JP7105609B2 - 包埋トレイおよび生体組織標本作製方法 - Google Patents

包埋トレイおよび生体組織標本作製方法 Download PDF

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Description

特許法第30条第2項適用 (1)発行者/日本臨床薬理学会 刊行物名/臨床薬理 Vol.48,Suppl.2017(第38回日本臨床薬理学会学術総会プログラム・抄録集) 発行日/平成29年11月15日にて発表 (2)研究集会名/第38回日本臨床薬理学会学術総会 主催者名/日本臨床薬理学会 開催日/平成29年12月9日にて発表
本発明は、切り出された人体組織などの生体組織(検体)から包埋標本を作製するために使用する包埋トレイに関する。さらに本発明は、包埋標本、具体的には生体組織を含む包埋ブロック、および生体組織を含む切片の製造方法に関する。
近年の研究において同定された癌の浸潤、転移、増殖に関わる重要な分子に関する情報にもとづいて、近年の医薬品開発では癌分子標的薬の開発に重点が置かれている。このような分子標的薬を開発する上では、ゲノム解析のみならず、腫瘍細胞と免疫細胞の局在性などの形態学からの情報が重要となる。特に、特定の遺伝子の発現量などを効率的に定量解析する技術が開発されており、組織で実際に活動する細胞内の事象を分子レベルで解析することが可能となっている。
医薬品開発に有用な情報を得るためには、病理組織検体の分析が重要となる。人体から切り出された病理組織検体は貴重であり、種々の分析を可能にするためには、病理組織標本を効率的に作製する方法が必要となる。
病理組織標本は、一般に、ホルマリンやアルコールなどにより生体組織試料の固定化を行った後に、生体組織試料を樹脂などの材料に包埋した包埋ブロックを作製し、さらにそのブロックから生体組織試料を含む切片を製造し、それを実際の分析に用いる。切片を作製するための包埋ブロックの作製方法、およびその作製に用いる器具について、種々の報告がされている(特許文献1~12)。
一般に、切片作製は以下の手順により行うことができる。まず、包埋トレイを適当なテーブル上に載置し、包埋トレイ内に生体組織試料を収容し、包埋トレイの上にカセットを載置する。そして、カセットの上から溶融パラフィンなどの包埋材料を流し込む。カセットの底壁には複数の穴があり、溶融した包埋材料は穴を通って生体組織試料を含む包埋トレイ内に充填される。包埋材料は固化後にカセットと包埋ブロックが結合する程度の量が使用され、包埋トレイの冷却により包埋材料が凝固し、カセットと包埋ブロックが一体化した状態で、包埋トレイから包埋ブロックを取り外すことができる。
得られた包埋ブロックは適当な形状となるように切削して成型し、その後ミクロトームなどを使用して、包埋ブロックの先端を所定の断面形状を有する角柱形状に削り、切片を作製する。得られた切片を顕微鏡分析やその他の分析に使用する(特許文献10、段落番号[0003]~[0008]および図1など)。
特開2001-116669号 特開2003-106963号 特開2006-105839号 特開2006-300745号 特開2008-145118号 特開2008-180625号 特開2008-216235号 特開2009-042075号 特開2009-250782号 特開2011-053230号 特開2014-182130号 特開2016-512603号
臨床の現場で得られる病理組織検体は患者の病状を把握するための情報を得るために用いられている。特に、病状が変化する患者からの生体組織検体は、同じ状態のものを二度と入手することはできず、また量が限られているため、生体組織検体から可能な限り大量の情報を得ることが求められており、一定量の生体組織試料からできるだけ多数の切片を作製する技術が求められている。
本発明者らは、上記課題に鑑み、鋭意検討した結果、特定の形状を有する包埋トレイを用いることにより、少量の生体組織試料から効率的に切片を製造することができることを見いだし、本発明を完成させた。
本発明の1つの側面により、以下の発明[1]~[14]が提供される。
