JP7104370B2 - 厚鋼板およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、厚鋼板およびその製造方法に関する。
近年の船体大型化にともない、船体向け鋼板の極厚化が進んでいる。船体向け厚鋼板には、作業能率の向上、施工コスト低減などを理由として、1パスで溶接を完了するべく、大入熱溶接を適用することが求められている。特に、板厚50mm以上の鋼板の場合には、入熱量が400kJ/cmを上回る場合がある。一方で、船体向け鋼板の高強度化の要望も高まっており、部位によっては引張強度が600MPa以上の高強度鋼の適用も進んでいる。
高強度極厚鋼材を大入熱溶接に適用する試みは、種々検討されている。特に、大入熱溶接に伴い高温に晒される鋼材部位の靭性を高位に安定化させる検討はさまざま行われている。
特許文献1には、鋼にBを添加するとともに、鋼中に固溶しているBを低減することにより、溶接したときの溶接熱影響部(Heat Affected Zone:以下、「HAZ」という。)の組織中の針状に伸びたフェライトが占める割合を多くし組織を微細化することで、HAZの靭性(以下、「HAZ靭性」という。)を向上させる大入熱溶接用鋼材が提案されている。
特許文献2には、疑ポリゴナル・フェライト主体の組織とすることで、脆性き裂伝播停止特性に優れたものとするとともに、合わせてHAZ靭性も良好なものとする厚鋼板が提案されている。この厚鋼板では、疑ポリゴナル・フェライト主体の組織とするために、鋼成分、特に鋼中の固溶B量を0.0005%以下に調整した上で、熱間圧延の条件および冷却条件を調整して鋼製造を行う。
特開2005-320564号公報 特開2010-106310号公報
本発明は、板厚が50mm以上である厚鋼板であって、400kJ/cm以上の大入熱による溶接を行っても、HAZにおいて靭性を確保できる引張強度600MPa以上の厚鋼板および厚鋼板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、厚肉の鋼板(50mm以上)の溶接の際、従来多用されていた多層CO溶接(小入熱溶接)に変えて、1パスでの溶接も可能なエレクトロガスアーク溶接(大入熱溶接)により船舶を溶接することを前提として、上記の目的を達成するべく鋭意研究を重ね、以下の知見を得た。
(a)まず、目標とする鋼板の強度(引張強度600MPa以上)を得るために、鋼組織をベイナイトおよびマルテンサイトを主相とすることを指向した。ベイナイトおよびマルテンサイトを主相とする組織にすれば、鋼板の強度を高くすることができる一方、鋼板自体の靭性も低下する。そこで、ベイナイトおよびマルテンサイトを主相とする組織にしつつ、靭性の低下を回避するために、フェライトを一定量確保するものとした。
(b)溶接を行うと、溶接金属に近い部位(HAZ)は、溶接熱により鋼組織が変化する。溶接熱により鋼組織が影響を受けてもHAZ靭性を確保できるように、予め鋼中に介在物を生成させる。具体的には、鋼中にTiOを生成させておく。TiOは溶接線(FL)近傍の1400℃以上に加熱される領域において粒内フェライト(IGF)の生成に寄与するため、HAZ靭性の向上を図ることができる。
(c)しかし、鋼中にsol.Bが存在すると、TiOによる粒内フェライト生成が抑制され、HAZはベイナイト主体の組織となり、靭性が低下する。そこで、sol.Bを排除するために、BをNで固定する。Nを用いれば、sol.Bを排除できるだけでなく、BNは粒内フェライトの生成核になりえるため、HAZ靭性の向上にも寄与できる。
(d)ただし、NはTiと結合して介在物TiNを形成するため、TiO以外として存在するTiが多いと、NはTiと結合して消費され、BNが形成されず、sol.Bを排除できない。Tiは過剰な添加を避ける必要がある。
本発明は、このような知見に基づいてなされたものであり、下記を要旨とする。
〔1〕板厚が50mm以上の厚鋼板であって、
化学組成が、質量%で、
C:0.03~0.12%、
Si:0.01~0.30%、
Mn:0.04~3.00%、
P:0.015%以下、
S:0.005%以下、
Cu:0.03~1.00%、
Ni:0.03~2.00%、
Nb:0.003~0.020%、
Ti:0.003~0.020%、
B:0.0005~0.0050%、
Al:0.005%以下、
N:0.003~0.010%、
O:0.0010~0.0050%、
Cr:0~0.50%、
Mo:0~0.40%、
V:0~0.10%、
Zr:0~0.005%、
