JP7099287B2 - シート温度調整装置 - Google Patents

シート温度調整装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7099287B2
JP7099287B2 JP2018223888A JP2018223888A JP7099287B2 JP 7099287 B2 JP7099287 B2 JP 7099287B2 JP 2018223888 A JP2018223888 A JP 2018223888A JP 2018223888 A JP2018223888 A JP 2018223888A JP 7099287 B2 JP7099287 B2 JP 7099287B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
stimulus
user
seat
time
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018223888A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020083200A (ja
Inventor
直樹 水谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2018223888A priority Critical patent/JP7099287B2/ja
Publication of JP2020083200A publication Critical patent/JP2020083200A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7099287B2 publication Critical patent/JP7099287B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Chair Legs, Seat Parts, And Backrests (AREA)
  • Seats For Vehicles (AREA)
  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)

Description

本開示は、輸送用移動体のシートの温度の調整を行うシート温度調整装置に関するものである。
飛行機,車両といった輸送用移動体のシートでユーザが長時間過ごす場合に、ユーザが輸送用移動体のシートで睡眠をとることがある。しかしながら、輸送用移動体のシートでは、布団,ベッドでの睡眠に比べ、快適に目覚めることが難しい。
例えば、特許文献1には、浅いノンレム睡眠を検出した場合に、予め定めた閾値未満の刺激強度の第1の刺激を被験者に与えて深いノンレム睡眠に入るのを妨げ、その後、第1の刺激よりも刺激強度の強い第2の刺激を被験者に与えて目覚めさせることで、被験者を快適に目覚めさせることを試みる技術が開示されている。
特開2008-229248号公報
しかしながら、輸送用移動体では、輸送用移動体に留まっていられる時間が限られていることで、ユーザが睡眠から目覚めなければならない時間が定まっていることが多い。これに対して、特許文献1の技術では、ユーザが希望する起床時間に都合よく浅いノンレム睡眠となるとは限らないため、ユーザが希望する起床時間に快適に目覚めさせることが難しいという問題点がある。
この開示のひとつの目的は、輸送用移動体のシートで睡眠をとるユーザの希望する起床時間に、より快適に目覚めさせることを可能にするシート温度調整装置を提供することにある。
上記目的は独立請求項に記載の特徴の組み合わせにより達成され、また、下位請求項は、開示の更なる有利な具体例を規定する。特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、ひとつの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本開示の技術的範囲を限定するものではない。
上記目的を達成するために、本開示のシート温度調整装置は、輸送用移動体のシートに設けられてシートに着座するユーザに対する温度刺激を行う温度刺激装置(31,32)による温度刺激を調整する調整部(306)を備えるシート温度調整装置であって、温度刺激装置は、シートに着座するユーザの部位別に温度刺激を行うことが可能なものであって、ユーザがシートで睡眠をとる場合に希望する起床時刻を特定する起床時刻特定部(303)と、シートに着座するユーザの部位別の温度を測定する温度センサでの測定結果を取得する温度取得部(305)とを備え、調整部は、ユーザの部位別に独立して温度刺激の温度を調整可能であり、起床時刻特定部で特定する起床時刻よりも、設定される設定時間前から、温度刺激として、ユーザを温める温刺激とユーザを冷やす冷刺激とを交互に繰り返す温冷刺激を行わせるとともに、温度取得部で取得するユーザの部位別の測定結果に応じて、ユーザの部位別に行わせる温度刺激の温度のパターンを切り替える
これによれば、ユーザが輸送用移動体のシートで睡眠をとる場合に、ユーザが希望する起床時刻よりも設定時間前から、ユーザを温める温刺激とユーザを冷やす冷刺激とを交互に繰り返す温冷刺激を行わせることになる。温冷刺激は、ユーザの血流を促進させてユーザの血圧及び体温を上昇させるので、睡眠時に温冷刺激を行うことで眠りの浅い状態とすることが可能になる。本開示のシート温度調整装置は、この温冷刺激を起床時刻よりも設定時間前から行わせるので、輸送用移動体のシートで睡眠をとっているユーザを、起床時刻までに眠りの浅い状態に移行させることが可能になる。よって、ユーザが起床時刻において眠りの浅い状態から起床することが可能になり、眠りの深い状態から急に起床する場合に比べて快適に目覚めることが可能になる。その結果、輸送用移動体のシートで睡眠をとるユーザの希望する起床時間に、より快適に目覚めさせることが可能になる。
シート温度調整システム1の概略的な構成の一例を示す図である。 シート空調ユニット31の設け方及びシート空調ユニット31による空調風の吹出位置の一例を示す図である。 シート空調ユニット31の概略的な構成の一例を示す図である。 シートヒータ32の設け方の一例を示す図である。 シートECU30の概略的な構成の一例を示す図である。 温冷刺激の一例を説明するための図である。 ユーザ特性に応じた、部位別の温度刺激の温度のパターンの一例を説明するための図である。 シートECU30での温調関連処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図面を参照しながら、開示のための複数の実施形態を説明する。なお、説明の便宜上、複数の実施形態の間において、それまでの説明に用いた図に示した部分と同一の機能を有する部分については、同一の符号を付し、その説明を省略する場合がある。同一の符号を付した部分については、他の実施形態における説明を参照することができる。
(実施形態1)
<シート温度調整システム1の概略構成>