[1]生体組織標本作成用の包埋トレイであって、底面とその周りに立設された側壁により形成される包埋材料収容部、および包埋材料収容部の上部にカセット載置部を備え、
包埋材料収容部の少なくとも一部の底面が、凹凸が±3μm以内の平面である包埋トレイ。
[2]包埋材料収容部の少なくとも一部の底面が、カセット載置部がカセットに接する点により特定される面と平行である、請求項1に記載の包埋トレイ。
[3]カセット載置部が底面を備え、カセット載置部底面により形成される面と包埋材料収容部の少なくとも一部の底面の距離の変動が±4μm以内である、[1]または[2]に記載の包埋トレイ。
[4]前記少なくとも一部の底面が、底面全体の10%以上である、[1]~[3]のいずれかに記載の包埋トレイ。
[5]包埋材料収容部の上部開口部が底面よりも広くなるように側壁が傾斜を有する、[1]~[4]のいずれかに記載の包埋トレイ。
[6]ステンレス、チタン、砲金、および熱低収縮性樹脂から選択される材質によって形成されている、[1]~[4]のいずれかに記載の包埋トレイ。
[7][1]~[6]のいずれかに記載の包埋トレイに生体組織試料が包埋材料収容部の底面に接するように生体組織試料を収容すること、
包埋トレイのカセット載置部にカセットを載置して、溶融した包埋材料を包埋トレイに充填すること、
包埋材料を固化すること、および
カセットと一体化した包埋ブロックを包埋トレイから取り外し、包埋ブロックを得ること、
を含む、生体組織標本の製造方法。
[8]包埋材料が、融点が54~60℃のワックスまたはパラフィンを含有する、[7]に記載の方法。
[9]生体組織試料を包埋材料のキューブの一面に付着させ、当該面を包埋トレイの底面に向けて生体試料が該底面に接するように該キューブを包埋トレイ底面に置くことにより包埋トレイに生体組織試料を収容する、[7]または[8]に記載の方法。
[10]包埋ブロックから切片を作製する工程を更に含む、[7]~[9]のいずれかに記載の方法。
[11]作製する切片の厚さが2~4μmである、[10]に記載の方法。
[12]生体組織試料が、厚さが40μm~4mmの切片である、[7]~[11]のいずれかに記載の方法。
[13]生体組織試料が、既に包埋処理された切片である、[7]~[12]のいずれかに記載の方法。
[14]生体組織試料を含む、包埋ブロックであって、
生体組織試料が包埋ブロック上面に存在し、
10μm以下の上面の切削で切片の作製が可能となる、包埋ブロック。
本発明の別の側面により、以下の発明[2-1]~[2-7]が提供される。
[2-1]包埋材料のキューブを調製すること、
生体組織試料を包埋材料のキューブの一面に付着させ、当該面を包埋トレイの底面に向けて生体試料が該底面に接するように該キューブを包埋トレイ底面に置くことにより包埋トレイに生体組織試料を収容すること、
包埋トレイのカセット載置部にカセットを載置して、溶融した包埋材料を包埋トレイに充填すること、
包埋材料を固化すること、および
カセットと一体化した包埋ブロックを包埋トレイから取り外し、包埋ブロックを得ること、
を含む、生体組織標本の製造方法。
[2-2]包埋材料が、融点が54~60℃のワックスまたはパラフィンを含有する、[2-1]に記載の方法。
[2-3]包埋ブロックから切片を作製する工程を更に含む、[2-1]または[2-2]のいずれかに記載の方法。
[2-4]作製する切片の厚さが2~4μmである、[2-3]に記載の方法。
[2-5]生体組織試料が、厚さが40μm~4mmの切片である、[2-1]~[2-4]のいずれかに記載の方法。
[2-6]生体組織試料が、既に包埋処理された切片である、[2-1]~[2-5]のいずれかに記載の方法。
[2-7]包埋材料のキューブが、[3-1]~[3-6]のいずれかに記載の方法により調製される、[2-1]~[2-6]のいずれかに記載の方法。
本発明の別の側面により、以下の発明[3-1]~[3-6]が提供される。
[3-1](1)平行な2面とそれに垂直な面を有する金属片に平行な2面を貫通するようにコの字型の溝部を有する型A、および平行な2面とそれに垂直な面を有する棒状の型Bであって、型Aと型Bの平行な2面の距離はほぼ同一である、金属製の包埋材料作製用の型Aおよび型Bを調製すること、