Ca:0~0.005%、
Mg:0~0.005%、
REM:0~0.005%、ならびに、
残部:Feおよび不純物であり、
下記(a)~(e)を満足する、厚鋼板。
(a)下記式から求められるCeq:0.38~0.42%であること。
Ceq=C+Si/24+Mn/6+Ni/40 +Cr/5+Mo/4+V/14
ただし、式中の元素記号は鋼中に含まれる各元素の含有量(質量%)を意味する。
(b)板厚1/4tにおいて、粒径0.5~2.5μmのTiOが1mm当たり5個以上であること。
(c)下記式から求められるsol.B:0.0005%以下であること。
sol.B=B-X (1)
X=0.722×{N-(Ti×0.292)} (2)
ただし、(1)式および(2)式中の各元素記号は、各元素の含有量(質量%)を意味し、(1)式右辺計算値が0未満のとき、sol.B=0とし、(2)式右辺計算値が0未満のとき、(1)式のXには0を代入する。
(d)Ti/Nが4以下であること。
(e)板厚1/4tの位置において、金属組織が、面積%で、ベイナイトおよびマルテンサイト:70%以上、フェライト:5~30%、残部:3%以下の第3相であり、かつ平均フェライト粒径が25μm以下であること。
〔2〕前記化学組成が、質量%で、
Cr:0.03~0.50%、
Mo:0.03~0.40%、および、
V:0.02~0.10%、
から選択される1種以上を含有する、上記〔1〕の厚鋼板。
〔3〕前記化学組成が、質量%で、
Zr:0.001~0.005%、
を含有する、上記〔1〕または〔2〕の厚鋼板。
〔4〕前記化学組成が、質量%で、
Ca:0.001~0.005%、
Mg:0.001~0.005%、および、
REM:0.001~0.005%、
から選択される1種以上を含有する、上記〔1〕~〔3〕のいずれかの厚鋼板。
〔5〕下記の(1)~(6)の工程を順に行う、
上記〔1〕~〔4〕のいずれかの厚鋼板を製造する方法。
(1)酸素ポテンシャルOxpを10~30ppmの範囲に制御した溶鋼に、Arガスを100~200L/minの流量で5~15min吹き込む、RH法による真空脱ガス処理工程、
(2)前記溶鋼の温度が(凝固温度+50℃)以下になったときから鋳造を開始し、凝固直前に電磁攪拌を実施し、凝固時に圧下を実施して、鋼片を得る連続鋳造工程、
(3)前記鋼片を、950~1200℃に加熱し、板厚中心部が900℃以上の温度域において、累積圧下率:40%以上、各パスの平均圧下率:10%以上の条件で圧延して、粗圧延板を得る粗圧延工程、
(4)前記粗圧延板を、板厚中心部の温度が900℃以下の温度域において、累積圧下率:30~60%、各パスの平均圧下率:10%以上、最終パス開始時の表面温度:700~800℃の条件で圧延して、厚鋼板を得る仕上圧延工程、
(5)前記厚鋼板を、700℃以上の温度域から冷却を開始し、500℃以下の温度域で停止し、700~500℃の平均冷却速度が3℃/s以上である、水冷工程、および、
(6)前記厚鋼板を、400℃を超え、600℃以下の温度に加熱する、焼戻し工程。
本発明によれば、高強度かつHAZ靭性に優れた、板厚が50mm以上の厚鋼板およびその製造方法を提供することができる。本発明の厚鋼板は、高強度かつHAZ靭性に優れているので、大型コンテナ船などの船体、より具体的には、上部のアッパーデッキ、または、ハッチサイドコーミングに用いることができ、大型船の信頼性を向上させることができる。
本発明は、板厚50mm以上の極厚の厚鋼板を溶接することを前提としたものである。以下、各限定理由について説明していく。
(A)化学組成について
各元素の作用効果と、含有量の限定理由は下記のとおりである。なお、以下の説明において含有量についての「%」は、「質量%」を意味する。
C:0.03~0.12%
Cは、鋼材の強度を高める元素である。C含有量が0.03%未満では、この効果が得られない。一方、C含有量が0.12%を超えると、強度の上昇により靭性の低下、溶接性の劣化、および、HAZ靭性および継手CTOD特性が劣化する。したがって、C含有量は0.03~0.12%とする。C含有量は、0.05%以上であることが好ましく、0.09%以下であることが好ましい。
Si:0.01~0.30%
Siは、脱酸元素および強度に有効な元素である。Si含有量が0.01%未満では、これらの効果が得られない。一方、Si含有量が0.30%を超えると、HAZが硬化することにより、HAZ靭性および継手CTOD特性が低下する。したがって、Si含有量は0.01~0.30%とする。Si含有量は、0.05%以上であることが好ましく、0.20%以下であることが好ましい。
