Mの像との位置関係に応じて投影画像を切り出すことにより、切り出し投影画像を生成する切り出し処理、切り出し投影画像において、後述する切り出し処理により消失した乳房像を補間する補間する補間処理、複数の投影画像を再構成することにより、被写体である乳房Mの複数の断層面のそれぞれにおける複数の断層画像を生成する再構成処理、並びに複数の投影画像を位置合わせして表示部3に表示する表示制御処理を規定する。
そして、CPU21が画像処理プログラムに従いこれらの処理を実行することで、コンソール2のCPU21は、画像取得部31、縁部像検出部32、切り出し部33、補間部34、再構成部35および表示制御部36として機能する。
画像取得部31は、アーム部12を回転軸11の周りに回転させることにより放射線源16を移動させ、放射線源16の移動による複数の線源位置において、トモシンセシス撮影用の撮影条件により乳房Mに放射線を照射し、乳房Mを透過した放射線を放射線検出器15により検出して、複数の線源位置における複数の投影画像Gi(i=1~n、nは線源位置の数であり、例えばn=15)を取得する。図4は投影画像Giの取得を説明するための図である。図4に示すように、放射線源16をS1、S2、・・・、Snの各線源位置に移動し、各線源位置において放射線源16を駆動して乳房Mに放射線を照射し、乳房Mを透過した放射線を放射線検出器15により検出することにより、各線源位置S1~Snに対応して、投影画像G1、G2、・・・、Gnが取得される。なお、各線源位置S1~Snにおいては、同一の線量の放射線が乳房Mに照射される。取得された複数の投影画像Giはストレージ23に保存される。
本実施形態においては、圧迫板17の縁部には側壁17Aが形成されている。このため、とくに放射線源16の位置が、放射線検出器15の検出面15Aの垂線に対して傾斜している場合、図5に示すように、側壁17Aを透過した放射線が乳房Mを透過して、放射線検出器15に検出されることとなる。この場合、取得される投影画像G1においては、図6に示すように、投影画像Giに含まれる乳房Mの像(以下、乳房像40とする)に圧迫板17の側壁17Aに起因する帯状の像(以下、縁部像41とする)が重なるものとなる。このように、投影画像Giに側壁17Aに対応する帯状の縁部像41が含まれると、後述するように複数の投影画像Giを再構成することにより生成される断層画像に、アーチファクトが含まれる。なお、以降の説明においては、投影画像Giを含む各種画像において、乳房像40を図6に示すように視認することができる状態における乳房像40の胸壁側の辺が伸びる方向、すなわち上下方向をy方向、胸壁側の辺に直交する左右方向をx方向と称するものとする。
このために、縁部像検出部32は、複数の投影画像Giにおいて、圧迫板17に起因する縁部像41を検出する。具体的には、側壁17Aに起因する帯状の像を縁部像41として検出する。側壁17Aは図6に示すように、投影画像Giにおけるx方向に延びる帯状の縁部像41として含まれる。縁部像41はx方向に延びる2つの直線L1,L2および投影画像Giのy方向に延びる輪郭により囲まれる。
ここで、圧迫板17のサイズ、側壁17Aの高さおよび厚さは既知である。また、撮影時における乳房Mの厚さは、圧迫板17の高さと同一であり、既知である。また、各投影画像Giを取得した放射線源16の位置、および放射線検出器15の検出面15Aの位置も既知である。このため、縁部像検出部32において、圧迫板17のサイズ、側壁17Aの高さおよび圧迫板17の厚さの情報をストレージ23に記憶しておき、ストレージ23から読み出した、使用している圧迫板17のサイズ、側壁17Aの高さおよび圧迫板17の厚さの情報、並びに撮影時における乳房Mの厚さ、各投影画像Giを取得した放射線源16の位置、および放射線検出器15の検出面15Aの位置の幾何学的な位置関係に基づいて、投影画像Giに含まれる縁部像41を検出する。
ここで、圧迫板17は、側壁17Aがなかったり、サイズおよび厚さが異なったりする複数種類のものが用意される。このため、本実施形態においては、例えば特開2012-235960号公報等に記載された任意の手法を用いて圧迫板17の種類を識別し、識別した種類の圧迫板17のサイズ、形状および側壁17Aの有無等に基づいて、幾何学的に縁部像41の位置を検出するようにしてもよい。特開2012-235960号公報に記載された手法は、圧迫板17に対して種類に応じた孔を形成し、圧迫板17の取付部における識別ピンを取り付け、圧迫板17に形成された孔に入る識別ピンの数に応じて圧迫板17の種類を識別する手法である。この場合、圧迫板17の種類毎に、側壁17Aの高さ、サイズおよび厚さがストレージ23に記憶されている。縁部像検出部32は、特定した種類の圧迫板17についての側壁17Aの高さ、サイズおよび厚さの情報をストレージ23から読み出し、読み出した側壁17Aの高さ、サイズおよび厚さ、並びに撮影時における乳房Mの厚さ、各投影画像Giを取得した放射線源16の位置、および放射線検出器15の検出面15Aの位置の幾何学的な位置関係に基づいて、投影画像Giに含まれる縁部像41を検出する。
なお、側壁17Aの高さ、圧迫板17のサイズおよび厚さの情報は、操作者による入力部15からの入力によって取得するようにしてもよい。
また、縁部像検出部32は、投影画像Giにおいて、例えば微分フィルタを用いて投影画像Giから直線L1,L2を検出し、直線L1,L2および投影画像Giのy方向に延びる辺により囲まれる領域を縁部像41として検出するものであってもよい。また、縁部像41を検出するように機械学習がなされたニューラルネットワーク等の学習済みモデルを用いて、縁部像41を検出するようにしてもよい。