(2)平面である型設置面を有する、トレイを調製すること、
(3)トレイの型設置面に前記型Aおよび型Bがロの字型となるように組み合わせて設置し、溶融した包埋材料を収容可能な型をトレイの型設置面に形成すること、
(4)型に溶融した包埋材料を充填し、その後包埋材料を固化させること、
(5)固化した包埋材料から不要部分を除去すること、
(6)型Aと型Bを分離させ、包埋材料キューブを得ること、
を含む、包埋材料キューブの製造方法。
[3-2]トレイが縁部を有し、組み合わせた型Aおよび型Bを縁部に押し当てて安定させて、収容可能な型をトレイの型設置面に形成する、[3-1]に記載の方法。
[3-3]一度の作業で複数のキューブが作成可能なように、型Aが櫛形の形状を有する、[3-1]または[3-2]に記載の方法。
[3-4]櫛形の形状を有する型Aの全ての溝部がロの字型となるように型Bと組み合わせることが可能な形状を型Aおよび型Bが有する、[3-3]に記載の方法。
[3-5]得られるキューブが同一の形状を有する、[3-3]または[3-4]に記載の方法。
[3-6]得られるキューブが直方体または立方体であり、製造時にトレイに接する面の一辺が5~30mm、他辺が5~30mmの範囲であり、高さが2mm~4mmの範囲である、[3-1]~[3-5]のいずれかに記載の方法。
本発明により提供される包埋トレイまたは方法を使用することにより、少量の生体組織試料から多数の切片を製造することが可能となる。本発明により、例えば、40μm程度の切片試料を再包埋処理し、そこから約2.5μm程度の切片を約10枚以上作成することが可能となる。さらに、本発明の包埋トレイおよび方法は、ニードルを用いて生体組織試料を取得する場合などにおいて、少量の生体組織試料から多数の切片を調製することに適している。
図1は本発明の包埋トレイの実施形態の一例を示す写真である。 図2は本発明の包埋トレイの実施形態の一例を示す写真であり、包埋トレイにカセットを載置した状態を示している。 図3は本発明の包埋トレイの実施形態の一例を示す長辺方向の概略断面図である。 図4-1は本発明の包埋トレイの実施形態の一例を示す短辺方向の概略断面図である。 図4-2は本発明の包埋トレイの実施形態の一例を示す短辺方向の概略断面図である。 図5は本発明の包埋トレイの実施形態の一例を示す長辺方向の概略断面図であり、トレイ内に包埋材料キューブと生体組織試料を収容した状態を示す模式図である。 図6は本発明の包埋トレイの実施形態の一例を示す長辺方向の概略断面図であり、トレイ内に包埋材料キューブと生体組織試料を収容し、さらにカセットを載置した状態を示す模式図である。 図7は包埋材料キューブを作製するためのキューブ用トレイの実施形態の一例を示す上面図である。波線部分に、キューブ作成用の型を設置して使用することができる。 図8は包埋材料キューブを作製するためのキューブ用トレイの実施形態の一例を示す側面図である。 図9は包埋材料キューブを作製するための型Aの実施形態の一例を示す上面図である。 図10は包埋材料キューブを作製するための型Aの実施形態の一例を示す正面図である。 図11は包埋材料キューブを作製するための型Bの実施形態の一例を示す上面図である。 図12は本発明に用いることができるカセットの一例を示す写真である。 図13は包埋トレイの従来品の一例を示す写真である。
以下、本発明の包埋トレイについて一実施形態を例に挙げて説明する。図1に本発明に係る包埋トレイの写真を示す。図2にカセットを載置した包埋トレイの写真を示す。
本発明の包埋トレイは生体組織標本作成用、特に包埋材料中に生体組織試料を含む包埋ブロックを作製するために用いられる。図1および図2の包埋トレイはカセットを載置するためのカセット載置部を備える。図3および図4に示されるようにカセット載置部(12、15)は側壁14および底面13により形成される包埋材料収容部の上方に位置する。
本発明の包埋トレイは、包埋材料収容部の底面の形状が誤差の少ない極めて平らな形状を有することを特徴とする。このような包埋トレイにより作製された包埋ブロックは底面に接する面が極めて誤差の少ない平らな形状を有することになり、包埋ブロックから切片を作製する前に包埋ブロック上面を切削する量を少なくして、多数の切片を作成することが可能となる。
