本願は、2018年1月19日に提出された米国特許出願 15/875,913号の優先権と利益を主張する。米国特許出願 15/875,913号は、2017年8月16日に提出された米国特許出願 15/678,927号の一部継続出願である。米国特許出願 15/678,927号は、2017年3月2日に提出された米国仮特許出願 62/465,997号の優先権を主張する。これらの出願は、すべて、本明細書の一部を構成するものとして援用される。
上述及び上述以外の本発明の特徴と実施形態と利点は、後述の詳細な記載が添付図面を参照して示されると、より理解される。この添付図面を通して、同様の符号は同様の部品を示す。
図1は、ばね荷重ナットプレートアセンブリの斜視図である。
図2は、図1に示すナットプレートアセンブリの平面図である。
図3は、図2に示すナットプレートアセンブリの図2に示す3-3線に沿った断面図である。
図4は、図1に示すナットプレートアセンブリに用いるためのフローティングナットの斜視図である。
図5は、図4に示すフローティングナットの別の斜視図である。
図6は、図4に示すフローティングナットの図4,5に示す6-6線に沿った断面図である。
図7は、取り付け構造に連結されて、固定締結部を含む、図1に示すナットプレートアセンブリの断面図である。
図8は、取り付け構造に連結されて、図7に示す固定締結部アセンブリを含む、図1に示すナットプレートアセンブリの別の実施形態の断面図である。
図9は、別のばね荷重ナットプレートアセンブリの斜視図である。
図10は、図9に示すナットプレートアセンブリの図9に示す10-10線に沿った断面図である。
図11は、図9に示すナットプレートアセンブリに用いるためのフローティングナットの斜視図である。
図12は、図11に示すフローティングナットの別の斜視図である。
図13は、図11に示すフローティングナットの図11,12に示す13-13線に沿った断面図である。
図14は、取り付け構造に連結されて、固定締結部を含む、図9に示すナットプレートアセンブリの断面図である。
図15は、別のばね荷重ナットプレートアセンブリの斜視図である。
図16は、図15に示すナットプレートアセンブリの側面図である。
図17は、図15に示すナットプレートアセンブリの端面図である。
図18は、図15~17に示すナットプレートアセンブリのプレート部材の斜視図である。
図19は、図15~17に示すナットプレートアセンブリの保持部材の平面図である。
図20は、図15~17に示すナットプレートアセンブリの図15に示す20-20線に沿った断面図である。
図21は、別のばね荷重ナットプレートアセンブリの斜視図である。
図22は、図21に示すナットプレートアセンブリの側面図である。
図23は、図21に示すナットプレートアセンブリの端面図である。
図24は、図21~23に示すナットプレートアセンブリのプレート部材の斜視図である。
図25は、図21~23に示すナットプレートアセンブリの保持部材の平面図である。
図26は、図21~23に示すナットプレートアセンブリの図21に示す26-26線に沿った断面図である。
図27は、別のばね荷重ナットプレートアセンブリの斜視図である。
図28は、図27に示すナットプレートアセンブリの第1端面図である。
図29は、図27に示すナットプレートアセンブリの第2端面図である。
図30は、図27に示すナットプレートアセンブリの端面図である。
図31は、図28に示すナットプレートアセンブリの断面図である。
図32は、図27~31に示すナットプレートアセンブリに用いるためのフローティングナットの斜視図である。
図33は、図32に示すフローティングナットの端面図である。
図34は、図32に示すフローティングナットの側面図である。
図35は、図27~31に示すナットプレートアセンブリに用いるためのクリップの端面図である。
図36は、図27~31に示すナットプレートアセンブリに用いるためのプレート部材とシェル部材の斜視図である。
図37は、別のばね荷重ナットプレートアセンブリの斜視図である。
図38は、図37に示すナットプレートアセンブリの端面図である。
図39は、図37,38に示すナットプレートアセンブリに用いるためのクリップの斜視図である。
図40は、別のばね荷重ナットプレートアセンブリの斜視図である。
図41は、図40に示すナットプレートアセンブリの端面図である。
図42は、図40,41に示すナットプレートアセンブリに用いるためのフローティングナットの斜視図である。
図43は、図42に示すフローティングナットの端面図である。
特に示されない限り、本明細書において提供される図面は、本発明の実施形態の特徴を示すように作られている。これらの特徴は、本発明の1つ以上の実施形態を含む多種多様なシステムに適用できると考えられる。したがって、図面は、本明細書に開示されている実施形態を実施するために必要とされている、当業者により既に知られているすべての従来の特徴を含むように作られていない。
後述の明細書と請求項において、後述の意味を有するように定義される複数の用語について述べる。
これらの用語は、文脈が、複数ではないことを明確に決めない限り、複数であることを含む。
「任意」は、後述の事象又は状況が起こり得る、又は起こらないこと、及びその記述が、事象が起こる場合と事象が起こらない場合を含むことを意味する。
近似を示す言葉は、明細書と請求項を通して用いられるように、関連する基本的な機能に変化をもたらすことなく、許容可能に変化し得る定量的表現を修飾するために適用され得る。したがって、「約」、「および」、及び「実質的」のような用語により修飾される値は、特定の正確な値に限定されない。少なくとも一部の事象において、近似を示す言葉は、値を測定するための機器の精度に対応し得る。明細書と請求項を通して、範囲の限定は、組み合わせられ得る、及び/又は交換され得る。そのような範囲は、文脈又は言葉がその範囲にないことを示さない限り、特定され、その範囲に含まれるすべてのサブ範囲を有する。
本明細書で用いられる、上方、下方、左、右、上、下、高さ、幅、厚みなどのような相対的な記述は、図面を参照して、限定する印象を示さない。また、図示された実施形態は、所定の実施形態の様々な詳細の代表的な特徴をもたらすように理解され得る。したがって、図面の特徴、構成要素、モジュール、要素、及び/又は実施形態は、開示されている締結部アセンブリから実質的に外れることなく、組み合わせられ、相互に接続され、順序付けられ、分離され、交換され、位置決めされ、及び/又は再配置され得る。また、構成要素の形状とサイズは、代表的なものであり、実質的に悪影響を及ぼすことなく、又は開示されている技術を限定することなく、変更され得る。
本明細書に記載されているナットプレートアセンブリは、ナットプレートアセンブリに関連する多くの問題を克服する。一般的に、ナットプレートアセンブリは、限定するものではないが、航空宇宙、産業、及び建築のような様々な適用において、パネルを構造に固定して接続するため、用いられる。上述の適用において、ナットプレートアセンブリの両側への接近が制限される。開示されているナットプレートアセンブリにより、他の特徴と利点の間で、様々な長さを有する固定パネル締結部を用いること、パネル締結部を素早く簡単に取り付ける及び/又は取り外すこと、及び/又は見ないで締結を適用するため、1つの端部が接近することの内、1つ以上が容易になる。この利点と、本明細書に開示されている技術の他の特徴が、図面と共に解釈される好ましい所定の実施形態の後述する記載から、当業者に容易に明らかになる。
図1は、ばね荷重ナットプレートアセンブリ100の斜視図である。図2は、ナットプレートアセンブリ100の平面図である。図3は、図2に示す3-3線に沿った、ナットプレートアセンブリ100の断面図である。代表的な実施形態において、ナットプレートアセンブリ100は、プレート部材102、シェル部材104、大まかにナットであるフローティングナット106、及びバイアス部材108を含む。プレート部材102は、壁部110と、壁部110と一体化して形成されている複数の保持タブ112とを含む。壁部110は、締結部を受容するため、壁部110を貫通するように形成されている開口114を含む。保持タブ112は、シェル部材104をプレート部材102に連結するより前に壁部110の平面に存在する。別の実施形態において、保持タブ112は、壁部110と垂直に折られる、又は曲げられ得る。ナットプレートアセンブリ100を組み立てるとき、保持タブ112は、プレート部材102にシェル部材104を連結することを容易にするように、プレート部材102のそれぞれの端部116に沿って丸められる、又は曲げられる。それぞれの保持タブ112は、それぞれの保持タブ112の端部120に形成されている半円状の切り欠き118を有する。
代表的な実施形態において、シェル部材104は、実質的に円筒な壁122を含む。この円筒壁122は、シェル部材104の第1端部128に第1開口部124を形成し、且つシェル部材104の第2端部130に第2開口部126を形成する。第1開口部124と第2開口部126は、一般的に、互いに同心である。シェル部材104は、第1端部128に形成されるフランジ132を含む。円筒壁122は、シェル部材104がプレート部材102に連結されているとき、フローティングナット106をシェル部材104の内側に保持することを容易にするように、第2端部130において、例えばスウェージング加工により径方向内側に向けて先細になる。
代表的な実施形態において、フローティングナット106は、シェル部材104の内側に配置され、円筒壁122に対して移動できる。例えば、フローティングナット106は、第1位置と第2位置の間において、シェル部材104の中心軸に沿って移動できる。第1位置において、フローティングナット106は第1端部128に接近している。第2位置において、フローティングナット106は第2端部130に接近している。別の実施形態において、フローティングナット106は、ナットプレートアセンブリ100が上述のように動作できる、いずれかの方法で移動できる。