なお、本実施形態においては、図1に示すように、放射線源16の移動方向において対向する1組の縁部に圧迫板17の側壁17Aが存在する。このため、放射線源16の位置によっては、図6に示す投影画像Giにおける乳房像40の上側および下側の双方に縁部像41が含まれる場合がある。本実施形態においては、縁部像検出部32は投影画像Giにおける乳房像40の上側および下側の双方の縁部像41を検出するものとする。
切り出し部33は、縁部像検出部32が検出した縁部像41と乳房像40との位置関係に応じて投影画像Giのそれぞれを切り出すことにより、切り出し投影画像を生成する。ここで、乳房像40と縁部像41とは、投影画像Giを取得した際の放射線源16の位置に応じて、以下の4通りの位置関係を有するものとなる。
(1)乳房像40と縁部像41とが離れている。
(2)乳房像40と縁部像41とが重畳することなく接する。
(3)乳房像40の投影画像Giの辺縁に最も近い位置にある輪郭が縁部像41に重畳する。
(4)乳房像40と縁部像41とが重畳し、かつ縁部像41の両側に乳房像40が存在する。
位置関係(1)における「乳房像40と縁部像41とが離れている」とは、図7の投影画像GL1に示すように、乳房像40と縁部像41とが重畳せず、乳房像40と縁部像41の乳房像40に近い側の直線L1との間に、放射線が放射線検出器15に直接照射することにより得られる素抜け領域が存在している状態を意味する。なお、この場合、縁部像41は投影画像GL1の上下の双方に含まれることが多い。
位置関係(2)における「乳房像40と縁部像41とが重畳することなく接する」とは、図7の投影画像GL2に示すように、乳房像40における投影画像Giのx方向に延びる下辺E1に最も近い位置にある輪郭が、縁部像41の輪郭を形成する直線L1と接している状態を意味する。この場合、投影画像GL2においては、投影画像GL1と比較すると、下側の縁部像41の幅が広くなり、上側の縁部像41の幅が狭くなる。なお、投影画像GL2においては、上側の縁部像41に関しては、上記位置関係(1)にある。
位置関係(3)における「乳房像40の投影画像Giの辺縁に最も近い位置にある輪郭が縁部像41に重畳する」とは、乳房像40の乳頭位置から投影画像Giのy方向に最も離れた位置にある乳房像40の縁部が、縁部像41と重畳していることを意味する。具体的には、図7の投影画像GL3に示すように、乳房像40における投影画像GL3の下辺E1に最も近い位置にある輪郭が、縁部像41と重畳している状態を意味する。なお、位置関係(3)は、乳房像40における投影画像GL3の下辺E1に最も近い位置にある輪郭が、縁部像41における下辺E1に近い側の直線L2と接している状態も含むものとする。この場合、投影画像GL3においては、投影画像GL2と比較すると、下側の縁部像41の幅が広くなり、上側の縁部像41は投影画像GL2には含まれなくなる。
位置関係(4)の「乳房像40と縁部像41とが重畳し、かつ縁部像41の両側に乳房像40が存在する」とは、図7の投影画像GL4に示すように、乳房像40における投影画像GL4の下辺E1に最も近い位置にある輪郭が、縁部像41における投影画像GL4の下辺E1に最も近い位置にある直線L2よりも、投影画像GL4の下辺E1に近い位置にある状態を意味する。
位置関係(1)の場合、切り出し部33は、乳房像40の輪郭を基準として投影画像GL1を切り出す第1の切り出し処理を行って、図8に示す切り出し投影画像GC1を生成する。すなわち、切り出し部33は、乳房像40の輪郭と投影画像GL1の左辺E2との交点を通ってx方向に延びる線により、投影画像GL1を切り出すことにより切り出し投影画像GC1を生成する。なお、切り出し処理に際しては、切り出し部33は、投影画像GL1の上下の位置のそれぞれにおいて、乳房像40と縁部像41との位置関係を判断することにより、切り出し処理を行う。投影画像Giの上下の位置に縁部像41が含まれない場合、切り出し部33は、第1の切り出し処理を行うものとする。
位置関係(2)の場合、位置関係(1)の場合と同様に、切り出し部33は、乳房像40の輪郭を基準として投影画像GL2を切り出す第2の切り出し処理を行って、図8に示す切り出し投影画像GC2を生成する。なお、投影画像GL2の上側の領域においては、切り出し部33は、第1の切り出し処理を行う。
位置関係(3)の場合、切り出し部33は、縁部像41における乳房像40と重畳している側の輪郭を基準として投影画像GL3を切り出す第3の切り出し処理を行って、図8に示す切り出し投影画像GC3を生成する。すなわち、縁部像41の直線L1により投影画像GL3を切り出して、切り出し投影画像GC3を生成する。なお、投影画像GL3の上側の領域においては、切り出し部33は、第1の切り出し処理を行う。
位置関係(4)の場合、切り出し部33は、乳房像40の投影画像GL4の辺縁に最も近い位置にある輪郭から離れた側にある縁部像41の輪郭を基準として、投影画像GL4を切り出す第4の切り出し処理を行って、図8に示す切り出し投影画像GC4を生成する。すなわち、縁部像41の直線L1により投影画像GL4を切り出して、切り出し投影画像GC4を生成する。なお、第4の切り出し処理におり、投影画像GL4における直線L1から下側の領域が削除される。また、投影画像GL4の上側の領域においては、切り出し部33は、第1の切り出し処理を行う。