Mn:0.04~3.00%
Mnは、鋼の焼入れ性を高め、鋼材の強度および靭性を高める元素である。Mn含有量が0.04%未満では、これらの効果が得られない。一方、Mn含有量が3.00%を超えると、中心偏析が顕著となり板厚中心部の靭性が顕著に低下する。また、アレスト特性が低下する。したがって、Mn含有量は0.04~3.00%とする。Mn含有量は、0.50%以上であることが好ましく、1.0%以上であることがより好ましく、1.50%以上であることがさらに好ましく、2.00%以下であることが好ましい。
P:0.015%以下
Pは不純物元素であり、鋼材の機械的特性を低下させ、特に、低温靭性を低下させる。したがって、P含有量は0.015%以下とする。P含有量は0.010%以下であることが好ましく、なるべく低い方がより好ましい。
S:0.005%以下
Sは不純物元素であり、Sが過剰に含まれると、粗大な単体MnSの析出につながり、靱性低下の要因となる。そのため、S含有量は0.005%以下とする。HAZ靱性および継手CTOD特性確保の観点から、S含有量は0.003%以下であることが好ましい。
Cu:0.03~1.00%
Cuは、鋼に固溶して靭性を損なわずに強度を高める元素である。Cu含有量が0.03%未満では、このような効果は得られない。一方、Cu含有量が1.00%を超えると、靭性の低下、および、析出物増加により熱間での加工の際、表面に微小な割れを発生させる。したがって、Cu含有量は0.03~1.00%とする。Cu含有量は0.20%以上であることが好ましく、0.50%以下であることが好ましい。
Ni:0.03~2.00%
Niは、鋼に固溶して靭性を損なわずに強度を高めることができる元素である。Ni含有量が0.03%未満では、これらの効果が得られない。一方、Niは高価な元素であり、過剰添加はコストの上昇を招く。したがって、Ni含有量は0.03~2.00%とする。Ni含有量は、0.30%以上であることが好ましく、1.00%以下であることが好ましい。
Nb:0.003~0.020%
Nbは、微量の添加により、未再結晶オーステナイト域を拡大し、組織微細化による強度に寄与する。さらに、変態強化および析出強化に寄与する。Nb含有量が0.003%未満では、上記効果が得られない。一方、Nb含有量が0.020%を超えると、粗大なNb析出物が生成し、HAZ靭性および継手CTOD特性を著しく劣化させる。したがって、Nb含有量は0.003~0.020%とする。Nb含有量は、0.007%以上であることが好ましく、0.015%以下であることが好ましい。
Ti:0.003~0.020%
Tiは、Ti系酸化物を形成し、粒内フェライトの生成核として作用する。Ti含有量が0.003%未満の場合、粒内フェライトの生成核としてのTi系酸化物の面分散密度が減少し、HAZ靭性および継手CTOD特性が低下する。そのため、Ti含有量を0.003%以上とする。一方、Ti含有量が0.020%を超えると、Ti系酸化物の面分散密度の増加および粗大なTi系酸化物が増加し、HAZ靭性および継手CTOD特性が低下するとともに、粗大なTiNが生成して靭性およびアレスト特性が低下する。そのため、Ti含有量は、0.020%以下とする。Ti含有量は0.007%以上であることが好ましく、0.017%以下であることが好ましい。
B:0.0005~0.0050%
Bは、本発明の鋼板において重要な元素である。Bは、BNの析出を通じてHAZ靱性を向上させる。B含有量が0.0050%を超えると、効果が飽和するとともに、HAZ靭性を低下させる。したがって、B含有量は0.0050%以下とする。一方、B含有量が0.0005%未満では、焼入れ性を安定して高めることができないため母材強度確保が困難となり、さらにBN不足によるHAZ靱性劣化が問題となる。したがって、B含有量は0.0005~0.0050%とする。B含有量は0.0005~0.0030%であることが好ましい。
Al:0.005%以下
Alは、不純物元素であり、Al含有量の増加により、Ti系酸化物の生成が抑制される。その結果、HAZ靭性および継手CTOD特性が低下する。そのため、Al含有量は0.005%以下とする。
N:0.003~0.010%
Nは、Bと結合してBNを形成する。BNは粒内フェライトの生成核となるため、HAZ靭性が向上する。また、NによりBが固定されれば、sol.Bも排除できる。このため、N含有量は0.003%以上とする。一方、N含有量が多くなると、靭性の低下を招く。したがって、N含有量は0.010%以下とする。N含有量は0.006%以下であることが好ましい。