代表的な実施形態において、シェル部材104は、円筒壁122を貫通するように形成されている長手方向スロット134を含む。長手方向スロット134は、シェル部材104の中心軸「B」に沿って実質的に軸方向に所定の長さ136まで伸びる。長手方向スロット134は、長手方向スロット134を通る回転防止ピン138を受容するサイズと形状に形成されている。特に、ナットプレートアセンブリ100を用いるとき、回転防止ピン138は、フローティングナット106の回転を防ぐ一方、軸方向の動きを可能にすることを容易にするため、フローティングナット106に連結されていて、長手方向スロット134を通過する。代表的な実施形態において、回転防止ピン138はスプリングピンである。代替として、回転防止ピン138は、上述のようにフローティングナット106を固定する、例えば、限定するものではないが、合わせピン及び/又はねじ締結部を含む、いかなる種類の回転防止機構であってもよい。
代表的な実施形態において、バイアス部材108は、シェル部材104の内側、且つプレート部材102とフローティングナット106との間に位置する。したがって、バイアス部材108により、プレート部材102から第2位置に向けて、フローティングナット106を軸方向に付勢することが容易になる。ナットプレートアセンブリ100を用いるとき、バイアス部材108により、(図1~3に示さない)締結部がフローティングナット106に連結されているとき、取り付け構造を共に引き寄せることが容易になる。このバイアス部材108は、減衰要素として機能できて、プレロードを締結接合部に与えることを容易にする。代表的な実施形態において、バイアス部材108は圧縮ばねである。代替として、バイアス部材108は、ナットプレートアセンブリ100が上述のように機能できる、いかなる種類のバイアス又は力の供給部であってもよい。フローティングナット106へのプレロードは、バイアス部材108のワイヤ径とばね長さを変えることにより調整され得る。代表的な実施形態において、バイアス部材108のワイヤ径とばね長さは、ナットプレートアセンブリ100の動作に必要なプレロードを与えるように選択される。一方、ナットプレートアセンブリ100は、軸方向弾性力の範囲においてバイアス部材108を保持する。
図4は、(図1に示す)ナットプレートアセンブリ100に用いるためのフローティングナット106の斜視図である。図5は、フローティングナット106の別の斜視図である。図6は、図4,5に示す6-6線に沿った、フローティングナット106の断面図である。代表的な実施形態において、フローティングナット106は、貫通するように穴142を形成する、実質的に円筒形の本体140を有する。円筒形本体140の第1端部144において、穴142は、円筒形本体140と(図4~6に示さない)締結部を平行に並べることを容易にするように構成されているテーパ部146を含む。円筒形本体140の第2端部148において、穴142は座ぐり部150を含む。ナットプレートアセンブリ100を用いるとき、穴142は、テーパ部146と座ぐり部150の間で伸びる、締結部にねじ締めするための雌ねじ部152を含む。代表的な実施形態において、座ぐり部150は、ねじ径とおよそ同等にねじ締め長さを保つことを容易にするため、雌ねじ部152の長さを制御する手段として機能する。一方、この座ぐり部150により、締結部は雌ねじ部152を通過し得る。また、座ぐり部150により、バイアス部材108への過度な応力及び/又は損傷を防ぐために十分な長さを有する肩部158を備える円筒形本体140を加工することが容易になる。一方、上述のように、この座ぐり部150により、ねじ締め長さはねじ径とおよそ同等に保たれる。
フローティングナット106は、円筒形本体140の外表面156に形成される孔154を含む。特に、孔154は、円筒形本体140の中心軸「C」に対して実質的に垂直な方向で外表面156に形成される。代表的な実施形態において、孔154は、円筒形本体140に対して所定の深さまで伸びる一方、穴142まで伸びない。別の実施形態において、孔154は、円筒形本体140に対していかなる深さまで伸びてもよく、例えば、円筒形本体140を完全に貫通することも含む。孔154は、孔154を通る回転防止ピン138を受容するようなサイズと形状に形成されている。特に、孔154は、回転防止ピン138と干渉適合を形成するようなサイズである。上述のように、「干渉適合」という用語は、回転防止ピン138と孔154との間の締結のきつさの値、すなわち構成要素の間の径方向の隙間の量を意味する。隙間の大きさが負であることは、一般的に、圧入と呼称される。このとき、干渉の大きさが、回転防止ピン138と孔154の適合が小さな干渉適合であるかどうかを決める。隙間の大きさが小さな正の値であることは、緩いはめ具合又は滑りばめと呼称される。代替として、回転防止ピン138は、ナットプレートアセンブリ100が上述のように機能できる、いずれかの適切な締結技術を用いて、円筒形本体140に連結され得る。代表的な実施形態において、ナットプレートアセンブリ100を用いるとき、回転防止ピン138の上部は、フローティングナット106の回転を防ぐ一方、軸方向の動きを可能にすることを容易にするため、長手方向スロット134を通過する。
代表的な実施形態において、フローティングナット106は、円筒形本体140に沿って軸方向に第1端部144から所定の長さ160まで伸びる肩部158を含む。この肩部158により、バイアス部材108が圧縮するとき、バイアス部材108への過度な応力及び/又は損傷を防ぐことが容易になる一方、バイアス部材108は、伸びるとき、プレート部材102から円筒形本体140を引き離せる。また、肩部158は、円筒形本体140の外表面156の径よりも小さい径を有する。特に、図3に示すように、肩部158は、バイアス部材108が肩部158においてスライドできるように構成されている径を有する。上述のように、肩部158により、バイアス部材108は、プレート部材102から円筒形本体140を引き離すように、円筒形本体140に軸力を与えられる。
ナットプレートアセンブリ100を組み立てるため、フローティングナット106はシェル部材104内に配置される。フローティングナット106の孔154は長手方向スロット134と平行に並べられる。回転防止ピン138は、回転防止ピン138の端部が長手方向スロット134を通過するように、孔154に圧入される。バイアス部材108はフローティングナット106の肩部158周りに配置される。シェル部材104の第1開口部124はプレート部材102の開口114と実質的に平行に並べられる。シェル部材104は、プレート部材102に付勢されることにより、シェル部材104内でバイアス部材108を圧縮する。保持タブ112は、プレート部材102に対してシェル部材104を軸方向に保持するため、シェル部材104のフランジ132を覆うように丸められる、又は曲げられる。図1に示すように、半円状の切り欠き118は、円筒壁122の半径よりも大きい一方、フランジ132の半径よりも小さい曲率半径を有する。これにより、シェル部材104が壁部110に沿って少し移動できることが容易になる。一方、シェル部材104は、壁部110に向かい合って接し続ける。したがって、(図1に示さない)締結部は、フローティングナット106と平行に並べられ得る。このフローティングナット106は、小さなずれが締結部とプレート部材102の開口114にあるとしても、シェル部材104に保持される。
代表的な実施形態において、ナットプレートアセンブリ100は、フローティングナット106とバイアス部材108の両方をシェル部材104内で保持するように構成されている。この構成により、ナットプレートアセンブリ100は、分離できないアセンブリとして用いられ得る。また、ナットプレートアセンブリ100は、使用するとき、ナットプレートアセンブリ100のナット側からの接近を必要としない。これは、ナットプレートアセンブリ100の両側への接近が制限されるパネルと他の構造と共に用いることに有利である。
図7は、取り付け構造162に連結されて、取り付けられたナットプレートアセンブリ100の断面図である。この取り付け構造162は固定締結部164を含む。代表的な実施形態において、ナットプレートアセンブリ100は、限定するものではないが、例えば接着により、取り付け構造162に連結されている。取り付け構造162は、締結部164の少なくとも一部を受容するように、取り付け構造162を貫通する形状とサイズに形成される開口166を含む。また、締結部164は、開口170を通って、パネル168を通過する。代表的な実施形態において、開口170は、開口166の径よりも小さな径を有する。これにより、ロック機構172を用いて締結部164をパネル168に保持することが容易になる。特に、締結部164はロック機構172を含む。代表的な実施形態において、ロック機構172はロックリングである。別の実施形態において、ロック機構172は、締結部164をパネル168に保持することが容易になるように構成されている、限定するものではないが、例えば保持リング、E型クリップ、スプリングプランジャ、及び/又はいずれかの機構を含む。代表的な実施形態において、ロック機構172は、締結部164の頭部176から所定の距離で締結部164に形成されている溝174に連結されている。例えば、溝174は、パネル168が頭部176とロック機構172の間に位置し得る所定の距離で形成され得るため、締結部164をパネル168に保持することを容易にする。締結部164が開口170に挿入されるとき、ロック機構172は溝174に倒れこむ。ロック機構172は、開口170を通過した後、締結部164がパネル168から引き戻されることを防ぐため、元の径まで径方向に伸びる。