補間部34は、第3の切り出し処理または第4の切り出し処理により生成された切り出し投影画像GC3,GC4において、第3の切り出し処理または第4の切り出し処理により、投影画像GL3,GL4から消失した乳房像40の領域を、複数の投影画像Giのうちの少なくとも1つの投影画像に基づいて補間する。図9は補間部34による補間処理を説明するための図である。なお、ここでは切り出し投影画像GC4に対する補間処理について説明する。
図9に示すように、切り出し投影画像GC4は第4の切り出し処理により、投影画像GL4に含まれていた乳房像40の一部の領域43が消失している。ここで、投影画像GL1は乳房Mの全領域についての乳房像40が含まれている。このため、補間部34は、投影画像GL1と切り出し投影画像GC4との位置合わせを行い、切り出し投影画像GC4において消失している乳房像(消失乳房像44とする)を含む部分画像45を、投影画像GL1から切り出す。この場合、部分画像45に対しては、第1の切り出し処理を行う。そして、切り出し投影画像GC4と部分画像45とを結合することにより、切り出し投影画像GC4において、第4の切り出し処理により消失した乳房像40の領域43を補間する。なお、以降の説明においては、補間された切り出し投影画像についても補間前の切り出し投影画像と同一の符号GC3,GC4を用いるものとする。
再構成部35は、切り出し投影画像GCiを再構成することにより、乳房Mの所望とする断層面を強調した断層画像を生成する。具体的には、再構成部35は、単純逆投影法あるいはフィルタ逆投影法等の周知の逆投影法等を用いて複数の切り出し投影画像GCiを再構成して、図10に示すように、乳房Mの複数の断層面のそれぞれにおける複数の断層画像Dj(j=1~m)を生成する。この際、乳房Mを含む3次元空間における3次元の座標位置が設定され、設定された3次元の座標位置に対して、複数の投影画像Giの対応する画素位置の画素値が再構成されて、その座標位置の画素値が算出される。
表示制御部36は、切り出し投影画像GCiを表示する。本実施形態において、切り出し部33により生成される切り出し投影画像GCiは、含まれる縁部像41の位置に応じてサイズが異なるものとなる。このため、切り出し投影画像GCiをそのまま順に表示すると、表示部3において画像毎に乳房像40の位置が上下するため、表示される投影画像が見にくいものとなる。本実施形態においては、表示制御部36は、共通の基準位置を基準として切り出し投影画像GCiを位置合わせする。位置合わせのために、本実施形態においては、切り出し投影画像GCiを生成した際に、切り出し部33は、切り出す前の投影画像Giのサイズおよび切り出した位置を付帯情報として切り出し投影画像Giに付与しておくものとする。図11に示すように、切り出す前の投影画像Giのサイズおよび切り出した位置P0のy座標が分かれば、切り出す前の投影画像Giの左下隅の座標を原点Oとして算出することができる。
このため、表示制御部36は、各切り出し投影画像GCiに付与された付帯情報を参照して、切り出す前の投影画像Giの左下隅の座標を原点Oとして算出する。そして、複数の切り出し投影画像GCiを原点Oの位置を一致させて表示することにより、表示された切り出し投影画像GCiにおいては、乳房像40の位置がずれて見えることがなくなる。なお、各切り出し投影画像GCiにおいては、放射線源16の位置の変動による乳房像40の位置は変化することとなる。
なお、後述するように、本実施形態においては補間部34による補間処理を行わない場合がある。この場合、切り出し投影画像GCiのサイズはそれぞれ異なるものとなる。このような場合、表示制御部36において、最も大きいサイズの切り出し投影画像と同一サイズとなるように、最も大きいサイズの切り出し投影画像以外の他の切り出し投影画像のサイズを変更してもよい。サイズの変更は、図12に示すように他の切り出し投影画像に黒帯を付与することにより行えばよい。この場合、表示制御部36は、黒帯を付与した各切り出し投影画像GCiについての切り出し前の投影画像Giの左下隅の位置を原点Oに設定し、上記と同様にして、複数の切り出し投影画像GCiを原点Oの位置を一致させて表示すればよい。
また、表示制御部36において、切り出し投影画像GCiのそれぞれに対して基準点を設定し、基準点を一致させるように切り出し投影画像GCiを表示部3に表示するようにしてもよい。基準点としては、例えば図13に示すように乳房像40の乳頭の重心位置P1を用いればよいが、これに限定されるものではない。
また、同一患者についての過去に撮影された乳房の放射線画像を、不図示の画像サーバから取得し、取得した放射線画像に対して切り出し投影画像GCiを位置合わせして表示部3に表示するようにしてもよい。
次いで、本実施形態において行われる処理について説明する。図14は本実施形態において行われる処理を示すフローチャートである。なお、乳房Mの撮影台13へのポジショニングは完了しているものとする。操作者がトモシンセシス撮影の指示を入力部4から行うことにより処理が開始され、画像取得部31がマンモグラフィ装置10にトモシンセシス撮影を行わせて、投影画像Giを取得する(ステップST1)。次いで、縁部像検出部32が、複数の投影画像Giにおいて圧迫板17に起因する縁部像41を検出する(ステップST2)。そして、切り出し部33が、縁部像検出部32が検出した縁部像41と乳房像40との位置関係に応じて投影画像Giのそれぞれを切り出すことにより、切り出し投影画像GCiを生成する(ステップST3)。