本発明の1つの側面において、包埋材料収容部の底面は、凹凸が例えば±6μm以下、具体的には±4μm以下、より具体的には±2μm以下である平面を一部に含む形状を有する。本発明の1つの態様において、包埋材料収容部の底面は、凹凸が例えば±6μm以下、±5μm以下、±4μm以下、±3μm以下、または±2μm以下である平面を一部に含む形状を有する。
凹凸が少ない平面形状は、底面の一部または全部であってもよい。例えば、側壁と接する部分は面取り加工が施されていてもよく、そのような加工は包埋ブロックを包埋トレイから取り外す工程において有利である。本発明の一つの側面において、凹凸が少ない平面形状は、底面全体の5%以上、例えば、10%以上、具体的には20%以上、より具体的には30%以上である。一つの態様において、凹凸が少ない平面形状の面積は、生体組織試料が該平面に接して包埋材料収容部に収容されるのに十分な面積である。別の態様において、凹凸が少ない平面形状の面積は、包埋材料キューブが該平面に接して包埋材料収容部に収容されるのに十分な面積である。
本発明の1つの側面において、包埋材料収容部の少なくとも一部の底面が、カセット載置部がカセットに接する点により特定される面と平行であり、該少なくとも一部の底面において、カセット載置部がカセットに接する点により特定される面との距離の変動が例えば±6μm以下、具体的には±4μm以下、より具体的には±2μm以下である平面を一部に含む形状を有する。本発明の1つの態様において、当該距離の変動は例えば±6μm以下、±5μm以下、±4μm以下、±3μm以下、または±2μm以下である。ここで、本発明で使用するカセットは板状の形状を有し、一方の面は包埋ブロックと一体化する際には包埋ブロックと接しており、包埋ブロックをミクロトームで切削する際にはカセット部分を固定する。カセット載置部はカセットが安定して載置可能な形状を有する。カセット載置部がカセットに接する点とは、少なくとも3点の接点であり、カセット載置部がカセットに接する点により特定される面とは、当該接点を含む面として想定される面である。接点は3点以上であってもよく、接する部分が線状であってもよく、面状であってもよい。
本発明の1つの側面において、包埋材料収容部の少なくとも一部の底面が、包埋トレイ底面と平行であり、該少なくとも一部の底面において、包埋トレイ底面との距離の変動が例えば±6μm以下、具体的には±4μm以下、より具体的には±2μm以下である平面を一部に含む形状を有する。本発明の1つの態様において、当該距離の変動は例えば±6μm以下、±5μm以下、±4μm以下、±3μm以下、または±2μm以下である。一つの態様において、包埋材料収容部の少なくとも一部の底面が、包埋トレイを台上に置いたときに包埋トレイ底面により特定される面と平行であり、該少なくとも一部の底面において、包埋トレイ底面により特定される面との距離の変動が例えば±6μm以下、具体的には±4μm以下、より具体的には±2μm以下である平面を一部に含む形状を有する。
本発明の1つの態様において、カセット載置部は図3および図4に示すように底面12を有し、カセット載置部底面が包埋材料収容部の少なくとも一部の底面と平行であり、カセット載置部底面により形成される面と包埋材料収容部の少なくとも一部の底面との距離の変動が例えば±6μm以下、具体的には±4μm以下、より具体的には±2μm以下である平面を一部に含む形状を有する。本発明の1つの態様において、当該距離の変動は例えば±6μm以下、±5μm以下、±4μm以下、±3μm以下、または±2μm以下である。カセット載置部底面により形成される面とは、カセット載置部底面を含む面として想定される面である。
カセット載置部は包埋材料収容部の上部開口部を周囲全体に延設されていてもよく、上部開口部の長辺部分のみに延設されていてもよく、または上部開口部の短辺部分のみに延設されていてもよい。本発明の包埋トレイは、包埋材料収容部上にカセットを嵌着するための挟持板を備えていてもよい。