代表的な実施形態において、締結部164は、六角頭176を有するパネルのボルトである。代替として、締結部164は、限定するものではないが、例えばスプラインヘッド、平頭、ソケット付きヘッド、及びなべ頭を含む、いずれかの形状又は形態をとる頭部176を有する、いずれかの種類の締結部である。一部の実施形態において、締結部164は、パネル168に対する回転に抗して締結部164をロックするように構成されている1つ以上の構成要素を含むロック締結部である。
締結部164を備えるパネル168は、組み立てのため、ナットプレートアセンブリ100を備える取り付け構造162に取り付けられる。締結部164はフローティングナット106と平行に並べられる。また、パネル168は、締結部164がフローティングナット106の雌ねじ部152に接するまで、取り付け構造162に対して付勢される。締結部164は、フローティングナット106にねじ締めされる。フローティングナット106は、締結部164に引き寄せられ、バイアス部材108を圧縮する。上述のように、バイアス部材108のばね定数は、ワイヤ径及び/又はバイアス部材108の長さを大きく、又は小さくすることにより、調整され得る。また、一部の実施形態において、フローティングナット106に対するバイアス部材108の力は、締結部164に与えられるトルクの大きさを大きく、又は小さくすることにより、調整され得る。例えば、締結部164に与えられるトルクが大きくなるとき、フローティングナット106が壁部110に対して取り付けられるまで、バイアス部材108は、圧縮され、フローティングナット106に対する力を大きくする。また、締結部164に与えられるトルクが小さくなるとき、フローティングナット106がシェル部材104の第2端部130に対して付勢されるまで、バイアス部材108は、圧縮が緩められ、フローティングナット106に対する力を小さくする。
図8は、取り付け構造162に連結されて、取り付けられたナットプレートアセンブリ100の別の実施形態の断面図である。この取り付け構造162は固定締結部164を含む。代表的な実施形態において、ナットプレートアセンブリ100は、締結部178により、取り付け構造162と機械的に連結されている。代表的な実施形態において、締結部178は、限定するものではないが、例えばナットとボルトの組み合わせ、シートメタルの締結部、リベットなどを含む。
図9は、ばね荷重ナットプレートアセンブリ200の斜視図である。図10は、図9に示す10-10線に沿った、ナットプレートアセンブリ200の断面図である。代表的な実施形態において、ナットプレートアセンブリ200は、(図1に示す)ナットプレートアセンブリ100と同様に、プレート部材202、シェル部材204、フローティングナット206、及びバイアス部材208を含む。プレート部材202は、壁部210と、壁部210と一体化して形成されている複数の保持タブ212とを含む。壁部210は、(図9,10に示さない)締結部を受容するため、壁部210を貫通するように形成されている開口214を含む。保持タブ212は、シェル部材204をプレート部材202に連結するより前に壁部210の平面に存在する。別の実施形態において、保持タブ212は、壁部210と垂直に折られる、又は曲げられ得る。ナットプレートアセンブリ200を組み立てるとき、保持タブ212は、プレート部材202にシェル部材204を連結することを容易にするように、プレート部材202のそれぞれの端部216に沿って丸められる、又は曲げられる。それぞれの保持タブ212は、それぞれの保持タブ212の端部220に形成されている半円状の切り欠き218を有する。
代表的な実施形態において、シェル部材204は、実質的に円筒な壁222を含む。この円筒壁222は、シェル部材204の第1端部228に第1開口部224を形成し、且つシェル部材204の第2端部230に第2開口部226を形成する。第1開口部224と第2開口部226は、一般的に、互いに同心である。シェル部材204は、第1端部228に形成されるフランジ232を含む。円筒壁222は、シェル部材204がプレート部材202に連結されているとき、フローティングナット206をシェル部材204の内側に保持することを容易にするように、第2端部230において、例えばスウェージング加工により径方向内側に向けて先細になる。
代表的な実施形態において、フローティングナット206は、シェル部材204の内側に配置され、円筒壁222に対して移動できる。例えば、フローティングナット206は、第1位置と第2位置の間において、シェル部材204の中心軸に沿って移動できる。第1位置において、フローティングナット206は第1端部228に接近している。第2位置において、フローティングナット206は第2端部230に接近している。別の実施形態において、フローティングナット206は、ナットプレートアセンブリ200が上述のように動作できる、いずれかの方法で移動できる。
代表的な実施形態において、シェル部材204は、円筒壁222を貫通するように形成されている長手方向スロット234を含む。長手方向スロット234は、シェル部材204の中心軸「E」に沿って実質的に軸方向に所定の長さまで伸びる。長手方向スロット234は、長手方向スロット234を通る回転防止ピン238を受容するサイズと形状に形成されている。特に、ナットプレートアセンブリ200を用いるとき、回転防止ピン238は、フローティングナット206の回転を防ぐ一方、軸方向の動きを可能にすることを容易にするため、フローティングナット206に連結されていて、長手方向スロット234を通過する。代表的な実施形態において、回転防止ピン238はスプリングピンである。代替として、回転防止ピン238は、上述のようにフローティングナット206を固定する、例えば、限定するものではないが、合わせピン及び/又はねじ締結部を含む、いかなる種類の回転防止機構であってもよい。
代表的な実施形態において、バイアス部材208は、シェル部材204の内側、且つフローティングナット206とシェル部材204の第2端部230との間に位置する。したがって、バイアス部材208により、プレート部材202と第1位置に向けて、フローティングナット206を軸方向に付勢することが容易になる。ナットプレートアセンブリ200を用いるとき、バイアス部材208により、(図9,10に示さない)締結部がフローティングナット206に連結されているとき、取り付け構造を別々に付勢することが容易になる。このバイアス部材208は減衰要素として機能できる。代表的な実施形態において、バイアス部材208は圧縮ばねである。代替として、バイアス部材208は、ナットプレートアセンブリ200が上述のように機能できる、いかなる種類のバイアス又は力の供給部であってもよい。フローティングナット206への力は、バイアス部材208のワイヤ径とばね長さを変えることにより調整され得る。代表的な実施形態において、バイアス部材208のワイヤ径とばね長さは、ナットプレートアセンブリ200の動作に要求されるバイアスの力を与えるように選択される。一方、ナットプレートアセンブリ200は、軸方向弾性力の範囲においてバイアス部材208を保持する。
図11は、(図9に示す)ナットプレートアセンブリ200に用いるためのフローティングナット206の斜視図である。図12は、フローティングナット206の別の斜視図である。図13は、図11,12に示す13-13線に沿った、フローティングナット206の断面図である。代表的な実施形態において、フローティングナット206は、貫通するように穴242を形成する、実質的に円筒形の本体240を有する。円筒形本体240の第1端部244において、穴242は、円筒形本体240と(図11~13に示さない)締結部を平行に並べることを容易にするように構成されているテーパ部246を含む。円筒形本体240の第2端部248において、穴242は座ぐり部250を含む。ナットプレートアセンブリ200を用いるとき、穴242は、テーパ部246と座ぐり部250の間で伸びる、締結部にねじ締めするための雌ねじ部252を含む。代表的な実施形態において、座ぐり部250は、ねじ径とおよそ同等にねじ締め長さを保つことを容易にするため、雌ねじ部252の長さを制御する手段として機能する。一方、この座ぐり部250により、締結部は雌ねじ部252を通過し得る。また、座ぐり部250により、バイアス部材208への過度な応力及び/又は損傷を防ぐために十分な長さを有する肩部258を備える円筒形本体240を加工することが容易になる。一方、上述のように、この座ぐり部250により、ねじ締め長さはねじ径とおよそ同等に保たれる。
フローティングナット206は、円筒形本体240の外表面256に形成される孔254を含む。特に、孔254は、円筒形本体240の中心軸「F」に対して実質的に垂直な方向で外表面256に形成される。代表的な実施形態において、孔254は、円筒形本体240に対して所定の深さまで伸びる一方、穴242まで伸びない。別の実施形態において、孔254は、円筒形本体240に対していかなる深さまで伸びてもよく、例えば、円筒形本体240を完全に貫通することも含む。孔254は、孔254を通る回転防止ピン238を受容するようなサイズと形状に形成されている。特に、孔254は、回転防止ピン238と干渉適合を形成するようなサイズである。上述のように、「干渉適合」という用語は、回転防止ピン238と孔254との間の締結のきつさの値、すなわち構成要素の間の径方向の隙間の量を意味する。代替として、回転防止ピン238は、ナットプレートアセンブリ200が上述のように機能できる、いずれかの適切な締結技術を用いて、円筒形本体240に連結され得る。代表的な実施形態において、ナットプレートアセンブリ200を用いるとき、回転防止ピン238の上部は、フローティングナット206の回転を防ぐ一方、軸方向の動きを可能にすることを容易にするため、長手方向スロット234を通過する。