図15は切り出し投影画像の生成処理を示すフローチャートである。なお、図15に示すフローチャートの処理は、個々の投影画像Giに対して行われる。切り出し部33は、まず投影画像Giにおいて、乳房像40と縁部像41とが上述した位置関係(1)にあるか否かを判定する(ステップST11)。ステップST11が肯定されると、切り出し部33は第1の切り出し処理を行い(ステップST12)、処理を終了する。ステップST11が否定されると、切り出し部33は、乳房像40と縁部像41とが上述した位置関係(2)にあるか否かを判定する(ステップST13)。ステップST13が肯定されると、切り出し部33は第2の切り出し処理を行う(ステップST14)。
ステップST13が否定されると、切り出し部33は、乳房像40と縁部像41とが上述した位置関係(3)にあるか否かを判定する(ステップST15)。ステップST15が肯定されると、切り出し部33は第3の切り出し処理を行う(ステップST16)。ステップST15が否定されると、乳房像40と縁部像41とが上述した位置関係(4)にあることから、切り出し部33は第4の切り出し処理を行い(ステップST17)、処理を終了する。
図14に戻り、補間部34が、第3の切り出し処理または第4の切り出し処理により生成された切り出し投影画像において、第3の切り出し処理または第4の切り出し処理により消失した乳房像40の領域を、複数の投影画像Giのうちの少なくとも1つの投影画像に基づいて補間する(補間処理、ステップST4)。
そして、表示制御部36が、切り出し投影画像GCiを位置合わせしつつ表示する(ステップST5)。さらに、操作者による再構成の指示が入力部4から行われたか否かの監視が開始され(ステップST6)、ステップST6が肯定されると、再構成部35が切り出し投影画像GCiを再構成して複数の断層画像を生成し(ステップST7)、処理を終了する。再構成により生成された断層画像は、不図示の画像サーバに送信され、保管される。あるいは、表示制御部36により表示部3に表示される。
このように、本実施形態においては、トモシンセシス撮影により取得された複数の投影画像Giにおいて、圧迫板17に起因する縁部像41を検出し、縁部像41と乳房像40との位置関係に応じて、投影画像Giを切り出すことにより、切り出し投影画像GCiを生成するようにした。このため、切り出し投影画像GCiにおいて、圧迫板17の縁部に起因する縁部像41の影響を低減できる。したがって、切り出し投影画像GCiを用いることにより、アーチファクトが低減された断層画像を生成することができる。
なお、上記第1の実施形態においては、側壁17Aを有する圧迫板17を用いて撮影を行っているため、投影画像Giには帯状の縁部像41が含まれる。一方、側壁17Aがない圧迫板17を用いて撮影を行った場合、圧迫板17の厚さによって、投影画像Giに含まれる縁部像は帯状となる場合もあるが、線状となる場合もある。以下、線状の縁部像が投影画像Giに含まれる場合の処理について、第2の実施形態として説明する。なお、縁部像は線状であっても、投影画像Giにおいては、ある程度の幅を有するものとなる。本実施形態においては、例えば縁部像の幅が乳房像40の輪郭の幅以下の場合には、その縁部像は線状であり、縁部像の幅が乳房像の40の輪郭の幅を超える場合には、その縁部像は帯状であるものとするが、これに限定されるものではない。
図16は縁部像が線状の場合における、縁部像と乳房像との位置関係を示す図である。図16に示すように、投影画像Giに含まれる縁部像51が線状の場合、乳房像40と縁部像51とは、投影画像Giを取得した際の放射線源16の位置に応じて、以下の3通りの位置関係を有するものとなる。
(5)乳房像40と縁部像51とが離れている。
(6)乳房像40と縁部像51とが重畳することなく接する。
(7)乳房像40と縁部像51とが重畳する。
位置関係(5)における「乳房像40と縁部像51とが離れている」とは、図16の投影画像GL11に示すように、乳房像40と縁部像51とが重畳せず、乳房像40と縁部像51との間に、放射線が放射線検出器15に直接照射することにより得られる素抜け領域が存在している状態を意味する。なお、この場合、縁部像51は投影画像GL11の上下の双方に含まれることが多い。
位置関係(6)における「乳房像40と縁部像51とが重畳することなく接する」とは、図16の投影画像GL12に示すように、乳房像40における投影画像GL12のx方向に延びる下辺E1に最も近い位置にある輪郭が、縁部像51と接している状態を意味する。この場合、投影画像GL12においては、上側の縁部像51が、投影画像GL12の上辺E3により近づくものとなる。なお、投影画像GL12においては、上側の縁部像51に関しては、上記位置関係(5)にある。
位置関係(7)の「乳房像40と縁部像51とが重畳する」とは、図16の投影画像GL13に示すように、乳房像40における投影画像GL13の下辺E1に最も近い位置にある輪郭が、縁部像51よりも下辺E1に近い位置にある状態を意味する。
第2の実施形態においては、位置関係(5)の場合、切り出し部33は、乳房像40の輪郭を基準として投影画像GL11を切り出す第5の切り出し処理を行って、図17に示す切り出し投影画像GC11を生成する。すなわち、上述した第1の実施形態における第1の切り出し処理と同様に、切り出し部33は、乳房像40の輪郭と投影画像GL11の左辺E2との交点を通ってx方向に延びる線により、投影画像GL1を切り出すことにより切り出し投影画像GC11を生成する。なお、切り出し処理に際しては、切り出し部33は、投影画像Giの上下の位置のそれぞれにおいて、乳房像40と縁部像51との位置関係を判断することにより、切り出し処理を行う。投影画像Giの上下の位置に縁部像51が含まれない場合、切り出し部33は第5の切り出し処理を行うものとする。