以下、本実施形態について図面を用いて説明する。図1に示すシート温度調整システム1は、乗用車,バス,鉄道車両,船舶,航空機といった輸送用移動体で用いられるものであり、携帯端末2及びシート側ユニット3を含んでいる。本実施形態では、一例として、シート温度調整システム1は、輸送用移動体の座席(つまり、シート)ごとに用いられるものとする。以下では、輸送用移動体として乗用車,バス等の自動車を用いる場合を例に挙げて説明を行う。
携帯端末2は、シートに着座するユーザに携帯される。携帯端末2としては、ユーザが携帯可能であって特定の通信機能及び入力機能を有する端末であればよく、例えば多機能携帯電話機,タブレット端末,ノートPC等を用いることができる。以下では、携帯端末2は、スマートフォンといった多機能携帯電話機であって、特定の通信機能として、Bluetooth Low Energy(Bluetoothは登録商標),WiFi(登録商標)等の無線通信規格に沿って通信を行う通信機能を有する場合を例に挙げて説明を行う。
シート側ユニット3は、シートごとに設けられ、シートに着座するユーザに対する温度刺激を行う。ユーザに対する温度刺激としては、ユーザを温める刺激(以下、温刺激)、及びユーザを冷やす刺激(以下、冷刺激)が挙げられる。シート側ユニット3は、シートに着座するユーザの部位別に温度刺激を行うことが可能になっていることが好ましい。本実施形態では、シートに着座するユーザの部位別に温度刺激を行うことが可能になっている場合を例に挙げて説明を行う。また、シート側ユニット3でユーザの部位別に行う温度刺激は、例えば上半身と下半身とに分けられている構成としてもよいし、さらに細分化されている構成としてもよい。本実施形態では、上半身と下半身との部位別に温度刺激を行うことが可能になっている場合を例に挙げて説明を行う。シート側ユニット3の詳細については以下で述べる。
<シート側ユニット3の概略構成>
続いて、図1を用いてシート側ユニット3の概略構成の一例について説明を行う。シート側ユニット3は、図1に示すように、シートECU30、シート空調ユニット31、シートヒータ32、シートセンサ33、シートHMI(Human Machine Interface)34、及び通信モジュール35を備える。
シート空調ユニット31及びシートヒータ32は、シートに着座するユーザに対する温度刺激を行う温度刺激装置である。シート空調ユニット31及びシートヒータ32については、後に詳述する。
シートセンサ33は、シートへのユーザの着座状態,シートに着座する乗員の部位別の温度等の各種状態を検出するためのセンサ群である。シートセンサ33としては、シートの座面に設けられる感圧素子からなる着座センサ,シートに設けられる温度センサ等がある。温度センサについては、検出対象とする部位の分け方に応じて、その部位に対応するシート上の位置に設ける構成とすればよい。例えば、検出対象とする部位が上半身と下半身とである場合には、上半身についてはシートバックに設ける温度センサで温度を検出し、下半身についてはシートの座面に設ける温度センサで温度を検出する構成とすればよい。シートセンサ33は、検出結果をシートECU30へ出力する。
シートHMI34は、シートに着座するユーザからの温度刺激装置に関連する設定等の操作入力を操作入力部で受け付けたり、そのシートでの温度刺激装置の作動状態等を表示器に表示したりする。操作入力部の一例としては、メカニカルなスイッチであってもよいし、表示器と一体となったタッチスイッチであってもよい。シートHMI34は、受け付けた設定の情報をシートECU30に出力する。
通信モジュール35は、前述した無線通信規格を利用して携帯端末2と無線通信を介して接続し、情報のやり取りを行う。通信モジュール35は、携帯端末2の入力機能を用いて携帯端末2で設定される温度刺激装置に関連する設定の情報を、無線通信を介して受信し、シートECU30に出力する。
なお、本実施形態では、温度刺激装置に関連する設定を、シートHMI34及び携帯端末2のいずれでも行うことが可能な構成を示すが、必ずしもこれに限らない。例えば、温度刺激装置に関連する設定を、シートHMI34及び携帯端末2のいずれかでしか行わない構成としてもよい。温度刺激装置に関連する設定の一例としては、ユーザの希望する就寝開始時刻(以下、希望就寝開始時刻)の設定,ユーザの希望する起床時刻(以下、希望起床時刻)の設定,ユーザ特性の設定,温度刺激の強度の設定,温度刺激の継続時間の設定,温度刺激の開始タイミングの設定等がある。ここで言うところのユーザ特性とは、ユーザの温度感受性に関連する特性であって、例えば性別,冷え症の有無等がある。
シートECU30は、例えばプロセッサ、メモリ、I/O、これらを接続するバスを備えるマイクロコンピュータを主体として構成され、メモリに記憶された制御プログラムを実行することで温度刺激に関する各種の処理を実行する。プロセッサがこの制御プログラムを実行することは、制御プログラムに対応する方法が実行されることに相当する。ここで言うところのメモリは、コンピュータによって読み取り可能なプログラム及びデータを非一時的に格納する非遷移的実体的記憶媒体(non- transitory tangible storage medium)である。また、非遷移的実体的記憶媒体は、半導体メモリ又は磁気ディスクなどによって実現される。このシートECU30がシート温度調整装置に相当する。なお、シートECU30での処理の詳細については後述する。
<シート空調ユニット31の概略構成>
続いて、図2及び図3を用いて温度刺激装置のうちのシート空調ユニット31の概略構成の一例について説明を行う。シート空調ユニット31は、シートに設けられて、そのシートに着座するユーザに対する個別空調を行う。シート空調ユニット31は、シートECU30によって制御されて、個別空調による温度刺激を行う。シート空調ユニット31は、例えば図2に示すようにシートSeの座面の下部に設けられる構成とすればよい。また、シート空調ユニット31は、図3に示すように、空調ECU310、冷凍サイクル装置311、加熱装置316、第1送風機317、第2送風機318、及びエアミックスダンパ319を備える。
冷凍サイクル装置311は、冷媒の蒸気圧縮冷凍サイクルを利用して空気を冷却するものであり、圧縮機312、凝縮器313、減圧部314、及び蒸発器315を備える。圧縮機312、凝縮器313、減圧部314、及び蒸発器315は、冷媒が流れる閉回路であるバイパス管路に設けられる。冷媒としては、R134a,R152a等の地球温暖化係数の小さいフロンガス又はプロパン等のHCガスを用いる構成とすればよい。
圧縮機312は、バッテリから供給された直流電圧で駆動される電動圧縮機であり、バイパス管路を流れる冷媒を圧縮して冷媒温度を上昇させる。圧縮機312は、低圧冷媒を吸引し、この低圧冷媒を加圧して高圧冷媒を吐出する。なお、圧縮機312は、自動車に搭載されるエンジンによって駆動されるエンジン駆動圧縮機であってもよい。圧縮機312は、圧縮した高圧冷媒を凝縮器313に供給する。
凝縮器313は、第1送風機317により送風される空気と冷媒との間の熱交換を提供することによって、冷媒の熱を放熱させる。凝縮器313は放熱器とも呼ばれる。凝縮器313で放熱された冷媒は、減圧部314に供給される。減圧部314は、凝縮器313から供給される冷媒を減圧することにより低温低圧の冷媒を生成し、蒸発器315に供給する。
