JP7102301B2 - 撮像装置及びその制御方法、並びにプログラム - Google Patents

撮像装置及びその制御方法、並びにプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP7102301B2
JP7102301B2 JP2018167870A JP2018167870A JP7102301B2 JP 7102301 B2 JP7102301 B2 JP 7102301B2 JP 2018167870 A JP2018167870 A JP 2018167870A JP 2018167870 A JP2018167870 A JP 2018167870A JP 7102301 B2 JP7102301 B2 JP 7102301B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
star
long
nth
images
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018167870A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020043419A (ja
Inventor
慎二 久本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2018167870A priority Critical patent/JP7102301B2/ja
Priority to CN201910743581.0A priority patent/CN110891140B/zh
Priority to US16/539,040 priority patent/US11044397B2/en
Publication of JP2020043419A publication Critical patent/JP2020043419A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7102301B2 publication Critical patent/JP7102301B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Stereoscopic And Panoramic Photography (AREA)
  • Studio Devices (AREA)

Description

本発明は、撮像装置及びその制御方法、並びにプログラムに関し。特に星空パノラマ撮影を行う撮像装置及びその制御方法、並びにプログラムに関する。
広大な天体を1枚の画像として収めるための撮影方法の一つとして星空パノラマ撮影がある。
また、パノラマ画像を生成する技術としては以下の技術が知られている(例えば特許文献1参照)。まず、撮影方向を順次変化させて撮影範囲の一部を構成する複数枚の単位画像を撮像する。その後、N-1枚目及びN枚目に撮像された各単位画像の一部を構成する所定サイズの画像領域を互いに重ね合わせ領域が生じるように切り出す。この切り出しを全ての単位画像に対して行い、切り出された画像領域を順次重ね合わせて合成するという方法である。
一方、天体の日周運動による撮影面上での位置ずれを光学式振れ補正を行いながら撮影と合成を繰り返すことで位置合わせの失敗を防ぎつつより広い画角の撮影画像を得る技術も知られている(例えば特許文献2参照)。
天体を撮影する際は星の光量が微量であることから30秒や1分といった長時間の露光を行うことが多い。一方、天体は地球の自転に合わせて日周運動をしているため、特許文献2のように光学式振れ補正を行うことなく長時間露光すると星は点像にならず光跡となってしまう。
従って、天体をパノラマ撮影する際は、光跡にならない程度の露光時間で画角の異なる画像(天体画像)を単位画像として撮影することが必要になる。
特開2005-328497号公報 特開2016-005160号公報
しかしながら長時間露光で撮影された天体画像同士では時間の経過により星が動くため、各単位画像から切り出された画像領域を順次重ね合わせて合成する際、背景及び星の夫々を位置合わせすることは困難である。
図3は、星空パノラマ撮影の際の画角の異なる2つの画像301,302を合成した際の位置合わせの失敗例である。
図3では、まず、カメラを所定方向に向けて長秒露光撮影を行うことにより画像301を取得する。その後、カメラを所定角度までパンニングした後、再度長秒露光撮影を行うことにより画像302を取得する。
その後、画像301,302の重ね合わせ領域に対してぶれ量算出と位置合わせを行い、合成することでパノラマ画像303を生成している。しかし、被写体となる星は移動体であるため、生成されたパノラマ画像303の重ね合わせ領域において星が二重像になってしまうという問題が生じる。また、星空パノラマ撮影際に行われる複数回の長秒露光撮影を全て終了するまでには時間がかかり、撮り始めの画像と撮り終わりの画像とでは背景と星の相対関係が変わってしまうという問題も生じる。
また、特許文献1,2で開示されている従来技術では、背景または星のどちらか一方の被写体に対する位置合わせはできるが、撮影と撮影の間で被写体となる星が動いた場合に背景と星の両方の位置合わせを行うことはできない。
そこで本発明の目的は、星空パノラマ撮影において画角の異なる撮影と撮影の間で被写体となる星が動いても背景と星の両方の位置合わせを行うことができる撮像装置及びその制御方法、並びにプログラムを提供する。
本発明の請求項1に係る撮像装置は、異なる画角での長秒露光撮影により得られるn枚の長秒撮影画像を使用して星空パノラマ画像を生成する撮像装置において、前記異なる画角の夫々で、前記長秒露光撮影の前後に短秒露光撮影を行うことにより第1及び第2の短秒撮影画像を取得する取得手段と、N-1枚目(Nは2~nまでの整数)の前記第2の短秒撮影画像とN枚目の前記第1の短秒撮影画像から画角間ぶれ量を算出する第1のぶれ量算出手段と、前記画角間ぶれ量を用いて、N-1枚目の前記長秒撮影画像に対する、N枚目の長秒撮影画像の位置合わせを行う第1の位置合わせ手段と、順次、前記位置合わせが行われたN枚目の前記長秒撮影画像と、N-1枚目までの前記長秒撮影画像の合成結果である比較暗合成画像とを比較暗合成し、背景のみパノラマ画像を生成する第1の合成手段と、N-1枚目の前記長秒撮影画像とN枚目までの合成結果である比較暗合成画像の差分画像をN-1枚目の星のみ画像として抽出する差分画像抽出手段と、N-1枚目の前記星のみ画像とN枚目の前記星のみ画像から星のみ画像間ぶれ量を算出する第2のぶれ量算出手段と、前記星のみ画像間ぶれ量を用いて、N-1枚目の前記星のみ画像に対する、N枚目の前記星のみ画像の位置合わせを行う第2の位置合わせ手段と、順次、前記位置合わせが行われたN枚目の前記星のみ画像と、N-1枚目までの前記星のみ画像の合成結果である比較明合成画像とを比較明合成し、星のみパノラマ画像を生成する第2の合成手段と、前記背景のみパノラマ画像と前記星のみパノラマ画像とを加算合成して星空パノラマ画像を生成する第3の合成手段とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、星空パノラマ撮影において画角の異なる撮影と撮影の間で被写体となる星が動いても背景と星の両方の位置合わせを行うことができる。