代表的な実施形態において、フローティングナット206は、円筒形本体240に沿って軸方向に第2端部248から所定の長さ260まで伸びる肩部258を含む。この肩部258により、バイアス部材208が圧縮するとき、バイアス部材208への過度な応力及び/又は損傷を防ぐことが容易になる一方、バイアス部材208は、伸びるとき、プレート部材202に向けて円筒形本体240を付勢できる。また、肩部258は、円筒形本体240の外表面256の径よりも小さい径を有する。特に、図10に示すように、肩部258は、バイアス部材208が肩部258においてスライドできるように構成されている径を有する。上述のように、肩部258により、バイアス部材208は、プレート部材202に向けて円筒形本体240を付勢するように、円筒形本体240に軸力を与えられる。
ナットプレートアセンブリ200は、上記ナットプレートアセンブリ100と実質的に同様に組み立てられる。例えば、ナットプレートアセンブリ200を組み立てるため、バイアス部材208はシェル部材204内に配置される。フローティングナット206は、バイアス部材208がフローティングナット206の肩部258周りに取り付けられるように、シェル部材204内に配置される。フローティングナット206の孔254は長手方向スロット234と平行に並べられる。回転防止ピン238は、回転防止ピン238の端部が長手方向スロット234を通過するように、孔254に圧入される。シェル部材204の第1開口部224はプレート部材202の開口214と実質的に平行に並べられる。シェル部材204は、プレート部材202に付勢されることにより、シェル部材204内でバイアス部材208を圧縮する。保持タブ212は、プレート部材202に対してシェル部材204を軸方向に保持するため、シェル部材204のフランジ232を覆うように丸められる、又は曲げられる。
図14は、取り付け構造262に連結されて、取り付けられたナットプレートアセンブリ200の断面図である。この取り付け構造262は固定締結部264を含む。代表的な実施形態において、ナットプレートアセンブリ200は、限定するものではないが、例えば接着により、取り付け構造262に連結されている。代替として、ナットプレートアセンブリ200は、限定するものではないが、例えばナットとボルトの組み合わせ、シートメタルの締結部、リベットなどにより、取り付け構造262と機械的に連結されている。代表的な実施形態において、取り付け構造262は、締結部264の少なくとも一部を受容するように、取り付け構造262を貫通する形状とサイズに形成される開口266を含む。また、締結部264は、開口270を通って、パネル268を通過する。代表的な実施形態において、開口270は、開口266の径よりも小さな径を有する。これにより、ロック機構272を用いて締結部264をパネル268に保持することが容易になる。特に、締結部264はロック機構272を含む。代表的な実施形態において、ロック機構272はロックリングである。別の実施形態において、ロック機構272は、締結部264をパネル268に保持することが容易になるように構成されている、限定するものではないが、例えば保持リング、E型クリップ、スプリングプランジャ、及び/又はいずれかの機構を含む。代表的な実施形態において、ロック機構272は、締結部264の頭部276から所定の距離で締結部264に形成されている溝274に連結されている。例えば、溝274は、パネル268が頭部276とロック機構272の間に位置し得る所定の距離で形成され得るため、締結部264をパネル268に保持することを容易にする。締結部264が開口270に挿入されるとき、ロック機構272は溝274に倒れこむ。ロック機構272は、開口270を通過した後、締結部264がパネル268から引き戻されることを防ぐため、元の径まで径方向に伸びる。締結部264を備えるパネル268は、組み立てのため、ナットプレートアセンブリ200を備える取り付け構造262に取り付けられる。締結部264はフローティングナット206と平行に並べられる。また、パネル268は、締結部264がフローティングナット206の雌ねじ部252に接するまで、取り付け構造262に対して付勢される。締結部264は、取り付け構造262にパネル268を固定するように、フローティングナット206にねじ締めされる。
図15は、ばね荷重ナットプレートアセンブリ300の斜視図である。図16は、ナットプレートアセンブリ300の側面図である。図17は、ナットプレートアセンブリ300の端面図である。代表的な実施形態において、ナットプレートアセンブリ300は、(図1に示す)ナットプレートアセンブリ100と(図10に示す)ナットプレートアセンブリ200と同様に、プレート部材302、シェル部材304、フローティングナット306、及び(図20に示す)バイアス部材308を含む。プレート部材302は、壁部310と、壁部310と一体化して形成されている複数の保持タブ312とを含む。壁部310は、(図15~17に示さない)締結部を受容するため、壁部310を貫通するように形成されている開口314を含む。保持タブ312は、壁部310から伸びて、開口部316を形成する。別の実施形態において、ナットプレートアセンブリ300は、ナットプレートアセンブリ300が上述のように機能できる、いずれかのプレート部材302を含む。
代表的な実施形態において、シェル部材304は、実質的に円筒な壁322を含む。この円筒壁322は、シェル部材304の第1端部328に(図20に示す)第1開口部324を形成し、且つシェル部材304の第2端部330に第2開口部326を形成する。シェル部材304は、第1端部328に形成されるフランジ332を含む。円筒壁322は、シェル部材304がプレート部材302に連結されているとき、フローティングナット306をシェル部材304の内側に保持することを容易にするように、第2端部330において、例えばスウェージング加工により径方向内側に向けて先細になる。
代表的な実施形態において、フローティングナット306は、シェル部材304の内側に配置され、円筒壁322に対して移動できる。例えば、フローティングナット306は、第1位置と第2位置の間において、シェル部材304の中心軸に沿って移動できる。第1位置において、フローティングナット306は第1端部328に接近している。第2位置において、フローティングナット306は第2端部330に接近している。別の実施形態において、フローティングナット306は、ナットプレートアセンブリ300が上述のように動作できる、いずれかの方法で移動できる。
代表的な実施形態において、シェル部材304は、円筒壁322を貫通するように形成されている長手方向スロット334を含む。長手方向スロット334は、長手方向スロット334を通る回転防止ピン338を受容するサイズと形状に形成されている。特に、ナットプレートアセンブリ300を用いるとき、回転防止ピン338は、フローティングナット306の回転を防ぐ一方、軸方向の動きを可能にするため、フローティングナット306に連結されて、長手方向スロット334を通過する。代表的な実施形態において、回転防止ピン338はスプリングピンである。代替として、回転防止ピン338は、上述のようにフローティングナット306を固定する、例えば、限定するものではないが、合わせピン及び/又はねじ締結部を含む、いかなる種類の回転防止機構であってもよい。
代表的な実施形態において、ナットプレートアセンブリ300は、プレート部材302とシェル部材304に連結されている保持部材340を含む。代表的な実施形態において、保持部材340は、シェル部材304周りに少なくとも部分的に伸びて、フランジ332上に伸びるように構成されているクリップ342を含む。このクリップ342は、シェル部材304の周りに配置されているとき、保持部材312に係合するように構成されている。したがって、保持部材340と保持タブ312は、シェル部材304をプレート部材302に連結して、プレート部材302に対してシェル部材304を軸方向に保持する。保持部材340がプレート部材302とシェル部材304に連結されているとき、シェル部材304の第1端部328はプレート部材302に接し、フランジ332はクリップ342と壁部310の間に配置されている。
図18は、(図15に示す)ナットプレートアセンブリ300のプレート部材302の斜視図である。図19は、(図15に示す)ナットプレートアセンブリ300の保持部材340の平面図である。保持部材340のクリップ342は、曲線形状を有し、(図15に示す)シェル部材304周りに伸びるように構成されている。特に、クリップ342はループを形成する。クリップ342の端部346は、互いに隣接して、端部346同士の間に隙間348を形成する。また、クリップ342は、プレート部材302の反対側において、開口部316へと伸びるように構成されている屈曲部344を含む。代表的な実施形態において、開口部316は、屈曲部344を受容するように構成されている細長スロットである。別の実施形態において、保持部材340は、(図15に示す)ナットプレートアセンブリ300が上述のように動作できる、いずれかの方法で、プレート部材302に係合する。一部の実施形態において、例えば、保持タブ312は省かれ、保持部材340が壁部310に係合する。別の実施形態において、保持部材340は、保持タブ312を受容する開口部316を含む。