蒸発器315は、第2送風機318により送風される空気と低温冷媒との間の熱交換を提供することによって、第2送風機318により送風される空気を冷却する。これにより、第2送風機318により送風される空気が冷風となって吹出用ダクトDu(図2参照)に供給される。また、蒸発器315で冷却された冷媒は、圧縮機312に供給される。なお、蒸発器315は、吸熱器とも呼ばれる。このように冷媒が冷凍サイクル装置311を循環しつつ、第2送風機318により送風された空気が冷却されて冷風が吹出用ダクトDuに供給される。
加熱装置316は、PTCヒータ、熱線式ヒータ等からなる電気ヒータであり、凝縮器313を通過した暖気を加熱し、暖気の温度をさらに昇温させる。加熱装置316により加熱された温風も吹出用ダクトDuに供給される。
エアミックスダンパ319は、蒸発器315で冷却される冷風の吹出口及び加熱装置316で加熱される温風の吹出口と吹出用ダクトDuとを接続する接続流路に設けられる。エアミックスダンパ319は、冷風の吹出口から排出される冷風を吹出用ダクトDuに流通させる量と、温風の吹出口から排出される温風を吹出用ダクトDuに流通させる量とを調整することで、吹出用ダクトDuに供給される空調風の温度を調整する。
吹出用ダクトDuの吹出口の一例としては、図2に示すように、シートバックとヘッドレストとの間の吹出口ND,シートバックの吹出口BD,シートの座面の吹出口TD,シートの台座の前面の吹出口CDが挙げられる。各吹出口から吹き出される空調風(図2の矢印参照)は、吹出口NDが乗員の首筋,吹出口BDが乗員の背中,吹出口TDが臀部及び太腿,吹出口CDがふくらはぎに当たるようになっている。なお、吹出口はシートに着座する乗員の他の部位に当たるように設けられている構成としてもよいし、上述したうちの一部のみが設けられている構成としてもよい。
本実施形態では、吹出口ND及び吹出口BDから吹き出す冷風によって上半身に冷刺激を行う一方、吹出口TD及び吹出口CDから吹き出す冷風によって下半身に冷刺激を行う場合を例に挙げて以降の説明を行う。なお、冷刺激として用いる冷風は、例えば20℃以下の温度の冷風とすればよい。なお、シート空調ユニット31が発生させる冷風によって、さらに細分化された部位別に冷刺激を行う構成としてもよい。例えば、吹出口NDから吹き出す冷風によって首筋,吹出口BDから吹き出す冷風によって背中,吹出口TDから吹き出す冷風によって太腿,吹出口CDから吹き出す冷風によって足先にそれぞれ冷刺激を行う構成としてもよい。
また、本実施形態では、部位別に冷刺激の温度を異ならせることのない構成を示すが、必ずしもこれに限らない。例えば、シートに着座するユーザの部位別に対応する位置にペルチェ素子を設ける等して、部位別に冷刺激の温度を異ならせることのできる構成としてもよい。
<シートヒータ32の概略構成>
続いて、温度刺激装置のうちのシートヒータ32の概略構成の一例について説明を行う。シートヒータ32は、シートに設けられて、そのシートに着座するユーザを温める温刺激を行う。シートヒータ32は、シートECU30によって制御されて温度刺激を行う。シートヒータ32としては、例えばPTCヒータ、熱線式ヒータ等の発熱素子を用いればよい。
一例として、シートヒータ32は、図4に示すように、シートSeのシートバックと座面とにそれぞれ設けられる構成とすればよい。以降では、シートバックに設けられるシートヒータ32をシートヒータ32aとし、座面に設けられるシートヒータ32をシートヒータ32bとする。本実施形態では、シートヒータ32aを発熱させることによって上半身に温刺激を行う一方、シートヒータ32bを発熱させることによって下半身に温刺激を行う場合を例に挙げて以降の説明を行う。なお、温刺激は、例えば40℃以上の温度での刺激とすればよい。また、シートヒータ32aとシートヒータ32bとは、シートECU30によってそれぞれ独立に制御されて、それぞれ異なる温度の発熱を行うことができるものとする。
なお、シートヒータ32が発生させる熱によって、さらに細分化された部位別に温刺激を行う構成としてもよい。この場合には、シートヒータ32を図4で示したよりも細分化して設ける構成とすればよい。一例として、シートバックのより天井側に設けられるシートヒータによって首筋を温める一方、シートバックのより床側に設けられるシートヒータによって背中を温める。また、座面に設けられるシートヒータによって太腿を温める一方、例えばフットレストに設けられるシートヒータによって足先を温めればよい。
<シートECU30の概略構成>
ここで、図5を用いて、シートECU30の概略構成について説明を行う。シートECU30は、設定取得部300、調整関連特定部301、温度取得部305、及び調整部306を機能ブロックとして備えている。なお、シートECU30が実行する機能の一部又は全部を、1つ或いは複数のIC等によりハードウェア的に構成してもよい。また、シートECU30が備える機能ブロックの一部又は全部は、プロセッサによるソフトウェアの実行とハードウェア部材の組み合わせによって実現されてもよい。
設定取得部300は、シートHMI34から、シートHMI34の操作入力部で受け付ける設定(つまり、設定の情報)を取得する。また、設定取得部300は、通信モジュール35を介して、携帯端末2から、携帯端末2で受け付ける設定を取得する。よって、設定取得部300が携帯情報取得部に相当する。設定取得部300が取得する設定としては、前述した希望就寝開始時刻の設定,希望起床時刻の設定,ユーザ特性の設定,温度刺激の強度の設定,温度刺激の開始タイミングの設定,温度刺激の継続時間の設定等がある。
例えば、温度刺激の強度の設定は、弱,中,強の3段階といった複数段階の区分から選択されるものとすればよい。また、温度刺激の強度の設定は、温刺激と冷刺激とを独立に設定可能としてもよいし、温刺激と冷刺激とで設定を共通としてもよい。他にも、温度刺激の強度の設定は、温度刺激を行う部位別に設定可能としてもよい。例えば、ユーザの上半身の着衣が下半身の着衣に比べて厚着の場合に、ユーザが、上半身の温度刺激の強度を「強」とする一方、下半身の温度刺激の強度を「中」と設定可能とすればよい。この場合には、冷刺激も部位別に温度を独立に制御可能な構成とすることが好ましい。
温度刺激の開始タイミングの設定とは、就寝開始時刻及び起床時刻のどの程度前から温度刺激をユーザが希望するかの設定である。例えば、温度刺激の開始タイミングの設定が、30分(以下、min)前である場合には、就寝開始時刻及び起床時刻の30min前が温度刺激の開始タイミングとなる。温度刺激の開始タイミングの設定は、就寝開始時に対する温度刺激と、起床時に対する温度刺激とについて、それぞれ独立に設定可能な構成としてもよい。
温度刺激の継続時間の設定とは、どの程度の時間の温度刺激の継続をユーザが希望するかの設定である。例えば、温度刺激の継続時間の設定が、30minである場合には、30minが温度刺激の継続時間となる。温度刺激の継続時間の設定は、就寝開始時に対する温度刺激と、起床時に対する温度刺激とについて、それぞれ独立に設定可能な構成としてもよい。
調整関連特定部301は、設定取得部300で取得する設定から、温度刺激の調整に関連する情報を特定する。調整関連特定部301は、就寝開始時刻特定部302、起床時刻特定部303、及び特性特定部304を有している。