本発明の実施例1に係る撮像装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 パノラマ撮影の概要を説明するための図である。 星空パノラマ合成の課題を説明する概念図である。 図1の撮像装置における通常の撮影処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施例1に係る星空パノラマ撮影処理の手順を示すフローチャートである。 図5のステップS503の撮影及び背景のみパノラマ画像生成の並行処理の手順を示すフローチャートである。 図6の処理における撮影及び背景のみパノラマ画像生成の並行処理の流れを示すデータフローダイアグラムである。 図5のステップS504の星のみパノラマ画像生成処理の手順を示すフローチャートである。 図8の処理における星空のみパノラマ画像の生成の流れを示す概念図である。 図5のステップS505の星空パノラマ画像生成処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施例2に係る星空パノラマ画像生成処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施例2に係る星空パノラマ画像の生成の流れを示す概念図である。 本発明の実施例2に係る警告表示の例を示す図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。
はじめにパノラマ撮影の概要について図2を用いて説明する。
まず、図2(a)に示すように、撮像装置100をユーザ202が直接、もしくは自動雲台等に載せた状態でパンニングしながら順次撮影が行われ、複数の画像を取得する。図2(b)に示すように、この取得される複数の画像の夫々に、被写体の重ね合わせ領域が含まれるように撮影は行われる。
1枚目の画像と2枚目の画像が取得されると重ね合わせ領域の特徴点を両画像から抽出し、その特徴点が画像間でどのくらい動いたかを示す移動ベクトル(ぶれ量)を検出する。その移動ベクトルを例えばアフィン変換の係数に変換し、特徴点が一致するように1枚目の画像と2枚目の画像を重ね合わせることで合成画像が得られる。
以降は、合成画像と直前に撮影された画像を順次重ね合わせることでパノラマ画像(全景画像)を生成する。生成するパノラマ画像が星空パノラマ画像である場合、パンニングしながら順次行われる撮影は長秒露光撮影となるため、三脚を使った撮影が望ましい。
図1は本発明の実施例1に係る撮像装置100のハードウェア構成を示すブロック図である。
図1において、撮像装置100は、撮影レンズ101、AF(オートフォーカス)駆動回路102、マイクロコンピュータ123、絞り103、絞り駆動回路104、主ミラー105、サブミラー106、及びミラー駆動回路107を備える。また、撮像装置100は、ペンタプリズム108、露光量算出回路109、フォーカルプレーンシャッタ(以下、単に「シャッタ」という)110、シャッタ駆動回路111、撮像センサ112、A/D変換器115、及び映像信号処理回路116を備える。撮像装置100は、さらに、メモリコントローラ119、メモリ120、外部インターフェイス121、バッファメモリ122、操作部材124、レリーズスイッチ125、及び液晶駆動回路127を備える。また、撮像装置100は、外部液晶表示部材(以下「液晶モニタ」という)128、ファインダ内液晶表示部材129、不揮発性メモリ130、電源部131、時計132、ジャイロ133、及び方位計134を備える。
AF駆動回路102は、例えばDCモータやステッピングモータによって構成され、マイクロコンピュータ123の制御によって撮影レンズ101のフォーカスレンズ位置を変化させることによりピントを合わせる。
絞り駆動回路104は、絞り103を駆動する。駆動されるべき量はマイクロコンピュータ123によって算出され、光学的な絞り値を変化させる。
主ミラー105は、撮影レンズ101から入射した光束をファインダを構成するペンタプリズム108側に導くか撮像センサ112側に導くかを切り替えるためのミラーである。主ミラー105は、常時はペンタプリズム108へと光束を導くが、撮影が行われる場合やライブビュー表示の場合には、撮像センサ112へと光束を導くように上方に跳ね上がり光束中から待避する。また主ミラー105はその中央部が光の一部を透過できるようにハーフミラーとなっており、光束の一部を、焦点検出を行うためのセンサ(不図示)に入射するように透過させる。尚、ファインダはペンタプリズム108の他に図1においては不図示のピント板やアイピースレンズなどによって構成される。
サブミラー106は、主ミラー105から透過してきた光束を反射させ、焦点検出を行うためのセンサ(不図示)や露光量算出回路109内に配置されているセンサ(不図示)に導く。
ミラー駆動回路107は、マイクロコンピュータ123の制御によって主ミラー105を駆動する。
露光量算出回路109は、主ミラー105の中央部を透過し、サブミラー106で反射された光束を、その内部に配置された光電変換を行うためのセンサで受光する。フォーカス演算に用いるデフォーカス量は、このセンサの出力を演算することによって求められる。マイクロコンピュータ123は、演算結果を評価してAF駆動回路102に指示し、撮影レンズ101を駆動させる。
シャッタ駆動回路111は、マイクロコンピュータ123の制御によってシャッタ110を駆動する。すなわち、シャッタ110の開口時間はマイクロコンピュータ123によって制御される。
撮像センサ112は、CCDやCMOSセンサなどが用いられ、撮影レンズ101によって結像された被写体像をアナログ化された画像信号に変換し、出力する。
A/D変換器115は、撮像センサ112から出力された画像信号をAD変換し、出力する。
映像信号処理回路116は、ゲートアレイなどのロジックデバイスにより実現され、A/D変換器115から出力された画像信号の画像に対し各種処理を行ない、画像データとして出力する。具体的には、映像信号処理回路116は、輝度調整回路116a、ガンマ補正回路116b、ぶれ量算出回路116c、位置合わせ回路116d、及び幾何変換回路116eを備える。また、映像信号処理回路116は、変倍回路116f、トリミング回路116g、合成回路116j、現像回路116k、圧縮・伸長回路116l、及び差分画像抽出回路116mを備える。
輝度調整回路116aは、デジタルゲインによって画像の明るさを調整し、ガンマ補正回路116bは、ガンマ特性によって画像の輝度を調整する。ぶれ量算出回路116cは、2枚の画像の間のぶれ量を算出し、位置合わせ回路116dは、その算出されたぶれ量に応じて2枚の画像の位置合わせを行う。幾何変換回路116eは、撮影レンズ101の歪曲を補正し、変倍回路116fは、画像のサイズを変倍し、トリミング回路116gは、画像の一部を切り出し、合成回路116jは、複数の画像を1枚の画像に合成する。現像回路116kは、画像信号を画像データに変換する現像を行い、圧縮・伸長回路116lは、Jpegなどの一般的な画像形式に圧縮する変換を行い、差分画像抽出回路116mは、複数の画像から差分画像を抽出する。尚、合成回路116jは、単純な加算合成や加算平均合成だけでなく、合成対象の画像の各領域において最も明るい値又は暗い値を持つ画素を選択して1枚の画像を生成する比較明合成や比較暗合成等の処理も行う。
メモリ120は、SDカードやコンパクトフラッシュ(登録商標)などからなる取り外し可能なメモリである。
外部インターフェイス121は外部のコンピュータ等に撮像装置100を接続可能とするインターフェイスである。
メモリコントローラ119は、映像信号処理回路116から出力された処理済みの画像データを、メモリ120で保持させるべく出力する。また、メモリコントローラ119は、映像信号処理回路116より処理途中の画像データが送信された場合、これを一時的にバッファメモリ122に保持させるべく出力する。メモリコントローラ119による出力先切り替えはマイクロコンピュータ123の指示により行われる。