代表的な実施形態において、クリップ342は、第1位置と第2位置の間に位置し得る。第1位置において、屈曲部344は、その屈曲部344の間で第1距離を空ける。このとき、クリップ342は保持タブ312と係合するように構成されている。第2位置において、屈曲部344は、その屈曲部344の間で、第1距離よりも小さい第2距離を空ける。このとき、クリップ342は保持タブ312と係合しない。したがって、第1位置と第2位置により、保持部材340は、プレート部材302と(図15に示す)シェル部材304に取り外しできるように連結され得る。また、保持部材340により、(図15に示す)シェル部材304と(図15に示す)フローティングナット306のプレート部材302からの取り外しができる。例えば、クリップ342は、隙間348の幅を減少させるように、クリップ342の端部346を付勢することにより、第1位置と第2位置の間で動く。第2位置において、屈曲部344は、保持タブ312の開口部316を通過しない。また、この屈曲部344により、(図15に示す)ナットプレートアセンブリ300からの保持部材340の取り外しができる。保持部材340が取り外された後、(図15に示す)シェル部材304はプレート部材302から取り除かれる。別の実施形態において、シェル部材304は、(図15に示す)フローティングナットプレートアセンブリ300が上述のように動作できる、いずれかの方法で、プレート部材302に連結されている。一部の実施形態において、例えば、保持部材340は、限定するものではないが、ばね、ヒンジ、締結部、クランプ、及び接着剤を含む。別の実施形態において、保持クリップ342は、曲がり易く、第1位置と第2位置の間で動くように構成されている。
図20は、図15に示す20-20線に沿った、ナットプレートアセンブリ300の断面図である。代表的な実施形態において、バイアス部材308は、シェル部材304の内側、且つプレート部材302とフローティングナット306との間に位置する。したがって、バイアス部材308により、プレート部材302から第2位置に向けて、フローティングナット306を軸方向に付勢することが容易になる。ナットプレートアセンブリ300を用いるとき、バイアス部材308により、(図15~20に示さない)締結部がフローティングナット306に連結されているとき、取り付け構造を共に引き寄せることが容易になる。このバイアス部材308は、減衰要素として機能できて、プレロードを締結接合部に与えることを容易にする。代表的な実施形態において、バイアス部材308は圧縮ばねである。代替として、バイアス部材308は、ナットプレートアセンブリ300が上述のように機能できる、いかなる種類のバイアス又は力の供給部であってもよい。フローティングナット306へのプレロードは、バイアス部材308のワイヤ径とばね長さを変えることにより調整され得る。代表的な実施形態において、バイアス部材308のワイヤ径とばね長さは、ナットプレートアセンブリ300の動作に必要なプレロードを与えるように選択される。一方、ナットプレートアセンブリ300は、軸方向弾性力の範囲においてバイアス部材308を保持する。別の実施形態において、ナットプレートアセンブリ300は、ナットプレートアセンブリ300が上述のように機能できる、いずれかのバイアス部材308を含む。一部の実施形態において、例えば、バイアス部材308は、シェル部材304の内側、且つフローティングナット306と第2端部330との間に位置する。
図21は、ばね荷重ナットプレートアセンブリ400の斜視図である。図22は、ナットプレートアセンブリ400の側面図である。図23は、ナットプレートアセンブリ400の端面図である。代表的な実施形態において、ナットプレートアセンブリ400は、(図15に示す)ナットプレートアセンブリ300と同様に、プレート部材402、シェル部材404、フローティングナット406、及び(図26に示す)バイアス部材408を含む。プレート部材402は、壁部410と、壁部410と一体化して形成されている複数の保持タブ412とを含む。壁部410は、(図21~23に示さない)締結部を受容するため、壁部410を貫通するように形成されている開口414を含む。保持タブ412は、壁部410から伸びて、溝416を形成する。別の実施形態において、ナットプレートアセンブリ400は、ナットプレートアセンブリ400が上述のように機能できる、いずれかのプレート部材402を含む。
代表的な実施形態において、シェル部材404は、実質的に円筒な壁422を含む。この円筒壁422は、シェル部材404の第1端部428に(図26に示す)第1開口部424を形成し、且つシェル部材404の第2端部430に第2開口部426を形成する。シェル部材404は、第1端部428に形成されるフランジ432を含む。円筒壁422は、シェル部材404がプレート部材402に連結されているとき、フローティングナット406をシェル部材404の内側に保持することを容易にするように、第2端部430において、例えばスウェージング加工により径方向内側に向けて先細になる。
代表的な実施形態において、フローティングナット406は、シェル部材404の内側に配置され、円筒壁422に対して移動できる。例えば、フローティングナット406は、第1位置と第2位置の間において、シェル部材404の中心軸に沿って移動できる。第1位置において、フローティングナット406は第1端部428に接近している。第2位置において、フローティングナット406は第2端部430に接近している。別の実施形態において、フローティングナット406は、ナットプレートアセンブリ400が上述のように動作できる、いずれかの方法で移動できる。
代表的な実施形態において、シェル部材404は、円筒壁422を貫通するように形成されている長手方向スロット434を含む。長手方向スロット434は、長手方向スロット434を通る回転防止ピン438を受容するサイズと形状に形成されている。特に、ナットプレートアセンブリ400を用いるとき、回転防止ピン438は、フローティングナット406の回転を防ぐ一方、軸方向の動きを可能にするため、フローティングナット406に連結されて、長手方向スロット434を通過する。代表的な実施形態において、回転防止ピン438はスプリングピンである。代替として、回転防止ピン438は、上述のようにフローティングナット406を固定する、例えば、限定するものではないが、合わせピン及び/又はねじ締結部を含む、いかなる種類の回転防止機構であってもよい。
代表的な実施形態において、ナットプレートアセンブリ400は、プレート部材402とシェル部材404に連結された保持部材440を含む。代表的な実施形態において、保持部材440は、シェル部材404周りに少なくとも部分的に伸びて、フランジ432上に伸びるように構成されているクリップ442を含む。クリップ442は、シェル部材404の周りに配置されているとき、保持部材412に係合するように構成されている。したがって、保持部材440と保持タブ412は、シェル部材404をプレート部材402に連結して、プレート部材402に対してシェル部材404を軸方向に保持する。保持部材440がプレート部材402とシェル部材404に連結されているとき、シェル部材404の第1端部428はプレート部材402に接し、フランジ432はクリップ442と壁部410の間に配置されている。
図24は、(図21に示す)ナットプレートアセンブリ400のプレート部材402の斜視図である。図25は、(図21に示す)ナットプレートアセンブリ400の保持部材440の平面図である。保持部材440のクリップ442は、曲線形状を有し、(図21に示す)シェル部材404周りに伸びるように構成されている。特に、クリップ442は、半円形であり、端部446を含む。この端部446は、端部446同士の間に隙間448を形成するように円周方向に距離が開いている。また、クリップ442は、保持タブ412により形成される溝416を通過するサイズと形状に形成されている。代表的な実施形態において、保持タブ412は、壁部410の端部の少なくとも一部に沿って伸びて、クリップ442が溝416を通過するとき、クリップ442上に伸びるように構成されている。別の実施形態において、保持部材440は、(図21に示す)ナットプレートアセンブリ400が上述のように動作できる、いずれかの方法で、プレート部材402に係合する。一部の実施形態において、例えば、保持部材440は、溝416を含み、プレート部材402を受容する。
代表的な実施形態において、クリップ442は、第1位置と第2位置の間に位置し得る。第1位置において、クリップ442は、第1径を有し、保持タブ412と係合するように構成されている。第2位置において、クリップ442は、第1径よりも小さい第2径を有し、保持タブ412と係合しない。したがって、第1位置と第2位置により、保持部材440は、プレート部材402と(図21に示す)シェル部材404に取り外しできるように連結され得る。また、保持部材440により、(図21に示す)シェル部材404と(図21に示す)フローティングナット406のプレート部材402からの取り外しができる。例えば、クリップ442は、隙間448の幅とクリップ442の径を減少させるように、クリップ442の端部446を付勢することにより、第1位置と第2位置の間で動く。第2位置において、クリップ442は、保持タブ412の溝416を通過しない。また、このクリップ442により、(図21に示す)ナットプレートアセンブリ400からの保持部材440の取り外しができる。保持部材440が取り外された後、(図21に示す)シェル部材404はプレート部材402から取り除かれる。