就寝開始時刻特定部302は、設定取得部300で取得する希望就寝開始時刻の設定から、ユーザがシートで睡眠をとる場合の就寝開始時刻を特定する。例えば、希望就寝開始時刻の設定が、PM10:00である場合には、PM10:00を就寝開始時刻と特定する。
起床時刻特定部303は、設定取得部300で取得する希望起床時刻の設定から、ユーザがシートで睡眠をとる場合に希望する起床時刻を特定する。例えば、希望起床時刻の設定が、AM6:00である場合には、AM6:00を起床時刻と特定する。
特性特定部304は、設定取得部300で取得するユーザ特性の設定から、ユーザの温度感受性に関連するユーザ特性を特定する。例えば、ユーザ特性の設定が女性である場合には、ユーザ特性を女性と特定する。また、ユーザ特性の設定が冷え症有りの場合には、ユーザ特性を冷え症有りと特定する。
温度取得部305は、シートセンサ33のうちの温度センサから、シートに着座するユーザの部位別の温度の測定結果を取得する。本実施形態の例では、上半身の温度の測定結果と下半身の温度の測定結果とを取得する。
調整部306は、シート空調ユニット31,シートヒータ32といった温度刺激装置による温度刺激を調整する。調整部306は、シート空調ユニット31の動作を開始させることで冷風による冷刺激を行わせたり、シート空調ユニット31の動作を停止させることで冷風による冷刺激を停止させたりする。また、調整部306は、加熱装置316の動作をオンオフしたり、エアミックスダンパ319を調整したりすることで冷風の温度(つまり、冷刺激の強度)を調整する。調整部306は、シートヒータ32の動作を開始させることで温刺激を行わせたり、シートヒータ32の動作を停止させることで温刺激を停止させたりする。また、調整部306は、シートヒータ32に与える電力を調整することでシートヒータ32の発熱量(つまり、温刺激の強度)を調整する。調整部306は、温刺激及び冷刺激の強度を、「弱」,「中」,「強」の3段階に調整する場合を例に挙げて以降の説明を行う。温刺激は温度が高いほど強度が高く、冷刺激は温度が低いほど強度が高いものとする。
調整部306は、就寝開始時刻特定部302で特定する就寝開始時刻の前から、温度刺激として、シートヒータ32にユーザを温める温刺激を行わせる。例えば、シートヒータ32aによってユーザの上半身に温刺激を行わせる一方、シートヒータ32bによって、ユーザの下半身に温刺激を行わせる構成とすればよい。上半身への温刺激と下半身への温刺激は、例えば同じタイミングで継続して行わせる構成とすればよい。調整部306は、就寝開始時刻の前から温刺激を行う際には、シート空調ユニット31からの冷風による冷刺激は行わせない構成とすればよい。
また、調整部306は、就寝開始時刻特定部302で特定する就寝開始時刻の、設定取得部300で取得する温度刺激の開始タイミングの設定に沿った設定時間前から、温刺激を行わせればよい。例えば、温度刺激の開始タイミングの設定が30min前である場合には、就寝開始時刻の30min前から温刺激を行わせることになる。また、調整部306は、温刺激を行わせる際に、設定取得部300で取得する継続時間に沿った時間の温刺激を行わせればよい。例えば、温度刺激の継続時間が30minである場合には、温刺激を30min継続させることになる。なお、温刺激の開始タイミング及び継続時間は、デフォルトの値に予め固定して設定されており、新たな設定が行われない構成としてもよい。
輸送用移動体でのユーザの睡眠において、最初のノンレム睡眠で深い睡眠状態に入ることができれば、脳が十分な休息を取りやすくなり、より快適な目覚めを助けると考えられる。これに対して、以上の構成によれば、就寝開始時刻の前からユーザに温刺激を行ってユーザの皮膚温度を一旦上げ、手足からの熱放散を促すことで、就寝開始時に深部体温を下げることが可能になる。ユーザの深部体温を下がると、深い睡眠状態に入りやすくなるので、輸送用移動体内のように落着き辛くて深い睡眠状態に入りにくい場所であっても、深い睡眠状態に入りやすくなる。よって、輸送用移動体でのユーザの睡眠であっても、最初のノンレム睡眠で深い睡眠状態に入りやすくなる。従って、より快適な目覚めを助けることが可能になる。
さらに、調整部306は、起床時刻特定部303で特定する起床時刻よりも、設定される設定時間前から、温度刺激として、ユーザを温める温刺激とユーザを冷やす冷刺激とを交互に繰り返す温冷刺激を行わせる。温冷刺激は、例えばシートヒータ32によって温刺激を行う一方、シート空調ユニット31によって冷刺激を行う構成とすればよい。温刺激は、シートヒータ32aによってユーザの上半身に温刺激を行わせる一方、シートヒータ32bによって、ユーザの下半身に温刺激を行わせる構成とすればよい。冷刺激は、吹出口ND及び吹出口BDから吹き出させる冷風によってユーザの上半身に冷刺激を行わせる一方、吹出口TD及び吹出口CDから吹き出させる冷風によってユーザの下半身に冷刺激を行わせる構成とすればよい。温冷刺激の温刺激を行う部位と冷刺激を行う部位とは、サウナ効果を高めるためには、同一部位であることが好ましい。
ここで、図6を用いて、温冷刺激の一例について説明を行う。図6では、シートヒータ32による温刺激のオンオフのタイミングとシート空調ユニット31による冷刺激のオンオフのタイミングとを示している。一例として、温冷刺激の継続時間が30minの場合、温冷刺激は、シートヒータ32を12minの間ONにする一方、シート空調ユニット31を12minの間OFFにすることで、温刺激を12min行わせる。続いて、シートヒータ32を3minの間OFFにする一方、シート空調ユニット31を3minの間ONにすることで、冷刺激を3min行わせる。この温刺激と冷刺激とを交互に繰り返させることで、温冷刺激を行わせる。
温冷刺激では、温刺激を継続する期間が冷刺激を継続する期間よりも長くなっていることが好ましい。これは、サウナと似た温冷刺激を行うことで、ユーザの血流をより促進するためである。設定取得部300で取得する温度刺激の継続時間に応じて温冷刺激の継続時間が変更される構成の場合には、例えば温刺激に対する冷刺激の比率を4:1にするといったように温刺激と冷刺激との比率は固定し、継続時間を変更する構成とすればよい。
また、調整部306は、起床時刻特定部303で特定する起床時刻の、設定取得部300で取得する温度刺激の開始タイミングの設定に沿った設定時間前から、温刺激を行わせればよい。例えば、温度刺激の開始タイミングの設定が30min前である場合には、起床時刻の30min前から温冷刺激を行わせることになる。また、調整部306は、温冷刺激を行わせる際に、設定取得部300で取得する継続時間に沿った時間の温冷刺激を行わせればよい。例えば、温度刺激の継続時間が30minである場合には、温冷刺激を30min継続させることになる。なお、温冷刺激の開始タイミング及び継続時間は、デフォルトの値に予め固定して設定されており、新たな設定が行われない構成としてもよい。
輸送用移動体でのユーザの睡眠において、浅い睡眠状態で起床することができれば、脳が活性化しやすく、より快適に目覚めることができると考えられる。これに対して、以上の構成によれば、起床時刻の前からユーザに温冷刺激を行ってサウナと同様の状態を模擬し、血流を促進させる。血流が促進されると、血圧及び体温が上昇し、浅い睡眠状態となる。よって、起床時刻までにユーザを浅い睡眠状態とすることが可能になる。起床時刻までにユーザが浅い睡眠状態となっていると、アラーム等で起床時刻に強制的に起こされる場合であっても、より快適に目覚めやすくなる。従って、より快適に目覚めさせることが可能になる。