位置関係(6)の場合、位置関係(5)の場合と同様に、切り出し部33は、乳房像40の輪郭を基準として投影画像GL12を切り出す第6の切り出し処理を行って、図17に示す切り出し投影画像GC12を生成する。ここで、第5の切り出し処理と第6の切り出し処理とは同一の処理となる。なお、投影画像GL12の上側の領域においては、切り出し部33は第5の切り出し処理を行う。
位置関係(7)の場合、切り出し部33は、縁部像51を基準として投影画像GL13を切り出す第7の切り出し処理を行って、図17に示す切り出し投影画像GC13を生成する。なお、投影画像GL13の上側の領域においては、切り出し部33は、第5の切り出し処理を行う。
次いで、本開示の第3の実施形態について説明する。図18は、コンソール2を構成するコンピュータに第3の実施形態による画像処理プログラムをインストールすることにより実現される画像処理装置の概略構成を示す図である。なお、図18において図3と同一の構成については同一の参照番号を付与し、詳細な説明は省略する。図18に示すように第3の実施形態による画像処理装置は、削除部37を備えた点が第1の実施形態と異なる。また、切り出し部33が行う処理も第1の実施形態と異なる。
すなわち、第3の実施形態においては、切り出し部33は、投影画像Giに含まれる縁部像41の有無に拘わらず、すべての投影画像Giに対して乳房像40の輪郭を基準として投影画像Giを切り出す第1の切り出し処理を行って、切り出し投影画像GCiを生成する。これにより、図7に示す投影画像GL1~GL4からは、図19に示す切り出し投影画像GC21~GC24が生成される。
削除部37は、切り出し投影画像に縁部像41が含まれる場合、切り出し投影画像から縁部像41を削除する。ここで、図19に示すように、切り出し投影画像GC23および切り出し投影画像GC24には、縁部像41が含まれている。このため、削除部37は、切り出し投影画像GC23および切り出し投影画像GC24から縁部像41を削除して、図20に示すように、削除済みの切り出し投影画像GCC23,GCC24を生成する。なお、図20に示すように、削除済みの切り出し投影画像GCC24は、縁部像41が削除されることにより、切り出し投影画像GCC24における縁部像41の上側の領域46と下側の領域47とに分割された状態となっている。
ここで、第3の実施形態においては、補間部34は、削除済みの切り出し投影画像GCC23,GCC24において、縁部像41の削除により消失した乳房像40を補間する。この場合、補間部34は、削除済みの切り出し投影画像GCC24に対しては、図21に示すように、上側の領域46と下側の領域47との間の縁部像41に対応する領域に、例えば投影画像GLから切り出した部分画像48を補間する。なお、部分画像48の補間に代えて、上側の領域46と下側の領域47との間の領域を黒く塗りつぶしてもよい。また、補間処理を行うことなく、削除済みの切り出し投影画像GCC23,GCC24をそのまま保存するようにしてもよい。
次いで、第3の実施形態において行われる処理について説明する。図22は第3の実施形態において行われる処理を示すフローチャートである。なお、乳房Mの撮影台13へのポジショニングは完了しているものとする。操作者がトモシンセシス撮影の指示を入力部4から行うことにより処理が開始され、画像取得部31がマンモグラフィ装置10にトモシンセシス撮影を行わせて、投影画像Giを取得する(ステップST21)。次いで、縁部像検出部32が、複数の投影画像Giにおいて圧迫板17に起因する縁部像41を検出する(ステップST22)。そして、切り出し部33が、乳房像40の輪郭を基準として投影画像Giを切り出すことにより、切り出し投影画像GCiを生成する(ステップST23)。
次いで、削除部37が、切り出し投影画像GCiに縁部像41が含まれる場合、縁部像41を削除する(削除処理;ステップST24)。そして、補間部34が、削除処理により消失した乳房像40の領域を、複数の投影画像Giのうちの少なくとも1つの投影画像に基づいて補間する(補間処理、ステップST25)。
そして、表示制御部36が、切り出し投影画像GCiを位置合わせしつつ表示する(ステップST26)。さらに、操作者による再構成の指示が入力部4から行われたか否かの監視が開始され(ステップST27)、ステップST27が肯定されると、再構成部35が切り出し投影画像GCiを再構成して複数の断層画像を生成し(ステップST28)、処理を終了する。再構成により生成された断層画像は、不図示の画像サーバに送信され、保管される。あるいは、表示制御部36により表示部3に表示される。
なお、上記各実施形態において、圧迫板17の種類および圧迫板17と乳房Mとの位置関係によっては、投影画像Giにおいて乳房像40の乳頭側にも縁部像41,51が含まれる場合がある。上記第1の実施形態においては、この場合においても、乳房像40と帯状の縁部像41とは位置関係(1)~(4)の4通りの位置関係を有するものとなる。図23は乳房像の乳頭側にy方向に伸びる帯状の縁部像が含まれる投影画像を示す図である。位置関係(1)の場合、図23の投影画像GL31に示すように、縁部像41に含まれる投影画像GL31の左辺E2および右辺E4に平行な、y方向に延びる縦長の領域(以下、縦長領域41Aとする)と乳房像40とが離れている。なお、図23に示す投影画像GL31~GL41においては、縁部像41に含まれるx方向に延びる横長の領域(以下、横長領域41Bとする)は、すべて位置関係(1)にあるものとしているが、位置関係(2)~(4)のいずれかの関係にあってもよいことはもちろんである。
位置関係(2)の場合、図23の投影画像GL32に示すように、乳房像40における投影画像Giの右辺E4に最も近い位置にある輪郭(ここでは乳頭の先端)が、縁部像41に含まれる縦長領域41Aの乳房像40に近い位置にある直線L3と接している