図26は、図21に示す26-26線に沿った、ナットプレートアセンブリ400の断面図である。代表的な実施形態において、バイアス部材408は、シェル部材404の内側、且つフローティングナット406とシェル部材404の第2端部430との間に位置する。したがって、バイアス部材408により、プレート部材402と第1位置に向けて、フローティングナット406を軸方向に付勢することが容易になる。ナットプレートアセンブリ400を用いるとき、バイアス部材408により、(図21~26に示さない)締結部がフローティングナット406に連結されているとき、取り付け構造を別々に付勢することが容易になる。このバイアス部材408は減衰要素として機能し得る。代表的な実施形態において、バイアス部材408は圧縮ばねである。代替として、バイアス部材408は、ナットプレートアセンブリ400が上述のように機能できる、いかなる種類のバイアス又は力の供給部であってもよい。フローティングナット406への力は、バイアス部材408のワイヤ径とばね長さを変えることにより調整され得る。代表的な実施形態において、バイアス部材408のワイヤ径とばね長さは、ナットプレートアセンブリ400の動作に要求されるバイアスの力を与えるように選択される。一方、ナットプレートアセンブリ400は、軸方向弾性力の範囲においてバイアス部材408を保持する。別の実施形態において、ナットプレートアセンブリ400は、ナットプレートアセンブリ400が上述のように機能できる、いずれかのバイアス部材408を含む。一部の実施形態において、例えば、バイアス部材408は、シェル部材404の内側、且つプレート部材402とフローティングナット406との間に位置する。
図27は、ばね荷重ナットプレートアセンブリ500の斜視図である。図28は、ナットプレートアセンブリ500の正面端面図である。図29は、ナットプレートアセンブリ500の第2端面図である。図30は、ナットプレートアセンブリ500の端面図である。図31は、図28に示す31-31線に沿った、ナットプレートアセンブリ500の断面図である。代表的な実施形態において、ナットプレートアセンブリ500は、(図1に示す)ナットプレートアセンブリ100と同様に、プレート部材502、シェル部材504、フローティングナット506、及び(図31に示す)バイアス部材508を含む。代表的な実施形態において、プレート部材502とシェル部材504は単一の部品として一体化して形成されている。プレート部材502は壁部510を含む。壁部510は、(図27~31に示さない)締結部を受容するため、壁部510を貫通するように形成されている開口514を含む。また、開口514は、フローティングナット506が開口514を通過して位置し得るサイズと形状に形成されている。代表的な実施形態において、開口514は六角形である。別の実施形態において、ナットプレートアセンブリ500は、ナットプレートアセンブリ500が上述のように動作できる、いずれかのプレート部材502を含む。
代表的な実施形態において、シェル部材504は、ナットプレートアセンブリ500の中心軸523周りに沿って伸びる壁部522を含む。この壁部522は、シェル部材504の第1端部528に第1開口部524を形成し、且つシェル部材504の第2端部530に第2開口部526を形成する。第1開口部524と第2開口部526は、一般的に、互いに同心である。シェル部材504は、第1端部528において、プレート部材502の壁部510に連結されている。曲線端部又は角端部525は、クリップ566が開口514を通過して位置することを容易にするように、開口514と第1開口部524の間に拡がる。壁部522は、フローティングナット506をシェル部材504の内側に保持することを容易にするように、第2端部530において、径方向内側に向けて先細になる。壁部522は、第1端部528から第2端部530に向けて連続的に拡がり、第1開口部524と第2開口部526以外の開口部を有していない。したがって、シェル部材504とプレート部材502は、ナットプレートアセンブリ500を用いるとき、破片の取り込みと封じ込めを防止する。別の実施形態において、ナットプレートアセンブリ500は、ナットプレートアセンブリ500が上述のように動作できる、いずれかのシェル部材504を含む。
代表的な実施形態において、フローティングナット506は、シェル部材504の内側に配置され、中心軸523に沿って移動できる。例えば、フローティングナット506は、第1位置と第2位置の間において、シェル部材504の中心軸523に沿って移動できる。第1位置において、フローティングナット506は第1端部528に接近している。第2位置において、フローティングナット506は第2端部530に接近している。一部の実施形態において、フローティングナット506は、壁部522の内側において、中心軸523周りの径方向の浮動を有する。別の実施形態において、フローティングナット506は、ナットプレートアセンブリ500が上述のように動作できる、いずれかの方法で移動できる。
代表的な実施形態において、シェル部材504の断面形状は壁部522により形成される。シェル部材504の断面形状は、中心軸523に対して垂直な平面に沿って、フローティングナット506の断面形状に対応するように構成されている。代表的な実施形態において、シェル部材504とフローティングナット506は同じ断面形状を有する。また、シェル部材504とフローティングナット506は、フローティングナット506の軸方向の動きを可能にするサイズに形成されている隙間をシェル部材504とフローティングナット506の間に形成し、フローティングナット506の回転を防ぐ。例えば、フローティングナット506とシェル部材504の間の隙間はフローティングナット506の平面の幅よりも小さい。したがって、シェル部材504の壁部522は、フローティングナット506がシェル部材504の内側に位置するとき、フローティングナット506の回転を防止するため、フローティングナット506に係合する。代表的な実施形態において、シェル部材504とフローティングナット506は六角形である。別の実施形態において、シェル部材504とフローティングナット506は、ナットプレートアセンブリ500が上述のように動作できる、いずれかの形状である。一部の実施形態において、シェル部材504及び/又はフローティングナット506は、限定するものではないが、三角形、長方形、台形、五角形、六角形、七角形、八角形、九角形、十角形、十二角形、及び星形である。別の実施形態において、シェル部材504及び/又はフローティングナット506の少なくとも1つの側面は曲線状である。
代表的な実施形態において、バイアス部材508は、シェル部材504の内側における、フローティングナット506とシェル部材504の第2端部530との間に位置する。したがって、バイアス部材508により、プレート部材502と第1位置に向けて、フローティングナット506を軸方向に付勢することが容易になる。ナットプレートアセンブリ500を用いるとき、バイアス部材508により、(図27,28に示さない)締結部がフローティングナット506に連結されているとき、取り付け構造を別々に付勢することが容易になる。このバイアス部材508は減衰要素として機能できる。代表的な実施形態において、バイアス部材508は圧縮ばねである。代替として、バイアス部材508は、ナットプレートアセンブリ500が上述のように機能できる、いかなる種類のバイアス又は力の供給部であってもよい。
図32は、(図27に示す)ナットプレートアセンブリ500に用いるためのフローティングナット506の斜視図である。図33は、フローティングナット506の端面図である。図34は、フローティングナット506の側面図である。代表的な実施形態において、フローティングナット506は、貫通するように穴542を形成する本体540を有する。本体540の第1端部544において、穴542は、本体540と(図32,33に示さない)締結部を平行に並べることを容易にするように構成されているテーパ部546を含む。本体540の第2端部548において、穴542は座ぐり部550を含む。ナットプレートアセンブリ500を用いるとき、穴542は、テーパ部546と座ぐり部550の間で伸びる、締結部にねじ締めするための雌ねじ部552を含む。
代表的な実施形態において、フローティングナット506は、本体540に沿って軸方向に、フランジ562に向けて第2端部548から伸びる肩部558を含む。この肩部558は所定の距離560伸びる。肩部558により、バイアス部材508が圧縮するとき、バイアス部材508への過度な応力及び/又は損傷を防ぐことが容易になる一方、バイアス部材508は、伸びるとき、プレート部材502に向けて本体540を付勢できる。肩部558は、バイアス部材508が肩部558においてスライドできるように構成されている径を有する。肩部558により、バイアス部材508は、プレート部材502に向けて本体540を付勢するように、本体540に軸力を与えられる。
代表的な実施形態において、フローティングナット506は、第1端部544近くにおいて、本体540周りに伸びるフランジ562を含む。このフランジ562は、フローティングナット506がシェル部材504の内側に位置するとき、フローティングナット506の中心軸523周りの回転を防止するため、シェル部材504に係合する。特に、フランジ562の外表面564はシェル部材504の内表面に接する。外表面564は、フランジ562の断面形状を形成する複数の側面563により形成されている。特に、側面563は、平面であり、フランジ562の周りで伸びて、壁部522に係合するように構成されている。上述のように、フローティングユニット506の断面形状は、(図27~30に示す)シェル部材504の断面形状に対応する。代表的な実施形態において、フランジ562の外表面564は、六角形の断面形状を形成する6つの平坦な側面563により形成されている。別の実施形態において、フローティングナット506は、フローティングナット506が上述のように動作できる、いずれかのフランジ562を含む。
図35はクリップ566の端面図である。図36は、プレート部材502とシェル部材504の斜視図である。代表的な実施形態において、ナットプレートアセンブリ500は、広く見れば保持部材であるクリップ566を含む。クリップ566は、フローティングナット506をシェル部材504の内側に保持するため、シェル部材504と(図32~34に示す)フローティングナット506を係合するように構成されている。代表的な実施形態において、クリップ566は、円形であり、クリップ566がシェル部材504に配置されているとき、中心軸523と本体540周りに伸びるように配置されている。また、クリップ566は隙間568を形成する。別の実施形態において、ナットプレートアセンブリ500は、ナットプレートアセンブリ500が上述のように動作できる、いずれかの保持部材を含む。一部の実施形態において、クリップ566は、シェル部材504、プレート部材502、及び/又はフローティングナット506に取り付けられている。