メモリコントローラ119は、また、逆にバッファメモリ122やメモリ120から画像データを映像信号処理回路116にマイクロコンピュータ123の指示により出力する。
マイクロコンピュータ123は、映像信号処理回路116により、必要に応じて撮像センサ112からの画像信号に含まれる露出情報やホワイトバランスなどの情報を取得し、それらの情報を基にホワイトバランスやゲインを調整するための指示を行う。また、連続撮影動作の場合においては、メモリコントローラ119を制御し、撮影毎に得られる処理途中の各画像データをバッファメモリ122に一時的に保持させつつ、映像信号処理回路116にて画像処理や圧縮処理を順次行う。連像撮影可能枚数は、バッファメモリ122の容量に左右される。またパノラマ撮影時の連続撮影可能枚数についてはさらに1回の撮影で得られる画像データの画像サイズの大きさにも左右される。
メモリコントローラ119は、さらに、外部のコンピュータ等と撮像装置100を接続する外部インターフェイス121を介してメモリ120に記憶されている画像を出力可能である。
操作部材124は、レリーズスイッチ125と接続し、マイクロコンピュータ123にレリーズスイッチ125の信号状態を伝える。マイクロコンピュータ123は操作部材124を介して受信したレリーズスイッチ125の信号の状態に応じて各部をコントロールする。具体的には、レリーズスイッチ125は、ユーザ押下により半押し状態となった場合にSW1信号の状態をONとする。マイクロコンピュータ123はSW1信号の状態がONになるとオートフォーカスの動作を行うと共に、測光動作を行う。また、レリーズスイッチ125は、ユーザ押下により全押し状態となった場合にSW2信号の状態をONとする。マイクロコンピュータ123はSW2信号の状態がONになると画像の記録(撮影)を開始する。またSW1信号及びSW2信号の状態が共にONである間は、連続撮影動作が行われる。
操作部材124には、他に、図1において不図示の各種ボタン・スイッチと接続されており、これらのボタン・スイッチの状態をマイクロコンピュータ123に伝える。ここで、不図示の各種ボタン・スイッチは、特に限定されるものではない。例えば、ISO設定ボタン、メニューボタン、セットボタン、フラッシュ設定ボタン、単写/連写/セルフタイマー切り替えボタン、メニューや再生画像移動のための移動+(プラス)ボタン、移動-(マイナス)ボタン、露出補正ボタンである。また、表示画像拡大ボタン、表示画像縮小ボタン、再生スイッチ、絞り103を設定された絞り量とするための絞りボタン、撮影した画像を消去するための消去ボタン、撮影や再生に関する情報表示ボタンも不図示の各種ボタン・スイッチに含んでいてもよい。尚、上記プラスボタン及びマイナスボタンの各機能は、回転ダイアルスイッチを備えることによって、より軽快に数値や機能を選択することが可能となる。
液晶駆動回路127は、マイクロコンピュータ123の表示内容命令に従って、文字、画像を用いて動作状態やメッセージ等を表示する液晶モニタ128やファインダ内液晶表示部材129を駆動する。
また、ファインダ内液晶表示部材129には、不図示のLEDなどのバックライトが配置されており、そのLEDも液晶駆動回路127で駆動される。
マイクロコンピュータ123は撮影前に設定されているISO感度、画像サイズ、画質に応じた、画像サイズの予測値データをもとに、メモリコントローラ119を通して、メモリ120の容量を確認した上で撮影可能残数を演算することができる。また、この演算結果を必要に応じて液晶モニタ128やファインダ内液晶表示部材129に表示する。
不揮発性メモリ130は、EEPROMからなり、撮像装置100の電源部131がOFFの状態でも、データを保存することができる。
電源部131は、ON状態のときに各ICや駆動系に必要な電源を供給する。
時計132は、メモリ120に記録する画像データに撮影時刻などを保存したり、後述するように画像そのものに撮影時刻を重畳したりできる。
ジャイロ133は、2軸もしくは3軸で、撮像装置100の回転の角速度を検出する。
方位計134は、撮像装置100の撮影レンズ101の光軸方向を検出する。
以下、図4のフローチャートを用いて撮像装置100における通常の撮影処理を説明する。この処理を開始する前に予め露光量算出回路109によって露光量を算出し、絞り量、蓄積時間、ISO感度を決定しておく。
本処理は、レリーズスイッチ125がユーザによって全押しされ、SW2信号の状態がONになったときにマイクロコンピュータ123において開始する。
まず、マイクロコンピュータ123は予め決められた絞り量を絞り駆動回路104に通知し、絞り103を目的の絞り量にする。次に、撮像センサ112、A/D変換器115などに電源部131から電源を供給し、撮影準備を行う。準備が完了するとミラー駆動回路107を駆動して、主ミラー105を光束中から退避させると共に、シャッタ駆動回路111を駆動してシャッタ110の不図示の先幕を開け、被写体像を撮影レンズ101を通して撮像センサ112に結像させる。
続いて予め決められた蓄積時間後にシャッタ駆動回路111を駆動してシャッタ110の不図示の後幕を閉じ、撮像センサ112に蓄積時間の間だけ光が入るようにする。この一連の動作を行って露光を行う(ステップS401)。
続いて撮像センサ112に結像した被写体像の画像信号をA/D変換器115でデジタル信号へと変換し、映像信号処理回路116に画像信号を読み出すと共にバッファメモリ122へと格納する(ステップS402)。
次に、映像信号処理回路116に読み出した画像信号を現像回路116kにて画像データに変換する現像処理を行う(ステップS403)。この時、画像が適正になるようホワイトバランスを調整してもよいし、ガンマ補正回路116bで暗部にゲインをかける等の画像処理を行ってもよい。
その後、ステップS403の現像処理により得られた画像データを圧縮・伸長回路116lでJPEGなどの汎用的な画像形式に圧縮する変換を行い(ステップS404)、これをメモリ120に書き込み(ステップS405)、本処理を終了する。
尚、ステップS403における画像処理や現像処理を行わず、ステップS402から直接ステップS404に進み、読み出した画像信号そのままを可逆圧縮して、ステップS405でその可逆圧縮された画像信号をメモリ120に保存するよう切り替えてもよい。この切り替えはユーザが操作部材124で行うことが可能である。
以下、図5のフローチャートを用いてマイクロコンピュータ123により実行される星空パノラマ撮影処理を説明する。尚、星空パノラマ撮影モードには、撮像装置100を横方向に向きを変えながら撮影するモードと、縦方向に向きを変えながら撮影するモードがあるが、ここでは前者のモードについて説明する。
ユーザがメニューボタンを操作して星空パノラマ撮影モードを選択すると(ステップS500でYES)、撮影準備を行う(ステップS501)。
ここで、撮影準備とは、具体的には以下の処理を指す、まず、撮像センサ112、A/D変換器115などに電源部131から電源を供給し、初期設定を行う。次に、ミラー駆動回路107を駆動して主ミラー105を光束中から退避させると共に、シャッタ駆動回路111を駆動してシャッタ110を開いて、被写体像を撮影レンズ101を通して撮像センサ112に結像させる。
その後、液晶モニタ128でライブビューの表示を開始する。すなわち、撮像センサ112からの画像信号をA/D変換器115でデジタル信号へと変換し、映像信号処理回路116の現像回路116kで画像データに変換する現像を行い、輝度調整回路116a、ガンマ補正回路116bで画像の明るさ及び輝度を調整する。さらに、その画像データを変倍回路116fで液晶モニタ128に適した画像サイズへと変倍して表示を行う。これを1秒間に24乃至は60回繰り返して行う。