位置関係(3)の場合、図23の投影画像GL33に示すように、乳房像40における投影画像GL33の右辺E4に最も近い位置にある輪郭が、縁部像41の縦長領域41Aと重畳している。
位置関係(4)の場合、図23の投影画像GL34に示すように、乳房像40における投影画像GL34の右辺E4に最も近い位置にある輪郭が、縁部像41に含まれる縦長領域41Aの、投影画像GL34の右辺E4に最も近い位置にある直線L4よりも、投影画像GL34の右辺E4に近い位置にある。
投影画像Giにおいて乳房像40の乳頭側にも縁部像41が含まれる場合であっても、切り出し部33は、投影画像Giにおける乳頭側において投影画像Giのy方向に延在する縁部像41の縦長領域41Aと乳房像40との位置関係に応じて、切り出し処理を行えばよい。
すなわち、位置関係(1)の場合、切り出し部33は、乳房像40の輪郭を基準として投影画像GL31を切り出す第1の切り出し処理を行って、図24に示す切り出し投影画像GC31を生成する。すなわち、切り出し部33は、乳房像40における投影画像GL31の右辺E4に最も近い輪郭を通ってy方向に延びる線により、投影画像GL31を切り出すことにより切り出し投影画像GC31を生成する。なお、図24においては、投影画像GL31のx方向においては、すべて第1の切り出し処理が行われる。
位置関係(2)の場合、位置関係(1)の場合と同様に、切り出し部33は、乳房像40の輪郭を基準として投影画像GL32を切り出す第2の切り出し処理を行って、図24に示す切り出し投影画像GC32を生成する。
位置関係(3)の場合、切り出し部33は、縁部像41の縦長領域41Aにおける乳房像40と重畳している側の輪郭L3を基準として投影画像GL33を切り出す第3の切り出し処理を行って、図24に示す切り出し投影画像GC33を生成する。
位置関係(4)の場合、切り出し部33は、乳房像40の投影画像GL34の右辺E4に最も近い位置にある輪郭から離れた側にある縁部像41の輪郭である直線L3を基準として、投影画像GL4を切り出す第4の切り出し処理を行って、図24に示す切り出し投影画像GC34を生成する。
なお、上記第2の実施形態においても、線状の縁部像51が乳房像40の乳頭側にも縁部像41が含まれる場合がある。この場合においても、第2の実施形態と同様に、乳房像40と縁部像41とは位置関係(5)~(7)の3通りの位置関係を有するものとなる。図25は乳房像の乳頭側にy方向に伸びる線状の縁部像が含まれる投影画像を示す図である。位置関係(5)の場合、図25の投影画像GL41に示すように、縁部像51における投影画像GL41のy方向に延びる縦長線(以下、縦長線51Aとする)と乳房像40とが離れている。なお、図25に示す3つの投影画像GL41~GL43においては、x方向に延びる縁部像51の横長の線(以下、横長線51Bとする)は、すべて位置関係(5)にあるものとしているが、位置関係(6)、(7)のいずれかの関係にあってもよいことはもちろんである。
位置関係(6)の場合、図25の投影画像GL42に示すように、乳房像40における投影画像GL42の右辺E4に最も近い位置にある輪郭(ここでは乳頭の先端)が、縁部像51の縦長線51Aと接している
位置関係(7)の場合、図25の投影画像GL43に示すように、縁部像51の縦長線51Aが乳房像40と重畳している。
投影画像Giにおいて乳房像40の乳頭側にも線状の縁部像51が含まれる場合であっても、切り出し部33は、投影画像Giにおける乳頭側において投影画像Giのy方向に延在する縁部像51の縦長線51Aと乳房像40との位置関係に応じて、切り出し処理を行えばよい。
すなわち、位置関係(5)の場合、切り出し部33は、乳房像40の輪郭を基準として投影画像GL41を切り出す第5の切り出し処理を行って、図26に示す切り出し投影画像GC41を生成する。すなわち、切り出し部33は、乳房像40における投影画像GL41の右辺E4に最も近い輪郭を通ってy方向に延びる線により、投影画像GL41を切り出すことにより切り出し投影画像GC41を生成する。なお、図26においては、投影画像GL41のx方向においては、すべて第5の切り出し処理が行われる。
位置関係(6)の場合、位置関係(5)の場合と同様に、切り出し部33は、乳房像40の輪郭を基準として投影画像GL42を切り出す第6の切り出し処理を行って、図26に示す切り出し投影画像GC42を生成する。
位置関係(7)の場合、切り出し部33は、縁部像51の縦長線51Aを基準として投影画像GL43を切り出す第7の切り出し処理を行って、図26に示す切り出し投影画像GC43を生成する。
なお、図24に示す切り出し投影画像GC33および図26に示す切り出し投影画像GC44に対して、上記第1および第3の実施形態と同様に、補間部34による補間処理を行うようにしてもよいことはもちろんである。
また、上記各実施形態においては、切り出し処理または削除処理により消失した乳房像40の領域を補間部34により補間しているが、補間部34による補間処理を行うことなく、切り出し投影画像GCiの表示および再構成等の処理を行うようにしてもよい。
また、上記各実施形態においては、放射線源16の軌道を円弧としているが直線としてもよい。また、例えば米国特許第7123684号明細書、および「Ditigal Tomosynthesis in Breast Imaging, Niklasonら、Breast Imaging, Radiography 1997)に記載されているような、放射線源16と放射線検出器15の双方を移動させるトモシンセシス撮影を行う場合にも本開示を適用できる。