さらに、調整部306は、特性特定部304で特定するユーザ特性に応じて、ユーザの部位別に行わせる温度刺激の温度のパターンを切り替える。例えば、ユーザ特性に応じて、温度を上げることが好ましいと推定される部位の温度をより高くするように、部位別に行わせる温度刺激の温度のパターンを切り替えればよい。
ここで、図7を用いて、ユーザ特性に応じた、部位別の温度刺激の温度のパターンの一例を示す。ここでは、ユーザ特性の種類は、性別と冷え症の有無とである場合を例に挙げて説明を行う。また、温度はレベル1~3の3段階で変更するものとし、デフォルトはレベル2であるものとする。温刺激については、レベルの数値が高いほど温度が高いものとし、冷刺激については、レベルの数値が高いほど温度が低いものとする。
例えば、ユーザ特性が男性且つ冷え症無しの場合には、図7に示すように、上半身の温刺激,下半身の温刺激,上半身の冷刺激,下半身の冷刺激のいずれもレベル2とする。ユーザ特性が女性及び冷え症有りの少なくともいずれかの場合には、図7に示すように、上半身の温刺激はレベル2,下半身の温刺激はレベル3,上半身の冷刺激はレベル1,下半身の冷刺激はレベル1とする。
これによれば、女性,冷え症有りといった、体が冷えやすいユーザ特性のユーザへの冷刺激を弱めたり、特に冷えやすい下半身への温刺激を強めたりすることが可能になる。よって、就寝開始時についての温刺激であったり、起床時についての温冷刺激であったりを、ユーザごとに適切な温度刺激とすることが可能になる。なお、ここでは、ユーザ特性が複数種類である場合の例を示したが、例えば、ユーザ特性が性別のみといったように、ユーザ特性の種類が1種類である構成としてもよい。また、部位別に冷刺激を変更できる構成とした場合には、女性,冷え症有りといった、体が冷えやすいユーザ特性に応じて、下半身の冷刺激を上半身の冷刺激よりも弱めるパターンに変更する構成としてもよい。
また、調整部306は、設定取得部300で取得する温度刺激の強度の設定に沿った強度で、温度刺激を行わせればよい。例えば、温度刺激の強度の設定が「強」であった場合には、上半身及び下半身の温刺激と冷刺激とを上述のレベル3の温度で行わせればよい。なお、温度刺激の強度の設定が部位別であったり、温刺激と冷刺激とで別々に行われていたりする場合には、これらの設定に沿って、温度刺激を行わせればよい。例えば、調整部306は、設定取得部300で温度刺激の強度の設定を取得する場合、つまり、ユーザが温度刺激の強度の設定を行った場合には、前述のユーザ特性に応じた温度刺激に優先して、温度刺激の強度の設定に沿った温度刺激を行わせる構成とすればよい。これによれば、ユーザが行う温度刺激の強度の設定に沿って温度刺激を行うことが可能になる。よって、ユーザの好みに応じた温度刺激を行うことが可能になる。
他にも、調整部306は、温度取得部305で取得するユーザの部位別の温度の測定結果に応じて、ユーザの部位別に行わせる温度刺激の温度のパターンを切り替える。例えば、以下のような構成とすればよい。まず、シートECU30の不揮発性メモリには、ユーザの部位別の温度刺激の温度と、この温度刺激によって目標とするユーザの部位別の目標温度との対応関係を予め記憶しておく。調整部306は、ユーザ特性に応じて、若しくは温度刺激の強度の設定に沿って行わせた部位別の温度刺激の温度をもとに、この対応関係を参照し、部位別の目標温度を特定する。そして、特定した部位別の目標温度と、温度取得部305で取得するユーザの部位別の温度の測定結果とを比較し、乖離が所定値以上の場合には、その乖離を埋める分だけ部位別の温度刺激の強度を補正する。ここで言うところの所定値とは、任意に設定可能な値であって、例えば1℃とすればよい。
ここで、一例を挙げて説明する。ここでは、上半身の温刺激,下半身の温刺激,上半身の冷刺激,下半身の冷刺激のいずれもレベル2としていたものとする。ここで、上半身の温刺激及び冷刺激についての上半身の温度の乖離が所定値未満である一方、下半身の温刺激及び冷刺激についての下半身の温度の乖離が所定値以上である場合、上半身の温刺激及び冷刺激はレベル2を維持する一方、下半身の温刺激及び冷刺激はレベル3に切り替えればよい。
以上の構成によれば、ユーザの部位別での温度刺激に対して、部位ごとに温度刺激による温度変化の生じにくさがある場合であっても、部位ごとに温度刺激によって目標とする温度に近づけることが可能になる。例えば、ユーザの上半身の着衣が下半身の着衣に比べて厚着であって、温度刺激によって下半身の温度変化が生じにくい場合であっても、下半身への温度刺激の温度だけを高く変更することで、上半身だけでなく下半身の温度も目標とする温度に近づけることが可能になる。
<シートECU30での温調関連処理>
続いて、図8のフローチャートを用いて、シートECU30での温度刺激の調整に関連する処理(以下、温調関連処理)の流れの一例について説明を行う。図6のフローチャートは、シートにユーザが着座した場合に開始する構成とすればよい。シートにユーザが着座したことは、シートセンサ33のうちの着座センサの信号からシートECU30が判断する構成とすればよい。なお、ここでは、通信モジュール35と通信接続された携帯端末2で温度刺激装置に関連する設定が行われる場合を例に挙げて説明を行う。
まず、ステップS1では、設定取得部300が、通信モジュール35と通信接続された携帯端末2から、通信モジュール35を介して、温度刺激装置に関連する設定を取得する。ステップS2では、設定取得部300で取得する希望就寝開始時刻の設定から就寝開始時刻特定部302で特定した就寝開始時刻の、設定取得部300で取得する温度刺激の開始タイミングの設定に沿った設定時間前に達した場合(S2でYES)には、ステップS3に移る。一方、就寝開始時刻の設定時間前に達していない場合(S2でNO)には、S2の処理を繰り返す。ステップS3では、調整部306が、温度刺激として、シートヒータ32にユーザを温める温刺激を、設定取得部300で取得する継続時間に沿った時間行わせる。
ステップS4では、設定取得部300で取得する希望起床時刻の設定から起床時刻特定部303で特定した起床時刻の、設定取得部300で取得する温度刺激の開始タイミングの設定に沿った設定時間前に達した場合(S4でYES)には、ステップS5に移る。一方、起床時刻の設定時間前に達していない場合(S4でNO)には、S4の処理を繰り返す。ステップS5では、調整部306が、温度刺激として、ユーザを温める温刺激とユーザを冷やす冷刺激とを交互に繰り返す温冷刺激を、設定取得部300で取得する継続時間に沿った時間行わせる。
ステップS6では、温調関連処理の終了タイミングであった場合(S6でYES)には、温調関連処理を終了する。一方、温調関連処理の終了タイミングでなかった場合(S6でNO)には、S1に戻って処理を繰り返す。温調関連処理の終了タイミングとしては、シートECU30の電源OFF,ユーザのシートからの離席等が挙げられる。シートからユーザが離席したことは、シートセンサ33のうちの着座センサの信号からシートECU30が判断する構成とすればよい。