O:0.0010~0.0050%
Oは、Ti系酸化物生成に必須の元素である。充分な介在物の面分散密度を得るため、O含有量は0.0010%以上とする。Oが過剰に含有されると、破壊起点となり得る粗大な酸化物が形成されやすくなる。そのため、O含有量は0.0050%以下とする。粗大な介在物形成を抑制する観点から、O含有量は、0.0030%以下であることが好ましい。
Cr:0~0.50%
Crは、鋼材の強度を高める元素であるため、必要に応じて含有させてもよい。Cr含有量が0.50%を超えると、鋼材の強度増加に伴う靭性の低下が顕著となる。したがって、Cr含有量は0.50%以下とする。一方、Cr含有量が0.03%未満では、鋼材の強度を充分に高めることができない場合がある。したがって、Cr含有量は0.03%以上であることが好ましい。
Mo:0~0.40%
Moは、鋼材の強度を高める元素であるため、必要に応じて含有させてもよい。Mo含有量が0.40%を超えると、鋼材の強度増加に伴う靭性の低下が顕著となる。また、アレスト特性が低下する。したがって、Mo含有量は0.40%以下とする。一方、Mo含有量が0.03%未満では、鋼材の強度を充分に高めることができない場合がある。したがって、Mo含有量は0.03%以上であることが好ましい。
V:0~0.10%
Vは、炭窒化物を形成し、鋼材を析出強化する作用を有するため、必要に応じて含有させてもよい。V含有量が0.10%を超えると、析出強化に伴う靭性の低下が顕著となる。したがって、V含有量は0.10%以下とする。一方、V含有量が0.02%未満では、鋼材を充分に析出強化できない場合がある。したがって、V含有量は0.02%以上であることが好ましい。
Zr:0~0.005%
Zrは、粒内フェライトの析出核となる酸化物および硫化物を生成するため、必要に応じて含有させてもよい。また、硫化物の形態を制御して、低温靱性を向上させる効果も有する。Zr含有量が0.005%を超えると、粗大介在物またはクラスターを生成して鋼の清浄度を劣化させるおそれがある。したがって、Zr含有量は0.005%以下とする。一方、0.001%未満では、酸化物や硫化物を生成できない場合がある。したがって、Zr含有量は0.001%以上であることが好ましい。
Ca:0~0.005%
Caは、HAZ靭性を向上させる元素であり、必要に応じて含有させてもよい。Ca含有量が0.005%を超えると、HAZ靭性および溶接性が悪化する。そのため、Ca含有量は0.005%以下とする。一方、Ca含有量が0.001%未満では、HAZ靭性を安定して向上させることができない場合がある。したがって、Ca含有量は0.001%以上であることが好ましい。
Mg:0~0.005%
Mgは、HAZ靭性を向上させる元素であり、必要に応じて含有させてもよい。Mgが0.005%を超えると、HAZ靭性および溶接性が悪化する。そのため、Mg含有量は0.005%以下とする。一方、Mg含有量が0.001%未満では、HAZ靭性を安定して向上させることができない場合がある。したがって、Mg含有量は0.001%以上であることが好ましい。
REM:0~0.005%
REMは、HAZ靭性を向上させる元素であり、必要に応じて含有させてもよい。REMが0.005%を超えると、HAZ靭性および溶接性が悪化する。そのため、REM含有量は0.005%以下とする。一方、REM含有量が0.001%未満では、HAZ靭性を安定して向上させることができない場合がある。したがって、REM含有量は0.001%以上であることが好ましい。
なお、REMは、Sc、Yおよびランタノイドの合計17元素の総称であり、REMの含有量は上記元素の合計量を意味する。
本発明の厚鋼板は、上記の元素を含有し、残部はFeおよび不純物である化学組成を有する。「不純物」とは、鋼を工業的に製造する際に、鉱石、スクラップ等の原料、製造工程の種々の要因によって混入する成分であって、本発明に悪影響を与えない範囲で許容されるものを意味する。
(a)Ceq:0.38~0.42%
厚鋼板の炭素当量Ceqは、下記式(i)で示される。
Ceq=C+Si/24+Mn/6+Ni/40+Cr/5+Mo/4+V/14・・・(i)
ここで、式中の元素記号は鋼中に含まれる各元素の含有量(質量%)である。