次に、ユーザが液晶モニタ128におけるライブビューを確認しながら、画角を調整した後、レリーズスイッチ125を半押しすると、レリーズスイッチ125はSW1信号の状態をONとする。マイクロコンピュータ123はSW1信号の状態がONになると、測光動作を行い、露光量算出回路109で露光量を算出する。本実施例では、この露光量の算出の際、ライブビューを中止し、サブミラー106に反射された光を露光量算出回路109内のセンサに導くことにより、露光量算出回路109において最適な露光量を算出する。尚、この露光量の算出の際もライブビューを継続するようにしてもよい。この場合は映像信号処理回路116に含まれる不図示の露光量算出回路で最適な露光量を決定する。
その後、算出された露光量に基づき露光制御を行う。具体的には、算出された露光量に基づき絞り量を決定し、その絞り量を絞り駆動回路104に通知し、絞り103をその絞り量とする。また、算出された露光量に基づき、撮像センサ112の感度や蓄積時間も制御する。このとき、星空パノラマ撮影では長秒露光撮影の際に星が軌跡にならない程度の露光時間になるよう、プログラム線図を用いて蓄積時間が設定される。
露光制御後、AF駆動回路102で撮影レンズ101を駆動し、焦点調整も終了すると、不図示のブザー等でユーザに星空パノラマ撮影の準備が終了した旨を通知し、撮影準備を終える。
ステップS501で撮影準備が終了し、ユーザが上記通知を受け、撮像装置100を撮り始めたい向きに向け、レリーズスイッチ125を全押しすると、レリーズスイッチ125はSW2信号の状態をONとする。マイクロコンピュータ123はSW1信号の状態がONになると(ステップS502でYES)、撮影及び背景のみパノラマ画像生成の並行処理へと移行する(ステップS503)。この処理では、星空パノラマ画像を生成するために必要な全ての画像を取得るための撮影と並行して背景のみのパノラマ画像が生成される。この背景のみのパノラマ画像の生成方法については、図7のデータフローダイアグラム、及び図9の概念図も用いて以下に詳細に説明する。
図6において、まず、撮影レンズ101のレンズ情報を取得する(ステップS601)。このレンズ情報は後述する歪曲やレンズ周辺部の光量の低下を補正するためのデータなどが含まれる。
次に、最初の画角での長秒露光撮影(以下「1枚目の長秒撮影」という。)を行う(ステップS602)。撮像センサ112、A/D変換器115はライブビュー用の駆動に設定されているため、これを静止画撮影用に切り替える。その後、前述した図4の処理を行なう。尚、ステップS403において、映像信号処理回路116に読み出した画像信号は、映像信号処理回路116に含まれる不図示の回路によって、例えば撮像センサ112のシェーディングなどの補正を行う。このように最小限の加工しか行っていない画像データを以下RAW画像と呼ぶ。続いてこのRAW画像を現像回路116kによって現像しYUV画像とする。具体的には、図7のNが2である場合、1枚目の長秒撮影によりRAW画像601が得られ、これが現像回路116kによって現像され1枚目のYUV画像602となる。
ステップS603では、1枚目の高感度短秒露光撮影を行う。以下、N枚目の長秒撮影の直前の高感度短秒露光撮影をN枚目の短秒撮影Aと称し、N枚目の長秒撮影の直後の高感度短秒露光撮影をN枚目の短秒撮影Bと称する。短秒撮影A,Bで得られる画像はぶれ量算出のためだけに使用し、パノラマ合成画像としては使用しない。また、ステップS603で行われる高感度短秒露光撮影はステップS602の長秒撮影の直後の処理であるため、短秒撮影Bに該当する。N枚目の短秒撮影A,BをN枚目の長秒撮影と同じISO感度で行うと、N枚目の短秒撮影A,Bで得られる画像の星がN枚目の長秒撮影と比べて小さく薄くなる。このため、N枚目の短秒撮影A,Bでは、N枚目の長秒撮影より高いISO感度に切り替えて、前述した図4の処理を行なう。具体的には、図7のNが2である場合、1枚目の短秒撮影BによりRAW画像604が得られ、これが現像回路116kによって現像され1枚目のYUV画像605となる。
ステップS604では、2枚目の長秒撮影までに撮像装置100がどのくらいスイング(回転)されたかを取得するため、まず1枚目の撮影時のジャイロ情報の初期化(リセット)を行う。
ステップS605では、ステップS602の1枚目の長秒撮影及びステップS603の1枚目の短秒撮影Bで得られたYUV画像602,605に対して幾何変換回路116eで既存の技術を用いて撮影レンズ101の歪曲収差を補正する。この補正により、幾何変換後画像603,606を取得する。長秒撮影で得られた幾何変換後画像603を液晶モニタ128に表示させるため、変倍回路116fで液晶モニタ128の画素数に応じて縮小し、バッファメモリ122のVRAM領域611に格納する。その後、カウンタNを2に設定してステップS606に進む。
ステップS606では、N枚目の短秒撮影AによりRAW画像608を得た後、現像回路116kによって現像しYUV画像609とする。
続いてステップS607では、N枚目の長秒撮影によりRAW画像613を得た後、現像回路116kによって現像しYUV画像614とする。
さらに、ステップS608では、N枚目の短秒撮影BによりRAW画像616を得た後、現像回路116kによって現像しYUV画像617とする。
ステップS609では、N-1枚目の撮影時からN枚目の撮影時までの撮像装置100の回転角度をジャイロ情報として取得する。ジャイロ情報としては、撮像装置100に対してYaw方向、Pitch方向の2軸に関する回転角度を取得するが、光軸に対しての回転であるRoll方向の3軸に関する回転角度を取得することも好ましい。尚、ジャイロ133からの出力そのものは角速度であるため、これを積分した回転角度をジャイロ情報として算出する。この算出された回転角度は、N>2の場合のジャイロ情報を計算する際必要となるため、ジャイロ情報607として記憶しておく。
ステップS610では、ステップS601で取得した撮影レンズ101の焦点距離や、画角、撮像センサ112の情報などから、ステップS609で算出されたジャイロ情報を画素単位に変換し、撮像装置100の移動量を計算する。
ここで、撮影レンズ101の歪曲補正後の画角(α)は、実効焦点距離をf[mm]、撮像センサ112の幅をw[mm]とすると、以下の式1で計算される。
α[°] = 2 × arctan( w[mm]÷ 2 ÷f[mm] ) (式1)
撮像センサ112の1画素あたりのサイズをp[μm]、スイング角[°]をθとすると、画像における移動量d[pix]は式7の通りとなる。
d[pix] = tan( α[°]÷2 ) × f[mm] / p[μm] × 1000 (式2)
ステップS611では、N枚目の短秒撮影A、長秒撮影、及び短秒撮影Bで得られたYUV画像609,614,617に対してステップS605と同様の方法で撮影レンズ101の歪曲収差の補正を行い、幾何変換後画像610,615,618を取得する。この際、1枚目の長秒撮影で得られた幾何変換後画像603と同様に、N枚目の長秒撮影で得られた幾何変換後画像615を液晶モニタ128に表示させる。このため、幾何変換後画像615は、変倍回路116fで液晶モニタ128の画素数に応じて縮小された後、バッファメモリ122のVRAM619に格納される。