なお、図8では、シートECU30が、携帯端末2で受け付けた温度刺激装置に関連する設定を、携帯端末2から取得する構成を示したが、必ずしもこれに限らない。シートECU30は、シートHMI34の操作入力部で受け付けた温度刺激装置に関連する設定を、シートHMI34から取得する構成としてもよい。
<実施形態1のまとめ>
実施形態1の構成によれば、ユーザの起床時刻の前からユーザに温冷刺激を行うのに加え、就寝開始時刻の前からユーザに温刺激を行う。よって、ユーザの就寝開始時刻の前からユーザに温刺激を行うことで深い睡眠状態に入り易くするとともに、ユーザの起床時刻の前からユーザに温冷刺激を行うことで起床時刻までに浅い睡眠状態とすることが可能になる。従って、脳が十分な休息を取った上で浅い睡眠状態で起床時刻に起床することが可能になるので、ユーザをより快適に目覚めさせることが可能になる。
(実施形態2)
実施形態1では、温度刺激装置に関連する設定を、携帯端末2とシートHMI34とのいずれからも取得可能な構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、携帯端末2とシートHMI34とのいずれかのみから取得可能な構成としてもよい。なお、温度刺激装置に関連する設定を、携帯端末2とシートHMI34とのうちの携帯端末2からのみ取得可能な構成とする場合には、シートごとにシートHMI34を設けずに済むという利点がある。
(実施形態3)
実施形態1では、ユーザ特性に応じて、ユーザの部位別に行わせる温度刺激の温度のパターンを切り替える構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、この切り替えを行わない構成としてもよい。この場合、シートECU30が特性特定部304を備えない構成としてもよい。
(実施形態4)
実施形態1では、ユーザの部位別の温度の測定結果に応じて、ユーザの部位別に行わせる温度刺激の温度のパターンを切り替える構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、この切り替えを行わない構成としてもよい。この場合、シートECU30が温度取得部305を備えない構成としてもよい。
(実施形態5)
実施形態1では、設定取得部300で取得する温度刺激の強度の設定に沿った強度で、温度刺激を行わせる構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、温度刺激の強度が固定であって、ユーザからの設定の変更を受け付けない構成としてもよい。また、シート特性に応じて、ユーザの部位別に行わせる温度刺激の温度のパターンを切り替えるといった、シートECU30での自動での温度刺激の強度の変更を行うが、ユーザからの設定の変更を受け付けない構成としてもよい。
(実施形態6)
実施形態1では、設定取得部300で取得する温度刺激の開始タイミングの設定に沿った設定時間前から、温度刺激を行わせる構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、温度刺激の開始タイミングが固定であって、ユーザからの設定の変更を受け付けない構成としてもよい。
(実施形態7)
実施形態1では、設定取得部300で取得する継続時間に沿った時間の温度刺激を行わせる構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、温度刺激の継続時間が固定であって、ユーザからの設定の変更を受け付けない構成としてもよい。この場合、温刺激の継続時間は、就寝開始時刻まで継続する時間としてもよいし、就寝開始時刻前に終了する時間としてもよい。温冷刺激の継続時間は、起床時刻まで継続する時間としてもよいし、起床時刻前に終了する時間としてもよい。
(実施形態8)
実施形態1では、就寝開始時刻の前からユーザに温刺激を行わせる構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、就寝開始時刻の前からのこの温刺激を行わせない構成としてもよい。この場合には、シートECU30が就寝開始時刻特定部302を備えない構成としてもよい。このような構成であっても、ユーザの起床時刻の前からユーザに温冷刺激を行うことで起床時刻までに浅い睡眠状態とすることが可能になるので、ユーザをより快適に目覚めさせることが可能になる。
(実施形態9)
実施形態1では、シート空調ユニット31の個別空調による冷風でユーザの冷刺激を行わせる一方、シートヒータ32の発熱でユーザの温刺激を行わせる構成を示したが、必ずしもこれに限らない。ユーザに温刺激と冷刺激とを行わせることが可能な構成であれば、他の構成であってもよい。例えば、シート以外に設けられた吹出口から吹き出す空調風を用いる構成としてもよい。他にも、シート空調ユニット31の個別空調による冷風と温風とを冷刺激と温刺激として用いる構成としてもよい。また、シートに設けられたペルチェ素子の温度変化によって冷刺激と温刺激とを行わせる構成としてもよい。
(実施形態10)
実施形態1では、ユーザの部位別に温度刺激を独立して制御可能な構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、ユーザの部位別に温度刺激を独立して制御可能でない構成としてもよい。この場合であっても、ユーザの全体若しくは一部の部位に対して、温刺激と冷刺激とを行わせることができる構成であればよい。
(実施形態11)
実施形態1では、シートごとに設けられるシートECU30がシート温度調整装置として機能する構成を示したが、必ずしもこれに限らない。シート温度調整装置として機能するECUがシート以外に設けられる構成としてもよいし、シート以外に設けられて複数のシートでの温度刺激の調整を行う構成としてもよい。
なお、本開示は、上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本開示の技術的範囲に含まれる。また、本開示に記載の制御部及びその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された1つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサを構成する専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、本開示に記載の装置及びその手法は、専用ハードウェア論理回路により、実現されてもよい。もしくは、本開示に記載の装置及びその手法は、コンピュータプログラムを実行するプロセッサと1つ以上のハードウェア論理回路との組み合わせにより構成された1つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。
1 シート温度調整システム、2 携帯端末、3 シート側ユニット、30 シートECU(シート温度調整装置)、31 シート空調ユニット(温度刺激装置)、32 シートヒータ(温度刺激装置)、33 シートセンサ(温度センサ)、34 シートHMI、35 通信モジュール、300 設定取得部(携帯情報取得部)、301 調整関連特定部、302 就寝開始時刻特定部、303 起床時刻特定部、304 特性特定部、305 温度取得部、306 調整部