本発明はTiOを制御して、HAZ靭性を向上させるものであるが、一方で母材としての特性も満足しなければ、船体に用いられるような厚鋼板としては使用できない。よって、上記組成以外にも、Ceq(炭素当量)についても満足する必要がある。Ceqが0.38%未満では、板厚中心部まで焼きが入らず、降伏強度460MPa以上の高強度が得られない。また、靭性が低下することもある。一方、Ceq.が0.42%を超えると、必要な強度を容易に得ることができるが、過剰に焼きが入ることでマルテンサイトおよびベイナイトが多い鋼組織となる。その結果、粒内フェライトが生成せず靭性の低下が起こる。したがって、Ceqは0.38~0.42%とする。
(b)介在物TiOについて
板厚1/4tにおいて、粒径0.5~2.5μmのTiOが1mm当たり5個以上
本発明では、予め厚鋼板中にTiOを導入しておき、溶接の際にTiOを利用する。TiOが鋼中に存在することによって、溶接したときの熱履歴により、粒内フェライト生成が促進されることでHAZ靭性の向上が期待できる。
ここで、TiOの「粒径」は、厚鋼板の板厚1/4tの位置を観察することにより測定されたTiOの面積から求めた円相当直径を意味する。板厚1/4tの位置とは、厚鋼板の板厚をtとするとき、表面から1/4tの位置を意味する。板厚1/4tの位置における介在物を規定するのは、厚鋼板の平均的な位置での介在物の個数を規定するためである。
粒径が0.5μm以上のTiOを対象にするのは、粒径が0.5μm未満の小さなTiOであると、粒内フェライト生成の促進効果が小さいためである。通常、形成されるTiOの粒径は最大でも2.5μm程度、通常は2.0μm以下となるため、粒径の上限は2.5μmとする。
また、このような粒径のTiOは1mm当たり5個以上存在することが必要である。TiOの個数が1mm当たり5個未満であると、粒内フェライト生成の効果は小さく、HAZ靭性の向上が期待できない。TiOの個数の上限は特に定めないが、Ti含有量を考えると、最大でも1mm当たり20個以下となる。
(c)sol.Bについて
TiOによって粒内フェライトの生成が促進される一方、固溶状態としてのB(sol.B)が存在すると、TiOによるHAZ靭性向上の効果が抑制される。鋼中のB含有量が多ければ、結果としてsol.Bも多く存在することになる。
Bを必須添加した上で、sol.Bを少なくするには、Bを介在物として固定させればよい。具体的には、窒化ボロン(BN)として固定すれば、鋼中のsol.Bを小さくすることができる。また、BNは粒内フェライトの生成核となりえるため、BNとして存在させることによってもHAZ靭性の向上が期待できる。Bを0.0005%以上とすれば、十分な量のBをBNとして固定でき、sol.Bも小さくすることができるとともに、HAZ靭性の向上の効果も得られる。一方、溶接特性を考慮して、sol.Bは0.0005%以下に制限する。sol.Bは少なければ少ないほどよい。BNとして存在するB含有量は特に規定しないが、B、N、Ti含有量を考慮すればその下限は0.0003%以上となる。
なお、鋼中のsol.Bは、Nと、Nと結合してTiNとなるTiとの関係から、下記(1)式および(2)により簡易的に計算することができる。
sol.B=B-X (1)
X=0.722×{N-(Ti×0.292)} (2)
ただし、(1)式および(2)式中の各元素記号は、各元素の含有量(質量%)を意味し、(1)式右辺計算値が0未満のとき、sol.B=0とし、(2)式右辺計算値が0未満のとき、(1)式のXには0を代入する。
(d)TiとNについて
以上のように、BNとしてBを鋼中に存在させるためには鋼中にNを含有させる必要がある。しかし、NはBよりもTiと優先して結合しTiNを形成する。Tiの含有量が多ければ、BNが形成されずsol.Bが鋼中に残留することになる。これを回避するため、Ti/Nを4以下とする必要がある。Ti/Nが4を超えると、sol.Bが残留しやすくなり、厚鋼板の特性が安定しなくなる。
(e)組織について
本発明の厚鋼板では、母材の引張強度600MPa以上の特性を得るために、板厚1/4tの位置において、金属組織が、面積%で、ベイナイトおよびマルテンサイト:70%以上、フェライト:5~30%、残部:3%以下の第3相であり、かつ平均フェライト粒径が円相当直径で25μm以下である金属組織とする。ベイナイトおよびマルテンサイトからなる主相組織はその半分以上がベイナイトであることが好ましい。ベイナイトを多くすることにより優れた靭性を確保することができる。