ステップS612では、ぶれ量算出回路116cを用いてN-1枚目(前回)の短秒撮影Bで得られた幾何変換後画像606とN枚目(今回)の短秒撮影Aで得られた幾何変換後画像610の間のぶれ量、すなわち画角間ぶれ量を算出する。ぶれ量の算出に関しては既知の方法が使えるが、本実施例ではぶれ量算出回路116cで両画像内の重ね合わせ領域における特徴点を抽出し、標本化することでぶれ量としてのアフィン係数612を算出している。例えばここで特徴点1が座標(x1,y1)から座標(u1,v1)に、特徴点2が座標(x2,y2)から(u2,v2)に、特徴点3が座標(x3,y3)から(u3,v3)にずれていたとする。すると式1から連立方程式を作ると式3、式4のようになる。
Figure 0007102301000001
この方程式を解くことでa~fのアフィン係数を算出することが可能である。4点以上の特徴点が検出できた場合は、近い点を除外して最小二乗法を用いて正規化する。3点以上の特徴点が検出できない場合、検出された3点の特徴点が直線状になっている場合、及び検出された3点のうち2点が近い場合は、ぶれ量の算出に失敗したと判断する。
このようにして算出されたぶれ量(アフィン係数)と、ステップS610で計算された移動量とが大きく異なる場合は、幾何変換後画像606,601に繰り返しパターンや移動体が含まれていることが考えられる。この場合、別の条件下で再度ぶれ量を算出したり、この撮影を失敗とし、ステップS606に戻り、N枚目の撮影を再度行ったり、あるいは星空パノラマ撮影を失敗したことの警告を出す。
ステップS613では、ステップS612で算出したぶれ量(アフィン係数)をもとに、位置合わせ回路116dが、N-1枚目の長秒撮影で得られた幾何変換後画像603に対して、N枚目の長秒撮影で得られた幾何変換後画像615の位置合わせを行う。これにより、位置合わせ画像621を取得する。
ステップS614では、合成回路116jが、ステップS613で取得した位置合わせ画像621とN-1枚目までの合成結果である比較暗合成画像620に対して比較暗合成を行ない、比較暗合成画像622を取得する。尚、N=2の場合は、1枚目の長秒撮影で得られた幾何変換後画像603をN-1枚目までの合成結果である比較暗合成画像620として用いる。以下、比較暗合成処理について図9の画像処理の概念図を用いて説明する。
図9に示すように、被写体である星が移動している間に、画角901~904の長秒撮影により得られた1枚目から4枚目の幾何変換後画像(以下単に「長秒撮影画像」という。)905,908,911,914が取得される。
一方、1枚目の長秒撮影の直後に1枚目の短秒撮影Bにより得られた幾何変換後画像(以下「短秒撮影B画像」(第2の短秒撮影画像)という。)906が取得される。また、2枚目の長秒撮影の直前に短秒撮影Aにより得られた幾何変換後画像(以下「短秒撮影A画像」(第1の短秒撮影画像)という。)907が取得され、2枚目の長秒撮影の直後に短秒撮影B画像909が取得される。同様に、3枚目、4枚目の長秒撮影の直前には夫々短秒撮影A画像910,913が取得され、3枚目、4枚目の長秒撮影の直後には夫々短秒撮影B画像912,915が取得される。
まず、1枚目の短秒撮影B画像906と2枚目の短秒撮影A画像907の重ね合わせ領域における星のぶれ量916を算出する。同様に、2枚目の短秒撮影B画像909と3枚目の短秒撮影A画像910を使ってぶれ量917を算出し、3枚目の短秒撮影B画像912と4枚目の短秒撮影A画像913を使ってぶれ量918を算出する。
算出されたぶれ量916,917,918は夫々、長秒撮影画像908,911,914に対して比較暗合成処理を行なうことにより比較暗合成画像919,920,921を取得する際に用いられる。具体的には、比較暗合成画像919は、1枚目の長秒撮影画像901と2枚目の長秒撮影画像908をぶれ量916に基づく位置合わせをした状態で比較暗合成することにより生成される。比較暗合成画像919で示すように、比較暗合成の対象となる画像(ここでは、長秒撮影画像905,908)の重ね合わせ領域において、背景は動いていないため残るが、星は動いているため残らない。
尚、N>2の場合、N-1枚目までの合成結果である比較暗合成画像とN枚目の長秒撮影画像を、N-1枚目の短秒撮影B画像とN枚目の短秒撮影A画像を使って算出されたぶれ量に基づく位置合わせをした状態で比較暗合成する。これにより、N枚目までの合成結果である比較暗合成画像を生成する。例えば、3枚目までの合成結果である比較暗合成画像920は、2枚目までの合成結果である比較暗合成画像919と3枚目の長秒撮影画像911をぶれ量917に基づく位置合わせをした状態で比較暗合成することにより生成される。同様の比較暗合成を繰り返すことで、比較暗合成画像921のように背景部分の領域が徐々に繋がった背景のみパノラマ画像が生成できる。
図6に戻り、ステップS615では、ステップS608の短秒撮影Bが終了した後、所定時間が経過するまでの期間中にユーザがレリーズスイッチ125を全押しすると、レリーズスイッチ125はSW2信号をONとする。この場合、撮影はまだ終了しないと判定し(ステップS615でNO)、カウントNを1つインクリメントした後、ステップS606からの処理を繰り返す。一方、上記期間中にユーザがレリーズスイッチ125を全押ししなかった場合、撮影を終了すると判定し(ステップS615でYES)、本処理を終了する。尚、以下の処理では、ステップS615において撮影を終了すると判定したときのカウンタNの値がnである場合について説明する。
以上、図6の処理によれば、カウンタNを2~nまでインクリメントすることで、各画角で長秒露光撮影及びその前後で短秒露光撮影を行い、各長秒撮影画像について、得られた短秒撮影画像から算出したぶれ量での位置合わせ及び比較暗合成を繰り返す。これにより、比較暗合成画像921のように背景部分のみの領域が徐々に繋がった背景のみパノラマ画像が生成できる。
また、ステップS602,S603で示すように、最初の画角、すなわち1枚目の長秒撮影画像の取得時においては、長秒露光撮影の後にのみ短秒露光撮影が行われる。
図5に戻り、図6において詳述したステップS503の撮影及び背景のみパノラマ画像生成の並行処理が終了すると、星のみパノラマ生成処理へと移行する(ステップS504)。
以下、ステップS504の星のみパノラマ画像生成処理について、図8のフローチャートと図9の画像処理の概念図を用いて詳細に説明する。
図8において、まず、カウンタNを1に初期化する(ステップS801)。
続いて、N枚目の長秒撮影画像とN+1枚目までの合成結果である比較暗合成画像を差分画像抽出回路116mで差分画像抽出を行ない、N枚目の比較暗合成画像を生成する(ステップS802)。
例えば、N=1の場合、図9に示すように、1枚目の長秒撮影画像905と2枚目までの合成結果である比較暗合成画像919を差分画像抽出回路116mで差分画像抽出を行ない、1枚目の星のみ画像922を生成する。この星のみ画像922は、長秒撮影画像905の重ね合わせ領域における星のみが差分画像として残った画像である。
次にカウンタNの値をインクリメントする(ステップS803)。
その後、ステップS802で用いた長秒撮影画像が、N>nとなったとき、すなわちN-1枚目がn枚目(最後)の長秒撮影画像となるまで(ステップS804でNO)、ステップS802からの処理を繰り返す。これにより、図9に示すように、N=2の場合に2枚目の星のみ画像923が生成され、N=3の場合に3枚目の星のみ画像924が生成される。
その後、ステップS804で最後の長秒撮影画像となったと判定されると、ステップS805へ移行し、カウンタNを2に初期化する。
続いてぶれ量算出回路116cによりN-1枚目及びN枚目の星のみ画像の間の星のぶれ量(星のみ画像間ぶれ量)の算出する(ステップS806)。例えば、N=2の場合、図9に示すように、1枚目及び2枚目の星のみ画像922,923からぶれ量算出回路116cによりそのぶれ量が算出される。