また、上記各実施形態においては、放射線は、とくに限定されるものではなく、X線の他、α線またはγ線等を適用することができる。
また、上記実施形態において、例えば、画像取得部31、縁部像検出部32、切り出し部33、補間部34、再構成部35、表示制御部36および削除部37といった各種の処理を実行する処理部(Processing Unit)のハードウェア的な構造としては、次に示す各種のプロセッサ(Processor)を用いることができる。上記各種のプロセッサには、上述したように、ソフトウェア(プログラム)を実行して各種の処理部として機能する汎用的なプロセッサであるCPUに加えて、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の製造後に回路構成を変更可能なプロセッサであるプログラマブルロジックデバイス(Programmable Logic Device :PLD)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路等が含まれる。
1つの処理部は、これらの各種のプロセッサのうちの1つで構成されてもよいし、同種または異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせ(例えば、複数のFPGAの組み合わせまたはCPUとFPGAとの組み合わせ)で構成されてもよい。また、複数の処理部を1つのプロセッサで構成してもよい。
複数の処理部を1つのプロセッサで構成する例としては、第1に、クライアントおよびサーバ等のコンピュータに代表されるように、1つ以上のCPUとソフトウェアとの組み合わせで1つのプロセッサを構成し、このプロセッサが複数の処理部として機能する形態がある。第2に、システムオンチップ(System On Chip:SoC)等に代表されるように、複数の処理部を含むシステム全体の機能を1つのIC(Integrated Circuit)チップで実現するプロセッサを使用する形態がある。このように、各種の処理部は、ハードウェア的な構造として、上記各種のプロセッサの1つ以上を用いて構成される。
さらに、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造としては、より具体的には、半導体素子等の回路素子を組み合わせた電気回路(Circuitry)を用いることができる。
1 放射線画像撮影システム
2 コンソール
3 表示部
4 入力部
5 撮影スイッチ
10 マンモグラフィ装置
15 放射線検出器
16 放射線源
17 圧迫板
17A 側壁
21 CPU
22 メモリ
23 ストレージ
31 画像取得部
32 縁部像検出部
33 切り出し部
34 補間部
35 再構成部
36 表示制御部
37 削除部
40 乳房像
41 帯状の縁部像
41A 縦長領域
41B 横長領域
43 領域
44 消失乳房像
45 部分画像
46 上側の領域
47 下側の領域
48 部分領域
51 線状の縁部像
51A 縦長線
51B 横長線
Dj(j=1~m) 断層画像
E1 下辺
E2 左辺
E3 上辺
E4 右辺
Gi(i=1~n)、GL1~GL4,GL11~GL13,GL31~GL34,GL41~GL43 投影画像
GCi、GC1~GC4、GC11~GC13,GC21~GC24,GC31~GC34,GC41~GC43 切り出し投影画像
GCC23,GCC24 削除済み切り出し投影画像
M 乳房
Si(i=1~n) 線源位置

Claims (15)

  1. 放射線源を検出部に対して相対的に移動させ、前記放射線源の移動による複数の線源位置において、圧迫板により圧迫された被写体に放射線を照射するトモシンセシス撮影を撮影装置に行わせることにより生成された、前記複数の線源位置のそれぞれに対応する複数の投影画像を取得する画像取得部と、
    前記複数の投影画像において、前記圧迫板の縁部に起因する縁部像を検出する縁部像検出部と、
    前記縁部像と前記被写体の像との位置関係に応じて、前記投影画像を切り出すことにより、切り出し投影画像を生成する切り出し部とを備えた画像処理装置。
  2. 前記切り出し部は、前記縁部像と前記被写体の像との位置関係に応じて、前記被写体の輪郭または前記縁部像の輪郭を基準として前記投影画像を切り出す請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記縁部像が帯状である場合、前記切り出し部は、前記投影画像のそれぞれにおいて、前記被写体の像と前記縁部像とが離れている場合、前記被写体の輪郭を基準として前記投影画像を切り出す第1の切り出し処理を行い、
    前記被写体の像と前記縁部像とが重畳することなく接する場合、前記被写体の輪郭を基準として前記投影画像を切り出す第2の切り出し処理を行い、
    前記被写体の像の前記投影画像の辺縁に最も近い位置にある輪郭が前記縁部像に重畳する場合、前記縁部像における前記被写体の像と重畳している側の輪郭を基準として前記投影画像を切り出す第3の切り出し処理を行い、
    前記被写体の像と前記縁部像とが重畳し、かつ前記縁部像の両側に前記被写体の像が存在する場合、前記被写体の像の前記投影画像の辺縁に最も近い位置にある輪郭から離れた側にある前記縁部像の輪郭を基準として前記投影画像を切り出す第4の切り出し処理を行う請求項1または2に記載の画像処理装置。