包埋トレイを製造するための材料は特に限定されないが、高度な平面性を担保する観点から、樹脂(例えば、ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアセタール、ABS樹脂、ユリア樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、シリコン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、
ポリフェニレンスルファイド(PPS)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ジアリルフタレート(PDAP)、シクロオレフィンポリマー(COP)、シクロオレフィンコポリマー(COC)、ポリテトラフルオロエチレンなど)や金属(例えば、ステンレス、チタン、ニッケル、鉄、砲金など)を用いることができる。樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレンなどの熱低収縮性樹脂を好ましく用いることができる。摩耗や傷に対する耐性の観点から、1つの態様において、トレイおよび型は金属(例えば、ステンレス)などで製造することができる。包埋トレイの製造方法については、特に限定されないが、例えば金属のブロック(例えばステンレス鋼)からの削りだしなどの方法により高精度の形状を有する包埋トレイを製造することができる。
本発明の包埋トレイの平面形状の誤差(凹凸)は、例えば、マイクロメータ、小型水準器、レーザー水準器などを使用して確認することができる。
包埋材料収容部底面の誤差の少ない平面形状は、生体組織試料を収容するのに十分な面積があればよい。生体組織試料は可能な限り包埋材料収容部の底面に接するようにして収容される。それにより、作製したブロックにおいて、包埋材料収容部の底面に接していたブロックの上面に露出する形で生体組織試料が存在することとなり、ブロック上面からの面出し及び/又は切片の切り出しを効率的に行うことができる。
包埋材料収容部の側壁は、包埋材料収容部の上部開口部が底面よりも広くなるように傾斜を有していてもよい。また、包埋材料収容部の上部が下部と異なる傾斜を有していてもよく、一つの態様において、包埋材料収容部の上部をなす側壁と包埋材料収容部底面がなす角度(90°より大きい角度)が、包埋材料収容部の下部をなす側壁と包埋材料収容部底面がなす角度(90°以上の角度)よりも大きい。
本発明の包埋トレイは、その側面に取手部を有していてもよい(図1)。取手部は包埋トレイを製造した後にねじや接着剤などにより着設することができる。取手部の材質は特に限定されないが、ステンレス、アルミニウムなどであってよい。取手部は包埋ブロック作製作業中に包埋トレイを把持するときに利用でき、効率的に作業を行う上で有益である。さらに包埋トレイは、その底面に脚部を有していてもよい。脚部は包埋トレイを製造した後に接着剤などにより着設することができ、取り外し可能な形態で設けてもよい。脚部を設けることにより、包埋トレイ底面が作業台などと直接接することなく包埋ブロック作製作業を行うことができる。
本発明の1つの態様において、生体組織試料は包埋材料収容部に収容するために、包埋材料キューブを使用することができる。図5に示すように、生体組織試料22を包埋材料キューブ21の一面に付着させ、その面が包埋材料収容部の底面13に接するようにキューブを収容する。これにより、生体組織試料が包埋材料収容部の底面に接することを確実にすることができる。また図6に示すように、カセットを載置した時にキューブの上面がカセットの下面とほぼ同じ位置にあるのが望ましい。そのような態様において、溶融した包埋材料を包埋材料収容部に充填するときに、カセットの下面がキューブの浮き上がりを防止し、生体組織試料の位置や向きが変わることを防止することができる。