次に、ステップS806での算出されたぶれ量をもとにN-1枚目及びN枚目の星のみ画像の位置合わせを位置合わせ回路116dにより行う(ステップS807)。例えば、N=2の場合、図9に示すように、1枚目及び2枚目の星のみ画像922,923の位置合わせが行われる。
ステップS808では、ステップS807で位置合わせされた、N-1枚目までの星のみ画像の合成結果である比較明合成画像とN枚目の星のみ画像を合成回路116jを使って比較明合成し、N枚目までの合成結果である比較明合成画像を生成する。例えば、N=3の場合、図9に示すように、2枚目までの合成結果である比較明合成画像925と3枚目の星のみ画像924を合成回路116jを使って比較明合成し、3枚目までの合成結果である比較明合成画像926を生成する。尚、N=2の場合のみは、N-1枚目までの合成結果である比較明合成画像として1枚目の星のみ画像922が用いられる。
次にカウンタNの値をインクリメントし(ステップS809)、N>nとなったとき、すなわちN-1枚目がn枚目(最後)の星のみ画像となるまで(ステップS810でNO)、ステップS806からの処理を繰り返し、本処理を終了する。
以上、図8の処理によれば、カウンタNの値を2~nまで順にインクリメントすることで、各長秒撮影画像と比較暗合成結果の差分から抽出された各星のみ画像について、星のみ画像の間のぶれ量での位置合わせ及び比較明合成を繰り返す。これにより、比較明合成画像926のように星部分の領域が徐々に繋がった星のみパノラマ画像が生成できる。
図5に戻り、図10において詳述したステップS504の星のみパノラマ画像生成処理が終了すると、星空パノラマ画像生成処理へと移行する(ステップS505)。
以下、ステップS505の星空パノラマ画像生成処理について、図9の画像処理の概念図と図10のフローチャートを用いて詳細に説明する。
図10において、まず、背景のみパノラマ画像(例えば図9の比較暗合成画像921)と星のみパノラマ画像(例えば図9の比較明合成画像926)を合成回路116jにより加算合成する(ステップS1001)。これにより、図9に示すように、星空パノラマ画像927を生成する。
続いて、生成された星空パノラマ画像927を圧縮・伸長回路116lでJpegなどの汎用フォーマットに圧縮して(ステップS1002)、メモリ120に保存して(ステップS1003)、本処理を終了する。尚、この時に、星空パノラマ画像927の暗部を見やすくするためにガンマ補正回路116bでγ補正を行うことや、画像全体の色調を統一するために補正を行うことも好ましい。またこのようにして得られる画像はサイズが大きいため、あらかじめユーザが指示したサイズに変倍回路116fで変倍を行っても良い。さらに最大内接矩形あるいは予め決められた領域で、トリミング回路116gで切り出しを行ってから保存することも好ましい。
図5に戻り、図10において詳述したステップS505の星空パノラマ画像生成処理が終了すると、星空パノラマ撮影処理の全体の処理が終了する。
尚、本実施例では撮像装置100に対して横方向にスイングする例を示したが、縦方向にスイングするようにしてもよい。
以上説明したように、星空パノラマ撮影において画角の異なる撮影と撮影の間で被写体となる星が動いても背景と星の両方の位置合わせを行うことができる。
本実施例では、図5の星空パノラマ撮影処理のステップS504の星のみパノラマ画像生成処理において、星のみ画像間でのぶれ量の算出に失敗した際にユーザに適切な警告を表示し、比較暗合成処理の代替手段を実行する。以下、本実施例について図11、図12、図13を用いて具体的に説明する。
尚、本実施例は、実施例1とは星のみパノラマ画像生成処理のみが一部異なるが、その他の処理及びハードウェア構成は実施例1と同一であるため同一の構成及びステップには同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
図11において、まず、図8のステップS801~S806の処理を行なうと、ステップS1101に進む。
ステップS1101では、星のみ画像間でのぶれ量の算出に成功したか、具体的には、図12に示すM-1枚目及びM枚目の星のみ画像1101,1102内の重ね合わせ領域における特徴点の抽出に成功したか否かを判定する(2≦M≦nの整数)。この判定の結果、成功していれば、図8のステップS807以降の処理を行なって、本処理を終了する。
一方、特徴点の抽出に失敗した場合は(ステップS1101でNO)、星のみ画像の位置合わせ失敗した旨をユーザに警告表示する(ステップS1102)。この警告表示の方法は特に限定されるものではないが、例えば、図13に示す通知画面を液晶モニタ128に表示することにより行う。
続いてM-1枚目及びM枚目の星のみ画像1101,1102から合成回路116jを使って結合画像1105を生成する(ステップS1103)。このとき、本実施例では、星のみ画像1101,1102の重ね合わせ領域の画像は、M-1枚目の星のみ画像1101を採用するが、M枚目の星のみ画像1102を採用してもよい。また、このような結合画像1105はその境界部に輝度差が生じやすくなるため、境界部にフィルターをかけてぼかす等の処理を実施してもよい。
その後ステップS809以降の処理を行なって、本処理を終了する。
以上説明したように、星のみ画像間のぶれ量の算出の際の特徴点の抽出に失敗した場合、その両画像の結合処理を実施する。これにより、ユーザが図6の撮影及び背景のみパノラマ画像生成の並行処理において時間をかけて複数回の撮影を行ったにも関わらず星空パノラマ画像が生成できないという事態を防ぐことができる。
一方、かかる結合処理をした場合、星空パノラマ撮影における星のみ画像の位置合わせに失敗する場合も想定される。よって、かかる結合処理を行なう直前に予め警告表示を行いつつ、星空パノラマ画像を生成する、これによりユーザの利便性を向上させることが可能となる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。上述の実施形態の一部を適宜組み合わせてもよい。また、上述の実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを、記録媒体から直接、或いは有線/無線通信を用いてプログラムを実行可能なコンピュータを有するシステム又は装置に供給し、そのプログラムを実行する場合も本発明に含む。従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータに供給、インストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も本発明に含まれる。その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等、プログラムの形態を問わない。プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、ハードディスク、磁気テープ等の磁気記録媒体、光/光磁気記憶媒体、不揮発性の半導体メモリでもよい。また、プログラムの供給方法としては、コンピュータネットワーク上のサーバに本発明を形成するコンピュータプログラムを記憶し、接続のあったクライアントコンピュータはがコンピュータプログラムをダウンロードしてプログラムするような方法も考えられる。
100 撮像装置
116 映像信号処理回路
116c ぶれ量算出回路
116d 位置合わせ回路
116j 合成回路
116m 差分画像抽出回路
123 マイクロコンピュータ
124 操作部材
125 レリーズスイッチ
133 ジャイロ