  4. 前記第3の切り出し処理または前記第4の切り出し処理により生成された前記切り出し投影画像において、前記第3の切り出し処理または前記第4の切り出し処理により消失した前記被写体の像の領域を、前記複数の投影画像のうちの少なくとも1つの投影画像に基づいて補間する補間部をさらに備えた請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 前記縁部像が線状である場合、前記切り出し部は、前記投影画像のそれぞれにおいて、前記被写体の像と前記縁部像とが離れている場合、前記被写体の輪郭を基準として前記投影画像を切り出す第5の切り出し処理を行い、
    前記被写体の像と前記縁部像とが接する場合、前記被写体の輪郭を基準として前記投影画像を切り出す第6の切り出し処理を行い、
    前記被写体の像と前記縁部像とが重畳する場合、前記縁部像を基準として前記投影画像を切り出す第7の切り出し処理を行う請求項1または2に記載の画像処理装置。
  6. 放射線源を検出部に対して相対的に移動させ、前記放射線源の移動による複数の線源位置において、圧迫板により圧迫された被写体に放射線を照射するトモシンセシス撮影を撮影装置に行わせることにより生成された、前記複数の線源位置のそれぞれに対応する複数の投影画像を取得する画像取得部と、
    前記複数の投影画像において、前記圧迫板の縁部に起因する縁部像を検出する縁部像検出部と、
    前記投影画像のそれぞれにおいて、前記被写体の輪郭を基準として前記投影画像を切り出して切り出し投影画像を生成する切り出し部と、
    前記切り出し投影画像に前記縁部像が含まれる場合、該縁部像を削除する削除部とを備えた画像処理装置。
  7. 前記縁部像が削除された前記切り出し投影画像において、前記縁部像の削除により消失した前記被写体の像の領域を、前記複数の投影画像のうちの少なくとも1つの投影画像に基づいて補間する補間部をさらに備えた請求項6に記載の画像処理装置。
  8. 前記圧迫板が矩形をなし、前記放射線源が前記圧迫板の対向する1組の縁部に交差する方向に相対的に移動される場合において、
    前記縁部像検出部は、少なくとも前記圧迫板の前記1組の縁部に起因する前記縁部像を検出する請求項1から7のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  9. 前記複数の切り出し投影画像を、前記複数の投影画像における共通の基準位置を基準として位置合わせして、表示部に表示する表示制御部をさらに備えた請求項1から8のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  10. 前記切り出し投影画像を再構成して、前記被写体における複数の断層面のそれぞれにおける断層画像を生成する再構成部をさらに備えた請求項1から9のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  11. 前記被写体は乳房である請求項1から10のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  12. 放射線源を検出部に対して相対的に移動させ、前記放射線源の移動による複数の線源位置において、圧迫板により圧迫された被写体に放射線を照射するトモシンセシス撮影を撮影装置に行わせることにより生成された、前記複数の線源位置のそれぞれに対応する複数の投影画像を取得し、
    前記複数の投影画像において、前記圧迫板の縁部に起因する縁部像を検出し、
    前記縁部像と前記被写体の像との位置関係に応じて、前記投影画像を切り出すことにより、切り出し投影画像を生成する画像処理方法。
  13. 放射線源を検出部に対して相対的に移動させ、前記放射線源の移動による複数の線源位置において、圧迫板により圧迫された被写体に放射線を照射するトモシンセシス撮影を撮影装置に行わせることにより生成された、前記複数の線源位置のそれぞれに対応する複数の投影画像を取得し、
    前記複数の投影画像において、前記圧迫板の縁部に起因する縁部像を検出し、
    前記投影画像のそれぞれにおいて、前記被写体の輪郭を基準として前記投影画像を切り出して切り出し投影画像を生成し、
    前記切り出し投影画像に前記縁部像が含まれる場合、該縁部像を削除する画像処理方法。
  14. 放射線源を検出部に対して相対的に移動させ、前記放射線源の移動による複数の線源位置において、圧迫板により圧迫された被写体に放射線を照射するトモシンセシス撮影を撮影装置に行わせることにより生成された、前記複数の線源位置のそれぞれに対応する複数の投影画像を取得する手順と、
    前記複数の投影画像において、前記圧迫板の縁部に起因する縁部像を検出する手順と、
    前記縁部像と前記被写体の像との位置関係に応じて、前記投影画像を切り出すことにより、切り出し投影画像を生成する手順とをコンピュータに実行させる画像処理プログラム。
  15. 放射線源を検出部に対して相対的に移動させ、前記放射線源の移動による複数の線源位置において、圧迫板により圧迫された被写体に放射線を照射するトモシンセシス撮影を撮影装置に行わせることにより生成された、前記複数の線源位置のそれぞれに対応する複数の投影画像を取得する手順と、
    前記複数の投影画像において、前記圧迫板の縁部に起因する縁部像を検出する手順と、
    前記投影画像のそれぞれにおいて、前記被写体の縁部を基準として前記投影画像を切り出して切り出し投影画像を生成する手順と、
    前記切り出し投影画像に前記縁部像が含まれる場合、該縁部像を削除する手順とをコンピュータに実行させる画像処理プログラム。
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