船体の大型化に伴い鋼板の厚肉化、高強度化が進んでいるものの、厚鋼板自体の靭性も確保する必要がある。このため、本発明の厚鋼板では、強度と靭性のバランスを考慮して、フェライトを5~30面積%とする。ただし、フェライト粒径が大きいと靭性が低下する恐れがある。このため、平均フェライト粒径は25μm以下とする。平均フェライト粒径が25μm以下であれば、最大のフェライト粒径は30μm程度にしかならず、靭性は低下することはない。基本的には、ベイナイト、マルテンサイトおよびフェライトからなる鋼組織とするが、これらの組織の他、残部にパーライトなどベイナイト、マルテンサイトおよびフェライト以外の組織(第3相)が含まれていてもよい。第3相は、面積%で、3%以下とする。
なお、このような組織を有するか否かは、板厚1/4t位置における組織での組織で判断する。板厚1/4t位置での組織を規定するのは、板厚全域の平均的な位置での組織を見るためである。
(f)製造方法について
本発明の厚鋼板は、例えば以下のように製造することができる。
(f-1)製鋼:(1)および(2)の工程
まず、本発明のポイントとなる介在物(TiO,BN)を、鋼片を圧延する前に形成する。製鋼段階で鋼組成の成分調整を行うとともに、RH前のArガスの吹き込みの際には、溶鋼内の酸素ポテンシャルOxpを10~30ppmの範囲に制御し、Arガスの流量を100~200L/min、吹き込み時間を5~15minの間で調節する。また、板厚中心位置の介在物制御の観点より、連続鋳造過程においては、溶鋼の温度を過度に高くせず、溶鋼組成から決まる凝固温度に対し、溶鋼の温度を(凝固温度+50℃)以下の温度から鋳造を開始し、さらに凝固直前の電磁攪拌、凝固時の圧下を行って鋼片を作製する。以上の制御により鋼片中にTiOおよびBNを導入する。鋼片は一旦自然冷却され、次工程の加熱工程へ進むことになる。
(f-2)圧延:(3)および(4)の工程
続いて、圧延を行うが、圧延を行う前に、鋼片を加熱炉に装入し、鋼片を950~1200℃に加熱、均熱化する。このとき、製鋼段階で導入した介在物(TiO、BN)は融点が高いため、加熱しても消滅することはなく、そのまま鋼中に存在することとなる。
加熱温度が950℃未満であると、鋼片が十分に軟化せず圧延の際の変形抵抗が高くなり製造が困難になる。また、加熱温度が1200℃を超えると、結晶粒の粗大化により所望の母材靱性確保が困難になるばかりではなく、加熱炉のエネルギーコストが高くなり、製造コストの面から適切ではない。よって、加熱温度は950~1200℃とする。加熱温度の下限は好ましくは1000℃、加熱温度の上限は好ましくは1150℃である。
加熱し、鋼片が均熱化した後は、圧延を行う。まずは、板厚中心部が900℃以上の温度域において、累積圧下率を40%以上、各パスの圧下率を加算してパス数で除算した圧下率(以下、「各パスの平均圧下率」という。)を10%以上で粗圧延を行う。900℃以上、すなわち再結晶領域で圧延を行うのは、鋼板の靱性確保のために再結晶による旧オーステナイト粒径の細粒化が必要であるためである。粗圧延では、各パスの平均圧下率を10%以上する。このように、10%以上で圧延を行うのは、圧下不足による局所的な再結晶不足を抑制するためである。各パスの平均圧下率は15%以下とすることが好ましい。そして、累積圧下率は40%以上とする。このようにするのは加工の累積不足による局所的な再結晶不足を抑制するためである。累積圧下率は55%以下とすることが好ましい。
粗圧延後は、板厚中心部が900℃以下の温度域において、累積圧下率を30~60%、各パスの平均圧下率を10%以上で仕上圧延を行う。900℃以下で圧延を行うのは、十分な加工歪の蓄積によりフェライト生成および冷却時のベイナイト組織の高強度化を図るためである。仕上圧延では、各パスの平均圧下率を10%以上とする。このように、10%以上で圧延を行うのは、圧下不足による局所的な歪の蓄積不足に起因する組織粗大化を抑制するためである。各パスの平均圧下率は15%以下とすることが好ましい。そして、累積圧下率は30~60%とする。累積圧下率30%未満であると、加工歪の累積不足による組織の不均一化が靱性劣化の要因となる。また累積圧下率60%超であると初期スラブ厚制約により十分な再結晶域圧延が確保できずに母材特性不安定化の要因となる。
そして、仕上圧延の最終パス開始温度を板厚表面で700~800℃として圧延を完了する。表面温度が700℃未満であると700℃以上から冷却を行えない。800℃超であるとフェライト生成が不十分となり母材靱性確保が困難となるためである。
(f-3)冷却:(5)の工程