包埋材料キューブは、例えば図7および図8の包埋材料キューブ用トレイ、および図9および図10の型Aおよび図11の型Bを用いて製造することができる。型Aおよび型Bを組み合わせてトレイの型設置面上に設置する。この時、図7に破線で示すように、型Aの凹部がキューブの型を形成するように棒状の型Bを配置する。その後、型Aと型Bおよびトレイの設置面で形成される型に溶融した包埋材料を充填し、冷却により包埋材料が固化した後に、不要な部分を型に合わせて鋭利な金属板などで削除し、型から取りだして包埋材料キューブを得る。包埋材料キューブの面は得られる包埋ブロックの面の状態に影響を与えるため、上記のキューブ用トレイや型の表面は誤差の少ない平面であることが好ましい。キューブ用トレイや型を製造するための材料は特に限定されないが、高度な平面性を担保する観点から、樹脂(例えば、ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアセタール、ABS樹脂、ユリア樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、シリコン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフェニレンスルファイド(PPS)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ジアリルフタレート(PDAP)、シクロオレフィンポリマー(COP)、シクロオレフィンコポリマー(COC)、ポリテトラフルオロエチレンなど)や金属(例えば、ステンレス、チタン、ニッケル、鉄、砲金など)を用いることができる。樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレンなどの熱低収縮性樹脂を好ましく用いることができる。摩耗や傷に対する耐性や、型Aと型Bを組み合わせた状態で包埋材料を流し込む際に、トレイの型設置面上に自重で固定されて取り扱いが容易であるという観点から、1つの態様において、包埋材料キューブ製造用のトレイおよび型は金属(例えば、ステンレス)で製造される。
図7の包埋材料キューブ用トレイにおいて、型Aおよび型Bを破線で示す形に組み合わせて、縁部に押し当てることにより型Aおよび型Bの組み合わせを安定化することができる。包埋材料キューブ型設置面からの縁部の高さは、型Aおよび型Bを包埋材料キューブ型設置面に設置したときの高さより低く形成されている。包埋材料の固化後、型からキューブを取り出す作業が容易となり、型から形状の整ったキューブを取り出すことができる。また、型Aおよび型Bを組み合わせた包埋材料キューブ型について、固化後のキューブ取り出しの際に、まず棒状の型Bを取り除くことで、櫛形の型Aからキューブが容易に取り出すことができる。このようにして得られる包埋材料キューブは型の形に対応した精密な形状を有する。
本発明の一つの態様において、包埋材料キューブは立方体または直方体の形状を有し、製造時にトレイに接する面の一辺が5~30mm、他辺が5~30mmの範囲であり、高さが2mm~4mmの範囲である。
包埋材料キューブは、包埋材料収容部底面に設置したときに、包埋材料収容部底面とカセット載置部に載置したカセットの底面の距離と同じ高さかそれよりも低い形状を有する。包埋材料製造用の型はそのようなキューブを製造するための形状を有する。本発明の1つの態様において、生体組織試料は包埋材料キューブの一面に付着させ、その面を包埋材料収容部に向けてキューブを設置し、生体組織試料は包埋材料収容部底面に接するようにして収容させる。好ましい態様として、生体組織試料を包埋材料キューブの一面に付着させた時の生体組織試料と包埋材料キューブの高さが、包埋材料収容部底面からカセット載置部に載置したカセットの底面までと同じ高さかそれよりも低い形状を有する。
本発明で使用する包埋材料は通常用いられるものであれば特に限定されないが、例えば、融点が45~60℃、具体的には軟パラフィン45~52℃あるいは硬パラフィン54~58℃の炭化水素、例えば、ワックスまたはパラフィンを使用することができ、さらに添加物を含んでいてもよい。包埋材料として、例えば、Surgipath パラプラスト(登録商標、ライカ製)、パラプラストプラス(登録商標、ライカ製)などを用いることができる。包埋材料キューブは上記の包埋材料から製造することができる。
以下に、本発明を参考例及び実施例を用いてより詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
包埋トレイの製造