Claims (10)

  1. 異なる画角での長秒露光撮影により得られるn枚の長秒撮影画像を使用して星空パノラマ画像を生成する撮像装置において、
    前記異なる画角の夫々で、前記長秒露光撮影の前後に短秒露光撮影を行うことにより第1及び第2の短秒撮影画像を取得する取得手段と、
    N-1枚目(Nは2~nまでの整数)の前記第2の短秒撮影画像とN枚目の前記第1の短秒撮影画像から画角間ぶれ量を算出する第1のぶれ量算出手段と、
    前記画角間ぶれ量を用いて、N-1枚目の前記長秒撮影画像に対する、N枚目の長秒撮影画像の位置合わせを行う第1の位置合わせ手段と、
    順次、前記位置合わせが行われたN枚目の前記長秒撮影画像と、N-1枚目までの前記長秒撮影画像の合成結果である比較暗合成画像とを比較暗合成し、背景のみパノラマ画像を生成する第1の合成手段と、
    N-1枚目の前記長秒撮影画像とN枚目までの合成結果である比較暗合成画像の差分画像をN-1枚目の星のみ画像として抽出する差分画像抽出手段と、
    N-1枚目の前記星のみ画像とN枚目の前記星のみ画像から星のみ画像間ぶれ量を算出する第2のぶれ量算出手段と、
    前記星のみ画像間ぶれ量を用いて、N-1枚目の前記星のみ画像に対する、N枚目の前記星のみ画像の位置合わせを行う第2の位置合わせ手段と、
    順次、前記位置合わせが行われたN枚目の前記星のみ画像と、N-1枚目までの前記星のみ画像の合成結果である比較明合成画像とを比較明合成し、星のみパノラマ画像を生成する第2の合成手段と、
    前記背景のみパノラマ画像と前記星のみパノラマ画像とを加算合成して星空パノラマ画像を生成する第3の合成手段とを備えることを特徴とする撮像装置。
  2. N-1枚目及びN枚目の前記星のみ画像の夫々の重ね合わせ領域から特徴点を抽出する抽出手段を更に備え、
    前記第2のぶれ量算出手段は、前記抽出された特徴点に基づき、前記星のみ画像間ぶれ量を算出することを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  3. 前記抽出手段がM-1枚目及びM枚目の前記星のみ画像の夫々の重ね合わせ領域からの前記特徴点の抽出に失敗をした場合(2≦M≦nの整数)、前記第2の合成手段は、M枚目の前記星のみ画像については、M-1枚目までの前記星のみ画像の合成結果である比較明合成画像と比較明合成することなく、M-1枚目の前記星のみ画像との結合画像を生成することを特徴とする請求項2記載の撮像装置。
  4. 前記抽出手段が前記失敗をした場合、M枚目の前記星のみ画像の位置合わせに失敗した旨をユーザに警告する通知を行う通知手段を更に備えることを特徴とする請求項3記載の撮像装置。
  5. 前記取得手段は、前記異なる画角の最初の画角については、前記長秒露光撮影の後にのみ前記短秒露光撮影を行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の撮像装置。
  6. 前記短秒露光撮影の際の感度は、前記長秒露光撮影の際の感度より高いことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の撮像装置。
  7. 前記第1の合成手段は、N=2である場合、N-1枚目のまでの前記長秒撮影画像の合成結果である比較暗合成画像として1枚目の前記長秒撮影画像を用いることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の撮像装置。
  8. 前記第2の合成手段は、N=2である場合、N-1枚目のまでの前記星のみ画像の合成結果である比較明合成画像として1枚目の前記星のみ画像を用いることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の撮像装置。
  9. 異なる画角での長秒露光撮影により得られるn枚の長秒撮影画像を使用して星空パノラマ画像を生成する撮像装置の制御方法において、
    前記異なる画角の夫々で、前記長秒露光撮影の前後に短秒露光撮影を行うことにより第1及び第2の短秒撮影画像を取得する取得ステップと、
    N-1枚目(Nは2~nまでの整数)の前記第2の短秒撮影画像とN枚目の前記第1の短秒撮影画像から画角間ぶれ量を算出する第1のぶれ量算出ステップと、
    前記画角間ぶれ量を用いて、N-1枚目の前記長秒撮影画像に対する、N枚目の長秒撮影画像の位置合わせを行う第1の位置合わせステップと、
    順次、前記位置合わせが行われたN枚目の前記長秒撮影画像と、N-1枚目までの前記長秒撮影画像の合成結果である比較暗合成画像とを比較暗合成し、背景のみパノラマ画像を生成する第1の合成ステップと、
    N-1枚目の前記長秒撮影画像とN枚目までの合成結果である比較暗合成画像の差分画像をN-1枚目の星のみ画像として抽出する差分画像抽出ステップと、
    N-1枚目の前記星のみ画像とN枚目の前記星のみ画像から星のみ画像間ぶれ量を算出する第2のぶれ量算出ステップと、
    前記星のみ画像間ぶれ量を用いて、N-1枚目の前記星のみ画像に対する、N枚目の前記星のみ画像の位置合わせを行う第2の位置合わせステップと、
    順次、前記位置合わせが行われたN枚目の前記星のみ画像と、N-1枚目までの前記星のみ画像の合成結果である比較明合成画像とを比較明合成し、星のみパノラマ画像を生成する第2の合成ステップと、
    前記背景のみパノラマ画像と前記星のみパノラマ画像とを加算合成して星空パノラマ画像を生成する第3の合成ステップとを備えることを特徴とする制御方法。
  10. 請求項9に係る制御方法を実行することを特徴とするプログラム。
JP2018167870A 2018-08-16 2018-09-07 撮像装置及びその制御方法、並びにプログラム Active JP7102301B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018167870A JP7102301B2 (ja) 2018-09-07 2018-09-07 撮像装置及びその制御方法、並びにプログラム
CN201910743581.0A CN110891140B (zh) 2018-08-16 2019-08-13 摄像装置、图像处理装置及其控制方法和存储介质
US16/539,040 US11044397B2 (en) 2018-08-16 2019-08-13 Image capturing device and image processing device, control methods of the same, and storage medium