Claims (8)

  1. 輸送用移動体のシートに設けられて前記シートに着座するユーザに対する温度刺激を行う温度刺激装置(31,32)による温度刺激を調整する調整部(306)を備えるシート温度調整装置であって、
    前記温度刺激装置は、前記シートに着座する前記ユーザの部位別に前記温度刺激を行うことが可能なものであって、
    前記ユーザが前記シートで睡眠をとる場合に希望する起床時刻を特定する起床時刻特定部(303)と、
    前記シートに着座する前記ユーザの部位別の温度を測定する温度センサでの測定結果を取得する温度取得部(305)とを備え、
    前記調整部は、前記ユーザの部位別に独立して前記温度刺激の温度を調整可能であり、前記起床時刻特定部で特定する前記起床時刻よりも、設定される設定時間前から、前記温度刺激として、前記ユーザを温める温刺激と前記ユーザを冷やす冷刺激とを交互に繰り返す温冷刺激を行わせるとともに、前記温度取得部で取得する前記ユーザの部位別の測定結果に応じて、前記ユーザの部位別に行わせる前記温度刺激の温度のパターンを切り替えるシート温度調整装置。
  2. 前記調整部は、前記温刺激を継続する期間が前記冷刺激を継続する期間よりも長くなるように前記温冷刺激を行わせる請求項1に記載のシート温度調整装置。
  3. 前記ユーザの携帯する携帯端末から無線通信を介して情報を取得する携帯情報取得部(300)を備え、
    前記携帯情報取得部は、前記携帯端末で設定される、前記ユーザの希望する起床時刻を取得するものであり、
    前記起床時刻特定部は、前記携帯情報取得部で取得する前記起床時刻を、前記起床時刻と特定する請求項1又は2に記載のシート温度調整装置。
  4. 前記ユーザの携帯する携帯端末から無線通信を介して情報を取得する携帯情報取得部(300)を備えるものであって、
    前記携帯情報取得部は、前記携帯端末で設定される、前記ユーザの希望する前記温冷刺激の継続時間を取得するものであり、
    前記調整部は、前記温冷刺激を行わせる際に、前記携帯情報取得部で取得する前記継続時間に沿った時間の前記温冷刺激を行わせる請求項1~3のいずれか1項に記載のシート温度調整装置。
  5. 前記ユーザの携帯する携帯端末から無線通信を介して情報を取得する携帯情報取得部(300)を備えるものであって、
    前記携帯情報取得部は、前記携帯端末で設定される前記設定時間を取得するものであり、
    前記調整部は、前記温冷刺激を行わせる際に、前記起床時刻特定部で特定する前記起床時刻の、前記携帯情報取得部で取得する前記設定時間前から、前記温冷刺激を行わせる請求項1~4のいずれか1項に記載のシート温度調整装置。
  6. 前記ユーザが前記シートで睡眠をとる場合の就寝開始時刻を特定する就寝開始時刻特定部(302)を備え、
    前記調整部は、前記就寝開始時刻特定部で特定する前記就寝開始時刻の前から、前記温度刺激として、前記ユーザを温める温刺激を行わせる請求項1~5のいずれか1項に記載のシート温度調整装置。
  7. 前記ユーザの携帯する携帯端末から無線通信を介して情報を取得する携帯情報取得部(300)を備えるものであって、
    前記携帯情報取得部は、前記携帯端末で設定される、前記ユーザの希望する就寝開始時刻を取得するものであり、
    前記就寝開始時刻特定部は、前記携帯情報取得部で取得する前記就寝開始時刻を、前記就寝開始時刻と特定する請求項6に記載のシート温度調整装置。
  8. 前記ユーザの温度感受性に関連するユーザ特性を特定する特性特定部(304)を備え、
    前記調整部は、前記特性特定部で特定する前記ユーザ特性に応じて、前記ユーザの部位別に行わせる前記温度刺激の温度のパターンを切り替える請求項1~7のいずれか1項に記載のシート温度調整装置。
JP2018223888A 2018-11-29 2018-11-29 シート温度調整装置 Active JP7099287B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018223888A JP7099287B2 (ja) 2018-11-29 2018-11-29 シート温度調整装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018223888A JP7099287B2 (ja) 2018-11-29 2018-11-29 シート温度調整装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020083200A JP2020083200A (ja) 2020-06-04
JP7099287B2 true JP7099287B2 (ja) 2022-07-12