包埋トレイは、ステンレス鋼をマキノスライスGF6を用い切削することにより製造した。製造した包埋材料収容部の底面が30×25mmの長方形、カセット載置部と接する部分が32×27mmの長方形の形状を有し、深さが4mmであり、カセット載置部として長辺方向に約5mm、短辺方向に約1.5mmの幅の底面を有していた。包埋材料収容部およびカセット載置部の底面の誤差はDigimicro MFC-101A(Nikon)をDIGIMICRO STAND MS-11C(Nikon)にセットし測定し、±1.90μm以下(n=5、トレイ底面9か所ずつ測定の標準偏差)、カセット載置部と包埋トレイ底面間の誤差は±1.74μm以下(n=5、左右カセット設置部3か所と底面中心付近との差の標準偏差)であることを確認した。包埋トレイの側面に取手部をアルミニウムアングル(10×10mm)を用いて形成し包埋皿側面にネジ(2.5mmφ×4mm)を用い両側面に接合した。アルミニウムを用いることで放熱性が上がることと保持性が上がることで、60℃に加熱された包埋皿をホットプレートからコールドプレートへの移動時の実験者の操作性が向上した。
包埋試料切片(40μm)の製造
包埋試料切片(40μm)作成用のホルマリン固定済の生体組織試料として、以下の試料を購入により入手した。
(1)ILS 38167PT4(乳癌、10mm×10mm)、
(2)ILS 36831PT1(大腸癌、約10mm×16mm)、
(3)ILS 38764PT2(肝癌、約13mm×13mm)、
(4)Indivumed RW878-Tp12(乳癌、6mm×8mm)
(5)Indivumed H1111-Tp314(肝癌、7mm×14mm)、
(6)Indivumed A4452-Tp13(大腸癌、4mm×9mm)
上記の試料から、BioBank KIT(株式会社パソロジー研究所)を用いて、バンキングシール内に収納した約40μmのパラフィン包埋試料切片(FFPE試料切片)を作製した。具体的な手法はBioBank KITの使用説明書にしたがって行った。
切片のシールからの取り出し
包埋材料としてパラフィン(TissuePrep(登録商標、Fisher Scientific製、型番:T580)、融点:58℃)を使用した。使用するパラフィンキューブの形状に合わせたパラフィンキューブの型、およびパラフィンキューブ調製用トレイを作製して、パラフィンキューブを製造した。バンキングシールの片側を除去し、65℃に保温したホットプレートに切片が付いた方を上にしてバンキングシールを置き、組織周囲のパラフィンが溶けるまで約15秒加熱した。パラフィンキューブ(15×15×3.9mm)の一面をホットプレート(65℃)でわずかに加温し、金属板上でバンキングシールの組織の上にパラフィンキューブを圧着した。その際、パラフィンが少し溶融するのを確認した。金属板ごとコールドプレート(-5℃)に移動させ約5分冷却した。バンキングシールが付着したままパラフィンキューブを金属板から外し、パラフィンキューブからバンキングシールを剥がし、40μm切片が付着したパラフィンキューブを得た。
再包埋による包埋ブロックの製造
カセットはサクラファインテックジャパン製ティシュー・テック固定・包埋用カセット SFJ-4187-01を使用した。ホットプレート上で上記の包埋トレイにパラフィン(80μm厚に切り出したもの)を入れ、溶融させた。包埋トレイの底面に、パラフィンキューブの切片がついた面を少し押さえつけるように置いた。カセット載置部にカセットをセットして、溶融パラフィンを注入した。包埋トレイをコールドプレートに移動させ、パラフィンが十分に固化するまで約12~13分冷却した。その後、カセットを把持して包埋トレイから包埋ブロックを取り外した
ミクロトームによる切片作製
以下の器具を使用した。
滑走式ミクロトーム:MICROM HM430;
伸展板:SAKURA PARAFFIN STRETCHER PS-52;
スライドガラス:Fisher 12-550-15 Superfrost Plus、Fisher Scientific FRONTIER(Cat no.:12-550-15);
カバーガラス:松浪硝子 24×55mm;
マーキングダイ:ファルマ 緑 302-401-1;
湯浴:Yamato BM400。