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018167870A JP7102301B2 (ja) 2018-09-07 2018-09-07 撮像装置及びその制御方法、並びにプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020043419A JP2020043419A (ja) 2020-03-19
JP7102301B2 true JP7102301B2 (ja) 2022-07-19

Family

ID=69798735

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018167870A Active JP7102301B2 (ja) 2018-08-16 2018-09-07 撮像装置及びその制御方法、並びにプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7102301B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112637515B (zh) * 2020-12-22 2023-02-03 维沃软件技术有限公司 拍摄方法、装置和电子设备

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005328497A (ja) 2004-04-16 2005-11-24 Sony Corp 撮像装置及び撮像方法
JP2016149631A (ja) 2015-02-12 2016-08-18 オリンパス株式会社 撮像装置および撮像方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016005160A (ja) * 2014-06-18 2016-01-12 キヤノン株式会社 撮像装置およびその制御方法
JP6246175B2 (ja) * 2015-10-09 2017-12-13 キヤノン株式会社 被写体の軌跡を撮像する撮像装置及び撮像装置の制御方法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005328497A (ja) 2004-04-16 2005-11-24 Sony Corp 撮像装置及び撮像方法
JP2016149631A (ja) 2015-02-12 2016-08-18 オリンパス株式会社 撮像装置および撮像方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020043419A (ja) 2020-03-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6659130B2 (ja) 画像処理装置、撮像装置、画像処理方法およびプログラム
JP7030442B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法、及びプログラム
JP7023662B2 (ja) 画像処理装置、撮像装置、画像処理装置の制御方法およびプログラム
JP7174120B2 (ja) 撮像装置、プログラム、記録媒体、及び制御方法
US20070147812A1 (en) Digital panoramic camera
JP2007043637A (ja) 撮像装置、撮像プログラムおよび画像処理プログラム
JP5578442B2 (ja) 撮像装置、画像合成方法、及びプログラム
US20130286254A1 (en) Image capturing apparatus, control method, and recording medium
JP4533252B2 (ja) 撮像装置及びその制御方法及びプログラム及び記憶媒体
JP2006162991A (ja) 立体画像撮影装置
JP2004221992A (ja) 撮影装置およびプログラム
CN110891140B (zh) 摄像装置、图像处理装置及其控制方法和存储介质
JP7102301B2 (ja) 撮像装置及びその制御方法、並びにプログラム
JP2015186062A (ja) 画像合成処理装置
JP6717354B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム
JP4306341B2 (ja) 画像撮影装置
JP6296909B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム
JP7100535B2 (ja) 撮像装置及び画像処理装置、それらの制御方法、プログラム、記憶媒体
JP6869841B2 (ja) 画像処理装置、画像処理装置の制御方法、およびプログラム
JP7051586B2 (ja) 撮像装置、撮像方法およびプログラム
JP7106399B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法、及びプログラム
JP2017085466A (ja) 撮像装置、及びその制御方法
JP2013146110A (ja) 撮像装置及び方法、並びにプログラム
JP6732572B2 (ja) 撮像装置及び撮像方法
JP2013074573A (ja) 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210726

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220530

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220607

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220706

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7102301

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151