圧延後は、水冷により、700℃以上から冷却を開始し、500℃以下で停止する。冷却の開始温度が700℃未満であるとフェライト生成量が多くなり目標の高強度が確保できないためである。また、水冷停止温度が500℃超であると十分な硬質相が確保できないために目標の高強度が確保できないためである。なお、冷却速度には制約はないが、板厚1/2t位置における700~500℃間の平均冷却速度を3~15℃/s以上とすることが好ましい。平均冷却速度が3℃/s未満であると硬質相の割合が低下し、目標の高強度が確保できなくなるだけでなく、平均粒径の粗大化による靱性劣化も問題となる。また、平均冷却速度が15℃/s超であると粗大なベイナイト組織ができ、靭性が低下する可能性がある。
(f-4)焼戻し:(6)の工程
さらに、400超~600℃の温度で焼戻し処理を行う。焼戻しは、冷却工程、すなわち焼入れによって生成したベイナイト中のマルテンサイトなどの一部の硬化組織を無害化し、強度を調整するとともに、靱性を改善するために行う。焼戻し温度が400℃以下であると、十分な焼戻し効果が得られずに靱性劣化の要因となる。また、焼戻し温度が600℃超であると、強度低下により目標の強度確保が困難となる。
<厚鋼板の製造>
RH法による真空脱ガス処理および連続鋳造によって、表1に示す化学組成を有するスラブを作製した。真空脱ガス処理および連続鋳造の条件を表2に示す。なお、いずれの例においても、連続鋳造時に、凝固直前の電磁攪拌および凝固時の圧下を行った。
Figure 0007104370000001
Figure 0007104370000002
続いて、表3に示す条件で鋼片から試験No.1~28、No.x1~x20の厚鋼板を製造した。
Figure 0007104370000003
得られた厚鋼板については、下記の条件で各種性能を調査した。その結果を表4に示す。
<TiOの測定方法>
厚鋼板の圧延方向に垂直な断面から、板厚1/4t位置を含むサンプルを切り出し、鏡面研磨により介在物観察用試験片を作製した。この試験片の上記断面について、走査型電子顕微鏡(SEM)の倍率を2000倍に設定して観察し、厚鋼板の板厚1/4t位置にある任意の点を中心とする5mm(板厚方向の長さ)×5mm(板幅方向の長さ)の正方形の範囲内に存在するTiOを特定した。TiOの粒径については介在物の面積に相当する真円の直径(円相当径)とし、粒界が0.5μm以上のものの個数をカウント、1mmの平均値としてTiOの個数を算出した。
<組織の測定方法>
厚鋼板の圧延方向に垂直な断面から、板厚1/4tの位置からサンプルを切り出し、鏡面研磨後、コロイダルシリカによる試料調整を実施し、ベイナイトおよびマルテンサイトの面積分率、フェライトの面積分率およびフェライト粒径を、EBSDを用いて測定した。フェライト粒径の測定方法は、倍率を400倍に設定し、200μm×300μmの範囲を測定した。フェライト分率の算出は、倍率を400倍に設定し、200μm×300μmの範囲を0.25μmピッチで測定し、その後、GAMの閾値を0.5に設定し、0.5以下をフェライト組織、0.5超をベイナイト組織またはマルテンサイト組織と判定して分離することにより、フェライト面積分率、ベイナイトおよびマルテンサイトの面積分率を求めた。
<降伏強度および引張強度試験>
各厚鋼板の板厚1/4tの位置からそれぞれ、JIS Z 2241(2011)で規定される4号試験片を、圧延方向と平行な方向に採取し、降伏強度(YS)および引張強度(TS)を測定した。なお、降伏強度の目標値は460MPa以上、引張強度の目標値は600~720MPaとした。
<シャルピー衝撃試験>
各鋼板の板厚1/4tの位置から、圧延方向に平行にJIS Z 2242に規定されるシャルピー衝撃試験片を切出し、衝撃試験をおこなって-60℃ における吸収エネルギーvE-60(単位はJ)を測定した。なお、目標値は100J以上とした。
<継手CTOD試験>
鋼板の端部を20°V型開先に加工し、入熱量が400kJ/cm以上のエレクトロガスアーク溶接(EGW)をおこなって溶接継手部を作製した。各溶接継手部から、BS7448規格準拠にてCTOD試験を行った。ノッチ位置はボンド部(HAZ:溶接金属=1:1)とし、-10°にて試験を行い、試験数3体における限界CTOD値の最小値にて評価した。なお限界CTOD値の目標値は0.15mm以上とした。
Figure 0007104370000004
表4に示すように、本発明例1~28は、いずれも高い強度と優れたHAZ靭性を有していた。一方、比較例X1~X20は、本発明で規定される条件を満足していないため、強度およびHAZ靭性の少なくとも一方が、悪化していた。