ブロックの不要パラフィン部分を削り取った後、ミクロトームにパラフィンブロックを装着し、パラフィンブロックの装着角度を調整して、ミクロトームの刃とパラフィンブロックの上面が平行となるようにして包埋ブロックの面出しを行った。パットに作製した冷却用の氷上に面出しした面を下向きにした包埋ブロックを約6分静置した。ブロックをミクロトームで薄切した(ミクロトーム目盛1.5μm、替刃A35を使用)。ピンセットで切片をつまみ水を張ったボールに移した。切片をスライド(FRONTIER)に取り湯浴(41℃)へ移動させ、湯伸ばしを行った。もう一度切片をスライド(Superfrost Plus)に取り、伸展板(41℃)で乾燥させた。同様の操作により、複数の切片を作製した。
使用した各生体組織試料(40μm切片)から得られた切片(2.5μm)の数を以下の表に示す。
Figure 0007105609000001
6つの生体組織試料のうち、4つにおいて再包埋による切片の作製ができた。それらにおける切片作製枚数の平均値は11.5であった。薄切時の面出しに必要な厚みは10μm以下であった。本発明の包埋トレイを用いる方法は、ニードルを用いて得るバイオプシー検体のような生体組織量が非常に限られた場合にも有用であることが確認された。
11…包埋トレイ
12…カセット載置部底面
13…包埋材料収容部底面
14…包埋材料収容部側壁
15…カセット載置部側壁
16…包埋トレイ底面
17…包埋トレイ側面
21…包埋材料キューブ
22…生体試料
23…カセット上面
24…カセット下面
31…包埋材料キューブ用トレイ縁部
32…包埋材料キューブ型設置面

Claims (12)

  1. 生体組織標本作成用の包埋トレイであって、底面とその周りに立設された側壁により形成される包埋材料収容部、および包埋材料収容部の上部にカセット載置部を備え、
    包埋材料収容部の少なくとも一部の底面が、凹凸が±3μm以内の平面であり、
    前記少なくとも一部の底面が、底面全体の10%以上である包埋トレイ。
  2. 包埋材料収容部の少なくとも一部の底面が、カセット載置部がカセットに接する点により特定される面と平行である、請求項1に記載の包埋トレイ。
  3. カセット載置部が底面を備え、カセット載置部底面により形成される面と包埋材料収容部の少なくとも一部の底面の距離の変動が±4μm以内である、請求項1または2に記載の包埋トレイ。
  4. 包埋材料収容部の上部開口部が底面よりも広くなるように側壁が傾斜を有する、請求項1~3のいずれか1項に記載の包埋トレイ。
  5. ステンレス、チタン、砲金、および熱低収縮性樹脂から選択される材質によって形成されている、請求項1~4のいずれか1項に記載の包埋トレイ。
  6. 請求項1~5 のいずれか1項に記載の包埋トレイに生体組織試料が包埋材料収容部の底面に接するように生体組織試料を収容すること、
    包埋トレイのカセット載置部にカセットを載置して、溶融した包埋材料を包埋トレイに充填すること、
    包埋材料を固化すること、および
    カセットと一体化した包埋ブロックを包埋トレイから取り外し、包埋ブロックを得ること、
    を含む、生体組織標本の製造方法。
  7. 包埋材料が、融点が54~60℃のワックスまたはパラフィンを含有する、請求項6に記載の方法。
  8. 生体組織試料を包埋材料のキューブの一面に付着させ、当該面を包埋トレイの底面に向けて生体試料が該底面に接するように該キューブを包埋トレイ底面に置くことにより包埋トレイに生体組織試料を収容する、請求項6または7に記載の方法。
  9. 包埋ブロックから切片を作製する工程を更に含む、請求項6~8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 作製する切片の厚さが2~4μmである、請求項9に記載の方法。
  11. 生体組織試料が、厚さが40μm~4mmの切片である、請求項6~10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 生体組織試料が、既に包埋処理された切片である、請求項6~11のいずれか1項に記載の方法。
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