代表的な実施形態において、クリップ566は、シェル部材504の第1端部528近くにおける、シェル部材504の内側に位置する。したがって、フローティングナット506はシェル部材504の第2端部530とクリップ566の間に閉じ込められている。クリップ566は、クリップ566が開口514を通して取り付けられるときの第1位置と、クリップ566がシェル部材504の内側に保持されているときの第2位置との間に位置し得る。隙間568により、クリップ566が第1位置と第2位置の間で動くことが容易になる。第1位置において、このクリップ566は、開口514を通過して、シェル部材504の内側の空洞に位置し得る。例えば、第1位置において、クリップ566は、クリップ566の幅が開口514の幅よりも小さくなるように変形する。第2位置において、クリップ566は、開口514の幅よりも大きい径を有する。このクリップ566は、径方向内側の力でクリップ566を付勢することにより、第2位置から第1位置に向けて動く。クリップ566は、弾性があり、径方向内側の力が取り除かれたとき、第2位置に戻る。クリップ566は、クリップ566がシェル部材504の内側に位置するとき、第2位置から第1位置の間でクリップ566を動かすことを容易にするように構成されているノッチ569を含む。
代表的な実施形態において、シェル部材504は、中心軸523周りに間隔を空ける複数の溝570を有する。それぞれの溝570は、クリップ566がシェル部材504の内側における第1位置にあるとき、クリップ566の一部を受容する。溝570は、クリップ566がシェル部材504の内側における第1位置にあるとき、クリップ566に係合し、クリップ566の軸方向の動きに対抗する係合機構として働く。結果として、フローティングナット506とクリップ566がシェル部材504の内側に位置するとき、クリップ566とシェル部材504は、フローティングナット506の取り外しに対抗する。このシェル部材504は溝570にクリップ566を保持する。クリップ566は、フローティングナット506の開口514を通る取り外しを防止するため、フローティングナット506のフランジ562に接する。別の実施形態において、クリップ566は、ナットプレートアセンブリ500が上述のように動作できる、いずれかの方法で、プレート部材502、シェル部材504、及び/又はフローティングナット506に係合する。一部の実施形態において、プレート部材502は、クリップ566に係合する少なくとも1つの係合機構を含む。
ナットプレートアセンブリ500は、上記ナットプレートアセンブリ100と実質的に同様に組み立てられる。例えば、ナットプレートアセンブリ500を組み立てるため、バイアス部材508はシェル部材504内に配置される。フローティングナット506は、バイアス部材508がフローティングナット506の肩部558周りに取り付けられるように、シェル部材504内に配置される。クリップ566は、開口514を通過して、シェル部材504の内側に位置する。クリップ566は、フローティングナット506をシェル部材504の内側に保持するため、プレート部材502とシェル部材504の少なくとも1つに係合する。
図37は、ばね荷重ナットプレートアセンブリ600の斜視図である。図38は、ナットプレートアセンブリ600の端面図である。図39は、ナットプレートアセンブリ600に用いるためのクリップ666の斜視図である。代表的な実施形態において、ナットプレートアセンブリ600は、(図1に示す)ナットプレートアセンブリ100と同様に、プレート部材602、シェル部材604、フローティングナット606、及び(図37~39に示さない)バイアス部材を含む。プレート部材602は、シェル部材604と一体化して形成されている壁部610を含む。壁部610は、(図27~31に示さない)締結部を受容するため、壁部610を貫通するように形成されている開口614を含む。また、開口614は、フローティングナット606が開口614を通過して位置し得るサイズと形状に形成されている。別の実施形態において、ナットプレートアセンブリ600は、ナットプレートアセンブリ600が上述のように動作できる、いずれかのプレート部材602を含む。
代表的な実施形態において、シェル部材604は、ナットプレートアセンブリ600の中心軸623周りに沿って伸びる壁部622を含む。この壁部622は、シェル部材604の第1端部628に第1開口部624を形成し、且つシェル部材604の第2端部630に第2開口部626を形成する。第1開口部624と第2開口部626は、一般的に、互いに同心である。シェル部材604は、第1端部628において、プレート部材602の壁部610に連結されている。壁部622は、フローティングナット606をシェル部材604の内側に保持することを容易にするように、第2端部630において、径方向内側に向けて先細になる。壁部622は、第1端部628から第2端部630に向けて連続的に拡がり、第1開口部624と第2開口部626以外の開口部を有していない。したがって、シェル部材604とプレート部材602は、ナットプレートアセンブリ600を用いるとき、破片の取り込みと封じ込めを防止する。別の実施形態において、ナットプレートアセンブリ600は、ナットプレートアセンブリ600が上述のように動作できる、いずれかのシェル部材604を含む。
代表的な実施形態において、フローティングナット606は、シェル部材604の内側に配置され、中心軸に沿って移動できる。例えば、フローティングナット606は、第1位置と第2位置の間において、シェル部材604の中心軸に沿って移動できる。第1位置において、フローティングナット606は第1端部628に接近している。第2位置において、フローティングナット606は第2端部630に接近している。別の実施形態において、フローティングナット606は、ナットプレートアセンブリ600が上述のように動作できる、いずれかの方法で移動できる。
代表的な実施形態において、シェル部材604の断面形状は壁部622により形成される。シェル部材604の断面形状は、中心軸623に対して垂直な平面に沿って、フローティングナット606の断面形状に対応するように構成されている。代表的な実施形態において、シェル部材604とフローティングナット606は同じ断面形状を有する。また、シェル部材604とフローティングナット606は、フローティングナット606の軸方向の動きを可能にするサイズに形成されている隙間をシェル部材604とフローティングナット606の間に形成し、フローティングナット606の回転を防ぐ。例えば、フローティングナット606とシェル部材604の間の隙間はフローティングナット606の平面の幅よりも小さい。したがって、シェル部材604の壁部622は、フローティングナット606がシェル部材604の内側に位置するとき、フローティングナット606の回転を防止するため、フローティングナット606に係合する。代表的な実施形態において、シェル部材604とフローティングナット606は六角形である。別の実施形態において、シェル部材604とフローティングナット606は、ナットプレートアセンブリ600が上述のように動作できる、いずれかの形状である。一部の実施形態において、シェル部材604及び/又はフローティングナット606は、限定するものではないが、三角形、長方形、台形、五角形、六角形、七角形、八角形、九角形、十角形、十二角形、及び星形を含む。別の実施形態において、シェル部材604及び/又はフローティングナット606の少なくとも1つの側面は曲線状である。
代表的な実施形態において、ナットプレートアセンブリ600は、広く見れば保持部材であるクリップ666を含む。クリップ666は、フローティングナット606をシェル部材604の内側に保持するため、シェル部材604と(図32~34に示す)フローティングナット606を係合するように構成されている。代表的な実施形態において、クリップ666は、円形であり、クリップ666がシェル部材604に配置されているとき、中心軸623周りに伸びるように配置されている。別の実施形態において、ナットプレートアセンブリ600は、ナットプレートアセンブリ600が上述のように動作できる、いずれかのクリップ666を含む。
代表的な実施形態において、クリップ666は、シェル部材604の第1端部628近くにおける、シェル部材604の内側に位置する。したがって、フローティングナット606はシェル部材604の第2端部630とクリップ666の間に閉じ込められている。クリップ666は、シェル部材604の内側に干渉適合を有する。したがって、シェル部材604とクリップ666は、クリップ666がシェル部材604の内側にあるとき、クリップ666の軸方向の動きに対抗する。結果として、フローティングナット606とクリップ666がシェル部材604の内側に位置するとき、クリップ666とシェル部材604は、フローティングナット606の取り外しに対抗する。別の実施形態において、クリップ666は、ナットプレートアセンブリ600が上述のように動作できる、いずれかの方法で、プレート部材602及び/又はシェル部材604に係合する。
ナットプレートアセンブリ600は、上記ナットプレートアセンブリ100と実質的に同様に組み立てられる。例えば、ナットプレートアセンブリ600を組み立てるため、バイアス部材はシェル部材604内に配置される。フローティングナット606は、バイアス部材がフローティングナット606の肩部周りに取り付けられるように、シェル部材604内に配置される。クリップ666は、シェル部材604の内側に位置して、フローティングナット606をシェル部材604の内側に保持するため、プレート部材602とシェル部材604の少なくとも1つに係合する。