本発明によれば、高強度かつHAZ靭性に優れた、板厚が50mm以上の厚鋼板およびその製造方法を提供することができる。本発明の厚鋼板は、大型コンテナ船などの船体、より具体的には、上部のアッパーデッキ、または、ハッチサイドコーミングに用いることができ、強度およびHAZ靭性を確保でき、大型船の信頼性を向上させることができる。

Claims (5)

  1. 板厚が50mm以上の厚鋼板であって、
    化学組成が、質量%で、
    C:0.03~0.12%、
    Si:0.01~0.30%、
    Mn:0.04~2.21%、
    P:0.015%以下、
    S:0.005%以下、
    Cu:0.03~1.00%、
    Ni:0.03~2.00%、
    Nb:0.003~0.020%、
    Ti:0.003~0.017%、
    B:0.0005~0.0050%、
    Al:0.002%以下、
    N:0.003~0.010%、
    O:0.0010~0.0040%、
    Cr:0~0.50%、
    Mo:0~0.40%、
    V:0~0.10%、
    Zr:0~0.005%、
    Ca:0~0.005%、
    Mg:0~0.005%、
    REM:0~0.005%、ならびに、
    残部:Feおよび不純物であり、
    下記(a)~(e)を満足する、厚鋼板。
    (a)下記式から求められるCeq:0.38~0.42%であること。
    Ceq=C+Si/24+Mn/6+Ni/40+Cr/5+Mo/4+V/14
    ただし、式中の元素記号は鋼中に含まれる各元素の含有量(質量%)を意味する。
    (b)板厚1/4tにおいて、粒径0.5~2.5μmのTiOが1mm当たり5個以上であること。
    (c)下記式から求められるsol.B:0.0005%以下であること。
    sol.B=B-X (1)
    X=0.722×{N-(Ti×0.292)} (2)
    ただし、(1)式および(2)式中の各元素記号は、各元素の含有量(質量%)を意味し、(1)式右辺計算値が0未満のとき、sol.B=0とし、(2)式右辺計算値が0未満のとき、(1)式のXには0を代入する。
    (d)Ti/Nが4以下であること。
    (e)板厚1/4tの位置において、金属組織が、面積%で、ベイナイトおよびマルテンサイト:70%以上、フェライト:5~30%、残部:3%以下の第3相であり、かつ平均フェライト粒径が25μm以下であること。
  2. 前記化学組成が、質量%で、
    Cr:0.03~0.50%、
    Mo:0.03~0.40%、および、
    V:0.02~0.10%、
    から選択される1種以上を含有する、請求項1に記載の厚鋼板。
  3. 前記化学組成が、質量%で、
    Zr:0.001~0.005%、
    を含有する、請求項1または2に記載の厚鋼板。
  4. 前記化学組成が、質量%で、
    Ca:0.001~0.005%、
    Mg:0.001~0.005%、および、
    REM:0.001~0.005%、
    から選択される1種以上を含有する、請求項1~3のいずれか一つに記載の厚鋼板。
  5. 下記の(1)~(6)の工程を順に行う、
    請求項1~4のいずれか一つに記載の厚鋼板を製造する方法。
    (1)酸素ポテンシャルOxpを10~30ppmの範囲に制御した溶鋼に、Arガスを100~200L/minの流量で5~15min吹き込む、RH法による真空脱ガス処理工程、
    (2)前記溶鋼の温度が(凝固温度+50℃)以下になったときから鋳造を開始し、凝固直前に電磁攪拌を実施し、凝固時に圧下を実施して、鋼片を得る連続鋳造工程、
    (3)前記鋼片を、950~1200℃に加熱し、板厚中心部が900℃以上の温度域において、累積圧下率:40%以上、各パスの平均圧下率:10%以上の条件で圧延して、粗圧延板を得る粗圧延工程、
    (4)前記粗圧延板を、板厚中心部の温度が900℃以下の温度域において、累積圧下率:30~60%、各パスの平均圧下率:10%以上、最終パス開始時の表面温度:700~800℃の条件で圧延して、厚鋼板を得る仕上圧延工程、
    (5)前記厚鋼板を、700℃以上の温度域から冷却を開始し、500℃以下の温度域で停止し、700~500℃の平均冷却速度が3℃/s以上である、水冷工程、および、
    (6)前記厚鋼板を、400℃を超え、600℃以下の温度に加熱する、焼戻し工程。
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