Family

ID=70906001

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018223888A Active JP7099287B2 (ja) 2018-11-29 2018-11-29 シート温度調整装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7099287B2 (ja)

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002028242A (ja) 2000-07-18 2002-01-29 Daikin Ind Ltd 覚醒システム
JP2007209446A (ja) 2006-02-08 2007-08-23 Toyota Motor Corp 車両用温熱刺激装置
JP2008229248A (ja) 2007-03-23 2008-10-02 Toshiba Corp 睡眠制御装置、方法およびプログラム
JP2009274509A (ja) 2008-05-13 2009-11-26 Denso Corp 車両用シート空調システム
JP2011017525A (ja) 2009-06-12 2011-01-27 Daikin Industries Ltd 生理機能活性化装置
JP2016043189A (ja) 2014-08-26 2016-04-04 ソニー株式会社 睡眠補助装置、睡眠補助システムおよび睡眠補助方法
JP2017068964A (ja) 2015-09-29 2017-04-06 三菱電機株式会社 点灯装置および照明装置

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0889578A (ja) * 1994-09-28 1996-04-09 Sharp Corp 生体リズム活性装置

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002028242A (ja) 2000-07-18 2002-01-29 Daikin Ind Ltd 覚醒システム
JP2007209446A (ja) 2006-02-08 2007-08-23 Toyota Motor Corp 車両用温熱刺激装置
US20090040055A1 (en) 2006-02-08 2009-02-12 Koji Hattori Thermal stimulation apparatus for vehicles
JP2008229248A (ja) 2007-03-23 2008-10-02 Toshiba Corp 睡眠制御装置、方法およびプログラム
JP2009274509A (ja) 2008-05-13 2009-11-26 Denso Corp 車両用シート空調システム
JP2011017525A (ja) 2009-06-12 2011-01-27 Daikin Industries Ltd 生理機能活性化装置
JP2016043189A (ja) 2014-08-26 2016-04-04 ソニー株式会社 睡眠補助装置、睡眠補助システムおよび睡眠補助方法
JP2017068964A (ja) 2015-09-29 2017-04-06 三菱電機株式会社 点灯装置および照明装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020083200A (ja) 2020-06-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7047689B2 (ja) 疲労軽減装置、疲労軽減方法、及び制御プログラム
JP3843958B2 (ja) シート温度調節システム
KR101836664B1 (ko) 차량용 냉온 헤드레스트의 작동 제어방법
JP7006484B2 (ja) 温調シート装置
JP4175000B2 (ja) 温度調節装置およびこの装置を内蔵した座席
JP2013115011A (ja) ヒータ制御装置及び車両用シートヒータ
CN106456360B (zh) 睡眠控制系统
CN204427294U (zh) 一种多功能可调温椅
US20220218516A1 (en) Heating and cooling stimulation device
JP2009041795A (ja) 生理機能活性化方法及び装置
WO2017184779A1 (en) Climate controlled seat with a thermal conditioning device which is controlled by determining a heat flux
JP7099287B2 (ja) シート温度調整装置
US20230001129A1 (en) Seat device
CN112319330B (zh) 基于驾驶数据的汽车多功能座椅智能控制方法及系统
JPWO2007097445A1 (ja) ヒータユニット及び車両用シートヒータ
JP3960772B2 (ja) 睡眠制御温熱器具
JP6926840B2 (ja) 覚醒維持装置及び制御プログラム
WO2022085364A1 (ja) 睡眠制御装置
JP2019137322A (ja) シート空調装置
JP6984374B2 (ja) 覚醒維持装置及び制御プログラム
WO2022024746A1 (ja) 疲労軽減システム
JP2020083157A (ja) 車両用空調装置
JP7264131B2 (ja) 温冷刺激システム
JP5961420B2 (ja) 車両、座席用空調装置、および座席の温度調整方法
WO2021111877A1 (ja) 温冷刺激システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210413

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220314

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220329

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220516

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220531

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220613

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7099287

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151