図40は、ばね荷重ナットプレートアセンブリ700の斜視図である。図41は、ナットプレートアセンブリ700の端面図である。代表的な実施形態において、ナットプレートアセンブリ700は、(図1に示す)ナットプレートアセンブリ100と同様に、プレート部材702、シェル部材704、フローティングナット706、及び(図37~39に示さない)バイアス部材を含む。プレート部材702は、シェル部材704と一体化して形成されている壁部710を含む。壁部710は、(図27~31に示さない)締結部を受容するため、壁部710を貫通するように形成されている開口714を含む。また、開口714は、フローティングナット706が開口714を通過して位置し得るサイズと形状に形成されている。別の実施形態において、ナットプレートアセンブリ700は、ナットプレートアセンブリ700が上述のように動作できる、いずれかのプレート部材702を含む。
代表的な実施形態において、シェル部材704は、ナットプレートアセンブリ700の中心軸723周りに沿って伸びる壁部722を含む。この壁部722は、シェル部材704の第1端部728に第1開口部724を形成し、且つシェル部材704の第2端部730に第2開口部726を形成する。第1開口部724と第2開口部726は、一般的に、互いに同心である。シェル部材704は、第1端部728において、プレート部材702の壁部710に連結されている。壁部722は、フローティングナット706をシェル部材704の内側に保持することを容易にするように、第2端部730において、径方向内側に向けて先細になる。壁部722は、第1端部728から第2端部730に向けて連続的に拡がり、第1開口部724と第2開口部726以外の開口部を有していない。したがって、シェル部材704とプレート部材702は、ナットプレートアセンブリ700を用いるとき、破片の取り込みと封じ込めを防止する。別の実施形態において、ナットプレートアセンブリ700は、ナットプレートアセンブリ700が上述のように動作できる、いずれかのシェル部材704を含む。
代表的な実施形態において、フローティングナット706は、シェル部材704の内側に配置され、中心軸に沿って移動できる。例えば、フローティングナット706は、第1位置と第2位置の間において、シェル部材704の中心軸に沿って移動できる。第1位置において、フローティングナット706は第1端部728に接近している。第2位置において、フローティングナット706は第2端部730に接近している。別の実施形態において、フローティングナット706は、ナットプレートアセンブリ700が上述のように動作できる、いずれかの方法で移動できる。
代表的な実施形態において、シェル部材704の断面形状は壁部722により形成される。シェル部材704の断面形状は、中心軸723に対して垂直な平面に沿って、フローティングナット706の断面形状に対応するように構成されている。フローティングナット706は、シェル部材704の空洞727に受容される複数の突起725を含む。したがって、シェル部材704の壁部722は、フローティングナット706がシェル部材704の内側に位置するとき、フローティングナット706の回転を防止するため、フローティングナット706に係合する。別の実施形態において、シェル部材704とフローティングナット706は、ナットプレートアセンブリ700が上述のように動作できる、いずれかの形状である。一部の実施形態において、シェル部材704及び/又はフローティングナット706は、限定するものではないが、三角形、長方形、台形、五角形、六角形、七角形、八角形、九角形、十角形、十二角形、及び星形を含む。別の実施形態において、シェル部材704及び/又はフローティングナット706の少なくとも1つの側面は曲線状である。
代表的な実施形態において、ナットプレートアセンブリ700は、広く見れば保持部材であるクリップ766を含む。クリップ766は、フローティングナット706をシェル部材704の内側に保持するため、シェル部材704とフローティングナット706を係合するように構成されている。別の実施形態において、ナットプレートアセンブリ700は、ナットプレートアセンブリ700が上述のように動作できる、いずれかのクリップ766を含む。
代表的な実施形態において、クリップ766は、シェル部材704の第1端部728近くにおける、シェル部材704の内側に位置する。したがって、フローティングナット706はシェル部材704の第2端部730とクリップ766の間に閉じ込められている。したがって、シェル部材704とクリップ766は、クリップ766がシェル部材704の内側における第2位置にあるとき、クリップ766の軸方向の動きに対抗する。結果として、フローティングナット706とクリップ766がシェル部材704の内側に位置するとき、クリップ766とシェル部材704は、フローティングナット706の取り外しに対抗する。別の実施形態において、クリップ766は、ナットプレートアセンブリ700が上述のように動作できる、いずれかの方法で、プレート部材702及び/又はシェル部材704に係合する。
図42は、ナットプレートアセンブリ700に用いるためのフローティングナット706の斜視図である。図43は、フローティングナット706の正面図である。代表的な実施形態において、フローティングナット706は、貫通するように穴742を形成する本体740を有する。穴742は、フローティングナット706の第1端部746からフローティングナット706の第2端部748に向けて伸びる。フローティングナット706は肩部758とフランジ762を含む。この肩部758は、本体740に沿って軸方向に、フランジ762に向けて第2端部748から伸びる。肩部758により、(図37~39に示さない)バイアス部材は、プレート部材702に向けて本体740を付勢するように、本体740に軸力を与えられる。フランジ762は、フローティングナット706の第1端部746近くにおいて、本体740周りに伸びる。このフランジ762は、フローティングナット706がシェル部材704の内側に位置するとき、フローティングナット706の中心軸723周りの回転を防止するため、シェル部材704に係合する。特に、フランジ762の外表面764はシェル部材704の内表面に接する。外表面764は、フランジ762とフローティングナット706の断面形状を形成する複数の側面を含む。上述のように、フローティングユニット706の断面形状は、(図27~30に示す)シェル部材704の断面形状に対応する。代表的な実施形態において、フランジ762の外表面764は、星形の断面形状を形成する6つの突起725により形成されている。結果として、フランジ762の形状は、(図33に示す)フランジ562のような他のフランジと比べて、トルクに対して増加した抵抗をフローティングナット706に与える。別の実施形態において、フローティングナット706は、フローティングナット706が上述のように動作できる、いずれかのフランジ762を含む。
ナットプレートアセンブリ700は、上記ナットプレートアセンブリ100と実質的に同様に組み立てられる。例えば、ナットプレートアセンブリ700を組み立てるため、バイアス部材はシェル部材704内に配置される。フローティングナット706は、バイアス部材がフローティングナット706の肩部758周りに取り付けられるように、シェル部材704内に配置される。クリップ766は、シェル部材704の内側に位置して、フローティングナット706をシェル部材704の内側に保持するため、プレート部材702とシェル部材704の少なくとも1つに係合する。
本明細書に記載されている構成要素は、ばね荷重ナットプレートアセンブリを提供する。例えば、実施形態に記載されているように、ナットプレートアセンブリのフローティングナットはバイアス部材により付勢される。この構成により、固定パネルねじを用いることができる。これにより、基礎構造に対するパネルの組み立てと分解が容易になる。また、ばね荷重ナットプレートアセンブリにより、固定パネル締結部の長さを変えることが容易になる。バイアス部材は、パネル構造の組み立て又は分解のとき、構造構成要素を共に引き寄せること、又は構造構成要素を別々に付勢することのいずれかを容易にする。また、バイアス部材により、締結部の取り付けのとき、フローティングナットの内ねじに対する損傷を防ぐことが容易になる。
ばね荷重ナットプレートアセンブリの代表的な実施形態が上述されている。システムと方法は上述の特定の実施形態に限定されない。一方、システムの構成要素、及び/又は方法の工程は、上述の他の構成要素及び/又は工程から独立して利用され得る。また、上述の構成要素及び/又は工程は、他のシステム、方法、及び/又は装置との組み合わせにおいて形成される、又は用いられることができて、上述のシステムだけを実行することに限定されない。
本発明の様々な実施形態の特定の特徴は、一部の図面に示されて、他の図面には示されていない。一方、これは、ただ便宜上のためである。本発明の原理に従って、図面のいずれかの特徴は、いずれかの他の図面の特徴と組み合わせて、参照される、及び/又は主張される。
本明細書の記述は、最良の形態を含む実施形態を開示するため、及びいずれかの当業者が実施形態を実行できるようにするため、実施例を用いる。この当業者による実施形態の実行は、いずれかの装置又はシステムを形成して用いることと、いずれかの援用される方法を実行することを含む。本発明の特許性のある範囲は、請求項により定められていて、当業者が思い浮かぶ他の例を含み得る。そのような他の例は、請求項の文言と異ならない構造要素を有するとき、又は請求項の文言と僅かに異なる同等の構造要素を含むとき、請求項の範囲内であるように意図されている。